説明

遊技機

【課題】立体感のある装飾を遊技盤に配備しつつも、遊技球の流下する領域を有効に確保することのできる遊技機を提供する。
【解決手段】導光板428の前面側に装飾用としての所定形状の凸部461を形成し、裏面側に他の装飾用の形状を凹部462で囲って形成する。この導光板428の内部にLED466から出力された光を透過させ、凸部461の表面を発光させるとともに、凹部の内側壁を発光させることにより、両装飾部分を強調表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などに代表される遊技機では、例えば、遊技盤の前面に形成された遊技領域に、図柄などを表示するための液晶パネルなどから構成された表示装置が配備されている。また、この表示装置の周囲には、遊技物品として装飾を施したフレーム(例えばセンターフレーム)が設けられている。このセンターフレームの装飾は、複数の物品を組み合わせた立体構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−65721号公報(図1、符号21)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような構成を有する従来例の場合には、複数の物品を利用するので、部品点数が増加して組み立て工程および部品管理が煩雑化するとともに、装飾物品の大型化にともない遊技球の流下する遊技領域が減少するといった問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡素な構成で立体感のある装飾を実現することにより、遊技球の流下可能な領域を有効に確保することのできる遊技機を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、
遊技盤を備えた遊技機において、
表面側に所定の形状を模った凸部が形成され、裏面側に表面側の凸部とは異なった所定形状を模った凹部の形成された導光板と、
前記導光板の端面から内部に向けて光を出力する光出力手段とを備え、
前記導光板に形成された前記凸部および前記凹部は、この導光板の内部を透過する光を表面側に向けて出力する
ことを特徴とするものである。
【0007】
[作用・効果] 請求項1に記載の発明によれば、導光板は、表面側に所定の形状を模った凸部が形成され、裏面側に表面側の凸部とは異なった所定形状を模った凹部の形成されている。光出力手段は、導光板の内部に向けて光を出力する。さらに、導光板に形成された凸部および凹部は、この導光板を透過した光を表面側に向けて出力する。
【0008】
この構成によれば、導光板の内部を透過した光が凸部および凹部の両部分で表面側に向けて出力されるので、それぞれの所定形状が他の部分に比較して強調される。したがって、導光板の表面側と裏面側の所定距離をおいて凸部および凹部を形成し、それぞれの形状を前後に組み合わせることにより、立体感のある装飾を一枚の導光板だけで実現することができる。
【0009】
また、導光板と発光手段による簡素な構成で立体感のある装飾を実現できるので、省スペース化を図ることができる。したがって、遊技盤内での装飾部品の配置面積を減少させることができるので、遊技球の流下または転動可能な領域を増やすことができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る遊技機によれば、導光板の凸部の部分が発光し、その形状が強調されるとともに、凹部の部分は、内側が発光するので凹物の形状が強調される。したがって、凸部および凹部のそれぞれ形状を強調させて組み合わせることにより立体感のある装飾を一枚の導光板だけで実現することができる。
【0011】
また、導光板と発光手段による簡素な構成で立体感のある装飾を実現できるので、省スペース化を図ることができる。したがって、遊技盤内での装飾部品の配置面積を縮小できるので、遊技球の流下または転動可能な領域を拡張することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例1および実施例2に係るのパチンコ機の概略正面図である。
【図2】本発明の実施例1に係るのパチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図3】本発明の各実施例に係るのパチンコ機の概略背面図である。
【図4】第1図柄表示装置の表示内容を示す説明図である。
【図5】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】実施例に係るパチンコ機のセンターフレームの正面図である。
【図7】実施例に係るパチンコ機のセンターフレームの斜視図である。
【図8】実施例に係るパチンコ機のセンターフレームの裏面側から見た分解斜視図である。
【図9】センターフレームの要部を示す分解斜視図である。
【図10】センターフレームの要部を示す分解斜視図である。
【図11】センターフレームの要部を示す分解斜視図である。
【図12】導光板の正面図である。
【図13】導光板の裏面から見た図である。
【図14】図12に示す導光板のA−A矢視断面図ある。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
【0014】
(1) 請求項1に記載の遊技機において、
前記導光板の裏面側に形成された前記凹部の底面に光を反射する反射部材で被覆した
ことを特徴とする遊技機。
【0015】
前記(1)に記載の発明によれば、導光板の裏面側に形成された凹部の底面に光を反射させる反射部材で被覆することが好ましい。この構成によれば、凹部の底面を被覆した反射部材の周りの部分の輪郭を際立てて視認しやすくすることができる。つまり、凸部および凹部から出力される光と、他の表面側部分とで光の強度(明暗)に変化を持たせることができるので、より一層に立体感のある装飾を実現することができる。
【0016】
(2) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記導光板の裏面側に形成された前記凹部の底面周りの部分を着色された非透過部材で被覆した
ことを特徴とする遊技機。
【0017】
前記(2)に記載の発明によれば、導光板の裏面側に形成された凹部の底面周りの部分を着色された非透過部材で被覆することが好ましい。
【0018】
この構成によれば、凹部の底面では光が表面側に向けて積極的に出力され、この凹部の底面周りでは光が反射しない。したがって、導光版を正面視したとき、凹部とその周りの部分とでは、明暗の差が発生し、その部分の形状を際出せて視認しやすくできる。すなわち、前記(1)の遊技機を好適に実現することができる。
【0019】
(3) 請求項1に記載に遊技機、または、前記(1)および(2)に記載の遊技機において、
前記導光板の表面側に形成された凸部の表面に粗面加工が施され、他の表面部分は平坦化処理が施されている
ことを特徴とする遊技機。
【0020】
前記(3)に記載の発明によれば、導光板の表面側に形成された凸部の表面に粗面加工が施され、他の表面部分は平坦化処理が施されていることが好ましい。この構成によれば、凸部の部分で表面側に向けて出力される光が、その粗面加工された表面で散乱し、凸部の形状が強調される。したがって、凸部をより立体感ある装飾として視認することができる。
【0021】
(4) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光出力手段は、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)からなる光の3原色(RGB)のうち単色または複数色を同時に発光させてカラー発光が可能な発光部により構成されており、
前記発光部の発光を制御して前記導光板の表示面を適時に複数色の内から所定の色または複数色を組み合わせて発光させる導光板表示制御手段を
備えたことを特徴とする遊技機。
【0022】
前記(4)に記載の発明によれば、光出力手段は、発光部により構成されている。当該発光部は、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)からなる光の3原色(RGB)のうち単色または複数色を同時に発光させてカラー発光が可能としている。また、導光板表示制御手段は、発光部の発光を制御して導光板の表示面を適時に複数色の内から所定の色または複数色を組み合わせて発光させる。
【0023】
すなわち、この構成によれば、導光板の凸部の表面および凹部の側面の色を適時に変化させることができる。
【0024】
(5) 請求項1に記載に遊技機、または、前記(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技盤に配設され、前記遊技領域内で区分けされた内部空間を有し、遊技領域から内部空間に誘導された遊技球を遊技盤の水平幅方向および遊技盤の前後の奥行き幅方向に転動させる転動面を有する遊技物品とを備え、
前記導光板は、前記遊技物品の転動面の奥側に起立姿勢で配備されている
ことを特徴とする遊技機。
【0025】
前記(5)に記載の発明によれば、遊技物品は、遊技領域内で区分けされた内部空間を有し、遊技領域から内部空間に誘導された遊技球を遊技盤の水平幅方向および遊技盤の前後の奥行き幅方向に転動させる転動面を有する。また、前記導光板は、遊技物品の転動面の奥側に起立姿勢で配備されていることが好ましい。
【0026】
すなわち、この構成によれば、一枚の導光板によって立体感のある装飾を実現できるとともに、この導光板を遊技物品の転動面の奥側に起立姿勢で配備することにより、転動面の奥行き幅を拡張することができる。
【0027】
(6) 前記(5)に記載の遊技機において、
さらに、前記導光板の表面側を透明な被覆部材で覆う
ことを特徴とする遊技機。
【0028】
前記(6)に記載の発明によれば、被覆部材は、導光板の表面側を覆う。したがって、この構成によれば、転動面に誘導されてきた遊技球が、導光板に衝突して破損するのを防止することができる。
【0029】
(7) 前記(6)に記載の遊技機において、
前記被覆部材は、その表面にレンズが形成されており、このレンズの焦点距離に応じて被覆部材を前記導光板から離間させて配備した
ことを特徴とする遊技機。
【0030】
前記(7)に記載の発明によれば、被覆部材は、その表面にレンズが形成されてことが好ましい。また、被覆部材は、レンズの焦点距離に応じて被覆部材を導光板から離間させて配備することが好ましい。
【0031】
この構成によれば、導光板の表面側に形成された凸部と裏面側に形成された凹部のよって構成される立体感のある所定形状の装飾を、見る角度に応じて拡大および縮小表示させて変化をもたせることができる。
【0032】
(8) 請求項1に記載の遊技機、または、前記(1)から(7)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
【0033】
前記(8)に記載の遊技機によれば、簡素な構成で立体感のある装飾を実現することにより、遊技球の流下可能な領域を有効に確保することのできるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0034】
実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、パチンコ機10の遊技盤30の正面図であり、図3は、パチンコ機10の背面図である。
【0035】
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成し遊技場(ホール)の遊技島に固定される外枠11と、この外枠11の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12と、この内枠12の一側部(例えば正面視での左側部)を開閉軸として内枠12に対して開閉自在に取り付けられる前面枠セット14とを備えている。
【0036】
外枠11は、木製の板材により全体として正面視で矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。本実施の形態では、例えば、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属などにより構成されていてもよい。
【0037】
図1に示すように、内枠12は、大別すると、その最下部に取り付けられた下皿ユニット13と、この下皿ユニット13よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、外形が矩形状の樹脂ベース(図示省略)に着脱自在に取り付けられる遊技盤30(図2参照)とを備えている。
【0038】
図1に示すように、下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と音出力口24が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、例えば、遊技球発射ハンドル18と発射装置(図示省略)などで構成されている。音出力口24は、下皿ユニット13内あるいは背面に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。
【0039】
また、前面枠セット14は、図1に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸を軸心にして前方側に開放できるようになっている。
【0040】
図1に示すように、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が一体的に設けられている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。また、前面枠セット14には、遊技盤30の遊技領域30a(図2参照)のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている略楕円形状で中央が空洞とした枠体であり、その枠体の空洞部分に略楕円形状のガラス板137が取り付けられたものである。このガラス板137は二重ガラス構造としている。なお、窓部101の前記略中央部が直線状になるようにし、ガラス板137もその形状に合わせるようにしてもよい。また、ガラス板137は、ガラスに限定されず、所定の強度がある透明板であればその材質などは問わない。
【0041】
また、前面枠セット14は、図1に示すように、上皿19の左下側の箇所に、遊技者による操作指示(例えば、押下指示)を受ける枠ボタン20(演出ボタン)を備えている。図6に示すように、枠ボタン20はサブ制御装置262に接続されている。例えば、所定の操作有効条件成立時には、当該枠ボタン20の操作が有効となり、枠ボタン20を押下するなどにより、第3図柄表示装置42の画面表示が変化したり、出力音を変更したり、ランプ表示を変更したりするなど、遊技者が遊技に積極的に参加できるようになっている。
【0042】
加えて、前面枠セット14は、その前面側で窓部101の周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
【0043】
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
【0044】
遊技盤30は、図2に示すように、四角形状の合板よりなり、その周縁部が内枠12の樹脂ベース(図示省略)の裏側に当接した状態で取着されており、この遊技盤30の前面側の略中央部分たる遊技領域30aが樹脂ベースの略円形状の図1に示した窓部101(ガラス板137)を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
【0045】
次に、図2を用いて遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a,33b(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33a,33b(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33a,33bに遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。なお、前述したように、上部側の第1の始動口33aには作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第1の始動口33aへの入球をその作動口スイッチにより検出されるようになっている。また、下部側の第2の始動口33bにも作動口スイッチ(通過検出スイッチ)が設けられ、この第2の始動口33bへの入球をその作動口スイッチにより検出されるようになっている。すなわち、遊技球の第1の始動口33aへの入球または遊技球の第2の始動口33bへの入球のどちらの場合にも、それが始動入賞であることに変わりは無い。
【0046】
その他に、図2に示すように、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
【0047】
可変表示装置ユニット35は、第1の始動口33a,33bへの入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置40と、第2の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41と、第1の始動口33a,33bへの入賞をトリガとして、第3図柄(例えば装飾図柄)を変動表示する第3図柄表示装置42とを備えている。
【0048】
第1図柄表示装置40は、例えば、複数個(本実施例では2個)の2色発光タイプのLED(発光ダイオード)40a,40bと、このLED40a,40bでの変動表示の保留数を示す保留ランプ40cとを備えている。このLED40a,40bは、例えば、赤色と青色に発光可能なものである。第1図柄表示装置40は、各LED40a,40bの発光色を交互に変更させることで、第1図柄(本実施例では各LED40a,40bの発光色態様)の変動表示状態を発生させ、例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止すると外れを示す。
【0049】
なお、この第1図柄表示装置40として、少なくとも3色以上の発光が可能なタイプの単一のLEDを採用してもよく、各色の発光を交互などに行うようにすることで、第1図柄の変動表示状態を発生させ、LEDが第1の色の発光状態で停止すると確変大当り(特定当り)を示し、LEDが第2の色の発光状態で停止すると通常大当り(非特定当り)を示し、LEDが第3の色の発光状態で停止すると外れを示すようにしてもよい。なお、上述した第1図柄表示装置40が本発明における識別情報変動表示手段に相当する。
【0050】
第2図柄表示装置41は、第2図柄用としての例えば「○」が描かれた表示部41aと、第2図柄用としての例えば「×」が描かれた表示部41bと、保留ランプ41cとを有し、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えば表示部41a,41bによる表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に下部側の第1の始動口33bが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ41cにて点灯表示されるようになっている。なお、表示部41a,41bは、その内部にLED(発光ダイオード)を有しており、このLEDの発光(あるいはランプの点灯)を切り換えることにより変動表示される構成としている。なお、上述した第2図柄表示装置41が本発明における普通識別情報変動表示手段に相当する。
【0051】
第3図柄表示装置42は、例えば液晶表示装置で構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第3図柄表示装置42には、例えば後述する図4に示すように、左、中及び右の3つの装飾図柄列L,M,Rが表示される。各装飾図柄列L,M,Rは複数の装飾図柄によって構成されており、これら装飾図柄が装飾図柄列L,M,R毎にスクロールされるようにして第3図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本実施の形態では、第3図柄表示装置42(液晶表示装置)は、例えば、9.3インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、第3図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。なお、上述した第3図柄表示装置42が本発明における装飾識別情報(図柄)変動表示手段に相当し、上述した表示制御装置45が本発明における表示制御手段に相当する。
【0052】
図2に示すように、可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるものである。このように、大当たりの際に可変入賞装置32が開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動される状態は、特別遊技状態(例えば、大当り状態)と呼ばれ、可変入賞装置32に多数の遊技球が入球(入賞)し、その入賞に対して大量の遊技球が賞球払い出しされることから、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。
【0053】
より詳しくは、第1の始動口33a,33bに対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置40の2個のLED40a,40bが変動表示され、その変動停止後のLED40a,40bの表示が予め設定した発光態様の組合せとなった場合に特別遊技状態が発生する。例えば、両方のLED40a,40bが赤色発光状態で停止するという発光態様の場合には、確変大当り(特定当り)の特別遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが青色発光状態で停止するという発光態様の場合には、通常大当り(非特定当り)の特別遊技状態に当選したことを示し、両方のLED40a,40bが互いに異なる色の発光状態で停止するという発光態様の場合には外れ(特別遊技状態に落選したこと)を示す。
【0054】
そして、可変入賞装置32は、その大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、当該開放状態についての所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数(ラウンド数)繰り返し開放される。遊技球が第1の始動口33a,33bを通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ40cにて点灯表示されるようになっている。なお、保留ランプ40cは、第3図柄表示装置42の表示画面の一部で保留表示等される構成等であっても良い。
【0055】
また、遊技盤30には、図2に示すように、遊技球発射装置38(図3参照)から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50の後述する球案内通路49を通じて所定の遊技領域30aに案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51,52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路49が形成されている。なお、球案内通路49は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
【0056】
内レール51の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路49から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路49内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図2の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。
【0057】
また、レールユニット50の外周部には、正面視した状態で周囲外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるようになっている。
【0058】
さらに本実施の形態では、正面から見てレールユニット50の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット50の上下左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域30aの拡張が図られるようになっている。
【0059】
次に、遊技盤30の遊技領域30aについて説明する。遊技領域30aは、図2に示すように、レールユニット50の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される当該遊技領域30aが従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール52の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール51の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
【0060】
本実施の形態では、遊技領域30aを、パチンコ機10の正面から見て、内レール51及び外レール52によって囲まれる領域のうち、内外レール51,52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域30aと言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域30aの向かって左側限界位置は外レール52によってではなく内レール51によって特定される。同様に、遊技領域30aの向かって右側限界位置は内レール51によって特定される。また、遊技領域30aの下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域30aの上側限界位置は外レール52によって特定される。
【0061】
従って、本実施の形態では、遊技領域30aの幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域30aの高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
【0062】
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。
【0063】
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。図3に示すように、パチンコ機10は、その背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構部352)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、後述する図5に示した主制御装置261とサブ制御装置262とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、後述する図3に示した払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。
【0064】
また、払出機構部352及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
【0065】
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
【0066】
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチが設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチが設けられている。カウントスイッチは入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33a,33bに対応する位置には作動口スイッチがそれぞれ設けられ、第1の始動口33a,33bへの遊技球の入球を当該作動口スイッチで検出される。第2の始動口34に対応する位置にはゲートスイッチが設けられ、第2の始動口34への遊技球の通過を当該作動口スイッチで検出される。ている。なお、上述した作動口スイッチが本発明における入賞検出手段に相当する。
【0067】
入賞口スイッチ及びゲートスイッチは、図示しない電気配線を通じて盤面接続基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面接続基板が後述する主制御装置261内の主制御基板261a(図5参照)に接続されている。また、カウントスイッチは大入賞口中継端子基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継端子基板(図示省略)がやはり主制御基板261aに接続されている。これに対し、作動口スイッチは中継基板を介さずに直接に主制御基板261aに接続されている。
【0068】
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、下部側の第1の始動口33bには、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
【0069】
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主制御装置261内の主制御基板261aに取り込まれ、該主制御基板261aよりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板311aに送信される。そして、該払出制御基板311aの出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。但し、本発明に従来の「証拠球方式」を適用してもよい。
【0070】
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台(図示省略)を有し、この取付台に主制御装置261とサブ制御装置262とが搭載されている。ここで、主制御装置261は、図5に示すように、主たる制御を司るCPU501と、遊技プログラムを記憶したROM502と、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM503と、各種機器との連絡をとる入出力ポート505と、各種抽選の際に用いられる乱数発生器(図示省略)と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路(図示省略)などを含む主制御基板261aを具備しており、この主制御基板261aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
【0071】
封印手段としての封印ユニットはボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、本実施例では、例えば5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結されるようになっている。封印ユニットによる封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット(図示省略)を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板261aの不具合などにより基板ボックス263を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス263の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス263に残しておけば、基板ボックス263を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
【0072】
また、サブ制御装置262は、例えば主制御装置261内の主制御基板261aからの指示に従い音声やランプ表示の制御や表示制御装置45の制御を司るCPU551や、その他ROM552、RAM553、バスライン554及び入出力ポート555等を含むサブ制御基板262aを具備しており、このサブ制御基板262aが透明樹脂材料等よりなる基板ボックス(図示省略)に収容されて構成されている。サブ制御装置262上には電源中継基板(図示省略)が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板(図示省略)を介してサブ制御装置262および表示制御装置45に出力されるようになっている。
【0073】
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台(図示省略)を有し、この取付台に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板(図示省略)が搭載されている。払出制御装置311は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、発射制御装置312は発射制御基板を具備しており、電源装置313は電源制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板311aは、賞品球や貸出球の払出を制御する。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射装置229(図5参照)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。本実施例の発射装置229は、発射ソレノイド(図示省略)への通電 /非通電に従って進退自在な発射槌部(図示省略)で遊技球を打ちつけて発射させるソレノイド式発射部品を採用しているが、それ以外の発射装置229としては、発射モータの駆動に従って動作する発射杵で遊技球を打ちつけて発射させる機械式発射部品や、電磁場を発生させることで遊技球を発射させる電磁式発射部品など種々のタイプのものが採用できる。カードユニット接続基板(図示省略)は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
【0074】
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板(図示省略)は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス(図示省略)にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックスが封印されている。
【0075】
払出制御装置311には状態復帰スイッチ(図示省略)が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ(図示省略)が押下されると、払出モータ358a(図5参照)がゆっくり正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
【0076】
また、電源監視基板261bにはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
【0077】
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、図3に示すように、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
【0078】
裏パックユニット203は、その最上部に上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備(遊技島設備)から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに下り傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。ケースレール357の最下流部には、払出装置358が設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は払出通路(図示省略)等を通じて前記上皿19に供給される。
【0079】
また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が設けられている。例えば、バイブレータ360が例えば2本のネジでタンクレール356に締結されて取り付けられるようになっている。さらに、バイブレータ360は、タンクレール356に面接触するのではなく、当該2本のネジの部分で接触するようになっており、バイブレータ360による振動がより効果的にタンクレール356に伝わるようになっている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
【0080】
払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板(図示省略)が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
【0081】
タンク355から払出通路(図示省略)に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
【0082】
なお、図3に示すように、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ388が設けられている。内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチ388からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力されるようになっている。
【0083】
次に、本実施例のパチンコ機10のさらなる特徴部分の構成について図6から図14を用いて説明する。なお、この実施例のセンターフレームは、上述のセンターフレーム47の形状と部分的な構成が異なるので、異なる部分について具体的に説明し、同じ構成部分については同一符号を付すに留める。
【0084】
図6は、本実施例のパチンコ機に係るセンターフレームの正面図である。図7は、センターフレームの斜視図である。図8は、センターフレームを裏面から見た分解斜視図である。
【0085】
センターフレーム47は、図6および図7に示すように、略円形の中央に横長矩形状の第3図柄表示装置42を囲うように収納する開口が形成された略リング形状をしている。また。センターフレーム47の上部略中央に形成された開口400から入球した遊技球をセンターフレーム47の下部のステージ401に誘導する誘導通路が、図中左側のフレーム内部に形成されている。さらに、センターフレーム47の図中右側には、遊技者に利益を与える遊技状態への移行を示す遊技物品402が備えられている。なお、センターフレーム47は、本発明の転動面を有する遊技物品に相当する。
【0086】
次に、このセンターフレーム47の構造について説明する。センターフレーム47は、図8から図11に示すように、大きく分けて、遊技盤30の前面側にくる第1フレーム403と、この第1フレーム403の裏面側に組み合わされる第2フレーム404と、センターフレーム47の下部に位置するステージ401と、このステージ401の下側で駆動する駆動装飾物品405と、第2フレーム404の図中左側に取り付けられる遊技物品402とから構成されている。以下、各構成について具体的に説明する。
【0087】
第1フレーム403は、図9に示すように、上側の円弧部分の前面側を略半分覆う半円筒型の第1誘導部材406と、この第1誘導部材406の開口面を塞ぐとともに、第1フレーム403と第1誘導部材406を仕切る仕切り板407とを備えている。つまり、仕切り板407によって仕切られた第1フレーム403の内部空間を遊技球が転動しながら通過可能に構成されている。なお、第1誘導部材406は、本発明の第1通路を構成する。
【0088】
第1誘導部材406は、一部を除き白濁した半透明に加工された樹脂によって成形されている。この第1誘導部材406の上部中央右よりに遊技球の入球可能な大きさの矩形状の切り欠きが形成されており、この切り欠きが開口400として機能する。また、円弧の左右傾斜部分の下面には、下方に突き出て湾曲した凹部408が形成されている。この凹部408の部分には、該凹部408の曲率半径と同じ曲率半径を有する凸レンズ409が第1誘導部材406の前面側に一体形成または分離可能に設けられている。
【0089】
なお、凹部408の曲率半径および深さは、第1誘導部材406内部の斜面を転動する遊技球が該凹部408に落ち込んで再び乗り上げて通過できるように設定されている。この凹部408の深さおよび曲率半径は、後述する凹部前面に取り付けられる凸レンズ409の拡大率と、遊技球の転動速度との比率によって適宜に設計変更される。
【0090】
凸レンズ409は、その焦点距離が第1誘導部材406の内部に形成される誘導通路の奥行き幅を超えないように設定されている。なお、凸レンズ409の外周には、リング状の装飾部材411が取り付けられている。また、各装飾部材411の片側には、第1フレーム403の上側の左右両端で三角屋根のエッジ部分としての機能する装飾部材412が燐接は微されている。
【0091】
また、第1誘導部材406の開口400の図中左側には、内部の誘導通路を左右に分断する仕切り板413が設けられており、開口400に入球した遊技球を図中右側の誘導通路だけに誘導するように構成している。
【0092】
さらに、第1誘導部材406の図中右側下端には、内部の誘導通路を通過してくる遊技球を受け止めるとともに、転動方向を遊技盤30の奥側に変更するための受部材414が取り付けられる。この受部材414は、アクリルなどの樹脂によって成形されており、その前面側に凸レンズ416が一体成形されている。
【0093】
この受部材414の前面側には、受部材414と第1誘導部材406の下部とにわたって装飾部材417が覆い被さる。この装飾部材417は、受部材414前面の凸レンズ416の形成された部分にデザインを施した異形の開口が形成されており、内部を通過する遊技球を視認できるようになっている。また、装飾部材417は、凸レンズ416の上側にも開口が形成されており、この部分からも内部の遊技球が視認できるようになっている。なお、この凸レンズ416は、その焦点距離が後述する第1フレーム403に形成された第2誘導部材419の距離よりも短い位置に設定されている。
【0094】
なお、第1誘導部材406の開口400の形成された上部前面には、アルファベットの「IN」と遊技球の転動方向を示す三角形状に切り抜かれた板状の装飾部材420が取り付けられる。また、この切り抜かれた奥側の第1誘導部材406は透明になっており、この部分から第1誘導部材406の内部を視認できるようになっている。
【0095】
第1フレーム403の本体は、前面側に取り付ける受部材414の取り付け位置から遊技盤30の奥側に向かって遊技球を転動誘導するための凹形状の溝からなる第2誘導部材419が形成されている。
【0096】
また、第1フレーム403は、図10に示すように、第1誘導部材406を取り付ける、その真下、つまり、第1フレーム403の上部内側に保留ランプ40を取り付けるための取付部421が設けられている。
【0097】
保留ランプ40は、第1フレーム403の内周縁に沿って湾曲した基台422に等間隔に4個の配備されている。また、保留ランプ40の外周からの光の漏れを防ぐように、各保留ランプを収納する収納部材425と、基台422と収納部材425を組み合わせた状態で、保留ランプ40の発光面だけを開放して覆い被させ装飾部材426とから構成されている。
【0098】
なお、図8に示すように、第1フレーム403の取付部421の裏面側には、保留ランプ40に電力を供給するための電源ラインと接続するためのコネクタ基板424が取り付けられている。
【0099】
次に、ステージ401は、図6および図7に示すように、第1フレーム403の下部内側に水平姿勢で取り付けられている。このステージ401の表面は、左右両端および中央が山なり高く波打った形状をしている。さらに、中央の山部を挟む左右の谷部の面は、斜め前下がりになっており、中央山部の頭頂部は遊技盤30の手前から奥側に向けて幅広のテーパー状であり、かつ、斜め奥下がりの溝427が形成されている。この溝427の奥側は、後述する縦壁状の保護部材431によって形成された開口429と連通している。本実施例のステージ401は、アクリル樹脂などの透明材料によって成形されている。
【0100】
図6の一点差線で示す縦壁状の装飾物品は、図11に示すように、一枚の導光板428で構成されている。この導光板428は、図12および図13に示すように、その表面側に装飾絵柄として熱帯魚の形状を模った凸部461が形成されている。また、裏面側には、凹部462によって囲まれた装飾絵柄としてのサンゴの形状が模られている。
【0101】
導光板428の表面側に形成された凸部461部分は、導光板428の内部を透過する光を表面側に向けて反射出力するようになっている。また、凸部461の表面には、出力される光が散乱するように粗面加工が施されている。さらに、凸部461の裏面側には、その裏部分から漏れる光を表面側に反射させるように光沢のあるフィルム、シート、塗料などの第1反射部材463によって被覆されている。
【0102】
導光板428の裏面側に形成された凹部462は、導光板428の内部を透過する光を、その内側面から導光板428の面方向に沿って光を出力するとともに、導光板428の表面側に向けて光を反射出力するようになっている。つまり、図14に示すように、凹部462の底面には導光板428を透過する光を表面側に向けて反射するようフィルム、シート、塗料などの第2反射部材464が、その反射面を表面側に向けて凹部の底面に密着して被覆されている。また、凹部462によって囲われて形成されたサンゴ部分465は、光を透過や反射しない白濁のフィルム、シート、塗料などの非反射部材468で被覆されている。なお、第2反射部材464は、本発明に反射部材に相当する。
【0103】
したがって、凹部462の底面では第1反射部材463によって導光板428の表面側に向けて光が積極的に出力され、他の凹部462によって囲われて形成されたサンゴの形状の部分で積極的に光が反射されないので、両部分では光の強度差が発生してサンゴ形状が視認しやすく構成されている。
【0104】
そして、この導光板428は、第2フレーム404の下部に起立姿勢となるように取り付けられ、この第2フレーム404の下部に挿入される照明機構435に備わった発光ダイオード466(以下、単に「LED」という)から出力される光が、導光板428の内部を透過する位置に配備される。
【0105】
次に、導光板428の表面側には中間フレーム430が配備されている。この中間フレーム430は、導光板428に覆い被さる略ドーム形状の透明なアクリル樹脂によって形成されたカバー体431を備えている。このカバー体431には、導光板428の装飾を引き立てるように海水をイメージし、その上部分を波打った形状にしている。また、その表面側には、図6に示すように、海中を漂う泡をイメージさせる複数個の円形状凹部467が形成されている。本実施例の場合、この円形状凹部467は、カバー体431の裏面側から湾曲形状に形成されている。
【0106】
つまり、この円形状凹部467は、泡をイメージさせるとともに、レンズとして機能し、導光板428に形成された熱帯魚やサンゴからなる装飾を見る角度、距離、および焦点距離に応じて拡大または縮小表示する。すなわち、円形状凹部467は、本発明のレンズに相当する。
【0107】
さらに、中間フレーム430の中央下部には、ステージ401の溝427と連通し、遊技球の入球が可能な凹形状になっている。つまり、この凹形状の部分は、溝427を転動してくる遊技球を入球させ、ステージ401の溝427の下部に形成された通路を通して遊技盤30の遊技領域に導く開口429として機能する。なお、中間フレーム430は、本発明の被覆部材に相当する。
【0108】
図8に戻り、第1誘導部材406および第2誘導部材419を転動してくる遊技球をステージ401に誘導するための筒状の第3誘導部材432を第1フレーム403の下部に備えている。具体的には、第3誘導部材432の上部開口が第1レーム403に形成された第2誘導部材419の奥側端部と連通接続し、斜め傾斜した下部先端に排出用の開口が形成されている。したがって、第2誘導部材419を転動してくる遊技球は、第3誘導部材432の上部開口から下側に向け、その傾斜面を転動し、該第3誘導部材432の下部先端の開口からステージ401に向けて排出されるようになっている。
【0109】
第2フレーム404は、図11に示すように、略中央に第3図柄表示装置42の液晶パネルが収まる横長矩形状の開口が形成されている。また、図中左側に遊技物品402を、取り付ける取付部423が設けられている。さらに、フレーム上部には、センターフレーム47に取り付けられる電球やLEDなどの電飾や遊技物品などに電力を供給するための電源ラインをまとめて一箇所に接続するためのコネクタ基板433が取り付けられる。
【0110】
次に駆動装飾機構405は、図8に示すように、基台434と、この基台434の前側で左右対称に所定間隔をおいて整列配備された一対の箱体435と、各箱体435の内部の照明機構436を駆動させる一対の駆動機構437とから構成されている。
【0111】
照明機構436は、箱体435の内側面に取り付けられたLED(図示省略)と、箱体435の幅広方向に平行して整列配備した透明で多角形の棒状部材438とから構成されている。なお、棒状部材438は、駆動機構437を構成するモータM1からの回転力が図示しないリンク機構によって伝達され、軸心回りに回転可能に箱体435に取り付けられている。つまり、駆動機構437が作動することによって棒状部材438が軸回りに回転するとともに、箱体435の内側壁のLEDから照射された光がこの棒状部材438で透過および乱反射し、照明により光の演出を行う。
【0112】
なお、駆動装飾機構405は、前側の箱体435が、第2フレーム404の下部を通って、第1フレーム403の下面とステージ401との間に収納され、後側の駆動機構437は、第2フレーム404の裏面側に位置するようにセットされる。そして、第2フレーム404の裏面から後方に位置する基台434の部分に取付枠439を嵌合し、この取付枠439を第1フレーム403および第2フレーム404にねじ固定し、駆動装飾機構405をセンターフレーム47に取り付ける。
【0113】
さらに、箱体435の後側の基台434上には、複数個のLED466が幅方向に所定間隔をおいて配備されている。このLED466は、駆動装飾機構405をセンターフレーム47の下部に収納したとき、上部に導光板428が起立姿勢で配置される箇所に配備されている。したがって、LED466から出力される光が導光板428の端面から内部を透過するように構成されている。そして、このLED466からの光を出力するタイミングなどは、図5に示すサブ制御装置262によってコントロールされている。なお、LED466は、本発明の光出力手段に相当する。
【0114】
なお、ステージ401の下部に収納された一対の箱体435は、隣り合う対向面によってステージ401から開口429に入球した遊技球を、再び遊技盤30の遊技領域に誘導する通路を形成する。
【0115】
遊技物品402は、図6から図8に示すように、円筒の本体440と、この本体440の開口を被覆する装飾用のパネル441と、このパネル中心の裏面から表面に向けて突き出たモータM2の回転軸に取り付けられた船舶用の碇形状を模った先端が先鋭な回転針442とから構成されている。
【0116】
パネル441は、表面の領域を4等分に区分けされており、それぞれの領域に、「GINPARA」、「あと2回」、「あと1回」、おおび「CHANE」の文字が記載された異なる色のアクリル板によって構成されている。また、本体440の内部には、電球またはLEDなどの照明部材が備わっており、点灯表示されるようになっている。
【0117】
なお、モータM2の駆動は、サブ制御装置262によって制御されている。例えば、始動口に遊技球が入球すると同時にモータM2を作動させて回転針442を時計回りに回転させ、主制御装置261による抽選結果に基づいて、区分けされたどの位置で回転針442の先端を停止させるか制御している。この回転針442の停止位置の決定は、図示しないエンコータによってモータM2の回転角度を検出し、この検出結果をサブ制御装置262が利用して演算により適正な停止位置を求める。そして、この演算結果に基づいてモータM2の回転停止タイミングを制御する。
【0118】
上述のように、一枚の導光板428の表面側に装飾絵柄としての熱帯魚など所定形状の凸部461を形成し、裏面側に装飾絵柄としてのサンゴなどの輪郭を模った凹部462を形成し、この導光板428の内部にLED466から出力される光を透過させることにより、それぞれの形状を強調させることがきる。つまり、導光板428の厚みと内部を透過する光の屈折や反射などによる光強度の変化を利用するとともに、凸部461の形状と凹部462の形状を前後に組み合わせることにより、それぞれの形状を強調しつつも遠近感を持たせて立体感のある装飾を実現することができる。
【0119】
また、板状の導光板428とLED466の簡素な組合せによって立体感のある装飾を実現できるので、設置スペースを削減することができる。その結果、本実施例の場合、センターフレーム47のステージ401奥側の厚みを減らすことができるので、ステージ401の奥行き幅を拡張させて、遊技球の転動面を広く確保することができる。
【0120】
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0121】
(1)上述した実施例では、LED466に光の3原色である赤(Red)、緑(Green)、および青(Blue)のLEDを組み合わせてユニット化したRGB−LEDにより構成してもよい。例えば、256階調の各LEDの諧調を個々に調整し、多色のカラー発光が可能となるように構成する。この場案、発光色と発光タイミングの調整およびコントロールを導光板表示制御手段に相当する、図5に示すサブ制御装置262にもたせるとよい。
【0122】
(2)上述した実施例では、導光板428がセンターフレーム47のステージ401の奥側に配備されていたが、この位置に限定されるものではなく、遊技盤30の表面側であって、遊技者が視認可能な位置に上記実施例形態と同様の導光板428を配備することができる。
【0123】
(3)本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0124】
以上のように、この発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に適している。
【符号の説明】
【0125】
47 … センターフレーム
401 … ステージ
403 … 第1フレーム
404 … 第2フレーム
428 … 導光板
430 … 中間フレーム
431 … カバー体
436 … 照明機構
461 … 凸部
462 … 凹部
466 … LED

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤を備えた遊技機において、
表面側に所定の形状を模った凸部が形成され、裏面側に表面側の凸部とは異なった所定形状を模った凹部の形成された導光板と、
前記導光板の端面から内部に向けて光を出力する光出力手段とを備え、
前記導光板に形成された前記凸部および前記凹部は、この導光板の内部を透過する光を表面側に向けて出力する
ことを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−152605(P2012−152605A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−115696(P2012−115696)
【出願日】平成24年5月21日(2012.5.21)
【分割の表示】特願2011−101448(P2011−101448)の分割
【原出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】