説明

遊技機

【課題】満タンセンサの配設に工夫を凝らし、当該満タンセンサにより遊技球の満タン状態を良好に検出し得るようにした遊技機を提供する。
【解決手段】満タンセンサ110は、通路ユニット80と共に、いわゆる内枠である遊技機本体Baの本体枠BFに配設されており、当該満タンセンサ110が通路ユニット80の両球案内通路81、82の長手方向中間部位に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機においては、下記特許文献1に記載のパチンコ遊技機が提案されている。このパチンコ遊技機においては、満タン検出器が、主流通路と球受け皿である球構造体との間の球満タン検出通路に付設されている。ここで、主流通路は、払い出し機構から払い出される遊技球を球受け皿である球構造体に排出する通路である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−160953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のパチンコ遊技機において、上述した主流通路が遊技球で満タンになると、当該主流通路に球詰まりが生ずる。これでは、遊技球が球満タン検出通路に移動せず、満タン検出器によって、遊技球が満タンになったことを検出することができない。
【0005】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、満タンセンサの配設に工夫を凝らし、当該満タンセンサにより遊技球の満タン状態を良好に検出し得るようにした遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の解決にあたり、本発明に係る遊技機は、請求項1の記載によれば、
遊技盤(10)を本体枠(BF)に組み付けてなる遊技機本体(B)と、
この遊技機本体に開閉可能に支持される前扉(FD)と、
上記本体枠の裏面側から組み付けられて複数の遊技球を貯留する球タンク(61)と、
上記球タンクから上側通路(62、63)を介し供給される遊技球を払い出す球払い出し装置(70)と、
上記本体枠或いは上記前扉の下部にその前面側へ突設される球受け皿(51、52)と、
上記球払い出し装置から払い出されて上記球受け皿に貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出するように上記本体枠の一部に設けられる満タンセンサ(110)とを備える。
【0007】
このように、満タンセンサは、球払い出し装置から払い出されて上記球受け皿に貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出するように、本体枠の一部に設けられているから、球受け皿が遊技球で満タンになっただけで検出不能となることはない。
【0008】
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の遊技機において、
上記球払い出し装置と上記球受け皿との間にて上記球払い出し装置から払い出される遊技球を上記球受け皿に貯留するように供給する球通路装置(80)を備えて、
当該球通路装置は、
上方から落下する遊技球を受承する主案内通路部(Ac)と、
当該主案内通路部に分岐壁部(92e)を介し並行に沿うように設けられて上記主案内通路部における受承遊技球の過剰に伴い当該主案内通路部から下方に向けて案内するように受承する副案内通路部(Ad)とを具備して、
上記満タンセンサは、上記本体枠のうちその上記一部に対応する上記分岐壁部の上方の部位に設けられて、上記球払い出し装置から上記球通路装置へ払い出されて上記球受け皿に貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出するようにしたことを特徴とする。
【0009】
このように、球通路装置が、球払い出し装置と球受け皿との間にて球払い出し装置から払い出される遊技球を球受け皿に貯留するように供給する。
【0010】
ここで、当該球通路装置は、上述のように、分岐壁部を介し主案内通路部及び副案内通路部を併設して構成されている。また、満タンセンサが、本体枠の上記分岐壁部の上記上方の部位に設けられていることから、当該満タンセンサは、球払い出し装置から球通路装置へ払い出されて球受け皿に貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出することとなる。
【0011】
従って、遊技球が、球受け皿から球通路装置にかけて滞留したときに初めて満タンと検出される。その結果、遊技球が満タンになるまでの当該遊技機における遊技球の貯留数を大幅に増大することができる。
【0012】
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項2に記載の遊技機において、
上記満タンセンサは、上記球通路装置の一部に設けられるセンサ本体(112)と、このセンサ本体の上端部に上記球払い出し装置内にて傾動可能に支持されて下方に向けて延出するセンサレバー(111)とを具備することを特徴とする。
【0013】
このように、満タンセンサにおいては、センサレバーが、センサ本体の上端部から下方に向けて延出するように支持されているから、当該センサレバーが、球払い出し通路内に下方に向けて進入する遊技球と干渉することがなく、満タン検出が良好に検出され得る。
【0014】
また、本発明は、請求項4の記載によれば、請求項2または3に記載の遊技機において、
上記主案内通路部は、
その2対の対向する壁部(92c、92d、92f、92e)のうち上記分岐壁部の幅方向にて対向する両対向壁部(92c、92d)の少なくとも1か所に、上方から落下する遊技球の落下方向を変更する突出部を設けてなり、
当該突出部は、上記分岐壁部から離れる方向に所定の傾斜角度にて下方に向けて傾斜してなることを特徴とする。
【0015】
これによれば、主案内通路部においては、突出部が、上述のごとく、両対向壁部の少なくとも1か所に、上方から落下する遊技球の落下方向を変更するように設けられており、当該突出部は、上記分岐壁部から離れる方向に所定の傾斜角度にて下方に向けて傾斜している。
【0016】
従って、主案内通路部内に進入する遊技球は、その落下方向を突出部により変更されながら、当該突出部の傾斜方向に案内される。このことは、主案内通路部に進入する遊技球が多くても、当該各遊技球は、球詰まりを生ずることなく、主案内通路部内にて円滑に案内されることを意味する。
【0017】
その結果、多数の遊技球が主案内通路部の内部に充満状態に滞留しても、当該主案内通路部の下方で滞留している遊技球が、例えば、受け皿内の遊技球を抜くことで、下方へ移動すれば、主案内通路部内に滞留している遊技球が、当該主案内通路部の内部において突出部の形状や傾斜方向に、球詰まりを生ずることなく、円滑に移動して下方へ案内され得る。
【0018】
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項4に記載の遊技機において、
上記突出部は、その傾斜方向長さにて、遊技球の外径の2倍よりも大きく3倍よりも小さい値に設定されていることを特徴とする。
【0019】
これによれば、突出部内にて傾斜状に移動する遊技球は、上記所定の傾斜角度と相俟って、相互に球圧を受けることなく、円滑に移動することができる。その結果、請求項4に記載の作用効果がより一層向上され得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、満タンセンサは、球払い出し装置から払い出されて球受け皿に貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出するように、本体枠の一部に設けられているから、球受け皿が遊技球で満タンになっただけで検出不能となることはない。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明が適用されるパチンコ遊技機の一実施形態を、その斜め左前上側からみた状態にて示す斜視図である。
【図2】図1のパチンコ遊技機を、その斜め左後上側からみた状態にて示す斜視図である。
【図3】図1のパチンコ遊技機の遊技機本体を上皿及び下皿と共に斜め左上側からみた状態にて示す斜視図である。
【図4】図3の上皿を左上側からみた状態にて示す拡大斜視図である。
【図5】図3の球排出ユニットを斜め左上側からみた状態にて示す拡大斜視図である。
【図6】図3の球タンクユニットを示す拡大平面図である。
【図7】図2の球払い出しユニットを示す破断拡大斜視図である。
【図8】図2の縦型通路ユニットをその斜め上側後方からみた状態にて示す拡大斜視図である。
【図9】図2の縦型通路ユニットをその斜め下側後方からみた状態にて示す拡大斜視図である。
【図10】図2の縦型通路ユニットの内部構成を示す拡大斜視図である。
【図11】図2の縦型通路ユニットの内部構成を示す拡大斜視図である。
【図12】図2の球通路ユニットをその斜め右上側前方からみた状態にて示す拡大斜視図である。
【図13】図2の球通路ユニットをその斜め左下側後方からみた状態にて示す拡大斜視図である。
【図14】図2の球通路ユニットの内部構成をその前面側からみた状態にて示す拡大縦断面である。
【図15】図2の球通路ユニットを、球抜き通路93の内部構成と共に、斜め右上側前方からみた状態にて示す拡大斜視図である。
【図16】(a)は、図14にて図示a−a線に沿う断面図であり、(b)は、図14にて図示a−b線に沿う断面図である。
【図17】図2の横型通路ユニットをその内部構成と共に斜め右上前方からみた状態にて示す拡大斜視図である。
【図18】図17の横型通路ユニットにおける飛散防止機構の動作を前扉の閉状態のもとに説明するための拡大平面図である。
【図19】図17の横型通路ユニットにおける飛散防止機構の動作を前扉の閉状態のもとに説明するための要部縦断面図である。
【図20】図17の横型通路ユニットにおける飛散防止機構の動作を前扉の開状態のもとに説明するための拡大平面図である。
【図21】図17の横型通路ユニットにおける飛散防止機構の動作を前扉の開状態のもとに説明するための要部縦断面図である。
【図22】図10の縦型通路ユニットにおける満タンセンサの動作を説明するための要部断面図である。
【図23】図10の縦型通路ユニットにおける満タンセンサの動作を説明するための要部断面図である。
【図24】から通路ユニットを介し上皿及び下皿にかけて移動する遊技球の経路を説明するための概略斜視図である。
【図25】図2の球通路ユニットにおいてその導入部から主案内通路部にかけて移動する遊技球の経路を説明するための概略斜視図である。
【図26】図25の球通路ユニットにおいて遊技球が主案内通路部内にて多数移動する状態を説明するための概略断面図である。
【図27】図26の球通路ユニットにおいて遊技球が主案内通路部から副案内通路部へ分岐して移動し始める状態を説明するための概略断面図である。
【図28】図27の球通路ユニットにおいて遊技球が主案内通路部から副案内通路部へ分岐して移動している状態を説明するための概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を図面により説明する。
【0024】
図1及び図2は、本発明を適用してなるパチンコ遊技機の一実施形態を示しており、当該パチンコ遊技機は、遊技機の一種として、パチンコホール内の島に立設されるものである。このパチンコ遊技機は、機枠PFと、遊技機本体Baと、前扉FDとにより構成されており、当該パチンコ遊技機は、機枠PFを介し、上記パチンコホール内の島に立設される。
【0025】
ここで、遊技機本体Baは、前扉FDと共に、機枠PFに前後方向へ開閉可能に支持されている。なお、図1において、図示上下方向及び図示左右方向は、当該パチンコ遊技機の上下方向及び左右方向(斜め左前方向及び斜め右後方向)に対応し、また、図示前後方向(斜め右前方向及び斜め左後方向)は、当該パチンコ遊技機の前後方向に対応する。
【0026】
前扉FDは、図1にて示すごとく、前枠FD1と、この前枠FD1の中空部に嵌装してなる窓ガラスFD2とにより構成されている。また、当該前扉FDは、図1〜図3のいずれかにて示すごとく、上皿51を備えており、この上皿51は、図1にて示すごとく、上方に向けた開口するように、前扉FDにその前面下部から前方へ突出形成されている。
【0027】
しかして、上皿51は、入口部51a(図4参照)にて、球通路ユニット100(後述する)や貸球払い出し装置(図示しない)からの各遊技球を供給されて、受皿部51bにて貯留し、かつ、このように貯留した各遊技球を一列に整列させて、このように整列する各遊技球を、ハンドルH(図1参照)の回動操作のもとに、順に、1個ずつ、球発射装置(図示しない)に送るように、球送り装置(図示しない)に供給する(図3参照)。
【0028】
また、当該上皿51は、他の入口部51cにて、後述する球通路ユニット100の出口部102b(図17参照)から遊技球を受けて、通路部51dを経て出口部51eから下皿52(後述する)に進入させる(図4参照)。なお、上記球発射装置は、上記球送り装置から送られる遊技球を案内レール20の案内通路13(図3参照)内に向け発射する。
【0029】
また、前扉FDは、下皿52を備えており、この下皿52は、上皿51の下側にて、前扉FDの下部に設けられている。当該下皿52は、通路ユニット90の副案内通路部Ad(後述する)からの遊技球を貯留する。また、当該下皿52は、上皿51の出口部51eからの遊技球を貯留するとともに、遊技者による上皿51からの球抜き操作に伴い、上皿51内の貯留球を球抜き通路(図示しない)を経て貯留する。また、下皿52は、遊技者の操作によって開放される蓋部材(図示せず。)を備えており、この蓋部材は、その開放に伴い、下皿52内に貯留されている遊技球を球抜きして、計数球貯留箱等に移し替え可能となっている。
【0030】
遊技機本体Baは、図2或いは図3に示すごとく、いわゆる内枠である本体枠BFと、遊技盤10とを備えており、遊技盤10は、本体枠BFの中空部に嵌装されている。なお、遊技機本体Baは、本体枠BFにて、機枠PFによって前後方向へ開閉可能に支持されている。
【0031】
また、遊技機本体Baは、図3に示すごとく、案内レール20を備えており、この案内レール20は、遊技盤10の前面11(以下、盤面11ともいう)に、その外周部に沿い、円弧状に組み付けられている。当該案内レール20は、内側レール部21及び外側レール部22でもって構成されており、内側レール部21は、外側レール部22に沿いその内周側にて、遊技盤10の盤面11に組み付けられている。
【0032】
ここで、当該案内レール20は、内側レール部21及び外側レール部22の内側にて、遊技盤10の盤面11に遊技領域12を形成している。また、案内通路13が、案内レール20のうち内側レール部21及び外側レール部22の間において、上記球発射装置から発射される遊技球を遊技領域12内に案内するように形成されている。
【0033】
また、当該遊技機本体Baは、センター構造物、遊技釘群、風車、アタッカー、スタートチャッカー、電動チューリップ、普通入賞口装置及びスルーゲート(共に図示しない)を備えており、これらセンター構造物、遊技釘群、風車、アタッカー、スタートチャッカー、電動チューリップ、普通入賞口装置及びスルーゲートは、遊技盤10の盤面11に遊技領域12にて分散して組み付けられている。
【0034】
また、当該遊技機本体Baは、画像表示器、主制御装置、副制御装置、払い出し制御装置及び電源回路装置(共に図示しない)を備えており、上記画像表示器は、上記センター構造物の内側にて、遊技盤11の中央開口部に嵌装されている。上述の主制御装置、副制御装置、払い出し制御装置及び電源回路装置は、遊技盤10にその裏面14(図3参照)側から組み付けられており、上記主制御装置は、当該パチンコ遊技機の電気系統を総括的に制御する。上記副制御装置は、上記画像表示器による演出表示を制御する。上記払い出し制御装置は、球払い出しユニット70(後述する)の球払い出し装置72(後述する)の動作を制御する。上記電源回路装置は、上述の主制御装置、副制御装置及び払い出し制御装置その他の回路に給電する。なお、これら主制御装置、副制御装置、払い出し制御装置及び電源回路装置は、図2にて、それぞれ、符号30によって示されている。
【0035】
また、当該遊技機本体Baは、図3及び図5に示すごとく、球排出ユニット40を備えており、この球排出ユニット40は、遊技盤10の下部にその盤面11の裏側から組み付けられている。ここで、球排出ユニット40は、当該パチンコ遊技機による遊技中において、遊技領域12内に発射されて入賞球又はアウト球となった遊技球を全て回収し、当該パチンコ遊技機の外部に排出し、また、ホール閉店後には、球抜き操作に基づき、当該パチンコ遊技機に賞球用として残留する遊技球(球抜き球)を回収し、当該パチンコ遊技機の外部へ排出するようになっている。図5において、符号41は、排出すべき遊技球を回収して排出口(図示しない)から外部に排出する集合箱部を示し、符号42は、遊技領域12のアウト口15(図3)に連通するアウト球入口を示し、また、符号43は、球通路ユニット100(後述する)の一部を搭載する座部を示している。
【0036】
また、当該遊技機本体Baは、図1〜図3にて示すごとく、球払い出し系統BSを備えており、この球払い出し系統BSは、遊技者による当該パチンコ遊技機での遊技中、遊技領域12内を転動落下する遊技球が上記各種入賞口に入球したときに、遊技者に対して賞球として遊技球を払い出す処理を行うものである。
【0037】
当該球払い出し系統BSは、図2にて示すごとく、遊技機本体Baの本体枠BFの裏面にその上部から左縁部にかけて順次配設してなる球タンクユニット60、球払い出しユニット70、縦型通路ユニット80、球通路ユニット90及び球通路ユニット100を備えている。
【0038】
球タンクユニット60は、本体枠BFの上部に配設されており、この球タンクユニット60は、図2、図4或いは図6にて示すごとく、タンク61と、両整流路62、63とにより構成されている。
【0039】
タンク61は、図2にて示すごとく、その上端開口部にて、上方に向け開口しており、当該タンク61は、遊技球補給装置(図示しない)により補給される遊技球を払出用遊技球として貯留する。両整流路62、63は、タンク61の左側にて本体枠BFの上部にその裏面側から配設されており、当該両整流路62、63は、タンク61内に貯留してなる各遊技球を2列に整流して球払い出しユニット70に向け供給する(図6にて図示両破線矢印a、bにて示す方向参照)。
【0040】
球払い出しユニット70は、図2にて示すごとく、球タンクユニット60の両整流路62、63に連結するように、本体枠BFの左縁上部に沿うようにその裏面側から配設されている。この球払い出しユニット70は、図7にて示すごとく、両入口路71、72と、球払い出し装置73と、両出口路74、75と、両球抜き通路76、77とにより構成されている。
【0041】
当該球払い出しユニット70において、両入口路71、72は、球タンクユニット60の両整流路62、63に連結されている。また、両入口路71、72は、蓋部材78を備えており、この蓋部材78は、次のように、両球抜き通路76、77の各上端部を開閉する役割を果たす。
【0042】
即ち、当該蓋部材78は、通常時(遊技中を含む。)には、両球抜き通路76、77の各上端部を閉じている。これに伴い、両入口路71、72は、両整流路62、63から供給される各遊技球を球払い出し装置73に向けて案内する両球払い出し通路を形成する。また、当該蓋部材78は、ホール閉店後の球抜き操作時に回動されて、両球抜き通路76、77の各上端部を開く。これに伴い、両入口路71、72は、整流路62、63から供給される各遊技球を両球抜き通路76、77に向け案内する両球抜き通路を形成する。
【0043】
両球抜き通路76、77は、両入口路71、72から案内される各遊技球を遊技機本体Baの裏側へ排出する。
【0044】
球払い出し装置73は、球払い出しユニット70において両入口路71、72の左側に配設されており、当該球払い出し装置73は、図7にて示すごとく、ステップモータ73aと、このステップモータ73aに駆動軸73bを介し同軸的に支持してなる前後両側払い出しカム73c、73dとを備えている。
【0045】
ここで、駆動軸73bは、ステップモータ73aの出力軸に同軸的に支持されて遊技盤10の後方に向け延出されている。前後両側払い出しカム73c、73dのうち、前側払い出しカム73cは、その回転基部にて、ステップモータ73aと後側払い出しカム73dとの間において、駆動軸73bの軸方向中間部位に同軸的に支持されている。後側払い出しカム73dは、その回転基部にて、前側払い出しカム73cの後方にて、駆動軸73bの軸方向中間部位に同軸的に支持されている。本実施形態では、後側払い出しカム73dは、その遊技球の払い出し時期にて、前側払い出しカム73cに対し所定位相角度差(例えば、45°)を異にするように、駆動軸73bの軸方向中間部位に支持されている。
【0046】
しかして、前後両側払い出しカム73c、73dは、ステップモータ73aの図7にて図示反時計方向への回転に伴い、同一方向に回転して、両球払い出し通路としての両入口路71、72から案内される各遊技球を、交互に1個ずつ間欠的に両出口路74、75側へ送り出す。
【0047】
両出口路74、75は、球払い出しユニット70において球払い出し装置73から左斜め下方へ延在するように配設されており、当該両出口路74、75は、球払い出し装置73の両払い出しカム72c、72dからその各回転によって送り出される各遊技球を縦型通路ユニット80側へ案内する。
【0048】
なお、図7において、破線矢印aは、図6に示す破線矢印aに対応しており、この破線矢印aから破線矢印cに至る経路は、入口路71が球払い出し通路としての役割を果たすときの遊技球の案内経路を示している。また、図7において、破線矢印bは、図6に示す破線矢印bに対応しており、この破線矢印bから破線矢印dに至る経路は、同じく入口路72が球払い出し通路としての役割を果たすときの遊技球の案内経路を示している。
【0049】
また、破線矢印aから破線矢印eに至る経路は、入口路71が球抜き通路としての役割を果たすときに、球抜き通路76を通る遊技球(球抜き球)の経路を示す。また、破線矢印bから破線矢印fに至る経路は、同じく入口路72が球抜き通路としての役割を果たすときに、球抜き通路77を通る遊技球(球抜き球)の経路を示す。
【0050】
縦型通路ユニット80は、球払い出しユニット70に連結されるように、遊技機本体Baの本体枠BFの左縁部に沿うようにその裏面側から配設されており、当該縦型通路ユニット80は、図8或いは図9にて示すごとく、互いに並行な両球案内通路81、82及び球抜き通路83を備えている。なお、図8において、各破線矢印c、d、e及びfは、それぞれ、図7にて示す各破線矢印c、d、e及びfに対応する。
【0051】
両球案内通路81、82のうち、球案内通路81は、図10にて示すごとく、その入口部81aと出口部81bとの間において、左右方向へ屈曲することなく前後方向に蛇行しつつ下方へ延出するように形成されており、この球案内通路81は、その入口部81aにて、球払い出しユニット70の出口路74に連結されている。しかして、当該球案内通路81は、球払い出しユニット70の出口路74から供給される遊技球を、入口部81aから出口部81bにかけて、蛇行状に案内する(図10にて、図示破線矢印cから破線矢印gに至る経路参照。)。
【0052】
また、球案内通路82は、図11にて示すごとく、その入口部82aと出口部82bとの間において、入口部82aから右方へ屈曲した後、前後方向へ蛇行しつつ下方へ延出するように形成されており、この球案内通路82は、その入口部82aにて、球払い出しユニット70の出口路75に連結されている。しかして、当該球案内通路82は、球払い出しユニット70の出口路75から供給される遊技球を、入口部82aから出口部82bにかけて、蛇行状に案内する(図11にて、破線矢印dから破線矢印hに至る経路参照。)
本実施形態では、両球案内通路81、82は、図10或いは図11にて示すごとく、各出口部81b、82bを除き、隔壁84により区画されて、当該隔壁84に沿い略同一の球通路形状に形成されている。
【0053】
また、球抜き通路83は、その各入口部83a、83bにて、それぞれ、球払い出しユニット70の両球抜き通路76、77の各々に連結されている。また、当該球抜き通路83は、両球抜き通路76、77からの各遊技球を両入口部83a、83bから出口部63cを通して排出する(図8或いは図9にて両破線矢印e、fから破線矢印iに至る経路参照。)。なお、球抜き通路83は、両入口部83a、83bと出口部63cとの間にて合流している。
【0054】
球通路ユニット90は、図2にて示すごとく、遊技機本体Baの本体枠BFの左縁部に沿い縦型通路ユニット80に連結されるように配設されている。当該球通路ユニット90は、ケーシング91を備えており、このケーシング91は、左側ケーシング部材A及び右側ケーシング部材Bを上下方向に互いに並行となるように左右に形成して構成されている(図12参照)。
【0055】
左側ケーシング部材Aは、その内部にて、球案内通路92(図12〜図14のいずれか参照)を形成してなり、この球案内通路92は、左側ケーシング部材Aにおいて互いに対向する前後両側壁部92c、92d(図12〜図14のいずれか参照)及び互いに対向する左右両側壁部92q、92f(図12〜図14のいずれか参照)でもって後述のように中空状に形成されている。なお、前後両側壁部92c、92d及び左右両側壁部92q、92fは、左側ケーシング部材Aの周壁部でもある。
【0056】
ここで、球案内通路92は、その上側入口部92aにて、縦型通路ユニット80の両出口部81b、82bに連結されている。なお、上側入口部92aは、縦型通路ユニット80の両出口部81b、82bからの各遊技球を共に左右に並べて受け入れ可能な開口形状を有する(図12及び図14にて各図示破線矢印g、h参照)。
【0057】
当該球案内通路92は、図12或いは図14にて示すごとく、上述した上側入口部92aを有する導入部Aa、空間部Ab、主案内通路部Ac、副案内通路部Ad、両整流通路部Ae、Afでもって構成されている。
【0058】
導入部Aaは、前側壁部92cの上側湾曲壁部92b(以下、前上側湾曲壁部92bともいう。図12及び図16(a)参照)、後側壁部92dの上側両湾曲壁部92b(以下、後上側両湾曲壁部92bともいう。図13及び図16(b)参照)、左側壁部92qの上壁部及び右側壁部92fの上壁部でもって、構成されている。
【0059】
ここで、前側壁部92cの前上側湾曲壁部92bは、左側から右側にかけて下方に向け所定の誘導傾斜角度にて傾斜するように、前方へ凸な略断面半楕円状(図16(a)参照)にて形成されている。一方、後側湾曲壁部92dの後上側両湾曲壁部92bは、前上側湾曲壁部92bと同一方向に上記所定の誘導傾斜角度にて傾斜するように、後方へ凸な略断面4分の1楕円状(図16(b)参照)にて形成されている。なお、上述の所定の誘導傾斜角度は、導入部Aa内にその入口部92aから導入される各遊技球が、導入部Aa内にて球詰まりを発生することなく、導入部Aaの下側開口部(後述する)に向け円滑に誘導されるに適した角度に設定されている。
【0060】
しかして、導入部Aaは、上側入口部92aから進入する各遊技球を上記所定の誘導傾斜角度のもと右方へ円滑に移動させて下側開口部から空間部Ab内に落下させる。なお、導入部Aaの上記下側開口部は、図14にて示すごとく、導入部Aaの後上側両湾曲壁部92bの左側境界部位とこれに対する前上側湾曲壁部92bの対応部位との間を下方から閉じることによって、当該左側境界部位の右側において、空間部Ab内に向けて開口するように形成されている。
【0061】
空間部Abは、球案内通路92において、導入部Aaと主案内通路部Ac及び副案内通路部Adとの間に形成されており、この空間部Abは、前側壁部92cにおいて前上側湾曲壁部92bの下側に形成される平壁部、後側壁部92dにおいて後上側湾曲壁部92bの下側に形成される平壁部並びにこれら両平壁部に対する左右両側壁部92q、92fの各対応壁部でもって縦断面矩形中空状に形成されている。これに伴い、空間部Abは、その上端開口部にて、導入部Aa内にその下側開口部を介し開口しており、当該空間部Abの下側開口部は、主案内通路部Ac及び副案内通路部Ad内にその各上端開口部を介し開口している。
【0062】
しかして、当該空間部Abは、その内部に、導入部Aaの上記下側開口部から落下する各遊技球を貯留可能に進入させて後述のごとく主案内通路部Acの上端開口部に落下させる。
【0063】
主案内通路部Ac及び副案内通路部Adは、図14にて示すごとく、共に、分岐壁部92eを境界壁部として、当該分岐壁部92eを介し互いに並行に空間部Abから下方に延出されている。なお、主案内通路部Ac及び副案内通路部Adは、その各上端開口部にて、共に、ほぼ同一の開口面積を有する。
【0064】
主案内通路部Acは、その上端開口部にて、空間部Abを介し導入部Aaの上記下側開口部の下方に位置するように左側ケーシング部材Aの右側部位内に配設されている。このため、主案内通路部Acは、その上端開口部にて、導入部Aaの上記下側開口部から空間部Abを通り落下する遊技球を受承する。また、副案内通路部Adは、分岐壁部92eを介し主案内通路部Acの左側に配設されており、副案内通路部Adの幅(分岐壁部92eと左側壁92qとの間隔に相当する。)は、主案内通路部Acの幅(分岐壁部92eと右側壁92fとの間隔に相当する。)に等しい。
【0065】
しかして、本実施形態では、導入部Aaが、上述のごとく、左側から右側にかけて下方に向け傾斜しているため、導入部Aa内に進入する遊技球は、その自重及び落下速度とも相俟って、導入部Aaの下側内面に沿い円滑に右方へ移動して、当該導入部Aaの下側開口部から主案内通路部Acの上端開口部に向け落下する。
【0066】
従って、導入部Aaの上記下側開口部が、図14にて示すごとく、主案内通路部Acの上端開口部だけでなく、副案内通路部Adの上端開口部にも亘り対向していても、導入部Aaの上記下側開口部からの遊技球は、常に、主案内通路部Acの上端開口部に向けて落下する。本実施形態では、導入部Aaの下側開口部からの遊技球は、分岐壁部92eの上端部tの近傍にて主案内通路部Acの上端開口部に向け落下するようになっている。
【0067】
また、主案内通路部Acは、前側壁部92cの右中側壁部に対応する中側両湾曲壁部92h、92m(以下、前中側両湾曲壁部92h、92mともいう。図12及び図16(a)参照)、後側壁部92dの右中側壁部に対応する中側両湾曲壁部92j、92g(以下、後中側両湾曲壁部92j、92gともいう。図13及び図16(b)参照)、右側壁部92fの中壁部及びこれに対向する分岐壁部92eの中壁部でもって構成されている。
【0068】
ここで、前側壁部92cの前中側両湾曲壁部92h、92mは、互いに上下に連結されて、分岐壁部92eから右側壁部92fにかけて下方に向け所定の案内傾斜角度にて傾斜するように形成されている。本実施形態では、上述の所定の案内傾斜角度は、例えば、10°〜15°の範囲内の角度に設定されている。また、前中側両湾曲壁部92h、92mの傾斜方向長さは、それぞれ、遊技球の外径の2倍よりも大きく3倍よりも小さな値に設定されている。また、当該前中側両湾曲壁部92h、92mの所定の前後方向幅(分岐壁部92eの幅方向)は、好ましくは、遊技球の外径よりも大きく当該外径の1.5倍以下の値に設定するとよい。これらのように設定したのは、以下の根拠に基づく。
【0069】
即ち、球払い出しユニット70から順次払い出される遊技球をできる限り多く円滑に上皿51に向けて供給するためには、主案内通路部Ac内に落下する各遊技球が相互に球圧を受けて球詰まりとなるような事態の発生を未然に防止する必要がある。このような観点から、上述のごとく、所定の案内傾斜角度は、例えば、10°〜15°の範囲内の角度に設定され、かつ、前中側両湾曲壁部92h、92mの各傾斜方向長さは、所定の傾斜方向長さ、例えば、遊技球の外径の2倍よりも大きく3倍よりも小さな値に設定され、かつ、前中側両湾曲壁部92h、92mの所定の前後方向幅は、好ましくは、遊技球の外径よりも大きく当該外径の1.5倍以下の値に設定されている。
【0070】
なお、上記所定の案内傾斜角度は、10°〜15°の範囲内の角度に限ることなく、遊技球を前中側両湾曲壁部92h、92mの傾斜方向に円滑に案内し得る角度であればよい。また、上記所定の傾斜方向長さ及び上記所定の前後方向幅は、それぞれ、遊技球の外径の2倍よりも大きく3倍よりも小さな値及び遊技球の外径よりも大きく当該外径の1.5倍以下の値に限ることなく、上記所定の案内傾斜角度と相俟って、隣り合う各遊技球の間に球圧を発生しにくい値であればよい。
【0071】
また、前中側両湾曲壁部92h、92mのうち、前中側湾曲壁部92hは、外側(前側)に向け凸な縦断面半楕円状に形成されている(図12及び図16(a)参照)。このため、当該前中側湾曲壁部92hは、後中側両湾曲壁部92j、92gに対しその境界部を中心として凹状に対向する。このことは、前中側湾曲壁部92hは、その球通路面にて、凹状に対向することを意味する。
【0072】
また、前中側湾曲壁部92mは、外側(前側)に向け凸な縦断面4分の1楕円状に形成されている(図12及び図16(b)参照)。このため、当該前中側湾曲壁部92mは、後中側湾曲壁部92gに対しその下側部位を中心として凹状に対向する。このことは、前中側湾曲壁部92mは、その前中側湾曲壁部92hは、その球通路面にて、凹状に対向することを意味する。
【0073】
一方、後側壁部92dの後中側両湾曲壁部92j、92gは、互いに上下に連結されて、分岐壁部92eから右側壁部92fにかけて下方に向け上記所定の案内傾斜角度にて傾斜するように形成されている。また、後中側両湾曲壁部92j、92gの傾斜方向長さは、それぞれ、上記所定の傾斜方向長さに設定されている。
【0074】
また、後中側両湾曲壁部92j、92gのうち、後中側湾曲壁部92jは、外側(後側)に向け凸な縦断面4分の1楕円状(図16(b)参照)に形成されており、後中側湾曲壁部92gは、外側(後側)に向け凸な縦断面半楕円状に形成されている。ここで、前中側湾曲壁部92hの下縁部及び前中側湾曲壁部92mの上縁部は、互いに連結して各連結縁部として、後中側湾曲壁部92gの上下方向中央部に対向し、また、後中側湾曲壁部92jの下縁部及び後中側湾曲壁部92gの上縁部は、互いに連結して各連結縁部として、前中側湾曲壁部92hの上下方向中央部に対向している。
【0075】
このことは、前中側湾曲壁部92hは、後中側両湾曲壁部92j、92gの各連結縁部に凹状に対向し、後中側湾曲壁部92gは、前中側両湾曲壁部92h、92mの各連結縁部に凹状に対向することを意味する。換言すれば、前中側湾曲壁部92hは、その球通路面にて、後中側両湾曲壁部92j、92gの各連結縁部に凹状に対向し、後中側湾曲壁部92gは、その球通路面にて、前中側両湾曲壁部92h、92mの各連結縁部に凹状に対向することを意味する。
【0076】
副案内通路部Adは、前側壁部92cの左中側壁部に対応する中側両湾曲壁部92s、92w(以下、前中側両湾曲壁部92s、92wともいう。図12及び図16(a)参照)、後側壁部92dの左中側壁部に対応する中側両湾曲壁部92r、92u(以下、後中側両湾曲壁部92r、92uともいう。図13及び図16(b)参照)、左側壁部92qの中壁部及びこれに対向する分岐壁部92eの中壁部でもって構成されている。
【0077】
ここで、前側壁部92cの前中側両湾曲壁部92s、92wは、互いに上下に連結されて、分岐壁部92eから左側壁部92qにかけて下方に向け上記所定の案内傾斜角度にて傾斜するように形成されている。また、当該前中側両湾曲壁部92s、92wの傾斜方向長さは、上記所定の傾斜方向長さに設定されている。
【0078】
また、前中側両湾曲壁部92s、92wのうち、前中側湾曲壁部92sは、外側(前側)に向け凸な縦断面半楕円状(図16(a)参照)に形成されており、前中側湾曲壁部92wは、外側(前側)に向け凸な縦断面4分の1楕円状に形成されている(図12及び図16(a)参照)。
【0079】
一方、後側壁部92dの後中側両湾曲壁部92r、92uは、互いに上下に連結されて、分岐壁部92eから左側壁部92qにかけて下方に向け上記所定の案内傾斜角度にて傾斜するように形成されている。また、後中側両湾曲壁部92r、92uの各傾斜方向長さは、上記所定の傾斜方向長さに設定されている。
【0080】
また、後中側両湾曲壁部92r、92uのうち、後中側湾曲壁部92rは、外側(後側)に向け凸な縦断面4分の1楕円状(図16(b)参照)に形成されており、後中側湾曲壁部92uは、外側(後側)に向け凸な縦断面半楕円状(図16(b)参照)に形成されている。
【0081】
ここで、前中側湾曲壁部92sの下縁部及び前中側湾曲壁部92wの上縁部は、互いに連結して各連結縁部として、後中側湾曲壁部92uの上下方向中央部に対向し、また、後中側湾曲壁部92rの下縁部及び後中側湾曲壁部92uの上縁部は、互いに連結して各連結縁部として、前中側湾曲壁部92sの上下方向中央部に対向している。
【0082】
このことは、前中側湾曲壁部92sは、後中側両湾曲壁部92r、92uの各連結縁部に凹状に対向し、後中側湾曲壁部92uは、前中側両湾曲壁部92s、92wの各連結縁部に凹状に対向することを意味する。換言すれば、前中側湾曲壁部92sは、その球通路面面にて、後中側両湾曲壁部92r、92uの各連結縁部に凹状に対向し、後中側湾曲壁部92uは、その球通路面面にて、前中側両湾曲壁部92s、92wの各連結縁部に凹状に対向することを意味する。
【0083】
また、後中側湾曲壁部92rの下縁部は、その分岐壁部92e側の幅方向端部にて、分岐壁部92eの上端部tよりも所定長さだけ低く位置するように設定されている。これは、副案内通路部Ad側へ分岐した遊技球を主案内通路部Ac側へ戻りにくくするためである。
【0084】
一方、主案内通路部Acの後中側両湾曲壁部92jの下縁部は、その分岐壁部92e側の幅方向端部にて、後中側湾曲壁部92rの下縁部の分岐壁部92e側の幅方向端部よりも所定長さだけ低く位置するように設定されている。これは、上述のように導入部Aaの下側開口部から主案内通路部Acの後中側両湾曲壁部92jの下縁部上に落下した遊技球を、副案内通路部Ad側へ進入させないようにするためである。
【0085】
また、本実施形態において、主案内通路部Ac及び副案内通路部Adの構成の一部を形成する各湾曲壁部が、縦断面半楕円状或いは4分の1楕円状となっているのは、以下の根拠に基づく。
【0086】
即ち、主案内通路部Acや副案内通路部Adが上下方向に向けて遊技球を直線的に案内するように構成されていると、各遊技球は、上下方向に直線的に落下して主案内通路部Acや副案内通路部Ad内にて球詰まりを招くおそれがある。
【0087】
これに対し、本実施形態では、上述のごとく、主案内通路部Ac及び副案内通路部Adの構成の一部を形成する各湾曲壁部が、縦断面半楕円状或いは4分の1楕円状となっているので、当該各湾曲壁部の内面は、上下方向に湾曲状に変化している。このため、主案内通路部Acや副案内通路部Ad内に落下する各遊技球は、各湾曲壁部のいずれかの内面(球通路面)に沿い下方へ移動しつつその下縁部により各湾曲壁部のいずれかの傾斜方向に案内される。
【0088】
これにより、主案内通路部Acや副案内通路部Ad内に落下する各遊技球は、下方への移動速度を各湾曲壁部のいずれかの内面(球通路面)に沿い下方へ移動することで、適正に減速される。従って、主案内通路部Acや副案内通路部Ad内における各遊技球の球詰まりをなくすることができる。このようなことから、主案内通路部Ac及び副案内通路部Adの構成の一部を形成する各湾曲壁部が、縦断面半楕円状或いは4分の1楕円状となっている。
【0089】
また、本実施形態においては、主案内通路部Acの左右方向開口幅(分岐壁部92eと右側壁部92fとの間の左右方向幅)が、導入部Aaの下側開口部の左右方向幅、空間部Abの左右方向幅及び当該空間部Abの上下方向長さのいずれよりも、小さくなるように設定されている。これは、主案内通路部Ac及び副案内通路部Adの各球詰まりをより一層発生しにくくするためである。
【0090】
両整流通路部Ae、Afのうち、整流通路部Aeは、前側壁部92cの右下側壁部に対応する縦壁部92n、後側壁部92dの右下側壁部に対応する縦壁部92k、右側壁92fの下壁部及びこれに対向する分岐壁部92eの下壁部でもって構成されている。
【0091】
ここで、両縦壁部92n、92kは、それぞれ、前中側湾曲壁部92h及び後中側湾曲壁部92gから互いに接近するように傾斜しつつ下方へ延出されており、また、右側壁92fの下壁部は、分岐壁部92eの下壁部に接近するように傾斜しつつ下方へ延出されている。このことは、整流通路部Aeは、下方ほど狭い断面矩形状となるように末すぼまり状に形成されていることを意味する。
【0092】
これは、主案内通路部Ac内においてその各対向湾曲壁部の形状との関係で、各遊技球を前後に湾曲状に変位させながら下方へ落下させることによる遊技球の移動の乱れに起因して、整流通路部Ae内に球詰まりを招くおそれを考慮して、当該整流通路部Aeを上述のように構成することで、各遊技球を円滑に下方へ移動させるべく2つずつ幅方向に並べるように整流して出口部92pから下方へ移動させるためである(図13にて符号j参照)。
【0093】
なお、整流通路部Aeの幅(右側壁92fの下壁部と分岐壁部92eの下壁部との間隔に相当する。)は、遊技球の外径の2倍よりも幾分大きく設定されている。
【0094】
一方、整流通路部Afは、前側壁部92cの左下側壁部に対応する縦壁部92x、後側壁部92dの左下側壁部に対応する縦壁部92v、左側壁92qの下壁部及びこれに対向する分岐壁部92eの下壁部でもって構成されている。
【0095】
ここで、両縦壁部92x、92vは、それぞれ、前中側湾曲壁部92w及び後中側湾曲壁部92uから互いに接近するように傾斜しつつ下方へ延出されている。また、左側壁92qの下壁部は、分岐壁部92eの下壁部に接近するように傾斜しつつ下方へ延出されている。このことは、整流通路部Afは、下方ほど狭い断面矩形状となるように末すぼまり状に形成されていることを意味する。
【0096】
これは、副案内通路部Ad内においてその各対向湾曲壁部の形状との関係で、各遊技球を前後に変位させながら下方へ落下させることによる遊技球の移動の乱れに起因して、整流通路部Af内に球詰まりを招くおそれを考慮して、当該整流通路部Afを上述のように構成することで、各遊技球を円滑に下方へ移動させるべく2つずつ幅方向に並べるように整流して出口部92yから下方へ移動させるためである(図13にて符号k参照)。
【0097】
なお、整流通路部Afの幅(左側壁92fの下壁部と分岐壁部92eの下壁部との間隔に相当する。)は、遊技球の外径の2倍よりも幾分大きく設定されている。
【0098】
ケーシング部材Bは、その内部にて、球抜き通路93(図12〜図15のいずれか参照)を形成してなり、当該球抜き通路93は、その上端開口部にて、縦型通路ユニット80の出口部83cに連結する入口部93aを設けてなり、当該入り口部93aは、単一の遊技球を通過に必要な開口形状を有する。
【0099】
また、当該球抜き通路93は、図15にて示すごとく、横通路93b及び縦通路93cを有しており、横通路93bは、ケーシング91の導入部Aa上に沿うように入口部93aから右方向(図15にて右側壁92fから右方向へ離れる方向)へ延出されている。
【0100】
縦通路93cは、横通路93bの延出端部から下方に向け右側壁92fに沿うように折れ曲がって延出されている。ここで、当該縦通路93cは、横通路93bの延出端部から下方に向けて前後方向に蛇行状に形成されており、この縦通路93cの下側開口部には、出口部93dが形成されている。
【0101】
このように構成した球抜き通路93によれば、縦型通路ユニット80の出口部83cから入口部93aに進入する遊技球は、図15にて図示破線矢印に沿いその上端部iから下端部mにかけて移動し出口部93dから下方へ脱出する。
【0102】
球通路ユニット100は、図2にて示すごとく、遊技機本体Baの本体枠BFの左縁下部にて球通路ユニット90に連結されるように前後方向に配設されている。この球通路ユニット100は、図17にて示すごとく、長手中空状ケーシング100aを有しており、このケーシング100aは、前方側へ下方に向け階段状なるように形成されている。なお、図17では、球通路ユニット100のケーシング100aは、便宜上、その上壁を省略して描かれている。
【0103】
このケーシング100a内には、主案内通路部101、副案内通路部102、球抜き案内通路部103及び球飛散防止機構106が形成されており、これら主案内通路部101、副案内通路部102及び球抜き案内通路部103は、ケーシング100a内において、互いに並行に延在するように上方から前側下方に向け階段状に形成されている。ここで、主案内通路部101は、副案内通路部102及び球抜き案内通路部103の間にてこれらに並行に形成されており、主案内通路部101及び副案内通路部102は、隔壁部104により互いに隔離され、かつ、主案内通路部101及び球抜き案内通路部103は、隔壁部105により互いに隔離されている。
【0104】
また、主案内通路部101は、その上端開口部にて、球通路ユニット90の主案内通路部Acの出口部92pに連結するように、入口部101aとして形成されており、主案内通路部101の下端開口部は、出口部101bとして形成されている(図17参照)。副案内通路部102は、その上端開口部にて、球通路ユニット90の副案内通路部Adの出口部92yに連結するように、入口部102aとして形成されており、副案内通路部102の下端開口部は、出口部102bとして形成されている(図17参照)。また、球抜き案内通路部103は、その上端開口部にて、球通路ユニット90の球抜き通路93の出口部93dに連結するように、入口部103aとして形成されており、当該球抜き案内通路部103の下端開口部は、出口部103bとして形成されている(図17参照)。
【0105】
しかして、球通路ユニット100によれば、主案内通路部101は、球通路ユニット90の主案内通路部Acの出口部92pからの遊技球を、入口部101aから出口部101bに向けて、図17にて図示破線矢印に沿いその始端部jから終端部nにかけて案内する。副案内通路部102は、球通路ユニット90の副案内通路部Adの出口部92yからの遊技球を、入口部102aから出口部102bに向けて、図17にて図示破線矢印に沿いその始端部kから終端部pにかけて案内する。また、球抜き案内通路部103は、球通路ユニット90の球抜き通路93の出口部93dからの遊技球を、入口部103aから出口部103bに向けて、図17にて図示破線矢印に沿いその始端部mから終端部qにかけて案内する。
【0106】
球飛散防止機構106は、ケーシング100aの前側端部内に設けられているもので、この球飛散防止機構106は、長手状傾動部材106a及び駆動レバー106bを備えている。
【0107】
長手状傾動部材106aは、その下縁部にて、ケーシング100aの前側下端部に前後方向に傾動可能に支持されており、当該長手状傾動部材106aは、主案内通路部101の出口部101b及び副案内通路部102の出口部102bをその前面側から対応する位置にて、両出口部101b、102b内にそれぞれ開口可能なように左右両側の中空部を形成してなるもので、当該左右両側の中空部は、それぞれ、主案内通路部101の出口部101b及び副案内通路部102の出口部102bの各開口形状と同一の開口形状を有する。
【0108】
ここで、長手状傾動部材106aは、図18或いは図19にて示すごとく、その左右中空部にてその各前壁部を両出口部101b、102b側へ傾斜するように傾動した状態では、左右両側の各中空部を両出口部101b、102bの各内部に開口させる。
【0109】
これにより、主案内通路部101からその出口部101bを通り案内される各遊技球は、順次、長手状傾動部材106aの右側中空部を通り上皿51に向けて移動するとともに、副案内通路部102から出口部102bを通り案内される各遊技球は、順次、長手状傾動部材106aの左側中空部を通り下皿52に向けて移動する。
【0110】
また、長手状傾動部材106aは、図17、図20或いは図21にて示すごとく、その左右中空部の各前壁部を上下方向に位置させるように両出口部101b、102bから前方傾動した状態では、上記左右中空部の各後壁部を両出口部101b、102bに対向させる。
【0111】
これにより、主案内通路部101からその出口部101bを通り案内される各遊技球は、長手状傾動部材106aの右側中空部の後壁部により上皿51への移動を阻止されるとともに、副案内通路部102から出口部102bを通り案内される各遊技球は、長手状傾動部材106aの左側中空部に後壁部により下皿52への移動を阻止される。
【0112】
駆動レバー106bは、その基端部にて、図18或いは図20にて示すごとく、ケーシング100a内にてその前側左端部に前後方向に回動可能に支持されており、この駆動レバー106bは、その基端部から右方へ延出されている。また、当該駆動レバー106bは、その延出端部にて、長手状傾動部材106aの左端部に連結されている。
【0113】
これにより、駆動レバー106bは、ばね部材(図示しない)の弾力に抗して前扉FDによりその後方への回動(前扉FDの閉作動)に応じて図17或いは図18にて示すごとくケーシング100aの前側端部内に押し込まれるように後側へ回動することで、図19にて示すごとく、長手状傾動部材106aを、その下縁部を基準に、上述のごとく、両出口部101b、102b側へ傾動させる。このことは、当該駆動レバー106bは、その後側への回動により、上述のごとく、長手状傾動部材106aの左右中空部を両出口部101b、102b内に開口させることを意味する。
【0114】
また、駆動レバー106bは、上記ばね部材の弾力を受けて、前扉FDによりその前方への回動(前扉FDの開作動)に応じて、図20にて示すごとく、ケーシング100aの前側端部から押し出されるように前側へ回動することで、図21にて示すごとく、長手状傾動部材106aを、その下縁部を基準に、上述のごとく、上記左右両側中空部の各前壁部を上下方向に位置させるように、両出口部101b、102bから前側へ傾動させる。このことは、当該駆動レバー106bは、その前側への回動により、上述のごとく、長手状傾動部材106aの左右中空部をその各後壁部にて、両出口部101b、102bに対向させることを意味する。
【0115】
以上のように構成した球飛散防止機構106によれば、当該パチンコ遊技機による遊技中において、前扉FDが閉じている間、主案内通路部101及び副案内通路部102からの各遊技球は、それぞれ、順次、上皿51及び下皿52に向けて移動する。また、このような状態にて、ホールの従業員が前扉FDを開くと、主案内通路部101及び副案内通路部102からの各遊技球は、上皿51及び下皿52への移動を阻止される。このため、主案内通路部101及び副案内通路部102からの各遊技球が当該パチンコ遊技機からホールの通路等に飛散することがない。
【0116】
また、遊技機本体Baは、満タンセンサ110及び制御回路(図示しない)からなる満タン検出装置を備えており、満タンセンサ110は、図10及び図11にて示すごとく、縦型通路ユニット80に次のように設けられている。
【0117】
満タンセンサ110は、常開型マイクロスイッチからなるもので、当該満タンセンサ110は、傾動レバー111と、センサ本体112(マイクロスイッチのスイッチ本体112)とにより構成されている。
【0118】
ここで、満タンセンサ110において、センサ本体112は、縦型通路ユニット80の両球案内通路81、82の各中間部位の双方内に亘って位置するように、両球案内通路81、82の境界壁の長手方向中間部位に形成した開口部(以下、境界開口部ともいう)に嵌着されている。本実施形態において、満タンセンサ110は、センサ本体112の可動突起の前方への突出に伴い、オフ状態に維持される。また、当該満タンセンサ110は、上記可動突起のセンサ本体112内への変位に伴い、オン状態に維持される。なお、上記可動突起は、その前方への突出に伴い、センサ本体112に内蔵のスイッチ部をオフ(満タンセンサ110のオフに相当)する。また、上記可動突起は、そのセンサ本体112内への変位に伴い、センサ本体112の上記スイッチ部をオン(満タンセンサ110のオンに相当)する。また、上記可動突起は、センサ本体112内にその前側から変位可能にかつセンサ本体112から前側へ突出可能に組み付けられている。
【0119】
傾動レバー111は、図22或いは図23にて示すごとく、その基端部にて、ピン113により、両球案内通路81、82の上記境界開口部内上端部に支持されており、当該傾動レバー111は、その基端部から上記境界開口部内にてセンサ本体112の前面に沿い下方に向け延出されている。
【0120】
しかして、当該傾動レバー111は、その延出方向中間部位にて、センサ本体112の上記可動突起により前方へ押動されて、図22にて示すごとく、両球案内通路81、82の上記境界開口部の開口面内に位置する。このとき、満タンセンサ110は、オフ状態にある。
【0121】
また、遊技球が、両球案内通路81、82のいずれか内にて下方へ案内されている過程において、傾動レバー111の近傍まで溜まると、傾動レバー111は、その押動面111aにて、溜まった遊技球によりセンサ本体112側へ押動されて、上記可動突起をセンサ本体112内に向け押動するように傾動する(図23参照)。
【0122】
これに伴い、満タンセンサ110がオンする。このことは、遊技球が順次上皿51の内部から球案内通路81内の傾動レバー111の近傍までの経路(以下、満タン判定経路ともいう)内に溜まったとき、或いは、遊技球が順次上皿52の内部から球案内通路82内の傾動レバー111の近傍までの経路(以下、満タン判定経路ともいう)内に溜まったときにのみ、満タンセンサ110がオンされて、このオン状態を所定時間の間維持することで、遊技球の満タン状態を検出する。
【0123】
上記制御回路は、上記払い出し制御装置の一部を構成するもので、当該制御回路は、満タンセンサ110の検出出力に基づき、遊技球が上記両満タン判定経路内に溜まったか否かを判定し、溜まったとの判定に伴い、満タンと判定する。
【0124】
以上のように構成した本実施形態において、当該パチンコ遊技機は、遊技可能な状態にあるものとする。このとき、球タンクユニット60は、多数の遊技球を、タンク61から両整流路62、63にかけて貯留した状態にある。球払い出しユニット70は、その蓋部材78により、両球抜き通路76、77の各上端部を閉じている。また、扉FDが閉状態にあるため、球飛散防止機構106は、その長手状傾動部材106aにより、球通路ユニット100の両出口部101b、102bからの各遊技球の脱出を許容している。また、遊技球が、多数、上皿51内に貯留されているものとする。また、遊技球が、上皿51から上記球発射装置にかけて貯留されているものとする。
【0125】
しかして、遊技者が、当該パチンコ遊技機において、ハンドルHの操作により遊技球を順次発射させると、当該各遊技球は、案内レール20の内側レール部21及び外側レール部22の間を通り遊技領域12内に案内される。
【0126】
このように案内されて各遊技球が上記各種入賞口のいずれかに入賞すると、検出スイッチ(図示しない)による入賞検出信号が上記主基板に入力され、この主基板から上記払い出し制御基板に払い出し指示コマンドが送信され、当該払い出し制御基板は払い出し指示コマンドに従って、球払い出しユニット70の球払い出し装置73に所定の動作を行わせるための駆動制御信号を出力する。
【0127】
すると、球払い出し装置73において、ステップモータ73aが、上記駆動制御信号に従って回転し、前後両側払い出しカム73c、73dが、図7にて図示反時計方向へ上記所定角度ずつ回転する。これに伴い、所定個数の遊技球が、球タンクユニット60からその両整流路62、63を介して球払い出しユニット70内にその両両入口路71、72から進入して、球払い出し装置73により前後両側払い出しカム73c、73dでもって両出口路74、75から縦型通路ユニット80へ順次賞球として送られる。
【0128】
然る後、このようにして両出口路74、75から送られた各賞球は、縦型通路ユニット80の両球案内通路81、82により案内されて、両出口部81b、82bから球通路ユニット90に向けて順次送り出される。なお、このような段階では、両球案内通路81、82のいずれか内に賞球が滞留していることはないため、両球案内通路81、82のいずれか内において、賞球が満タンセンサ110が、両球案内通路81、82のいずれか内における賞球の移動に起因して、一時的にオンすることがあっても、上記制御回路は、満タンと判定することはない。
【0129】
以上のようにして各賞球が両出口部81b、82bから球通路ユニット90に向けて順次移動すると、当該各賞球は、球通路ユニット90の球案内通路92の導入部Aa(図14参照)内にその上側入口部92aから導入される。
【0130】
ここで、上述したごとく、当該導入部Aaは、ケーシング91の左側壁92qから右側壁92fにかけて、上述の所定の誘導傾斜角度にて傾斜している。このため、上述したごとく導入部Aa内に導入される各賞球は、前上側湾曲壁部92bの湾曲内面と後上側両湾曲壁部92bの各湾曲内面との間に沿い球詰まりを発生することなく導入部Aaの傾斜方向に円滑に案内されて、導入部Aaの上記下側開口部から空間部Abを通り主案内通路部Acに向けて落下する(図24参照)。
【0131】
このように主案内通路部Acに向けて落下する各賞球は、順次、主案内通路部Ac内にその上端開口部内に落下する。このとき、分岐壁部92eが、その上端部tにて、後中側湾曲壁部92jの下縁部のうち分岐壁部92a側端部よりも高く位置していることから、後中側湾曲壁部92jの下縁部上に受承された賞球が分岐壁部92eの上端部tを越えて副案内通路部Ad側へ分岐していくことはない。
【0132】
しかして、上述のように主案内通路部Acの上端開口部内に落下した各賞球は、前中側湾曲壁部92hの湾曲内面と後中側両湾曲壁部92j、92gの各湾曲内面との間において、後中側湾曲壁部92jの湾曲内面に沿うように下側前方へ湾曲状に案内される。
【0133】
ここで、後中側両湾曲壁部92jの下縁部は、上述したごとく、上記所定の案内傾斜角度にて傾斜している。従って、上述のように後中側湾曲壁部92jの湾曲内面に沿うように下側前方へ湾曲状に案内された各賞球は、当該後中側湾曲壁部92jの下縁部上に沿い、互いに球圧を受けて球詰まりを生ずることなく、ケーシング91の右側壁部92fに向け円滑に移動しつつ前中側湾曲壁部92hの上下方向中央部と後中側両湾曲壁部92j、92gの境界部(後中側湾曲壁部92jの下縁部及び後中側湾曲壁部92gの上縁部からなる)との間を通り下方へ円滑に案内される(図16(a)、図14及び図24参照)。
【0134】
ついで、上述のように案内された各賞球は、前中側湾曲壁部92hの湾曲内面に沿うように下側後方へ湾曲状に案内される(図16(a)、図14及び図24参照)。
【0135】
ここで、前中側湾曲壁部92hの下縁部は、上述したごとく、上記所定の案内傾斜角度にて傾斜している。従って、上述のように案内された各賞球は、当該前中側湾曲壁部92hの下縁部上に沿い、互いに球圧を受けて球詰まりを生ずることなく、ケーシング91の右側壁部92fに向け円滑に移動しつつ前中側両湾曲壁部92h、92mの境界部(前中側湾曲壁部92hの下縁部及び前中側湾曲壁部92mの上縁部からなる)と後中側湾曲壁部92gとの間を通り後中側湾曲壁部92gの湾曲内面に沿うように下側前方へ湾曲状に円滑に案内されていく(図16(a)、図14及び図24参照)。
【0136】
このようにして案内される各賞球は、整流通路部Aeを通り、出口部92pから球通路ユニット100に向けて送り出されていく(図14及び図24参照)。
【0137】
ここで、上述したごとく、整流通路部Aeは、分岐壁部92e側へ下方ほど狭い断面矩形状となるように末すぼまり状に形成されている。従って、主案内通路部Ac内においてその各対向湾曲壁部の形状との関係で、各遊技球を前後に湾曲状に変位させながら下方へ落下させることによる遊技球の移動の乱れが生じても、各賞球を、当該乱れを良好に解消して、整流通路部Aeの内部における球詰まりを招くことなく、出口部92pから球通路ユニット100に向け円滑に送り出すことができる(図24及び図25参照)。
【0138】
以上のようにして球通路ユニット90の出口部92pから球通路ユニット100に向けて送り出された各賞球は、球通路ユニット100の主案内通路部101を通り出口部101bを介し球飛散防止機構106に送り出される。
【0139】
このとき、球飛散防止機構106は、その長手状傾動部材106aにより、球通路ユニット100の両出口部101b、102bからの各遊技球の脱出を許容した状態にある。このため、上述のように球飛散防止機構106に送り出された各賞球は、当該球飛散防止機構106を通り、上皿51内にその入口部51aから進入して、当該上皿51の受皿部51bに貯留される(図24参照)。
【0140】
然る後、当該パチンコ遊技機の遊技状態が、例えば、上記アタッカーの大入賞口を所定回数開いて多数の遊技球を賞球として払い出す特別遊技状態になったときには、球タンクユニット60内の多数の遊技球が、順次、上述と同様にして、球払い出しユニット70により賞球として払い出されて、縦型通路ユニット80の両球案内通路81、82を通り、球通路ユニット90に向けて順次送り出される。
【0141】
そして、このように球通路ユニット90に向けて順次送り出される各賞球は、上述と同様にして、順次、球通路ユニット90の導入部Aa及び空間部Abを通り主案内通路部Acに向けて落下し、ついで、主案内通路部Ac内において上述と同様にして球詰まりを招くことなく円滑に下方に向けて前後方向に湾曲状に案内されて球通路ユニット100に円滑に送り出される。そして、このように送り出される各賞球は、球通路ユニット100の主案内通路部101及び球飛散防止機構106を通り上皿51の受皿部51bに貯留されていく。
【0142】
このような過程において、賞球が、上皿51にて満杯になり、然る後、球通路ユニット100の主案内通路部101及び球通路ユニット90の主案内通路部Acの上端開口部に亘り満杯になると、その後に空間部Abを通り落下する賞球は、順次、主案内通路部Acの上端開口部にまで満杯となった賞球の上に落下することとなる(図26及び図27参照)。
【0143】
従って、このように主案内通路部Acの上端開口部にまで満杯となった賞球の上に落下する各賞球は、分岐壁部92eの上端部t(図14参照)よりも上方に位置するようになる。このため、このような各賞球は、分岐壁部92eの上端部tを越えて副案内通路部Ad側へ分岐されて、当該副案内通路部Adの上端開口部内に進入していく(図27にて矢印参照)。
【0144】
そして、このように副案内通路部Adの上端開口部内に分岐されて進入する各賞球は、前中側湾曲壁部92sの湾曲内面(球通路面)と後中側両湾曲壁部92r、92uの各湾曲内面(球通路面)との間において、後中側湾曲壁部92rの湾曲内面に沿うように下側前方へ湾曲状に案内される。
【0145】
ここで、後中側両湾曲壁部92rの下縁部は、上述したごとく、上記所定の案内傾斜角度にて、後中側両湾曲壁部92jの下縁部とは逆方向に傾斜している。従って、上述のように後中側湾曲壁部92rの湾曲内面(球通路面)に沿うように下側前方へ湾曲状に案内された各賞球は、当該後中側湾曲壁部92rの下縁部上に沿い、互いに球圧を受けて球詰まりを生ずることなく、ケーシング91の左側壁部92qに向け円滑に移動しつつ前中側湾曲壁部92sの上下方向中央部と後中側両湾曲壁部92r、92uの境界部(後中側湾曲壁部92rの下縁部及び後中側湾曲壁部92uの上縁部からなる)との間を通り下方へ円滑に案内される(図16(b)、図14及び図28参照)。
【0146】
ついで、このように案内された各賞球は、前中側湾曲壁部92sの湾曲内面に沿うように下側後方へ湾曲状に案内される(図16(b)、図14及び図28参照)。
【0147】
ここで、前中側湾曲壁部92sの下縁部は、上述したごとく、上記所定の案内傾斜角度にて、前中側湾曲壁部92hの下縁部とは逆方向に傾斜している。従って、上述のように案内された各賞球は、当該前中側湾曲壁部92sの下縁部上に沿い、互いに球圧を受けて球詰まりを生ずることなく、ケーシング91の左側壁部92qに向け円滑に移動しつつ前中側両湾曲壁部92s、92wの境界部(前中側湾曲壁部92sの下縁部及び前中側湾曲壁部92wの上縁部からなる)と後中側湾曲壁部92uとの間を通り後中側湾曲壁部92uの湾曲内面に沿うように下側前方へ湾曲状に円滑に案内されていく(図16(b)、図14及び図28参照)。
【0148】
このようにして案内される各賞球は、整流通路部Afを通り、出口部92yから球通路ユニット100に向けて送り出されていく(図14及び図28参照)。
【0149】
ここで、上述したごとく、整流通路部Afは、図14にて示すごとく、分岐壁部92e側へ下方ほど狭い断面矩形状となるように末すぼまり状に形成されている。従って、副案内通路部Ad内においてその各対向湾曲壁部の形状との関係で、各遊技球を前後に湾曲状に変位させながら下方へ落下させることによる遊技球の移動の乱れが生じても、各賞球を、当該乱れを良好に解消して、整流通路部Afeの内部における球詰まりを招くことなく、出口部92yから球通路ユニット100に向け円滑に送り出すことができる(図28参照)。
【0150】
以上のようにして球通路ユニット90の出口部92yから球通路ユニット100に向けて送り出された各賞球は、球通路ユニット100の副案内通路部102を通り出口部102bを介し球飛散防止機構106に送り出される。
【0151】
このとき、球飛散防止機構106は、上述と同様に、その長手状傾動部材106aにより、球通路ユニット100の両出口部101b、102bからの各遊技球の脱出を許容した状態にある。このため、上述のように球飛散防止機構106に送り出された各賞球は、当該球飛散防止機構106を通り、上皿51の通路部51dを経て出口部51eから下皿52に進入して貯留される。
【0152】
このような過程において、上述した特別遊技状態のもとに、賞球が、下皿52にて満杯になり、然る後、球通路ユニット100の副案内通路部102及び球通路ユニット90の副案内通路部Acの上端開口部に亘り満杯になり、さらには、空間部Abから導入部Aaを介し縦型通路ユニット80の両球案内通路81、82のうち満タンセンサ110に対する各対応部位にかけて滞留するようになると、満タンセンサ110は、可動レバー111の押動面111aにて、上述のように滞留した賞球により押動されて、オンする。
【0153】
このような状態は、上述のような賞球の滞留のため上記所定時間の間維持される。このことは、満タンセンサ110が、賞球が、下皿52から上皿51、球通路ユニット100、球通路ユニット90及び縦型通路ユニット80の両球案内通路81、82のうち満タンセンサ110に対する各対応部位にかけて、換言すれば、上記両満タン判定経路に亘り、滞留して満タンになっていることを意味する。このため、上記制御回路が、満タンと判定する。
【0154】
これに伴い、例えば、上記画像表示器が、上記制御回路による満タンとの判定に基づき、下皿52から遊技球を抜くように表示すれば、遊技者は、当該表示に基づき、下皿52内の遊技球を抜く。すると、上述のように両満タン判定経路において滞留して満タンとなっていた多数の賞球が、上述と同様にして、順次、下皿52内に貯留されていく。このような球抜き処理は、下皿52内の遊技球が一杯になる毎に、繰り返される。
【0155】
ここで、球通路ユニット90においては、主案内通路部Ac内の各対向湾曲璧部の下縁部が、副案内通路部Ad内の各対向湾曲璧部の下縁部に対し、上述したごとく、分岐壁部92eから互いに逆向きに離れる方向に傾斜している。しかも、各対向湾曲璧部の幅は、遊技球の外径の2倍よりも大きく3倍よりも小さな値に設定されている。
【0156】
このため、下皿52内の球抜きがなされるごとに、上記両満タン判定経路に亘り滞留して満タンとなっている多数の賞球が、上述と同様に、副案内通路部Ad内における球詰まりを未然に防止しつつ、円滑に下皿52内に進入することができる。このようなことは、主案内通路部Ac内においても同様である。このことは、上述のように満タンになっても、下皿52等から球抜きをすれば、球通路ユニット90内において球詰まりを生ずることなく、賞球を円滑に下皿52等へ送り出すことができることを意味する。
【0157】
以上のような球抜き過程を経て、上皿51内に遊技に必要な遊技球が残る程度になると、上述のように球詰まりのない状態において、遊技者は、再び、遊技を円滑に開始することとなる。
【0158】
以上説明したように、本実施形態によれば、球通路ユニット90においては、導入部Aaにその上側入口部92aから賞球として導入される各遊技球は、当該導入部Aaの下側開口部から空間部Abを通り、順次、落下して、主案内通路部Acにより受承される。このとき、主案内通路部Acは、空間部Abを介し導入部Aaの下側開口部に対向するように当該導入部Aaから空間部Abを介し下方へ延出しているから、上述のように落下する各遊技球は、副案内通路部Ad側へ分岐されることなく、主案内通路部Acにより受承される。
【0159】
ここで、主案内通路部Acにおいては、一側湾曲璧部92hが、分岐壁部92eから離れる方向へ下方に向けて縦断面凸状に形成されており、当該一側湾曲璧部92hの下縁部は、分岐壁部92eから離れる方向へ下方に向けて所定の案内傾斜角度にて傾斜している。
【0160】
また、主案内通路部Acにおいては、他側上下湾曲壁部92j、92gが、一側湾曲璧部92h側に対し縦断面凹状に対向するように上下に連結されており、当該他側上下湾曲壁部92j、92gの上湾曲壁部92jの下縁部は、下湾曲壁部92gの上縁部と共に、一側湾曲壁部92hの上下方向中央部に対向し、分岐壁部92eから離れる方向に上記所定の案内傾斜角度にて下方に向けて傾斜している。
【0161】
従って、上述のように主案内通路部Acに順次受承される各遊技球は、主案内通路部Ac内にて、上湾曲壁部92jの湾曲内面に沿い下方へ落下しつつ当該上湾曲壁部92jの下縁部上に沿いその傾斜方向に移動しながら下方へ案内され、ついで、一側湾曲壁部92hの湾曲内面に沿い下方へ落下しつつ当該一側湾曲壁部92hの下縁部上に沿いその傾斜方向に移動しながらさらに下方へ案内される。このことは、主案内通路部Acに順次受承される各遊技球が多くても、当該各遊技球は、上湾曲壁部92jの湾曲形状及び一側湾曲壁部92hの湾曲形状のもと、上記所定の案内傾斜角度度に基づき球詰まりを生ずることなく主案内通路部Ac内にて円滑に案内されることを意味する。
【0162】
また、主案内通路部Acに受承される遊技球が多くなって主案内通路部Acの上端開口部に滞留するようになると、各滞留遊技球が、分岐壁部92eの上端部tを介して分岐し副案内通路部Ad内に進入するようになる。
【0163】
ここで、副案内通路部Adの一側湾曲壁部92s及び他側上下湾曲壁部92r、92uは、主案内通路部Acの一側湾曲壁部92h及び他側上下湾曲壁部92j、92gと同様に湾曲状に形成されており、他側上下湾曲壁部92r、92uの上湾曲壁部92rの下縁部及び一側湾曲壁部92sの下縁部は、主案内通路部Acの一側湾曲壁部92hの下縁部及び上湾曲壁部92jの下縁部とは分岐壁部92eから反対方向に離れる方向に傾斜している。
【0164】
従って、上述のように副案内通路部Adに順次進入する各遊技球は、副案内通路部Ad内にて、上湾曲壁部92rの湾曲内面に沿い下方へ落下しつつ当該上湾曲壁部92rの下縁部上に沿いその傾斜方向に移動しながら下方へ案内され、ついで、一側湾曲壁部92sの湾曲内面に沿い下方へ落下しつつ当該一側湾曲壁部92sの下縁部上に沿いその傾斜方向に移動しながらさらに下方へ案内される。このことは、副案内通路部Adに分岐される各遊技球が多くても、当該各遊技球は、上湾曲壁部92rの湾曲形状及び一側湾曲壁部92sの湾曲形状のもと、上記所定の案内傾斜角度に基づき球詰まりを生ずることなく副案内通路部Ad内にて円滑に案内されることを意味する。
【0165】
ここで、本実施形態においては、球通路ユニット90の導入部Aaは、主案内通路部aCの上湾曲壁部92jの下縁部及び下湾曲壁部92gの上縁部と同一方向に傾斜している。
【0166】
これにより、導入部Aa内に導入される各遊技球は、当該導入部Aa内にて主案内通路部Acの上湾曲壁部92jの下縁部及び下湾曲壁部92gの上縁部と同一方向に移動するので、当該各遊技球は、副案内通路部Ad側へ落下することなく、確実に、導入部Aaの下側開口部から主案内通路部Ac内に落下し得る。
【0167】
また、本実施形態では、球通路ユニット90において、上述したごとく、主案内通路部Ac及び副案内通路部Adは、それぞれ、その各湾曲壁部の傾斜方向長さにて、遊技球の外径の2倍よりも大きく3倍よりも小さな値に設定されている。従って、主案内通路部Ac及び副案内通路部Ad内にて傾斜状に移動する各遊技球は、上記所定の案内傾斜角度と相俟って、相互に球圧を受けることなく、円滑に移動することができる。
【0168】
また、本実施形態では、球通路ユニット90において、主案内通路部Acは、導入部Aaの下側開口部から落下する各遊技球を分岐壁部92eの上端部tの近傍にて受承するように、導入部Aaの下側開口部に対向して形成されており、一方、主案内通路部Acの上側湾曲壁部92jは、その下縁部にて、副案内通路部Adの上側湾曲壁部92rの下縁部よりも下側に位置するように形成されている。また、分岐壁部92eは、その上端部にて、遊技球の外径未満の長さにて、副案内通路部Adの上側湾曲壁部92rの下縁部よりも上方に突出するように形成されている。
【0169】
従って、主案内通路部Acの上側湾曲壁部92jの下縁部が、副案内通路部Adの上側湾曲壁部92rの下縁部よりも下側に位置し、かつ、分岐壁部92eの上端部tが、遊技球の外径未満の長さにて、副案内通路部Adの上側湾曲壁部92rの下縁部よりも上方に突出しているから、各遊技球が、分岐壁部92eの上端部tの近傍にて受承されるように、導入部Aaの下側開口部から上側湾曲壁部92jの下縁部上に落下しても、当該各遊技球は、分岐壁部92eの上端部tを越えて、副案内通路部Ad側へ分岐されることなく、主案内通路部Aaにより確実に受承され得る。
【0170】
本実施形態では、上述のような構成の球通路ユニット90を採用することにより、多数の賞球が中空状球案内通路の内部に充満状態に滞留しても、当該中空状球案内通路の下方で滞留している賞球が、例えば、受け皿内の遊技球を抜くことで、下方へ移動すれば、中空状球案内通路内に滞留している賞球が、主案内通路部の内部や副案内通路部の内部においてその湾曲壁部の湾曲方向や当該湾曲壁部の下縁部の傾斜方向に、球詰まりを生ずることなく、円滑に移動して下方へ案内されて、上皿51及び下皿52に送られ得る。
【0171】
また、上述したように、満タンセンサ110を、通路ユニット80と共に、いわゆる内枠である遊技機本体Baの本体枠BFに配設し、かつ、当該満タンセンサ110を通路ユニット80の両球案内通路81、82の長手方向中間部位に設けるようにした。
【0172】
このため、賞球は、下皿52と球通路ユニット90との間において滞留だけでなく、球通路ユニット90の内部及び通路ユニット80の両球案内通路81、82のうち満タンセンサ110に対する各対応部位にまで滞留したときに、初めて満タンと判定される。
【0173】
従って、遊技球が満タンになるまでの当該パチンコ遊技機における貯留数を大幅に増大することができ、その結果、遊技者が球抜きを急ぐ気持ちを緩和することができるのは勿論のこと、近年、ホールの大型化が進んでいても、球抜きに要するドル箱の交換までに要する時間を長くすることができ、その結果、ドル箱の交換を急ぐというような負担を軽減することができる。
【0174】
さらには、下皿52から通路ユニット80の両球案内通路81、82のうち満タンセンサ110に対する各対応部位までの距離が長くなるので、遊技者が遊技球を満タンにしてしまう頻度を減少させることができ、その結果、特賞遊技中やいわゆる電動チューリップによるサポート遊技中における出球管理異常が起こり難くなる。
【0175】
次に、上記実施形態の変形例について説明する。この変形例では、上記実施形態にて述べた球通路ユニット90が、次のように変形されている。
【0176】
即ち、上記実施形態にて述べた球通路ユニット90の球案内通路92において、導入部Aa、空間部Ab、副案内通路部Ad及び整流通路部Afが廃止されている。従って、主案内通路部Acがその上端開口部にて、上記実施形態にて述べた縦型通路ユニット80の両出口部81b、82bに連結されている。なお、これに伴い、球通路ユニット100において副案内通路部102が廃止されている。その他の構成は、上記実施形態と実質的に同様である。
【0177】
このように構成した本変形例においては、縦型通路ユニット80の両出口部81b、82bから順次送られる各賞球は、主案内通路部Ac内にその上端開口部から進入する。そして、このように進入した各賞球は、主案内通路部Ac内において、前中側両湾曲壁部92h、92mと後中側両湾曲壁部92j、92gとの間を通り下方へ案内される過程において、当該前中側両湾曲壁部92h、92m及び後中側両湾曲壁部92j、92gの各湾曲形状のもと、後中側湾曲壁部92j及び前中側湾曲壁部92hの上記所定の案内傾斜角度及び前中側両湾曲壁部92h、92mと後中側両湾曲壁部92j、92gとの間の上記所定の前後方向幅を前提に、上記実施形態と同様に、球詰まりを招くことなく、円滑に下方へ案内することができる。その他の作用効果は、球通路ユニット90の主案内通路部Acとの関係において、上記実施形態と同様である。
【0178】
なお、上記変形例とは異なり、副案内通路部Adに代えて、上記実施形態にて述べた主案内通路部Acを廃止するようにしてもよい。
【0179】
また、本発明の実施にあたり、満タンセンサ110は、上記実施形態にて述べた常開型マイクロスイッチに限ることなく、フォトカップラやフォトインタラプタのような光センサその他各種のセンサであってもよい。
【0180】
また、本発明の実施にあたり、遊技盤(10)を本体枠(BF)に組み付けてなる遊技機本体(B)と、
この遊技機本体に開閉可能に支持される前扉(FD)と、
本体枠の上部にその裏面側から組み付けられて複数の遊技球を貯留する球タンク(61)と、
本体枠の側縁部にその裏面側から組み付けられて球タンクから上側通路(62、63)を介し順次供給される遊技球を払い出す球払い出し装置(70)と、
本体枠或いは前扉の下部にその前面側へ突設されて球払い出し装置から順次払い出される遊技球を、本体枠の上記側縁部にその裏面側から組み付けてなる球払い出し通路(80)及び下側通路(100)を通し供給されて貯留する球受け皿(51、52)と、
球受け皿から球払い出し通路の一部にかけて貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出するために球払い出し通路の上記一部に設けられる満タンセンサ(110)とを備えるようにしてもよい。
【0181】
このように、満タンセンサは、下側通路ではなく、その上側に位置する球払い出し通路の一部に配設されているので、下側通路が遊技球で満タンになっても、検出不能となることはない。
【0182】
ここで、満タンセンサは、球払い出し通路の上記一部に設けられるセンサ本体(112)と、このセンサ本体の上端部に球払い出し通路内にて傾動可能に支持されて下方に向けて延出するセンサレバー(111)と、このセンサレバーをセンサ本体から球払い出し通路内に向けて付勢するばねとを具備するようにしてもよい。
【0183】
このように、満タンセンサにおいては、センサレバーが、センサ本体の上端部から下方に向けて延出するように支持されているから、当該センサレバーが、球払い出し通路内に下方に向けて進入する遊技球と干渉することがなく、満タン検出が良好に検出され得る。
【0184】
また、球払い出し通路と下側通路との間にて本体枠の上記側縁部にその裏面側から上下方向に長手中空状に延在するように設けられる球通路ユニットであってその上側入口部(92a)に球払い出し装置から払い出し通路を通り払い出されて進入する遊技球を下側通路を通して球受け皿に供給する球通路ユニット(90)を次のような構成にて備えるようにしてもよい。
【0185】
当該球通路ユニットは、上記上側入口部からの各遊技球を下方へ案内する案内通路部(Ac)を具備して、
この案内通路部は、
その周壁部(92c、92d、92f、92e)のうち両対向壁部(92c、92d)の一方の対向壁部(92c)にて、他方の対向壁部(92d)から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように形成される一側湾曲壁部であって、その下縁部にて上記分岐壁部から離れる方向へ下方に向けて所定の傾斜角にて傾斜する一側湾曲壁部(92h)として形成されるとともに、
当該一側湾曲壁部(92h)から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように、上記他方の対向壁部にて上下に連結形成される他側上下湾曲壁部であって、その上湾曲壁部(92j)の下縁部にて上記下湾曲壁部(92g)の上縁部とともに上記一側湾曲壁部の上下方向中央部に対向する他側上下湾曲壁部(92j、92g)として形成されており、
当該他側上下湾曲壁部は、その上湾曲壁部の上記下縁部及び上記下湾曲部の上記上縁部位にて、共に、上記一側湾曲壁部の上記下縁部に沿うように上記所定の案内傾斜角にて傾斜している。
【0186】
これによれば、案内通路部において、一側湾曲璧部が、分岐壁部から離れる方向へ下方に向けて縦断面湾曲凸状に形成されており、当該一側湾曲璧部の下縁部は、分岐壁部から離れる方向へ下方に向けて所定の案内傾斜角度にて傾斜している。
【0187】
また、他側上下湾曲壁部が、一側湾曲壁部から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように、他方の対向壁部にて上下に連結形成されており、当該他側上下湾曲壁部の上湾曲壁部の下縁部は、下湾曲壁部の上縁部と共に、一側湾曲壁部の上下方向中央部に対向し、分岐壁部から離れる方向に上記所定の案内傾斜角度にて下方に向けて傾斜している。
【0188】
従って、案内通路部内に順次受承される各遊技球は、上湾曲壁部の湾曲内面に沿い下方へ落下しつつ当該上湾曲壁部の下縁部上に沿いその傾斜方向に移動しながら下方へ案内され、ついで、一側湾曲壁部の湾曲内面に沿い下方へ落下しつつ当該一側湾曲壁部の下縁部上に沿いその傾斜方向に移動しながらさらに下方へ案内される。このことは、中空状球案内通路に順次受承される各遊技球が多くても、当該各遊技球は、上湾曲壁部の湾曲形状及び一側湾曲壁部の湾曲形状のもと、上記所定の案内傾斜角度度に基づき球詰まりを生ずることなく案内通路部内にて円滑に案内されることを意味する。
【0189】
その結果、多数の遊技球が案内通路部の内部に充満状態に滞留しても、当該案内通路部の下方で滞留している遊技球が、例えば、受け皿内の遊技球を抜くことで、下方へ移動すれば、案内通路部内に滞留している遊技球が、当該案内通路部の内部においてその湾曲壁部の湾曲方向や当該湾曲壁部の下縁部の傾斜方向に、球詰まりを生ずることなく、円滑に移動して下方へ案内され得る。
【0190】
また、このような球通路ユニットの円滑な遊技球の案内のもと、遊技球が、球受け皿から球払い出し通路の一部にかけて滞留したときに初めて満タンと検出される。従って、遊技球が満タンになるまでの当該パチンコ遊技機における遊技球の貯留数を大幅に増大することができる。
【0191】
また、球通路ユニットは、
上記上側入口部から前記各遊技球を導入する導入部(Aa)と、
上記案内通路部を、上記導入部からその下側開口部に対向するように空間部(Ab)を介し下方へ延出されて上記導入部の上記下側開口部から上記空間部を通り下方へ落下する各遊技球を下方に向けて案内するように受承する主案内通路部(Ac)として、当該主案内通路部に分岐壁部(92e)を介し並行に沿うように上記導入部から上記空間部を介し下方に向け延出されて上記主案内通路部における受承遊技球の過剰に伴い当該過剰遊技球を上記主案内通路部から分岐させて下方に向けて案内するように受承する副案内通路部(Ad)とを具備して、
当該副案内通路部の周壁部(92c、92d、92q、92e)は、その上記分岐壁部の幅方向にて対向する両対向壁部(92c、92d)の一方の対向壁部(92c)にて、その他方の対向壁部(92d)から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように形成される一側湾曲壁部であって、その下縁部にて上記分岐壁部から上記主案内通路部の上記一側湾曲壁部とは反対方向に離れるように下方に向けて上記所定の案内傾斜角度にて傾斜する一側湾曲壁部(92s)として形成されており、
上記副案内通路部の上記他方の対向壁部は、上記副案内通路部の上記一側湾曲壁部(92s)から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように上下に連結形成される他側上下湾曲壁部であって、その上湾曲壁部(92r)の下縁部にて上記下湾曲壁部(92u)の上縁部と共に上記副案内通路部の上記一側湾曲壁部の上記上下方向中央部に対向する他側上下湾曲壁部(92r、92u)として形成されており、
上記副案内通路部の上記他側上下湾曲壁部は、その上湾曲壁部(92r)の上記下縁部にて、上記下湾曲壁部の上記上縁部と共に、上記分岐壁部から上記主案内通路部の上記他側上下湾曲壁部とは反対方向へ離れるように上記所定の案内傾斜角にて下方に向けて傾斜していてもよい。
【0192】
これによれば、主案内通路部に受承される遊技球が多くなると、各遊技球が、分岐壁部の上端部を介して分岐し副案内通路部内に進入するようになる。
【0193】
ここで、副案内通路部の一側湾曲壁部及び他側上下湾曲壁部は、主案内通路部の一側湾曲壁部及び他側上下湾曲壁部と同様に湾曲状に形成されており、他側上下湾曲壁部の上湾曲壁部の下縁部及び一側湾曲壁部の下縁部は、主案内通路部の一側湾曲壁部の下縁部及び上湾曲壁部の下縁部とは分岐壁部から反対方向に離れる方向に傾斜している。
【0194】
従って、上述のように副案内通路部に順次進入する各遊技球は、副案内通路部内にて、上湾曲壁部の湾曲内面に沿い下方へ落下しつつ当該上湾曲壁部の下縁部上に沿いその傾斜方向に移動しながら下方へ案内され、ついで、一側湾曲壁部の湾曲内面に沿い下方へ落下しつつ当該一側湾曲壁部の下縁部上に沿いその傾斜方向に移動しながらさらに下方へ案内される。このことは、副案内通路部に分岐される各遊技球が多くても、当該各遊技球は、上湾曲壁部の湾曲形状及び一側湾曲壁部の湾曲形状のもと、上記所定の案内傾斜角度に基づき球詰まりを生ずることなく副案内通路部内にて円滑に案内されることを意味する。
【0195】
その結果、多数の遊技球が主案内通路部及び副案内通路部の各内部に充満状態に滞留しても、これら主案内通路部及び副案内通路部の下方で滞留している遊技球が、例えば、受け皿内の遊技球を抜くことで、下方へ移動すれば、主案内通路部や副案内通路部内に滞留している遊技球が、主案内通路部の内部や副案内通路部の内部においてその湾曲壁部の湾曲方向や当該湾曲壁部の下縁部の傾斜方向に、球詰まりを生ずることなく、円滑に移動して下方へ案内され得る。
【0196】
また、このような球通路ユニットの主案内通路部及び副案内通路部による円滑な遊技球の案内のもと、遊技球が、球受け皿から球払い出し通路の一部にかけて滞留したときに初めて満タンと検出される。
【0197】
このように、主案内通路部だけでなく、副案内通路部をも含めて、上述のように遊技球が滞留したときに初めて満タンと検出されるので、満タンになるまでの当該パチンコ遊技機における遊技球の貯留数をより一層大幅に増大することができる。
【0198】
また、本発明の実施にあたり、パチンコ遊技機は、
遊技盤(10)を本体枠(BF)に組み付けてなる遊技機本体(B)と、
この遊技機本体に開閉可能に支持される前扉(FD)と、
本体枠の上部にその裏面側から組み付けられて複数の遊技球を貯留する球タンク(61)と、
本体枠の側縁部にその裏面側から組み付けられて球タンクから上側通路(61,62)を介し順次供給される遊技球を払い出す球払い出し装置(70)と、
本体枠の側縁部にその裏面側から球払い出し装置の下方にて組み付けられる球通路ユニットであってその上側入口部にて球払い出し装置から順次払い出される遊技球を進入されて下方へ案内する球通路ユニット(90)と、
本体枠或いは前扉の下部にその前面側へ突設されて球通路ユニットから順次案内される遊技球を貯留する球受け皿(51、52)と、
この球受け皿から球通路ユニットの上側入口部にかけて貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出するために球通路ユニットの上側に設けられる満タンセンサ(110)とを備えて、
球通路ユニットは、
上記上側入口部から上記各遊技球を導入する導入部(Aa)と、
この導入部から空間部(Ab)を介し下方に向けて延出する中空状球案内通路(Ac、Ad)とを具備して、
当該中空状球案内通路は、
上記導入部からその下側開口部に対向するように上記空間部を介し下方へ延出されて上記導入部の上記下側開口部から上記空間部を通り下方へ落下する各遊技球を下方に向けて案内するように受承する主案内通路部(Ac)と、
上記主案内通路部に分岐壁部(92e)を介し並行に沿うように上記導入部から上記空間部を介し下方に向け延出されて上記主案内通路部における受承遊技球の過剰に伴い当該過剰遊技球を上記主案内通路部から分岐させて下方に向けて案内するように受承する副案内通路部(Ad)とを具備して、
上記主案内通路部は、
その周壁部(92c、92d、92f、92e)のうち前記分岐壁部の幅方向にて対向する両対向壁部(92c、92d)の一方の対向壁部(92c)にて、他方の対向壁部(92d)から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように形成される一側湾曲壁部であって、その下縁部にて前記分岐壁部から離れる方向へ下方に向けて所定の傾斜角にて傾斜する一側湾曲壁部(92h)として形成されるとともに、
当該一側湾曲壁部(92h)から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように、上記他方の対向壁部にて上下に連結形成される他側上下湾曲壁部であって、その上湾曲壁部(92j)の下縁部にて上記下湾曲壁部(92g)の上縁部とともに上記一側湾曲壁部の上下方向中央部に対向する他側上下湾曲壁部(92j、92g)として形成されており、
上記主案内通路部の上記他側上下湾曲壁部は、その上湾曲壁部の上記下縁部にて、上記下湾曲壁部の上記上縁部と共に、上記分岐壁部から離れる方向に前記所定の案内傾斜角にて下方に向けて傾斜しているようにしてもよい。
【0199】
ここで、上記副案内通路部の周壁部(92c、92d、92q、92e)は、その上記分岐壁部の幅方向にて対向する両対向壁部(92c、92d)の一方の対向壁部(92c)にて、その他方の対向壁部(92d)から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように形成される一側湾曲壁部であって、その下縁部にて上記分岐壁部から上記主案内通路部の上記一側湾曲壁部とは反対方向に離れるように下方に向けて上記所定の案内傾斜角度にて傾斜する一側湾曲壁部(92s)として形成されており、
上記副案内通路部の上記他方の対向壁部は、上記副案内通路部の上記一側湾曲壁部(92s)から離れる方向に向け縦断面湾曲凸状となるように上下に連結形成される他側上下湾曲壁部であって、その上湾曲壁部(92r)の下縁部にて上記下湾曲壁部(92u)の上縁部と共に上記副案内通路部の上記一側湾曲壁部の上記上下方向中央部に対向する他側上下湾曲壁部(92r、92u)として形成されており、
上記副案内通路部の上記他側上下湾曲壁部は、その上湾曲壁部の上記下縁部にて、上記下湾曲壁部の上記上縁部と共に、上記分岐壁部から上記主案内通路部の上記他側上下湾曲壁部とは反対方向へ離れるように上記所定の案内傾斜角にて下方に向けて傾斜していてもよい。
【0200】
また、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた球通路ユニット90は、球通路装置として把握してもよい。
【0201】
また、本発明の実施にあたり、球払い出しユニット70及び縦型通路ユニット80は、上記実施形態とは異なり、一体的に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0202】
Aa…導入部、Ab…空間部、Ac…主案内通路部、Ad…副案内通路部、
B…遊技機本体、BF…本体枠、FD…前扉、10…遊技盤、51…上皿、
52…下皿、61…球タンク、70…球払い出し装置、90…球通路ユニット、
92a…上側入口部、92c…前側壁部、92d…後側壁部、92f…右側壁部、
92e…分岐壁部、92q…左側壁部、110…満タンセンサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤を本体枠に組み付けてなる遊技機本体と、
この遊技機本体に開閉可能に支持される前扉と、
前記本体枠の裏面側から組み付けられて複数の遊技球を貯留する球タンクと、
前記球タンクから上側通路を介し供給される遊技球を払い出す球払い出し装置と、
前記本体枠或いは前記前扉の下部にその前面側へ突設される球受け皿と、
前記球払い出し装置から払い出されて前記球受け皿に貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出するように前記本体枠の一部に設けられる満タンセンサとを備える遊技機。
【請求項2】
前記球払い出し装置と前記球受け皿との間にて前記球払い出し装置から払い出される遊技球を前記球受け皿に貯留するように供給する球通路装置を備えて、
当該球通路装置は、
上方から落下する遊技球を受承する主案内通路部と、
当該主案内通路部に分岐壁部を介し並行に沿うように設けられて前記主案内通路部における受承遊技球の過剰に伴い当該主案内通路部から下方に向けて案内するように受承する副案内通路部とを具備して、
前記満タンセンサは、前記本体枠のうちその前記一部に対応する前記分岐壁部の上方の部位に設けられて、前記球払い出し装置から前記球通路装置へ払い出されて前記球受け皿に貯留される遊技球が満タンになったときこれを検出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記満タンセンサは、前記球通路装置の一部に設けられるセンサ本体と、このセンサ本体の上端部に前記球払い出し装置内にて傾動可能に支持されて下方に向けて延出するセンサレバーとを具備することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記主案内通路部は、
その2対の対向する壁部のうち前記分岐壁部の幅方向にて対向する両対向壁部の少なくとも1か所に、上方から落下する遊技球の落下方向を変更する突出部を設けてなり、
当該突出部は、前記分岐壁部から離れる方向に所定の傾斜角度にて下方に向けて傾斜してなることを特徴とする請求項2または3に記載の遊技機。
【請求項5】
前記突出部は、その傾斜方向長さにて、遊技球の外径の2倍よりも大きく3倍よりも小さい値に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−223311(P2012−223311A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92656(P2011−92656)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【出願人】(591044614)株式会社足立ライト工業所 (114)
【Fターム(参考)】