説明

遊技機

【課題】確変大当たりの発生の報知を、コストをかけることなく、より効果的に行い、遊技者の興味を引き付けることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】図柄制御装置は、確変当たりを報知する。この際に、確変当たりになる変動表示ゲームの終了時に開始される大当たり遊技状態の終了時から、大当たり遊技状態終了後の最初の変動表示ゲームの開始時までの間のタイミングで確変当たりを報知する。確変当たりの報知は、大当たり遊技状態後に変動表示ゲームが開始される際に表示される前回の変動表示ゲームの停止図柄になる装飾図柄を用いる。表示画面fから表示画面iに示すように、この装飾図柄が次の変動表示ゲームの開始により変動表示される前にその一部の装飾図柄を変更して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的なパチンコ遊技機として、所謂デジパチと呼ばれるものが知られている。
デジパチと称されるパチンコ遊技機においては、遊技球が打ち込まれて流下する遊技盤面に形成された遊技領域に始動入賞口が設けられ、当該始動入賞口に遊技球が入賞することに基いて、内部の主基板側の制御装置において、大当たり、はずれの抽選が行われ、抽選で大当たりになると遊技領域に設けられたアタッカが開放して、アタッカに遊技球が入賞可能になる大当たり遊技状態になる。大当たり遊技状態では、基本的に遊技者が多数の遊技球を獲得可能になる。
【0003】
また、この抽選により当否は、パチンコ遊技機に設けられた液晶ディスプレイ等からなる可変表示装置に表示される変動表示ゲームの結果として遊技者に報知される。変動表示ゲームは、例えば、識別情報としての複数の装飾図柄(例えば、数字を図柄化したもの)を複数の表示領域で表示するもので、各表示領域に複数の装飾図柄を順次切り替えるように移動しながら表示する変動表示を行った後に、各表示領域に装飾図柄を停止表示し、これら停止表示された装飾図柄の組み合わせが所定の組み合わせとして、例えば、各表示領域に同じ装飾図柄が停止表示された場合に上述の抽選の大当たりを報知するものになる。停止表示時に上述のような所定の装飾図柄の組み合わせが表示されていない場合にははずれを報知するものになる。
【0004】
また、前記抽選で大当たりになる確率の状態は、二つ用意されており、大当たりになる確率が低い低確率状態と、大当たりになる確率が低確率状態より10倍程度高い高確率状態とがあり、このような確率が変動する構成に対応して、高確率状態は一般に確率変動状態、略して確変状態と称される。
【0005】
また、始動入賞口は、一つの場合と二つの場合とがあるが、少なくとも一つの始動入賞口には、遊技球が入賞し易い開状態と、遊技球が入賞し難いかもしくは入賞できない閉状態とに変動する電動チューリップ(電チュー)が設けられている。この電チューは、上述の大当たりの抽選とは別の抽選で当たりになると開状態になる。
【0006】
また、上述の確変状態においては、この電チューを開状態とする抽選確率も高くなる。さらに、この電チューの抽選の結果を報知する普通図柄(普図)の変動表示ゲームが行われるが、確変状態では、この普図の変動表示ゲームの時間が短くなり、単位時間当たりの普図の変動表示ゲームの実行回数が多くなる。さらに、確変状態では、当たりになった場合の電チューの開放時間が長くなり、さらに開放回数が多くなる場合もある。
【0007】
これにより、確変状態では、電チューが頻繁に長い時間開放する電チューサポート状態(電サポ状態)になり、電チューの始動入賞口への遊技球の入賞数が多くなり、上述の大当たりの抽選の単位時間当たりの回数が多くなるとともに、始動入賞口への遊技球の入賞に対して払い出される遊技球(賞球)の数が多くなる。
【0008】
したがって、確変状態では、賞球数が増加することにより、遊技者は遊技球(持ち球)をあまり減らすことなく、次の大当たりを発生させることができることから、確実に遊技球の獲得数を増加させることができる。したがって、遊技者は、確変状態になることを望んでいる。確変状態になるか否かは、上述の抽選で大当たりになる場合に、大当たりの種類として抽選で決定される。例えば、大当たりの種類には、少なくとも通常大当たりと、確変大当たりとがある。抽選で通常大当たりになり、変動表示ゲームが大当たりで終了して大当たり遊技状態が発生するとともに、この大当たり遊技状態が終了した際に、上述の低確率状態になる。
【0009】
また、抽選で確変大当たりになり、変動表示ゲームが大当たりで終了して大当たり遊技状態が発生するとともに、この大当たり遊技状態が終了した際に、確変状態になる。
このような大当たりの種類は、大当たりになる変動表示ゲームの終了時に停止表示される装飾図柄によって遊技者に報知されるのが一般的である。例えば、装飾図柄として数字が用いられている場合に、大当たりの停止図柄として偶数の同じ数字が表示される場合に通常大当たりを報知しているものとし、大当たりの停止図柄として奇数の同じ数字が表示される場合に確変大当たりを報知しているものとするが一般的である。
【0010】
なお、確変大当たりであることを報知する際に、停止表示される装飾図柄で報知するのではなく、変動表示ゲームが大当たりになった後に、勝ち負けを決定するような演出表示を行いこの演出表示が勝ちになった場合に確変大当たりを報知するパチンコ遊技機も知られている。
【0011】
また、例えば、確変大当たりを報知する装飾図柄が上述の奇数のゾロ目の数字の場合に、一旦偶数のゾロ目を停止表示したように見せて、次いで、再抽選として再び装飾図柄を変動表示させた後に奇数のゾロ目を停止表示する遊技機が知られている。
【0012】
また、確変大当たりであっても、当たりパターンとして奇数のゾロ目にならない例外を設定し、変動表示ゲームの終了時に確変大当たりであることを報知せず、さらに、上述の再抽選が行われても偶数のゾロ目だった場合や、再抽選が行われなかった場合に、大当たり遊技状態中の演出表示で通常当たりが確変大当たりに昇格したように見せる演出表示を行うことによって確変大当たりを報知するパチンコ遊技機が知られている。
【0013】
大当たり遊技状態中は、例えば、アタッカを15回開放し(15ラウンド)、アタッカの開放(ラウンド)毎に対応する演出が行われるが、このアタッカの開放毎の演出のいずれか、または、最後のラウンドの終了後(大当たり終了時の演出中)に確変大当たりの報知が行われる。
【0014】
遊技者は、変動表示ゲームが大当たりになるか否かに大きな関心を持っているとともに、大当たりになることが決定した際には、その興味が大当たりから確変大当たりになっているか否かに移ることになる。したがって、変動表示ゲームの終了時に確変が報知されなかったにもかかわらず、大当たり遊技状態中の演出表示で確変であることが報知された場合に、遊技者は変動表示ゲームで確変大当たりが報知された場合よりも喜ぶ場合が多い。
すなわち、確変大当たりの報知の仕方で、遊技者の遊技に対する興味を大きくすることが可能である。
【0015】
なお、変動表示ゲームの停止図柄により、上述の大当たり以外に各種の報知を行うことが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2001−276348号公報
【特許文献2】特開2006−174925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ところで、上述のように変動表示ゲームの終了時の停止図柄の組み合わせや、大当たり遊技状態中の演出中の演出表示により、確変大当たりを報知することは、一般的な遊技者にとって周知であり、遊技者は、確変大当たりが報知されたことに対して喜んでも、確変大当たりの報知の演出に対して興味を持たない可能性がある。
【0018】
すなわち、遊技者は、順次発表される新しい遊技機に興味の対象が移行するとともに、今まで見たことがないような演出表示を求めている。
しかし、新たな演出表示を開発するには、それなりのコストがかかるとともに、演出表示によっては、パチンコ遊技機の演出表示用のハード構成に影響が生じ、それによりコストが高くなる可能性がある。例えば、演出表示に立体表示を取り入れるような場合に、立体表示用のハードが必要になりコストが高くなる。
【0019】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、確変大当たり等の遊技者により有利になる有利状態の発生の報知を、コストをかけることなく、より効果的に行い、遊技者の興味を引き付けることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
請求項1に記載の遊技機は、発射された遊技球が流下する遊技領域を備える遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、遊技球が入賞し易い開状態と、遊技球が入賞できない閉状態との間で変動する特別変動入賞装置と、
複数種の図柄を変動して表示した後に複数の前記図柄を停止表示する変動表示ゲームを表示する表示手段と、
前記変動表示ゲームの当たりまたははずれの抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段の当たりまたははずれの抽選結果に基づいて、前記表示手段に変動表示ゲームを表示させるとともに、前記変動表示ゲームの終了時に、前記抽選結果の当たりに対応する当たりパターンで図柄を停止表示させるか、または、前記抽選結果のはずれに対応するはずれパターンで図柄を停止表示させる表示制御を行う表示制御手段と、
前記表示手段に所定の開始条件が成立した変動表示ゲームを順次表示している通常遊技状態から、前記表示手段に前記変動表示ゲームの終了時に前記当たりパターンになる前記図柄が停止表示された際に、前記特別変動入賞装置を開放して遊技球を入賞可能とする大当たり遊技状態を発生させ、かつ、前記大当たり遊技状態が終了した際に、前記通常遊技状態として、通常状態と、当該通常状態より遊技者に有利な有利状態とのいずれか一方を発生させる遊技状態制御手段とを備え、
前記抽選手段は、当たりの抽選結果として、前記大当たり遊技状態後に開始される前記通常遊技状態が、前記通常状態になる通常当たりと、前記有利状態になる有利当たりとのいずれかを抽選し、
前記表示制御手段は、前記大当たり遊技状態後の通常遊技状態で最初に開始される変動表示ゲームの開始時の表示として、前記大当たり遊技状態発生時の前記変動表示ゲームの前記当たりパターンの図柄を停止表示させ、
かつ、前記変動表示ゲームの前記抽選手段による抽選結果が有利当たりの場合に、前記有利当たりの発生を報知する有利当たり報知手段を備える遊技機において、
前記有利当たり報知手段は、前記有利当たりを報知する際に、前記有利当たりになる変動表示ゲームの終了時に開始される前記大当たり遊技状態の終了時から、前記大当たり遊技状態終了後の最初の前記変動表示ゲームの開始時までの間に前記表示手段に停止表示される前記当たりパターンの図柄のうちの少なくとも一つの図柄の種類を変更して表示することを特徴とする。
【0021】
請求項1に記載の発明においては、表示手段において、変動表示ゲームで当たりパターンの図柄が停止表示された後に大当たり遊技状態が開始される。なお、表示手段では、大当たり遊技状態中に当該大当たり遊技状態を演出するための大当たり演出表示が行われる。
次に、大当たり遊技状態が終了した際に、大当たり演出表示から大当たり遊技状態前の変動表示ゲームが終了した際の当たりパターンの図柄が停止表示された状態になり、ここから変動表示ゲームとして、停止表示された図柄から変動表示される図柄に表示が移行することにより変動表示ゲーム開始されることになる。
【0022】
この際に大当たり遊技状態を発生させた当たりが有利当たり(例えば、確変当たり)の場合に、当たりパターンで停止表示された図柄から図柄の変動表示に移行する前に、当たりパターンの組み合わせの図柄のうちの少なくとも一つが違う種類の図柄に変更されることにより、当たりが有利当たりであったことが報知される。すなわち、大当たり遊技状態終了後に開始される変動表示ゲームの開始直前に停止表示されている前回の変動表示ゲームの図柄を変更することによって、大当たり遊技状態後に開始される最初の変動表示ゲームの開始直前に有利当たりであったことが報知される。
【0023】
一般的に大当たり遊技状態後に確変である場合に、変動表示ゲーム開始時に、例えば、遊技盤やガラス扉のLEDの演出や、スピーカから出力される音楽や効果音などにより確変状態が報知され、確変状態になったことを遊技者が知ることになるが、その直前に有利当たりが報知されることになる。したがって、遊技者は、有利当たりが発生することにより有利状態が開始される直前に有利当たりが発生したことが報知されることになる。すなわち、有利状態が発生することの報知が、有利状態発生直前に行われることになり、有利状態の報知を有利状態の開始に対して最も遅く行うことになる。これにより、遊技者は、有利当たりか否かに興味を引き付けられた状態のまま、大当たり遊技状態が終了し、最初の変動表示ゲームが開始される直前、すなわち、有利状態が開始される直前まで有利当たりの報知を待たされることになる。長い間待たされた後に有利状態が報知されることによって、遊技者の興趣が高められる。
【0024】
なお、大当たりの確率が低確率状態で、かつ、電サポ状態を発生させる時短状態を設けた場合に、LEDや音響の演出で、確変状態(有利状態)と時短状態(通常状態)との区別ができない場合も考えられるが、この場合には上述の有利当たりの報知により時短ではなく確変の開始であることを知ることができる。
また、突確当たりや、突時当たりのような2ラウンド当たりで、大当たり遊技状態が短い場合に、大当たり遊技状態後の保留数が0で、大当たり遊技状態終了時に、変動表示ゲームが開始されない場合もあるが、この場合は、例えば、有利当たりを報知しないものとしてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、有利当たりとしての例えば確変当たりの報知を、有利状態(確変状態)発生の直前まで遅らせて、有利状態になるか否かの遊技者の興味を引き延ばし、遊技者の興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態に係るパチンコ遊技機の遊技盤上の遊技領域を示す正面図である。
【図2】前記パチンコ遊技機の制御係を示すブロック図である。
【図3】前記パチンコ遊技機における確変当たりの報知のタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図4】前記パチンコ遊技機における確変当たりの報知のタイミングを説明するための可変表示装置の表示画面における画像の表示順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施の形態のパチンコ遊技機は、所謂デジパチと呼ばれる種類のパチンコ遊技機としての基本的な構成を有するものである。
遊技盤1の盤面上の遊技領域2内には、その略中央部に可変表示装置(表示手段)3が設けられている。可変表示装置3は、例えば、液晶表示装置からなるもので、当たり抽選手段として機能する後述の主制御装置14で行われる抽選の各種大当たりおよびはずれの抽選結果を表示するものであり、抽選結果の表示に際し、識別情報としての装飾図柄の変動表示ゲームを表示し、この変動表示ゲームの大当たりおよびはずれによって上述の抽選結果を報知するようになっている。
【0028】
遊技領域2の下部には、第1および第2特図表示器4a,4bが設けられている。第1および第2特図表示器4a,4bは、例えば、7セグのLED表示装置からなる。なお、第1および第2特図表示器4a,4bは、数字を表示可能な7セグの表示装置である必要はなく、例えば、6から8個程度の任意の形状のセグメントが任意の位置に配置されたものでよく、各セグメントの点灯および消灯を個別に制御できるようになっていればよい。第1および第2特図表示器4a,4bは、後述の変動パターンの一部として設定される変動表示時間だけ変動表示(一部のセグメントを点滅表示)した後に特図を停止表示(抽選結果表示)する。
【0029】
ここで、第1および第2特図表示器4a,4bの前記点滅表示後に特図を停止表示する特図の変動表示ゲームを特図ゲームと称する。また、特図ゲームには、第1特図表示器4aで行われる第1特図ゲームと、第2特図表示器4bで行われる第2特図ゲームとがあるが、同時に第1特図ゲームと第2特図ゲームとが行われることがなく、例えば、第1特図ゲームと第2特図ゲームとの両方が開始可能な場合には、第2特図ゲームが先に開始され、開始すべき第2特図ゲームが無い場合にだけ、第1特図ゲームが開始される。
【0030】
可変表示装置3で表示される変動表示ゲームは、実行されている第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームに対応したものであり、第1特図ゲームが実行されている際には、この第1特図ゲームと同様の結果になる装飾図柄の変動表示ゲームが表示され、第2特図ゲームが実行されている際には、この第2特図ゲームと同様の結果になる装飾図柄の変動表示ゲームが表示されている。
【0031】
前記可変表示装置3の直ぐ下には、第1始動入賞口52が設けられている。
また、第1始動入賞口52の直ぐ下には第2始動入賞口54を備えた所謂電チューと呼ばれる普通変動入賞装置5が設けられている。
この普通変動入賞装置5は、開閉動作自在な1対の可動片51,51を備え、第2始動入賞口54に遊技球が入賞できないように可動片51,51が閉じた状態(閉状態)と、遊技球が入賞し易くなるように可動片51,51が開いた状態(開状態)との間で変動するようになっている。
【0032】
第1始動入賞口52には、遊技球の入賞を検知する第1始動入賞球検知センサ53a(図2に図示)が設けられており、第1始動入賞球検知センサ53aは、主制御装置14に、遊技球が第1始動入賞口52に入賞した際に第1始動入賞信号を出力する。また、第2始動入賞口54には、遊技球の入賞を検知する第2始動入賞球検知センサ53b(図2に図示)が設けられており、第2始動入賞球検知センサ53bは、主制御装置14に、遊技球が第2始動入賞口54に入賞した際に第2始動入賞信号を出力する。主制御装置14は、第1始動入賞信号の入力(所定の乱数取得条件の成立)に基づいて第1特図ゲーム(変動表示ゲーム)の各大当たりおよびはずれを決める乱数を取得し、第2始動入賞信号の入力(所定の乱数取得条件の成立)に基づいて第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)の各大当たりおよびはずれを決める乱数の取得を行う。
【0033】
また、可変表示装置3には、画面の周縁部分に後述の特図保留数の表示が行われる特図保留数表示領域31が設定されている。主制御装置14では、第1始動入賞球検知センサ53aから始動入賞信号が入力した場合に、上限になる数値(たとえば4)の範囲内で第1特図保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて特図ゲームおよび変動表示ゲームが開始される場合に、特図保留数から1減算する。この特図保留数が特図保留数表示領域31にマークの数として表示される。同様に、主制御装置14では、第2始動入賞球検知センサ53bから始動入賞信号が入力した場合に、上限になる数値(たとえば4)の範囲内で第2特図保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて特図ゲームおよび変動表示ゲームが開始される場合に、特図保留数から1減算する。この特図保留数が特図保留数表示領域31にマークの数として表示される。
【0034】
また、可変表示装置3の下方で、さらに普通変動入賞装置5の下方に、大入賞口61を有する特別変動入賞装置6が設けられている。この特別変動入賞装置6には、いわゆるアタッカとしての構成を有するもので、大入賞口61を開閉する可動扉62が備えられ、通常行われる通常遊技状態では、可動扉62が遊技球を大入賞口61に流入させないように立って閉じた閉状態になり、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの結果が各大当たりになって大当たり遊技状態が発生した場合に遊技球が流入し易いように前に略水平に倒れて開いた開状態になる。特別変動入賞装置6には、その大入賞口61に入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ63が設けられている。
【0035】
なお、大当たりになった場合には、大当たり遊技状態として、例えば、特別変動入賞装置6が閉塞状態から開放状態になって再び閉塞状態になる開閉動作としての1ラウンドの動作を、所定ラウンド数だけ行うようになっている。パチンコ遊技機によって異なる場合があるが、例えば、大当たり遊技状態では、所定ラウンド数が10〜16程度になっている。なお、ラウンド数は、大当たりの種類によって異なる場合がある。
また、特別変動入賞装置6は、いわゆる突確、突時、潜確等の大当たりに対応する大当たり遊技状態では、2ラウンドだけの動作を行うものになっており、これらを2ラウンド当たりと称する。大当たり遊技状態における特別変動入賞装置6の制御は、当たり状態制御手段としての主制御装置14が行う。
【0036】
可変表示装置3の左側方には、普通図柄(普図と略す)始動口(スルーチャッカー)7が設けられている。また、普図始動口7に対応して、普図始動口7内を通過した遊技球を検知する通過球検知センサ71が設けられ、通過球検知センサ71は遊技球を検知すると主制御装置14に通過球検知信号を出力する。当該通過球検知信号の入力に基づいて主制御装置14は、普通変動入賞装置5を開状態とする当たりと、普通変動入賞装置5を閉状態のままとするはずれとを抽選する普図抽選を行う。なお、この普図抽選の結果は、普図の変動表示ゲーム(以下、普図ゲーム)を普図表示装置8で表示することにより報知される。上述の普図表示装置8の下には、普図保留数表示ランプ9が設けられており、特図保留数と同様に求められる普図保留数が表示される。
【0037】
上述のように、普図ゲームが当たりになった場合に、普通変動入賞装置5が開放し、普通変動入賞装置5(始動入賞口)への遊技球の入賞率が高まり、特図ゲームの開始機会が増加するようになっている。なお、このパチンコ遊技機では、普通変動入賞装置5が開放した場合にだけ、第2始動入賞口54に遊技球が入賞可能になり、第2特図ゲームの開始機会が増加することになる。また、遊技領域2の左側部には、複数の一般入賞口10,10が設けられている。また、一般入賞口10,10に対応して、一般入賞口10,10に入賞した遊技球を検知する一般入賞球検知センサ11がそれぞれ設けられている。
【0038】
また、特別変動入賞装置6の下方の遊技領域2の最下端部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域2の外部になる遊技盤1裏面に排出させるアウト口12が設けられている。また、遊技盤1の前面には、遊技球の流下方向を規制するとともに流下方向を転換する遊技釘81(一部だけ図示)や風車(図示略)等の流下規制転換部材が設けられている。
【0039】
次に、この例のパチンコ遊技機の制御系を図2に示されるブロック図を参照して説明する。パチンコ遊技機の制御系は、大きく分けて主制御部(主基板の制御装置としての主制御手段)15と、副制御部(サブ基板側の制御装置としての副制御手段)16と、これら主制御部15および副制御部16に電力を供給する電源供給装置とから構成されている。主制御部15には、例えば、遊技機用のワンチップマイコン等で構成される主制御装置14が備えられ、主制御装置14には、プログラムを実行するCPU14a、プログラムやプログラムで使用するデータを記憶したROM14bや、プログラムに基づいて発生したデータやROM14bから読み出した各種データ等を記憶するRAM14cや周波数発生回路部14d等が備えられている。
【0040】
主制御装置14(CPU14a)には、パチンコ遊技機に設けられた各種センサからの信号が入力可能になっており、前述の第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、通過球検知センサ71、一般入賞球検知センサ11が接続されるとともに、遊技球の入賞に対応して賞球を払出す遊技球払出装置17から払い出された賞球を検知する遊技球払出検知センサ18、パチンコ遊技機におけるエラーを検知するエラー検知センサ19等が接続されている。
【0041】
また、主制御装置14は、パチンコ遊技機の各種装置を動作させるため各種信号を出力するようになっている。例えば、主制御装置14には、遊技店において設置された各遊技機のデータを集計管理するための集中管理装置20が主制御装置14からデータを入力可能に接続されている。また、主制御装置14には、サブ制御装置(副制御手段)としての払出制御装置22、図柄制御装置23、ランプ制御装置24、音声制御装置25が接続され、これらサブ制御装置に対してコマンド(制御指令)を出力可能とされている。
【0042】
なお、ここで、払出制御装置22は実質的に賞球を払出すためのパチンコ遊技機における遊技の主要な制御を行うことから主制御部15に含まれるものとし、遊技の演出に係わる図柄制御装置23、ランプ制御装置24、音声制御装置25は副制御部16に含まれるものになっている。
【0043】
また、主制御装置14には、第1および第2特図表示器4a,4bが接続され、主制御装置14が第1および第2特図表示器4a,4bにおける特図の表示制御を行う。
また、主制御装置14には、上述の普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通変動ソレノイド55が接続されるとともに、特別変動入賞装置6の可動扉62を駆動する特別変動ソレノイド64が接続される。
【0044】
また、払出制御装置22には、払出制御装置22により制御されて賞球および貸球を払出す遊技球払出装置17が接続されるとともに、プリペードカード(記録媒体)26のデータを読み込で遊技球の貸出制御を行うためのCRユニット27が球貸信号制御装置28を介して接続されている。払出制御装置22は、主制御装置14からのコマンドに基づいて賞球を払出すとともに、CRユニット27から球貸信号制御装置28を介して入力される球貸信号に基づいて貸球を払出す制御を行う。
【0045】
また、主制御部15には、主制御装置14と直接接続されていないが、遊技球を遊技領域2に発射する打球発射装置(図示略)の発射駆動装置29を制御する発射制御装置29aが設けられ、発射制御装置29aには、遊技球の発射を操作するための回転式操作ハンドル29b、発射停止釦29c、タッチセンサ29dが接続されている。
【0046】
主制御部15の主制御装置14は、パチンコ遊技機における遊技の進行を制御するもので、第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、一般入賞球検知センサ11から遊技球の検知信号が入力された場合、すなわち、各入賞口に遊技球が入賞した場合に、払出制御装置22にコマンドを出力して、賞球として遊技球の排出を行わせる。
【0047】
また、主制御装置14は、通過球検知センサ71から遊技球の検知信号が入力した場合に、上述の普図保留数を加算する処理を行うとともに、普図ゲームの当たり外れを決定する抽選処理で用いられる各種乱数を取得し、普図保留数が上限未満の場合に乱数を記憶する。また、所定の開始条件として、前の普図ゲームのはずれでの終了もしくは当たり後の普通変動入賞装置5の開閉動作の終了で普図ゲームを開始するとともに普図保留数を1減算する。この際に乱数による抽選処理によって、普図ゲームの当たり外れを決定し、普図ゲームの表示や結果の報知や演出のために図柄制御装置23やランプ制御装置24や音声制御装置25にコマンドを出力する。
【0048】
また、主制御装置14は、第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力と特図ゲームの開始に基づいて、上述の特図保留数の処理を行うとともに、特図ゲームの大当たり外れを決定する抽選処理で用いられる抽選決定情報としての各種乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を取得し、特図保留数が上限未満の場合に当該乱数をRAM14c(乱数記憶手段の一部)に記憶する。なお、前記抽選処理によって、当たり判定乱数に基づいて第1および第2特図ゲームの大当たりおよびはずれを決定し、第1および第2特図表示器4a,4bを制御して第1および第2特図ゲームを表示するとともに、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示や結果の報知や演出のために図柄制御装置23やランプ制御装置24や音声制御装置25等にコマンドを出力する。
【0049】
なお、第1および第2特図ゲーム(変動表示ゲーム)の開始条件(乱数判定条件)は、前の第1特図ゲームまたは第2特図ゲームがはずれで終了した際と、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが大当たりになったことにより、特別変動入賞装置6を開放する大当たり遊技状態になった場合に、この大当たり遊技状態が終了した際に、第1特図保留数(第2特図保留数)が1以上になっているか、第1始動入賞信号または第2始動入賞信号が入力した場合である。また、それに加えて第1特図ゲームでは、開始すべき第2特図ゲームが無いこと(第2特図保留数が0になっていること)が開始条件の1つになる。また、開始条件の成立(乱数判定条件の成立)に伴って、特図ゲームの開始時に、この特図ゲームに対応する乱数の大当たりおよびはずれ等の判定を行う。
【0050】
また、主制御装置14は、普図ゲームが当たりになった場合には、普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通変動ソレノイド55を制御して普通変動入賞装置5を閉状態から開状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが各大当たりになった場合には、特別変動入賞装置6の可動扉62の特別変動ソレノイド64を制御して所定の条件に基づいて特別変動入賞装置6を閉状態から開状態に変動させて上述の大当たり遊技状態を発生させる制御を行う。
【0051】
また、当たり抽選手段としての主制御装置14は、前述の始動入賞信号に基づいて第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになるかはずれになるかを決める抽選処理を行う。また、遊技状態制御手段としての主制御装置14は、大当たりとはずれとのいずれかを示す第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを順次表示する際に、確変大当たり等の発生に基づいて前記抽選処理により第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになる確率を低確率状態より高い高確率状態とし、通常大当たり等の発生に基づいて前記抽選処理により第1特図ゲームおよび第2特図ゲームが大当たりになる確率を高確率状態より低い低確率状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、所定の大当たりの発生に基づいて、通常状態より普通変動入賞装置の単位時間あたりの開放時間(開放回数)が多くなる時短状態(電チユーサポート状態)とする制御を行う。なお、確変状態(高確率支援状態)では、基本的に高確率状態になるとともに電チユーサポート状態になり、時短状態(支援状態)では、低確率状態で電チユーサポート状態になる。
【0052】
また、副制御部16の変動表示ゲーム表示制御手段としての図柄制御装置23は、可変表示装置3と、普図表示装置(LED表示装置)8とを制御するものであり、可変表示装置3がビデオディスプレイプロセッサ35を介して接続されている。上述の主制御装置14により決定された各大当たりおよびはずれと、変動パターンとしての変動表示時間等に基づいて、報知演出制御手段としての図柄制御装置23により装飾図柄の変動表示ゲームの可変表示装置3における表示が制御される。また、図柄制御装置23は、主制御装置14において、算出される特図保留数に基づいて、可変表示装置3の特図保留数表示領域31における特図保留数のマークの表示を制御する。また、図柄制御装置23は、パチンコ遊技機の遊技盤1を支持する前面枠等に設けられたボタンスイッチ23aを遊技者等が操作した場合に、ボタンスイッチ23aからの外部入力信号が入力するようになっている。
【0053】
副制御部16のランプ制御装置24は、遊技盤1の盤面に設けられた盤面関係の電飾(LED等の光源)24aと、パチンコ遊技機の遊技盤1を支持する前面枠に設けられ、遊技盤1の前面を覆うガラス枠等の枠扉関係の電飾(LED等の光源)24bとが接続され、LEDやランプ等による演出を制御する。また、ランプ制御装置24には、普図保留数表示ランプ9が接続されている。
【0054】
音声制御装置25には、サウンドプロセッサ、アンプ、スピーカ等からなる音声発生装置25aが接続されており、音声制御装置25は、演出用の効果音、音声、音楽等の出力を制御する。
【0055】
主制御装置14では、上述のように第1始動入賞信号が入力した場合、または、第2始動入賞信号が入力した場合に、乱数の取得処理が行われる。乱数生成手段としての主制御装置14は、所定範囲内の数値からなる乱数(擬似乱数)を生成する。例えば、0から所定数まで高速にカウントアップし、所定数に達したら再び0とする処理を行い、この数値を擬似乱数とする。なお、乱数の生成に際して、周期性のある擬似乱数の周期性を乱すような処理を加えてもよい。また、主制御装置14とは、別に乱数生成手段を設けてもよい。
【0056】
乱数取得手段としての主制御装置14が第1および第2始動入賞球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力時に生成された乱数を取得する。なお、始動入賞信号が入力した際に、上述の対応する特図保留数(記憶された3つ一組の乱数の組数)が上限未満の場合に乱数を取得するが、対応する特図保留数が上限の場合には、乱数を取得しない。
【0057】
また、乱数記憶手段としての主制御装置14は、上述のように取得した乱数をRAM14cに記憶し、この乱数に対応する変動表示ゲームの開始条件が成立し、記憶された乱数による抽選処理が行われた場合に乱数消去条件が成立したものとして乱数を消去し、この際に特図保留数が一つ減算される。
【0058】
抽選手段としての主制御装置14は、特図ゲーム開始の際に、上述のように取得された3つずつの乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を用いて第1および第2特図ゲームを表示するための抽選処理を行う。抽選処理においては、まず、当否抽選処理として、当たり判定乱数と、設定されている当たり判定テーブル(低確率判定テーブルまたは高確率判定テーブル)に登録された当たり判定値とを比較する。主制御装置14のROM14bには、当たり判定テーブルが記憶されている。
【0059】
当たり判定値は、当たり判定乱数になる所定範囲の数値(整数)のうちから予め決められた数値であり、大当たり確率は、(当たり判定値の数)/(当たり判定乱数になる所定範囲の数値(全ての整数)の個数)になる。また、当たり判定値には、当たり確率が低確率になる通常時の低確率判定テーブルに登録された当たり判定値と、確変大当たり後の高確率時の高確率判定テーブルに登録された当たり判定値とがあり、例えば、通常時(低確率時)の当たり判定値の数に対して、高確率時の当たり判定値の数が約10倍とされる。これにより、低確率時に対して高確率時の大当たり確率が約10倍とされる。
【0060】
取得された当たり判定乱数の数値と、当たり判定値とが一致した場合に、大当たりになり、一致しない場合にはずれになる。
また、低確率判定テーブルを用いるか、高確率判定テーブルを用いるかは、上述のように制御される確率状態が高確率状態か低確率状態かにより、主制御装置14で決定される。
【0061】
当否判定処理の次に、停止図柄抽選処理が行われる。図柄乱数は、第1および第2特図表示器4a,4bに停止表示される停止図柄(特図)の種類を決定するものであるが、特図ゲームがはずれの場合には、たとえば一種類の特図になり、大当たりの場合には、各大当たりの種類毎、例えば、通常大当たり、確変大当たりでそれぞれ複数種類の特図が設定されており、図柄乱数と関連付けられた特図が選択される。
【0062】
例えば、特図ゲームが大当たりの場合の停止図柄判定テーブルが主制御装置14のROM14bに記憶されており、停止図柄判定テーブルでは、それぞれの停止図柄に対応する停止図柄判定値が登録されている。例えば、取得される図柄乱数が0〜255の数値範囲である場合に、通常大当たりの図柄4種類、確変大当たりの図柄が4種類あり、合わせて8種類の図柄がある場合に、全ての図柄に0〜255の範囲で32個ずつの判定値を割り当てると、いずれかの判定値と図柄乱数とが一致し、図柄乱数と一致した判定値が割り当てられた停止図柄が抽選されて停止表示されることになる。これにより、当該停止図柄に対応する大当たりの種類が決定されることになる。
【0063】
例えば、通常大当たりに対応する停止図柄が図柄1〜図柄4で、確変大当たり(有利大当たり)に対応する停止図柄が図柄5〜図柄8の場合に、図柄1に0〜31の判定値を割り当て、図柄2に32〜63の判定値を割り当て、図柄3に64〜95の判定値を割り当て、図柄4に96〜127の判定値を割り当て、図柄5に128〜159の判定値を割り当て、図柄6に160〜191の判定値を割り当て、図柄7に192〜223の判定値を割り当て、図柄8に224〜255の判定値を割り当てる。この場合に、例えば、図柄乱数が97なら図柄4が選択され、かつ、通常大当たりになり、図柄乱数が200なら図柄7が選択され、かつ、確変大当たりになる。
【0064】
なお、各特図に割り当てる判定値の個数を変えることによって停止図柄として選択される抽選確率を異なるものにすることができる。抽選確率は、乱数になる数値の範囲に含まれる全ての整数の個数を分母とし、各停止図柄に割り当てられた判定値の数を分子として求めることができる。
また、大当たりの停止図柄(特図)には、通常大当たりや確変大当たりに加えて、突確大当たりや、潜確大当たりなどの各パチンコ遊技機で設定される大当たりの種類に対応した特図が存在する。
以上のように、大当たりの場合に図柄乱数によって、通常大当たりなのか確変大当たりなのか等の大当たりの種類が決定される。なお、変動表示ゲームの複数の装飾図柄からならる停止図柄の組み合わせは、上述の図柄乱数で決められる大当たりの種類に対応して決められる。
【0065】
停止図柄抽選処理の次に、変動パターン抽選処理が行われる。
上述の演出乱数は、特図ゲームの表示時間を含む変動パターンを決定するものであり、はずれの場合にリーチになるか否か、また、リーチの場合に表示時間が短いノーマルリーチか、表示時間の長いスーパーリーチやプレミアムリーチになるかを決定するものである。また、大当たりの場合は、リーチ確定であり、ノーマルリーチかスーパーリーチかなどのリーチの演出の種類を決定するものになる。なお、変動パターン選択手段としての主制御装置14は、変動パターンの選択に際して、はずれや大当たりの種類毎に設定された抽選確率と複数の変動パターンの組み合わせからなる変動パターン判定テーブルに従って抽選を行い、変動パターンを選択する。
【0066】
変動パターン判定テーブルは、例えば、大当たり用と、はずれ用とがあり、ROM14bに記憶されている。各変動パターン判定テーブルでは、上述の停止図柄判定テーブルと同様に、各変動パターン毎に判定値が割り当てられており、各変動パターンに割り当てられた判定値の個数で、抽選確率が決定される。各判定値は、演出乱数になる数値の範囲に含まれる整数であり、抽選確率は、演出乱数になる数値の範囲に含まれる全ての整数の個数を分母とし、各変動パターンに割り当てられた判定値の個数を分子とした数値である。
【0067】
なお、変動パターンがリーチの変動パターンの場合に、基本的にはずれの変動パターン判定テーブルと、大当たりの変動パターン判定テーブルとに、それぞれ同じ変動パターンまたは略同じ変動パターンが登録されている。なお、はずれの変動パターン判定テーブルだけに登録されている変動パターンは、表示された場合に必ずはずれになり、当たりの期待値が0の変動パターンであり、例えば、リーチにならない変動パターンである。また、大当たりの変動パターン判定テーブルだけに登録されている変動パターンは、表示された場合に必ず大当たりになる期待値100%のプレミアムリーチの変動パターンになる。
【0068】
基本的に同様またはほぼ同様の変動パターンが大当たりの変動パターン判定テーブルと、はずれの変動パターン判定テーブルとの両方に登録されている場合に、それぞれの変動パターン判定テーブルにおける抽選確率によって当該変動パターンが表示された場合の期待値(信頼度)が決定されることになる。相対的にはずれの判定テーブルより大当たりの判定テーブルでの抽選確率が高いものが期待値が高い変動パターンになり、相対的に大当たりの判定テーブルよりはずれの判定テーブルでの抽選確率が高いものが期待値が低い変動パターンになる。
なお、期待値は、上述の変動パターンテーブルが作成された段階で決定されることになる。
【0069】
なお、リーチとは、変動表示ゲームにおいて、一部の停止表示される装飾図柄が確定し、一部が未だ変動表示されている段階で、大当たりの可能性が残っている状態であり、同時に表示される装飾図柄が3つの場合に、2つの装飾図柄が停止表示され、未だ1つの装飾図柄が変動表示されている段階で、大当たりの可能性がある状態である。すなわち、リーチは、変動表示ゲームが停止表示されて大当たりまたははずれが報知される直前まで、はずれが確定せずに大当たりの可能性が残っている状態である。
【0070】
上述の3つの乱数により、特図ゲームの表示内容が決定され、この表示内容にしたがってはずれまたは大当たりの第1および第2特図ゲームが行われる。
また、主制御装置14では、これらの抽選決定情報に基づく情報(当否、停止図柄、変動パターンを含む)が、図柄制御装置23に上述の変動表示ゲームの開始条件成立時に開始コマンドと一緒に送信される。
【0071】
すなわち、主制御装置14は、第1特図ゲームもしくは第2特図ゲームを開始する際に、上述の抽選結果に基づいて、図柄制御装置23に、当否を示すデータと、変動パターンのデータと、大当たりの場合の大当たりの種類データとを送信するとともに、変動表示ゲームの開始を示す開始コマンドを送信するようになっている。
【0072】
この開始コマンドに基いて、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示制御が副制御部16の図柄制御装置23により行われる。
基本的に選択された変動パターンに基いて変動表示ゲームを表示することになり、変動表示ゲームの変動表示時間経過後、所定の組み合わせで装飾図柄を停止表示することになる。この際に、はずれの場合は、はずれの組み合わせになる複数の装飾図柄を停止表示し、大当たりの場合に大当たりを示す複数の装飾図柄を停止表示する。
【0073】
後述のようにここで大当たりの種類を示すパターンの装飾図柄を表示するものとしても良いが、ここでは大当たりの種類として、例えば、通常大当たりと、確変大当たりとの違いを示すことがないパターンの装飾図柄を表示する。例えば、装飾図柄が数字の場合に、必ずしも偶数のぞろ目が通常大当たりで、奇数のぞろ目が確変大当たりになるのではなく、偶数でも確変大当たりの場合があり、奇数でも通常大当たりの場合があるものになっている。
【0074】
また、主制御装置14は、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが終了する際に、副制御部16に変動表示ゲームの終了を示す終了コマンドを送信し、これにより図柄制御装置23は、変動表示ゲームを終了する。なお、この段階では、大当たりまたははずれを示す装飾図柄が停止表示されている。
【0075】
主制御装置14は、変動表示ゲームが大当たりになった場合に、大当たり遊技状態を発生させ、上述のように特別変動入賞装置6を開閉する。この際にも、主制御装置14は、副制御部16に対して大当たり遊技状態の開始コマンドと、大当たり遊技状態の終了コマンドを送信する。それに対応して、副制御部16の図柄制御装23は、大当たり遊技状態を演出するための当たり遊技演出表示を行う。
【0076】
なお、大当たり遊技状態の開始コマンドは、特別変動入賞装置6が最初のラウンドで開放する前に出力され、特別変動入賞装置6が最初のラウンドで開放する前に当たり遊技演出表示が開始される。また、大当たり遊技状態の終了コマンドは、特別変動入賞装置が最後のラウンドで閉塞した後に出力され、特別変動入賞装置6が最後のラウンドで閉塞した後に当たり遊技演出表示が終了する。
【0077】
次に、図3に示すタイミングチャートと、図4に示す可変表示装置3の表示とに基いて、変動表示ゲームの進行と、変動表示ゲームで有利当たりとしての確変大当たりが発生して、通常遊技状態(大当たり遊技状態でない状態)における状態が通常状態ではなく確変状態(有利状態)になる場合に、有利当たり報知手段としての図柄制御装置による確変大当たりの報知の処理について説明する。
【0078】
主制御装置では、第1特図ゲームまたは第2特図ゲーム(以下の処理で、第1特図ゲームであっても第2特図ゲームであっても説明上問題ないので、以下に特図ゲームと称する)のいずれかの開始条件が成立する場合に、上述のように取得した乱数を用いて、大当たりまたははずれ、大当たりの種類(確変大当たりまはた通常大当たり)と、変動パターンが決定され、これら当否、大当たり種類、変動パターン等の情報と、開始コマンドとを出力し、特図ゲームを開始する。
【0079】
また、抽選で決定された変動パターンに基く時間で特図ゲームにおける変動を停止して、抽選で決定された当否に基くとともに抽選で決定された特図を特図表示器4a、4bに停止表示した後に特図ゲームを終了する。また、この際に変動表示ゲームの終了コマンドを副制御部16に出力する。なお、ここで特図ゲームは確変大当たりになるものとし、確変大当たりの特図が表示される。しかし、複数有る確変大当たりの特図を知っている遊技者にしか確変大当たりであることがわからない。
【0080】
副制御部16の図柄制御装置23は、変動表示ゲームの開始コマンドにしたがって、上述の当否と変動パターンに対応する変動表示ゲームを開始する。すなわち、図4の表示画面aに示すように前回の変動表示ゲームの停止表示された例えばはずれパターンの装飾図柄の状態から、表示画面bに示すように、各装飾図柄を右、中、左の三つの表示領域で、それぞれ上から下に移動させて表示することにより表示される装飾図柄の種類を変えていく状態の表示にする。
【0081】
上述の主制御装置14から変動パターンに基づいて装飾図柄を変動表示した後に表示画面cに示すように装飾図柄を停止表示し、上述の主制御装置14から変動表示ゲームの終了コマンドの入力により変動表示ゲームを終了する。
この際の変動表示ゲームの結果は、確変大当たりであるが、変動表示ゲームの停止表示では、大当たりの種類は報知されず、ぞろ目、例えば、図4では6のぞろ目が停止表示され、この場合に偶数、奇数にかかわらず確変大当たりの可能性があるので、大当たりであることだけが報知された状態になる。
【0082】
主制御装置14では、確変大当たりで特図ゲームが終了したことに基いて、特別変動入賞装置を各ラウンド毎に開閉する大当たり遊技状態が発生させるが、この際にまず副制御部16に対して大当たり遊技状態の開始を示すコマンドを送信する。次いで、特別変動入賞装置6の特別変動ソレノイド64を制御して、特別変動入賞装置6を開閉する大当たり遊技状態を発生させる。
【0083】
また、所定ラウンド数の特別変動入賞装置6の開閉が終了した後に、大当たり遊技状態の終了を示す終了コマンドを副制御部16に出力する。
【0084】
副制御部16の図柄制御装置23では、大当たり遊技状態の開始を示すコマンドの入力に対応して、図4の表示画面dに示すように、大当たり遊技状態中の演出表示である当たり演出表示を開始する。
特別変動入賞装置6の最終ラウンドが終了した後に、上述の大当たり遊技状態に対応する演出表示を終了し、表示画面eに示すように大当たり遊技状態の終了を演出する終了演出表示を行い、この状態で主制御装置14から出力される大当たり遊技状態の終了コマンドに基いて、表示画面eに示すように当たり遊技演出表示を終了する。
【0085】
次に、主制御装置では、通常、大当たり遊技状態中の始動入賞口52,54への遊技球の入賞で1以上になっている特図保留数に基いて次の特図ゲームが開始される。この際も、上述の当否の情報等と変動表示ゲームの開始コマンドが出力される。
【0086】
この際に、副制御部16の図柄制御装置では、当たり遊技演出表示が終了したことに基いて、前回の大当たりになった変動表示ゲームの停止表示された装飾図柄のパターンの表示、ここでは当たりパターンとしての同じ種類の装飾図柄が再び表示画面fに示すように表示される。ここでの画面表示fは、上述の画面表示cと同じ6のぞろ目の表示になる。この状態から変動表示ゲームの開始コマンドの入力に基いて次の変動表示ゲームの変動表示が開始されることになるが、この例では、その前に、前回の変動表示ゲームの結果が確変大当たりであることを報知する確変報知演出表示が行われる。
【0087】
この実施形態では、確変報知演出表示は、大当たり遊技状態の終了コマンドの入力後から大当たり遊技状態後の最初の変動表示ゲームの変動開始直前まで行われる。なお、変動開始直前に主制御装置からの変動表示ゲーム開始コマンドが入力しており、確変報知演出表示は、変動表示ゲーム開始コマンドの入力から変動表示開始までの間のタイミングで終了することになる。
【0088】
この実施形態では、当たり遊技演出表示が終了して、上述のように表示画面fで前回の大当たりの停止図柄が表示された状態で、例えば、三つの図柄のうちの少なくとも一つの図柄、ここでは左、中、右の各表示領域のうちの中の表示領域の装飾図柄を変更する。例えば、図4の表示画面fから表示画面hに示すようにぞろ目になる数字からずれた数字に変更する。ここでは、6から7に表示を変更する。
大当たり遊技状態終了後の最初の変動表示ゲームの開始直前に、前回の変動表示ゲームの大当たりパターンとしてぞろ目で表示されている装飾図柄の一つを変更することが、確変大当たりの報知になる。
【0089】
ここで、一つの装飾図柄が変更されて表示された状態で、次の変動表示ゲームが開始される際に、停止している装飾図柄が、表示画面iに示すように、変動表示されることによって、確変報知演出表示が終了することになる。さらに、確変状態での変動表示ゲームが開始されることによって、副制御部24のランプ制御装置24により制御される電飾(LED)24a、24bの点灯または消灯が通常状態と異なる確変状態用の点灯または消灯になる。
【0090】
すなわち、ランプ制御装置24は、変動表示ゲーム中の、LEDによる演出において、通常状態と確変状態とでLEDの点灯および消灯と、LEDの発光色の制御を異なるものとしている。また、音声制御装置25による音楽や効果音も通常状態と確変状態とで異なるものとしている。これらのことから、遊技者は、LEDの光り方や、効果音等の違いにより、確変状態になったことを知ることができる。
【0091】
このようなパチンコ遊技機にあっては、可変表示装置3における確変報知演出表示は、実際に確変状態が開始される直前に行われることになり、遊技者は、確変状態が開始されるぎりぎりのタイミングまで、確変状態になるか否かを知らされずに遊技を行うことになる。すなわち、特図表示器4a、4bで停止表示された特図が示す大当たりの種類がわからない場合に、遊技者は、確変状態が発生する直前まで、確変状態が発生することが報知されない。これにより、遊技者は、確変状態が発生する場合に、確変状態が発生する直前までもしかして確変かもしれないという期待感を持ったまま遊技を行うことになる。したがって、実際に確変大当たりが報知された際により大きな喜びを得ることが可能になる。
【0092】
従来、大当たり遊技状態を演出する当たり遊技演出表示の終了から最初の変動表示ゲームの変動表示開始までの時間帯では、大当たり遊技状態の終了か変動表示ゲームの開始以外で何かしらの報知演出を行うことがなく、遊技者にとって斬新な報知演出を行うことが可能になる。また、上述の時間帯に表示されることが一般的な装飾図柄の停止表示における装飾図柄を変更する表示処理だけの簡単な処理で報知を行うことができ、新しい演出表示であっても、開発コスト等が大きくなるのを防止できる。
【0093】
なお、上述の例では、確変大当たりの場合に、大当たり遊技状態後の最初の変動表示ゲームの開始前に停止表示された三つの装飾図柄のうちの一つの装飾図柄を変更するものとしているが、変更する装飾図柄は一つに限られるわけではなく、停止表示された全ての装飾図柄を変更するものとしてもよい、複数枚の装飾図柄を一度に変更するものとしてもよい。
また、例えば、一つの装飾図柄を変更する場合に、中の表示領域の装飾図柄ではなく、左の表示領域の装飾図柄や、右の表示領域の装飾図柄を変更するものとしてもよい。
【0094】
また、この例では、確変大当たりが発生した場合にだけ、次の変動表示ゲーム開始前に停止表示された装飾図柄を変更するものとし、装飾図柄が変更されることだけで、確変大当たりが報知されるものとしたが、通常当たりでも装飾図柄が変更されるものとしてもよい。この場合に例えば装飾図柄を数字とした場合に、装飾図柄が奇数(偶数)の数字に変更されると、確変大当たりが報知されたものとし、装飾図柄が偶数(奇数)の数値に変更されると、通常大当たりが報知されたものとする。
【0095】
また、確変当たりの場合と通常当たりの場合とで、それぞれ抽選により装飾図柄を上述のように変更するか否かを決定するものとし、かつ、確変当たりの場合の方が通常当たりの場合よりも装飾図柄を変更する抽選確率を高くし、装飾図柄が変更された場合に、例えば、70%程度の確率で確変大当たりになるようにしてもよい。
【0096】
この場合に、例えば、装飾図柄が1から9までの数字とした場合に、変更された後の装飾図柄の数字の値が高いほど、確変大当たりの確率が高くなるものとしてもよい。この場合には、例えば、変更された後の装飾図柄(数字)を抽選により決定し、決定された装飾図柄によって、確変大当たりの場合の装飾図柄を変更するか否かあの抽選確率と、通常大当たりの場合の装飾図柄を変更するか否かの抽選確率とを変更することによって、各装飾図柄(数字)毎に確変大当たりになる確率を変更するものとしてもよい。
【0097】
また、この実施形態の確変大当たりの報知方法と、従来の確変大当たりの報知方法とを組み合わせて確変大当たりを報知するものとしてもより。すなわち、従来と同様に変動表示ゲーム終了時に停止表示される装飾図柄が、奇数のぞろ目の場合に確変大当たりであることが報知されるものとする。この場合に最初偶数のぞろ目が停止表示された後に、再抽選演出で奇数のぞろ目が停止表示されることによって、確変大当たりに昇格する演出表示を行ってもよい。
【0098】
また、この再抽選演出が行われなかった場合や、再抽選演出を行ったのに偶数の装飾図柄がぞろ目で表示された場合に、大当たり遊技状態における当たり遊技演出表示中に昇格演出表示が行われることによって、確変大当たりが報知される。
さらに、当たり遊技表示中に、昇格演出が行われず、確変大当たりが報知されなかった場合に、上述のように大当たり遊技状態後の次の変動表示ゲームが開始される直前に、停止表示された装飾図柄が変更されることによって確変大当たりが報知されるものとしてもよい。
【0099】
この場合に、遊技者は、変動表示ゲームの終了時に確変が報知されず、再抽選でも確変への昇格が報知されず、大当たり遊技状態の演出表示でも確変への昇格が報知されなかったにもかかわらず、次の変動表示ゲームの開始直前に確変が報知される場合があることによって、より遊技に対して興趣を持たせることができる。なお、大当たり遊技状態中の演出表示は、特別変動入賞装置6で最後のラウンドで閉状態になった後も少しの時間だけ継続され、この最後のラウンドの閉状態になった後に昇格演出が行われる場合があるが、この実施形態の確変報知は、それよりもさらに後の時間帯に確変報知が行われるものである。
【0100】
このような構成とすれば、確変大当たりになる変動表示ゲームの終了時から次の変動表示ゲームの開始まで、それらの間の大当たり遊技状態を含めて。長い期間のいずれかで確変を報知することが可能になり、確変報知のための演出を従来よりさらに多様なものとすることができる。
【0101】
また、この実施形態では、本発明の有利状態を確変状態としたが、例えば、時短(電サポ状態)有りの場合と、時短なしの場合がある場合に、時短有りを有利状態とし、時短無しを通常状態としてもよい。また、時短が付く変動表示ゲーム回数が大当たり遊技状態後に15回の場合と100回の場合とがある場合に、100回の場合を有利状態とし、15回の場合を通常状態としてもよい。
【0102】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
【符号の説明】
【0103】
1 遊技盤
3 可変表示装置(表示手段)
6 特別変動入賞装置
14 主制御装置(抽選手段、遊技状態制御手段)
23 図柄制御手段(表示制御手段、有利当たり報知手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発射された遊技球が流下する遊技領域を備える遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、遊技球が入賞し易い開状態と、遊技球が入賞できない閉状態との間で変動する特別変動入賞装置と、
複数種の図柄を変動して表示した後に複数の前記図柄を停止表示する変動表示ゲームを表示する表示手段と、
前記変動表示ゲームの当たりまたははずれの抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段の当たりまたははずれの抽選結果に基づいて、前記表示手段に変動表示ゲームを表示させるとともに、前記変動表示ゲームの終了時に、前記抽選結果の当たりに対応する当たりパターンで図柄を停止表示させるか、または、前記抽選結果のはずれに対応するはずれパターンで図柄を停止表示させる表示制御を行う表示制御手段と、
前記表示手段に所定の開始条件が成立した変動表示ゲームを順次表示している通常遊技状態から、前記表示手段に前記変動表示ゲームの終了時に前記当たりパターンになる前記図柄が停止表示された際に、前記特別変動入賞装置を開放して遊技球を入賞可能とする大当たり遊技状態を発生させ、かつ、前記大当たり遊技状態が終了した際に、前記通常遊技状態として、通常状態と、当該通常状態より遊技者に有利な有利状態とのいずれか一方を発生させる遊技状態制御手段とを備え、
前記抽選手段は、当たりの抽選結果として、前記大当たり遊技状態後に開始される前記通常遊技状態が、前記通常状態になる通常当たりと、前記有利状態になる有利当たりとのいずれかを抽選し、
前記表示制御手段は、前記大当たり遊技状態後の通常遊技状態で最初に開始される変動表示ゲームの開始時の表示として、前記大当たり遊技状態発生時の前記変動表示ゲームの前記当たりパターンの図柄を停止表示させ、
かつ、前記変動表示ゲームの前記抽選手段による抽選結果が有利当たりの場合に、前記有利当たりの発生を報知する有利当たり報知手段を備える遊技機において、
前記有利当たり報知手段は、前記有利当たりを報知する際に、前記有利当たりになる変動表示ゲームの終了時に開始される前記大当たり遊技状態の終了時から、前記大当たり遊技状態終了後の最初の前記変動表示ゲームの開始時までの間に前記表示手段に停止表示される前記当たりパターンの図柄のうちの少なくとも一つの図柄の種類を変更して表示することを特徴とする遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−239826(P2012−239826A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116063(P2011−116063)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】