説明

遊技機

【課題】遊技盤の前面に形成される遊技領域に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞することに基づき、複数の識別情報による変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が予め定められた特定結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止する。
【解決手段】センターケース40に、遊技領域32よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ遊技球が転動可能なステージ部211と、遊技領域32を流下する遊技球をステージ部211へ誘導するワープ流路55と、ステージ部211よりも上方に位置するとともに遊技領域32に突出し、ステージ部211の下方の遊技領域32で跳ね上がった遊技球がステージ部211へ流入することを阻止する流入阻止部材240と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技盤の前面に形成される遊技領域に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞することに基づき、複数の識別情報による変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が予め定められた特定結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技機では、遊技球の転動を複雑なものにして遊技の興趣を高めるため、ステージの転動部を複数設けてその経路を複雑化したり、また、単なる転動だけでなく、始動記憶表示部を設けてスペースを有効活用したりしている(例えば特許文献1)。また、ステージ中央を凹ませたり、特定の通路を形成したりして、遊技領域中央に配設される始動口へ高い確率で誘導可能なように構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−236114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のような遊技機において、ワープ口から流入した遊技球がステージ上を転動し、その結果、中央の誘導路から始動口へ誘導される場合には、設定された始動入賞率に影響を与えることは少ない。しかし、センターケース下方の遊技領域に植設される遊技釘の調整具合によっては、ステージ上へ跳ね上がってくる遊技球の数が予定よりも増加してステージ上への遊技球の流入率が格段に高くなって予期し得ない入賞率の向上につながり、遊技者間の利益バランスに悪影響を及ぼすこととなる。また、大抵の遊技機は、遊技球がセンターケースに沿ってセンターケースの左側から下方へ流下し、センターケースの下方の始動口へ流入する構造のため、ステージの中央に最も有利な誘導路が形成されるような場合、跳ね上がった遊技球はより有利な流下経路を経て、高い確率で始動口へ誘導されることとなってしまう。
【0005】
本発明の目的は、遊技盤の前面に形成される遊技領域に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞することに基づき、複数の識別情報による変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が予め定められた特定結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、遊技盤の前面に形成される遊技領域に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞することに基づき、複数の識別情報による変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が予め定められた特定結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記遊技盤は、
前記遊技領域よりも後方へ窪んだ空間を形成するセンターケースを前記始動入賞口の上方に備え、
前記センターケースは、
前記遊技領域よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ、遊技球が転動可能なステージ部と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記ステージ部へ誘導するワープ流路と、
前記ステージ部よりも上方に位置するとともに前記遊技領域に突出し、前記ステージ部の下方の遊技領域で跳ね上がった遊技球が前記ステージ部へ流入することを阻止する流入阻止部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、センターケースは、遊技領域よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ、遊技球が転動可能なステージ部と、遊技領域を流下する遊技球をステージ部へ誘導するワープ流路と、ステージ部よりも上方に位置するとともに遊技領域に突出し、ステージ部の下方の遊技領域で跳ね上がった遊技球がステージ部へ流入することを阻止する流入阻止部材と、を備えるので、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。すなわち、流入阻止部材を備えることにより、ワープ流路以外からのステージ部への遊技球の流入を阻止でき、設定された始動入賞率に影響を与えることを防止できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、前記流入阻止部材は、
下面が後方に向かって下る傾斜面となっていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、流入阻止部材は、下面が後方に向かって下る傾斜面となっているので、ステージ部の下方の遊技領域から跳ね上がった遊技球を前方へ跳ね返し、より効果的にステージ部への流入を阻止すことができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機であって、前記ステージ部の下方に形成され、前記ステージ部に流入口を有するとともに前記始動入賞口の直上に流出口を有する誘導流路を備え、
前記ステージ部は、
左右方向の中央が両端よりも低く、当該ステージ部の左右方向の一端にワープ流路が接続し、他端に前記誘導流路への流入口が形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、ステージ部は左右方向の中央が両端よりも低く、当該ステージ部の左右方向の一端にワープ流路が接続し、他端に誘導流路への流入口が形成されているので、流下勢の強い遊技球のみ有利な誘導流路へ誘導されるようになり、遊技球の転動に対する興趣が向上するとともに、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。また、ステージ部は左右方向の中央が両端よりも低いため、流入阻止部材によりステージ部への流入を阻止できずにステージ部に流入した遊技球があった場合でも、当該遊技球は誘導流路へ向かう流下勢が弱いため有利な誘導流路へ誘導されにくく、設定された始動入賞率に影響を与えることを防止でき、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機であって、前記センターケースは、
前記誘導流路への流入口に隣接して装飾部材を備え、
前記流入口と前記装飾部材との間に、前記ステージ部を転動する遊技球の前記装飾部材側への流出を防止する隔壁を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、センターケースは、誘導流路への流入口に隣接して装飾部材を備え、流入口と装飾部材との間にステージ部を転動する遊技球の装飾部材側への流出を防止する隔壁を備えるので、装飾部材を保護しつつ、流下勢の強い遊技球を確実に有利な誘導流路へ誘導することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機であって、前記ワープ流路と前記ステージ部との接続部分に、遊技球の流下勢を弱める流下勢減衰領域を形成したことを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、ワープ流路とステージ部との接続部分に、遊技球の流下勢を弱める流下勢減衰領域を形成したので、適度に遊技球の流下勢を調整することで有利な誘導流路へ誘導される可能性の高さを調整することができる。また、誘導流路への流入口に隣接して配される装飾部材側へ遊技球が流出することを防止でき、装飾部材を保護することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の遊技機であって、前記ステージ部における前記始動入賞口の直上となる位置に、前記始動入賞口へ向かって遊技球を誘導可能な流下路を備え、
前記流下路の前端における両側端に、前記遊技領域へ突出する突片を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、ステージ部における始動入賞口の直上となる位置に、始動入賞口へ向かって遊技球を誘導可能な流下路を備え、流下路の前端における両側端に、遊技領域へ突出する突片を備えるので、遊技者の不満を防止できる。すなわち、流下路を流下する遊技球が下方の遊技領域を流下する遊技球と衝突して流下方向が変化することを防止でき、始動入賞口へ確実に誘導することが可能となる。また、ステージ部の下方の遊技領域から跳ね上がって流入阻止部材で下方に跳ね返された遊技球の一部が、二つの突片の間を通れば始動入賞口へ誘導される可能性を持たせることができる。これにより、ステージ部への流入を阻止されても、下方の遊技領域を流下する場合よりは始動入賞口への入賞の可能性を高めることができ、遊技者の不満を防止できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、センターケースは、遊技領域よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ、遊技球が転動可能なステージ部と、遊技領域を流下する遊技球をステージ部へ誘導するワープ流路と、ステージ部よりも上方に位置するとともに遊技領域に突出し、ステージ部の下方の遊技領域で跳ね上がった遊技球がステージ部へ流入することを阻止する流入阻止部材と、を備えるので、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。すなわち、流入阻止部材を備えることにより、ワープ流路以外からのステージ部への遊技球の流入を阻止でき、設定された始動入賞率に影響を与えることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明を適用した一実施の形態の構成を示す遊技機の前面側から見た斜視図である。
【図2】遊技盤の正面図である。
【図3】センターケースの正面図である。
【図4】センターケースの前面側から見た斜視図である、
【図5】センターケースの前面側から見た分解斜視図である。
【図6】後方構成部材の正面図である。
【図7】後方構成部材の前面側から見た斜視図である。
【図8】後方構成部材の前面側から見た分解斜視図である。
【図9】可動演出ユニットの前面側から見た分解斜視図である。
【図10】可動演出ユニットの裏面側から見た分解斜視図である。
【図11】可動演出部材が初期位置にある状態における可動演出ユニットを示す図であって、(a)正面図、(b)一部の部材を省略した正面図である。
【図12】可動演出部材が初期位置にある状態における可動演出ユニットを示す図であって、(a)裏面図、(b)一部の部材を省略した裏面図である。
【図13】可動演出部材が初期位置から下降する途中における可動演出ユニットを示す図であって、(a)正面図、(b)一部の部材を省略した裏面図である。
【図14】可動演出部材が最も下降した状態における可動演出ユニットを示す図であって、(a)正面図、(b)一部の部材を省略した正面図、(c)一部の部材を省略した裏面図である。
【図15】可動演出部材が初期位置へ戻る途中における可動演出ユニットを示す図であって、(a)正面図、(b)一部の部材を省略した裏面図である。
【図16】前方構成部材の正面図である。
【図17】前方構成部材の前面側から見た斜視図である。
【図18】前方構成部材の前面側から見た分解斜視図である。
【図19】前方構成部材の裏面側から見た分解斜視図である。
【図20】ベース部材及びステージユニットの前面側から見た分解斜視図である。
【図21】ベース部材及びステージユニットの裏面側から見た分解斜視図である。
【図22】前方構成部材におけるステージユニット近傍の前面側から見た斜視図である。
【図23】ベース部材の正面図である。
【図24】図23における(a)A−A断面図、(b)B−B断面図、(c)A−A断面図に流入阻止部材を示した図である。
【図25】前方構成部材におけるステージユニット近傍の前面側から見た斜視図である。
【図26】前方構成部材におけるステージユニット近傍の前面側から見た斜視図である。
【図27】前方構成部材におけるステージユニット近傍の前面側から見た斜視図である。
【図28】前方構成部材におけるステージユニット近傍の前面側から見た斜視図である。
【図29】前方構成部材におけるステージユニット近傍の前面側から見た斜視図である。
【図30】第1変形例の遊技機におけるセンターケースの前面側から見た分解斜視図である。
【図31】第2変形例の遊技機におけるセンターケースの前面側から見た分解斜視図である。
【図32】第2変形例の遊技機における可動演出ユニットの正面図である。
【図33】第2変形例の遊技機における可動演出ユニットの動作と表示装置の表示を説明するための図である。
【図34】第2変形例の遊技機における可動演出ユニットの動作と表示装置の表示を説明するための図である。
【図35】第2変形例の遊技機における可動演出ユニットの動作と表示装置の表示を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
【0021】
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
【0022】
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガ
ラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
【0023】
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
【0024】
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
【0025】
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
【0026】
遊技盤30は、平板状の遊技盤本体30aの前面及び裏面に各種部材を取り付けることにより構成されている。遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
【0027】
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
【0028】
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側及び右下側には、合計四つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチが配設されている。
【0029】
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
【0030】
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイドによって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
【0031】
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
【0032】
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイドにより駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチが配設されている。特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
【0033】
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の上部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置42が設けられている。
【0034】
一括表示装置42は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)43及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)44と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部を備える。また、一括表示装置42には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
【0035】
特図1表示器43と特図2表示器44における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
【0036】
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
【0037】
特図1保留表示器は、特図1表示器43の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。特図2保留表示器は、特図2表示器44の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
【0038】
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
【0039】
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
【0040】
エラー表示器は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
【0041】
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor15ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
【0042】
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
【0043】
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置42の普図保留表示器に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
【0044】
普図変動表示ゲームは、一括表示装置42に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
【0045】
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイドが駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
【0046】
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチと始動口2スイッチによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置42の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
【0047】
遊技制御装置は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)43又は44で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器43若しくは特図2表示器44の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
【0048】
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図
柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
【0049】
なお、特図1表示器43、特図2表示器44は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器43、特図2表示器44を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
【0050】
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明においては、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
【0051】
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ、ゲートスイッチ、一般入賞口スイッチ、カウントスイッチには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチや前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチには、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
【0052】
次に、センターケース40の詳細について説明する。なお、以下の説明における前後、左右、上下方向は、遊技盤30を遊技機10に取り付けた状態における遊技機10の前後、左右、上下方向と同一とする。図3から図5に示すように、センターケース40は遊技盤本体30aの前面側に取り付けられる前方構成部材50と、遊技盤本体30aの裏面側に取り付けられる後方構成部材60とから構成されている。
【0053】
図6から図8に示すように後方構成部材60は、前方に開口した凹部61aを有する略矩形箱状の後方ベース部材61を有しており、この後方ベース部材61には、ねじ穴やねじ止め部、位置決めのためのボス、ボスを受け入れる凹部やリブを受け入れるスリットなどが形成され、各種部材を適切な位置に固定できるようになっている。また、後方ベース部材61の前端には、側壁61bに対して垂直に外側に向かって延出する鍔状の固定部61eが形成されており、後方構成部材60を遊技盤本体30aの裏面の所定位置に固定できるようになっている。また、後方ベース部材61の後壁61cには、前後に貫通する貫通孔61dが形成されている。この貫通孔61dは、後方ベース部材61の後方に取り付けられる表示装置41の表示面を視認可能とするものである。
【0054】
後方ベース部材61の後壁61cの裏面に取り付けられる表示装置41は、後方ベース部材61の後壁61cの略全体を覆うことのできる表示面を有する液晶表示装置を備えている。この表示装置41は、表示面が前側となるように取り付けられることで、後方ベース部材61に形成された貫通孔61dを介して表示面の画像が遊技盤30の前方から視認可能となるようにされている。なお、表示装置41は、液晶表示装置を備えるものに限られず、例えば、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
【0055】
後方ベース部材61の凹部61aの内部には貫通孔61dを囲むように、上部に可動演出部材160を備える可動演出ユニット100が配され、左右の側部及び下部に装飾ユニット62,63,64が配されている。装飾ユニット62,63,64は、本実施形態の遊技機10のテーマである競艇に関連する装飾が施されている。また、LEDが内蔵されており、発光による装飾も可能となっている。さらに、下側の装飾ユニット64には、モーターボートのプロペラを模した演出部材65が取り付けられている。この演出部材65は、モータの駆動により回転するようになっており、遊技の進行に応じて演出を行うものである。
【0056】
可動演出ユニット100は、モーターボートを模した可動演出部材160を備え、この可動演出部材160を動作することで遊技の演出を行う。図9、図10に示すように、可動演出ユニット100は、後方ベース部材61に固定されるベース部110を備え、このベース部110と可動演出部材160とを動作可能に接続する第1リンク部材130、第2リンク部材150及び第3リンク部材170を備える。さらに、第1リンク部材130を駆動するための第1駆動装置120と、第2リンク部材150を駆動するための第2駆動装置140と、を備える。
【0057】
ベース部110は、後面部材111と、該後面部材111の前面側を覆うよう取り付けられる前面部材112とを備える。また、前面部材112と後面部材111との間には空間が形成され、この空間内には前面側に複数のLEDが配されたLED基板113と、該LED基板113の前方に重なるように配される装飾プレート114が収容されている。
【0058】
前面部材112の前面は遊技者から視認可能な面であり、装飾が施されている。このうち、左側部分の一部は光を透過可能な透明部材で構成された表示部112aとされており、この裏側に装飾プレート114及びLED基板113が配される。装飾プレート114は光を透過可能な透明部材であって、文字や図柄(図示略)が描かれており、LED基板113のLEDを点灯することにより、装飾プレート114に描かれた文字や図柄が表示部112aを通して遊技盤30の前面側から視認可能となる。なお、後述するように可動演出部材160が初期位置にある状態(図11参照)では、表示部112aが可動演出部材160により覆われて視認不能な状態となる。また、前面部材112の前面であって左上部には、第1リンク部材130の上方への動作を規制する規制部112bが前方に突出するように形成されている。
【0059】
後面部材111は、前面部材112と略同じ大きさとされているが、左右の側部は前面部材112の側方に突出するようにされており、この部分が第1駆動装置120を固定するための第1固定部111aと、第2駆動装置140を固定するための第2固定部111bをなす。また、LED基板113の後方となる位置には、LED基板113から発生する熱を放出するための前後に貫通する放熱孔111cが複数形成されている。
【0060】
また、前面部材112及び後面部材111のそれぞれには、第3リンク部材170の回動軸172を回動可能に保持するための軸受部115を形成する軸受部形成孔112c,111dが前後に貫通するように形成されている。さらに、前面部材112及び後面部材111のそれぞれには、第3リンク部材170の案内軸174を案内するための円弧状の案内部116を形成する案内部形成孔112d,111eが前後に貫通するように形成されている。
【0061】
ベース部110の左端部には、第1駆動装置120が取り付けられている。第1駆動装置120は、後方カバー部材121と、該後方カバー部材121の前面側を覆うように取り付けられる前方カバー部材122とを備え、後方カバー部材121がベース部110の第1固定部111aに固定されるようになっている。
【0062】
後方カバー部材121の上側部分には、第1リンク部材130を駆動するための第1モータ123を取り付ける第1モータ取付部124が形成されている。この第1モータ取付部124には、駆動軸が前後方向に沿って前方に延出するように第1モータ123が取り付けられている。また、後方カバー部材121の第1モータ取付部124の下方には、第1リンク部材130の一端を支持する第1リンク部材支持部125が形成されている。この第1リンク部材支持部125には、第1リンク部材130の一端を回動可能に軸支する回動軸126が前後方向に沿って前方に延出するように形成されている。
【0063】
また、第1リンク部材支持部125の側壁には、第1リンク部材130の回動位置を検出するための第1検出センサ127が設けられている。この第1検出センサ127は、発光部と受光部とが所定の間隔をおいて対向して配された光センサで、受光部における発光部からの光の検出の有無を検出信号として出力するものである。この第1検出センサ127の取り付け位置は、発光部と受光部の間隙が第1リンク部材130に設けられた検出片135が移動する円周上の位置で、かつ、図11(b)に示すように、第1リンク部材130が初期位置にあるときに検出片135が発光部と受光部の間隙に位置するような位置とされている。
【0064】
第1リンク部材130は、棒状の第1リンク部材本体131を有し、該第1リンク部材本体131の第1駆動装置120と回動可能に接続される側の端部には、軸受け部材132が取り付けられている。この軸受け部材132は、回動軸126を挿通する軸受け133と、第1モータ123の駆動軸に取り付けられたギア123aと噛み合うギア134及び検出片135が形成されている。また、可動演出部材160と回動可能に接続される側の端部には、回動軸162を挿通する軸受け138が形成されている。
【0065】
また、第1リンク部材130の前面側には装飾部材136が取り付けられている。この装飾部材136は、第1リンク部材130を装飾する機能の他に、第1リンク部材本体131の前面に沿って配される配線を見えないようにする機能を有する。図10に示すように、第1リンク部材本体131の第1駆動装置120側の部分には、前後に貫通する貫通孔131aが形成されており、この貫通孔131aを通して第1リンク部材本体131の前面側に配された配線は、第1リンク部材130に沿って可動演出部材160の裏面側へ誘導される。また、第1リンク部材本体131の可動演出部材160側の端部には、配線を保持するための突出部137が形成されている。この突出部137は、第1リンク部材130が初期位置にある状態でベース部110に形成された規制部112bの下方に近接して配されるようになっており、第1リンク部材130が初期位置を越えて上方へ回動することを防止する機能も有する。
【0066】
ベース部110の右端部には、第2駆動装置140が取り付けられている。第2駆動装置140の構成は第1駆動装置120と略同じ構成であって、後方カバー部材141と、該後方カバー部材141の前面側を覆うように取り付けられる前方カバー部材142とを備え、後方カバー部材141がベース部110の第2固定部111bに固定されるようになっている。
【0067】
後方カバー部材141の上側部分には、第2リンク部材150を駆動するための第2モータ143を取り付ける第2モータ取付部144が形成されている。この第2モータ取付部144には、駆動軸が前後方向に沿って前方に延出するように第2モータ143が取り付けられている。また、後方カバー部材141の第2モータ取付部144の下方には、第2リンク部材150の一端を支持する第2リンク部材支持部145が形成されている。この第2リンク部材支持部145には、第2リンク部材150の一端を回動可能に軸支する回動軸146が前後方向に沿って前方に延出するように形成されている。
【0068】
また、第2リンク部材支持部145の側壁には、第2リンク部材150の回動位置を検出するための第2検出センサ147が設けられている。この第2検出センサ147は、第1検出センサ127と同じ光センサであって、その取り付け位置は、発光部と受光部の間隙が第2リンク部材150に設けられた検出片155が移動する円周上の位置で、かつ、図11(b)に示すように、第2リンク部材150が初期位置にあるときに検出片155が発光部と受光部の間隙に位置するような位置とされている。
【0069】
第2リンク部材150は、棒状の第2リンク部材本体151を有し、該第2リンク部材本体151の第2駆動装置140と回動可能に接続される側の端部には、軸受け部材152が取り付けられている。この軸受け部材152は、回動軸146を挿通する軸受け153と、第2モータ143の駆動軸に取り付けられたギア143aと噛み合うギア154及び検出片155が形成されている。また、軸受け部材152と、後方カバー部材141との間には、付勢部材をなす引張コイルバネ159が取り付けられている。この引張コイルバネ159の一端は、軸受け部材152に形成された掛止部152aに掛止され、他端は第2リンク部材支持部145に形成された掛止部148に掛止される。この引張コイルバネ159により、第2リンク部材150は回動軸146を中心として前方側から見て時計回り方向へ付勢される。この付勢方向は、可動演出部材160が初期位置に戻る方向である。
【0070】
また、可動演出部材160と回動可能に接続される側の端部には、可動演出部材160に設けられた接続軸163を挿通する軸受け158が形成されている。軸受け158は第2リンク部材150の延在方向に沿って延在する長穴となっており、接続軸163と回動及びスライド可能に接続するすべり対偶を構成するものである。
【0071】
なお、第2リンク部材150には、付勢部材をなす引張コイルばね159が設けられており、初期位置へ戻る方向に付勢する力が補助されるので、第2モータ143は第1モータ123よりも駆動力の小さいモータとされている。これにより、第2モータ143を小型化することが可能となり遊技盤30の限られたスペースを有効活用することができる。
【0072】
可動演出部材160は、第1リンク部材130、第2リンク部材150及び第3リンク部材170と接続する接続部材161と、該接続部材161の前方に取り付けられる演出部材165とを備える。
【0073】
接続部材161は、左端部の裏面に第1リンク部材130を回動可能に接続する回動軸162が前後方向に沿って後方へ延出するように設けられている。また、右端部の裏面に第2リンク部材150と接続する接続軸163が前後方向に沿って後方へ延出するように設けられている。さらに、上端部の裏面には、第3リンク部材170の接続軸173を挿通する軸受け164が前後に貫通するように形成されている。軸受け164は略左右方向に沿って延在する長穴となっており、接続軸173と回動及びスライド可能に接続するすべり対偶を構成するものである。
【0074】
第3リンク部材170は、ベース部110と可動演出部材160とを接続する部材であって、棒状の第3リンク部材本体171を有し、ベース部110に接続される側の端部には、前後方向に沿って後方へ延出する回動軸172が設けられている。この回動軸172は、ベース部110に形成された軸受部115に回動可能に接続されるようになっている。
【0075】
また、この回動軸172には、当該回動軸172がコイル部分を挿通するように、付勢部材をなすねじりコイルばね175が取り付けられている。このねじりコイルばね175の一端はベース部110の軸受部115の近傍に形成された係止部115aに係止され、他端は第3リンク部材本体171の裏面であって、回動軸172の近傍に形成された係止部176に係止されるようになっている。このねじりコイルばね175により、第3リンク部材170は回動軸172を中心として前方側から見て時計回り方向へ付勢される。この付勢方向は、可動演出部材160が初期位置に戻る方向である。これにより、より少ない駆動力で可動演出部材160を駆動でき、駆動源を小型化することが可能となって遊技盤30の限られたスペースを有効活用することができる。
【0076】
また、第3リンク部材170の可動演出部材160と接続される側の端部には、前後方向に沿って前方へ延出する接続軸173が設けられている。この接続軸173は、接続部材161に形成された長穴状の軸受け164に回動及びスライド可能に接続される。さらに、第3リンク部材170の略中央には、ベース部110に形成された円弧状の案内部116に接続される案内軸174が前後方向に沿って後方へ延出するように設けられている。
【0077】
演出部材165は、接続部材161の前面を覆うことのできる大きさを有し、モーターボートを模した形状をしている。演出部材165と接続部材161の間には、前面に複数のLEDを備えたLED基板166が備えられている。また、演出部材165の前面側の一部には、LED基板166からの光を透過可能な透明部材165aや、光を反射可能な反射部材165bが取り付けられており、光による装飾を効果的に行うことができるようにされている。
【0078】
次に、以上のような構成を有する可動演出ユニット100の動作について説明する。図11は可動演出部材160が初期位置にある状態での可動演出ユニット100の正面図であり、図12は可動演出部材160が初期位置にある状態での可動演出ユニット100の裏面図である。なお、図11(b)には、説明のために第1駆動装置120の前方カバー部材122及び第2駆動装置140の前方カバー部材142を省略した正面図を示した。また、図12(b)には、説明のためにベース部110の後面部材111を省略した裏面図を示した。
【0079】
可動演出部材160が初期位置にある状態では、可動演出部材160がベース部110の前方を覆うように位置した状態となる。この状態では、ベース部110の表示部112aが可動演出部材160や前方構成部材50に隠蔽されて前方から視認できない状態となる。ただし、表示部112aからの光が部材に反射したり透明な部材を透過したりすることによる装飾は可能である。
【0080】
また、可動演出部材160が初期位置にある状態では、第1リンク部材130、第2リンク部材150及び第3リンク部材170も回動可能範囲における上端の位置である初期位置となる。
【0081】
図11(b)に示すように、第1リンク部材130が初期位置にある状態では、検出片135が第1検出センサ127の発光部と受光部との間隙に位置するようになっている。すなわち、第1検出センサ127により第1リンク部材130が初期位置にあることを検出できるようになっている。そして、第1検出センサ127により第1リンク部材130が初期位置にあることを検出した場合には、これ以上の上方への回動動作を行わないように第1駆動装置120が制御される。なお、何らかの異常により第1リンク部材130が初期位置を越えて上方へ動作されたり、初期位置へ戻る際の勢いにより初期位置を越えて上方へ移動したりした場合は、第1リンク部材130の突出部137がベース部110の規制部112bに当接することで上方への動作が規制されるようになっている。
【0082】
また、第2リンク部材150が初期位置にある状態では検出片155が第2検出センサ147の発光部と受光部との間隙に位置するようになっている。すなわち、第2検出センサ147により第2リンク部材150が初期位置にあることを検出できるようになっている。そして、第2検出センサ147により第2リンク部材150が初期位置にあることを検出した場合には、これ以上の上方への回動動作を行わないように第2駆動装置140が制御される。なお、何らかの異常により第2リンク部材が初期位置を越えて上方へ動作されたり、初期位置へ戻る際の勢いにより初期位置を越えて上方へ移動したりした場合は、第2リンク部材150が第2モータ取付部144に当接することで上方への動作が規制されるようになっている。
【0083】
つまり、第1検出センサ127及び第2検出センサ147により第1リンク部材130及び第2リンク部材150が初期位置にあることを検出することで、可動演出部材160が初期位置にある状態を検出できるようになっている。
【0084】
図13(a)は、可動演出部材160が初期位置から動作した途中の状態での可動演出ユニット100の正面図であり、図13(b)は、図13(a)に示す状態での可動演出ユニット100の裏面図である。なお、図13(b)では、説明のためにベース部110の後面部材111を省略している。
【0085】
初期位置からの動作では、まず、第1リンク部材130から先に下方へ動作するようになっている。これは、表示部112aを覆っている部分を先に降下させて表示部112aを視認可能とすることで、表示部112aの表示による演出を効果的に実行できるようにするためである。また、先に駆動力の大きい第1モータ123を有する第1駆動装置120により可動演出部材160を駆動することで、駆動力の小さい第2モータ143を有する第2駆動装置140の負担を軽減するためである。
【0086】
さらに、第2リンク部材150及び第3リンク部材170と可動演出部材160との接続はすべり対偶となっているので、可動演出部材160との接続が回り対偶とされた第1リンク部材130を先に駆動することで、可動演出部材160が左方へスライドするように動作する。モーターボートを模した可動演出部材160の舳先は左側に向けられているので、このように動作することでモーターボートが水面を滑走するような動作とすることができる。すなわち、可動演出部材160の前側となる一端を回り対偶で接続するとともに可動演出部材160の後側となる一端をすべり対偶で接続し、回り対偶で接続された側を先に駆動することで、可動演出部材160を前側へ移動させるようにしている。これにより、演出の効果が高めることができる。
【0087】
このとき第3リンク部材170は、回動軸172を中心として下方へ回動する。また、案内軸174は案内部116に沿って下方へ移動する。この第3リンク部材170により可動演出部材160の重量の一部が支持される。また、ベース部110、第2リンク部材150、第3リンク部材170及び可動演出部材160により構成されるリンク機構により、可動演出部材160の動きが制御されることで、可動演出部材160の円滑な動作の補助をすることができる。これにより第1モータ123及び第2モータ143にかかる負担を軽減することができ、特に、駆動力の小さい第2モータ143の負担を軽減することができる。
【0088】
図14(a)は、可動演出部材160が最も下降した状態を示す可動演出ユニット100の正面図であり、図14(b)は、図14(a)に示す状態で、説明のために第1駆動装置120の前方カバー部材122及び第2駆動装置140の前方カバー部材142を省略した正面図である。また、図14(c)は、図14(a)に示す状態での可動演出ユニット100の裏面図である。なお、図14(c)では、説明のためにベース部110の後面部材111を省略している。
【0089】
この状態では、第3リンク部材170が回動可能範囲における下端の位置となり、図14(c)に示すように接続軸173が軸受け164の右端に位置することで、これ以上の可動演出部材160の下降が規制される。また、この状態では、第1リンク部材130と第2リンク部材150の何れか一方または両方を上昇させた後に下降させる動作を繰り返すことで、可動演出部材160を揺動させることが可能である。
【0090】
図15(a)は、可動演出部材160が下降した位置から初期位置へ戻る途中の状態での可動演出ユニット100の正面図であり、図15(b)は、図15(a)に示す状態での可動演出ユニット100の裏面図である。なお、図15(b)では、説明のためにベース部110の後面部材111を省略している。
【0091】
初期位置へ戻る動作でも、まず、第1リンク部材130から先に上方へ動作するようになっている。これは、先に駆動力の大きい第1モータ123を有する第1駆動装置120により可動演出部材160を駆動することで、駆動力の小さい第2モータ143を有する第2駆動装置140の負担を軽減するためである。なお、第2リンク部材150及び第3リンク部材170には、初期位置へ戻る方向へ付勢する付勢部材として、ねじりコイルばね175、引張コイルばね159が設けられており、これによっても第2駆動装置140の負担が軽減される。
【0092】
以上のように、可動演出ユニット100は、センターケース40に固定されるベース部110を固定節とするとともに、ベース部110に対して回動可能に取り付けられた第1リンク部材130、第2リンク部材150を原動節とし、これらの二つのリンク部材に対して動作可能に取り付けられた可動演出部材160を従動節とするリンク機構を構成している。このうち、第2リンク部材150と可動演出部材160とはすべり対偶で接続され、その他は回り対偶で接続されている。さらに、第1リンク部材130と第2リンク部材150は各々に駆動源(第1モータ123、第2モータ143)を備え、各々独立して制御されるようになっている。
【0093】
これにより、図11から15に示したように、可動演出部材160を初期位置から最も下降した位置の間で昇降可能となり、さらに、可動演出部材160を水平な状態の他に右上がり及び右下がりに傾けた状態とすることもできて、可動演出部材160を複雑に動作することが可能となり、遊技の興趣の向上を図ることができる。また、複数の駆動源を備えるので少ない駆動力で可動演出部材160を駆動することが可能となって駆動源を小型化することができ、遊技盤30の限られたスペースを有効活用することができる。
【0094】
なお、第1駆動装置120及び第2駆動装置140の動作は上述した動作に限られず、一方又は両方を適切なタイミングで動作することで可動演出部材160をより複雑に動作することも可能である。
【0095】
以上のことから、遊技盤30の前面に形成される遊技領域32に設けられた始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞することに基づき、複数の識別情報による変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が予め定められた特定結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、遊技盤30は、遊技領域32よりも後方へ窪んだ空間を形成するセンターケース40を備え、センターケース40は、変動表示ゲームの進行に応じて動作可能な可動演出部材160を備える可動演出ユニット100を備え、可動演出ユニット100は、センターケース40に固定されるベース部110と、ベース部110に対して回動可能に取り付けられ二つのリンク部材(第1リンク部材130、第2リンク部材150)と、二つのリンク部材に対して動作可能に取り付けられた可動演出部材160と、を備え、ベース部110を固定節とするとともに二つのリンク部材を原動節とし、一方のリンク部材(第2リンク部材150)と可動演出部材160とをすべり対偶で接続したリンク機構を構成し、二つのリンク部材の各々に駆動源(第1モータ123、第2モータ143)を備え、各々のリンク部材を独立して制御可能としたこととなる。
【0096】
また、可動演出部材160とすべり対偶で接続されたリンク部材(第2リンク部材150)に、可動演出部材160が初期位置へ戻る方向へ付勢する付勢部材(引張コイルばね159)を設け、当該リンク部材を駆動する駆動源(第2モータ143)を、可動演出部材160と接続された他方のリンク部材(第1リンク部材130)を駆動する駆動源(第1モータ123)よりも小さい駆動力の駆動源としたこととなる。
【0097】
また、ベース部110と可動演出部材160とに接続された第3リンク部材170を備え、第3リンク部材170は、可動演出部材160が初期位置へ戻る方向へ付勢する付勢部材(ねじりコイルばね175)を備えたこととなる。
【0098】
次に、前方構成部材50の構成について説明する。前方構成部材50は、遊技盤本体30aに形成された前後に貫通する開口に対して前面側から嵌め込まれることで取り付けられるようになっている。
【0099】
図16から図21に示すように、この前方構成部材は円環状のベース部材51を有し、このベース部材51に各種の部材が取り付けられている。ベース部材51は、遊技盤本体30aに形成された前後に貫通する開口に挿入され、遊技領域32よりも後方へ窪んだ凹室状の空間における内周壁の前側部分を形成する周囲壁52と、該周囲壁52の前端に周囲壁52に対して垂直に形成された板状の鍔状の取付部53と、を備える。
【0100】
取付部53のうち、周囲壁52で囲まれた空間より外側に形成された部分は、遊技盤本体30aに形成された開口に前方構成部材50を前面側から挿入した際に、開口の周縁よりも外側に延出し、遊技盤本体30aの前面にその裏面が当接するようになっている。これによって、遊技盤本体30aに対する前方構成部材50の前後位置が所定の前後位置に設定されるようになっている。また、この取付部53には複数のねじ穴が形成されており、ねじによって前方構成部材50を遊技盤本体30aに固定できるようになっている。さらに、取付部53の一部は遊技盤本体30aの前面側であって遊技者から視認可能な位置に配されるものであり、その前面には装飾が施されている。また、ベース部材51には、この他にもねじ穴やねじ止め部、位置決めのためのボス、ボスを受け入れる凹部やリブを受け入れるスリットなどが形成され、各種部材を適切な位置に固定できるようになっている。
【0101】
図16、図17に示すように、ベース部材51の前面には、後述するステージユニット200及びワープ流路形成部材56が配される部分を除き、区画部材54が取り付けられている。この区画部材54は、取付部53よりも遊技領域32の前後幅(遊技盤本体30aの前面から遊技盤30の前方を覆うカバーガラス(透明部材)14の裏面までの幅)の分だけ前方へ延出するようになっている。よって、前方構成部材50を遊技盤本体30aの所定位置に取り付けることで、取付部53よりも前側に位置する区画部材54が遊技領域32内に延出し、遊技領域32を流下する遊技球がセンターケース40内に流入することを規制するようになっている。これにより、表示装置41の視認性を確保するとともにステージ部211への遊技球の流入数を制限するようになっている。
【0102】
また、区画部材54は遊技者から視認可能な位置に配されるものであり、その前面には装飾が施されている。さらに、一部の区画部材54は装飾部材54aを備え、これらの装飾部材54aは光を透過可能な透明部材で構成されるとともに、図19に示すように複数のLEDを備えたLED基板54bが後方に配され、光による装飾も可能となっている。
【0103】
また、図18、図19に示すように、ベース部材51の前面側から見て左側の側部には、センターケース40の外側の遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ、ステージ部211へと誘導するワープ流路55を形成するワープ流路形成部材56が取り付けられている。このワープ流路形成部材56は、ベース部材51の前側に取り付けられる前方部材57と、ベース部材51の後側に取り付けられる後方部材58とを備える。
【0104】
前方部材57は、取付部53の前面に取り付けられ、取付部53よりも遊技領域32の前後幅(遊技盤本体30aの前面から遊技盤30の前方を覆うカバーガラス(透明部材)14の裏面までの幅)の分だけ前方へ延出するようになっている。また、前方部材57の上端は、ベース部材51の前面側から見て左側の側部において取付部53よりも前方へ延出するように取り付けられた区画部材54の下端に連続するようになっている。
【0105】
前方部材57は遊技球が一列で流下可能な内径を有する筒状のワープ流路55の前半部分を形成する流路形成部57aを備える。この流路形成部57aは、前方部材57を取付部53に取り付けることで、取付部53とともにワープ流路55の前半部分を形成する。このように形成されるワープ流路55の前半部分は、センターケース40の左方の遊技領域32に向けて開口し、遊技領域32を流下する遊技球を受入可能となっている。この上流側端部がワープ流路55の流入口55aをなす。さらにワープ流路55の前半部分は、上流側端部から流入した遊技球を右方へ誘導した後に後方へ誘導するL字状の流路となっている。そして、下流側端部は後方に開口し、後方部材58により形成されるワープ流路55の後半部分の上流側端部に連通している。また、前方部材57の下部には、後述するステージユニット200の流入阻止部242に形成された係合部242aと係合する係合受部57bが形成されている。
【0106】
後方部材58は周囲壁52の後端に取り付けられ、前方部材57の後方となる位置に配される。この後方部材58は遊技球が一列で流下可能な内径を有する筒状のワープ流路55の後半部分を形成する流路形成部58aを備える。この流路形成部58aは、後方部材58を周囲壁52に取り付けることで、周囲壁52及び前方部材57とともにワープ流路55の後半部分を形成する。このように形成されるワープ流路55の後半部分は、上流側端部が前方部材57により形成されるワープ流路55の前半部分の下流側端部と連通し、この上流側端部から流入した遊技球を下方へ誘導する流路となっている。また、ワープ流路55の後半部分の下流側端部は右方に開口し、ここからセンターケース40の内部に配されるステージ部211へ遊技球を排出する。この下流側端部がワープ流路55の流出口55bをなす。また、後方部材58の流路形成部58aの上方には後方からの光を屈折させたり散乱させたりすることで光による装飾を行うためのレンズ部材58bが設けられている。
【0107】
また、図16、図17に示すように、ベース部材51の下側の内周面にはステージユニット200が取り付けられている。このステージユニット200は透明な部材であって、後方に配される装飾ユニット64が前方から視認可能となるようにされている。図20、図21に示すように、このステージユニット200は、ワープ流路55から遊技球を受け入れて転動させるステージ部211を有するステージ部材210と、ステージ部211に設けられた流入口251に流入した遊技球を始動入賞口36の上方へ誘導する誘導流路250を形成する誘導流路形成部材220を備える。また、装飾ユニット64に設けられた演出部材65の前面側上部を覆うカバー部材230と、ステージ部211の下方の遊技領域32で跳ね上がった遊技球がステージ部211へ流入することを阻止する流入阻止部材240を備える。
【0108】
ステージ部材210は、遊技球が転動可能な所定の前後幅を有し、左右に延在するステージ部211を有する。また、ステージ部211の左端には、ワープ流路55の流出口55bから流出した遊技球を受け入れるとともに流下勢を弱めてステージ部211へ誘導する流下勢減衰領域212が形成されている。さらに、ステージ部211の右端には、誘導流路250の流入口251が形成されている。
【0109】
流下勢減衰領域212は、遊技球が一列で流下可能な幅の溝状の流路を有している、この流路の上流側端部はワープ流路55の流出口55bに接続し、下流側端部はステージ部211の左端に接続している。この流路には、流下方向が90度変更される屈曲部分が四ヶ所形成されているとともに、流路の底面が階段状に形成されており、遊技球が流下する際に底面や壁面に衝突して流下勢が減衰されるようになっている。
【0110】
この流下勢減衰領域212により、適度に遊技球の流下勢を調整することでステージ部211の右端に形成された誘導流路250の流入口251へ誘導される可能性の高さを調整することができる。また、流下勢が強すぎることにより、誘導流路250への流入口251を超えて隣接して配される装飾部材54a側へ遊技球が流出することを防止でき、装飾部材54aを保護することができる。
【0111】
以上のことから、ワープ流路55とステージ部211との接続部分に、遊技球の流下勢を弱める流下勢減衰領域212を形成したこととなる。
【0112】
ステージ部211は、左右両側が中央に向かって下る傾斜面となっているとともに、始動入賞口36の直上となる中央部が上向きに突出した略W字状に形成されている。なお、ステージ部211の中央部は上向きに突出しているが左右両端よりは低くなっている。このステージ部211には、左端から流下勢減衰領域212を通った遊技球が流入し、左右方向に沿って転動するようになっている。この略W字状に形成されたステージ部211において、上向きに突出した中央部の両側に位置する最も低くなった部分には、前方に下る傾斜面211aが形成されている。この傾斜面211aにより、ステージ部211上で流下勢が弱まった遊技球はステージ部211の前端から下方の遊技領域32へ誘導される。
【0113】
また、略W字状に形成されたステージ部211において、上向きに突出した中央部の頂点となる部分には、前後方向に沿って延在し、前方へ向かって下る溝状の流下路213が形成されている。この流下路213における後方部分は浅い溝となっており、多くの遊技球は溝に嵌らずに左右に転動する。また、流下路213における前方部分は、遊技球の直径と略等しい幅を有するとともに遊技球の半径程度の深さを有する溝となっている。また
、流下路213の前端の左右には、ステージ部211の前方へ延出する突片213aが形成されている。この突片213aにより、流下路213の前端まで流下した遊技球に遊技領域32を流下する遊技球が衝突することを防止でき、流下路213を流下する遊技球を高い確率で始動入賞口36へ誘導可能となっている。すなわち、ステージ部211を転動する遊技球の多くは流下路213に流入しないが、流下路213に流入した遊技球は高い確率で始動入賞口36に誘導されるようになっている。
【0114】
以上のことから、ステージ部211における始動入賞口36の直上となる位置に、始動入賞口36へ向かって遊技球を誘導可能な流下路213を備え、流下路213の前端における両側端に、遊技領域32へ突出する突片213aを備えていることとなる。
【0115】
ステージ部211の前端には、傾斜面211a及び流下路213の端部となる部分以外に、前方への遊技球の落下を防止するように、垂直に上方へ延出する前端壁211bが形成されている。また、ステージ部211の後端には、垂直に上方へ延出する後端壁211cが形成され、さらに、この後端壁211cの上端に連続するように、装飾ユニット64に設けられた演出部材65の前面側上部を覆うカバー部材230が取り付けられている。
【0116】
カバー部材230は左右端部に取付部231を有し、この取付部231がステージ部材210の裏面に形成された取付部214にねじにより固定されることで、ステージ部211の上方に取り付けられるようになっている。なお、ねじ止めは下側から行い、ねじの頭が上部から見えないようにすることで、装飾性を高めるようにしている。このカバー部材230とステージ部材210の後端壁211cとにより、ステージ部211の後方への遊技球の落下を防止し、ステージユニット200の後方に配される装飾ユニット64や演出部材65を保護するようにしている。
【0117】
図22に示すように、ステージ部211の右端には、上方に開口するように誘導流路250の流入口251が形成されている。ステージ部211の右端部の傾斜は、流入口251に隣接する部分が垂直に近い傾斜面となっており、この傾斜面に沿って転動する遊技球は、傾斜面の端部で上方へ跳ね上がり、流入口251へ流入するようになっている。なお、流下勢の弱い遊技球は傾斜面を上れずに左方へ戻ることとなる。
【0118】
これにより、流下勢の強い遊技球のみ有利な誘導流路250へ誘導されるようになり、遊技球の転動に対する興趣が向上するとともに、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。また、ステージ部211は左右方向の中央が両端よりも低いため、後述する流入阻止部材240によりステージ部211への流入を阻止できずにステージ部211に流入した遊技球があった場合でも、当該遊技球は誘導流路250へ向かう流下勢が弱いため有利な誘導流路250へ誘導されにくく、設定された始動入賞率に影響を与えることを防止でき、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。
【0119】
この流入口251の周囲には、遊技球が流入する左方を除く三方を囲むように、上方へ垂直に延出する隔壁215が形成されている。この隔壁215は、上方に跳ね上がって流入口251へ流入する遊技球が、流入口251を超えてステージユニット200に隣接する区画部材54の装飾部材54a側へ流出することを防止するものである。これにより、装飾部材54aを保護しつつ、流下勢の強い遊技球を確実に有利な誘導流路250へ誘導することができる。
【0120】
以上のことから、ステージ部211の下方に形成され、ステージ部211に流入口251を有するとともに始動入賞口36の直上に流出口252を有する誘導流路250を備え、ステージ部211は、左右方向の中央が両端よりも低く、当該ステージ部211の左右方向の一端にワープ流路55が接続し、他端に誘導流路250への流入口251が形成されていることとなる。
【0121】
また、センターケース40は誘導流路250への流入口251に隣接して装飾部材54aを備え、流入口251と装飾部材54aとの間に、ステージ部211を転動する遊技球の装飾部材54a側への流出を防止する隔壁215を備えていることとなる。
【0122】
流入口251から流入した遊技球は、誘導流路250を通って始動入賞口36の上方へ排出される。図20、図21に示すように、この誘導流路250の上流側部分は、ステージ部材210の下側に取り付けられる誘導流路形成部材220により形成される。誘導流路形成部材220は、遊技球が一列で流下可能な幅の溝部221を有する部材で、流入口251の下方からステージ部211の中央部にかけて、ステージ部211の下側に左右方向に沿って取り付けられる。これにより、左方へ向かって下る誘導流路250の上流側部分を形成する。
【0123】
この誘導流路形成部材220は左右端部に取付部222を有し、この取付部222がステージ部材210に形成された取付部216にねじにより固定されることで、ステージ部211の下方に取り付けられるようになっている。なお、ねじ止めは下側から行い、ねじの頭が上部から見えないようにすることで、装飾性を高めるようにしている。
【0124】
また、図20に示すように、誘導流路250の下流側部分253は、ベース部材51における始動入賞口36の直上となる位置に形成されており、誘導流路形成部材220により形成される誘導流路250の上流側部分が、ステージユニット200をベース部51に取り付けることにより接続されるようになっている。ベース部材51に形成された誘導流路250の下流側部分253は、周囲壁52の内周面に形成されており、左方へ向かって下る遊技球を受け入れ、ベース部材51の前方に形成された流出口252へ誘導するように略直角に曲がった流路となっている。
【0125】
なお、図20、図24(a)に示すように、誘導流路形成部材220に形成された誘導流路250の上流側部分における下流側端部には、左右方向に沿って左方へ流下する遊技球を斜め後方へ誘導する後方屈曲部223が形成されている。なお、図24(a)は図23に示すA−A断面である。この図では流入阻止部材240は省略している。そして、ベース部材51に形成された誘導流路250の下流側部分253には、遊技球を斜め前方へ誘導する前方屈曲部254が形成されており、斜め前方へ遊技球を誘導した後に前方へ遊技球を誘導するようになっている。なお、図24(b)は図23に示すB−B断面である。この図では流入阻止部材240は省略している。
【0126】
すなわち、誘導流路形成部材220に形成された誘導流路250の上流側部分と、ベース部材51に形成された誘導流路250の下流側部分253との接続部分では、左方に向かって流下する遊技球を一旦斜め後方に誘導した後に斜め前方に誘導し、その後前方へ向けて誘導するようにしている。これにより、左方へ流下する遊技球の流下方向を直角に前方へ変更するよりも滑らかに流下方向を変化することが可能となる。
【0127】
図20、図21に示すように、ステージ部材210の上方には、ステージ部211の下方の遊技領域32で跳ね上がった遊技球がステージ部211へ流入することを阻止する流入阻止部材240が取り付けられている。この流入阻止部材240は左右端部に取付部241を有し、この取付部241がステージ部材210に形成された取付部217にねじにより固定されることで、ステージ部211の前側上方に取り付けられるようになっている。なお、ねじ止めは下側から行い、ねじの頭が上部から見えないようにすることで、装飾性を高めるようにしている。
【0128】
また、図21に示すように、前面側から見て左側の取付部241は後方に屈曲したL字状の形状とされており、ステージ部材210の下面に形成された取付部217の下側に係合するように取り付けられる。遊技球は主にセンターケース40の左側の遊技領域32を通って流下するため、流入阻止部材240の左側部分は下側から遊技球が衝突する頻度が高い。よって、流入阻止部材240の取付部241をステージ部材210の下側に係合するようにすることで、下側からの遊技球の衝突に対する強度を高めるようにしている。
【0129】
この流入阻止部材240は、ステージ部211の傾斜面に略沿うように屈曲する板状の流入阻止部242を備える。この流入阻止部242は、ステージ部211の前端の上方から、遊技領域32の前後幅(遊技盤本体30aの前面から遊技盤30の前方を覆うカバーガラス(透明部材)14の裏面までの幅)の分だけ前方へ延出するようになっている。この流入阻止部242の左端には、ワープ流路形成部材56の前方部材57に形成された係合受部57bに係合する係合部242aが形成され、前方部材57と連続するように配される。この係合部242aによっても遊技球の衝突頻度が高い流入阻止部材240の左側部分における遊技球の衝突に対する強度が高められる。
【0130】
また、流入阻止部242の右端は、ステージユニット200の右方に隣接する区画部材54の装飾部材54aと接するように配される。また、流入阻止部242の裏面は、ステージ部211の左右端部と対応する部分を除き、ステージ部211の前端に形成された前端壁211bの上端との間隔が遊技球の直径以上の間隔とされており、ステージ部211に形成された傾斜面211aや流下路213から遊技領域32への遊技球の流下を妨げないようにされている。
【0131】
また、図23に示すA−A断面で流入阻止部材240を示した図24(c)に示すように、流入阻止部242の下面は、後方に向かって下る傾斜面となっており、下側の遊技領域32から跳ね上がった遊技球を前方へ向けて跳ね返すようになっている。また、流入阻止部242の上面であって最も低くなった部分には、後方へ向かって下るように傾斜する傾斜面242bが形成されており、流入阻止部242の上面に載った遊技球はステージ部211へ案内されるようになっている。
【0132】
次に、以上のような構成を有するステージユニット200における遊技球の転動態様について説明する。図25から図27に示すように、ワープ流路55の流出口55bから流出した遊技球は、流下勢減衰領域212を通りステージ部211の左端に流入する。ステージ部211の左端に流入した遊技球は、傾斜に沿って右方へ流下し、ステージ部211の右端の傾斜面を上る。このとき流下勢が強ければ、図26に示すようにステージ部211の右端に形成された誘導流路250の流入口251に流入し、ステージ部211の下方に形成された誘導流路250を通って始動入賞口36の上方へ誘導される。
【0133】
一方、流下勢が弱ければ、ステージ部211の右端の傾斜面を上れずに、左方に向かって戻るように流下し、略W字状のステージ部211上を左右に転動しながら流下勢が弱まることとなる。このとき、図27に示すようにステージ部211の中央に形成された流下路213の溝に嵌り、前方へ誘導されれば始動入賞口36の上方へ誘導される。また、流下勢がさらに弱まり、左右の傾斜及び中央の突出部分を上れなくなった遊技球は、中央の突出部分の左右に形成された傾斜面211aに沿って前方へ流下し、下方の遊技領域32へ落下する。
【0134】
また、図25、図28に示すように、ステージ部211の下方の遊技領域32を流下する遊技球が上方へ跳ねた場合は、流入阻止部242の下面に衝突する。流入阻止部242とステージ部211との間隔は遊技球の直径以上の間隔があるが、それほど広い間隔ではないため、流入阻止部242の下面に衝突した遊技球の大部分はそのまま下方の遊技領域32に落下する。これにより、ワープ流路55以外からのステージ部211への遊技球の流入が阻止され、設定された始動入賞率に影響を与えることを防止できる。さらに、流入阻止部242の下面は、後方に向かって下る傾斜面となっているので、流入阻止部242の裏面に衝突した遊技球は前側へ跳ね返されるようになり、このことによってもステージ部211への遊技球の流入が阻止されることとなる。
【0135】
なお、流入阻止部242の下面に衝突して跳ね返された場合に、流下路213の前端に形成された突片213aの間を通った場合は、高い確率で始動入賞口36の上方へ誘導される。これにより、ステージ部211への流入を阻止されても、下方の遊技領域32を流下する場合よりは始動入賞口36への入賞の可能性を高めることができ、遊技者の不満を防止できる。特に、流入阻止部242の流下路213の上方に位置する部分は上方に突出した形状となっており、流入阻止部242の下面に衝突して跳ね返された遊技球が突片213aの間を通る可能性がある。
【0136】
また、図29に示すように、例えば、流下勢減衰領域212で遊技球が跳ね上がり、流入阻止部242の上面に遊技球が載った場合は、傾斜に沿って中央部分へ向かって流下し、傾斜面242bからステージ部211上へ戻るようになっている。
【0137】
以上のことから、遊技盤30の前面に形成される遊技領域32に設けられた始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞することに基づき、複数の識別情報による変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が予め定められた特定結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、遊技盤30は、遊技領域32よりも後方へ窪んだ空間を形成するセンターケース40を始動入賞口36の上方に備え、センターケース40は、遊技領域32よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ、遊技球が転動可能なステージ部211と、遊技領域32を流下する遊技球をステージ部211へ誘導するワープ流路55と、ステージ部211よりも上方に位置するとともに遊技領域32に突出し、ステージ部211の下方の遊技領域32で跳ね上がった遊技球がステージ部211へ流入することを阻止する流入阻止部材240と、を備えていることとなる。また、流入阻止部材240は、下面が後方に向かって下る傾斜面となっている。
【0138】
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、演出部材65を用いた演出の実行態様が異なる。
【0139】
図30に示すように、ステージユニット200には、演出部材65の前方を覆うステージ部材210の後端壁211c及びカバー部材230に、前後に貫通する貫通孔300が複数形成されている。この貫通孔300は、モーターボートのプロペラを模した演出部材65が回転することにより発生する前方へ向かう風をステージ部211上に排出するためのものである。
【0140】
このように演出部材65により発生する風をステージ部211上に排出することで、ステージ部211上を転動する遊技球の転動態様を変化させることができ、遊技の興趣を高めることができる。特に、演出部材65が配されたステージ部211の中央部分には、始動入賞口36の上方へ遊技球を誘導する流下路213が形成されており、演出部材65を動作させることで遊技球が流下路213へ誘導されやすくなって、始動入賞口36への入賞の可能性を高めることができる。これにより、演出部材65の動作と始動入賞口36への入賞の可能性の高さとを関連付けることができて、より遊技の興趣を高めることができる。
【0141】
以上のことから、ステージ部211における始動入賞口36の直上となる位置に、始動入賞口36へ向かって遊技球を誘導可能な流下路213を備え、当該流下路213の後方となる位置に、当該流下路213の流下方向に沿って、当該流下路213を流下する遊技球に風を送る送風装置(演出装置65)を備えるようにしたこととなる。
【0142】
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、可動演出部材160を用いた演出の実行態様が異なる。
【0143】
図31に示すように、可動演出部材160の一部を、遊技球を貯留可能な貯留部310とし、前方構成部材50における区画部材54に、遊技領域32を流下する遊技球を受け入れて可動演出部材160の貯留部310へ誘導する連通路320が形成されている。また、貯留部310の左右端部のそれぞれには、貯留部310に貯留された遊技球を下方のステージ部211に排出する排出流路311,312が形成されている。また、円環状のベース部材51における中央の開口を閉鎖するように板状の透明部材330が配されている。この透明部材330は、上端部が可動演出部材160の後方に位置し、下端部がステージ部211の後方に位置するように配され、貯留部310から排出された遊技球が表示装置41に衝突することを防止するとともに、確実にステージ部211上へ遊技球を誘導するためのものである。
【0144】
遊技領域32から連通路320に流入した遊技球は、図32(a)に示すように貯留部310へ流入する。可動演出部材160が初期位置にある状態では、排出流路311,312の何れからも遊技球は流出せず、貯留部310に貯留された状態となる。
【0145】
この状態から、図32(b)に示すように、可動演出ユニット100を動作して可動演出部材160の右側が下がるように動作すると、貯留部310に貯留されていた遊技球が排出流路312から排出され、下方のステージ部211上に流下する。ステージ部211の右端には、始動入賞口36へ遊技球を誘導する誘導流路250の流入口251が形成されており、図32(b)に示すように右側の排出流路312から排出された遊技球は、流入口251に直接流入する可能性が高い。すなわち、右側の排出流路312は遊技者にとって有利な排出流路である。
【0146】
また、図32(c)に示すように、可動演出ユニット100を動作して可動演出部材160の左側が下がるように動作すると、貯留部310に貯留されていた遊技球が排出流路311から排出され、下方のステージ部211上に流下する。ステージ部211の左端は右方へ向けて下る傾斜面となっており、流下勢が強ければステージ部211を転動して誘導流路250の流入口251に流入する可能性がある。ただし、可動演出部材160の右側の排出流路312から排出された場合よりも誘導流路250の流入口251に流入する可能性は低い。すなわち左側の排出流路311は遊技者にとって不利な排出流路である。
【0147】
また、図32(a)に示す初期状態から、可動演出部材160を左右に傾けずに図32(d)に示す最も下降した位置に移動させることも可能である。この場合は、この状態においても未だ貯留部310から遊技球は流出しないため、排出される流路の選択に対する期待感を高め、遊技の興趣を向上することができる。また、この状態で可動演出部材160を揺動させることで、さらに興趣を高めることができる。
【0148】
このように、可動演出部材160の動作が単なる演出だけでなく、遊技球の転動と組み合わさることにより遊技の興趣を向上することができる。特に、可動演出部材160が複数の駆動機構により動作されるので、遊技球を排出する排出流路311,312を選択することが可能であり、誘導流路250への流入口251が形成された側へ遊技球が排出された場合とそうでない場合とで、始動入賞口36への入賞率を変化させることができて遊技の興趣を向上できる。
【0149】
以上のことから、センターケース40は、遊技領域32を流下する遊技球を可動演出部材160へ誘導する連通路320と、遊技領域32よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ、遊技球が転動可能なステージ部211と、遊技領域32を流下する遊技球をステージ部211へ誘導するワープ流路55と、ステージ部211の下方に形成され、ステージ部211に流入口251を有するとともに始動入賞口36の直上に流出口252を有する誘導流路250と、を備え、ステージ部211は、左右方向の中央が両端よりも低く、当該ステージ部211の左右方向の一端にワープ流路55が接続し、他端に誘導流路250への流入口251が形成されており、可動演出部材160は、ステージ部211の上方に配設され、連通路320から受け入れた遊技球を一時貯留する貯留部310と、該貯留部310の左右端部のそれぞれに形成された排出流路311,312と、を備え、可動演出ユニット100は、一方のリンク部材を動作することにより、貯留部310内の遊技球を一方の排出流路から排出可能としている。
【0150】
次に、上述した実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、可動演出部材160を用いた演出の実行態様が異なる。
【0151】
図33に示すように、特図変動表示ゲームに対応して表示装置41に表示される飾り変動表示ゲームは、表示装置43における左変動表示領域41a、中変動表示領域41b、右変動表示領域41cの各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、所定の順で変動表示を停止して結果態様を表示するようになっている。各変動表示領域では、変動表示を停止する際に一旦変動表示を仮停止し、図33(a)に示すように全ての変動表示領域が仮停止となった状態で所定時間経過した後に、完全に変動表示を停止するようになっている。なお、仮停止の状態では、未だ完全に停止していないことを示すために、識別情報を揺れるように表示するようにしている。本変形例の遊技機では、この全ての変動表示領域が仮停止となった状態で、可動演出部材160を動作して再度識別情報を変動表示する再変動演出を実行可能となっている。
【0152】
図33から34には、再変動演出の一例を示した。図33に示す例では、左変動表示領域41aと中変動表示領域41bの識別情報が同じであり、右変動表示領域41cの識別情報のみが異なるリーチ状態で仮停止した場合に再変動演出を行う場合を示した。この場合、図33(a)に示すように、全ての変動表示領域が仮停止となった状態で、図33(b)に示すように可動演出部材160の右側を下降させ、図33(c)に示すように、右変動表示領域41cのみを再度変動表示する。すなわち、可動演出部材160が下降した側の変動表示領域が再度変動表示するようになっている。
【0153】
また、図34に示す例では、右変動表示領域41cと中変動表示領域41bの識別情報が同じであり、左変動表示領域41aの識別情報のみが異なるリーチ状態で仮停止した場合に再変動演出を行う場合を示した。この場合、図34(a)に示すように、全ての変動表示領域が仮停止となった状態で、図34(b)に示すように可動演出部材160の左側を下降させ、図34(c)に示すように左変動表示領域41aのみを再度変動表示する。
【0154】
また、図35に示す例では、仮停止された特別結果態様が、特別遊技状態の終了後に再度特別結果態様が導出される確率を通常確率状態のままとする特別結果態様であり、再変動演出により特別遊技状態の終了後に再度特別結果態様が導出される確率を通常確率状態よりも高い高確率状態とする特別結果態様に変更する場合を示した。この場合、図35(a)に示すように、全ての変動表示領域が仮停止となった状態で、図35(b)(c)に示すように可動演出部材160の左右両側を下降させて再度変動表示を行い、図35(d)に示すように、高確率状態とする特別結果態様を停止する。なお、図35(b)に示す状態で所定期間に亘り可動演出部材160を上下に揺動するとともに揺動動作に合わせて識別情報が揺れるように表示し、遊技者の再変動演出が行われることに対する期待感を高めるようにしている。
【0155】
このような演出を行うことで、表示装置41での遊技の進行や内容と合わせて可動演出部材160を用いた演出を実行でき、さらなる興趣の向上が期待できる。
【0156】
以上のことから、センターケース40の最奥部に変動表示ゲームを表示する表示装置41を備え、表示装置41は、左右方向に並んだ複数の変動表示領域41a,41b,41cの各々で複数の識別情報を所定の変動時間に亘り変動表示した後に停止し、複数の変動表示領域41a,41b,41cの各々で停止した識別情報の組み合わせにより変動表示ゲームの結果を表示するように構成され、可動演出ユニット100は、複数の変動表示領域41a,41b,41cでの変動表示態様に対応して可動演出部材160を動作するようにしたこととなる。
【0157】
以上のような遊技機10は、遊技盤30の前面に形成される遊技領域32に設けられた始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞することに基づき、複数の識別情報による変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が予め定められた特定結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であって、遊技盤30は、遊技領域32よりも後方へ窪んだ空間を形成するセンターケース40を始動入賞口36の上方に備え、センターケース40は、遊技領域32よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ、遊技球が転動可能なステージ部211と、遊技領域32を流下する遊技球をステージ部211へ誘導するワープ流路55と、ステージ部211よりも上方に位置するとともに遊技領域32に突出し、ステージ部211の下方の遊技領域32で跳ね上がった遊技球がステージ部211へ流入することを阻止する流入阻止部材240と、を備えている。
【0158】
したがって、センターケース40は、遊技領域32よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ、遊技球が転動可能なステージ部211と、遊技領域32を流下する遊技球をステージ部211へ誘導するワープ流路55と、ステージ部211よりも上方に位置するとともに遊技領域32に突出し、ステージ部211の下方の遊技領域32で跳ね上がった遊技球がステージ部211へ流入することを阻止する流入阻止部材240と、を備えるので、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。すなわち、流入阻止部材240を備えることにより、ワープ流路55以外からのステージ部211への遊技球の流入を阻止でき、設定された始動入賞率に影響を与えることを防止できる。
【0159】
また、流入阻止部材240は、下面が後方に向かって下る傾斜面となっている。
【0160】
したがって、流入阻止部材240は、下面が後方に向かって下る傾斜面となっているので、ステージ部211の下方の遊技領域32から跳ね上がった遊技球を前方へ跳ね返し、より効果的にステージ部211への流入を阻止すことができる。
【0161】
また、ステージ部211の下方に形成され、ステージ部211に流入口251を有するとともに始動入賞口36の直上に流出口252を有する誘導流路250を備え、ステージ部211は、左右方向の中央が両端よりも低く、当該ステージ部211の左右方向の一端
にワープ流路55が接続し、他端に誘導流路250への流入口251が形成されている。
【0162】
したがって、ステージ部211は左右方向の中央が両端よりも低く、当該ステージ部211の左右方向の一端にワープ流路55が接続し、他端に誘導流路250への流入口251が形成されているので、流下勢の強い遊技球のみ有利な誘導流路250へ誘導されるようになり、遊技球の転動に対する興趣が向上するとともに、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。また、ステージ部211は左右方向の中央が両端よりも低いため、流入阻止部材240によりステージ部211への流入を阻止できずにステージ部211に流入した遊技球があった場合でも、当該遊技球は誘導流路250へ向かう流下勢が弱いため有利な誘導流路250へ誘導されにくく、設定された始動入賞率に影響を与えることを防止でき、簡単な構造で始動入賞率のばらつきを防止できる。
【0163】
また、センターケース40は、誘導流路250への流入口251に隣接して装飾部材54aを備え、流入口251と装飾部材54aとの間に、ステージ部211を転動する遊技球の装飾部材54a側への流出を防止する隔壁215を備えている。
【0164】
また、センターケース40は、誘導流路250への流入口251に隣接して装飾部材54aを備え、流入口251と装飾部材54aとの間にステージ部211を転動する遊技球の装飾部材54a側への流出を防止する隔壁215を備えるので、装飾部材54aを保護しつつ、流下勢の強い遊技球を確実に有利な誘導流路250へ誘導することができる。
【0165】
また、ワープ流路55とステージ部211との接続部分に、遊技球の流下勢を弱める流下勢減衰領域212を形成している。
【0166】
したがって、ワープ流路55とステージ部211との接続部分に、遊技球の流下勢を弱める流下勢減衰領域212を形成したので、適度に遊技球の流下勢を調整することで有利な誘導流路250へ誘導される可能性の高さを調整することができる。また、誘導流路250への流入口251に隣接して配される装飾部材54a側へ遊技球が流出することを防止でき、装飾部材54aを保護することができる。
【0167】
また、ステージ部211における始動入賞口36の直上となる位置に、始動入賞口36へ向かって遊技球を誘導可能な流下路213を備え、流下路213の前端における両側端に、遊技領域32へ突出する突片213aを備えている。
【0168】
したがって、ステージ部211における始動入賞口36の直上となる位置に、始動入賞口36へ向かって遊技球を誘導可能な流下路213を備え、流下路213の前端における両側端に、遊技領域32へ突出する突片213aを備えるので、遊技者の不満を防止できる。すなわち、流下路213を流下する遊技球が下方の遊技領域32を流下する遊技球と衝突して流下方向が変化することを防止でき、始動入賞口36へ確実に誘導することが可能となる。また、ステージ部211の下方の遊技領域32から跳ね上がって流入阻止部材240で下方に跳ね返された遊技球の一部が、二つの突片213aの間を通れば始動入賞口36へ誘導される可能性を持たせることができる。これにより、ステージ部211への流入を阻止されても、下方の遊技領域32を流下する場合よりは始動入賞口36への入賞の可能性を高めることができ、遊技者の不満を防止できる。
【0169】
なお、本発明の遊技機10は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
【0170】
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0171】
10 遊技機
30 遊技盤
32 遊技領域
36 始動入賞口(始動入賞口)
37 普通変動入賞装置(始動入賞口)
40 センターケース
54a 装飾部材
55 ワープ流路
211 ステージ部
212 流下勢減衰領域
213 流下路
213a 突片
215 隔壁
240 流入阻止部材
250 誘導流路
251 流入口
252 流出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤の前面に形成される遊技領域に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞することに基づき、複数の識別情報による変動表示ゲームを実行し、該変動表示ゲームの結果が予め定められた特定結果態様となった場合に、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記遊技盤は、
前記遊技領域よりも後方へ窪んだ空間を形成するセンターケースを前記始動入賞口の上方に備え、
前記センターケースは、
前記遊技領域よりも後方へ窪んだ空間の底面に設けられ、遊技球が転動可能なステージ部と、
前記遊技領域を流下する遊技球を前記ステージ部へ誘導するワープ流路と、
前記ステージ部よりも上方に位置するとともに前記遊技領域に突出し、前記ステージ部の下方の遊技領域で跳ね上がった遊技球が前記ステージ部へ流入することを阻止する流入阻止部材と、を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記流入阻止部材は、
下面が後方に向かって下る傾斜面となっていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記ステージ部の下方に形成され、前記ステージ部に流入口を有するとともに前記始動入賞口の直上に流出口を有する誘導流路を備え、
前記ステージ部は、
左右方向の中央が両端よりも低く、当該ステージ部の左右方向の一端にワープ流路が接続し、他端に前記誘導流路への流入口が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記センターケースは、
前記誘導流路への流入口に隣接して装飾部材を備え、
前記流入口と前記装飾部材との間に、前記ステージ部を転動する遊技球の前記装飾部材側への流出を防止する隔壁を備えることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
前記ワープ流路と前記ステージ部との接続部分に、遊技球の流下勢を弱める流下勢減衰領域を形成したことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
【請求項6】
前記ステージ部における前記始動入賞口の直上となる位置に、前記始動入賞口へ向かって遊技球を誘導可能な流下路を備え、
前記流下路の前端における両側端に、前記遊技領域へ突出する突片を備えることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2013−46809(P2013−46809A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−241468(P2012−241468)
【出願日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【分割の表示】特願2009−287856(P2009−287856)の分割
【原出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000132747)株式会社ソフイア (2,465)
【出願人】(000127628)株式会社エース電研 (339)
【Fターム(参考)】