遊技機
【課題】合成樹脂板による遊技領域構成板の軽量化を達成し且つ価格も抑制可能な遊技機を提供する。
【解決手段】外枠2と、前枠3と、遊技盤ユニット4とを備え、遊技盤ユニット4は、遊技盤14の前面に遊技領域5を有すると共に最大取付開口部22maxに役物装置16が装着され、役物装置16の上から遊技領域5の左と下が遊び落下領域5aで右が遊び落下領域5aに連通する球通路領域5bになっている遊技機1であって、遊技盤14は遊技領域構成板14bを備えており、遊技領域構成板14bは遊び落下領域5aに対応し且つ最大取付開口部の右が開放された遊技主板14b-1と、球通路領域5bに対応し且つ遊技主板14b-1の最大取付開口部の開放部分を閉じる連結副板14b-2とに分割され、遊技主板14b-1を均一厚さの合成樹脂板で形成すると共に連結副板14b-2を薄い板部材29にリブ30を突設して補強した樹脂成形品で形成するようにした。
【解決手段】外枠2と、前枠3と、遊技盤ユニット4とを備え、遊技盤ユニット4は、遊技盤14の前面に遊技領域5を有すると共に最大取付開口部22maxに役物装置16が装着され、役物装置16の上から遊技領域5の左と下が遊び落下領域5aで右が遊び落下領域5aに連通する球通路領域5bになっている遊技機1であって、遊技盤14は遊技領域構成板14bを備えており、遊技領域構成板14bは遊び落下領域5aに対応し且つ最大取付開口部の右が開放された遊技主板14b-1と、球通路領域5bに対応し且つ遊技主板14b-1の最大取付開口部の開放部分を閉じる連結副板14b-2とに分割され、遊技主板14b-1を均一厚さの合成樹脂板で形成すると共に連結副板14b-2を薄い板部材29にリブ30を突設して補強した樹脂成形品で形成するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者が遊技領域に遊技球を打ち込んで遊技を行う遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
前記遊技機の代表例としてパチンコ機がある。周知のようにパチンコ機は、遊技者が、ガイドレールで囲われた略円形の遊技領域に遊技球を打ち込み、その遊技球が遊技領域を落下する過程で入賞したとき、その入賞に応じて遊技者に所定数の遊技球が景品として払い出され、一方、入賞しなかった遊技球がアウト球として遊技場側に回収されるようになっている。
【0003】
前記遊技領域の構成は遊技内容により様々であるが、近年、遊技領域の中央付近に開設された最大取付開口部に表示機能及び/又は入賞機能を有する大型の役物装置が装着され、さらに該役物装置の上部位置から前記遊技領域の左側及び下側が障害釘が植設された遊技球の遊び落下領域になっており、一方、役物装置の上部位置から前記遊技領域の右側が前記遊び落下領域に連通する球通路領域になっているものがある。かかる遊技機は、遊技球を強く弾いていわゆる「右打ち」した場合に、役物装置の上部位置からその役物装置の右側を通る球通路領域を介して前記遊び落下領域の右側に打ち込むことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−227498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、遊技機の遊技領域は、遊技盤ユニットを構成する遊技領域構成板に形成されている。この遊技領域構成板は、従来、合板(ベニヤ板)が主流であったが、近年ではアクリル樹脂等の合成樹脂板で形成されるものもある。このような合成樹脂板は、透明性や透光性に優れるため光や画像を駆使した合板では出来ない演出が行えるメリットがある反面、重量が重く且つ高価であるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みなされたもので、その目的は、合成樹脂板による遊技領域構成板の軽量化を達成し且つ価格も抑制可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため本発明は、枠状の外枠と、該外枠の前面に片開きの扉状に装着される前枠と、該前枠に対して着脱自在に装着される遊技盤ユニットと、を備え、
前記遊技盤ユニットは、板状の遊技盤の前面に遊技球を落下させて遊技を行う少なくとも上部が略半円形である遊技領域を有すると共にその遊技領域の中央付近に開設された最大取付開口部に表示機能及び/又は入賞機能を有する役物装置が装着され、さらに該役物装置の上部位置から前記遊技領域の左側及び下側が障害釘が植設された遊技球の遊び落下領域になっており、一方、役物装置の上部位置から前記遊技領域の右側が前記遊び落下領域に連通する球通路領域になっている遊技機であって、
前記遊技盤は、前記遊技領域を構成する遊技領域構成板を備えるか又は該遊技領域構成板自体で構成されており、
前記遊技領域構成板は、前記遊び落下領域に対応し且つ前記最大取付開口部の右側が開放された正面視略C字状をなす遊技主板と、前記球通路領域に対応し且つ前記遊技主板の前記最大取付開口部の開放部分をつないで該最大取付開口部の右側を閉じる連結副板と、に分割して形成され、
前記遊技主板を前記障害釘の植設が可能な均一厚さの合成樹脂板で形成すると共に前記連結副板を前記遊技主板の板厚に比べて薄い板部材にリブを突設して補強した樹脂成形品で形成するものである遊技機を提供する。
なお、ここで、遊技盤が、遊技領域を構成する遊技領域構成板を備えるとは、遊技盤の一部に遊技領域構成板が組み込まれていることをいい、また、遊技盤が、遊技領域を構成する遊技領域構成板自体で構成されるとは、遊技盤が遊技領域構成板自体で形成され、遊技盤イコール遊技領域構成板の状態であることをいう。
【0008】
また、請求項2に記載したように、前記連結副板を透光性を有する合成樹脂で形成すると共にその後面に照明基板を装着し、該照明基板の前面に発光部材を設置して連結副板の前記板部材を照射するようにした請求項1記載の遊技機を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の遊技機は、遊技領域構成板を、最大取付開口部の右側が開放された正面視略C字状をなす遊技主板と、最大取付開口部の前記開放部分を閉じる連結副板とに分割し、前記遊技主板をこれまでと同様の合成樹脂板で形成する一方、前記連結副板を軽量構造の樹脂成形品で形成したため、遊技領域構成板全体の軽量化が達成できる。
しかも本発明の遊技機は、いわゆる「右打ち」に対応するもので役物装置の上部位置から遊技領域の右側が球通路領域になっており、この球通路領域に対応する連結副板は樹脂成形品で形成しても機能上支障がなく、また、障害釘の安定支持等を考慮することなく安価な合成樹脂が使用できるため、遊技領域構成板のコストも削減し得る。
【0010】
また、請求項2の遊技機では、連結副板をリブ補強構造にしたことにより生ずる空間内に発光部材を設けるようにしたため、発光部材が遊技盤の内部に埋め込まれた状態になって後面側への出っ張りが抑制される。したがって、遊技盤惹いては遊技盤ユニット後面がほぼ平らにできるため取扱いが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】遊技盤ユニットの斜視図である。
【図2】遊技盤ユニットの分解斜視図である。
【図3】ガイドレールを外した遊技盤ユニットの斜視図である。
【図4】ガイドレールの分解斜視図である。
【図5】役物装置と遊技盤の斜視図である。
【図6】遊技盤の分解斜視図である。
【図7】遊技領域構成板の分解斜視図である。
【図8】連結副板の分解斜視図である。
【図9】役物装置を断面にして示す遊技盤ユニットの正面図である。
【図10】図9の右角部拡大図である。
【図11】ガイドレールを外した遊技盤ユニットの正面図である。
【図12】遊技盤の正面図である。
【図13】図12のA−A線断面図である。
【図14】図12のB−B線断面図である。
【図15】図12のC−C線断面図である。
【図16】遊技機の正面図である。
【図17】他の形態を示す役物装置と遊技盤の斜視図である。
【図18】他の形態を示す遊技盤の分解斜視図である。
【図19】他の形態を示す遊技盤の正面図である。
【図20】ガイドレールを外した他の形態を示す遊技盤ユニットの正面図である。
【図21】(a)〜(c)は、遊技主板と連結副板の下側の継ぎ目を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態1]
以下に本発明の実施形態1を遊技機の一例たるパチンコ機について説明する。なお、説明の全体を通じて遊技者に向かう側を前面とし、反対側を後面とする。
【0013】
[パチンコ機]
周知のようにパチンコ機1は、図13の正面図に示したように、四角い枠状の外枠2と、該外枠2の前面に同図において左端を回転中心とする片開きの扉状に装着された前枠3と、該前枠3に形成された装着部(図示せず)に着脱可能な状態に装着される遊技盤ユニット4と、を備えており、遊技者が遊技盤ユニット4の前面に形成された遊技領域5に遊技球(パチンコ球)を打ち込み、遊技領域5を落下する過程で該遊技領域5に設けられた入賞口への遊技球の入賞によって遊技場側から所定数の遊技球が景品として払い出され、一方、入賞しなかった遊技球がアウト球としてアウト球口6から遊技場側に回収されるようになっている。
【0014】
[前枠]
前記前枠3は、外枠2前面のほぼ全体を覆う大きさであり、合成樹脂製又は木製である。また、前枠3は、前面の右下隅角部を除くほぼ全体が、窓孔7に透明板8を嵌めた開閉自在な前面扉9で覆われている。そして前枠3の前記右下隅角部には、後面側に図16に破線で示した遊技球発射用の打球槌10が揺動可能に設けられ、前面側に該打球槌10による遊技球の打力を調節する操作ハンドル11が設けられている。なお、一般的な打球槌10は、ばねの弾発力で遊技球を打ち出すものであり、前記操作ハンドル11は、そのばねの弾発力を加減して打球槌10の打力を調節するようになっている。
[前面扉]
前記前面扉9の前面には景品又は遊技者の支払分に応じた貸球として払い出される遊技球を受ける球受皿12が設けられており、該球受皿12に入った遊技球が図16に破線で示した発射レール13の発射位置に供給され、その発射位置にある遊技球が打球槌10で打ち出されて遊技領域5に打ち込まれる。
【0015】
[遊技盤ユニット]
前記遊技盤ユニット4は、図2の分解斜視図に示したように、これまでの合板製の遊技板に相当する遊技盤14と、該遊技盤14の前面を近似渦巻線状に約1.5周してほぼ円形の遊技領域5を形成するガイドレール15と、を備えている。
【0016】
[遊技領域]
遊技盤ユニット4の遊技領域5には、遊技を構成するための役物装置16、単純入賞器17、可変入賞器18、入賞型球検出器19、通過型球検出器20、障害釘(図示せず)、風車(図示せず)等の各種遊技部材が設けられている。
これらの遊技部材の中でも役物装置16は、図9に示したように遊技領域5の中心付近に装着された最大形状のものであり、遊技盤14の前面に当接する取付基板21を基準にして後半部が遊技領域5の中央付近に開設された最大取付開口部22max(図5参照。)に嵌め込まれ、一方、前半部が遊技領域5の盤面より前方に突出する左周壁23L、上周壁23T、右周壁23Rで囲われている。実施形態の役物装置16は、後半部の後面に液晶等の表示画面24が設けられていてその表示画面24による表示機能と、図9において左周壁23Lに開設された球入口25に飛び込んだ遊技球を後半部の底部に形成した遊動ステージ26(図1参照)上で遊動させつつ適度な確率で遊技領域5内にある入賞型球検出器19へ誘導し、それ以外の遊技球を単純に遊技領域5内に落下させる間接的な入賞機能を有する。なお、このような役物装置16は公知であり、例えば特開2006−280530号等に詳しく記載されている。
【0017】
実施形態の役物装置16は、上記のように表示機能と間接的な入賞機能を有するが、それ以外に例えば球入口25に飛び込んだ遊技球を入賞球として処理する直接的な入賞機能を備えるようにしてもよく、或は表示機能と入賞機能の何れか一方のみを備えるようにしてもよい。
【0018】
役物装置16は、図9に示したように、遊技領域5の実際の中央より若干上寄り且つ右寄りの位置にあって、その上部位置、具体的には上周壁23Tの略中央から遊技領域5の左側と下側が広く開いており、この部分を遊び落下領域5aとして前記単純入賞器17、可変入賞器18、入賞型球検出器19、通過型球検出器20、風車、多数の障害釘等の遊技部材が設けられる。
【0019】
一方、役物装置16の上部位置から右側、具体的には上周壁23Tの略中央から右周壁23Rの全体に亘る部分とガイドレール15との間が遊技球が通過可能な球通路領域5bになっており、この球通路領域5bが役物装置16の底部に沿って横斜め下方向に伸びる緩流通路27を介して前記遊び落下領域5aの右端に連通している。
【0020】
実施形態のパチンコ機1は、遊技領域5内に以上の態様で遊技部材が配置されており、例えば通過型球検出器20を遊技球が通過した場合や、入賞型球検出器19に入賞した場合に、遊技用制御装置(図示せず)がプログラムに従って大当たり抽選を行い、その抽選結果を役物装置16の表示画面24で様々な演出を行いながら表示する。
そして抽選結果がハズレの場合は通常遊技モードが継続され、一方、抽選結果が当たりの場合は特別遊技モードに移行する。この特別遊技モードでは、例えば可変入賞器18の横長開閉板18a或は開閉翼片18bを所定時間・所定態様で開閉して入賞確率を飛躍的に増大させる。このように可変入賞器18が開閉している状態では、球通路領域5bを経由して緩流通路27から遊び落下領域5aの右側に遊技球を打ち込んだ方が入賞確率が高い場合があり、そのような場合に遊技者は操作ハンドル11を最強に調節して右打ちを実行する。
なお、遊技内容は多種多様であり、もちろん上記の遊技内容に限定されない。
【0021】
[遊技盤]
前記遊技盤14は、図6の分解斜視図に示したように、遊技盤14の外周囲を構成する環状の凹枠盤14aと、該凹枠盤14aの内周に形成した凹段部28に嵌まる遊技領域構成板14bとを備えている。
【0022】
[凹枠盤]
前記凹枠盤14aは合成樹脂製であり、これまでの合板製の遊技板に近似した外形と該合板製の遊技板と同程度の厚み(18〜19mm)を有し、正面側の内周に略八角形で深さが10〜11mm程度の凹段部28が形成されている。
【0023】
[遊技領域構成板]
前記遊技領域構成板14bは、凹枠盤14aの凹段部28にほぼ整合する略八角形の外形と、凹段部28の深さとほぼ同じ厚さ(例えば10〜11mm)を有し、正面に遊技領域5が形成され、さらに遊技領域5に前記遊技部材を取り付けるための取付開口部22,22…を有する。この遊技領域構成板14bは、図7の分解斜視図に示したように、分割して形成された遊技主板14b−1と連結副板14b−2とを組み合わせて構成されている。
【0024】
[遊技主板]
前記遊技主板14b−1は、遊技領域5の前記遊び落下領域5aにほぼ対応し且つ役物装置16を取り付ける最大取付開口部22maxの右側が開放された正面視略C字状をなす均一厚さの例えばアクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等の合成樹脂板である。遊技主板14b−1を構成する合成樹脂は、透光性を有するものがよいが、透光性を有しないものであってもよい。なお、実施形態の遊技主板14b−1の材質は、透明度が高く且つ障害釘の安定支持が可能であることからアクリル樹脂が最も好ましい。
【0025】
[連結副板]
前記連結副板14b−2は、遊技領域5の球通路領域5bにほぼ対応し且つ前記遊技主板14b−1の最大取付開口部22maxの開放部分をつないで該最大取付開口部22maxの右側を閉じる形状になっている。この連結副板14b−2は、遊技主板14b−1の板厚に比べて薄い例えば厚さ2〜3mm程度の板部材29の外周に同程度の厚みのリブ30を後ろ向きに突設して補強した樹脂成形品で形成され、遊技主板14b−1の合成樹脂に比べて安価なABS樹脂等で出来ている。
【0026】
連結副板14b−2は、前記のように板部材29の外周をリブ30で囲って必要な強度を得る構造であることより、後面が開口した箱形状になっている。その連結副板14b−2の後面開口部に照明基板31が装着され、該照明基板31の前面に発光部材たるLED32,32…が適度な間隔で点線状に配設されている。このように実施形態の連結副板14b−2は、光演出用の発光部材が内部に仕込まれた内蔵状態になっているため、後面側に照明基板31を出っ張らせることなく遊技主板14b−1と同程度の厚さか或はそれ以下の厚さに納めることができる。これにより光演出用の発光部材を備えながらも遊技盤ユニット4への遊技盤14の装着惹いては遊技盤ユニット4の前枠3への着脱に支障が生じない。
【0027】
[遊技主板−連結副板]
遊技主板14b−1と連結副板14b−2は、それぞれの接合部分に形成した接合段部33,34同士を重ね合わせてビス35,35…によって止められている。遊技主板14b−1の接合段部33は、前面側から後面側に向けて一段下がった階段状であり、一方、連結副板14b−2の接合段部34は、後面側から前面側に向けて一段下がった階段状であり、両接合段部33,34を重ね合わせたいわゆる相欠き継ぎ状態で遊技主板14b−1と連結副板14b−2が段差なく連結される。そして、連結副板14b−2の接合段部34の後面側から遊技主板14b−1の接合段部33に向けて前記ビス35,35…が締め込まれている。なお、連結副板14b−2の接合段部34の後面側からビス35,35…を締め込むことにより、凸凹の要因となり得るビス35,35…の頭部が遊技盤14の後面側に位置するため、遊技領域5の前面の平滑性が保ちやすい。
【0028】
前記のように役物装置16は連結副板14b−2で閉じた最大取付開口部22maxに取り付けられるため、その役物装置16の取付基板21は遊技主板14b−1と連結副板14b−2のそれぞれにビス止めされる。したがって遊技主板14b−1と連結副板14b−2は該役物装置16を介してさらに強くつながっている。
【0029】
[ガイドレール]
ガイドレール15は、図4に示したように、大きな弧を描く第一レール部材15a(一般に「外レール」ともいう。)と、該第一レール部材15aより若干小さな弧を描く第二レール部材15b(一般に「内レール」ともいう。)とを球受け段部36でつないで約1.5周程度の近似渦巻線状にしたものであり、前記発射レール13(図16参照。)から打ち出された遊技球が第一レール部材15aと第二レール部材15bの間に形成された導入通路を通って遊技領域5に飛び込む。前記球受け段部36にはゴム等の緩衝材が取り付けられており、球受け段部36に衝突する遊技球Bを図10想像線のように斜め下向きに跳ね返して打ち出し時の勢いにブレーキが掛かるようにしてある。
【0030】
なお、図10に示したように球通路領域5bには、役物装置16の上周壁23Tと右周壁23Rの境界付近であって前記球受け段部36に対向する位置に、球受け段部36で跳ね返された遊技球を受ける横U字空間37が形成されている。この横U字空間37を球受け段部36との関連で配置したことにより、球受け段部36で跳ね返った遊技球が一旦横U字空間37の奥に入って反対方向に向きを変え、そうして大きく減速してから球通路領域5bを下って緩流通路27へと流れ、最終的に遊技領域5の遊び落下領域5aに放出される。したがって緩流通路27から遊び落下領域5aに飛び込み、勢い余って入賞型球検出器19の側面に衝突するようなおそれが殆どない。
【0031】
前記ガイドレール15は、前記遊技盤14の遊技領域5の外側を覆い、外形が凹枠盤14aの外形にほぼ重なる形状の装飾カバー部38を一体に備えており、全体が凹枠盤14aと同じ合成樹脂で形成されている。もっとも第一レール部材15aの内周面には打ち出し時の勢いによって遊技球が強く接触するため、該第一レール部材15aの内周面には帯板状の金属板39が貼り付けられている。これにより第一レール部材15aの摩擦抵抗が小さくなって遊技球の飛距離が増大し且つ第一レール部材15aの耐久性も向上する。また、第一レール部材15aは、図4に示したように前記球受け段部36を含んでいて凹枠盤14aの隅角部に対応する3つの角張った部分を有し、該角張った部分同士の間の中間部分40が細くて著しく強度のバランスが悪いため、組み立て等の取り扱い時に中間部分40が折れるおそれがあるが、前記のように第一レール部材15aの内周面に金属板39を貼り付けておくことにより中間部分40の強度が高まるため、取り扱いが容易になって組み立て等の作業性が向上する。
【0032】
[実施形態2]
図17は実施形態2の役物装置16と遊技盤14の斜視図であり、図18は実施形態2の遊技盤14の分解斜視図である。
前記実施形態1は、遊技盤14が、遊技領域5を構成する遊技領域構成板14bを備える技術思想に対応するものであるのに対し、実施形態2は、遊技盤14が、遊技領域5を構成する遊技領域構成板14b自体で構成される技術思想に対応するものであり、したがって実施形態1の凹枠盤14aに相当する部材はなく、遊技盤14イコール遊技領域構成板14bということになる。それ以外の点については実施形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0033】
以上、本発明を実施形態1,2について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態1,2に限定されるものではない。例えば、実施形態1,2では、遊技主板14b−1を単体構造の合成樹脂板で形成したが、複数枚を積層した複層構造の合成樹脂板を使用するようにしてもよい。
また、実施形態1,2では、遊技領域5を略円形にしたが、該遊技領域5は少なくとも上部が略半円形であればよく、下部は弧状でなくとも例えばアール面取り状の角部を左右方向に張り出させたような形状であってもよい。
また、実施形態1,2では、連結副板14b−2の内部に発光部材を内蔵したが、発光部材を設けない状態でも実施は可能である。
また、実施形態では遊技機の一例としてパチンコ機を例示したが、それ以外にも雀球式遊技機やアレンジボールその他の遊技機にも同様に適用可能である。
また、実施形態では、ガイドレール15に装飾カバー部38を一体に形成したが、ガイドレール15の全てを金属帯板で形成し、装飾カバー部38を別体にしてもよい。
【0034】
また、実施形態では、球通路領域5bから遊び落下領域5aに流れ込む遊技球を減速させるための手段として、球受け段部36、横U字空間37、緩流通路27を例示したが、それ以外の遊技球の減速手段としては、図19、図20、図21(a)〜(c)に示したようなものもある。すなわち、遊び落下領域5aに流れ込む遊技球の進路(図19〜図21中矢示R参照)を横断(好ましくはほぼ直角)する位置に遊技主板14b−1と連結副板14b−2の継ぎ目14b−3を配置して該継ぎ目14b−3を遊技領域5の盤面に露出させるようにするのである。
【0035】
前記継ぎ目14b−3の具体的態様は、例えば図21(a)に示したように相対的に遊技主板14b−1の前面を連結副板14b−2の前面より高くして適宜な段差Xを設けたり、図21(b)に示したように遊技主板14b−1と連結副板14b−2の間に適宜な隙間Yを設けたり、図21(c)に示したように少なくとも連結副板14b−2の角部に面取り部Zを設けて適宜な隙間Yを設けたり、或はこれらを適宜組み合わせるなど、要するに遊技球の移動にブレーキが掛けられればどのようなものでもよい。なお、遊技主板14b−1と連結副板14b−2とでは、材質と構造の違いから遊技主板14b−1の方が熱膨張量が大きいことを考慮し、低室温(例えば15℃〜20℃程度)での使用を基準にして継ぎ目14b−3の具体的態様を設定するとよい。そうすることにより、遊技場の室温が変動しても遊技球の移動に確実にブレーキを掛けることが可能になる。
【0036】
以上のような態様で遊技主板14b−1と連結副板14b−2の継ぎ目14b−3を遊技領域5の盤面に露出させておけば、その継ぎ目14b−3を横断する際の抵抗により遊技球の速度を低下させることができる。この遊技球の減速手段は単独で使用し得るが、球受け段部36、横U字空間37、緩流通路27等と適宜組み合わせて使用する方がより効果が高い。なお、斯かる遊技球の減速手段を有する遊技機は、以下のような技術的思想として把握することができる。
【0037】
[技術的思想1]
枠状の外枠と、
該外枠の前面に片開きの扉状に装着される前枠と、
該前枠に対して着脱自在に装着される遊技盤ユニットと、を備え、
前記遊技盤ユニットは、
板状の遊技盤の前面に遊技球を落下させて遊技を行う少なくとも上部が略半円形である遊技領域を有すると共にその遊技領域の中央付近に開設された最大取付開口部に表示機能及び/又は入賞機能を有する役物装置が装着され、
さらに該役物装置の上部位置から前記遊技領域の左側及び下側が障害釘が植設された遊技球の遊び落下領域になっており、
一方、役物装置の上部位置から前記遊技領域の右側が前記遊び落下領域に連通する球通路領域になっている遊技機であって、
前記遊技盤は、前記遊技領域を構成する遊技領域構成板を備えるか又は該遊技領域構成板自体で構成されており、
前記遊技領域構成板は、
前記遊び落下領域にほぼ対応し且つ前記最大取付開口部の右側が開放された正面視略C字状をなす遊技主板と、
前記球通路領域にほぼ対応し且つ前記遊技主板の前記最大取付開口部の開放部分をつないで該最大取付開口部の右側を閉じる連結副板と、に分割して形成され、
前記遊技主板と前記連結副板の下側の継ぎ目を、前記遊び落下領域に流れ込む遊技球の進路を横断する態様にして遊技領域の盤面に露出させるようにしたことを特徴とする遊技機。
【0038】
[技術的思想2]
前記遊技主板と前記連結副板の下側の継ぎ目は、前記遊び落下領域に流れ込む遊技球の進路を横断する態様であって前記遊技主板の前面を前記連結副板の前面より相対的に高くした段差形態である技術的思想1に記載の遊技機。
【0039】
[技術的思想3]
前記遊技主板と前記連結副板の下側の継ぎ目は、前記遊び落下領域に流れ込む遊技球の進路を横断する隙間形態である技術的思想1又は技術的思想2に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0040】
1 …パチンコ機(遊技機)
2 …外枠
3 …前枠
4 …遊技盤ユニット
5 …遊技領域
5a …遊び落下領域
5b …球通路領域
14 …遊技盤
14b …遊技領域構成板(遊技盤)
14b−1 …遊技主板
14b−2 …連結副板
16 …役物装置
22max …最大取付開口部
29 …板部材
30 …リブ
31 …照明基板
32 …LED(発光部材)
B …遊技球
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者が遊技領域に遊技球を打ち込んで遊技を行う遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
前記遊技機の代表例としてパチンコ機がある。周知のようにパチンコ機は、遊技者が、ガイドレールで囲われた略円形の遊技領域に遊技球を打ち込み、その遊技球が遊技領域を落下する過程で入賞したとき、その入賞に応じて遊技者に所定数の遊技球が景品として払い出され、一方、入賞しなかった遊技球がアウト球として遊技場側に回収されるようになっている。
【0003】
前記遊技領域の構成は遊技内容により様々であるが、近年、遊技領域の中央付近に開設された最大取付開口部に表示機能及び/又は入賞機能を有する大型の役物装置が装着され、さらに該役物装置の上部位置から前記遊技領域の左側及び下側が障害釘が植設された遊技球の遊び落下領域になっており、一方、役物装置の上部位置から前記遊技領域の右側が前記遊び落下領域に連通する球通路領域になっているものがある。かかる遊技機は、遊技球を強く弾いていわゆる「右打ち」した場合に、役物装置の上部位置からその役物装置の右側を通る球通路領域を介して前記遊び落下領域の右側に打ち込むことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−227498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、遊技機の遊技領域は、遊技盤ユニットを構成する遊技領域構成板に形成されている。この遊技領域構成板は、従来、合板(ベニヤ板)が主流であったが、近年ではアクリル樹脂等の合成樹脂板で形成されるものもある。このような合成樹脂板は、透明性や透光性に優れるため光や画像を駆使した合板では出来ない演出が行えるメリットがある反面、重量が重く且つ高価であるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みなされたもので、その目的は、合成樹脂板による遊技領域構成板の軽量化を達成し且つ価格も抑制可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため本発明は、枠状の外枠と、該外枠の前面に片開きの扉状に装着される前枠と、該前枠に対して着脱自在に装着される遊技盤ユニットと、を備え、
前記遊技盤ユニットは、板状の遊技盤の前面に遊技球を落下させて遊技を行う少なくとも上部が略半円形である遊技領域を有すると共にその遊技領域の中央付近に開設された最大取付開口部に表示機能及び/又は入賞機能を有する役物装置が装着され、さらに該役物装置の上部位置から前記遊技領域の左側及び下側が障害釘が植設された遊技球の遊び落下領域になっており、一方、役物装置の上部位置から前記遊技領域の右側が前記遊び落下領域に連通する球通路領域になっている遊技機であって、
前記遊技盤は、前記遊技領域を構成する遊技領域構成板を備えるか又は該遊技領域構成板自体で構成されており、
前記遊技領域構成板は、前記遊び落下領域に対応し且つ前記最大取付開口部の右側が開放された正面視略C字状をなす遊技主板と、前記球通路領域に対応し且つ前記遊技主板の前記最大取付開口部の開放部分をつないで該最大取付開口部の右側を閉じる連結副板と、に分割して形成され、
前記遊技主板を前記障害釘の植設が可能な均一厚さの合成樹脂板で形成すると共に前記連結副板を前記遊技主板の板厚に比べて薄い板部材にリブを突設して補強した樹脂成形品で形成するものである遊技機を提供する。
なお、ここで、遊技盤が、遊技領域を構成する遊技領域構成板を備えるとは、遊技盤の一部に遊技領域構成板が組み込まれていることをいい、また、遊技盤が、遊技領域を構成する遊技領域構成板自体で構成されるとは、遊技盤が遊技領域構成板自体で形成され、遊技盤イコール遊技領域構成板の状態であることをいう。
【0008】
また、請求項2に記載したように、前記連結副板を透光性を有する合成樹脂で形成すると共にその後面に照明基板を装着し、該照明基板の前面に発光部材を設置して連結副板の前記板部材を照射するようにした請求項1記載の遊技機を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の遊技機は、遊技領域構成板を、最大取付開口部の右側が開放された正面視略C字状をなす遊技主板と、最大取付開口部の前記開放部分を閉じる連結副板とに分割し、前記遊技主板をこれまでと同様の合成樹脂板で形成する一方、前記連結副板を軽量構造の樹脂成形品で形成したため、遊技領域構成板全体の軽量化が達成できる。
しかも本発明の遊技機は、いわゆる「右打ち」に対応するもので役物装置の上部位置から遊技領域の右側が球通路領域になっており、この球通路領域に対応する連結副板は樹脂成形品で形成しても機能上支障がなく、また、障害釘の安定支持等を考慮することなく安価な合成樹脂が使用できるため、遊技領域構成板のコストも削減し得る。
【0010】
また、請求項2の遊技機では、連結副板をリブ補強構造にしたことにより生ずる空間内に発光部材を設けるようにしたため、発光部材が遊技盤の内部に埋め込まれた状態になって後面側への出っ張りが抑制される。したがって、遊技盤惹いては遊技盤ユニット後面がほぼ平らにできるため取扱いが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】遊技盤ユニットの斜視図である。
【図2】遊技盤ユニットの分解斜視図である。
【図3】ガイドレールを外した遊技盤ユニットの斜視図である。
【図4】ガイドレールの分解斜視図である。
【図5】役物装置と遊技盤の斜視図である。
【図6】遊技盤の分解斜視図である。
【図7】遊技領域構成板の分解斜視図である。
【図8】連結副板の分解斜視図である。
【図9】役物装置を断面にして示す遊技盤ユニットの正面図である。
【図10】図9の右角部拡大図である。
【図11】ガイドレールを外した遊技盤ユニットの正面図である。
【図12】遊技盤の正面図である。
【図13】図12のA−A線断面図である。
【図14】図12のB−B線断面図である。
【図15】図12のC−C線断面図である。
【図16】遊技機の正面図である。
【図17】他の形態を示す役物装置と遊技盤の斜視図である。
【図18】他の形態を示す遊技盤の分解斜視図である。
【図19】他の形態を示す遊技盤の正面図である。
【図20】ガイドレールを外した他の形態を示す遊技盤ユニットの正面図である。
【図21】(a)〜(c)は、遊技主板と連結副板の下側の継ぎ目を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態1]
以下に本発明の実施形態1を遊技機の一例たるパチンコ機について説明する。なお、説明の全体を通じて遊技者に向かう側を前面とし、反対側を後面とする。
【0013】
[パチンコ機]
周知のようにパチンコ機1は、図13の正面図に示したように、四角い枠状の外枠2と、該外枠2の前面に同図において左端を回転中心とする片開きの扉状に装着された前枠3と、該前枠3に形成された装着部(図示せず)に着脱可能な状態に装着される遊技盤ユニット4と、を備えており、遊技者が遊技盤ユニット4の前面に形成された遊技領域5に遊技球(パチンコ球)を打ち込み、遊技領域5を落下する過程で該遊技領域5に設けられた入賞口への遊技球の入賞によって遊技場側から所定数の遊技球が景品として払い出され、一方、入賞しなかった遊技球がアウト球としてアウト球口6から遊技場側に回収されるようになっている。
【0014】
[前枠]
前記前枠3は、外枠2前面のほぼ全体を覆う大きさであり、合成樹脂製又は木製である。また、前枠3は、前面の右下隅角部を除くほぼ全体が、窓孔7に透明板8を嵌めた開閉自在な前面扉9で覆われている。そして前枠3の前記右下隅角部には、後面側に図16に破線で示した遊技球発射用の打球槌10が揺動可能に設けられ、前面側に該打球槌10による遊技球の打力を調節する操作ハンドル11が設けられている。なお、一般的な打球槌10は、ばねの弾発力で遊技球を打ち出すものであり、前記操作ハンドル11は、そのばねの弾発力を加減して打球槌10の打力を調節するようになっている。
[前面扉]
前記前面扉9の前面には景品又は遊技者の支払分に応じた貸球として払い出される遊技球を受ける球受皿12が設けられており、該球受皿12に入った遊技球が図16に破線で示した発射レール13の発射位置に供給され、その発射位置にある遊技球が打球槌10で打ち出されて遊技領域5に打ち込まれる。
【0015】
[遊技盤ユニット]
前記遊技盤ユニット4は、図2の分解斜視図に示したように、これまでの合板製の遊技板に相当する遊技盤14と、該遊技盤14の前面を近似渦巻線状に約1.5周してほぼ円形の遊技領域5を形成するガイドレール15と、を備えている。
【0016】
[遊技領域]
遊技盤ユニット4の遊技領域5には、遊技を構成するための役物装置16、単純入賞器17、可変入賞器18、入賞型球検出器19、通過型球検出器20、障害釘(図示せず)、風車(図示せず)等の各種遊技部材が設けられている。
これらの遊技部材の中でも役物装置16は、図9に示したように遊技領域5の中心付近に装着された最大形状のものであり、遊技盤14の前面に当接する取付基板21を基準にして後半部が遊技領域5の中央付近に開設された最大取付開口部22max(図5参照。)に嵌め込まれ、一方、前半部が遊技領域5の盤面より前方に突出する左周壁23L、上周壁23T、右周壁23Rで囲われている。実施形態の役物装置16は、後半部の後面に液晶等の表示画面24が設けられていてその表示画面24による表示機能と、図9において左周壁23Lに開設された球入口25に飛び込んだ遊技球を後半部の底部に形成した遊動ステージ26(図1参照)上で遊動させつつ適度な確率で遊技領域5内にある入賞型球検出器19へ誘導し、それ以外の遊技球を単純に遊技領域5内に落下させる間接的な入賞機能を有する。なお、このような役物装置16は公知であり、例えば特開2006−280530号等に詳しく記載されている。
【0017】
実施形態の役物装置16は、上記のように表示機能と間接的な入賞機能を有するが、それ以外に例えば球入口25に飛び込んだ遊技球を入賞球として処理する直接的な入賞機能を備えるようにしてもよく、或は表示機能と入賞機能の何れか一方のみを備えるようにしてもよい。
【0018】
役物装置16は、図9に示したように、遊技領域5の実際の中央より若干上寄り且つ右寄りの位置にあって、その上部位置、具体的には上周壁23Tの略中央から遊技領域5の左側と下側が広く開いており、この部分を遊び落下領域5aとして前記単純入賞器17、可変入賞器18、入賞型球検出器19、通過型球検出器20、風車、多数の障害釘等の遊技部材が設けられる。
【0019】
一方、役物装置16の上部位置から右側、具体的には上周壁23Tの略中央から右周壁23Rの全体に亘る部分とガイドレール15との間が遊技球が通過可能な球通路領域5bになっており、この球通路領域5bが役物装置16の底部に沿って横斜め下方向に伸びる緩流通路27を介して前記遊び落下領域5aの右端に連通している。
【0020】
実施形態のパチンコ機1は、遊技領域5内に以上の態様で遊技部材が配置されており、例えば通過型球検出器20を遊技球が通過した場合や、入賞型球検出器19に入賞した場合に、遊技用制御装置(図示せず)がプログラムに従って大当たり抽選を行い、その抽選結果を役物装置16の表示画面24で様々な演出を行いながら表示する。
そして抽選結果がハズレの場合は通常遊技モードが継続され、一方、抽選結果が当たりの場合は特別遊技モードに移行する。この特別遊技モードでは、例えば可変入賞器18の横長開閉板18a或は開閉翼片18bを所定時間・所定態様で開閉して入賞確率を飛躍的に増大させる。このように可変入賞器18が開閉している状態では、球通路領域5bを経由して緩流通路27から遊び落下領域5aの右側に遊技球を打ち込んだ方が入賞確率が高い場合があり、そのような場合に遊技者は操作ハンドル11を最強に調節して右打ちを実行する。
なお、遊技内容は多種多様であり、もちろん上記の遊技内容に限定されない。
【0021】
[遊技盤]
前記遊技盤14は、図6の分解斜視図に示したように、遊技盤14の外周囲を構成する環状の凹枠盤14aと、該凹枠盤14aの内周に形成した凹段部28に嵌まる遊技領域構成板14bとを備えている。
【0022】
[凹枠盤]
前記凹枠盤14aは合成樹脂製であり、これまでの合板製の遊技板に近似した外形と該合板製の遊技板と同程度の厚み(18〜19mm)を有し、正面側の内周に略八角形で深さが10〜11mm程度の凹段部28が形成されている。
【0023】
[遊技領域構成板]
前記遊技領域構成板14bは、凹枠盤14aの凹段部28にほぼ整合する略八角形の外形と、凹段部28の深さとほぼ同じ厚さ(例えば10〜11mm)を有し、正面に遊技領域5が形成され、さらに遊技領域5に前記遊技部材を取り付けるための取付開口部22,22…を有する。この遊技領域構成板14bは、図7の分解斜視図に示したように、分割して形成された遊技主板14b−1と連結副板14b−2とを組み合わせて構成されている。
【0024】
[遊技主板]
前記遊技主板14b−1は、遊技領域5の前記遊び落下領域5aにほぼ対応し且つ役物装置16を取り付ける最大取付開口部22maxの右側が開放された正面視略C字状をなす均一厚さの例えばアクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂等の合成樹脂板である。遊技主板14b−1を構成する合成樹脂は、透光性を有するものがよいが、透光性を有しないものであってもよい。なお、実施形態の遊技主板14b−1の材質は、透明度が高く且つ障害釘の安定支持が可能であることからアクリル樹脂が最も好ましい。
【0025】
[連結副板]
前記連結副板14b−2は、遊技領域5の球通路領域5bにほぼ対応し且つ前記遊技主板14b−1の最大取付開口部22maxの開放部分をつないで該最大取付開口部22maxの右側を閉じる形状になっている。この連結副板14b−2は、遊技主板14b−1の板厚に比べて薄い例えば厚さ2〜3mm程度の板部材29の外周に同程度の厚みのリブ30を後ろ向きに突設して補強した樹脂成形品で形成され、遊技主板14b−1の合成樹脂に比べて安価なABS樹脂等で出来ている。
【0026】
連結副板14b−2は、前記のように板部材29の外周をリブ30で囲って必要な強度を得る構造であることより、後面が開口した箱形状になっている。その連結副板14b−2の後面開口部に照明基板31が装着され、該照明基板31の前面に発光部材たるLED32,32…が適度な間隔で点線状に配設されている。このように実施形態の連結副板14b−2は、光演出用の発光部材が内部に仕込まれた内蔵状態になっているため、後面側に照明基板31を出っ張らせることなく遊技主板14b−1と同程度の厚さか或はそれ以下の厚さに納めることができる。これにより光演出用の発光部材を備えながらも遊技盤ユニット4への遊技盤14の装着惹いては遊技盤ユニット4の前枠3への着脱に支障が生じない。
【0027】
[遊技主板−連結副板]
遊技主板14b−1と連結副板14b−2は、それぞれの接合部分に形成した接合段部33,34同士を重ね合わせてビス35,35…によって止められている。遊技主板14b−1の接合段部33は、前面側から後面側に向けて一段下がった階段状であり、一方、連結副板14b−2の接合段部34は、後面側から前面側に向けて一段下がった階段状であり、両接合段部33,34を重ね合わせたいわゆる相欠き継ぎ状態で遊技主板14b−1と連結副板14b−2が段差なく連結される。そして、連結副板14b−2の接合段部34の後面側から遊技主板14b−1の接合段部33に向けて前記ビス35,35…が締め込まれている。なお、連結副板14b−2の接合段部34の後面側からビス35,35…を締め込むことにより、凸凹の要因となり得るビス35,35…の頭部が遊技盤14の後面側に位置するため、遊技領域5の前面の平滑性が保ちやすい。
【0028】
前記のように役物装置16は連結副板14b−2で閉じた最大取付開口部22maxに取り付けられるため、その役物装置16の取付基板21は遊技主板14b−1と連結副板14b−2のそれぞれにビス止めされる。したがって遊技主板14b−1と連結副板14b−2は該役物装置16を介してさらに強くつながっている。
【0029】
[ガイドレール]
ガイドレール15は、図4に示したように、大きな弧を描く第一レール部材15a(一般に「外レール」ともいう。)と、該第一レール部材15aより若干小さな弧を描く第二レール部材15b(一般に「内レール」ともいう。)とを球受け段部36でつないで約1.5周程度の近似渦巻線状にしたものであり、前記発射レール13(図16参照。)から打ち出された遊技球が第一レール部材15aと第二レール部材15bの間に形成された導入通路を通って遊技領域5に飛び込む。前記球受け段部36にはゴム等の緩衝材が取り付けられており、球受け段部36に衝突する遊技球Bを図10想像線のように斜め下向きに跳ね返して打ち出し時の勢いにブレーキが掛かるようにしてある。
【0030】
なお、図10に示したように球通路領域5bには、役物装置16の上周壁23Tと右周壁23Rの境界付近であって前記球受け段部36に対向する位置に、球受け段部36で跳ね返された遊技球を受ける横U字空間37が形成されている。この横U字空間37を球受け段部36との関連で配置したことにより、球受け段部36で跳ね返った遊技球が一旦横U字空間37の奥に入って反対方向に向きを変え、そうして大きく減速してから球通路領域5bを下って緩流通路27へと流れ、最終的に遊技領域5の遊び落下領域5aに放出される。したがって緩流通路27から遊び落下領域5aに飛び込み、勢い余って入賞型球検出器19の側面に衝突するようなおそれが殆どない。
【0031】
前記ガイドレール15は、前記遊技盤14の遊技領域5の外側を覆い、外形が凹枠盤14aの外形にほぼ重なる形状の装飾カバー部38を一体に備えており、全体が凹枠盤14aと同じ合成樹脂で形成されている。もっとも第一レール部材15aの内周面には打ち出し時の勢いによって遊技球が強く接触するため、該第一レール部材15aの内周面には帯板状の金属板39が貼り付けられている。これにより第一レール部材15aの摩擦抵抗が小さくなって遊技球の飛距離が増大し且つ第一レール部材15aの耐久性も向上する。また、第一レール部材15aは、図4に示したように前記球受け段部36を含んでいて凹枠盤14aの隅角部に対応する3つの角張った部分を有し、該角張った部分同士の間の中間部分40が細くて著しく強度のバランスが悪いため、組み立て等の取り扱い時に中間部分40が折れるおそれがあるが、前記のように第一レール部材15aの内周面に金属板39を貼り付けておくことにより中間部分40の強度が高まるため、取り扱いが容易になって組み立て等の作業性が向上する。
【0032】
[実施形態2]
図17は実施形態2の役物装置16と遊技盤14の斜視図であり、図18は実施形態2の遊技盤14の分解斜視図である。
前記実施形態1は、遊技盤14が、遊技領域5を構成する遊技領域構成板14bを備える技術思想に対応するものであるのに対し、実施形態2は、遊技盤14が、遊技領域5を構成する遊技領域構成板14b自体で構成される技術思想に対応するものであり、したがって実施形態1の凹枠盤14aに相当する部材はなく、遊技盤14イコール遊技領域構成板14bということになる。それ以外の点については実施形態1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0033】
以上、本発明を実施形態1,2について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態1,2に限定されるものではない。例えば、実施形態1,2では、遊技主板14b−1を単体構造の合成樹脂板で形成したが、複数枚を積層した複層構造の合成樹脂板を使用するようにしてもよい。
また、実施形態1,2では、遊技領域5を略円形にしたが、該遊技領域5は少なくとも上部が略半円形であればよく、下部は弧状でなくとも例えばアール面取り状の角部を左右方向に張り出させたような形状であってもよい。
また、実施形態1,2では、連結副板14b−2の内部に発光部材を内蔵したが、発光部材を設けない状態でも実施は可能である。
また、実施形態では遊技機の一例としてパチンコ機を例示したが、それ以外にも雀球式遊技機やアレンジボールその他の遊技機にも同様に適用可能である。
また、実施形態では、ガイドレール15に装飾カバー部38を一体に形成したが、ガイドレール15の全てを金属帯板で形成し、装飾カバー部38を別体にしてもよい。
【0034】
また、実施形態では、球通路領域5bから遊び落下領域5aに流れ込む遊技球を減速させるための手段として、球受け段部36、横U字空間37、緩流通路27を例示したが、それ以外の遊技球の減速手段としては、図19、図20、図21(a)〜(c)に示したようなものもある。すなわち、遊び落下領域5aに流れ込む遊技球の進路(図19〜図21中矢示R参照)を横断(好ましくはほぼ直角)する位置に遊技主板14b−1と連結副板14b−2の継ぎ目14b−3を配置して該継ぎ目14b−3を遊技領域5の盤面に露出させるようにするのである。
【0035】
前記継ぎ目14b−3の具体的態様は、例えば図21(a)に示したように相対的に遊技主板14b−1の前面を連結副板14b−2の前面より高くして適宜な段差Xを設けたり、図21(b)に示したように遊技主板14b−1と連結副板14b−2の間に適宜な隙間Yを設けたり、図21(c)に示したように少なくとも連結副板14b−2の角部に面取り部Zを設けて適宜な隙間Yを設けたり、或はこれらを適宜組み合わせるなど、要するに遊技球の移動にブレーキが掛けられればどのようなものでもよい。なお、遊技主板14b−1と連結副板14b−2とでは、材質と構造の違いから遊技主板14b−1の方が熱膨張量が大きいことを考慮し、低室温(例えば15℃〜20℃程度)での使用を基準にして継ぎ目14b−3の具体的態様を設定するとよい。そうすることにより、遊技場の室温が変動しても遊技球の移動に確実にブレーキを掛けることが可能になる。
【0036】
以上のような態様で遊技主板14b−1と連結副板14b−2の継ぎ目14b−3を遊技領域5の盤面に露出させておけば、その継ぎ目14b−3を横断する際の抵抗により遊技球の速度を低下させることができる。この遊技球の減速手段は単独で使用し得るが、球受け段部36、横U字空間37、緩流通路27等と適宜組み合わせて使用する方がより効果が高い。なお、斯かる遊技球の減速手段を有する遊技機は、以下のような技術的思想として把握することができる。
【0037】
[技術的思想1]
枠状の外枠と、
該外枠の前面に片開きの扉状に装着される前枠と、
該前枠に対して着脱自在に装着される遊技盤ユニットと、を備え、
前記遊技盤ユニットは、
板状の遊技盤の前面に遊技球を落下させて遊技を行う少なくとも上部が略半円形である遊技領域を有すると共にその遊技領域の中央付近に開設された最大取付開口部に表示機能及び/又は入賞機能を有する役物装置が装着され、
さらに該役物装置の上部位置から前記遊技領域の左側及び下側が障害釘が植設された遊技球の遊び落下領域になっており、
一方、役物装置の上部位置から前記遊技領域の右側が前記遊び落下領域に連通する球通路領域になっている遊技機であって、
前記遊技盤は、前記遊技領域を構成する遊技領域構成板を備えるか又は該遊技領域構成板自体で構成されており、
前記遊技領域構成板は、
前記遊び落下領域にほぼ対応し且つ前記最大取付開口部の右側が開放された正面視略C字状をなす遊技主板と、
前記球通路領域にほぼ対応し且つ前記遊技主板の前記最大取付開口部の開放部分をつないで該最大取付開口部の右側を閉じる連結副板と、に分割して形成され、
前記遊技主板と前記連結副板の下側の継ぎ目を、前記遊び落下領域に流れ込む遊技球の進路を横断する態様にして遊技領域の盤面に露出させるようにしたことを特徴とする遊技機。
【0038】
[技術的思想2]
前記遊技主板と前記連結副板の下側の継ぎ目は、前記遊び落下領域に流れ込む遊技球の進路を横断する態様であって前記遊技主板の前面を前記連結副板の前面より相対的に高くした段差形態である技術的思想1に記載の遊技機。
【0039】
[技術的思想3]
前記遊技主板と前記連結副板の下側の継ぎ目は、前記遊び落下領域に流れ込む遊技球の進路を横断する隙間形態である技術的思想1又は技術的思想2に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0040】
1 …パチンコ機(遊技機)
2 …外枠
3 …前枠
4 …遊技盤ユニット
5 …遊技領域
5a …遊び落下領域
5b …球通路領域
14 …遊技盤
14b …遊技領域構成板(遊技盤)
14b−1 …遊技主板
14b−2 …連結副板
16 …役物装置
22max …最大取付開口部
29 …板部材
30 …リブ
31 …照明基板
32 …LED(発光部材)
B …遊技球
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠状の外枠と、
該外枠の前面に片開きの扉状に装着される前枠と、
該前枠に対して着脱自在に装着される遊技盤ユニットと、を備え、
前記遊技盤ユニットは、
板状の遊技盤の前面に遊技球を落下させて遊技を行う少なくとも上部が略半円形である遊技領域を有すると共にその遊技領域の中央付近に開設された最大取付開口部に表示機能及び/又は入賞機能を有する役物装置が装着され、
さらに該役物装置の上部位置から前記遊技領域の左側及び下側が障害釘が植設された遊技球の遊び落下領域になっており、
一方、役物装置の上部位置から前記遊技領域の右側が前記遊び落下領域に連通する球通路領域になっている遊技機であって、
前記遊技盤は、前記遊技領域を構成する遊技領域構成板を備えるか又は該遊技領域構成板自体で構成されており、
前記遊技領域構成板は、
前記遊び落下領域にほぼ対応し且つ前記最大取付開口部の右側が開放された正面視略C字状をなす遊技主板と、
前記球通路領域にほぼ対応し且つ前記遊技主板の前記最大取付開口部の開放部分をつないで該最大取付開口部の右側を閉じる連結副板と、に分割して形成され、
前記遊技主板を前記障害釘の植設が可能な均一厚さの合成樹脂板で形成すると共に前記連結副板を前記遊技主板の板厚に比べて薄い板部材にリブを突設して補強した樹脂成形品で形成するものであることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記連結副板を透光性を有する合成樹脂で形成すると共にその後面に照明基板を装着し、該照明基板の前面に発光部材を設置して連結副板の前記板部材を照射するようにしたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項1】
枠状の外枠と、
該外枠の前面に片開きの扉状に装着される前枠と、
該前枠に対して着脱自在に装着される遊技盤ユニットと、を備え、
前記遊技盤ユニットは、
板状の遊技盤の前面に遊技球を落下させて遊技を行う少なくとも上部が略半円形である遊技領域を有すると共にその遊技領域の中央付近に開設された最大取付開口部に表示機能及び/又は入賞機能を有する役物装置が装着され、
さらに該役物装置の上部位置から前記遊技領域の左側及び下側が障害釘が植設された遊技球の遊び落下領域になっており、
一方、役物装置の上部位置から前記遊技領域の右側が前記遊び落下領域に連通する球通路領域になっている遊技機であって、
前記遊技盤は、前記遊技領域を構成する遊技領域構成板を備えるか又は該遊技領域構成板自体で構成されており、
前記遊技領域構成板は、
前記遊び落下領域にほぼ対応し且つ前記最大取付開口部の右側が開放された正面視略C字状をなす遊技主板と、
前記球通路領域にほぼ対応し且つ前記遊技主板の前記最大取付開口部の開放部分をつないで該最大取付開口部の右側を閉じる連結副板と、に分割して形成され、
前記遊技主板を前記障害釘の植設が可能な均一厚さの合成樹脂板で形成すると共に前記連結副板を前記遊技主板の板厚に比べて薄い板部材にリブを突設して補強した樹脂成形品で形成するものであることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記連結副板を透光性を有する合成樹脂で形成すると共にその後面に照明基板を装着し、該照明基板の前面に発光部材を設置して連結副板の前記板部材を照射するようにしたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−5952(P2013−5952A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141277(P2011−141277)
【出願日】平成23年6月25日(2011.6.25)
【出願人】(000148922)株式会社大一商会 (3,262)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月25日(2011.6.25)
【出願人】(000148922)株式会社大一商会 (3,262)
【Fターム(参考)】
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