遊技用装置
【課題】遊技機に1対1に対応して設けられ、遊技媒体を計数する遊技用装置(各台計数装置)において、遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できるようにする。
【解決手段】各台計数ユニットの玉貸発券制御部22は、携帯電話の会員IDを記憶していない状態で会員IDを読み取ると(S501でNO)、該会員IDを記憶し(S504)、会員IDを記憶している状態で会員IDを読み取ると(S501でYES)、前記記憶している会員IDと該読み取った会員IDとが一致するか否かを判定し(S506)、一致すれば該会員IDと持玉数とを対応付けるための記憶要求を会員管理装置に対して送信する対応付け処理を行う(S508)一方、一致しなければ会員IDの記憶を維持して(S507)前記対応付け処理を行わない。
【解決手段】各台計数ユニットの玉貸発券制御部22は、携帯電話の会員IDを記憶していない状態で会員IDを読み取ると(S501でNO)、該会員IDを記憶し(S504)、会員IDを記憶している状態で会員IDを読み取ると(S501でYES)、前記記憶している会員IDと該読み取った会員IDとが一致するか否かを判定し(S506)、一致すれば該会員IDと持玉数とを対応付けるための記憶要求を会員管理装置に対して送信する対応付け処理を行う(S508)一方、一致しなければ会員IDの記憶を維持して(S507)前記対応付け処理を行わない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に1対1に対応して設けられ、遊技媒体を計数し、遊技者が保持する記録媒体から記録媒体識別情報を読み取り、該読み取った記録媒体識別情報と前記計数した計数遊技媒体数とを対応付けるための処理を行う遊技用装置と、該遊技用装置を備える遊技用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1に示すように、遊技機に1対1に対応して設けられ、遊技媒体を計数する遊技用装置において、該計数した計数遊技媒体数を記憶している状態で、遊技者が保持し予め登録されている携帯電話を非接触で受け付けて、貯玉ボタンの操作を受け付けると、該携帯電話から読み取った識別情報(電話番号)と計数遊技媒体数とが管理装置に対して送信されて、該管理装置において、携帯電話の識別情報と計数遊技媒体数とが対応付けて記憶される各台計数システムが知られている。
【0003】
また、特許文献2に示すように、遊技場内に設けられ、遊技媒体を計数する計数機において、遊技者が保持し予め登録されている携帯電話を計数前に非接触で受け付けて、計数を行い、計数終了後の所定時間内に同一の前記携帯電話を非接触で再度受け付けると、該携帯電話の識別情報と計数遊技媒体数とが対応付けられる一方、計数終了後の所定時間内に前記携帯電話を再度受け付けないと、計数遊技媒体数を特定可能な計数レシートが発行される計数機も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−019340号公報
【特許文献2】特開2009−056014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に示す各台計数システムであると、遊技用装置において計数遊技媒体数を記憶している状態で、遊技者が離席した隙や、遊技者が遊技に集中している隙に、当該遊技者以外の他人が自己の携帯電話の受付を行うと、前記計数遊技媒体数が当該他人に盗み取られてしまうという問題がある。
【0006】
これに対し、上記特許文献2に示す計数機のように、計数前と計数終了後に同一の携帯電話を2度受け付けたことを条件に該携帯電話の識別情報と計数遊技媒体数とを対応付けるものを、上記特許文献1に示す各台計数システムに適用することも考えられる。しかしながら、各台計数の場合には、例えば大当りの発生により一定数以上の遊技媒体を獲得する毎に計数を行うので、計数機とは異なって計数の頻度が多く、該計数毎に携帯電話の受付を行うことが面倒に思われて忘れられてしまうおそれがある。このように携帯電話の受付を忘れると、他人が自己の携帯電話の受付を2度行って計数遊技媒体数を盗み取られてしまったり、また遊技者が携帯電話の1度目の受付を行った後に所定時間内に2度目の受付を忘れたことに基づいて、計数遊技媒体数を特定可能な計数カードを発行すると、該計数カードが盗み取られてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、遊技機に1対1に対応して設けられ、遊技媒体を計数する遊技用装置において、遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できるような、遊技用装置及び該遊技用装置を備える遊技用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0009】
まず請求項1に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に1対1に対応して設けられ、
遊技媒体(パチンコ玉)を計数する計数手段(玉カウンタ35)と、
該計数手段により計数された遊技媒体数である計数遊技媒体数(持玉数)を記憶する計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)と、
該計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を前記対応する遊技機での遊技に使用させる遊技使用処理(単位払出処理及び/又は単位未満払出処理)を行うと共に、該遊技使用処理に供された遊技媒体数を前記記憶している計数遊技媒体数から減算する減算処理を行う遊技使用処理手段(玉貸発券制御部22)と、
遊技者が所有する記録媒体(携帯電話3)に記録されており当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(会員ID)を、遊技者が保持している当該記録媒体から読み取る記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)と、
該記録媒体識別情報読取手段により読み取った記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数とを対応付けるための対応付け処理(S508)を行う対応付け処理手段(玉貸発券制御部22)と、
を有する遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
前記記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、該読み取った記録媒体識別情報を記憶する識別情報記憶処理(S504)を行う識別情報記憶手段(持玉数テーブル及び玉貸発券制御部22)と、
該識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶している状態で前記記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったこと(S501でYES)に基づいて、前記記憶している記録媒体識別情報と該読み取った記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する(S506)一致判定手段(玉貸発券制御部22)と、を有し、
該一致判定手段により記録媒体識別情報が一致しないと判定されたことを条件として、前記識別情報記憶処理を行わずに、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を維持する(S507)一方、一致すると判定されたことを条件として、前記対応付け処理(S508)と、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を零にする零更新処理(S510)とを行い、
前記減算処理又は前記零更新処理により前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数が零となることに伴って、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理(S510,S711)を行うことを特徴とする遊技用装置である。
【0010】
また請求項2に係る発明は、
請求項1に記載した遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
所定の終了操作を受け付けたこと(S08でYES)に基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を特定可能な計数遊技媒体数特定情報(計数カードID及び持玉数データ)が記録された計数記録媒体(計数カード4)を排出する排出処理(S810)を行う排出処理手段(玉貸発券制御部22)と、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶していること(S801でYES)を条件として、前記排出処理の実行を制限する排出制限処理(S802)を行う排出制限処理手段(玉貸発券制御部22)と、をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
【0011】
また請求項3に係る発明は、
請求項1又は2に記載した遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
前記識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶していることに基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する(S505)識別情報記憶報知手段(ディスプレイ24及び玉貸発券制御部22)をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
【0012】
また請求項4に係る発明は、
請求項1又は2に記載した遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
前記識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で、前記記録媒体識別情報を読み取ったこと(S05でYES)又は所定の終了操作を受け付けたこと(S08でYES)に基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する(S505’)識別情報記憶報知手段(ディスプレイ24及び玉貸発券制御部22)をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
【0013】
また請求項5に係る発明は、
請求項1〜4のいずれか1つに記載した遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
前記対応する遊技機(パチンコ機10)が稼働していない非稼働時間を監視する(S09)監視手段(玉貸発券制御部22)と、
前記識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で前記非稼働時間が所定時間に達したこと(S09でYESかつS901でYES)に基づいて、その旨を報知する非稼働報知手段(多機能ランプ28及び玉貸発券制御部22)と、をさらに有し、
該非稼働報知手段による報知が行われた後に遊技場の店員による解除操作を受け付けたこと(S1000でYESかつS1001でYES)に基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を別途記憶させるための別途記憶処理(S1004で引用するS807)と、前記零更新処理(S1004で引用するS809)と、前記識別情報無効処理(S1004で引用するS809)とを行うことを特徴とする遊技用装置である。
【0014】
さらに請求項6に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に1対1に対応して設けられ、
遊技媒体(パチンコ玉)を計数する計数手段(玉カウンタ35)と、
該計数手段により計数された遊技媒体数である計数遊技媒体数(持玉数)を記憶する計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)と、
該計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を前記対応する遊技機での遊技に使用させる遊技使用処理(単位払出処理及び/又は単位未満払出処理)を行うと共に、該遊技使用処理に供された遊技媒体数を前記記憶している計数遊技媒体数から減算する減算処理を行う遊技使用処理手段(玉貸発券制御部22)と、を有する遊技用装置と、
複数の前記遊技用装置と通信可能であり、遊技者が所有する記録媒体(携帯電話3)に記録されており当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(会員ID)と前記計数遊技媒体数とを対応付けて記憶する管理手段(持玉DB及び制御部)を有する管理装置(持玉管理装置62)と、
を備える遊技用システム(第2実施形態に係る遊技用システム1)であって、
前記遊技用装置は、
前記遊技者が保持している前記記録媒体から前記記録媒体識別情報を読み取る記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)と、
該記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったこと(S05でYES)に基づいて、該読み取った記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数と当該遊技用装置を個々に識別可能な遊技用装置識別情報(ユニットID)とを示す記憶要求を前記管理装置に対して送信する処理(S1100)を行う記憶要求送信手段(玉貸発券制御部22)と、をさらに有し、
前記管理装置は、
前記遊技用装置識別情報と前記記録媒体識別情報とを対応付けて記憶する識別情報記憶手段(ユニット管理テーブル)と、
前記記憶要求の受信に基づいて、該記憶要求が示す遊技用装置識別情報に対応付けて記録媒体識別情報を記憶しているか否かを判定する(S1101)記憶判定手段(制御部)と、
該記憶判定手段により記録媒体識別情報を記憶していないと判定されたことを条件として、前記記憶要求が示す遊技用装置識別情報と記録媒体識別情報とを対応付けて前記識別情報記憶手段で記憶させる識別情報記憶処理(S1102)を行う識別情報記憶処理手段(制御部)と、
前記記憶判定手段により記録媒体識別情報を記憶していると判定されたことを条件として、該記憶している記録媒体識別情報と前記記憶要求が示す記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する(S1104)一致判定手段(制御部)と、をさらに有し、
該一致判定手段により記録媒体識別情報が一致しないと判定されたことを条件として、前記識別情報記憶処理を行わずに、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を維持する(S1105)一方、一致すると判定されたことを条件として、前記記憶要求が示す計数遊技媒体数を当該記録媒体識別情報に対応付けて前記管理手段で記憶している計数遊技媒体数に加算する処理(S1106)と、当該記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理(S1107)と、一致判定通知を前記遊技用装置に対して返信する処理(S1108)とを行い、
前記遊技用装置は、前記一致判定通知の受信に基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を零にする零更新処理(S1151)を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【発明の効果】
【0015】
まず請求項1に係る遊技用装置によれば、当該遊技用装置において、遊技者が、自らが所有する記録媒体の記録媒体識別情報を記憶させておけば、当該記録媒体識別情報がもう一度読み取られない限り、記録媒体識別情報と計数遊技媒体数とを対応付けるための対応付け処理が行われないので、当該遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できる。
【0016】
また請求項2に係る遊技用装置によれば、計数遊技媒体数を特定可能な計数記録媒体が排出されるので、前記記録媒体を所有していない遊技者にも対応できる一方、記録媒体を所有する遊技者が当該記録媒体識別情報を記憶させておけば、計数記録媒体の排出が制限されるので、当該遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できる。
【0017】
また請求項3に係る遊技用装置によれば、記録媒体識別情報を記憶していることに基づいて、記録媒体識別情報を記憶している旨が報知されるので、当該記録媒体識別情報を記憶させた遊技者や該遊技者以外の他人に対して、記録媒体識別情報を記憶していることを認識させることができる。
【0018】
また請求項4に係る遊技用装置によれば、記録媒体識別情報を記憶している状態で、記録媒体識別情報を読み取ったこと又は所定の終了操作を受け付けたことに基づいて、記録媒体識別情報を記憶している旨が報知されるので、当該記録媒体識別情報を記憶させた遊技者以外の他人に対して、記録媒体識別情報を記憶していることを認識させることができる。
【0019】
また請求項5に係る遊技用装置によれば、記録媒体識別情報を記憶している状態で、対応する遊技機の非稼働時間が所定時間に達したことに基づいて、その旨が報知され、解除操作を受け付けたことに基づいて、計数遊技媒体数を別途記憶させるための別途記憶処理と、計数遊技媒体数を零に更新する零更新処理と、記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理とが行われるので、例えば悪戯で記録媒体識別情報を記憶させた後に放置された状態を解消して、遊技機の稼働が低下するのを防止できる。
【0020】
さらに請求項6に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、遊技者が、自らが所有する記録媒体の記録媒体識別情報を記憶させておけば、当該記録媒体識別情報がもう一度読み取られない限り、管理装置において、計数遊技媒体数の加算が行われないので、遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は本発明に係る遊技用装置である各台計数ユニットを含む遊技用システムの一例を表す機能ブロック図である。
【図2】図2は各台計数ユニットの一例を表す図であり、(a)は正面図,(b)は玉貸発券処理部の断面右側面図である。
【図3】図3は玉貸発券制御部のRAMが記憶している残額テーブルと持玉数テーブルの一例を表す図である。
【図4】図4は各台計数ユニットのディスプレイに表示される画面の一例を表す図である。
【図5】図5は計数部の一例を表す図であり、(a)は正面図,(b)は外部ユニットの断面正面図,(c)は内部ユニットの断面左側面図である。
【図6】図6は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行う営業中処理の一例を表すフローチャートである。
【図7】図7は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンであるプリペイド残額照合処理の一例を表すフローチャートである。
【図8】図8は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである入金処理の一例を表すフローチャートである。
【図9】図9は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである玉貸処理の一例を表すフローチャートである。
【図10】図10は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンであるカード返却処理の一例を表すフローチャートである。
【図11】図11は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである会員ID受付処理の一例を表すフローチャートである。
【図12】図12は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである持玉数照合処理の一例を表すフローチャートである。
【図13】図13は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである払出処理の一例を表すフローチャートである。
【図14】図14は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである遊技終了処理の一例を表すフローチャートである。
【図15】図15は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである非稼働報知処理の一例を表すフローチャートである。
【図16】図16は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである解除処理の一例を表すフローチャートである。
【図17】図17は第2実施形態に係る持玉管理装置が記憶しているユニット管理テーブルの一例を表す図である。
【図18】図18は第2実施形態に係る持玉管理装置が行う記憶要求受信処理の一例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る遊技用装置(各台計数ユニット50)は、図1,図2に示すように、遊技機(パチンコ機10)に1対1に対応して設けられ、遊技媒体(パチンコ玉)を計数し、図3の持玉数テーブルに示すように、計数遊技媒体数(持玉数)を記憶し、図13の払出処理に示すように、持玉数の範囲内のパチンコ玉を前記対応するパチンコ機10での遊技に使用させる遊技使用処理及び使用玉数を持玉数から減算する減算処理(S704,S706,及び/又はS708)を行い、図6のS05に示すように、遊技者が保持する当該遊技者の記録媒体(携帯電話3)から非接触で記録媒体識別情報(会員ID)を読み取って、図11のS508に示すように、該読み取った会員IDと持玉数とを対応付けるための対応付け処理として、該会員IDと持玉数とを含む記憶要求を管理装置(持玉管理装置62)に対して送信するものであり、本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、複数の各台計数ユニット50と、該複数の各台計数ユニット50と通信可能な持玉管理装置62とを備え、該持玉管理装置62は、会員IDと持玉数とを対応付けて記憶する管理手段(持玉DB)を有するものである。
【0023】
そして第1実施形態に係る各台計数ユニット50は、図3に示すように、読み取った会員IDを記憶する持玉数テーブルを有し、図11に示すように、会員IDを記憶していない状態で会員IDを読み取ると(S501でNO)、該会員IDを記憶し(S504)、会員IDを記憶している状態で会員IDを読み取ると(S501でYES)、前記記憶している会員IDと該読み取った会員IDとが一致するか否かを判定し(S506)、一致すれば前記記憶要求を持玉管理装置62に対して送信する前記対応付け処理を行う(S508)一方、一致しなければ会員IDの記憶を維持して(S507)前記対応付け処理を行わないことにより、遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止することを特徴とするものである。
【0024】
また第2実施形態に係る遊技用システム1は、図6に示すように、会員IDを読み取ると(S05でYES)、前記記憶要求を持玉管理装置62に対して送信し、該持玉管理装置62は、図17に示すように、各台計数ユニット50のユニットIDに対応付けて当該各台計数ユニット50で読み取った会員IDを記憶するユニット管理テーブルを有し、図18に示すように、会員IDを記憶していない状態で記憶要求を受信すると(S1101でNO)、該記憶要求が示す会員IDを記憶し(S1102)、会員IDを記憶している状態で記憶要求を受信すると(S1101でYES)、前記記憶している会員IDと該記憶要求が示す会員IDとが一致するか否かを判定し(S1104)、一致すれば前記記憶要求が示す持玉数を加算する処理を行う(S1106)一方、一致しなければ会員IDの記憶を維持して(S1105)持玉数の加算を行わないことにより、遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止することを特徴とするものである。
【0025】
以下、まず第1実施形態について説明し、次に第2実施形態について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、最後に変形例について説明する。また、以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップSを「S」と略記する。
【0026】
[1.第1実施形態に係る遊技用システム1]
まず、図1〜図5を参照して、第1実施形態に係る遊技用システム1の構成について説明する。遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場内において、複数の遊技島の各々に設けられる島コンピュータ63と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10の各々に対応して設けられる各台計数ユニット50(玉貸発券処理部20+計数部30)と、全ての島コンピュータ63と通信可能な残額管理装置60,会員管理装置61,及び持玉管理装置62からなる。
【0027】
この遊技用装置及び遊技用システム1では、図2(b)に示すように、プリペイドカード2,携帯電話3,及び計数カード4が使用される。プリペイドカード2は、当該プリペイドカード2を個々に識別可能なプリペイドカードIDと、遊技用価値の大きさであるプリペイド残額を示すプリペイド残額データとが、遊技用価値の大きさを特定可能な遊技用価値特定情報として記憶されたものであり、遊技者に対して、各台計数ユニット50又は遊技場内の所定箇所に設けられるプリペイドカード発行装置(図示外)で発行される。
【0028】
携帯電話3は遊技者が所有する記録媒体の一例であって、通話機能やインターネット接続機能等を有する一般的なものであり、さらに不揮発性のEEPROMを備える非接触式のICチップを記憶領域として備えている。この携帯電話3を所有する遊技者が、自己の住所や氏名,及び携帯電話3の電話番号や電子メールアドレス等の会員情報を遊技場において登録して会員登録を行うと、当該携帯電話3を個々に識別可能な記録媒体識別情報である会員IDが、ICチップに記憶されて、当該携帯電話3が、各台計数ユニット50において使用可能となる。なお持玉数は、ICチップには記憶されない。
【0029】
計数カード4は、当該計数カード4を個々に識別可能な計数カードIDと、計数遊技媒体数である持玉数を特定可能な持玉数データとが、計数遊技媒体数を特定可能な計数遊技媒体数特定情報として記憶されたものであり、会員登録した携帯電話3を所有していない遊技者に対して、各台計数ユニット50で発行される。
【0030】
ここで残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及び島コンピュータ63について、図1を参照して説明する。残額管理装置60は、通信部,制御部(CPU,ROM,RAM等),入力手段(キーボードやマウス等),出力手段(ディスプレイ等),及び記憶手段(ハードディスク等)などを備えるコンピュータであり、プリペイドカード2のプリペイドカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって該遊技者が前払いしたプリペイド価値であるプリペイド残額を記憶する残額DBを有するものである。
【0031】
会員管理装置61も、通信部,制御部(CPU,ROM,RAM等),入力手段(キーボードやマウス等),出力手段(ディスプレイ等),及び記憶手段(ハードディスク等)などを備えるコンピュータであり、前記会員登録した携帯電話3の会員IDに対応付けて、前記会員情報(図示外)と、遊技者が所有する遊技用価値であって貯蓄した翌日以降も景品交換や遊技に使用可能な貯玉数とを記憶する会員DBを有するものである。
【0032】
持玉管理装置62も、通信部,制御部(CPU,ROM,RAM等),入力手段(キーボードやマウス等),出力手段(ディスプレイ等),及び記憶手段(ハードディスク等)などを備えるコンピュータであり、前記会員登録した携帯電話3の会員IDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって各台計数ユニット50の計数手段(玉カウンタ35)により計数されたパチンコ玉数である持玉数を記憶する管理手段であり、また計数カード4の計数カードIDに対応付けて、前記持玉数を記憶する、持玉DBを有するものである。
【0033】
島コンピュータ63は、接続される(即ち当該島コンピュータ63が設けられる遊技島に配置される)各台計数ユニット50と、残額管理装置60,会員管理装置61,及び持玉管理装置62との間におけるデータ通信を中継する中継装置である。
【0034】
次にパチンコ機10について説明する。パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1及び図2(a)に示すように、各台計数ユニット50に対応して(ここでは玉貸発券処理部20の右側に隣接して)設けられ、対応する各台計数ユニット50の玉貸発券処理部20と通信することにより、該玉貸発券処理部20が行う玉貸処理に応じて当該パチンコ機10からパチンコ玉を払い出して貸与する、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に設けられた遊技島において該パチンコ機10の機種等に従って配置されており、ユニークな台番号により個々に識別される。
【0035】
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、上皿に残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
【0036】
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸発券処理部20の玉貸通信部21aと通信可能に接続されており、パチンコ機10と玉貸発券処理部20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理(図6のS300),及び払出処理(同S700)において、玉貸発券処理部20との間で信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。玉払出装置13は、玉貸処理,及び払出処理において、予め定められた払出単位(例えば25玉)の整数倍のパチンコ玉を払い出すと共に、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
【0037】
残度数表示器14は、対応する玉貸発券処理部20のプリペイドカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2に記録されているプリペイド残額(即ち図3(a)に示す残額テーブルで記憶しているプリペイド残額)から特定される残度数を表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器によって構成されている。この残度数表示器14では、該玉貸通信部21aから残度数を示す度数表示信号が入力されることによって、該残度数が表示される。この度数表示信号に含まれる残度数は、「プリペイド残額÷最小の単位有価価値(ここでは100円)」の式で演算された商である。この残度数表示器14で表示される残度数は、残額テーブルで記憶しているプリペイド残額が更新される毎に、更新して表示される。
【0038】
玉貸ボタン15は、対応する玉貸発券処理部20のプリペイドカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2に記録されているプリペイド残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている貸出入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに貸出入力信号が入力され、該検出回路が該貸出入力信号の入力を検出することによって、玉貸発券制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識して、玉貸処理(図6のS300)を行う。
【0039】
カード返却ボタン16は、対応する玉貸発券処理部20のプリペイドカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2を返却するための返却操作を受け付けるボタンである。このカード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている返却入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに返却入力信号が入力され、該検出回路が該返却入力信号の入力を検出することによって、玉貸発券制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識して、カード返却処理(S400)を行う。
【0040】
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図2(a)に示すように、パチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図1に示すように、玉貸発券処理部20と接続されているので、遊技用装置を構成する該玉貸発券処理部20に属するものでもある。
【0041】
このパチンコ機10では、発射ハンドルが操作されると、上皿にあるパチンコ玉が遊技領域に打ち込まれて、遊技が行われる。そして遊技領域に打ち込まれた打込玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置が変動を開始し、該可変表示装置に表示される図柄の表示結果が特定の態様になると、大当りが発生する。また打込玉が入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大当りになると開放される大入賞口等)に入賞すると、払出制御基板12の制御により玉払出装置13から賞球が払い出され、該払い出された賞球は、まず上皿に導かれ、該上皿が満タンになると下皿に導かれる。そして下皿に導かれた賞球は、落下レバー(図示外)が操作されると、下皿から落下して、計数部30の玉載置部32に導かれる。なお打込玉は、図示しないが、当該パチンコ機10の背後に設けられたアウトタンク(図示外)で収集されて打込玉カウンタでカウントされ、カウント後に遊技島に取り込まれる。
【0042】
なお打込玉カウンタで打込玉が10個カウントされる毎に、1パルスの打込玉信号が該打込玉カウンタから出力されて玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22に入力される。ここで該玉貸発券制御部22は、対応するパチンコ機10が稼働していない非稼働時間を監視する監視手段として機能するものであり、具体的には、打込玉信号が最後に入力されてからの経過時間を非稼働時間として特定する。そして玉貸発券制御部22は、該特定した非稼働時間が予め設定した所定時間(例えば5分間)に到達したか否かを判定し(図6のS09)、到達した(YES)と判定された場合には、非稼働報知処理(同S900)を行う。
【0043】
次に各台計数ユニット50の玉貸発券処理部20について説明する。玉貸発券処理部20は遊技用装置を構成するものであって、図1及び図2(b)に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ28,紙幣挿入口23a,突出部20a,プリペイドカード挿入口25a,計数カード挿入口26a,及び携帯電話近接部27a等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機23,玉貸通信部21a,場内通信部21b,玉貸発券制御部22,プリペイドカードR/W25,プリペイドカードストッカ25b,計数カードR/W26,計数カードストッカ26b,及びICチップR/W27等を備え、突出部20aの右側面(即ち遊技者に向く側)にタッチパネル式のディスプレイ24を備え、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお玉貸発券処理部20の下部には、前面に計数部30の外部ユニット30aが配置され、内部に計数部30の内部ユニット30bが配置されているが、これらについては後述する。この玉貸発券処理部20と計数部30とで、遊技用装置である各台計数ユニット50が構成され、該各台計数ユニット50は、遊技用装置識別情報であるユニットIDにより個々に識別される。
【0044】
玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。場内通信部21bは、図1に示すように、島コンピュータ63を介して残額管理装置60,会員管理装置61,及び持玉管理装置62と通信可能に接続されており、それらと玉貸発券処理部20(各台計数ユニット50)との間における通信を司るものである。なお、図示しないが、玉貸発券制御部22は、前述の如く、対応するパチンコ機10の打込玉カウンタから出力される打込玉信号を受信する。
【0045】
玉貸発券制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸発券処理部20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
【0046】
この玉貸発券制御部22のRAMは、図3(a)に示す残額テーブル,及び図3(b)に示す持玉数テーブルを記憶している。図3(a)に示す残額テーブルでは、プリペイドカードR/W25で受け付けたプリペイドカード2から読み取ったプリペイドカードIDとプリペイド残額とが対応付けて記憶される。
【0047】
図3(b)に示す持玉数テーブルでは、会員ID又は計数カードIDと持玉数とが対応付けて記憶される。具体的には、会員ID,計数カードID,及び持玉数のいずれもが記憶されていない状態で、ICチップR/W27で携帯電話3を受け付けて会員ID(例えばM-000001)を読み取った場合には、該携帯電話3から読み取った会員IDに対応付けて持玉管理装置62の持玉DBで記憶されている持玉数(ここでは1500玉)を取得し、前記読み取った会員IDを記憶すると共に、該取得した持玉数を記憶する。また、会員ID,計数カードID,及び持玉数のいずれもが記憶されていない状態で、計数カードR/W26で計数カード4を受け付けて計数カードID(例えばK-000001)と持玉数(例えば1248玉)を読み取った場合には、該計数カード4から読み取った計数カードIDに対応付けて持玉管理装置62の持玉DBで記憶されている持玉数と該読み取った持玉数とを照合し、照合OKならば、該読み取った計数カードIDと持玉数を記憶する。
【0048】
また、会員ID,計数カードID,及び持玉数のいずれもが記憶されていない状態で、携帯電話3や計数カード4を受け付けることなく玉カウンタ35による計数が行われると、該計数された計数玉数を持玉数として記憶する。そして持玉数の記憶後に携帯電話3を受け付けると、該携帯電話3から読み取った会員IDに対応付けて持玉管理装置62の持玉DBで記憶されている持玉数を取得し、前記読み取った会員IDを記憶すると共に、該取得した持玉数を前記記憶している持玉数に加算更新する。また持玉数の記憶後に計数カード4を受け付けると、該計数カード4から読み取った計数カードIDに対応付けて持玉管理装置62の持玉DBで記憶されている持玉数と該読み取った持玉数とを照合し、照合OKならば、前記読み取った計数カードIDを記憶すると共に、前記読み取った持玉数を前記記憶している持玉数に加算更新する。
【0049】
なお持玉数テーブルで既に会員IDを記憶していると、計数カード4は受け付けられないが、これについては図12を参照して後述する。また持玉数テーブルで既に計数カードIDを記憶していると、会員IDは受け付けられないが、これについては図11を参照して後述する。
【0050】
そして持玉数テーブルで記憶している持玉数は、玉カウンタ35による計数が行われると、該計数された計数玉数が加算更新され、また払出処理(図6のS700)が行われると、使用玉数が減算更新される。なお会員IDは、図13に示す払出処理で持玉数が零になると消去され(S711)、また図11に示す会員ID受付処理で持玉数が零になると消去される(S510)。また計数カードIDは、図13に示す払出処理で持玉数が零になると消去され(S714)、また図14に示す遊技終了処理で持玉数が零になると消去される(S809)。ここで持玉数テーブル及び玉貸発券制御部22は、計数手段(玉カウンタ35)により計数された遊技媒体数(パチンコ玉数)である計数遊技媒体数(持玉数)を記憶する計数遊技媒体数記憶手段として機能するものである。
【0051】
紙幣識別機23は、図2(b)に示すように、紙幣挿入口23aから紙幣(1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,又は10000円紙幣)の挿入を受け付けて、該紙幣を識別するものである。なお識別された紙幣は、紙幣識別機23の後方に設けられる紙幣通路23b内を搬送されて遊技島に取り込まれ、遊技島内に設けられる搬送路を経て遊技島の端部に設けられる金庫に回収される。
【0052】
プリペイドカードR/W25は、図2(b)に示すように、プリペイドカード挿入口25aからプリペイドカード2の挿入を受け付けて、該プリペイドカード2からプリペイドカードID及びプリペイド残額を読み取るものである。プリペイドカードストッカ25bは、該プリペイドカードR/W25の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)のプリペイドカード2を貯留するものである。このプリペイドカードストッカ25bには、玉貸処理が行われてプリペイド残額が零になったプリペイドカード2が取り込まれて貯留される。またプリペイドカードR/W25にてプリペイドカード2を受け付けていない状態で、紙幣識別機23にて紙幣を受け付けた場合に、プリペイドカードストッカ25bで貯留しているプリペイドカード2のうちの1枚が、該プリペイドカードストッカ25bからプリペイドカードR/W25に対して搬送されて、プリペイドカードR/W25にセットされ、プリペイドカードR/W25は、該セットされたプリペイドカード2からプリペイドカードIDを読み取る。
【0053】
計数カードR/W26は、図2(b)に示すように、計数カード挿入口26aから計数カード4の挿入を受け付けて、該計数カード4から計数カードID及び持玉数を読み取るものである。計数カードストッカ26bは、該計数カードR/W26の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)の計数カード4を貯留するものである。この計数カードストッカ26bには、払出処理が行われて持玉数が零になった計数カード4が取り込まれて貯留される。また持玉数テーブルで会員IDを記憶しておらず、かつ計数カードR/W26にて計数カード4を受け付けていない状態で、後述する「遊技終了ボタン」の操作を受け付けた場合に、計数カードストッカ26bで貯留している計数カード4(以下、「ストックカード」とも称する。)のうちの1枚が、該計数カードストッカ26bから計数カードR/W26に対して搬送されて、計数カードR/W26にセットされ、計数カードR/W26は、該セットされた計数カード4から計数カードIDを読み取る。
【0054】
ICチップR/W27は、図2(b)に示すように、携帯電話近接部27aに近接された携帯電話3を受け付けて、該受け付けた携帯電話3のICチップから会員IDを読み取るものである。具体的には、ICチップR/W27は、図2(a)に示すように、「ケイタイ TOUCH」と表示されている携帯電話近接部27aの前方における所定空間に向けて、携帯電話3のICチップにアクセスするための電磁波を発信しており、携帯電話3が携帯電話近接部27aに近接される(かざされる)ことにより当該空間に入ってくると、該携帯電話3のICチップから、非接触で、会員IDを読み取る。このICチップR/W27は、遊技者が所有する携帯電話3に記録されており当該携帯電話3を個々に識別可能なカードIDを、遊技者が保持している当該携帯電話3から読み取る記録媒体識別情報読取手段として機能するものである。
【0055】
多機能ランプ28は、様々な色で点灯及び/又は点滅して発光することにより、該発光態様に応じた報知を行うものであり、例えば図15のS902に示す非稼働到達報知を行う。
【0056】
タッチパネル式のディスプレイ24は、各種の情報を表示する表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスである。このディスプレイ24において、持玉数テーブルで会員ID又は計数カードIDと持玉数とを記憶していない初期状態では、図4のD00の画面で、会員に対して携帯電話3の近接を促す旨と、持玉数0玉が表示される。また持玉数テーブルで会員ID及び持玉数を記憶している状態では、D01の画面で、会員IDを記憶中である旨と、該記憶している持玉数と、該持玉数を使用した払出処理を行うための払出操作を受け付ける「払出」ボタンと、遊技終了後に携帯電話3の近接を促す旨が表示される。また持玉数テーブルで計数カードID及び持玉数を記憶している状態では、D02の画面で、該記憶している持玉数と、前記「払出」ボタンと、遊技の終了操作を受け付ける「遊技終了」ボタンと、遊技終了後に「遊技終了」ボタンの操作を促す旨が表示される。さらに持玉数テーブルで会員ID又は計数カードIDが記憶されることなく持玉数のみが記憶されている状態では、D03の画面で、会員に対して携帯電話3の近接を促す旨と、該記憶している持玉数と、前記「払出」ボタンと、遊技の終了操作を受け付ける「遊技終了」ボタンと、会員でないビジターに対して遊技終了後に「遊技終了」ボタンの操作を促す旨が表示される。なお持玉数テーブルの持玉数が更新されると、ディスプレイ24に表示されている持玉数も更新表示される。
【0057】
次に各台計数ユニット50の計数部30について説明する。計数部30は遊技用装置の一部を構成するものであって、遊技媒体であるパチンコ玉を受け入れて計数する計数手段である玉カウンタ35を有するものである。なお玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、遊技島に取り込まれる。この計数部30は、図2(a)に示すように、玉貸発券処理部20の下部において前面に配置される外部ユニット30aと、図2(b)に示すように、玉貸発券処理部20の下部において内部に配置される内部ユニット30bとからなり、この計数部30と前記玉貸発券処理部20とで、遊技用装置である各台計数ユニット50が構成される。以下、計数部30の構造について、図5及び図6を参照して説明する。
【0058】
外部ユニット30aの内部には、図5(b)に示すように、パチンコ機10の下皿から落下されたパチンコ玉を受け入れて載置する玉載置部32と、該玉載置部32の下流側に設けられ、該玉載置部32上のパチンコ玉の玉カウンタ35への受入を可能又は不可能とするシャッタ33と、玉載置部32の下方に設けられる流出路40とが設けられている。ここでシャッタ33は、計数カードストッカ26bにストックカードが有ることを条件に開放され、該ストックカードが無くなると閉鎖される。またシャッタ33は、計数カードストッカ26bにストックカードが有っても、計数部30において計数が禁止されると閉鎖される。
【0059】
また外部ユニット30aの前面には、図5(a)に示すように、LED(発光ダイオード)41が設けられ、さらに外部ユニット30aの下面には、流出路40の下流側の端部において、該流出路40内を流下したパチンコ玉を受け止める受皿40が設けられている。
【0060】
また内部ユニット30bの内部には、図5(c)に示すように、玉載置部32の下流側の端部に連通する流入路34と、該流入路34の下流側の端部に設けられ、該流入路34内を流下するパチンコ玉を計数する玉カウンタ35と、流入路34の下方に設けられ、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉の一部を貯留し、その下流側の端部が前記流出路40の上流側の端部に連通する玉貯留部36と、流入路34の下流側の端部に連通し、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉のうち玉貯留部36に貯留される以外のパチンコ玉を遊技島内に流すための排出路37と、玉貯留部36の下流側の端部に設けられ、該玉貯留部36から払い出されるパチンコ玉を計数する払出カウンタ38とが設けられている。ここで玉貯留部36には、前記払出単位(例えば25玉)に満たない数のパチンコ玉を計数部30から払出可能なように、当該払出単位未満の最大数(即ち24玉)のパチンコ玉が貯留される。
【0061】
そして図1に示すように、シャッタ33を駆動するソレノイド(図示外),玉カウンタ35に設けられる各計数センサ,及び払出カウンタ38に設けられる払出センサは、計数部30の計数制御部31に接続されている。また計数部30の計数制御部31は、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22と通信可能に接続されている。
【0062】
ここで計数部30におけるパチンコ玉の流れについて説明する。計数待機中(即ちシャッタ33が開放中)に、パチンコ機10の下皿からパチンコ玉が落下されると、該パチンコ玉が玉載置部32上を流下して、シャッタ33を通過し、流入路34内を流下して、玉カウンタ35により計数される。該玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされるまでは、図5(c)の矢印A方向に進んで玉貯留部36に貯留され、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされた後は、矢印B方向に進み排出路37内を流下して、遊技島内に取り込まれる。なお玉カウンタ35による計数値は、計数制御部31で検知されて、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22に対して送信され、持玉数テーブルで記憶している持玉数テーブルに対して加算更新される。
【0063】
次に、第1実施形態に係る遊技用システム1の、各台計数ユニット50の作用について説明する。この各台計数ユニット50は、遊技場の営業中において、図示しない計数処理と、図6に示す営業中処理とを、並行して行っている。ここで計数処理は、玉カウンタ35による計数が行われると、該計数値を、持玉数テーブルで記憶している持玉数テーブルに対して加算更新する処理である。以下、図6〜図16を参照して、営業中処理及びサブルーチンの各処理を説明する。
【0064】
まず図6は、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22が行う営業中処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、S01で、プリペイドカードR/W25によるプリペイドカード2の受付を待機し、S02で、紙幣識別機による紙幣の受付を待機し、S03で、玉貸ボタン15の操作を待機し、S04で、カード返却ボタン16の操作を待機し、S05で、ICチップR/W27による会員IDの読取を待機し、S06で、計数カードR/W26による計数カード4の受付を待機し、S07で、ディスプレイ24に表示される「払出」ボタンの操作を待機し、S08で、ディスプレイ24に表示される「遊技終了」ボタンの操作を待機し、S09で、前記非稼働時間が所定時間に到達するのを待機し、S10で、所定の解除操作の受付を待機しており、S01〜S09のループを繰り返している。なお解除操作の受付は、例えば遊技場の店員が操作するリモコンから解除要求信号を受信することや、図示しない解除操作ボタンの操作を遊技場の店員より受け付けることである。
【0065】
そして玉貸発券制御部22は、S01でプリペイドカード2の受付が有る(YES)と判定した場合には、S100のプリペイド残額照合処理(図7)を行い、S02で紙幣の受付が有る(YES)と判定した場合には、S200の入金処理(図8)を行い、S03で玉貸ボタン15の操作が有る(YES)と判定した場合には、S300で玉貸処理(図9)を行い、S04でカード返却ボタン16の操作が有る(YES)と判定した場合には、S400でカード返却処理(図10)を行い、S05で会員IDの読取が有る(YES)と判定した場合には、S500の会員ID受付処理(図11)を行い、S06で計数カード4の受付が有る(YES)と判定した場合には、S600の持玉数照合処理(図12)を行い、S07で払出ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S700の払出処理(図13)を行い、S08で遊技終了ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S800の遊技終了処理を行い、S09で非稼働時間が所定時間(例えば5分)に到達した(YES)と判定した場合には、S900の非稼働報知処理を行い、S10で解除操作の受付が有る(YES)と判定した場合には、S1000の解除処理を行う。
【0066】
次に図7は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンであるプリペイド残額照合処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S01で、プリペイドカードR/W25によるプリペイドカード2の受付が有る(YES)と判定した場合には、S101で、該プリペイドカードR/W25によりプリペイドカード2から読み取ったプリペイドカードIDとプリペイド残額とを示すプリペイド残額照合要求を残額管理装置60に対して送信して、S102で、該残額管理装置60から送信されてくる照合OK通知の受信を待機し、S103で、該残額管理装置60から送信されてくる照合NG通知の受信を待機する。
【0067】
前記プリペイド残額照合要求を受信した残額管理装置60は、該プリペイド残額照合要求が示すプリペイドカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額と、該プリペイド残額照合要求が示すプリペイド残額とが一致するか否かを判定し、一致するならば、照合OK通知を各台計数ユニット50に対して返信し、一致しないならば、照合NG通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0068】
玉貸発券制御部22は、S102で照合OK通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S104で、前記読み取ったプリペイドカードIDとプリペイド残額を残額テーブルで記憶して、プリペイド残額照合処理を終了する。一方、S103で照合NG通知の受信が有る(NO)と判定した場合には、S105で、前記受け付けたプリペイドカード2を排出して、プリペイド残額照合処理を終了する。
【0069】
次に図8は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである入金処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S02で、紙幣識別機23による紙幣の受付が有る(YES)と判定した場合には、S201で、該紙幣の識別がOKであるか否かを判定する。このS201で紙幣の識別がNG(NO)と判定した場合には、S202で、前記受け付けた紙幣を排出して、入金処理を終了する。
【0070】
一方、S201で紙幣の識別がOK(YES)と判定した場合には、S203で、プリペイドカードR/W25によりプリペイドカード2を受付中であるか否かを判定する。このS203でプリペイドカード2を受付中である(YES)と判定した場合には、S206に進む。一方、S203でプリペイドカード2を受付中でない(NO)と判定した場合には、S204で、プリペイドカードストッカ25bからプリペイドカードR/W25にプリペイドカード2を搬送してプリペイドカードIDを読み取り、S205で、該読み取ったプリペイドカードIDを残額テーブルで記憶して、S206に進む。
【0071】
S206では、残額テーブルで記憶しているプリペイドカードIDと前記識別した紙幣の金額である入金額とを示す加算要求を残額管理装置60に対して送信して、S207で、該残額管理装置60から送信されてくる加算完了通知の受信を待機する。
【0072】
前記加算要求を受信した残額管理装置60は、該加算要求が示すプリペイドカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額に対して、該加算要求が示す入金額を加算して、加算完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0073】
玉貸発券制御部22は、S207で加算完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S208で、前記受け付けた紙幣を遊技島に取り込み、S209で、残額テーブルで記憶しているプリペイド残額に対して、前記入金額を加算すると共に、該加算後のプリペイド残額をプリペイドカード2に記録して、入金処理を終了する。
【0074】
次に図9は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである玉貸処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S03で、玉貸ボタン15の操作が有る(YES)と判定した場合には、S301で、残額テーブルで記憶しているプリペイド残額が零であるか否かを判定する。このS301でプリペイド残額が零である(YES)と判定した場合には、S302で、玉貸操作を無効として、玉貸処理を終了する。
【0075】
一方、S301でプリペイド残額が零でない(NO)と判定した場合には、S301aで、持玉数テーブルで既に会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS301aで会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S303に進む。一方、S301aで会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S301bで、RAMで玉貸可フラグの記憶が有るか否かを判定する。この玉貸可フラグは、既に記憶されている会員IDの遊技者に玉貸を許諾する旨を示すフラグであり、該既に記憶されている会員IDと同一の会員IDが受け付けられると(即ち当該遊技者である確認が取れると)、後述するS301fで記憶され、プリペイド残額が零になると、後述するS312で消去される。このS301bで玉貸可フラグの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S303に進む。
【0076】
一方、S301bで玉貸可フラグの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S301cで、携帯電話3の近接を促す旨をディスプレイ24に表示して、S301dで、ICチップR/W27に近接された携帯電話3からの会員IDの読取を待機する。このS301dで会員IDの読み取るが有る(YES)と判定した場合には、S301eで、前記記憶している会員IDと該読み取った会員IDとが一致するか否かを判定する。このS301eで会員IDが一致しない(NO)と判定した場合には、前記S302に進む。一方、S301eで会員IDが一致する(YES)と判定した場合には、RAMで玉貸可フラグを記憶して、S303に進む。
【0077】
これによれば、ある遊技者(例えば会員A)の会員IDが既に記憶されている場合には、他の遊技者(例えば会員B)の会員IDが受け付けられても玉貸は行われず、会員Aの会員IDが受け付けられた場合にのみ、玉貸が行われる。ここで仮に、会員Aの会員IDが既に記憶されている場合でも、会員Bが挿入したプリペイドカード2や紙幣に基づくプリペイド残額を使用した玉貸を可能とした場合には、該会員Bが遊技をして計数した持玉数が記憶されている状態で会員Aの会員IDが再び受け付けられると、該持玉数が当該会員Aの会員IDに対応付けられてしまい、会員Bが獲得した持玉数が会員Aに盗み取られてしまうという問題が生ずるが、この実施例によれば、会員Bは玉貸が不能で遊技ができないので、上記問題は生じない。
【0078】
S303では、該プリペイド残額が予め定められた玉貸設定額(例えば500円)以上であるか否かを判定する。このS303でプリペイド残額が玉貸設定額以上である(YES)と判定した場合には、該玉貸設定額を使用額として特定して、S306に進む。一方、S303でプリペイド残額が玉貸設定額未満である(NO)と判定した場合には、該プリペイド残額を使用額として特定して、S306に進む。
【0079】
S306では、S304又はS305で特定した使用額分の玉貸処理を、対応するパチンコ機10と通信を行うことにより実行して、S307に進む。具体的には、使用額が玉貸設定額である場合には、1度数=100円に相当する前記払出単位(例えば25玉)のパチンコ玉の払出を、該玉貸設定額分だけ(即ち5回)繰り返すことにより、当該玉貸設定額分のパチンコ玉を払い出し、使用額がプリペイド残額である場合には、1度数=100円に相当する前記払出単位(例えば25玉)のパチンコ玉の払出を、該プリペイド残額分だけ繰り返すことにより、当該プリペイド残額分のパチンコ玉を払い出す。そしてS307では、残額テーブルで記憶しているプリペイドカードIDと前記使用額とを示す減算要求を残額管理装置60に対して送信して、S308で、該残額管理装置60から送信されてくる減算完了通知の受信を待機する。
【0080】
前記減算要求を受信した残額管理装置60は、該減算要求が示すプリペイドカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額から、該減算要求が示す使用額を減算して、減算完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0081】
玉貸発券制御部22は、S308で減算完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S309で、残額テーブルで記憶しているプリペイド残額から、前記使用額を減算すると共に、該減算後のプリペイド残額をプリペイドカード2に記録して、S310で、該減算後のプリペイド残額が零であるか否かを判定する。このS310でプリペイド残額が零でない(NO)と判定した場合には、玉貸処理を終了する。一方、S310でプリペイド残額が零である(YES)と判定した場合には、S311で、プリペイドカードR/W25で受付中のプリペイドカード2をプリペイドカードストッカ25bに収納し、玉貸可フラグの記憶が有れば、S312で、該玉貸可フラグを消去して、玉貸処理を終了する。
【0082】
次に図10は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンであるカード返却処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S04で、カード返却ボタン16の操作が有る(YES)と判定した場合には、S401で、プリペイドカードR/W25でプリペイドカード2を受付中であるか否かを判定する。このS401でプリペイドカード2を受付中でない(NO)と判定した場合には、S402で、返却操作を無効として、カード返却処理を終了する。一方、S401でプリペイドカード2を受付中である(YES)と判定した場合には、S403で、残額テーブルにおけるプリペイドカードIDとプリペイド残額の記憶を消去して、S404で、プリペイドカードR/W25で受付中のプリペイドカード2を返却して、カード返却処理を終了する。
【0083】
次に図11は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである会員ID受付処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S05で、ICチップR/W27による会員IDの読取が有る(YES)と判定した場合には、S500aで、持玉数テーブルで計数カードIDの記憶が有るか否か(即ち計数カードR/W26で計数カード4を受付中であるか否か)を判定する。このS500aで計数カードIDの記憶が有る(即ち計数カード4を受付中である)と判定した場合には、S500bで、会員IDの受付を無効として、会員ID受付処理を終了する。一方、S500aで計数カードIDの記憶が無い(即ち計数カード4を受付中でない)と判定した場合には、S501に進む。つまり、計数カード4の受付中には会員IDを受け付けない。
【0084】
S501では、持玉数テーブルで既に会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS501で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S502で、前記読み取った会員IDを示す持玉数取得要求を持玉管理装置62に対して送信して、S503で、該持玉管理装置62から送信されてくる持玉数通知の受信を待機する。
【0085】
前記持玉数取得要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数取得要求が示す会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数を示す持玉数通知を各台計数ユニット50に対して返信する。玉貸発券制御部22は、S503で持玉数通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S504で、前記読み取った会員IDと該持玉数通知が示す持玉数を持玉数テーブルで記憶し、S505で、前記図4のD01に示す画面を表示することにより、会員ID記憶中報知を行って、会員ID受付処理を終了する。
【0086】
ここでS504の処理を行う持玉数テーブル及び玉貸発券制御部22は、記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)により記録媒体識別情報(会員ID)を読み取ったことに基づいて、該読み取った記録媒体識別情報を記憶する識別情報記憶処理を行う識別情報記憶手段として機能するものである。
【0087】
またS505の処理を行うディスプレイ24及び玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶していることに基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段として機能するものである。これによれば、会員IDを記憶していることに基づいて、会員IDを記憶している旨が報知されるので、当該会員IDを記憶させた遊技者や該遊技者以外の他人に対して、会員IDを記憶していることを認識させることができる。
【0088】
前記S501で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S506で、該記憶している会員IDと前記S05で読み取った会員IDとが一致するか否かを判定する。このS506の処理を行う玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、前記記憶している記録媒体識別情報と該読み取った記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段として機能するものである。
【0089】
このS506で会員IDが一致しない(NO)と判定した場合には、前記識別情報記憶処理(S504)を行わずに、S507で、既に記憶している会員IDの記憶を維持して、会員ID受付処理を終了する。
【0090】
一方、S506で会員IDが一致する(YES)と判定した場合には、S508で、該会員IDと持玉数とを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信して、S509で、該持玉管理装置62から送信されてくる記憶完了通知の受信を待機する。このS508の処理を行う玉貸発券制御部22は、記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)により読み取った記録媒体識別情報(会員ID)と計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)とを対応付けるための対応付け処理(記憶要求の送信)を行う対応付け処理手段として機能するものである。
【0091】
前記記憶要求を受信した持玉管理装置62は、該記憶要求が示す会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数に対して、該記憶要求が示す持玉数を加算して、記憶完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0092】
玉貸発券制御部22は、S509で記憶完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合に、S510で、持玉数テーブルにおける会員IDと持玉数の記憶を消去し、S511で、前記S505の会員ID記憶中報知を終了して、会員ID受付処理を終了する。このS510に示す処理は、前記一致判定手段(S506)により記録媒体識別情報(会員ID)が一致しないと判定されたことを条件として、計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を零にする零更新処理と、該零更新処理により計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数が零となることに伴って、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)での記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理である。
【0093】
以上、図11で説明したように、各台計数ユニット50において、遊技者が、自らが所有する携帯電話3の会員IDを記憶させておけば、当該会員IDがもう一度読み取られない限り、会員IDと持玉数とを対応付けるための対応付け処理が行われないので、当該遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止できる。
【0094】
なおS505の会員ID記憶中報知を行わずに、変形例に示すように、S505’の会員ID記憶中報知を行うものであっても良い。具体的には、前記S501で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、前記S502〜S504の処理を行うが前記S505の会員ID記憶中報知を行わずに、会員ID受付処理を終了する一方、前記S501で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S505’で、会員IDを記憶中である旨をディスプレイ24で表示する会員ID記憶中報知を行って、会員ID受付処理を終了する。
【0095】
このS505’の処理を行うディスプレイ24及び玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で、記録媒体識別情報を読み取ったこと(S05及びS501でYES)に基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段として機能するものである。これによれば、会員IDを記憶している状態で、会員IDを読み取ったことに基づいて、会員IDを記憶している旨が報知されるので、当該会員IDを記憶させた遊技者以外の他人に対して、会員IDを記憶していることを認識させることができる。
【0096】
次に図12は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである持玉数照合処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S06で、計数カードR/W26による計数カード4の受付が有る(YES)と判定した場合には、S600aで、持玉数テーブルで既に会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS600aで会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S605で、前記受け付けた計数カード4を排出して、持玉数照合処理を終了する。一方、S600aで会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S601に進む。つまり、会員IDの記憶中には計数カード4を受け付けない。
【0097】
S601では、該計数カードR/W26により計数カード4から読み取った計数カードIDと持玉数とを示す持玉数照合要求を持玉管理装置62に対して送信して、S602で、該持玉管理装置62から送信されてくる照合OK通知の受信を待機し、S603で、該持玉管理装置62から送信されてくる照合NG通知の受信を待機する。
【0098】
前記持玉数照合要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数照合要求が示す計数カードIDに対応付けて前記持玉DBで記憶している持玉数と、該持玉数照合要求が示す持玉数とが一致するか否かを判定し、一致するならば、照合OK通知を各台計数ユニット50に対して返信し、一致しないならば、照合NG通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0099】
玉貸発券制御部22は、S602で照合OK通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S604で、前記読み取った計数カードIDと持玉数を持玉数テーブルで記憶して、持玉数照合処理を終了する。一方、S603で照合NG通知の受信が有る(NO)と判定した場合には、S605で、前記受け付けた計数カード4を排出して、持玉数照合処理を終了する。
【0100】
次に図13は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである払出処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S07で、払出ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S701で、持玉数テーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。このS701で持玉数が零である(YES)と判定された場合には、S702で、払出操作を無効として、払出処理を終了する。
【0101】
一方、S701で持玉数が零でない(NO)と判定した場合には、S703で、該持玉数が予め設定された払出設定数(例えば5度数分の125玉)以上であるか否かを判定する。このS703で持玉数が払出設定数以上である(YES)と判定した場合には、S704で、該払出設定数分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令することにより、該払出設定数分の単位払出処理を行うと共に、当該単位払出処理に供された払出設定数を持玉数テーブルで記憶している持玉数から減算する減算処理を行って、S707に進む。
【0102】
一方、S703で持玉数が払出設定数未満である(NO)と判定した場合には、S705で、該持玉数が前記払出単位(例えば1度数分の25玉)以上であるか否かを判定する。このS705で持玉数が払出単位以上である(YES)と判定した場合には、S706で、該払出単位分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令することにより、該払出単位分の単位払出処理を行うと共に、当該単位払出処理に供された払出単位を持玉数テーブルで記憶している持玉数から減算する減算処理を行って、S705に戻る。そしてS705で持玉数が払出単位未満である(NO)と判定された場合には、S707に進む。従って、例えば持玉数が124玉である場合には、25玉をパチンコ機10から払い出すS706の処理が4回繰り返され、持玉数が24玉となって、S707に進む。
【0103】
S707では、持玉数が零を超えて払出単位未満の単位未満端数であるか否かを判定する。このS707で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定した場合、即ちS704又はS706の処理後の持玉数が単位未満端数である場合には、S708で、該単位未満端数のパチンコ玉を計数部30から払い出すことにより、単位未満払出処理を行うと共に、当該単位未満払出処理に供された単位未満端数を持玉数テーブルで記憶している持玉数から減算する(即ち持玉数を零にする)減算処理を行って、S710に進む。
【0104】
この単位未満払出処理が行われると、玉貸発券制御部22の制御により払出カウンタ38が開放され、玉貯留部36に貯留されているパチンコ玉が払出カウンタ38を通過して払出センサ(図示外)により計数され、該払出センサによる計数値が払出数に達すると、払出カウンタ38が閉鎖される。払出カウンタ38を通過したパチンコ玉は、流出路39内を流下して、受皿40により受け止められ、遊技者は、該パチンコ玉をパチンコ機10の上皿に供給することにより遊技に使用できる。
【0105】
一方、S707で持玉数が単位未満端数でない(NO)と判定した場合、即ちS704の処理後の持玉数が払出単位以上又は零である場合には、S709で、該持玉数が零であるか否かを判定する。このS709で持玉数が零でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定した場合には、払出処理を終了する。一方、S709で持玉数が零である(YES)と判定した場合には、S710に進む。
【0106】
S710では、持玉数テーブルで会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS710で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S711で、該会員IDの記憶を消去して、払出処理を終了する。このS711の処理は、減算処理により計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)が零となったことに基づいて、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)での記録媒体識別情報(会員ID)の記憶を無効とする識別情報無効処理である。
【0107】
一方、S710で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S712で、計数カードR/W26により計数カード4を受付中であるか否かを判定する。このS712で計数カード4を受付中でない(NO)と判定した場合には、払出処理を終了する。一方、S712で計数カード4を受付中である(YES)と判定した場合には、S713で、該計数カード4を計数カードストッカ26bに収納し、S714で、持玉数テーブルにおける計数カードIDの記憶を消去して、払出処理を終了する。
【0108】
次に図14は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである遊技終了処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S08で、遊技終了ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S801で、持玉数テーブルで会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS801で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S802で、遊技終了操作を無効として、遊技終了処理を終了する。一方、S801で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S803で、持玉数テーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。このS803で持玉数が零である(YES)と判定した場合には、前記S802に進む。
【0109】
一方、S803で持玉数が零ではない(NO)と判定した場合には、S804で、計数カードR/W26により計数カード4を受付中であるか否かを判定する。このS804で計数カード4を受付中である(YES)と判定した場合には、S807に進む。一方、S804で計数カード4を受付中でない(NO)、即ち持玉数テーブルで会員ID又は計数カードIDを記憶しておらず持玉数のみを記憶していると判定した場合には、S805で、計数カードストッカ26bから計数カードR/W26に計数カード4を搬送して計数カードIDを読取、S806で、該読み取った計数カードIDを持玉数テーブルで記憶して、S807に進む。
【0110】
S807では、持玉数テーブルで記憶している計数カードIDと持玉数とを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信して、S808で、該持玉管理装置62から送信されてくる加算完了通知の受信を待機する。
【0111】
前記記憶要求を受信した持玉管理装置62は、該記憶要求が示す計数カードIDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数に対して、該記憶要求が示す持玉数を加算して、記憶完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0112】
玉貸発券制御部22は、S808で記憶完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合に、S809で、持玉数テーブルにおける計数カードIDと持玉数の記憶を消去し、S810で、計数カードR/W26により受付中の計数カード4を排出して、遊技終了処理を終了する。
【0113】
ここでS810の処理を行う玉貸発券制御部22は、所定の終了操作を受け付けたことに基づいて、計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を特定可能な計数遊技媒体数特定情報(計数カードID及び持玉数)が記録された計数記録媒体(計数カード4)を排出する排出処理を行う排出処理手段として機能するものである。またS802の処理を行う玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶していることを条件として、前記排出処理(S810)の実行を制限する排出制限処理を行う排出制限処理手段として機能するものである。
【0114】
以上、図14で説明したように、持玉数を特定可能な計数カード4が排出されるので、携帯電話3を所有していない遊技者にも対応できる一方、携帯電話3を所有する遊技者が会員IDを記憶させておけば、計数カード4の排出が制限されるので、当該遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止できる。
【0115】
なお前記図11でS505の会員ID記憶中報知を行わずに、変形例に示すように、S802’の会員ID記憶中報知を行うものであっても良い。具体的には、S801で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合に、S802’で、会員IDを記憶中である旨をディスプレイ24で表示する会員ID記憶中報知を行って、S802に進む。
【0116】
このS802’の処理を行うディスプレイ24及び玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で、所定の終了操作を受け付けたこと(S08及びS801でYES)に基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段として機能するものである。これによれば、会員IDを記憶している状態で、会員IDを読み取ったことに基づいて、会員IDを記憶している旨が報知されるので、当該会員IDを記憶させた遊技者以外の他人に対して、会員IDを記憶していることを認識させることができる。
【0117】
次に図15は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである非稼働報知処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S09で、非稼働時間が所定時間(例えば5分)に到達した(YES)と判定した場合には、S901で、持玉数テーブルで会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS901で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、非稼働報知処理を終了する。一方、S901で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S902で、多機能ランプ28を所定の態様で発光することにより、非稼働到達報知を行って、非稼働報知処理を終了する。ここでS902の処理を行う多機能ランプ28及び玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で非稼働時間が所定時間に達したことに基づいて、その旨を報知する非稼働報知手段として機能するものである。
【0118】
次に図16は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである解除処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S10で、解除操作が有る(YES)と判定した場合には、S1001で、持玉数テーブルで会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS1001で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S1002で、解除操作を無効として、解除処理を終了する。
【0119】
一方、S1001で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S1003で、持玉数テーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。このS1003で持玉数が零でない(NO)と判定した場合には、S1004で、前記図14のS805〜S810の処理(即ち前記S810の排出処理及び前記S809の零更新処理)を行い、S1005で、持玉数テーブルにおける会員IDの記憶を消去する前記識別情報無効処理を行うと共に、前記玉貸可フラグの記憶が有れば、該玉貸可フラグを消去し、S1006で、前記S505の会員ID記憶中報知を終了して、解除処理を終了する。一方、S1003で持玉数が零である(YES)と判定した場合にも、S1005に進む。
【0120】
ここで図16に示す処理を行う玉貸発券制御部22は、非稼働報知手段(多機能ランプ28)による報知(S902)が行われた後に遊技場の店員による解除操作を受け付けたことに基づいて、計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を別途記憶させるための別途記憶処理(S1004で引用する前記S810の処理)と、零更新処理(S1004で引用する前記S809の排出処理)と、識別情報無効処理(S1005)とを行うものである。これによれば、会員IDを記憶している状態で、対応するパチンコ機10の非稼働時間が所定時間に達したことに基づいて、その旨が報知され、解除操作を受け付けたことに基づいて、持玉数を別途記憶させるための別途記憶処理と、持玉数を零に更新する零更新処理と、会員IDの記憶を無効とする識別情報無効処理とが行われるので、例えば悪戯で会員IDを記憶させた後に放置された状態を解消して、パチンコ機10の稼働が低下するのを防止できる。なお解除操作は、非稼働到達報知が行われた後には限られず、遊技場の営業中であれば、いつでも受付可能である。
【0121】
[2.第2実施形態に係る遊技用システム1]
次に第2実施形態に係る遊技用システム1について説明する。前記第1実施形態では、各台計数ユニット50が、図3(b)に示す持玉数テーブルで会員IDを記憶し、図6のS05で会員IDの読取が有ると、図11に示す会員ID受付処理を行っていたが、この第2実施形態では、各台計数ユニット50が、持玉数テーブルで会員IDを記憶せず、図6のS05で会員IDの読取が有ると、該読み取った会員IDと持玉数テーブルで記憶している持玉数と当該各台計数ユニット50のユニットIDとを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信し、持玉管理装置62が、図17に示すユニット管理テーブルでユニットIDと会員IDとを対応付けて記憶し、前記記憶要求を受信すると、図18に示す記憶要求受信処理を行う。
【0122】
まず図17は、第2実施形態に係る持玉管理装置62が記憶しているユニット管理テーブルの一例を表す図である。このユニット管理テーブルでは、複数の各台計数ユニット50の各々のユニットIDに対応付けて、当該各台計数ユニット50で読み取った会員IDが記憶される。
【0123】
次に図18は、第2実施形態に係る持玉管理装置62が行う記憶要求受信処理の一例を表すフローチャートである。各台計数ユニット50の玉貸発券制御部22は、前記図6のS05で、会員IDの読取が有る(YES)と判定した場合に、S1150aで、持玉数テーブルで計数カードIDの記憶が有るか否か(即ち計数カードR/W26で計数カード4を受付中であるか否か)を判定する。このS1150aで計数カードIDの記憶が有る(即ち計数カード4を受付中である)と判定した場合には、S1150bで、会員IDの受付を無効として、処理を終了する。一方、S1150aで計数カードIDの記憶が無い(即ち計数カード4を受付中でない)と判定した場合には、S1101で、前記読み取った会員IDと持玉数テーブルで記憶している持玉数と当該各台計数ユニット50のユニットIDとを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信する。
【0124】
該記憶要求を受信した持玉管理装置62の制御部は、S1102で、該記憶要求が示すユニットIDに対応付けてユニット管理テーブルで既に会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS1102で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S1103で、当該ユニットIDに対応付けて当該会員IDを記憶する識別情報記憶処理を行い、S1104で、当該会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数を示す持玉数通知を各台計数ユニット50に対して返信する。そして該持玉数通知を受信した各台計数ユニット50は、S1151で、該持玉数通知が示す持玉数を持玉数テーブルで記憶し、S1152で、前記図4のD01に示す会員ID記憶中報知を行う。
【0125】
一方、S1102で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S1105で、該記憶している会員IDと前記記憶要求が示す会員IDとが一致するか否かを判定する。このS1105で会員IDが一致しない(NO)と判定した場合には、前記識別情報記憶処理(S1103)を行わずに、S1106で、既に記憶している会員IDの記憶を維持して、S1107で、不一致判定通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0126】
一方、S1105で会員IDが一致する(YES)と判定した場合には、S1108で、該会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数に対して、前記記憶要求が示す持玉数を加算し、S1109で、ユニット管理テーブルにおける該会員IDの記憶を消去して、S1110で、一致判定通知を各台計数ユニット50に対して返信する。そして該一致判定通知を受信した各台計数ユニット50は、S1153で、持玉数テーブルにおける持玉数の記憶を消去する。
【0127】
以上、図18で説明したように、各台計数ユニット50において、遊技者が、自らが所有する携帯電話3の会員IDを記憶させておけば、当該会員IDがもう一度読み取られない限り、会員管理装置61において、持玉数の加算が行われないので、当該遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止できる。
【0128】
最後に、本発明のその他の変形例について説明する。
【0129】
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技機が、CR式のパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、非CR式や封入式のパチンコ機10であっても良い。また遊技機は、パチンコ機10ではなく、スロットマシンやゲーム機であっても良い。
【0130】
上記の実施形態では、図1に示すように、会員管理装置61と持玉管理装置62が別体である例について説明したが、これに限らず、会員管理装置61と持玉管理装置62が一体の管理装置とし、該管理装置が、会員IDに対応付けて、会員情報,持玉数,及び貯玉数を記憶する管理手段を有するものであっても良い。
【0131】
上記の実施形態では、図2(b)に示すプリペイドカード2が使用される例について説明したが、これに限らず、携帯電話3や計数カード4にプリペイド残額を記録し、該プリペイド残額に基づいて玉貸処理が行われるものであっても良い。また会員については、携帯電話3で持玉数の貯蓄や払い出しを行い、計数カード4でプリペイド残額に基づく玉貸を行うものであっても良い。
【0132】
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、記録媒体が携帯電話3である例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、非接触式のICチップを搭載した会員カードであっても良い。また上記の実施形態では、記録媒体識別情報が会員IDである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体識別情報は、当該携帯電話3に搭載されたICチップのチップIDや、当該携帯電話3の電話番号や電子メールアドレスであっても良い。即ち記録媒体識別情報は、記録媒体(携帯電話3)を個々に識別可能な情報であれば良い。さらに、例えば記録媒体識別情報であるチップID,電話番号,又は電子メールアドレスと会員IDとを対応付け、当該記録媒体識別情報から、対応する会員IDに対応付けられている持玉数が特定できるものであっても良い。
【0133】
上記の実施形態では、管理装置(持玉管理装置62)において、記録媒体識別情報(会員ID)に対応付けて計数遊技媒体数(持玉数)を記憶するID管理を行い、記録媒体(携帯電話3)には計数遊技媒体数が記録されない例について説明したが、これに限らず、ID管理を行うと共に記録媒体に計数遊技媒体数を記録するものであっても良く、またID管理を行わずに記録媒体に計数遊技媒体数を記録するものであっても良い。即ち対応付け処理には、管理装置において記録媒体識別情報と計数遊技媒体数とを対応付けるための処理の他に、記録媒体に計数遊技媒体数を記録する処理も含まれる。
【0134】
上記の実施形態では、図4のD01に示すように、ディスプレイ24で「会員ID記憶中」を表示することにより、記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している旨を報知する例について説明したが、これに限らず、例えば「遊技中」と表示することにより、記録媒体識別情報を記憶している旨を報知するものであっても良い。即ち識別情報記憶報知手段は記録媒体識別情報を記憶している旨を報知するものであれば、その報知態様は特に限定されない。
【0135】
上記の実施形態では、各台計数ユニット50において、持玉数に基づく払出処理が行われる際に、持玉管理装置62で記憶している持玉数は、払出処理が行われる毎には減算されず、会員IDの2度目の受付や遊技終了ボタンの操作があったことに基づいて更新される例について説明したが、これに限らず、持玉管理装置62で記憶している持玉数が、払出処理が行われる毎には減算されるようにしても良い。
【0136】
上記の実施形態では、各台計数ユニット50において、持玉数を使用した払出処理が行われる例について説明したが、これに限らず、該携帯電話3の会員IDに対応付けて会員管理装置61の会員DBで記憶されている貯玉数の範囲内の遊技媒体を対応する遊技機での遊技に使用させる貯玉再プレイ処理ができるようにしても良い。
【0137】
上記の実施形態では、図6に示すように、S08で遊技終了ボタンの操作が有ると、S800の遊技終了処理が行われる例について説明したが、これに限らず、カード返却ボタン16の操作が有ると、S400のカード返却処理,及びS800の遊技終了処理が行われるようにしても良い。
【0138】
上記の実施形態では、玉貸発券制御部22が、パチンコ機10の打込玉カウンタから送信されてくる打込玉信号に基づいて非稼働時間を監視する例について説明したが、これに限らず、パチンコ機10の遊技制御基板11から送信されてくるスタート信号や賞球信号に基づいて非稼働時間を監視するものであっても良い。また玉貸発券制御部22が打込玉信号を受信して、非稼働時間の特定及び該非稼働時間が所定時間に到達したか否かを判定する非稼働判定を行うものではなく、例えばパチンコ機10に対応して設けられる台コンピュータ(図示外)や前記島コンピュータ63が打込玉信号を受信して、非稼働時間の特定及び非稼働判定を行い、該判定結果を玉貸発券制御部22に対して送信して、該玉貸発券制御部22が前記非稼働報知処理を行うものであっても良く、また打込玉カウンタが計数に基づいて、非稼働時間の特定及び非稼働判定を行い、該判定結果を玉貸発券制御部22に対して送信して、該玉貸発券制御部22が前記非稼働報知処理を行うものであっても良い。この場合にも、玉貸発券制御部22は、前記監視手段及び前記非稼働報知手段に相当する。
【0139】
上記の実施形態では、図11のS510等に示すように、持玉数の零更新処理が、持玉数テーブルにおける持玉数の記憶を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、例えば該持玉数に無効フラグを立てて記憶自体は残すと共に新たに持玉数の記憶を可能とするものであっても良い。即ち零更新処理は、記憶している持玉数を零にする処理であれば良い。
【0140】
上記の実施形態では、図11のS510等に示すように、識別情報無効処理が、持玉数テーブルにおける会員IDの記憶を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、例えば該会員IDのに無効フラグを立てて記憶自体は残すと共に新たに会員IDの記憶を可能とするものであっても良い。即ち識別情報無効処理は、会員IDの記憶を無効とする処理であれば良い。
【0141】
上記の実施形態では、図16に示す解除処理で行われる別途記憶処理が、S1004で引用するS805〜S810の処理(即ち持玉数を記録した計数カード4を排出する計数カード発行処理)である例について説明したが、これに限らず、該別途記憶処理は、持玉数テーブルで記憶している会員IDと持玉数とを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信し、持玉管理装置62において、該記憶要求が示す会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数に該記憶要求が示す持玉数を加算することにより、会員IDと持玉数とを対応付ける処理であっても良い。
【符号の説明】
【0142】
1…遊技用システム
10…パチンコ機
20…玉貸発券処理部
22…玉貸発券制御部
24…(タッチパネル式の)ディスプレイ
27…ICチップR/W
28…多機能ランプ
30…計数部
35…玉カウンタ
50…各台計数ユニット
61…会員管理装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に1対1に対応して設けられ、遊技媒体を計数し、遊技者が保持する記録媒体から記録媒体識別情報を読み取り、該読み取った記録媒体識別情報と前記計数した計数遊技媒体数とを対応付けるための処理を行う遊技用装置と、該遊技用装置を備える遊技用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1に示すように、遊技機に1対1に対応して設けられ、遊技媒体を計数する遊技用装置において、該計数した計数遊技媒体数を記憶している状態で、遊技者が保持し予め登録されている携帯電話を非接触で受け付けて、貯玉ボタンの操作を受け付けると、該携帯電話から読み取った識別情報(電話番号)と計数遊技媒体数とが管理装置に対して送信されて、該管理装置において、携帯電話の識別情報と計数遊技媒体数とが対応付けて記憶される各台計数システムが知られている。
【0003】
また、特許文献2に示すように、遊技場内に設けられ、遊技媒体を計数する計数機において、遊技者が保持し予め登録されている携帯電話を計数前に非接触で受け付けて、計数を行い、計数終了後の所定時間内に同一の前記携帯電話を非接触で再度受け付けると、該携帯電話の識別情報と計数遊技媒体数とが対応付けられる一方、計数終了後の所定時間内に前記携帯電話を再度受け付けないと、計数遊技媒体数を特定可能な計数レシートが発行される計数機も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−019340号公報
【特許文献2】特開2009−056014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に示す各台計数システムであると、遊技用装置において計数遊技媒体数を記憶している状態で、遊技者が離席した隙や、遊技者が遊技に集中している隙に、当該遊技者以外の他人が自己の携帯電話の受付を行うと、前記計数遊技媒体数が当該他人に盗み取られてしまうという問題がある。
【0006】
これに対し、上記特許文献2に示す計数機のように、計数前と計数終了後に同一の携帯電話を2度受け付けたことを条件に該携帯電話の識別情報と計数遊技媒体数とを対応付けるものを、上記特許文献1に示す各台計数システムに適用することも考えられる。しかしながら、各台計数の場合には、例えば大当りの発生により一定数以上の遊技媒体を獲得する毎に計数を行うので、計数機とは異なって計数の頻度が多く、該計数毎に携帯電話の受付を行うことが面倒に思われて忘れられてしまうおそれがある。このように携帯電話の受付を忘れると、他人が自己の携帯電話の受付を2度行って計数遊技媒体数を盗み取られてしまったり、また遊技者が携帯電話の1度目の受付を行った後に所定時間内に2度目の受付を忘れたことに基づいて、計数遊技媒体数を特定可能な計数カードを発行すると、該計数カードが盗み取られてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、遊技機に1対1に対応して設けられ、遊技媒体を計数する遊技用装置において、遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できるような、遊技用装置及び該遊技用装置を備える遊技用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0009】
まず請求項1に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に1対1に対応して設けられ、
遊技媒体(パチンコ玉)を計数する計数手段(玉カウンタ35)と、
該計数手段により計数された遊技媒体数である計数遊技媒体数(持玉数)を記憶する計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)と、
該計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を前記対応する遊技機での遊技に使用させる遊技使用処理(単位払出処理及び/又は単位未満払出処理)を行うと共に、該遊技使用処理に供された遊技媒体数を前記記憶している計数遊技媒体数から減算する減算処理を行う遊技使用処理手段(玉貸発券制御部22)と、
遊技者が所有する記録媒体(携帯電話3)に記録されており当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(会員ID)を、遊技者が保持している当該記録媒体から読み取る記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)と、
該記録媒体識別情報読取手段により読み取った記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数とを対応付けるための対応付け処理(S508)を行う対応付け処理手段(玉貸発券制御部22)と、
を有する遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
前記記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、該読み取った記録媒体識別情報を記憶する識別情報記憶処理(S504)を行う識別情報記憶手段(持玉数テーブル及び玉貸発券制御部22)と、
該識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶している状態で前記記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったこと(S501でYES)に基づいて、前記記憶している記録媒体識別情報と該読み取った記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する(S506)一致判定手段(玉貸発券制御部22)と、を有し、
該一致判定手段により記録媒体識別情報が一致しないと判定されたことを条件として、前記識別情報記憶処理を行わずに、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を維持する(S507)一方、一致すると判定されたことを条件として、前記対応付け処理(S508)と、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を零にする零更新処理(S510)とを行い、
前記減算処理又は前記零更新処理により前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数が零となることに伴って、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理(S510,S711)を行うことを特徴とする遊技用装置である。
【0010】
また請求項2に係る発明は、
請求項1に記載した遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
所定の終了操作を受け付けたこと(S08でYES)に基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を特定可能な計数遊技媒体数特定情報(計数カードID及び持玉数データ)が記録された計数記録媒体(計数カード4)を排出する排出処理(S810)を行う排出処理手段(玉貸発券制御部22)と、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶していること(S801でYES)を条件として、前記排出処理の実行を制限する排出制限処理(S802)を行う排出制限処理手段(玉貸発券制御部22)と、をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
【0011】
また請求項3に係る発明は、
請求項1又は2に記載した遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
前記識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶していることに基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する(S505)識別情報記憶報知手段(ディスプレイ24及び玉貸発券制御部22)をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
【0012】
また請求項4に係る発明は、
請求項1又は2に記載した遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
前記識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で、前記記録媒体識別情報を読み取ったこと(S05でYES)又は所定の終了操作を受け付けたこと(S08でYES)に基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する(S505’)識別情報記憶報知手段(ディスプレイ24及び玉貸発券制御部22)をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
【0013】
また請求項5に係る発明は、
請求項1〜4のいずれか1つに記載した遊技用装置(各台計数ユニット50)であって、
前記対応する遊技機(パチンコ機10)が稼働していない非稼働時間を監視する(S09)監視手段(玉貸発券制御部22)と、
前記識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で前記非稼働時間が所定時間に達したこと(S09でYESかつS901でYES)に基づいて、その旨を報知する非稼働報知手段(多機能ランプ28及び玉貸発券制御部22)と、をさらに有し、
該非稼働報知手段による報知が行われた後に遊技場の店員による解除操作を受け付けたこと(S1000でYESかつS1001でYES)に基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を別途記憶させるための別途記憶処理(S1004で引用するS807)と、前記零更新処理(S1004で引用するS809)と、前記識別情報無効処理(S1004で引用するS809)とを行うことを特徴とする遊技用装置である。
【0014】
さらに請求項6に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に1対1に対応して設けられ、
遊技媒体(パチンコ玉)を計数する計数手段(玉カウンタ35)と、
該計数手段により計数された遊技媒体数である計数遊技媒体数(持玉数)を記憶する計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)と、
該計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を前記対応する遊技機での遊技に使用させる遊技使用処理(単位払出処理及び/又は単位未満払出処理)を行うと共に、該遊技使用処理に供された遊技媒体数を前記記憶している計数遊技媒体数から減算する減算処理を行う遊技使用処理手段(玉貸発券制御部22)と、を有する遊技用装置と、
複数の前記遊技用装置と通信可能であり、遊技者が所有する記録媒体(携帯電話3)に記録されており当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報(会員ID)と前記計数遊技媒体数とを対応付けて記憶する管理手段(持玉DB及び制御部)を有する管理装置(持玉管理装置62)と、
を備える遊技用システム(第2実施形態に係る遊技用システム1)であって、
前記遊技用装置は、
前記遊技者が保持している前記記録媒体から前記記録媒体識別情報を読み取る記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)と、
該記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったこと(S05でYES)に基づいて、該読み取った記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数と当該遊技用装置を個々に識別可能な遊技用装置識別情報(ユニットID)とを示す記憶要求を前記管理装置に対して送信する処理(S1100)を行う記憶要求送信手段(玉貸発券制御部22)と、をさらに有し、
前記管理装置は、
前記遊技用装置識別情報と前記記録媒体識別情報とを対応付けて記憶する識別情報記憶手段(ユニット管理テーブル)と、
前記記憶要求の受信に基づいて、該記憶要求が示す遊技用装置識別情報に対応付けて記録媒体識別情報を記憶しているか否かを判定する(S1101)記憶判定手段(制御部)と、
該記憶判定手段により記録媒体識別情報を記憶していないと判定されたことを条件として、前記記憶要求が示す遊技用装置識別情報と記録媒体識別情報とを対応付けて前記識別情報記憶手段で記憶させる識別情報記憶処理(S1102)を行う識別情報記憶処理手段(制御部)と、
前記記憶判定手段により記録媒体識別情報を記憶していると判定されたことを条件として、該記憶している記録媒体識別情報と前記記憶要求が示す記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する(S1104)一致判定手段(制御部)と、をさらに有し、
該一致判定手段により記録媒体識別情報が一致しないと判定されたことを条件として、前記識別情報記憶処理を行わずに、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を維持する(S1105)一方、一致すると判定されたことを条件として、前記記憶要求が示す計数遊技媒体数を当該記録媒体識別情報に対応付けて前記管理手段で記憶している計数遊技媒体数に加算する処理(S1106)と、当該記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理(S1107)と、一致判定通知を前記遊技用装置に対して返信する処理(S1108)とを行い、
前記遊技用装置は、前記一致判定通知の受信に基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を零にする零更新処理(S1151)を行うことを特徴とする遊技用システムである。
【発明の効果】
【0015】
まず請求項1に係る遊技用装置によれば、当該遊技用装置において、遊技者が、自らが所有する記録媒体の記録媒体識別情報を記憶させておけば、当該記録媒体識別情報がもう一度読み取られない限り、記録媒体識別情報と計数遊技媒体数とを対応付けるための対応付け処理が行われないので、当該遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できる。
【0016】
また請求項2に係る遊技用装置によれば、計数遊技媒体数を特定可能な計数記録媒体が排出されるので、前記記録媒体を所有していない遊技者にも対応できる一方、記録媒体を所有する遊技者が当該記録媒体識別情報を記憶させておけば、計数記録媒体の排出が制限されるので、当該遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できる。
【0017】
また請求項3に係る遊技用装置によれば、記録媒体識別情報を記憶していることに基づいて、記録媒体識別情報を記憶している旨が報知されるので、当該記録媒体識別情報を記憶させた遊技者や該遊技者以外の他人に対して、記録媒体識別情報を記憶していることを認識させることができる。
【0018】
また請求項4に係る遊技用装置によれば、記録媒体識別情報を記憶している状態で、記録媒体識別情報を読み取ったこと又は所定の終了操作を受け付けたことに基づいて、記録媒体識別情報を記憶している旨が報知されるので、当該記録媒体識別情報を記憶させた遊技者以外の他人に対して、記録媒体識別情報を記憶していることを認識させることができる。
【0019】
また請求項5に係る遊技用装置によれば、記録媒体識別情報を記憶している状態で、対応する遊技機の非稼働時間が所定時間に達したことに基づいて、その旨が報知され、解除操作を受け付けたことに基づいて、計数遊技媒体数を別途記憶させるための別途記憶処理と、計数遊技媒体数を零に更新する零更新処理と、記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理とが行われるので、例えば悪戯で記録媒体識別情報を記憶させた後に放置された状態を解消して、遊技機の稼働が低下するのを防止できる。
【0020】
さらに請求項6に係る遊技用システムによれば、遊技用装置において、遊技者が、自らが所有する記録媒体の記録媒体識別情報を記憶させておけば、当該記録媒体識別情報がもう一度読み取られない限り、管理装置において、計数遊技媒体数の加算が行われないので、遊技者以外の他人に計数遊技媒体数を盗み取られるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は本発明に係る遊技用装置である各台計数ユニットを含む遊技用システムの一例を表す機能ブロック図である。
【図2】図2は各台計数ユニットの一例を表す図であり、(a)は正面図,(b)は玉貸発券処理部の断面右側面図である。
【図3】図3は玉貸発券制御部のRAMが記憶している残額テーブルと持玉数テーブルの一例を表す図である。
【図4】図4は各台計数ユニットのディスプレイに表示される画面の一例を表す図である。
【図5】図5は計数部の一例を表す図であり、(a)は正面図,(b)は外部ユニットの断面正面図,(c)は内部ユニットの断面左側面図である。
【図6】図6は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行う営業中処理の一例を表すフローチャートである。
【図7】図7は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンであるプリペイド残額照合処理の一例を表すフローチャートである。
【図8】図8は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである入金処理の一例を表すフローチャートである。
【図9】図9は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである玉貸処理の一例を表すフローチャートである。
【図10】図10は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンであるカード返却処理の一例を表すフローチャートである。
【図11】図11は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである会員ID受付処理の一例を表すフローチャートである。
【図12】図12は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである持玉数照合処理の一例を表すフローチャートである。
【図13】図13は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである払出処理の一例を表すフローチャートである。
【図14】図14は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである遊技終了処理の一例を表すフローチャートである。
【図15】図15は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである非稼働報知処理の一例を表すフローチャートである。
【図16】図16は玉貸発券処理部の玉貸発券制御部が行うサブルーチンである解除処理の一例を表すフローチャートである。
【図17】図17は第2実施形態に係る持玉管理装置が記憶しているユニット管理テーブルの一例を表す図である。
【図18】図18は第2実施形態に係る持玉管理装置が行う記憶要求受信処理の一例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に係る遊技用装置(各台計数ユニット50)は、図1,図2に示すように、遊技機(パチンコ機10)に1対1に対応して設けられ、遊技媒体(パチンコ玉)を計数し、図3の持玉数テーブルに示すように、計数遊技媒体数(持玉数)を記憶し、図13の払出処理に示すように、持玉数の範囲内のパチンコ玉を前記対応するパチンコ機10での遊技に使用させる遊技使用処理及び使用玉数を持玉数から減算する減算処理(S704,S706,及び/又はS708)を行い、図6のS05に示すように、遊技者が保持する当該遊技者の記録媒体(携帯電話3)から非接触で記録媒体識別情報(会員ID)を読み取って、図11のS508に示すように、該読み取った会員IDと持玉数とを対応付けるための対応付け処理として、該会員IDと持玉数とを含む記憶要求を管理装置(持玉管理装置62)に対して送信するものであり、本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、複数の各台計数ユニット50と、該複数の各台計数ユニット50と通信可能な持玉管理装置62とを備え、該持玉管理装置62は、会員IDと持玉数とを対応付けて記憶する管理手段(持玉DB)を有するものである。
【0023】
そして第1実施形態に係る各台計数ユニット50は、図3に示すように、読み取った会員IDを記憶する持玉数テーブルを有し、図11に示すように、会員IDを記憶していない状態で会員IDを読み取ると(S501でNO)、該会員IDを記憶し(S504)、会員IDを記憶している状態で会員IDを読み取ると(S501でYES)、前記記憶している会員IDと該読み取った会員IDとが一致するか否かを判定し(S506)、一致すれば前記記憶要求を持玉管理装置62に対して送信する前記対応付け処理を行う(S508)一方、一致しなければ会員IDの記憶を維持して(S507)前記対応付け処理を行わないことにより、遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止することを特徴とするものである。
【0024】
また第2実施形態に係る遊技用システム1は、図6に示すように、会員IDを読み取ると(S05でYES)、前記記憶要求を持玉管理装置62に対して送信し、該持玉管理装置62は、図17に示すように、各台計数ユニット50のユニットIDに対応付けて当該各台計数ユニット50で読み取った会員IDを記憶するユニット管理テーブルを有し、図18に示すように、会員IDを記憶していない状態で記憶要求を受信すると(S1101でNO)、該記憶要求が示す会員IDを記憶し(S1102)、会員IDを記憶している状態で記憶要求を受信すると(S1101でYES)、前記記憶している会員IDと該記憶要求が示す会員IDとが一致するか否かを判定し(S1104)、一致すれば前記記憶要求が示す持玉数を加算する処理を行う(S1106)一方、一致しなければ会員IDの記憶を維持して(S1105)持玉数の加算を行わないことにより、遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止することを特徴とするものである。
【0025】
以下、まず第1実施形態について説明し、次に第2実施形態について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、最後に変形例について説明する。また、以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップSを「S」と略記する。
【0026】
[1.第1実施形態に係る遊技用システム1]
まず、図1〜図5を参照して、第1実施形態に係る遊技用システム1の構成について説明する。遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場内において、複数の遊技島の各々に設けられる島コンピュータ63と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10の各々に対応して設けられる各台計数ユニット50(玉貸発券処理部20+計数部30)と、全ての島コンピュータ63と通信可能な残額管理装置60,会員管理装置61,及び持玉管理装置62からなる。
【0027】
この遊技用装置及び遊技用システム1では、図2(b)に示すように、プリペイドカード2,携帯電話3,及び計数カード4が使用される。プリペイドカード2は、当該プリペイドカード2を個々に識別可能なプリペイドカードIDと、遊技用価値の大きさであるプリペイド残額を示すプリペイド残額データとが、遊技用価値の大きさを特定可能な遊技用価値特定情報として記憶されたものであり、遊技者に対して、各台計数ユニット50又は遊技場内の所定箇所に設けられるプリペイドカード発行装置(図示外)で発行される。
【0028】
携帯電話3は遊技者が所有する記録媒体の一例であって、通話機能やインターネット接続機能等を有する一般的なものであり、さらに不揮発性のEEPROMを備える非接触式のICチップを記憶領域として備えている。この携帯電話3を所有する遊技者が、自己の住所や氏名,及び携帯電話3の電話番号や電子メールアドレス等の会員情報を遊技場において登録して会員登録を行うと、当該携帯電話3を個々に識別可能な記録媒体識別情報である会員IDが、ICチップに記憶されて、当該携帯電話3が、各台計数ユニット50において使用可能となる。なお持玉数は、ICチップには記憶されない。
【0029】
計数カード4は、当該計数カード4を個々に識別可能な計数カードIDと、計数遊技媒体数である持玉数を特定可能な持玉数データとが、計数遊技媒体数を特定可能な計数遊技媒体数特定情報として記憶されたものであり、会員登録した携帯電話3を所有していない遊技者に対して、各台計数ユニット50で発行される。
【0030】
ここで残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及び島コンピュータ63について、図1を参照して説明する。残額管理装置60は、通信部,制御部(CPU,ROM,RAM等),入力手段(キーボードやマウス等),出力手段(ディスプレイ等),及び記憶手段(ハードディスク等)などを備えるコンピュータであり、プリペイドカード2のプリペイドカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって該遊技者が前払いしたプリペイド価値であるプリペイド残額を記憶する残額DBを有するものである。
【0031】
会員管理装置61も、通信部,制御部(CPU,ROM,RAM等),入力手段(キーボードやマウス等),出力手段(ディスプレイ等),及び記憶手段(ハードディスク等)などを備えるコンピュータであり、前記会員登録した携帯電話3の会員IDに対応付けて、前記会員情報(図示外)と、遊技者が所有する遊技用価値であって貯蓄した翌日以降も景品交換や遊技に使用可能な貯玉数とを記憶する会員DBを有するものである。
【0032】
持玉管理装置62も、通信部,制御部(CPU,ROM,RAM等),入力手段(キーボードやマウス等),出力手段(ディスプレイ等),及び記憶手段(ハードディスク等)などを備えるコンピュータであり、前記会員登録した携帯電話3の会員IDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって各台計数ユニット50の計数手段(玉カウンタ35)により計数されたパチンコ玉数である持玉数を記憶する管理手段であり、また計数カード4の計数カードIDに対応付けて、前記持玉数を記憶する、持玉DBを有するものである。
【0033】
島コンピュータ63は、接続される(即ち当該島コンピュータ63が設けられる遊技島に配置される)各台計数ユニット50と、残額管理装置60,会員管理装置61,及び持玉管理装置62との間におけるデータ通信を中継する中継装置である。
【0034】
次にパチンコ機10について説明する。パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1及び図2(a)に示すように、各台計数ユニット50に対応して(ここでは玉貸発券処理部20の右側に隣接して)設けられ、対応する各台計数ユニット50の玉貸発券処理部20と通信することにより、該玉貸発券処理部20が行う玉貸処理に応じて当該パチンコ機10からパチンコ玉を払い出して貸与する、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に設けられた遊技島において該パチンコ機10の機種等に従って配置されており、ユニークな台番号により個々に識別される。
【0035】
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、上皿に残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
【0036】
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸発券処理部20の玉貸通信部21aと通信可能に接続されており、パチンコ機10と玉貸発券処理部20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理(図6のS300),及び払出処理(同S700)において、玉貸発券処理部20との間で信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。玉払出装置13は、玉貸処理,及び払出処理において、予め定められた払出単位(例えば25玉)の整数倍のパチンコ玉を払い出すと共に、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
【0037】
残度数表示器14は、対応する玉貸発券処理部20のプリペイドカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2に記録されているプリペイド残額(即ち図3(a)に示す残額テーブルで記憶しているプリペイド残額)から特定される残度数を表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器によって構成されている。この残度数表示器14では、該玉貸通信部21aから残度数を示す度数表示信号が入力されることによって、該残度数が表示される。この度数表示信号に含まれる残度数は、「プリペイド残額÷最小の単位有価価値(ここでは100円)」の式で演算された商である。この残度数表示器14で表示される残度数は、残額テーブルで記憶しているプリペイド残額が更新される毎に、更新して表示される。
【0038】
玉貸ボタン15は、対応する玉貸発券処理部20のプリペイドカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2に記録されているプリペイド残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている貸出入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに貸出入力信号が入力され、該検出回路が該貸出入力信号の入力を検出することによって、玉貸発券制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識して、玉貸処理(図6のS300)を行う。
【0039】
カード返却ボタン16は、対応する玉貸発券処理部20のプリペイドカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2を返却するための返却操作を受け付けるボタンである。このカード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている返却入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに返却入力信号が入力され、該検出回路が該返却入力信号の入力を検出することによって、玉貸発券制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識して、カード返却処理(S400)を行う。
【0040】
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図2(a)に示すように、パチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図1に示すように、玉貸発券処理部20と接続されているので、遊技用装置を構成する該玉貸発券処理部20に属するものでもある。
【0041】
このパチンコ機10では、発射ハンドルが操作されると、上皿にあるパチンコ玉が遊技領域に打ち込まれて、遊技が行われる。そして遊技領域に打ち込まれた打込玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置が変動を開始し、該可変表示装置に表示される図柄の表示結果が特定の態様になると、大当りが発生する。また打込玉が入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大当りになると開放される大入賞口等)に入賞すると、払出制御基板12の制御により玉払出装置13から賞球が払い出され、該払い出された賞球は、まず上皿に導かれ、該上皿が満タンになると下皿に導かれる。そして下皿に導かれた賞球は、落下レバー(図示外)が操作されると、下皿から落下して、計数部30の玉載置部32に導かれる。なお打込玉は、図示しないが、当該パチンコ機10の背後に設けられたアウトタンク(図示外)で収集されて打込玉カウンタでカウントされ、カウント後に遊技島に取り込まれる。
【0042】
なお打込玉カウンタで打込玉が10個カウントされる毎に、1パルスの打込玉信号が該打込玉カウンタから出力されて玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22に入力される。ここで該玉貸発券制御部22は、対応するパチンコ機10が稼働していない非稼働時間を監視する監視手段として機能するものであり、具体的には、打込玉信号が最後に入力されてからの経過時間を非稼働時間として特定する。そして玉貸発券制御部22は、該特定した非稼働時間が予め設定した所定時間(例えば5分間)に到達したか否かを判定し(図6のS09)、到達した(YES)と判定された場合には、非稼働報知処理(同S900)を行う。
【0043】
次に各台計数ユニット50の玉貸発券処理部20について説明する。玉貸発券処理部20は遊技用装置を構成するものであって、図1及び図2(b)に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ28,紙幣挿入口23a,突出部20a,プリペイドカード挿入口25a,計数カード挿入口26a,及び携帯電話近接部27a等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機23,玉貸通信部21a,場内通信部21b,玉貸発券制御部22,プリペイドカードR/W25,プリペイドカードストッカ25b,計数カードR/W26,計数カードストッカ26b,及びICチップR/W27等を備え、突出部20aの右側面(即ち遊技者に向く側)にタッチパネル式のディスプレイ24を備え、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお玉貸発券処理部20の下部には、前面に計数部30の外部ユニット30aが配置され、内部に計数部30の内部ユニット30bが配置されているが、これらについては後述する。この玉貸発券処理部20と計数部30とで、遊技用装置である各台計数ユニット50が構成され、該各台計数ユニット50は、遊技用装置識別情報であるユニットIDにより個々に識別される。
【0044】
玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。場内通信部21bは、図1に示すように、島コンピュータ63を介して残額管理装置60,会員管理装置61,及び持玉管理装置62と通信可能に接続されており、それらと玉貸発券処理部20(各台計数ユニット50)との間における通信を司るものである。なお、図示しないが、玉貸発券制御部22は、前述の如く、対応するパチンコ機10の打込玉カウンタから出力される打込玉信号を受信する。
【0045】
玉貸発券制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸発券処理部20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
【0046】
この玉貸発券制御部22のRAMは、図3(a)に示す残額テーブル,及び図3(b)に示す持玉数テーブルを記憶している。図3(a)に示す残額テーブルでは、プリペイドカードR/W25で受け付けたプリペイドカード2から読み取ったプリペイドカードIDとプリペイド残額とが対応付けて記憶される。
【0047】
図3(b)に示す持玉数テーブルでは、会員ID又は計数カードIDと持玉数とが対応付けて記憶される。具体的には、会員ID,計数カードID,及び持玉数のいずれもが記憶されていない状態で、ICチップR/W27で携帯電話3を受け付けて会員ID(例えばM-000001)を読み取った場合には、該携帯電話3から読み取った会員IDに対応付けて持玉管理装置62の持玉DBで記憶されている持玉数(ここでは1500玉)を取得し、前記読み取った会員IDを記憶すると共に、該取得した持玉数を記憶する。また、会員ID,計数カードID,及び持玉数のいずれもが記憶されていない状態で、計数カードR/W26で計数カード4を受け付けて計数カードID(例えばK-000001)と持玉数(例えば1248玉)を読み取った場合には、該計数カード4から読み取った計数カードIDに対応付けて持玉管理装置62の持玉DBで記憶されている持玉数と該読み取った持玉数とを照合し、照合OKならば、該読み取った計数カードIDと持玉数を記憶する。
【0048】
また、会員ID,計数カードID,及び持玉数のいずれもが記憶されていない状態で、携帯電話3や計数カード4を受け付けることなく玉カウンタ35による計数が行われると、該計数された計数玉数を持玉数として記憶する。そして持玉数の記憶後に携帯電話3を受け付けると、該携帯電話3から読み取った会員IDに対応付けて持玉管理装置62の持玉DBで記憶されている持玉数を取得し、前記読み取った会員IDを記憶すると共に、該取得した持玉数を前記記憶している持玉数に加算更新する。また持玉数の記憶後に計数カード4を受け付けると、該計数カード4から読み取った計数カードIDに対応付けて持玉管理装置62の持玉DBで記憶されている持玉数と該読み取った持玉数とを照合し、照合OKならば、前記読み取った計数カードIDを記憶すると共に、前記読み取った持玉数を前記記憶している持玉数に加算更新する。
【0049】
なお持玉数テーブルで既に会員IDを記憶していると、計数カード4は受け付けられないが、これについては図12を参照して後述する。また持玉数テーブルで既に計数カードIDを記憶していると、会員IDは受け付けられないが、これについては図11を参照して後述する。
【0050】
そして持玉数テーブルで記憶している持玉数は、玉カウンタ35による計数が行われると、該計数された計数玉数が加算更新され、また払出処理(図6のS700)が行われると、使用玉数が減算更新される。なお会員IDは、図13に示す払出処理で持玉数が零になると消去され(S711)、また図11に示す会員ID受付処理で持玉数が零になると消去される(S510)。また計数カードIDは、図13に示す払出処理で持玉数が零になると消去され(S714)、また図14に示す遊技終了処理で持玉数が零になると消去される(S809)。ここで持玉数テーブル及び玉貸発券制御部22は、計数手段(玉カウンタ35)により計数された遊技媒体数(パチンコ玉数)である計数遊技媒体数(持玉数)を記憶する計数遊技媒体数記憶手段として機能するものである。
【0051】
紙幣識別機23は、図2(b)に示すように、紙幣挿入口23aから紙幣(1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,又は10000円紙幣)の挿入を受け付けて、該紙幣を識別するものである。なお識別された紙幣は、紙幣識別機23の後方に設けられる紙幣通路23b内を搬送されて遊技島に取り込まれ、遊技島内に設けられる搬送路を経て遊技島の端部に設けられる金庫に回収される。
【0052】
プリペイドカードR/W25は、図2(b)に示すように、プリペイドカード挿入口25aからプリペイドカード2の挿入を受け付けて、該プリペイドカード2からプリペイドカードID及びプリペイド残額を読み取るものである。プリペイドカードストッカ25bは、該プリペイドカードR/W25の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)のプリペイドカード2を貯留するものである。このプリペイドカードストッカ25bには、玉貸処理が行われてプリペイド残額が零になったプリペイドカード2が取り込まれて貯留される。またプリペイドカードR/W25にてプリペイドカード2を受け付けていない状態で、紙幣識別機23にて紙幣を受け付けた場合に、プリペイドカードストッカ25bで貯留しているプリペイドカード2のうちの1枚が、該プリペイドカードストッカ25bからプリペイドカードR/W25に対して搬送されて、プリペイドカードR/W25にセットされ、プリペイドカードR/W25は、該セットされたプリペイドカード2からプリペイドカードIDを読み取る。
【0053】
計数カードR/W26は、図2(b)に示すように、計数カード挿入口26aから計数カード4の挿入を受け付けて、該計数カード4から計数カードID及び持玉数を読み取るものである。計数カードストッカ26bは、該計数カードR/W26の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)の計数カード4を貯留するものである。この計数カードストッカ26bには、払出処理が行われて持玉数が零になった計数カード4が取り込まれて貯留される。また持玉数テーブルで会員IDを記憶しておらず、かつ計数カードR/W26にて計数カード4を受け付けていない状態で、後述する「遊技終了ボタン」の操作を受け付けた場合に、計数カードストッカ26bで貯留している計数カード4(以下、「ストックカード」とも称する。)のうちの1枚が、該計数カードストッカ26bから計数カードR/W26に対して搬送されて、計数カードR/W26にセットされ、計数カードR/W26は、該セットされた計数カード4から計数カードIDを読み取る。
【0054】
ICチップR/W27は、図2(b)に示すように、携帯電話近接部27aに近接された携帯電話3を受け付けて、該受け付けた携帯電話3のICチップから会員IDを読み取るものである。具体的には、ICチップR/W27は、図2(a)に示すように、「ケイタイ TOUCH」と表示されている携帯電話近接部27aの前方における所定空間に向けて、携帯電話3のICチップにアクセスするための電磁波を発信しており、携帯電話3が携帯電話近接部27aに近接される(かざされる)ことにより当該空間に入ってくると、該携帯電話3のICチップから、非接触で、会員IDを読み取る。このICチップR/W27は、遊技者が所有する携帯電話3に記録されており当該携帯電話3を個々に識別可能なカードIDを、遊技者が保持している当該携帯電話3から読み取る記録媒体識別情報読取手段として機能するものである。
【0055】
多機能ランプ28は、様々な色で点灯及び/又は点滅して発光することにより、該発光態様に応じた報知を行うものであり、例えば図15のS902に示す非稼働到達報知を行う。
【0056】
タッチパネル式のディスプレイ24は、各種の情報を表示する表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスである。このディスプレイ24において、持玉数テーブルで会員ID又は計数カードIDと持玉数とを記憶していない初期状態では、図4のD00の画面で、会員に対して携帯電話3の近接を促す旨と、持玉数0玉が表示される。また持玉数テーブルで会員ID及び持玉数を記憶している状態では、D01の画面で、会員IDを記憶中である旨と、該記憶している持玉数と、該持玉数を使用した払出処理を行うための払出操作を受け付ける「払出」ボタンと、遊技終了後に携帯電話3の近接を促す旨が表示される。また持玉数テーブルで計数カードID及び持玉数を記憶している状態では、D02の画面で、該記憶している持玉数と、前記「払出」ボタンと、遊技の終了操作を受け付ける「遊技終了」ボタンと、遊技終了後に「遊技終了」ボタンの操作を促す旨が表示される。さらに持玉数テーブルで会員ID又は計数カードIDが記憶されることなく持玉数のみが記憶されている状態では、D03の画面で、会員に対して携帯電話3の近接を促す旨と、該記憶している持玉数と、前記「払出」ボタンと、遊技の終了操作を受け付ける「遊技終了」ボタンと、会員でないビジターに対して遊技終了後に「遊技終了」ボタンの操作を促す旨が表示される。なお持玉数テーブルの持玉数が更新されると、ディスプレイ24に表示されている持玉数も更新表示される。
【0057】
次に各台計数ユニット50の計数部30について説明する。計数部30は遊技用装置の一部を構成するものであって、遊技媒体であるパチンコ玉を受け入れて計数する計数手段である玉カウンタ35を有するものである。なお玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、遊技島に取り込まれる。この計数部30は、図2(a)に示すように、玉貸発券処理部20の下部において前面に配置される外部ユニット30aと、図2(b)に示すように、玉貸発券処理部20の下部において内部に配置される内部ユニット30bとからなり、この計数部30と前記玉貸発券処理部20とで、遊技用装置である各台計数ユニット50が構成される。以下、計数部30の構造について、図5及び図6を参照して説明する。
【0058】
外部ユニット30aの内部には、図5(b)に示すように、パチンコ機10の下皿から落下されたパチンコ玉を受け入れて載置する玉載置部32と、該玉載置部32の下流側に設けられ、該玉載置部32上のパチンコ玉の玉カウンタ35への受入を可能又は不可能とするシャッタ33と、玉載置部32の下方に設けられる流出路40とが設けられている。ここでシャッタ33は、計数カードストッカ26bにストックカードが有ることを条件に開放され、該ストックカードが無くなると閉鎖される。またシャッタ33は、計数カードストッカ26bにストックカードが有っても、計数部30において計数が禁止されると閉鎖される。
【0059】
また外部ユニット30aの前面には、図5(a)に示すように、LED(発光ダイオード)41が設けられ、さらに外部ユニット30aの下面には、流出路40の下流側の端部において、該流出路40内を流下したパチンコ玉を受け止める受皿40が設けられている。
【0060】
また内部ユニット30bの内部には、図5(c)に示すように、玉載置部32の下流側の端部に連通する流入路34と、該流入路34の下流側の端部に設けられ、該流入路34内を流下するパチンコ玉を計数する玉カウンタ35と、流入路34の下方に設けられ、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉の一部を貯留し、その下流側の端部が前記流出路40の上流側の端部に連通する玉貯留部36と、流入路34の下流側の端部に連通し、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉のうち玉貯留部36に貯留される以外のパチンコ玉を遊技島内に流すための排出路37と、玉貯留部36の下流側の端部に設けられ、該玉貯留部36から払い出されるパチンコ玉を計数する払出カウンタ38とが設けられている。ここで玉貯留部36には、前記払出単位(例えば25玉)に満たない数のパチンコ玉を計数部30から払出可能なように、当該払出単位未満の最大数(即ち24玉)のパチンコ玉が貯留される。
【0061】
そして図1に示すように、シャッタ33を駆動するソレノイド(図示外),玉カウンタ35に設けられる各計数センサ,及び払出カウンタ38に設けられる払出センサは、計数部30の計数制御部31に接続されている。また計数部30の計数制御部31は、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22と通信可能に接続されている。
【0062】
ここで計数部30におけるパチンコ玉の流れについて説明する。計数待機中(即ちシャッタ33が開放中)に、パチンコ機10の下皿からパチンコ玉が落下されると、該パチンコ玉が玉載置部32上を流下して、シャッタ33を通過し、流入路34内を流下して、玉カウンタ35により計数される。該玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされるまでは、図5(c)の矢印A方向に進んで玉貯留部36に貯留され、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされた後は、矢印B方向に進み排出路37内を流下して、遊技島内に取り込まれる。なお玉カウンタ35による計数値は、計数制御部31で検知されて、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22に対して送信され、持玉数テーブルで記憶している持玉数テーブルに対して加算更新される。
【0063】
次に、第1実施形態に係る遊技用システム1の、各台計数ユニット50の作用について説明する。この各台計数ユニット50は、遊技場の営業中において、図示しない計数処理と、図6に示す営業中処理とを、並行して行っている。ここで計数処理は、玉カウンタ35による計数が行われると、該計数値を、持玉数テーブルで記憶している持玉数テーブルに対して加算更新する処理である。以下、図6〜図16を参照して、営業中処理及びサブルーチンの各処理を説明する。
【0064】
まず図6は、玉貸発券処理部20の玉貸発券制御部22が行う営業中処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、S01で、プリペイドカードR/W25によるプリペイドカード2の受付を待機し、S02で、紙幣識別機による紙幣の受付を待機し、S03で、玉貸ボタン15の操作を待機し、S04で、カード返却ボタン16の操作を待機し、S05で、ICチップR/W27による会員IDの読取を待機し、S06で、計数カードR/W26による計数カード4の受付を待機し、S07で、ディスプレイ24に表示される「払出」ボタンの操作を待機し、S08で、ディスプレイ24に表示される「遊技終了」ボタンの操作を待機し、S09で、前記非稼働時間が所定時間に到達するのを待機し、S10で、所定の解除操作の受付を待機しており、S01〜S09のループを繰り返している。なお解除操作の受付は、例えば遊技場の店員が操作するリモコンから解除要求信号を受信することや、図示しない解除操作ボタンの操作を遊技場の店員より受け付けることである。
【0065】
そして玉貸発券制御部22は、S01でプリペイドカード2の受付が有る(YES)と判定した場合には、S100のプリペイド残額照合処理(図7)を行い、S02で紙幣の受付が有る(YES)と判定した場合には、S200の入金処理(図8)を行い、S03で玉貸ボタン15の操作が有る(YES)と判定した場合には、S300で玉貸処理(図9)を行い、S04でカード返却ボタン16の操作が有る(YES)と判定した場合には、S400でカード返却処理(図10)を行い、S05で会員IDの読取が有る(YES)と判定した場合には、S500の会員ID受付処理(図11)を行い、S06で計数カード4の受付が有る(YES)と判定した場合には、S600の持玉数照合処理(図12)を行い、S07で払出ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S700の払出処理(図13)を行い、S08で遊技終了ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S800の遊技終了処理を行い、S09で非稼働時間が所定時間(例えば5分)に到達した(YES)と判定した場合には、S900の非稼働報知処理を行い、S10で解除操作の受付が有る(YES)と判定した場合には、S1000の解除処理を行う。
【0066】
次に図7は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンであるプリペイド残額照合処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S01で、プリペイドカードR/W25によるプリペイドカード2の受付が有る(YES)と判定した場合には、S101で、該プリペイドカードR/W25によりプリペイドカード2から読み取ったプリペイドカードIDとプリペイド残額とを示すプリペイド残額照合要求を残額管理装置60に対して送信して、S102で、該残額管理装置60から送信されてくる照合OK通知の受信を待機し、S103で、該残額管理装置60から送信されてくる照合NG通知の受信を待機する。
【0067】
前記プリペイド残額照合要求を受信した残額管理装置60は、該プリペイド残額照合要求が示すプリペイドカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額と、該プリペイド残額照合要求が示すプリペイド残額とが一致するか否かを判定し、一致するならば、照合OK通知を各台計数ユニット50に対して返信し、一致しないならば、照合NG通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0068】
玉貸発券制御部22は、S102で照合OK通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S104で、前記読み取ったプリペイドカードIDとプリペイド残額を残額テーブルで記憶して、プリペイド残額照合処理を終了する。一方、S103で照合NG通知の受信が有る(NO)と判定した場合には、S105で、前記受け付けたプリペイドカード2を排出して、プリペイド残額照合処理を終了する。
【0069】
次に図8は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである入金処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S02で、紙幣識別機23による紙幣の受付が有る(YES)と判定した場合には、S201で、該紙幣の識別がOKであるか否かを判定する。このS201で紙幣の識別がNG(NO)と判定した場合には、S202で、前記受け付けた紙幣を排出して、入金処理を終了する。
【0070】
一方、S201で紙幣の識別がOK(YES)と判定した場合には、S203で、プリペイドカードR/W25によりプリペイドカード2を受付中であるか否かを判定する。このS203でプリペイドカード2を受付中である(YES)と判定した場合には、S206に進む。一方、S203でプリペイドカード2を受付中でない(NO)と判定した場合には、S204で、プリペイドカードストッカ25bからプリペイドカードR/W25にプリペイドカード2を搬送してプリペイドカードIDを読み取り、S205で、該読み取ったプリペイドカードIDを残額テーブルで記憶して、S206に進む。
【0071】
S206では、残額テーブルで記憶しているプリペイドカードIDと前記識別した紙幣の金額である入金額とを示す加算要求を残額管理装置60に対して送信して、S207で、該残額管理装置60から送信されてくる加算完了通知の受信を待機する。
【0072】
前記加算要求を受信した残額管理装置60は、該加算要求が示すプリペイドカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額に対して、該加算要求が示す入金額を加算して、加算完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0073】
玉貸発券制御部22は、S207で加算完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S208で、前記受け付けた紙幣を遊技島に取り込み、S209で、残額テーブルで記憶しているプリペイド残額に対して、前記入金額を加算すると共に、該加算後のプリペイド残額をプリペイドカード2に記録して、入金処理を終了する。
【0074】
次に図9は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである玉貸処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S03で、玉貸ボタン15の操作が有る(YES)と判定した場合には、S301で、残額テーブルで記憶しているプリペイド残額が零であるか否かを判定する。このS301でプリペイド残額が零である(YES)と判定した場合には、S302で、玉貸操作を無効として、玉貸処理を終了する。
【0075】
一方、S301でプリペイド残額が零でない(NO)と判定した場合には、S301aで、持玉数テーブルで既に会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS301aで会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S303に進む。一方、S301aで会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S301bで、RAMで玉貸可フラグの記憶が有るか否かを判定する。この玉貸可フラグは、既に記憶されている会員IDの遊技者に玉貸を許諾する旨を示すフラグであり、該既に記憶されている会員IDと同一の会員IDが受け付けられると(即ち当該遊技者である確認が取れると)、後述するS301fで記憶され、プリペイド残額が零になると、後述するS312で消去される。このS301bで玉貸可フラグの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S303に進む。
【0076】
一方、S301bで玉貸可フラグの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S301cで、携帯電話3の近接を促す旨をディスプレイ24に表示して、S301dで、ICチップR/W27に近接された携帯電話3からの会員IDの読取を待機する。このS301dで会員IDの読み取るが有る(YES)と判定した場合には、S301eで、前記記憶している会員IDと該読み取った会員IDとが一致するか否かを判定する。このS301eで会員IDが一致しない(NO)と判定した場合には、前記S302に進む。一方、S301eで会員IDが一致する(YES)と判定した場合には、RAMで玉貸可フラグを記憶して、S303に進む。
【0077】
これによれば、ある遊技者(例えば会員A)の会員IDが既に記憶されている場合には、他の遊技者(例えば会員B)の会員IDが受け付けられても玉貸は行われず、会員Aの会員IDが受け付けられた場合にのみ、玉貸が行われる。ここで仮に、会員Aの会員IDが既に記憶されている場合でも、会員Bが挿入したプリペイドカード2や紙幣に基づくプリペイド残額を使用した玉貸を可能とした場合には、該会員Bが遊技をして計数した持玉数が記憶されている状態で会員Aの会員IDが再び受け付けられると、該持玉数が当該会員Aの会員IDに対応付けられてしまい、会員Bが獲得した持玉数が会員Aに盗み取られてしまうという問題が生ずるが、この実施例によれば、会員Bは玉貸が不能で遊技ができないので、上記問題は生じない。
【0078】
S303では、該プリペイド残額が予め定められた玉貸設定額(例えば500円)以上であるか否かを判定する。このS303でプリペイド残額が玉貸設定額以上である(YES)と判定した場合には、該玉貸設定額を使用額として特定して、S306に進む。一方、S303でプリペイド残額が玉貸設定額未満である(NO)と判定した場合には、該プリペイド残額を使用額として特定して、S306に進む。
【0079】
S306では、S304又はS305で特定した使用額分の玉貸処理を、対応するパチンコ機10と通信を行うことにより実行して、S307に進む。具体的には、使用額が玉貸設定額である場合には、1度数=100円に相当する前記払出単位(例えば25玉)のパチンコ玉の払出を、該玉貸設定額分だけ(即ち5回)繰り返すことにより、当該玉貸設定額分のパチンコ玉を払い出し、使用額がプリペイド残額である場合には、1度数=100円に相当する前記払出単位(例えば25玉)のパチンコ玉の払出を、該プリペイド残額分だけ繰り返すことにより、当該プリペイド残額分のパチンコ玉を払い出す。そしてS307では、残額テーブルで記憶しているプリペイドカードIDと前記使用額とを示す減算要求を残額管理装置60に対して送信して、S308で、該残額管理装置60から送信されてくる減算完了通知の受信を待機する。
【0080】
前記減算要求を受信した残額管理装置60は、該減算要求が示すプリペイドカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額から、該減算要求が示す使用額を減算して、減算完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0081】
玉貸発券制御部22は、S308で減算完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S309で、残額テーブルで記憶しているプリペイド残額から、前記使用額を減算すると共に、該減算後のプリペイド残額をプリペイドカード2に記録して、S310で、該減算後のプリペイド残額が零であるか否かを判定する。このS310でプリペイド残額が零でない(NO)と判定した場合には、玉貸処理を終了する。一方、S310でプリペイド残額が零である(YES)と判定した場合には、S311で、プリペイドカードR/W25で受付中のプリペイドカード2をプリペイドカードストッカ25bに収納し、玉貸可フラグの記憶が有れば、S312で、該玉貸可フラグを消去して、玉貸処理を終了する。
【0082】
次に図10は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンであるカード返却処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S04で、カード返却ボタン16の操作が有る(YES)と判定した場合には、S401で、プリペイドカードR/W25でプリペイドカード2を受付中であるか否かを判定する。このS401でプリペイドカード2を受付中でない(NO)と判定した場合には、S402で、返却操作を無効として、カード返却処理を終了する。一方、S401でプリペイドカード2を受付中である(YES)と判定した場合には、S403で、残額テーブルにおけるプリペイドカードIDとプリペイド残額の記憶を消去して、S404で、プリペイドカードR/W25で受付中のプリペイドカード2を返却して、カード返却処理を終了する。
【0083】
次に図11は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである会員ID受付処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S05で、ICチップR/W27による会員IDの読取が有る(YES)と判定した場合には、S500aで、持玉数テーブルで計数カードIDの記憶が有るか否か(即ち計数カードR/W26で計数カード4を受付中であるか否か)を判定する。このS500aで計数カードIDの記憶が有る(即ち計数カード4を受付中である)と判定した場合には、S500bで、会員IDの受付を無効として、会員ID受付処理を終了する。一方、S500aで計数カードIDの記憶が無い(即ち計数カード4を受付中でない)と判定した場合には、S501に進む。つまり、計数カード4の受付中には会員IDを受け付けない。
【0084】
S501では、持玉数テーブルで既に会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS501で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S502で、前記読み取った会員IDを示す持玉数取得要求を持玉管理装置62に対して送信して、S503で、該持玉管理装置62から送信されてくる持玉数通知の受信を待機する。
【0085】
前記持玉数取得要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数取得要求が示す会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数を示す持玉数通知を各台計数ユニット50に対して返信する。玉貸発券制御部22は、S503で持玉数通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S504で、前記読み取った会員IDと該持玉数通知が示す持玉数を持玉数テーブルで記憶し、S505で、前記図4のD01に示す画面を表示することにより、会員ID記憶中報知を行って、会員ID受付処理を終了する。
【0086】
ここでS504の処理を行う持玉数テーブル及び玉貸発券制御部22は、記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)により記録媒体識別情報(会員ID)を読み取ったことに基づいて、該読み取った記録媒体識別情報を記憶する識別情報記憶処理を行う識別情報記憶手段として機能するものである。
【0087】
またS505の処理を行うディスプレイ24及び玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶していることに基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段として機能するものである。これによれば、会員IDを記憶していることに基づいて、会員IDを記憶している旨が報知されるので、当該会員IDを記憶させた遊技者や該遊技者以外の他人に対して、会員IDを記憶していることを認識させることができる。
【0088】
前記S501で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S506で、該記憶している会員IDと前記S05で読み取った会員IDとが一致するか否かを判定する。このS506の処理を行う玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、前記記憶している記録媒体識別情報と該読み取った記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段として機能するものである。
【0089】
このS506で会員IDが一致しない(NO)と判定した場合には、前記識別情報記憶処理(S504)を行わずに、S507で、既に記憶している会員IDの記憶を維持して、会員ID受付処理を終了する。
【0090】
一方、S506で会員IDが一致する(YES)と判定した場合には、S508で、該会員IDと持玉数とを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信して、S509で、該持玉管理装置62から送信されてくる記憶完了通知の受信を待機する。このS508の処理を行う玉貸発券制御部22は、記録媒体識別情報読取手段(ICチップR/W27)により読み取った記録媒体識別情報(会員ID)と計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)とを対応付けるための対応付け処理(記憶要求の送信)を行う対応付け処理手段として機能するものである。
【0091】
前記記憶要求を受信した持玉管理装置62は、該記憶要求が示す会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数に対して、該記憶要求が示す持玉数を加算して、記憶完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0092】
玉貸発券制御部22は、S509で記憶完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合に、S510で、持玉数テーブルにおける会員IDと持玉数の記憶を消去し、S511で、前記S505の会員ID記憶中報知を終了して、会員ID受付処理を終了する。このS510に示す処理は、前記一致判定手段(S506)により記録媒体識別情報(会員ID)が一致しないと判定されたことを条件として、計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を零にする零更新処理と、該零更新処理により計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数が零となることに伴って、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)での記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理である。
【0093】
以上、図11で説明したように、各台計数ユニット50において、遊技者が、自らが所有する携帯電話3の会員IDを記憶させておけば、当該会員IDがもう一度読み取られない限り、会員IDと持玉数とを対応付けるための対応付け処理が行われないので、当該遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止できる。
【0094】
なおS505の会員ID記憶中報知を行わずに、変形例に示すように、S505’の会員ID記憶中報知を行うものであっても良い。具体的には、前記S501で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、前記S502〜S504の処理を行うが前記S505の会員ID記憶中報知を行わずに、会員ID受付処理を終了する一方、前記S501で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S505’で、会員IDを記憶中である旨をディスプレイ24で表示する会員ID記憶中報知を行って、会員ID受付処理を終了する。
【0095】
このS505’の処理を行うディスプレイ24及び玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で、記録媒体識別情報を読み取ったこと(S05及びS501でYES)に基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段として機能するものである。これによれば、会員IDを記憶している状態で、会員IDを読み取ったことに基づいて、会員IDを記憶している旨が報知されるので、当該会員IDを記憶させた遊技者以外の他人に対して、会員IDを記憶していることを認識させることができる。
【0096】
次に図12は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである持玉数照合処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S06で、計数カードR/W26による計数カード4の受付が有る(YES)と判定した場合には、S600aで、持玉数テーブルで既に会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS600aで会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S605で、前記受け付けた計数カード4を排出して、持玉数照合処理を終了する。一方、S600aで会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S601に進む。つまり、会員IDの記憶中には計数カード4を受け付けない。
【0097】
S601では、該計数カードR/W26により計数カード4から読み取った計数カードIDと持玉数とを示す持玉数照合要求を持玉管理装置62に対して送信して、S602で、該持玉管理装置62から送信されてくる照合OK通知の受信を待機し、S603で、該持玉管理装置62から送信されてくる照合NG通知の受信を待機する。
【0098】
前記持玉数照合要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数照合要求が示す計数カードIDに対応付けて前記持玉DBで記憶している持玉数と、該持玉数照合要求が示す持玉数とが一致するか否かを判定し、一致するならば、照合OK通知を各台計数ユニット50に対して返信し、一致しないならば、照合NG通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0099】
玉貸発券制御部22は、S602で照合OK通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S604で、前記読み取った計数カードIDと持玉数を持玉数テーブルで記憶して、持玉数照合処理を終了する。一方、S603で照合NG通知の受信が有る(NO)と判定した場合には、S605で、前記受け付けた計数カード4を排出して、持玉数照合処理を終了する。
【0100】
次に図13は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである払出処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S07で、払出ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S701で、持玉数テーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。このS701で持玉数が零である(YES)と判定された場合には、S702で、払出操作を無効として、払出処理を終了する。
【0101】
一方、S701で持玉数が零でない(NO)と判定した場合には、S703で、該持玉数が予め設定された払出設定数(例えば5度数分の125玉)以上であるか否かを判定する。このS703で持玉数が払出設定数以上である(YES)と判定した場合には、S704で、該払出設定数分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令することにより、該払出設定数分の単位払出処理を行うと共に、当該単位払出処理に供された払出設定数を持玉数テーブルで記憶している持玉数から減算する減算処理を行って、S707に進む。
【0102】
一方、S703で持玉数が払出設定数未満である(NO)と判定した場合には、S705で、該持玉数が前記払出単位(例えば1度数分の25玉)以上であるか否かを判定する。このS705で持玉数が払出単位以上である(YES)と判定した場合には、S706で、該払出単位分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令することにより、該払出単位分の単位払出処理を行うと共に、当該単位払出処理に供された払出単位を持玉数テーブルで記憶している持玉数から減算する減算処理を行って、S705に戻る。そしてS705で持玉数が払出単位未満である(NO)と判定された場合には、S707に進む。従って、例えば持玉数が124玉である場合には、25玉をパチンコ機10から払い出すS706の処理が4回繰り返され、持玉数が24玉となって、S707に進む。
【0103】
S707では、持玉数が零を超えて払出単位未満の単位未満端数であるか否かを判定する。このS707で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定した場合、即ちS704又はS706の処理後の持玉数が単位未満端数である場合には、S708で、該単位未満端数のパチンコ玉を計数部30から払い出すことにより、単位未満払出処理を行うと共に、当該単位未満払出処理に供された単位未満端数を持玉数テーブルで記憶している持玉数から減算する(即ち持玉数を零にする)減算処理を行って、S710に進む。
【0104】
この単位未満払出処理が行われると、玉貸発券制御部22の制御により払出カウンタ38が開放され、玉貯留部36に貯留されているパチンコ玉が払出カウンタ38を通過して払出センサ(図示外)により計数され、該払出センサによる計数値が払出数に達すると、払出カウンタ38が閉鎖される。払出カウンタ38を通過したパチンコ玉は、流出路39内を流下して、受皿40により受け止められ、遊技者は、該パチンコ玉をパチンコ機10の上皿に供給することにより遊技に使用できる。
【0105】
一方、S707で持玉数が単位未満端数でない(NO)と判定した場合、即ちS704の処理後の持玉数が払出単位以上又は零である場合には、S709で、該持玉数が零であるか否かを判定する。このS709で持玉数が零でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定した場合には、払出処理を終了する。一方、S709で持玉数が零である(YES)と判定した場合には、S710に進む。
【0106】
S710では、持玉数テーブルで会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS710で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S711で、該会員IDの記憶を消去して、払出処理を終了する。このS711の処理は、減算処理により計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)が零となったことに基づいて、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)での記録媒体識別情報(会員ID)の記憶を無効とする識別情報無効処理である。
【0107】
一方、S710で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S712で、計数カードR/W26により計数カード4を受付中であるか否かを判定する。このS712で計数カード4を受付中でない(NO)と判定した場合には、払出処理を終了する。一方、S712で計数カード4を受付中である(YES)と判定した場合には、S713で、該計数カード4を計数カードストッカ26bに収納し、S714で、持玉数テーブルにおける計数カードIDの記憶を消去して、払出処理を終了する。
【0108】
次に図14は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである遊技終了処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S08で、遊技終了ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S801で、持玉数テーブルで会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS801で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S802で、遊技終了操作を無効として、遊技終了処理を終了する。一方、S801で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S803で、持玉数テーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。このS803で持玉数が零である(YES)と判定した場合には、前記S802に進む。
【0109】
一方、S803で持玉数が零ではない(NO)と判定した場合には、S804で、計数カードR/W26により計数カード4を受付中であるか否かを判定する。このS804で計数カード4を受付中である(YES)と判定した場合には、S807に進む。一方、S804で計数カード4を受付中でない(NO)、即ち持玉数テーブルで会員ID又は計数カードIDを記憶しておらず持玉数のみを記憶していると判定した場合には、S805で、計数カードストッカ26bから計数カードR/W26に計数カード4を搬送して計数カードIDを読取、S806で、該読み取った計数カードIDを持玉数テーブルで記憶して、S807に進む。
【0110】
S807では、持玉数テーブルで記憶している計数カードIDと持玉数とを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信して、S808で、該持玉管理装置62から送信されてくる加算完了通知の受信を待機する。
【0111】
前記記憶要求を受信した持玉管理装置62は、該記憶要求が示す計数カードIDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数に対して、該記憶要求が示す持玉数を加算して、記憶完了通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0112】
玉貸発券制御部22は、S808で記憶完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合に、S809で、持玉数テーブルにおける計数カードIDと持玉数の記憶を消去し、S810で、計数カードR/W26により受付中の計数カード4を排出して、遊技終了処理を終了する。
【0113】
ここでS810の処理を行う玉貸発券制御部22は、所定の終了操作を受け付けたことに基づいて、計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を特定可能な計数遊技媒体数特定情報(計数カードID及び持玉数)が記録された計数記録媒体(計数カード4)を排出する排出処理を行う排出処理手段として機能するものである。またS802の処理を行う玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶していることを条件として、前記排出処理(S810)の実行を制限する排出制限処理を行う排出制限処理手段として機能するものである。
【0114】
以上、図14で説明したように、持玉数を特定可能な計数カード4が排出されるので、携帯電話3を所有していない遊技者にも対応できる一方、携帯電話3を所有する遊技者が会員IDを記憶させておけば、計数カード4の排出が制限されるので、当該遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止できる。
【0115】
なお前記図11でS505の会員ID記憶中報知を行わずに、変形例に示すように、S802’の会員ID記憶中報知を行うものであっても良い。具体的には、S801で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合に、S802’で、会員IDを記憶中である旨をディスプレイ24で表示する会員ID記憶中報知を行って、S802に進む。
【0116】
このS802’の処理を行うディスプレイ24及び玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で、所定の終了操作を受け付けたこと(S08及びS801でYES)に基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段として機能するものである。これによれば、会員IDを記憶している状態で、会員IDを読み取ったことに基づいて、会員IDを記憶している旨が報知されるので、当該会員IDを記憶させた遊技者以外の他人に対して、会員IDを記憶していることを認識させることができる。
【0117】
次に図15は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである非稼働報知処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S09で、非稼働時間が所定時間(例えば5分)に到達した(YES)と判定した場合には、S901で、持玉数テーブルで会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS901で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、非稼働報知処理を終了する。一方、S901で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S902で、多機能ランプ28を所定の態様で発光することにより、非稼働到達報知を行って、非稼働報知処理を終了する。ここでS902の処理を行う多機能ランプ28及び玉貸発券制御部22は、識別情報記憶手段(持玉数テーブル)で記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している状態で非稼働時間が所定時間に達したことに基づいて、その旨を報知する非稼働報知手段として機能するものである。
【0118】
次に図16は、玉貸発券制御部22が行うサブルーチンである解除処理の一例を表すフローチャートである。玉貸発券制御部22は、前記S10で、解除操作が有る(YES)と判定した場合には、S1001で、持玉数テーブルで会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS1001で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S1002で、解除操作を無効として、解除処理を終了する。
【0119】
一方、S1001で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S1003で、持玉数テーブルで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。このS1003で持玉数が零でない(NO)と判定した場合には、S1004で、前記図14のS805〜S810の処理(即ち前記S810の排出処理及び前記S809の零更新処理)を行い、S1005で、持玉数テーブルにおける会員IDの記憶を消去する前記識別情報無効処理を行うと共に、前記玉貸可フラグの記憶が有れば、該玉貸可フラグを消去し、S1006で、前記S505の会員ID記憶中報知を終了して、解除処理を終了する。一方、S1003で持玉数が零である(YES)と判定した場合にも、S1005に進む。
【0120】
ここで図16に示す処理を行う玉貸発券制御部22は、非稼働報知手段(多機能ランプ28)による報知(S902)が行われた後に遊技場の店員による解除操作を受け付けたことに基づいて、計数遊技媒体数記憶手段(持玉数テーブル)で記憶している計数遊技媒体数(持玉数)を別途記憶させるための別途記憶処理(S1004で引用する前記S810の処理)と、零更新処理(S1004で引用する前記S809の排出処理)と、識別情報無効処理(S1005)とを行うものである。これによれば、会員IDを記憶している状態で、対応するパチンコ機10の非稼働時間が所定時間に達したことに基づいて、その旨が報知され、解除操作を受け付けたことに基づいて、持玉数を別途記憶させるための別途記憶処理と、持玉数を零に更新する零更新処理と、会員IDの記憶を無効とする識別情報無効処理とが行われるので、例えば悪戯で会員IDを記憶させた後に放置された状態を解消して、パチンコ機10の稼働が低下するのを防止できる。なお解除操作は、非稼働到達報知が行われた後には限られず、遊技場の営業中であれば、いつでも受付可能である。
【0121】
[2.第2実施形態に係る遊技用システム1]
次に第2実施形態に係る遊技用システム1について説明する。前記第1実施形態では、各台計数ユニット50が、図3(b)に示す持玉数テーブルで会員IDを記憶し、図6のS05で会員IDの読取が有ると、図11に示す会員ID受付処理を行っていたが、この第2実施形態では、各台計数ユニット50が、持玉数テーブルで会員IDを記憶せず、図6のS05で会員IDの読取が有ると、該読み取った会員IDと持玉数テーブルで記憶している持玉数と当該各台計数ユニット50のユニットIDとを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信し、持玉管理装置62が、図17に示すユニット管理テーブルでユニットIDと会員IDとを対応付けて記憶し、前記記憶要求を受信すると、図18に示す記憶要求受信処理を行う。
【0122】
まず図17は、第2実施形態に係る持玉管理装置62が記憶しているユニット管理テーブルの一例を表す図である。このユニット管理テーブルでは、複数の各台計数ユニット50の各々のユニットIDに対応付けて、当該各台計数ユニット50で読み取った会員IDが記憶される。
【0123】
次に図18は、第2実施形態に係る持玉管理装置62が行う記憶要求受信処理の一例を表すフローチャートである。各台計数ユニット50の玉貸発券制御部22は、前記図6のS05で、会員IDの読取が有る(YES)と判定した場合に、S1150aで、持玉数テーブルで計数カードIDの記憶が有るか否か(即ち計数カードR/W26で計数カード4を受付中であるか否か)を判定する。このS1150aで計数カードIDの記憶が有る(即ち計数カード4を受付中である)と判定した場合には、S1150bで、会員IDの受付を無効として、処理を終了する。一方、S1150aで計数カードIDの記憶が無い(即ち計数カード4を受付中でない)と判定した場合には、S1101で、前記読み取った会員IDと持玉数テーブルで記憶している持玉数と当該各台計数ユニット50のユニットIDとを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信する。
【0124】
該記憶要求を受信した持玉管理装置62の制御部は、S1102で、該記憶要求が示すユニットIDに対応付けてユニット管理テーブルで既に会員IDの記憶が有るか否かを判定する。このS1102で会員IDの記憶が無い(NO)と判定した場合には、S1103で、当該ユニットIDに対応付けて当該会員IDを記憶する識別情報記憶処理を行い、S1104で、当該会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数を示す持玉数通知を各台計数ユニット50に対して返信する。そして該持玉数通知を受信した各台計数ユニット50は、S1151で、該持玉数通知が示す持玉数を持玉数テーブルで記憶し、S1152で、前記図4のD01に示す会員ID記憶中報知を行う。
【0125】
一方、S1102で会員IDの記憶が有る(YES)と判定した場合には、S1105で、該記憶している会員IDと前記記憶要求が示す会員IDとが一致するか否かを判定する。このS1105で会員IDが一致しない(NO)と判定した場合には、前記識別情報記憶処理(S1103)を行わずに、S1106で、既に記憶している会員IDの記憶を維持して、S1107で、不一致判定通知を各台計数ユニット50に対して返信する。
【0126】
一方、S1105で会員IDが一致する(YES)と判定した場合には、S1108で、該会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数に対して、前記記憶要求が示す持玉数を加算し、S1109で、ユニット管理テーブルにおける該会員IDの記憶を消去して、S1110で、一致判定通知を各台計数ユニット50に対して返信する。そして該一致判定通知を受信した各台計数ユニット50は、S1153で、持玉数テーブルにおける持玉数の記憶を消去する。
【0127】
以上、図18で説明したように、各台計数ユニット50において、遊技者が、自らが所有する携帯電話3の会員IDを記憶させておけば、当該会員IDがもう一度読み取られない限り、会員管理装置61において、持玉数の加算が行われないので、当該遊技者以外の他人に持玉数を盗み取られるのを防止できる。
【0128】
最後に、本発明のその他の変形例について説明する。
【0129】
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技機が、CR式のパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、非CR式や封入式のパチンコ機10であっても良い。また遊技機は、パチンコ機10ではなく、スロットマシンやゲーム機であっても良い。
【0130】
上記の実施形態では、図1に示すように、会員管理装置61と持玉管理装置62が別体である例について説明したが、これに限らず、会員管理装置61と持玉管理装置62が一体の管理装置とし、該管理装置が、会員IDに対応付けて、会員情報,持玉数,及び貯玉数を記憶する管理手段を有するものであっても良い。
【0131】
上記の実施形態では、図2(b)に示すプリペイドカード2が使用される例について説明したが、これに限らず、携帯電話3や計数カード4にプリペイド残額を記録し、該プリペイド残額に基づいて玉貸処理が行われるものであっても良い。また会員については、携帯電話3で持玉数の貯蓄や払い出しを行い、計数カード4でプリペイド残額に基づく玉貸を行うものであっても良い。
【0132】
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、記録媒体が携帯電話3である例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、非接触式のICチップを搭載した会員カードであっても良い。また上記の実施形態では、記録媒体識別情報が会員IDである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体識別情報は、当該携帯電話3に搭載されたICチップのチップIDや、当該携帯電話3の電話番号や電子メールアドレスであっても良い。即ち記録媒体識別情報は、記録媒体(携帯電話3)を個々に識別可能な情報であれば良い。さらに、例えば記録媒体識別情報であるチップID,電話番号,又は電子メールアドレスと会員IDとを対応付け、当該記録媒体識別情報から、対応する会員IDに対応付けられている持玉数が特定できるものであっても良い。
【0133】
上記の実施形態では、管理装置(持玉管理装置62)において、記録媒体識別情報(会員ID)に対応付けて計数遊技媒体数(持玉数)を記憶するID管理を行い、記録媒体(携帯電話3)には計数遊技媒体数が記録されない例について説明したが、これに限らず、ID管理を行うと共に記録媒体に計数遊技媒体数を記録するものであっても良く、またID管理を行わずに記録媒体に計数遊技媒体数を記録するものであっても良い。即ち対応付け処理には、管理装置において記録媒体識別情報と計数遊技媒体数とを対応付けるための処理の他に、記録媒体に計数遊技媒体数を記録する処理も含まれる。
【0134】
上記の実施形態では、図4のD01に示すように、ディスプレイ24で「会員ID記憶中」を表示することにより、記録媒体識別情報(会員ID)を記憶している旨を報知する例について説明したが、これに限らず、例えば「遊技中」と表示することにより、記録媒体識別情報を記憶している旨を報知するものであっても良い。即ち識別情報記憶報知手段は記録媒体識別情報を記憶している旨を報知するものであれば、その報知態様は特に限定されない。
【0135】
上記の実施形態では、各台計数ユニット50において、持玉数に基づく払出処理が行われる際に、持玉管理装置62で記憶している持玉数は、払出処理が行われる毎には減算されず、会員IDの2度目の受付や遊技終了ボタンの操作があったことに基づいて更新される例について説明したが、これに限らず、持玉管理装置62で記憶している持玉数が、払出処理が行われる毎には減算されるようにしても良い。
【0136】
上記の実施形態では、各台計数ユニット50において、持玉数を使用した払出処理が行われる例について説明したが、これに限らず、該携帯電話3の会員IDに対応付けて会員管理装置61の会員DBで記憶されている貯玉数の範囲内の遊技媒体を対応する遊技機での遊技に使用させる貯玉再プレイ処理ができるようにしても良い。
【0137】
上記の実施形態では、図6に示すように、S08で遊技終了ボタンの操作が有ると、S800の遊技終了処理が行われる例について説明したが、これに限らず、カード返却ボタン16の操作が有ると、S400のカード返却処理,及びS800の遊技終了処理が行われるようにしても良い。
【0138】
上記の実施形態では、玉貸発券制御部22が、パチンコ機10の打込玉カウンタから送信されてくる打込玉信号に基づいて非稼働時間を監視する例について説明したが、これに限らず、パチンコ機10の遊技制御基板11から送信されてくるスタート信号や賞球信号に基づいて非稼働時間を監視するものであっても良い。また玉貸発券制御部22が打込玉信号を受信して、非稼働時間の特定及び該非稼働時間が所定時間に到達したか否かを判定する非稼働判定を行うものではなく、例えばパチンコ機10に対応して設けられる台コンピュータ(図示外)や前記島コンピュータ63が打込玉信号を受信して、非稼働時間の特定及び非稼働判定を行い、該判定結果を玉貸発券制御部22に対して送信して、該玉貸発券制御部22が前記非稼働報知処理を行うものであっても良く、また打込玉カウンタが計数に基づいて、非稼働時間の特定及び非稼働判定を行い、該判定結果を玉貸発券制御部22に対して送信して、該玉貸発券制御部22が前記非稼働報知処理を行うものであっても良い。この場合にも、玉貸発券制御部22は、前記監視手段及び前記非稼働報知手段に相当する。
【0139】
上記の実施形態では、図11のS510等に示すように、持玉数の零更新処理が、持玉数テーブルにおける持玉数の記憶を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、例えば該持玉数に無効フラグを立てて記憶自体は残すと共に新たに持玉数の記憶を可能とするものであっても良い。即ち零更新処理は、記憶している持玉数を零にする処理であれば良い。
【0140】
上記の実施形態では、図11のS510等に示すように、識別情報無効処理が、持玉数テーブルにおける会員IDの記憶を消去する処理である例について説明したが、これに限らず、例えば該会員IDのに無効フラグを立てて記憶自体は残すと共に新たに会員IDの記憶を可能とするものであっても良い。即ち識別情報無効処理は、会員IDの記憶を無効とする処理であれば良い。
【0141】
上記の実施形態では、図16に示す解除処理で行われる別途記憶処理が、S1004で引用するS805〜S810の処理(即ち持玉数を記録した計数カード4を排出する計数カード発行処理)である例について説明したが、これに限らず、該別途記憶処理は、持玉数テーブルで記憶している会員IDと持玉数とを示す記憶要求を持玉管理装置62に対して送信し、持玉管理装置62において、該記憶要求が示す会員IDに対応付けて持玉DBで記憶している持玉数に該記憶要求が示す持玉数を加算することにより、会員IDと持玉数とを対応付ける処理であっても良い。
【符号の説明】
【0142】
1…遊技用システム
10…パチンコ機
20…玉貸発券処理部
22…玉貸発券制御部
24…(タッチパネル式の)ディスプレイ
27…ICチップR/W
28…多機能ランプ
30…計数部
35…玉カウンタ
50…各台計数ユニット
61…会員管理装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に1対1に対応して設けられ、
遊技媒体を計数する計数手段と、
該計数手段により計数された遊技媒体数である計数遊技媒体数を記憶する計数遊技媒体数記憶手段と、
該計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を前記対応する遊技機での遊技に使用させる遊技使用処理を行うと共に、該遊技使用処理に供された遊技媒体数を前記記憶している計数遊技媒体数から減算する減算処理を行う遊技使用処理手段と、
遊技者が所有する記録媒体に記録されており当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報を、遊技者が保持している当該記録媒体から読み取る記録媒体識別情報読取手段と、
該記録媒体識別情報読取手段により読み取った記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数とを対応付けるための対応付け処理を行う対応付け処理手段と、
を有する遊技用装置であって、
前記記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、該読み取った記録媒体識別情報を記憶する識別情報記憶処理を行う識別情報記憶手段と、
該識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶している状態で前記記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、前記記憶している記録媒体識別情報と該読み取った記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段と、を有し、
該一致判定手段により記録媒体識別情報が一致しないと判定されたことを条件として、前記識別情報記憶処理を行わずに、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を維持する一方、一致すると判定されたことを条件として、前記対応付け処理と、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を零にする零更新処理とを行い、
前記減算処理又は前記零更新処理により前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数が零となることに伴って、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理を行うことを特徴とする遊技用装置。
【請求項2】
請求項1に記載した遊技用装置であって、
所定の終了操作を受け付けたことに基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を特定可能な計数遊技媒体数特定情報が記録された計数記録媒体を排出する排出処理を行う排出処理手段と、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶していることを条件として、前記排出処理の実行を制限する排出制限処理を行う排出制限処理手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した遊技用装置であって、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶していることに基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段をさらに有することを特徴とする遊技用装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載した遊技用装置であって、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶している状態で、前記記録媒体識別情報を読み取ったこと又は所定の終了操作を受け付けたことに基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段をさらに有することを特徴とする遊技用装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載した遊技用装置であって、
前記対応する遊技機が稼働していない非稼働時間を監視する監視手段と、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶している状態で前記非稼働時間が所定時間に達したことに基づいて、その旨を報知する非稼働報知手段と、をさらに有し、
該非稼働報知手段による報知が行われた後に遊技場の店員による解除操作を受け付けたことに基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を別途記憶させるための別途記憶処理と、前記零更新処理と、前記識別情報無効処理とを行うことを特徴とする遊技用装置。
【請求項6】
遊技機に1対1に対応して設けられ、
遊技媒体を計数する計数手段と、
該計数手段により計数された遊技媒体数である計数遊技媒体数を記憶する計数遊技媒体数記憶手段と、
該計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を前記対応する遊技機での遊技に使用させる遊技使用処理を行うと共に、該遊技使用処理に供された遊技媒体数を前記記憶している計数遊技媒体数から減算する減算処理を行う遊技使用処理手段と、を有する遊技用装置と、
複数の前記遊技用装置と通信可能であり、遊技者が所有する記録媒体に記録されており当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数とを対応付けて記憶する管理手段を有する管理装置と、
を備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技者が保持している前記記録媒体から前記記録媒体識別情報を読み取る記録媒体識別情報読取手段と、
該記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、該読み取った記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数と当該遊技用装置を個々に識別可能な遊技用装置識別情報とを示す記憶要求を前記管理装置に対して送信する処理を行う記憶要求送信手段と、をさらに有し、
前記管理装置は、
前記遊技用装置識別情報と前記記録媒体識別情報とを対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、
前記記憶要求の受信に基づいて、該記憶要求が示す遊技用装置識別情報に対応付けて記録媒体識別情報を記憶しているか否かを判定する記憶判定手段と、
該記憶判定手段により記録媒体識別情報を記憶していないと判定されたことを条件として、前記記憶要求が示す遊技用装置識別情報と記録媒体識別情報とを対応付けて前記識別情報記憶手段で記憶させる識別情報記憶処理を行う識別情報記憶処理手段と、
前記記憶判定手段により記録媒体識別情報を記憶していると判定されたことを条件として、該記憶している記録媒体識別情報と前記記憶要求が示す記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段と、をさらに有し、
該一致判定手段により記録媒体識別情報が一致しないと判定されたことを条件として、前記識別情報記憶処理を行わずに、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を維持する一方、一致すると判定されたことを条件として、前記記憶要求が示す計数遊技媒体数を当該記録媒体識別情報に対応付けて前記管理手段で記憶している計数遊技媒体数に加算する処理と、当該記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理と、一致判定通知を前記遊技用装置に対して返信する処理とを行い、
前記遊技用装置は、前記一致判定通知の受信に基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を零にする零更新処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【請求項1】
遊技機に1対1に対応して設けられ、
遊技媒体を計数する計数手段と、
該計数手段により計数された遊技媒体数である計数遊技媒体数を記憶する計数遊技媒体数記憶手段と、
該計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を前記対応する遊技機での遊技に使用させる遊技使用処理を行うと共に、該遊技使用処理に供された遊技媒体数を前記記憶している計数遊技媒体数から減算する減算処理を行う遊技使用処理手段と、
遊技者が所有する記録媒体に記録されており当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報を、遊技者が保持している当該記録媒体から読み取る記録媒体識別情報読取手段と、
該記録媒体識別情報読取手段により読み取った記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数とを対応付けるための対応付け処理を行う対応付け処理手段と、
を有する遊技用装置であって、
前記記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、該読み取った記録媒体識別情報を記憶する識別情報記憶処理を行う識別情報記憶手段と、
該識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶している状態で前記記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、前記記憶している記録媒体識別情報と該読み取った記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段と、を有し、
該一致判定手段により記録媒体識別情報が一致しないと判定されたことを条件として、前記識別情報記憶処理を行わずに、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を維持する一方、一致すると判定されたことを条件として、前記対応付け処理と、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を零にする零更新処理とを行い、
前記減算処理又は前記零更新処理により前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数が零となることに伴って、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理を行うことを特徴とする遊技用装置。
【請求項2】
請求項1に記載した遊技用装置であって、
所定の終了操作を受け付けたことに基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を特定可能な計数遊技媒体数特定情報が記録された計数記録媒体を排出する排出処理を行う排出処理手段と、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶していることを条件として、前記排出処理の実行を制限する排出制限処理を行う排出制限処理手段と、をさらに有することを特徴とする遊技用装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した遊技用装置であって、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶していることに基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段をさらに有することを特徴とする遊技用装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載した遊技用装置であって、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶している状態で、前記記録媒体識別情報を読み取ったこと又は所定の終了操作を受け付けたことに基づいて、該記録媒体識別情報を記憶している旨を報知する識別情報記憶報知手段をさらに有することを特徴とする遊技用装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載した遊技用装置であって、
前記対応する遊技機が稼働していない非稼働時間を監視する監視手段と、
前記識別情報記憶手段で記録媒体識別情報を記憶している状態で前記非稼働時間が所定時間に達したことに基づいて、その旨を報知する非稼働報知手段と、をさらに有し、
該非稼働報知手段による報知が行われた後に遊技場の店員による解除操作を受け付けたことに基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を別途記憶させるための別途記憶処理と、前記零更新処理と、前記識別情報無効処理とを行うことを特徴とする遊技用装置。
【請求項6】
遊技機に1対1に対応して設けられ、
遊技媒体を計数する計数手段と、
該計数手段により計数された遊技媒体数である計数遊技媒体数を記憶する計数遊技媒体数記憶手段と、
該計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数の範囲内の遊技媒体を前記対応する遊技機での遊技に使用させる遊技使用処理を行うと共に、該遊技使用処理に供された遊技媒体数を前記記憶している計数遊技媒体数から減算する減算処理を行う遊技使用処理手段と、を有する遊技用装置と、
複数の前記遊技用装置と通信可能であり、遊技者が所有する記録媒体に記録されており当該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数とを対応付けて記憶する管理手段を有する管理装置と、
を備える遊技用システムであって、
前記遊技用装置は、
前記遊技者が保持している前記記録媒体から前記記録媒体識別情報を読み取る記録媒体識別情報読取手段と、
該記録媒体識別情報読取手段により記録媒体識別情報を読み取ったことに基づいて、該読み取った記録媒体識別情報と前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数と当該遊技用装置を個々に識別可能な遊技用装置識別情報とを示す記憶要求を前記管理装置に対して送信する処理を行う記憶要求送信手段と、をさらに有し、
前記管理装置は、
前記遊技用装置識別情報と前記記録媒体識別情報とを対応付けて記憶する識別情報記憶手段と、
前記記憶要求の受信に基づいて、該記憶要求が示す遊技用装置識別情報に対応付けて記録媒体識別情報を記憶しているか否かを判定する記憶判定手段と、
該記憶判定手段により記録媒体識別情報を記憶していないと判定されたことを条件として、前記記憶要求が示す遊技用装置識別情報と記録媒体識別情報とを対応付けて前記識別情報記憶手段で記憶させる識別情報記憶処理を行う識別情報記憶処理手段と、
前記記憶判定手段により記録媒体識別情報を記憶していると判定されたことを条件として、該記憶している記録媒体識別情報と前記記憶要求が示す記録媒体識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段と、をさらに有し、
該一致判定手段により記録媒体識別情報が一致しないと判定されたことを条件として、前記識別情報記憶処理を行わずに、前記識別情報記憶手段での前記記録媒体識別情報の記憶を維持する一方、一致すると判定されたことを条件として、前記記憶要求が示す計数遊技媒体数を当該記録媒体識別情報に対応付けて前記管理手段で記憶している計数遊技媒体数に加算する処理と、当該記録媒体識別情報の記憶を無効とする識別情報無効処理と、一致判定通知を前記遊技用装置に対して返信する処理とを行い、
前記遊技用装置は、前記一致判定通知の受信に基づいて、前記計数遊技媒体数記憶手段で記憶している計数遊技媒体数を零にする零更新処理を行うことを特徴とする遊技用システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
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【図18】
【公開番号】特開2011−200316(P2011−200316A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−68539(P2010−68539)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000144153)株式会社三共 (5,148)
【Fターム(参考)】
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