説明

運動指標測定方法および装置

【課題】直感的に理解しやすい運動指標が測定できるようにする。
【解決手段】対象者が歩行を開始してから3分間の測定時間内に脈拍測定部101が測定した脈拍の最大値および安静時脈拍数とにより相対的心拍余力を算出する心拍余力算出部104と、測定時間内に歩行距離測定部102が測定した歩行距離および心拍余力算出部104が算出した相対的心拍余力により歩行距離を補正した補正歩行距離を算出する補正歩行距離算出部105と、補正歩行距離算出部105が算出した補正歩行距離および対象者情報記憶部103に記憶されている性別に対応して設定されている係数により体力年齢を算出する体力年齢算出部106とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動により対象者の体力状態を測定する運動指標測定方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、健康増進のために運動する人が増加している。運動を行う場合、ある一定強度以下の運動は無意味である反面、ある一定強度以上の運動はけがなどの危険を伴う。このため、適正強度の運動を行うことがけがの回避のために重要であり、脈拍などのバイタル情報を、運動時にモニタすることが求められている。
【0003】
また、中高年齢層に多い糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病は、日頃の食生活や運動不足などの生活習慣との関係が大きいと言われている。このため、生活習慣病予防を目的とし、平成20年度から40〜74歳の被保険者あるいは被扶養者に対する特定健康診査がの実施が、厚生労働省によって義務づけられている。また、特定健康診査によりメタボリック症候群およびこの予備群と診断された保健指導対象者に対する特定保健指導の実施も、厚生労働省によって義務付けられている。
【0004】
上述した特定保健指導の中には、運動指導も含まれており、指導中に、対象者の体の状態がどのような状況にあるかを、対象者自身が把握することが重要であるとされている。これは、体の状態を把握することにより、対象者の運動への動機付けを高められることを期待している面がある。動機付けの向上により、対象者の行動変容が生じることが知られている。
【0005】
上述したことを背景とし、脈拍などの体の状態(バイタル情報)を取得する様々な装置が開発されている。例えば、脈拍計や歩数計などがある。脈拍計としては、耳に装着した光電式センサにより脈拍を測定し、有線で繋がれた本体部にリアルタイムで送信し、ディスプレイに心拍数を表示させるものが販売されている(非特許文献1参照)。また、歩数計としては、腰などに装着、または、ズボンのポケットなどに携帯する装置などが販売されている(非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】http://www.cateye.co.jp/products/ec/pl6000.html
【非特許文献2】http://www.healthcare.omron.co.jp/product/hj710it_1.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した装置では、運動時の脈拍数変化、歩数や歩行(運動)距離などが指標として示されるが、これらの数値では、体の改善(悪化)の状態(変化)を直感的に理解することが容易ではないという問題がある。このため、より直感的に理解しやすい運動指標が求められている。
【0008】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、直感的に理解しやすい運動指標が測定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る運動指標測定方法は、対象者が歩行を開始してから3分間の測定時間内に対象者の脈拍を測定する脈拍測定ステップと、測定時間内に対象者が歩行した距離を測定する歩行距離測定ステップと、測定時間内に測定された対象者の脈拍の最大値および設定されている安静時脈拍数により相対的心拍余力を算出する心拍余力算出ステップと、測定時間内に測定された歩行距離および算出された相対的心拍余力により歩行距離を補正した補正歩行距離を算出する補正歩行距離算出ステップと、算出された補正歩行距離および対象者の性別に対応して設定されている係数により体力年齢を算出する体力年齢算出ステップとを少なくとも備える。
【0010】
上記運動指標測定方法において、心拍余力算出ステップでは、脈拍の最大をHRexecとし、安静時脈拍数をHRrestとし、220−対象者の年齢+設定されている定数をHRmaxとし、{(HRexec−HRrest)/(HRmax−HRrest)}×100により相対的心拍余力を算出し、補正歩行距離算出ステップでは、相対的心拍余力を%HRreserveとし、歩行距離をrとし、設定されている定数をpおよびsとし、p×(%HRreserve−s)+rにより補正歩行距離を算出する。また、体力年齢算出ステップでは、−1.19×補正歩行距離+470により男性としての体力年齢を算出し、−0.79×補正歩行距離+301により女性としての体力年齢を算出すればよい。
【0011】
上記運動指標測定方法において、歩行距離測定ステップでは、設定されている対象者の歩幅および測定時間内に測定された歩数により歩行距離を算出すればよい。また、歩行距離測定ステップでは、GPSにより測定された測定時間内の対象者の位置の変化により歩行距離を算出してもよい。また、歩行距離測定ステップでは、測定時間内に検出された対象者の移動による加速度より測定距離を算出してもよい。
【0012】
また、本発明に係る運動指標測定装置は、対象者に装着されて対象者の脈拍を測定する脈拍測定手段と、対象者に装着されて対象者の歩行距離を測定する歩行距離測定手段と、対象者の性別および安静時脈拍数を含む対象者情報が記憶されている対象者情報記憶部と、対象者が歩行を開始してから3分間の測定時間内に脈拍測定手段が測定した脈拍の最大値および安静時脈拍数により相対的心拍余力を算出する心拍余力算出手段と、測定時間内に歩行距離測定手段が測定した歩行距離および心拍余力算出手段が算出した相対的心拍余力により歩行距離を補正した補正歩行距離を算出する補正歩行距離算出手段と、この補正歩行距離算出手段が算出した補正歩行距離および対象者情報記憶部に記憶されている性別に対応して設定されている係数により体力年齢を算出する体力年齢算出手段と、この体力年齢算出手段が算出した体力年齢を表示する表示手段とを少なくとも備える。
【0013】
上記運動指標測定装置において、心拍余力算出手段は、脈拍の最大をHRexecとし、安静時脈拍数をHRrestとし、220−対象者の年齢+設定されている定数をHRmaxとし、{(HRexec−HRrest)/(HRmax−HRrest)}×100により相対的心拍余力を算出し、補正歩行距離算出手段は、相対的心拍余力を%HRreserveとし、歩行距離をrとし、設定されている定数をpおよびsとし、p×(%HRreserve−s)+rにより補正歩行距離を算出する。また、体力年齢算出手段は、−1.19×補正歩行距離+470により男性としての体力年齢を算出し、
【0014】
上記運動指標測定装置において、脈拍測定手段が測定した脈拍のデータを心拍余力算出手段に、無線により送信する無線送信手段を備えるようにしてもよい。
【0015】
上記運動指標測定装置において、歩行距離測定手段は、対象者が歩行した歩数を測定する歩数測定手段を含み、設定されている対象者の歩幅および測定時間内に歩数測定手段が測定した歩数により歩行距離を算出すればよい。また、歩行距離測定手段は、対象者の位置を測定するGPSを含み、このGPSにより測定された測定時間内の対象者の位置の変化により歩行距離を算出してもよい。また、歩行距離測定手段は、対象者の移動により発生する加速度を検出する加速度検出手段を含み、測定時間内に加速度検出手段が検出した加速度より歩行距離を算出してもよい。
【0016】
また、上記運動指標測定装置において、体力年齢算出手段が算出した体力年齢を、外部機器に無線により送信する外部機器無線送信手段を備えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、測定時間内に測定された歩行距離および算出された相対的心拍余力により歩行距離を補正した補正歩行距離を算出し、算出された補正歩行距離および対象者の性別に対応して設定されている係数により体力年齢を算出するようにしたので、直感的に理解しやすい運動指標が測定できるようになるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態1における運動指標測定装置の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における運動指標測定方法を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態1における運動指標測定装置の適用例を説明する説明図である。
【図4】本発明の実施の形態2における運動指標測定装置の構成を示す構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2における運動指標測定装置の適用例を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施の形態3における運動指標測定装置の構成を示す構成図である。
【図7】本発明の実施の形態3における運動指標測定装置の適用例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【0020】
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における運動指標測定装置の構成を示す構成図である。この運動指標測定装置は、まず、対象者(使用者)に装着されて対象者の脈拍を測定する脈拍測定部101と、対象者に装着されて対象者の歩行距離を測定する歩行距離測定部102と、対象者の性別および安静時脈拍数を含む対象者情報が記憶されている対象者情報記憶部103とを備える。
【0021】
また、この運動指標測定装置は、対象者が歩行を開始してから3分間の測定時間内に脈拍測定部101が測定した脈拍の最大値および安静時脈拍数とにより相対的心拍余力を算出する心拍余力算出部104と、測定時間内に歩行距離測定部102が測定した歩行距離および心拍余力算出部104が算出した相対的心拍余力により歩行距離を補正した補正歩行距離を算出する補正歩行距離算出部105と、補正歩行距離算出部105が算出した補正歩行距離および対象者情報記憶部103に記憶されている性別に対応して設定されている係数により体力年齢を算出する体力年齢算出部106と、体力年齢算出部106が算出した体力年齢を表示する表示部107とを備える。
【0022】
脈拍測定部101は、例えば、時間計測機能を内蔵し、測定開始より3分間、対象者の脈拍を測定して測定した脈拍値を出力する。脈拍値は、例えば、1秒ごとに出力される。
【0023】
心拍余力算出部104は、例えば、「%HRreserve={(HRexec−HRrest)/(HRmax−HRrest)}×100」により相対的心拍余力%HRreserveを算出する。なお、HRexecは脈拍の最大値であり、HRrestは、安静時脈拍数である。また、HRmaxは、「HRmax=220−対象者の年齢+α」で表される値である。なお、αは、年齢に関する因子(定数)である。相対的心拍余力%HRreserveは、心拍の運動による実質的な高まりが、最大脈拍数と安静時脈拍数の差の何%にあたるかを示すものである。
【0024】
また、例えば、補正歩行距離算出部105は、「補正歩行距離=p×(%HRreserve−s)+r」により、補正歩行距離を算出する。なお、rは歩行距離であり、p,sは設定されている定数である。
【0025】
ここで、補正歩行距離について説明する。
【0026】
まず、従来より、厚生労働省運動所要量・運動指針の策定検討会により検討された「3分間歩行テスト」と呼ばれるテスト方法により、対象者の体状態の把握がなされている(健康づくりのための運動指針2006 運動所要量・運動指針の策定検討会 平成18年7月参照)。
【0027】
「3分間歩行テスト」では、まず、対象者にとって「ややきつい」と感じられる運動強度の歩行を3分間行い、この3分間の歩行により移動できた距離(歩行距離)と、上述した策定検討会で推奨した距離および年齢の関係との比較により、対象者の体の状態を把握する。策定検討会で推奨した距離および年齢の関係は、以下の表に示すとおりである。
【0028】
【表1】

【0029】
ここで、発明者らの実験により、相対的心拍余力%HRreserveを用いた「歩行距離=p×%HRreserve+q」により、歩行距離を表すことができることが判明した。なお、p,qは定数である。
【0030】
また、本実施の形態に係る運動指標測定は、対象者の3分間の歩行により行うものであるが、この歩行における運動強度が、対象者にとって「ややきつい」と感じられる状態は、相対的心拍余力の定数sとして設定することができ、例えば、40〜70の間の数値になることが判明している。これは、対象者の日々の運動頻度によって変化する。また、特定保健指導対象者では、定数sが50になることが判明している。これらの知見により、「補正歩行距離=p×(%HRreserve−s)+r」により、補正歩行距離の算出ができることが判明した。
【0031】
また、例えば、体力年齢算出部106は、男性については、「体力年齢=−1.19×補正歩行距離+470」により体力年齢を算出し、女性については、「体力年齢=−0.79×補正歩行距離+301」により体力年齢を算出する。これは、前述した表に示される推奨歩行距離をもとに設定した式であり、説明変数を歩行距離(補正歩行距離)とし、被説明変数を年齢(体力年齢)として線形回帰を行うことで設定できる。
【0032】
また、歩行距離測定部102は、例えば、対象者が歩行した歩数を測定する歩数測定機能を備え、設定されている対象者の歩幅および測定時間内に歩数測定機能が測定した歩数により歩行距離を算出する。歩幅に歩数を乗じることで歩行距離とすることができる。
【0033】
また、歩行距離測定部102は、例えば、公知の対象者の位置を測定するGPS(Global Positioning System)を内蔵し、このGPSにより測定された測定時間内の対象者の位置の変化により歩行距離を算出する構成としてもよい。
【0034】
また、歩行距離測定部102は、例えば、対象者の移動により発生する加速度を検出する加速度検出機能を備え、測定時間内に加速度検出機能が検出した加速度より歩行距離を算出する構成としてもよい。
【0035】
次に、本実施の形態における運動指標測定装置の動作(運動指標測定方法)について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0036】
まず、ステップS201で、測定開始とともに、脈拍測定部101が脈拍の測定を開始する。測定開始より3分経過すると(ステップS202)、歩行距離測定部102が、3分間(測定時間内)に対象者が移動した距離を測定(算出)する(ステップS203)。次に、ステップS204で、心拍余力算出部104が、測定時間内に脈拍測定部101が測定した脈拍の最大値および安静時脈拍数とにより相対的心拍余力を算出する。安静時脈拍数は、対象者情報記憶部103に記憶されている値を用いる。
【0037】
次に、ステップS205で、補正歩行距離算出部105が、測定時間内に歩行距離測定部102が測定した歩行距離と、心拍余力算出部104が算出した相対的心拍余力とにより、歩行距離を補正した補正歩行距離を算出する。次に、ステップS206で、体力年齢算出部106が、算出された補正歩行距離および対象者情報記憶部103に記憶されている性別に対応して設定されている係数により体力年齢を算出する。この後、算出された体力年齢が、表示部107に表示される。
【0038】
上述した本実施の形態によれば、運動指標(体状態指標)として体力年齢が測定され、また、示されるので、使用者の現状の体状態(体力)が、年齢に換算された状態で示されることになり、直感的な把握が可能となる。例えば、測定された体力年齢と実際の年齢との比較により、運動強度の調整が行える。
【0039】
例えば、本実施の形態により測定された体力年齢により、使用者の体力の現状が把握できるので、使用者にとって最適な運動強度での運動訓練が行えるようになる。また、運動訓練を行った後、再度上記測定を行えば、運動訓練の効果の評価が行える。また、このような評価結果が容易に得られるので、使用者に対し、運動訓練を継続するための動機付けを、長期間にわたって与えることが可能となり、健康改善へとつなげることができる。
【0040】
ところで、上述した測定を行うための運動(歩行)時においては、使用者の体の動きを妨げないことが望まれる。このためには、例えば、脈拍測定部101が測定した脈拍のデータを、無線通信により心拍余力算出部104に送信すればよい。また、歩行距離の測定においては、例えば、歩数計やGPSなどによる測定結果を、無線通信により送信できるようにすればよい。
【0041】
例えば、図3の説明図に示すように、ます、脈拍計,歩数計などをスレーブセンサとして対象者に装着する。一方、歩行距離測定部102,対象者情報記憶部103,心拍余力算出部104,補正歩行距離算出部105,体力年齢算出部106などを備えてマスター装置とする。これらの構成とし、スレーブセンサとマスター装置との間で無線通信を行うことで、上述した運動指標測定の測定を行えばよい。また、スレーブセンサとして、血圧を測定する血圧計を用いるようにしてもよい。
【0042】
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図4は、本発明の実施の形態2における運動指標測定装置の構成を示す構成図である。本実施の形態の運動指標測定装置は、スレーブセンサとしての脈拍計400と、マスター装置410とを備える。
【0043】
脈拍計400は、センサ部401,脈拍データ処理部405,無線送受信部(無線送信手段)406,電源407,およびアンテナ408を備える。センサ部401,脈拍データ処理部405,無線送受信部406,および電源407は、例えば、よく知られたバス接続されている。また、センサ部401は、光源(LED)402,受光部403,およびクリップ404を備える。センサ部401は、クリップ404を用いて使用者の耳殻を挟んで装着される。
【0044】
センサ部401は、例えば、よく知られた耳掛け型である。指などで測定することも可能であるが、この場合、運動時の腕振りなどにより脈波信号に障害信号(虚信号)が加わりやすい。また、指を動かすことでも障害信号が加わることがわかっている。一方で、測定部位としての耳は、使用者が自律的に動かすことは考えられず、障害信号が加わりにくく、また装着していることを意識しない形態となっている。
【0045】
センサ部401においては、光源402から照射された光のうち、毛細血管中のヘモグロビンによる吸収を差し引いたものを受光部403により受光する。このようにして受光部403で受光される光は、脈拍(脈動)に対応した波形の脈波波形信号として光電変換され、脈拍データ処理部405に出力される。
【0046】
脈拍データ処理部405は、受け付けた脈波波形信号をA/D変換する。変換されたデジタル信号は、無線送受信部406により、マスター装置410に対して断続的、もしくは連続的に無線送信される。無線送信方式としては、Bluetooth(登録商標)、Zigbee、ウルトラワイドバンド(UWB)、赤外線、携帯電話無線、特定小電力無線などがある。
【0047】
マスター装置410は、無線送受信部(外部機器無線送信手段)411,CPU412,メモリ413,表示部414,入力部415,加速度計416,アラーム部417,電源418,およびアンテナ419を備える。
【0048】
表示部414は、例えば、液晶表示装置、LED表示装置、有機EL表示装置などの、小型な表示装置である。表示部414は、マスター装置410の本体表面に設けられており、測定モードや、体状態指標に関わる情報に加え、現在時刻や日付などの各種情報を表示する。
【0049】
入力部415は、例えば、キーボードなどのキー入力装置であり、マスター装置410の本体表面に備えられている。例えば、時刻,日付,年齢,身長,体重,歩幅,血圧,股下,筋力,最大酸素摂取量などの値の新規入力、および修正入力などのために用いられる。また、入力部415により、本装置が有する各種モード、例えば、時計表示モードのほか、脈拍数表示モード、歩数表示モード、歩行距離表示モード、また体状態指標に関わる機能の表示を行うモードや、外部機器と情報の授受を行う通信モード、入力・変更モードなどの選択が行える。
【0050】
マスター装置410において、CPU412は、システムバスを介して接続する各部の制御,各種処理の実行,演算などを、メモリ413に記憶された基本プログラムに基づいて行う。基本プログラムとしては、歩数算出,加速度標準偏差算出,歩行ピッチ算出,活動度算出,脈拍数算出,加速度脈波算出,脈拍間隔算出,心拍余力算出,補正歩行距離算出,体力年齢算出,最大酸素摂取量推定,運動強度算出,ピッチ制御,および体状態指標算出などである。
【0051】
また、メモリ413は、日時情報、使用者の年齢,身長,体重,歩幅,血圧などの値を保持している。またメモリ413は、体状態指標に関わる各種推奨値を保持している。またメモリ413は過去の測定データ、運動指標データ,体指標データに関しても保持している。
【0052】
アラーム部417は、CPU412の制御によりアラーム音を発生し、または表示部414にアラームメッセージを表示し、使用者に各種の状態変化を告知するものである。
また、マスター装置410は、前述の各種モードに関係した測定を行うため、脈拍計400に対して命令を無線送信する。これらの無線送信方式としては、Bluetooth、Zigbee、UWB、赤外線、携帯電話無線、特定小電力無線などがある。
【0053】
加速度計416は、使用者の運動における体の動きを検出するセンサであり、例えば、多軸の加速度センサなどから構成される。加速度計416による体動信号は、脈波波形信号と同様に、デジタル信号に変換され、さらに、フーリエ変換によりFFT処理される。これらの、加速度計416により得られる信号の処理結果により、歩数や歩行ピッチなどの運動状態が求められる。また、体動信号のピークサーチ(最大値検出)により、歩数や歩行ピッチを求めることもできる。これらの処理は、CPU412により行われる。
【0054】
ここで、運動とは、一定周期で行うリズム性のある反復運動を言うが、運動指標測定では、単位時間あたりに行われた反復運動の回数が重要となる。ここでは、運動形態が走行(歩行)であるので、単位時間あたりの歩数(歩行ピッチもしくは走行ピッチ)が求められる。なお、例えば、水泳運動であれば、単位時間あたりのかき数が求められる。
【0055】
上述したように求められた歩行ピッチにより、歩行速度や歩行距離が算出できる。歩行速度は、歩行ピッチと歩幅との積で求められ、歩行距離は、歩数と歩幅の積で求められる。歩幅については、メモリ413に記憶されているデータを用いればよい。
【0056】
次に、歩幅の補正について説明する。歩行運動における歩幅は、歩行ピッチが大幅に変化した場合などで変動する。このため、歩幅を発生する変動に対応して補正する必要がある。補正方法の例を次に述べる。歩行ピッチに対する歩幅の補正に関しては、マスター装置410(CPU412)により、運動強度「普通」における基準ピッチをあらかじめ求めておく。次に、基準ピッチに対する補正対象となる歩行運動におけるピッチの割合を求め、求めた割合を元にメモリ413に記憶(保持)されている係数を用い、この係数を歩幅に乗じて補正すればよい。
【0057】
次に、脈拍数の算出について説明する。脈拍数算出は、脈拍計400で測定された脈波に対し、マスター装置410のCPU412により、FFT処理、もしくはピークサーチすることで求める。
【0058】
マスター装置410は、メモリ413に記憶されている、基本プログラムおよび各種推奨値を元に、次のようなアラームを発生する。例えば、求められた脈拍数および運動ピッチの組より、目標とする運動強度と現在の運動強度を算出し、アラーム部417により、告知・表示する。さらに、目標としている運動強度により近づけるための指示を告知する。このときの告知方法としては、例えば、使用者の歩行を目標の歩行ピッチに近づけるために、目標のピッチ間隔で断続的なアラーム音を発生し、使用者に知らせる。
【0059】
次に、運動指標として体力年齢の算出動作について説明する。使用者は測定開始前、マスター装置410に、年齢,身長,体重,血圧,歩幅,股下,筋力など使用者情報(対象者情)を入力する。またマスター装置410および脈拍計400は、安静時の脈拍数を測定する。本例で想定する使用者は、特定保健指導対象者の男性とする。
【0060】
以上のような初期設定を終了した後、使用者は、マスター装置410に対して3分間歩行テスト開始の命令を入力する。
【0061】
使用者は、マスター装置410からの開始シグナル(開始音)を契機とし、「普通」以上の運動強度で歩行を開始する。
【0062】
マスター装置410は、開始シグナルから、測定時間、および歩数の測定を開始する。また脈拍計400は、歩行テスト中の脈波(脈拍)を経時的に測定する。3分間経過すると、マスター装置410は、終了シグナルを発し、歩数測定および脈波測定を終了する。また、使用者は、終了シグナルをきっかけに歩行を終了する。
【0063】
測定を終了したマスター装置410は、まず、歩数および歩幅から歩行距離を算出する。次に、マスター装置410は、測定した脈拍データより%HRreserveを算出する。次に、算出した%HRreserveを用い、計測・算出された歩行距離を補正した補正歩行距離を算出する。この後、マスター装置410は、算出された補正歩行距離と、使用者年齢で推奨される歩行距離を出力する。これにより使用者は自分の体の状態を把握することができる。
【0064】
また、マスター装置410は、算出された補正歩行距離を用いて体力年齢を算出し、算出した体力年齢を、表示部414に表示する。年齢に換算された体力年齢を知ることで、使用者は自分の体の状態をより直感的に把握することができる。また、マスター装置410は、メモリ413に格納された過去のデータを参照し、このデータを表示部414に出力することができる。
【0065】
ところで、スレーブセンサとなる脈拍計400やマスター装置410には、種々の態様が考えられるが、使用者が運動を行う際に装着していることを意識させないような形態が望ましい。例えば、図5の説明図に示すように、耳掛け型の脈拍計400を用い、また、歩数計となる加速度計を内蔵するマスター装置410は、腰に装着して用いることが考えられる。また、携帯電話や無線通信機能付きパソコンなどに代表される外部機器501が、マスター装置410に無線接続できるようにしてもよい。
【0066】
マスター装置410は、CPU412により、メモリ413から必要な情報(格納もしくは処理された情報)を取りだし、無線送受信部411より、断続的もしくは連続的に、外部機器501に無線送信する。外部機器501は、マスター装置410から受信した情報を、「二次情報処理」,「リッチ情報表示」,「DB格納」,「クラウド的サービス」などの処理に用いる。
【0067】
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について説明する。図6は、本発明の実施の形態3における運動指標測定装置の構成を示す構成図である。本実施の形態の運動指標測定装置は、スレーブセンサ600と、マスター装置610とを備える。
【0068】
スレーブセンサ600は、センサ部401,データ処理部605,無線送受信部406,電源407,アンテナ408に加え、センサ部601を備える。センサ部401,データ処理部605,無線送受信部406,電源407,およびセンサ部601は、例えば、よく知られたバス接続されている。センサ部401は、光源(LED)402,受光部403,およびクリップ404を備え、脈拍を測定する。センサ部401は使用者の耳殻を挟んで装着される。
【0069】
センサ部401においては、光源402から照射された光のうち、毛細血管中のヘモグロビンによる吸収を差し引いたものを受光部403により受光する。このようにして受光部403で受光される光は、脈拍(脈動)に対応した波形の脈波波形信号として光電変換され、データ処理部605に出力される。
【0070】
また、センサ部601は、光源(LED)602,受光部603,およびクリップ604を備え、対象者の指に装着されて血流量を測定する。センサ部601は、光源602から皮膚に対して光を照射する。皮膚内の、ヘモグロビンなど動いている粒子からの散乱光と、静止している皮膚組織からの散乱光を受光部603により受光する。受光した光のビート信号により、血流量を求めることができる。受光部703は、光電変換したビート信号をデータ処理部605に出力する。
【0071】
データ処理部605は、受け付けた脈波波形信号およびビート信号をA/D変換する。変換されたデジタル信号は、無線送受信部406により、マスター装置610に対して断続的、もしくは連続的に無線送信される。無線送信方式としては、Bluetooth(登録商標)、Zigbee、ウルトラワイドバンド(UWB)、赤外線、携帯電話無線、特定小電力無線などがある。
【0072】
マスター装置610は、無線送受信部411,CPU612,メモリ413,表示部414,入力部415,加速度計416,アラーム部417,電源418,およびアンテナ419を備える。
【0073】
マスター装置610において、CPU612は、メモリ413に記憶された基本プログラムに基づき、スレーブセンサ600より受け付けたデジタル変換されているビート信号により、血流データを算出する。また、CPU612は、メモリ413に記憶された基本プログラムに基づき、血流データをもとに、血液の粘度に係わる指標を算出する。なお、他の構成については、前述した実施の形態2と同様である。
【0074】
ところで、スレーブセンサ600やマスター装置610には、種々の態様が考えられるが、使用者が運動を行う際に装着していることを意識させないような形態が望ましい。例えば、図7の説明図に示すように、スレーブセンサ600として、耳掛け型の脈拍計および指装着型の血流計を用い、また、歩数計となる加速度計を内蔵するマスター装置610は、使用者の腰に装着して用いることが考えられる。また、携帯電話や無線通信機能付きパソコンなどに代表される外部機器501が、マスター装置610に無線接続できるようにしてもよい。
【0075】
マスター装置610は、CPU612により、メモリ413から必要な情報(格納もしくは処理された情報)を取りだし、無線送受信部411より、断続的もしくは連続的に、外部機器501に無線送信する。外部機器501は、マスター装置610から受信した情報を、「二次情報処理」,「リッチ情報表示」,「DB格納」,「クラウド的サービス」などの処理に用いる。
【0076】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形が実施可能であることは明白である。例えば、上述では、表示部に表示するようにしたが、これに限るものではなく、振動などによる触覚的方法により測定結果を通知するようにしてもよい。また、運動指標測定を開始するときに測定される脈拍数と、記憶されている安静時脈拍数との比較結果により、運動指標測定の実施中止を提示するようにしてもよい。例えば、運動指標測定を開始するときに測定される脈拍数と安静時脈拍数との差が、設定値より大きいときは、対象者の健康状態が運動指標測定に耐えられないものと判断し、運動指標測定の実施中止を提示する。
【0077】
また、例えば、スレーブセンサとしては、心拍数,血流の測定に限らず、体重,体温,体脂肪,心電図,筋電図,脳波,呼吸,発汗,眼球運動,飽和酸素濃度,血糖,脈波などを測定するセンサを用いることができる。また、運動指標(体状態指標)として、体力年齢を例に説明したが、これに限るものではなく、歩行速度,歩行ピッチ,血管年齢,最大酸素摂取量,体年齢,およびストレス度を測定および表示することも可能である。
【0078】
例えば、最大酸素摂取量は、健康づくりに適した運動のための研究の中で注目されており、健康状態の目安、また運動強度の設定に頻繁に用いられており、以下に示すことにより測定できる。最大酸素摂取量は、1分間に摂取可能な酸素の最大量で定義され、各個人が有する心肺能力を評価し、比較できる指標であり、体重1キログラムあたりに換算した値が一般的に用いられる。健康維持の観点からは、最大酸素摂取量を維持目標値以上に保つことが推奨されている。
【0079】
最大酸素摂取量の推定方法はこれまで各種検討がなされている。主なものとしては、12分間走、6分間歩行テスト、シャトルウォーキングテストなどが挙げられる(運動処方の指針 南江堂参照)
【0080】
12分間走では、12分の間に最大の努力によって走行した距離を測定し、測定された距離に応じて最大酸素摂取量を推定することができることが知られている。
【0081】
また、6分間間歩行テストでは、6分間の間に最大の努力によって歩行した測定した距離を測定し、この測定における距離,年齢,体重,身長,血圧より、最大酸素摂取量を推定することができることが知られている。
【0082】
6分間間歩行テストによる最大酸素摂取量推定では、まず、年齢,身長,体重,血圧,歩幅など対象者情報を取得する。これらの情報は、メモリなどの記憶部に記憶しておけばよい。
【0083】
次に、対象者は、最大運動強度による6分間の歩行を行う。この歩行の開始とともに、負数の測定を開始し、終了ともに歩数の測定を終了する。これにより、6分間の全歩数が得られる。なお、対象者は、6分間の測定が終了したら、歩行を終了する。
【0084】
以上のように全歩数が得られたら、得られた全歩数および歩幅から、6分間の歩行距離を算出する。また、取得されている年齢,身長,体重,血圧を用い、「最大酸素摂取量=a×距離+b×年齢+c×体重+d×身長+e×血圧+f」の式を元に最大酸素摂取量を推定する。なお、a,b,c,d,e,fは、定数である。これらの算出は、例えば、記憶部に記憶されているプログラムに基づいてCPUが行えばよい。
【0085】
以上のように算出した最大酸素摂取量と、対象者年齢で推奨される最大酸素摂取量を、対象者に示すことで、対象者は自分の体の状態を把握することができる。
【符号の説明】
【0086】
101…脈拍測定部,102…歩行距離測定部,103…対象者情報記憶部,104…心拍余力算出部,105…補正歩行距離算出部,106…体力年齢算出部,107…表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者が歩行を開始してから3分間の測定時間内に前記対象者の脈拍を測定する脈拍測定ステップと、
前記測定時間内に前記対象者が歩行した距離を測定する歩行距離測定ステップと、
前記測定時間内に測定された前記対象者の脈拍の最大値および設定されている安静時脈拍数により相対的心拍余力を算出する心拍余力算出ステップと、
前記測定時間内に測定された歩行距離および算出された前記相対的心拍余力により前記歩行距離を補正した補正歩行距離を算出する補正歩行距離算出ステップと、
算出された前記補正歩行距離および前記対象者の性別に対応して設定されている係数により体力年齢を算出する体力年齢算出ステップと
を少なくとも備えることを特徴とする運動指標測定方法。
【請求項2】
請求項1記載の運動指標測定方法において、
前記心拍余力算出ステップでは、
前記脈拍の最大をHRexecとし、
前記安静時脈拍数をHRrestとし、
220−前記対象者の年齢+設定されている定数をHRmaxとし、
{(HRexec−HRrest)/(HRmax−HRrest)}×100により前記相対的心拍余力を算出し、
前記補正歩行距離算出ステップでは、
前記相対的心拍余力を%HRreserveとし、
前記歩行距離をrとし、
設定されている定数をpおよびsとし、
p×(%HRreserve−s)+rにより前記補正歩行距離を算出する
ことを特徴とする運動指標測定方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の運動指標測定方法において、
前記体力年齢算出ステップでは、
−1.19×補正歩行距離+470により男性としての前記体力年齢を算出し、
−0.79×補正歩行距離+301により女性としての前記体力年齢を算出する
ことを特徴とする運動指標測定方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の運動指標測定方法において、
前記歩行距離測定ステップでは、設定されている前記対象者の歩幅および前記測定時間内に測定された歩数により前記歩行距離を算出することを特徴とする運動指標測定方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の運動指標測定方法において、
前記歩行距離測定ステップでは、GPSにより測定された前記測定時間内の前記対象者の位置の変化により前記歩行距離を算出することを特徴とする運動指標測定方法。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の運動指標測定方法において、
前記歩行距離測定ステップでは、前記測定時間内に検出された前記対象者の移動による加速度より前記歩行距離を算出することを特徴とする運動指標測定方法。
【請求項7】
対象者に装着されて前記対象者の脈拍を測定する脈拍測定手段と、
前記対象者に装着されて前記対象者の歩行距離を測定する歩行距離測定手段と、
前記対象者の性別および安静時脈拍数を含む対象者情報が記憶されている対象者情報記憶部と、
前記対象者が歩行を開始してから3分間の測定時間内に前記脈拍測定手段が測定した脈拍の最大値および前記安静時脈拍数により相対的心拍余力を算出する心拍余力算出手段と、
前記測定時間内に前記歩行距離測定手段が測定した歩行距離および前記心拍余力算出手段が算出した相対的心拍余力により前記歩行距離を補正した補正歩行距離を算出する補正歩行距離算出手段と、
この補正歩行距離算出手段が算出した補正歩行距離および前記対象者情報記憶部に記憶されている性別に対応して設定されている係数により体力年齢を算出する体力年齢算出手段と、
この体力年齢算出手段が算出した体力年齢を表示する表示手段と
を少なくとも備えることを特徴とする運動指標測定装置。
【請求項8】
請求項7記載の運動指標測定装置において、
前記心拍余力算出手段は、
前記脈拍の最大をHRexecとし、
前記安静時脈拍数をHRrestとし、
220−前記対象者の年齢+設定されている定数をHRmaxとし、
{(HRexec−HRrest)/(HRmax−HRrest)}×100により前記相対的心拍余力を算出し、
前記補正歩行距離算出手段は、
前記相対的心拍余力を%HRreserveとし、
前記歩行距離をrとし、
設定されている定数をpおよびsとし、
p×(%HRreserve−s)+rにより前記補正歩行距離を算出する
ことを特徴とする運動指標測定装置。
【請求項9】
請求項7または8記載の運動指標測定装置において、
前記体力年齢算出手段は、
−1.19×補正歩行距離+470により男性としての前記体力年齢を算出し、
−0.79×補正歩行距離+301により女性としての前記体力年齢を算出する
ことを特徴とする運動指標測定装置。
【請求項10】
請求項7〜9のいずれか1項に記載の運動指標測定装置において、
前記脈拍測定手段が測定した脈拍のデータを前記心拍余力算出手段に、無線により送信する無線送信手段を備える
ことを特徴とする運動指標測定装置。
【請求項11】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の運動指標測定装置において、
前記歩行距離測定手段は、前記対象者が歩行した歩数を測定する歩数測定手段を含み、設定されている前記対象者の歩幅および前記測定時間内に前記歩数測定手段が測定した歩数により前記歩行距離を算出することを特徴とする運動指標測定装置。
【請求項12】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の運動指標測定装置において、
前記歩行距離測定手段は、前記対象者の位置を測定するGPSを含み、このGPSにより測定された前記測定時間内の前記対象者の位置の変化により前記歩行距離を算出することを特徴とする運動指標測定装置。
【請求項13】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の運動指標測定装置において、
前記歩行距離測定手段は、前記対象者の移動により発生する加速度を検出する加速度検出手段を含み、前記測定時間内に前記加速度検出手段が検出した加速度より前記歩行距離を算出することを特徴とする運動指標測定装置。
【請求項14】
請求項7〜13のいずれか1項に記載の運動指標測定装置において、
前記体力年齢算出手段が算出した体力年齢を、外部機器に無線により送信する外部機器無線送信手段を備えることを特徴とする運動指標測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−161079(P2011−161079A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28639(P2010−28639)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】