説明

運転支援装置

【課題】教習生が運転する教習車両と、その教習車両周辺を走行する一般車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現する運転支援装置を提供する。
【解決手段】教習生が運転する教習車両と、その教習車両周辺を走行する一般車両との間の車車間通信により教習車両識別情報、教習車情報および警報情報の送受信を行い、走行道路上で前記教習車両と前記一般車両とが接近し、あるいは走行経路が交錯する可能性を判定し、前記教習車両と前記一般車両との車間距離の制御、前記一般車両における警報や運転支援のためのアナウンスを行うようにして前記一般車両のドライバーへ前記教習車両について報知し、前記教習車両と前記一般車両との間の安全確保のための運転支援を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教習車両と、該教習車両の近くを走行する一般車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現する運転支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、一般道路を走行している車両は運転免許を取得したドライバが運転を行うものであるが、運転免許を取得する過程では、仮免許の教習生が一般道路上で教習の目的で車の運転を行う場合がある。このような仮免許の教習生が運転を行うときの教習車両は、教官が助手席に同乗し、かつ助手席には、教習生が運転の際に用いるブレーキ装置と同様に教官による車両の制動を可能にする教官用のブレーキ装置が設けられるなど、教習時の運転の安全確保のための機能が追加して設けられている。
このような教習時の運転の安全確保とは異なるが、車両の運転に慣れていない、安全運転を確保するのに特別の注意を要する運転免許取りたての初心運転者あるいは高齢運転者が車両を運転していると、これら車両の近くを走行している一般車両に対し初心運転者あるいは高齢運転者が運転している車両の存在を報知して走行時の安全を確保する運転を支援する技術が提案されている。なお、本発明において一般車両とは、教習車両を除いたその他の残りの車両全般を意味している。
このような安全運転を確保するのに特別の注意を要する車両の存在を報知して走行時の安全を確保する従来技術としては、自車の現在位置を検出する自車位置検出部と、自車の運転者の運転免許取得日から所定の年数が経過したか否かの情報および運転者の年齢が所定の年齢以上か否かの情報からなる運転者情報を取得する運転者情報取得部と、前記自車位置検出部により検出された自車位置情報および運転者情報を送信するとともに、他車から送信される他車位置情報および他車の運転者情報を受信する送受信部と、自車位置に対応する地図を画面上に表示し、該地図上に自車位置を表示するとともに、他車位置情報および他車の運転者情報を表示する表示部とを備えた車車間通信装置がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−97443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、従来技術では、運転者が運転免許を取得していることが必要であり、運転免許を取得していない仮免許の段階の教習生が運転する車両には適用できない課題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、教習生が運転する教習車両と、その教習車両周辺を走行する他車両との間で安全運転を確保するための運転支援を実現する運転支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、教習車両に設けられ、前記教習車両以外の一般車両に設けられた一般車両の運転支援装置との間で情報を送受信し、前記教習車両と前記一般車両との間の安全運転を支援する教習車両の運転支援装置であって、前記教習車両において収集された前記教習車両の状態を示す教習車状態情報をもとに前記教習車情報を生成する教習車情報生成手段と、前記教習車両のドライバーが教習生であるか否かを判定するドライバ判定手段と、前記ドライバ判定手段により前記教習車両のドライバーが教習生であると判定されると、前記一般車両の運転支援装置へ前記教習車情報の送信を行う教習車情報送信手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
請求項7に記載の発明は、教習車両以外の一般車両に設けられ、前記教習車両に設けられた教習車両の運転支援装置との間で情報を送受信し、前記教習車両と前記一般車両との間の安全運転を支援する一般車両の運転支援装置であって、前記教習車両の運転支援装置から送信された前記教習車情報を受信する教習車情報受信手段と、前記教習車情報受信手段により前記教習車情報を受信すると、前記教習車両との間の車間距離制御システムにより制御される車間距離を延長する車間距離変更手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、教習車両において収集された教習車状態情報をもとに教習車情報生成手段により前記教習車情報を生成し、前記教習車両のドライバーが教習生であるか否かをドライバ判定手段により判定し、前記ドライバ判定手段により前記教習車両のドライバーが教習生であると判定されると、前記一般車両の運転支援装置へ教習車情報送信手段により前記教習車情報の送信を行うように構成したので、教習生が運転する教習車両周辺を走行する一般車両において前記教習車両で収集された教習車状態情報をもとに前記教習車両の状態を知ることが出来、前記一般車両において前記教習車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0009】
本発明によれば、教習車状態情報が、教習車両の位置情報、前記教習車両の車速情報、ブレーキ操作情報、運転者が教習生であることを示すドライバ特定情報、ステアリング操作情報およびウインカー動作情報を含み、前記ドライバ特定情報をもとに前記教習車両のドライバーが教習生であるか否かをドライバ判定手段により判定するように構成したので、前記教習車両周辺を走行する一般車両において前記教習車両の状態を前記教習車状態情報をもとに知り、前記一般車両において前記教習車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0010】
本発明によれば、教習車両のドライバーが教習生であることを示すドライバ特定情報をドライバー特定情報設定手段により設定し、前記教習車両のドライバーが教習生であることを示す前記ドライバー特定情報が設定されていると、ドライバ判定手段は前記教習車両のドライバーが教習生であると判定するように構成したので、前記ドライバー特定情報設定手段によりドライバーが教習生であることを示すドライバ特定情報が設定された教習車両周辺を走行する一般車両において前記教習車両で収集された教習車状態情報をもとに前記教習車両の状態を知ることが出来、前記一般車両において前記教習車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0011】
本発明によれば、教習車両が教習走行する教習ルートを教習経路設定手段により設定し、前記教習車両の位置が前記教習ルート上にあると、前記教習車両のドライバーが教習生であると前記ドライバ判定手段が判定するように構成したので、前記教習経路設定手段により設定された教習ルート上に前記教習車両が位置していると、ドライバーが教習生であると判定された教習車両周辺を走行する一般車両において前記教習車両で収集された教習車状態情報をもとに前記教習車両の状態を知ることが出来、前記一般車両において前記教習車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0012】
本発明によれば、教習車両特有の運転パターンを運転パターン検出手段により検出し、前記運転パターン検出手段により前記教習車両特有の運転パターンが検出されると、前記教習車両のドライバーが教習生であると前記ドライバ判定手段が判定するように構成したので、教習車両特有の運転パターンが検出されドライバーが教習生であると判定された教習車両周辺を走行する一般車両において前記教習車両で収集された教習車状態情報をもとに前記教習車両の状態を知ることが出来、前記一般車両において前記教習車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0013】
本発明によれば、教習車情報を受信した一般車両の運転支援装置によって当該一般車両と教習車両との走行経路が交錯する可能性があると判定されるとき、前記一般車両の運転支援装置から送信された前記走行経路の交錯可能性についての警報を警報受信手段により受信し、前記警報受信手段により前記警報を受信すると、前記警報を前記教習車両の助手席にて助手席警報表示部が報知するように構成したので、前記教習車両の助手席における一般車両との交錯可能性についての警報表示により、前記教習車両において前記一般車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0014】
本発明によれば、教習車情報送信手段により送信された教習車情報を受信した一般車両の運転支援装置から送信された当該一般車両の車両情報を一般車両情報受信手段により受信し、前記一般車両情報受信手段により受信した前記一般車両の車両情報と、当該教習車両の状態を示す教習車状態情報をもとに警報を出力するか否かを警報出力判定手段により判定し、前記警報出力判定手段により出力すると判定された警報を当該教習車両の助手席にて助手席警報表示部により報知するように構成したので、前記教習車両の助手席において報知される警報により、前記教習車両において前記一般車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0015】
本発明によれば、教習車両の運転支援装置から送信された教習車情報を教習車情報受信手段により受信し、前記教習車情報受信手段により前記教習車情報を受信すると、前記教習車両との間の車間距離制御システムにより制御される車間距離を車間距離変更手段が延長するように構成したので、前記教習車両と前記一般車両との追突防止などの安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0016】
本発明によれば、教習車情報受信手段により教習車情報を受信すると、当該一般車両のドライバーへ教習車両警報手段により教習車両の存在を報知するように構成したので、前記一般車両のドライバーは前記教習車両警報手段による報知により教習車両の存在を知ることが出来、前記一般車両において前記教習車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0017】
本発明によれば、教習車情報受信手段により受信した前記教習車情報をもとに、当該一般車両の走行経路が前記教習車両の走行経路と交錯する可能性を交錯判定手段により判定し、前記交錯判定手段により当該一般車両の走行経路が前記教習車両の走行経路と交錯する可能性があると判定すると、当該一般車両のドライバーへ走行経路の交錯について交錯警報手段が報知するように構成したので、前記一般車両のドライバーは前記交錯警報手段による報知により前記教習車両の走行経路と交錯する可能性を知ることが出来、前記一般車両において前記教習車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【0018】
本発明によれば、交錯判定手段により当該一般車両の走行経路が教習車両の走行経路と交錯する可能性があると判定すると、走行経路の交錯についての警報を前記教習車両の運転支援装置へ交錯警報送信手段が送信するように構成したので、前記交錯警報送信手段により送信される前記警報により前記教習車両の走行経路が前記一般車両の走行経路と交錯する可能性を前記教習車両へ知らせることが出来、前記教習車両において前記一般車両との間の安全運転を確保するための運転支援を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1の実施の形態の一般車両の運転支援装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の教習車両の運転支援装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における教習車両と一般車両とが走行する2車線道路を示す平面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における各運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態の教習車両の運転支援装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における一般車両と教習車両の運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態に係る運転支援装置は、教習車両に搭載される運転支援装置(以下教習車両の運転支援装置という)と、一般車両に搭載される運転支援装置(以下一般車両の運転支援装置という)とを有している。
図1は、一般車両の運転支援装置の構成を示すブロック図である。一般車両の運転支援装置は、車車間通信機1、GPS受信機2およびECU3と、一般車両の運転支援装置として機能する車間距離制御システム4、カーナビゲーションシステム5、表示部6および音声出力部7とを備えている。
車車間通信機1は通信可能エリア内の他車両と通信を行い、前記他車両が教習車両であるときに送信されてくる教習車両識別情報、教習車情報を受信する。
この車車間通信機1による他車両と通信可能な距離範囲は、送信側の出力により規定されるあらかじめ設定された所定距離、例えば100メートルの範囲であり、自車両から前記所定距離範囲内を走行する他車両との間で、前記教習車両識別情報、教習車情報を含む各種情報の送受信を行う。この教習車情報には、前記他車両が教習車両であるときの前記他車両から送信された前記他車両の位置情報、車速、ブレーキ操作情報、運転者が教習生であることを示すドライバ特定情報、ステアリング操作情報、ウインカー動作情報を含む。また、他車両が教習車両である場合にはその助手席に同乗している教官に対して報知する情報である警報情報を前記通信可能エリアの教習車両である他車両へ送信する。この警報情報は、教習車両の走行ルートと交錯する可能性のある走行を自車両が前記教習車両に対し行う場合の警報、例えば前方を走行している教習車両を、後方の自車両が追い越すような状況で、後方の自車両から前方を走行している教習車両の助手席の教官へ報知する“後方から教習車両を追い越します”という追い越しについての警報である。あるいは、複数車線の走行路を教習車両と自車両とが並走または前後して走行している状況で、自車両が教習車両の走行車線前方に車線変更するような場合で、自車両から教習車両の助手席の教官へ報知する“隣接車線から教習車両の走行車線前方へ車線変更します”という車線変更についての警報である。
GPS受信機2は、複数のGPS衛星からの信号を受信し、これをもとに自車位置を判定する。
【0021】
ECU3は、マイクロコンピュータにより構成されており、教習車情報処理手段11、交錯判定手段12および車間距離変更手段13を備えている。
教習車情報処理手段11は、前記教習車両から受信した前記教習車両識別情報と、前記教習車両の位置情報、車速、ブレーキ操作情報、運転者が教習生であることを示すドライバ特定情報、ステアリング操作情報、ウインカー動作情報を含む教習車情報とを処理する。そして、前記受信した教習車両識別情報“教習車両”、“非教習車両”と、前記他車両の位置情報、車速“VKm/h”、ブレーキ操作情報“ブレーキ操作オフ” 、“ブレーキ操作オン”、運転者が教習生であることを示すドライバ特定情報“教習生”、“非教習生”、ステアリング操作情報“操作角度ニュートラル”、 “操作角度±θ”、ウインカー動作情報“ウインカー非動作” 、“右ウインカー動作”、“左ウインカー動作”などの教習車情報をメモリに格納する。
交錯判定手段12は、他車両が教習車両である場合その教習車両から受信した位置情報、車速などの教習車情報をもとに教習車両と自車両との走行経路が交錯する可能性、つまり教習車両と自車両との接触する可能性の有無を判定する。
車間距離変更手段13は、他車両が教習車両である場合その教習車両から送信された前記教習車情報を車車間通信機1により受信すると、車間距離制御システム4により制御される前記教習車両との間の車間距離を延長する。
【0022】
車間距離制御システム4は、レーザ、ミリ波などの電波を利用して自車両と、自車両の前方を走行している他車両との間の車間距離を計測し、車間距離の計測結果と前記交錯判定手段12の判定結果に応じてエンジン制御あるいはブレーキ制御を行い、前記車間距離を制御する機能を備える。
【0023】
カーナビゲーションシステム5は、地図上への自車両の現在位置表示、目的地設定、経路案内を含むナビゲーション装置として知られている各種機能を備えている。さらに表示制御手段21、発話制御手段22および地図データ23を備えている。
表示制御手段21は、表示部6への地図データ、自車両の現在位置、目的地の設定、経路案内を含むナビゲーション装置として知られている各種機能による表示制御を行う。また、前記教習車両識別情報が“教習車両”であることを示しているときには、自車両の周辺を教習車両が走行していることを視覚的に認識可能な形態で表示部6に表示し、自車両の運転者に報知する。
発話制御手段22は、音声出力部7による経路案内を行う場合の交差点における右折、左折、直進の音声案内、進行方向前方に出現する各種案内対象のアナウンスを含むナビゲーション装置として周知である各種機能による発話制御を行う。また、前記教習車両識別情報が“教習車両”であることを示しているときには、自車両の周辺を教習車両が走行していることを聴覚的に認識可能な形態、例えば“自車両周辺を教習車両が走行しています。教習車両の動きに注意してください”などのアナウンスを音声出力部7から音声出力し、自車両の運転者に報知する。
地図データ23は、地図情報記憶部に記憶されており、自車両の現在位置に応じた所定範囲の地図表示に用いられる。
表示部6は、例えば液晶ディスプレイにより構成されている。
音声出力部7は、電気信号を機械的な振動に変換し音声出力するスピーカにより構成されている。
【0024】
図2は、この実施の形態における教習車両の運転支援装置の構成を示すブロック図である。教習車両の運転支援装置は、車車間通信機54、ECU55および助手席警報表示部56と、教習車両の運転支援装置として機能する、GPS受信機51、カーナビゲーションシステム52とを備えている。また、この教習車両には、自車両の状態を示す教習車状態情報の検出あるいは設定のための各種センサ、設定操作スイッチを備えている。
教習車両識別情報の“教習車両”、“非教習車両”については、教習車両識別情報設定用の操作スイッチが設けられており、前記操作スイッチが操作されることで“教習車両”であるか“非教習車両”であるかが設定される。あるいは教習場で使用される教習車両については常に“教習車両”であることを示す教習車両識別情報がECU55にデフォルト値として設定されているようにしてもよい。
自車両の状態を示す教習車状態情報の車速“VKm/h”については、車速センサが車速検出可能な位置に取り付けられており、この車速センサにより検出された車速情報がECU55に取り込まれる。
また、ブレーキ操作情報の“ブレーキ操作オフ” 、“ブレーキ操作オン”については、ブレーキ操作の状態を検出するブレーキ操作検出センサが設けられており、このブレーキ操作検出センサにより検出されたブレーキ操作の状態情報がECU55に取り込まれる。
ドライバ特定情報の“教習生”、“非教習生”については、例えば助手席に同乗する教官より操作されるドライバ特定情報設定用の操作スイッチがドライバー特定情報設定手段57として助手席側に設けられており、教習中においては助手席の教官が前記操作スイッチを操作することで運転者が“教習生”であるか“非教習生”であるかが設定される。
ステアリング操作情報の“操作角度ニュートラル”、 “操舵角度±θ”については、ステアリングの操舵角度を検出するステアリング操舵角検出センサが設けられており、このステアリング操舵角検出センサにより検出されたステアリング操舵角情報がECU55に取り込まれる。
ウインカー動作情報の“ウインカー非動作” 、“右ウインカー動作” 、“左ウインカー動作”については、ウインカの動作状況を検出するウインカ動作状況検出センサが設けられており、このウインカ動作状況検出センサにより検出されたウインカーの動作状況がECU55に取り込まれる。
これら教習車状態情報の収集は所定の周期で繰り返し行われ、これら収集された教習車状態情報はメモリに格納され、メモリに格納された教習車状態情報は、新たな教習車状態情報が収集されるたびに更新される。
【0025】
車車間通信機54は、前記他車両へ教習車両識別情報、教習車情報を送信し、また前記他車両から送信された警報情報を受信する。この車車間通信機54は、自車両を中心に所定の距離範囲のエリアを通信可能エリアとし、この通信可能エリアの他車両と通信を行い、前記他車両への教習車両識別情報、教習車情報の送信、前記他車両からの警報情報の受信を行う。
ECU55はマイクロコンピュータにより構成されており、ドライバ判定手段61および教習車情報生成手段62を備えている。
ドライバ判定手段61は、ドライバー特定情報設定手段57により設定された教習車状態情報のドライバ特定情報をもとにドライバが教習生かあるいは非教習生であるかを判定する。
教習車情報生成手段62は、収集した教習車状態情報を所定のフォーマットで組み合わせ、他車両へ送信する教習車情報を生成する。
【0026】
助手席警報表示部56は、視覚的に認識可能な例えば液晶表示部を有し、他車両から受信した警報情報を助手席の教官のみが認識可能なように視覚的に表示出力する。
GPS受信機51は、複数のGPS衛星からの信号を受信し、これをもとに自車位置を判定する。
カーナビゲーションシステム52は、地図上への自車両の現在位置表示、目的地設定、経路案内を含むナビゲーション装置として知られている各種機能を備えている。
【0027】
次に動作について説明する。
図4は、この実施の形態の運転支援装置の動作を示すフローチャートであり、以下、このフローチャートに従って動作を説明する。
この実施の形態の運転支援装置では、教習車両と、その教習車両周辺を走行する一般車両との間で教習車両識別情報、教習車情報、警報情報の送受信が行われ、走行道路上で教習車両と一般車両とが接近したりその走行経路が交錯する状況に対し運転支援のためのアナウンスや警報が、事前に、前記教習車両周辺を走行する一般車両と前記教習車両で行われるようにして前記一般車両と前記教習車両のドライバーに対し安全確保のための運転支援を行う。
図3は、教習車両103と一般車両101,102とが走行する2車線道路を示す平面図である。低速側の車線201には教習車両103と、教習車両103の後方に一般車両101が走行している。教習車両103は教習中であり、教習生が運転を行い、助手席には教官が同乗している。そして、ドライバ特定情報設定用の操作スイッチを助手席の教官が操作することでドライバ特定情報としてドライバが“教習生”であることが設定されている。また高速側の車線202には一般車両102が走行しており、一般車両102は、隣接する車線201を走行する教習車両103と一般車両101との中間位置付近で高速側の車線202を走行している。さらに教習車両103と一般車両101との距離、教習車両103と一般車両102との距離は100メートル以内であり互に通信可能エリア内を走行している。
図3に示す状況下において、教習車両103と一般車両101との間、教習車両103と一般車両102との間で車車間通信が行われる。
【0028】
教習車両103では、所定の周期でECU55が自車両の状態を示す教習車状態情報を収集している(ステップS1)。
そして、前記収集した教習車状態情報のドライバ特定情報設定手段57により設定されたドライバ特定情報をもとに、ドライバが教習生であるか否かをドライバ判定手段61により判定する(ステップS2)。
ドライバが教習生であると判定されると、ECU55は、前記ステップS1で収集した教習車状態情報をもとに、接近した一般車両101,102へ送信する教習車情報を教習車情報生成手段62により生成し(ステップS3)、教習車両識別情報と前記生成した教習車情報を車車間通信機54により前記一般車両101,102へ送信する(ステップS4)。
【0029】
一般車両101,102では、車車間通信機1により教習車両103から送信された教習車両識別情報、教習車情報を受信する。ECU3は、教習車両103から送信された教習車両識別情報をもとに前記通信可能エリアを走行している車両が教習車両であるか否かを判定する(ステップS10)。この結果、自車両の前記通信可能エリアを走行している車両が教習車両であると判定すると、続いて、教習車情報を受信したか判定する(ステップS11)。
この結果、教習車情報を受信したと判定すると、さらに教習車両と自車両とが接近中か否かを判定する(ステップS12)。
この教習車両と自車両とが接近しつつあるか否かの判定は、受信した教習車情報のうちの教習車両101の位置情報、速度情報と、前記教習車情報を受信したときの一般車両101あるいは一般車両102である自車両の位置情報、速度情報とをもとに教習車両103と自車両との距離が短くなる方向に変化するか否かを判定することで行う。
一般車両101では、教習車情報を受信すると、ECU3の車間距離変更手段13が、車間距離制御システム4によるエンジン制御、ブレーキ制御により、同一車線を走行する前方の車両との車間距離を予め設定されている値より長い距離に変更し、自車両と教習車両103との車間距離が予め設定されている値よりも延長されるように制御する(ステップS13)。
また、一般車両101,102では、ECU3が、教習車両103と自車両とが接近しつつあると判定すると、教習車両103の存在について視覚的あるいは聴覚的に認識可能な形態で表示部6および音声出力部7から、例えば“周辺を教習車両が走行しています。注意してください”などと自車両のドライバへ報知を行う(ステップS14)。
【0030】
次に、一般車両101,102では、ECU3の交錯判定部12が、教習車両103と自車両との走行経路について交錯可能性を判定する(ステップS15)。この交錯可能性の判定は、教習車両103の位置情報と一般車両101,102である自車両の位置情報と、教習車両103と自車両のウインカ操作の状況、教習車両103と自車両の走行速度情報をもとに、同一車線を自車両が教習車両103の後方を走行している状態で、自車両がウインカを操作して教習車両103を追い越す場合、あるいは隣接する車線を自車両が教習車両103と並走している状態で、自車両がウインカを操作して教習車両103の走行車線へ進路変更する場合など、自車両と教習車両103との走行経路が交錯する可能性が高い状況を判定する。この結果、自車両と教習車両103との走行経路が交錯する可能性が高い状況を判定すると、ECU3は、自車両の運転者に対しカーナビゲーションシステム5の表示制御手段21および発話制御手段22により表示部5、音声出力部6から注意を促すための警報の表示と、例えば“教習車両を追い越します。教習車両の動きを注意してください”、“教習車両が右車線へ車線変更をします。注意してください”などのアナウンスを行う(ステップS16)。
なお、このステップS16においては、教習車両103から受信した教習車情報のウインカー動作情報の“右ウインカー動作”あるいは“左ウインカー動作”と、教習車両103および自車両の走行速度情報をもとに“100メートル前方の教習車両が右折待ちをしています。注意してください”あるいは“100メートル前方の教習車両が左折待ちをしています。注意してください”などのアナウンスを、自車両の運転者に対しカーナビゲーションシステム5の表示制御手段21および発話制御手段22により表示部5、音声出力部6から警報として出力するようにしてもよい。
続いて、教習車両103へ注意を促すための警報を車車間通信機1から教習車両103へ送信する(ステップS17)。
【0031】
教習車両103では、車車間通信機54により前記通信可能エリア内の一般車両101あるいは一般車両102から送信された注意を促すための警報を受信したか否かを判定しており(ステップS5)、前記警報を受信すると、助手席警報表示部56へ受信した警報を視覚的に表示出力する(ステップS6)。
【0032】
なお、以上説明した実施の形態において、教習車両の運転支援装置と一般車両の運転支援装置の各電源供給については、教習車両、一般車両ともにエンジンストップの状況に陥っても車載バッテリからの電源の供給が確保されるような構成となっている。
あるいは、また、教習車両においては、マニュアルミッション機構を採用している車両である場合には、運転席の教習生による急ブレーキ操作によるエンジンストップの発生を回避するための機構、例えば助手席の教官により操作される補助ブレーキの操作によりクラッチが連動しエンジンストップの発生を回避するような構成であってもよい。
【0033】
以上説明したように、この実施の形態によれば、一般車両のドライバーが前方の教習車両、隣接車線の教習車両について気付いていない状況であっても、自車両周辺の教習車両の存在、教習車両の挙動、教習車両の状態についての教習車情報を教習車両周辺の一般車両において車車間通信により把握することができるため、教習車両にありがちな急停車、低速走行など未熟な運転を行いがちな教習車両周辺の一般車両に対して安全な走行を確保するための運転支援が可能になる効果がある。
【0034】
また、一般車両のドライバーが前方の車両が教習車両であることに気付いていない状況であっても、自車両前方を教習車両が走行していると車間距離制御システムにより設定される車間距離が変更されるため、急停車、低速走行など未熟な運転を行いがちな教習車両後方の一般車両に対して安全な走行を確保する運転支援が可能になる効果がある。
【0035】
また、教習車両の走行ルートと、教習車両周辺の一般車両の走行ルートとが交錯する可能性がある状況に対し、教習車両については助手席に限定されるが、教習車両と一般車両ともに事前に警報が出力されるため、教習車両周辺の一般車両だけでなく教習車両においても教習中の安全確保のための運転支援が可能になる運転支援装置を提供できる効果がある。
【0036】
(第2の実施の形態)
なお、以上説明した第1の実施の形態では、車車間通信により教習車情報を教習車両から一般車両へ送信し、一般車両では教習車両に接近していると運転者へ注意を促すための警報が出力され、さらに前記一般車両から前記教習車両へ送信される警報信号をもとに、前記教習車両の助手席の警報表示部へ警報を表示出力する。
この実施の形態では、車車間通信により教習車情報を教習車両から一般車両へ送信し、さらに前記一般車両の位置情報、速度情報を前記教習車両で前記一般車両から受信する。そして、前記一般車両では、自車両と前記教習車両との走行ルートの交錯可能性についての判定結果をもとに自車両のドライバーへ注意を促すための警報を出力する。また前記教習車両では、自車両の現在位置、速度と、受信した前記一般車両の位置情報、速度情報とから警報を出力するかしないかを判定し、警報を出力する必要ありと判定した場合には、前記教習車両の助手席の警報表示部へ警報を表示出力する。
図5は、この実施の形態の教習車両の運転支援装置の構成を示すブロック図である。図5において図2と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。また、一般車両の運転支援装置の構成については前述した第1の実施の形態で説明した図1の構成と同様であるため、説明を省略する。
図5において、車車間通信機54は、一般車両へ教習車両識別情報、教習車情報を送信する。また前記一般車両から送信された当該車両の位置情報、速度情報を受信する。ECU55は警報出力判定手段63を備えている。警報出力判定手段63は、自車両の現在位置、速度と、自車両周辺の一般車両から受信した当該一般車両の位置情報、速度情報とから警報を出力するかしないかを判定し、警報を出力する必要ありと判定した場合には、前記教習車両の助手席警報表示部56へ警報を表示出力する。この警報が教習車両の助手席警報表示部56へ表示出力される理由は、運転操作を行なっている教習生にとって注意が散漫になるなど運転に妨げとなる可能性が高いためである。
【0037】
図6は、この実施の形態における運転支援装置の動作を示すフローチャートである。
なお、図6において図4と同一または相当のステップについては同一の符号を付し説明を省略する。
この実施の形態では、教習車両の運転支援装置と一般車両の運転支援装置との間で、車車間通信により各種情報が双方向で送受信される。すなわち、教習車両の運転支援装置から一般車両の運転支援装置へは教習車両識別情報と教習車情報が送信され(ステップS4)、一般車両の運転支援装置から教習車両の運転支援装置へは当該一般車両の位置情報、速度情報を含む車両情報が送信される(ステップS31)。そして、教習車両においては一般車両から送信された当該一般車両の位置情報、速度情報を受信すると(ステップS21)、受信した前記一般車両の位置情報、速度情報と自車両の位置情報、速度情報などの教習車情報をもとに警報を出力するか否かを判定する(ステップS22)。この警報を出力するか否かの判定では、例えば一般車両が教習車両に予め設定された距離以内に接近した場合、一般車両が教習車両に予め設定された相対速度を超える速度で、かつ予め設定された距離以内に接近した場合、車線変更する場合の変更先の車線を一般車両が走行しており、かつ自車両に接近している場合、に助手席警報表示部56へ警報が出力される(ステップS23)。
また一般車両においては、教習車両から送信された当該教習車両の位置情報、速度情報などの教習車情報と自車両の位置情報、速度情報とをもとに走行経路の交錯可能性について判定し、教習車両と一般車両との走行経路が交錯する可能性がある場合、警報が出力される。
この実施の形態によれば、一般車両と教習車両との間で行われる双方向の車車間通信により一般車両、教習車両それぞれにおいて出力される警報により、教習車両、一般車両それぞれにおいて安全確保のための運転支援が可能になる運転支援装置を提供できる効果がある。
【0038】
(第3の実施の形態)
なお、以上説明した第1の実施の形態では、教習車両においてドライバーが教習生か教習生でないかを示すドライバ特定情報を、操作スイッチにより設定されるとして説明したが、この実施の形態では教習車両が予め設定されている教習ルート上を走行しているか否かを判定することで、教習車両が教習ルート上を走行していればドライバーは教習生であり、教習生が運転していると判定する。
この実施の形態でも、前記第1の実施の形態で用いた図1から図4を用いて説明を行うが、前記第1の実施の形態における説明と重複する部分については説明を省略する。
この実施の形態では、図2に示すドライバー判定手段61は、予め設定されている教習ルート上を教習車両が走行しているか否か判定し、教習車両が教習ルート上を走行していればドライバーが教習生であると判定する機能をさらに有している。教習ルートの設定は、カーナビゲーションシステム52により実現される走行ルート設定機能を用いて設定する。この走行ルート設定機能により教習ルートが設定されると、設定された教習ルート情報がECU55に取り込まれ記憶される。そして、前記設定された教習ルートは自車両の現在位置とともに地図上に表示される。ドライバー判定手段61は、ECU55に記憶された教習ルート情報と自車両の現在位置情報とをもとに教習ルート上を走行しているか否かを判定し、教習ルート上を走行していればドライバーが教習生であると判定する。
【0039】
この実施の形態によれば、あらかじめ教習ルートを設定するだけで、教習ルート上で教習が始まればドライバーが教習生であると判定されることになり、前記第1の実施の形態と同様な効果が期待できる。
【0040】
(第4の実施の形態)
この実施の形態では、教習車両においてドライバーが教習生か教習生でないかを、教習車両において検出された教習車両特有の運転パターン、教習車両特有の挙動からドライバー判定手段61が判定し、教習車両において前記教習車両特有の運転パターン、教習車両特有の挙動が検出されることでドライバーが教習生であると判定する。
この実施の形態でも、前記第1の実施の形態で用いた図1から図4を用いて説明を行うが、前記第1の実施の形態における説明と重複する部分については説明を省略する。
この実施の形態では、ECU55が教習車両において教習車両特有の運転パターン、教習車両特有の挙動を検出する。
図2に示すドライバー判定手段61は、教習車両において検出された教習車両特有の運転パターン、教習車両特有の挙動からドライバーが教習生か教習生でないかを示すドライバ特定情報について判定し、教習車両において教習車両特有の運転パターン、教習車両特有の挙動が検出されるとドライバーは教習生であると判定する。
ECU55により検出される教習車両特有の運転パターン、教習車両特有の挙動とは、この実施の形態では路肩停止時間、急停止、低速走行であり、路肩停止時間が予め設定された時間を超えた場合、急停止の発生する頻度が予め設定された所定回数を上回った場合、あるいは低速走行の距離、回数が予め設定された距離、回数を上回った場合にドライバーは教習生であると判定する。
【0041】
この実施の形態によれば、路肩停止時間が予め設定された時間を超えた場合、急停止の発生する頻度が予め設定された所定回数を上回った場合、あるいは低速走行の距離、回数が予め設定された距離、回数を上回った場合にドライバーは教習生であると判定されることになり、前記第1の実施の形態と同様な効果が期待できる。
【符号の説明】
【0042】
1……車車間通信機(教習車情報受信手段、交錯警報送信手段)、3……ECU、4……車間距離制御システム、5……カーナビゲーションシステム、52……カーナビゲーションシステム(教習経路設定手段)、6……表示部(教習車両警報手段、交錯警報手段)、7……音声出力部(教習車両警報手段、交錯警報手段)、12……交錯判定手段、13……車間距離変更手段、21……表示制御手段(教習車両警報手段、交錯警報手段)、22……発話制御手段(教習車両警報手段、交錯警報手段)、54……車車間通信機(教習車情報送信手段、警報受信手段)、55……ECU(運転パターン検出手段)、56……助手席警報表示部、57……ドライバー特定情報設定手段、61……ドライバ判定手段、62……教習車情報生成手段、63……警報出力判定手段、101,102……一般車両、103……教習車両。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
教習車両に設けられ、前記教習車両以外の一般車両に設けられた一般車両の運転支援装置との間で情報を送受信し、前記教習車両と前記一般車両との間の安全運転を支援する教習車両の運転支援装置であって、
前記教習車両において収集された前記教習車両の状態を示す教習車状態情報をもとに教習車情報を生成する教習車情報生成手段と、
前記教習車両のドライバーが教習生であるか否かを判定するドライバ判定手段と、
前記ドライバ判定手段により前記教習車両のドライバーが教習生であると判定されると、前記一般車両の運転支援装置へ前記教習車情報の送信を行う教習車情報送信手段と、
を備えることを特徴とする運転支援装置。
【請求項2】
前記教習車状態情報は、前記教習車両の位置情報、前記教習車両の車速情報、ブレーキ操作情報、運転者が教習生であることを示すドライバ特定情報、ステアリング操作情報およびウインカー動作情報を含み、
前記ドライバ判定手段は、前記ドライバ特定情報をもとに前記教習車両のドライバーが教習生であるか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記教習車両のドライバーが教習生であることを示す前記ドライバ特定情報を設定するドライバー特定情報設定手段を有し、
前記ドライバ判定手段は、前記教習車両のドライバーが教習生であることを示す前記ドライバー特定情報が設定されていると、前記教習車両のドライバーが教習生であると判定する請求項2記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記教習車両が教習走行する教習ルートを設定する教習経路設定手段を有し、
前記ドライバ判定手段は、前記教習車両の位置が前記教習ルート上にあると、前記教習車両のドライバーが教習生であると判定する請求項1乃至3に何れか1項記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記教習車両特有の運転パターンを検出する運転パターン検出手段を有し、
前記ドライバ判定手段は、前記運転パターン検出手段により前記教習車両特有の運転パターンが検出されると、前記教習車両のドライバーが教習生であると判定する請求項1乃至4に何れか1項記載の運転支援装置。
【請求項6】
前記教習車情報送信手段により送信された前記教習車情報を受信した前記一般車両の運転支援装置によって前記教習車情報をもとに当該一般車両と前記教習車両との走行経路が交錯する可能性があると判定されるとき、前記一般車両の運転支援装置から送信された前記走行経路の交錯可能性についての警報を受信する警報受信手段と、
前記警報受信手段により前記警報を受信すると、前記警報を前記教習車両の助手席にて報知する助手席警報表示部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5に何れか1項記載の運転支援装置。
【請求項7】
前記教習車情報送信手段により送信された前記教習車情報を受信した前記一般車両の運転支援装置から送信された当該一般車両の車両情報を受信する一般車両情報受信手段と、
前記一般車両情報受信手段により受信した前記一般車両の車両情報と、当該教習車両の状態を示す前記教習車状態情報をもとに警報を出力するか否かを判定する警報出力判定手段と、
前記警報出力判定手段により出力すると判定された警報を当該教習車両の助手席にて報知する助手席警報表示部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6に何れか1項記載の運転支援装置。
【請求項8】
教習車両以外の一般車両に設けられ、前記教習車両に設けられた教習車両の運転支援装置との間で情報を送受信し、前記教習車両と前記一般車両との間の安全運転を支援する一般車両の運転支援装置であって、
前記教習車両の運転支援装置から送信された教習車情報を受信する教習車情報受信手段と、
前記教習車情報受信手段により前記教習車情報を受信すると、前記教習車両との間の車間距離制御システムにより制御される車間距離を延長する車間距離変更手段を備えることを特徴とする運転支援装置。
【請求項9】
前記教習車情報受信手段により前記教習車情報を受信すると、当該一般車両のドライバーへ前記教習車両の存在を報知する教習車両警報手段を備える、
ことを特徴とする請求項8記載の運転支援装置。
【請求項10】
前記教習車情報受信手段により受信した前記教習車情報をもとに、当該一般車両の走行経路が前記教習車両の走行経路と交錯する可能性を判定する交錯判定手段と、
前記交錯判定手段により当該一般車両の走行経路が前記教習車両の走行経路と交錯する可能性があると判定すると、当該一般車両のドライバーへ走行経路の交錯について報知する交錯警報手段とをさらに備えることを特徴とする請求項8または9記載の運転支援装置。
【請求項11】
前記交錯判定手段により当該一般車両の走行経路が前記教習車両の走行経路と交錯する可能性があると判定すると、走行経路の交錯についての警報を前記教習車両の運転支援装置へ送信する交錯警報送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項10記載の運転支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−92957(P2013−92957A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235613(P2011−235613)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】