説明

過剰体重を減少させ、身体を矯正することを含む、経穴に対する作用を持続させる方法、並びに、前記方法を実施するためのデバイス及び針(変形例)

本発明は、医術、詳細には鍼反射療法に関する。本発明の方法は、塊状、プレート状又は環状形状の頭部を備えた針を所定の、例えば、患者の耳介経穴の1つに刺入することから成り、当該針を皮膚下に通し、当該針の自由端が他の所定の点から引き出され、プレート状又は塊状形状を有する着脱可能な保持部材が当該針の自由端に固定される。当該保持部材は非着脱式に設計され、当該針ロッドの屈曲自由端により形成することもできる。過剰体重を低下させるのに必要な割合は、当該指示点領域の当該頭部及び/又は保持部材のおもりへの暴露及び/又は当該指示点のこれらとの接触領域の変更及び/又はこれらの点に対する作用の強度における正勾配の相関によって付与される。効果を高めるため、ピン及び懸吊部材が当該頭部及び/又は保持部材において使用されるとともに、当該ロッドの曲線状及び/又は波形表面が用いられる。提案される本方法及び針の設計態様は、選択経穴へのより効率的な作用を可能にし、これにより、患者の過剰体重を有意に減少させ、或いは患者の疾患を治療する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医術、即ち、特に過剰体重の減少を促進する(肥満を治療する)鍼反射療法に関する。
【背景技術】
【0002】
過剰体重に悩む者の健康状態の問題は、更に一層現実になっている。過去10年間の社会経済的背景は肥満者数の着実な増加をもたらし、成人人口の50%に至るまでになっている。
【0003】
肥満は、皮下組織の中に広く局在して、全身にわたる、脂肪組織量の増大を特徴とする生物学的事象である。
【0004】
通常、過剰体重に悩む者は着実な体重減少を成し得ないが、それは、その者の心に組み込まれた高エネルギー食品の過剰消費の動機付けが、常に、マクロ及びミクロ社会環境に後押しされるためである。遺伝子型、脂肪組織組成、ホルモン代謝に関連する反応状態、食欲中枢及び満腹中枢の構造的及び機能的易刺激性、個体の感情的及び心理的な栄養摂取要素が、体重増加をもたらす内部要因に属する。
【0005】
肥満が虚血性心疾患、動脈性高血圧、また、広範な心血管疾患の発症の予測因子であることを、多くの研究が立証している。
【0006】
従って、体重を矯正する問題は、最も蔓延し社会的に重要な疾患の予防及び治療を踏まえることにある。
【0007】
種々の構成の針の使用及び経穴を刺激する方法は五千年間知られている。マッサージ、温熱、灸、刺入などがこのような方法に属する。提案される本方法は、患者の反射療法点に対する針の作用を特徴とする。
【0008】
提案される本方法の類似物は、古代より既知の体針を用いることにより、患者において鎮静作用を与える方法である。これらの針の作用時間は既知の方法によると、30÷40分から最大1÷2時間までの範囲内で変動がある(G. Luvsan “Ocherki metodov vostochnoy reflexoterapii” (Scatches of Oriental Reflexotherapy Methods(東洋の反射療法の方法の概説(Scatches))”, Novosibirsk, “Nauka” publishers, Siberian Department, 1991, p.228)。
【0009】
上述の方法は次の欠点を有する。著明な疼痛症候群(急性及び慢性疾患、癌性及び外傷性疼痛症候群)、アレルギー疾患、禁断症候群の治療などのようなある種の症状において、体針及び耳針の作用は1回の処置の期間に限定される。患者は同一の処置を長期間受けざるを得ず、より長期の療法を受ける可能性は与えられない。更に、G.Barashkovによる著書“Reflexoterapija boli”(痛みの反射療法、“TM-Oko”出版社及び NCMI“Universimed”, Moscow, 1995, pp. 185-186, 124-125;及び、1989年に刊行されたO.M.Kokhanovichによる論文“Tezisy respublikanskoy nauchnoy conferentsii “Nemedikamentoznye metody kupirovanija khronicheskikh bolevykh sindromov”(共和国科学会議の抄録“慢性疼痛症候群を治癒する非医薬的方法”) pp. 73-74に述べられているように、提案される本方法に関連する開示内容は、針を用いることにより患者の経穴に対する作用の方法と称され得る。
【0010】
前記方法の欠点は、G.Barashkovによる著書で、大きな穿刺部の術式について述べられている「針が一局所点に刺入され、その点から別の点まで入れられる・・」ということの中にある。即ち、針はその点から出て来ないということであり、針の刺出点、そこから針の自由端が皮膚表面に出て来る点が、前記文献には記載されておらず、このことは、針端部が患者の身体に完全に残しておかれているということを意味する。
【0011】
当該既知の文献の著者により用いられている用語から、従来の針の刺入が、周知であって、針を用いた反射療法に関するほぼ如何なる参考書及び研究論文にも記載されている、患者の治療法のために述べられていることは明らかである。前記作用は一処置の作用に限定される。処置完了後、針は抜かれ、患者は次の処置を処方される。この方法を実行する際、前記処置のコースが陽性効果を得ることを必要とするため、患者は医師に依存する。
【0012】
同じ欠点がO.M.Kokhanovichにより述べられている方法に内在しており、そこでは「貫通」(threading)という用語が不正に述べられており、針の刺入法が前記文献において「水平−皮下」(horizontal-subcutaneous)と記載され、即ち、針は患者の体内に1時間、1時間半及びそれ以上(約2日)残しておかれるので、このことは、G.Barashkovにより述べられている方法に類似している。
【0013】
増加した体重を矯正するための多くの手法および方法が提唱されている。しかし、それらの大部分(低カロリー食、食品への生理活性添加剤の使用、身体活動の強化、暗示と暗号の使用、マッサージ及びその他)は、一定の制約を有し、必ずしも患者及び医師にとって望ましい効果を発現するとは限らない。それらの効果が得られる場合には、その効果は、通常、非常に不安定であり、可逆性を有することが多い。加えて、通常、過剰体重に悩む患者の、肥満歴の期間、脂肪沈着のタイプ、年齢及び性別的特徴、のような因子は、考慮されない。
【0014】
最近になり、形成外科手術及び極低温リフティング(cryogenic lifting)のような体重を減少させる高コストの手術法が、益々広範に使用されるようになってきた。前記方法(特に、脂肪吸引)の使用に関連する身体病理及び様々な合併症のため、前記方法(特に、脂肪吸引)の使用に対する禁忌が数多くある。更に、これらの方法を実行することは、専門的な訓練を受けた高度有資格者及び高価な装置の関与を意味するため、それらはロシア地領域の大部分における患者には利用できない。
【0015】
本出願人は、既存の状況下では鍼反射療法(ART)が、患者個々の遺伝子型、脂肪組織の組成、ホルモン代謝に関連する反応状態、食欲中枢及び満腹中枢の構造的及び機能的易刺激性並びに栄養と関連する無条件反射のタイプを考慮した療法を実行する、過剰体重を矯正するための最適な方法であると考える。
【0016】
本発明による方法に関連する公知の文献の1つは、微小針を用いて、経穴AP17,18,55,87に14日間隔で耳反射療法処置の導通を行うことを含んだ、過剰体重を矯正する方法について述べた文献であり、微小針は絆創膏で14日間固定される。患者は針を身につけ、30分毎に絆創膏を定期的に押さえることにより、経穴の自動刺激を行う。
【0017】
第二の処置では、微小針は一方の耳介から抜かれ、他方の耳介の同経穴に刺入された。
更に、身体反射療法の幾つかの処置を行った(特許文献1)。
【0018】
上述の方法は以下の欠点を有する。
【0019】
1.微小針を14日間耳介に残しておくことは、空腹中枢を阻害して適切な食欲の食餌反射を発現させる効果を得るのに十分ではない。
【0020】
2.特定の点F13,RP10,11,16,E19−28,VB25,26,29,31,33,34,V19,48による身体反射療法の使用は、最大脂肪沈着領域の全範囲を網羅することはなく、これにより、身体を効率的に矯正することを可能とはしない。
【0021】
3.身体処置間の短い間隔(1〜3日)は、患者における、心理的不快感、痛みの恐怖及び血腫の形成の原因となる。
【0022】
4.微小針を用いた耳点の長期療法の処置期間は、絆創膏の排除を促進する皮膚の天然再生、及び、上部表皮層の剥離、これと共に絶え間ない絆創膏の貼り替え及び微小針の再刺入を必要とする針の抜け落ち、の点で、限定される。更に、その欠点には、絆創膏自体の非審美的外観、及び、感染のリスクを生じさせる絆創膏下の皮膚浸軟が生じる可能性も含まれる。
【0023】
提案される解決手段と最も関連する従来技術の文献の「方法」という主題に関係する部分は、体重を減少させて身体を矯正する(肥満の治療)方法であり、その方法は、端部がループ状で球状になった微小針を耳点AP17,AP18の1つに刺入することを含み、これを皮膚下に貫通させ、針の第二の端部を他方のAPから出し、クランプを用いてこれを固定する。微小針はこれらの点に60〜360日間残しておかれる。微小針をAPに刺入及び固定した後、貯蔵脂肪の処置が開始される。この処置は5〜10分間の貯蔵脂肪領域の深層指先マッサージを含んでいる。マッサージ完了後、鍼治療の針が貯蔵脂肪領域の脂肪層に刺入される。針はその軸の周囲で繰り返し回転させられ、脂肪組織がその表面に巻き付けられ、針は鋭敏な動作で抜去される。高度な肥満の場合、三面針が刺入され得る。貯蔵脂肪の残領域は同様に処置される。その後の貯蔵脂肪は10〜60日の期間の後、処置される(特許文献2)。
【0024】
前記の方法は、治療効果を高め、得られた成果を維持することを可能にするが、次のような多くの欠点を有している。
【0025】
1.患者の耳点に対する不十分な作用。
【0026】
2.反射発生作用の力及び方向を段階的に補正する機会の欠如。
【0027】
3.疾患の程度に依存する肥満の治療は長期間の間隔を必要とし、数カ月となる場合もあるため、既知の方法を実行する際、患者が微小針の作用に対する適応現象を発現する。
【0028】
「デバイス」という主題に最も関連する従来技術の文献として、同様の目的のために使用される金針が挙げられ得る。この針は鈍端と継手を有する円形ループ形状の柄部とを有するロッドとして設計される。座金形状のクランプが、針ロッドの自由端に取り付けられる(特許文献3)。
【0029】
既知のデバイスの欠点は、デバイスの使用中、ループ形状に設計された柄部が、毛髪、衣服、テリータオルなどに引っ掛かり、このため、針は小さい寸法を有するため、設置領域からの針の脱落、更にはその喪失を助長し得、加えて、後の傷の変形の発現を伴う皮膚損傷を引き起こし得る点にある。
【0030】
更に、針の構成が、体重を減少させる効果を高めることを許容しない。
【特許文献1】露国特許第2176496号明細書
【特許文献2】露国特許第2233149号明細書
【特許文献3】露国特許第26402号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
上記に示した欠点をすべて考慮し、より効率的な過剰体重の減少(肥満の治療)及び患者の身体の適切な矯正を可能とする、新規の方法、並びに、針の構成及びデバイスの変形例、が開発された。当該方法、デバイス及び針は、視床下部に流入する神経インパルスの強度を高め、且つ治療領域における針の長期的存在(60日超)に起因して生じる、微小針の作用に対する患者の適応現象を克服するため、付加的反射発生作用によって増強される、患者の耳点の段階的刺激を含む所望の刺激の達成を提供する。これは、選択点における針の存在期間の延長を可能にし、治療効果の維持に対して正の影響を及ぼす。同時に、他方の耳介への針の転置の必要性は回避されるが、場合により、提案される本方法は、前記転置及び両耳介への針の刺入を含む。
【0032】
本発明に従って、特許請求の範囲に記載されている技術的効果は以下の特徴の組合せによって得られる。
【課題を解決するための手段】
【0033】
過剰体重を減少させる方法は、耳経穴AP17,AP18の1つ及び/又は視床下部−下垂体系(hypothalamo-hipophyseal system)の感覚神経−液性調節と脂肪分解メカニズムの最適化のために指示される耳点及び/又は患者の適切な食事への動機付けの形成のために指示される耳点に針が刺入され、その一端に塊状、プレート状又は環状形状を有する頭部が固定されることから構成される。この針を皮膚下に引き込み、その自由端が他の指示耳点から引き出される。次に、プレート状又は塊状形状を有する保持部材が当該針の自由端に固定される。過剰体重を減少させるのに必要な割合は、当該頭部及び/又は保持部材のおもりの漸増による当該指示耳点領域への作用並びに/或いは当該指示耳点とのこれらの接触領域の変更並びに/或いはこれらの点に対する作用の強度における正勾配の相関(progradient correlation)によって付与される。
【0034】
耳点に対する作用の強度における正勾配の相関は、指圧及び/又は電気パルス及び/又は磁気刺激及び/又は音響刺激及び/又は光刺激及び/又はマイクロ波・短波刺激によってなされる。
【0035】
提案される本方法の有効性は、これらの点に針を最大720日間残しておくことを可能にする。
【0036】
提案される本方法に従って、活動性耳介に針が刺入される。患者における適応の発現において、針は当該耳介から抜去され、他方の耳介に刺入される。
【0037】
針の両耳介への並行刺入が可能である。
【0038】
患者が合併症に罹患した場合、これらの疾患に適応のある耳介経穴に10日間毎日又は隔日に追加の針が刺入される。
【0039】
本発明により設定される課題は、上記に列挙された特徴のみを用いて解決され得る。しかし、場合により、最も関連性のある従来技術の文献に開示されているものに類似する、患者の貯蔵脂肪の追加処置が指示される。
【0040】
従って、患者の耳点への針の刺入後、患者の貯蔵脂肪の処置が開始される。この目的のために、まず、指示貯蔵脂肪が複数の領域に分割され、次に、各領域が所定の時間間隔、例えば、10〜60日にて深層指先マッサージにより順次処置される。これで脂肪層は調整され、脂肪層に鍼治療の針が刺入される。次に、この針をその軸の周囲で回転させている間に脂肪組織が針に巻きつけられ、針に巻きついた脂肪組織と共に鋭敏な動作で鍼治療の針が抜去される。
【0041】
貯蔵脂肪領域の深層指先マッサージには、所定領域に位置する生理活性点のマッサージが含まれる。マッサージは振動及び/又は揉み及び/又は押圧によってなされる。
【0042】
示されるマッサージは5〜10分間なされることが好ましい。
【0043】
鍼治療の針は、貯蔵脂肪領域表面に対して垂直に、或いはある角度をなして脂肪層に刺入される。
【0044】
脂肪層には三面針が刺入され得る。
【0045】
提案される本方法では、経穴への持続的効果の技術的成果は、まず、局所解剖学的に経穴が決定され、これらのうちの1つが皮膚表面に対する針刺入点として、他の1つがその刺出点として選択されるという事実により得られる。次に、例えば、頭部を有する1本の針を用いてこれらの点に通すことによって当該点を穿刺し、当該針の自由端が屈曲され、そこから保持部材を形成する。
【0046】
針の頭部を欠く変形例では、針の露出後、針の両末端部が屈曲され、そこから保持部材を形成する。
【0047】
例えば、経穴として耳点AP17及びAP18が選択される。
【0048】
保持部材で固定された針は治療法に必要な時間の間、耳点に残しておかれる。
【0049】
所定の体部位及び設定課題に対して実際的な形状及び構造の針が、患者に対して生物学的に中性な材料で製造され、これは、上記の特徴と共に所定の症状群を完全に治癒或いは抑制するために必要な点における針の配置時間を供する。
【0050】
本方法は、患者の耳介皮膚及び体部並びに粘膜における任意の経穴に作用するように用いられ得る。肥満を治療する一例として、耳介における点AP17,AP18の鍼治療が考慮される。耳介における2つの点の局所解剖学的決定後、これらの1点が針刺入点として、他の1点が刺出点として選択される。これらの点は1本の針で当該点に通すことにより穿刺される。
【0051】
この針を耳介皮膚に確実に固定するため、永続的な保持部材(単数・複数)が用いられる。
【0052】
持続性保持部材は次のように形成される。頭部を有する針の自由端を皮膚表面から引き出した後、示される端部は屈曲され、そこから保持部材を形成する。
【0053】
有利なことに、体針を用いる場合、一方又は両方の針屈曲末端部を、針の自由部分(固定されていない部分)の周囲に巻きつけることにより、保持部材が得られうる。
【0054】
耳針では、絡み合い又は少なくとも1つのコイル巻を形成するように、針屈曲端部を巻くことにより、各保持部材が得られうる。
【0055】
針は、金属、例えば、金、銀、合金鋼又は金属の合金で設計され得る。針はポリマー材料又は異なる材料の組合せでも設計され得る。
【0056】
針は、金属先端部を有するゴムで設計され得る。
【0057】
針の自由端、即ち、先端は、形状記憶金属合金で設計され得る。
【0058】
針反射療法(鍼反射療法)、特に耳介療法用の針は、頭部を有するロッドから成り(第一の変形例)、既述のように患者に対して生物学的に中性な材料で設計される。
【0059】
第二の変形例に従って、示される針のロッドは頭部を有さない。
【0060】
この針のロッド全体又は一方若しくは両方の末端部は、ロッドの屈曲自由端、即ち末端部から保持部材(単数・複数)を形成する可能性を持つように、可塑性を有する材料で設計される。
【0061】
一方又は両方の保持部材は、ロッドに巻きつけられた針屈曲端部(単数・複数)の形状に設計され得る。
【0062】
一方又は両方の保持部材は、絡み合い(単数・複数)又は少なくとも1つのコイル巻の形状にも設計され得る。
【0063】
針ロッドは、金属、例えば、金、銀、合金鋼又は金属の合金で設計され得る。
【0064】
針ロッドはポリマー材料で設計され得る。
【0065】
針ロッドは異なる材料の組合せで設計することができ、例えば、針ロッドは金属先端部(単数・複数)を有するゴムで設計することができ、ロッドの自由端(単数・複数)、即ち、先端(単数・複数)は形状記憶金属合金で設計することができる。
【0066】
本発明の別の変形例による反射療法用の針は、5mm以上の長さ及び0.08mm以上の直径を有する平滑な、或いは曲線状のロッドを有するとともに頭部を備え、当該ロッドの自由端は、少なくとも0.15mm高の着脱可能な保持部材に結合する可能性をもって設計される。当該ロッド頭部は塊状又はプレート状又は環状に設計することができ、当該保持部材はプレート状又は塊状に設計することができ、重量は少なくとも0.01gである。
【0067】
針の頭部及び/又は保持部材の表面は粗く、例えば、鈍端を有する少なくとも1つのピンを備えて設計され得る。
【0068】
保持部材は穴部(出口のない開口部)を有するフードの形状に設計される。
【0069】
塊状の、頭部及び/又はフードは、中空又は中実に設計され得る。
【0070】
塊状の、ロッド頭部及び/又はフードは、球体又は柱体又は錐体のような空間幾何学的構造体の形状に設計され得る。
【0071】
プレート状の、頭部及び/又はフードは、三角形又は四分円形又は多角形又は円形の形状に設計され得る。
【0072】
塊状或いは平坦な、頭部及び/又はフードは、図案化された、花又はハートの形状にも設計され得る。
【0073】
頭部及びフードは、示される技術的成果を得るのに好適な他の形状にも設計され得る。
【0074】
頭部は針ロッドに着脱可能に取り付けることができる。
【0075】
針ロッドの自由端は尖鋭に設計することができる。
【0076】
曲線状ロッドは波形に設計することができる。
【0077】
曲線状ロッドは、互いに一定の間隔を置いて配置された環状突起部を備えて設計することができる。
【0078】
曲線状ロッドは多面体から成るように設計することができる。
【0079】
曲線状ロッドの表面に、切り込み部、又は、あや目引き部が、設計され得る。
【0080】
曲線状ロッドは、ロッドの自由端方向に尖部が向いた錐体から成るように設計され得る。
【0081】
針の頭部は、保護性であって好都合に可撓性の結合部材により、その着脱可能な保持部材に結合され得る。
【0082】
針は、患者に対して生物学的に中性な材料、例えば、金、銀又は鋼合金で設計される。
【0083】
提案される本針の設計態様は、本物品の皮膚とのより広い接触領域を付与するともに本物品に重みを加えることにより、且つ耳経穴の指圧により得られる治療効果を高める、耳経穴に対する付加作用を付与する。
【0084】
頭部及びフードの前述の設計態様は、それらの利用性を高めることを可能にするだけでなく、それらと接触する身体点及び耳点に対する押圧効果を亢進するための条件を作り出す。
【0085】
このことは、特に塊状頭部及びフードの変形例を製造する点において明示される。それは、耳点への圧力が重力ベクトルの影響によって亢進され、これは治療上の押圧効果、視床下部に伝わるマイクロパルスのより大きなフローも生じさせ、例えば、空腹中枢がより阻害され、食欲がより抑制され、脂肪分解メカニズムが増強されるためである。
【0086】
針治療の問題点の1つは、1本の針を用いて、その刺入点及び刺出点並びに針ロッドにより形成される経路の突起部に位置する点を含む点よりも多くの数の患者の身体上の点に作用を及ぼすことはできないという点にある。
【0087】
針を配置することで得られる治療効果を高めるため、経穴への付加作用を付与し、且つ/或いは所定の点への針の作用から生じる適応効果に対する抗適応効果−針の作用への順応の排除−を生じさせることが必要な場合もある。
【0088】
針治療におけるこの順応は、反射発生領域から脳に伝達されるパルスに関して生じる。時間経過と共に脳はパルスの認識を停止し、治療効果は中断する。
【0089】
1カ月若しくはそれ以上の長期の間隔又は針の配置点の変更が必要であり、その後、この作用効果には間隔又は休止が依然として必要である。
【0090】
実際、治療の中断時、疾患の増悪、治療成果の悪化及び回復率の低下と関連する病理学的症状がまさに明示される。
【0091】
利用性の向上、特に患者の身体、例えば、患者の耳介に保持する確実性を付与する、提案される本デバイス(針)の種類を拡大するとともに、遠位の経穴(耳点)における効果範囲を拡大するため、下記の設計態様が開発された。
【0092】
鍼反射療法用のデバイスは鍼部材及び指圧部材を含み、当該鍼部材は針ロッドの形状に設計され、当該指圧部材は、プレート体又は塊体の形状に設計され、直接に、或いは結合部材を通じて、当該ロッドの一端に非着脱式に結合されると共に保持部材を介して当該ロッドの他端に着脱可能に結合される。
【0093】
塊体は、円形又は三角形又は四角形又は多角形の断面を有し得る。
【0094】
指圧デバイス部材の外面には曲線部が形成され得る。
【0095】
針ロッドは曲線状又は波形又はジグザグ形に設計され得る。
【0096】
デバイスのロッド、結合部材及び保持部材は、1つの部材として一体的に設計され得る。
【0097】
結合部材に対するロッドの非着脱式結合点において、少なくとも1つのばねコイルが形成され得る。
【0098】
本デバイスの患者の身体での保持確実性の向上に関連する、特許請求の範囲における技術的成果は、本発明において、本デバイスの露出後、針ロッドの自由端が、例えばフック形状に設計された保持部材を通じて結合部材に、或いは直接指圧部材に結合され、次に、指圧部材が前記ロッドの自由端と反対側の端部に非着脱式に結合されることにより得られる。
【0099】
皮膚下に位置する針ロッドはそれにより形成される経路と共に当初のヒンジを表し、指圧部材はヒンジ軸に対して約180°の角度で回転することが可能である。
【0100】
指圧部材の更なる回転は患者の身体面によって制限される。同時に、提案される本デバイスを用いて、ロッドの刺入点及び刺出点のみが1本又は複数の手指による圧力によって作用を受けるだけでなく、ロッドにより形成される経路の突起部に位置する点及び指圧部材の到達可能領域内に位置する患者の身体の遠位の点及び領域も作用を受け、これは遠位の経穴への作用範囲を拡大する技術的成果の達成と直接関連する。
【0101】
これらの点に作用する部材領域が狭いほど、効果自体も低くなる。
【0102】
従って、本発明の解決手段の枠組み内において、指圧部材の製造形態は、様々な断面を有するプレート体又は塊体の形状にて指圧部材を製造することにより多様化されるように提案され、本発明の変形例に従って、その外面に種々の曲線が設計されるように提案され、例えば、鈍頭ピンの形状に設計され、これは、指圧部材の到達可能領域内に位置する経穴に対する効果の増大、従って、この作用から生じて得られる治療効果の増大を提供する。
【0103】
この目的のため、デバイスロッドは不可欠的に直線形状を有するだけでなく、特許請求の範囲における成果を得るのに好適な他の任意の形状、例えば、波形及びジグザグ形も有することができ、その表面は曲線状に設計され得る。
【0104】
設計態様を簡易化するため、デバイス部材は若干(certainly)屈曲した一体的な金属棒で設計することができ、指圧部材は結合部材に固定されたフードの形状に設計することができる。
【0105】
本デバイスを使用する簡便性を高めるため、結合部材へのロッドの非着脱式結合位置にばねを形成することができ、例えば、シリンダーバネの少なくとも1つのコイルの形状に設計され得る。
【0106】
既述のように、塊状及びプレート状の頭部及び保持部材は、一領域の境界内並びに針の刺入点及び刺出点だけでなく、ロッドが配置される経路においても、治療の間に手指による付加押圧を用いて受動的及び能動的指圧を行うことを可能にする。
【0107】
指示領域をマッサージする際、患者は画一的な動作を行い、この場合、効力及び頻度パラメータは所定の患者に特徴的なリズムによって表現され、そのリズムは事実上変化しない。ヒトの身体は規則的なリズムに従って生存しているため、患者に不規則な動作を強要することは困難である。
【0108】
その技術的課題−提案される本発明はその解決手段にも関する−は、使用中にカオス的自発性動作(非律動的、予測不可能でパラメータは多様)を患者によって生み出す可能性を付与し、これにより、針の作用による適応効果への抗適応効果が増強される針の設計態様の開発にあった。
【0109】
設定・提示される技術的課題は以下の特徴の組合せにより解決される。
【0110】
針反射療法(鍼反射療法)、特に耳介療法用の針は頭部を有するロッドから成り、その自由端に着脱可能な保持部材が取り付けられ、当該ロッド頭部及び/又は保持部材が塊状、プレート状又は環状形状を有するフードの形状に設計され、これらの一方又は両方に小型おもりを有する少なくとも1つの懸吊部材が着脱可能に固定される。
【0111】
小鎖形状の少なくとも2本(又はそれ以上)の懸吊部材の存在下、これらの懸吊部材は類似の、或いは異なる長さを有することが可能であり、小型おもりはそれぞれ類似の、或いは異なる重量を有し、小型おもりは平坦状又は塊状形状を好適に有する。
【0112】
選択される身体点又は耳点への効果を高めるため、頭部及び/又は保持部材の表面に少なくとも1つのピンが設計され得る。
【0113】
フード形状に好都合に設計された前記保持部材は穴部を有する。
【0114】
塊状ロッド頭部及び/又はフード及び/又は小型おもりは、小球体、柱体、錐体又は多角形体のような空間幾何学的構造体の形状に設計され得る。これらは中空又は中実に設計され得る。
【0115】
プレート状頭部及び/又はフード及び/又は小型おもりは、三角形又は四分円形又は多角形又は円形の形状に設計され得る。
【0116】
示される技術的成果を得るのに好適な様々な製造形態の頭部、フード、懸吊部材及び小型おもりが可能である。
【0117】
小型おもりを有する懸吊部材の取付け及び取外しを容易にするため、頭部は針ロッドに着脱可能に取り付けることができる。
【0118】
一般に、針ロッドの自由端は尖鋭に設計される。
【0119】
懸吊部材を有する頭部及びフードの前述の設計態様は、これらと接触する身体点又は耳点への押圧効果を高めるための条件を生じさせることを可能にする。
【0120】
このことは、特に塊状及び中実状である頭部、フード及び懸吊部材に固定された小型おもりの変形例を製造する点において明示される。それは、耳点への圧力が重力ベクトルの影響によって亢進され、これは治療上の押圧効果ももたらすためであり、この場合、より大きなフローのマイクロパルスが視床下部に伝わり、例えば、空腹中枢の阻害及び食欲の抑制がより得られ、脂肪分解メカニズムへの作用が増強される。
【0121】
頭部及び/又は体部の動作において、小型おもりを有する懸吊部材は乱数の法則により説明可能な振幅及び周波数を有するカオス的変動系を生じさせる。
【0122】
固定観念に従属しないこれらのパルスへの適応は、そのパラメータが変動するため、不可能である。
【0123】
これによって、提案される本デバイスの抗適応効果に関連する技術的成果が得られることが説明され、それは病理学的症状の治癒を促進することを可能にする。
【0124】
小型おもりの形状、懸吊部材の長さ、これらの数及び配置は、患者個々の特徴と関連する多くの因子に依存して試験的に選択される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0125】
図1に示される針は、耳介への刺入(図12)用に設計され、ロッド1から成り、その一端に頭部2が強固に固定され、第二のロッド端部は保持フード3形状のロックに着脱可能に結合され、図示される尖鋭なロッド端部(表面に嵌合される)との相互作用のために穴部4が設計されている(図2)。
【0126】
例えば、フード3の表面に、身体又は耳介における選択点に接触し、その点に対する作用を高めるようにされた1つ又はそれ以上のピン5が設計され得る。
【0127】
ロッド頭部及びフード製造の様々な形状の変形例が可能である。従って、図3〜5は、それぞれ球体、錐体及び立方体(多角形体)の中空又は中実の塊状頭部及びフードを有する針を示す。
【0128】
図6及び7はプレート形状を有する頭部及びフードを備えた針を示す。従って、図6は図案化された平坦なハート形状の頭部及びフードを有する針を示し、図7は図案化された花形状の頭部及び円形のフードを有する針を示す。
【0129】
微小針のロッド1は長さ10mm、直径0.6mmとなり得る。
【0130】
針ロッドは針の全長に沿った径で滑らかで均一となるように設計され得る。針の先端は僅かに尖鋭である。針は選択点(刺入点)の中心部に刺入され、耳介(刺出点)に固定するため、約1mmの深さまで針の尖鋭な先端部の側面に取り付けられたフード3で固定される。1.5mmの高さ及び2mmの直径を有するとともに、針ロッド径(0.6mm)に対応する中心部4に穴部を有するフードは、ロッドの合金材と同一の合金材で設計される。
【0131】
フードを固定するためのデバイス(図示せず)は、フード3の寸法に対応する寸法を有する溝を備えた器具である。当該溝はフードの形状に依存して異なる形状となってもよい。
【0132】
フードと同様に頭部2はデバイスの一部の実施変形例において着脱可能にロッドに取り付けられ得る。
【0133】
従って、針は、頭部を用いて刺入点にて、絆創膏の適用を必要としないフードを用いて刺出点にて、体部又は耳介に固定される。
【0134】
図8〜11に示される針は以下のパラメータを特徴とする。
【0135】
針ロッド1は長さ5÷100mm、直径0.1÷6mmとなり得る。
【0136】
針は選択点(刺入点)の中心部に刺入され、耳介(刺出点)に固定するため、約1mmの深さまで針の尖鋭な側面に取り付けられたフード3で固定される。高さ0.15÷15mmのフードはロッドと同じ合金材で設計され、0.2÷20mmの直径を有し、0.1÷6mm径の針ロッドに対応する中心部4に穴部(出口のない開口部)又は孔部(貫通開口部)を備える。
【0137】
構成部品を含む針のより小さい寸法及び軽い重量では、反射発生作用度は非有意となるため、パルス流は視床下部ニューロンによって認識されず、従って、治療効果は存在しない。
【0138】
所定のパラメータのみが十分な経路の上皮化を伴って身体による針の拒絶メカニズムを克服し、良好な針移植を予防的に実現することを可能にし、そこで、装着された設計品が刺入される。
【0139】
フードを有する提案される本針の最類似態様に対する利点は、過剰体重の効率的な矯正に必要な長期間(30〜720日間)、耳介に針を残しておく可能性である。針は医師による持続的管理を必要とせず、結合部を有さない頭部及び保持部材の製造形態により、患者による針の自発的脱落及び後の傷の変形の形成を伴う外傷の可能性は低下し、且つ絆創膏下の皮膚浸軟事象及び炎症も生じない。
【0140】
針ロッド1も様々な形状及び輪郭を有することが可能であり、即ち、図1に示すように、平滑面を有する直線形に設計することができる。
【0141】
このように、図8は波形形状を有するロッドを備えた針を示し、図9は互いに等間隔に半田付けされた環状突起部を有する、直線形に設計された針ロッドを示す。図10は針のロッドが円錐形突起部から成り、その尖部がフード方向に向けられている針を示す。
【0142】
着脱可能なフード3の喪失を防止するため、フード3は、例えば鎖を用いて頭部2に固定される(図8)。
【0143】
図11は針のロッド面がカット部を有するように設計された針を示す。
【0144】
図13に示されるように、例えば、頭部2の表面に様々な形状及び重量を有する小型おもり8を備えた様々な長さの複数の懸吊部材7が固定され得る。これらの懸吊部材の表面に、患者の体部又は耳介における遠位選択点に接触して作用を供するように設計された複数のピンが形成され得る(図示せず)。
【0145】
頭部、ロッド、おもり及びフード作製の様々な変形例が可能である。懸吊部材の固定の様々な変形例も可能である。従って、図14及び15は塊状及び中実状頭部並びに球形フードを有する針を示し、一方では小型おもりを有する懸吊部材はフード3に固定され、他方ではこれらはそれぞれ頭部2及びフード3に固定される。
【0146】
従って、例えば、肥満を治療する際、針は頭部を用いることにより刺入点AP17にて、フードを用いることにより刺出点AP18にて患者の耳介に固定される。同時に、エンドルフィンの合成を亢進して患者の心理・感情的状態を改善するため、ピンを有する重いおもりを用いることにより点AP55(神門点)に能動圧力が加えられる。
【0147】
主疾患の治療に加え、針の設計は付加的な器具を用いることなく、合併症の治療をなすことを可能にする。
【0148】
その簡便性の点から好ましい鍼反射療法用のデバイスの実施変形例において、本デバイスは鍼9の形態の鋭端を有するロッド、結合部材10及びフック11形状の保持部材(留め具)から成る(本デバイスは非結合図にて示されている)。
【0149】
図17は図16のデバイスを示し、その結合部材にプレート12形状の指圧フード部材が固定され、そのプレートは矩形断面及び平滑面を有するが、異なる形状、例えば楕円形の断面を有するプレートを作製することが可能である。リブ又はピン形状の曲線部13もその長い側面を含めてプレート上に設計され得る。
【0150】
図18はその表面に無秩序或いは規則的に分布した鈍状ピン15を有する塊体(volume body)14の形状に設計された指圧部材を示す。
【0151】
図19はその通過領域に位置する点を刺激することを目的とした波形形状のピン16を有するデバイス変形例を示す。
【0152】
ばねコイル17はロッド端部を有する結合部材の結合位置に設計され得る(図16)。
【0153】
本デバイスは患者に対して生物学的に中性な任意の材料、例えば、金、銀又は鋼合金又は耐久性プラスチックで設計される。
【0154】
本デバイスは次のように使用される。
【0155】
デバイスロッドの針の刺入点及び刺出点は局所解剖学的に決定され、それぞれの患者の(patent’s)皮膚領域が消毒され、本デバイスは、デバイスロッドを刺入点、例えばAP17及び刺出点AP18に貫通させることにより、露出される。本デバイスを保持している間(3日から最大6カ月及びそれ以上)、患者は手指を用いて指圧部材を一方側又は他方側に回転させ(180°の角度に回転させることが可能である)、これを押さえると、本デバイスの到達領域に位置する点の刺激が生じ、受動的及び能動的指圧並びにそれぞれの付加的治療効果を付与する(図20)。
【0156】
本発明は図によって更に説明され、図21はロッドに巻きつけられた屈曲針端部形状の保持部材を有する針の変形例を示す。図22は巻き込まれて絡み合った針端部形状の保持部材を有する針の変形例を示す。
【0157】
例えば耳介への刺入用に設計された図21〜24に示される各針の変形例はロッド1から成り、その一端に頭部2が、例えば強固に固定され、第二のロッド端はロッドから形成可能な留め具18形状の保持部材として設計される。
【0158】
頭部2及び/又は留め具−保持部材18の表面に1つ又はそれ以上のピンを設計することができ、これらのピンは効果を高めるため、患者の体部及び耳介における選択点に接触するように設計される。
【0159】
ロッド頭部及び保持部材作製の様々な変形例が可能である。従って、図21は球体2形状の中空又は中実の塊状頭部、ロッド1に巻きつけられた屈曲端部18形状の留め具−保持部材を有する針を示す。図22は環状部材19形状の頭部を示し、留め具−保持部材はコイル巻20形状に示されている(複数のコイル巻を形成することが可能である)。
【0160】
図23はプレート形状を有する頭部2及び絡み合い21形状の留め具−保持部材を有する針を示す。
【0161】
針ロッドの自由端の保持部材を形成するため、ロッド全体又はその末端位置(先端)は可塑性を有する材料、例えば金、銀の合金、合金鋼で設計される。
【0162】
ロッド全体ではなく、その末端部を、形状記憶を有する金属合金、例えばTi Niで作製することも可能である。
【0163】
図24に示される針の変形例は、ロッド1の両末端位置が、例えばロッドの一端にて単一コイル巻20及びその他端にて絡み合い21の形状にてロッド1の両末端位置から保持部材を形成する可能性をもって設計されることを特徴とする。
【0164】
針は選択点(刺入点)の中心部に刺入され、針を耳介(刺出点)に固定するため、針はロッドの屈曲自由端により固定される。
【0165】
鑷子又は他の類似器具が針端部に保持部材を形成するためのデバイスとして機能し得る。
【0166】
本デバイスの一部の実施変形例における頭部2はロッドに着脱可能に装着され得る。
【0167】
従って、針は、頭部又は屈曲ロッド端部形状の保持部材を用いて体部又は耳介の刺出点に、また、屈曲ロッド端部形状の留め具−保持部材を用いて刺出点に固定される。
【0168】
列記された針の変形例は、金製リングを作製するのに有用な金75%、銀13%及び銅12%から成る合金から有利に設計されるが、患者に対して生物学的に中性な任意の材料からも設計され得る。
【0169】
非着脱式の保持部材を有する、提案される本針の利点は、例えば、過剰体重を矯正するために必要な長期間(30日から360日まで、場合により最大3年)、針を耳介に残しておく可能性である。針は医師による持続的観察を必要とせず、患者による針の自発的な脱落及び後の傷の変形の形成を伴う外傷の可能性は全くない。処置完了後、保持部材として形成された針の先端が鑷子により切断され、患者の皮膚から針が抜去される。
【0170】
「方法」という主題の特許請求の範囲における技術的成果は3段階にて形成され、その強度は貫通法により、針穿刺部位における組織媒体にて生じる生理的プロセスと正勾配的に(progradiently)相関して段階的に増強する。針刺入それ自体の瞬間に一次パルスフローの形成が生じることは周知である。貫通による針の刺入における瞬時の作用の結果、二次パルスフローが形成され、これは、より強力で持続的である。「持続的」という用語は、特に刺入点への針の刺入及び刺出点からの抜去の結果として組織媒体にて生じる持続性プロセスを意味する。既知の文献では、一次作用と関連する通常の穿刺及びプロセスの用語が提示されている(Kokhanovichらによる論文では2日、Barashkovの著書では数時間)。提案される本方法では、針の抜去をせずに90日間の治療効果を得ることが示され、例えば、肥満治療では最大3年である。反射発生領域からのこれらの二次パルスのフローは、組織において生じる生理プロセスによって生じる。組織におけるプロセスは3段階に分類され、各ステップにおいて出現するパルスは3系列に細分化される。
【0171】
第一段階−鍼経路の上皮化。最大30日。
【0172】
1本の針で2つの点を貫通する結果、2つの開口部を有する鍼経路が形成される。それは刺入点及び刺出点であり、これらの間に針によって空間が形成される。再生法則によれば、上皮化経路を形成する上皮化は針の周囲における組織において開始される。漸進的で持続性の上皮化の過程における上皮の増大のプロセスにおいて、細胞受容体は反射発生領域から視床下部−下垂体系の皮質下中枢への一次系列の二次パルスの強力なフローを発生させ、これは所定の暴露の治療効果を高める。
【0173】
特に、肥満治療では、視床下部にある空腹中枢における抑制性の集束がより迅速に発生し、脂肪分解メカニズムが活性化され、その結果、シーケンスとしてより集中的な体重減少が生じる。動脈高血圧の治療では、求心性パルスが視床下部にある血管運動中枢において血管抑制作用を亢進し、動脈圧はより迅速に正常化する。アレルギー治療の場合、アレルギー反応をより迅速に調節する抗ヒスタミンメカニズムの活性が亢進される。
【0174】
鍼刺激へのより長期の暴露(1カ月から数カ月)を必要とする、より長期の既往歴及び著明な疾患の程度を有する患者では、重要な治療上の瞬間は、ステップ2において生成される二次系列の二次パルスへの選択点の暴露である。
【0175】
第二段階−鍼経路の再生
【0176】
鍼経路の上皮化の完了後、経路面は多層扁平角化上皮に覆われ、表皮、その細胞外層は次第に剥離する。表皮の再生は深部基底層により生じる(Borzyak E.I. “Anatomija cheloveka” (人体解剖)、vol.2, Moscow “Meditsina” publishers, 1987, p.469を参照)。表皮細胞の所定の再生プロセスは、刺激エネルギーを神経パルスに変換する外受容器の強力な刺激因子であり、大脳核への神経原性求心性パルセーションの強力なフローを決定する(Borzyak E.I. “Anatomija cheloveka” (人体解剖)、vol.2, Moscow “Meditsina” publishers, 1987, p.290を参照)。
【0177】
医学分野で一般的に認められている反射理論によれば、末梢からのパルスが多いほど、中枢構造体、即ち、神経節、皮質下脳中枢におけるプロセスは著明である。従って、二次系列の二次パルセーションは治療効果の増強を促進する。
【0178】
第三段階−経路内extumeation(ex-tumeo−膨張する(ラテン語))
【0179】
4カ月からそれ以上の期間、針を鍼経路に残しておく際、剥離表皮細胞、好中球及びマクロファージ並びに死滅細菌が経路管腔に蓄積される。実際、このステップにおける鍼の抜去では白色沈着物が認められる。ロッド形状のこの沈着物は経路外壁に押圧されたパッドにより自発的に摘出される場合がある。同時に、このプロセスは充血、疼痛、浮腫及び他の炎症徴候を伴わないため、炎症性ではない。これは、用いられた細胞小器官、細胞及び他の微生物の生命活動産物の自然な蓄積プロセスである。このように鍼経路を組織構造体の生命活動産物で満たすことは、膨張作用にて内壁に対する圧力を生成し、針が経路内に存在する時間が長いほど、経路の内容物の量がより多く生成され、受動的昇圧パルシングがより著明になる。これらのパルスは三次系列の二次パルスに分類される。これらは先行ステップにおいて生じた優性の維持を促進するとともに、治療効果を高める。
【0180】
提案される本発明において、針への暴露領域は針自体のロッドの厚さによってのみ限定されるのではなく、それは暴露領域には局所解剖学的にロッド針通過部位、例えば、降圧溝(AP105)に位置する点が含まれるためである(実施例2を参照)。
【0181】
提案される解決手段の変形例では、針保持の確実性が非着脱式の保持部材の使用によって付与され、非着脱式の保持部材は針を固定するが、針は1つの点に刺入され、もう1つの点から外部に出、従って、針ロッドによって形成された経路により結びつけられた2つ又はそれ以上の点を結びつける。
【0182】
持続的効果に対し、提案される本方法の実施形態を支持するため、疾病分類が異なる以下の臨床例を提示する。
【実施例1】
【0183】
(アレルギーの治療)
23歳の女性患者I;診断:花粉症(polynosis)(カバノキ花粉に対するアレルギー)、が涙目、激しい眼痛、鼻炎、咳嗽を訴えて医院を受診した。患者はアレルギー専門医師が診察した。診断:カバノキ花粉に対するアレルギー陽性検査結果を示す急性血管運動神経性鼻咽頭炎(nasopharingitis)。
【0184】
患者は毎年春になると症状が悪化する既往歴を有していた。抗ヒスタミン薬の有効性は低く、また、これらは傾眠を生じさせ、車の運転では禁忌であり、これは患者の行動を制限する。
【0185】
客観的評価:患者の(patent’s)状態は良好であった。結膜及び強膜充血並びに広範で無色の鼻漏が認められた。患者は常時ハンカチで鼻をふき取っており、著明な鼻翼の浸軟及び浮腫を生じていた。患者は乾咳を有していた。
【0186】
以下の処置を行った。
【0187】
アレルギー性皮溝の突起部(AP71−蕁麻疹点)において、2つの代表点を決定し、その1つは針刺入点であり、他方は針刺出点であった。貫通法を用いてこれらの点に針を刺入し、即ち、針を1つの点を通して刺入し、皮膚表面のもう1つの点を通して引き出し、頭部及びコイルに屈曲された針の自由端の形状に設計された保持部材により、針を固定した。針を60日間残しておいた。60日目での検査では、滲出性鼻炎の消失、結膜炎及び他のアレルギー反応の微候の消失が示された。鑷子を用いてコイルに屈曲された針の端部を切断し、頭部を有する針の他端を経路から取り外すことにより、針を抜去した。
【実施例2】
【0188】
(本態性高血圧の治療)
45歳の女性患者Sが動脈圧の上昇、頻回の頭痛、息切れ、悪心及び嘔吐を伴う頻回の危機状態を訴えた。多価薬物アレルギーのため、抗高血圧薬は禁忌であった。
【0189】
客観的評価:中等症。動脈圧は200/100mmHgであり、呼吸数は30/分であり、脈拍数は90/分であり、下肢は青白かった。眼科医による検査では、グレード3の高血圧に対応する眼底変化が明らかになった(reveled)。
【0190】
診断:グレード3本態性高血圧。グレード1〜2心血管機能不全。
【0191】
以下の処置を行った。
【0192】
降圧溝とも称され、耳裏面溝の上部三分の一全体を占める耳点AP105(血圧を低下させる点)において、1つの溝の最も代表的な2点を決定し、その1つは針刺入点であり、他方は針刺出点であった。貫通法を用いてこれらの点に針を刺入し、即ち、針を1つの点を通して刺入し、皮膚表面のもう1つの点を通して引き出し、針の自由端からコイル巻を形成することによって設計された保持部材により、針を固定した。針を90日間残しておいた。
【0193】
90日目での検査では以下のように示された。患者の状態は良好であり、動脈圧が160/90mmHgに低下し、脈拍数が80/分、呼吸数(respiration rat)が20/分であり、下肢の青白みの有意な減少が認められた。
【実施例3】
【0194】
(腰痛治療)
48歳の患者(Patent)が荷物を持ち上げることにより誘発された、腰深部における突然の極度に激しい痛みを訴えた。客観的評価:体幹部が前方に曲がり、発病時に固定された強制姿勢が認められた。腰部筋肉の著明な緊張が触診で感じられた。棘間靱帯圧痛により、防御機能が悪化していた。右傍脊柱筋の痙攣が認められた。脊椎の腰部のX線写真では第1〜11腰椎の脊椎すべり症(spondylolystesis)を示した。
【0195】
以下の処置を行った。
【0196】
棘突起から右方に身体点V22(san’-tszyao-shu)及びV51(khuan’-men’)を局所解剖学的に決定し、次に、貫通により点V22に針を刺入し、点51を刺出位置とした。更に、屈曲した針端部をこれに隣接するロッドの自由部位の周囲に巻きつけることによって設計された保持部材を針端部にて用いた。針を2日間刺入した。
【0197】
2日目に検査を予定した。客観的評価:正常な姿勢に回復し、疼痛症候群は消失し、L1〜11領域の触診で痛みはなかった。腰痛は治癒した。
【0198】
肥満治療では、様々な形状の針ロッドが可能であり、その形状は、視床下部−下垂体系の感覚神経−液性調節及び脂肪分解メカニズムの最適化のために指示される耳点に作用する効果を高めることを可能にする。針ロッドの突起領域に位置する代表的な副腎点の穿刺及びその能動的圧力は、抗インスリンホルモンであって視床下部化学受容体に認識される勾配的(progradient)血糖(グリコーゲンの形態で沈着)濃度の上昇を生じさせるカテコールアミンの合成を制限し、食欲中枢神経の活性を阻害する。
【0199】
更に、カテコールアミンは脂肪分解メカニズムである脂質の異化を亢進し、過剰体重を低下させるのに重要である。
【0200】
反射発生領域の刺激を亢進するとともに、他方の耳介への針の転置が短期間その効果を一部のみ回復するが、既に非活動性の耳介に針が転置されるというまさにその事実がこの効力の程度に影響を及ぼし、その適切な強度を付与しない最類似態様と対照的に、適応を阻止するため、提案される本針の設計態様を用いて耳介指圧点に作用を与えることは、これらの点の受動的及び能動的指圧を行うことを可能にする。
【0201】
肥満治療は長期間を必要とするため、反射発生効果への適応は、既知の物理的因子を用いて経穴領域に付加的な装置の刺激を受けさせることにより克服できる。前記因子には指圧だけでなく、短波(“KVCh”又は“Yav”装置)、マイクロ波(“Porog”装置)、レーザー(“UZOR”装置)、電磁(“AMRT”装置)、熱(ヨモギ煙草)及び他の療法も含まれる。
【0202】
また、提案される本方法及び針の設計態様により、選択による反射作用の力及び方向の処置毎の補正の可能性が生じ、即ち、軽量中空形状の頭部及び/又は保持部材及び/又は針ロッドの、より重い中実形状又はおもりを有する懸吊部材を載荷したものへの置換、プレート形状の塊形状への置換;均一面を有するものの、不規則性、曲線及び/又はピンを有するものへの置換であり、個々の方法を用いて客観的データ(体重及び体容積の減少)及び患者における主観的データ(食欲阻害度)並びに針暴露期間に導かれ、これらを60〜720日間残しておく。
【0203】
更に、最も関連のある従来技術と同様に、2つの耳点に対して1本の針を同時に用い、これを保持部材で固定することは、2つの点に同時に針を長期間残しておくことを可能にし、これは、患者個々の特異性を考慮し、空腹中枢の持続的阻害及び食餌反射の変化を与える。これにより、外傷及び感染の可能性は減少する。
【0204】
貯蔵脂肪全体を包含することは、体重の減少だけでなく、身体の矯正も可能にする。
【0205】
貯蔵脂肪領域の深層指先マッサージを用いることは、患者において局所血流を改善し、リンパ流を最適化し、組織の浮腫及び圧痛を低減し、且つ全身の緩和及びストレス緩和を促進する。生理活性点のマッサージの付加的使用は、所定の領域点への作用から生じる局所効果及び中枢神経系部分との関連を通じた全身効果により、その作用の増強を可能にする。
【0206】
脂肪組織の破壊により貯蔵脂肪に作用を及ぼすことにおける鍼治療の針の使用は、治療コースの有効性を高め、また、身体を矯正すると同時に過剰な脂肪沈着の処置作用部位数を減少させ、たるんだ襞の欠如を与えることを可能にする。3縁端針の使用は、特に肥満度が高い患者において治療の有効性を高める。
【0207】
合併症の治療は肥満治療の有効性を高めることを可能にする。
【0208】
その方法は次のように実現される。
【0209】
まず、針を刺入するための耳介を決定する。任意の耳介が最初に処置され得る。多くの場合、長期間の肥満及び様々な種類の反射療法を用いた治療の既往歴において、活動性耳介から作用を与え始めることが妥当である。
【0210】
2つの耳点、例えば、AP17及びAP18が選択耳介に見出される。一端に頭部を有する針を指示点の1つに刺入し、次に、その針を皮膚下で処置することにより他方の指示点から引き出す。このようにして耳点に刺入された針は保持部材により固定され、肥満の病期、患者の状態、体重低下の経時変化に依存し、針を60〜720日間残しておく。金合金の針並びに銀針、鋼製針又は患者にとって生物学的に中性な任意の材料で製造される針を用いることができる。
【0211】
治療は平坦状(プレート)の針形態から開始し、これらをより重く、より塊の大きい針に置換すると同時に、粗面の付加的効果を用い、或いはピンを備えた表面又はその保持部材を有することは、手指による定期的な押圧によって選択耳点への効果を高めることを可能にする。
【0212】
従って、体重低下の時間経過を減速させる際、治療開始後45〜60日に、その第二ステップにおいて針のプレート頭部の塊状中空頭部への置換を行い、食欲の出現時、指又は装置による刺激を行い、例えば、頭部及び/又は針保持部材を機械的に押圧する方法が推奨される。
【0213】
その後の45〜60日目で次の治療ステップの間に、平坦状(プレート)保持部材を中空塊状保持部材に置換する。身体測定管理を同時に行う。
【0214】
次に、ある時期(45〜60日目)に頭部及び/又は保持部材を中実状のものに置換する。
【0215】
均一面を有する頭部及び/又は保持部材を、同じ形状(中空又は中実)であるが、その表面に反射発生領域に隣接する非平坦部又はピンを有する頭部及び/又は保持部材へ置換することも可能である。同時に、食欲又は口渇出現の際、それぞれの点の指又は装置による刺激も行う。
【0216】
前述のことから、頭部及び/又は保持部材の重力ベクトルにおいての段階的な針の加重並びに平坦状頭部及び/又は保持部材の、指圧部材方向に向いた表面に非平坦部又はピンを備えて設計されたものを含む塊状頭部及び保持部材への段階的な置換は、要約すると、耳点の受動的刺激に属することになる。
【0217】
能動的刺激(指圧)は、患者自身による耳点の突起部に位置する塊状針の構成要素(頭部及び/又は保持部材)への指押圧によって達成され、これにより、受容体から視床下部に伝わるマイクロパルスが増強され、空腹中枢の優性阻害及び脂質代謝を最適化する中枢脂肪分解メカニズムの増大に至る。
【0218】
提案される本方法を実施する結果として、当初の過剰体重に依存し、上記治療ステップの間に4kgから10〜20kgの体重低下が得られた。
【0219】
患者が合併症を有する場合、患者の合併症を考慮して選択されるAPに針を付加的に刺入する。同時に、8〜10回の処置から成るコースを用いて、合併症の治療を目的とする耳点に毎日又は隔日に針を刺入する。
【0220】
ステップ1での選択耳点における針の刺入及び固定後、患者の様々な体部位に位置する貯蔵脂肪に対する付加効果が可能である。腹部における貯蔵脂肪部位を有する患者、特に男性が最も頻繁に奨励される。多くの場合、貯蔵脂肪は複数の部位、例えば、腹部、タイツ部及び臀部に同時に認められ得る。女性は頸部、四肢及び腹部における過剰な脂肪沈着についてより頻繁に心配をする。
【0221】
まず、所定の患者によく見られる貯蔵脂肪の1つが最も頻繁に作用を受ける。腹部、胸部、タイツ部、臀部、体幹外側面、四肢、頸部及び顔面に位置し得る貯蔵脂肪が作用を受ける。1回の処置の間、患者の1つの貯蔵脂肪が作用を受ける。腹部の貯蔵脂肪のような広範な貯蔵脂肪は、心理的に、或いはヨードに浸されたコットンボールを用いて、複数の領域に分割し、領域単位で逐次的に処置する。
【0222】
まず、選択貯蔵脂肪領域の1つが作用を受ける。この目的のため、まず、選択領域は深層指先マッサージの作用を受ける。加えて、貯蔵脂肪の所定の領域に位置する生理活性点(BAP)も、振動、揉み、押圧のようなマッサージ処置を用いて深層指先マッサージの作用を受け得る。総マッサージ時間は5〜10分である。これは、有意に局所血流を改善し、リンパ流を最適化し、組織の浮腫及び圧痛を低減することを可能にし、それは脂質代謝の亢進及びその正常化に正の効果を及ぼす。マッサージは患者における全身緩和及びストレス緩和も促進し、当該領域が三面鍼治療針の作用を受けるのに備える。
【0223】
次に、貯蔵脂肪は鍼治療の針を刺入する作用を受ける。この目的のため、貯蔵脂肪を一方の手で固定し、他方の手で鍼治療の針を同一の襞に繰り返し刺入し、針をその軸の周囲で回転させる。脂肪組織が針に巻きつけられ、次に、脂肪組織が巻きついた針を鋭敏な動作で抜去する。有意な肥満度の場合、3縁端鍼治療針を刺入し得る。襞の位置に依存し、針を所定の貯蔵脂肪領域における処置面に垂直に、或いはこれに対して一定の角度にて刺入し得る。選択貯蔵脂肪の全領域を1回の処置の間に治療する。
【0224】
次の貯蔵脂肪は10〜60日経過して処置を受ける。貯蔵脂肪への作用の間の期間は、患者の状態、患者の肥満度並びに患者の貯蔵脂肪数及び処置の間の患者の体重低下の経時変化に依存する。
【0225】
提案される本方法を実施した際、患者は既知の方法(最も関連性のある従来技術の文献を参照)に比し、食欲及び口渇の著明な阻害、血中に流入する脂肪化産物並びに頭痛、ケトン血症及びアセトン血症を引き起こすアセトン体と関連する症候の葦状の活力ある(reedier)克服を認めた。
【0226】
この効果は、提案される本方法により、視床下部に伝わるパルス流をより多く発生させ、既知の方法では縦続的に生じる自律神経障害の有意な低減に至ることにより説明される。
【0227】
既知の方法における反射発生の効力及び方向の症候上の補正の可能性の欠如は(最も関連性のある従来技術の文献を参照)、提案される本方法に従って、プレート状又は塊状の頭部及び/又は保持部材を用いて、客観的又は主観的な患者の状態に依存し、一領域又は別の領域における口渇点又は空腹点への圧力増強の選択的亢進により解決される。
【0228】
提案される本方法により、より集中的な減量において、患者はより良好な健康状態、作業能率及び心地良い心理・感情状態を維持する。
【0229】
本方法の実施形態は次の臨床例により支持される。
【実施例4】
【0230】
48歳の女性患者V。2度目の出産から始まり、患者は着実に増加する体重、膝関節及び股関節における疼痛、浮腫、歩行時の息切れ並びに心臓領域の不快感を訴えた。
【0231】
患者は23年間の体重増加の既往歴を有していた。体重を減少させる試みはすべて実質的に何らの効果もなかった。タイで錠剤化された(Tai tabletted)食欲抑制薬を用いた際の10kgの不規則な体重減少の後、栄養障害及び以前を上回る体重増加のぶり返しが認められた。
【0232】
良好な状態、通常の皮膚の色合い及び清浄度が客観的に認められた。患者は過体重であり、貯蔵脂肪の殿大腿部における優勢な局在を伴う過剰な脂肪沈着が認められた。患者の身長は150cmであり、体重は90kgであった。BWIは肥満度3に相当する健康状態単位(conditional units)40であった。
【0233】
超音波検査データ:左室肥大の徴候が明らかになった。
【0234】
ECG:洞調律、頻脈、心臓電気軸の水平位置、AVF誘導では確認されず、吸息時に消失するIII誘導での病的Q波。T波の低下が認められた。APは160/100mmHgであり、脈拍数は98/分であった。呼吸数−28/分。
【0235】
提案される本方法を用いて処置を行った。活動性耳介を判定する際、所定の患者では右耳介であることが判明し、点AP17に針を刺入し、その端部を、点AP18を通して引き出し、針はプレート形状の頭部を有した。
【0236】
45日後、患者の体重は75kgであった。体重減少の経時変化は15kgであった。全身状態は改善し、下肢の浮腫は消失した。食欲の亢進が主観的に認められた。処置の間、患者においてプレート状の針に代えて塊状の針を用いた。受動的な指圧により適応は3日で克服され、患者は食欲が減退したと述べた。
【0237】
60日後、体重の減少は12kg超であり、63kgとなった。客観的データ:息切れは消失し(呼吸数は20/分であった)、血圧は正常化して120/80mmHgに低下し、脈拍数は80/分であった。患者は健康状態の背景に反する口渇の増大(同じ液量、即ち、毎日2リットルの摂取)を主観的に認めた。処置の時点で代表的な口渇点AP18において保持部材を塊状球体に取り換えた。口渇発現の際には30秒の能動的指圧を奨めた。AP18点の適応は24時間で克服された。
【0238】
このステップにおいて、通常のフードを、均一面(ピン)を有するプレート状又は塊状フードに取り換え、均一面(ピン)を有する頭部も用いた。
【0239】
次の55日目での検査では10kgの体重減少が示された。患者は良好な状態であった。皮膚の外皮は清浄であり、肢端チアノーゼは消失した。ECGパラメータは正常化した。主観的徴候は次のとおりであった。頭部及び保持部材は唾液分泌及び胃部における「むかつき」を亢進した。針治療処置において、頭部及び保持部材を、不均一性を有する平坦なものに取り換えた。過剰な唾液分泌及び上腹部(epygastrium)における不快感において、その特定の症候の消失まで頭部及び/又はフードの指圧を処方した。
【0240】
58日後、体重減少の経時変化は13kg超であった。治療コースの総体重減は40kgであった。身体測定(corpometry)データは次のとおりであった。身長150cm、体重50kg。体重指数(BWI)又は(Ketle指数)BWI=m/L2(m)=50/2.25=22.2健康状態単位(conditional units)であり、これは正常体重に相当する(18.5〜24.9健康状態単位(conditional units)のBWIパラメータ−正常範囲)。客観的データは次のとおりであった。皮膚の外皮は清浄であり、鼻唇三角部チアノーゼは消失した。脈拍数は72/分であった。呼吸数は18/分であった。ECG−洞調律、心臓電気軸の正常位置、III誘導での病的Q波の消失。超音波検査データによれば、左室肥大は消失した。LOBBY法を用いて内部不快感及びストレスの低減、疾患に対する調和型姿勢が認められ、それ自体が心理・感情面の矯正、自信、興味関心事の範囲の拡大及び人間関係を確立する容易さが生じた徴候であった。気分及び作業能率の向上が主観的に認められた。
【実施例5】
【0241】
35歳の女性患者A。本発明による“ORIGITEA”法を用いて過剰体重を処置するためにクリニックを受診した。
【0242】
身長170cm、体重95kg。標準処方による処置を行い、90kgまでの体重減少となった。
【0243】
1カ月半後、患者は幾分かの食欲増進を認めた。耳介における反射発生領域から送られる求心性パルスを高める処置を行った。接続ワイヤー用の端子を針(陰極)と対側耳珠領域(陽極)に直接接続したとき、“Delta 101”装置を用いてパルス電流を発生させた。電気刺激は3日間連続して20分続けた。明確な感覚が出現するまで、ある範囲及び周波数のパルスを選択したが、苦痛を伴うものではなく、類似する振動とそれらの周波数は80〜100Hzであり、電流は2〜8mAであった。
【0244】
患者の状態は改善し、患者の食欲は急激に低下し、患者の気分は向上した。1カ月後、患者の体重は4kg減少し、86kgとなった。患者は上腹部(epygastrium)における不快感を述べた。患者は慢性胃炎の増悪を有すると客観的に診断された。迷走神経(vagal nerve)核につながっている点AP17,18における針作用への適応が誘発因子であり、胃液及び膵液分泌を阻害した。慢性胃炎の既往歴及び上記の点の阻害作用の喪失のため、胃粘膜の分泌活性が増大し、不快感が出現した。
【0245】
IKV−4”装置を用いて13.56MHzの周波数を有する交流磁場に患者を晒した。
【0246】
患者の耳珠面から1cmの間隙を有する、30Wtの電力を有する直径6cmのインダクタを、レジメン切換装置1〜3(弱い熱強度)におけるホルダーに配置した。処置時間は20分であった。1コースは5回の処置から成った。
【0247】
客観的データは次のとおりであった。患者の状態は良好であり、患者は上腹部の(epygastric)不快感を訴えなかった。
【0248】
患者Aは治療コースを良好に継続した。1カ月半後、患者の体重は7kg減少し、79kgとなった。
【0249】
患者(patent)は自発性唾液分泌の急激な増大を訴え、これは食物の匂いに誘発される場合があった。その特定の症候は反射発生作用への適応症候群を明示した。
【0250】
レーザー放射を用いた。フローパワー密度は最大75mWt/cm2であり、振幅は0.63μmの波長を有した。“UZOR”装置を用いて4mWt/cm2のレジメンにて、耳介の耳珠点における穿刺部位において、照射野を10分間照射した。2回の処置を隔日に行った。
【0251】
患者は2回目の処置直後に唾液分泌について訴えることを止めた。
【0252】
1カ月半後、患者の体重は6kg減少し、74kgとなった。
【0253】
患者Aは新たに亢進した食欲に不安を感じた。“KVCh−ND”装置を用いて7.1;5.6;7.1;5.6;5.6のレジメンにて、短波長範囲での短波周波数療法の5回の処置を隔日に行った。
【0254】
患者は再び正常な食欲レベルを感じる。
【0255】
1カ月半後、患者の体重は69kgであった。身長170cmにて理想的な体重が得られた。
【図面の簡単な説明】
【0256】
本発明は、添付図面を参照して説明される。
【図1】組み立てられた針の変形例を示した概略図である。
【図2】フードを示した拡大断面図である。
【図3】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図4】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図5】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図6】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図7】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図8】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図9】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図10】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図11】針のロッド、頭部及びフードの変形例を示した概略図である。
【図12】針が刺入された耳介を示した概略図である。
【図13】懸吊部材を有する針の変形例を示した概略図である。
【図14】懸吊部材を有する針の変形例を示した概略図である。
【図15】懸吊部材を有する針の変形例を示した概略図である。
【図16】鍼反射療法用デバイスの変形例を示した概略図である。
【図17】鍼反射療法用デバイスの変形例を示した概略図である。
【図18】鍼反射療法用デバイスの変形例を示した概略図である。
【図19】鍼反射療法用デバイスの変形例を示した概略図である。
【図20】図18のデバイスを示した垂直図である。
【図21】非着脱式の保持部材を有する針の変形例を示した概略図である。
【図22】非着脱式の保持部材を有する針の変形例を示した概略図である。
【図23】非着脱式の保持部材を有する針の変形例を示した概略図である。
【図24】非着脱式の保持部材を有する針の変形例を示した概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耳経穴AP17、AP18の1つ、及び/又は、視床下部−下垂体系の感覚神経−液性調節と脂肪分解メカニズムの最適化とのために指示される耳点、及び/又は、患者の適切な食事への動機付けの形成のために指示される耳点、の中へ、
針が刺入され、該針の一端には、塊状、プレート状又は環状形状を有する頭部が固定されており、
針を皮膚の下に引き込むと、該針の自由端が他の指示耳点から引き出され、
そのとき、プレート状又は塊状形状を有する保持部材が、針の自由端に固定される、
ことを含む、過剰体重を減少させるための方法であって、
過剰体重を減少させるのに必要な割合が、頭部及び/又は保持部材の重量による指示点の領域への作用によって、及び/又は、これらの指示点と接触する領域の変更によって、及び/又は、これらの点に対する作用の強度における正勾配の相関によって、付与される、
ことを特徴とする、過剰体重を減少させるための方法。
【請求項2】
耳点に対する作用の強度における正勾配の相関が、指圧及び/又は電気パルス及び/又は磁気刺激及び/又は音響刺激及び/又は光刺激及び/又はマイクロ波・短波刺激によってなされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
針が、指示点に最大720日間、残しておかれる、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
針が、活動性耳介に刺入される、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
患者における適応の発現において、針が、一方の耳介から抜去され、他方の耳介に刺入される、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
針を一方の耳介から抜去せず、第二の針が第二の耳介に刺入される、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
患者が合併症に罹患した場合、これらの疾患に適応のある耳介経穴に、追加の針が、刺入される、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
患者の耳点への針の刺入後、患者の貯蔵脂肪の処置が開始され、このために、まず、指示貯蔵脂肪が複数の領域に分割され、次に、各領域が所定の時間間隔で連続的に深層指先マッサージにより影響を受け、次に、脂肪層が固定される共に脂肪層に針が刺入され、針をその軸の周囲で回転させている間に脂肪組織が針に巻きつき、針が針に巻きついた脂肪組織と共に鋭敏な動作で抜去される、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
貯蔵脂肪領域の深層指先マッサージが、所定領域に位置する生理活性点のマッサージを含み、当該マッサージが、振動及び/又は揉み及び/又は押圧によってなされる、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
深層指先マッサージが、5〜10分間なされることが好ましい、
請求項8又は9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
鍼治療の針が、貯蔵脂肪領域表面に対して垂直に、或いはある角度をなして、脂肪層に刺入される、
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
鍼治療の三面針が脂肪層に刺入される、
請求項8に記載の方法。
【請求項13】
頭部を有するロッドから成り、このロッドの自由端に着脱可能な保持部材が取り付けられた、鍼反射療法用の針であって、
ロッド頭部が、塊状、プレート状又は環状に設計され、
保持部材がプレート状又は塊状に設計された、
ことを特徴とする、鍼反射療法用の針。
【請求項14】
少なくとも1つのピンが、頭部及び/又は保持部材表面に設計された、
請求項13に記載の針。
【請求項15】
保持部材が、穴部を有するフードの形状に設計された、
請求項13に記載の針。
【請求項16】
塊状の、ロッド頭部及び/又はフードが、球体又は柱体又は錐体の形状に設計された、
請求項13から15のいずれか1つに記載の針。
【請求項17】
プレート状の、頭部及び/又はフードが、三角形又は四分円形又は多角形又は円形の形状に設計された、
請求項13から15のいずれか1つに記載の針。
【請求項18】
塊状の或いは平坦な、頭部及び/又はフードが、図案化された、花又はハートの形状に設計された、
請求項13から15のいずれか1つに記載の針。
【請求項19】
頭部がロッドに着脱可能に取り付けられることを特徴とする、
請求項13から15のいずれか1つに記載の針。
【請求項20】
ロッドの自由端が尖鋭に設計されることを特徴とする、
請求項13から15のいずれか1つに記載の針。
【請求項21】
頭部を有するロッドから成っており、そのロッドの自由端にフード形状の着脱可能な保持部材が取り付けられている、鍼反射療法用の針であって、
ロッド頭部及び/又はフードが、塊状、プレート状又は環状形状に設計され、ロッド頭部及びフードの一方又は両方に、小型おもりを有する少なくとも1つの懸吊部材が、着脱可能に固定された、
ことを特徴とする鍼反射療法用の針。
【請求項22】
小型おもりを有する複数の懸吊部材の存在下で、懸吊部材が、類似の或いは異なる長さを有し、おもりが、類似の或いは異なる重量を有する、
ことを特徴とする請求項21に記載の針。
【請求項23】
小型おもりが、平坦な或いは塊状の形状を有することを特徴とする、
請求項21に記載の針。
【請求項24】
塊状の、頭部及び/又はフード及び/又は小型おもりが、中空又は中実に設計されることを特徴とする、
請求項21又は23に記載の針。
【請求項25】
塊状の、ロッド頭部及び/又はフード及び/又は小型おもりが、小球体、柱体、錐体又は多角形体の形状に設計される、
ことを特徴とする請求項21又は23に記載の針。
【請求項26】
プレート状の、頭部及び/又はフード及び/又は小型おもりが、円形、三角形、四分円形又は多角形の形状に設計される、
ことを特徴とする請求項21又は23に記載の針。
【請求項27】
頭部及び/又はフード及び/又は小型おもり、の表面に、少なくとも1つのピンが設計される、
ことを特徴とする、請求項21に記載の針。
【請求項28】
頭部が、ロッドに着脱可能に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項21に記載の針。
【請求項29】
懸吊部材が、小鎖の形状に設計される、
ことを特徴とする、請求項21に記載の針。
【請求項30】
5mm以上の長さ及び0.08mm以上の直径を有する、平滑な或いは曲線状のロッドから成る、と共に、頭部を備えている、鍼反射療法用の針であって、
ロッドの自由端が少なくとも0.15mmの高さを有する着脱可能な保持部材に結合する可能性をもって設計されており、ロッド頭部が塊状又はプレート状又は環状に設計されており、保持部材がプレート状又は塊状に設計されており、針の重量が0.01g以上である、
ことを特徴とする鍼反射療法用の針。
【請求項31】
頭部及び/又は保持部材、の表面が、例えば、鈍端を有する少なくとも1つのピンを用いて、粗く設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項32】
保持部材が、穴部を有するフードの形状に設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項33】
塊状の、頭部及び/又はフードが、中空又は中実に設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項34】
頭部及び/又は保持部材に、おもりを有する懸吊部材が、フードとして固定された、
請求項30又は33に記載の針。
【請求項35】
曲線状ロッドが、波形形状に設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項36】
曲線状ロッドが、互いに一定の間隔を置いて配置された環状突起部を用いて設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項37】
曲線状ロッドが、多面体から成るように設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項38】
曲線状ロッドの表面に、切り込み部、又は、あや目引き部が、設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項39】
曲線状ロッドが、その自由端方向に尖部が向いた錐体から成るように設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項40】
頭部が、ロッドに着脱可能に取り付けられた、
請求項30に記載の針。
【請求項41】
ロッド端部の自由端が、尖鋭に設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項42】
頭部が、結合部を用いて着脱可能な保持部材に結合された、
請求項30に記載の針。
【請求項43】
患者に対して生物学的に中性な材料、例えば、金、銀又は鋼合金で設計された、
請求項30に記載の針。
【請求項44】
鍼部材及び指圧部材を備える鍼反射療法用のデバイスであって、
鍼部材が、針ロッドの形状に設計されており、
指圧部材が、プレート体又は塊体の形状に設計されており、直接に或いは結合部材を通じて、前記ロッドの一端に非着脱式に結合されると共に、保持部材を介して前記ロッドの他端に着脱可能に結合された、
ことを特徴とする鍼反射療法用のデバイス。
【請求項45】
塊体が、円形又は三角形又は四角形又は多角形の断面を有する、
ことを特徴とする請求項44に記載のデバイス。
【請求項46】
指圧デバイス部材の外面に、曲線部が、形成される、
ことを特徴とする請求項44に記載のデバイス。
【請求項47】
ロッドが、曲線状又は波形又はジグザグ形に設計される、
ことを特徴とする請求項44に記載のデバイス。
【請求項48】
ロッド、結合部材及び保持部材が、1つの部材として一体的に設計される、
ことを特徴とする請求項44に記載のデバイス。
【請求項49】
結合部材に対するロッドの非着脱式結合点に、少なくとも1つのばねコイルが形成される、
ことを特徴とする請求項44又は48に記載のデバイス。
【請求項50】
針穿刺点の局所解剖学的決定において、針穿刺点の一方が針刺入点として、他方がその刺出点として選択されることと、
1本の針を用いてこれらの点に通すことによって当該点を穿刺することが実行されることと、
から成っている、経穴に対する持続作用のための方法であって、
針末端部の一方又は両方が、針末端部から一方又は両方の保持部材を形成するように屈曲される、
ことを特徴とする経穴に対する持続作用のための方法。
【請求項51】
経穴として、耳点AP17及びAP18が、選択される、
請求項50に記載の方法。
【請求項52】
保持部材の各々が、針の屈曲端部を、針の自由部分に巻きつけることによって得られる、
ことを特徴とする、請求項50又は51に記載の方法。
【請求項53】
保持部材の各々が、絡み合い又は少なくとも1つのコイル巻を形成するように、針の屈曲端部を巻くことによって得られる、
ことを特徴とする、請求項50又は51に記載の方法。
【請求項54】
針が、患者に対して生物学的に中性な材料で設計される、
ことを特徴とする請求項50に記載の方法。
【請求項55】
針が、金属、例えば、金、銀、合金鋼又は金属の合金、で設計される、
ことを特徴とする請求項50又は54に記載の方法。
【請求項56】
針が、ポリマー材料で設計される、
ことを特徴とする請求項50又は54に記載の方法。
【請求項57】
針が、異なる材料の組合せで設計される、
ことを特徴とする請求項50又は54に記載の方法。
【請求項58】
針が、金属先端部を有するゴムで設計される、
ことを特徴とする請求項50又は54に記載の方法。
【請求項59】
針の自由端、即ち、先端が、形状記憶金属合金で設計される、
ことを特徴とする請求項57に記載の方法。
【請求項60】
頭部を有するロッドを備える鍼反射療法用の針であって、
ロッド全体又はロッドの自由端が、屈曲されたロッド自由端から保持部材を形成する可能性を持つ、可塑性を有する材料で設計されている、
ことを特徴とする鍼反射療法用の針。
【請求項61】
保持部材が、ロッドに、保持部材の屈曲された端部が巻き付けられた形状に形成される、
ことを特徴とする請求項60に記載の針。
【請求項62】
保持部材が、絡み合い又は少なくとも1つのコイル巻の形状に設計される、
ことを特徴とする請求項60に記載の針。
【請求項63】
ロッドが、金属、例えば、金、銀、合金鋼又は金属の合金、で設計される、
ことを特徴とする請求項60に記載の針。
【請求項64】
ロッドが、ポリマー材料で設計される、
ことを特徴とする請求項60に記載の針。
【請求項65】
ロッドが、異なる材料の組合せで設計される、
ことを特徴とする請求項60に記載の針。
【請求項66】
ロッドが、金属先端部を有するゴムで設計される、
ことを特徴とする請求項65に記載の針。
【請求項67】
針の自由端、即ち、先端が、形状記憶金属合金で設計される、
ことを特徴とする請求項65に記載の針。
【請求項68】
ロッドの形状に設計された鍼反射療法用の針であって、
ロッド全体又はロッドの両末端部が、屈曲されたロッド両末端部から保持部材を形成する可能性を持つ、可塑性を有する材料で設計されている、
ことを特徴とする鍼反射療法用の針。
【請求項69】
保持部材の一方又は両方が、ロッドに、保持部材の屈曲された端部が巻き付けられた形状に設計される、
ことを特徴とする請求項68に記載の針。
【請求項70】
保持部材の両方が、絡み合い又は少なくとも1つのコイル巻の形状に設計される、
ことを特徴とする、請求項68に記載の針。
【請求項71】
針のロッドが、金属、例えば、金、銀、合金鋼又は金属の合金で、設計される、
ことを特徴とする請求項68に記載の針。
【請求項72】
ロッドが、ポリマー材料で設計される、
ことを特徴とする請求項68に記載の針。
【請求項73】
ロッドが、異なる材料の組合せで設計される、
ことを特徴とする請求項68に記載の針。
【請求項74】
ロッドが、金属先端部を有するゴムで設計される、
ことを特徴とする請求項73に記載の針。
【請求項75】
針の両末端部、即ち、先端が、形状記憶金属合金で設計される、
ことを特徴とする請求項73に記載の針。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公表番号】特表2009−501607(P2009−501607A)
【公表日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−522729(P2008−522729)
【出願日】平成18年7月19日(2006.7.19)
【国際出願番号】PCT/RU2006/000385
【国際公開番号】WO2007/011266
【国際公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(508018521)
【氏名又は名称原語表記】Mariyat Muradaliyevna MUKHINA
【出願人】(508018532)
【氏名又は名称原語表記】Nikolay Veniaminovich CHADAYEV
【Fターム(参考)】