説明

道路用擁壁構造

【課題】 コンクリート成型品からなる複数個の分割躯体を使用した道路用擁壁構造において、従来では、擁壁内に土砂を充填して道路用アスファルトの下支え材としていたので、該充填土砂の費用及びその充填作業が必要であった。
【解決手段】 前後各縦壁21,22間に空所25,26を設けたコンクリート成型品からなる複数個の分割躯体2,2・・を上下・左右に組付けて構築した道路用の擁壁1において、擁壁1は、擁壁上面1aの奥行き厚さW1を擁壁底面1bの奥行き厚さW2より大きくした形状に形成し、擁壁1の上面全面に、擁壁内部を空所Sにしたままでコンクリート成型品からなる蓋版3を設置していることにより、擁壁内部を空所にしたままでも擁壁上面に道路用アスファルトを敷設できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、例えば山肌に道路を形成する際の道路用擁壁構造に関し、さらに詳しくはコンクリート成型品からなる複数個の分割躯体を上下・左右に組付けて構築した道路用擁壁構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】山肌に道路を形成する際には、該山肌に擁壁を構築し、その擁壁の上面を道路幅の一部として利用する場合が多い。ところで、この種の擁壁をコンクリートで現場打ちする場合には、構築現場において型枠を組立てる必要があるので擁壁構築作業が繁雑となり、且つ工期が長くなるとともに、コンクリート量が多くなって、擁壁構築コストが高くつくという問題がある。
【0003】又、近年では、山肌に道路を形成する際の擁壁として、図8に示すように上下に複数個に分割したコンクリート成型品からなる各分割躯体2,2・・を1組とし、その1組の分割躯体2,2・・を図9に示すように上下に積み重ねるとともに、左右に必要長さだけ並設して擁壁1を構築する例が多くなってきている。即ち、図9の擁壁構築例では、図8に示すように、最終構築される擁壁1を上下に複数個(図示例では4つ)に分割した各形状の分割躯体2,2・・を予め工場でコンクリート成型しておく。この各分割躯体2,2・・は、前後各壁21,22を2つの連結壁23,24で一体に連結した中空のものを使用している。又、図9の擁壁構築例では、擁壁1として、前面(露出側)1cが鉛直面で後面側(山肌側)1dが傾斜面となる逆台形状に形成されている関係で、各分割躯体2,2・・は、前壁21が鉛直壁で後壁22が傾斜壁となる逆台形状のものが使用されている。尚、上下の各分割躯体2,2・・は、上側のものほど奥行き厚さが厚くなっている。
【0004】そして、図9に示す擁壁構築例では、図8の各分割躯体2,2・・を構築現場で縦横に整列させた状態で組付けて擁壁1を構成している。又、該擁壁1の内部空所Sには土砂11を充填するとともに、構築された擁壁1の後面1dと山肌Yとの間に空所S1ができる場合には、その空所S1にも土砂12が充填される。そして、擁壁上面1aと充填土砂12の上面とに跨がってアスファルトAを敷設して、山肌Yに幅W0(例えば5〜6m幅)の道路10を形成している。尚、図9の道路形成例では、擁壁1として擁壁上面1aの奥行き厚さW1が擁壁底面1bの奥行き厚さW2より大きい逆台形とし、該擁壁上面1aの奥行き厚さW1部分を道路10の幅W0の一部として利用するようにしている。
【0005】ところで、図9に示す従来例の道路形成例では、擁壁1の上面1a部分も道路幅W0の一部として利用している(擁壁上面1aにもアスファルトAが敷設される)関係で、擁壁1の内部空所SにアスファルトAの下支えとなる土砂11を充填している。尚、このように擁壁1の内部空所Sに土砂11を充填すると、擁壁全体の質量が大きくなって重力式擁壁としての機能を発揮するようになる。
【0006】他方、例えば図9に示すように山肌Yの傾斜角度が緩やかであったり、あるいは山肌Yが岩盤等の強固な地盤であったりして、構築した擁壁1に対して山側からの土圧がかからない(全くあるいはごく僅かしかかからない)条件の山肌Yが存在する。このように擁壁1に対して山側からの土圧がかからない条件の山肌Yでは、擁壁1として重力式擁壁としての機能が必要はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8に示す各分割躯体2,2・・を使用して道路用擁壁を構築する場合、従来では、図9に示すように構築した擁壁1に対して山側からの土圧がかからない条件の山肌Y(重力式擁壁としての機能が必要でない山肌)であっても、擁壁上面1aにアスファルトAを打設する必要から擁壁1の内部空所Sに土砂11を充填しているが、このように擁壁1の内部空所Sに土砂11を充填することは、該土砂11の購入費用及び運搬費用が必要であり、且つ土砂の充填及び締め固めのための作業が必要となって工期が長期化し、工事全体のコストアップになるという問題があった。
【0008】本願発明は、上記した従来の道路用擁壁構造の問題点に鑑み、土圧がかからない(全くあるいはごく僅かしかかからない)条件の場所に構築する道路用擁壁構造において、工期を短縮できるとともに構築コストを低減させ得るようにすることを目的としてなされている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、コンクリート成型品からなる複数個の分割躯体を上下・左右に組付けて構築した道路用擁壁構造を対象にしている。
【0010】本願の道路用擁壁構造に使用される分割躯体としては、前後に間隔をもって対面させた前後各縦壁を連結壁で連結して、該前後各縦壁間に空所を設けたコンクリート成型品が使用される。そして、この各分割躯体を使用して擁壁を構築した場合には、擁壁内部に上下に連続する大きな空所が形成される。
【0011】本願の擁壁は、擁壁上面の奥行き厚さを擁壁底面の奥行き厚さより大きくした形状(例えば逆台形の形状)に形成している。例えば、上下に積み重ねられる1組の分割躯体において、上側の分割躯体ほど奥行き厚さを厚くし、且つ各分割躯体における山側(土側)に面する縦壁を上り傾斜面としたものを使用すると、それらの分割躯体を上下に積み重ねたときに、断面逆台形の擁壁を構築することができる。尚、各分割躯体としては、前後各縦壁をそれぞれ鉛直面にしたもので、上側の分割躯体ほど順次奥行き厚さを大きくしたものを使用して、それらの分割躯体を上下に積み重ねて擁壁を構築したときに、その擁壁の外面側(露出面側)が鉛直面となり且つ内面側が階段状になるようにしたものでもよい。
【0012】又、本願の道路用擁壁構造では、各分割躯体を組付けて構成した擁壁の上面全面に、擁壁内部を空所にしたままでコンクリート成型品からなる蓋版を設置している。この蓋版は、擁壁上面に道路舗装用のアスファルトを打設する際の下支え材となるものである。
【0013】本願の道路用擁壁構造は、土側からの土圧がかからない(全くあるいはごく僅かしかかからない)場所に使用されるものである。そして、本願のように、擁壁内部を空所にしたままで擁壁上面に蓋版を設置した擁壁では、擁壁内部の空所に土砂を充填した従来構造の擁壁に比して全体質量が軽量になるが、本願の道路用擁壁構造の使用場所は、重力式擁壁としての機能は必要としないので、擁壁内部を空所にしたままであっても安全面で支障がない。
【0014】又、このように擁壁内部を空所のままにした道路用擁壁構造では、擁壁内部に土砂を充填した従来例のものに比して土砂充填費用が軽減されるとともに、土砂充填作業が不要になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して本願実施形態を説明すると、この実施形態の道路用擁壁構造では、図1に示すようにそれぞれ奥行き厚さの異なる4種類の分割躯体2,2・・を1組として使用している。又、各分割躯体2,2・・は、下段側から上段側になるほど順次奥行き厚さが大きくなるような逆台形状のものが採用されている。
【0016】図1に示す各分割躯体2,2・・は、前後各縦壁21,22間に2つの連結壁23,24を介在させた状態でコンクリートにより一体成形されている。前側の縦壁21(擁壁1の露出側となる)は鉛直壁であり、後側の縦壁22(擁壁1の埋設側となる)は上り傾斜壁となっている。尚、以下の説明では前側縦壁21を鉛直壁といい、後側縦壁22を傾斜壁ということがある。
【0017】図1の各分割躯体2,2・・は、上下に積み重ねたときに、各鉛直壁(前側縦壁)21同士及び各傾斜壁(後側縦壁)22同士がそれぞれ同一平面となるように、その奥行き厚さを順次変化させたものを使用している。又、上下に接合される2つの分割躯体2,2において、下段側分割躯体2の上面形状と上段側分割躯体2の下面形状とが同形同大きさとなるように製作されている。尚、図示例の各分割躯体2では、それぞれ高さが1mで左右長さLが2mのものが使用されており、又各分割躯体2の傾斜壁22は4分勾配の傾斜面となっている。そして、この実施形態では、最上段に位置する分割躯体2は、その上面の奥行き厚さが2mのものが使用されている。
【0018】図1に示す各分割躯体2,2・・の左右各連結壁23,24は、分割躯体2の左右各側縁からそれぞれ分割躯体2の左右長さLの1/4の位置、即ち左右各側縁からそれぞれ寸法N(N=50cm)の位置に形成されている。従って、両連結壁23,24間の間隔Mは1mとなる。鉛直壁21、傾斜壁22、各連結壁23,24の厚さは、8〜15cm程度が適当である。尚、分割躯体2における上記各寸法は、特に限定するものでなく、適宜に設計変更できることは勿論である。
【0019】各分割躯体2,2・・には、両連結壁23,24間に中間部空所25が形成されている一方、各連結壁23,24の各外側にそれぞれ端部空所26,26が形成されている。そして、2つの分割躯体2,2を左右に接合させたときに、その接合部に形成される各端部空所26,26の合成空所と、両連結壁23,24間に形成されている中間部空所25とが同形同大きさになるようにしている。
【0020】各分割躯体2,2・・の各連結壁23,24の各端部寄り位置には、鉄筋7(図3〜図7)を挿通させるための鉄筋挿通穴27,27を、それぞれ鉛直壁21及び傾斜壁22に沿って上下に貫通する状態で形成している。
【0021】この実施形態の道路用擁壁構造では、図2に示すように、構築された擁壁1の上面1aを被覆するための蓋版3が使用される。この蓋版3は、左右幅が2m、奥行き幅が2m、厚さが8〜13cm程度のものが使用されている。又、この蓋版3の左右各側縁には、その奥行き方向に離間した2箇所にそれぞれ連結金具4を嵌入させるための切欠31,31が形成されている。この切欠31は、図3に示すように、2枚の蓋版3,3を左右から突き合わせたときに相互に合致して合成空所を形成するようになっている。この各切欠31,31・・内には、それぞれ蓋版3に埋設されたアンカーボルト32のボルト部分を露出させている。又、蓋版3には、各分割躯体2,2・・に挿通される各鉄筋7,7・・を挿通させる合計4つの鉄筋挿通穴33,33・・を形成している。尚、この蓋版3の各鉄筋挿通穴33,33・・は、最上段に位置する分割躯体2の上面に位置する各鉄筋挿通穴27,27・・と同位置に形成されている。尚、各分割躯体2の各鉄筋挿通穴27,27・・及び蓋版3の各鉄筋挿通穴33,33・・は、それぞれ鉄筋7の太さよりかなり大径に形成されており、各分割躯体2,2・・の各鉄筋挿通穴27,27・・及び蓋版3の各鉄筋挿通穴33,33・・を上下に合致させた状態でそれらの鉄筋挿通穴に上方から鉄筋7を差込むことができるよわうになっている。又、この各鉄筋挿通穴33,27内には、該各鉄筋挿通穴に鉄筋7を挿通させた状態で生コンクリート8(図6、図7)を充填することができるようになっている。
【0022】左右に隣接配置される各蓋版3,3は連結金具4,4で連結される。この連結金具4は、図3及び図4に示すようにベース部41の両端部にそれぞれ立上げ部42,42を形成したものを使用している。各立上げ部42,42にはアンカーボルト32を挿通させるためのボルト挿通穴43(図4)が形成されている。尚、連結金具4の左右長さ(両立上げ部42,42外面間の距離)は、図3及び図4に示すように蓋版3の切欠31の深さの2倍長さよりやや小さくしている。
【0023】この実施形態の道路用擁壁構造は、図5に示すように道路を形成すべき山肌Yに次のようにして構築される。尚、この実施形態の道路用擁壁構造は、擁壁1に対して山側からの土圧がかからない条件の場所に適用される。まず、山肌Yに最下段の分割躯体2を設置するための切土部Ya(図5)を形成する。次に、図2に示すように奥行き幅の最も小さい各分割躯体2,2・・を順次左右方向に並べて据付け、その上に2番目に大きい分割躯体2,2・・を載せるが、そのとき上側分割躯体2が下側分割躯体2上に左右方向の1/2幅づつ重合するように千鳥積みする。そして、3段目及び4段目の各分割躯体2,2・・も同様に千鳥状に積み重ねて、図2R>2に示すような擁壁1を構築する。尚、下から偶数段目の各分割躯体2の左右端部に位置する分割躯体は、左右幅が1/2のものを使用する。
【0024】このように各分割躯体2,2・・を千鳥積みすると、図6に示すように、上下に隣接する2つの分割躯体2,2において、上側分割躯体2の左側連結壁23と下側分割躯体2の右側連結壁24、及び上側分割躯体2の右側連結壁24と下側分割躯体2の左側連結壁23とがそれぞれ上下同位置に連続するようになる。従って、1つの分割躯体2の両連結壁23,24間に形成された中間部空所25の直上又は直下に、2つの分割躯体2,2の接合部に形成された合成空所26,26が完全重合するようになる。又、このように、各分割躯体2,2・・を千鳥積みしてなる擁壁1では、その擁壁1内に各連結壁23,24で区画された縦長空所S,S・・が擁壁長さ方向に複数個形成される。尚、各分割躯体2,2・・の連結壁23,24に形成された各鉄筋挿通穴27,27は、擁壁1の鉛直壁1c側では鉛直方向に連続するとともに、擁壁1の傾斜壁1d側では該傾斜壁1dと平行に傾斜状態で連続している。
【0025】次に、この擁壁1の各縦長空所S,S・・をそのまま(空所にしたまま)で、擁壁上面1aに各蓋版3,3を順次左右方向に突き合わせながら載置し、図3R>3及び図4に示すように隣接する各蓋版3,3の各切欠31,31に露出させている各アンカーボルト32,32を連結金具4,4及び各ナット5,5で連結していく。このとき、蓋版3の各鉄筋挿通穴33,33・・は、擁壁1側の各鉄筋挿通穴27,27・・と上下に合致させる。その後、上下に連続する各鉄筋挿通穴33,27,27・・にそれぞれ鉄筋7,7・・を挿通させ、さらに該各鉄筋挿通穴33,27,27・・内に生コンクリート8,8・・を充填して、各分割躯体2,2・・及び蓋版3を連結する。尚、この実施形態で構築された擁壁1は、擁壁上面1aの奥行き厚さW1が2m、擁壁底面1bの奥行き厚さW2が40cmとなっている。
【0026】そして、擁壁1の後壁(傾斜壁)1dと山肌Yとの間に蓋版3の高さまで土砂12を充填し、擁壁蓋版3及び充填土砂12の上にアスファルトAを舗装して幅W0の道路10を形成する。この場合、擁壁1の上部においては、擁壁上面1aの全面を蓋版3,3・・で被覆しているので、擁壁内部が空所Sのままでも該蓋版3がアスファルトAの下支え材となる。
【0027】この実施形態の道路用擁壁構造では、図2に示すように各分割躯体2,2・・を上下・左右に千鳥積みして擁壁1を構築しているが、このようにすると、上段側の各分割躯体2と下段側の各分割躯体2とがそれぞれ相互に1/2幅づつ跨がった状態で重合しており、従って各分割躯体2,2・・が相互に絡みあって擁壁全体の連結強度を強くすることができる。又、上下の各分割躯体2,2・・及び蓋版3が鉄筋7で連結されているので、山側から土圧がかからない場所では、擁壁1の内部を空所S,S・・にしたままでも安全強度を十分に確保できる。
【0028】又、このように擁壁1の内部を空所S,S・・のままにした道路用擁壁構造では、擁壁内部に土砂を充填した従来例のものに比して土砂充填費用が軽減されるとともに、土砂充填作業が不要になり、工期の短縮を図れるとともに道路用擁壁の構築コストを低減できる。又、擁壁1を逆台形状に構築すると、擁壁上面1aの奥行き厚さW1を大きくでき、その奥行き厚さW1を道路幅W0の一部として利用できるので、山肌Yを掘削する必要がなくなるか、あるいはその掘削幅を少なくできる。
【0029】
【発明の効果】本願発明の効果を説明すると、本願の道路用擁壁構造は、前後各縦壁21,22間に空所25,26を設けたコンクリート成型品からなる複数個の分割躯体2,2・・を上下・左右に組付けて構築した道路用の擁壁1において、該擁壁1は、擁壁上面1aの奥行き厚さを擁壁底面1bの奥行き厚さより大きくした形状に形成しているとともに、該擁壁1の上面全面に、擁壁内部を空所Sにしたままでコンクリート成型品からなる蓋版3を設置している。
【0030】そして、この道路用擁壁構造の上には、道路10用のアスファルトAが敷設されるが、その場合に蓋版3がアスファルトAを下支え材として機能し、従って擁壁内部を空所Sにしたままでも該擁壁1を道路10の一部として利用できる。又、このように、擁壁内部を空所Sのままにしておくと、従来(図9)のように擁壁内部に土砂11を充填する場合に比して、充填土砂の費用が不要になるとともに、その土砂充填作業が不要となり、道路用擁壁の構築コストを低減させることができるとともに工期を短縮できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願実施形態の道路用擁壁構造に使用する各分割躯体の斜視図である。
【図2】図1の分割躯体を使用して組立てた擁壁及び蓋版の斜視図である。
【図3】図2の蓋版の連結状態を示す一部平面図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】図2の道路用擁壁構造を山肌に施工した状態の断面図である。
【図6】図5のVI−VI断面相当図である。
【図7】図5のVII−VII断面相当図である。
【図8】従来の道路用擁壁構造に使用される各分割躯体の斜視図である。
【図9】従来の道路用擁壁構造を山肌に施工した状態の断面図である。
【符号の説明】
1は擁壁、1aは擁壁上面、1bは擁壁底面、2は分割躯体、3は蓋版、4は連結金具、10は道路、21,22は縦壁、23,24は連結壁、25,26は空所、Sは擁壁内空所、W1は擁壁上面の奥行き厚さ、W2は擁壁底面の奥行き厚さである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 前後各縦壁(21,22)間に空所(25,26)を設けたコンクリート成型品からなる複数個の分割躯体(2,2・・)を上下・左右に組付けて構築した道路用の擁壁(1)において、前記擁壁(1)は、擁壁上面(1a)の奥行き厚さ(W1)を擁壁底面(1b)の奥行き厚さ(W2)より大きくした形状に形成しているとともに、前記擁壁(1)の上面全面に、擁壁内部を空所(S)にしたままでコンクリート成型品からなる蓋版(3)を設置した、ことを特徴とする道路用擁壁構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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