説明

遠赤外線放射粒状物

【課題】遠赤外線放射機能と吸着機能とを兼備し、吸着機能の経年劣化が少なく、製造も容易な遠赤外線放射粒状物を提供する。
【解決手段】遠赤外線放射粒状物1は、常温下で変質しない素材で形成された粒状体11と、動植物プランクトン化石の粉末12を含有する天然樹脂13aを粒状体11の表面にコーティングして形成された遠赤外線放射層2と、この遠赤外線放射層2の外周に、固着手段である天然樹脂13bを用いて固着された、吸着機能を有する多孔質粒子3とを備えている。天然樹脂13b内にも粉末12が分散して存在している。粒状体11は砂粒子であり、粉末12は、動植物プランクトンの化石を粉砕して粉末化したものであり、天然樹脂13a,13bはクズの樹皮から抽出した樹液を基材としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠赤外線放射機能および有機化学物質などの吸着分解自己再生機能を備えた粒状物に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、優れた遠赤外線放射機能と安全性とを備え、様々な産業分野に利用可能な遠赤外線放射粒状物を開発し、特許文献1において開示している。この遠赤外線放射粒状物は、建築材料の骨材としてコンクリートなどに混入して、建築物の外壁、内壁、浴室の床や壁などを構築することができる。また、この遠赤外線放射粒状物は、床下に直接散布したり、屋根、外壁、内装材の表面などに対して直接コーティングしたり、水溶液にしてコーティングしたりすることもできる。
【0003】
一方、遠赤外線放射機能だけでなく、様々な物質を吸着する機能も備えた多孔質セラミックス焼結体が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この多孔質セラミックス焼結体は、化学反応の担体、吸着剤、水質浄化剤などとして利用することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2002−146335号公報
【特許文献2】特開平9−2884号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の遠赤外線放射粒状物は優れた遠赤外線放射機能と安全性とを備えているため、建築物の内壁材などとして広く使用することができる。しかしながら、この遠赤外線放射粒状物は、化学物質などを吸着する機能は備えていないため、居住空間内の臭気成分を吸着したり、シックハウス症候群の原因物質を吸着除去したりすることはできない。
【0006】
一方、特許文献2に記載の多孔質セラミックス焼結体は、遠赤外線放射機能と吸着機能とを兼備しているため、建材として使用すれば、遠赤外線放射による効果に加え、吸着機能による脱臭効果も期待することができる。しかしながら、時間の経過に伴い、多孔質セラミックス焼結体に含まれる微細な空隙に吸着物質が徐々に貯留されていくため、吸着機能も徐々に低下していき、最終的には、吸着機能が失われるだけでなく、吸着された有害物質などが再放出されることがある。また、長期間の経過により大量の有害物質などを吸着した多孔質セラミックスは安易に廃棄したり、焼却したりすることができないので、処分にも手間がかかる。
【0007】
また、特許文献2に記載の多孔質セラミックスは、700℃程度の焼結工程を経て製造されるものであるため、大がかりな熱源を備えた高温焼成設備が必要であり、多大なエネルギーも消費するため、簡単に製造することができない。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、遠赤外線放射機能と吸着機能とを兼備し、吸着機能の経年劣化が少なく、製造も容易な遠赤外線放射粒状物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の遠赤外線放射粒状物は、少なくとも常温下で変質しない素材で形成された粒状体と、動植物プランクトン化石の粉末を含有する天然樹脂を前記粒状体の表面にコーティングして形成された遠赤外線放射層と、前記動植物プランクトン化石の粉末を含有する固着手段で前記遠赤外線放射層に固着された吸着機能を有する多孔質粒子とを備えたことを特徴とする。ここで、常温とは15℃〜30℃程度の範囲をいう。
【0010】
このような構成とすれば、遠赤外線放射層および固着手段に含まれる動植物プランクトン化石の粉末が遠赤外線を放射する機能を発揮し、多孔質粒子が化学物質などを吸着する機能を発揮するため、遠赤外線放射機能と吸着機能とを兼備したものとなる。また、固着手段および遠赤外線放射層に含有される動植物プランクトン化石の粉末が放射する特定波長(6μm〜14μm)の遠赤外線が水に吸収されると、その水は有機化学物質などの有害物質、悪臭・異臭物質を分解する機能(加水分解性、界面活性)を発揮する。
【0011】
従って、多孔質粒子に吸着された各種化学物質などは、動植物プランクトン化石の粉末が放射する前記特定波長の遠赤外線を吸収した、多孔質粒子内に存在する化学物質が含有する水分や多孔質内部の空気中の水分が還元振動運動を起こし、このとき発生する加水分解作用によって有機化学物質が分解される。このため、多孔質粒子が吸着した化学物質などが多孔質粒子に貯留されることがなく、吸着機能の経年劣化も少ない。
【0012】
また、本発明の遠赤外線放射粒状物は、動植物プランクトン化石の粉末を含有する天然樹脂を粒状体の表面にコーティングし、その外周に、前記動植物プランクトン化石の粉末を含む固着手段を用いて、吸着機能を有する多孔質粒子を固着させるだけで形成することができるため、多大な熱エネルギーを必要とする高温焼結設備などは不要であり、製造も容易である。
【0013】
ここで、前記動植物プランクトン化石として、約100万年前に水深100m〜200m程度の大陸棚であって、現在は陸地となっている場所から採取されるものを用いることが望ましい。このような場所にある岩盤の表層を破砕して得られた動植物プランクトン化石の粉末は、元は細胞単位の生命体であったミネラルを化石成分として含んでいるため、当該粉末と水との混合物を容器に入れ、水分子が振動する電磁波(遠赤外線を含む。)および超音波振動を容器外から与えると、微細なミネラル(動植物プランクトン化石)だけが、微粒子として容器内の水中に再び溶出する。
【0014】
水中に再溶出したこれらのミネラルだけが、水分子と分子振動を共鳴できる特性を有しており、これらの再溶出現象を実現できる電磁波の一つが、水に吸収され得る波長の遠赤外線である。生命体は、遠赤外線の放射体であり、吸収体である。そして、生命体のミネラルが遠赤外線放射体であり、水分子が遠赤外線吸収体である関係があり、水はその吸収波長によって対応する様々な分子運動を行う性質をもっている。この原理を応用して、水を中心とした吸収波長を放射できるミネラル微粒子を選択的に精製することができ、最終的には、ミネラルを含む海水を前記容器中に注ぎ込み、溶解したミネラル微粒子の放射波長を調整して、求める波長に正確に合致させることができる。
【0015】
即ち、前記動植物プランクトン化石として、約100万年前に水深100m〜200m程度の大陸棚であって、現在は陸地となっている場所から採取される動植物プランクトン化石を用いることにより、常温において、摩擦、加熱あるいは加圧などの外部作用を加えることなく、人や動物の健康増進、植物の成長促進などに効果的な波長(6μm〜14μm)の遠赤外線を高い効率で発生させることが可能となる。
【0016】
一方、前記多孔質粒子として、甲殻類の甲羅、活性炭、珪藻土、珊瑚、貝殻、動植物の細胞組織に由来する化石化した多孔質構造体のうちの1種以上の粒子を用いることが望ましい。これらの粒子は微細な空隙を大量に内蔵した多孔質構造体であるため、化学物質などを効率良く吸着することができる。この場合、多孔質粒子の種類により、微細孔の内径と内部空孔の容積にそれぞれ違いがあるため、吸着対象となる物質に応じて使い分けることができる。
【0017】
即ち、臭気分子や有機化学物質の粒子径は、分子量や結合状態によって、その大きさが区々であり、多孔質粒子の微細孔のサイズとの関係で、吸着効率が変化する。活性炭は、有機性の臭気分子の吸着能力に優れ、特に、廃タイヤ由来の活性炭は牛乳タンパク質分子程度の大きさの高分子物質の吸着能力が高い。珪藻土および珊瑚粒子は、揮発性有機化学物質の吸着能力に優れ、甲殻類の甲羅粉末および珊瑚粉末は腐敗臭気分子の吸着能力が高い。従って、対象とする吸着成分に応じて、多孔質粒子の種類を変えたり、複数種類の多孔質粒子を組み合わせて使用することが望ましい。
【0018】
また、前記固着手段として、天然樹脂を用いれば、動植物プランクトン化石が有する遠赤外線放射機能および吸収機能が損なわれることなく、効率的に発現させることができる。また、天然樹脂は、製造工程に大がかりな設備を必要とせず、製造工程において自然環境に悪影響を及ぼすこともない。
【0019】
この場合、前記天然樹脂として、海草、樹皮、果実、種子のいずれかより抽出した多糖類のうちの1種以上を用いることが望ましい。これらの天然樹脂は、全て生命体が生成した物質で形成されており、これらに含まれる糖質にはミネラルと水分が含まれ、これらは互いに融合、結合し、親和化している。そして、遠赤外線エネルギーを吸収して、その結合力と鮮度を保つ関係にあるため、生命体から生成した遠赤外線放射体である化石粉末とは、放射・吸収の関係の点で相性が良好であり、活着力の向上を図ることができる。なお、海草としては、昆布、ヒジキ、テングサなどが好適であり、樹皮としては、コウゾ、ミツマタ、クズ、モチノキなどの樹皮が好適である。
【0020】
また、前記粒状体として、砂、砂利、木材片、樹脂粒、金属粒、化石鉱物、火山性鉱物のうちの1種以上を用いることが望ましい。砂、砂利、化石鉱物および火山性鉱物は自然素材であるため入手が比較的簡単で、用途に応じた粒径の選択も容易であり、天然樹脂や合成樹脂のコーティング性や密着性も良好である。木材粒や樹脂粒は比重が小さいので遠赤外線放射粒状物の軽量化を図ることができ、ガラス粒や金属粒を使用することで耐久性、耐熱性を確保することができる。また、木材粒、ガラス粒、金属粒は木材、ガラス、金属の廃材を原料にして形成することができるので、廃材を用いることで、資源の再利用を促進できる。なお、これらを素材とする粒状体の粒径は特に限定するものではないが、汎用性、取扱性などを考慮すると、0.1mm〜15mm程度、好ましくは0.2mm〜5mm程度が好適である。
【発明の効果】
【0021】
本発明により、遠赤外線放射機能と吸着機能とを兼備し、吸着機能の経年劣化が少なく、製造も容易な遠赤外線放射粒状物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について詳しく説明する。図1は本発明の実施の形態である遠赤外線放射粒状物を示す断面図、図2は図1に示す遠赤外線放射粒状物の製造工程の前半部分を示す図、図3は図1に示す遠赤外線放射粒状物のその他の製造工程の前半部分を示す図、図4は図1に示す遠赤外線放射粒状物の製造工程の後半部分を示す図である。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の遠赤外線放射粒状物1は、常温下で変質しない素材で形成された粒状体11と、動植物プランクトン化石の粉末12(以下、「粉末12」と呼ぶ。)を含有する天然樹脂13aを粒状体11の表面にコーティングして形成された遠赤外線放射層2と、この遠赤外線放射層2の外周に、固着手段である天然樹脂13bを用いて固着された、吸着機能を有する多孔質粒子3とを備えている。天然樹脂13b内にも粉末12が分散して存在している。粒状体11は粒径が5μm〜10μm程度の砂粒子であり、粉末12は、動植物プランクトンの化石を粉砕して平均粒径0.1μm〜1.0μm程度に粉末化したものであり、天然樹脂13a,13bはクズの樹皮から抽出した樹液15(図2参照)を基材としたものである。ここで、遠赤外線放射層2の平均厚さは1μm〜2μm程度であり、多孔質粒子3の平均粒径は2μm〜3μm程度である。
【0024】
このような構成とすれば、天然樹脂13bおよび遠赤外線放射層2に含まれる粉末12が遠赤外線を放射する機能を発揮するとともに、多孔質粒子3が化学物質などを吸着する機能を発揮するため、遠赤外線放射粒状物1は、遠赤外線放射機能と吸着機能とを兼備したものとなる。また、多孔質粒子3に吸着された各種化学物質などは、粉末12が放射する特定波長の遠赤外線を吸収した水分の分解作用によって分解されるため、多孔質粒子3が吸着した化学物質などが多孔質粒子3に貯留されることがなく、吸着機能の経年劣化が極めて少ない。
【0025】
また、遠赤外線放射粒状物1においては、多孔質粒子3として、甲殻類の甲羅の粉末を使用ところ、珊瑚と同様に、酸化腐敗した有機分子を効率良く吸着することができる。また、土壌中においては、肥料や農薬により劣悪な状態にあった酸化成分を多孔質構造にて吸収し、且つ、遠赤外線により分解、還元することができ、土中分解菌の復活、活性化を図ることができる。
【0026】
次に、図2〜図4を参照して、遠赤外線放射粒状物1の製造方法について説明する。図2(a)に示すように、容器16に、温度40℃〜50℃の水14と、遠赤外線放射物質である粉末12と、クズの樹皮から抽出した樹液15とを投入して充分に撹拌し、この樹脂水溶液中に粉末12が均一に分散した液状体17を調製する。液状体17の構成比率は、水14が90重量%、粉末12が5重量%、樹液15が5重量%であり、粉末12を均一分散させるため、液状体17に、水で濃度調整した、植物由来の天然樹脂などを混入することもできる。また、遠赤外線放射粒状物1が放射する遠赤外線の波長を一定化したり、特定波長の遠赤外線を選択的に放射させたりしたい場合は、海水に含まれる鉱物質であるマグネシウム、カリウム、酸化チタン、カルシウムなどを液状体17に添加することもできる。
【0027】
次に、図2(b)に示すように、表面を充分に洗浄、乾燥した粒状体11を液状体17に浸漬し、この状態で10〜50時間、望ましくは24時間程度保持する。所定時間が経過したら、粒状体11の表面に液状体17が付着した状態で液状体17中から引き上げ、通気性容器(図示せず)に収容して温風を吹き付けるなどして乾燥させる。
【0028】
乾燥工程において、粒状体11表面に付着した液状体17中の水分が蒸発していくのに伴って、樹液15が粉末12を取り込みながら硬化していき、図2(c)に示すように、粉末12を含有する天然樹脂13aからなる遠赤外線放射層2が粒状体11の外周面に形成された粒状素材5が得られる。この粒状素材5は、粒状体11の外周面に、粉体12が均一に分散された遠赤外線放射層2をコーティングした構造であるため、この状態のままでも遠赤外線放射機能を発揮する。
【0029】
次に、図3を参照して、粒状素材5の他の製造方法について説明する。図3(a)に示すように、図2(a)の場合と同様な方法で液状体17を調製する。この後、図3(b)に示すように、液状体17をタンク20に入れたスプレーガン19を用いて、通気性容器21に収容された粒状体11に対して液状体17を噴霧し、粒状体11表面に液状体17を付着させる。そして、温風を吹き付けるなどの方法で乾燥させると、図3(c)に示すように、遠赤外線放射物質12を含有する天然樹脂13aからなる遠赤外線放射層2で覆われた粒状素材5が形成される。本実施形態の場合、液状体17を噴霧することによって粒状体11の表面に液状体17を付着させるので、粒状体11を液状体17に長時間浸漬する図2の製造方法に比べ、製造時間を短縮することができる。
【0030】
次に、図2または図3に示す工程を経て形成された図4(a)に示す粒状素材5を、クズの樹皮から抽出した樹液15(図2,図3参照)に浸漬するか、または樹液15をスプレーで粒状素材5に吹き付けることにより、図4(b)に示すように、粒状素材5の表面に、厚さが1μm〜2μm程度の天然樹脂13bからなるコート膜6を形成する。そして、コート膜6で覆われた粒状素材5と、多孔質粒子3および粉末12とを混合しながら乾燥させると、コート膜6を構成する天然樹脂13bによって多孔質粒子3および粒子12が固着されていき、やがて図4(d)に示すような遠赤外線放射粒状物1が形成される。
【0031】
このように、遠赤外線放射粒状物1は、動植物プランクトン化石の粉末12を含有する天然樹脂13aを粒状体11の表面にコーティングし、その外周面に、多孔質粒子3を、天然樹脂13bを用いて固着させるだけで形成することができるため、多大な熱エネルギーを必要とする高温焼結設備などは不要であり、製造も容易である。
【0032】
遠赤外線放射粒状物1においては、粉体12が天然樹脂13a,13b内に分散された状態にあるため、遠赤外線放射強度が増強されることに加え、多孔質粒子3によって吸着捕捉された有機化学物質類や水分と粉体12との接触機会が多くなり、優れた分解作用を発揮する。
【0033】
遠赤外線放射粒状物1の用途は特に限定するものではないので、様々な産業分野において使用することができるが、例えば、建材に使用すれば、シックハウス症候群の原因であるVOC(揮発性有機物質:例えば、アルデヒド類やカルボキシル類)などの発生を防止することができるだけでなく、他の建材から空気中に放出されたVOCや臭気の原因物質を吸着、分解することができる。また、遠赤外線放射粒状物1をセメントに混入させれば、有害成分の溶出を防止することができる。
【0034】
一方、遠赤外線放射粒状物1を土壌に混入させれば、化学肥料や農薬などで酸性化した土壌中に含まれる水分の加水分解力が回復されるため、水分子の浸透により自然に還元される作用を有する還元性土壌若しくは中性土壌へ改善することができる。また、土壌中において遠赤外線放射粒状物1と接触して活性化した水分子の加水分解力により、土壌中に残留する有害な化学物質などを分解することができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の遠赤外線放射粒状物は、建築用骨材、塗料添加材、土壌混合材、水質浄化濾過材、接着剤、焼成セラミックス混合剤などとして、建設業分野、農業分野あるいは水産業などの多岐にわたる各種産業分野において広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態である遠赤外線放射粒状物を示す断面図である。
【図2】図1に示す遠赤外線放射粒状物の製造工程の前半部分を示す図である。
【図3】図1に示す遠赤外線放射粒状物のその他の製造工程の前半部分を示す図である。
【図4】図1に示す遠赤外線放射粒状物の製造工程の後半部分を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1 遠赤外線放射粒状物
2 遠赤外線放射層
3 多孔質粒子
5 粒状素材
6 コート膜
11 粒状体
12 動植物プランクトン化石の粉末
13a,13b 天然樹脂
14 水
15 樹液
16 容器
17 液状体
19 スプレーガン
20 タンク
21 通気性容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも常温下で変質しない素材で形成された粒状体と、動植物プランクトン化石の粉末を含有する天然樹脂を前記粒状体の表面にコーティングして形成された遠赤外線放射層と、前記動植物プランクトン化石の粉末を含有する固着手段で前記遠赤外線放射層に固着された吸着機能を有する多孔質粒子とを備えたことを特徴とする遠赤外線放射粒状物。
【請求項2】
前記動植物プランクトン化石として、約100万年前に水深100〜200mの大陸棚であって現在は陸地となっている場所から採取される動植物プランクトン化石を用いた請求項1記載の遠赤外線放射粒状物。
【請求項3】
前記多孔質粒子として、甲殻類の甲羅、活性炭、珪藻土、珊瑚、貝殻、動植物の細胞組織に由来する化石化した多孔質構造体のうちの1種以上の粒子を用いた請求項1または2記載の遠赤外線放射粒状物。
【請求項4】
前記固着手段として、天然樹脂を用いた請求項1〜3のいずれかに記載の遠赤外線放射粒状物。
【請求項5】
前記天然樹脂として、海草、樹皮、果実、種子のいずれかより抽出した多糖類のうちの1種以上を用いた請求項1〜4のいずれかに記載の遠赤外線放射粒状物。
【請求項6】
前記粒状体として、砂、砂利、木材片、樹脂粒、金属粒、化石鉱物、火山性鉱物のうちの1種以上を用いた請求項1〜5のいずれかに記載の遠赤外線放射粒状物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−193659(P2006−193659A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−8114(P2005−8114)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【出願人】(505018599)株式会社サイエンス理研 (4)
【Fターム(参考)】