遠隔操作式排水栓装置
【課題】排水部材が深さ(高さ)がある構造体の場合でも、簡単に排水口からレリースワイヤを引き上げることが出来、枝管の肉厚によるレリースワイヤの挿通時の引っ掛かりを無くし、円滑に排水部材内に挿入することが出来る遠隔操作式排水栓装置を提供する。
【解決手段】槽体1と、槽体1底部に開口した排水口2と、排水口2を開口・閉口するための弁体3と、弁体3の動作を操作する操作部4と、操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、から構成される遠隔操作式排水栓装置において、排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成した。
【解決手段】槽体1と、槽体1底部に開口した排水口2と、排水口2を開口・閉口するための弁体3と、弁体3の動作を操作する操作部4と、操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、から構成される遠隔操作式排水栓装置において、排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、槽体の排水口を遠隔的に操作して開口/閉口する遠隔操作式排水栓装置に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
図17に示した従来例の遠隔操作式排水栓装置は、槽体としての浴槽と、排水口と、弁体と、操作部と、レリースワイヤと、排水部材と、から構成される。
浴槽は、箱体であって、内部に水を貯水/排水することができる槽体である。また、浴槽底部には、排水口が開口されて成る。
排水口は、浴槽底部に開口される穴であって、後述する弁体及びレリースワイヤの端部が配置される。また、排水口から、槽体内の水を槽体外へ排水させることができる。本従来例では排水口に、円筒状であって、上端部に外側方向へ凸出して構成されるフランジと、円筒の外周面に雄ねじを構成した排水栓がナットなどで排水口に取り付けられる。当該排水口内部には、後述するレリースワイヤが排水口内中央に位置固定されるよう、ワイヤー受け部材を構成して成る。
弁体は、水密パッキンが配置される止水弁であって、排水口に配置され、自身の上下動作用により排水口の開口/閉口を行う部材である。
操作部は、浴槽上縁部に構成される押しボタンであって、前記排水口の弁体を上昇、下降させる部材である。本従来例では、操作部内に、レリースワイヤのインナーワイヤの進退を保持/解除する機能を有したスラストロック機構を構成して成る。
レリースワイヤは、可撓性の中空状管体からなるアウターチューブと、アウターチューブ内を進退自在に動作する金属コイル状のインナーワイヤと、から構成される。また、当該レリースワイヤは、一方の端部を操作部に、他端を排水口内の中央に配置して弁体に接続される。またレリースワイヤの先端は排水口内に配置固定させるために、ワイヤー受け部材などで固定して配置される。
排水部材は、槽体下方に配置され、尚かつ排水口に接続されている部材であり、本実施例では断面視L字状のエルボ管が設置されており、当該エルボ管は排水パイプや排水トラップを介して最終的には下水管へと接続される。また、当該排水部材にはレリースワイヤ挿通用の枝管が複数構成されており、操作部の位置やレリースワイヤの配置により適宜枝管を選択して挿通させて、使用しない枝管は蓋などで密閉する。また、レリースワイヤの先端は排水口内に配置固定させるために、ワイヤー受け部材などで固定して配置される。
【0003】
上記したような従来の遠隔操作式排水栓装置は以下のように取り付けられる。
浴槽の排水口に排水栓を取付け、排水栓に排水部材としてのエルボ管を接続固定する。さらに浴槽上縁部に操作部を取付固定し、操作部と排水部材の枝管までをホースによって接続する。そして、操作部からレリースワイヤを挿入すると、ホースがガイドとなって排水部材側まで介することができる。排水部材まで挿通されたレリースワイヤは、浴槽の上方から排水口を介してペンチなどでレリースワイヤを排水口より上まで引き上げ、レリースワイヤ端部とワイヤー受け部材を接続してから排水口の排水栓内にワイヤー受け部材を取り付ける。そして、排水口側のレリースワイヤ端部に弁体を取り付けて施工が終了する。
【0004】
ここで、前記した従来例の遠隔操作式排水栓装置の作用を説明する。操作部を押動すると、レリースワイヤのインナーワイヤがアウターチューブ内で前進し、インナーワイヤの前進に伴ってレリースワイヤ排水口の弁体が排水栓から上昇する。そして、操作部の保持機構によりインナーワイヤの前進は保持される。また、操作部を再度押動すると、レリースワイヤのインナーワイヤがわずかに前進し、操作部の保持機構の保持を解除することとなる。保持を解除されたインナーワイヤは、リターンスプリングの弾発力により後退することとなる。そうすると、インナーワイヤが後退した分、弁体も共に降下し、弁体が排水口を閉口することができる。今後、このように操作部の押動の繰り返しにより弁体が上下動することによって、排水口を遠隔的に開口/閉口することができる。
【0005】
ここで、前記した従来例の遠隔操作式排水栓装置の排水の流れを説明する。
弁体が降下して排水口に着座している際は排水口は閉塞しているため、浴槽内に水を貯水することができる。そして、弁体が上昇して排水口が開栓すると、浴槽内の水は排水栓と排水口を介して排水部材内に流入する。その後、排水部材内の排水は洗い場排水口に設置している排水トラップを介して最終的には下水管へと排水されることとなる。以後、弁体の上下動による排水口の開口/閉口によって、浴槽内の排水の貯水/排水を行うことが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3168401号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したような従来の遠隔操作式排水栓装置を取り付ける際、以下のような問題があった。
取付者は狭い浴槽上から小さい排水口の穴にペンチなどを使用してレリースワイヤを引き上げなければならないが、排水部材を例えば排水トラップなどの高さがある部材にて採用した場合、レリースワイヤを排水口から引き上げる際には排水口から引き上げる高さが深くなる為、ペンチなどが届かないことや、排水口内に手が届かないことがあり、取付ができないことが多々あった。
また、排水部材には当然肉厚が存在するが、レリースワイヤを操作部から排水口直下まで挿通させる際、ホース内部をレリースワイヤのガイドとして活用させているため、ホースが排水部材の枝管の外周に嵌合接続されていることからホース内周と枝管内周面との間に枝管の肉厚分の高さが生じてしまい、レリースワイヤの挿通時に、当該肉厚高さにレリースワイヤの先端が引っ掛かってしまうので、なかなか排水部材内に挿通出来ないことがあった。
上記のような従来の遠隔操作式排水栓装置は、取付の際に問題点が多く、非常に取り付けにくく、施工上問題があった。
【0008】
以上のことから、本願発明は以下の課題を解決することを目的とする。
1.排水部材が深さ(高さ)がある構造体の場合でも、簡単に排水口からレリースワイヤを引き上げることが出来る遠隔操作式排水栓装置を提供する。
2.枝管の肉厚によるレリースワイヤの挿通時の引っ掛かりを無くし、円滑に排水部材内に挿入することが出来る遠隔操作式排水栓装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に記載の遠隔操作式排水栓装置は、槽体1と、槽体1底部に開口した排水口2と、排水口2を開口・閉口するための弁体3と、弁体3の動作を操作する操作部4と、操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、から構成される遠隔操作式排水栓装置において、前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成したことを特徴とした遠隔操作式排水栓装置である。
【0010】
本発明の請求項2に記載の遠隔操作式排水栓装置は、槽体1と、槽体1底部に開口した排水口2と、排水口2を開口・閉口するための弁体3と、弁体3の動作を操作する操作部4と、操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、排水部材6に構成された、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入するために構成された枝管7と、から構成される遠隔操作式排水栓装置において、前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
【0011】
本発明の請求項3に記載の遠隔操作式排水栓装置は、槽体1と、槽体1底部に開口した排水口2と、排水口2を開口・閉口するための弁体3と、弁体3の動作を操作する操作部4と、操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、排水部材6に構成された、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入するために構成された枝管7と、から構成される遠隔操作式排水栓装置において、前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成し、更に前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
【0012】
本発明の請求項4に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記ガイド部6aを、斜め上方に傾斜させて構成したことを特徴とする前記段落0009又は段落0011のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0013】
本発明の請求項5に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記ガイド部6aを、排水部材6の底面に構成したことを特徴とする前記段落0009又は段落0011乃至段落0012のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0014】
本発明の請求項6に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、前記ガイド部6aを、該枝管7に構成したことを特徴とする前記段落0009又は段落0011乃至段落0012のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0015】
本発明の請求項7に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、該枝管7を傾斜することによってガイド部6aとしたことを特徴とする前記段落0009又は段落0011乃至段落0012のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0016】
本発明の請求項8に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記排水口2に排水口2と排水部材6を接続する為の排水栓2aを設け、当該排水栓2aにガイド部6aを構成したことを特徴とする前記段落0009又は段落0011乃至段落0012のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0017】
本発明の請求項9に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記枝管7に、死水対策用の水抜き部6cを構成したことを特徴とする前記段落0011乃至段落0012、及び段落0014乃至段落0015に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0018】
本発明の請求項10に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記乗り越え機構7aが傾斜によって構成されることを特徴とする前記段落0010又は段落0011のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0019】
本発明の請求項11に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記乗り越え機構7aが螺旋形状であって、当該螺旋形状は枝管7の最底部から傾斜が始まり少なくとも枝管7の厚み以上の高さまで構成されていることを特徴とする前記段落0010又は段落0011のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の本発明は、前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成したことにより、排水部材6が深い(高さがある)場合であっても、レリースワイヤ5がガイド部6aにより排水口2方向へガイドされているため、簡単に排水口2から取り出すことが出来るため、取付が簡単にできるようになった。
請求項2に記載の本発明は、前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことから、取付時における、レリースワイヤ5の挿通時の引っかかりを相当軽減する事が出来るため、取付が簡単に出来るようになった。
請求項3に記載の本発明は、前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成し、更に前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことから、排水部材6が深い(高さがある)場合であっても、レリースワイヤ5がガイド部6aにより排水口2方向へガイドされているため、簡単に排水口2から取り出すことが出来るため、取付が簡単にできるようになった。また、取付時における、レリースワイヤ5の挿通時の引っかかりを相当軽減する事が出来るため、取付が簡単に出来るようになった。
請求項4に記載の本発明は、前記ガイド部6aを、斜め上方に傾斜させて構成したことにより、レリースワイヤ5がより少ない曲がりで軽い力によって簡単に排水口2側へガイドすることができるので、より簡単に取り付けることができるようになった。
請求項5に記載の本発明は、前記ガイド部6aを、排水部材6の底面に構成したことにより、ガイド部6aを簡単に構成する事が出来るようになった。
請求項6に記載の本発明は、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、前記ガイド部6aを、該枝管7に構成したことから、ガイド部6aの斜めの傾斜勾配をより緩やかに構成する事ができるので、レリースワイヤ5の曲げ角度も大きくできるため、レリースワイヤ5をより少ない力でガイドすることができるようになった。
請求項7に記載の本発明は、枝管7を傾斜させることによってガイド部6aを構成したことにより、ガイド部6aを簡単に構成する事が出来るようになった上に、ガイド部6aと排水部材6が一体的に構成されるので、部材点数を減少させることが出来る。
請求項8に記載の本発明は、排水栓2aにガイド部6aを構成したことにより、ガイド部6aを簡単に構成する事が出来るようになった。
請求項9に記載の本発明は、死水用の水抜き部6cを構成したことにより、ガイド部6aを傾斜させて構成した場合にでも死水(流れない水)が発生せず、すべての排水が円滑に下水管側へと適正に排水されることとなる。
請求項10に記載の本発明は、前記乗り越え機構7aが傾斜によって構成されることにより、レリースワイヤ5が枝管7を乗り越える際に、傾斜によってスムーズに乗り越えることができる為、より簡単にレリースワイヤ5を排水部材6内に挿通し易くなった。
請求項11に記載の本発明は、前記乗り越え機構7aが螺旋形状であって、当該螺旋形状は枝管7の最底部から傾斜が始まり少なくとも枝管7の厚み以上の高さまで構成されていることから、レリースワイヤ5が枝管7を乗り越える際に、螺旋形状によってスムーズに乗り越えることができる為、より簡単にレリースワイヤ5を排水部材6内に挿通し易くなった。また、螺旋形状の末端までレリースワイヤ5が乗り越えると、それ以上は乗り越える螺旋が構成されていないため下方に落下することととなる。このようにすることで、レリースワイヤ5が乗り越え機構7aを乗り越え終えた時に、スムーズに枝管7内にレリースワイヤ5が落下するためより簡単に枝管7内にレリースワイヤ5を挿通することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態を示す図7におけるB−B’断面図である。
【図2】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図3】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図4】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態を示す図7におけるA−A’断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を示す側面図である。
【図7】本発明の実施の形態を示す上面図である。
【図8】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図9】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図10】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図11】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態における枝管部分の部分拡大斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態における枝管部分の部分拡大斜視図である。
【図14】本発明のその他の実施例を示す断面図である。
【図15】本発明のその他の実施例を示す断面図である。
【図16】本発明のその他の実施例を示す断面図である。
【図17】従来例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1に示した浴室における浴槽に、本実施例の遠隔操作式排水栓装置が用いられる。
本実施例の遠隔操作式排水栓装置は、図1乃至図13に示すように、槽体1としての浴槽1と、排水口2と、弁体3と、操作部4と、レリースワイヤ5と、排水部材6と、から構成される。
浴槽1は、内部に水を貯水/排水する箱体であって、底部には排水口2が開口、浴槽1上縁部には操作部4が構成されてなる。
排水口2は、浴槽1の最底部に開口された穴であって、浴槽1内の水を浴槽1外に排水するための開口である。また、本実施例では、外周に雄ねじを螺刻した円筒であって上端外側方向に凸出したフランジを備える排水栓2aを当該排水口2に設置し、後述するレリースワイヤ5の端部を排水口2中心部に配置するワイヤー受け部材8を構成ワイヤー受け部材8を着脱自在に取り付けてなる。また、排水栓2a内周にはワイヤー受け部材8が取り付けられる段が構成されている。当該ワイヤー受け部材8は円筒状であって、円筒内周から支出して構成されるアームを介して中央にレリースワイヤ5を固定する固定部を構成し、前述した排水栓2a内周の段に係合するための係合脚を構成する。
弁体3は、レリースワイヤ5の排水口2側端部に脱着自在に取り付けられる止水弁であって、前記排水口2の排水栓2a上に着座するように配置構成される。
操作部4は、浴槽1上縁部に配置される押し釦であって、レリースワイヤ5が接続される。当該操作部4の押し釦を押動操作することによって排水口2の弁体3の上下動を遠隔的に操作することが出来る。
レリースワイヤ5は、可撓性の中空状管体からなるアウターチューブ5aと、アウターチューブ5a内を進退自在に動作する金属コイル状のインナーワイヤ5bと、から構成される。また、当該レリースワイヤ5は、一方の端部を操作部4に、他端を排水口2内の中央に配置して弁体3に接続される。またレリースワイヤ5の先端は排水口2内に配置固定させるために、前記ワイヤー受け部材8によって排水口2中央に固定して配置される。
排水部材6は、本実施例では排水トラップであって、上流は前述した排水口2に接続され、下流は下水管に接続されている。尚、排水トラップは封水という排水を一部貯水することにより下水からの異臭や害虫の室内側への逆流を防止する部材であり、当該封水を内部に形成しなければならないことから、封水深(規格により封水深の高さは決まっている)以上の高さが排水部材6には必要となる。当該排水部材6は排水口2以外からの別流路からの排水を排水部材6内へ流入させたり、前記レリースワイヤ5を排水部材6内に導入させるために枝管7を複数個構成している。なお、本実施例においては、枝管7の外周に嵌合接続された内部が中空のホース9によって操作部4まで接続される。また、図12又は図13に示すように、枝管7の肉厚部分には乗り越え機構7aが構成されており、当該乗り越え機構7aは、枝管7の端部の最底面から枝管7の外周縁に沿うように螺旋状に構成されているので当該螺旋に沿うように、レリースワイヤ5の端部は上方に乗り越えてゆくこととなる。また本実施例では螺旋は枝管7の最上面まで構成されている為、レリースワイヤ5の端部が枝管7の螺旋に沿うように乗り越えてきた際、螺旋の終端部分、つまり枝管7の最上面まで乗り越え、螺旋形状の終了にともないレリースワイヤ5の端部はそのまま枝管7内に落下することとなり、簡単に枝管7内にレリースワイヤ5を挿入することができる。
また、排水部材6の枝管7内部底面には、図1乃至図4に示したように排水口2方向に向かって傾斜して構成されるガイド部6aが立ち上げ構成されている。また、ガイド部6aの傾斜には、図5に示したように溝部6bが構成されている。当該ガイド部6aは、枝管7底面から排水口2にむかって、滑り台形状で構成されているから、レリースワイヤ5はガイド部6aに当接しつつ上方に向かってゆくこととなる。また、ガイド部6aには溝状の溝部6bが構成されているから、当該溝部6bがレールの役割を果たし、レリースワイヤ5は横方向にぶれたりずれたりすることなく、ピンポイントに排水口2方向にレリースワイヤ5を向かわせることが出来る。また、ガイド部6aが構成されているため、レリースワイヤ5は簡単に排水口2方向へ向かうことが出来る。
また、該ガイド部6aと枝管7側壁との間には、図5に示したように枝管7底壁から上方に隙間を構成して水抜き部6cを構成したので、枝管7内にガイド部6aを構成しても死水(流れない水)が発生しない。
【0023】
前記した遠隔操作式排水栓装置は以下の手順で取り付けられる。
排水口2に排水栓2aを差し込み、排水部材6を浴槽1底面から排水栓2aの雄ねじに挟み込むようにネジ締めしてゆくことで浴槽1に排水部材6を取り付ける。その後、浴槽1の上縁部に構成された開口に操作部4を取付、操作部4と排水部材6の枝管7を中空の軟質中空管体から成るチューブで接続し、操作部4からレリースワイヤ5を挿通する。そうすると、図8に示したようにレリースワイヤ5はホース9にガイドされながら排水部材6側までガイドされる。レリースワイヤ5の端部が排水部材6の枝管7に到達すると、図9に示したように枝管7の乗り越え機構7aの螺旋形状とホース9内周に当接し、レリースワイヤ5を押し進める挿入の力に伴って、レリースワイヤ5先端が螺旋形状とホース9にガイドされながら上方に移動し、図10に示したように螺旋形状の末端に到達すると、図11のようにレリースワイヤ5の先端は下方に落下する。そうすると、螺旋の末端は枝管7の内周部分まで切り込みが入っているので、落下したレリースワイヤ5は必然的に枝管7内部に落下することができる。このように、枝管7の乗り越え機構7aにより、レリースワイヤ5の挿通時の枝管7の肉厚による引っかかりを効果的に防止して、簡単に枝管7内部に挿通させることができる。
また、枝管7から排水本体部内に挿通されたレリースワイヤ5端部は、図2に示したようにガイド部6aの傾斜によって斜め上方に進行し、ガイド部6aの溝部6b内をレールのようにして、左右にずれたりすることなく、ピンポイントに排水口2方向に向かうことができる。また、本実施例のように、排水部材6に排水トラップの機能を付与したような場合であれば排水トラップには風水深が必要なため、必然的に排水部材6自身の高さ(深さ)が必要となるが、このような場合においても、本実施例ではガイド部6aを構成しているため排水口2の直下位置にレリースワイヤ5を配置することができ、施工が簡単になる。
そして、図3の状態から取付作業者が浴槽1の上方から排水口2内に飛び出したレリースワイヤ5をペンチ等の工具で掴み、浴槽1上方まで引き上げる。そして図4に示したように、ワイヤー受け部材8にレリースワイヤ5を取付け、ワイヤー受け部材8を排水栓2aに取付け、弁体3を排水口2の中心位置に位置したレリースワイヤ5の先端に取付け、図1の状態にてレリースワイヤ5の取付は完了する。
【0024】
上記のように取り付けた遠隔操作式排水栓装置は以下のような作動を行う。
ここで、前記した従来例の遠隔操作式排水栓装置の作用を説明する。操作部4を押動すると、レリースワイヤ5のインナーワイヤ5bがアウターチューブ5a内で前進し、インナーワイヤ5bの前進に伴ってレリースワイヤ5排水口2の弁体3が排水栓2aから上昇する。そして、操作部4の保持機構によりインナーワイヤ5bの前進は保持される。また、操作部4を再度押動すると、レリースワイヤ5のインナーワイヤ5bがわずかに前進し、操作部4の保持機構の保持を解除することとなる。保持を解除されたインナーワイヤ5bは、リターンスプリングの弾発力により後退することとなる。そうすると、インナーワイヤ5bが後退した分、弁体3も共に降下し、弁体3が排水口2を閉口することができる。今後、このように操作部4の押動の繰り返しにより弁体3が上下動することによって、排水口2を遠隔的に開口/閉口することができる。
【0025】
上記した遠隔操作式排水栓装置は、以下のような排水の流れとなる。
弁体3が降下して排水口2に着座している際は排水口2は閉塞しているため、浴槽1内に水を貯水することができる。そして、弁体3が上昇して排水口2が開栓すると、浴槽1内の水は排水栓2aと排水口2を介して排水部材6内に流入する。その後、排水部材6内の排水は排水部内に構成している排水トラップを介して最終的には下水管へと排水されることとなる。以後、弁体3の上下動による排水口2の開口/閉口によって、浴槽1内の排水の貯水/排水を行うことが出来る。
【0026】
本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば、上記実施例では、排水本体部の枝管7にガイド部6aを構成しているが、図14に示したように排水部材6の底部に構成したものでも構わない。
また、前記実施例では乗り上げ機構を螺旋構造によって構成しているが、これを傾斜としても構わない。
また、前記実施例では乗り上げ機構の螺旋形状の末端を枝管7の最上面としたが、これを枝管7の厚み以上の高さに設置すれば、レリースワイヤ5は簡単に枝管7の厚みを乗り越えること特ができので特に構わない。
また、上記実施例では枝管7にガイド部6aを構成しているが、これを図15に示したように枝管7自身を傾斜させて構成し、ガイド部6aとして機能させても構わない。
また、上記実施例では枝管7にガイド部6aを構成しているが、これを図16に示したように、排水栓2aにガイド部6aを構成しても構わない。この時、排水栓2aの方向性は予め位置決めをしなければならないが、位置決め手段としてはクイックファスナーや、係合止めなど、位置決め手段及び槽体1との接続方法については特に問わない。
【符号の説明】
【0027】
1 槽体
2 排水口
2a 排水栓
3 弁体
4 操作部
5 レリースワイヤ
5a アウターチューブ
5b インナーワイヤ
6 排水部材
6a ガイド部
6b 溝部
6c 水抜き部
7 枝管
7a 乗り越え機構
8 ワイヤー受け部材
9 ホース
【技術分野】
【0001】
本発明は、槽体の排水口を遠隔的に操作して開口/閉口する遠隔操作式排水栓装置に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
図17に示した従来例の遠隔操作式排水栓装置は、槽体としての浴槽と、排水口と、弁体と、操作部と、レリースワイヤと、排水部材と、から構成される。
浴槽は、箱体であって、内部に水を貯水/排水することができる槽体である。また、浴槽底部には、排水口が開口されて成る。
排水口は、浴槽底部に開口される穴であって、後述する弁体及びレリースワイヤの端部が配置される。また、排水口から、槽体内の水を槽体外へ排水させることができる。本従来例では排水口に、円筒状であって、上端部に外側方向へ凸出して構成されるフランジと、円筒の外周面に雄ねじを構成した排水栓がナットなどで排水口に取り付けられる。当該排水口内部には、後述するレリースワイヤが排水口内中央に位置固定されるよう、ワイヤー受け部材を構成して成る。
弁体は、水密パッキンが配置される止水弁であって、排水口に配置され、自身の上下動作用により排水口の開口/閉口を行う部材である。
操作部は、浴槽上縁部に構成される押しボタンであって、前記排水口の弁体を上昇、下降させる部材である。本従来例では、操作部内に、レリースワイヤのインナーワイヤの進退を保持/解除する機能を有したスラストロック機構を構成して成る。
レリースワイヤは、可撓性の中空状管体からなるアウターチューブと、アウターチューブ内を進退自在に動作する金属コイル状のインナーワイヤと、から構成される。また、当該レリースワイヤは、一方の端部を操作部に、他端を排水口内の中央に配置して弁体に接続される。またレリースワイヤの先端は排水口内に配置固定させるために、ワイヤー受け部材などで固定して配置される。
排水部材は、槽体下方に配置され、尚かつ排水口に接続されている部材であり、本実施例では断面視L字状のエルボ管が設置されており、当該エルボ管は排水パイプや排水トラップを介して最終的には下水管へと接続される。また、当該排水部材にはレリースワイヤ挿通用の枝管が複数構成されており、操作部の位置やレリースワイヤの配置により適宜枝管を選択して挿通させて、使用しない枝管は蓋などで密閉する。また、レリースワイヤの先端は排水口内に配置固定させるために、ワイヤー受け部材などで固定して配置される。
【0003】
上記したような従来の遠隔操作式排水栓装置は以下のように取り付けられる。
浴槽の排水口に排水栓を取付け、排水栓に排水部材としてのエルボ管を接続固定する。さらに浴槽上縁部に操作部を取付固定し、操作部と排水部材の枝管までをホースによって接続する。そして、操作部からレリースワイヤを挿入すると、ホースがガイドとなって排水部材側まで介することができる。排水部材まで挿通されたレリースワイヤは、浴槽の上方から排水口を介してペンチなどでレリースワイヤを排水口より上まで引き上げ、レリースワイヤ端部とワイヤー受け部材を接続してから排水口の排水栓内にワイヤー受け部材を取り付ける。そして、排水口側のレリースワイヤ端部に弁体を取り付けて施工が終了する。
【0004】
ここで、前記した従来例の遠隔操作式排水栓装置の作用を説明する。操作部を押動すると、レリースワイヤのインナーワイヤがアウターチューブ内で前進し、インナーワイヤの前進に伴ってレリースワイヤ排水口の弁体が排水栓から上昇する。そして、操作部の保持機構によりインナーワイヤの前進は保持される。また、操作部を再度押動すると、レリースワイヤのインナーワイヤがわずかに前進し、操作部の保持機構の保持を解除することとなる。保持を解除されたインナーワイヤは、リターンスプリングの弾発力により後退することとなる。そうすると、インナーワイヤが後退した分、弁体も共に降下し、弁体が排水口を閉口することができる。今後、このように操作部の押動の繰り返しにより弁体が上下動することによって、排水口を遠隔的に開口/閉口することができる。
【0005】
ここで、前記した従来例の遠隔操作式排水栓装置の排水の流れを説明する。
弁体が降下して排水口に着座している際は排水口は閉塞しているため、浴槽内に水を貯水することができる。そして、弁体が上昇して排水口が開栓すると、浴槽内の水は排水栓と排水口を介して排水部材内に流入する。その後、排水部材内の排水は洗い場排水口に設置している排水トラップを介して最終的には下水管へと排水されることとなる。以後、弁体の上下動による排水口の開口/閉口によって、浴槽内の排水の貯水/排水を行うことが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3168401号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したような従来の遠隔操作式排水栓装置を取り付ける際、以下のような問題があった。
取付者は狭い浴槽上から小さい排水口の穴にペンチなどを使用してレリースワイヤを引き上げなければならないが、排水部材を例えば排水トラップなどの高さがある部材にて採用した場合、レリースワイヤを排水口から引き上げる際には排水口から引き上げる高さが深くなる為、ペンチなどが届かないことや、排水口内に手が届かないことがあり、取付ができないことが多々あった。
また、排水部材には当然肉厚が存在するが、レリースワイヤを操作部から排水口直下まで挿通させる際、ホース内部をレリースワイヤのガイドとして活用させているため、ホースが排水部材の枝管の外周に嵌合接続されていることからホース内周と枝管内周面との間に枝管の肉厚分の高さが生じてしまい、レリースワイヤの挿通時に、当該肉厚高さにレリースワイヤの先端が引っ掛かってしまうので、なかなか排水部材内に挿通出来ないことがあった。
上記のような従来の遠隔操作式排水栓装置は、取付の際に問題点が多く、非常に取り付けにくく、施工上問題があった。
【0008】
以上のことから、本願発明は以下の課題を解決することを目的とする。
1.排水部材が深さ(高さ)がある構造体の場合でも、簡単に排水口からレリースワイヤを引き上げることが出来る遠隔操作式排水栓装置を提供する。
2.枝管の肉厚によるレリースワイヤの挿通時の引っ掛かりを無くし、円滑に排水部材内に挿入することが出来る遠隔操作式排水栓装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に記載の遠隔操作式排水栓装置は、槽体1と、槽体1底部に開口した排水口2と、排水口2を開口・閉口するための弁体3と、弁体3の動作を操作する操作部4と、操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、から構成される遠隔操作式排水栓装置において、前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成したことを特徴とした遠隔操作式排水栓装置である。
【0010】
本発明の請求項2に記載の遠隔操作式排水栓装置は、槽体1と、槽体1底部に開口した排水口2と、排水口2を開口・閉口するための弁体3と、弁体3の動作を操作する操作部4と、操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、排水部材6に構成された、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入するために構成された枝管7と、から構成される遠隔操作式排水栓装置において、前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
【0011】
本発明の請求項3に記載の遠隔操作式排水栓装置は、槽体1と、槽体1底部に開口した排水口2と、排水口2を開口・閉口するための弁体3と、弁体3の動作を操作する操作部4と、操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、排水部材6に構成された、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入するために構成された枝管7と、から構成される遠隔操作式排水栓装置において、前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成し、更に前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
【0012】
本発明の請求項4に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記ガイド部6aを、斜め上方に傾斜させて構成したことを特徴とする前記段落0009又は段落0011のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0013】
本発明の請求項5に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記ガイド部6aを、排水部材6の底面に構成したことを特徴とする前記段落0009又は段落0011乃至段落0012のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0014】
本発明の請求項6に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、前記ガイド部6aを、該枝管7に構成したことを特徴とする前記段落0009又は段落0011乃至段落0012のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0015】
本発明の請求項7に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、該枝管7を傾斜することによってガイド部6aとしたことを特徴とする前記段落0009又は段落0011乃至段落0012のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0016】
本発明の請求項8に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記排水口2に排水口2と排水部材6を接続する為の排水栓2aを設け、当該排水栓2aにガイド部6aを構成したことを特徴とする前記段落0009又は段落0011乃至段落0012のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0017】
本発明の請求項9に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記枝管7に、死水対策用の水抜き部6cを構成したことを特徴とする前記段落0011乃至段落0012、及び段落0014乃至段落0015に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0018】
本発明の請求項10に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記乗り越え機構7aが傾斜によって構成されることを特徴とする前記段落0010又は段落0011のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【0019】
本発明の請求項11に記載の遠隔操作式排水栓装置は、前記乗り越え機構7aが螺旋形状であって、当該螺旋形状は枝管7の最底部から傾斜が始まり少なくとも枝管7の厚み以上の高さまで構成されていることを特徴とする前記段落0010又は段落0011のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の本発明は、前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成したことにより、排水部材6が深い(高さがある)場合であっても、レリースワイヤ5がガイド部6aにより排水口2方向へガイドされているため、簡単に排水口2から取り出すことが出来るため、取付が簡単にできるようになった。
請求項2に記載の本発明は、前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことから、取付時における、レリースワイヤ5の挿通時の引っかかりを相当軽減する事が出来るため、取付が簡単に出来るようになった。
請求項3に記載の本発明は、前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成し、更に前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことから、排水部材6が深い(高さがある)場合であっても、レリースワイヤ5がガイド部6aにより排水口2方向へガイドされているため、簡単に排水口2から取り出すことが出来るため、取付が簡単にできるようになった。また、取付時における、レリースワイヤ5の挿通時の引っかかりを相当軽減する事が出来るため、取付が簡単に出来るようになった。
請求項4に記載の本発明は、前記ガイド部6aを、斜め上方に傾斜させて構成したことにより、レリースワイヤ5がより少ない曲がりで軽い力によって簡単に排水口2側へガイドすることができるので、より簡単に取り付けることができるようになった。
請求項5に記載の本発明は、前記ガイド部6aを、排水部材6の底面に構成したことにより、ガイド部6aを簡単に構成する事が出来るようになった。
請求項6に記載の本発明は、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、前記ガイド部6aを、該枝管7に構成したことから、ガイド部6aの斜めの傾斜勾配をより緩やかに構成する事ができるので、レリースワイヤ5の曲げ角度も大きくできるため、レリースワイヤ5をより少ない力でガイドすることができるようになった。
請求項7に記載の本発明は、枝管7を傾斜させることによってガイド部6aを構成したことにより、ガイド部6aを簡単に構成する事が出来るようになった上に、ガイド部6aと排水部材6が一体的に構成されるので、部材点数を減少させることが出来る。
請求項8に記載の本発明は、排水栓2aにガイド部6aを構成したことにより、ガイド部6aを簡単に構成する事が出来るようになった。
請求項9に記載の本発明は、死水用の水抜き部6cを構成したことにより、ガイド部6aを傾斜させて構成した場合にでも死水(流れない水)が発生せず、すべての排水が円滑に下水管側へと適正に排水されることとなる。
請求項10に記載の本発明は、前記乗り越え機構7aが傾斜によって構成されることにより、レリースワイヤ5が枝管7を乗り越える際に、傾斜によってスムーズに乗り越えることができる為、より簡単にレリースワイヤ5を排水部材6内に挿通し易くなった。
請求項11に記載の本発明は、前記乗り越え機構7aが螺旋形状であって、当該螺旋形状は枝管7の最底部から傾斜が始まり少なくとも枝管7の厚み以上の高さまで構成されていることから、レリースワイヤ5が枝管7を乗り越える際に、螺旋形状によってスムーズに乗り越えることができる為、より簡単にレリースワイヤ5を排水部材6内に挿通し易くなった。また、螺旋形状の末端までレリースワイヤ5が乗り越えると、それ以上は乗り越える螺旋が構成されていないため下方に落下することととなる。このようにすることで、レリースワイヤ5が乗り越え機構7aを乗り越え終えた時に、スムーズに枝管7内にレリースワイヤ5が落下するためより簡単に枝管7内にレリースワイヤ5を挿通することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態を示す図7におけるB−B’断面図である。
【図2】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図3】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図4】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態を示す図7におけるA−A’断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を示す側面図である。
【図7】本発明の実施の形態を示す上面図である。
【図8】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図9】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図10】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図11】本発明の施工状態を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態における枝管部分の部分拡大斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態における枝管部分の部分拡大斜視図である。
【図14】本発明のその他の実施例を示す断面図である。
【図15】本発明のその他の実施例を示す断面図である。
【図16】本発明のその他の実施例を示す断面図である。
【図17】従来例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1に示した浴室における浴槽に、本実施例の遠隔操作式排水栓装置が用いられる。
本実施例の遠隔操作式排水栓装置は、図1乃至図13に示すように、槽体1としての浴槽1と、排水口2と、弁体3と、操作部4と、レリースワイヤ5と、排水部材6と、から構成される。
浴槽1は、内部に水を貯水/排水する箱体であって、底部には排水口2が開口、浴槽1上縁部には操作部4が構成されてなる。
排水口2は、浴槽1の最底部に開口された穴であって、浴槽1内の水を浴槽1外に排水するための開口である。また、本実施例では、外周に雄ねじを螺刻した円筒であって上端外側方向に凸出したフランジを備える排水栓2aを当該排水口2に設置し、後述するレリースワイヤ5の端部を排水口2中心部に配置するワイヤー受け部材8を構成ワイヤー受け部材8を着脱自在に取り付けてなる。また、排水栓2a内周にはワイヤー受け部材8が取り付けられる段が構成されている。当該ワイヤー受け部材8は円筒状であって、円筒内周から支出して構成されるアームを介して中央にレリースワイヤ5を固定する固定部を構成し、前述した排水栓2a内周の段に係合するための係合脚を構成する。
弁体3は、レリースワイヤ5の排水口2側端部に脱着自在に取り付けられる止水弁であって、前記排水口2の排水栓2a上に着座するように配置構成される。
操作部4は、浴槽1上縁部に配置される押し釦であって、レリースワイヤ5が接続される。当該操作部4の押し釦を押動操作することによって排水口2の弁体3の上下動を遠隔的に操作することが出来る。
レリースワイヤ5は、可撓性の中空状管体からなるアウターチューブ5aと、アウターチューブ5a内を進退自在に動作する金属コイル状のインナーワイヤ5bと、から構成される。また、当該レリースワイヤ5は、一方の端部を操作部4に、他端を排水口2内の中央に配置して弁体3に接続される。またレリースワイヤ5の先端は排水口2内に配置固定させるために、前記ワイヤー受け部材8によって排水口2中央に固定して配置される。
排水部材6は、本実施例では排水トラップであって、上流は前述した排水口2に接続され、下流は下水管に接続されている。尚、排水トラップは封水という排水を一部貯水することにより下水からの異臭や害虫の室内側への逆流を防止する部材であり、当該封水を内部に形成しなければならないことから、封水深(規格により封水深の高さは決まっている)以上の高さが排水部材6には必要となる。当該排水部材6は排水口2以外からの別流路からの排水を排水部材6内へ流入させたり、前記レリースワイヤ5を排水部材6内に導入させるために枝管7を複数個構成している。なお、本実施例においては、枝管7の外周に嵌合接続された内部が中空のホース9によって操作部4まで接続される。また、図12又は図13に示すように、枝管7の肉厚部分には乗り越え機構7aが構成されており、当該乗り越え機構7aは、枝管7の端部の最底面から枝管7の外周縁に沿うように螺旋状に構成されているので当該螺旋に沿うように、レリースワイヤ5の端部は上方に乗り越えてゆくこととなる。また本実施例では螺旋は枝管7の最上面まで構成されている為、レリースワイヤ5の端部が枝管7の螺旋に沿うように乗り越えてきた際、螺旋の終端部分、つまり枝管7の最上面まで乗り越え、螺旋形状の終了にともないレリースワイヤ5の端部はそのまま枝管7内に落下することとなり、簡単に枝管7内にレリースワイヤ5を挿入することができる。
また、排水部材6の枝管7内部底面には、図1乃至図4に示したように排水口2方向に向かって傾斜して構成されるガイド部6aが立ち上げ構成されている。また、ガイド部6aの傾斜には、図5に示したように溝部6bが構成されている。当該ガイド部6aは、枝管7底面から排水口2にむかって、滑り台形状で構成されているから、レリースワイヤ5はガイド部6aに当接しつつ上方に向かってゆくこととなる。また、ガイド部6aには溝状の溝部6bが構成されているから、当該溝部6bがレールの役割を果たし、レリースワイヤ5は横方向にぶれたりずれたりすることなく、ピンポイントに排水口2方向にレリースワイヤ5を向かわせることが出来る。また、ガイド部6aが構成されているため、レリースワイヤ5は簡単に排水口2方向へ向かうことが出来る。
また、該ガイド部6aと枝管7側壁との間には、図5に示したように枝管7底壁から上方に隙間を構成して水抜き部6cを構成したので、枝管7内にガイド部6aを構成しても死水(流れない水)が発生しない。
【0023】
前記した遠隔操作式排水栓装置は以下の手順で取り付けられる。
排水口2に排水栓2aを差し込み、排水部材6を浴槽1底面から排水栓2aの雄ねじに挟み込むようにネジ締めしてゆくことで浴槽1に排水部材6を取り付ける。その後、浴槽1の上縁部に構成された開口に操作部4を取付、操作部4と排水部材6の枝管7を中空の軟質中空管体から成るチューブで接続し、操作部4からレリースワイヤ5を挿通する。そうすると、図8に示したようにレリースワイヤ5はホース9にガイドされながら排水部材6側までガイドされる。レリースワイヤ5の端部が排水部材6の枝管7に到達すると、図9に示したように枝管7の乗り越え機構7aの螺旋形状とホース9内周に当接し、レリースワイヤ5を押し進める挿入の力に伴って、レリースワイヤ5先端が螺旋形状とホース9にガイドされながら上方に移動し、図10に示したように螺旋形状の末端に到達すると、図11のようにレリースワイヤ5の先端は下方に落下する。そうすると、螺旋の末端は枝管7の内周部分まで切り込みが入っているので、落下したレリースワイヤ5は必然的に枝管7内部に落下することができる。このように、枝管7の乗り越え機構7aにより、レリースワイヤ5の挿通時の枝管7の肉厚による引っかかりを効果的に防止して、簡単に枝管7内部に挿通させることができる。
また、枝管7から排水本体部内に挿通されたレリースワイヤ5端部は、図2に示したようにガイド部6aの傾斜によって斜め上方に進行し、ガイド部6aの溝部6b内をレールのようにして、左右にずれたりすることなく、ピンポイントに排水口2方向に向かうことができる。また、本実施例のように、排水部材6に排水トラップの機能を付与したような場合であれば排水トラップには風水深が必要なため、必然的に排水部材6自身の高さ(深さ)が必要となるが、このような場合においても、本実施例ではガイド部6aを構成しているため排水口2の直下位置にレリースワイヤ5を配置することができ、施工が簡単になる。
そして、図3の状態から取付作業者が浴槽1の上方から排水口2内に飛び出したレリースワイヤ5をペンチ等の工具で掴み、浴槽1上方まで引き上げる。そして図4に示したように、ワイヤー受け部材8にレリースワイヤ5を取付け、ワイヤー受け部材8を排水栓2aに取付け、弁体3を排水口2の中心位置に位置したレリースワイヤ5の先端に取付け、図1の状態にてレリースワイヤ5の取付は完了する。
【0024】
上記のように取り付けた遠隔操作式排水栓装置は以下のような作動を行う。
ここで、前記した従来例の遠隔操作式排水栓装置の作用を説明する。操作部4を押動すると、レリースワイヤ5のインナーワイヤ5bがアウターチューブ5a内で前進し、インナーワイヤ5bの前進に伴ってレリースワイヤ5排水口2の弁体3が排水栓2aから上昇する。そして、操作部4の保持機構によりインナーワイヤ5bの前進は保持される。また、操作部4を再度押動すると、レリースワイヤ5のインナーワイヤ5bがわずかに前進し、操作部4の保持機構の保持を解除することとなる。保持を解除されたインナーワイヤ5bは、リターンスプリングの弾発力により後退することとなる。そうすると、インナーワイヤ5bが後退した分、弁体3も共に降下し、弁体3が排水口2を閉口することができる。今後、このように操作部4の押動の繰り返しにより弁体3が上下動することによって、排水口2を遠隔的に開口/閉口することができる。
【0025】
上記した遠隔操作式排水栓装置は、以下のような排水の流れとなる。
弁体3が降下して排水口2に着座している際は排水口2は閉塞しているため、浴槽1内に水を貯水することができる。そして、弁体3が上昇して排水口2が開栓すると、浴槽1内の水は排水栓2aと排水口2を介して排水部材6内に流入する。その後、排水部材6内の排水は排水部内に構成している排水トラップを介して最終的には下水管へと排水されることとなる。以後、弁体3の上下動による排水口2の開口/閉口によって、浴槽1内の排水の貯水/排水を行うことが出来る。
【0026】
本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば、上記実施例では、排水本体部の枝管7にガイド部6aを構成しているが、図14に示したように排水部材6の底部に構成したものでも構わない。
また、前記実施例では乗り上げ機構を螺旋構造によって構成しているが、これを傾斜としても構わない。
また、前記実施例では乗り上げ機構の螺旋形状の末端を枝管7の最上面としたが、これを枝管7の厚み以上の高さに設置すれば、レリースワイヤ5は簡単に枝管7の厚みを乗り越えること特ができので特に構わない。
また、上記実施例では枝管7にガイド部6aを構成しているが、これを図15に示したように枝管7自身を傾斜させて構成し、ガイド部6aとして機能させても構わない。
また、上記実施例では枝管7にガイド部6aを構成しているが、これを図16に示したように、排水栓2aにガイド部6aを構成しても構わない。この時、排水栓2aの方向性は予め位置決めをしなければならないが、位置決め手段としてはクイックファスナーや、係合止めなど、位置決め手段及び槽体1との接続方法については特に問わない。
【符号の説明】
【0027】
1 槽体
2 排水口
2a 排水栓
3 弁体
4 操作部
5 レリースワイヤ
5a アウターチューブ
5b インナーワイヤ
6 排水部材
6a ガイド部
6b 溝部
6c 水抜き部
7 枝管
7a 乗り越え機構
8 ワイヤー受け部材
9 ホース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
槽体1と、
槽体1底部に開口した排水口2と、
排水口2を開口・閉口するための弁体3と、
弁体3の動作を操作する操作部4と、
操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、
槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成したことを特徴とした遠隔操作式排水栓装置。
【請求項2】
槽体1と、
槽体1底部に開口した排水口2と、
排水口2を開口・閉口するための弁体3と、
弁体3の動作を操作する操作部4と、
操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、
槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、
排水部材6に構成された、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入するために構成された枝管7と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。
【請求項3】
槽体1と、
槽体1底部に開口した排水口2と、
排水口2を開口・閉口するための弁体3と、
弁体3の動作を操作する操作部4と、
操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、
槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、
排水部材6に構成された、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入するために構成された枝管7と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成し、更に前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。
【請求項4】
前記ガイド部6aを、斜め上方に傾斜させて構成したことを特徴とする前記請求項1又は請求項3のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項5】
前記ガイド部6aを、排水部材6の底面に構成したことを特徴とする前記請求項1又は請求項3乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項6】
前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、前記ガイド部6aを、該枝管7に構成したことを特徴とする前記請求項1又は請求項3乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項7】
前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、該枝管7を傾斜することによってガイド部6aとしたことを特徴とする前記請求項1又は請求項3乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項8】
前記排水口2に排水口2と排水部材6を接続する為の排水栓2aを設け、当該排水栓2aにガイド部6aを構成したことを特徴とする前記請求項1又は請求項3乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項9】
前記枝管7に、死水対策用の水抜き部6cを構成したことを特徴とする前記請求項3乃至請求項4及び請求項6乃至請求項7のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項10】
前記乗り越え機構7aが傾斜によって構成されることを特徴とする前記請求項2又は請求項3のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項11】
前記乗り越え機構7aが螺旋形状であって、当該螺旋形状は枝管7の最底部から傾斜が始まり少なくとも枝管7の厚み以上の高さまで構成されていることを特徴とする前記請求項2又は請求項3のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項1】
槽体1と、
槽体1底部に開口した排水口2と、
排水口2を開口・閉口するための弁体3と、
弁体3の動作を操作する操作部4と、
操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、
槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成したことを特徴とした遠隔操作式排水栓装置。
【請求項2】
槽体1と、
槽体1底部に開口した排水口2と、
排水口2を開口・閉口するための弁体3と、
弁体3の動作を操作する操作部4と、
操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、
槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、
排水部材6に構成された、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入するために構成された枝管7と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。
【請求項3】
槽体1と、
槽体1底部に開口した排水口2と、
排水口2を開口・閉口するための弁体3と、
弁体3の動作を操作する操作部4と、
操作部4と弁体3とを連結して、操作部4の動力を弁体3へと伝達するレリースワイヤ5と、
槽体1の下方であって、排水口2の直下に配置して、その内部を前記レリースワイヤ5が通過するように構成され、更に槽体1内の排水を下水へと排水する排水部材6と、
排水部材6に構成された、前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入するために構成された枝管7と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
前記排水部材6に、レリースワイヤ5を排水口2方向へガイドさせるガイド部6aを構成し、更に前記枝管7の入口に、枝管7部分の段差を乗り越える為の乗り越え機構7aを構成したことを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。
【請求項4】
前記ガイド部6aを、斜め上方に傾斜させて構成したことを特徴とする前記請求項1又は請求項3のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項5】
前記ガイド部6aを、排水部材6の底面に構成したことを特徴とする前記請求項1又は請求項3乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項6】
前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、前記ガイド部6aを、該枝管7に構成したことを特徴とする前記請求項1又は請求項3乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項7】
前記レリースワイヤ5を排水部材6内部に導入する為に前記排水部材6に枝管7を構成し、該枝管7を傾斜することによってガイド部6aとしたことを特徴とする前記請求項1又は請求項3乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項8】
前記排水口2に排水口2と排水部材6を接続する為の排水栓2aを設け、当該排水栓2aにガイド部6aを構成したことを特徴とする前記請求項1又は請求項3乃至請求項4のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項9】
前記枝管7に、死水対策用の水抜き部6cを構成したことを特徴とする前記請求項3乃至請求項4及び請求項6乃至請求項7のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項10】
前記乗り越え機構7aが傾斜によって構成されることを特徴とする前記請求項2又は請求項3のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【請求項11】
前記乗り越え機構7aが螺旋形状であって、当該螺旋形状は枝管7の最底部から傾斜が始まり少なくとも枝管7の厚み以上の高さまで構成されていることを特徴とする前記請求項2又は請求項3のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−82663(P2012−82663A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−231956(P2010−231956)
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000157212)丸一株式会社 (158)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(000157212)丸一株式会社 (158)
【Fターム(参考)】
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