説明

遠隔操作用ヤットコ

【課題】様々な架線工事において、被把持物へのアプローチを容易にして作業性を向上させるとともに、被把持物に対する視認性を改善して作業の確実性ならびに安全性を確保することのできる遠隔操作用ヤットコを提供する。
【解決手段】遠隔操作棒10の先端に、固定把持部12と可動把持部13とを備えたヤットコ具11を取り付けて構成される遠隔操作用ヤットコ1において、遠隔操作棒10の軸心に垂直な平面Hに対し、固定把持部12と可動把持部13とを含む平面Sが0°〜80°の範囲での交叉角αをもって交わるようにヤットコ具11を遠隔操作棒10の先端に取り付けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として架線工事に用いる遠隔操作用ヤットコに関するものである。
【背景技術】
【0002】
架線工事において、電線、スリーブ、検電器、補修カバーなどを遠隔操作で把持することのできる工具として、遠隔操作用ヤットコが用いられている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1に開示された遠隔操作用ヤットコでは、遠隔操作棒の先端部に固定把持部と可動把持部とを備え、可動把持部を遠隔操作により回動させることによって、固定把持部の先端把持面と可動把持部の先端把持面との間で被把持物を把持するように構成されている。
【0004】
このような遠隔操作用ヤットコでは、ヤットコ具が、固定把持部と可動把持部とを含む平面が遠隔操作棒の軸心を含む平面内にあった。このような構成により、固定把持部の先端把持面と可動把持部の先端把持面との間で被把持物を把持することで、落下事故などを起こすことなく、確実に被把持物を把持して架線工事などを行うことができる。また、ヤットコ具の先端に切断刃を装着して、切断作業に供するものもあった。
【特許文献1】特開2003−170364号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の遠隔操作用ヤットコでは、例えば、高圧電線やトランスから垂下された電線等の被把持物を把持しようとすると、遠隔操作棒を傾けてヤットコ具の固定把持部と可動把持部とを含む平面をほぼ水平に近い角度に傾けて被把持物を把持しなければならず、被把持物が高所にある場合には、それに対応して作業位置を移さなければならないために作業性も悪くなり、被把持物を視認しにくいために作業の確実性を損なうこともあった。また、作業の安全性にも影響を及ぼしかねないものであった。
【0006】
また、接続クランプを把持して高圧電線に接続しようとする場合には、接続クランプの一端部(付け根)を把持して高圧電線にアプローチするが、接続クランプは仮支持部から垂下しているため、接続クランプを把持するために、接続クランプと水平に近い作業位置まで移動する必要があり、作業性が低下することがあった。
【0007】
さらに、作業対象物(碍子)に電線がバインド線で固定されている場合、作業者から見て電線および碍子背面のバインド線を把持する場合には、上方または下方からアプローチする必要があり、作業位置変更に伴い作業性が低下することがあった。また、被把持物が近接した状態では、被把持物近辺の高圧電線に接近しすぎることになりかねず、作業上、危険を伴うこともあった。
【0008】
また、被把持物を把持する場合だけでなく、ヤットコ具の先端に切断刃を装着して行う切断作業においても、同様の問題があった。
【0009】
本発明は、以上のような課題に鑑みて為されたものであり、様々な架線工事において、被把持物(あるいは被切断物)へのアプローチを容易にして作業性を向上させるとともに、被把持物(あるいは被切断物)に対する視認性を改善して作業の確実性ならびに安全性を確保することのできる遠隔操作用ヤットコを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の遠隔操作用ヤットコは、遠隔操作棒の先端に、固定把持部と可動把持部とを備えたヤットコ具を取り付けて構成される遠隔操作用ヤットコにおいて、遠隔操作棒の軸心に垂直な平面Hに対し、固定把持部と前記可動把持部とを含む平面Sが0°〜80°の範囲での交叉角αをもって交わるようにヤットコ具を遠隔操作棒の先端に取り付けたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項1に記載の遠隔操作用ヤットコによれば、高圧電線やトランスから垂下された電線等の被把持物を把持しようとする場合(あるいは被切断物を切断しようとする場合)において、遠隔操作棒をさほど傾けずに立てた状態で高所の被把持物(あるいは被切断物)にもアプローチすることができるため、作業性を向上させることができるとともに、確実に被把持物(あるいは被切断物)を視認することができ、作業の確実性、安全性をも確保することができる。
【0012】
また、接続クランプを把持して高圧電線に接続する場合には、接続クランプの一端部(付け根)を把持して高圧電線にアプローチすることができるため、作業の安定性を確保することができる。したがって、作業性を向上させることができ、接続クランプのカバーに損傷を与えることがなくなる。
【0013】
さらに、作業者の位置から見て背面側のほぼ水平方向に架線された電線(バイント線など)等の被把持物を把持しようとする場合(あるいは被切断物を切断しようとする場合)には、被把持物(あるいは被切断物)の側方からアプローチすることができ、安定した作業となるため、作業性を向上させることができる。また、被把持物(あるいは被切断物)が近接した状態であっても、不用意に高圧電線に接近することなく、作業上の安全性を確保することができる。
【0014】
このように、本発明の遠隔操作用ヤットコを用いれば、様々な架線工事において、被把持物(あるいは被切断物)へのアプローチを容易にして作業性を向上させるとともに、被把持物(あるいは被切断物)に対する視認性を改善して作業の確実性ならびに安全性を確保することができ、円滑に架線工事を実施することができることとなる。
【0015】
請求項2に記載の遠隔操作用ヤットコは、請求項1に記載の遠隔操作用ヤットコにおいて、交叉角αが15°〜45°の範囲にあるものである。
【0016】
請求項2に記載の遠隔操作用ヤットコによれば、上記のような様々な架線工事の態様に応じて、遠隔操作棒をより適切な角度で操作することができるため、より効果的に作業性を向上させることができる。本発明者は、この交叉角を変えた種々の試作品を作製して、最適な交叉角について鋭意検討したが、その結果、30°前後(具体的には15°〜45°の範囲)の交叉角を有する遠隔操作用ヤットコで最良の作業性を確認することできた。
【0017】
請求項3に記載の遠隔操作用ヤットコは、請求項1または2に記載の遠隔操作用ヤットコにおいて、遠隔操作棒にほぼ平行に補助操作棒が配され、この補助操作棒の基端が前記遠隔操作棒に設けたハンドル操作具に連結されるとともに、この補助操作棒の先端がクランク・リンク機構を介して可動把持部の基端に連結され、ハンドル操作具の操作により、補助操作棒を軸心方向に進退動させ,この進退動をクランク・リンク機構によって可動把持部の開閉動に変換するように構成したものである。
【0018】
請求項3に記載の遠隔操作用ヤットコによれば、簡単な構造で、補助操作棒の軸心方向の進退動を可動把持部の開閉動に変換することができる。また、手元でのハンドル操作具の簡単な操作によって、ヤットコ具の開閉量・力を調整して、的確に被把持物を把持する(あるいは被切断物を切断する)ことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、様々な架線工事において、被把持物へのアプローチを容易にして作業性を向上させるとともに、被把持物に対する視認性を改善して作業の確実性ならびに安全性を確保することのできる遠隔操作用ヤットコを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の遠隔操作用ヤットコに係る最良の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。なお、下記に開示される実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、実施の形態で開示された内容ではなく、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれると解されるべきである。
【0021】
まず、本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコの構造について、図1および図2に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコの概要を説明するための側面図であり、図2は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコにおけるヤットコ具周辺の構造を説明するための斜視図である。ここでは、便宜上、図1の側面図において手元側(図中の下方)を基端側とし、ヤットコ具側(図中の上方)を先端側として説明する。
【0022】
本実施の形態の遠隔操作用ヤットコ1は、電気的に絶縁された遠隔操作棒10と、この遠隔操作棒10とほぼ平行に配され、電気的に絶縁された補助操作棒20を備えて構成されている。そして、遠隔操作棒10の先端には、固定把持部12と可動把持部13とを備えたヤットコ具11が接続固定具15を介して取り付けられており、接続固定具15は、遠隔操作棒10の軸心に垂直な平面Hに対し、固定把持部12と可動把持部13とを含む平面Sが交叉角α(本実施の形態では30°)をもって交わるように形状設定されている。可動把持部13は、固定把持部12に対して枢支軸14を介して回動可能に取り付けられており、枢支軸14に設けられた不図示の付勢バネによって、可動把持部13は固定把持部12から離反する方向に付勢されている。また、遠隔操作棒10の基端側の適所にはハンドル操作具21が取り付けられている。ハンドル操作具21は、周知のように、ワンウェイクラッチ機構によってハンドル部21を回動往復操作することによりアーム21Bを一方向へ回動するように構成されている。
【0023】
補助操作棒20の基端20Aは、ハンドル操作具21のアーム21Bに連結されるとともに、補助操作棒20の先端20Bには、クランク・リンク機構22が連結されている。すなわち、補助操作棒20は、基端側がハンドル操作部21との連結により支持され、先端側がクランク・リンク機構22(具体的には下述の接続金具23)との連結により支持されて、遠隔操作棒10に略平行して設けられている。このハンドル操作具21のハンドル部21Aを回動往復操作することにより、アーム21Bを一方向に回動させ、補助操作棒20が付勢バネの付勢力に抗して所定変位量ずつ下方に引き寄せられ、クランク・リンク機構22により方向変換されて、可動把持部13が固定把持部12に接近する方向に所定変位角ずつ変位することなる。そして、一旦変位した可動把持部13は、ワンウェイクラッチ機構のストッパー機能により、それがハンドル操作具21のロック解除レバーの操作によって解除されるまで、そのままの変位状態で保持される。
【0024】
クランク・リンク機構22は、接続金具23と、枢支軸24と、クランクレバー25と、連結リンク26と、可動金具27と、それらを連結する枢支ピン28A〜28Dとからなり、補助操作棒20の軸心方向に沿った進退動を可動把持部13の開閉動に変換する機能を有するものである。接続金具23は補助操作棒20の先端20Bに取り付けられ、枢支軸24は遠隔操作棒10先端の接続固定具15に固定されている。また、クランクレバー25は、側面視で略三角形の形状を有し、中央部25Aが枢支軸24の軸芯に回動可能な状態で連結されるとともに、基端部25Bが接続金具23の先端23A側に枢支ピン28Aで回動可能に連結され、先端部25Cが連結リンク26の基端26A側に枢支ピン28Bで回動可能に連結されている。
【0025】
連結リンク26は、クランクレバー25と可動金具27とを回動可能に連結するものであり、その基端側がクランクレバー25の先端側に枢支ピン28Bで回動可能に連結され、その先端側が可動金具27の基端側に枢支ピン28Cで回動可能に連結されている。また、可動金具27は、その基端部27Aが連結リンク26の先端側に枢支ピン28Cで回動可能に連結され、その先端部27Bが基端部27Aに対して屈曲され、可動把持部13の基端側において可動把持部13の開閉動作面Sに垂直な方向の枢支ピン28Dを介して回動可能に連結されている。
【0026】
このように枢支軸24と、クランクレバー25と、連結リンク26と、可動金具27の基端部27Aは、固定把持部と可動把持部とを含む平面Sに垂直で遠隔操作棒の軸心に平行な平面内に配され、それぞれが枢支ピン28A〜28Cによってこの同一平面内で回動可能に連結されている。また、可動金具27の先端部27Bは、基端部27Aから屈曲され、枢支ピン28Cに垂直な方向に配された枢支ピン28Dより可動把持部13に連結され、遠隔操作棒の軸心方向の進退動を平面S内での開閉動に変換することを可能にしている。なお、各構成部材を回動可能に連結する枢支ピン28A〜28Dには、脱落防止のための公知の抜け止め機構(図示せず)が組み込まれている。
【0027】
本発明の遠隔操作用ヤットコ1は、このような構成を採ることによって(その動作については後述するが)、様々な架線工事において、被把持物へのアプローチを容易にして作業性を向上させるとともに、被把持物に対する視認性を改善して作業の確実性ならびに安全性を確保することができ、円滑に架線工事を実施することができることとなる。なお、実施の形態では、接続固定具13の形状により設定される上記の交叉角αが30°とした構成を例示しているが、この交叉角αが0°〜80°の範囲にあれば、本発明の効果を得ることができ、さらに15°〜45°の範囲にあれば、さらに作業性を向上させることができ、好ましい。
【0028】
次に、本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコの動作について、図3および図4に基づき説明する。図3および図4は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコにおけるヤットコ具周辺の動作を説明するための側面図(A)と平面図(B)であり、図3はヤットコ具が「開」の状態(図4(B)において二点鎖線で示す状態も同様)を示し、図4はヤットコ具が「閉」の状態を示している。
【0029】
まず、ハンドル操作具21の操作により、補助操作棒20を軸心方向に進退動させる。具体的には、ハンドル部21Aを操作することにより、補助操作棒20が付勢バネの付勢力に抗して所定変位量ずつ下方に引き寄せられる。そして、図に示されるように、補助操作棒20の進退動によりクランクレバー25が枢支軸24の軸芯回りに回動し、補助操作棒20の軸心方向に沿った進退動はほぼ平面Sに沿った方向の進退動に方向変換されることになる。さらに、この略平面Sに沿った方向の進退動が連結リンク26、可動金具27に伝達され、可動把持部13の可動金具27との連結部を平面Sに沿った方向に変位させることになる。そして、この可動金具27の先端部27B(可動把持部13との連結部)の変位により、可動把持部13は、固定把持部12との枢支軸14を中心にして固定把持部12に接近する方向に所定変位角ずつ変位(開動作)することなる。そして、一旦変位した可動把持部13は、ワンウェイクラッチ機構のストッパー機能により、それが解除されるまで、そのままの変位状態で保持される。可動把持部13における開閉動の大きさ(開閉量)は、補助操作棒20の進退動の大きさ(進退量)、すなわち、ハンドル操作具21の操作量により調整でき、本発明の遠隔操作用ヤットコ1は、このような動作によって的確な把持力により被把持物を把持することができる。
【0030】
また、このように遠隔操作用ヤットコ1が被把持物を把持した状態で、ロック解除レバーの操作によりワンウェイクラッチ機構のストッパー機能を解除することにより、ヤットコ具10の可動把持部13を元の開放状態の位置に戻し、被把持物から離間させることができる。
【0031】
このように、本発明の遠隔操作用ヤットコ1は、上記の構成による各構成部材の動作により、手元でのハンドル操作具21の操作によって、補助操作棒20の軸心方向の進退動を可動把持部13の開閉動に変換し、かつ、その開閉量・把持力を調整して、的確に被把持物を把持することができる。
【0032】
なお、上記のような構成において、固定把持部12と可動把持部13による円滑なヤットコ具11の開閉動を得るためには、開閉動の途中段階から最終段階(全体の開閉量を1とした場合において、開閉量が1/2から0の状態)において、クランクレバー25の枢支軸24を中心にした回動時にクランクレバー25と連結リンク26との連結部が、固定把持部12と可動把持部13を含む平面Sとほぼ平行に移動するように構成することが望ましい。このような構成は、枢支軸24の位置と、枢支軸24の軸芯からクランクレバー25と連結リンク26との連結部までの寸法を適正に設定することにより得られる。そして、このように構成すれば、クランクレバー25と連結リンク26との連結部が円滑に平面Sとほぼ平行な軌跡上を移動し、補助操作棒20の進退動による力がクランクレバー25の回動および連結リンク26の直線的な変位によって効果的に伝達され、ひいてはヤットコ具11が円滑に開閉動されることになる。
【0033】
上記の実施の形態で示した遠隔操作用ヤットコ1は、電線等の被把持物を遠隔操作により把持するものであったが、ヤットコ具11に加えて、電線等を切断する切断具を備えるものであってもよい。切断具は、固定切断部と可動切断部とを備え、両切断部の相対する面側に切断刃が設けられ、これらの固定切断部と可動切断部との開閉動によって両切断刃により電線等を切断するものである。このような固定切断部と可動切断部は、固定把持部12と可動把持部13に取り付けられることにより設けられる。このような切断具を備えることにより、電線(高圧電線やトランスから垂下されている引き下げ線や水平方向に架線されたバインド線など)等を遠隔操作により切断することができ、実施の形態と同様に、本発明の所期の目的を達成することができる。
【0034】
また、上記の実施の形態では、クランク・リンク機構22が、接続金具23と、枢支軸24と、クランクレバー25と、連結リンク26と、可動金具27とからなるものとして説明したが、特にこのような構成に限定されるものではない。上記の実施の形態では、枢支軸14に付勢バネ(図示せず)を設け、可動把持部13を固定把持部12から離反する方向に付勢する構成を示したが、このような構成を用いれば、構成部材の一部に紐などの不定形の部材を用いて構成してもよい。要は、クランク・リンク機構22が補助操作棒の軸心方向に沿った進退動を可動把持部の開閉動に変換する機能を有するものであればよく、その構成については適宜変更可能である。
【0035】
さらに、上記の実施の形態では、接続固定具15が、遠隔操作棒10の軸心に垂直な平面Hに対し、固定把持部12と可動把持部13とを含む平面Sが交叉角αをもって傾斜するように形状設定されているとして説明したが、特にこのような構成に限定されるものではない。すなわち、接続固定具15は一体物として構成される必要はなく、複数の部材により構成されていてもよく、さらには、それらの複数の部材の連結状態を変えることにより、交叉角αを可変とするような構成を採ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコの概要を説明するための側面図(A)と部分平面図(B)である。
【図2】本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコにおけるヤットコ具周辺の構造を説明するための斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコにおける動作(ヤットコ具が「開」の状態)を説明するための側面図(A)と平面図(B)である。
【図4】本発明の実施の形態に係る遠隔操作用ヤットコにおける動作(ヤットコ具が「閉」の状態)を説明するための側面図(A)と平面図(B)である。
【符号の説明】
【0037】
1 遠隔操作用ヤットコ
10 遠隔操作棒
11 ヤットコ具
12 固定把持部
13 可動把持部
14 回動軸
15 接続固定具
20 補助操作棒
21 ハンドル操作具
22 クランク・リンク機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔操作棒の先端に、固定把持部と可動把持部とを備えたヤットコ具を取り付けて構成される遠隔操作用ヤットコにおいて、
前記遠隔操作棒の軸心に垂直な平面Hに対し、前記固定把持部と前記可動把持部とを含む平面Sが0°〜80°の範囲での交叉角αをもって交わるように前記ヤットコ具を前記遠隔操作棒の先端に取り付けたことを特徴とする遠隔操作用ヤットコ。
【請求項2】
前記交叉角αが15°〜45°の範囲にある請求項1に記載の遠隔操作用ヤットコ。
【請求項3】
前記遠隔操作棒にほぼ平行に補助操作棒が配され、該補助操作棒の基端が前記遠隔操作棒に設けたハンドル操作具に連結されるとともに、該補助操作棒の先端がクランク・リンク機構を介して前記可動把持部の基端に連結され、
前記ハンドル操作具の操作により、前記補助操作棒を軸心方向に進退動させ,この進退動を前記クランク・リンク機構によって前記可動把持部の開閉動に変換するように構成した請求項1または2に記載の遠隔操作用ヤットコ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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