遮光装置
【課題】フロントパッケージトレイの車体への組付性を良好にする。
【解決手段】本発明の遮光装置10では、案内部材20が回動可能とされており、遮光装置10を車体に組み付ける際には案内部材20を格納できる。また、回動支持部34Eがスクリーン12の幅方向端部よりも幅方向内側に配置されることで、回動アーム50のアーム長Laが確保されているので、案内部材20を格納位置とさせた場合には、このアーム長Laが確保された分、案内部材20をスクリーン12の展開側(矢印A側)に位置させることができる。また、回動アーム50の回動軸53は傾斜されているので、上述のように、格納位置にある案内部材20をよりスクリーン12の展開側に位置させた場合には、案内部材20と、これよりも車両上下方向下側に配置されるフロントパッケージトレイ72との間の隙間78を確保でき、フロントパッケージトレイ72の車体への組付性を良好にできる。
【解決手段】本発明の遮光装置10では、案内部材20が回動可能とされており、遮光装置10を車体に組み付ける際には案内部材20を格納できる。また、回動支持部34Eがスクリーン12の幅方向端部よりも幅方向内側に配置されることで、回動アーム50のアーム長Laが確保されているので、案内部材20を格納位置とさせた場合には、このアーム長Laが確保された分、案内部材20をスクリーン12の展開側(矢印A側)に位置させることができる。また、回動アーム50の回動軸53は傾斜されているので、上述のように、格納位置にある案内部材20をよりスクリーン12の展開側に位置させた場合には、案内部材20と、これよりも車両上下方向下側に配置されるフロントパッケージトレイ72との間の隙間78を確保でき、フロントパッケージトレイ72の車体への組付性を良好にできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車室後方にパッケージトレイ(後棚)を有する車両のリアウィンドウガラスを遮光するための遮光装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−126143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種の遮光装置が搭載される車両においては、パッケージトレイがフロントパッケージトレイとリアパッケージトレイとに分割されている場合がある。また、この車両において、遮光装置を車体に組み付けてからフロントパッケージトレイを車体に組み付ける場合には、このフロントパッケージトレイの車体への組付性が良好であることが望ましい。
【0005】
本発明は、上記事情を考慮し、遮光装置を車体に組み付けてからフロントパッケージトレイを車体に組み付ける場合でも、フロントパッケージトレイの車体への組付性を良好にできる遮光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の遮光装置は、シート状に形成されると共に展開側と反対側の端部が巻取部材に固定されて前記巻取部材に巻き取られ、車両前後方向後側に向かうに従って車両上下方向下側に向かうように傾斜された車室後方のリアウィンドウガラスを遮光するための遮光部材と、前記遮光部材の幅方向に延び、前記遮光部材の展開側の端部を支持する支持部材と、前記支持部材に一体移動可能に設けられた移動部材と、前記リアウィンドウガラスの下端部に対する車両前後方向前側に設けられたパッケージトレイの車両前後方向前側を構成するフロントパッケージトレイよりも車両上下方向上側に配置されて、前記移動部材を前記リアウィンドウガラスの縦縁部に沿って案内するための案内部材と、前記遮光部材の幅方向端部よりも幅方向内側に配置された回動支持部と、車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜する回動軸を中心として基端側が前記回動支持部に回動可能に連結されると共に、回動端側が前記案内部材の基端側と連結され、且つ、前記案内部材が前記遮光部材に対する幅方向外側で前記リアウィンドウガラスの縦縁部に沿って配置される使用位置と、前記支持部材よりも前記遮光部材の展開側で前記支持部材と並列される格納位置とを取り得るように、前記案内部材を前記回動支持部に対して回動可能に支持する回動アームと、を備えている。
【0007】
この遮光装置によれば、案内部材が回動支持部に対して回動可能とされており、この案内部材は、遮光装置の車両搭載後の通常使用状態では、使用位置(遮光部材に対する幅方向外側でリアウィンドウガラスの縦縁部に沿って配置される位置)に位置される。一方、遮光装置を車体に組み付ける際には、この案内部材を格納位置(支持部材よりも遮光部材の展開側で支持部材と並列された位置)に位置させることができる。
【0008】
ここで、案内部材に連結された回動アームを回動可能に支持する回動支持部は、遮光部材の幅方向端部よりも幅方向内側に配置されている。従って、案内部材が使用位置に位置された場合の案内部材の基端側と回動支持部との間の長さ、すなわち、回動アームのアーム長が確保されているので、このアーム長が確保された回動アームの回動を伴って案内部材を格納位置とさせた場合には、この回動アームのアーム長が確保された分、案内部材を遮光部材の展開側に位置させることができる。
【0009】
また、この回動アームの回動軸は、車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜されている。従って、上述のように、格納位置にある案内部材をより遮光部材の展開側に位置させた場合には、案内部材と、この案内部材の車両上下方向下側に配置されるフロントパッケージトレイとの間の隙間を確保することができる。
【0010】
従って、遮光装置を車体に組み付けてから、案内部材の車両上下方向下側にフロントパッケージトレイを挿入する際には、フロントパッケージトレイが案内部材と干渉することを抑制することができる。この結果、遮光装置を車体に組み付けてからフロントパッケージトレイを車体に組み付ける場合でも、フロントパッケージトレイの車体への組付性を良好にできる。
【0011】
請求項2に記載の遮光装置は、請求項1に記載の遮光装置おいて、前記回動支持部が、前記巻取部材よりも前記遮光部材の展開側に配置された構成とされている。
【0012】
この遮光装置によれば、回動支持部が巻取部材よりも遮光部材の展開側に配置されているので、格納位置にある案内部材をより一層、遮光部材の展開側に位置させることができる。これにより、案内部材とフロントパッケージトレイとの間の隙間をより一層確保することができ、フロントパッケージトレイの車体への組付性をより一層良好にできる。
【0013】
請求項3に記載の遮光装置は、請求項1又は請求項2に記載の遮光装置において、前記回動支持部が、前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向下側に配置され、前記回動アームが、前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向下側に配置され、基端側が前記回動支持部に回動可能に連結された第一回動アーム部と、前記第一回動アーム部に対して前記回動軸の軸線方向にオフセットされて前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向上側に配置され、回動端側が前記案内部材の基端側に連結された第二回動アーム部と、前記第一回動アーム部の回動端側と前記第二回動アーム部の基端側とを連結する連結アーム部とを有する構成とされている。
【0014】
仮に、フロントパッケージトレイと同一高さに回動支持部が位置された場合には、この回動支持部を避けるようにフロントパッケージトレイに大きく切欠きを設ける必要がある。
【0015】
これに対し、この遮光装置によれば、回動アームの第一回動アーム部と第二回動アーム部とが回動軸の軸線方向にオフセットされてフロントパッケージトレイの車両上下方向下側と上側とにそれぞれ配置されている。従って、フロントパッケージトレイには、連結アーム部の移動軌跡上に切欠きを設けるだけで済むので、フロントパッケージトレイに必要な切欠きの大きさを小さくすることができる。
【0016】
請求項4に記載の遮光装置は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の遮光装置において、前記遮光部材の幅方向に延び、車体に支持されるベース部材と、前記ベース部材に対して前記巻取部材の軸方向端部を支持する巻取部材支持部と、を備え、前記回動支持部が、前記ベース部材の幅方向における前記巻取部材支持部と前記ベース部材の幅方向端部との間に配置された構成とされている。
【0017】
この遮光装置によれば、回動支持部は、ベース部材の幅方向における巻取部材支持部とベース部材の幅方向端部との間に配置されているので、遮光装置の幅方向端部の構成を簡素化、小型化できる。
【0018】
請求項5に記載の遮光装置は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遮光装置において、前記遮光部材の幅方向に延びるベース部材と、前記ベース部材を車体に対して支持するためのブラケットと、を備え、前記ブラケットに、前記ベース部材に対して前記巻取部材を支持する巻取部材支持部と、前記ベース部材に対して前記フロントパッケージトレイを支持するためのフロントパッケージトレイ支持部と、前記回動支持部とのうち少なくともいずれかが形成された構成とされている。
【0019】
この遮光装置によれば、ブラケットには、ベース部材に対して巻取部材を支持する巻取部材支持部と、ベース部材に対してフロントパッケージトレイを支持するためのフロントパッケージトレイ支持部と、回動支持部とのうち少なくともいずれかが形成されているので、ブラケットの周辺部の構成を簡素化、小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、スクリーンが展開された状態を示す全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、スクリーンが巻き取られた状態を示す全体斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が格納位置に回動された状態を示す全体斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が格納位置に回動された状態を示す部分斜視図である。
【図5】本実施形態に係る案内部材が格納位置に回動された状態で遮光装置が車両へ搭載された状態を示す全体側面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が使用位置に回動された状態の部分拡大図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が格納位置に回動された状態の部分拡大図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が使用位置に回動された状態の部分斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が格納位置に回動された状態の部分斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、遮光板及び連動機構の構成を示す部分斜視図である。
【図11】本実施形態に係る遮光板及び連動機構の構成において、(A)は、遮光板が傾倒位置にある状態を示す部分斜視図であり、(B)は、遮光板が傾倒位置と起立位置との中間にある状態を示す部分斜視図であり、(C)は、遮光板が起立位置にある状態を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
【0022】
本発明の一実施形態に係る遮光装置10は、図1,図2に示されるように、例えば、乗用自動車等の車両100における車室後方に設けられたリアウィンドウガラス102を遮光するために用いられるものであり、リアウィンドウガラス102の車室内側に設置される。
【0023】
この遮光装置10は、遮光部材としてのスクリーン12と、巻取機構14と、スクリーン支持部材16と、一対の移動部材18と、一対の案内部材20と、ワイヤ22と、駆動ユニット24と、遮光板26と、一対の連動機構28と、ベース部材30と、ブラケット34と、一対のブラケット34を主要な構成として備えている。
【0024】
なお、この遮光装置10は、概略左右対称の構成とされており、ここでは、主として遮光装置10の左側の構成について説明し、遮光装置10の右側の構成については説明を省略する。
【0025】
また、理解の容易のために、図1では、案内部材20の先端側が切り欠かれて示されている。さらに、各図において示される矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、この遮光装置10が車両に搭載された場合の車両前後方向前側、車両上下方向上側、車両幅方向外側(左側)を示している。
【0026】
スクリーン12は、リアウィンドウガラス102を車室内側(鉛直方向下側)から遮光するためのものであり、遮光性を有するシート状に形成されている。このスクリーン12は、展開側の端部12A(上端部)と反対側の端部12B(下端部)が後述する巻取部材36に固定されている。そして、このスクリーン12は、この巻取部材36に巻き取り可能とされている。
【0027】
巻取機構14は、スクリーン12を巻き取るための巻取部材36を有している。この巻取部材36は、スクリーン12の幅方向に沿って延びており、図示しない渦巻きコイルスプリング等の付勢手段によってスクリーン12を巻き取る方向に付勢されている。
【0028】
スクリーン支持部材16は、スクリーン12の幅方向に延びる筒状に構成されている。このスクリーン支持部材16は、スクリーン12の展開側の端部12Aにおける幅方向一端から他端に亘って固定されて、このスクリーン12の展開側の端部12Aを支持している。
【0029】
また、このスクリーン支持部材16は、図10に示されるように、その幅方向両側に支持軸38をそれぞれ有している。この支持軸38は、スクリーン支持部材16の幅方向両側の内部に挿入されており、スクリーン支持部材16の長手方向にスライド可能とされている。この支持軸38の具体的な動作構成については、後述の連動機構28と併せて説明する。なお、本実施形態では、この支持軸38と、スクリーン支持部材16とによって、本発明における支持部材が構成されている。
【0030】
移動部材18は、支持軸38の突出端側に連結部40を介して回動可能に連結されており、この支持軸38を有するスクリーン支持部材16と一体移動可能とされている。
【0031】
案内部材20は、レール状に形成されており、移動部材18を長手方向に移動可能に案内している。この案内部材20は、図5に示されるように、遮光装置10の車両100への搭載状態では、フロントパッケージトレイ72よりも車両上下方向上側に配置される。
【0032】
なお、フロントパッケージトレイ72は、パッケージトレイ70の車両前後方向前側を構成しており、このパッケージトレイ70は、このフロントパッケージトレイ72とリアパッケージトレイ74とに分割されている。
【0033】
また、このパッケージトレイ70は、リアウィンドウガラス102の下端部に対する車両前後方向前側に設けられており、フロントパッケージトレイ72とリアパッケージトレイ74との間は、スクリーン12が出入するスリット76として構成されている。
【0034】
また、案内部材20には、図6〜図9に示されるように、回動アーム50が一体に設けられており、案内部材20は、この回動アーム50によって後述する回動支持部34Eに対して回動可能に支持されている。
【0035】
つまり、回動アーム50は、第一回動アーム部52と、第二回動アーム部54と、連結アーム部56とを有して構成されている。第一回動アーム部52は、フロントパッケージトレイ72よりも車両上下方向下側に配置され、その基端側は、後述する回動支持部34Eに回動軸53により回動可能に連結されている。
【0036】
第二回動アーム部54は、第一回動アーム部52に対して回動軸53の軸線方向にオフセットされており、フロントパッケージトレイ72よりも車両上下方向上側に配置される。この第二回動アーム部54の回動端側は、案内部材20の基端側に連結されている。連結アーム部56は、回動軸53の軸線方向に沿って延び、第一回動アーム部52の回動端側と第二回動アーム部54の基端側とを連結している。
【0037】
そして、案内部材20は、この回動アーム50の回動を伴って、図6,図8に示される使用位置(図1,図2も参照)と、図7,図9に示される格納位置(図3〜図5も参照)とを取り得るようになっている。より具体的には、この案内部材20は、使用位置では、図1,図2に示されるように、スクリーン12に対する幅方向外側でリアウィンドウガラス102の縦縁部102Bに沿って配置され(スクリーン12の展開方向に延び)、格納位置では、図3〜図5,図7,図9に示されるように、スクリーン支持部材16よりもスクリーン12の展開側(矢印A側)でスクリーン支持部材16と並列される。
【0038】
また、案内部材20は、図1,図2に示されるように、使用位置に回動された状態では、略台形状に形成されたリアウィンドウガラス102の縦縁部102B(Cピラー104)に沿って配置されるので、この状態では、一対の案内部材20の間隔が基端側から先端側に向けて徐々に狭くなる。
【0039】
ワイヤ22は、図1に示されるように、後述する駆動ユニット24から一方(左側)の案内部材20の基端側を通って一方の案内部材20の先端側に設けられたプーリ58に至っている。また、このワイヤ22は、この一方のプーリ58に巻き掛けられてから一方の案内部材20の基端側を通って他方(右側)の案内部材20の基端側に至り、他方の案内部材20の先端側に設けられたプーリ58に至っている。さらに、このワイヤ22は、この他方のプーリ58に巻き掛けられてから他方の案内部材20の基端側を通って駆動ユニット24に至っている。
【0040】
また、一方(左側)の案内部材20に沿って延びるワイヤ22の一部には、一方の移動部材18が固定されており、他方(右側)の案内部材20に沿って延びるワイヤ22の一部には、他方の移動部材18が固定されている。
【0041】
駆動ユニット24は、ワイヤ22を挟持すると共に、ワイヤ22を一方及び他方へ送り出すにように構成されている。これにより、ワイヤ22は、循環移動するようになっている。なお、駆動ユニット24には、この駆動ユニット24の駆動制御するECU60(Electronic Control Unit)が隣接して設けられている。
【0042】
そして、この遮光装置10では、図1に示されるように、駆動ユニット24によってワイヤ22が他方(右側)の案内部材20へ送り出されると、移動部材18が案内部材20に沿って先端側へ移動され、スクリーン支持部材16が上限位置に移動される。また、これにより、巻取部材36を付勢する付勢手段の付勢力に対抗してスクリーン12が引き出されて、このスクリーン12がリアウィンドウガラス102の室内側で展開され、リアウィンドウガラス102が遮光される。
【0043】
一方、この遮光装置10では、図2に示されるように、駆動ユニット24によってワイヤ22が一方(左側)の案内部材20へ送り出されると、移動部材18が案内部材20に沿って基端側(矢印B側)へ移動され、スクリーン支持部材16が下限位置に移動される。また、これにより、巻取機構14の巻取部材36を付勢する付勢手段の付勢力によりスクリーン12が巻取部材36に巻き取られる。
【0044】
遮光板26(補助遮光部材)は、リアウィンドウガラス102の上縁部102Aとスクリーン12の展開側の端部12A(上端部)との間の隙間を覆うためのものであり、フエルトや樹脂板で構成されている。この遮光板26は、図10に示されるように、スクリーン支持部材16に回動軸62により回動可能に支持されており、スクリーン12と重なるように傾倒した傾倒位置(図11(A)参照)と、スクリーン12に対して起立した起立位置(図11(C)参照)とを取り得るようになっている。
【0045】
連動機構28は、スクリーン支持部材16の上限位置への移動に連動して遮光板26を回動させるためのものであり、操作部材64を有している。操作部材64は、支持軸38よりもスクリーン12の巻取側(矢印B側)に配置されると共に支持軸38と平行に設けられており、且つ、支持軸38の移動部材18側に固定された固定部66から移動部材18と反対側(スクリーン支持部材16の幅方向内側)に向けて延出されている。
【0046】
操作部材64の先端側には、遮光板26に接触して操作するための第一操作面64Aが形成されている。この第一操作面64Aは、展開状態にあるスクリーン12と略平行な平面で構成されている。
【0047】
また、操作部材64における第一操作面64Aよりも基端側には、第二操作面64Bが形成されている。この第二操作面64Bは、操作部材64の基端側に向かうに従って徐々に支持軸38側を向くように捩られた構成とされている。
【0048】
さらに、操作部材64における第二操作面64Bよりも基端側には、第三操作面64Cが形成されている。この第三操作面64Cは、展開状態にあるスクリーン12の法線方向に沿う平面で構成されている。
【0049】
そして、この遮光装置10では、図11(A)に示されるように、移動部材18が案内部材20の基端側に位置されているときには、一対の案内部材20の基端側の間隔が広いことにより、支持軸38がスクリーン支持部材16から引き出されて突出される。また、このときには、スクリーン12と遮光板26との間に第一操作面64Aが挿入された状態とされ、遮光板26は、その自重により、スクリーン12と重なるように傾倒した傾倒位置に位置される。
【0050】
一方、図11(B)に示されるように、移動部材18が案内部材20の長手方向中央側に移動されると、一対の案内部材20の先端側の間隔が徐々に狭まることにより、支持軸38がスクリーン支持部材16の内部に押し込まれて収容方向に移動する。また、支持軸38が収容方向に移動されると、スクリーン12と遮光板26との間に第二操作面64Bが挿入されて、遮光板26が徐々に起立される。
【0051】
そして、図11(C)に示されるように、移動部材18が案内部材20の先端側に移動されると、一対の案内部材20の先端側の間隔が狭いことにより、支持軸38がスクリーン支持部材16の内部に押し込まれて収容される。また、支持軸38がスクリーン支持部材16の内部に収容されると、スクリーン12と遮光板26との間に第三操作面64Cが挿入されて、遮光板26がスクリーン12に対して起立した起立位置に位置される。
【0052】
この状態では、図1に示されるように、遮光板26によってリアウィンドウガラス102の上縁部102Aとスクリーン12の展開側の端部12A(上端部)との間の隙間が覆われて、リアウィンドウガラス102に対する遮光性が向上される。
【0053】
ベース部材30は、図1,図2に示されるように、スクリーン12の幅方向に延びる筒状(パイプ状)に形成されており、その軸方向両端側に配置されたブラケット34により車体に固定される。
【0054】
ブラケット32は、ベース部材30の軸方向中央部に固定されており、車体に対してベース部材30の軸方向中央部を支持する構成とされている。また、このブラケット32には、駆動ユニット24及びECU60が固定されている。
【0055】
ブラケット34は、図8,図9に示されるように、車体に固定される車体固定部34Aと、ベース部材30が固定されるベース部材固定部34Bと、ベース部材30に対して巻取部材36を支持する巻取部材支持部34Cと、ベース部材30に対してフロントパッケージトレイ72を支持するためのフロントパッケージトレイ支持部34Dと、ベース部材30に対して回動アーム50を回動可能に支持する回動支持部34Eとを有して構成されている。
【0056】
回動支持部34Eは、図6,図7に示されるように、巻取部材36よりもスクリーン12の展開側(矢印A側)に配置されると共に、スクリーン12の幅方向端部12Cよりも幅方向内側に配置されている。
【0057】
また、この回動支持部34Eは、図4に示されるように、ベース部材30の幅方向における巻取部材支持部34Cとベース部材30の幅方向端部30Aとの間に配置されている。つまり、回動支持部34Eは、ベース部材30の幅方向における巻取部材支持部34Cとベース部材30の幅方向端部30Aとの間の領域Cとベース部材30の幅方向にオーバラップして配置されている。さらに、この回動支持部34Eは、図5に示されるように、フロントパッケージトレイ72よりも車両上下方向下側に配置されている。
【0058】
この回動支持部34Eは、図5に示されるように、遮光装置10の車両100への搭載状態では、僅かに車両後側を向くように水平方向に対して傾斜されており、これにより、この回動支持部34Eに回動可能に支持された回動アーム50(第一回動アーム部52)の回動軸53は、車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜されている。なお、リアウィンドウガラス102は、車両前後方向後側に向かうに従って車両上下方向下側に向かうように傾斜されている。
【0059】
次に、本発明の一実施形態の作用効果について説明する。
【0060】
この遮光装置10によれば、案内部材20が回動支持部34Eに対して回動可能とされており、この案内部材20は、図1,図2に示されるように、遮光装置10の車両搭載後の通常使用状態では、使用位置(スクリーン12に対する幅方向外側でリアウィンドウガラス102の縦縁部102Bに沿って配置される位置)に位置される。一方、遮光装置10を車体に組み付ける際には、図3に示されるように、この案内部材20を格納位置(スクリーン支持部材16よりもスクリーン12の展開側でスクリーン支持部材16と並列された位置)に位置させることができる。
【0061】
ここで、案内部材20に連結された回動アーム50を回動可能に支持する回動支持部34Eは、図6に示されるように、スクリーン12の幅方向端部12Cよりも幅方向内側に配置されている。
【0062】
従って、案内部材20が使用位置に位置された場合の案内部材20の基端側と回動支持部34Eとの間の長さ、すなわち、回動アーム50のアーム長Laが確保されているので、図7に示されるように、このアーム長Laが確保された回動アーム50の回動を伴って案内部材20を格納位置とさせた場合には、この回動アーム50のアーム長Laが確保された分、案内部材20をスクリーン12の展開側(矢印A側)に位置させることができる。
【0063】
また、図5に示されるように、この回動アーム50の回動軸53は、車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜されている。従って、上述のように、格納位置にある案内部材20をよりスクリーン12の展開側(矢印A側)に位置させた場合には、案内部材20と、この案内部材20の車両上下方向下側に配置されるフロントパッケージトレイ72との間の隙間78を確保することができる。
【0064】
従って、遮光装置10を車体に組み付けてから、案内部材20の車両上下方向下側にフロントパッケージトレイ72を挿入する際には、フロントパッケージトレイ72が案内部材20と干渉することを抑制することができる。この結果、遮光装置10を車体に組み付けてからフロントパッケージトレイ72を車体に組み付ける場合でも、フロントパッケージトレイ72の車体への組付性を良好にできる。
【0065】
特に、図7に示されるように、回動支持部34Eが巻取部材36よりもスクリーン12の展開側(矢印A側)に配置されているので、格納位置にある案内部材20をより一層、スクリーン12の展開側に位置させることができる。これにより、図5に示される案内部材20とフロントパッケージトレイ72との間の隙間78をより一層確保することができ、フロントパッケージトレイ72の車体への組付性をより一層良好にできる。
【0066】
ところで、仮に、フロントパッケージトレイ72と同一高さに回動支持部34Eが位置された場合には、この回動支持部34Eを避けるようにフロントパッケージトレイ72に大きく切欠きを設ける必要がある。
【0067】
これに対し、この遮光装置10によれば、図5,図6,図8,図9に示されるように、回動アーム50の第一回動アーム52と第二回動アーム部54とが回動軸53の軸線方向にオフセットされてフロントパッケージトレイ72の車両上下方向下側と上側とにそれぞれ配置されている。従って、フロントパッケージトレイ72には、連結アーム部56の移動軌跡上に切欠き80を設けるだけで済むので、フロントパッケージトレイ72に必要な切欠き80の大きさを小さくすることができる。
【0068】
また、この遮光装置10によれば、回動支持部34Eは、図4に示されるように、ベース部材30の幅方向における巻取部材支持部34Cとベース部材30の幅方向端部30Aとの間に配置されているので、遮光装置10の幅方向端部の構成を簡素化、小型化できる。
【0069】
さらに、この遮光装置10によれば、ブラケット34には、図8,図9に示されるように、ベース部材30に対して巻取部材36を支持する巻取部材支持部34Cと、ベース部材30に対してフロントパッケージトレイ72を支持するためのフロントパッケージトレイ支持部34Dと、ベース部材30に対して回動アーム50を回動可能に支持する回動支持部34Eとが形成されているので、ブラケット34の周辺部の構成を簡素化、小型化できる。
【0070】
なお、上記実施形態において、巻取部材支持部34Cと、フロントパッケージトレイ支持部34Dと、回動支持部34Eとのうちいずれかは、ブラケット34と別体に構成されて、ベース部材30に設けられていても良い。
【0071】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0072】
10・・・遮光装置、12・・・スクリーン(遮光部材)、14・・・巻取機構、16・・・スクリーン支持部材(支持部材の一部)、18・・・移動部材、20・・・案内部材、22・・・ワイヤ、24・・・駆動ユニット、26・・・遮光板、28・・・連動機構、30・・・ベース部材、32,34・・・ブラケット、34A・・・車体固定部、34B・・・ベース部材固定部、34C・・・巻取部材支持部、34D・・・フロントパッケージトレイ支持部、34E・・・回動支持部、36・・・巻取部材、38・・・支持軸、40・・・連結部、50・・・回動アーム、52・・・第一回動アーム部、53・・・回動軸、54・・・第二回動アーム部、56・・・連結アーム部、58・・・プーリ、62・・・回動軸、64・・・操作部材、66・・・固定部、70・・・パッケージトレイ、72・・・フロントパッケージトレイ、74・・・リアパッケージトレイ、76・・・スリット、78・・・隙間
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車室後方にパッケージトレイ(後棚)を有する車両のリアウィンドウガラスを遮光するための遮光装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−126143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種の遮光装置が搭載される車両においては、パッケージトレイがフロントパッケージトレイとリアパッケージトレイとに分割されている場合がある。また、この車両において、遮光装置を車体に組み付けてからフロントパッケージトレイを車体に組み付ける場合には、このフロントパッケージトレイの車体への組付性が良好であることが望ましい。
【0005】
本発明は、上記事情を考慮し、遮光装置を車体に組み付けてからフロントパッケージトレイを車体に組み付ける場合でも、フロントパッケージトレイの車体への組付性を良好にできる遮光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の遮光装置は、シート状に形成されると共に展開側と反対側の端部が巻取部材に固定されて前記巻取部材に巻き取られ、車両前後方向後側に向かうに従って車両上下方向下側に向かうように傾斜された車室後方のリアウィンドウガラスを遮光するための遮光部材と、前記遮光部材の幅方向に延び、前記遮光部材の展開側の端部を支持する支持部材と、前記支持部材に一体移動可能に設けられた移動部材と、前記リアウィンドウガラスの下端部に対する車両前後方向前側に設けられたパッケージトレイの車両前後方向前側を構成するフロントパッケージトレイよりも車両上下方向上側に配置されて、前記移動部材を前記リアウィンドウガラスの縦縁部に沿って案内するための案内部材と、前記遮光部材の幅方向端部よりも幅方向内側に配置された回動支持部と、車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜する回動軸を中心として基端側が前記回動支持部に回動可能に連結されると共に、回動端側が前記案内部材の基端側と連結され、且つ、前記案内部材が前記遮光部材に対する幅方向外側で前記リアウィンドウガラスの縦縁部に沿って配置される使用位置と、前記支持部材よりも前記遮光部材の展開側で前記支持部材と並列される格納位置とを取り得るように、前記案内部材を前記回動支持部に対して回動可能に支持する回動アームと、を備えている。
【0007】
この遮光装置によれば、案内部材が回動支持部に対して回動可能とされており、この案内部材は、遮光装置の車両搭載後の通常使用状態では、使用位置(遮光部材に対する幅方向外側でリアウィンドウガラスの縦縁部に沿って配置される位置)に位置される。一方、遮光装置を車体に組み付ける際には、この案内部材を格納位置(支持部材よりも遮光部材の展開側で支持部材と並列された位置)に位置させることができる。
【0008】
ここで、案内部材に連結された回動アームを回動可能に支持する回動支持部は、遮光部材の幅方向端部よりも幅方向内側に配置されている。従って、案内部材が使用位置に位置された場合の案内部材の基端側と回動支持部との間の長さ、すなわち、回動アームのアーム長が確保されているので、このアーム長が確保された回動アームの回動を伴って案内部材を格納位置とさせた場合には、この回動アームのアーム長が確保された分、案内部材を遮光部材の展開側に位置させることができる。
【0009】
また、この回動アームの回動軸は、車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜されている。従って、上述のように、格納位置にある案内部材をより遮光部材の展開側に位置させた場合には、案内部材と、この案内部材の車両上下方向下側に配置されるフロントパッケージトレイとの間の隙間を確保することができる。
【0010】
従って、遮光装置を車体に組み付けてから、案内部材の車両上下方向下側にフロントパッケージトレイを挿入する際には、フロントパッケージトレイが案内部材と干渉することを抑制することができる。この結果、遮光装置を車体に組み付けてからフロントパッケージトレイを車体に組み付ける場合でも、フロントパッケージトレイの車体への組付性を良好にできる。
【0011】
請求項2に記載の遮光装置は、請求項1に記載の遮光装置おいて、前記回動支持部が、前記巻取部材よりも前記遮光部材の展開側に配置された構成とされている。
【0012】
この遮光装置によれば、回動支持部が巻取部材よりも遮光部材の展開側に配置されているので、格納位置にある案内部材をより一層、遮光部材の展開側に位置させることができる。これにより、案内部材とフロントパッケージトレイとの間の隙間をより一層確保することができ、フロントパッケージトレイの車体への組付性をより一層良好にできる。
【0013】
請求項3に記載の遮光装置は、請求項1又は請求項2に記載の遮光装置において、前記回動支持部が、前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向下側に配置され、前記回動アームが、前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向下側に配置され、基端側が前記回動支持部に回動可能に連結された第一回動アーム部と、前記第一回動アーム部に対して前記回動軸の軸線方向にオフセットされて前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向上側に配置され、回動端側が前記案内部材の基端側に連結された第二回動アーム部と、前記第一回動アーム部の回動端側と前記第二回動アーム部の基端側とを連結する連結アーム部とを有する構成とされている。
【0014】
仮に、フロントパッケージトレイと同一高さに回動支持部が位置された場合には、この回動支持部を避けるようにフロントパッケージトレイに大きく切欠きを設ける必要がある。
【0015】
これに対し、この遮光装置によれば、回動アームの第一回動アーム部と第二回動アーム部とが回動軸の軸線方向にオフセットされてフロントパッケージトレイの車両上下方向下側と上側とにそれぞれ配置されている。従って、フロントパッケージトレイには、連結アーム部の移動軌跡上に切欠きを設けるだけで済むので、フロントパッケージトレイに必要な切欠きの大きさを小さくすることができる。
【0016】
請求項4に記載の遮光装置は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の遮光装置において、前記遮光部材の幅方向に延び、車体に支持されるベース部材と、前記ベース部材に対して前記巻取部材の軸方向端部を支持する巻取部材支持部と、を備え、前記回動支持部が、前記ベース部材の幅方向における前記巻取部材支持部と前記ベース部材の幅方向端部との間に配置された構成とされている。
【0017】
この遮光装置によれば、回動支持部は、ベース部材の幅方向における巻取部材支持部とベース部材の幅方向端部との間に配置されているので、遮光装置の幅方向端部の構成を簡素化、小型化できる。
【0018】
請求項5に記載の遮光装置は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遮光装置において、前記遮光部材の幅方向に延びるベース部材と、前記ベース部材を車体に対して支持するためのブラケットと、を備え、前記ブラケットに、前記ベース部材に対して前記巻取部材を支持する巻取部材支持部と、前記ベース部材に対して前記フロントパッケージトレイを支持するためのフロントパッケージトレイ支持部と、前記回動支持部とのうち少なくともいずれかが形成された構成とされている。
【0019】
この遮光装置によれば、ブラケットには、ベース部材に対して巻取部材を支持する巻取部材支持部と、ベース部材に対してフロントパッケージトレイを支持するためのフロントパッケージトレイ支持部と、回動支持部とのうち少なくともいずれかが形成されているので、ブラケットの周辺部の構成を簡素化、小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、スクリーンが展開された状態を示す全体斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、スクリーンが巻き取られた状態を示す全体斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が格納位置に回動された状態を示す全体斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が格納位置に回動された状態を示す部分斜視図である。
【図5】本実施形態に係る案内部材が格納位置に回動された状態で遮光装置が車両へ搭載された状態を示す全体側面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が使用位置に回動された状態の部分拡大図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が格納位置に回動された状態の部分拡大図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が使用位置に回動された状態の部分斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、案内部材が格納位置に回動された状態の部分斜視図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る遮光装置において、遮光板及び連動機構の構成を示す部分斜視図である。
【図11】本実施形態に係る遮光板及び連動機構の構成において、(A)は、遮光板が傾倒位置にある状態を示す部分斜視図であり、(B)は、遮光板が傾倒位置と起立位置との中間にある状態を示す部分斜視図であり、(C)は、遮光板が起立位置にある状態を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
【0022】
本発明の一実施形態に係る遮光装置10は、図1,図2に示されるように、例えば、乗用自動車等の車両100における車室後方に設けられたリアウィンドウガラス102を遮光するために用いられるものであり、リアウィンドウガラス102の車室内側に設置される。
【0023】
この遮光装置10は、遮光部材としてのスクリーン12と、巻取機構14と、スクリーン支持部材16と、一対の移動部材18と、一対の案内部材20と、ワイヤ22と、駆動ユニット24と、遮光板26と、一対の連動機構28と、ベース部材30と、ブラケット34と、一対のブラケット34を主要な構成として備えている。
【0024】
なお、この遮光装置10は、概略左右対称の構成とされており、ここでは、主として遮光装置10の左側の構成について説明し、遮光装置10の右側の構成については説明を省略する。
【0025】
また、理解の容易のために、図1では、案内部材20の先端側が切り欠かれて示されている。さらに、各図において示される矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、この遮光装置10が車両に搭載された場合の車両前後方向前側、車両上下方向上側、車両幅方向外側(左側)を示している。
【0026】
スクリーン12は、リアウィンドウガラス102を車室内側(鉛直方向下側)から遮光するためのものであり、遮光性を有するシート状に形成されている。このスクリーン12は、展開側の端部12A(上端部)と反対側の端部12B(下端部)が後述する巻取部材36に固定されている。そして、このスクリーン12は、この巻取部材36に巻き取り可能とされている。
【0027】
巻取機構14は、スクリーン12を巻き取るための巻取部材36を有している。この巻取部材36は、スクリーン12の幅方向に沿って延びており、図示しない渦巻きコイルスプリング等の付勢手段によってスクリーン12を巻き取る方向に付勢されている。
【0028】
スクリーン支持部材16は、スクリーン12の幅方向に延びる筒状に構成されている。このスクリーン支持部材16は、スクリーン12の展開側の端部12Aにおける幅方向一端から他端に亘って固定されて、このスクリーン12の展開側の端部12Aを支持している。
【0029】
また、このスクリーン支持部材16は、図10に示されるように、その幅方向両側に支持軸38をそれぞれ有している。この支持軸38は、スクリーン支持部材16の幅方向両側の内部に挿入されており、スクリーン支持部材16の長手方向にスライド可能とされている。この支持軸38の具体的な動作構成については、後述の連動機構28と併せて説明する。なお、本実施形態では、この支持軸38と、スクリーン支持部材16とによって、本発明における支持部材が構成されている。
【0030】
移動部材18は、支持軸38の突出端側に連結部40を介して回動可能に連結されており、この支持軸38を有するスクリーン支持部材16と一体移動可能とされている。
【0031】
案内部材20は、レール状に形成されており、移動部材18を長手方向に移動可能に案内している。この案内部材20は、図5に示されるように、遮光装置10の車両100への搭載状態では、フロントパッケージトレイ72よりも車両上下方向上側に配置される。
【0032】
なお、フロントパッケージトレイ72は、パッケージトレイ70の車両前後方向前側を構成しており、このパッケージトレイ70は、このフロントパッケージトレイ72とリアパッケージトレイ74とに分割されている。
【0033】
また、このパッケージトレイ70は、リアウィンドウガラス102の下端部に対する車両前後方向前側に設けられており、フロントパッケージトレイ72とリアパッケージトレイ74との間は、スクリーン12が出入するスリット76として構成されている。
【0034】
また、案内部材20には、図6〜図9に示されるように、回動アーム50が一体に設けられており、案内部材20は、この回動アーム50によって後述する回動支持部34Eに対して回動可能に支持されている。
【0035】
つまり、回動アーム50は、第一回動アーム部52と、第二回動アーム部54と、連結アーム部56とを有して構成されている。第一回動アーム部52は、フロントパッケージトレイ72よりも車両上下方向下側に配置され、その基端側は、後述する回動支持部34Eに回動軸53により回動可能に連結されている。
【0036】
第二回動アーム部54は、第一回動アーム部52に対して回動軸53の軸線方向にオフセットされており、フロントパッケージトレイ72よりも車両上下方向上側に配置される。この第二回動アーム部54の回動端側は、案内部材20の基端側に連結されている。連結アーム部56は、回動軸53の軸線方向に沿って延び、第一回動アーム部52の回動端側と第二回動アーム部54の基端側とを連結している。
【0037】
そして、案内部材20は、この回動アーム50の回動を伴って、図6,図8に示される使用位置(図1,図2も参照)と、図7,図9に示される格納位置(図3〜図5も参照)とを取り得るようになっている。より具体的には、この案内部材20は、使用位置では、図1,図2に示されるように、スクリーン12に対する幅方向外側でリアウィンドウガラス102の縦縁部102Bに沿って配置され(スクリーン12の展開方向に延び)、格納位置では、図3〜図5,図7,図9に示されるように、スクリーン支持部材16よりもスクリーン12の展開側(矢印A側)でスクリーン支持部材16と並列される。
【0038】
また、案内部材20は、図1,図2に示されるように、使用位置に回動された状態では、略台形状に形成されたリアウィンドウガラス102の縦縁部102B(Cピラー104)に沿って配置されるので、この状態では、一対の案内部材20の間隔が基端側から先端側に向けて徐々に狭くなる。
【0039】
ワイヤ22は、図1に示されるように、後述する駆動ユニット24から一方(左側)の案内部材20の基端側を通って一方の案内部材20の先端側に設けられたプーリ58に至っている。また、このワイヤ22は、この一方のプーリ58に巻き掛けられてから一方の案内部材20の基端側を通って他方(右側)の案内部材20の基端側に至り、他方の案内部材20の先端側に設けられたプーリ58に至っている。さらに、このワイヤ22は、この他方のプーリ58に巻き掛けられてから他方の案内部材20の基端側を通って駆動ユニット24に至っている。
【0040】
また、一方(左側)の案内部材20に沿って延びるワイヤ22の一部には、一方の移動部材18が固定されており、他方(右側)の案内部材20に沿って延びるワイヤ22の一部には、他方の移動部材18が固定されている。
【0041】
駆動ユニット24は、ワイヤ22を挟持すると共に、ワイヤ22を一方及び他方へ送り出すにように構成されている。これにより、ワイヤ22は、循環移動するようになっている。なお、駆動ユニット24には、この駆動ユニット24の駆動制御するECU60(Electronic Control Unit)が隣接して設けられている。
【0042】
そして、この遮光装置10では、図1に示されるように、駆動ユニット24によってワイヤ22が他方(右側)の案内部材20へ送り出されると、移動部材18が案内部材20に沿って先端側へ移動され、スクリーン支持部材16が上限位置に移動される。また、これにより、巻取部材36を付勢する付勢手段の付勢力に対抗してスクリーン12が引き出されて、このスクリーン12がリアウィンドウガラス102の室内側で展開され、リアウィンドウガラス102が遮光される。
【0043】
一方、この遮光装置10では、図2に示されるように、駆動ユニット24によってワイヤ22が一方(左側)の案内部材20へ送り出されると、移動部材18が案内部材20に沿って基端側(矢印B側)へ移動され、スクリーン支持部材16が下限位置に移動される。また、これにより、巻取機構14の巻取部材36を付勢する付勢手段の付勢力によりスクリーン12が巻取部材36に巻き取られる。
【0044】
遮光板26(補助遮光部材)は、リアウィンドウガラス102の上縁部102Aとスクリーン12の展開側の端部12A(上端部)との間の隙間を覆うためのものであり、フエルトや樹脂板で構成されている。この遮光板26は、図10に示されるように、スクリーン支持部材16に回動軸62により回動可能に支持されており、スクリーン12と重なるように傾倒した傾倒位置(図11(A)参照)と、スクリーン12に対して起立した起立位置(図11(C)参照)とを取り得るようになっている。
【0045】
連動機構28は、スクリーン支持部材16の上限位置への移動に連動して遮光板26を回動させるためのものであり、操作部材64を有している。操作部材64は、支持軸38よりもスクリーン12の巻取側(矢印B側)に配置されると共に支持軸38と平行に設けられており、且つ、支持軸38の移動部材18側に固定された固定部66から移動部材18と反対側(スクリーン支持部材16の幅方向内側)に向けて延出されている。
【0046】
操作部材64の先端側には、遮光板26に接触して操作するための第一操作面64Aが形成されている。この第一操作面64Aは、展開状態にあるスクリーン12と略平行な平面で構成されている。
【0047】
また、操作部材64における第一操作面64Aよりも基端側には、第二操作面64Bが形成されている。この第二操作面64Bは、操作部材64の基端側に向かうに従って徐々に支持軸38側を向くように捩られた構成とされている。
【0048】
さらに、操作部材64における第二操作面64Bよりも基端側には、第三操作面64Cが形成されている。この第三操作面64Cは、展開状態にあるスクリーン12の法線方向に沿う平面で構成されている。
【0049】
そして、この遮光装置10では、図11(A)に示されるように、移動部材18が案内部材20の基端側に位置されているときには、一対の案内部材20の基端側の間隔が広いことにより、支持軸38がスクリーン支持部材16から引き出されて突出される。また、このときには、スクリーン12と遮光板26との間に第一操作面64Aが挿入された状態とされ、遮光板26は、その自重により、スクリーン12と重なるように傾倒した傾倒位置に位置される。
【0050】
一方、図11(B)に示されるように、移動部材18が案内部材20の長手方向中央側に移動されると、一対の案内部材20の先端側の間隔が徐々に狭まることにより、支持軸38がスクリーン支持部材16の内部に押し込まれて収容方向に移動する。また、支持軸38が収容方向に移動されると、スクリーン12と遮光板26との間に第二操作面64Bが挿入されて、遮光板26が徐々に起立される。
【0051】
そして、図11(C)に示されるように、移動部材18が案内部材20の先端側に移動されると、一対の案内部材20の先端側の間隔が狭いことにより、支持軸38がスクリーン支持部材16の内部に押し込まれて収容される。また、支持軸38がスクリーン支持部材16の内部に収容されると、スクリーン12と遮光板26との間に第三操作面64Cが挿入されて、遮光板26がスクリーン12に対して起立した起立位置に位置される。
【0052】
この状態では、図1に示されるように、遮光板26によってリアウィンドウガラス102の上縁部102Aとスクリーン12の展開側の端部12A(上端部)との間の隙間が覆われて、リアウィンドウガラス102に対する遮光性が向上される。
【0053】
ベース部材30は、図1,図2に示されるように、スクリーン12の幅方向に延びる筒状(パイプ状)に形成されており、その軸方向両端側に配置されたブラケット34により車体に固定される。
【0054】
ブラケット32は、ベース部材30の軸方向中央部に固定されており、車体に対してベース部材30の軸方向中央部を支持する構成とされている。また、このブラケット32には、駆動ユニット24及びECU60が固定されている。
【0055】
ブラケット34は、図8,図9に示されるように、車体に固定される車体固定部34Aと、ベース部材30が固定されるベース部材固定部34Bと、ベース部材30に対して巻取部材36を支持する巻取部材支持部34Cと、ベース部材30に対してフロントパッケージトレイ72を支持するためのフロントパッケージトレイ支持部34Dと、ベース部材30に対して回動アーム50を回動可能に支持する回動支持部34Eとを有して構成されている。
【0056】
回動支持部34Eは、図6,図7に示されるように、巻取部材36よりもスクリーン12の展開側(矢印A側)に配置されると共に、スクリーン12の幅方向端部12Cよりも幅方向内側に配置されている。
【0057】
また、この回動支持部34Eは、図4に示されるように、ベース部材30の幅方向における巻取部材支持部34Cとベース部材30の幅方向端部30Aとの間に配置されている。つまり、回動支持部34Eは、ベース部材30の幅方向における巻取部材支持部34Cとベース部材30の幅方向端部30Aとの間の領域Cとベース部材30の幅方向にオーバラップして配置されている。さらに、この回動支持部34Eは、図5に示されるように、フロントパッケージトレイ72よりも車両上下方向下側に配置されている。
【0058】
この回動支持部34Eは、図5に示されるように、遮光装置10の車両100への搭載状態では、僅かに車両後側を向くように水平方向に対して傾斜されており、これにより、この回動支持部34Eに回動可能に支持された回動アーム50(第一回動アーム部52)の回動軸53は、車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜されている。なお、リアウィンドウガラス102は、車両前後方向後側に向かうに従って車両上下方向下側に向かうように傾斜されている。
【0059】
次に、本発明の一実施形態の作用効果について説明する。
【0060】
この遮光装置10によれば、案内部材20が回動支持部34Eに対して回動可能とされており、この案内部材20は、図1,図2に示されるように、遮光装置10の車両搭載後の通常使用状態では、使用位置(スクリーン12に対する幅方向外側でリアウィンドウガラス102の縦縁部102Bに沿って配置される位置)に位置される。一方、遮光装置10を車体に組み付ける際には、図3に示されるように、この案内部材20を格納位置(スクリーン支持部材16よりもスクリーン12の展開側でスクリーン支持部材16と並列された位置)に位置させることができる。
【0061】
ここで、案内部材20に連結された回動アーム50を回動可能に支持する回動支持部34Eは、図6に示されるように、スクリーン12の幅方向端部12Cよりも幅方向内側に配置されている。
【0062】
従って、案内部材20が使用位置に位置された場合の案内部材20の基端側と回動支持部34Eとの間の長さ、すなわち、回動アーム50のアーム長Laが確保されているので、図7に示されるように、このアーム長Laが確保された回動アーム50の回動を伴って案内部材20を格納位置とさせた場合には、この回動アーム50のアーム長Laが確保された分、案内部材20をスクリーン12の展開側(矢印A側)に位置させることができる。
【0063】
また、図5に示されるように、この回動アーム50の回動軸53は、車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜されている。従って、上述のように、格納位置にある案内部材20をよりスクリーン12の展開側(矢印A側)に位置させた場合には、案内部材20と、この案内部材20の車両上下方向下側に配置されるフロントパッケージトレイ72との間の隙間78を確保することができる。
【0064】
従って、遮光装置10を車体に組み付けてから、案内部材20の車両上下方向下側にフロントパッケージトレイ72を挿入する際には、フロントパッケージトレイ72が案内部材20と干渉することを抑制することができる。この結果、遮光装置10を車体に組み付けてからフロントパッケージトレイ72を車体に組み付ける場合でも、フロントパッケージトレイ72の車体への組付性を良好にできる。
【0065】
特に、図7に示されるように、回動支持部34Eが巻取部材36よりもスクリーン12の展開側(矢印A側)に配置されているので、格納位置にある案内部材20をより一層、スクリーン12の展開側に位置させることができる。これにより、図5に示される案内部材20とフロントパッケージトレイ72との間の隙間78をより一層確保することができ、フロントパッケージトレイ72の車体への組付性をより一層良好にできる。
【0066】
ところで、仮に、フロントパッケージトレイ72と同一高さに回動支持部34Eが位置された場合には、この回動支持部34Eを避けるようにフロントパッケージトレイ72に大きく切欠きを設ける必要がある。
【0067】
これに対し、この遮光装置10によれば、図5,図6,図8,図9に示されるように、回動アーム50の第一回動アーム52と第二回動アーム部54とが回動軸53の軸線方向にオフセットされてフロントパッケージトレイ72の車両上下方向下側と上側とにそれぞれ配置されている。従って、フロントパッケージトレイ72には、連結アーム部56の移動軌跡上に切欠き80を設けるだけで済むので、フロントパッケージトレイ72に必要な切欠き80の大きさを小さくすることができる。
【0068】
また、この遮光装置10によれば、回動支持部34Eは、図4に示されるように、ベース部材30の幅方向における巻取部材支持部34Cとベース部材30の幅方向端部30Aとの間に配置されているので、遮光装置10の幅方向端部の構成を簡素化、小型化できる。
【0069】
さらに、この遮光装置10によれば、ブラケット34には、図8,図9に示されるように、ベース部材30に対して巻取部材36を支持する巻取部材支持部34Cと、ベース部材30に対してフロントパッケージトレイ72を支持するためのフロントパッケージトレイ支持部34Dと、ベース部材30に対して回動アーム50を回動可能に支持する回動支持部34Eとが形成されているので、ブラケット34の周辺部の構成を簡素化、小型化できる。
【0070】
なお、上記実施形態において、巻取部材支持部34Cと、フロントパッケージトレイ支持部34Dと、回動支持部34Eとのうちいずれかは、ブラケット34と別体に構成されて、ベース部材30に設けられていても良い。
【0071】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0072】
10・・・遮光装置、12・・・スクリーン(遮光部材)、14・・・巻取機構、16・・・スクリーン支持部材(支持部材の一部)、18・・・移動部材、20・・・案内部材、22・・・ワイヤ、24・・・駆動ユニット、26・・・遮光板、28・・・連動機構、30・・・ベース部材、32,34・・・ブラケット、34A・・・車体固定部、34B・・・ベース部材固定部、34C・・・巻取部材支持部、34D・・・フロントパッケージトレイ支持部、34E・・・回動支持部、36・・・巻取部材、38・・・支持軸、40・・・連結部、50・・・回動アーム、52・・・第一回動アーム部、53・・・回動軸、54・・・第二回動アーム部、56・・・連結アーム部、58・・・プーリ、62・・・回動軸、64・・・操作部材、66・・・固定部、70・・・パッケージトレイ、72・・・フロントパッケージトレイ、74・・・リアパッケージトレイ、76・・・スリット、78・・・隙間
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状に形成されると共に展開側と反対側の端部が巻取部材に固定されて前記巻取部材に巻き取られ、車両前後方向後側に向かうに従って車両上下方向下側に向かうように傾斜された車室後方のリアウィンドウガラスを遮光するための遮光部材と、
前記遮光部材の幅方向に延び、前記遮光部材の展開側の端部を支持する支持部材と、
前記支持部材に一体移動可能に設けられた移動部材と、
前記リアウィンドウガラスの下端部に対する車両前後方向前側に設けられたパッケージトレイの車両前後方向前側を構成するフロントパッケージトレイよりも車両上下方向上側に配置されて、前記移動部材を前記リアウィンドウガラスの縦縁部に沿って案内するための案内部材と、
前記遮光部材の幅方向端部よりも幅方向内側に配置された回動支持部と、
車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜する回動軸を中心として基端側が前記回動支持部に回動可能に連結されると共に、回動端側が前記案内部材の基端側と連結され、且つ、前記案内部材が前記遮光部材に対する幅方向外側で前記リアウィンドウガラスの縦縁部に沿って配置される使用位置と、前記支持部材よりも前記遮光部材の展開側で前記支持部材と並列される格納位置とを取り得るように、前記案内部材を前記回動支持部に対して回動可能に支持する回動アームと、
を備えた遮光装置。
【請求項2】
前記回動支持部は、前記巻取部材よりも前記遮光部材の展開側に配置されている、
請求項1に記載の遮光装置。
【請求項3】
前記回動支持部は、前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向下側に配置され、
前記回動アームは、
前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向下側に配置され、基端側が前記回動支持部に回動可能に連結された第一回動アーム部と、
前記第一回動アーム部に対して前記回動軸の軸線方向にオフセットされて前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向上側に配置され、回動端側が前記案内部材の基端側に連結された第二回動アーム部と、
前記第一回動アーム部の回動端側と前記第二回動アーム部の基端側とを連結する連結アーム部とを有する、
請求項1又は請求項2に記載の遮光装置。
【請求項4】
前記遮光部材の幅方向に延び、車体に支持されるベース部材と、
前記ベース部材に対して前記巻取部材の軸方向端部を支持する巻取部材支持部と、
を備え、
前記回動支持部は、前記ベース部材の幅方向における前記巻取部材支持部と前記ベース部材の幅方向端部との間に配置されている、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の遮光装置。
【請求項5】
前記遮光部材の幅方向に延びるベース部材と、
前記ベース部材を車体に対して支持するためのブラケットと、
を備え、
前記ブラケットには、前記ベース部材に対して前記巻取部材を支持する巻取部材支持部と、前記ベース部材に対して前記フロントパッケージトレイを支持するためのフロントパッケージトレイ支持部と、前記回動支持部とのうち少なくともいずれかが形成されている、
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遮光装置。
【請求項1】
シート状に形成されると共に展開側と反対側の端部が巻取部材に固定されて前記巻取部材に巻き取られ、車両前後方向後側に向かうに従って車両上下方向下側に向かうように傾斜された車室後方のリアウィンドウガラスを遮光するための遮光部材と、
前記遮光部材の幅方向に延び、前記遮光部材の展開側の端部を支持する支持部材と、
前記支持部材に一体移動可能に設けられた移動部材と、
前記リアウィンドウガラスの下端部に対する車両前後方向前側に設けられたパッケージトレイの車両前後方向前側を構成するフロントパッケージトレイよりも車両上下方向上側に配置されて、前記移動部材を前記リアウィンドウガラスの縦縁部に沿って案内するための案内部材と、
前記遮光部材の幅方向端部よりも幅方向内側に配置された回動支持部と、
車両上下方向上側に向かうに従って車両前後方向後側に向かうように車両上下方向に対して傾斜する回動軸を中心として基端側が前記回動支持部に回動可能に連結されると共に、回動端側が前記案内部材の基端側と連結され、且つ、前記案内部材が前記遮光部材に対する幅方向外側で前記リアウィンドウガラスの縦縁部に沿って配置される使用位置と、前記支持部材よりも前記遮光部材の展開側で前記支持部材と並列される格納位置とを取り得るように、前記案内部材を前記回動支持部に対して回動可能に支持する回動アームと、
を備えた遮光装置。
【請求項2】
前記回動支持部は、前記巻取部材よりも前記遮光部材の展開側に配置されている、
請求項1に記載の遮光装置。
【請求項3】
前記回動支持部は、前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向下側に配置され、
前記回動アームは、
前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向下側に配置され、基端側が前記回動支持部に回動可能に連結された第一回動アーム部と、
前記第一回動アーム部に対して前記回動軸の軸線方向にオフセットされて前記フロントパッケージトレイよりも車両上下方向上側に配置され、回動端側が前記案内部材の基端側に連結された第二回動アーム部と、
前記第一回動アーム部の回動端側と前記第二回動アーム部の基端側とを連結する連結アーム部とを有する、
請求項1又は請求項2に記載の遮光装置。
【請求項4】
前記遮光部材の幅方向に延び、車体に支持されるベース部材と、
前記ベース部材に対して前記巻取部材の軸方向端部を支持する巻取部材支持部と、
を備え、
前記回動支持部は、前記ベース部材の幅方向における前記巻取部材支持部と前記ベース部材の幅方向端部との間に配置されている、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の遮光装置。
【請求項5】
前記遮光部材の幅方向に延びるベース部材と、
前記ベース部材を車体に対して支持するためのブラケットと、
を備え、
前記ブラケットには、前記ベース部材に対して前記巻取部材を支持する巻取部材支持部と、前記ベース部材に対して前記フロントパッケージトレイを支持するためのフロントパッケージトレイ支持部と、前記回動支持部とのうち少なくともいずれかが形成されている、
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の遮光装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−63229(P2011−63229A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218085(P2009−218085)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】
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