説明

選別機

【課題】振動篩いと風力とを併用している選別機において、簡単な構造でありながら、スクリーンの略全面に対するエアの供給(風速)を略均等に行うことができるようにし、以って、スクリーン上の未選別物に対する風選の精度(効率)を高めるようにすること。
【解決手段】振動篩機構1と風力選別機構2とを一体的に備えた選別機であって、振動篩機構1のスクリーン1Aの下方に、略直方体の空間を有するエア溜まり室3を少なくとも一つ設け、エア溜まり室3の上部に、所定の開口率のパンチングメタルプレート4を、所定の間隔Lを隔てて設け、エア溜まり室3の一側部であって、スクリーン1Aに向けたエアの吹き出し方向に直交する方向に開口されたエア吹き込み口5を設け、エア溜まり室3を乱流形成室に構成してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設廃材や資源ごみ等の廃棄物を精度よく選別(精選)する選別機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の選別機としては、振動篩いによる方法、風力による方法等が用いられている。
本発明は、振動篩いと風力とを併用している選別機を対象として、その改良をなさんとするものである。この種の選別機は、選別を行う廃棄物を振動篩いに供給し、これにブロワにより所定のエアを送りこんで、対象物を精度よく選別する。
【0003】
これからの廃棄物、特に建設廃材等の混合廃棄物の処理には、選別物の熱しゃく減量率が配慮されなければならない。即ち、熱しゃく減量率が5%以下であれば、安定型産業廃棄物として、低コストで安定型最終処分ができる。因みに、熱しゃく減量率が5%以上であれば、管理型最終処分場で処理しなければならず、コストアップとなる。また、リサイクル可能な廃棄物を選別できれば、資源の有効利用につながる。
【0004】
このような振動篩と風力選別とを併用した選別機としては、例えば、次の技術が挙げられる。
【特許文献1】特開2002−225616。
【特許文献2】特開2006−789。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の如き要望に鑑み、より精度のある選別が求められているのであるが、此れまでの選別機としては、振動篩いに対するエアの供給として、ブロアからダクトを通じ、そのまま篩のスクリーンに供給していた。
このようなエアの供給方法では、所定の幅を有し、且つ未選別物の搬送方向に長さのあるスクリーンの全面に対して均等にエアを供給することが難しい。
【0006】
そこで、本発明者は、図11に示すように、トラフ1Cのスクリーンの下面に、エアの吹き込み口から、エアを均等に取り込み、スクリーンに対して均等に風力が作用することができるように、複数の案内羽根(整流板)17を、吹き込み口側では短く、奥に向かうにつれて暫時長くなるように構成して配置し、これらの案内羽根(整流板)12に沿って上方にエアを吹き出させるという手段を講じた。
【0007】
しかし乍ら、このような案内羽根12を用いる場合、製造コストが非常に高くつき、且つ、構造が複雑となるだけでなく、案内羽根12のエア流入方向下手側(裏面)には渦流が発生し、その案内羽根12の表面側、裏面側での風速が大きく異なることになり、スクリーンに対して吹き出すエアの風速が略均等とならず、結果として精度のよい風選を行うことが困難であった。
【0008】
本発明は、かかる現状に鑑み、振動篩いと風力とを併用している選別機において、簡単な構造でありながら、スクリーンの略全面に対するエアの供給(風速)を略均等に行うことができるようにし、以って、スクリーン上の未選別物に対する風選の精度(効率)を高めるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる選別機は、上記課題を解決するために、請求項1に記載の通り、
スクリーン1Aを備えた振動篩機構1とブロア15からのエアの供給をうけて風選を行う風力選別機構2とを一体的に備え、未選別物に振動を付与しながら風選を行うように構成された選別機であって、
前記振動篩機構1のスクリーン1Aの下部に、略直方体の空間を有するエア溜まり室3を少なくとも一つ設け、
前記エア溜まり室3の上部に、前記スクリーン1Aに向けてエアを吹き出す所定の開口率のパンチングメタルプレート4を、前記スクリーン1Aに実質的に略平行に所定の間隔Lを隔てて設け、
前記エア溜まり室3の一側部であって、前記スクリーン1Aに向けたエアの吹き出し方向に直交する方向に開口されたエア吹き込み口5を設け、
前記エア吹き込み方向に対して前記エア吹き出し方向を略直角として前記エア溜まり室3を乱流形成室に構成してあることを特徴とする。
【0010】
本発明にいう振動篩機構1とは、振動モータを用いてトラフを振動させ、トラフに設けたスクリーン1Aの上に供給された未選別物を振動によって重量物と軽量物とに篩い分けるもので、そのために必要な構成要素からなるものである。
そして、この発明では、パンチングメタルプレート4も、スクリーンの機能を発揮する。即ち、スクリーン1Aを通り抜けたサイズの選別物は、このパンチングメタルプレート4上に落下し、このパンチングメタルプレート4も振動しているところから、搬送されながら、更に風選されることになる。
【0011】
また、風力選別機構2とは、ブロワ15から所定の風量を供給し、未選別物に吹き付けて、更に軽量な物と比較的重量のある物とを選別するもので、そのための構成要素からなる。本発明においては、構造的に振動篩機構1と風力選別機構2とは一体的に組み合わされたものとされている。
更に、スクリーン1Aは、篩いを行うためのもので、所定のメッシュのものが用いられるが、本発明の請求項1においては、そのメッシュのサイズ、構成素材について何等制限されるものではない。
【0012】
又、略直方体の空間を有するエア溜まり室3とは、その空間が、エアの吹き込みにより一定方向の流れを発生させ易い球形状乃至楕円形等ではなく、対向する面が略平行で、エア吹き込みに際して互いに対向する壁面に衝突して反射することで乱流が発生し、これによる内圧が各所で均等になり易い形状であることを意味する。
更に、スクリーン1Aとパンチングメタルプレート4とが実質的に略平行に設けられるという意味は、実施例に示す如く、両者が平板状でなく、幅方行に多少湾曲している場合もあり、その湾曲率が多少異なることもあって、こうした構造のものも当然に含まれるからである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、振動篩いと風力とを併用している選別機において、簡単な構造でありながら、スクリーンの略全面に対するエアの供給を略一定の風速で清流として行うことができ、スクリーン上の未選別物に対する風選の精度(効率)が高められる利点がある。
本発明にかかるその他の具体的な効果は、以下の説明から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明においては、前記エア溜まり室3の内部の略中央位置おけるエアの複数箇所の流速値が、その複数箇所の平均流速値の±15%であることが好ましい。
このように、エアの流速変動を、前記平均値の±15%の範囲に抑えることによって、スクリーンの略前面における風選効率が改善され、安定した風選が行い得て、理想とする熱しゃく減量率が実質的に5%以下となるようにすることができた。
【0015】
そして、前記パンチングメタルプレート4の開口率が、その有効面積Sに対し、8%乃至12%であることが好ましい。
このような8%乃至12%の開口率とすることにより、エア吹き込み口5からのエアをそのまま直ぐに上方に吹き出させることなく、エア溜まり室3における内圧を所定の値に高めるようにすることができて、パンチングメタルプレート4の各所における吹き出し風速をより確実に略一定(±15%の範囲)とすることが出来、以って、風選の精度(効率)を改善することができた。
【0016】
更に、前記スクリーン1Aが、所定の開口率を備えたウレタンシーブ6により構成されていることが好ましい。
このように、ウレタンシーブ6を備えることで、パンチングメタルプレート4を抜けたエアが整流されて上方に吹き出され、清流とされた状態で未選別物に吹きつけられることになり、乱流のまま吹き出されるよりも更に風速を略一定化させて風選効果を向上させることができる。
【0017】
また、前記エア溜まり室3の一側底部には、微細物を排出するための微小間隙Cを形成するスリット板7が設けられているのが好ましい。
このように、スリット板7を備えることで、上方からパンチングメタルプレート4を通過してエア溜まり室3に落下した微細物を、振動を利用して微小間隙Cから外部に排出することができる。このスリット板7は、実施例で示すごとく、圧力の逃げ難い微小間隙を形成する構造とされている。
これにより微細物の排出と、微細物の堆積に起因するエア溜まり室3の所期空間の減少を回避し、微細物の再度の吹き上げによるパンチングメタルプレート4の目詰まり防止を図り、結果として風選効率を最適に維持できる。
【実施例】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して以下詳述する。
図1は、選別機の全体を示す概念図としての縦断側面図であり、図2は、選別機のトラフ1Cの平面図であり、図3は、その一側面図であり、図4は、図2におけるA−A線矢視断面である。図5は、エア溜まり室3の一部断面斜視図であり、図6は、前記エア溜まり室3の縦断側面図であり、図7は、パンチングメタルプレート4の平面図であり、図8は、前記エア溜まり室3の横断面図である。
【0019】
この選別機は、スクリーン1A(ここでは、ポリウレタン製のシーブからなる)を備えた振動篩機構1とブロア15からのエアの供給をうけて風選を行う風力選別機構2とを一体的に備え、未選別物に振動を付与しながら風選を行うように構成されたものである。
【0020】
前記ポリウレタン製のシーブからなるスクリーン1Aの開口率は、この実施例では、45.73%のものを使用している。このシーブの開口(スリット)は、10mm角目のもので、その開穿ピッチは15mmであり、幅は、500mm、長さは、1100mmで、風量175m/minである場合に風速11.6m/SECを得る。
【0021】
そして、この選別機は、図1の二つの吸引口10−1、10−2から、サイクロン型選別機13を介して集塵機14に接続されており、風選されて浮遊した微細選別物は、サイクロン型選別機13で選別され、次いで、集塵機14で微細粉塵が集塵される。
また、この選別機からの軽量物(可燃物相当)の排出口9は、沈降型タンク(風選ボックス)11に接続され、この沈降型タンク(風選ボックス)11は、前述と同様にサイクロン型選別機13を介して集塵機に接続されている。
【0022】
前記振動篩機構1は、ベース1Bにリンク、バネを介して連結されたトラフ1Cを、振動モータ12により振動させ、そのスクリーン1A上の未選別物に振動を付与して、比重の異なる材料、サイズの異なる材料の選別(不燃物の土砂、コンクリート等の重量物、或いは木、紙、廃プラ等の可燃物)を行うものであるが、振動篩機構自体は公知に属するものであり、従って、ここでは、図1に基づく説明以外の詳細な説明は省略する。
【0023】
前記風力選別機構2は、図1に示すブロア15からダンパー(開度調節)を介してエアをスクリーン1Aに供給し、スクリーン1A上の未選別物にエアを吹き付けて風選を行う機構である。
これらの振動篩機構1と風力選別機構2は、構造上、互いに組み合わされた状態で存在するもので、ここでは、各構成部材は、振動篩機と風力選別という機能上の区分けとして捉えればよい。
尚、もう一つのブロア18は、後述する流動層室16及びエアーナイフ8(何も風選機能)に対するエア供給用である。
【0024】
そして、前記振動篩機構1のスクリーン1Aの下部(トラフ1C)に、略直方体の空間を有するエア溜まり室3を一つ設けてある。このエア溜まり室3に、隣接して流動層室16が設けられ、クリーン1Aの端部から排出される選別物に対してエアを直接吹き付け、流動させると共に端部のエアーナイフ8と呼称される風選が行われる。
尚、前記エア溜まり室3は一つ設けられているが、大型の場合、後述のエア吹き込み口5毎に区画壁を設けて複数室とすることができる。このよう壁間距離を小さくすることで、内部の乱流形成がより効率的に行われる。
【0025】
そして、前記エア溜まり室3の上部には、前記スクリーン1Aに向けてエアを吹き出す所定の開口率のパンチングメタルプレート4を、前記スクリーン1Aに実施的に略平行に所定の間隔L(約200mm)を隔てて夫々設けてある。これらのパンチングメタルプレート4は、トラフ1Cに対して着脱可能にビス止めされている。
この実施例では、図7に示すように、前記パンチングメタルプレート4の開口率は有効面積S(エアの圧力を受けている面積であるが、ビス止め代等の面積を含める場合もある)の10.13%に設定されている。
そして、パンチングの孔の径は、直径1mmとされ、穿孔間隔は、3mmピッチとされている。そのパンチングメタルプレート4の幅は、500mm、長さは1100mmで、風量175m/minである場合に風速52.3m/SECを得る。
【0026】
さらに、前記各エア溜まり室3の一側部であって、前記スクリーン1Aに向けたエアの吹き出し方向に直交する方向にエア吹き込み口5を三つ開口して夫々設けてある。このエア吹き込み口5は、実施例の如くトラフ1Cの横側壁部位に設けるほか、トラフ1Cの端部の側壁(未選別物搬送方向上手側)に設けるようにしてもよい。
各エア吹き込み口5は、300mmX150mmの矩形とされ、円形のダクトに接続できるように、取付部は暫時矩形から円形に形状変形させてある。このようにして、前記エア吹き込み方向に対して前記エア吹き出し方向を略直角とすることで前記エア溜まり室3を乱流形成室に構成してある。
【0027】
また、前記エア溜まり室3の一側底部(未選別物搬送方向下手側)には、微細物を排出するための微小間隙Cを形成するスリット板7が設けられている(図3参照)。このスリット板7は、ボルトを緩めて位置調節することが可能で、微小間隙Cを閉鎖したり、所定の間隙幅で開口したりすることができる。
このように、スリット7を備えることで、上方からパンチングメタルプレート4を通過してエア溜まり室3に落下した微細物を、振動を利用して微小間隙Cから、適宜外部に排出することができる。結果として、この選別機では、サイクロン型選別機及び集塵機での収集を除けば、図1に、3本の矢印で示すように、重量、形状(サイズ)の異なる三種の分別が可能となっている。
【0028】
(作用)
上記構成の選別機の運転を行った。ブロワ15からダンパーを全開させた。
図8は、エア溜まり室3の横断面図であり、図中において、1〜32を付しているのは、風速の測定点である。測定点を示すために、図8では敢えて寸法線及び寸法は表記している。
【0029】
ブロア15からダクトを介してエア溜まり室3に吹き込まれたエアは、上部の開口率の小さいパンチングメタルプレート4の存在によって、直ちに上方に抜けずに、その直方体空間内で乱流となり、所定の風量が滞留して圧力上昇させ、内部の風速が略一定となった状態でパンチングメタルプレート4から上方に吹き出されることになる。
【0030】
図9の表−1は、前記測定点1〜32における風速を示す。
これらの測定点1〜32のうち、風選として大きな役割を果たす主要な部位として、略中央位置に位置する測定点6、7、10、11、14、15、18、19、22、23、26、27をピックアップし、その平均値を採った。平均は、10.23m/SECであり、前記各測定点での数値は、その平均値の±15%の範囲に収まるものである。前記エア溜まり室3へのエアの吹き込み風量は、103.8m/minである。
【0031】
乱流となっていた前記エア溜まり室3からパンチングメタルプレート4を抜けたエアは整流され、上方の前記スクリーン1Aに到達するまでの間の距離Lを流れる間に清流となって、且つ、スクリーン1Aの略全域で、略一定の風速度でスクリーン1Aを通過し、未選別物を効率良く振動、風選することができる。
【0032】
この際、クリーン1A上の未選別物の振動篩と、風選で、微細、軽量なものは吹き飛ばされ、吸引口10−1、10−2、10−3から、図外のサイクロン型選別機を介して集塵機に収集される。
また、クリーン1Aのメッシュ以下のものは、これを通り抜けて下方のパンチングメタルプレート4上に落下し、ここでも、風選と、振動篩とが行われることになる。その際、微細の砂等は、パンチングメタルプレート4の孔(1mm径)から下方に落下し、エア溜まり室3の底部に至り、此れを通過しなかった未選別物は、振動で搬送されて端部に至り、そこから放出され、そこに設けられたエアーナイフ8により再度の風選を受けることになり、重量物(小石、瓦礫等)は下方に落下し、軽量物(可燃物)は、敷設の沈降型タンク11内に至る。
【0033】
図10の表−2は、別態様のパンチングメタルプレート4を用いたもので、前記測定点1〜32における風速を示す。
ここでは、パンチングメタルプレート4の孔径が2mmで、そのピッチが6.1mmであり、開口率は、9.86%である。前記エア溜まり室3へのエアの吹き込み風量は、115m/minである。
これらの測定点1〜32のうち、風選として大きな役割を果たす主要な部位として、略中央位置に位置する測定点6、7、10、11、14、15、18、19、22、23、26、27をピックアップし、その平均値を採った。平均は、8.89m/SECであり、前記各測定点での数値は、その平均値の±15%の範囲に収まるものである。
【0034】
上記パンチングメタルプレート4について、更に、開口率を8%から12%の範囲に変えて実験を行ったが、上述した測定点6、7、10、11、14、15、18、19、22、23、26、27における風速は、その測定点の平均値の±15%の範囲に収まるものであった。
従って、パンチングメタルプレート4の開口率が8%から12%であれば、本願発明の目的が達成されることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の選別機は、対象として建設廃材ミンチ(混合廃棄物)、コンクリート廃材の再生、粒度処理、資源ごみの残渣精選別、廃家電の粒度精選別、事業系一般廃棄物の精選別に好適であり、その利用可能性は大きい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明にかかる選別機の全体を示す概念図としての縦断側面図である。
【図2】本発明にかかる選別機のトラフの平面図である。
【図3】本発明にかかる選別機のトラフの側面図である。
【図4】本発明にかかる選別機の図2におけるA−A線矢視断面である。
【図5】本発明にかかる選別機のエア溜まり室の一部断面斜視図である。
【図6】本発明にかかる選別機のエア溜まり室の縦断側面図である。
【図7】本発明にかかる選別機のパンチングメタルプレートの平面図である。
【図8】本発明にかかる選別機のエア溜まり室3の横断面図である。
【図9】本発明にかかる選別機の実験結果を示す表−1である。
【図10】本発明にかかる選別機の実験結果を示す表−2である。
【図11】従来技術にかかる選別機のトラフの縦断側面図である。
【符号の説明】
【0037】
1:振動篩機構
1A:スクリーン
2:風力選別機構
3:エア溜まり室
4:パンチングメタルプレート
5:エア吹き込み口
6:ウレタンシーブ
7:スリット板
C:微小間隙
S:有効面積

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリーン1Aを備えた振動篩機構1とブロア15からエアの供給をうけて風選を行う風力選別機構2とを一体的に備え、未選別物に振動を付与しながら風選を行うように構成された選別機であって、
前記振動篩機構1のスクリーン1Aの下方に、略直方体の空間を有するエア溜まり室3を少なくとも一つ設け、
前記エア溜まり室3の上部に、前記スクリーン1Aに向けてエアを吹き出す所定の開口率のパンチングメタルプレート4を、前記スクリーン1Aに実質的に略平行に所定の間隔Lを隔てて設け、
前記エア溜まり室3の一側部であって、前記スクリーン1Aに向けたエアの吹き出し方向に直交する方向に開口されたエア吹き込み口5を設け、
前記エア吹き込み方向に対して前記エア吹き出し方向を略直角として前記エア溜まり室3を乱流形成室に構成してあることを特徴とする選別機。
【請求項2】
前記エア溜まり室3の内部の略中央位置おけるエアの複数箇所の流速値が、その複数箇所の平均流速値の±15%であることを特徴とする請求項1の選別機。
【請求項3】
前記パンチングメタルプレート4の開口率が、その有効面積Sに対し、8%乃至12%であることを特徴とする請求項1又は請求項2の選別機。
【請求項4】
前記スクリーン1Aが、所定の開口率を備えたウレタンシーブ6により構成されている特徴とする請求項1乃至請求項3の選別機。
【請求項5】
前記エア溜まり室3の一側底部には、微細物を排出するための微小間隙Cを形成するスリット板7が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の選別機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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