遺伝子発現の特異的阻害のためのダイサー基質剤及び方法
本発明は、細胞を、細胞中の標的遺伝子の発現を低下させるのに有効な量の分離された二重鎖核酸(dsNA)と接触させることを含む、細胞中の標的遺伝子の発現を低下させる組成物及び方法を提供する。本発明のdsNAsは一本鎖伸長を有する(ほとんどの実施態様においては、一本鎖伸長は、少なくとも1種の修飾ヌクレオチド及び/又はホスフェート骨格修飾を含む)。このような一本鎖伸長Dicer基質siRNAs(DsiRNAs)は、対応する二重鎖DsiRNAsと比較し、効果的なRNA阻害剤であることが証明された。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
5’末端及び3’末端を有する第一のオリゴヌクレオチド鎖と、5’末端及び3’末端を有する第二のオリゴヌクレオチド鎖とを有する単離された二本鎖核酸であって、前記5’末端の各々が5’末端ヌクレオチドを含み、かつ前記3’末端の各々が3’末端ヌクレオチドを含み:
前記第一の鎖が25〜30ヌクレオチド残基の長さを有し、5’末端ヌクレオチド(1位)から開始して、前記第一の鎖の1〜23位が少なくとも8個のリボヌクレオチドを含み;
前記第二の鎖が36〜66ヌクレオチド残基の長さを有し、3’末端ヌクレオチドから開始して、前記第一の鎖の1〜23位と対をなす位置に少なくとも8個のリボヌクレオチドを含んで二重鎖を形成し;
前記第二の鎖の少なくとも3’末端ヌクレオチドが前記第一の鎖と対をなさず、また6個までの連続した3’末端ヌクレオチドが、前記第一の鎖と対をなさず、それにより1〜6ヌクレオチドの3’の一本鎖オーバーハングを形成し;
前記第二の鎖の5’末端が、前記第一の鎖と対をなさない10〜30個の連続したヌクレオチドを含み、それにより10〜30ヌクレオチドの一本鎖の5’オーバーハングを形成し;
前記第一の鎖と第二の鎖とが最大相補性に関して整合された際に、少なくとも第一の鎖の5’末端及び3’末端ヌクレオチドが前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなし、それにより前記第一の鎖と第二の鎖との間に実質的に二重鎖の領域を形成し;
前記第二の鎖が、前記二本鎖核酸が哺乳動物細胞内に導入された際に標的遺伝子発現を低減するように、前記第二の鎖の少なくとも19個のリボヌクレオチドの長さに沿って標的RNAに対して十分相補的である、単離された二本鎖核酸。
【請求項2】
前記第一の鎖の24位から第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基までの間の及び前記第一の鎖の24位と第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基とを含む前記第一の鎖の少なくとも一つのヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項3】
前記第二の鎖の不対3’末端ヌクレオチドを含まない、少なくとも10個の連続したヌクレオチド及び多くて15個の連続したヌクレオチドが、前記第一の鎖と対をなさず、それにより前記第二の鎖内に10〜15ヌクレオチドの一本鎖の5’オーバーハングを形成する、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項4】
前記第一の鎖24位から第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基までに対応し及び従って塩基対をなす前記第二の鎖のヌクレオチドの間の及び該ヌクレオチドを含む前記第二の鎖の少なくとも一つのヌクレオチドが、リボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項5】
前記第一の鎖と第二の鎖との間の前記実質的に二重鎖の領域が、完全に二重鎖の領域を含み、前記完全に二重鎖の領域が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチドと対をなす第一の鎖の5’末端ヌクレオチドと3’末端ヌクレオチドとの間において不対塩基を有さない、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項6】
前記実質的に二重鎖の領域が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチドと対をなす第一の鎖の5’末端ヌクレオチドと3’末端ヌクレオチドとの間に:1個の不対塩基対;2個の不対塩基対、3個の不対塩基対、4個の不対塩基対、及び5個の不対塩基対からなる群から選択される不対塩基対を含む、請求項5に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項7】
前記不対塩基対が、連続又は不連続である、請求項6に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項8】
前記第一の鎖が30ヌクレオチドまでの長さを有し、前記第一の鎖の3’から前記第一の鎖の23位までのヌクレオチドが:前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、前記第一の鎖の24位から3’末端ヌクレオチド残基までの2、3、4、5及び6個のヌクレオチド残基からなる群から選択されるデオキシヌクレオチドを含む、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項9】
前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなす前記第一の鎖の前記デオキシリボヌクレオチドが、連続したデオキシリボヌクレオチドである、請求項8に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項10】
前記第一の鎖の24〜30位の二つ又はそれ以上の連続ヌクレオチド残基が、前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項11】
前記第一の鎖が30ヌクレオチドまでの長さを有し:24位及び25位、25位及び26位、26位及び27位、27位及び28位、28位及び29位、並びに29位及び30位からなる群から選択される一対のデオキシリボヌクレオチドを含み、デオキシリボヌクレオチドの前記第一の鎖の対が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチド対と塩基対をなす、請求項10に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項12】
前記第一の鎖の1〜28位の前記8個又はそれ以上のリボヌクレオチドが、連続したリボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項13】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の1〜28位の各ヌクレオチド残基が、前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすリボヌクレオチドである、請求項12に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項14】
前記第二の鎖の前記3’の一本鎖オーバーハングが:1〜4ヌクレオチド、1〜3ヌクレオチド(nucleoties)、1〜2ヌクレオチド、及び2ヌクレオチド長からなる群から選択される長さを有する、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項15】
前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記ヌクレオチドが修飾ヌクレオチドを含む、請求項15に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項16】
前記修飾ヌクレオチド残基が2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項15に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項17】
前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項15に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項18】
前記第二の鎖の3’オーバーハングが2ヌクレオチド長であり、前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチル修飾リボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項19】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の5’末端ヌクレオチド残基に対応する前記第二の鎖のヌクレオチド残基(1A位)から開始する前記第二の鎖が、前記第一の鎖の3’末端残基に対応する、前記第二の鎖の16A位から5’残基までの全位置に非修飾ヌクレオチド残基を含む、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項20】
前記第二の鎖の3’末端における第一のヌクレオチド(1A位)から開始して、前記第二の鎖の3’末端から1A位、2A位及び3A位が修飾ヌクレオチドである、請求項13に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項21】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の5’末端ヌクレオチド残基に対応する前記第二の鎖のヌクレオチド残基(1A位)から開始する前記第二のオリゴヌクレオチド鎖が、1A位から15A位までに交互の修飾及び非修飾ヌクレオチド残基を含む、請求項14に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項22】
前記第二の鎖の前記5’の一本鎖オーバーハングが:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29及び30ヌクレオチド長からなる群から選択される長さを有する、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項23】
前記第二の鎖の5’オーバーハングの前記ヌクレオチドがホスフェートバックボーン修飾を含む、請求項22に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項24】
前記ホスフェートバックボーン修飾が、ホスホネート、ホスホロチオエート、ホスホトリエステル、及びメチルホスホネート、ロックト核酸、モルホリノ及び二環式フラノース類似体からなる群から選択される、請求項23に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項25】
前記第二の鎖の5’末端ヌクレオチド残基(1B位)から開始する前記第二の鎖が、2B位から、前記第一の鎖の3’末端残基に対応する前記第二の鎖の5’残基までのヌクレオチドの間にホスホロチオエートバックボーン修飾を含む、請求項24に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項26】
前記第二の鎖の5’オーバーハングが、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドを含む、請求項22に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項27】
前記第二の鎖の5’オーバーハングの前記ヌクレオチドが、修飾ヌクレオチドを含む、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項28】
前記修飾ヌクレオチド残基が、2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項27に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項29】
前記第二の鎖の5’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項27に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項30】
第二の鎖の5’末端ヌクレオチド残基が2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項27に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項31】
5’末端及び3’末端を有する第三のオリゴヌクレオチド鎖を更に含み:
前記第三の鎖が、10〜30ヌクレオチド残基の長さを有し;
前記第三の鎖の少なくとも10個の連続したヌクレオチド及び多くて30個の連続したヌクレオチドが、前記第二の鎖の5’末端と対をなす、請求項1のいずれかに記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項32】
前記第三の鎖がリボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドを含む、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項33】
前記第二の鎖の5’オーバーハングの全ヌクレオチドがリボヌクレオチドである、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項34】
前記第三の鎖の前記ヌクレオチドが、修飾ヌクレオチドを含む、請求項31のいずれかに記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項35】
前記修飾ヌクレオチド残基が、2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項36】
前記第三の鎖の前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項37】
前記第三の鎖が、ホスフェートバックボーン修飾を含む、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項38】
前記ホスフェートバックボーン修飾が、ホスホネート、ホスホロチオエート、ホスホトリエステル、及びメチルホスホネート、ロックト核酸、モルホリノ及び二環式フラノース類似体からなる群から選択される、請求項37に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項39】
前記第三の鎖の5’末端ヌクレオチド残基(1C位)から開始する前記第三の鎖が、1C位と2C位とのヌクレオチドの間にホスホロチオエートバックボーン修飾を含む、請求項38に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項40】
前記第二又は第一のオリゴヌクレオチド鎖のヌクレオチドが、ダイサー切断の指向を案内する修飾ヌクレオチドで置換されている、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項41】
第一の鎖が、第二の鎖のヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、90%、95%又は100%相補的なヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項42】
前記標的RNAがKRASである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項43】
細胞内で標的遺伝子の発現を低減するための方法であって:
細胞を、参照dsRNAと比較して細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸と接触させることを含む、方法。
【請求項44】
動物内で標的遺伝子の発現を低減するための方法であって:参照dsRNAと比較して動物の細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸で動物を処置することを含む、方法。
【請求項45】
前記二本鎖核酸を化学的に又は酵素的に合成することを含む、請求項1に記載の二本鎖核酸の合成方法。
【請求項46】
5’末端及び3’末端を有する第一のオリゴヌクレオチド鎖と、5’末端及び3’末端を有する第二のオリゴヌクレオチド鎖とを含む単離された二本鎖核酸であって、前記5’末端の各々が5’末端ヌクレオチドを含み、かつ前記3’末端の各々が3’末端ヌクレオチドを含み:
前記第一の鎖が35〜60ヌクレオチド残基の長さを有し、5’末端ヌクレオチド(1位)から開始して、前記第一の鎖の1〜28位が少なくとも8個のリボヌクレオチドを含み;
前記第二の鎖が26〜36ヌクレオチド残基の長さを有し、3’末端ヌクレオチドから開始して、前記第一の鎖の1〜23位と対をなす位置に少なくとも8個のリボヌクレオチドを含んで二重鎖を形成し;
前記第二の鎖の少なくとも3’末端ヌクレオチドが前記第一の鎖と対をなさず、また前記第二の鎖の6個までの連続した3’末端ヌクレオチドが、前記第一の鎖と対をなさず、それにより1〜6ヌクレオチドの3’の一本鎖オーバーハングを形成し;
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチドを含む10〜30個の連続したヌクレオチドが、前記第二の鎖の5’末端と対をなさず、それにより10〜30ヌクレオチドの一本鎖の3’オーバーハングを形成し;
前記第一の鎖と第二の鎖とが最大相補性に関して整合された際に、少なくとも第一の鎖の5’末端及び3’末端ヌクレオチドが前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなし、それにより前記第一の鎖と第二の鎖との間に実質的に二重鎖の領域を形成し;
前記第二の鎖が、前記二本鎖核酸が哺乳動物細胞内に導入された際に標的遺伝子発現を低減するように、前記第二の鎖の少なくとも19個のリボヌクレオチドの長さに沿って標的RNAに対して十分相補的である、単離された二本鎖核酸。
【請求項47】
前記第一の鎖の24位から前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基までの間の及び前記第一の鎖の24位と第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基とを含む前記第一の鎖の少なくとも一つのヌクレオチドが、前記第二の鎖と塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項48】
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチドを含む、少なくとも10個の連続したヌクレオチド及び多くて15個の連続したヌクレオチドが、前記第二の鎖の5’末端と対をなさず、それにより10〜15ヌクレオチドの一本鎖の3’オーバーハングを形成する、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項49】
前記第一の鎖24位から第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基までに対応し及び従って塩基対をなす前記第二の鎖のヌクレオチドの間の及び該ヌクレオチドを含む前記第二の鎖の少なくとも一つのヌクレオチドが、リボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項50】
前記第一の鎖と第二の鎖との間の前記実質的に二重鎖の領域が、完全に二重鎖の領域を含み、前記完全に二重鎖の領域が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチドと対をなす第一の鎖の5’末端ヌクレオチドと3’末端ヌクレオチドとの間において不対塩基を有さない、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項51】
前記実質的に二重鎖の領域が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチドと対をなす第一の鎖の5’末端ヌクレオチドと3’末端ヌクレオチドとの間に;1個の不対塩基対;2個の不対塩基対、3個の不対塩基対、4個の不対塩基対、及び5個の不対塩基対からなる群から選択される不対塩基対を含む、請求項50に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項52】
前記不対塩基対が、連続又は不連続である、請求項51に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項53】
前記第一の鎖が66ヌクレオチドまでの長さを有し、前記第一の鎖の3’から前記第一の鎖の23位までのヌクレオチドが:前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、前記第一の鎖の24位から3’末端ヌクレオチド残基までの2、3、4、5及び6個のヌクレオチド残基からなる群から選択されるデオキシヌクレオチドを含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項54】
前記デオキシリボヌクレオチドが連続したデオキシリボヌクレオチドである、請求項53に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項55】
前記第一の鎖の24〜30位の二つ又はそれ以上の連続ヌクレオチド残基が、前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項56】
前記第一の鎖が66ヌクレオチドまでの長さを有し:24位及び25位、25位及び26位、26位及び27位、27位及び28位、28位及び29位、並びに29位及び30位からなる群から選択される一対のデオキシリボヌクレオチドを含み、デオキシリボヌクレオチドの前記第一の鎖の対が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチド対と塩基対をなす、請求項55に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項57】
前記第一の鎖の1〜28位の前記8個又はそれ以上のリボヌクレオチドが、連続したリボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項58】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の1〜28位の各ヌクレオチド残基が、前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすリボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項59】
前記第一の鎖の3’オーバーハングが:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29及び30ヌクレオチド長からなる群から選択される、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項60】
前記第一の鎖の3’オーバーハングが、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドを含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項61】
前記第一の鎖の3’オーバーハングの全ヌクレオチドがデオキシリボヌクレオチドである、請求項60に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項62】
前記第一の鎖の3’オーバーハングの前記ヌクレオチドが、ホスフェートバックボーン修飾を含む、請求項59のいずれかに記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項63】
前記ホスフェートバックボーン修飾が、ホスホネート、ホスホロチオエート、ホスホトリエステル、メチルホスホネート、ロックト核酸、モルホリノ及び二環式フラノース類似体からなる群から選択される、請求項62に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項64】
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基(1D位)から開始する前記第一の鎖が、1D位から、前記第一の鎖の3’オーバーハングと連続した前記第一の鎖の5’残基までのヌクレオチドの間にメチルホスホネートバックボーン修飾を含む、請求項63に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項65】
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基(1D位)から開始する前記第一の鎖が、2D位から、前記第一の鎖の3’オーバーハングと連続した前記第一の鎖の5’残基までのヌクレオチドの間にメチルホスホネートバックボーン修飾を含む、請求項63に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項66】
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチドがリボヌクレオチドである、請求項65に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項67】
前記第一の鎖の3’オーバーハングの前記ヌクレオチドが修飾ヌクレオチドを含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項68】
前記修飾ヌクレオチド残基が、2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項67に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項69】
前記第一の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項68に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項70】
前記第二の鎖の前記3’オーバーハングが:1〜4ヌクレオチド、1〜3ヌクレオチド(nucleoties)、1〜2ヌクレオチド、及び2ヌクレオチド長からなる群から選択される長さを有する、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項71】
前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記ヌクレオチドが、修飾ヌクレオチドを含む、請求項70のいずれかに記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項72】
前記修飾ヌクレオチド残基が、2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項71に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項73】
前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項72に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項74】
前記第二の鎖の3’オーバーハングが2ヌクレオチド長であり、前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチル修飾リボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項75】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の5’末端ヌクレオチド残基に対応する前記第二の鎖のヌクレオチド残基(1A位)から開始する前記第二の鎖が、前記第一の鎖の3’末端残基に対応する、前記第二の鎖の5’残基の16A位から最終の5’残基までの全位置に非修飾ヌクレオチド残基を含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項76】
前記第二の鎖の3’末端における第一のヌクレオチド(1A位)から開始して、前記第二の鎖の3’末端から1A位、2A位、及び3A位が修飾ヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項77】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の5’末端ヌクレオチド残基に対応する前記第二の鎖のヌクレオチド残基(1A位)から開始する前記第二のオリゴヌクレオチド鎖が、1A位から15A位までに交互の修飾及び非修飾ヌクレオチド残基を含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項78】
前記第二又は第一のオリゴヌクレオチド鎖のヌクレオチドが、ダイサー切断の指向を案内する修飾ヌクレオチドで置換されている、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項79】
第一の鎖が、第二の鎖のヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、90%、95%又は100%相補的なヌクレオチド配列を有する、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項80】
前記標的RNAがKRASである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項81】
細胞内で標的遺伝子の発現を低減するための方法であって:
細胞を、参照dsRNAと比較して細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸と接触させることを含む、方法。
【請求項82】
動物内で標的遺伝子の発現を低減するための方法であって:参照dsRNAと比較して動物の細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸で動物を処置することを含む、方法。
【請求項83】
対象の細胞内で標的遺伝子の発現を低減するための医薬組成物であって、参照dsRNAと比較して細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の請求項46に記載の単離された二本鎖核酸と、薬学的に許容され得る担体とを含有する、医薬組成物。
【請求項84】
前記二本鎖核酸を化学的に又は酵素的に合成することを含む、請求項67に記載の二本鎖核酸の合成方法。
【請求項85】
図1〜6、8、11、14又は15のいずれか一つに示される、単離された二本鎖核酸。
【請求項1】
5’末端及び3’末端を有する第一のオリゴヌクレオチド鎖と、5’末端及び3’末端を有する第二のオリゴヌクレオチド鎖とを有する単離された二本鎖核酸であって、前記5’末端の各々が5’末端ヌクレオチドを含み、かつ前記3’末端の各々が3’末端ヌクレオチドを含み:
前記第一の鎖が25〜30ヌクレオチド残基の長さを有し、5’末端ヌクレオチド(1位)から開始して、前記第一の鎖の1〜23位が少なくとも8個のリボヌクレオチドを含み;
前記第二の鎖が36〜66ヌクレオチド残基の長さを有し、3’末端ヌクレオチドから開始して、前記第一の鎖の1〜23位と対をなす位置に少なくとも8個のリボヌクレオチドを含んで二重鎖を形成し;
前記第二の鎖の少なくとも3’末端ヌクレオチドが前記第一の鎖と対をなさず、また6個までの連続した3’末端ヌクレオチドが、前記第一の鎖と対をなさず、それにより1〜6ヌクレオチドの3’の一本鎖オーバーハングを形成し;
前記第二の鎖の5’末端が、前記第一の鎖と対をなさない10〜30個の連続したヌクレオチドを含み、それにより10〜30ヌクレオチドの一本鎖の5’オーバーハングを形成し;
前記第一の鎖と第二の鎖とが最大相補性に関して整合された際に、少なくとも第一の鎖の5’末端及び3’末端ヌクレオチドが前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなし、それにより前記第一の鎖と第二の鎖との間に実質的に二重鎖の領域を形成し;
前記第二の鎖が、前記二本鎖核酸が哺乳動物細胞内に導入された際に標的遺伝子発現を低減するように、前記第二の鎖の少なくとも19個のリボヌクレオチドの長さに沿って標的RNAに対して十分相補的である、単離された二本鎖核酸。
【請求項2】
前記第一の鎖の24位から第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基までの間の及び前記第一の鎖の24位と第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基とを含む前記第一の鎖の少なくとも一つのヌクレオチドが、デオキシリボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項3】
前記第二の鎖の不対3’末端ヌクレオチドを含まない、少なくとも10個の連続したヌクレオチド及び多くて15個の連続したヌクレオチドが、前記第一の鎖と対をなさず、それにより前記第二の鎖内に10〜15ヌクレオチドの一本鎖の5’オーバーハングを形成する、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項4】
前記第一の鎖24位から第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基までに対応し及び従って塩基対をなす前記第二の鎖のヌクレオチドの間の及び該ヌクレオチドを含む前記第二の鎖の少なくとも一つのヌクレオチドが、リボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項5】
前記第一の鎖と第二の鎖との間の前記実質的に二重鎖の領域が、完全に二重鎖の領域を含み、前記完全に二重鎖の領域が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチドと対をなす第一の鎖の5’末端ヌクレオチドと3’末端ヌクレオチドとの間において不対塩基を有さない、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項6】
前記実質的に二重鎖の領域が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチドと対をなす第一の鎖の5’末端ヌクレオチドと3’末端ヌクレオチドとの間に:1個の不対塩基対;2個の不対塩基対、3個の不対塩基対、4個の不対塩基対、及び5個の不対塩基対からなる群から選択される不対塩基対を含む、請求項5に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項7】
前記不対塩基対が、連続又は不連続である、請求項6に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項8】
前記第一の鎖が30ヌクレオチドまでの長さを有し、前記第一の鎖の3’から前記第一の鎖の23位までのヌクレオチドが:前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、前記第一の鎖の24位から3’末端ヌクレオチド残基までの2、3、4、5及び6個のヌクレオチド残基からなる群から選択されるデオキシヌクレオチドを含む、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項9】
前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなす前記第一の鎖の前記デオキシリボヌクレオチドが、連続したデオキシリボヌクレオチドである、請求項8に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項10】
前記第一の鎖の24〜30位の二つ又はそれ以上の連続ヌクレオチド残基が、前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項11】
前記第一の鎖が30ヌクレオチドまでの長さを有し:24位及び25位、25位及び26位、26位及び27位、27位及び28位、28位及び29位、並びに29位及び30位からなる群から選択される一対のデオキシリボヌクレオチドを含み、デオキシリボヌクレオチドの前記第一の鎖の対が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチド対と塩基対をなす、請求項10に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項12】
前記第一の鎖の1〜28位の前記8個又はそれ以上のリボヌクレオチドが、連続したリボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項13】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の1〜28位の各ヌクレオチド残基が、前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすリボヌクレオチドである、請求項12に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項14】
前記第二の鎖の前記3’の一本鎖オーバーハングが:1〜4ヌクレオチド、1〜3ヌクレオチド(nucleoties)、1〜2ヌクレオチド、及び2ヌクレオチド長からなる群から選択される長さを有する、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項15】
前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記ヌクレオチドが修飾ヌクレオチドを含む、請求項15に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項16】
前記修飾ヌクレオチド残基が2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項15に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項17】
前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項15に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項18】
前記第二の鎖の3’オーバーハングが2ヌクレオチド長であり、前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチル修飾リボヌクレオチドである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項19】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の5’末端ヌクレオチド残基に対応する前記第二の鎖のヌクレオチド残基(1A位)から開始する前記第二の鎖が、前記第一の鎖の3’末端残基に対応する、前記第二の鎖の16A位から5’残基までの全位置に非修飾ヌクレオチド残基を含む、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項20】
前記第二の鎖の3’末端における第一のヌクレオチド(1A位)から開始して、前記第二の鎖の3’末端から1A位、2A位及び3A位が修飾ヌクレオチドである、請求項13に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項21】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の5’末端ヌクレオチド残基に対応する前記第二の鎖のヌクレオチド残基(1A位)から開始する前記第二のオリゴヌクレオチド鎖が、1A位から15A位までに交互の修飾及び非修飾ヌクレオチド残基を含む、請求項14に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項22】
前記第二の鎖の前記5’の一本鎖オーバーハングが:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29及び30ヌクレオチド長からなる群から選択される長さを有する、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項23】
前記第二の鎖の5’オーバーハングの前記ヌクレオチドがホスフェートバックボーン修飾を含む、請求項22に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項24】
前記ホスフェートバックボーン修飾が、ホスホネート、ホスホロチオエート、ホスホトリエステル、及びメチルホスホネート、ロックト核酸、モルホリノ及び二環式フラノース類似体からなる群から選択される、請求項23に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項25】
前記第二の鎖の5’末端ヌクレオチド残基(1B位)から開始する前記第二の鎖が、2B位から、前記第一の鎖の3’末端残基に対応する前記第二の鎖の5’残基までのヌクレオチドの間にホスホロチオエートバックボーン修飾を含む、請求項24に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項26】
前記第二の鎖の5’オーバーハングが、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドを含む、請求項22に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項27】
前記第二の鎖の5’オーバーハングの前記ヌクレオチドが、修飾ヌクレオチドを含む、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項28】
前記修飾ヌクレオチド残基が、2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項27に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項29】
前記第二の鎖の5’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項27に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項30】
第二の鎖の5’末端ヌクレオチド残基が2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項27に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項31】
5’末端及び3’末端を有する第三のオリゴヌクレオチド鎖を更に含み:
前記第三の鎖が、10〜30ヌクレオチド残基の長さを有し;
前記第三の鎖の少なくとも10個の連続したヌクレオチド及び多くて30個の連続したヌクレオチドが、前記第二の鎖の5’末端と対をなす、請求項1のいずれかに記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項32】
前記第三の鎖がリボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドを含む、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項33】
前記第二の鎖の5’オーバーハングの全ヌクレオチドがリボヌクレオチドである、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項34】
前記第三の鎖の前記ヌクレオチドが、修飾ヌクレオチドを含む、請求項31のいずれかに記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項35】
前記修飾ヌクレオチド残基が、2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項36】
前記第三の鎖の前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項37】
前記第三の鎖が、ホスフェートバックボーン修飾を含む、請求項31に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項38】
前記ホスフェートバックボーン修飾が、ホスホネート、ホスホロチオエート、ホスホトリエステル、及びメチルホスホネート、ロックト核酸、モルホリノ及び二環式フラノース類似体からなる群から選択される、請求項37に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項39】
前記第三の鎖の5’末端ヌクレオチド残基(1C位)から開始する前記第三の鎖が、1C位と2C位とのヌクレオチドの間にホスホロチオエートバックボーン修飾を含む、請求項38に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項40】
前記第二又は第一のオリゴヌクレオチド鎖のヌクレオチドが、ダイサー切断の指向を案内する修飾ヌクレオチドで置換されている、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項41】
第一の鎖が、第二の鎖のヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、90%、95%又は100%相補的なヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項42】
前記標的RNAがKRASである、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項43】
細胞内で標的遺伝子の発現を低減するための方法であって:
細胞を、参照dsRNAと比較して細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸と接触させることを含む、方法。
【請求項44】
動物内で標的遺伝子の発現を低減するための方法であって:参照dsRNAと比較して動物の細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の、請求項1に記載の単離された二本鎖核酸で動物を処置することを含む、方法。
【請求項45】
前記二本鎖核酸を化学的に又は酵素的に合成することを含む、請求項1に記載の二本鎖核酸の合成方法。
【請求項46】
5’末端及び3’末端を有する第一のオリゴヌクレオチド鎖と、5’末端及び3’末端を有する第二のオリゴヌクレオチド鎖とを含む単離された二本鎖核酸であって、前記5’末端の各々が5’末端ヌクレオチドを含み、かつ前記3’末端の各々が3’末端ヌクレオチドを含み:
前記第一の鎖が35〜60ヌクレオチド残基の長さを有し、5’末端ヌクレオチド(1位)から開始して、前記第一の鎖の1〜28位が少なくとも8個のリボヌクレオチドを含み;
前記第二の鎖が26〜36ヌクレオチド残基の長さを有し、3’末端ヌクレオチドから開始して、前記第一の鎖の1〜23位と対をなす位置に少なくとも8個のリボヌクレオチドを含んで二重鎖を形成し;
前記第二の鎖の少なくとも3’末端ヌクレオチドが前記第一の鎖と対をなさず、また前記第二の鎖の6個までの連続した3’末端ヌクレオチドが、前記第一の鎖と対をなさず、それにより1〜6ヌクレオチドの3’の一本鎖オーバーハングを形成し;
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチドを含む10〜30個の連続したヌクレオチドが、前記第二の鎖の5’末端と対をなさず、それにより10〜30ヌクレオチドの一本鎖の3’オーバーハングを形成し;
前記第一の鎖と第二の鎖とが最大相補性に関して整合された際に、少なくとも第一の鎖の5’末端及び3’末端ヌクレオチドが前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなし、それにより前記第一の鎖と第二の鎖との間に実質的に二重鎖の領域を形成し;
前記第二の鎖が、前記二本鎖核酸が哺乳動物細胞内に導入された際に標的遺伝子発現を低減するように、前記第二の鎖の少なくとも19個のリボヌクレオチドの長さに沿って標的RNAに対して十分相補的である、単離された二本鎖核酸。
【請求項47】
前記第一の鎖の24位から前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基までの間の及び前記第一の鎖の24位と第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基とを含む前記第一の鎖の少なくとも一つのヌクレオチドが、前記第二の鎖と塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項48】
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチドを含む、少なくとも10個の連続したヌクレオチド及び多くて15個の連続したヌクレオチドが、前記第二の鎖の5’末端と対をなさず、それにより10〜15ヌクレオチドの一本鎖の3’オーバーハングを形成する、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項49】
前記第一の鎖24位から第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基までに対応し及び従って塩基対をなす前記第二の鎖のヌクレオチドの間の及び該ヌクレオチドを含む前記第二の鎖の少なくとも一つのヌクレオチドが、リボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項50】
前記第一の鎖と第二の鎖との間の前記実質的に二重鎖の領域が、完全に二重鎖の領域を含み、前記完全に二重鎖の領域が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチドと対をなす第一の鎖の5’末端ヌクレオチドと3’末端ヌクレオチドとの間において不対塩基を有さない、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項51】
前記実質的に二重鎖の領域が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチドと対をなす第一の鎖の5’末端ヌクレオチドと3’末端ヌクレオチドとの間に;1個の不対塩基対;2個の不対塩基対、3個の不対塩基対、4個の不対塩基対、及び5個の不対塩基対からなる群から選択される不対塩基対を含む、請求項50に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項52】
前記不対塩基対が、連続又は不連続である、請求項51に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項53】
前記第一の鎖が66ヌクレオチドまでの長さを有し、前記第一の鎖の3’から前記第一の鎖の23位までのヌクレオチドが:前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、前記第一の鎖の24位から3’末端ヌクレオチド残基までの2、3、4、5及び6個のヌクレオチド残基からなる群から選択されるデオキシヌクレオチドを含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項54】
前記デオキシリボヌクレオチドが連続したデオキシリボヌクレオチドである、請求項53に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項55】
前記第一の鎖の24〜30位の二つ又はそれ以上の連続ヌクレオチド残基が、前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすデオキシリボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項56】
前記第一の鎖が66ヌクレオチドまでの長さを有し:24位及び25位、25位及び26位、26位及び27位、27位及び28位、28位及び29位、並びに29位及び30位からなる群から選択される一対のデオキシリボヌクレオチドを含み、デオキシリボヌクレオチドの前記第一の鎖の対が、前記第二の鎖の対応するヌクレオチド対と塩基対をなす、請求項55に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項57】
前記第一の鎖の1〜28位の前記8個又はそれ以上のリボヌクレオチドが、連続したリボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項58】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の1〜28位の各ヌクレオチド残基が、前記第二の鎖のヌクレオチドと塩基対をなすリボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項59】
前記第一の鎖の3’オーバーハングが:10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29及び30ヌクレオチド長からなる群から選択される、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項60】
前記第一の鎖の3’オーバーハングが、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドを含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項61】
前記第一の鎖の3’オーバーハングの全ヌクレオチドがデオキシリボヌクレオチドである、請求項60に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項62】
前記第一の鎖の3’オーバーハングの前記ヌクレオチドが、ホスフェートバックボーン修飾を含む、請求項59のいずれかに記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項63】
前記ホスフェートバックボーン修飾が、ホスホネート、ホスホロチオエート、ホスホトリエステル、メチルホスホネート、ロックト核酸、モルホリノ及び二環式フラノース類似体からなる群から選択される、請求項62に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項64】
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基(1D位)から開始する前記第一の鎖が、1D位から、前記第一の鎖の3’オーバーハングと連続した前記第一の鎖の5’残基までのヌクレオチドの間にメチルホスホネートバックボーン修飾を含む、請求項63に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項65】
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチド残基(1D位)から開始する前記第一の鎖が、2D位から、前記第一の鎖の3’オーバーハングと連続した前記第一の鎖の5’残基までのヌクレオチドの間にメチルホスホネートバックボーン修飾を含む、請求項63に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項66】
前記第一の鎖の3’末端ヌクレオチドがリボヌクレオチドである、請求項65に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項67】
前記第一の鎖の3’オーバーハングの前記ヌクレオチドが修飾ヌクレオチドを含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項68】
前記修飾ヌクレオチド残基が、2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項67に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項69】
前記第一の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項68に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項70】
前記第二の鎖の前記3’オーバーハングが:1〜4ヌクレオチド、1〜3ヌクレオチド(nucleoties)、1〜2ヌクレオチド、及び2ヌクレオチド長からなる群から選択される長さを有する、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項71】
前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記ヌクレオチドが、修飾ヌクレオチドを含む、請求項70のいずれかに記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項72】
前記修飾ヌクレオチド残基が、2’−O−メチル、2’−メトキシエトキシ、2’−フルオロ、2’−アリル、2’−O−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]、4’−チオ、4’−CH2−O−2’−ブリッジ、4’−(CH2)2−O−2’−ブリッジ、2’−LNA、2’−アミノ及び2’−O−(N−メチルカルバメート)からなる群から選択される、請求項71に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項73】
前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチルリボヌクレオチドである、請求項72に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項74】
前記第二の鎖の3’オーバーハングが2ヌクレオチド長であり、前記第二の鎖の3’オーバーハングの前記修飾ヌクレオチドが2’−O−メチル修飾リボヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項75】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の5’末端ヌクレオチド残基に対応する前記第二の鎖のヌクレオチド残基(1A位)から開始する前記第二の鎖が、前記第一の鎖の3’末端残基に対応する、前記第二の鎖の5’残基の16A位から最終の5’残基までの全位置に非修飾ヌクレオチド残基を含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項76】
前記第二の鎖の3’末端における第一のヌクレオチド(1A位)から開始して、前記第二の鎖の3’末端から1A位、2A位、及び3A位が修飾ヌクレオチドである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項77】
前記第一のオリゴヌクレオチド鎖の5’末端ヌクレオチド残基に対応する前記第二の鎖のヌクレオチド残基(1A位)から開始する前記第二のオリゴヌクレオチド鎖が、1A位から15A位までに交互の修飾及び非修飾ヌクレオチド残基を含む、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項78】
前記第二又は第一のオリゴヌクレオチド鎖のヌクレオチドが、ダイサー切断の指向を案内する修飾ヌクレオチドで置換されている、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項79】
第一の鎖が、第二の鎖のヌクレオチド配列に対して少なくとも80%、90%、95%又は100%相補的なヌクレオチド配列を有する、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項80】
前記標的RNAがKRASである、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸。
【請求項81】
細胞内で標的遺伝子の発現を低減するための方法であって:
細胞を、参照dsRNAと比較して細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸と接触させることを含む、方法。
【請求項82】
動物内で標的遺伝子の発現を低減するための方法であって:参照dsRNAと比較して動物の細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の、請求項46に記載の単離された二本鎖核酸で動物を処置することを含む、方法。
【請求項83】
対象の細胞内で標的遺伝子の発現を低減するための医薬組成物であって、参照dsRNAと比較して細胞内で標的遺伝子の発現を低減するのに有効な量の請求項46に記載の単離された二本鎖核酸と、薬学的に許容され得る担体とを含有する、医薬組成物。
【請求項84】
前記二本鎖核酸を化学的に又は酵素的に合成することを含む、請求項67に記載の二本鎖核酸の合成方法。
【請求項85】
図1〜6、8、11、14又は15のいずれか一つに示される、単離された二本鎖核酸。
【図1A−1】
【図1A−2】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図1A−2】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公表番号】特表2013−514089(P2013−514089A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544487(P2012−544487)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【国際出願番号】PCT/US2010/040094
【国際公開番号】WO2011/075188
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(511072747)ダイセルナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (6)
【氏名又は名称原語表記】DICERNA PHARMACEUTICALS, INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【国際出願番号】PCT/US2010/040094
【国際公開番号】WO2011/075188
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(511072747)ダイセルナ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (6)
【氏名又は名称原語表記】DICERNA PHARMACEUTICALS, INC.
【Fターム(参考)】
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