説明

避雷器およびガス絶縁電気装置

【課題】本発明の実施形態は、低温の周囲環境下に設置された場合にも、外部電熱源を用
いずとも絶縁破壊の発生を抑制する避雷器およびガス絶縁電気装置を提供することを目的
とする。
【解決手段】本発明の実施形態における避雷器は、絶縁ガスが封入されたガス絶縁電気機
器に接続し、前記避雷器の制限電圧を、前記絶縁ガスが液化した際に絶縁破壊が発生する
耐圧電圧を示す低温限界電圧より小さい制限電圧に切り替える切替装置を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、避雷器およびガス絶縁電気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガス絶縁開閉装置(GIS)やガス絶縁母線(GIB)等の絶縁ガスが封入され
たガス絶縁電気機器が電力系統に設置されている。このガス絶縁電気機器は、絶縁ガスが
封入された金属タンク内に中心導体を格納し、接地されている金属タンクと中心導体との
絶縁を保っている。
【0003】
しかし、絶縁ガスとしてSF6ガスを用いたガス絶縁電気機器の場合、−25℃を下回
る低温の周囲環境下では封入されたSF6ガスの液化が生じ、内部の封入ガス圧力が低下
するため、絶縁性能が低下する問題が発生している。このため、低温の周囲環境下におい
てガス絶縁電気機器に適用する場合には、低温にならない屋内に設置し、SF6ガスの液
化を生じさせない方法が用いられている。
【0004】
しかしながら、架空送電線や変圧器回線に接続される場合に大気中での接続が必要とな
る場合、大気中での絶縁距離確保のために屋外にて接続する必要がある。その場合は気中
接続部に通じるガス絶縁電気機器の一部は低温の周囲環境下に設置される。
【0005】
通常、ガス絶縁電気機器の金属タンク内に格納されている導体に通電されている場合に
は、導体の発熱により封入されている絶縁ガスは加熱されるため液化しない。一方、通電
停止時においては周囲温度の低下にともない、大気圧を超える高圧で封入されたSF6ガ
スの液化が生じることによりガス絶縁電気機器のガス圧力は大気圧程度まで低下する。大
気圧程度まで低下した絶縁ガスでは、雷などの高いインパルス電圧に対しては絶縁能力を
保持することができない。
【0006】
このため、低温の周囲環境下での絶縁ガスの液化による絶縁性能低下を防ぐ対策が必要
となり、その方法として、ガス絶縁電気機器に対して別個に設けられた外部電熱源により
加温する等の対策が提案されている。
【0007】
しかし、従来の外部電熱源により加温する方法では、常時加温するために通電する必要
があり運用上の電力損失が発生すると共に、外部電熱源の故障時において絶縁ガスの液化
が発生する問題点を解決できず機器全体の信頼性の低下を引き起こす可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平6−283315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施形態は、低温の周囲環境下に設置された場合にも、外部電熱源を用いずと
も絶縁破壊の発生を抑制する避雷器およびガス絶縁電気装置を提供することを目的とする

【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態における避雷器は、絶縁ガスが封入されたガス絶縁電気機器に接続し
、前記避雷器の制限電圧を、前記絶縁ガスが液化した際に絶縁破壊が発生する耐圧電圧を
示す低温限界電圧より小さい制限電圧に切り替える切替装置を備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態におけるガス絶縁電気装置の構成を示す図。
【図2】第1の実施形態における避雷器の構成を示す図。
【図3】第2の実施形態におけるガス絶縁電気装置の構成を示す図。
【図4】第3の実施形態におけるガス絶縁電気装置の構成を示す図。
【図5】第3の実施形態における避雷器の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る実施形態の避雷器およびガス絶縁電気装置について図面を参照して説明す
る。
【0013】
(第1の実施形態)
(構成)
第1の実施形態のガス絶縁電気装置について図1を用いて説明する。ここでのガス絶縁
電気装置は、ガス絶縁電気機器と酸化亜鉛素子避雷器とを備え、ガス絶縁電気機器はSF
6ガスが封入されたガス絶縁母線としている。図1は架空送電線および避雷器に接続され
たガス絶縁母線の構成図を示している。ここでのガス絶縁母線1は架空送電線3と接続線
4を介して接続されている。この接続線4に、接続線5を介して酸化亜鉛素子避雷器2が
接続されている。
【0014】
次に、酸化亜鉛素子避雷器2の構成について図2を用いて説明する。酸化亜鉛素子避雷
器2は、酸化亜鉛素子201、202、断路装置203、制御装置204を備える。
【0015】
酸化亜鉛素子201、202は共に酸化亜鉛にて構成され、所定の制限電圧を持つ。雷
等により制限電圧より高いインパルス電圧が印加された場合に放電を開始するため、ガス
絶縁母線1には制限電圧以上の電圧が印加されることはない。
【0016】
酸化亜鉛素子201は、接続線4、5を介してガス絶縁母線1と接続されている。また
、酸化亜鉛素子201に併設された酸化亜鉛素子202は断路装置203、接続線4、5
を介して、ガス絶縁母線1と接続されている。また、酸化亜鉛素子201の制限電圧V1
と酸化亜鉛素子202の制限電圧V2は異なり、夫々の制限電圧V1、V2は(1)式、
(2)式にて決定されている。
【0017】
(1)式、(2)式では、Vaは、ガス絶縁母線1、架空送電線3、および接続線4等
に印加される商用周波系統電圧値を示す。Vbは、ガス絶縁母線1内に充填されたSF6
ガスが液化されていない正常時に絶縁を維持できる限界電圧を示す(以下、Vbを高温限
界電圧と呼ぶ)。Vcは、ガス絶縁母線1内に充填されたSF6ガスが、低温の周囲環境
下により液化した場合に絶縁を維持できる限界電圧を示すため、通常はVbより小さい値
となる(以下、Vcを低温限界電圧と呼ぶ)。
【0018】
例えば、商用周波系統電圧値Vaが500kVの時、ガス絶縁母線1内に格納された中
心導体に通電されている場合には封入されているSF6ガスは液化されていないため、S
F6ガスのガス圧は0.4MPa程度の高圧に維持されている。そのため、0.4MPa
のガス圧にてガス絶縁母線1内で絶縁が維持できる限界電圧をVbとする。
【0019】
さらに、中心導体への通電が停止し、−50℃の周囲環境下にてSF6ガスが液化する
ことでガス圧が0.1MPa程度の低圧まで低下する。そのため、0.1MPaのガス圧
にてガス絶縁母線1内で絶縁が維持できる限界電圧をVcとする。
【0020】
Va<V1<Vb ・・・(1)
Va<V2<Vc ・・・(2)
断路装置203は、常時は開状態であるが、制御装置204により投入指令が入力され
た場合に投入され、閉状態となる。
【0021】
制御装置204は、ガス絶縁母線1内のガス圧力が事前に設定された閾値より小さくな
ったことを検出し、断路装置203に投入指令を出力する。
【0022】
(作用)
次に、酸化亜鉛素子201の制限電圧V1を1400kV、酸化亜鉛素子202の制限
電圧V2を600kVとした場合に、架空送電線3への落雷等により高インパルス電圧1
000kVが印加された場合について、ガス絶縁母線1内に封入されたSF6ガスが液化
している場合と液化していない場合に分けて説明する。
【0023】
(SF6ガスが液化していない場合)
SF6ガスが液化していない場合は、断路装置203は開状態であるため、酸化亜鉛素
子201がガス絶縁母線1に接続している。そのため、架空送電線3に落雷し、高インパ
ルス電圧1000kVが接続線4を介してガス絶縁母線1に印加される。このとき、酸化
亜鉛素子201の制限電圧V1は1400kVであるため、酸化亜鉛素子201での放電
は発生しない。そのため、ガス絶縁母線1には高インパルス電圧1000kVが印加され
るが、高温限界電圧Vbは1400kVより大きいため、ガス絶縁母線1内にて絶縁破壊
は生じない。
【0024】
(SF6ガスが液化している場合)
SF6ガスが液化している場合は、制御装置204により断路装置203に投入指令が
出力されており、閉状態であるため、酸化亜鉛素子202がガス絶縁母線1に接続してい
る。そのため、架空送電線3に落雷し、高インパルス電圧1000kVが接続線4を介し
て酸化亜鉛素子202に印加される。このとき、酸化亜鉛素子202の制限電圧V2は6
00kVであるため、酸化亜鉛素子202にて放電する。そのため、ガス絶縁母線1には
高インパルス電圧は印加されないので、ガス絶縁母線1内にて絶縁破壊が生じることはな
い。
【0025】
(効果)
本実施形態によれば、制限電圧V2が低温限界電圧Vcより小さい酸化亜鉛素子202
を断路装置203を介してガス絶縁母線1に接続することにより、低温の周囲環境下によ
りSF6ガスが液化した場合にも、ガス絶縁母線1内にて絶縁破壊が発生しない。
【0026】
また、外部電熱源を用いていないため、運用上の電力損失が発生することがないと共に
、ガス絶縁母線1の信頼性を向上させることができる。
【0027】

なお、本実施形態では制御装置204がガス絶縁母線1内のガス圧力が事前に設定され
た閾値より小さくなったことを検出して断路装置203に投入指令を出力していたが、ガ
ス絶縁母線1に設置された変流器等にて、通電が停止されたことを検出して投入指令を出
力しても同様の効果を得られる。
【0028】
また、この制御装置204は、ガス絶縁母線に設置されても良く、遠方に設置された監
視制御装置、保護制御装置、PC等が代替しても良く、この制御装置204を利用者が操
作することにより、投入指令を出力することが可能である。さらに断路装置203と制御
装置204とはネットワークを介して接続しても良く、ネットワークを介することにより
遠方から断路装置203の開閉状態を制御することが可能である。
【0029】

(第2の実施形態)
第2の実施形態のガス絶縁電気機器について図3を用いて説明する。ここでのガス絶縁
電気機器はSF6ガスが封入されたガス絶縁母線とし、図3はガス絶縁変圧器に接続され
たガス絶縁母線の構成図を示している。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、架空
送電線3がガス絶縁変圧器6に代わり、酸化亜鉛素子201がガス絶縁変圧器6に設けら
れている点である。第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、説明は省略する

【0030】
このガス絶縁変圧器6に設けられた酸化亜鉛素子201は、接続線7を介して接続線4
に接続している。
【0031】
本実施形態の作用については、第1の実施形態と同様であるため詳細な説明は省略する
が、第1の実施形態と同様に、制御装置204によりガス絶縁母線1内に封入されたSF
6ガスのガス圧力が事前に設定された閾値より小さくなったと判断した場合に、断路装置
203が投入される。そのため、制限電圧V2が低い酸化亜鉛素子202が接続すること
により、高インパルス電圧がガス絶縁母線1に印加されることはない。したがって、SF
6ガスが液化するような低温の周囲環境下においても、ガス絶縁母線1内に絶縁破壊が生
じない。
【0032】
本実施形態によれば、ガス絶縁変圧器6に接続するガス絶縁母線1についても第1の実
施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0033】

(第3の実施形態)
第3の実施形態のガス絶縁電気機器について図4を用いて説明する。ここでのガス絶縁
電気機器はSF6ガスが封入されたガス絶縁母線とし、図4は架空送電線に接続されたガ
ス絶縁母線の構成図を示している。ここでのガス絶縁母線1は架空送電線3と接続線4を
介して接続されている。この接続線4に、接続線5を介して酸化亜鉛素子避雷器2が接続
されている。本実施形態と第1の実施形態とは、酸化亜鉛素子避雷器2の構成が異なって
いる。
【0034】
本実施形態の酸化亜鉛素子避雷器2の構成について図5を用いて説明する。酸化亜鉛素
子避雷器2は、酸化亜鉛素子201、制御装置204、通電端子205、および接地装置
206を備える。
【0035】
酸化亜鉛素子201は、上セクション2011と下セクション2012の2つのセクシ
ョンに分けられており、そのセクション間に通電端子205が設置されている。
【0036】
制御装置204は、ガス絶縁母線1内のガス圧力が事前に設定された閾値より小さくな
ったことを検出し、接地された接地装置206を通電端子205に接続する。接地装置2
06と通電端子205とを接続することにより、酸化亜鉛素子201の下セクション20
12が実質的に無視されるため、制限電圧が下がる。
【0037】
ここで、通電端子205に接地装置206が接続されていない状態の酸化亜鉛素子20
1の制限電圧V1、接続されている状態の酸化亜鉛素子201の制限電圧V2は、第1の
実施形態に示す(1)式、(2)式で表される範囲に入るように上セクション2011と
下セクション2012の長さを調整している。
【0038】
(作用)
次に、酸化亜鉛素子201の制限電圧V1を1400kV、制限電圧V2を600kV
とした場合に、架空送電線3への落雷等により高インパルス電圧1000kVが印加され
た場合について、ガス絶縁母線1内に封入されたSF6ガスが液化している場合と液化し
ていない場合に分けて説明する。
【0039】
(SF6ガスが液化していない場合)
SF6ガスが液化していない場合は、通電端子205と接地装置206は接続されてい
ないため、酸化亜鉛素子201の制限電圧は1400kVである。そのため、架空送電線
3への落雷による高インパルス電圧1000kVが酸化亜鉛素子201に印加されても放
電が発生しない。したがって、ガス絶縁母線1には接続線4を介して高インパルス電圧1
000kVが印加されるが、高温限界電圧Vbは1400kVより大きいため、ガス絶縁
母線1内にて絶縁破壊は生じない。
【0040】
(SF6ガスが液化している場合)
SF6ガスが液化している場合は、制御装置204によりガス絶縁母線1内のSF6ガ
スのガス圧力が事前に設定された閾値より小さくなったと判断し、通電端子205と接地
装置206が接続されているため、酸化亜鉛素子201の制限電圧は600kVである。
そのため、架空送電線3への落雷による高インパルス電圧1000kVが接続線4を介し
て酸化亜鉛素子201に印加されると、酸化亜鉛素子201にて放電する。そのため、ガ
ス絶縁母線1には高インパルス電圧は印加されないので、ガス絶縁母線1内にて絶縁破壊
が生じることはない。
【0041】
(効果)
本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、酸化亜鉛素子を2つ併設する必要
がないため、材料およびコストを削減することが可能である。
【0042】

なお、上述した第1乃至第3の実施形態では、避雷器として酸化亜鉛素子を用いた酸化
亜鉛素子避雷器を用いて構成したが、ギャップ型避雷器を用いても同様の効果を得ること
が可能である。
【0043】

本発明に係る実施形態によれば、低温の周囲環境下に設置された場合にも、外部電熱源
を用いずとも絶縁破壊の発生を抑制する避雷器およびガス絶縁電気装置を提供することが
可能となる。
【0044】

以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例とし
て提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施
形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範
囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、
発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲
に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
1…ガス絶縁母線
2…酸化亜鉛素子避雷器
3…架空送電線
4、5、7…接続線
6…ガス絶縁変圧器
201、202…酸化亜鉛素子
203…断路装置
204…制御装置
205…通電端子
206…接地装置
2011…上セクション
2012…下セクション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁ガスが封入されたガス絶縁電気機器に接続する避雷器において、
前記避雷器の制限電圧を、前記絶縁ガスが液化した際に絶縁破壊が発生する耐圧電圧を
示す低温限界電圧より小さい制限電圧に切り替える切替装置を備える避雷器。
【請求項2】
前記絶縁ガスが所定のガス圧力の場合に絶縁破壊が発生する耐圧電圧を示す高温限界電
圧より小さい制限電圧を持つ高温避雷手段と、
前記高温避雷手段と並列に接続され、低温限界電圧以下の制限電圧を持つ低温避雷手段
と、を備え、
前記切替装置は、前記高温避雷手段と前記低温避雷手段とを切り替える
請求項1に記載の避雷器。
【請求項3】
前記ガス絶縁電気機器は、前記絶縁ガスが所定のガス圧力の場合に絶縁破壊が発生する
耐圧電圧を示す高温限界電圧より小さい制限電圧を持つ高温避雷手段を備える電気機器に
接続し、
低温限界電圧以下の制限電圧を持つ低温避雷手段、を備える
請求項1に記載の避雷器。
【請求項4】
前記絶縁ガスが所定のガス圧力の場合に絶縁破壊が発生する耐圧電圧を示す高温限界電
圧より小さい制限電圧を持ち、複数のセクションに分割された高温避雷手段と、
前記高温避雷手段のセクション間に設けられた通電端子と、を備え、
前記切換装置は、前記通電端子を接地し、前記高温避雷手段の制限電圧を低温限界電圧
以下の制限電圧に切り替える切替装置を備える
請求項1に記載の避雷器。
【請求項5】
前記ガス絶縁電気機器内部に封入された絶縁ガスのガス圧力が事前に設定されたガス圧
力閾値より低下したこと、前記ガス絶縁電気機器内に格納された導体への通電が事前に設
定された電流値閾値より低下したこと、のいずれかが検出された場合に、低温限界電圧以
下の制限電圧に切り替える
請求項1乃至4に記載の避雷器。
【請求項6】
絶縁ガスが封入されたガス絶縁電気機器と避雷器とを備えるガス絶縁電気装置において

前記避雷器は、制限電圧を前記絶縁ガスが液化した際に絶縁破壊が発生する耐圧電圧を
示す低温限界電圧より小さい制限電圧に切り替える切替装置を備えるガス絶縁電気装置。
【請求項7】
前記絶縁ガスが所定のガス圧力の場合に絶縁破壊が発生する耐圧電圧を示す高温限界電
圧より小さい制限電圧を持つ高温避雷手段と、
前記高温避雷手段と並列に接続され、低温限界電圧以下の制限電圧を持つ低温避雷手段
と、を備え、
前記切替装置は、前記高温避雷手段と前記低温避雷手段とを切り替える
請求項6に記載のガス絶縁電気装置。
【請求項8】
前記ガス絶縁電気機器は、前記絶縁ガスが所定のガス圧力の場合に絶縁破壊が発生する
耐圧電圧を示す高温限界電圧より小さい制限電圧を持つ高温避雷手段を備える電気機器に
接続し、
低温限界電圧以下の制限電圧を持つ低温避雷手段、を備える
請求項6に記載のガス絶縁電気装置。
【請求項9】
前記絶縁ガスが所定のガス圧力の場合に絶縁破壊が発生する耐圧電圧を示す高温限界電
圧より小さい制限電圧を持ち、複数のセクションに分割された高温避雷手段と、
前記高温避雷手段のセクション間に設けられた通電端子と、を備え、
前記切換装置は、前記通電端子を接地し、前記高温避雷手段の制限電圧を低温限界電圧
以下の制限電圧に切り替える切替装置を備える
請求項6に記載のガス絶縁電気装置。
【請求項10】
前記ガス絶縁電気機器内部に封入された絶縁ガスのガス圧力が事前に設定されたガス圧
力閾値より低下したこと、前記ガス絶縁電気機器内に格納された導体への通電が事前に設
定された電流値閾値より低下したこと、のいずれかが検出された場合に、低温限界電圧以
下の制限電圧に切り替える
請求項6乃至9に記載のガス絶縁電気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−5661(P2013−5661A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136781(P2011−136781)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】