説明

還元水製造装置

【課題】人間の体は還元反応を低温で起こし触媒となる酸素の力にて活性酸素を作り出しエネルギーを生み出す酸化反応であるため体内に余分な活性酸素を貯めると病気になりやすいが、水道水やミネラルウォーターには一部のミネラル分が不足していたり活性酸素を除去するための活性水素の含有量が不足したりしていた。
【解決手段】水道水などに強磁力線と電極で微電流を発生させてミネラルを含んだ焼結体を溶解せしめてミネラル分や活性水素などのマイナスイオンを有する還元水を作る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は強磁力線と電極で微電流を発生させてミネラルを含んだ焼結体を溶解せしめてマイナスイオンを有する還元水に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今から40億年前人間の体を作っている炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、硫黄(S)、リン(P)に水(H2O)が加わってアミノ酸ができた。共通祖先である原始的生物が誕生したがこれは水があったからできた。それが27億年前にシアノバクテリアによる多量の酸素が作られることで爆発的に微生物が生まれ人間に進化した。27億年を地球的の一日に短縮した時間で考えると人類は5秒間で生まれ育ったことになる。この人類がたった100年で地球環境を変えてしまった。地球温暖化、オゾンホール、砂漠化、酸性雨、森林破壊と未来に残すものが次第になくなりつつある。地球上の水は人類が利用できる量としては0.03%でありこの水さえ塩素を入れないと飲めない時代となった。
【0003】
一般の水道水はカルキ(塩素)で消毒されているため水道管中を流れる間にトリクロロエタン(ClCH2CHCl)などが生まれやすい。水道水を健康によくしかもおいしくするには一旦汲み置きなどしてカルキを飛ばす必要がある。このような作業を簡便にするために水道管の内側や外側に磁石を配設して、水道水を還元水にする装置が提案されている。還元水は水のクラスターが細分化されておりミネラル分などを体内に吸収しやすくするので新陳代謝が活発になり健康面で効果があるといわれている。特開平11−33555号広報(特許文献1)において、還元水製造装置を水道配管に切り込んで取り付けたものや特開平11−253961号広報(特許文献2)のように水道管の両側に磁石を配置した還元水製造装置などが提案されている。また、登録実用新案第303699号広報(特許文献3)では磁性を帯びた掻き混ぜ体で水を掻き混ぜることで還元水を作るマドラーが提案されている。
【0004】
水には隙間があり分子結合するとぶどうの房のような結合をする。そのため英語でクラスター(cluster)という。水に磁気、超音波、電気的ショックなどを与えるとクラスターが小さくなることは公知である。この隙間にMgやCaのようなミネラルをMg+H→MgH、Ca+H→CaHで示されるような形で水素化合物として閉じ込めることが磁場共鳴にて可能である。このような形にすれば水素とミネラルを同時に摂取することができる。地球上に水が存在したため生命が生まれたが生命は酸化、還元反応を低温で起こし触媒となる酸素の力にて活性酸素を作り出しエネルギーを生み出す酸化反応であるため体内に余分な活性酸素を貯めると病気になりやすい。そのため体内に水素を取り入れて還元することで水(H2O)となって体外に排出する。既に出願した特願2005−267972号広報にて磁石と金属Mgの組み合わせにてイオン電池を作り磁気共鳴による振動にてクラスター内にミネラルを含有させることで水道水をミネラルウォーターとすることが可能となったが、活性酸素を除去するための活性水素が不十分であった。
【0005】
一般の名水は地中深く流れている地下水中に地中の各種鉱物が溶解し地上に噴出したものであるが日本は火山国のためCa、Mg、Na、Kなどのミネラル分が少なく軟水である。そのため業務用として1回当たり20リットル単位で塩化カルシウム(CaCl)、塩化マグネシウム(MgCl)、炭酸カリウム(KCO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)などを加えて名水に近づけて販売されている。しかしながら日本全国の名水が必ずしも100%還元水ではなくマイナスイオンを含んでいないものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−33555号 広報
【特許文献2】特開平11−253961号 広報
【特許文献3】登録実用新案第303699号 広報
【特許文献4】特開2007−75752号 広報
【0007】
【非特許文献1】「生命と地球の歴史」、 岩波新書、丸山茂徳他一名
【非特許文献2】「よくわかる海水深層水」、(株)コスモウーワン、吉田秀樹他一名
【非特許文献3】「水」、(株)ロングセラーズ 、林秀光
【非特許文献4】「生命は熱水から始まった」、東京科学同人、大島康郎
【非特許文献5】「ビタミンとミネラル」、女子栄養大学出版部
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1による方法では、(1)配管の一部を切除して還元水製造装置を挿入するので、工事費用や工事に伴う水道休止時間が必要である、(2)流れている水道水が通過するきわめて短い時間に磁気を作用させるので磁気化が不十分である、(3)微弱電流が発生しないので(−)イオンが生成せず悪性の活性酸素を除去できないなどの問題がある。
【0009】
特許文献2による方法では、(1)配管の外から磁界をかけるので磁気作用が不十分である、(2))流れている水道水が通過するきわめて短い時間に磁気を作用させるので磁気化が不十分である、(3)微弱電流が発生しないので(−)イオンが生成せず悪性の活性酸素を除去できないなどの問題がある。
【0010】
特許文献3による方法では、(1)掻き混ぜる時間が短いので磁気作用が不十分である、(2)微弱電流が発生しないので(−)イオンが生成せず悪性の活性酸素を除去できない、(3)磁界強度が小さいので磁気化が不十分であるなどの問題がある。
【0011】
特許文献4による方法では、(1)装置が大掛かりである、(2)活性酸素を除去するための活性水素の発生が不十分であるなどの問題がある。
【0012】
以上の問題点を解決するための課題は、(1)十分な時間をかけて水を還元水にする、(2)水に磁界をかけるとともに微弱電流を発生させることにより(−)イオンを発生させて活性酸素を除去する、(3)還元水にミネラルを付加することにより健康増進に効果をもたらすことである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1の解決手段は、非磁性体からなる敷板に磁石を配設し、該磁石の上に非磁性体からなる容器を載置し、該容器に電極を垂下した非磁性体からなる蓋を載置した還元水製造装置である。
【0014】
第2の解決手段は、前記電極が炭素棒であることを特徴とする請求項1記載の還元水製造装置である。
【0015】
第3の解決手段は、前記電極が底部のある非磁性体からなる筒の中に複数の磁石を非磁性体からなるスペーサーと交互にかつ隣り合う前記磁石の磁界を逆向きに積層して、前記筒に非磁性体からなる盲栓をし、前記筒を非磁性体からなるパイプで被覆した磁気発生器である還元水製造装置である。
【0016】
第4の解決手段は、前記磁気発生器の前記筒がチタンで、前記スペーサーがアルミニウムで、前記盲栓がチタンで、前記パイプがマグネシウムである還元水製造装置である。
【0017】
第5の解決手段は、前記還元水製造装置において、セラミックスボールを単品もしくは複数組み合わせて前記容器に入れている還元水製造装置である。
【0018】
第6の解決手段は、前記電極が非磁性体の網の中に磁気発生器とセラミックスボールを入れたものであることを特徴とする還元水製造装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明による効果を説明する。本発明は水素リッチの還元水でミネラル調整も自在にできる簡易な還元水製造装置である。(1)ミネラルボールの中には日本食品協会が認定した8元素(Ca、Mg、K、Na、Fe、Zn、Mn、Se)を個人のニーズに応じて含有せしめることが可能であり、これらのミネラルを毎日摂取することで健康保持に効果がある。厚生省が認定した薬用石である麦飯石や造礁化石サンゴに銀や亜鉛などを入れることで抗菌セラミックスとしての機能をもたせることができ、かつ自在にカルシウム、マグネシウム量をコントロールすることにより軟水を名水に近い成分に調合することが可能となった。ミネラルボールの種類と量を変えることで各個人に合った飲料水を作る事が可能な還元水製造装置である。(2)ネオジ磁石、サマリウム磁石の磁力線の中がフレミングの法則にて超微電流が中央の還元水製造装置あるいは炭素棒に生まれることで(+)と(−)の差による一種のメッキ反応にて薬石中のミネラルが溶解する。(3)日本の水道水に一番不足しているのはMgイオンであり、これが不足すると血管や心臓の弾力性を失わせ自律神経の失調をもたらし脳梗塞や心筋梗塞の原因となる。特に人口食品中に入っているリン酸塩は内臓硬化となるためMgイオンを供給して除去してやることが大切である。Mgイオンは食品ではひじき、ゴマ、辛子、ココアなどを摂取することで補給できるが、これらを毎日の食事で補うのは難しいが飲料水で自然に摂取するのが簡単であり長続きする。
【0020】
日本は火山国のためにヨーロッパと比較すると水道水中のMg量は20%程度である。Mgが不足すると自律神経失調症や心臓病や脳梗塞につながりやすい。人工食品過多の食事は燐酸過剰となるため3Ca+2(PO4)→Ca3(Po4)2となって燐酸カルシウムとなってカルシウム不足となる。そのため体内の骨から不足分をカバーするため骨粗鬆症となる。日本人は漬物文化が発展しているため塩分の摂り過ぎる傾向が強い。塩の中のナトリウムを排出するためにはカリウムを多く取る必要がある。本発明の還元水製造装置はセラミックス状に焼き固めた5〜10%の無機質ボール球の中にこれら不足するミネラル分を閉じ込めているため水の電気分解にて溶解するためCa、Mg、K、Fe、Zn、Naなどを還元水に溶解して飲むことにより自然と不足分を補ってくれる。これらミネラルは骨や歯、筋肉、血液、神経、各種臓器内の細胞内に体液(電解液)としてイオン結合状態で入ることで体内環境を一定に保持するための大切な元素を供給する。人間の体液が比較的海水に近いのは人類が海から生まれたことを物語っている。リンゲル液体は細胞内にすばやく吸収されるのもそのためである。
【0021】
ミネラルが入りすぎると硬水となるため逆に飲みづらくなるので、水道水約200ccに対して昆布の小片(面積にして5〜7cm2程度)を入れることで、昆布がイオン化した還元水の中でドロドロに溶解するので昆布味のする飲料水となり日本人の味覚に合致しているので長期間にわたり飲み続けられる。また、水道水200ccに対してクエン酸(C6H10O8)を1〜2g、ビタミンCとしてアスコルビン酸(C6H8O6)を0.5〜1.0g入れて撹拌し、水が透明になったら昆布5〜7cm2入れて炭酸水素ナトリウム(重曹)(NaHCO3)を1〜2gを2〜3回に分けて泡が少なくなったら投入し磁力線発信のテーブル上の皿に載せて冷蔵庫に入れて翌日の朝起きて飲むことで体調維持に効果がある。クエン酸、アスコルビン酸、炭酸水素ナトリウムはいずれも市販されており、水素結合のため水道水に溶かすとイオン化しやすく、さらに還元水製造装置の容器に入れておくと容器の底より磁力線が出ているため還元水化を促進させる。還元水の中に入れた昆布は還元水の作用によりドロドロの状態になり咀嚼は全く不要で還元水とともに飲料することができる。昆布入り還元水は100%の食物繊維体のため飲料することで胃腸内異常発酵を改善する。
【0022】
またこの還元水と一緒に竹炭の粉1gとヨーグルト水を飲むことで胃腸内異常発酵となる悪玉菌を抑える善玉菌のカプセルが竹炭の粉であり、1gの竹炭にある超微細な空間内にヨーグルト菌が入ることでPH1〜2.5の強烈な酸性である胃液中でも殺されることなく小腸、大腸に達することができる。1gの竹炭の微孔はテニスコート並みの表面積を有しており竹炭の微孔がカプセルとなって従来の何百倍という善玉菌を腸内に届けるので体質改善が促進されアトピーや花粉症に効果がある。還元水と竹炭及びヨーグルトを一緒にして10日程度継続して飲むことで悪臭便、便秘が改善されるためオナラのにおいがなくなる。硫化水素、アンモニア、フェノール、スカトールなどの混合した悪臭便は体調不良の危険信号である。
【0023】
本還元水製造装置により製造される還元水は市販の還元水製造装置で製造される還元水と異なり水素リッチのミネラル水であるため、本還元水製造装置による還元水を飲料することで体内の活性酸素を除去する効果が大きい。多量作られる野菜は肥料として硝酸性窒素が大量に使われるため、果物や野菜の中には亜硝酸が多く含まれているため量を摂れば摂るほどビタミンCは減少する。亜硝酸の量が60ppm以上では癌が誘発されやすいといわれている。野菜から摂りいれられた亜硝酸と肉から作られたアミンが結合することで亜硝酸アミンつまりニトロソアミンという第一級の発癌物質が生まれやすい。野菜と肉のバランス食事を続けた結果癌となるのでは処置無しである。口から入れて下から出す一連の食事に一番大切なことは悪臭を作らないことである。悪臭があるということは多量の活性酸素が作られているのである。一緒に摂取する昆布の食物繊維や竹炭は繊維のため善玉菌の住家となり便秘予防となるため毎日の排便が健康体を維持する。有機農業の野菜でない限り還元水を飲んでも活性酸素除去に必要なビタミンCが減少することは体内改善が進まないことを意味している。これに対して本発明の還元水製造装置による還元水は水素リッチでありビタミンCも同時に摂取でき味もよい飲料水である。そのため本還元水製造装置による還元水を飲料しバランスのとれた食事を実行することで健康体を保持できる。
【0024】
日本の水道水は世界一安全であるといわれており、重金属をはじめとして残留農薬を含め100以上の成分分析に合格したものである。川や池や湖の中にはわれわれの生活排水も同時に流れ込むため塩素殺菌、オゾン殺菌、紫外線殺菌、活性炭による脱臭と複雑な工程の組み合わせにて水道水として作られる。しかしながら、夏場は多種多量の臭い成分の反応が活性化するため活性炭で100%除去することは不可能でありクラスター状の隙間の中にこれら臭い成分が浸入して家庭の水道水として流れている。市販の還元水製造装置も臭いは活性炭吸着であり完全に臭いを除去するのは困難である。市販の還元水製造装置による還元水の製造原理はカートリッジに銀メッキをして電極にチタン材を使用して、水を電気分解して水素リッチの還元水と酸素リッチの酸化水に分かれて出てくるものが主である。中にはMg電極とすることで直接水素を泡状にして生み出すものもあり、微量のMgが溶解してくるので余分なMgを飲むことになりミネラル過剰となる。本発明の還元水製造装置は微電流によりセラミックスボール中のCa、Mg、K、Fe、Zn、Naなどのミネラルや薬用石、麦飯石、電光石中のミネラルが長期間に渡り微少量溶出するので同時に多くのミネラルを適量分だけ取り入れることが可能である。毎日200ccでも0.3円以下であり安価である。2リットルのペットボトルのミネラル水が150円とすると500分の一の安さである。永久磁石のため6ヶ月に一回セラミックスボールを交換するだけでよい。
【0025】
市販のスポーツドリンクまたはミネラル水はリンゴ酸(C4H6O5)、ビタミンC(C6H8O6)、疲労回復のためアスパラギン酸(C4H7NO4)、ロイシン(C6H13NO2)、アラニン(C3H7NO2)、クエン酸(C6H10O8)を0.5〜2%入れたものが主であり、主力は有機物中に含有されている水素リッチの還元水である。家庭でも水素リッチな還元水が本発明による還元水製造装置で簡単に製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第2の手段による還元水製造装置の縦断面図
【図2】磁気発生器の縦断面図
【図3】第3の解決手段による還元水製造装置の縦断面図
【図4】第5の解決手段による還元水製造装置の縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0027】
第1の解決手段は、非磁性体からなる敷板11に磁石12を配設し、該磁石12の上に非磁性体からなる容器13を載置し、該容器13に電極15を垂下した非磁性体からなる蓋14を載置した還元水製造装置10である。電極15は蓋14に接着剤やネジなどで取り付ける。電極の材質は炭素棒あるいはマグネシウムあるいは銀などが使用できる。敷板11や容器13及び蓋14の材質は磁器、陶器、ガラス、チタン、アルミニウム、ステンレスなどが使用できる。磁石12は全体で30000ガウス以上になるようにネオジ磁石などを配設する。
【0028】
第2の解決手段は、前記電極15が炭素棒であることを特徴とする請求項1記載の還元水製造装置10である。
【0029】
第3の解決手段は、前記電極10が底部26のある非磁性体からなる筒21の中に複数の磁石23を非磁性体からなるスペーサー24と交互にかつ隣り合う前記磁石23の磁界を逆向きに積層して、前記筒21に非磁性体からなる盲栓25をし、前記筒21を非磁性体からなるパイプ22で被覆した磁気発生器20である還元水製造装置10である。筒21及びスペーサー24及び盲栓25及びパイプ22の材質はチタン、アルミニウム、ステンレス、マグネシウムなどの非磁性体が使用できる。筒21及びスペーサー24及び盲栓25の材質は磁器や陶器やガラスやプラスチックなどの樹脂でもよい。磁石23は盲栓25の突起25aで抑えている。盲栓25は筒21に図2のようにネジで取付けることができるが接着剤やロウ付けなどで取り付けてもよい。
【0030】
第4の解決手段は、前記磁気発生器20の前記筒21がチタンで、前記スペーサー24がアルミニウムで、前記盲栓25がチタンで、前記パイプ22がマグネシウムである還元水製造装置10である。
【0031】
第5の解決手段は、前記還元水製造装置10において、セラミックスボール40を単品もしくは複数組み合わせて前記容器13に入れている還元水製造装置10である。
【0032】
第6の解決手段は、前記電極15が非磁性体の網50の中に磁気発生器20とセラミックスボール40を入れたものである還元水製造装置10である。網50は蓋14に非磁性体の支持体51にて吊り下げたり容器13の底に載置したりして容器13の中に入れることができる。網50の材質はナイロン、ビニール、プラスチック、麻、木綿、チタン、ステンレス、アルミニウムなどを使用できる。支持体51の材質はナイロン、ビニール、プラスチック、麻、木綿、チタン、ステンレス、アルミニウムなどを使用できる。
【0033】
本還元水製造装置10により例えば水道水は瀬戸物やチタンあるいはアルミニウムあるいはステンレスなどの非磁性体の容器の底面より上面に垂直に出る30000〜50000ガウスの磁力線により磁気共鳴し水分子の微振動がカルキを飛ばし、同時に水道水中に発生する微電流がセラミックス状に素焼きされたミネラルボールがppmレベルで溶解するため水道水の硬度調整が可能となる。本発明による還元水製造装置によれば水道水に限らず自然の湧き水や井戸水などもミネラルや(−)イオンの豊富な還元水を製造することができる。
【0034】
還元水製造装置10に水道水30を使用する場合は、地区ごとの水道水のCa濃度とMg濃度を水道局より入手し不足分をカバーするセラミックスボールにするのがよい。日本は火山国のためカルシウムは不足する傾向にあることからむしろカルシウムの多いセラミックスボールや昆布などを組み合わせることでカバーする。トリクロロエタンの発生を抑えるため水道水は前日汲み置きしたカルキを飛ばしたものを使用する。水道水の代わりに井戸水や湧き水も利用できるのはもちろんである。磁気と電池作用により電流が発生し(+)の極に向かってmAの微電流が電気分解として働くため24時間後は(−)400mV電位を持った還元水となる。名水2リットルのペットボトルの平均電位は(−)300mV程度で還元力はない。水道水2リットルは0.2円程度であり、本発明の還元水は二万分の一のコストである。還元水とするためクエン酸(C6H10O8)、アスコルビン酸(C6H8O6)などを0.5〜1グラム加えることでHリッチの還元水となり、コストは3〜5円程度であり名水2リットルが200円と比較しても低コストである。火山国である日本はカルシウムやマグネシウムが低いため、ヨーロッパのように十分なミネラルを水から摂取することは困難であり食物できちんと摂取しなければならない。しかしながら本還元水製造装置を使用すれば一日当り200〜400ミリリットルの飲料でミネラルの不足分を摂ることが可能になる。
【0035】
不足するCa、Mg、K、Fe、Zn、Naなどを得るため焼成したセラミックスボールを溶出させてミネラル分を補う必要があり、各種の焼成セラミックスボールを説明する。
【0036】
麦飯石セラミックスボールは麦飯石が原料であり、重さ20g程度、直径5mm、7mm、10mmの3種あり1050℃で焼成する。化学成分は酸化ケイ素(SiO2)を70.3%、酸化第二鉄(Fe2O3)を0.9%、酸化カルシウム(CaO)を2.3%、酸化マグネシウム(MgO)を13.9%、酸化ナトリウム(Na2O)を1.1%、酸化チタン(TiO2)を1.8%、その他を0.2%含んでいる。1.4%は焼成時にガス化する。多孔質のためミネラルの溶出が早くMg不足体質の人に使う。骨を作り糖代謝の酵素として作用する。
【0037】
サンゴセラミックスボールは造礁化石サンゴが原料であり、重さ約20g程度、直径5mm、7mm、10mmの3種あり1050℃で焼成する。化学成分は酸化ケイ素(SiO2)を62.3%、酸化第二鉄(Fe2O3)を1.7%、酸化カルシウム(CaO)を20.6%、酸化マグネシウム(MgO)を0.6%、酸化ナトリウム(Na2O)を1.4%、酸化アルミニウム(Al2O3)を11.9%、酸化カリウム(K2O)を1.5%含んでいる。多孔質のためミネラル溶出が早くカルシウムや鉄不足や塩分中のナトリウム除去及び骨や歯を強くし血液中のヘモグロビンを作りナトリウム除去による心臓や筋肉機能を助ける。
【0038】
抗菌セラミックスボールは銀、亜鉛、ケイ酸マグネシウムが原料であり、重さ5g程度、直径5mm、8mmの2種あり1050℃で焼成する。化学成分は酸化ケイ素(SiO2)を63.4%、酸化カルシウム(CaO)を2.38%、酸化マグネシウム(MgO)を10%、酸化ナトリウム(Na2O)を1.7%、酸化アルミニウム(Al2O3)を12.1%、酸化カリウム(K2O)を1.87%、銀(Ag)を0.3%、酸化亜鉛(ZnO)を0.24%含んでいる。銀によるミネラル水の抗菌作用と酸化還元電位(ORP150mV)低下、PH6.8〜7を保持している。一日5リットル作ったとしても6ヶ月の寿命である。亜鉛による味覚対策とすい臓ホルモンの働きを助ける。ナトリウムの排出をカリウムが助ける。
【0039】
遠赤外線セラミックスボールは鉄、マンガンが原料であり、重さ10g程度、直径5mm、10mmの2種あり1100℃で焼成する。化学成分は酸化ケイ素(SiO2)を41.5%、酸化カルシウム(CaO)を1.6%、酸化ナトリウム(Na2O)を0.4%、酸化アルミニウム(Al2O3)を13.4%、酸化カリウム(K2O)を0.4%、酸化第二鉄(Fe2O3)を20.4%、酸化マンガン(MnO)を16.4%、酸化コバルト(CoO)を3.1%、酸化クロム(Cr2O3)を2.8%含んでいる。マンガンによる発育促進と生殖作用や血液を造り若返りに作用する。クロムによる糖代謝と脂質代謝促進作用、鉄による造血作用、コバルトによるビタミンB12の構成として働き貧血を予防する。本セラミックスはSi主力でありSiは骨形成の初期段階でカルシウムへのコラーゲンの沈着を助けるため骨や腱、血管、歯、爪、抜髪防止と血管コレステロールの沈着を予防する。
【0040】
ハードセラミックスボールは麦飯石、シリカ結晶が原料であり、重さ5g程度、直径3mm、4mm、5mmの3種あり1250℃で焼成する。化学成分は酸化ケイ素(SiO2)を68.9%、酸化カルシウム(CaO)を0.3%、酸化ナトリウム(Na2O)を2.3%、酸化チタン(TiO)を1.4%、酸化マグネシウム(MgO)を0.4%、酸化ナトリウム(Na2O)を2.3%、酸化アルミニウム(Al2O3)を19.3%、酸化カリウム(K2O)を3.9%、酸化第二鉄(Fe2O3)を3.4%含んでいる。その他にセレン、銅などが0.1%含まれている。水のクラスター細分化、酸性をアルカリ性にするPH調整、超微量元素セレンによる抗酸化酵素の一つであるグルタチオンパーオキシダーゼの活性を助けるビタミンCやビタミンEと同じく抗酸化作用を持つ。そのため免疫機能を向上させる元素である。
【0041】
上記セラミックスボールは市販品であり容易に入手可能である。例えば(株)西尾などが販売している。
【0042】
(実施例1)図1に示すように還元水製造装置10の敷板11は磁力線が垂直に作用するようにするためにマルテンサイト系ステンレスにしてその中に直径30mm×厚み15mmで45000ガウスのネオジ磁石12を装着する。その上に1回当たり約200cc入る陶器あるいはガラスの容器13を載せる。蓋14と直径10mm×長さ150mmの炭素棒15を接着剤で接合しているので、蓋を載置すると同時に容器13の中に炭素棒15を入れることができる。フレミングの法則で容器13内に微電流が発生し水の電気分解が生じる。容器の中にセラミックスボール40や薬用石、麦飯石、電光石(トルマリン)などのミネラル豊富な材料を入れておくと成分であるミネラルがイオン溶解し水道水や井戸水などの水30の中に溶け出しマイナスの強い水素リッチの還元水が生まれる。
【0043】
(実施例2)図3に示すように容器13は瀬戸物またはガラス容器13である。敷板11はマルテンサイト系ステンレスである。45000ガウスのネオジ磁石12により磁力線はマルテンサイト系金属により上面に垂直方向に走るため容器13を磁力線が突き抜け磁気発生器20に微電流が発生する。サンゴセラミックスボール、遠赤外線セラミックスボール、麦飯石セラミックスボール、昆布などを水道水30中に入れておくと徐々に電気分解するため毎日微量のミネラル分が溶け出すことで水道水30はミネラル豊富な水となる。昆布のグルタミン酸は旨み成分なので大変おいしいミネラル水ができる。クエン酸(C6H10O8)をmax2グラム、ビタミンCとしてアスコルビン酸(C6H8O6)をmax1グラム、重曹(NaHCO3)をmax1グラム入れることで水素リッチの還元水が約5時間程度でできあがる。昆布はドロドロになり還元水中に溶け込むので、還元水と一緒に飲料することができる。max5グラムの昆布を還元水にいれることで手軽に食物繊維とミネラルを摂取できるので一日の量を十分にしかも簡単に摂ることが可能となるため胃腸内異常発酵を抑えることができる。
【0044】
(実施例3)図4のように容器13の底16にはネオジ磁石20000ガウスが8〜10個貼り付けられている。この上に容器13を置き容器13に水道水30を入れ、容器30の蓋14にはステンレスワイヤー51にてステンレス網50が吊り下げられている。網50の中には各種セラミックスボール40が入っている。網50中には磁気発生器20が入っている。磁気により発生する起電力のため磁気発生器20のマグネシウムパイプ22側より超微細な水素の泡が発生することで水素リッチの還元水が生まれる。容器13の外側には20000ガウスのネオジ磁石23が10〜20個貼り付けてあり、水30は磁力線のため常に動いているため水30の隙間の中に自在にミネラルを取り込む。
【符号の説明】
【0045】
10:還元水製造装置、11:敷板、12:磁石、13:容器、14:蓋、15:電極、20:磁気発生器、21:筒、22:パイプ、23:磁石、24:スペーサー、25:盲栓、25a:突起、26:底部、30:水、40:セラミックスボール、50:網、51:支持体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性体からなる敷板に磁石を配設し、該磁石の上に非磁性体からなる容器を載置し、該容器に電極を垂下した非磁性体からなる蓋を載置したことを特徴とする還元水製造装置。
【請求項2】
前記電極が炭素棒であることを特徴とする請求項1記載の還元水製造装置。
【請求項3】
前記電極が底部のある非磁性体からなる筒の中に複数の磁石を非磁性体からなるスペーサーと交互にかつ隣り合う前記磁石の磁界を逆向きに積層して、前記筒に非磁性体からなる盲栓をし、前記筒を非磁性体からなるパイプで被覆した磁気発生器であることを特徴とする還元水製造装置。
【請求項4】
前記磁気発生器の前記筒がチタンで、前記スペーサーがアルミニウムで、前記盲栓がチタンで、前記パイプがマグネシウムであることを特徴とする請求項1及び請求項3記載の還元水製造装置。
【請求項5】
前記還元水製造装置において、セラミックスボールを単品もしくは複数組み合わせて前記容器に入れていることを特徴とする請求項3及び請求項4記載の還元水製造装置。
【請求項6】
前記電極が非磁性体の網の中に磁気発生器とセラミックスボールを入れたものであることを特徴とする請求項1及び請求項3および請求項4記載の還元水製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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