説明

部屋を照明する照明装置及び方法

本発明は、位置合わせされたレーザービーム5を生成する少なくとも1つのレーザー装置4と、光放出3を生成する少なくとも1つのLED装置と、レーザービーム5の光路内にあると共に、レーザービーム5を構造化されたレーザー光8に変換する少なくとも1つの光学要素6とを有する照明装置1であって、レーザー装置4、前記LED装置及び光学要素6の配置が、光放出3及びレーザー光8の重ね合せを可能にしている、照明装置1に関する。本発明は、更に、対応する照明の方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置及び照明の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ソリッドステート照明は、「オンデマンドカラー」を可能にしており、装飾照明から、店舗照明、雰囲気生成までの範囲にわたる多くの照明用途において導入されている。発光ダイオード及び有機発光ダイオード(OLED)は、ますます更に影響力を有してきており、これらは、一般的な照明用途において使用されている。OLED装置ベースの照明は、インテリジェント照明タイル、インテリジェント製品棚、アンビエントインテリジェント照明、看板(テキスト、数字等)及び装飾照明のような、人が前記光源内を直接的に覗き込むことができる用途において使用されるのに適している。多くの用途のために、構造化された照明効果を有する照明を生成することが、望ましい。この照明は、構造化された照明効果を有する静的な又は変化する照明であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、構造化された照明効果を有する照明の照明装置及び対応する方法を提供することにある。
【0004】
この目的は、位置合わせされたレーザービーム(aligned laser beam)を生成するための少なくとも1つのレーザー装置と、光放出を生成するための少なくとも1つのLED装置と、前記レーザービームの光路内にあり、前記レーザービームを構造化されたレーザー光に変換する少なくとも1つの光学要素とを有する低輝度照明装置であって、前記レーザー装置、前記LED装置及び前記光学要素の配置が、前記光放出及び前記レーザー光の重ね合せを可能にしている、低輝度照明装置によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に関して、「低輝度照明装置」なる語は、人間の目に害を与える又は目を負傷させることなく、人間の目によって覗き込まれることができるような照明装置に関し、より好ましくは、覗き込まれるのに適応化すらされているような照明装置に関する。従って、本発明によるこのような低輝度照明装置のための例は、装飾的な照明、店舗照明、雰囲気生成のための照明及び蛍光文字のような看板照明である。これとは対照的に、プロジェクタ又はポインタとしてのこのような照明装置は、本発明に関する低輝度照明装置であると考慮されていない。これらは、人間の目によって覗き込まれることに適しているものでもないし適応化されているわけでもないからである。利用可能である光の全体的な量は、後者の照明装置に関してさえ少ないかもしれないが、これらの装置から発される光は、高い光輝度のために人間の目に直接的に入るべきではなく、従って、典型的には、例えば、これが反射され戻される銀色のスクリーン上に光を投射することによって、間接的な仕方において知覚される。このLED装置は、好ましくは、LED構成要素(LED)を有するLED光タイルである。
【0006】
本発明の好ましい実施例によれば、前記LED装置は、OLED装置である。
【0007】
OLEDの有利な点は、これらが薄く、光放出が大きい表面積からのものであることにある。従って、OLED装置は、これらが簡単及び便利な仕方において大きい照明される領域を提供することができるので、本発明に特に適している。
【0008】
LED装置によって得られることができる照明効果を向上させるために、前記構造化されたレーザー光は、前記LED装置によって生成される背景照明上に重ね合わされるパターンを生成する。レーザー装置は、極めてより高いエネルギ密度を有する光源であり、切換可能であり得る回折光学要素のような少なくとも1つの簡単な光学要素を使用している可視パターン及び形状を生成することに非常に適している。他方、LED装置、特にOLED装置は、鮮明な詳細を生成するために容易に使用されることができないが、光放出のより高い全体の出力を有する。この光学要素は、好ましくは、回折要素又は電子光学要素である。
【0009】
本発明の好ましい実施例によれば、少なくとも1つのレーザー装置及び少なくとも1つのOLED装置を使用している混成照明装置であって、前記レーザー光によって生成される高い輝度パターンが、前記光放出によって生成される背景照明に重ね合わせされる、照明用途のために提供される。従って、構造化された照明効果を有する照明が、達成される。本発明の好ましい実施例において、前記LED装置は、色の重ね合せによって白色光放出を作ることができる異なる色の光を発する、一組のLED構成要素(LED)(好ましくはOLED)を有している。例えば、前記OLED装置は、590nmと750nmとの間の波長を有する赤色(R)光を発する第1のOLEDと、495nmと590nmの間の波長を有する緑色(G)光を発する第2のOLEDと、450nmと495nmとの間の波長を有する青色(B)光を発する第3のOLEDとを有するRGB OLED装置である。代替的には、前記OLED装置は、単色又は白色OLED装置であり得る。
【0010】
好ましくは、前記光学要素は、前記レーザービームのための光学導波路である。この光学導波路は、好ましくは、ファイバー導波路であり得る。既に上述されたように、OLEDの有利な点の1つは、これらが薄く、光放出は大きい表面積からであることにある。レーザーが点光源であるという事実は、これらが更なる結合構造を使用することなく、前記OLED装置上に配されることができる薄い導波路に容易に結合導入されることができることを意味する。
【0011】
本発明の好ましい実施例によれば、前記光学要素は、各々が前記レーザービームの一部の結合導出を可能にする結合導出構造及び/又は結合導出要素であって、前記一部は、前記レーザー光を生成する、結合導出構造及び/又は結合導出要素を有する。好ましくは、これらの結合導出要素は、互いから所定の距離において設けられる。この一部の各ビームは、前記対応する結合導出構造及び/又は結合導出要素から開始する。結合導出構造は、前記光学要素の構造であり、前記構造を備える前記光学要素は、一片の光学要素である。結合導出要素及び前記光学要素は、複数片の光学要素として形成される。
【0012】
一般に、前記光学導波路の範囲内のレーザービームの経路は、様々な種類の配向を有することができる。好ましくは、前記光学導波路は、前記OLED装置の発光表面に実質的に平行である平面内で配向される。このレーザービームは、実質的にこの平面内を通る。特に、前記光学導波路及び前記OLED装置は、互いの上に配され、階層構造を造る。好ましくは、前記光学導波路は、平らな光学導波路である。
【0013】
前記光学要素には、前記光学要素内の前記レーザービームの光路を延長する少なくとも1つのリフレクタを有している。前記光学要素は、特に、前記外結合構造及び/又は外結合要素と前記リフレクタとを有する前記平らな光学導波路である。
【0014】
本発明の好ましい実施例によれば、前記光放出が前記光学要素に透照する(trans-illuminate)又は前記レーザー光が前記LED装置に透照する。前記光学要素は、少なくとも部分的に透明な光学要素である、又は前記LED装置は、少なくとも部分的に透明なLED装置である。
【0015】
一般に、前記レーザービームの経路は、前記光放出に関して様々な配向を有することができる。特に、前記レーザービームは、前記光放出の主要構成要素に対して垂直に配向されている。
【0016】
本発明の他の好ましい実施例において、前記導波路は、少なくとも1つのLED構成要素を有しており、前記少なくとも1つのLED構成要素は、好ましくは、前記導波路の縁に配されている。前記LED構成要素は、均一な低輝度光を発し、この光は、前記導波路から結合導出される。前記LED構成要素を有する導波路は、好ましくは、前記LED光タイルである。
【0017】
本発明の他の好ましい実施例によれば、前記LED構成要素は、LEDアレイを形成する。好ましくは、拡散器が、低輝度光分布を得るために前記導波路上に配される。
【0018】
本発明の他の好ましい実施例において、前記LED光タイルは、発光層(特に、蛍光体層)によって覆われている。前記LED光タイルは、所謂、遠隔蛍光体構成をとっている。前記LED構成要素は、好ましくは、青色光を発しているLEDである。前記蛍光体層は、前記青色光を部分的に又は全体的に他の色の光に変換するために、前記LED構成要素の上方に位置されている。
【0019】
本発明の他の好ましい実施例によれば、OLED装置は、上述されたLED光タイルのうちの1枚と組み合わされている。例えば、透明なOLED装置が、これら又は透明なOLED装置の上方に配される拡散板を有する前記LED光タイル上に位置されており、LED構成要素は、側部から前記OLED装置の基板内に結合導入される。本発明の上述の実施例において、前記LED構成要素は、均一な色を生成するための仕方において駆動されることができるが、動的な効果を示すこともできるパターンを生成することもできる。
【0020】
好ましくは、前記光放出は、レーザー光の主要構成要素に対して対向するように配向されている構成要素を示している。この場合、前記レーザー光は、前記LED装置を照明している。
【0021】
前記照明装置は、一回に前記光学要素のうちの1つを前記レーザー装置の光路内に運ぶ(bring)のに適している光学要素輪を更に有することができる。
【0022】
本発明は、更に、照明の方法であって、特に、光放出を生成する少なくとも1つのLED装置と、位置合わせされたレーザービームを生成する少なくとも1つのレーザー装置と、前記レーザービームの光路内にあり、前記レーザービームを構造化されたレーザー光に変換する少なくとも1つの光学要素とを備える上述の照明装置であって、前記レーザー光は、前記光放出に重ねあわせられる、照明装置の1つを使用している、照明の方法に関する。前記LED装置の光放出によって得られることができる照明効果を向上するために、前記構造化されたレーザー光は、前記LED装置によって生成される背景照明に重ね合わせられるパターンを生成する。
【0023】
前記LED装置は、好ましくは、OLED装置である。前記照明は、構造化された照明効果による対象の静的又は変化する照明であることができる。好ましくは、異なる光学要素は、前記レーザービームの光路内に、機械的に移動される。これらの様々な光学要素は、様々な構造化されたパターンを生成する。
【0024】
動的な照明効果は、好ましくは、アクティブビーム形状を生成するための液晶に基づいて、好ましくは、少なくとも1つの駆動可能な光学要素を駆動する又は切り替えることによって生成される。本発明の好ましい実施例によれば、対象が照明され、前記対象の形状及び/又は前記対象の大きさが、対象依存の構造化された照明を生成するためのセンサによって検出される。この種類の対象依存の構造化された照明は、好ましくは、前記少なくとも1つの光学要素を駆動する及び/又は前記様々な光学要素を移動させるる照明制御システムによって制御される。この照明装置は、異なる動的な光の色及びパターンを生成するように電気的に駆動される少なくとも2つのLED装置を有する。
【0025】
本発明のこれら及び他の見地は、以下に記載される実施例を参照して、明らかになり、説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1A】本発明の第1実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図1B】図1Aの照明装置の上面図を示している。
【図2A】本発明の第2実施例による照明装置の上面図を示している。
【図2B】LEDが導波路の縁に配されている導波路を示している。
【図2C】拡散器が上部に配されるLED構成要素を示している。
【図2D】LED光タイルを示しており、蛍光層を有する、所謂、遠隔蛍光体構成をとっており、青色LEDを有する前記LED光タイルより上方に配されている。
【図2E】拡散器を備えるLEDの上に配される透明なOLEDを示している。
【図2F】LED光が側部から結合導入される導波路の上の透明なOLED装置を示している。
【図3】本発明の第3実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図4】本発明の第4の実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図5】本発明の第5の実施例による照明装置の上面図を示している。
【図6】本発明の第6の実施例による照明装置の側面図を示している。
【図7】本発明の第7の実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図8】本発明の第8の実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図9】本発明の第9の実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図10】本発明の第10の実施例による一群の可動光学要素を備える照明装置の縦断面図と、これらの要素の上面図とを示している。
【図11】本発明の第11の実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図12】本発明の第12の実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図13】本発明の第13の実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【図14】本発明の第14の実施例による照明装置の垂直断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1から、本発明の好ましい実施例による照明装置1の全体的な配置及び動作原理が、分かる。照明装置1は、光放出3を生成するためのOLED装置2と、位置合わせされたレーザービーム5を生成するためのレーザー装置4と、レーザービーム5の光路7内にあり、レーザービーム5を構造化され拡張されたレーザー光8に変換する光学要素6とを有する。光学要素6は、平面10内で配向されるレーザービーム5のための光学導波路9である。この平面10は、OLED装置2の発光表面11に平行である。光学導波路9は、平らな光学導波路12として形成される。光学導波路9は、下面に配されている離間されて配されている結合導出構造13を有している。各構造13は、レーザービーム5の一部14の結合導出を可能にする。一部14の和が、レーザー光8を創る。導波路9の下に配されているOLED装置2の光放出3は、光学導波路9を透照し、導波路9より上方のレーザー光8は、OLED装置2の光放出3に重ね合わされる。
【0028】
結合導出構造13は、特定の点において、導波路9からのレーザー光8の一部を漏出させるための構造である。結合導出構造13は、例えば、光が他の波長に変換される蛍光体のような、波長変換材料であっても良い。図1Bは、図1Aの照明装置1の上面図を示している。平らな光学導波路12は、平らな光学導波路12の範囲内のレーザービーム5の光路7を延長する2つのリフレクタ15を有している。
【0029】
平らな光学導波路12を使用する代わりに、図2Aに示されている光ファイバー導波路16のような、他の種類の光学導波路9を使用することも可能である。前記導波路構造を、図3に示されているような透明なOLED装置17と組み合わせることも、可能である。
【0030】
図1A、1B及び2Aにおいて、OLED装置2を使用する代わりに、図2B乃至2Fに示されている低輝度のLED装置2'(LED光タイル)を使用することも可能である。
【0031】
図2Bに示されている導波路9は、少なくとも1つのLED構成要素28を有しており、少なくとも1つのLED構成要素28は、好ましくは、前記導波路の縁に位置されている。LED構成要素28は、導波路9から結合導出される均一な低輝度の光を発している。
【0032】
図2Cにおいて、LED構成要素28は、LEDアレイを形成している。拡散器29は、低輝度の光分布を得るために、導波路9の上に配される。
【0033】
図2Dに示されているように、LED光タイル(LED装置2')は、発光層30(特に、蛍光体層)によって覆われている。前記LED光タイルは、所謂、遠隔蛍光体構成をとっている。LED構成要素28は、好ましくは、青色光を発するLEDである。前記蛍光体層は、前記青色光を部分的に又は全体的に他の色の光に変換するために、LED構成要素28より上方に配されている。
【0034】
図2Eにおいて、透明なOLED装置17は、上述したLED光タイルのうちの1つと組み合わせられている。例えば、透明なOLED装置17は、これらの上方に配されている拡散器29を備えているLED光タイル、又はLED構成要素28が側部からOLED装置17の基板内に結合導入されている透明なOLED装置17上に配されている。
【0035】
別個の光学導波路9を使用する代わりに、図4に示されているような導波路9として、OLED装置2の基板18を使用することも可能である。この実施例において、照明装置1の構成が使用されており、結合導出構造13は、光学導波路9(基板18)上に配される。しかしながら、他の構成も可能である。光学導波路9及びOLED装置2は、互いの上に配され、層状構造を創ることができる。
【0036】
図5において、他の実施例が、示されている。ここで、OLED装置2の活性層19は、この層19から追加の光放出3のための前記レーザー装置4によって励起される。このような放出3は、レーザー光8上に重ね合わされるようになることもできる。
【0037】
OLED装置2は、レーザーパターンがこの上へ投射されるスクリーン20として、使用されることもできる。この投射は、上方又は後方からのものであり得る。図6は、レーザー光8が上方からOLED装置2(OLEDタイル)上に投射される例を示している。レーザー光8は、レーザー装置4のレーザービーム5と回折要素21である光学要素6とによって生成される。この照明装置は、構造化された照明効果をによって対象22を照明する。レーザー光8は、このLEDの光放出の主要な構成要素に対向して配向されている構成要素を示している。
【0038】
上述したように、前記投射された画像は、レーザー装置4の放出色を表すことができる。しかしながら、OLED装置2は、レーザービーム5及び/又はレーザー光8を他の色に変換するための発光層を備えていても良い。同様に、レーザービーム5及び/又はレーザー光8は、OLED装置2の活性層19を励起させることができるのみである。
【0039】
上述の例に加えて、OLED装置2は、タッチレーザ光8の点が図7に示されているように結合導出されることができるタッチスクリーン23を備えていても良い。
【0040】
図6及び7において、OLED装置2を使用することなく、図2C乃至2Fに示されている低輝度LED光タイル2'を使用することも、可能である。
【0041】
上述の例に加えて、前記OLED装置又は(LED)光導波路は、非平面であっても良い。例えば、OLED装置又は(LED)光導波路は、湾曲されていても良い。
【0042】
本発明の上述の実施例において、人が覗き込むことができる低輝度の光源が、記載されている。表面照明のための高い輝度を備える光源であって、光がOLED及びLEDから生じている光に重ね合わされる、光源を使用することも可能である。
【0043】
図8において、LED装置2'は、色の重ね合せによって白色光の放出を作ることができる異なる色の光を発している一組の3つのLED構成要素(RGB LED)を有するLED装置2'である。これらの3つのLED構成要素は、LED装置2'からの均一な照明のためのコリメータ25を有する混合チャンバ24内に配されている。この場合、単一又は複数のレーザー装置4は、所望のパターン又は他の構造を生じるための回折要素21と組み合わされて使用されることができる。同様に、図9に模式的に示されているようなレーザー装置4と組み合わされた複数の領域を照明するための複数のRGB LED装置ユニットを生成することもできる。
【0044】
図10に示されている照明装置1は、一回に光学要素6のうちの1つをレーザー装置4の光路7内に運ぶのに適している光学要素輪(図示略)を有している。回折光学要素21は、機械的に移動されて、各時間において、他の要素21をレーザー装置4の前の位置に運ぶ。
【0045】
同様に、各時間において、レーザービーム5を、図11に示されているような様々なパターンを生成する他の光学要素6上に運ぶ光学要素26を使用してレーザービーム5を移動することができる。
【0046】
動的な効果を生成するために、例えば、アクティブビームを生成するための液晶に基づいた切換可能な光学要素6を使用することができる。このことは、図12に示されている別個の光学要素6又は図13に示されている組み込まれた光学要素6の何れかによって、なされることができる。
【0047】
使用されることができる電気光学素子6は、空間光変調器、液晶GRINレンズ(GRIN:屈折率分布(Gradient Index))、回折レンズアレイを備える液晶セル、フォトニック結晶を備える液晶セル、ホログラムを備える液晶セル、エレクトロウェッティングレンズ/流体焦点、可動光学要素(例えば、ミラー)、グレーティング又は他の光学要素である。
【0048】
照明装置1(ハイブリッドランプ)は、更に、様々なセンサ27を備えていても良い。例えば、動きセンサ27は、図14において示されているように、人の存在又は動作に依存して背景照明に重ね合わされるパターンの照明のために使用されることができる。センサ27は、背景照明に重ね合わされるパターンの製品依存の照明を生成するための製品形状/大きさセンサであり得る。センサ27は、RFIDセンサ(RFID:無線周波数識別(Radio Frequency Identification))であっても良い。
【0049】
このような照明装置1は、小売照明、アンビエントインテリジェント照明、看板(テキスト、数字等)、装飾照明のような、用途において使用されることができる。OLED装置2又はLED装置2'のみの場合、対象は、如何なる更なる情報を伴うことなく、照明されることができる。レーザー装置41の使用は、輪郭及びパターンを導入することができる。
【0050】
上述した図において、レーザー装置4は、単一又は複数のレーザー源を示している。これは、RGBカラーも有する。動的な効果を生成するために、能動要素を前記レーザーと組み合わせて使用することも可能である。レーザーのこれらの動的な効果は、LED装置2'及び/又はOLED装置2によって生成される動的な色及びパターンと組み合わせられることができる。
【0051】
上述の全ての実施例において、照明装置1(OLED-レーザー装置及びLED-レーザー装置)は、動的な光の色及び光のパターンを生成するために対処されることができる。例えば、画素化された(pixilate)OLEDは、アクティブマトリックスアドレス指定によって対処されることができる。LEDは、パルス幅変調によって対処されることができる。
【0052】
本発明は、添付図面及び上述の記載において、詳細に説明及び記載されたが、このような図例及び説明は、説明的なもの又は例示的なものとみなされるべきであり、限定的なものとみなされるべきではなく、本発明は、開示されている実施例に限定されるものではない。
【0053】
開示されている実施例に対する他の変化は、添付図面、本明細書及び添付請求項の熟慮により、添付請求項に記載の本発明を実施する際に当業者によって理解され、行われることができる。「有する」という語は、請求項に記載されていない構成要素又はステップの存在を排除するものではなく、単数形の構成要素は、複数のこのような構成要素を排除するものではない。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように使用されることができないと示すものではない。添付請求項における如何なる符号も、この範囲を制限するものとしてみなしてはならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置合わせされたレーザービームを生成する少なくとも1つのレーザー装置と、
光放出を生成するための少なくとも1つのLED装置と、
前記レーザービームの光路内にあると共に、前記レーザービームを構造化されたレーザー光に変換する少なくとも1つの光学要素と、
を有する低輝度照明装置であって、前記レーザー装置、前記LED装置及び前記光学要素の配置は、前記光放出及び前記レーザー光の重ね合せを可能にしている、低輝度照明装置。
【請求項2】
前記光学要素が前記レーザービームのための光学導波路である、請求項1に記載の低輝度照明装置。
【請求項3】
前記光学要素は、結合導出構造及び/又は結合導出要素であって、それぞれ、前記レーザービームの一部の結合導出を可能にし、前記一部は、前記レーザー光を形成する、結合導出構造及び/又は結合導出要素を有する、請求項1又は2に記載の低輝度照明装置。
【請求項4】
前記光学導波路は、前記LED装置の発光表面に平行な平面内に配向されている、請求項2又は3に記載の低輝度照明装置。
【請求項5】
前記光学導波路が、平らな光学導波路である、請求項2乃至4の何れか一項に記載の低輝度照明装置。
【請求項6】
前記光学要素は、前記光学要素内の前記レーザービームの光路を延長するための少なくとも1つのリフレクタを有する、請求項1乃至5の何れか一項に記載の低輝度照明装置。
【請求項7】
前記光放出が前記光学要素に透照する、又は、前記レーザー光が前記LED装置に透照する、請求項1乃至6の何れか一項に記載の低輝度照明装置。
【請求項8】
前記レーザービームは、前記光放出の主要構成要素に対して垂直に配向されている、請求項1乃至7の何れか一項に記載の低輝度照明装置。
【請求項9】
前記レーザー光は、前記光放出の主要構成要素に対向して配向されている構成要素を示している、請求項1乃至8の何れか一項に記載の低輝度照明装置。
【請求項10】
前記低輝度照明装置は、光学要素輪を更に有し、前記光学要素輪は、一回に前記光学要素の1つを前記レーザー装置の光路内に運ぶのに適している、請求項1乃至9の何れか一項に記載の低輝度照明装置。
【請求項11】
前記LED装置が、OLED装置である、請求項1乃至10の何れか一項に記載の低輝度照明装置。
【請求項12】
照明、特に、請求項1乃至11の何れか一項に記載の低輝度照明装置を使用する方法であって、光放出を生成する少なくとも1つのLED装置と、位置合わせされたレーザービームを生成する少なくとも1つのレーザー装置と、前記レーザービームの光路内にあると共に、前記レーザービームを構造化されたレーザー光に変換する少なくとも1つの光学要素とを有する低輝度照明装置を使用する方法において、前記レーザー光は、前記光放出に重ね合わせられる、方法。
【請求項13】
前記LED装置が、OLED装置である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
対象が照明され、前記対象の形状及び/又は前記対象の大きさが、対象依存の構造化された照明を生成するためにセンサによって検出される、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記低輝度照明装置は、様々な動的な光の色及びパターンを生成するように電気的に駆動される少なくとも2つのLED装置を有する、請求項12乃至14の何れか一項に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2012−503274(P2012−503274A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526625(P2011−526625)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【国際出願番号】PCT/IB2009/054045
【国際公開番号】WO2010/032203
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】