説明

配信サーバ装置及びカテゴリ生成方法

【課題】利用者の生活に密着した行動から嗜好情報を収集することができる配信サーバ装置及びカテゴリ生成方法を提供すること
【解決手段】本発明にかかる配信サーバ装置50は、携帯端末20を用いた情報検索の履歴を示す検索履歴を取得する携帯端末履歴取得部51と、携帯端末20を用いて情報検索を行ったユーザと同一のユーザによる情報家電10の操作履歴を取得する情報家電履歴取得部52と、検索履歴からユーザの第1の嗜好情報を生成し、操作履歴からユーザの第2の嗜好情報を生成する嗜好情報生成部53と、第1及び第2の嗜好情報を用いて、情報家電10及び携帯端末20の少なくとも一方に配信するデータのカテゴリを生成するカテゴリ生成部54と、を備えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は配信サーバ装置及びカテゴリ生成方法に関し、特に配信するデータのカテゴリ情報を個人の嗜好情報に基づいて生成する配信サーバ装置及びその配信サーバ装置において用いられるカテゴリ生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、広告配信システム(又はレコメンドシステム)を用いて、利用者の嗜好情報を抽出して利用者に沿った情報を配信するサービスが提供されている。特許文献1には、携帯電話端末のブラウザに入力された検索キーワードを用いて、利用者の嗜好情報を抽出するシステムが開示されている。具体的には、サーバ装置は、複数の利用者から検索キーワードを収集する。これより、サーバ装置は、嗜好情報を生成し、利用者の嗜好情報に沿った広告、つまりターゲティング広告の配信を行っている。
【0003】
ここで、特許文献2には、テレビ電子番組表から得られる嗜好情報を用いた広告配信システムについて開示されている。具体的には、利用者は、テレビ電子番組表サービスを利用して所望の番組を選択する。次に、家庭内の情報家電機器は、選択された番組の録画予約を行う。この場合、予約された番組情報などが利用者個人の嗜好情報としてサービス提供センタ側に蓄積され、その嗜好情報に基づく広告が家庭内の情報家電機器に送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2008−502052号公報
【特許文献2】特開2002−007873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているシステムを用いた場合、利用者は、携帯電話端末を外出時には頻繁に使用するが、在宅時には使用する頻度が下がることが想定される。そのため、在宅時には、特許文献2に開示されているように、テレビ電子番組表において選択された番組情報から、例えば出演している芸能人やテレビ番組等の情報から嗜好情報を抽出するようにしてもよい。しかし、上述した方法により嗜好情報を収集した場合においても、利用者の生活に密着した行動から嗜好情報を収集することはできないという問題がある。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するために、利用者の生活に密着した行動から嗜好情報を収集することができる配信サーバ装置及びカテゴリ生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様にかかる配信サーバ装置は、携帯端末を用いた情報検索の履歴を示す検索履歴を取得する携帯端末履歴取得部と、前記携帯端末を用いて情報検索を行ったユーザと同一のユーザによる情報家電の操作履歴を取得する情報家電履歴取得部と、前記検索履歴から前記ユーザの第1の嗜好情報を生成し、前記操作履歴から前記ユーザの第2の嗜好情報を生成する嗜好情報生成部と、前記第1及び第2の嗜好情報を用いて、前記情報家電及び前記携帯端末の少なくとも一方に配信するデータのカテゴリを生成するカテゴリ生成部と、を備えるものである。
【0008】
本発明の第2の態様にかかるカテゴリ生成方法は、携帯端末を用いた情報検索の履歴を示す検索履歴を取得するステップと、前記携帯端末を用いて情報検索を行ったユーザと同一のユーザによる情報家電の操作履歴を取得するステップと、前記検索履歴から前記ユーザの第1の嗜好情報を生成し、前記操作履歴から前記ユーザの第2の嗜好情報を生成するステップと、前記第1及び第2の嗜好情報を用いて、前記情報家電及び前記携帯端末の少なくとも一方に配信するデータのカテゴリを生成するステップと、を備えるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、利用者の生活に密着した行動から嗜好情報を収集することができる配信サーバ装置及びカテゴリ生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施の形態1にかかる配信サーバの構成図である。
【図2】実施の形態1にかかる情報家電の構成図である。
【図3】実施の形態1にかかる携帯端末の構成図である。
【図4】実施の形態1にかかる情報家電履歴サーバの構成図である。
【図5】実施の形態1にかかる家電登録サーバの構成図である。
【図6】実施の形態1にかかる配信サーバの構成図である。
【図7】実施の形態1にかかるカテゴリ情報の生成処理の流れを示す図である。
【図8】実施の形態1にかかる操作履歴を情報家電の操作履歴DBへ蓄積する処理の流れを示す図である。
【図9】実施の形態1にかかる操作履歴を情報家電履歴サーバ30へ登録する処理の流れを示す図である。
【図10】実施の形態1にかかる操作履歴マスタDBに登録された操作履歴情報を配信サーバへ送信する処理の流れを示す図である。
【図11】実施の形態1にかかる携帯端末から家電登録サーバへ情報家電の登録を行う場合の処理の流れを示す図である。
【図12】実施の形態1にかかる家電登録サーバから配信サーバへ家電情報を送信する処理の流れを示す図である。
【図13】実施の形態1にかかる携帯端末から配信サーバへ位置情報と検索履歴情報とを送信する処理の流れを示す図である。
【図14】実施の形態1にかかるカテゴリを生成する処理の流れを示す図である。
【図15】実施の形態1にかかるカテゴリ情報を用いた配信処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1を用いて本発明の実施の形態1にかかる配信サーバ50の構成例について説明する。配信サーバ50は、携帯端末履歴取得部51と、情報家電履歴取得部52と、嗜好情報生成部53と、カテゴリ生成部54とを備えている。
【0012】
携帯端末履歴取得部51は、携帯端末20を用いた情報検索の履歴を示す検索履歴を取得する。携帯端末20は、携帯電話端末、PHS端末又はスマートフォン端末等であり、持ち運びが容易な通信端末である。検索履歴は、携帯端末20において特定の情報を得るために入力されたキーワード情報である。携帯端末履歴取得部51は、携帯端末20に入力され、蓄積された検索履歴を定期的に取得してもよく、キーワードが入力されるとともに、キーワード情報を携帯端末履歴取得部51へ出力するようにしてもよい。
【0013】
情報家電履歴取得部52は、情報家電10の操作履歴を取得する。また、情報家電10を使用しているユーザと、携帯端末20を用いて情報検索を行ったユーザとは、同一の者である。情報家電10は、例えば、テレビや、冷蔵庫、電子レンジ等であり、居宅内に設置され、通信機能を有する家電装置である。情報家電10の操作履歴とは、情報家電10が操作されていること検出した情報である。
【0014】
嗜好情報生成部53は、検索履歴を用いてユーザの嗜好情報を生成し、さらに、操作履歴を用いてユーザの嗜好情報を生成する。嗜好情報は、検索履歴や、操作履歴を分析等して、ユーザの興味がある情報として推測される情報である。
【0015】
カテゴリ生成部54は、嗜好情報生成部53において生成された嗜好情報を用いて、情報家電10及び携帯端末20の少なくとも一方に配信する広告データ等のカテゴリを生成する。カテゴリとは、関連のある広告データ等を総括する見出し情報であり、例えば、スポーツや、食べ物、美容等である。
【0016】
以上説明したように、本発明の実施の形態1にかかる配信サーバ50を用いることにより、携帯端末20の検索履歴を用いた嗜好情報と、情報家電10の操作履歴を用いた嗜好情報とを用いて、情報家電10及び携帯端末20の少なくとも一方に配信するデータのカテゴリを生成することができる。そのため、利用者の普段の生活から得られる情報を用いて嗜好情報を生成することができ、さらにその嗜好情報を用いてカテゴリを生成することができる。これにより、配信サーバ50は、利用者にとってより興味のあるデータを配信することができる。
【0017】
続いて、図2を用いて本発明の実施の形態1にかかる情報家電10の構成例について説明する。情報家電10は、機能11〜13と、履歴登録部14と、操作履歴DB15と、履歴送信部16と、広告/レコメンド受信部17と、広告/レコメンド表示部18と、ディスプレイ19とを備えている。
【0018】
情報家電10は、例えば、テレビや、冷蔵庫、電子レンジ等であり、居宅内に設置され、通信機能を有する家電装置である。この場合、情報家電10は、無線もしくは有線を用いた通信機能を有する。例えば、無線通信は、Bluetooth(登録商標)や、無線LAN等が用いられる。
【0019】
機能11〜13は、情報家電10が備えるセンサ機能であり、例えば、スイッチのON/OFFを検出する機能や、冷蔵庫又は電子レンジであれば、扉の開閉を検出する機能等である。機能11〜13は、情報家電10に複数の機能が搭載されていることを示している。機能11〜13の少なくとも1つの機能が、スイッチのON/OFF等を検出すると、情報家電10の操作履歴として、履歴登録部14へ出力する。
【0020】
履歴登録部14は、複数の機能から出力された操作履歴を集約し、操作履歴DB15へ出力する。履歴登録部14は、定められた時間毎に出力された操作履歴を集約して操作履歴DB15へ出力してもよく、それぞれの機能から操作履歴が出力される毎に操作履歴DB15へ操作履歴を出力してもよい。操作履歴DB15は、履歴登録部14から出力された操作履歴を登録する。履歴送信部16は、操作履歴DB15に登録された操作履歴を抽出し、情報家電履歴サーバ30へ出力する。また、履歴送信部16は、定められた時間毎に操作履歴DB15において更新された操作履歴を抽出し、情報家電履歴サーバ30へ出力してもよい。ここで、履歴送信部16は、情報家電10を操作する者の年齢、性別又は体型等の操作者に関する情報も併せて情報家電履歴サーバ30へ出力してもよい。操作者に関する情報は、例えば、情報家電10にカメラを搭載し、操作者をカメラを用いて撮影することにより収集することができる。もしくは、指紋センサー等を用いて、操作者を特定する情報を出力してもよい。
【0021】
広告/レコメンド受信部17は、配信サーバ50から、広告又はレコメンド情報を受け取る。広告/レコメンド表示部18は、広告/レコメンド受信部17において受け取った広告又はレコメンド情報を、ディスプレイ19へ出力し表示させる。
【0022】
続いて、図3を用いて本発明の実施の形態1にかかる携帯端末20の構成例について説明する。携帯端末20は、家電登録UI21と、登録情報送信部22と、GPS23と、機能24と、履歴送信部25と、ブラウザ26と、広告/レコメンド受信部27と、広告/レコメンド表示部28と、ディスプレイ29とを備えている。
【0023】
家電登録UI21は、操作履歴を検出する情報家電10の登録を受け付ける。つまり、携帯端末20を操作するユーザは、嗜好情報を生成するために操作履歴を検出する情報家電10の情報を、家電登録UI21を用いて登録する。例えば、ユーザは、各情報家電10に設定されているIPアドレス、MACアドレス又はその他の情報家電10の識別情報等を登録してもよい。
【0024】
登録情報送信部22は、家電登録UI21から受け取った情報家電10の情報と、携帯端末20の情報とを関連付けた家電登録情報を家電登録サーバ40へ送信する。例えば、登録情報送信部22は、情報家電10のIPアドレス又はMACアドレスと、携帯端末20のIPアドレス又はMACアドレスとを関連付けた家電登録情報を、家電登録サーバ40へ送信する。
【0025】
GPS23は、携帯端末20の位置情報を取得し、履歴送信部25へ出力する。また、機能24は、携帯端末20が備えるセンサ機能であり、例えば加速度センサ等である。機能24が加速度センサである場合、機能24は、携帯端末20を身につけている者の歩数情報等を計測し、計測した歩数情報等を履歴送信部25へ出力する。また、携帯端末20を操作するユーザがブラウザ26を利用して情報検索を行った場合、検索履歴は、cookieに保存され、履歴送信部25へ出力される。
【0026】
履歴送信部25は、GPS23、機能24又はブラウザ26から受け取った情報を、携帯端末20の識別情報と関連付けて配信サーバ50へ送信する。これにより、配信サーバ50は、送信された情報が、携帯端末20において検出された情報であると判定することができる。
【0027】
広告/レコメンド受信部27は、配信サーバ50から、広告又はレコメンド情報を受け取る。広告/レコメンド表示部28は、広告/レコメンド受信部27において受け取った広告又はレコメンド情報を、ディスプレイ29へ出力し表示させる。また、ブラウザ26が、広告又はレコメンド情報を受け取ってもよい。この場合、ブラウザ26は、受け取った広告又はレコメンド情報を広告/レコメンド表示部28へ出力し、ディスプレイ29に表示させる。
【0028】
続いて、図4を用いて本発明の実施の形態1にかかる情報家電履歴サーバ30の構成例について説明する。情報家電履歴サーバ30は、履歴受信部31と、操作履歴マスタDB32と、操作履歴送信部33と、を備えている。
【0029】
履歴受信部31は、情報家電10から送信される操作履歴を受け取る。履歴受信部31は、受け取った操作履歴を操作履歴マスタDB32へ出力する。操作履歴マスタDB32は、履歴受信部31から出力された操作履歴を登録する。
【0030】
操作履歴送信部33は、操作履歴マスタDB32において更新された操作履歴を抽出し、配信サーバ50へ送信する。操作履歴送信部33は、予め定められたタイミング毎に操作履歴マスタDB32にアクセスして、更新状況を確認してもよい。もしくは、操作履歴マスタDB32は、データベースに登録される情報が更新された場合に、操作履歴送信部33へ、更新情報を通知し、操作履歴送信部33は、更新情報を受け取った場合に、操作履歴マスタDB32へアクセスし更新された操作履歴を受け取るようにしてもよい。
【0031】
続いて、図5を用いて本発明の実施の形態1にかかる家電登録サーバ40の構成例について説明する。家電登録サーバ40は、登録受信部41と、家電登録DB42と、登録送信部43と、を備えている。
【0032】
登録受信部41は、携帯端末20から、情報家電10の情報と携帯端末20の情報とが関連付けられた家電登録情報を受け取る。登録受信部41は、受け取った家電登録情報を家電登録DB42へ出力する。家電登録DB42は、登録受信部41から出力された家電登録情報を登録する。登録送信部43は、家電登録DB42に登録されている家電登録情報を配信サーバ50へ送信する。
【0033】
続いて、図6を用いて本発明の実施の形態1にかかる配信サーバ50の詳細な構成例について説明する。配信サーバ50は、携帯端末履歴取得部51と、情報家電履歴取得部52と、嗜好情報生成部53と、カテゴリ生成部54と、端末履歴マスタDB55と、家電登録受信部56と、ログDB57と、カテゴリDB58と、コンテンツDB59と、マッチング処理部60と、広告/レコメンド配信部61とを備えている。
【0034】
携帯端末履歴取得部51は、携帯端末20を用いた情報検索の履歴を示す検索履歴を受け取る。さらに、携帯端末履歴取得部51は、GPS23において取得された位置情報や、機能24において取得されたセンサデータ等も受け取る。センサデータとは、例えば、加速度センサにおいて検出された歩数情報等である。また、携帯端末履歴取得部51は、検索履歴、位置情報又はセンサデータ等を受け取るとともに、これらの情報を検出した携帯端末20を識別する識別情報も受け取る。これにより、携帯端末履歴取得部51は、検索履歴等の情報を検出した携帯端末20を識別することができる。
【0035】
携帯端末履歴取得部51は、受け取った検索履歴等の情報を端末履歴マスタDB55へ出力する。端末履歴マスタDB55は、携帯端末履歴取得部51から受け取った検索履歴等の情報を登録する。端末履歴マスタDB55は、更新された情報を家電登録受信部56へ出力する。
【0036】
家電登録受信部56は、家電登録サーバ40から情報家電10の情報と携帯端末20の情報とが関連付けられた家電登録情報を受け取る。また、家電登録受信部56は、端末履歴マスタDB55から出力された検索履歴等の情報を送信した携帯端末と、家電登録情報の携帯端末の情報とが一致した場合、検索履歴等と家電登録情報とを関連付けてログDB57へ出力する。
【0037】
情報家電履歴取得部52は、情報家電履歴サーバ30から情報家電10における操作履歴を受け取る。また、情報家電履歴取得部52は、受け取った操作履歴を、ログDB57へ出力する。この場合、情報家電履歴取得部52は、操作履歴とともに、操作履歴が検出された情報家電10の識別情報も併せてログDB57へ出力する。
【0038】
ログDB57は、同一の者が利用する情報家電10及び携帯端末20において検出され、配信サーバ50に送信された検索履歴及び情報家電10の操作履歴等を関連付けて登録する。嗜好情報生成部53は、ログDB57に登録された情報を用いて嗜好情報を生成する。嗜好情報生成部53は、操作履歴を用いて名詞推測を行い、名詞を抽出する。ここで、抽出された名詞は、嗜好情報生成部53が有する辞書情報とマッチングされる。嗜好情報生成部53は、辞書情報の名詞とマッチングした名詞をカテゴリ生成部54へ出力する。ここで、抽出された名詞に複数の呼称がある場合には、辞書に掲載されている名詞に変換してもよい。
【0039】
ここで、名詞推測の具体例について説明する。例えば、平日における情報家電10の操作履歴から、午後1時から午後3時までテレビをつけており、午後9時から午後10時まで冷蔵庫と電子レンジが使用されたことが分かる場合、嗜好情報生成部53は、テレビの操作履歴から「ドラマ」「昼ドラ」などの名詞を推測し、電子レンジ及び冷蔵庫の使用状況履歴から、「料理」「晩御飯」等の名詞を推測する。嗜好情報生成部53は、抽出した名詞及び推測された名詞を、カテゴリ生成部54へ出力する。
【0040】
カテゴリ生成部54は、嗜好情報生成部53から出力された名詞を保持する。また、カテゴリ生成部54は、それぞれの名詞について、嗜好情報生成部53から出力された回数を関連付けて管理している。カテゴリ生成部54は、一定の数がカウントされた名詞(以下、カテゴリ情報と称する)をカテゴリDB58へ登録する。
【0041】
マッチング処理部60は、カテゴリDB58に登録されているカテゴリ情報と、コンテンツDB59に登録されている広告、レコメンドとをマッチング処理する。広告/レコメンド配信部61は、利用者から広告、レコメンド要求が来た場合、マッチング処理部60から広告、レコメンドを受け取り、情報家電10又は携帯端末20へ送信する。広告/レコメンド配信部61は、利用者が操作する情報家電10又は携帯端末20等において検出された情報を用いて生成されたカテゴリ情報と一致する広告、レコメンドを情報家電10又は携帯端末20へ送信する。また、広告/レコメンド配信部61は、情報家電10の操作者の年齢等も考慮して、広告、レコメンドを選択してもよい。
【0042】
ここで、図7を用いて、カテゴリ情報の生成処理の流れについて説明する。はじめに、嗜好情報生成部53は、ログDB57に登録されている検索履歴又は操作履歴を抽出する(S101)。次に、嗜好情報生成部53は、検索履歴を抽出したか否かを判定する(S102)。検索履歴が抽出された場合、嗜好情報生成部53は、抽出した検索履歴の単語から名詞情報を抽出する(S103)。次に、嗜好情報生成部53は、抽出した名詞情報が、配信サーバ50内のメモリ等に登録されている辞書データに存在するか否かを判定する(S104)。辞書データに存在しない場合、処理を終了する。辞書データに存在する場合、嗜好情報生成部53は、抽出した名詞情報をカテゴリ生成部54へ出力する。
【0043】
カテゴリ生成部54は、嗜好情報生成部53から同一の名詞情報が出力された回数(カウンタ情報)を管理している。そこで、カテゴリ生成部54は、嗜好情報生成部53から出力された名詞情報のカウンタ情報の値が、あらかじめ定められた規定値を超えているか否かを判定する(S106)。カウンタ情報の値が、規定値を超えていない場合、処理を終了する。カウンタ情報の値が、規定値を超えている場合、カテゴリ生成部54は、嗜好情報生成部53から出力された名詞情報をカテゴリDB58へ出力する。カテゴリDB58は、出力された名詞情報が既に登録されているか否かを判定する(S110)。すでに登録されている場合、処理を終了する。出力された名詞情報が登録されていない場合、カテゴリDB58に新規登録する(S111)。
【0044】
ここで、ステップS102において、検索履歴が抽出されていない場合、嗜好情報生成部53は、操作履歴を抽出する(S107)。次に、操作履歴とそれに対応する名詞情報とを関連付けた名詞推測辞書データを用いて、操作履歴を名詞情報へ変換する(S108)。ここで、嗜好情報生成部53は、抽出した操作履歴に関連付けられている名詞情報があるか否かを判定する(S109)。抽出した操作履歴に関連付けられている名詞情報がない場合、処理を終了する。抽出した操作履歴に関連付けられている名詞情報がある場合、その名詞情報をカテゴリ生成部54へ出力する。以降、上述したステップS106〜S111の処理が実行される。
【0045】
続いて、図8を用いて本発明の実施の形態1にかかる操作履歴を情報家電10の操作履歴DB15へ蓄積する処理の流れについて説明する。はじめに、情報家電10は、利用者の操作を受け付けている状態である(S11)。情報家電10は、電源が供給され動作している状態にある場合、常に利用者の操作を受け付けることができる。次に、利用者が、情報家電10の操作部(図示せず)を操作すると、情報家電10は、実動作する(S12)。つまり、情報家電10は、機能11等が動作し、情報家電10のそれぞれの機能が動作する。次に、履歴登録部14は、利用者が情報家電10を操作したことにより生じる操作履歴を操作履歴DB15に出力するか否かを判定する(S13)。履歴登録部14が操作履歴を操作履歴DB15に出力しない場合、情報家電10は、ステップS11の処理を繰り返す。ここで、履歴登録部14が操作履歴を操作履歴DB15へ出力しない場合とは、利用者の操作によって情報家電10の状態が変化しない場合である。例えば、利用者が、情報家電10の機能一覧から、動作させる機能を選んでいる途中の動作等である。利用者の操作によって情報家電10の状態が変化する場合、履歴登録部14は、操作履歴を操作履歴DB15へ登録する。操作履歴は、機能名、機能内容、操作オプション、処理開始時間、処理終了時間及び関連情報等を含む。
【0046】
続いて、図9を用いて操作履歴を情報家電履歴サーバ30へ登録する処理の流れについて説明する。はじめに、情報家電10の履歴送信部16は、操作履歴DB15の更新確認を行う(S21)。次に、履歴送信部16は、操作履歴DB15が更新されているか否かを判定する。履歴送信部16は、操作履歴DB15が更新されていないと判定した場合、ステップS21の処理を繰り返す。履歴送信部16は、操作履歴DB15が更新されていると判定した場合、履歴送信部16は、操作履歴DB15から差分情報を受け取る(S23)。次に、履歴送信部16は、情報家電履歴サーバ30へ送信する(S24)。次に、情報家電履歴サーバ30の履歴受信部31は、情報家電10から送信された操作履歴を受信する(S25)。次に、履歴受信部31は、受信した操作履歴を操作履歴マスタDB32へ登録する(S26)。操作履歴DB15及び操作履歴マスタDB32は、操作履歴、情報家電登録サーバに記録される情報家電の種類及び情報家電ID等を保持している。
【0047】
続いて、図10を用いて操作履歴マスタDB32に登録された操作履歴情報を配信サーバ50へ送信する処理の流れについて説明する。はじめに、情報家電履歴サーバ30の操作履歴送信部33は、操作履歴マスタDB32の更新確認を行う(S31)。次に、操作履歴送信部33は、操作履歴マスタDB32が更新されているか否かを判定する(S32)。操作履歴送信部33は、操作履歴マスタDB32が更新されていないと判定した場合処理を終了する。操作履歴送信部33は、操作履歴マスタDB32が更新されていると判定した場合、操作履歴送信部33は、操作履歴マスタDB32から差分情報を受け取る(S33)。次に、操作履歴送信部33は、操作履歴を配信サーバ50へ送信する(S34)。次に、配信サーバ50の情報家電履歴取得部52は、情報家電履歴サーバ30から送信された操作履歴を受信する(S35)。次に、情報家電履歴取得部52は、受信した操作履歴をログDB57へ登録する(S36)。ログDB57は、家電操作履歴、家電登録サーバ40に記録される情報家電の種類、情報家電ID及びユーザを特定する利用者IDを保持している。
【0048】
続いて、図11を用いて携帯端末20から家電登録サーバ40へ情報家電10の登録を行う場合の処理の流れについて説明する。はじめに、携帯端末20は、利用者の操作により情報家電10の登録を受け付けている状態である(S41)。家電登録UI21には、利用者によって家電情報が入力される(S42)。家電情報とは、情報家電10を識別する識別情報である。次に、家電登録UI21は、家電情報の入力が終了したか否かを判定する(S43)。家電登録UI21は、複数の情報家電の登録を受け付けることができる。家電登録UI21は、家電情報の入力が終了していないと判定した場合、ステップS42の処理を繰り返す。家電登録UI21によって、家電情報の入力が終了したと判定された場合、登録情報送信部22は、家電情報を家電登録サーバ40へ送信する(S44)。次に、家電登録サーバ40の登録受信部41は、受信した家電情報を家電登録DB42へ出力する。実際に情報家電10から、利用者に関連付けられたログを抽出する前に、図10にかかる処理を実施しておく必要がある。家電登録DB42は、情報家電の種類、情報家電ID及び利用者ID等を保持する。
【0049】
続いて、図12を用いて家電登録サーバ40から配信サーバ50へ家電情報を送信する処理の流れについて説明する。家電登録サーバ40の登録送信部43は、家電登録DB42が更新されているか否かを確認する(S51)。次に、登録送信部43は、ステップS52において、家電登録DB42が更新されていないと判定した場合、処理を終了する。登録送信部43は、ステップS52において、家電登録DB42が更新されていると判定した場合、家電登録DB42から差分情報を取得する(S53)。次に、登録送信部43は、差分情報を配信サーバ50へ送信する(S54)。配信サーバ50の家電登録受信部56は、登録情報を受信する(S55)。次に、家電登録受信部56は、端末履歴マスタDB55から端末履歴を巣得する(S56)。次に、家電登録受信部56は、端末履歴マスタDB55から受け取った端末履歴と情報家電の登録情報との関連付けを行う(S57)。次に、家電登録受信部56は、ログDB57へ関連付けされた端末履歴と情報家電の登録情報とを登録する(S58)。
【0050】
続いて、図13を用いて携帯端末20から配信サーバ50へ位置情報と検索履歴情報とを送信する処理の流れについて説明する。携帯端末20のGPS23は、位置情報を取得する(S61)。次に、ブラウザ26は、cookieから検索履歴を取得する(S62)。次に、履歴送信部25は、位置情報と検索履歴とを履歴情報としてまとめる(S63)。次に、履歴送信部25は、履歴情報を定期的に配信サーバ50へ送信する(S64)。次に、配信サーバ50の携帯端末履歴取得部51は、携帯端末20から履歴情報を受信する(S65)。次に、携帯端末履歴取得部51は、受信した履歴情報を端末履歴マスタDB55へ登録する(S66)。端末履歴マスタDB55は、携帯端末20の検索履歴、位置情報を含む端末履歴、端末を識別する端末ID、ユーザを特定する利用者IDを保持する。
【0051】
続いて、図14を用いてカテゴリを生成する処理の流れについて説明する。はじめに、嗜好情報生成部53は、ログDB57から検索履歴及び操作履歴を抽出する(S71)。嗜好情報生成部53は、抽出した検索履歴の中からキーワードを抽出し、さらに、抽出した操作履歴から名詞推定を行う(S72)。次に、嗜好情報生成部53は、抽出したキーワード及び推定された名詞情報をカテゴリ生成部54へ出力し、カテゴリ生成部54は、受け取ったキーワード等を精査する。具体的には、カテゴリ生成部54は、受け取ったキーワードを取得した回数を判定する。次に、カテゴリ生成部54は、取得した回数が所定の閾値を上回った場合、そのキーワードをカテゴリとして生成する(S74)。カテゴリ生成部54は、生成したカテゴリがすでに存在するカテゴリであるか否かを判定する(S75)。生成したカテゴリが、新たに生成されたカテゴリである場合、生成したカテゴリをカテゴリDB58へ登録する。生成したカテゴリがすでに存在するカテゴリである場合、処理を終了する。
【0052】
続いて、図15を用いてカテゴリ情報を用いた配信処理の流れについて説明する。はじめに、携帯端末や、情報家電は、配信サーバ50に対して、広告又はレコメンド情報の配信要求を行う(S81)。次に、配信サーバ50の広告/レコメンド配信部61は、携帯端末や、情報家電から配信要求を受け取る(S82)。次に、広告/レコメンド配信部61は、マッチング処理部60へ配信要求元の利用者情報を送信する。
【0053】
マッチング処理部60は、カテゴリDB58から、利用者情報に関連付けられているカテゴリ情報を抽出する(S83)。ここで、マッチング処理部60において、該当するカテゴリを抽出できなかった場合、配信優先度に基づいてコンテンツDB59からコンテンツを抽出し、広告/レコメンド配信部61へ出力する(S85)。マッチング処理部60において、該当するカテゴリを抽出した場合、抽出したカテゴリに含まれるコンテンツをコンテンツDB59から抽出し、広告/レコメンド配信部61へ出力する(S86)。次に、広告/レコメンド配信部61は、コンテンツを携帯端末や、情報家電へ配信する(S87)。ここで、広告/レコメンド配信部61は、情報家電10の操作履歴等から利用者が居宅内にいる時間を推測し、その推測した時間にコンテンツを配信するようにしてもよい。次に、情報家電10の広告/レコメンド受信部17は、コンテンツを受信し、広告/レコメンド表示部18へ出力する(S88)。次に、広告/レコメンド表示部18は、受け取ったコンテンツをディスプレイ19へ表示させる(S89)。携帯端末20においても同様に受け取ったコンテンツをディスプレイへ表示させる。
【0054】
ここで、カテゴリDB58は、カテゴリ情報、同一カテゴリに分類するためのカテゴリ類似単語及び利用者を特定する利用者ID等が含まれる。また、コンテンツDB59には、コンテンツの種類、コンテンツ名、コンテンツID、コンテンツデータ及び配信時に利用される配信優先度等が含まれる。
【0055】
以上説明したように、本発明の実施の形態1にかかる配信サーバ50は、利用者の在宅時における情報家電の操作履歴を用いて嗜好情報を生成することができる。さらに、配信サーバ50は、利用者の検索履歴を用いて嗜好情報を生成することができる。これにより、利用者が居宅内にいる場合等、利用者による携帯端末の操作回数が減少すると考えられる状況においても、利用者の普段の生活において操作する情報家電10から操作履歴を収集し嗜好情報を生成することができる。その結果、利用者の携帯端末の検索履歴から生成される嗜好情報と、情報家電10の操作履歴から生成される嗜好情報とを用いて、利用者の嗜好に合った、広告及びレコメンド情報のカテゴリを生成することができる。
【0056】
また、情報家電10の操作履歴は、利用者が通常の生活の中で行う家電操作によって自動的に蓄積されるため、利用者が意識することなく利用者の嗜好情報を生成することができる。
【0057】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0058】
10 情報家電
11〜13 機能
14 履歴登録部
15 操作履歴DB
16 履歴送信部
17 広告/レコメンド受信部
18 広告/レコメンド表示部
19 ディスプレイ
20 携帯端末
21 家電登録UI
22 登録情報送信部
23 GPS
24 機能
25 履歴送信部
26 ブラウザ
27 広告/レコメンド受信部
28 広告/レコメンド表示部
29 ディスプレイ
30 情報家電履歴サーバ
31 履歴受信部
32 操作履歴マスタDB
33 操作履歴送信部
40 家電登録サーバ
41 登録受信部
42 家電登録DB
43 登録送信部
50 配信サーバ
51 携帯端末履歴取得部
52 情報家電履歴取得部
53 嗜好情報生成部
54 カテゴリ生成部
55 端末履歴マスタDB
56 家電登録受信部
57 ログDB
58 カテゴリDB
59 コンテンツDB
60 マッチング処理部
61 広告/レコメンド配信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末を用いた情報検索の履歴を示す検索履歴を取得する携帯端末履歴取得部と、
前記携帯端末を用いて情報検索を行ったユーザと同一のユーザによる情報家電の操作履歴を取得する情報家電履歴取得部と、
前記検索履歴から前記ユーザの第1の嗜好情報を生成し、前記操作履歴から前記ユーザの第2の嗜好情報を生成する嗜好情報生成部と、
前記第1及び第2の嗜好情報を用いて、前記情報家電及び前記携帯端末の少なくとも一方に配信するデータのカテゴリを生成するカテゴリ生成部と、を備える配信サーバ装置。
【請求項2】
前記嗜好情報生成部は、
前記検索履歴の中からキーワード情報を抽出することにより前記第1の嗜好情報を生成し、前記操作履歴から推測される名詞情報を抽出することにより前記第2の嗜好情報を生成する、請求項1記載の配信サーバ装置。
【請求項3】
前記第1の嗜好情報は、前記情報検索において用いられた単語のうち、予め複数の単語データが収録されている辞書データに収録されている単語を用いて生成される、請求項2記載の配信サーバ装置。
【請求項4】
前記第2の嗜好情報は、使用されている情報家電の種類と前記情報家電が使用された時間情報とから推測される単語を用いて生成される、請求項2又は3に記載の配信サーバ装置。
【請求項5】
前記検索履歴と、前記携帯端末を用いて情報検索を行ったユーザと同一のユーザによる情報家電の操作履歴とを関連付けて管理するデータベースをさらに備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配信サーバ装置。
【請求項6】
前記携帯電話を介して、前記携帯端末を用いて情報検索を行ったユーザが操作する情報家電の識別情報を取得する家電登録受信部をさらに備える、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の配信サーバ装置。
【請求項7】
前記カテゴリ生成部によって生成されたカテゴリに含まれるデータを前記情報家電及び前記携帯端末の少なくとも一方に配信する配信部をさらに備え、
前記配信部は、前記ユーザに関連付けられているカテゴリが存在しない場合、前記データの配信優先度を用いて選択されたデータを、前記情報家電及び前記携帯端末の少なくとも一方に配信する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配信サーバ装置。
【請求項8】
携帯端末を用いた情報検索の履歴を示す検索履歴を取得するステップと、
前記携帯端末を用いて情報検索を行ったユーザと同一のユーザによる情報家電の操作履歴を取得するステップと、
前記検索履歴から前記ユーザの第1の嗜好情報を生成し、前記操作履歴から前記ユーザの第2の嗜好情報を生成するステップと、
前記第1及び第2の嗜好情報を用いて、前記情報家電及び前記携帯端末の少なくとも一方に配信するデータのカテゴリを生成するステップと、を備えるカテゴリ生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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