説明

配置装置およびその動作方法

【課題】複数の小画面間の関連性に基づいて各小画面を複数の画面のいずれかに含ませるように配置する。
【解決手段】エリアa1、a2、a3が並んでなる全体エリアA1を形成し、全体エリアA1に物体o1、o2、o3、o4を並ばせる。物体に弾性体b1、b2、bb2、bb3、bb4を接続する。弾性体b1、b2に引っ張り力fを加え、弾性体b1の他方端b12と全体エリアA1の一方端A1uとの位置どうしを等しく、弾性体b2の他方端b22と全体エリアA1の他方端A1dとの位置どうしを等しくする。各物体o1、o2、o3、o4を含むエリアa1、a1、a2、a3を検出する。各物体o1、o2、o3、o4に対応するウィンドウ(小画面)が該当の検出されたエリアに対応する画面に含まれるように配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の小画面間の関連性に基づいて各小画面を複数の画面のいずれかに含ませるように配置できる配置装置およびその動作方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータやコンピュータを用いたサービスにおいて、ユーザに使いやすくてわかりやすいアプリケーションを開発する場合、あらかじめ定めたデザインガイドライン(非特許文献を参照)を用いることが広く行われている。このようなデザインガイドラインを用いると、画面のレイアウトや操作の一貫性が保たれるなど、デザインガイドラインを用いない場合に比べてわかりやすいアプリケーションを開発することが可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Apple Computer Inc.: "Apple Human Interface Guidelines", 2009.[online]、[平成23年7月28日検索]、インターネット<URL:http://developer.apple.com/library/mac/documentation/UserExperience/Conceptual/AppleHIGuidelines/OSXHIGuidelines.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、実際にアプリケーションを開発する場合に、デザインガイドラインを用いただけでは、アプリケーションのデザインを決定することができず、アプリケーションのデザイン、特に画面の構成や画面間の遷移を開発者が具体的に決定する必要がある。
【0005】
その中でも、多数の段階を経て行われる一連の作業は、アプリケーションでしばしば必要なことであるが、適切なデザインが難しいことが知られている。
【0006】
一連の作業をユーザにわかりやすく実行させるためには、各作業を小画面(以下、ウィンドウという)に割り当て、作業はウィンドウで行い、段階的に画面を切り替えていく形式が一般的である。例えば、アプリケーションの初期設定は、インストール、オプションの選択、初期設定、ユーザ情報の登録などの一連の作業から構成される。これらの作業にあたり、複数のウィンドウが構成され、ユーザはそれぞれのウィンドウにおいて必要な操作を実施する。
【0007】
このように、一連の作業に該当する複数のウィンドウを複数の画面にどのように配置するかについては、システム開発者に任されることが多く、システム開発者が適切にデザインできるか否かについても、個人差が多かった。
【0008】
例えば、2つのウィンドウで行われる作業の関連性が高いのに、各ウィンドウが別の画面に含まれていたのでは、作業性が悪い。これらのウィンドウは、同一の画面に含まれるべきであり、これにより、作業性を向上させることができる。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の小画面間の関連性に基づいて各小画面を複数の画面のいずれかに含ませるように配置できる配置装置およびその動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、第1の本発明は、複数の小画面のそれぞれを弾性体モデルを使用して複数の画面のいずれかに含ませるように配置する配置装置であって、前記弾性体モデルにおいては、1)各画面の長さと同じ長さをもつ各エリアが長さ方向に且つ密に且つ画面に付与された順序に対応する順に並んでなる全体エリアが形成され、2)各小画面の長さと同じ長さをもつ物体が全体エリアに含まれ且つエリアの並び方向と同じ方向に且つ物体の長さ方向に且つ小画面に付与された順序に対応する順に並び、3)一方端の物体には第1の弾性体の一方端が接続され、他方端の物体には第1の弾性体の弾性定数(ヤング率)および長さと同じ弾性定数および長さをもつ第2の弾性体の一方端が接続され、各物体間は当該物体に対応する小画面間の関連度に応じた弾性定数および互いに同じ長さをもつ弾性体で接続され、4)第1の弾性体の他方端と第2の弾性体の他方端とに引っ張り力が加えられ、5)第1の弾性体の他方端と全体エリアの一方端との並び方向での位置どうしが等しく、第2の弾性体の他方端と全体エリアの他方端との並び方向での位置どうしが等しく、前記配置装置は、前記各小画面につき、前記弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面が当該エリアに対応する画面に含まれるように配置する配置部を備えることを特徴とする配置装置をもって解決手段とする。
【0011】
例えば、第1の本発明において、前記配置部は、前記複数の画面のそれぞれにつき、当該画面に対応する画面情報に対し、当該画面に含まれるように配置される小画面を示す情報を含ませ、当該各画面情報からなる配置情報を生成する。
【0012】
例えば、第1の本発明において、前記配置部は、複数の画面のそれぞれを前記複数の小画面のなかの複数の小画面のいずれかに含ませるように配置する際に、当該各画面を前記弾性体モデルでの小画面とし且つ当該各小画面を前記弾性体モデルの画面としたときの当該各小画面につき、当該弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面に対応する画面が当該エリアに対応する画面に対応する小画面に含まれるように配置する。
【0013】
第2の本発明は、複数の小画面のそれぞれを弾性体モデルを使用して複数の画面のいずれかに含ませるように配置する配置装置の動作方法であって、前記弾性体モデルにおいては、1)各画面の長さと同じ長さをもつ各エリアが長さ方向に且つ密に且つ画面に付与された順序に対応する順に並んでなる全体エリアが形成され、2)各小画面の長さと同じ長さをもつ物体が全体エリアに含まれ且つエリアの並び方向と同じ方向に且つ物体の長さ方向に且つ小画面に付与された順序に対応する順に並び、3)一方端の物体には第1の弾性体の一方端が接続され、他方端の物体には第1の弾性体の弾性定数(ヤング率)および長さと同じ弾性定数および長さをもつ第2の弾性体の一方端が接続され、各物体間は当該物体に対応する小画面間の関連度に応じた弾性定数および互いに同じ長さをもつ弾性体で接続され、4)第1の弾性体の他方端と第2の弾性体の他方端とに引っ張り力が加えられ、5)第1の弾性体の他方端と全体エリアの一方端との並び方向での位置どうしが等しく、第2の弾性体の他方端と全体エリアの他方端との並び方向での位置どうしが等しく、前記動作方法は、前記配置装置の配置部が、前記各小画面につき、前記弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面が当該エリアに対応する画面に含まれるように配置することを特徴とする配置装置の動作方法をもって解決手段とする。
【0014】
例えば、第2の本発明において、前記配置部は、前記複数の画面のそれぞれにつき、当該画面に対応する画面情報に対し、当該画面に含まれるように配置される小画面を示す情報を含ませ、当該各画面情報からなる配置情報を生成する。
【0015】
例えば、第2の本発明において、前記配置部は、複数の画面のそれぞれを前記複数の小画面のなかの複数の小画面のいずれかに含ませるように配置する際に、当該各画面を前記弾性体モデルでの小画面とし且つ当該各小画面を前記弾性体モデルの画面としたときの当該各小画面につき、当該弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面に対応する画面が当該エリアに対応する画面に対応する小画面に含まれるように配置する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、弾性体モデルにおいては、1)各画面の長さと同じ長さをもつ各エリアが長さ方向に且つ密に且つ画面に付与された順序に対応する順に並んでなる全体エリアが形成され、2)各小画面の長さと同じ長さをもつ物体が全体エリアに含まれ且つエリアの並び方向と同じ方向に且つ物体の長さ方向に且つ小画面に付与された順序に対応する順に並び、3)一方端の物体には第1の弾性体の一方端が接続され、他方端の物体には第1の弾性体の弾性定数(ヤング率)および長さと同じ弾性定数および長さをもつ第2の弾性体の一方端が接続され、各物体間は当該物体に対応する小画面間の関連度に応じた弾性定数および互いに同じ長さをもつ弾性体で接続され、4)第1の弾性体の他方端と第2の弾性体の他方端とに引っ張り力が加えられ、5)第1の弾性体の他方端と全体エリアの一方端との並び方向での位置どうしが等しく、第2の弾性体の他方端と全体エリアの他方端との並び方向での位置どうしが等しく、配置装置は、各小画面につき、弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面が当該エリアに対応する画面に含まれるように配置するので、複数の小画面間の関連性に基づいて各小画面を複数の画面のいずれかに含ませるように配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施の形態に係る配置装置を備えて構成されたユーザインタフェース設計装置の概略構成を示す図である。
【図2】ユーザインタフェース設計装置により生成された配置情報により表示される画面および画面内に表示される小画面(ウィンドウ)の遷移の様子の一例を示す図である。
【図3】配置部14が配置情報を生成するまでの動作を示すフローチャートである。
【図4】ウィンドウ情報記憶部11の構成の一例を示す図である。
【図5】パラメータ記憶部12の構成の一例を示す図である。
【図6】弾性体モデルの一例を示す図である。
【図7】配置情報を模式化した木構造の一例を示す図である。
【図8】配置情報を編集する様子の一例を示す図である。
【図9】編集前と編集後の各配置情報を模式化した木構造の一例を示す図である。
【図10】編集前と編集後の各配置情報を模式化した木構造の別な一例を示す図である。
【図11】変形例に係る配置部により生成された配置情報を模式化した木構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本実施の形態に係る配置装置を備えて構成されたユーザインタフェース設計装置の概略構成を示す図である。図2は、ユーザインタフェース設計装置により生成された配置情報により表示される画面および画面内に表示される小画面(以下、ウィンドウという)の遷移の様子の一例を示す図である。
【0020】
図2に示すように、コンピュータはアプリケーションを実行しているとき、配置情報に基づき、画面Aを表示し、画面Aの中にウィンドウw1およびw2を表示する。コンピュータのユーザがウィンドウw1およびw2に対しユーザIDやパスワードなどを入力すると、コンピュータは画面Aを画面Bに切り替え、画面Bの中にウィンドウw3を表示する。ウィンドウw3内の文章が読まれ、キーなどが押されると、コンピュータは画面Bを画面Cに切り替え、画面Cにウィンドウw4を表示する。
【0021】
配置情報は、いわゆるユーザインタフェースの基になるものであり、図2の場合、画面Aにウィンドウw1およびw2が含まれ、画面Bにウィンドウw3が含まれ、画面Cにウィンドウw4が含まれることを示すものである。
【0022】
つまり、ユーザインタフェース設計装置は、複数のウィンドウつまり小画面のそれぞれを複数の画面のいずれかに含ませるように配置するものである。
【0023】
図1において、ユーザインタフェース設計装置1は、画面およびウィンドウが表示されるディスプレイ装置2と、ユーザインタフェース設計装置1を使用する編集者により操作される入力装置3との接続される。
【0024】
ユーザインタフェース設計装置1は、図2に示すようなウィンドウについての情報であるウィンドウ情報が記憶されるウィンドウ情報記憶部11と、配置情報の生成の際に使用されるパラメータが記憶されるパラメータ記憶部12と、ウィンドウ情報およびパラメータを読み込む読込部13と、ウィンドウ情報記憶部11とパラメータ記憶部12から読み出したウィンドウ情報とパラメータにより配置情報を生成する配置装置を構成する配置部14と、生成された配置情報が記憶される配置情報記憶部15と、配置情報により画面およびウィンドウを表示させる表示制御部16と、ユーザの操作により配置情報を編集する編集部17と、編集の終わった配置情報を出力する出力部18とを備える。
【0025】
図3は、配置部14が配置情報を生成するまでの動作を示すフローチャートである。
まず、読込部13が複数のウィンドウ情報およびパラメータを読み込み、それぞれウィンドウ情報記憶部11およびパラメータ記憶部12に記憶させる(S1)。
【0026】
図4は、ウィンドウ情報記憶部11の構成の一例を示す図である。
各ウィンドウ情報は、これらのウィンドウ情報に対応する全てのウィンドウの中で当該ウィンドウ情報により表示されるウィンドウが表示される順番を示す表示順情報と、当該ウィンドウで行われるユーザの動作(アクション)を示す文章と、当該ウィンドウの縦方向のドット数であるタテ長と、当該ウィンドウの横方向のドット数であるヨコ長とを含む。
【0027】
2番目以降に表示される各ウィンドウのウィンドウ情報は、当該ウィンドウでのアクションと直前に表示されるウィンドウでのアクションとの関連性の強さを示す関連度を含む。
【0028】
関連度は、「0」から「10」の間の数値であり、関連度「0」は、該当の2ウィンドウが同一画面に含まれるべきで「ない」ことを示すものであり、関連度「10」は、該当の2ウィンドウが同一画面に含まれるべきで「ある」ことを示すものである。
【0029】
関連度は、当該配置情報が使用されるアプリケーションと類似のアプリケーションで、該当の2ウィンドウに類似の2ウィンドウが同一画面に含まれていたか、該当の2ウィンドウが同一画面に含まれないとユーザが混乱するかなどの観点から決定される。関連度は、後から修正可能であり、適当な値がわからない場合は、「5」としておけばよい。 各ウィンドウ情報は、当該ウィンドウに表示される画像を示す画像情報を含んでいてもよい。画像の大きさがウィンドウと同じ大きさである場合、上記タテ長、ヨコ長はそれぞれ、画像の縦方向のドット数、横方向のドット数とすればよい。
【0030】
図5は、パラメータ記憶部12の構成の一例を示す図である。
パラメータ記憶部12には、ディスプレイ装置2の表示領域の縦方向のドット数を示すパラメータである縦ドット数と、ディスプレイ装置2の表示領域の横方向のドット数を示すパラメータである横ドット数と、画面数の上限を示すパラメータである最多画面数とが記憶される。
【0031】
デスクトップ型のコンピュータを使用する場合、縦ドット数、横ドット数は例えば、「768」、「1024」である。携帯型のコンピュータ(スマートフォンなど)を使用する場合は、そのコンピュータの縦ドット数、横ドット数を使用すればよい。
【0032】
最多画面数は、画面が多くてもユーザが操作を完了できる程度の数で、例えば「7」である。かかる制約が不要なら、最多画面数は、例えば、「10000」とすればよい。
【0033】
図3に戻り、次に、配置部14が、ウィンドウ情報記憶部11から各ウィンドウ情報を読み出し、それぞれのタテ長の合計である総タテ長を求める(S3)。
【0034】
次に、配置部14は、パラメータ記憶部12から縦ドット数を読み出し、総タテ長を縦ドット数で除したときの商を求め、商に1を加えた数である画面数Mを求める(S5)。
【0035】
画面数は、全ウィンドウをタテ長を変えないで表示するのに少なくとも必要な画面数である。
【0036】
例えば、配置部14は、パラメータ記憶部12から最多画面数を読み出し、画面数Mが最多画面数より多い場合、いずれか1個以上のタテ長を、短くなるように変更し、再び画面数Mを求め、これを1回以上を行い、その結果、画面数Mが最多画面数以下になるようにする。
【0037】
次に、配置部14は、1からMまでの各順序につき、当該順序を示す情報を有する画面情報を生成する(S7)。つまり、配置部14は、各画面に順序を付与する。
【0038】
次に、配置部14は、各ウィンドウを弾性体モデルを使用して画面数Mの画面のいずれかに含ませるように配置する(S9、S11)。弾性体とは、最も一般的な例で、「弦巻バネ」である。なお、弾性体は、「ゴム紐」と考えてもよい。
【0039】
図6は、弾性体モデルの一例を示す図である。この弾性体モデルは、画面数Mが「3」、ウィンドウの数が「4」である場合のものである。各ウィンドウをウィンドウw1、w2、w3、w4と称する。この弾性体モデルにおいては、
1)各画面のタテドット数と同じ長さをもつエリアa1、a2、a3が長さ方向に且つ密に且つ該当画面情報内の順序に対応する順に並んでなる全体エリアA1が形成される(図6(a))。また、
2)各ウィンドウのタテ長と同じ長さをもつ物体o1、o2、o3、o4が全体エリアA1に含まれ且つエリアの並び方向と同じ方向に且つ物体の長さ方向に且つ該当ウィンドウ情報内の表示順情報に対応する順に並ぶ(図6(b))。また、
3)一方端の物体o1には第1の弾性体b1の一方端b11が接続され、他方端の物体o4には第1の弾性体b1の弾性定数および長さと同じ弾性定数および長さをもつ第2の弾性体b2の一方端b21が接続され、物体o2と物体o1間は物体o2の該当ウィンドウ情報内の関連度に応じた弾性定数をもつ弾性体bb2で接続され、物体o3と物体o2間は物体o3の該当ウィンドウ情報内の関連度に応じた弾性定数および弾性体bb2の長さと同じ長さをもつ弾性体bb3で接続され、物体o4と物体o3間は物体o4の該当ウィンドウ情報内の関連度に応じた弾性定数および弾性体bb2、bb3の長さと同じ長さをもつ弾性体bb4で接続される(図6(b))。
【0040】
弾性定数は、例えばヤング率であり、つまり、外力に抗する力が大きい(伸びにくい/縮みにくい)ほど大きな値を呈するものである。特に、各弾性体bb2、bb3、bb4の弾性定数は、該当の関連度が大きいほど大きな値を呈するものである。また、
4)第1の弾性体b1の他方端b12と第2の弾性体b2の他方端b22とに引っ張り力fが加えられる(図6(b)、(c))。また、
5)第1の弾性体b1の他方端b12と全体エリアA1の一方端A1uとの並び方向での位置どうしが等しく、第2の弾性体b2の他方端b22と全体エリアA1の他方端A1dとの並び方向での位置どうしが等しい(図6(c))。
【0041】
ここで、物体間の弾性体の弾性定数は、該当の関連度に比例するように設定され、関連度「0」に対応する弾性体の弾性定数は、弾性定数「0」の弾性体が存在しないことから、極めて小さく設定される。
【0042】
また、例えば、第1の弾性体b1と第2の弾性体b2の長さは、弾性体bb2などの長さと同じに設定される。
【0043】
図6の弾性体モデルでは、物体o2の該当ウィンドウ情報内の関連度は、例えば「9」であり、物体o3の該当ウィンドウ情報内の関連度は、例えば「5」であり、物体o4の該当ウィンドウ情報内の関連度は、例えば「2」である。よって、物体o1、o2間の距離を「9」とすると、物体o2、o3間の距離は「5」、物体o3、o4間の距離は「2」となり、つまり、関連度の高い2ウィンドウほど距離が短くなる。
【0044】
配置部14は、ステップS9では、各ウィンドウw1、w2、w3、w4につき、弾性体モデルにおいて当該ウィンドウに対応する物体を含むエリアを検出する。つまり、配置部14は、ウィンドウw1、w2、w3、w4のそれぞれについて、エリアa1、a1、a2、a3を検出する。
【0045】
配置部14は、ステップS9では、同一の物体が複数のエリアに跨っていた場合、当該物体は、当該物体の最も多い割合を含むエリアに含まれているとみなす。配置部14は、複数のエリアにおいて割合が最も多い場合は、乱数を用いて1つのエリアを選択し、当該物体は、当該エリアに含まれているとみなす。
【0046】
配置部14は、続くステップS11では、エリアa1に対応する画面の画面情報に対し、ウィンドウw1の表示順情報「1」とウィンドウw2の表示順情報「2」とを含ませ、エリアa2に対応する画面の画面情報に対し、ウィンドウw3の表示順情報「3」を含ませ、エリアa3に対応する画面の画面情報に対し、ウィンドウw4の表示順情報「4」を含ませ、各画面情報からなる配置情報を生成し、生成した配置情報を配置情報記憶部15に記憶させ、処理を終える。つまり、配置部14は、各ウィンドウw1、w2、w3、w4が該当の検出されたエリアに対応する画面に含まれるように配置する。
【0047】
図6の弾性体モデルでは、関連度の最も高いウィンドウw1、w2は、エリアa1に対応する同一画面に含まれ、関連度の比較的低いウィンドウw2、w3は、エリアa1、a2に対応する各画面に分散され、関連度の最も低いウィンドウw3、w4は、エリアa2、a3に対応する各画面に分散されることになる。
【0048】
図7は、配置情報を模式化した木構造の一例を示す図である。
配置情報は、例えば、画面情報s1、s2、s3、s4、s5からなる。画面情報s1は、これらの画面情報に対応する全ての画面の中で1番目に表示されることを示す情報ss1「1」を有する。画面情報s2は、これらの画面情報に対応する全ての画面の中で2番目に表示されることを示す情報ss2「2」を有する。画面情報s3は、これらの画面情報に対応する全ての画面の中で3番目に表示されることを示す情報ss3「3」を有する。画面情報s4は、これらの画面情報に対応する全ての画面の中で4番目に表示されることを示す情報ss4「4」を有する。画面情報s5は、これらの画面情報に対応する全ての画面の中で5番目に表示されることを示す情報ss5「5」を有する。
【0049】
画面情報s1は、11のウィンドウの中で1番目に表示されることを示す表示順情報ws1「1」を含むと、11のウィンドウの中で2番目に表示されることを示す表示順情報ws2「2」と、11のウィンドウの中で3番目に表示されることを示す表示順情報ws3「3」とからなる。
【0050】
画面情報s2は、11のウィンドウの中で4番目に表示されることを示す表示順情報ws4「4」と、11のウィンドウの中で5番目に表示されることを示す表示順情報ws5「5」とからなる。
【0051】
画面情報s3は、11のウィンドウの中で6番目に表示されることを示す表示順情報ws6「6」と、11のウィンドウの中で7番目に表示されることを示す表示順情報ws7「7」とからなる。
【0052】
画面情報s4は、11のウィンドウの中で8番目に表示されることを示す表示順情報ws8「8」からなる。
【0053】
画面情報s5は、11のウィンドウの中で9番目に表示されることを示す表示順情報ws9「9」と、11のウィンドウの中で10番目に表示されることを示す表示順情報ws10「10」と、11のウィンドウの中で11番目に表示されることを示す表示順情報ws11「11」とからなる。
【0054】
図1に戻り、表示制御部16は、配置情報記憶部15から配置情報を読み出し、配置情報により画面およびウィンドウを表示させる。
【0055】
具体的には、表示制御部16は、配置情報から、1番目に表示される画面を示す情報を含む画面情報を選択し、当該画面情報から、1番目に表示されるウィンドウを示す表示順情報を選択し、当該表示順情報を含むウィンドウ情報をウィンドウ情報記憶部11から読み出し、当該ウィンドウ情報に設定されたタテ長、ヨコ長を有するウィンドウをディスプレイ装置2に表示し、当該ウィンドウ情報に設定された文章を当該ウィンドウ内に表示する。
【0056】
編集者が、例えば、表示された文章が、ユーザの動作を示すものとして適切でないと考え、新たな文章を入力装置3に入力したなら、編集部17は、その文章で該当ウィンドウ情報内の文章を置き換える。編集部17は、他のウィンドウの文章についても同様な処理を行う。また、編集部17は、文章の変更指示がいつの時点であっても、同様な処理を行う。
【0057】
編集者が、例えば、ウィンドウのタテ長やヨコ長が適切でないと考え、その長さを変更する操作を入力装置3に行ったなら、編集部17は、変更後のタテ長やヨコ長で該当ウィンドウ情報内のタテ長やヨコ長を置き換える。編集部17は、他のウィンドウのタテ長とヨコ長についても同様な処理を行う。また、編集部17は、ウィンドウのタテ長やヨコ長の変更指示がいつの時点であっても、同様な処理を行う。
【0058】
編集者が、例えば、表示されたウィンドウの前後いずれか新たなウィンドウを表示することが必要であると感じ、そのウィンドウのタテ長とヨコ長を入力装置3に入力し、そのウィンドウが何番目に表示すべきかを指定する。これにより、編集部17は、新たなウィンドウに該当するウィンドウ情報を生成して、当該ウィンドウ情報に当該タテ長とヨコ長と指定の表示順を示す表示順情報を含ませ、ウィンドウ情報記憶部11に記憶させる。また、編集部17は、新たなウィンドウ以降のウィンドウが適切な順番で表示されるように、指定の表示順以降の表示順を示す表示順情報を含む各ウィンドウ情報を選択し、各ウィンドウ情報内の表示順情報に「1」を加えて更新する。また、編集部17は、表示されているウィンドウを含む画面に対応する画面情報を選択し、当該画面情報に対し、指定の表示順を示す表示順情報を含ませ、配置情報において、ウィンドウ情報内の更新された表示順情報と同じ表示順情報を同様に更新する。編集部17は、かかるウィンドウの追加の指示がいつの時点であっても、同様な処理を行う。
【0059】
編集者が、例えば、表示されたウィンドウが不要であると感じ、そのウィンドウの削除を入力装置3で指定すると、編集部17は、該当するウィンドウ情報を削除する。また、編集部17は、削除すべきウィンドウ以降のウィンドウが適切な順番で表示されるように、削除すべきウィンドウの表示順以降の表示順を示す表示順情報を含む各ウィンドウ情報を選択し、各ウィンドウ情報内の表示順情報から「1」を減じて更新する。また、編集部17は、表示されているウィンドウを含む画面に対応する画面情報を選択し、当該画面情報から、削除すべきウィンドウの表示順を示す表示順情報を削除し、配置情報において、ウィンドウ情報内の更新された表示順情報と同じ表示順情報を同様に更新する。また、編集部17は、削除されたウィンドウ情報内の表示順情報を含んでいた画面情報に表示順情報が残っていない場合は、当該画面情報を削除し、以降の各画面の画面情報に設定された画面の表示順を示す情報から「1」を減じて更新する。なお、編集部17は、かかるウィンドウの削除の指定がいつの時点であっても、同様な処理を行う。
【0060】
つまり、図8に示すように、編集者の操作により、(1)文章の変更、(2)ウィンドウのタテ長の変更(よこ長の変更も可能)、(3)新たなウィンドウの追加が、適宜行われる。
【0061】
表示制御部16は、1番目に表示されるウィンドウを示す表示順情報に対応するウィンドウのみが表示され、1番目に表示される画面を示す情報を含む画面情報に、2番目以降に表示されるウィンドウを示す表示順情報があれば、同様にウィンドウを1づつ追加表示し、表示されていないウィンドウを示す表示順情報が当該画面情報になくなれば、2番目以降に表示される画面を示す情報を含む画面情報を選択し、同様にウィンドウを表示していく。
【0062】
また、図9に示すように、編集部17は、編集者による入力装置3への入力により、1番目に表示される画面を示す情報ss1「1」を有する画面情報に含まれていた3番目に表示されるウィンドウを示す表示順情報ws3「3」を、2番目に表示される画面を示す情報ss2「2」を有する画面情報へ移動する。これにより、表示順情報ws3に対応するウィンドウは、1番目に表示される画面でなく、2番目に表示される画面に表示されることとなる。
【0063】
また、図10に示すように、編集部17は、編集者による入力装置3への入力により、2番目に表示される画面を示す情報ss2「2」を有する画面情報を新たに生成し、元々2番目に表示される画面を示す情報ss2「2」を有していた画面情報の当該情報ss2「2」を3番目に表示される画面を示す情報ss3「3」に置き換える。次に、編集部17は、例えば、1番目に表示される画面を示す情報ss1「1」を有する画面情報に含まれていた3番目に表示されるウィンドウを示す表示順情報ws3「3」を、2番目に表示される画面を示す情報ss2「2」を有する画面情報へ移動する。これにより、表示順情報ws3に対応するウィンドウは、1番目に表示される画面でなく、2番目に表示される画面に単独で表示されることとなる。
【0064】
図1に戻り、編集部17による処理が終わると、出力部18は、配置情報記憶部15から配置情報を読み出し、ウィンドウ情報記憶部11から各ウィンドウ情報を読み出し、外部に出力する。
【0065】
外部のコンピュータは、配置情報および各ウィンドウ情報を使用する場合、例えば、アプリケーションを実行しているときなどにおいて、配置情報から、1番目に表示される画面を示す情報を含む画面情報を選択し、当該画面情報から、1番目に表示されるウィンドウを示す表示順情報を選択し、当該表示順情報を含むウィンドウ情報を選択し、当該ウィンドウ情報に設定されたタテ長、ヨコ長を有するウィンドウをディスプレイ装置に表示し、当該ウィンドウ情報に設定された文章を当該ウィンドウ内に表示する。
【0066】
ユーザが当該ウィンドウにユーザIDなどを入力すると、コンピュータは、1番目に表示される画面を示す情報を含む画面情報に、2番目以降に表示されるウィンドウを示す表示順情報があれば、同様にウィンドウを1づつ追加表示し、表示されていないウィンドウを示す表示順情報が当該画面情報になくなれば、2番目以降に表示される画面を示す情報を含む画面情報を選択し、同様にウィンドウを表示していく。
【0067】
(変形例)
なお、配置部14は、複数のウィンドウに対し、いわゆる入れ子のように、複数のウィンドウを含ませる場合において、上記の弾性体モデルと同様の弾性体モデルを使用し、これにより、ウィンドウへウィンドウを配置してもよい。
【0068】
つまり、図11のような模式化した木構造で説明すると、例えば、表示順情報ws4「4」に対応するウィンドウ(大ウィンドウという)と表示順情報ws5「5」に対応するウィンドウ(大ウィンドウという)に対し、2つのウィンドウ(小ウィンドウという)を含ませるように配置する際に、配置部14は、前記弾性体モデルと同様の弾性体モデルを使用し、その結果、例えば、後者の大ウィンドウに2つの小ウィンドウを配置する。つまり、配置部14は、5番目に表示される大ウィンドウを示す表示順情報ws5「5」に対し、6番目に表示されるウィンドウ(小ウィンドウという)を示す表示順情報ws6「6」と、7番目に表示されるウィンドウ(小ウィンドウという)を示す表示順情報ws7「7」とを関連づける。
【0069】
また、例えば、表示順情報ws11「11」に対応するウィンドウ(大ウィンドウという)と表示順情報ws12「12」に対応するウィンドウ(大ウィンドウという)に対し、3つのウィンドウ(小ウィンドウという)を含ませるように配置する際に、配置部14は、前記弾性体モデルと同様の弾性体モデルを使用し、その結果、例えば、後者の大ウィンドウに3つの小ウィンドウを配置する。つまり、配置部14は、12番目に表示される大ウィンドウを示す表示順情報ws12「12」に対し、13番目に表示されるウィンドウ(小ウィンドウという)を示す表示順情報ws13「13」と、14番目に表示されるウィンドウ(小ウィンドウという)を示す表示順情報ws14「14」と、15番目に表示されるウィンドウ(小ウィンドウという)を示す表示順情報ws15「15」とを関連づける。
【0070】
この場合、配置部14は、各小ウィンドウを前記弾性体モデルでのウィンドウとし且つ各大ウィンドウを前記弾性体モデルの画面と仮定する。そして、配置部14は、当該各ウィンドウにつき、当該弾性体モデルにおいて当該ウィンドウに対応する物体を含むエリアを検出する。そして、配置部14は、当該ウィンドウと仮定した小ウィンドウが当該エリアに対応する画面と仮定した大ウィンドウに含まれるように配置する。つまり、配置部14は、検出結果に基づいて、上記のような関連づけを行う。
【0071】
なお、この場合、編集部17は、関連づけの変更などを行えるようにするのが好ましい。また、小ウィンドウの縦方向、横方向の長さを変更できるようにするのが好ましい。また、小ウィンドウの追加、削除を行えるようにするのが好ましい。
【0072】
以上のように、本実施の形態によれば、一連の作業を行う多数のウィンドウをどの画面に表示するかを示す配置情報を生成することができる。つまり、作業を予め細分化した上で、画面を設計でき、作業内容の検討と画面設計を分離することができる。
【0073】
また、編集部17により、表示されたウィンドウや画面の遷移のわかりやすさを評価した上で、配置情報を修正でき、ウィンドウや画面の遷移をよりわかりやすくすることできる。
【0074】
この場合、編集部17は、配置情報を直ちに修正するので、修正後のウィンドウや画面の遷移を直ちに評価することができる。
【0075】
また、想定するユーザ層に対して適切な最多画面数を予め与えておくので、最多画面数以下の画面数の画面において、どのようにして作業を分割し、各画面設計を実施するかを検討することもできる。
【0076】
一般に、同一のユーザが繰り返し利用する業務用アプリケーションの場合は、画面数が多くても、あまり使いやすさに影響を与えないが、不特定多数のユーザが利用するコンシューマ向けアプリケーションの場合は、画面数は多くても7程度とすることが好ましい。 このような場合は、最多画面数を予め与えておくことで、その数以下の画面数内での画面遷移を検討することができる。
【0077】
また、本実施の形態で実施した配置方法は、コンピュータ上で動作するアプリケーションにとどまらず、例えば多数の手順から構成される作業手順書をデザインする場合において、各手順をどのように分割し、それぞれの手順をどのように記述するかを検討する目的にも利用可能である。この場合、得られた配置情報に基づき、紙ベースの作業手順書を作成したり、配置情報を電子化して電子手順書を作成するケースにも適用可能である。
【0078】
つまり、画面、小画面とは、コンピュータで扱うものに限らず、画面は本のようなものののページ、小画面はページ内の部分であってもよい。
【0079】
したがって、本実施の形態に係る配置装置(14)は、複数の小画面(ウィンドウ)のそれぞれを弾性体モデルを使用して複数の画面のいずれかに含ませるように配置する配置装置であって、弾性体モデルにおいては、
1)各画面の長さと同じ長さをもつ各エリアが長さ方向に且つ密に且つ画面に付与された順序に対応する順に並んでなる全体エリアが形成され、
2)各小画面の長さと同じ長さをもつ物体が全体エリアに含まれ且つエリアの並び方向と同じ方向に且つ物体の長さ方向に且つ小画面に付与された順序に対応する順に並び、
3)一方端の物体には第1の弾性体の一方端が接続され、他方端の物体には第1の弾性体の弾性定数および長さと同じ弾性定数および長さをもつ第2の弾性体の一方端が接続され、各物体間は当該物体に対応する小画面間の関連度に応じた弾性定数および互いに同じ長さをもつ弾性体で接続され、
4)第1の弾性体の他方端と第2の弾性体の他方端とに引っ張り力が加えられ、
5)第1の弾性体の他方端と全体エリアの一方端との並び方向での位置どうしが等しく、第2の弾性体の他方端と全体エリアの他方端との並び方向での位置どうしが等しく、
配置装置は、
各小画面につき、弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面が当該エリアに対応する画面に含まれるように配置する配置部14を備えるので、複数の小画面間の関連性に基づいて各小画面を複数の画面のいずれかに含ませるように配置できる。
【0080】
また、画面数を最多画面数以下としたので、画面数が多すぎ、ユーザが作業をなかなか完了することができず、作業の全体を理解しづらくなり、また作業を途中で中断してしまうリスクを低減できる。
【0081】
なお、最少画面数を設け、画面数を最少画面数以上とすることで、同一画面に多数のウィンドウが含まれ、ユーザにとって、その画面において何を行えば良いのかが理解しづらく、作業の遂行が困難となるリスクを低減できる。.
なお、本実施の形態では、ウィンドウのタテ長と、画面の縦ドット数を用いたが、それぞれに代えて、ウィンドウのヨコ長と、画面の横ドット数を用いてもよい。つまり、同一画面内でウィンドウが横に並ぶようなアプリケーションで使用される配置情報を生成してもよい。
【0082】
また、本実施の形態に係る配置装置(14)としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録でき、また、インターネットなどの通信網を介して伝送させて、広く流通させることができる。
【符号の説明】
【0083】
1…ユーザインタフェース設計装置
2…ディスプレイ装置
3…入力装置
11…ウィンドウ情報記憶部
12…パラメータ記憶部
13…読込部
14…配置部
15…配置情報記憶部
16…表示制御部
17…編集部
18…出力部
A、B、C…画面
A1…全体エリア
A1d…全体エリアの他方端
A1u…全体エリア一方端
a1、a2、a3…エリア
b1…第1の弾性体
b11…第1の弾性体の一方端
b12…第1の弾性体の他方端
b2…第2の弾性体
b21…第2の弾性体の一方端
b22…第2の弾性体の他方端
bb2〜bb4…弾性体
f…引っ張り力
o1〜o4…物体
s1〜s5…画面情報
w1〜w4…ウィンドウ
ws1〜ws15…表示順情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の小画面のそれぞれを弾性体モデルを使用して複数の画面のいずれかに含ませるように配置する配置装置であって、
前記弾性体モデルにおいては、
1)各画面の長さと同じ長さをもつ各エリアが長さ方向に且つ密に且つ画面に付与された順序に対応する順に並んでなる全体エリアが形成され、
2)各小画面の長さと同じ長さをもつ物体が全体エリアに含まれ且つエリアの並び方向と同じ方向に且つ物体の長さ方向に且つ小画面に付与された順序に対応する順に並び、
3)一方端の物体には第1の弾性体の一方端が接続され、他方端の物体には第1の弾性体の弾性定数(ヤング率)および長さと同じ弾性定数および長さをもつ第2の弾性体の一方端が接続され、各物体間は当該物体に対応する小画面間の関連度に応じた弾性定数および互いに同じ長さをもつ弾性体で接続され、
4)第1の弾性体の他方端と第2の弾性体の他方端とに引っ張り力が加えられ、
5)第1の弾性体の他方端と全体エリアの一方端との並び方向での位置どうしが等しく、第2の弾性体の他方端と全体エリアの他方端との並び方向での位置どうしが等しく、
前記配置装置は、
前記各小画面につき、前記弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面が当該エリアに対応する画面に含まれるように配置する配置部を備えることを特徴とする配置装置。
【請求項2】
前記配置部は、
前記複数の画面のそれぞれにつき、当該画面に対応する画面情報に対し、当該画面に含まれるように配置される小画面を示す情報を含ませ、当該各画面情報からなる配置情報を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の配置装置。
【請求項3】
前記配置部は、
複数の画面のそれぞれを前記複数の小画面のなかの複数の小画面のいずれかに含ませるように配置する際に、当該各画面を前記弾性体モデルでの小画面とし且つ当該各小画面を前記弾性体モデルの画面としたときの当該各小画面につき、当該弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面に対応する画面が当該エリアに対応する画面に対応する小画面に含まれるように配置することを特徴とする請求項1記載の配置装置。
【請求項4】
複数の小画面のそれぞれを弾性体モデルを使用して複数の画面のいずれかに含ませるように配置する配置装置の動作方法であって、
前記弾性体モデルにおいては、
1)各画面の長さと同じ長さをもつ各エリアが長さ方向に且つ密に且つ画面に付与された順序に対応する順に並んでなる全体エリアが形成され、
2)各小画面の長さと同じ長さをもつ物体が全体エリアに含まれ且つエリアの並び方向と同じ方向に且つ物体の長さ方向に且つ小画面に付与された順序に対応する順に並び、
3)一方端の物体には第1の弾性体の一方端が接続され、他方端の物体には第1の弾性体の弾性定数(ヤング率)および長さと同じ弾性定数および長さをもつ第2の弾性体の一方端が接続され、各物体間は当該物体に対応する小画面間の関連度に応じた弾性定数および互いに同じ長さをもつ弾性体で接続され、
4)第1の弾性体の他方端と第2の弾性体の他方端とに引っ張り力が加えられ、
5)第1の弾性体の他方端と全体エリアの一方端との並び方向での位置どうしが等しく、第2の弾性体の他方端と全体エリアの他方端との並び方向での位置どうしが等しく、
前記動作方法は、前記配置装置の配置部が、
前記各小画面につき、前記弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面が当該エリアに対応する画面に含まれるように配置することを特徴とする配置装置の動作方法。
【請求項5】
前記配置部は、
前記複数の画面のそれぞれにつき、当該画面に対応する画面情報に対し、当該画面に含まれるように配置される小画面を示す情報を含ませ、当該各画面情報からなる配置情報を生成する
ことを特徴とする請求項4記載の配置装置の動作方法。
【請求項6】
前記配置部は、
複数の画面のそれぞれを前記複数の小画面のなかの複数の小画面のいずれかに含ませるように配置する際に、当該各画面を前記弾性体モデルでの小画面とし且つ当該各小画面を前記弾性体モデルの画面としたときの当該各小画面につき、当該弾性体モデルにおいて当該小画面に対応する物体を含むエリアを検出し、当該小画面に対応する画面が当該エリアに対応する画面に対応する小画面に含まれるように配置することを特徴とする請求項4記載の配置装置の動作方法。
【請求項7】
請求項1ないし3のいずれかに記載の配置装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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