説明

配電システム

【課題】電気自動車の蓄電池を有効に利用できる配電システムを提供する。
【解決手段】商用電源10および太陽電池2から電気機器20へ電力を供給する配電路L1〜L3を住戸内に配設した配電システムであって、充電装置41は、配電路L1,L2から配電路L4を介して供給された電力を、電気自動車30が具備する蓄電池31を充電する充電電力に変換し、給電装置42は、蓄電池31が放電した放電電力を、電気機器20Aへ供給する非常用電力に変換し、非常用コンセント5は、非常用電力のみを供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車が具備する蓄電池の充放電を行う配電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、プラグインハイブリッド車(PHV:Plug-in Hybrid Vehicle)や電池自動車(BEV:Barttery Electric Viecle)などの電気自動車の開発が進められている。そして、電気自動車に搭載した蓄電池を、住宅、事務所等に備えられた電気機器へ電力を供給する電源として用いる配電システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−130647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の配電システムでは、電気自動車の蓄電池の電力を交流電力に変換する電力変換装置を備えており、この電力変換装置の交流出力を、建物内の配電路に供給していた。建物内の配電路は、商用電源や、分散電源(太陽電池、燃料電池等)からも電力を供給されており、建物に設けたコンセント等に接続している。
【0005】
すなわち、このコンセントは、商用電源や他の分散電源だけでなく、電気自動車の蓄電池からも電力を供給されており、電気機器のプラグをコンセントに接続することによって、電気機器へ電力供給される。しかしながら、建物内のコンセントには様々な電気機器が接続されており、重要度の低い電気機器も、電気自動車の蓄電池から電力を供給される。
【0006】
例えば商用電源の停電時に電気自動車の蓄電池を利用する場合、電気自動車の蓄電池の容量には限度があることから、この蓄電池を有効利用することが望まれる。しかしながら、上記従来のシステムでは、配電路に常時接続している重要度の低い電気機器も、電気自動車の蓄電池から電力を供給されてしまい、電気自動車の蓄電池を有効に利用しているとは言い難かった。
【0007】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、電気自動車の蓄電池を有効に利用できる配電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の配電システムは、電源から第1の電気機器へ電力を供給する配電路を建物内に配設した配電システムであって、前記配電路から供給された電力を、電気自動車が具備する蓄電池を充電する第1の電力に変換する充電装置と、前記蓄電池が放電した第2の電力を、第2の電気機器へ供給する第3の電力に変換する給電装置と、前記第3の電力のみを供給するコンセントとを備えることを特徴とする。
【0009】
この発明において、前記コンセントは、前記蓄電池の残容量を表示する表示部を備えることが好ましい。
【0010】
この発明において、前記電源は商用電源を含み、前記コンセントは、前記蓄電池の残容量に基づいて導出された、前記第2の電気機器へ前記第3の電力を供給可能な時間を、前記商用電源の停電時に表示する表示部を備えることが好ましい。
【0011】
この発明において、前記電源は商用電源を含み、前記コンセントは、前記蓄電池の残容量に基づいて導出された、前記第2の電気機器へ供給可能な前記第3の電力の量を、前記商用電源の停電時に表示する表示部を備えることが好ましい。
【0012】
この発明において、前記電源は商用電源を含み、前記コンセントは、前記商用電源の停電を報知する報知部を備えることが好ましい。
【0013】
この発明において、交流で動作する前記第2の電気機器が電気的に接続する交流モジュール、または直流で動作する前記第2の電気機器が電気的に接続する直流モジュールのいずれか一方を交換可能に備え、前記交流モジュールは、前記第2の電力を交流の前記第3の電力に変換する前記給電装置と、交流の前記第3の電力のみを供給する前記コンセントとを具備し、前記直流モジュールは、前記第2の電力を直流の前記第3の電力に変換する前記給電装置と、直流の前記第3の電力のみを供給する前記コンセントとを具備することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明では、電気自動車の蓄電池を有効に利用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態1の配電システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態2の配電システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
(実施形態1)
本実施形態の配電システムは、プラグインハイブリッド車(PHV)や電池自動車(BEV)などの電気自動車に直流電力を供給して電気自動車を充電する。さらに、停電等によって住戸側で電力が不足した時には電気自動車の蓄電池を放電させ、蓄電池に充電された電力を用いるものである。なお、本実施形態では戸建ての住戸に配電システムを適用した形態について説明するが、集合住宅や事業所などの建物に配電システムを適用してもよいことは言うまでもない。
【0018】
図1は、本実施形態の配電システムの構成を示し、本システムは、分電盤1、太陽電池2、PVパワーコンディショナ3、EVパワーコンディショナ4、非常用コンセント5、制御装置6を備え、商用電源10に接続している。さらに、必要に応じて、電気機器20,20A、電気自動車30が接続される。
【0019】
太陽電池2は、太陽光を利用して発電し、PVパワーコンディショナ3は、太陽電池2により発電された直流電力を交流電力に変換する。
【0020】
分電盤1は、商用電源10から交流電力(商用電力)を供給される配電路L1、PVパワーコンディショナ3から交流電力(太陽電池2の発電電力)を供給される配電路L2が接続されている。そして、分電盤1は、商用電源10の交流電力とPVパワーコンディショナ3の交流電力とを協調させて、配電路L3に供給する。配電路L3は、住戸に設置されたコンセント(図示無し)等を介して、電気機器20へ交流電力を供給する。ここで、商用電源10および太陽電池2が、本発明の電源に相当する。また、電気機器20が、本発明の第1の電気機器に相当する。また、配電路L1〜L3が、本発明の電源から第1の電気機器へ電力を供給する配電路に相当する。
【0021】
さらに、分電盤1は、商用電源10の交流電力とPVパワーコンディショナ3の交流電力とを協調させて、配電路L4に供給する。
【0022】
EVパワーコンディショナ4は、充電装置41と、給電装置42とを備える。そして、充電装置41は、配電路L4に接続しており、配電路L4を介して入力された交流電力を直流の充電電力(第1の電力)に変換し、充電ケーブルW1を介して充電電力を電気自動車30に供給する。電気自動車30は、モータの駆動電力を蓄電するために、リチウムイオン電池等の蓄電池31を備える。そして、車庫に入庫された電気自動車30は充電ケーブルW1を接続され、電気自動車30は、充電ケーブルW1を介して供給された充電電力によって蓄電池31を充電する。
【0023】
また、電気自動車30は、蓄電池31の放電電力(第2の電力)を充電ケーブルW1を介して給電装置42へ供給する。給電装置42は、電気自動車30の蓄電池31から充電ケーブルW1を介して供給される直流の放電電力を交流の非常用電力(第3の電力)に変換し、非常用コンセント5のみに供給する。非常用コンセント5は、住戸の壁面、床面、天井面、車庫等に設けられており、非常用の電力供給路として用いられる。この非常用コンセント5は、分電盤1からの交流電力は供給されず、給電装置42が出力する非常用電力(蓄電池31からの電力)のみが供給される。
【0024】
さらに、EVパワーコンディショナ4と電気自動車30とは、充電ケーブルW1に設けられた図示しない通信線を用いた有線通信、または充電ケーブルW1を用いた電力線搬送通信、または無線通信等を用いて、互いに通信可能に構成されている。
【0025】
また、分電盤1、PVパワーコンディショナ3、EVパワーコンディショナ4、制御装置6の各間には、有線または無線を用いた通信経路が構築されており、互いに通信可能に構成されている。
【0026】
以下、本システムにおける電気自動車30の充放電動作について説明する。
【0027】
まず、PVパワーコンディショナ3は、配電路L1の電力供給状態(電圧,電流,電力等)を監視することによって、商用電源10の停電発生の有無を検出し、その検出結果を制御装置6へ送信する。
【0028】
制御装置6は、商用電源10が停電していない通電時に、充電可能通知を充電装置41へ送信する。充電可能通知を受信した充電装置41は、電気自動車30との間で通信を行い、電気自動車30からの充電要求があれば、配電路L4を介して入力された交流電力を直流の充電電力に変換し、充電ケーブルW1を介して充電電力を電気自動車30に供給する。電気自動車30は、充電ケーブルW1を介して供給された充電電力によって蓄電池31を充電する。この商用電源10の通電時において、制御装置6は、配電路L3から供給される電力を動作電源として用いる。
【0029】
また、制御装置6は、商用電源10の停電時に、放電要求を給電装置42へ送信する。放電要求を受信した給電装置42は、電気自動車30との間で通信を行い、電気自動車30からの放電可能通知があれば、蓄電池31から充電ケーブルW1を介して供給される直流の放電電力を交流の非常用電力に変換し、非常用コンセント5のみに供給する。この商用電源10の停電時において、制御装置6は、給電装置42から供給される非常用電力を動作電源として用いる。なお、PVパワーコンディショナ3が停電の発生を検知してから、給電装置42が非常用電力の出力を開始するまでの期間は、制御装置6が具備するバッテリ等のバックアップ電源を、制御装置6の動作電源として用いてもよい。
【0030】
さらに、商用電源10の停電時には、分電盤1内の図示しないブレーカまたはリレーをオフすることによって、商用電源10に接続した配電路L1を、住戸内の他の配電路L2〜L4との間で断路する。そして、PVパワーコンディショナ3は、停電時に用いる専用出力を具備しており、配電路L1の断路後に、停電時の専用出力に切り替えて配電路L2へ交流電力を供給する。なお、配電路L1の断路は、停電検知による自動制御、ユーザによる手動操作のいずれによるものでもよい。また、PVパワーコンディショナ3において、停電時に用いる専用出力への切替は、停電検知による自動切替、ユーザによる手動切替のいずれによるものでもよい。
【0031】
したがって、停電時には、PVパワーコンディショナ3の交流電力のみが配電路L3に供給され、さらに太陽電池2の発電が停止する夜間には、配電路L3へ供給される交流電力は0になる。すなわち、商用電源10の停電時において、配電路L3へ供給される交流電力は低減または停止する。
【0032】
しかしながら、非常用コンセント5には、電気自動車30の蓄電池31を用いた非常用電力が供給されている。而して、停電時において重要度の高い電気機器20A(第2の電気機器)を非常用コンセント5に接続することによって、電気自動車30の蓄電池31を用いて、停電時において重要度の高い電気機器20Aを動作させることができる。
【0033】
さらに、商用電源10の停電時において、充電装置41は、その動作を停止しており、充電装置41の入出力間は絶縁されている。すなわち、配電路L3には、給電装置42が出力する非常用電力は供給されないので、無駄な電力消費を抑えることができる。また、商用電源10の停電時には、電気自動車30の蓄電池31から電力供給される配電路(非常用コンセント5)を、配電路L3と分離させているので、停電時の安全性を確保することもできる。
【0034】
すなわち、本配電システムは、電気自動車30の蓄電池31を有効に利用でき、さらには安全性も確保できるものである。
【0035】
次に、各種情報の表示動作について説明する。
【0036】
非常用コンセント5は、表示部51を具備している。この表示部51は、複数の単色のLED素子、または複数色の発光が可能な1乃至複数のLED素子で構成され、その点灯個数、点灯色、点灯/点滅等によって、各種情報を表す。なお、表示部51は、LED素子以外に、液晶画面等によって構成されてもよい。
【0037】
さらに、非常用コンセント5は、EVパワーコンディショナ4との間で有線または無線を用いた通信経路が構築されている。したがって、非常用コンセント5は、EVパワーコンディショナ4を介して、制御装置6との間でも通信可能に構成されており、表示部51は、制御装置6によって表示制御がなされる。
【0038】
そして、EVパワーコンディショナ4は、電気自動車30との間で通信を行い、蓄電池31の残容量に関する情報(残容量データ)を取得し、この残容量データを制御装置6へ送信する。この残容量データの取得処理は、電気自動車30が充電ケーブルW1に接続しているときに、一定時間間隔で行われる。
【0039】
制御装置6は、受信した残容量データに基づいて、表示部51に蓄電池31の残容量を表示させる。したがって、ユーザは、蓄電池31の残容量を把握でき、蓄電池31の適切な充放電制御を行うことができる。
【0040】
さらに、制御装置6は、商用電源10の停電を検出した場合、受信した残容量データに基づいて、給電装置42から供給される非常用電力に関する情報を表示部51に表示させることもできる。非常用電力に関する情報としては、停電時に非常用電力を電気機器20Aへ供給可能な時間、停電時に電気機器20Aへ供給可能な非常用電力の量等が挙げられる。したがって、ユーザは、停電時において、使用可能な非常用電力を意識しながら電気機器20Aを使用できる。なお、非常用電力を電気機器20Aへ供給可能な時間は、蓄電池31の残容量と負荷機器20Aの使用電力とから求められる。電気機器20Aへ供給可能な非常用電力の量は、蓄電池31の残容量から求められる。
【0041】
さらに、制御装置6は、商用電源10の停電を検出した場合、停電発生の報知要求を非常用コンセント5へ送信する。停電発生の報知要求を受信した非常用コンセント5の表示部51は点滅/点灯することによって、停電発生を報知する。したがって、ユーザへ停電の発生を報知することができるとともに、停電時に使用可能な非常用コンセント5をユーザに知らせることができる。また、停電発生の報知要求を受信した場合には、ブザー音等を用いて音声報知する構成であってもよい。
【0042】
また、給電装置42は、蓄電池31から供給される直流の放電電力を直流の非常用電力に変換する構成であってもよく、この場合、非常用コンセント5は、直流電力を供給する直流コンセントで構成される。
【0043】
また、本発明の第1の電気機器に相当する電気機器20と、本発明の第2の電気機器に相当する電気機器20Aとは、異なる機器、同一機器のいずれであってもよい。例えば、商用電源10の通電時に用いられる電気機器20を、配電路L3に常時接続し、停電時に用いる電気機器20Aを、非常用コンセント5に常時接続していてもよい。また、通電時には配電路L3に接続している電気機器20を、停電時には非常用コンセント5に接続し直して電気機器20Aとして用いてもよい。
【0044】
(実施形態2)
図2は、本実施形態の配電システムの構成を示す。なお、実施形態1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0045】
まず、本実施形態では、電気自動車30の蓄電池31から充電ケーブルW1を介して供給される放電電力の配電路L5を住戸内に予め配設しておく。
【0046】
そして、交流の非常用電力を供給する交流給電モジュール8A、または直流の非常用電力を供給する直流給電モジュール8Bを、配電路L5に交換自在に接続できる構成を有する。
【0047】
交流給電モジュール8Aは、蓄電池31から供給される直流の放電電力を交流の非常用電力に変換する交流給電装置42Aと、交流給電装置42Aから交流の非常用電力を供給される非常用交流コンセント5Aとを一体に備える。
【0048】
また、直流給電モジュール8Bは、蓄電池31から供給される直流の放電電力を直流の非常用電力に変換する直流給電装置42Bと、直流給電装置42Bから直流の非常用電力を供給される非常用直流コンセント5Bとを一体に備える。
【0049】
そして、停電時に使用する電気機器20Aが交流機器であれば、交流給電モジュール8Aを配電路L5に接続し、停電時に使用する電気機器20Aが直流機器であれば、直流給電モジュール8Bを配電路L5に接続する。
【0050】
さらに、制御装置6、充電装置41、交流給電モジュール8A、直流給電モジュール8B、電気自動車30は、互いに通信可能に構成されている。
【0051】
そして、制御装置6は、商用電源10が停電していない通電時に、充電可能通知を充電装置41へ送信する。充電可能通知を受信した充電装置41は、電気自動車30との間で通信を行い、電気自動車30からの充電要求があれば、配電路L4を介して入力された交流電力を直流の充電電力に変換し、充電ケーブルW1を介して充電電力を電気自動車30に供給する。電気自動車30は、充電ケーブルW1を介して供給された充電電力によって蓄電池31を充電する。
【0052】
また、制御装置6は、商用電源10の停電時に、配電路L5に接続されている交流給電装置42Aまたは直流給電装置42Bへ放電要求を送信する。放電要求を受信した交流給電装置42Aまたは直流給電装置42Bは、電気自動車30との間で通信を行う。そして、電気自動車30からの放電可能通知があれば、蓄電池31から充電ケーブルW1、配電路L5を介して供給される直流の放電電力を交流または直流の非常用電力に変換し、非常用交流コンセント5Aまたは非常用直流コンセント5Bのみに供給する。
【0053】
さらに、非常用交流コンセント5A、非常用直流コンセント5Bに設けた表示部51A,51Bによって、実施形態1と同様に各種情報の表示動作を行うことができる。
【0054】
このように、本実施形態では、停電時に使用する電気機器20Aに合わせて、交流給電モジュール8Aまたは直流給電モジュール8Bを選択して配電路L5に接続することによって、停電時に使用可能な電気機器20Aの数を増やすことができる。
【0055】
また、停電時に使用する交流の非常用電力供給手段と直流の非常用電力供給手段との両構成を、予め住戸に設置しておく必要がない。すなわち、停電時に使用する電気機器20Aに応じて、交流給電モジュール8Aまたは直流給電モジュール8Bを選択して配電路L5に接続すればよいので、省スペース化を図ることができる。
【0056】
また、上述の各実施形態では、商用電源10の停電時に非常用コンセント5からの電力供給を行っている。しかし、例えば、商用電源10からの買電量に上限が設定されている場合、商用電源10からの買電量が上限に近付いたときに、小容量の電力供給源として非常用コンセント5を用いてもよい。この場合も、上記同様に、蓄電池31を電源とする非常用電力は、非常用コンセント5にのみ供給されるので、非常用コンセント5に重要度の高い電気機器20Aを接続することによって、電気自動車30の蓄電池31を有効に利用できる。
【符号の説明】
【0057】
1 分電盤
4 EVパワーコンディショナ
41 充電装置
42 給電装置
5 非常用コンセント(コンセント)
20 電気機器(第1の電気機器)
20A 電気機器(第2の電気機器)
30 電気自動車
31 蓄電池
L1〜L4 配電路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源から第1の電気機器へ電力を供給する配電路を建物内に配設した配電システムであって、
前記配電路から供給された電力を、電気自動車が具備する蓄電池を充電する第1の電力に変換する充電装置と、
前記蓄電池が放電した第2の電力を、第2の電気機器へ供給する第3の電力に変換する給電装置と、
前記第3の電力のみを供給するコンセントと
を備えることを特徴とする配電システム。
【請求項2】
前記コンセントは、前記蓄電池の残容量を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1記載の配電システム。
【請求項3】
前記電源は商用電源を含み、
前記コンセントは、前記蓄電池の残容量に基づいて導出された、前記第2の電気機器へ前記第3の電力を供給可能な時間を、前記商用電源の停電時に表示する表示部を備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の配電システム。
【請求項4】
前記電源は商用電源を含み、
前記コンセントは、前記蓄電池の残容量に基づいて導出された、前記第2の電気機器へ供給可能な前記第3の電力の量を、前記商用電源の停電時に表示する表示部を備える
ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の配電システム。
【請求項5】
前記電源は商用電源を含み、
前記コンセントは、前記商用電源の停電を報知する報知部を備える
ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の配電システム。
【請求項6】
交流で動作する前記第2の電気機器が電気的に接続する交流モジュール、または直流で動作する前記第2の電気機器が電気的に接続する直流モジュールのいずれか一方を交換可能に備え、
前記交流モジュールは、前記第2の電力を交流の前記第3の電力に変換する前記給電装置と、交流の前記第3の電力のみを供給する前記コンセントとを具備し、
前記直流モジュールは、前記第2の電力を直流の前記第3の電力に変換する前記給電装置と、直流の前記第3の電力のみを供給する前記コンセントとを具備する
ことを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の配電システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2013−81290(P2013−81290A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219402(P2011−219402)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】