説明

酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及び酸化マグネシウムナノゾルの製造方法

【課題】本発明は、酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及びナノゾルの製造方法に関する。
【解決手段】数十ナノ大きさの酸化マグネシウム粒子を低い費用の簡単な工程を用いて高い歩留まりで獲得することができる酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及びナノゾルの製造方法が提案される。本発明の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及びナノゾルの製造方法によると、マグネシウム塩を含む溶液を製造し、製造された溶液をナノ大きさの空隙を有する有機重合体に浸漬した後に、これを有機重合体がか焼されるまで加熱して酸化マグネシウムナノ粒子を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及びナノゾルの製造方法に関するもので、より詳細には、数十ナノ大きさの酸化マグネシウム粒子を低い費用の簡単な工程を用いて高い歩留まりで獲得することができる酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及びナノゾルの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、製品の小型化、薄膜化、高容量化の傾向により、このための原料物質自体の超微粒化も重要な工程として認められ、このような原料物質の微粒化工程が製品の製造工程で重要な技術として作用するようになった。
【0003】
例えば、積層型セラミックキャパシタ(Multi Layer Ceramic Capacitor、MLCC)を製造する時、静電容量を高めるためには誘電体の主成分になるチタン酸バリウム(BaTiO)のみではなく、MLCCチップの特性に影響を与える添加剤(主に金属酸化物)をより微粒化して1次粒子として均一に分散し、その状態を安定して維持させることが必要である。
【0004】
超薄型・超高容量MLCCに通常用いられるチタン酸バリウムの平均粒径が約150nmで、添加剤を添加してチタン酸バリウムの表面を理想的にコーティングしようとするか、超薄膜化及び高信頼性を得るための内部電極及び誘電層の組成の均一性を維持し、誘電体内部に空隙が生じることを抑えるためには誘電体の主成分及び添加剤粉末の微粒化及び分散安定化がされなければならない。
【0005】
酸化マグネシウムは、MLCC製造時、添加剤として使用されることができるが、粉末表面にシェル(shell)を形成することにより焼結時、BaTiOの粒成長及び他の添加剤の元素らがコア(core)内部に拡散されることを防ぐ役割をする。その他にも、他の電子素材としてプラズマ放電空間に励起されたイオンによるスパッタリング(sputtering)からPDP誘電体を保護する膜や蛍光体のコーティング膜等に使用される等、様々な技術分野で使用される。
【0006】
酸化マグネシウムを製造する方法としては、下向式(top down)方法がある。この方法では1次平均粒径100nm乃至2000nmの酸化マグネシウム前駆体から分散機を用いてスラリーを製造しミリングしてより小さい大きさに粉砕する。即ち、目的とする粒子の大きさよりさらに大きい粒度を有する粉末を用いてより小さい大きさに粉砕する方法である。
【0007】
前駆体である酸化マグネシウムの粒径が小さい場合には、数十ナノ大きさの粒子を得る確率は高いが前駆物質が高値の問題点がある。若し、粒径が大きい前駆物質を使用する場合には、より小さい大きさに粉砕するための工程が簡単ではなく、粉砕をした場合にも粒子の形状が好ましくないか、再び粒子同士が固まる現象が起き、問題点と指摘された。図1に、従来の方法で製造された酸化マグネシウムのFE−SEMの写真を表した。酸化マグネシウム粒子は相互固まっており、その形状及び大きさが均一ではない。
【0008】
このような問題の提議に乗り、酸化マグネシウムを製造するためにエアロゾル法を用いるか、前駆物質をマイクロ波プラズマを用いて分解する方法が提案されはしたが、下向式方法で粉末をさらに粉砕する原理を同様に利用するため、粒子の大きさを調節するのにが限界があった。
【0009】
酸化マグネシウムはMLCCを製造する時と同様に、添加剤として使用され他の原料物質に比べて添加量が少ない場合でも必ず必要な添加剤ではあるが、その添加量に比べて添加の効果が著しい面があるため、このような酸化マグネシウムの特性は全体製品の性能や品質に相当な影響を与える。
【0010】
しかし、現在の方式では数十ナノ大きさの酸化マグネシウム粒子を所望の形状に製造することが困難であるため、より簡単な工程で所望の大きさ及び形状を有する酸化マグネシウムを製造することができる工程の開発が要請される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述の問題点を解決するためのもので、本発明の目的は数十ナノ大きさの酸化マグネシウム粒子を低費用の簡単な工程を用いて、高い歩留まりで獲得することができる酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及びナノゾルの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上のような目的を達成するための本発明の一側面による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法は、溶媒にマグネシウム塩が溶解されたマグネシウム塩溶液を製造する段階と、ナノ大きさの空隙を有する有機重合体にマグネシウム塩溶液を浸漬する段階と、有機重合体がか焼されるまでマグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する段階とを含む。
【0013】
マグネシウム塩溶液として用いることが出来るものは、硝酸マグネシウム(Mg(NO)溶液であることができる。ここで、マグネシウム塩溶液の濃度は5wt%乃至15wt%であることができる。
【0014】
マグネシウム塩を含む溶液が有機重合体に浸漬されると、有機重合体をか焼させるために加熱するが、加熱する段階は600℃乃至700℃の温度で行われることができる。加熱は30分乃至5時間の間持続されることができる。また、加熱する段階は2℃/h乃至20℃/hの昇温速度で行われることができる。
【0015】
有機重合体の空隙の大きさは、ナノ水準の大きさで、1nm乃至9nmであることが好ましい。このような酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法を通じ製造された酸化マグネシウムナノ粒子の大きさは30nm乃至60nmであることができる。
【0016】
本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法は、マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する前に、マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を乾燥させる段階をさらに含むことができる。
【0017】
また、本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法は溶液を加熱した後、加熱残留物を粉砕(milling)する段階をさらに含むことが好ましい。
【0018】
本発明の他の側面によると、溶媒にマグネシウム塩が溶解されたマグネシウム塩溶液を製造する段階と、マグネシウム塩溶液をナノ大きさの空隙を有する有機重合体に浸漬する段階と、有機重合体がか焼されるまでマグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する段階と、加熱残留物を粉砕する段階と、粉砕された加熱残留物を有機溶媒に分散させる段階を含む酸化マグネシウムナノゾルの製造方法が提供される。ここで、有機溶媒はエタノールであることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、低価の前駆物質を用いてより効果的に数十ナノ大きさの酸化マグネシウム粒子を製造することができる効果がある。
【0020】
また、数十ナノ大きさの酸化マグネシウムナノ粒子の形状を制御し所望の形状に均一に酸化マグネシウムナノ粒子を製造することができながら簡単な工程を用いて高い歩留まりでナノ粒子を獲得することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変更されることができ、本発明の範囲が以下で説明する実施形態に限定されるものではない。本発明の実施形態は当業界において通常の知識を有するものが本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0022】
本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法は、溶媒にマグネシウム塩が溶解されたマグネシウム塩溶液を製造する段階と、ナノ大きさの空隙を有する有機重合体にマグネシウム塩溶液を浸漬する段階と、有機重合体がか焼されるまでマグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する段階を含む。
【0023】
酸化マグネシウム(MgO)を製造するために、先ず、マグネシウム塩を含む溶液(以下、マグネシウム塩溶液とする)を製造する。マグネシウムの酸化数は+2であるため、酸化マグネシウムは常に一酸化マグネシウム(MgO)である。
【0024】
本発明の一実施例に用いられるマグネシウム塩溶液は、特に制限されはしないが、後で用いられる有機重合体に浸漬されなければならず、マグネシウム塩は有機重合体のか焼温度で酸化され酸化マグネシウムにならなければならない。
【0025】
溶媒は、水または有機溶媒であることができる。溶媒が水である場合、マグネシウム塩溶液は硝酸を含むことができる。このとき、マグネシウム塩溶液は硝酸マグネシウム(Mg(NO)水溶液であることができる。溶液の濃度は浸漬する有機重合体の空隙特性を考慮して決める。例えば、硝酸マグネシウム溶液の濃度は5wt%乃至15wt%であることができる。
【0026】
濃度が5wt%より低いと、酸化マグネシウムの前駆物質として作用するマグネシウム塩が少なすぎて最終産物である酸化マグネシウムの歩留まりが非常に低いことができる。または濃度が15wt%を超えると、有機重合体の制限された空隙数と捕集されるナノ粒子の不均一が発生し相互凝集される可能性があるため好ましくない。
【0027】
マグネシウム塩溶液が用意されると、ナノ大きさの空隙を有する有機重合体にマグネシウム塩溶液を浸漬する。有機重合体は例えば、パルプ形態の繊維組織のように所定の大きさの空隙を有しているものが好ましい。本発明で一実施例に用いられることができる有機重合体は、特にその空隙の大きさがナノ大きさであるため、製造する粒子の大きさがナノ水準で生成されることができるようにすることが好ましい。有機重合体は例えば、食物の繊維素であるセルロースであることができるが、セルロースの化学式は(C10で、加熱すると二酸化炭素(CO)及び水(HO)が発生する。
【0028】
'ナノ大きさの空隙'で'ナノ大きさ'の意味は数ナノの大きさを意味する。空隙に捕集されることは酸化マグネシウムの前駆物質のマグネシウム塩であるため、マグネシウム塩は酸化マグネシウムに変換される前の数ナノ大きさの有機重合体の空隙に捕集され数十ナノ大きさを有する酸化マグネシウムに変換される。従って、有機重合体の空隙の大きさは1nm乃至9nmであることが好ましい。
【0029】
本発明の一実施例では酸化マグネシウムナノ粒子を製造するためにマグネシウム塩を含む溶液で空隙の大きさがナノ水準の有機重合体に浸漬し、有機重合体の空隙に各ナノ大きさのマグネシウム塩が捕集されるようにする。
【0030】
図2は、本発明の一実施例で有機重合体100の空隙110にマグネシウム塩粒子200が捕集されることを示す図面である。マグネシウム塩粒子200は有機重合体100のナノ大きさの空隙110の夫々に捕集され数ナノ大きさで存在する。
【0031】
マグネシウム塩粒子は、夫々が有機重合体100の空隙110に捕集されているため、反応時に相互凝集されない。前駆物質自体がナノ大きさで存在するため、後で反応物質の酸化マグネシウムに変換されても数十ナノ大きさで存在することができる。また、生成される酸化マグネシウム粒子は均一な形状で形成されることができるようにその形状の制御が可能である。
【0032】
このような酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法を通じ製造された酸化マグネシウムナノ粒子の大きさは数十ナノ大きさを有し、例えば、酸化マグネシウムの粒子の大きさは30nm乃至60nmであることができる。
【0033】
マグネシウム塩溶液に有機重合体を浸漬した後に加熱する。上述のように有機重合体は例えば、(C10で、加熱すると二酸化炭素(CO)及び水(HO)が発生するため、加熱して有機重合体を除去することができる。
【0034】
マグネシウム塩成分が浸漬された有機重合体を加熱する段階は600℃乃至700℃の温度で30分乃至5時間の間持続されることができる。また、加熱する段階は2℃/h乃至20℃/hの昇温速度で行われることができる。
【0035】
本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法は、マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する前に、マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を乾燥させる段階をさらに含むことができる。マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体に過量のマグネシウム塩が浸漬された場合には有機重合体の表面でナノ以上の大きさでマグネシウム結晶または塩が生成されることができるため、乾燥またはその他の方法を用いて過量のマグネシウム塩溶液を除去することが好ましい。
【0036】
本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法は、溶液を加熱した後、加熱された溶液を冷却させ粉砕(milling)する段階をさらに含むことが好ましい。有機重合体を用いて数十ナノ大きさの酸化マグネシウムを製造したが、製造されたナノ粒子の大きさを均一にするために粉砕段階を経ることができる。粉砕後、粒度分析を行い、所望の大きさ及び形状を有する酸化マグネシウムナノ粒子が製造されると、粉砕作業を中止し酸化マグネシウムナノ粒子を回収して所望の大きさの均一な酸化マグネシウムナノ粒子を得る。
【0037】
本発明の他の側面によると、溶媒にマグネシウム塩が溶解されたマグネシウム塩溶液を製造する段階と、マグネシウム塩溶液をナノ大きさの空隙を有する有機重合体に浸漬する段階と、有機重合体がか焼されるまでマグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する段階と、加熱残留物を粉砕する段階と、粉砕された加熱残留物を有機溶媒に分散させる段階を含む酸化マグネシウムナノゾルの製造方法が提供される。ここで、有機溶媒はエタノールであることができる。
【0038】
有機重合体を加熱して有機重合体をか焼すると、加熱残留物の酸化マグネシウム粉末を獲得することができるが、この粉末を粉砕し、所定の溶媒に分散させるとより均一な粒子のナノゾルを製造することができる。ナノゾル製造にはエタノールを用いることができる。このとき、所定の溶媒に分散させることが困難である場合、界面活性剤のような分散剤を用いて分散させる。界面活性剤は有機ポリマー系の界面活性剤であることができる。
【0039】
図3は、本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法により製造された酸化マグネシウムナノ粒子の体積による粒度分析結果を示しており、図4は同じ酸化マグネシウムナノ粒子の数による粒度分析結果を示す図面である。
【0040】
酸化マグネシウムナノ粒子の粒度分析は同じ酸化マグネシウムナノ粒子に対して3回行い、累積体積及び累積数による平均を得た。累積体積による粒度平均の結果は表1に、累積数による粒度平均は表2に示した。
【0041】
【表1】

【0042】
【表2】

【0043】
表1を参照すると、本発明により製造された酸化マグネシウムナノ粒子は全体体積のうち50%が約60nm程度の大きさを有していることが分かる。また、全体ナノ粒子数を考慮すると、50%のナノ粒子が約45nm乃至50nmの粒子大きさを有することが分かる。これと共に、ナノ粒子数を基準にして10%乃至50%の粒子が約35nm乃至約48nm大きさのナノ粒子であるため、より均一な酸化マグネシウムナノ粒子が生成されたことが確認できた。
【0044】
図5は本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法により 製造された酸化マグネシウムナノ粒子のX線回折(XRD)データを示す図面である。図5の結果により本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子製造方法により製造されたナノ粒子は酸化マグネシウム(MgO)であることが確認できた。
【0045】
図6及び図7において、製造された酸化マグネシウムナノ粒子の表面形状の観察結果を確認することができる。酸化マグネシウムナノ粒子は夫々透過電子顕微鏡(Transmission electron microscope、TEM)及び走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microsope、SEM)を用いて観察した。
【0046】
図6において、拡大されたA部分を参照すると、酸化マグネシウム粒子は約40nm乃至50nm大きさのはっきりした形状を示すことが分かる。さらに図7において酸化マグネシウムナノ粒子は相互固まらず比較的に原型で均一な形状を有し、夫々の粒子が他の粒子とはっきりと区分されていることが分かった。
【0047】
従って、本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法によると、各粒子の形状がはっきりとしており、比較的均一で、平均的に約50nmの大きさを有する酸化マグネシウムナノ粒子が製造されたことが確認できた。
【0048】
このような本発明によるとV、DyまたはYのような金属の酸化物のナノ粒子も同じ方法により高い歩留まりで得ることができる。また、MgをV、Dy及びYのうち少なくとも一つ以上の金属を選んで本発明によるナノ粒子の製造方法で共に酸化物を製造すると、複合金属酸化物のナノ粒子を得ることができる。V、DyまたはYの酸化物は酸化マグネシウムのように、キャパシタの誘電体の組成物に添加剤及びその他様々な分野に添加剤として有用に使用される。
【0049】
本発明は上述の実施形態及び添付の図面により限定されるものではなく、添付の請求範囲により解釈されるべきである。また、本発明に対して請求範囲に記載の本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な形態の置換、変形及び変更が可能であるということは当該技術分野において通常の知識を有する者には自明である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】従来の方法により製造された酸化マグネシウム粒子のFE−SEMの写真を示す図面である。
【図2】本発明の一実施例において有機重合体の空隙に酸化マグネシウム粒子が捕集されることを示す図面である。
【図3】本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法により製造された酸化マグネシウムナノ粒子の体積による粒度分析結果を示す。
【図4】本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法により製造された酸化マグネシウムナノ粒子の体積による粒度分析結果を示し、同じ酸化マグネシウムナノ粒子の数による粒度分析結果を示す図面である。
【図5】本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法により製造された酸化マグネシウムナノ粒子のX線回折(XRD)データを示す図面である。
【図6】本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法により製造された酸化マグネシウムナノ粒子のTEMの写真である。
【図7】本発明の一実施例による酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法により製造された酸化マグネシウムナノ粒子のTEMの写真で、同じ酸化マグネシウムナノ粒子のSEM写真である。
【符号の説明】
【0051】
100 有機重合体
110 空隙
200 マグネシウム塩粒子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶媒にマグネシウム塩が溶解されたマグネシウム塩溶液を製造する段階と、
前記マグネシウム塩溶液をナノ大きさの空隙を有する有機重合体に浸漬する段階と、
前記有機重合体がか焼されるまで、前記マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する段階と、を含む酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項2】
前記マグネシウム塩溶液は、硝酸マグネシウム(Mg(NO)溶液であることを特徴とする請求項1に記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項3】
前記マグネシウム塩溶液の濃度は、5wt%乃至15wt%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項4】
前記加熱する段階は、600℃乃至700℃の温度で行われることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項5】
前記加熱する段階は、30分乃至5時間の間行われることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項6】
前記加熱する段階は、2℃/h乃至20℃/hの昇温速度で行われることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項7】
前記有機重合体の空隙の大きさは、1nm乃至9nmであることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項8】
前記酸化マグネシウムナノ粒子の大きさは、30nm乃至60nmであることを特徴とする請求項1から請求項37何れかに記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項9】
前記マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する前に、前記マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を乾燥させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項10】
前記浸漬された有機重合体を過熱した後、過熱残留物を粉砕(milling)する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載の酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法。
【請求項11】
溶媒にマグネシウム塩が溶解されたマグネシウム塩溶液を製造する段階と、
前記マグネシウム塩溶液をナノ大きさの空隙を有する有機重合体に浸漬する段階と、
前記有機重合体がか焼されるまで、前記マグネシウム塩溶液が浸漬された有機重合体を加熱する段階と、
加熱残留物を粉砕する段階と、
前記粉砕された加熱残留物を有機溶媒に分散させる段階を含む酸化マグネシウムナノゾルの製造方法。
【請求項12】
前記有機溶媒は、エタノールであることを特徴とする請求項11に記載の酸化マグネシウムナノゾルの製造方法。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図1】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−137831(P2009−137831A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258876(P2008−258876)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】