説明

重複選曲告知機能を備えるカラオケシステム

【課題】本発明は、重複選曲告知機能を備えるカラオケシステムに関し、予約要求の楽曲が既に他人に予約登録若しくは歌唱済であっても歌唱可能かを判断可能として利用者の歌唱機会を確保することを目的とする。
【解決手段】予約管理手段51が選曲楽曲を利用者IDと共に予約待ち行列55に登録すると共に、演奏履歴管理手段50が予約待ち行列55にしたがって歌唱された楽曲を利用者IDと共に順次演奏履歴リスト57に記憶し、一方で利用者IDにおけるログイン若しくはログアウトのシステム利用状態が管理されるものであり、重複選曲告知手段40が所定の利用者の選曲時に、選曲対象の楽曲が予約待ち行列55に登録され、若しくは演奏履歴リスト57に記憶され、かつ、当該登録若しくは記憶された楽曲の選曲者がシステム利用状態においてログインである場合に重複している旨の告知する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の選曲した楽曲を予約待ち行列に登録して順次演奏する重複選曲告知機能を備えるカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラオケシステムは、飲食店においても多く普及してきており、カラオケ歌唱空間を他人と共有することも多くなってきている。カラオケシステムでの歌唱は、楽曲を予約登録させて予約順に演奏が行われるのが一般的であるが、他人と同席した場合には、選曲に際して他人の歌唱した楽曲を避けることが望ましい。
【0003】
従来、カラオケシステムにおいて予約登録するための選曲に対して警告を行う手法が以下の特許文献で提案されている。特許文献1では、通信部から送信された曲番号を予約情報記憶部に記憶する際、当該通信部から送信された曲と一致する曲が予約情報記憶部に既にある場合には、その選曲が重複していることを表示部で表示させることが提案されている。
【0004】
また、特許文献2では、歌い手が選曲したカラオケ楽曲と同一の楽曲が予約されたカラオケ楽曲中に存在する場合には、その旨の警告をカラオケ用リモコン装置に表示することが提案されている。さらに、特許文献3では、予約する曲番号を演奏曲情報記憶部に登録する際に、予約登録中の楽曲内、若しくは過去に登録された所定の曲数内、若しくは所定時間以内に演奏された楽曲内で、当該予約する曲番号の曲が存在する場合には、登録不能としてスピーカや表示部で警告を発することが提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開平08−272384号公報
【特許文献2】特開2005−275307号公報
【特許文献3】特開平10−069286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記各特許文献1〜3では現在予約登録されている楽曲と同一の楽曲を予約要求した場合に警告を発するものであり、予約者(歌唱者)が歌唱前に退席してその場にいないならば同一楽曲を歌唱しても問題がないにもかかわらず、その場合にも警告を発することになるという問題がある。同様に、特許文献3において警告を発する条件の対象を過去に登録された所定の曲数内や所定時間内で歌唱された楽曲として予約要求楽曲と同一楽曲か否かを判断するとしても、該当楽曲を既に歌唱した歌唱者がその場にいなければ同一楽曲を歌唱しても問題がないにもかかわらず、その場合にも同一楽曲であれば警告を発することになるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、予約要求の楽曲が既に他人に予約登録若しくは歌唱済であっても歌唱可能かを判断可能として利用者の歌唱機会を確保する重複選曲告知機能を備えるカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、利用者IDに基づいて選曲した楽曲が予約待ち行列に登録される際に、既に選曲された楽曲との重複を告知する機能を備えるカラオケシステムであって、利用者ID取得部、利用状態管理手段、予約管理手段、演奏履歴管理手段及び重複選曲告知手段を有し、前記利用者ID取得部は、システムログインする利用者の利用者IDを取得し、前記利用状態管理手段は、利用者IDにおけるログイン及びログアウトのシステム利用状態を管理し、前記予約管理手段は、選曲者が予約要求した楽曲を前記利用者IDと共に順次前記予約待ち行列に登録し、前記演奏履歴管理手段は、前記予約待ち行列にしたがって歌唱された楽曲を前記利用者IDと共に順次演奏履歴リストに記憶させ、前記重複選曲告知手段は、所定の利用者の選曲時に、選曲対象の楽曲が、前記予約待ち行列に登録され、若しくは前記演奏履歴リストに記憶され、かつ、当該登録若しくは記憶された楽曲の選曲者が前記システム利用状態においてログインである場合に重複している旨の告知を行う、構成とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、予約待ち行列には選曲楽曲が利用者IDと共に登録されると共に、当該予約待ち行列にしたがって歌唱された楽曲が利用者IDと共に順次演奏履歴リストに記憶され、一方で利用者IDにおけるログイン若しくはログアウトのシステム利用状態が管理されるものであり、所定の利用者の選曲時に、選曲対象の楽曲が、予約待ち行列に登録され、若しくは演奏履歴リストに記憶され、かつ、当該登録若しくは記憶された楽曲の選曲者がシステム利用状態においてログインである場合に重複している旨の告知する構成とすることにより、登録若しくは記憶された楽曲の選曲者がシステムログイン状態である場合に警告することから、登録若しくは記憶された楽曲の選曲者がシステムログアウト状態であれば歌唱しても問題がなく、予約要求の楽曲が既に他人に予約登録若しくは歌唱済であっても歌唱可能かを判断可能として利用者の歌唱機会を確保することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。
図1に本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図を示すと共に、図2に図1の演奏履歴リスト及び予約待ち行列の概念図を示す。図1において、ホスト装置11はカラオケシステムの一部を構成するものとして、通信ネットワーク12を介して所定数のカラオケ演奏端末13を管理するものであり、相互にデータ授受自在に接続されたものである。
【0011】
上記ホスト装置11は、利用者データベース(利用者DB)21を備え、当該利用者DB21には、利用者IDで管理される利用者毎に所定の情報が登録されたデータベースであり、利用者IDに関連付けて例えば氏名、住所、ニックネーム、登録者の顔写真等のイメージファイル名などが適宜関連付けられて記憶される。
【0012】
上記カラオケ演奏端末13は、主要装置としてのカラオケ演奏装置31に有線又は無線で外部接続されるものとして、表示部32、ミキシングアンプ33、マイク34、スピーカ35を備える。また、有線又は無線で遠隔入出力端末36が接続される。そして、遠隔入出力端末36は、楽曲検索選曲手段37、利用者ID取得部38、端末表示部39及び重複選曲告知手段40を備える。
【0013】
上記表示部32は、通常の楽曲選曲表示やカラオケ演奏時の映像、歌詞テロップを表示するもので、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、その他種々のディスプレイを採用することができる。上記ミキシングアンプ33は、カラオケ演奏装置31より送られてくる演奏データとマイク34からの音声信号をミキシングし、増幅してスピーカ35より出力する。
【0014】
上記遠隔入出力端末36は、ユーザインタフェース機能を備えて対応のカラオケ演奏装置31(後述の送受信部53A)に対して有線方式ないし無線方式(IR方式やブルートゥース(登録商標)機構のピコネット接続方式など)を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための回路基板及びプログラムを備える。上記ユーザインタフェース機能としては、端末表示部39としての液晶ディスプレイ(LCD)とタッチセンサとを積層して入出力用とし、表示されるアイコン等に対応して当該タッチセンサにより楽曲の選択などのデータを入力することができるGUIである。
【0015】
また、遠隔入出力端末36の備える楽曲検索選曲手段37は、上記ユーザインタフェース機能により利用者に楽曲を検索させて選曲させるプログラムである。さらに、遠隔入出力端末36の備える利用者ID取得部38は、利用者のログイン要求で所持するICカード等が提示された時に、当該ICカード等から利用者IDを取得して、図示しないRAMに記憶させ、またカラオケ演奏装置31の後述の利用者情報取得手段(49)に送出する電子回路及びプログラムである。なお、利用ID取得部38を、カラオケ演奏装置31に備えさせてもよい。
【0016】
また、遠隔入出力端末36の備える重複選曲告知手段40は、所定の利用者の選曲時に、選曲対象の楽曲が、予約待ち行列55に登録され、若しくは演奏履歴管理手段50によりRAM44の演奏履歴リスト56に記憶され、かつ、当該登録若しくは記憶された楽曲の選曲者がシステム利用状態においてログインである場合に重複している旨の告知を行うプログラムである。当該告知は、上記楽曲検索選曲手段37による所定段階の検索結果の所定数の候補楽曲表示画面若しくは所定数の楽曲に絞り込まれた時の検索結果表示画面(図3で説明する)、若しくは最終選曲画面(図4で説明する)で、例えば端末表示部39上で告知表示させるものである。
【0017】
上記カラオケ演奏装置31は、バス41、中央制御部42、ROM43、RAM44、楽曲DB45、映像DB46、再生制御部47、音楽曲出力部48、利用者情報取得手段49、演奏履歴管理手段50、予約管理手段51、利用状態管理手段52及び送受信部53A,53Bを適宜備える。また、RAM44には、利用者別情報記憶部54、予約待ち行列55、演奏履歴リスト56及び利用状態管理テーブル57の記憶領域が形成される。なお、上記各構成について、本発明の要旨と直接関連しない要素部分であっても、従前のカラオケ装置においても大部分が適用可能であることを示すために、装置全体を説明する。
【0018】
上記中央制御部42は、このシステムを統括的に処理制御する物理的なCPUであり、ROM43に記憶されているプログラムに基づくアルゴリズム処理を行う。上記RAM44は、後述する利用者別情報記憶部54、予約待ち行列55、演奏履歴リスト56及び利用状態管理テーブル57の記憶領域が形成される他に、上記種々のプログラムを展開、実行させるための作業領域としての役割をなすもので、例えば半導体メモリで構成され、仮想的にハードディスク上に構築される場合をも含む概念である。
【0019】
上記楽曲DB45は、楽曲ID、曲名及びアーチスト名が関連付けられた楽曲テーブルを有し、楽曲IDで管理される所定データ形式のカラオケ楽曲の演奏データ(MIDIデータ)及び歌詞テロップデータが同期されて構成される楽曲データ(ファイル)について楽曲コードをファイル名としてそれぞれ格納したデータベースであり、映像DB46に格納された当該楽曲毎の背景映像を表示するための所定数のシーン映像を割り当てる割当データが関連付けられる。当該映像DB46は、背景映像表示のための所定数のシーン映像データを所定数格納するデータベースである。なお、この楽曲DB45及び映像DB46を、カラオケ演奏装置31ではなく、上記ホスト装置11に備えさせることとしてもよい。
【0020】
上記再生制御部47は、演奏時に、映像DB46より抽出された所定数のシーン映像データ及び楽曲IDで楽曲DB45より抽出された歌詞テロップデータ(歌詞文字データ)を当該楽曲の演奏データに同期させて表示部32に出力する電子回路である。上記音楽曲出力部48は、楽曲IDで楽曲DB45より抽出された演奏データをデジタル再生し、アナログ変換してミキシングアンプ33に出力する電子回路である。
【0021】
上記利用者情報取得手段49は、上記利用者ID取得部38で取得した利用者IDに基づき送受信部53B、通信ネットワーク12を介してホスト装置11の利用者DB21より氏名、ニックネーム、イメージ等の利用者情報を取得し、当該利用者IDに関連付けてRAM44の利用者別情報記憶部54に記憶させるプログラムである。
【0022】
上記演奏履歴管理手段50は、予約待ち行列55にしたがって歌唱された楽曲を選曲者の利用者IDと共に順次RAM44の演奏履歴リスト56に記憶するプログラムである。演奏履歴リスト56は、図2(A)に示すように、歌唱された楽曲の楽曲IDに選曲者の利用者IDが附帯される。
【0023】
上記予約管理手段51は、選曲者が予約要求した楽曲を利用者IDと共に順次RAM44の予約待ち行列55に登録するプログラムである。予約待ち行列55は、図2(B)に示すように、予約された楽曲の楽曲IDに選曲者の利用者IDが附帯される。
【0024】
上記利用状態管理手段52は、利用者IDにおけるログイン及びログアウトのシステム利用状態をRAM44の利用状態管理テーブル57で管理するプログラムである。当該利用状態管理テーブル57は、図2(C)に示すように、利用者(利用者ID)毎にログイン若しくはログアウトの状態が管理され、利用者のログイン若しくはログアウトの要求毎に更新される。
【0025】
上記送受信部53Aは、遠隔入出力端末36との間で有線方式ないし無線方式(IR方式やブルートゥース(登録商標)機構のピコネット接続方式など)を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための電子回路及びプログラムである。上記送受信部53Bは、上記ホスト装置11と上記通信ネットワーク12を介してデータ授受を行うためのもので、通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成されるものである。また、後述の遠隔入出力端末36は、送受信部53A,53Bを介してホスト装置11とデータ授受が可能としてもよい。
【0026】
また、図示しないが、当該カラオケ演奏装置31には、利用者による選択した楽曲の楽曲コードを直接入力するためのものや、演奏楽曲のテンポや、歌唱音声に対する種々の調節を行うボタンやツマミ類が可変抵抗器等の電子素子に直結された操作パネルも接続される。ところで、カラオケ演奏端末13をスタンドアローンのカラオケシステムとして適用させる場合には上記ホスト装置11の利用者DB21を備えさせる構成とすることにより実現することができるものである。
【0027】
そこで、図3に、図2の重複選曲告知手段の処理フローチャート等を示す。前提として、カラオケ演奏装置31では、演奏履歴管理手段50により、図2(A)に示すような演奏履歴リスト56が作成され、予約待ち行列55には図2(B)に示すような楽曲が登録されているものとしている。また、上記利用状態管理手段52により図2(C)に示すような利用者のシステム利用状態(ログイン中若しくはログアウト)が利用状態管理テーブル57によって管理されている。ここでは、重複選曲告知の対象を、上記楽曲検索選曲手段37による所定段階の検索結果の所定数の候補楽曲表示画面若しくは所定数の楽曲に絞り込まれた時の検索結果表示画面で行う場合としている。
【0028】
図3(A)において、所定の利用者が利用者IDにより遠隔入出力端末36で楽曲検索選曲手段37より楽曲検索を行うと、重複選曲告知手段40は、検索された所定数の候補楽曲の楽曲IDを取得する(ステップ(S)1)。取得した所定数の候補楽曲(楽曲ID)について、上記演奏履歴リスト56(図2(A))及び予約待ち行列55(図2(B))を参照して、当該候補楽曲(楽曲ID)が存在するか否かを判断する(S2)。当該候補楽曲が何れかに存在する場合に、存在した対象楽曲の選曲者がログアウトしているか否かを利用状態管理テーブル57(図2(C))におけるログイン状態より判断する(S4)。
【0029】
例えば、図2(A)に示す対象楽曲の楽曲IDが******2の場合に、当該楽曲の選曲者(利用者ID(B))が利用状態管理テーブル57(図2(C))により未だログイン状態であり、また、図2(A)に示す対象楽曲の楽曲IDが******4の場合に、当該楽曲の選曲者(利用者ID(C))が利用状態管理テーブル57(図2(C))により既にログアウト状態であることを確認する。
【0030】
そして、例えば対象楽曲の楽曲IDが******2の場合の時に、選曲者がログイン状態であることから、楽曲検索選曲手段37に対し、当該候補楽曲が演奏履歴リスト(対象が予約待ち行列55に存在すれば予約楽曲リスト)で重複する旨の表示をさせるべく当該候補楽曲の楽曲ID及びその選曲者の利用者IDを送出する(S4)。
【0031】
楽曲検索選曲手段37では、例えば遠隔入出力端末36の端末表示部39において検索結果表示画面又は所定数の楽曲に絞り込まれた検索結果表示画面の場合において、図3(B)に示すように、対象の楽曲欄に選曲歌唱済の「選・歌済」の告知表示61や、予約待ち行列55の楽曲リストに存在した場合には選曲済である「選済」の告知表示61が行われる。
【0032】
図3(A)に戻り、重複選曲告知手段40において、所定数の候補楽曲(楽曲ID)が上記取得した演奏履歴リスト56及び予約待ち行列55の楽曲リストに存在しない場合(S2)、又は、存在した対象楽曲の選曲者がログアウトしている場合には(S3)、処理を終了する。この場合には、楽曲検索選曲手段37に重複選曲告知手段40より重複した楽曲の楽曲IDが送出されないことから、図3(B)に示すような検索結果表示画面又は所定数の楽曲に絞り込まれた検索結果表示画面には告知表示61は行われないものである。
【0033】
なお、図3(A)の処理フローチャートにおいて、候補楽曲が演奏履歴リスト56及び予約待ち行列55の楽曲リストに存在するか否か(S2)、及び、存在した対象楽曲の選曲者がログアウトしているか否か(S3)の判断を時系列で示したが、実際にはほぼ同時進行で処理されるものである。
【0034】
このように、選曲時の選曲対象楽曲について、予約待ち行列55に予約登録され若しくは演奏履歴リスト56に記憶された楽曲の選曲者がシステムログイン状態である場合に警告することとし、当該選曲者がシステムログアウト状態であれば歌唱しても問題がなく、予約要求の楽曲が既に他人に予約登録若しくは歌唱済であっても歌唱可能かを判断可能として利用者の歌唱機会を確保することができるものである。
【0035】
次に、図4に、図2における重複選曲告知手段の他の処理フローチャート等を示す。ここでは、重複選曲告知の対象を、上記楽曲検索選曲手段37による検索結果として最終選曲画面で行う場合としている。
【0036】
図4(A)において、所定の利用者が利用者IDにより遠隔入出力端末36で楽曲検索選曲手段37より楽曲検索を行うことによって所定数の候補楽曲が端末表示部39に表示され(S11)、重複選曲告知手段40が当該利用者により検索された候補楽曲から指定された最終候補楽曲(一曲)の楽曲IDを取得する(S12)。
【0037】
上記取得した候補楽曲(楽曲ID)について、上記演奏履歴リスト56(図2(A))及び予約待ち行列55(図2(B))を参照して、当該候補楽曲(楽曲ID)が存在するか否かを判断する(S13)。当該候補楽曲が何れかに存在する場合に、存在した対象楽曲の選曲者がログアウトしているか否かを利用状態管理テーブル57(図2(C))におけるログイン状態より判断する(S14)。
【0038】
そして、上記の例でいえば、対象楽曲の楽曲IDが******2の場合の時に、選曲者がログイン状態であることから、楽曲検索選曲手段37に対し、当該候補楽曲が演奏履歴リスト(対象が予約待ち行列55に存在すれば予約楽曲リスト)で重複する旨の表示をさせるべく当該候補楽曲の楽曲ID及びその選曲者の利用者IDを送出する(S15)。
【0039】
楽曲検索選曲手段37では、遠隔入出力端末36の端末表示部39に表示させる最終候補楽曲について、図4(B)に示すように、例えば端末表示部39の一部に当該選曲者の氏名等が選曲済である告知表示61が行われる。
【0040】
ところで、図4(A)において、重複選曲告知手段40が、最終候補楽曲(楽曲ID)が上記演奏履歴リスト56及び予約待ち行列55の楽曲リストに存在しない場合(S13)、又は、存在した対象楽曲の選曲者がログアウトしている場合には(S14)、処理を終了する。この場合には、楽曲検索選曲手段37に重複選曲告知手段40より重複した楽曲の楽曲IDが送出されないことから、図4(B)に示すような最終候補楽曲の表示画面には告知表示61は行われないものである。
【0041】
なお、図4(A)の処理フローチャートにおいても、候補楽曲が演奏履歴リスト56及び予約待ち行列55の楽曲リストに存在するか否か(S13)、及び、存在した対象楽曲の選曲者がログアウトしているか否か(S14)の判断を時系列で示したが、実際にはほぼ同時進行で処理されるものである。
【0042】
このように、楽曲検索結果として最終選曲画面において重複選曲の告知を行うこととしても、上記同様に、選曲時の選曲対象楽曲が、予約待ち行列55に予約登録され若しくは演奏履歴リスト56に記憶された楽曲と重複した場合に、選曲者がシステムログイン状態である場合に警告することとし、当該選曲者がシステムログアウト状態であれば歌唱しても問題がなく、予約要求の楽曲が既に他人に予約登録若しくは歌唱済であっても歌唱可能かを判断可能として利用者の歌唱機会を確保することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の重複選曲告知機能を備えるカラオケシステムは、カラオケの楽曲検索選曲機能を備えるカラオケ装置の分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図である。
【図2】図1の演奏履歴リスト及び予約待ち行列の概念図である。
【図3】図2の重複選曲告知手段の処理フローチャート等である。
【図4】図2における重複選曲告知手段の他の処理フローチャート等である。
【符号の説明】
【0045】
11 ホスト装置
13 カラオケ演奏端末
21 利用者DB
31 カラオケ演奏装置
36 遠隔入出力端末
37 楽曲検索選曲手段
38 利用者ID取得部
39 端末表示部
40 重複選曲告知手段
50 演奏履歴管理手段
51 予約管理手段
52 利用状態管理手段
55 予約待ち行列
56 演奏履歴リスト
57 利用状態管理テーブル
61 告知表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者IDに基づいて選曲した楽曲が予約待ち行列に登録される際に、既に選曲された楽曲との重複を告知する機能を備えるカラオケシステムであって、
利用者ID取得部、利用状態管理手段、予約管理手段、演奏履歴管理手段及び重複選曲告知手段を有し、
前記利用者ID取得部は、システムログインする利用者の利用者IDを取得し、
前記利用状態管理手段は、利用者IDにおけるログイン及びログアウトのシステム利用状態を管理し、
前記予約管理手段は、選曲者が予約要求した楽曲を前記利用者IDと共に順次前記予約待ち行列に登録し、
前記演奏履歴管理手段は、前記予約待ち行列にしたがって歌唱された楽曲を前記利用者IDと共に順次演奏履歴リストに記憶させ、
前記重複選曲告知手段は、所定の利用者の選曲時に、選曲対象の楽曲が、前記予約待ち行列に登録され、若しくは前記演奏履歴リストに記憶され、かつ、当該登録若しくは記憶された楽曲の選曲者が前記システム利用状態においてログインである場合に重複している旨の告知を行う、
ことを特徴とする重複選曲告知機能を備えるカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−134182(P2009−134182A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−311521(P2007−311521)
【出願日】平成19年11月30日(2007.11.30)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】