説明

重量機器設置装置及び重量機器の設置方法

【課題】 貯湯タンクユニット等の重量機器の設置を容易に且つ無駄なスペースが発生しないよう設置できる重量機器設置装置を提供する。
【解決手段】 貯湯タンクユニット1の設置位置の正面に重量機器載置部ユニット72を置いてそれに接続部ユニット73を接続し、次に重量機器載置部ユニット72に貯湯タンクユニット1を載せて正面から押すことで貯湯タンクユニット1が重量機器載置部ユニット72から接続部ユニット73を通過して設置位置に移動し、そこでタンク支持脚49を固定することで貯湯タンクユニット1を設置できるので、貯湯タンクユニット1等の重量機器を狭い場所に設置したり複数の重量機器を間隔をあけずに設置する場合でも、数人の作業者で重量機器の周りを持って移動させる必要が無く、作業性が向上すると共に、重量機器の周りに人が入る空間が不要となり限られた場所に効率よく複数の重量機器を設置できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は貯湯タンクユニット等の重量機器の重量機器設置装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種のものにおいては、特許文献1に開示されたものがあり、これを図13に基づいて説明する。
101は貯湯タンクユニット本体、102はその内部に設けられ温水を貯湯する貯湯タンク、103は貯湯タンク102の上端に接続された出湯管、104は貯湯タンク102の下端に接続された給水管である。
【0003】
そして、貯湯タンクユニット本体101の底板105の前面側にて出湯管103および給水管104が外部配管と接続される配管接続部106が設けられていると共に、前記貯湯タンクユニット本体101の底部には複数のタンク支持脚107が設けられているものである。
【0004】
【特許文献1】特開2004−144438号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、この従来のものでは、貯湯タンクユニット本体101の設置場所が広いところであれば、貯湯タンクユニット本体101は重いので貯湯タンクユニット本体101の周りに数人の作業者が集まって、全員で貯湯タンクユニット本体101を持って所定の位置に移動させて設置作業を行うことが出来たが、貯湯タンクユニット本体101の設置場所が狭い場合や複数の貯湯タンクユニット本体101をなるべく間隔をあけずに設置するような場合、貯湯タンクユニット本体101の周りに数人の作業者が集まって移動させることが出来ないので、貯湯タンクユニット本体101の設置作業が行いにくく、作業性が非常に悪いものであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は前記課題を解決するため、請求項1では、重量機器の正面寄りの支持脚を載置する短スライド部と、重量機器の背面寄りの支持脚を載置する長スライド部と、前記短スライド部と長スライド部とを連結する連結部と、前記短スライド部と連結部との連結部分及び長スライド部と連結部との連結部分に設けた連結部支持脚と、長スライド部先端部分に設けた長スライド部前支持脚とからなり、前記長スライド部の先端及び短スライド部の先端に着脱部を形成した重量機器載置部ユニットと、一端に前記着脱部に差し込む差し込み部を形成し、他端に接続部ユニット支持脚を設けた接続部ユニットとからなる重量機器設置装置としたものである。
【0007】
又請求項2に係る重量機器設置装置では、特にその構成を、請求項1に於いて、前記短スライド部と長スライド部と接続部ユニットで、重量機器の支持脚が移動するスライド面に複数の直線状のビード部を設けたものである。
【0008】
又請求項3に係る重量機器設置装置では、特にその構成を、請求項1に於いて、前記連結部支持脚と、長スライド部前支持脚と、接続部ユニット支持脚とを着脱自在に設けたものである。
【0009】
又請求項4に係る重量機器設置装置では、重量機器の正面寄りの支持脚を載置する短スライド部と、重量機器の背面寄りの支持脚を載置する長スライド部と、前記短スライド部と長スライド部とを連結する連結部と、前記短スライド部と連結部との連結部分及び長スライド部と連結部との連結部分に設けた連結部支持脚と、長スライド部先端部分に設けた長スライド部前支持脚とからなり、前記長スライド部の先端及び短スライド部の先端に着脱部を形成した重量機器載置部ユニットと、一端に前記着脱部に差し込む差し込み部を形成し、他端に接続部ユニット支持脚を設けた接続部ユニットとからなる重量機器設置装置を使用して重量機器を設置する重量機器の設置方法としたものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明の請求項1によれば、まず貯湯タンクユニット等の重量機器を設置する位置の正面に重量機器載置部ユニットを置き、そして重量機器載置部ユニットと接続部ユニットとを接続し、次に重量機器載置部ユニットに貯湯タンクユニットを載せ、その載せた貯湯タンクユニットを正面から押すことで重量機器載置部ユニットから接続部ユニットを通過して設置する位置に移動し、そこで移動した貯湯タンクユニットのタンク支持脚を固定することで貯湯タンクユニットを設置できるので、貯湯タンクユニットのような重量機器を狭い設置場所に設置する場合や複数の貯湯タンクユニットを間隔をあけずに設置するような場合でも、貯湯タンクユニットの周りに数人の作業者が集まって、全員で貯湯タンクユニットを持って所定の位置に移動させて設置作業を行う必要が無く、又貯湯タンクユニットの周りに人が入れる空間が不要となり、設置作業が行いやすく、作業性が非常に良くなると共に、限られた設置場所に効率よく複数の貯湯タンクユニットを設置できるものである。
【0011】
又本発明の請求項2に記載の重量機器設置装置によれば、請求項1に於いて、前記短スライド部と長スライド部と接続部ユニットで、重量機器の支持脚が移動するスライド面に複数の直線状のビード部を設けたもので、それにより重い貯湯タンクユニットのような重量機器であっても、ビード部の上を滑るように移動するので、貯湯タンクユニットの正面から押してスムーズに動かすことができるものである。
【0012】
又本発明の請求項3に記載の重量機器設置装置によれば、請求項1に於いて、前記連結部支持脚と、長スライド部前支持脚と、接続部ユニット支持脚とを着脱自在に設けたもので、重量機器載置部ユニットの連結部支持脚や長スライド部前支持脚、接続部ユニットの接続部ユニット支持脚を高さの違う支持脚に交換して取り付けることができ、それにより重量機器載置部ユニットの長スライド部と短スライド部とのスライド面及び接続部ユニットのスライド面の高さや接続部ユニットの勾配の角度、又接続部ユニットを下り勾配にすることができ、それにより重量機器のその設置場所毎に最適なスライド面の高さや接続部ユニットの勾配の角度を設定することができ、より施工性を高めることができるものである。
【0013】
又本発明の請求項4に記載の重量機器の設置方法によれば、まず貯湯タンクユニット等の重量機器を設置する位置の正面に重量機器載置部ユニットを置き、そして重量機器載置部ユニットとを接続部ユニットとを接続し、次に重量機器載置部ユニットに貯湯タンクユニットを載せ、その載せた貯湯タンクユニットを正面から押すことで重量機器載置部ユニットから接続部ユニットを通過して設置する位置に移動し、そこで移動した貯湯タンクユニットのタンク支持脚を固定することで貯湯タンクユニットを設置できるので、貯湯タンクユニットのような重量機器を狭い設置場所に設置する場合や複数の貯湯タンクユニットを間隔をあけずに設置するような場合でも、貯湯タンクユニットの周りに数人の作業者が集まって、全員で貯湯タンクユニットを持って所定の位置に移動させて設置作業を行う必要が無く、又貯湯タンクユニットの周りに人が入れる空間が不要となり、設置作業が行いやすく、作業性が非常に良くなると共に、限られた設置場所に効率よく複数の貯湯タンクユニットを設置できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図9は重量機器の一つである貯湯タンクユニットの概略構成図で、1は貯湯タンクユニット、2はヒートポンプユニットよりなる加熱部、3は給湯栓、4はリモートコントローラ、5は浴槽、6は電源である。
【0015】
前記貯湯タンクユニット1は、湯水を貯湯する貯湯タンク7と、貯湯タンク7の上部に接続された出湯管8と、貯湯タンク7の下部に接続された給水管9と、出湯管8からの高温水と給水管9から分岐されたバイパス管10からの低温水とを混合するミキシング弁11と、ミキシング弁11の下流に接続された給湯管12と、給湯管12に設けられた給湯温度センサ13と、給湯管11に設けられた給湯流量センサ14と、給水管8に設けられた給水温度センサ15と、給湯管12から分岐され浴槽5に接続された湯張り管16と、この湯張り管16の開閉を行う湯張り弁17と、湯張り管16を流れる流量を積算する湯張り流量センサ18と、出湯管8から分岐して接続された貯湯タンク7の過圧を逃す過圧逃し弁19と、給水管8に設けられた給水圧を減圧する減圧弁20と、貯湯タンク7の側面上下方向に複数設けられた貯湯温度センサ21と、この貯湯タンクユニット1の制御を行うマイクロコンピュータを主に構成される給湯制御部22と、貯湯タンク7と加熱部2とを接続して湯水を循環させる加熱循環回路23とを備えて構成されている。
【0016】
24は貯湯タンク7内上部の高温水を一次側ポンプ25の駆動で循環させ、二次側温水を加熱する暖房用熱交換器で、熱交換後の中温水は再び貯湯タンク7下部に戻すものであり、加熱された二次側温水は二次側ポンプ26の駆動によって、往き管27から床暖房等の放熱器28で暖房した後、温度降下した二次側温水は戻り管29から再び暖房用熱交換器24に戻され加熱されるという循環を順次繰り返すものである。
【0017】
前記加熱部2は、二酸化炭素冷媒を圧縮するコンプレッサー30と、凝縮器としての冷媒−水熱交換器31と、減圧器32と、蒸発器としての空気熱交換器33よりなるヒートポンプ回路34と、空気熱交換器33に送風する送風機35と、加熱循環回路23途中に設けられた能力可変の循環ポンプ36と、加熱循環回路23の冷媒−水熱交換器31入口側に設けられ、冷媒−水熱交換器31に流入する湯水の温度を検出する熱交入口温度センサ37と、加熱循環回路23の冷媒−水熱交換器31出口側に設けられ、冷媒−水熱交換器31から流出する湯水の温度を検出する熱交出口温度センサ38と、この加熱部2の制御を行うマイクロコンピュータを主に構成される加熱制御部39とを備えて構成されている。
【0018】
ここで、前記電源6は時間帯別電灯であり、夜間(ここでは23時から翌7時まで)が割安な電力料金設定となっているもので、この割安な夜間電力を用いて夜間に一日に必要な貯湯熱量を沸かし上げて使用するものであり、また、この時間帯別電灯では昼間(7時から23時まで)にも電力は供給され、残湯量が少なくなったときに追加の沸き増しが行われるものである。なお、前記電源6は給湯制御部22に接続され、この給湯制御部22からリモートコントローラ4および加熱制御部39(ヒートポンプ回路34に必要な電力を含む)に有線にて通信信号が重畳されて電力供給されるものである。
【0019】
そして、夜間時間帯になると前記給湯制御部22が翌日に必要な貯湯熱量を演算し、この目標となる貯湯熱量を夜間時間帯の終了時までに沸き上げるよう加熱制御部39に指示してヒートポンプ回路34を作動させ、加熱循環回路23の循環ポンプ36を駆動開始する。そして、循環ポンプ36の駆動により貯湯タンク7下部から取り出された湯水が加熱部2の冷媒−水熱交換器31に流入して加熱され、加熱循環回路23を介して貯湯タンク7の上部に戻されることにより高温の湯が貯湯される。
【0020】
そして、貯湯タンク7の側面に設けられた貯湯温度センサ21が所定の量の高温水が貯湯されたことを検出するか、または、熱交入口温度センサ37が所定温度以上を検出すると、給湯制御部22が加熱制御部39へ加熱動作の停止を指令し、ヒートポンプ回路34と循環ポンプ36の作動が停止され、夜間時間帯の終了時までに貯湯動作を終了するものである。
【0021】
なお、ここで、貯湯タンク7内に貯湯される熱量は給湯制御部22により過去数日分の給湯負荷から適切と思われる熱量を目標貯湯熱量として算出されるもので、貯湯される湯水の温度は季節(または給水温度センサ15で検出する給水温度)および目標貯湯熱量の大小によって60℃〜90℃の範囲で変動するものである。
【0022】
前記リモートコントローラ4には給湯設定温度を設定する温度設定スイッチ40、浴槽5への湯張りを指示する湯張りスイッチ41、湯張り量を設定する湯張り量設定スイッチ42、および給湯可能な残時間を表示させる残時間表示スイッチ43とを有した操作部44と、ドットマトリクス型の蛍光表示管よりなる表示部45と、これら操作部44および表示部45を制御すると共に、前記給湯制御部22と通信を行うマイクロコンピュータを主に構成されたリモコン制御部46を備えており、通常運転時は前記表示部45に操作部44で設定された給湯設定温度や時刻情報および貯湯温度センサ21で検知する残り貯湯量等が表示されるものである。なお、前記表示部45はドットマトリクス型の液晶表示部としてもよい。
【0023】
次に、給湯栓3を開くと、給水管9からの給水圧により貯湯タンク7上部の高温水が出湯管8に押し出され、給湯制御部22により制御されるミキシング弁11にてバイパス管10の低温水と給湯温度センサ13の検出する温度が前記リモートコントローラ4の操作部44で設定された給湯設定温度になるように混合されて給湯管12を介して給湯されるものである。
【0024】
もしも給湯量が通常よりも多くなってしまい、昼間電力時間帯にて貯湯温度センサ21で検出する残り貯湯量が少なくなったことを給湯制御部22が検知し、貯湯タンク7内に貯湯された湯の湯切れが予想される場合は、その時点にて昼間電力を利用して必要な熱量の沸き増しが行われるものである。
【0025】
次に、浴槽5に湯張りを行う際は、リモートコントローラ4の湯張りスイッチ41が操作されると、給湯制御部22が湯張り弁17を開いて湯張りを開始し、湯張りを開始してからの積算流量が湯張り量に達したことを検出すると湯張り弁17を閉じて湯張りを完了するものである。
【0026】
なお、前記加熱循環回路23の貯湯タンクユニット1側にはその途中に貯湯タンク7内の湯水を排水するための手動の排水栓47が設けられ、この排水栓47は貯湯タンクユニット1内の最下部に配置されているものである。
【0027】
ところで、前記貯湯タンクユニット1は、図10〜図13に示すように、ユニット筐体48の内部に貯湯タンク7、出湯管8、給水管9、加熱循環回路23の行き管及び帰り管、暖房用熱交換器24および往き管27、戻り管29等の器具内部の配管および前記ミキシング弁11や給湯制御部22や一次側、二次側ポンプ25、26等の機能部品が収納されて構成されている。
【0028】
そして、貯湯タンク7はユニット筐体48内の中心よりも後方側に配置され、この貯湯タンク7はタンク支持脚49によって支えられている。
ユニット筐体48は前面パネル50、背面板51、左右の側面板52、53、天板54、および底板55より構成され、底板55よりも器具本体前面側の貯湯タンク7の頂部と底部の間の高さに位置に接続口取付板56が設けられ、接続口取付板56の下方を器具内側に後退させて段差凹み部57として外部配管を接続する空間とし、その上部がオーバーハングして前面パネル50および左右の側面板52、53の突出部分に囲まれた各機能部品および配管を収納する空間としているものである。
【0029】
前記接続口取付板56には、内部配管と外部配管とを各々接続する複数の継手58が設けられて配管接続部59を構成しているものである。
この複数の継手58を介して器具内部の給水管9、給湯管12、湯張り管16、加熱循環路23等を器具外部の配管と接続するようにしていると共に、給湯制御部22と加熱制御部39およびリモコン制御部46と接続する通信配線(図示せず)を接続口取付板56に開口した穴(図示せず)に通しているものである。
【0030】
前記段差凹み部57は、少なくとも一部を貯湯タンク外周に概ね沿わせた形状の斜めカット部60を形成して外部配管を接続するスペースを大きく確保しているもので、ここでは、段差凹み部57の側方の一角を面取り形状とし、器具側方でのスペースがだんだんと大きくして暖房配管接続部61としており、正面に向かって暖房往き継手62及び暖房戻り継手63が備えられ、限られた横幅内で多数の配管を相互に余裕を持って配置することができると共に、配管接続作業を行う際の手元の空間が大きくなって作業性が大きく向上するものである。
【0031】
次に前記貯湯タンクユニット1等の重量機器を設置する際に使用する重量機器設置装置について図1〜図8により説明する。
64は固定用支持脚で、設置固定板65と、該設置固定板65の上部で断面コの字状の支持脚受け部66と、前記置固定板65と支持脚受け部66とをつなぐ高さ部67とからなり、貯湯タンクユニット1のような重量機器を設置する位置に予めアンカーボルト等の固定具により固定しておくもので、前記支持脚受け部66には貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49が引っかかってずり落ちないように断面逆コの字状の係合金具68を固定ボルト69と固定ナット70で固定するものである。
【0032】
71は重量機器設置装置で、重量機器を固定用支持脚64に設置する際に使用するもので、重量機器例えば貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49を最初に載せる重量機器載置部ユニット72と、該重量機器載置部ユニット72に着脱自在で、重量機器載置部ユニット72に載せた貯湯タンクユニット1を固定用支持脚64まで案内する接続部ユニット73とからなり、該接続部ユニット73は一端が重量機器載置部ユニット72に着脱自在に係合し、他端が前記固定用支持脚64と着脱自在に係合するものである。
【0033】
更に前記重量機器載置部ユニット72は、貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49のうち、タンク正面後方両端に設けられたタンク支持脚49を載せる長スライド部74と、タンク正面前方中央に設けられたタンク支持脚49を載せる短スライド部75と、前記長スライド部74と短スライド部75とを連結して一体とする連結部76とからなり、長スライド部74の後方よりの位置で長スライド部74と長スライド部74との間を長スライド部74に直行する形で連結部76にて連結すると共に、連結部76の略中央に短スライド部75を取り付けたものである。
【0034】
又、長スライド部74と連結部76との接続部分及び短スライド部75と連結部76との接続部分には、連結部支持脚77が設けられ、又長スライド部74の先端部分には接続部ユニット73の一端が着脱自在に係合する着脱部78を有する長スライド部前支持脚79が設けられ、更に短スライド部75と連結部76との接続部分にも接続部ユニット73の一端が着脱自在に係合する着脱部80を有するものである。
【0035】
又前記長スライド部74と短スライド部75は、複数の直線状のビード部81を形成したスライド面82の両端に折り曲げ部83を形成した断面コの字状の形状をしているものである。
【0036】
又前記接続部ユニット73も複数の直線状のビード部81を形成したスライド面82の両端に折り曲げ部83を形成した断面コの字状の形状をしており、該接続部ユニット73の一端には断面コの字状の底面部分に下方に向かって差し込み部84が立設され、接続部ユニット73の他端には断面コの字状の底面部分に下方に向かって接続部ユニット支持脚85が立設され、更に該接続部ユニット支持脚85には、固定用支持脚64の支持脚受け部66の下に差し込まれる差し込み片86が接続部ユニット73の長手方向と同方向に突設して設けられているものである。
【0037】
次にこの重量機器設置装置71を用いた重量機器の設置方法について説明する。
まず重量機器例えば貯湯タンクユニット1を設置する位置に固定用支持脚64をボルト等の固定具により固定し、固定した固定用支持脚64に係合金具68を固定ボルト69と固定ナット70で固定する。
【0038】
そして固定した固定用支持脚64の正面に、長スライド部74と短スライド部75の着脱部78、80を固定用支持脚64に向けた状態で重量機器載置部ユニット72を置き、そして各長スライド部74と短スライド部75に対応した接続部ユニット73の接続部ユニット支持脚85の差し込み片86を、固定用支持脚64の支持脚受け部66の下に差し込むと共に、接続部ユニット73の他端の差し込み部84を、それぞれの長スライド部74と短スライド部75の着脱部78に差し込むものである。
【0039】
この状態で接続部ユニット73の接続部ユニット支持脚85側の端の高さが、固定用支持脚64の支持脚受け部66の高さより若干高くなるように接続部ユニット支持脚85の高さが決められており、接続部ユニット73は差し込み部84側から接続部ユニット支持脚85側に向かって緩やかな上り勾配となるものである。
【0040】
そして次に貯湯タンクユニット1の向きを正面が手前に来るようにして、更に貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49が長スライド部74と短スライド部75の連結部支持脚77の上方の位置にくるように貯湯タンクユニット1を重量機器載置部ユニット72の上に置く。
【0041】
そして貯湯タンクユニット1の正面から貯湯タンクユニット1を押していくと、貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49は、重量機器載置部ユニット72から接続部ユニット73に移動し、更に接続部ユニット73から固定用支持脚64の支持脚受け部66に移動し、該支持脚受け部66にタンク支持脚49が載った状態で更に貯湯タンクユニット1を押すと、貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49が固定用支持脚64の係合金具68に係合してそれ以上押しても貯湯タンクユニット1は移動しない状態になる。
【0042】
この状態で貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49と固定用支持脚64とをボルト等の固定具により固定して貯湯タンクユニット1の移動及び設置が完了し、接続部ユニット73を係合している固定用支持脚64及び重量機器載置部ユニット72から外し、最後に重量機器載置部ユニット72を移動させるもので、この後電気の配線作業や水、お湯等の配管接続作業に移るものである。
【0043】
このようにまず貯湯タンクユニット1を設置する位置に貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49と接続する固定用支持脚64を設置し、その固定用支持脚64の正面に重量機器載置部ユニット72を置き、そして固定用支持脚64と重量機器載置部ユニット72とを接続部ユニット73にて接続し、そして重量機器載置部ユニット72に貯湯タンクユニット1を載せ、その載せた貯湯タンクユニット1を正面から押すことで重量機器載置部ユニット72から接続部ユニット73を通過して固定用支持脚64の上に移動し、そこで移動した貯湯タンクユニット1のタンク支持脚49と固定用支持脚64とを固定することで貯湯タンクユニット1を設置できるので、貯湯タンクユニット1のような重量機器を狭い設置場所に設置する場合や複数の貯湯タンクユニット1を間隔をあけずに設置するような場合でも、貯湯タンクユニット1の周りに数人の作業者が集まって、全員で貯湯タンクユニット1を持って所定の位置に移動させて設置作業を行う必要が無く、又貯湯タンクユニット1の周りに人が入れる空間が不要となり、設置作業が行いやすく、作業性が非常に良くなると共に、限られた設置場所に効率よく複数の貯湯タンクユニット1を設置できるものである。
【0044】
又重量機器載置部ユニット72の長スライド部74と短スライド部75とのスライド面82及び接続部ユニット73のスライド面82に複数の直線状のビード部81を形成したので、重い貯湯タンクユニット1のような重量機器であっても、ビード部81の上を滑るように移動するので、貯湯タンクユニット1の正面から押してスムーズに動かすことができるものである。
【0045】
又重量機器載置部ユニット72の連結部支持脚77や長スライド部前支持脚79、接続部ユニット73の接続部ユニット支持脚85を高さの違う支持脚に交換可能に取り付けられるようにすれば、重量機器載置部ユニット72の長スライド部74と短スライド部75とのスライド面82及び接続部ユニット73のスライド面82の高さや接続部ユニット73の勾配の角度、又接続部ユニット73を下り勾配にすることができ、それにより重量機器のその設置場所毎に最適なスライド面82の高さや接続部ユニット73の勾配の角度を設定することができ、より施工性を高めることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明の一実施形態の施工時の概略図。
【図2】同重量機器載置部ユニットの正面図。
【図3】同重量機器載置部ユニットの平面図。
【図4】同重量機器載置部ユニットの側面図。
【図5】同接続部ユニットの平面図。
【図6】同接続部ユニットの側面図。
【図7】同接続部ユニットの正面図。
【図8】同固定用支持脚の斜視図。
【図9】この発明の一実施形態の貯湯タンクユニットの概略構成図。
【図10】同貯湯タンクユニットの正面図。
【図11】同貯湯タンクユニットを下から見た斜視図。
【図12】同貯湯タンクユニットの断面図。
【図13】従来の貯湯タンクユニットの断面図。
【符号の説明】
【0047】
71 重量機器設置装置
72 重量機器載置部ユニット
73 接続部ユニット
74 長スライド部
75 短スライド部
76 連結部
連結部支持脚
78、80 着脱部
79 長スライド部前支持脚
84 差し込み部
85 接続部ユニット支持脚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量機器の正面寄りの支持脚を載置する短スライド部と、重量機器の背面寄りの支持脚を載置する長スライド部と、前記短スライド部と長スライド部とを連結する連結部と、前記短スライド部と連結部との連結部分及び長スライド部と連結部との連結部分に設けた連結部支持脚と、長スライド部先端部分に設けた長スライド部前支持脚とからなり、前記長スライド部の先端及び短スライド部の先端に着脱部を形成した重量機器載置部ユニットと、一端に前記着脱部に差し込む差し込み部を形成し、他端に接続部ユニット支持脚を設けた接続部ユニットとからなる重量機器設置装置。
【請求項2】
前記短スライド部と長スライド部と接続部ユニットで、重量機器の支持脚が移動するスライド面に複数の直線状のビード部を設けたことを特徴とする請求項1記載の重量機器設置装置。
【請求項3】
前記連結部支持脚と、長スライド部前支持脚と、接続部ユニット支持脚とを着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1記載の重量機器設置装置。
【請求項4】
重量機器の正面寄りの支持脚を載置する短スライド部と、重量機器の背面寄りの支持脚を載置する長スライド部と、前記短スライド部と長スライド部とを連結する連結部と、前記短スライド部と連結部との連結部分及び長スライド部と連結部との連結部分に設けた連結部支持脚と、長スライド部先端部分に設けた長スライド部前支持脚とからなり、前記長スライド部の先端及び短スライド部の先端に着脱部を形成した重量機器載置部ユニットと、一端に前記着脱部に差し込む差し込み部を形成し、他端に接続部ユニット支持脚を設けた接続部ユニットとからなる重量機器設置装置を使用して重量機器を設置する重量機器の設置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−64338(P2006−64338A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250005(P2004−250005)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【Fターム(参考)】