説明

野外設置のコンクリート製仮設屋根付小割水棲生物養殖水槽

【課題】 本発明の課題は、太陽光線透過性の仮設屋根を備えたコンクリート製で方形の経済的な小割水棲生物養殖水槽を提供する事にある。
【解決手段】 上記課題を解決する為に、土木建築分野に於いて規格化されたコンクリート製L型ブロックを、所望数連結固着して、所望寸法の一辺の方形養殖水槽壁部を形成し、此の壁部の底辺部を切断加工するかせずして、其の四辺を以って方形に連結固着して、一個の小型水棲生物養殖水槽本体を形成し、更に此の水槽本体上に、太陽光線を透過する三角形状又はドーム形状の仮設屋根を装着した後、其の水槽本体内外を、水棲生物が生長し得る好適環境に造成し、斯くの如く造成された複数個の仮設屋根付小割水棲生物養殖水槽を、海浜等の安価な用地に、集落状に整然と構築して、水棲生物陸上養殖の生産性を向上させた事を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木建築用標準規格のL型コンクリートブロックを使用する経済的な野外設置の架設屋根付小割水棲生物養殖水槽に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水棲生物特に魚介類の養殖は、海洋特に内海の生簀、海岸線に沿って設けられた養殖池等で行われるのが普通であったが、近年、生物の種類例えば非回遊魚、底海魚、甲殻類、貝類等によっては、養殖技術の進歩に従い、普遍的且つ安定的にそれらの生活環境が、人工的に造成し得る様になると共に、陸上養殖、例えば建屋式人工池又はタンク等に依る養殖方式が採用される様に成って来ている。
【0003】
然しながら此等の施設は、広い建屋内に、大型水槽、大型用水浄化装置、水温調節装置、循環ポンプ、配管等の養殖設備を設置して構築せねば成らなかったので、建設用地代、建設費、維持費等が高価と成り、採算性が悪く、なかなか実業的に普及しないのが実情であった。
【0004】
この様な点を考慮して従来の技術は、先ず第一に、建屋の有効利用を最優先課題とし、多段式のコンクリート水槽を構築し、その外側を躯体壁で囲み巡らせただけの建屋としたり、廃校や使用しなくなった体育館等の公共施設を利用し、其の内部に養殖水槽等を設備して建設費を節約し、夫々の経営上の採算性を維持しようと試みたりしていた。
【0005】
又一方では、養殖水槽特にコンクリート水槽は、水圧の影響等を考慮して、円形水槽を使用するのが一般的であったが、作業効率及び建設経費等を考慮して、矩形又は正方形状の角型水槽を使用し、場合に依っては、輸送用コンテナ等を再使用し、養殖経費の逓減を計っているのが実情である。
【特許文献1】 特開2000−60355
【特許文献2】 特開平7−322788
【特許文献3】 特開平3−133326
【特許文献4】 特開2008−178382
【0006】
上記の如き多段式養殖水槽では、通常の建屋式養殖水槽と異なり、その敷地面積は縮小され、建設用地代は節約出来、更に其の養殖量も段数に応じて倍増されるかも知れないが、積層する水槽の数に比例して、水槽建物自体は不安定となるに加えて、それに加わる水圧も増大する一方であるから、耐用年数は極めて短期間とならざるを得ない欠点がある。
【0007】
更に又、[特許文献4]に示す運送用コンテナを再利用する養殖システムは、廃物利用する点で経済的技術と見做す事が出来るが、依然として此れを収納する大きな建屋を必要としているので、従来の技術とさして変らず、加えてコンテナ自体が再利用品であるから、耐用寿命が極めて短い欠点がある。
【0008】
従って最近では、此れ等養殖水槽を、単なるプールの様な貯水容器としてだけに考えず、その経済性、機能性、及び其の容量も合わせて考慮に入れながら、それを収容する建物との組合せセットに形成し、一個の小割養殖水槽として提供し、一層の利便性、経済性を追及する技術的傾向を帯びて来ている。
【0009】
この様な技術的傾向は、既に農業分野の園芸温室ハウスや、先行陸上養殖の養鰻水槽画実施されており、車えび陸上養殖に於いても、既に提案開示されている。
【特許文献5】 特開2004−329126
【特許文献6】 特開2006−217895
【0010】
然しながら、上記農業ハウスセット、養鰻水槽セット等では、ハウス幅の寸法に依って、天井、屋根、構造、高さ等が変化する様に成っており、台風や積雪に対応する大きさとして、12m以上の建物は少なく、12m以下が適当と考えられており、従って此れ等ハウスにセットされる水槽寸法は、10mの方形水槽が好ましいと考えられている。
【0011】
更に又、水槽の大きさとしては、高水温を維持する為には、小さい方が良く、内側側面には、加熱ヒーターを付ける事で加温し得る程度の大きさ、例えば10mが好ましい。
その他の条件としては、安価で軽構造であると同時に堅牢で、安定した水質維持、気候変動に対応可能である事が好ましく、環境の浄化が容易で、逆流性底面の機能性が良く、水槽構造の断熱仕様が施され易く、内面の破損やPHの調整に適した防水施工等々を必要としている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
斯くの如き陸上水棲生物養殖水槽に於いて、本発明が解決しようとする課題は、先ず第一に、この種養殖水槽を内設する広大な建屋施設の不使用化若しくは縮小化に依る其の用地経費の削減にあり、第二には、此の目的を達成する為と養殖水槽保温、加熱用のエネルギー減少化の為の養殖水槽の小型化にある。
【0013】
更に第三には、斯くの如く小型化された(換言すれば小割化された)養殖水槽を、太陽光透過性の仮設屋根と連結セット化し、その養殖効率を高めると共に、此の小割養殖水槽を整然とした小割水槽群状に個々別々に敷設し、伝染病の如き疾病の発生時には、其の被害を可及的に少なくすると共に、大量養殖に依る生産性の効率を高める事を課題とする。
【0014】
更に又、第四の課題は、斯くの如き小型水槽の製造に際して、土木、建築業界の規格品たるコンクリート製L型ブロックを使用して、従来の高価な丸型水槽に代えて、安価且つ堅牢な方形の養殖水槽を提供し、特定の水棲生物養殖生産コストを逓減せんとするものである。
【課題を解決する為の手段】
【0015】
斯くの如き課題を解決する為に本発明は、広大な敷地、建物を必要とする従来の建屋式養殖方式を改良して、農業施設園芸方式の太陽光取り入れ可能な安価且つ堅牢なコンクリート製仮設屋根付き小割養殖水槽(以下、仮設屋根付小割養殖水槽と呼称する。)を建設し、更に其の内部に、養殖に必要な種々な環境調整機能、補強ー浄化機能、等々の機能を持たせると共に、地価の安い海浜等の野外に、多数のこの種養殖水槽セットを集落状に敷設して、、特定魚介類の陸上養殖の経済性、生産性を向上させた事を最大の特徴とする。
【0016】
更に又、上記仮設屋根付小割養殖水槽は、小型であるほど熱管理、環境管理がし易いので、此の水槽も又特定の寸法のそれを規格化し、前記規格化されたL型ブロック素材の使用と相俟って、一層の製造、敷設工程を簡素化し、この種陸上水棲生物養殖水槽施設の建設コストを大幅に低減させる事を更に他の特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
斯くの如くして製造され、敷設された本発明の仮設屋根付小割養殖水槽は、以下の如き優れた諸効果を備えている。
(1)・ 広大な建屋を必要としないので、経済的であり、仮設建築に関わらず堅牢である。
(2)・ 小割水槽の為、作業がし易く、熱管理、浄化管理、水質管理、造波、造流管理、植物プランクトン派生管理、等々の機能、環境管理がし易い。
(3)・ 水槽、其の製造素材が規格化されているので、製造、敷設、補修管理等が、安価、容易、且つ能率的である。
(4)・ 水槽が方形であるので、経済的で作業がし易い。
(5)・ 太陽光を取り入れる仮設屋根が設けられているので、熱管理費が少なくて済み、プランクトン、海藻の増殖(合成)も効果的である。
(6)・ 養殖施設が多数の小割水槽から成るので、伝染病等に依る被害が限定的なものと成る。
(7)・ 多種の水棲生物を養殖可能である。
(8)・ 水槽数の増減化により、生産量を調整出来、無理、無駄、むらの無い養殖密度で安定した養殖を行う事が出来る。
(9)・ 仮設建屋とする事で、不動産の軽減化が可能で、キャッシュフロー経営が可能である。
【発明を実施する為の最良の形態】
【0018】
上記の如き作用及び効果を備えた本発明の仮設屋根付養殖水槽の最良の実施態様は、水棲生物養殖用水槽を、従来の如く広大な建屋式養殖システムとせず、加熱、保温、養殖環境調整、及び取扱操作等が容易である如く構成された小型のコンクリート製養殖水槽を使用すると共に、更に其の水槽上に、光透過性の仮設屋根をセットして、仮設建屋式小割コンクリート方形水槽として形成し、海岸線に近い野外に整然とした集落の如く敷設して、能率よく管理し得る如く造成する。
【0019】
斯くの如く造成された仮設屋根付養殖水槽は又、夫々の構成部分、例えば光透過性屋根部、コンクリート水槽部を夫々規格化する事に依って、此れ等組立セット部分の生産原価を引き下げ、其の敷設並びに操作能率を向上させる様に構成する。
【0020】
更に又、此の種仮設屋根付養殖水槽は、方形のコンクリート水槽として形成する一方、それを構成するコンクリート素材は、土木事業に使用される規格L型ブロックを使用して造成し、其の製造を能率化し、製造原価を逓減する様に配慮する。
【0021】
他方、此の水槽内の水量に依って変化する水圧に対応する為に、其の構成素材のL型ブロックを、1個若しくは背中合わせの2個を一セットとする一組を基材とし、夫々を加工するかせずして、適当数を方形に連結固着して構成し、所望の耐圧性の仮設屋根付養殖水槽本体を形成する。
【0022】
此れ等水槽内の環境は、略建屋水槽の従来技術に類似の加熱、保温、浄化、濾過、造波、造流、底質改善等の手段を具備し、養殖されるべき水棲生物固体のストレス解消、改善を図って成長条件を調整する如く構成する。
尚、仮設の太陽光透過性屋根を当該水槽に装着して、其の保温、加温を助長し、槽内の海藻、植物プランクトンの酸素同化作用を盛んにして其の成長、繁殖を促進させる如く構成する。
以下、本発明の好個の実施例を図面を参照して説明する。
【実施例】
【0023】
本発明のコンクリート製の仮設屋根付小割養殖水槽(T)(T)は、図1に示す様に、主として農業用温室ハウスの如く、屋外用地に建設されたコンクリート製の小型方形養殖水槽本体(1)又は(1`)と、太陽光透過性部材例えば合成樹脂部材より成る三角形状又はドーム状の組立式仮設屋根(2)(2)・・・とを、適当に連結組合せた簡易仮設屋根付養殖水槽である。
【0024】
この様な養殖水槽(T)(T)は、本来水圧を考慮して、円形水槽として形成されるが、本発明に於いては、其の製造の安易性、製造経費、使用素材、寸法、使用勝手性等を考慮して、図6、図7に示す如き所定寸法の正方形、矩形状に形成され、例えば採水に便利な海浜等の屋外に整然とした集落状に敷設される。
【0025】
本来、建屋式養殖水槽は、広い敷地と広大な建物の中に建設された円形の大養殖池状に形成して、養殖水棲生物の習性に可能な限り適応し、其のストレスを廃除する様に形成しているが、この様な養殖システムでは、熱管理、その他の環境管理が難しく、経費も掛り、伝染病等が発生した場合には、その被害も甚大である為、本発明に於いては、農業用温室ハウス及び養鰻ハウスの先例を参照して、前記養殖水槽本体(1)又は(1‘)は、其の幅を12m以下、好ましくは10mの底面を持つ方形の小割養殖水槽とし、熱管理、環境管理が容易と成る様に形成されている。
【0026】
又一方、前記養殖水槽(1)(1‘)は、其の製造コストを逓減する為に、図2に示す土木、建築用に使用する規格化されたコンクリート製のL型ブロック(L)(以下、L型ブロックと呼称する。)を使用し、後述する様に、部分的に切断加工するか或いは加工せず、必要個数を相互に連結して、方形の養殖水槽容器として提供される。
【0027】
又、此のL型ブロック(別名L型擁壁)(L)は、下表の如く規格化されているので、製造する養殖水槽本体(1)又は(1‘)の容量に応じて適宜選定されるが、本発明では、説明の簡易性から、製品名SL−1000のブロックを使用して説明するものとする。
【0028】

【0029】
図2及び図3に示す如く、本例に使用するL型ブロック(L)「規格商品名:SL−1000」は、夫々の外面即ち垂直外面及び水平外面(6)(7)の面積は、1m(H)x 2m(BT); 0.7m(bt)x 2m(BT)の寸法を持ち、夫々両面の厚み(t3)(t1)及び(t4)(t2)は、両者共に0.08m、0.09mの寸法より成り、角取り隅部(8)に向い末広状に傾斜した構造より成る。
【0030】
図6及び図7には、斯くの如き規格L型ブロック(SL−1000)4個を、加工するか加工する事無く使用して、製造された最も単純な本発明の4mの養殖水槽本体(1)が示されており、又其の敷設方法は、以下の如くして行われる。
【0031】
この際、4個のL型ブロック(L)(L)・・・は、先ず、其の内の2個がそのままで、相互に2mの距離を隔てて平坦用地上に、図5に示す如く対立して、直立固着される。
この際、夫々の底面(7)(7)間の距離は、2m−2x0.7m=0.6mで有るので、此れ等2個のL型ブロックの両開放端を閉塞ー連結して、2mx2mx1m=4mの方形の養殖水槽本体(1)を作る為には、0.6mx0.7m=0.42mの底面(7’)だけを残した垂直面2mx1m=2mの加工されたL型ブロック2個を作らねばならないので、2個の規格L型ブロックを、夫々の両端から0.7mの底面を切り落とし、前記0.42mの底面(7’)を持つ加工L型ブロック2個を作り、此の底面部を、既に2mの間隔で固着対立している2個のL型ブロック間に、夫々挿入して固着し、2mx2mx1m=4mの方形養殖水槽本体‘(1)を形成する。
【0032】
この際、形成される各L型ブロック底面(7)(7)(7’)(7’)間に形成される0,6mの素地部分(9)は、セメント等で固着整地され、排水管(4)、給水手段(W)等を装着して、体積4mの方形養殖水槽本体(1)が形成される。
【0033】
更に又、貯水量が多くなり、水槽の側面を構成する前記L型ブロック単位の各垂直面(6)にかかる水圧が増大する様な場合には、図8に示す如く、上記SL−1000型ブロック2個(L1)(L2)を、背中合わせに接合し、此の背中合わせ接合L型ブロック(以下、接合ブロックと呼称する。)を一単位とし、其の耐圧性を増大させ、やや大型の養殖水槽の製造に対応させる事が出来る。
【0034】
図9には、この種接合ブロック(WL)を5個利用し、一辺10m、高さ1mの立方体即ち100mの方形養殖水槽本体(1’)の組立平面図が示されている。
此の水槽本体(1`)も又、図6及び図7に示された水槽本体(1)の組立と同様に、前記接合ブロック(WL)を5個連結して、一辺10m、高さ1mのブロック辺(5L)(5L)として形成し、此れ等二辺を10m間隔で対向直立させて固着し、此の対向二辺間に、別個の同種、同寸法の二辺(5L‘)(5L’)を対向して連結固着し、形成したものである。
勿論此の場合、図10に示す如く、前記背中合わせL型ブロック辺(5L’)(5L’)の夫々両端の内側部分(L‘2)(L’2)は、夫々の斜線部分(L”2)(L”2)を切り離されて、先に対向して直立固定されているブロック(5L)(5L)間に、此の切り離し部分を挿入して連結固定され、底面10m、高さ1mの方形の養殖水槽本体(1‘)を形成する。
【0035】
此の様な養殖水槽本体(1)又は(1`)は、通常の如く、給、排水装置、加熱装置、濾過装置、造流、造波装置、循環装置、断熱手段、防水並び内面保護手段等々の養殖環境調整手段又は補強手段を取り付けた後、太陽光線(SL)を透過する材質で製造された三角状又はドーム状の仮説屋根(2)を適当な支柱(5)上に取り付けて、農業園芸ハウス風又は仮設建屋式コンクリート製小割屋根付養殖水槽(T)又は(T’)として、海水取り込み可能且つ安価な野外用地上に整然と集落状に敷設される。
【0036】
又、前記太陽光投下型三角屋根(2)の一部には、太陽光発電パネル(SP)を取り付けて、使用電力の一部として発電する事も出来き、前記方形養殖水槽(1)又は(1’)の外側には、網状若しくはベルト状の耐圧補強用手段(B)を装着或いは結滞して、耐水圧補強を施すことも出来る。
【0037】
更に又、此れ等小割養殖水槽(1)又は(1‘)の垂直及び水平面は、槽内の水圧に拮抗する為に、僅かに其の排水孔(10)に向って傾斜するように形成され、然も其の表面は、水槽内で人工的に発生される造波や造流、或いは海水のPHの変化等に依る損傷を防止する為に、丈夫な合成樹脂被膜で保護されているので、養殖される水棲生物の糞、餌かす、ごみなどの付着を防ぎ、可及的に水槽底部の排出口に向い流下する様に構成されている。
従って、通常の円形養殖水槽に比べて、其の内部は比較的汚れ難く、清潔に維持される。
【0038】
他方、此れ等養殖水槽の素材は、規格品として提供され、此れに依って組み立てられる小割養殖水槽本体もまた企画化出来、更に此の水槽の上部に取り付けられる太陽光透過性の三角形状又はドーム状の仮設屋根も又、同様に規格化され得るので、其れ等自体の製造コスト及び建設コストも共に相当逓減出来る上、其の建設の容易さ、海辺近くの用地の安価さ等も相俟って、比較的採算性の悪い水棲生物の陸上養殖コストを相当引き下げる事が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】 本発明の野外設置のコンクリート製仮設屋根付水棲生物養殖水槽の説明図である。
【図2】 上記養殖水槽を製造する素材である規格L型ブロックSL−1000の正面図である。
【図3】 上記L型ブロックの左側面図である。
【図4】 上記L型ブロックの底面を加工した左側面図である。
【図5】 上記規格K型ブロック2個と其の加工ブロック2個とで形成された方形養殖水槽本体の内面図である。
【図6】 図5の養殖水槽本体の平面図である。
【図7】 図6の養殖水槽本体の斜視図である。
【図8】 上記規格L型ブロックを背中合わせに接着した耐高水圧用接合ブロックの正面図である。
【図9】 図8の接合ブロック5個を接着して作られた連結接合ブロック辺4個を、夫々方形に組合せて接合した、やや大型の方形養殖水槽本体の平面図である。
【図10】 上記連結接合ブロック四辺の内、左右ニ辺の組合せ時の切取り部分を示す平面図である。
【符号の説明】
【0040】
T コンクリート製仮設屋根付小割養殖水槽
1 小型方形養殖水槽本体
2 太陽光透過性三角形状組立式仮設屋根
SP 太陽光発電パネル
L 規格化されたコンクリートL型ブロック
6 L型ブロック垂直面
7 L型ブロック水平面
8 L型ブロック角取り隅部
9 排水口部分
10 排水口
WL 接合L型ブロック
L“2 養殖水槽組立時に切取られる接合L型ブロック部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定寸法の規格L型コンクリートブロックと其の一部切断部材との方形連結体より構成され、其の内面上を合成樹脂シートで防水補強すると共に、其の内側空間を、所望水棲生物の良好な養殖環境を造成する如く構築し、更に其の上面を、太陽光を透過し得る曲面体状又は三角形状の仮設屋根構体で被蓋連結した事を特徴とする野外設置のコンクリート製仮設屋根付小割水棲生物養殖水槽。
【請求項2】
前記規格L型コンクリートブロックが、SL−1000乃至SL−1500型規格ブロックである事を特徴とする請求項1記載の養殖水槽。
【請求項3】
前記養殖水槽の底面が10乃至12m以下の面積である事を特徴とする前記請求項何れか一項に記載の養殖水槽。
【請求項4】
前記養殖水槽の形状が正方形又は矩形状である事を特徴とする前記請求項何れか一項に記載の養殖水槽。
【請求項5】
前記養殖水槽の水圧の増大に応じて、養殖水槽構成基本単位の一個のL型コンクリートブロックを、背中合わせに二個接合して、新たな高水圧用の養殖水槽構成基本単位として使用する事を特徴とする前記請求範囲何れか一項に記載の養殖水槽。
【請求項6】
前記曲面体状又は三角形状の仮設屋根の一部に、太陽光発電パネルを装着して発電ー充電し、前記養殖槽の運転消費電力の一部として利用する事を特徴とする前記請求項何れか一項に記載の養殖水槽
【請求項7】
前記請求項何れか一項に記載の養殖水槽を、野外用地に縦、横、整然と集落状に整列敷設した事を特徴とするコンクリート製仮設屋根付小割水棲生物養殖水槽群。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−125224(P2012−125224A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294700(P2010−294700)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【出願人】(505198400)有限会社ユア (5)
【Fターム(参考)】