説明

量子計算機及び複数量子ビット形成方法

【課題】相互作用を制御した多数の量子ビットを実装可能で、かつ、個々の量子ビットを同時に制御し、また必要に応じて任意の量子ビット間に相互作用を導入できる量子計算機を提供する。
【解決手段】量子計算機(1a)は、レーザ光を供給する光供給手段(13、17)と、光供給手段から受けたレーザ光により少なくとも1つの平面上に2次元状に複数の近接場光を発生させる手段(11)と、各近接場光に原子をトラップすることにより構成された量子ビット(25、31)とを備える。また、量子計算機(1a)は、相向かい合うレーザビームで構成される1次元光格子をもつ。もつれた量子状態にさせたい原子対は、1次元光格子に移動させて相互作用させる。また、別の構成として、量子計算機は、赤方離調したレーザビームで原子をトラップすることにより構成された量子ビット(31)を備えてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、量子状態の重ね合わせ、及びもつれた量子状態を用いて演算処理を行う量子計算機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、量子状態の重ね合わせ、及びもつれた量子状態を用いた量子計算機の実現に向けて多くの研究者により種々の研究がなされている。量子計算機は重ね合わされた量子状態など、古典的に存在しない状態を計算のリソースとして用いることにより、古典計算機をはるかに凌駕する速さの計算を実現する計算機である。
【0003】
量子計算機について、例えば、レーザの定在波を用いて光格子を形成し、各格子点に中性原子をトラップすることで量子ビットを構成する研究がある(非特許文献1)。
【0004】
また、マイクロレンズと赤方離調レーザを用いて形成した双極子トラップに原子をトラップすることで量子ビットを構成する提案もある(非特許文献2)。
【0005】
また、近接場光による1原子トラップはすでに実例があり、光格子を用いて、2原子をもつれた状態にする技術も確立している(非特許文献3)。後に示すように、この2つを組み合わせれば、近接場光にトラップされた原子を自由にもつれた状態にすることが可能と考えられる。また、近接場光の列を作るためのナノ構造体の作成例がある(非特許文献4、5)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】"Quantum Logic Gates in Optical Lattices", G. K. Brennen et al., Physical Review Letters, Vol. 82, No. 5, 1999, 1060-1063
【非特許文献2】"Quantum Information Processing with Microfabricated Optical Elements", F. B. J. Buchkremer, et al., Laser Physics, Vol.12, No.4, 2002, pp.736-741
【非特許文献3】"Controlled collision of multi-particle entanglement of optically trapped atoms", O. Mandel et al., Nature, Vol. 455, 2003, 937-940.
【非特許文献4】「近接場光記録用平面型プローブアレイにプローブ先端先鋭化技術」山口隆行ほか,Ricoh Technical Report No. 32, p 15 (2006)
【非特許文献5】「微小開口つきスライダを用いた近接場光による高密度相変化記録」福田浩章ほか,Ricoh Technical Report No. 30, p 20 (2004)
【非特許文献6】"Fast Ground State Manipulation of Neutral Atoms in Microscopic Optical Traps", D. D. Yavuz et al., Physical Review Letters, Vol. 96, 2006, 063001.
【非特許文献7】"Focusing of Atomic Beams by Near-Field Atom Microlenses: The Bethe-type and the Fresnel-type Microlenses", V. I. Balykin et al., Physical Review A 77, 2008, 013601.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
量子計算機と古典計算機の処理能力のクロスオーバーは100〜1000量子ビット程度で起こるとされているが、現状ではデコヒーレンスやスケーラビリティの問題があり、量子ビットの数が10程度の量子計算機しか存在しない。本発明により、現状をはるかに超える量子ビットを有する量子計算機が実現できる。
【0008】
また、レーザの定在波を用いる光格子は、原理的に格子間隔が光の波長よりも小さく、1量子ビット操作をフォーカスしたレーザビームで行う限り、ある原子の操作は近隣の原子にも影響を与えてしまう。そのため、選択的な操作は困難である。また、この提案における2量子ビット操作は、2種類のトラップを用意して、超微細スピン状態が異なる2つのグループの原子を用いるものである。そのため、レーザの定在波を用いる光格子では、すべての原子対に2量子ビットゲートが作用するという問題がある。
【0009】
また、マイクロレンズと赤方離調レーザを用いて形成した双極子トラップの提案でも、すべての原子をひとつのレーザでトラップするために各原子の位置の微調整が困難である。また、この提案において2量子ビットゲートを実現するためには、個々の原子のトラップを解除することが必要であるが、それも不可能である。さらに1量子ビット操作は、動き回る2本のレーザで2光子遷移を通して行われるため、同時に複数個の1量子ビットゲートを実行することは不可能である。
【0010】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、第1に、量子ビット間の相互作用が無視できる構造から、強い相互作用をもつ構造まで自由に設計でき、多数の量子ビットを実装可能な量子計算機を提供することを目的とする。本発明は、第2に、同時に複数個の1量子ビットゲートを実行可能な量子計算機を提供することを目的とする。第3に、相互作用していない量子ビットの間へ随時相互作用を導入することを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る第1の量子計算機は、レーザ光を供給する光供給手段と、光供給手段から受けたレーザ光により少なくとも1つの平面上に2次元状に複数の近接場光を発生させる手段と、各近接場光に原子をトラップすることにより構成された量子ビットとを備える。好ましくは、光供給手段は、近接場光を発生させるためのトラップ光と、近接場光にトラップされた原子の量子状態を操作するための制御光とのうちの少なくともいずれかを量子ビット毎に独立して供給する。なお、近接場光より波長の短いフレネル光を用いると、近接場光より少し離れたところに原子をトラップできる(非特許文献6、7参照)。このフレネル光をトラップ光として用いてもよい。以下では、簡単のために、このフレネル光を含めて近接場光とよぶことにする。
【0012】
本発明に係る第2の量子計算機は、第1の方向に複数の光ビームを供給する第1の光供給手段と、第2の方向に複数の光ビームを供給する第2の光供給手段と、第1の方向の複数の光ビームと第2の方向の複数の光ビームとが交差する格子点において原子をトラップすることにより構成された量子ビットとを備える。好ましくは、第1の光供給手段は、格子点を形成するためのトラップ光と、格子点にトラップされた原子の量子状態を操作するための制御光との少なくともいずれかを量子ビット毎に独立して供給する。
【0013】
本発明に係る第1の複数量子ビット形成方法は、少なくとも1つの平面上に2次元状に複数の近接場光を発生させ、発生した近接場光に原子をトラップすることにより複数量子ビットを形成する。
【0014】
本発明に係る第2の複数量子ビット形成方法は、第1の方向に複数の光ビームを照射し、第1の方向と異なる第2の方向に複数の光ビームを照射し、第1の方向に照射された複数の光ビームと、第2の方向に照射された複数の光ビームとが交差する格子点のそれぞれにおいて原子をトラップすることにより複数量子ビットを形成する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、近接場光またはレーザ光の格子で原子をトラップすることで量子ビットを構成する。近接場光やレーザ光の格子はその間隔や配置パターンを任意に設定できるので、多数の量子ビットを自由に配置した量子計算機を実現できる。また、本発明において、さらに、近接場光またはレーザ光の格子毎に、トラップ用または制御用のレーザ光を独立して供給することで、同時に複数個の1量子ビットゲートの操作を行うことが可能となる。また、相互作用していない量子ビットの間へ随時相互作用を導入することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1における量子計算機の構成を説明した図
【図2】実施の形態1における量子計算機の2量子ビット操作を説明するための図
【図3】本発明の実施の形態2における量子計算機の構成を説明した図
【図4】実施の形態2における量子計算機の2量子ビット操作を説明するための図
【図5】近接場光のトラップを用いて量子ビットを2次元状に配列する平面を2層設けた量子計算機の構成を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付の図面を参照して本発明に係る量子計算機の実施の形態を説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
本実施形態では、中性原子を近接場光の格子にトラップすることにより量子ビット格子を構成する量子計算機を説明する。
【0019】
図1に、本発明の第1の実施形態の量子計算機の構成を示す。図1に示すように、量子計算機1aは、近接場光を発生させる基板11と、各ファイバに所定の波長のレーザ光を供給する複数の光源13とを備える。基板11には、近接場光を発生する構造体21が格子状に設けられている。このような基板11は例えば半導体製造技術における既存の微細加工技術を用いて製造できる。
【0020】
光源13は、複数の光ファイバ17毎に設けられ、各光ファイバ17を介して基板11の近接場光を発生する各構造体21にレーザ光を供給する。近接場光を発生する構造体21により近接場光25が発生する。本実施の形態の量子計算機1aでは、この近接場光25に中性原子31を配置することで量子ビットを構成する。なお、基板11は近接場光の発生手段の一例であり、他の方法で近接場光を発生させてもよい。
【0021】
光ファイバ17は近接場光を発生する構造体21毎に設けられる。光源13は、中性原子31、すなわち量子ビットをトラップするためのレーザ光(以下「トラップ光」という。)27と、量子ビットを操作するためのレーザ光(以下「制御光」という。)29とを光ファイバ17に供給可能である。特に、光源13は、トラップ光27と制御光29とを21毎に独立に制御して供給できるようになっている。これにより量子ビット毎に独立してトラップ光27及び制御光29を制御できるため、他の量子ビットに影響を与えず、量子ビット毎に個別に操作することが可能となる。なお、トラップ光27と制御光29は、干渉を防ぐために互いに波長が異なっている。
【0022】
各トラップに原子を1個充填するためには、たとえばトラップの近くにBEC(ボース・アインシュタイン凝縮体)を形成し、それから近接場光を用いて原子をトラップすればよい。
【0023】
以上のように構成される量子計算機1aにおける量子ビット操作を説明する。1量子ビットの操作は、制御光29により中性原子31の量子状態を変化させることで行う。また、2つの原子に作用する2量子ビットゲート操作は、図2に示すように、2量子ビットの上にゲート操作のための赤方離調レーザーによる1次元の光格子を配置する。光格子は向かい合って伝搬する直線偏光した進行波51a、51bによって作られ、進行波51a、51bの偏光の方向を同じにしておくと原子の量子状態によらず原子は同じポテンシャルを受ける。また、レーザー強度の極大の点が、操作する2つの量子ビットのちょうど真上にくるように波長と位置を調節する。以上の準備の後、以下の一連の操作を行う。
1)最初に量子ビットA、Bに対して1量子ビット操作を行い、それぞれを必要な量子状態にしておく。
2)A、Bのトラップ光の強度と基盤の位置を変化させて、その2個の原子のみを光格子に移動させる。
3)光格子をつくる進行波のうち、進行波51aの直線偏光の方向を角度θ、進行波51bは -θと反対方向に傾ける。その結果、量子状態の異なる原子はその量子状態に依存して位相θに比例した距離だけ反対方向に移動した周期ポテンシャルを受けるようになる。したがって、量子ビットAと量子ビットBで量子状態の異なる量子状態を同じ位置まで移動させ、相互作用させて、その2量子状態のみの位相を変化させることができる。
4)2)の操作を逆にたどり、それぞれの原子をもとのトラップ光の位置まで戻す。
5)必要であれば、さらにそれぞれの量子ビットに1量子ビット操作を行う。
以上の操作により2量子ビットゲートが実現できる。また、本実施形態では、近接場光の間隔や配列を自由に変更できるため、図1に示した格子を、アルゴリズムに適したパターンに容易に配置することができる。
【0024】
以上説明したように、本実施形態によれば、近接場光に原子をトラップすることで量子ビットを形成する。近接場光25すなわち量子ビットの間隔及び配置パターンは、基板11上の近接場光を発生する構造体21の間隔及び配置パターンを変更することで自由に設定できる。よって、相互作用しない量子ビットを多数作ることも、必要であれば、強く相互作用する量子ビットを多数作ることも可能である。あるいは両者の混合した量子計算機を作ることも可能になる。
【0025】
また、量子ビット毎に、トラップ光27や制御光29を独立に制御して供給することで、全ての原子に同時に1量子ビットゲート操作を行うことが可能となる。
【0026】
(第2の実施形態)
本実施形態では、中性原子をレーザ光により生成される格子にトラップすることにより量子ビット格子を構成する量子計算機を説明する。
【0027】
図3に、本発明の第2の実施形態の量子計算機の構成を示す。量子計算機1bは、第1の方向にレーザ光を照射する複数の光ファイバ14aと、第1の方向と異なる第2の方向にレーザ光を照射する複数の光ファイバ15aとを備える。光ファイバ15aは、第1の方向と、第1及び第2の方向に直交する第3の方向とのそれぞれの方向に2次元的に配置されている。光ファイバ14a、15aのそれぞれには、所定の波長を持つレーザ光を出力する光源(図示せず)からレーザ光(赤方離調レーザ光)が供給されている。
【0028】
光ファイバ14a、15aを介して供給されるレーザ光28a、28bは中性原子31をトラップするためのトラップ光である。また、光ファイバ15aは、トラップ光28bに加えて、1量子ビット操作用の制御光29が供給される。トラップ光28bと制御光29は互いに干渉を防止するため異なる波長を用いている。
【0029】
第1の方向のトラップ光28aと第2の方向のトラップ光28bとが交差する格子点では原子のトラップポテンシャルが最も強くなる。本実施形態の量子計算機1bでは、その格子点に中性原子31をトラップすることにより量子ビットを構成する。
【0030】
最初に各トラップに原子を1個充填するには、たとえばトラップの近くにBECを形成し、その後BECのトラップ磁場を解除すれば、BECは重力場、またはプッシュレーザにより赤方離調レーザ光の格子に落下して、原子はレーザ光の交差点にトラップされる。トラップポテンシャルをデザインすることにより、各格子点に1個の原子をトラップすることが可能となる。
【0031】
本実施の形態においても、制御光29は、量子ビット毎に独立に制御して供給されるようになっている。これにより、他の量子ビットに影響を与えずに所望の量子ビットだけを個別に操作することが可能となる。
【0032】
本実施形態の量子計算機1bにおいても、量子ビットに対する操作は実施の形態1の場合と同様に制御光29を用いて行われる。2つの量子ビットに作用する2量子ビットゲートの実現方法も実施の形態1の場合と同様である。すなわち、図4に示すように、1次元光格子をトラップ光の上に配置し、そこに2量子ビットゲート操作を実行したい原子のみを移して、選択的なゲート操作を行う。
【0033】
以上説明した量子計算機1bにおいて、中性原子がトラップされるレーザ光の交差点(格子)の位置及び間隔は、レーザ光の照射位置を変更することで調整でき、この変更は容易に制御することがでる。すなわち、量子ビットの間隔及び配置パターンを自由に設定することが可能となる。
【0034】
また、本実施形態においても、量子ビット(格子点)毎に、制御光29を独立に制御して供給することで、全ての原子に同時に1量子ビットゲート操作を行うことを可能としている。
【0035】
(変形例)
上記の第1及び第2の実施形態において、量子ビットとしてトラップする原子は中性原子としたが、電荷を帯びたイオンであってもよい。また、量子ビットの配置に関しても、格子状の配列に限定されず、2次元的に配列されれば他の配置パターンでもよい。
【0036】
また、上記の第1の実施形態では、1つの平面上に近接場光によるトラップを用いて量子ビットを2次元状に配列する例を示したが、図5に示すように量子ビットを配列する平面(基板11a〜11b)を2層設け、それぞれに量子ビットを配列しても良い。なお、量子ビットを配列する平面を3層以上設けてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1a、1b 量子計算機
11、11a〜11b 基板
13 光源
14a、15a、17 光ファイバ
21 近接場光を発生する構造体
25、26 近接場光
27、28a、28b トラップ光
29 制御光
31、A、B 中性原子
51a、51b 1次元光格子を作るためのレーザビーム対

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を供給する光供給手段と、
前記光供給手段から受けたレーザ光により少なくとも1つの平面上に2次元状に複数の近接場光を発生させる手段と、
各近接場光に原子をトラップすることにより構成された量子ビットと
を備えた量子計算機。
【請求項2】
前記光供給手段は、近接場光を発生させるためのトラップ光と、近接場光にトラップされた原子の量子状態を操作するための制御光とのうちの少なくともいずれかを、量子ビット毎に独立して供給する、請求項1に記載の量子計算機。
【請求項3】
前記トラップ光と前記制御光とは波長が異なる、請求項2に記載の量子計算機。
【請求項4】
第1の方向に複数の光ビームを供給する第1の光供給手段と、
第2の方向に複数の光ビームを供給する第2の光供給手段と、
前記第1の方向の複数の光ビームと、前記第2の方向の複数の光ビームとが交差する格子点において原子をトラップすることにより構成された量子ビットと
を備えた量子計算機。
【請求項5】
前記第1の光供給手段は、前記格子点を形成するためのトラップ光と、前記格子点にトラップされた原子の量子状態を操作するための制御光との少なくともいずれかを、量子ビット毎に独立して供給する、請求項4に記載の量子計算機。
【請求項6】
前記トラップ光と前記制御光とは波長が異なる、請求項5に記載の量子計算機。
【請求項7】
少なくとも1つの平面上に2次元状に複数の近接場光を発生させ、発生した近接場光に原子をトラップする
ことにより複数量子ビットを形成する、複数量子ビット形成方法。
【請求項8】
前記近接場光を発生させるためのトラップ光と、前記近接場光にトラップされた原子の量子状態を操作するための制御光との少なくともいずれかを、量子ビット毎に独立して供給する、請求項7に記載の複数量子ビット形成方法。
【請求項9】
第1の方向に複数の光ビームを照射し、
前記第1の方向と異なる第2の方向に複数の光ビームを照射し、
前記第1の方向に照射された複数の光ビームと、前記第2の方向に照射された複数の光ビームとが交差する格子点のそれぞれにおいて原子をトラップする
ことにより複数量子ビットを形成する、
複数量子ビット形成方法。
【請求項10】
前記第1の方向において、前記格子点を形成するためのトラップ光と、前記格子点にトラップされた原子の量子状態を操作するための制御光を、量子ビット毎に独立して供給する、請求項9に記載の複数量子ビット形成方法。
【請求項11】
任意の2量子ビットを光格子に移動させ、光格子を構成するレーザビームの偏光角度を操作することにより、この2量子ビットをもつれた量子状態にさせる2量子ビットゲート形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−141510(P2011−141510A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−57743(P2010−57743)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000125347)学校法人近畿大学 (389)
【Fターム(参考)】