説明

金属及び/又は一次金属製品を生産する工程及び装置

本発明は、金属及び/又は一次金属製品、特に銑鉄及び又は一次銑鉄製品を生産する工程に関し、この工程では、特に微細粒状の形態の金属含有装入材料が、装入材料と、後続の処理のための溶融ユニット、特に溶融ガス化炉へのキャリアガス流れとから形成された媒体の流れの形態のキャリアガス流れによる気体搬送を使用して導入される。本発明によれば、装入材料は、キャリアガス流れが分離される前に少なくとも2つの導入ポイントにおいて別々に導入され、よって装入材料の少なくとも2つの部分量を互いに独立して、若しくはスタック状の形態で導入することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属及び/又は一次金属製品、特に銑鉄及び又は一次銑鉄製品を生産する工程に関し、この工程では、特に微細粒状の形態の、少なくとも部分的に還元された金属含有装入材料が、装入材料と、後続の処理のための溶融ユニット、特に溶融ガス化炉へのキャリアガス流れとから形成された、媒体の流れの形態のキャリアガス流れによる気体搬送を使用して導入される。
【0002】
また、本発明は、特に微細粒状の形態の金属含有装入材料から、金属及び/又は一次金属製品、特に銑鉄及び又は一次銑鉄製品を生産するための装置に関し、この装置は、キャリアガス流れによる装入材料の気体搬送のための装置を有する、装入材料のさらなる処理のための溶融ユニット、特に溶融ガス化炉を有している。
【背景技術】
【0003】
高温の工程材料を搬送する場合には特に、非常に多くの要求が課されることが従来技術から知られている。正確な工程管理を通じて、望ましい特性プロファイルを有し、特性のばらつきのほとんどない製品を生産するためには、搬送装置上の熱ストレスに加えて、特に量的に正確な搬送が搬送システムによって行われる必要がある。
【0004】
特に、微細粒状の金属含有材料の搬送は、冶金工程及び設備技術に高い要求を課す。例えば、暖かい若しくは高温の材料の搬送は、工場設備技術に追加的な要求を課している。
【0005】
この目的のために、搬送される材料がガス流によって動かされる、機体搬送装置として知られているものを使用することが従来技術から知られている。
【0006】
特許文献1は、このタイプの気体搬送システムを開示しており、このシステムは、溶融ユニットから引き出されたプロセスガスによって金属含有装入材料の搬送を行っている。しかし、この場合には、特に、どのように金属含有装入材料を溶融ユニットに導入するべきであるか、及びどのようにこの導入の量的制御を行うべきか、ということに関する解決策がない。
【特許文献1】国際公開第03/68994号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術に基づく研究の結果、本発明の目的は、請求項1の前段による工程、及び請求項11の前段による装置を提供することであり、これら工程及び装置は、より正確な装入材料の測定及び分配を可能とし、よって金属製品又は1次金属製品の生産の間のより正確な工程管理を可能としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、この目的は、工程に関しては請求項1の記載によって、また、装置に関しては、請求項11の記載によって達成される。
【0009】
本発明によれば、装入材料は、少なくとも2つの導入ポイントにおいて、別々に独立して溶融ユニットの中に導入され、個々の導入はそれぞれの導入ポイントにおいて可能とされている。この導入は、例えば量的に限定されたバッチの形態で、連続的に若しくはスタック形態で行うことができる。
【0010】
このことは、大きな利点、すなわち装入材料の部分量の溶融ユニットへの導入を局所的かつ量的に制御することができ、よって溶融ガス化炉の中の装入材料の目的とされた分配が供給設備によって可能になる、という利点を達成している。このことは、特に装入材料を微細粒状の形態で供給する場合に利点を提供している。記載されている方法は、装入材料と、例えば炭素含有材料のようなさらなる工程材料との間の最適化された分配が装入材料の分配に作用することによって可能となるので、溶融ユニットにおける非常に良好な工程管理を可能とする。媒体の流れの2〜8の部分的な媒体の流れへの分割が、好都合な導入を保証することが有利であると証明された。
【0011】
複数の独立した添加ポイントを有する構成は、溶融ユニットへの目標とされた供給を保証し、よって溶融ユニット内の装入材料の制御された分配が可能となる。装入材料、及び、例えば炭素含有材料の有利な分配がちょうど6つの導入ポイントによって可能である、ということを試験結果から決定することが可能となっている。
【0012】
本発明による工程の有利な実施形態によれば、キャリアガス流れが分離される前に、媒体の流れは少なくとも2つの独立した媒体の部分流れに分割され、これら媒体流れは、次いで互いからさらに分離して処理することができるか、又は互いに独立して溶融ユニットの中に導入することができ、部分的キャリアガスは、装入材料が導入される前に媒体のそれぞれの部分流れから分離されている。媒体の部分流れへの分割は、装入材料の導入へのより良い作用を可能とし、よって工程管理へのより良い作用を可能にしている。特に、スタック形態での、互いに独立したそれぞれのポイントでの導入の可能性は、様々なシステムを使用することによる系統的な工程の最適化を可能にしている。
【0013】
また、代替的に、搬入ガス流れが媒体の流れから分離された後に、装入材料を部分量に分割することも可能である。この特定の構成は、例えば、装入材料が導入される前に追加的な装入材料を加えることを可能にし、同時導入を可能にしている。
【0014】
本発明による工程のさらに有利な実施形態によれば、装入材料を搬送するために使用されるキャリアガスは工程内ガスであり、特に溶融ユニットからの工程ガスである。工程内ガスの使用は、まず第1に低コストの解決法をもたらしている。さらに、工程ガスは、循環されるキャリアガスとして使用することができ、これもまた利益をもたらしている。少なくとも部分的に還元された、金属含有装入材料の気体搬送のためには、少量のガスしか必要とされない。代替的に、例示の方法によって、搬送のために処理反応器からの工程ガスを使用することも可能である。
【0015】
本発明による工程の代替的な実施形態によれば、装入材料を搬送するために使用されるキャリアガスは、工程外ガス、特に窒素である。この代替案は、工程ガスの量が十分に得られない場合にあっても、同様に効果的な気体搬送を保証することを可能にしている。さらに、製鋼所においては十分な量の加圧された窒素が入手可能である場合が多く、よって、結果として既存の手段を考慮に入れることがここでも可能である。
【0016】
本発明による工程のさらなる代替的な実施形態によれば、工程内ガスに加えて、さらなるキャリアガスが装入材料を搬送するために使用される。このことは、例えば、追加的なガスが時々、例えば一時的に搬送能力を上げるために、使用される状況において有利な解決法を構成する。また、この方法は、例えば中間容器に、又は溶融ユニットの中に搬送するために、スタック状の比較的大量の装入材料を短い時間搬送することを可能にする。
【0017】
装入材料が、制御された方法で、連続的に、又はスタック形態でキャリアガス流れの中に導入されることが有利であることが証明された。これら2つの特定の選択肢は、それぞれの工程状態が、装入材料を状況に応じて入手可能とすることによって適用されることを可能にしている。この明細書においては、キャリアガス流れを維持することが可能であり、それぞれの場合において必要とされる量の装入材料を、連続的に、若しくは例えば限られた量にスタックされた形態で、キャリアガス流れの中に導入することが可能である。いずれにしても、導入は制御された方法で行われ、よって溶融ユニットへの正確な供給が保証される。装入材料の量的に正確な供給に加えて、このことはまた、溶融ユニットの中の装入材料の正確な局所的分配をももたらしている。
【0018】
気体搬送そのものが、連続して、若しくは、例えば優勢な工程状態に好適に適用される、スタック形態で行われることが同様に有利であると証明された。このことは、キャリアガス流れを、必要に応じて、連続的に維持すること、若しくは適切に作動状態にすることができるということを意味している。この柔軟な操作形式は、気体搬送が、優勢な工程状態に一定に適用されることを可能とし、よって、例えば特定の工程状況において、このような操業形式を適用することによって操業コストを節約することができる。
【0019】
本発明による工程の1つの可能な構成によれば、分離されたキャリアガス流れを、ガス浄化装置の後の処理反応器の中に導入することができる。装入材料の搬送に必要とされるガスの量のために、キャリアガスをさらに使用する又は利用することは、経済的理由及び工程技術の理由から合理的である。このことは、排出されるキャリアガスの量が、好適な清浄化の後に、処理反応器の中で、ほぼ完全に再使用されることを可能としている。
【0020】
本発明による工程の有利な構成によれば、装入材料の部分量の制御された導入は、分離された部分的なキャリアガス流れの目標とされた除去によってもたらされる。分離された後の部分的キャリアガスの制御された除去は、搬送される装入材料の部分量の制御の効果的かつ簡単な方法をもたらしている。このことは、除去される部分的キャリアガスの量による、部分的に搬送された量の独立した制御を可能にしている。
【0021】
本発明による工程の有利な構成によれば、装入材料又はその部分量は、溶融ユニットの中に導入される前に、一時的に貯蔵容器中に貯蔵される。この一時的な貯蔵は、一方では溶融容器の中へのスタック状の導入を可能とし、他方では、貯蔵によって、先行する装入材料の搬送から分離された導入を可能とし、より安定した工程管理を可能とし、この工程管理はまた、個々の工程パラメータにおける欠陥又はずれに対してほとんど影響されることはない。
【0022】
本発明による工程の特定の実施形態によれば、装入材料又はその部分量は、圧力の作用を受ける。これは、更なる処理のための圧力の目標とされた調整を含んでいる。結果として、例えば単に重力下での、特に溶融ユニットの中への装入材料の簡単な導入が可能になる。さらに、簡単な導入装置を実現することが可能であり、例えば複雑なバルブ又は制御ユニットはもはや必要とされない。
【0023】
装入材料の溶融ユニットの中への導入に先立って圧力を上昇させる結果として、気体搬送装置又は装入材料の一時的な貯蔵装置を溶融ユニットの中への導入から切り離すことが可能である。この場合、貯蔵容器は、異なる圧力レベルで操作される工程部品の間の安全停止装置として機能する。よって、気体搬送を行う圧力は、溶融ユニットの圧力に合致させられることなく、溶融ユニットの操作圧力とは独立して、最適に設定される。これは結果として、簡単に制御でき、廉価な工程部品及び設備部品の使用を可能にしている。
【0024】
本発明による工程の代替的な実施形態によれば、少なくとも1つの還元された、鉄含有追加装入物及び/又は添加物は、装入材料に加えて溶融ユニットの中に導入される。この選択肢は、工程がよりうまく作用されるか、又は修正されることを可能とする。少なくとも1つの追加装入物及び/又は添加物の導入は、この場合装入材料とともに、若しくは別々に行われ、この導入は、同じ導入ポイント又は導入装置を使用することも可能である。例えば、同じ導入装置を使用して追加装入物、添加物、若しくは添加剤を交互に導入することが可能である。また、前述の中間容器の中への追加装入物及び/又は添加物の導入と、物質の混合物の同時導入とが可能であり、よって、明確にに規定された局所的な方法での正確な導入が可能であり、この導入は、工程技術の観点から非常に柔軟な解決法を提供する。
【0025】
請求項11の記載に従った本発明による装置は、前記工程を実施するために好適な、より簡単な構造を提供している。溶融ユニットの中への装入材料の制御された導入を少なくとも2つの導入ポイントに分割すること、及び導入装置を使用することによって、異なる導入ポイントにおける独立した導入に関して完全な柔軟性を可能にする頑強な設備を提供することが可能である。別々の装置を有するこれら方法を組み合わせることによって、特に微細粒状の形態の装入材料を使用する場合に、溶融工程を改善すること、及び溶融ユニットからの微細粒状材料の工程ガスと一緒になった多量の流出の問題を軽減することが追加的に可能となる。可動部品が実質的に完全に装置から除去されるので、生成された設備は非常に頑強なものであるとともに維持が簡単である。最も簡単な実施形態においては、導入装置はラインとして設計され、バルブとの組み合わせは制御を可能にしている。
【0026】
装入材料は温度を800℃とすることができるので、装入材料と接触する設備の部品もまた高い熱ストレスに暴露される場合がある。このことはまた、簡単な設備技術を使用する頑強な装置に対する要求を高め、この要求は、前述された分割装置によって達成される。
【0027】
本発明による装置の特定の構成によれば、分割装置は装入材料及びキャリアガス流れから形成された媒体の流れを少なくとも2つの媒体の流れに分けるのに好適である。それぞれの場合のキャリアガスの部分的な流れは、装入材料の部分量と、部分的なキャリアガスの流れとを備え、よって個々にさらに処理される。媒体の流れは、微細粒状の形態の高温の装入材料の場合でさえ分割することができ、このことは簡単で頑強な装置によって実現することができる。多くの部分流れに分割することも可能であり、したがって、複雑なシステムにおいてさえ、設備技術の観点から簡単な設備を提供している。また、媒体の部分流れは、異なる方法で溶融ユニットの中に導入することができるという利点を有し、分離装置の使用は、装入材料の部分量のみが導入されるということを意味している。
【0028】
また、可動部品を有しない分割装置の使用は、操業上信頼性のある解決法を提供する。
【0029】
本発明による装置のさらに有利な構成によれば、分割装置は、ラインを介して装入材料を気体搬送するための装置、及び/又は少なくとも2つ、特に6つのラインを介して溶融ユニットに接続することができる。装入材料の部分量への分割、又は媒体の部分流れへの分割のために、装入材料は溶融ユニットの導入ポイントへ運ぶことができる。この場合、固定された接続で行うことができ、例えば可動又は可撓性の部品は必要とされず、よって集中的な保守を必要とする設備部品もない。この場合、分割装置は、キャリアガス及び装入材料、若しくは代替的に装入材料のみからなる媒体の流れを溶融ユニットの導入ポイントへ運ぶように構成されている。導入ポイントへの個別で独立した供給は必須である。このように、溶融ユニット内の装入材料の望ましい分配をもたらすことが可能であるので、溶融ユニットへの供給ラインの数は、特定の導入の要求によって決めることができる。この場合、溶融ユニット内の装入材料の有利な分配を設定することが既に可能であるので、溶融ユニットの中に少なくとも6つの供給ラインを設けることが好都合であることがわかる。
【0030】
本発明による装置の有利な構成によれば、気体搬送のための装置(3)は、搬送方向から見て略上方に向けられている。これは、溶着若しくはケーキングを回避することを可能とする。
【0031】
本発明による装置の1つの可能な構成によれば、装入材料の気体搬送のための装置は、少なくとも1つのラインを介して処理反応器に接続することができる。接続ラインは、主な利点、すなわち高温の装入材料を搬送するという選択肢によって達成される、装入材料のエネルギー分の溶融工程のための使用、及びこれによる全体としてより効果的な工程を有して、少なくとも部分的に還元された、金属含有装入材料を搬送することを可能としている。溶融ユニットの処理反応器との組み合わせは、エネルギー的に効率的な工程を工程処理のために使用することができるので、本質的に既知の利点、すなわち高温の、例えば予備還元された金属含有装入材料の使用をもたらしている。処理ユニットの特性は、特に金属含有装入物を微細粒の形態で処理するときに、成功裡に、有利に使用することができる。特に、処理反応器において転換された金属含有装入物の溶融ユニットの中への気体搬送のための、装置による処理反応器の溶融ユニットへの接続は、生産工程を実施するための高度に有利な設備を可能にしている。
【0032】
処理反応器への接続のため、処理反応器からのガスを使用して装入材料を搬送することが可能である。処理反応器内の圧力状態のため、処理反応器の工程ガスによる装入材料の搬送を処理反応器内の操業圧力で使用することが可能であり、設備面で簡単で、廉価な解決法が提供されている。
【0033】
装入材料は、装置の中に直接、又は別個の装置によって導入することができ、よって適切な工場設計が工程及び要求に応じて可能である。
【0034】
本発明による装置の特定の構成によれば、特にサイクロンのような分離装置が、装入材料の部分量を部分的なキャリアガス流れから分離する目的で、媒体の少なくとも1つの部分流れ異体して設けられている。媒体の流れを媒体の部分流れに分割することによって、これら部分流れを互いに独立してさらに処理することが可能になる。媒体の部分流れの少なくとも1つに対する分離装置の設置は、装入材料の部分量を提供することを可能とし、この装入材料の部分量は、次いで、必要に応じて溶融ユニットの中への導入のために使用可能である。この明細書において、媒体の個々の部分流れが溶融ユニットの中へ直接導入され、媒体の幾つかの部分流れに対して、キャリアガスが、導入前に分離されることが考えられる。この方法は、例えば、スタック形態の導入を連続的な導入と組み合わせることを可能とし、よって連続的な搬送が幾つかの導入ポイントで行われ、スタック状の導入が別の導入ポイントで行われることを可能としている。サイクロンの使用は、効果があると証明されたコンセプトに基づく有利かつ簡単な設備を作ることを可能としている。
【0035】
本発明による装置の有利な構成によれば、少なくとも1つの分離装置は、ラインによって、導入される装入材料のために溶融ユニットに、適切な場合には、キャリアガス流れを浄化するためのガス処理装置、特に湿式浄化装置に、及び分割装置に接続することができる。ガス処理装置中で分割された部分ガス流れの処理は、キャリアガスが工程全体の中で、または個々の工程段階において再使用されるように処理することができる。処理は、例えばスクラブのような、ダスト及び他の微細粒子を除去する、例えば湿式処理とすることができる。続いて、サイクロンをガス排出ラインを介してガス処理装置に接続することが可能であり、分割された装入材料を、ラインを介して溶融ユニットへ供給することができる。媒体の部分流れは、ラインを介して分割装置に供給される。このことは、全ての接続ラインが、可動部品を有さずに、簡単かつ信頼性のある設備を実質的に構築しているということを意味している。
【0036】
本発明による装置の代替的な構成によれば、媒体の部分流れを制御するための制御バルブは、分離装置とガス処理装置との間のラインに設けられている。キャリアガスを分離装置から除去するためのラインにおける制御バルブは、設備技術の観点から簡単な、媒体の流れ、よって搬送される装入材料の部分量を制御する非常に効果的な方法を提供している。これは、分離装置からガス処理装置へ除去されるキャリアガスの量による、対応する介入による部分搬送量の、媒体の流れに接触させられるいかなるバルブ、若しくは制御要素を有しない、独立した制御を可能にしており、これはまた、このタイプの制御要素に伴う消耗の問題が生じないことを意味している。
【0037】
本発明による装置の1つの特定の構成によれば、ガス処理装置はラインを介して溶融ユニットからの工程ガスの出口ラインへ接続することができ、溶融ユニットからの工程ガスを浄化しているこの接続は、有利に組み合わされたガス処理を可能とし、よって小型の設備をもたらしている。処理残渣を、例えば溶融ユニットに戻すことによって、残渣廃棄材料の発生を回避することができ、よってコストを削減することができる。
【0038】
本発明による装置のさらなる構成によれば、導入装置は貯蔵容器を備え、この貯蔵容器は、分離された装入材料及び/又はその部分量を溶融ユニットに導入するため、及び/又は装入材料の制御された少なくとも1つのバルブにおいて圧力をかけられることができる。装入材料の部分量の個々の搬送のために、部分量をそれぞれの導入ポイントにおいて独立して使用可能とすることができ、溶融ユニットへのスタック状の導入及び連続的な導入を可能にしている。
【0039】
本発明のこの特定の実施形態は、溶融ユニットの中への装入材料の導入を、装入材料の搬送から切り離すことを可能とし、さらなる機能的な選択肢に加えて、大きな信頼性をもまた達成している。圧力を増加する可能性のために、装入材料を搬送するために使用される、又は装入材料と相互作用するすべての装置部品を異なる圧力レベルで個々に操作することが可能である。装入材料の装入の直前に圧力を適用することによって、例えば気体搬送装置及び分流装置をこれらのユニットにとって最適な圧力で操作することができ、気体搬送装置及び分流装置が操作圧力を適用される必要は無い。貯蔵容器中での一時的な貯蔵のために、量に加えて溶融ユニットの中への時間に基づく導入をそれぞれの導入ポイントにおいて正確に適用することもまた可能であり、バルブとの相互作用は、簡単で廉価な設備をもたらすことが可能である。
【0040】
本発明による装置の1つの可能な構成によれば、バルブは、滑り弁又は空気弁、特に自己遮蔽式L型バルブとして設計される。このタイプのバルブは、上記のすべての特定の温度及び摩擦応力が、冶金学的な工場における材料の流れを制御する場合に重要であるので、有利であることが証明された。したがって、これら要求に合致することができる装置を提供することが必要である。滑り弁は、簡単な構造を有し、高い操作上の信頼性を提供するので、制御にとって有利であることを証明した。また、L型バルブもその簡単な構造のために有利であることを証明した。このタイプのバルブは、2重のL形状の搬送チューブを備えている。キャリアガス流れが停止された場合に、装入材料はチューブの中間部分中に残り、自己遮蔽作用を生じる。チューブの中間部分の長さ及びその中に残る装入材料が適切に寸法を決められた場合、効果的な遮蔽作用を達成することができる。簡単な構造は、非常に高いバルブの工程信頼性を生成する。熱応力に対する高い耐性は、この設計のさらなる結果である。
【0041】
本発明による装置の有利な構成は緩衝容器を提供し、緩衝容器には、媒体の流れを受容するために圧力をかけることができ、緩衝容器は気体搬送のための装置に接続することができるとともに、少なくとも2つの導入ポイントにおいて、必要に応じて少なくとも2つのラインを介して、溶融ユニットに接続することもできる。本発明による緩衝容器は、さらなる工程信頼性を付与する。装入材料の搬送は、装入材料の体積のために、溶融ユニットの中への導入から完全に切り離すことが可能である。この場合、緩衝容積は、搬送が失敗した場合でさえ溶融ユニットの十分な供給が可能であるように、十分高く選択される。代替的に、緩衝機能は、装入材料が時々、及び必要に応じてのみ、緩衝容器に搬送されるように使用されることも可能である。少なくとも2つの導入ポイントにおける緩衝容器のラインによる溶融ユニットへの接続は、安定かつ簡単な装置をもたらす。緩衝容器と溶融ユニットとの間に少なくとも6つの接続を有する実施形態は有利であることが証明されており、よって溶融ユニットの局所的に可変な供給が可能である。
【0042】
本発明による装置の有利な構成によれば、導入装置は、ラインを介して緩衝容器に接続することができる貯蔵容器を備え、緩衝容器からのキャリアガスは、貯蔵容器に適用される。
【0043】
緩衝機能に加えて、緩衝容器はまた、分離装置の機能を果たすことができ、よって気体搬送装置によって搬送される媒体の流れは緩衝容器の中に導入することができ、よってキャリアガス流れを分離することができ、装入材料は分離することができるとともに、少なくとも2つの供給ラインを通じて溶融ユニットの中へ導入することができる。装入材料の少なくとも2つの部分量のそれぞれの導入は、貯蔵容器を介して行うことができ、それぞれの場合に貯蔵容器は緩衝容器と溶融ユニット及び関連するバルブとの間に配置され、よって、付加的な貯蔵機能と、緩衝容器からの圧力調整の分離とが可能である。
【0044】
特定の実施形態は、緩衝容器と少なくとも2つの貯蔵容器との間に圧力補償ラインを形成し、よってこれらユニットの間の圧力補償と貯蔵容器中の圧力増加とから、溶融ユニットへの圧力均衡への変化によって、貯蔵容器に供給することが可能である。
【0045】
本発明による装置の特定の実施形態によれば、供給容器及び/又は固定部材を備える少なくとも1つの供給装置は、好ましくは緩衝容器及び/又は導入装置を介して、溶融ユニットの中へ金属含有追加装入物及び/又は添加物を導入するために設けられている。装入材料に加えて、溶融ユニットに工程補助材をさらに供給することが必要である場合が多い。この目的のために専用の装置が設けられ、追加装入物及び/又は添加物の制御された供給を可能にしている。この場合、供給は装入材料とは別々に溶融ユニットの中へ導入されるか、装入材料と一緒に導入することができる。追加装入物及び/又は添加物が溶融ユニットの中へ装入材料とともに導入されることが好ましく、この場合、これら物質は装入材料に、例えば緩衝容器内又は導入装置内で付加される。
【0046】
本発明による装置の1つの可能な構成によれば、溶融ユニット内の装入材料を分配する又は配置するための分流加減装置が、少なくとも1つの導入ポイントに設けられ、この導入ポイントにおいて装入材料とともに必要に応じて追加装入物及び/又は添加物が溶融ユニットに導入される。この特定の装置は、分流加減装置が溶融ユニット内の装入材料の配置の追加的な方法を形成するので、溶融ユニット内への装入材料の目標とされたさらに功を奏する導入を可能としている。使用される分流加減装置は、例えば枢動可能なシュートを含み、装入材料がそれぞれの導入ポイントから分配されることを可能にしている。
【0047】
本発明による装置の追加的な構成によれば、設けられた分割装置は、溶融ユニットの中に装入材料及び、追加装入物及び/又は添加物を分配する又は配置するための動的分配器である。分配器は、供給ラインを介して分離装置に、必要に応じて貯蔵容器に、又は緩衝容器に接続することができ、少なくとも2つのラインを介して溶融ユニットに接続することができる。動的分配器は、能動的分流加減要素によって、溶融ユニットの中への個々の導入ポイントへの、又は緩衝容器若しくは代替的に貯蔵容器への個々の供給を可能にしている。動的分配器は、例えばシュート及び複数の排出ラインのような可動分流加減装置に基づいており、装入材料の分割と、別個の導入ポイントを介しての独立した供給とのさらなる方法を構成している。
【0048】
本発明による装置の1つの可能な構成によれば、圧力をかけることができる少なくとも1つの添加装置、特に添加容器と、装入材料をキャリアガス流れの中に連続的に若しくはスタック状で導入するための少なくとも1つのバルブとが、処理反応器と気体搬送のための装置との間に設けられている。装入材料の気体搬送のための装置への直接的及び連続した添加に加えて、これが、圧力をかけることに特化することができる専用の装置によって効果をもたらすということが有利に証明された。例えば、処理反応器と気体搬送のための装置との間の異なる圧力レベルを補償することが、このように可能である。1つの特定の構成は、少なくとも1つの添加容器と、気体搬送装置の中への挿入材料の制御された添加のためのバルブとを提供している。また、これら装置は、装入材料の突然の添加をも可能とし、よって少量の装入材料でさえ搬送することができる。さらに、これはスタック状の導入による非常に正確な添加を可能としている。
【0049】
本発明による装置の有利な構成によれば、搬送装置、特にコンベア・スクリュー、及び/又は排出装置が、バルブの代わりに設けられている。添加容器から気体搬送装置への排出は、コンベア・スクリューによってもたらされ、信頼性のある廉価な装置をもたらしている。コンベア・スクリューは、装入材料の連続的添加に対して特に好適である。水流ポンプの原理と同様の排出装置の使用は、装入材料をキャリアガス流れの中に導入させ、キャリアガス流れの吸入作用によって動かす。これは、気まぐれな作動に対する対策及び装入材料の添加のための開閉装置を除去している。また、これは消耗に対する有利な解決法を提供している。
【0050】
本発明による装置のさらなる構成によれば、少なくとも1つの添加装置と圧力を増加させるための上流の容器とが設けられ、装入材料の固定形式の供給と、圧力の増加を可能にしている。この構成は、供給装置及び容器が一緒に同様に固定されるように操作されることを可能にしている。上部容器が充填された後に、上部容器はバルブによって処理反応器から取り外され、装入材料は添加容器の中に導入される。バルブによって2つの容器が取り外された後であって、好適な圧力の調整後に、気体搬送装置への添加を行うことが可能である。
【0051】
本発明による装置の1つの構成によれば、平行に接続された少なくとも2つの添加装置が、添加装置の交互に行われる充填及び排出のために設けられている。この構成は、装入材料の連続的な添加が添加容器の交互に行われる充填と排出とによって実施することができるので、連続的な供給に対して特に有利である。
【0052】
本発明による装置の代替的な構成によれば、気体搬送のための装置は、さらなるキャリアガスのための少なくとも1つの供給ラインを有している。特に、追加のキャリアガスを、工程ガスが十分な量又は質で使用することができない工程中に提供することは有利である。この場合、追加のキャリアガスは、外部ガス源又は供給ネットワークから取って、気体搬送装置へ供給することができる。これは、気体搬送装置への供給ラインによって実現される。
【0053】
本発明は、添付の図面を参照しつつ、可能性のある有利な実施形態に基づいて、以下に詳細に説明されている。
【0054】
図1は、本発明の可能な構成を図示している。装入材料は、処理反応器1中で少なくとも部分的に還元されて、添加装置2を介して気体搬送装置3に供給されている。添加装置2は、2つの添加容器4a、及び4bを備え、これら容器はライン5を介して処理反応器に接続されているとともに、ライン6を介して互いに接続されている。バルブ7は2つの添加容器4a、4bを分離するために設けられている。自己遮蔽L型バルブとして設計されているバルブ8は、気体搬送装置3からの分離のために設けられている。キャリアガスのための供給ライン9は、バルブ8に設けられている。2つの添加容器4a及び4bは、ライン9aを介して、キャリアガスからの圧力の適用を受けている。気体搬送装置3は分流装置10に接続されており、この分流装置10は、媒体の流れを、媒体の部分流れに分割することを可能にしている。
【0055】
ライン11の数は工程要求に従って選択することができ、たとえ6つのライン11であっても溶融ユニット12の有利な供給を可能にしている。分割装置は、ライン11を介してそれぞれの場合に分離装置13に接続され、この分離装置はキャリアガスを装入材料から分離している。ラインを介して、装入材料は、それぞれの場合に貯蔵容器15及びバルブ16を備えている導入装置14を通じて、溶融ユニット12の中に導入されている。複数の導入ポイントにおける導入によって、溶融ユニット12の中の装入材料12aの有利な分配が達成されている。12aは、押し固められた装入材料を有する位置を示しており、その間の領域は、例えば炭素含有装入物又は物質の混合物のような他の材料で充填されている。バルブ16は、自己遮蔽L型バルブとして有利に設計することができる。分離装置13は、バルブ18を含むライン17を介して、溶融ユニット12からの工程ガスを排出するためのライン19に接続されている。ライン20を介して、キャリアガスと、溶融ユニット12からの工程ガスとは、ガス処理装置21に一緒に供給されている。固形分はサイクロン22中で分離され、貯蔵容器23を介して溶融ユニットに供給されている。浄化されたガスは、ライン24を介して処理反応器1の中へ運ばれている。処理反応器1は、工程ガスを排出するためのライン25を有している。
【0056】
図2は、添加装置2の変型を示しており、ここではネジコンベア26がバルブの代わりに設けられている。このコンベアは、装入材料の制御された排出のために使用されており、装入材料は排出装置27によってキャリアガス流れの中に導入されている。
【0057】
図3は、添加装置2の有利な構成を示し、ここでは、2つの添加容器4a及び4bが互いに平行に配置されている。2つの添加容器4a及び4bは、供給ラインを介して装入材料で交互に充填されており、供給ラインは、関連するバルブ28及び29を有する2つの接続ライン26及び27に分岐されている。これは、供給材料の気体搬送装置3への連続的な添加を可能にしている。キャリアガス流れへの添加は、例えばねじコンベア30及び31によってもたらされている。
【0058】
図4は、処理反応器1から分流装置10への装入材料の直接搬送を図示している。追加的なキャリアガスは、供給ライン32を介して気体搬送装置3の中に導入することができる。気体搬送装置は、バルブ33によって処理反応器1から分離することができ、よって搬送はこのように制御することができる。分離装置13において引き抜かれたキャリアガスは湿式スクラビング装置34に供給され、浄化されたガス及び固形分又はスラリーは、ライン35及び36をそれぞれ介して工程から排出されている。
【0059】
図5は、本発明の特定の構成を示し、ここでは緩衝容器37が設けられている。緩衝器としての機能に加え、この緩衝容器はまた、分割装置としても作用し、よって媒体の流れは、キャリアガス流れの先立った分割を有せずに、気体搬送装置を介して供給される。このときこの分割は、緩衝容器37の中への導入後に行われ、緩衝容器の下部は、装入材料が部分量に分割されるように形成されている。挿入材料は、それぞれの場合において貯蔵容器15と、それぞれの場合において2つのバルブ16及び38とを介して導入され、溶融ユニットに面するバルブ16は自己遮蔽L型バルブ16aとして、又は滑り弁16bとして設計することができる。キャリアガスと工程ガスとは、キャリアガス排出ライン39及び溶融ユニット12から工程ガスを排出するためのライン19を介して、ガス処理装置へ供給されている。浄化されたガス混合物は、ライン24を介して処理反応器1へ供給されている。供給容器41、固定部材43、及び関連するバルブ42及び44を供える供給装置40は、追加装入物又は添加物の使用のために設けられている。したがって、追加装入物又は添加物は、装入材料が導入される前に挿入材料と混合することができる。また、溶融ユニットの中への別々の導入を有する実施形態も可能である。
【0060】
図6は、図5の変型を示し、装入材料は、処理反応器1からの工程ガス及び任意に追加のキャリアガスによって操作される気体搬送装置3を使用して、緩衝容器37の中に搬送されている。緩衝容器は溶融ユニットより低い圧力で操作されているので、装入材料は、溶融ユニット12の中に導入される前に、圧力の適用を受ける必要がある。これは、ここには圧力増加装置が詳細に図示されていないが、貯蔵容器15の中で行われる。貯蔵容器は、充填された後に、ライン45を介してキャリアガスで作用されることができ、次いで圧力が再度開放され、よって装入材料を再び充填されることができる。緩衝容器から抜き出されたキャリアガスは、湿式スクラビング装置34内で処理され、浄化されたガス及び、固形分又はスラリーはライン35及び36を介してそれぞれ工程から排出される。
【0061】
図7は、装入材料を溶融ユニット12の中へ導入するための特定の分流加減装置46を図示している。この分流加減装置は、溶融ユニット12中の装入材料のさらなる配置を可能としている。
【0062】
図8によれば、中央動的分配器47が設けられ、この分配器はライン48を介して導入ポイントに接続され、貯蔵容器15を介して装入材料を供給されている。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】添加装置と、分割装置及び貯蔵容器と、分離装置と、ガス処理装置とを有する、本発明による装置の図である。
【図2】排出装置を有する添加装置の図である。
【図3】平行な添加装置を有する添加装置の図である。
【図4】工程ガスによる直接搬送を示す図である。
【図5】緩衝容器を有する構成を示す図である。
【図6】図5に示した実施形態の代替的な構成を示す図である。
【図7】分流加減装置を有する実施形態を示す図である。
【図8】動的分離装置を有する実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1・・・処理反応器
2、4a、4b、9a、26、27、28、29、30、31・・・添加装置
3・・・気体搬送のための装置
7、16、16a、16b、38・・・バルブ
10・・・分割装置
11、17、24、48・・・ライン
12・・・溶融ユニット
13・・・分離装置
15・・・貯蔵容器
16a、16b、48・・・導入装置
18・・・制御バルブ
21、22、23・・・ガス処理装置
26・・・コンベア・スクリュー
27・・・排出装置
32・・・供給ライン
37・・・緩衝容器
41、42、43、44・・・供給装置
42・・・固定部材
46・・・分流加減装置
47・・・分配装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製品及び/又は1次金属製品、特に銑鉄製品及び/又は1次銑鉄製品を生産する工程であって、少なくとも部分的に還元された金属含有装入材料、特に微細粒子形態の金属含有装入材料が、前記装入材料とキャリアガスの流れとから形成された媒体の流れの形態のキャリアガス流れによる気体搬送を使用して、溶融ユニット、特に溶融ガス化炉の中にさらなる処理のために導入される工程において、
前記装入材料は、前記キャリアガス流れが分離された後に導入され、
前記装入材料は少なくとも2つの導入ポイントにおいて部分量の形態で別々に導入され、
前記装入材料の部分量は、互いに独立して、連続的に又はスタック形態で導入されることを特徴とする工程。
【請求項2】
前記キャリアガス流れが分離される前に、前記媒体の流れが媒体の少なくとも2つの部分流れに分割され、前記キャリアガスの部分流れはそれぞれ分離され、前記装入材料の部分量が導入されることを特徴とする請求項1に記載の工程。
【請求項3】
前記装入材料を搬送するために使用される前記キャリアガスは、工程内ガス、特に前記溶融ユニットからの工程ガスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の工程。
【請求項4】
前記装入材料を搬送するために使用される前記キャリアガスは、工程外ガス、特に窒素であることを特徴とする請求項1又は2に記載の工程。
【請求項5】
前記装入材料を搬送するために使用される前記キャリアガスは、前記工程内ガス及びさらなるキャリアガスを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の工程。
【請求項6】
分離された前記キャリアガス流れ又はガス浄化後の少なくとも部分的キャリアガス流れは、必要に応じて前記溶融ユニットからの浄化された工程ガスとともに、処理反応器の中へ導入されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の工程。
【請求項7】
前記装入材料の前記部分量の制御された前記導入は、分離された前記部分的キャリアガス流れの目標とされた除去によってもたらされることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の工程。
【請求項8】
前記装入材料又は前記装入材料の部分量は、前記溶融ユニットの中へ導入される前に、貯蔵容器中に一時的に貯蔵されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の工程。
【請求項9】
前記装入材料又は前記装入材料の部分量は、圧力の作用に供せられることを特徴とする請求項8に記載の工程。
【請求項10】
少なくとも1つの金属含有追加装入物及び/または少なくとも1つの添加物が、前記装入材料に加えて前記溶融ユニットの中へ導入されることを特徴とする請求項1〜9に記載のいずれか一項に記載の工程。
【請求項11】
金属製品及び/又は1次金属製品、特に銑鉄製品及び/又は1次銑鉄製品を金属含有装入材料、特に微細粒子形態の金属含有装入材料から生産するための装置であって、前記装入材料のさらなる処理のための溶融ユニット(12)、特に溶融ガス化炉を有し、キャリアガス流れによる前記装入材料の気体搬送のための装置(3)を有する装置において、
前記キャリアガス流れを分離するための少なくとも1つの分離装置(13)と、
前記装入材料を少なくとも2つの部分量に分けるための分割装置(10)と、
前記溶融ユニット(12)の中への前記装入材料の制御された導入のための導入装置(15、16a、16b、48)と、
が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項12】
前記分割装置(10)は、前記装入材料と前記キャリアガス流れとから形成された媒体の流れを、前記装入材料の部分量と部分的キャリア流れとからそれぞれ形成される媒体の少なくとも2つの部分流れに分けるために好適であることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記分割装置(10)は、ライン(11)を介して、前記装入材料を前記気体搬送するための装置(3)に接続することができ、及び/又は少なくとも2つの、特に6つのラインを介して、前記溶融ユニット(12)に接続することができることを特徴とする請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
前記装入材料を前記気体搬送するための装置(3)は、少なくとも1つのライン(24)を介して処理反応器(1)に接続することができることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記気体搬送のための装置(3)は、搬送方向から見て、略上方に向けられていることを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記分離装置(13)、特にサイクロンは、前記装入材料の部分量を前記部分的なキャリアガス流れから分離する目的で、前記媒体の部分流れの少なくとも1つに対して設けられていることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの分離装置(13)は、ラインによって、前記装入材料を導入するための前記溶融ユニット(12)へ、必要に応じて前記キャリアガス流れを浄化するための前記ガス処理装置(21)、特に湿式浄化装置へ、及び前記分割装置(10)へ接続することができることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記分離装置(13)と前記ガス浄化装置(21、22、23)との間のライン(17)は、前記媒体の部分流れを制御するための制御バルブ(18)を有していることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記ガス処理装置(21、22、23)は、ラインを介して前記溶融ユニットからの工程ガス出口ラインに接続することができ、前記溶融ユニットからの工程ガスを浄化していることを特徴とする請求項17又は18に記載の装置。
【請求項20】
導入装置は貯蔵容器(15)を備え、該貯蔵容器は、分離された装入材料、及び/又は装入材料の部分量を、溶融ユニットの中に装入するため、及び/又は装入材料の制御された導入のための少なくとも2つのバルブ(16、16a、16b、38)において、圧力の適用を受けることができることを特徴とする請求項11〜19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記バルブ(16、16a、16b、38)は、滑り弁又は空気バルブ、特に自己遮蔽式L型バルブであることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
圧力を適用することができる緩衝容器(37)が前記媒体の流れを収容するために設けられ、前記緩衝容器は前記空気搬送のための装置(3)に接続することができるとともに、必要に応じてラインを介して、少なくとも2つの導入ポイントにおいて前記溶融ユニット(12)に接続することができることを特徴とする請求項11〜21に記載の装置。
【請求項23】
導入装置は貯蔵容器(15)を備え、該貯蔵容器は、ラインを介して前記緩衝容器(37)に接続することができ、前記緩衝容器(37)からのキャリアガスを前記貯蔵容器(15)に適用することが可能であることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
供給容器(41)及び/又は固定部材(42)を備える少なくとも1つの供給装置(41、42、43、44)が、金属含有追加装入物及び/または添加物を、好ましくは前記緩衝容器(37)及び/又は前記導入装置を介して前記溶融ユニットの中に導入するために設けられていることを特徴とする請求項11〜23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記溶融ユニット(12)中の前記装入材料を分配又は配置するための分流加減装置(46)が少なくとも1つの前記導入ポイントに設けられ、該導入ポイントにおいて、前記装入材料及び必要に応じて追加装入物及び/又は添加物が前記溶融ユニット(12)の中に導入されていることを特徴とする請求項11〜24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
設けられた前記分配装置は、前記溶融ユニット内の前記装入材料及び、追加装入物及び/又は添加物を分配する又は配置するための動的分配装置(47)であり、前記分配装置は供給ラインを介して、分離装置(13)、必要に応じて前記貯蔵容器(15)又は緩衝容器(37)に接続することができるとともに、少なくとも2つのライン(48)を介して前記溶融ユニットに接続することができることを特徴とする請求項11〜25に記載の装置。
【請求項27】
圧力の適用を受けることができる少なくとも1つの添加装置、特に添加容器(4b)と、前記キャリアガス流れの中への前記装入材料の連続的な、又はスタック状の導入のための少なくとも1つのバルブ(7)とが、前記処理反応器(1)と前記気体搬送のための装置(3)との間に設けられていることを特徴とする請求項14〜26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
搬送装置、特にコンベア・スクリュー(26)及び/又は排出装置(27)がバルブの代わりに設けられていることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項29】
少なくとも1つの添加装置(2)及び圧力を増加するための上流容器(4a)が設けられ、装入材料のロック状の供給と、圧力の増加とを可能とされていることを特徴とする請求項27又は28に記載の装置。
【請求項30】
平行に接続された、少なくとも2つの添加装置(4a、4b、9a、26、27、28、29、30、31)が、前記添加装置の交互の充填と排出とのために設けられていることを特徴とする請求項27〜29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記機体搬送のための装置は、更なるキャリアガスのための少なくとも1つの供給ライン(32)を有していることを特徴とする請求項11に記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2008−525632(P2008−525632A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547236(P2007−547236)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【国際出願番号】PCT/EP2005/013042
【国際公開番号】WO2006/072308
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(301041586)シーメンス・ファオアーイー・メタルズ・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー・ウント・コ (41)
【出願人】(507211967)
【Fターム(参考)】