説明

金属検出装置及び金属検出方法

【課題】専用の測定器を用いることなく外部ノイズの状況を判定することができる金属検出装置及び金属検出方法を提供する。
【解決手段】被検査物品が存在しない状態で、送信コイル15を所定の状態に制御し、受信コイル16,17で検出される磁束に基づいて外部ノイズの状況を判定する外部ノイズ判定手段32を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品への金属の混入を検出する金属検出装置及び金属検出方法に関し、金属検出の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来より、食料品等の物品への金属の混入を検査する金属検出装置が用いられているが、この金属検出装置は、例えば、所定周波数の磁束を発生させる磁束発生手段と、該磁束発生手段が発生する磁束を検出する磁束検出手段と、前記磁束発生手段が発生する磁束中を被検査物品を通過させたときの磁束検出手段の磁束の検出結果に基づいて、該物品中への金属の混入の有無を判定する混入判定手段とで構成される。その場合に、前記混入判定手段は、例えば、磁束検出手段で検出された磁束の変化が所定の条件に一致した場合に被検査物品中に金属が混入していると判定するように構成される。
【0003】
ところで、食料品の被検査物品中には食品成分としての水分等の導電性成分が含まれており、該導電性成分の状態や量によっては異物としての金属が混入していると誤判定される虞があり、この被検査物品中の導電性成分による誤判定を回避可能な金属検出装置として、例えば特許文献1に記載のものがある。
【0004】
すなわち、この金属検出装置は、被検査物品中の導電性成分による磁束検出手段で検出される磁束への影響が該磁束の周波数によって変化する点を利用したものであり、磁束発生手段で発生させる磁束の周波数を段階的に変更可能に構成すると共に、種類の異なる被検査物品毎に、図8に示すように、磁束発生手段から異なる周波数(F1〜F5)の磁束を順次発生させて磁束検出手段で各周波数毎に磁束の強さを検出し、これらの周波数のうち検出された強さが最も小さい周波数(図8の場合はF3)を混入検査時に磁束発生手段が発生する周波数として設定するものである。このように設定された周波数で混入検査を行えば、金属が含まれた物品のときに検出される強さと、被検査物品中の導電性成分により検出される強さとの差が最も大きくなるので、被検査物品中の導電性成分による誤判定を抑制することができるようになる。
【0005】
被検査物品に含まれている導電性成分の他に、誤判定の原因として外部ノイズの問題がある。例えば、金属検出装置の磁束検出手段に外部振動等が加わった場合、磁束検出手段で検出される磁束の強さが該振動により変動して、つまり振動による外部ノイズが発生して誤判定を生じる虞があり、これによる誤判定を防止可能な金属検出装置として、例えば特許文献2に記載のものがある。
【0006】
すなわち、この金属検出装置は、外部振動時に検出される磁束の周波数成分のピークを示す周波数領域と、金属が含まれた物品について検出される磁束の周波数成分のピークを示す周波数領域とが異なることを利用したもので、予め、金属を混入させた物品について、振動のない状態で磁束発生手段から磁束を発生させて磁束検出手段により磁束を検出し、この検出された磁束の周波数成分を解析して記憶しておくと共に、本検査では、被検査物品毎に磁束検出手段により検出される磁束の周波数成分の解析を行い、この周波数成分と、前記記憶されている金属を混入させた物品についての周波数成分とを比較する。具体的には、両周波数成分の同じ周波数毎に差分をとり、全周波数領域において差がほとんどない場合は混入された金属によるものと判定し、高い周波数側に大きな差がある場合は振動によるものと判定するものである。
【0007】
【特許文献1】特開平05−232248号公報
【特許文献2】特開平03−279888号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、磁束検出手段で検出される磁束に乱れを生じさせて混入判定で誤判定を生じさせる虞がある外部ノイズとしては、前記特許文献2に記載の振動によるものの他にも種々のものが存在するが、特許文献1に記載の金属検出装置では、物品自身の特性による磁束への影響については考慮されているものの、外部ノイズによる影響については一切考慮されていないので、外部ノイズが発生した場合混入判定に悪影響を生じる虞がある。また、特許文献2に記載の金属検出装置では、振動による外部ノイズによる影響については考慮されているものの、それ以外の外部ノイズによる影響については一切考慮されていないので、それ以外の外部ノイズが発生した場合混入判定に悪影響を生じる虞がある。
【0009】
この場合、外部ノイズの状況をできるだけ早く判定して対策を講じる必要があるが、これには専用の測定器が必要となる。
【0010】
そこで、本発明は、専用の測定器を用いることなく外部ノイズの状況を判定することができる金属検出装置及び金属検出方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
【0012】
まず、本願の請求項1に記載の発明は、所定周波数の磁束を発生可能な磁束発生手段と、該磁束発生手段が発生する磁束を検出する磁束検出手段と、前記磁束発生手段が発生する磁束中を被検査物品を通過させたときの磁束検出手段の検出結果に基づいて該物品中への金属の混入有無を判定する混入判定手段とが備えられた金属検出装置であって、被検査物品が存在しない状態で、前記磁束発生手段を所定の状態に制御し、前記磁束検出手段で検出される磁束に基づいて外部ノイズの状況を判定する外部ノイズ判定手段が備えられていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の金属検出装置において、前記外部ノイズ判定手段が外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させない状態であることを特徴とする。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の金属検出装置において、前記外部ノイズ判定手段が外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させる状態であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1に記載の金属検出装置において、前記外部ノイズ判定手段が外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させない状態と、磁束を発生させる状態との両方であることを特徴とする。
【0016】
そして、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の金属検出装置において、前記磁束検出手段で検出された磁束の周波数成分を解析する周波数成分解析手段が備えられていることを特徴とする。
【0017】
さらに、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の金属検出装置において、前記磁束発生手段は、発生する磁束の所定周波数として複数の異なる周波数が設定可能とされており、前記外部ノイズ判定手段は、前記複数の異なる周波数毎に外部ノイズの状況を判定し、混入判定に対する外部ノイズによる影響が少ない周波数を判断することを特徴とする。
【0018】
そして、請求項7に記載の発明は、前記請求項6に記載の金属検出装置において、前記外部ノイズ判定手段で判断された外部ノイズによる影響が少ない周波数を、前記磁束発生手段が混入判定に際して発生する周波数として設定する周波数設定手段が備えられていることを特徴とする。
【0019】
そして、請求項8に記載の発明は、前記請求項1から請求項7のいずれかに記載の金属検出装置において、前記磁束発生手段が発生する磁束中を被検査物品が通過中か否かを判断する検査状態判断手段が備えられており、前記ノイズ判定手段は、前記検査状態判断手段で被検査物品が通過中でないと判断されたときに、外部ノイズの状況の判定を行うことを特徴とする。
【0020】
また、請求項9に記載の発明は、磁束発生手段が発生する所定周波数の磁束中を被検査物品を通過させたときの磁束検出手段の検出結果に基づいて該物品中への金属の混入有無を判定する金属検出方法であって、被検査物品が存在しない状態で、前記磁束発生手段を所定の状態に制御し、前記磁束検出手段で検出される磁束に基づいて外部ノイズの状況を判定することを特徴とする。
【0021】
また、請求項10に記載の発明は、前記請求項9に記載の金属検出方法において、外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させない状態であることを特徴とする。
【0022】
また、請求項11に記載の発明は、前記請求項9に記載の金属検出方法において、外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させる状態であることを特徴とする。
【0023】
また、請求項12に記載の発明は、前記請求項9に記載の金属検出方法において、外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させない状態と、磁束を発生させる状態との両方であることを特徴とする。
【0024】
また、請求項13に記載の発明は、前記請求項9から請求項12に記載の金属検出方法において、前記磁束検出手段で検出された磁束の周波数成分を解析することを特徴とする。
【0025】
また、請求項14に記載の発明は、前記請求項9から請求項13のいずれかに記載の金属検出方法において、前記磁束発生手段は、発生する磁束の所定周波数として複数の異なる周波数が設定可能とされており、前記複数の異なる周波数毎に外部ノイズの状況を判定し、混入判定に対する外部ノイズによる影響が少ない周波数を判断することを特徴とする。
【0026】
また、請求項15に記載の発明は、前記請求項14に記載の金属検出方法において、前記外部ノイズによる影響が少ない周波数を、前記磁束発生手段が混入判定に際して発生する周波数として設定することを特徴とする。
【0027】
また、請求項16に記載の発明は、前記請求項9から請求項15のいずれかに記載の金属検出方法において、前記磁束発生手段が発生する磁束中を被検査物品が通過中か否かを判断し、被検査物品が通過中でないと判断されたときに、外部ノイズの状況の判定を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
次に、本発明の効果について説明する。
【0029】
まず、請求項1に記載の発明によれば、被検査物品が存在しない状態のとき、すなわち被検査部物品による磁束への影響がないときに、適宜、磁束検出手段で検出される磁束に基づいて、専用の測定器等を用いることなく、外部ノイズの状況を判定することができる。例えば、磁束発生手段の所定の状態を磁束を発生させない状態に制御した場合、外部ノイズが存在していないときには磁束検出手段では何も検出されないはずであるが、例えば他の装置類から発生した外部ノイズ(外部発生ノイズ)が存在していると、磁束検出手段で外部ノイズの磁束が検出されることとなる。つまり、磁束発生手段の所定の状態を磁束を発生させない状態に制御することにより、磁束検出手段で検出される磁束に基づいて外部ノイズ(外部発生ノイズ)が存在しているか否か等の状況を判定することができる。
【0030】
一方、磁束発生手段の所定の状態を磁束を発生させる状態に制御した場合、本来磁束検出手段では磁束検出手段と磁束発生手段との位置関係等に応じた所定の強さの磁束が検出されるはずであるが、該磁束発生手段で発生した磁束の影響を受けやすい金属部材等が当該金属装置周辺に存在していると、磁束分布が変化し、前記所定の強さとは異なる強さの磁束が検出されることとなる。また、前述の外部発生ノイズが存在していると、前記所定の強さに外部発生ノイズ分を加えた強さの磁束が検出されることとなる。つまり、磁束発生手段の所定の状態を磁束を発生させる状態に制御することにより、磁束検出手段で検出される磁束に基づいて、磁束発生手段で発生した磁束の影響等により発生する外部ノイズ(外部起因ノイズ)や他の装置類が発生する外部ノイズ(外部発生ノイズ)が存在しているか否か等の状況を判定することができる。
【0031】
また、磁束発生手段の所定の状態を磁束を発生させない状態と、磁束を発生させる状態との両方に制御すれば、外部ノイズの状況をさらに細かく判定することができるが、これについては、請求項4の効果において説明する。
【0032】
また、請求項2に記載の発明によれば、ノイズ判定手段が外部ノイズを判定する際の磁束発生手段の所定の状態は磁束を発生させない状態であるので、請求項1の効果でも説明したように、他の装置類が発生している外部ノイズ、例えば、電気機器類が発生する電磁ノイズや電源ノイズ等(外部発生ノイズ)の状況を判定することができる。
【0033】
また、請求項3に記載の発明によれば、ノイズ判定手段が外部ノイズを判定する際の磁束発生手段の所定の状態は磁束を発生させる状態であるので、請求項1の効果でも説明したように、磁束発生手段で発生した磁束の影響等により発生する外部ノイズ(外部起因ノイズ)、及び他の装置類が発生する外部ノイズ(外部発生ノイズ)の両方の状況を判定することができる。特に、実際の検査環境では、磁束発生手段が発生する磁束により、当該装置周辺の金属材が移動したり、針金等が閉ループとなったり開ループとなったりすること、つまり金属検出装置周辺の金属の配置等が変わり、これが磁束分布の変化を引き起こして外部ノイズ(外部起因ノイズ)として作用する場合があるが、本発明によれば、この外部起因ノイズを含めた状況を判定することができる。
【0034】
また、請求項4に記載の発明によれば、外部ノイズが、外部発生ノイズか外部起因ノイズかの切り分けが可能となる。例えば、磁束発生手段が磁束を発生させていない状態(第1の状態)のときに磁束検出手段で磁束が検出され、かつ、磁束発生手段が磁束を発生させた状態(第2の状態)のときに磁束検出手段で検出された磁束の強さが、磁束検出手段と磁束発生手段との位置関係等に応じた前記所定の強さに、前記第1の状態のときに検出された磁束の強さを加えた強さである場合は、外部発生ノイズが存在していると判定できる。また、第1の状態のときには磁束検出手段により磁束が検出されないが、第2の状態のときに磁束検出手段で検出された磁束の強さが、前記所定の強さから乖離している場合は、外部起因ノイズが存在していると判定できる。
【0035】
また、請求項5に記載の発明によれば、磁束検出手段で検出された磁束の周波数成分が解析されるので、外部ノイズの状況をより詳しく判断することができる。例えば、ピークの存在位置等から外部ノイズの発生源等を特定しやすくなる。
【0036】
また、請求項6に記載の発明によれば、前記磁束発生手段が発生する磁束の所定周波数として、複数の異なる周波数が設定可能とされている場合に、前記複数の異なる周波数毎に外部ノイズが判定され、混入判定に対する外部ノイズによる影響が少ない周波数が判断されるので、外部ノイズによる影響が少ない周波数で混入判定を行うことができる。
【0037】
また、請求項7に記載の発明によれば、前記外部ノイズ判定手段で判断された外部ノイズによる影響が少ない周波数が、前記磁束発生手段が混入判定に際して発生する周波数として自動的に設定されることとなる。つまり外部ノイズが存在する場合でも、その影響が少ない周波数に自動的に変更されるので、混入判定における誤判定が効果的に防止されることとなる。
【0038】
そして、請求項8に記載の発明によれば、例えば、被検査物品が磁束発生手段が発生している磁束を通過中でないと判断されたとき、例えば、装置始動後で被検査物品を供給する前や全被検査物品の検査の終了後、あるいは、一物品の検査終了後次の物品が搬送されてくるまでの間に、自動的に、外部ノイズの状況が判定されることとなる。したがって、外部ノイズが突然発生した場合や、外部ノイズの周波数が変化した場合でも、外部ノイズによる影響が少ない周波数で精度良く混入判定を行なうことができる。
【0039】
また、請求項9から請求項16に記載の発明によれば、請求項1から請求項8と同様の作用効果が得られることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0041】
まず、第1の実施の形態について説明すると、図1に示すように、本実施の形態に係る金属検出装置1は、基準信号発生器11から出力される所定周波数fo の矩形波の基準信号を、分周比可変の分周器12で分周し、その分周出力を通過中心周波数可変のフィルタ13によって正弦波に変換して、電力増幅器14へ入力し、その増幅出力によって送信コイル15を励磁して、被検査物品の通過経路Cに、交番磁束を発生可能に構成されている。なお、分周器12の分周比及びフィルタ13の通過中心周波数は、後述する周波数位相記憶手段25から出力される設定信号によって設定される。
【0042】
搬送路Cに沿って並んだ2つの受信コイル16、17は、送信コイル15から発生する交番磁束を等しく受けるように配置されている。
【0043】
受信コイル16、17の誘起信号の不平衡出力は、差動増幅器18を介して検波回路19へ出力される。
【0044】
分周器12からの矩形波信号は、移相器20で所定位相遅延されて検波回路19へ入力されており、検波回路28は、この矩形波信号によって不平衡出力を同期検波する。なお、移相器20による位相遅延量は、後述する周波数位相記憶手段25から出力される設定信号によって設定される。
【0045】
検波回路19の出力信号は、帯域可変形のLPF(低域通過フィルタ)21によって、搬送波成分(分周器12の出力周波数成分)が除去され、A/D変換器22に入力される。
【0046】
A/D変換器22は、検波出力を高速にサンプリングして、各サンプリング値に対応したディジタル信号を出力する。
【0047】
混入判定手段23は、このディジタル化された検波出力と基準値とを比較して、被検査物品に金属が混入しているか否かを判定する。
【0048】
また、この金属検出装置1には、被検査物品を指定するための物品指定手段24が備えられており、該部物品指定手段24は、指定された物品コードに対応する信号を出力する。なお、物品指定手段24は、物品コードを指定可能なキーボードや、タッチパネル等により構成されている。
【0049】
周波数位相記憶手段25は、図2に示すように、物品コードにより指定された被検査物品毎に、混入検査を行うのに最適な磁束の周波数および検波位相に対応する分周比Nのデータ及び位相遅延量φのデータを記憶しており、物品指定手段25から物品コードが入力されると、該物品コードに対応する分周比N及び位相遅延量φを読出し、分周器12、移相器20、フィルタ13、及びLPF21へ、読み出した分周比N及び位相遅延量φに対応する設定信号を出力する。なお、本金属検出装置1では、280kHz,290kHz,300kHz,310kHz,320kHzの5つの周波数のうちいずれか1つの周波数の磁束を被検査物品毎に選択して出力可能とされており、周波数位相記憶手段25には、被検査物毎にいずれかの周波数に対応する分周比Nのデータが記憶されている。
【0050】
ここで、本実施の形態に係る金属検出装置1には、基準信号発生器11からの基準信号の発生を一時的に停止させるための基準信号操作手段31が備えられている。この基準信号操作手段31は、非操作時においては、基準信号発生器11に基準信号発生信号(以下、適宜、ON信号)を出力し、操作されると、基準信号発生器11に基準信号発生停止信号(以下、OFF信号という)を所定時間出力した後、基準信号発生信号(ON信号)を再度出力するように構成されている。そして、基準信号発生器11は、基準信号操作手段11からON信号が入力されているときには、基準信号を発生し、OFF信号が入力されているときには、基準信号の発生を停止するようになっている。ここで、基準信号操作手段31の操作部としては、例えば押しボタンスイッチ等を利用可能である。
【0051】
また、A/D変換器22の下流側には、該A/D変換器22の検波出力に基づいて外部ノイズの状況を判定する外部ノイズ判定手段32が備えられている。該判定手段32には、前記検波出力に加え、基準信号操作手段31からのON,OFF信号が入力されようになっている。
【0052】
次に、この金属検出装置1の外部ノイズ判定手段32による外部ノイズ判定動作を図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0053】
すなわち、基準信号操作手段31が操作されると(ステップS1)、基準信号操作手段31からOFF信号が基準信号発生器11に出力され、その結果、基準信号発生11からの基準信号の発生が所定時間停止する(ステップS2)。すなわち、送信コイル15からの磁束の発生が所定時間停止する。また、前記OFF信号は外部ノイズ判定手段32にも出力され、外部ノイズ判定手段32は、これをトリガとしてこのときのA/D変換器22からの検波出力をXとして記憶する(ステップS3)。そして、所定時間経過すると、基準信号操作手段31からON信号が基準信号発生器11に再度出力され、その結果、基準信号発生11からの基準信号の発生が再開する(ステップS4)。すなわち、送信コイル15からの磁束の発生が再開する。また、前記ON信号は外部ノイズ判定手段32にも出力され、外部ノイズ判定手段32は、これをトリガとしてこのときのA/D変換器22からの検波出力をYとして記憶する(ステップS5)。
【0054】
そして、この検波出力X,Yに基づいて、外部ノイズ判定手段32は、外部ノイズの状況を判定し、判定結果を出力する(ステップS6〜S14)。
【0055】
詳しくは、外部ノイズ判定手段32は、磁束を発生させていないときの検波出力Xが所定値α未満か否かを判断する(ステップS6)。ここで、所定値αは、周囲に磁束が全く存在していないときに(A/D変換器22から出力される検波出力(すなわち熱雑音レベル)よりも若干大きい程度の値である。そして、磁束を発生させていないときの検波出力Xが所定値α未満のときは、外部発生ノイズなしと判定し(ステップS7)、所定値α未満でないときは、外部発生ノイズありと判定する(ステップS8)。
【0056】
これは、基準信号操作手段31からOFF信号が入力されているとき、すなわち送信コイル15から磁束が発生していないときには、本来、A/D変換器22からの検波出力X(磁束の強さ)はほぼ前記熱雑音レベルとなるはずであり、検波出力Xが所定値α以上となるのは、金属検出装置1の周辺で他の装置類から外部ノイズによる磁束が発生している(外部発生ノイズが存在している)と推測されるからである。
【0057】
また、外部ノイズ判定手段32は、検波出力Xが所定値α未満のとき、すなわち外部発生ノイズが存在しないときには(ステップS7)、磁束を発生させているときの検波出力Yが、所定範囲内(所定値βより大きく所定値γ未満)か否かを判断する(ステップS9)。ここで、この所定範囲は、外部ノイズ(前述の外部発生ノイズ及び外部起因ノイズ)が全く存在していない状態で送信コイル15から磁束を発生させたときにA/D変換器22から出力される検波出力に検出誤差を加味して設定されている。そして、磁束を発生させているときの検波出力Yが所定範囲内のときは、外部起因ノイズなしと判定し(ステップS10)、所定範囲内でないときは外部起因ノイズありと判定する(ステップS11)。
【0058】
これは、外部発生ノイズが存在していない状態で、磁束を発生させたときには、A/D変換器22からの検波出力は送信コイル15と受信コイル16,17との位置関係等に応じた前述の所定の大きさとなるはずであるが、そうならないのは、送信コイル15で発生した磁束の状態に影響を与える原因があると推測されるからである。ここで、この原因としては、例えば、送信コイル15で発生した磁束により、当該装置1周辺の金属材が移動したり、針金等が閉ループとなったり開ループとなったりすること、つまり金属検出装置1周辺の金属の配置等が変化することがある。
【0059】
一方、外部ノイズ判定手段32は、検波出力Xが所定値α未満でないとき、すなわち外部発生ノイズが存在しているときには(ステップS8)、磁束を発生させているときの検波出力Yが所定範囲内(所定値β′より大きく所定値γ′未満)か否かを判断する(ステップS12)。ここで、所定値β′,γ′は、前記所定値β,γに、磁束を発生させていないときに検出された検波出力Xに基づいて算出される外部発生ノイズの強さを加算した値である。そして、磁束を発生させているときの検波出力Yが所定範囲内のときは、外部起因ノイズなしと判定し(ステップS13)、所定範囲内でないときは外部起因ノイズありと判定する(ステップS14)。これは、外部発生ノイズが存在しているが、外部起因ノイズが存在していない場合には、検波出力Yは、本来、検波出力Xに基づいて算出される外部発生ノイズの強さを加算した値となるはずだからである。
【0060】
以上のように、本実施の形態に係る金属検出装置1によれば、被検査物品が存在しない状態のとき、すなわち被検査部物品による磁束への影響がない状態で、基準信号操作手段31を操作したときの検波出力(磁束の強さ)に基づいて、専用の測定器等を利用することなく、外部ノイズの状況を判定することができる。しかも、外部ノイズが存在する場合、これが外部発生ノイズか、外部起因ノイズか、あるいはこれらの複合したものであるかについての切り分けも可能となる。
【0061】
なお、第1の実施の形態に係る金属検出装置1において、LPF21の下流側に、例えばFFT装置等の周波数成分解析手段33を設けてもよい。これによれば、外部ノイズ成分の周波数分布やピーク位置等から外部ノイズの状況をより詳しく把握することができるようになり、外部ノイズの発生源等を一層特定しやすくなる。
【0062】
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、前出の実施の形態と同構成のものについては、同一の符号を付すと共に、説明は省略する(第3の実施の形態において同様)
【0063】
この第2の実施の形態に係る金属検出装置2においては、第1の実施の形態に係る金属検出装置1の構成に加え、図4に示すように、搬送経路C上に光電管34が備えられていると共に、該光電管34からの信号に基づいて検査状態を判定する検査状態判定手段35が備えられている。
【0064】
光電管34は、被検査物品が該光電管34の上方を通過している間、通過中であることを示す通過中信号を出力する。
【0065】
検査状態判定手段35は、光電管34から、通過中信号が所定時間出力されなかった場合、金属検出装置2が非検査中であることを意味する非検査中信号を外部ノイズ判定手段32及び基準信号停止手段36に出力する。
【0066】
基準信号停止手段36は、検査状態判定手段35から非検査中信号が入力されされない間は、基準信号発生器11に基準信号発生信号(以下、適宜、ON信号)を出力し、検査状態判定手段35から非検査中信号が入力されると、基準信号発生器11に基準信号発生停止信号(以下、OFF信号という)を所定時間出力した後、基準信号発生信号(ON信号)を再度出力するように構成されている。そして、基準信号発生器11は、基準信号操作手段11からON信号が入力されているときには、基準信号を発生し、OFF信号が入力されているときには、基準信号の発生を停止するようになっている。
【0067】
次に、この金属検出装置2の外部ノイズ判定手段32による外部ノイズ判定動作を図5のフローチャートを参照しながら説明する。
【0068】
すなわち、光電管34から通過中信号が所定時間出力されず、検査状態判定手段35から非検査中信号が基準信号停止手段36に出力されると(ステップS21)、基準信号停止手段36からOFF信号が基準信号発生器11に出力され、その結果、基準信号発生11からの基準信号の発生が所定時間停止する(ステップS22)。すなわち、送信コイル15からの磁束の発生が所定時間停止する。また、前記OFF信号は外部ノイズ判定手段32にも出力され、外部ノイズ判定手段32は、これをトリガとしてこのときのA/D変換器22からの検波出力をXとして記憶する(ステップS23)。そして、所定時間経過すると、基準信号停止手段36からON信号が基準信号発生器11に再度出力され、その結果、基準信号発生器11からの基準信号の発生が再開する(ステップS24)。すなわち、送信コイル15からの磁束の発生が再開する。また、前記ON信号は外部ノイズ判定手段32にも出力され、外部ノイズ判定手段32は、これをトリガとしてこのときのA/D変換器22からの検波出力をYとして記憶する(ステップS25)。
【0069】
そして、以後、第1の実施の形態と同様の外部ノイズ判定が行われる(ステップS26〜S34)
【0070】
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態で説明した作用効果に加え、被検査物品が搬送されていないときに、外部ノイズの有無が自動的に判定されることとなる。例えば、送信コイル15が発生している磁束中を被検査物品が通過中でないと判断されたとき、例えば、金属検出装置1の始動後で被検査物品を供給する前や全被検査物品の検査の終了後、あるいは、一物品の検査終了後次の物品が搬送されてくるまでの間に、自動的に、外部ノイズの状況が判定されることとなる。したがって、外部ノイズが突然発生した場合や、外部ノイズの周波数が変化した場合でも、外部ノイズによる影響が少ない周波数で精度良く混入判定を行なうことができる。
【0071】
次に、第3の実施の形態について説明する。
【0072】
この第3の実施の形態に係る金属検出装置3においては、第2の実施の形態に係る金属検出装置2の構成に加え、図6に示すように、外部ノイズ判定手段32の下流側で、かつ周波数位相記憶手段25の下流側に磁束の周波数を設定する周波数設定手段37が備えられている。
【0073】
この周波数設定手段37は、前記5つの周波数280kHz,290kHz,300kHz,310kHz,320kHzに対応する分周比Nのデータを記憶している。また、外部ノイズ判定手段32からの判定信号が、外部ノイズなしのときは(外部起因ノイズ及び外部発生ノイズの両方がないときは)、周波数位相記憶手段25から出力される分周比Nをそのまま出力し、それ以外のときは、これに代えて、前記5つの周波数に対応する分周比のうち後述する所定の分周比Nを出力するようになっている。
【0074】
次に、この金属検出装置3の外部ノイズ判定手段32による外部ノイズ判定動作及び周波数設定手段37による周波数設定動作について図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0075】
なお、ステップS41〜S54までは第2の実施の形態のステップS21〜S34までと同様の動作が行われるので、説明は省略する。
【0076】
すなわち、周波数設定手段37は、外部ノイズ判定手段32から、外部発生ノイズなし(ステップS47)、及び外部起因ノイズなし(ステップS50)との判定信号が入力されたとき、すなわち、外部ノイズが全く存在していないときは、周波数位相記憶手段25から出力される分周比Nをそのまま分周器12に出力し、周波数設定を完了する。すなわち、物品指定手段2で指定された被検査物品(品種)毎の最適な周波数が維持されることとなる。
【0077】
一方、周波数設定手段37は、外部起因ノイズありと外部発生ノイズありとのうちの少なくとも一方の判定信号が入力されたときは、送信コイル15から発生する磁束の周波数を変更させる(ステップS55)。詳しくは、周波数設定手段37は、周波数位相記憶手段25から出力される分周比Nに代えて、280kHzに対応する分周比Nを出力する。また、周波数設定手段37は、基準信号停止手段36に基準信号停止信号を出力する(ステップS2)。
【0078】
そして、再度、この周波数で、外部ノイズ判定手段32による外部ノイズ判定が行われる(ステップS42〜S54)。そして、外部発生ノイズなし(ステップS47)、及び外部起因ノイズなし(ステップS50)との判定信号が入力されると、この変更された周波数(280kHz)に磁束の周波数が設定される。一方、それ以外のときは、外部ノイズなしと判定されるまで、磁束の周波数を、290kHz,300kHz,310kHz,320kHzと順次変更して外部ノイズ判定を繰り返し行う。
【0079】
このように、第3の実施の形態に係る金属検出装置3によれば、複数の異なる周波数毎に外部ノイズが判定され、混入判定に対する外部ノイズによる影響が少ない周波数が判断されるので、外部ノイズによる影響が少ない周波数で混入判定を行うことができる。
【0080】
また、外部ノイズによる影響が少ない周波数が、混入判定に際して発生する周波数として自動的に設定されるので、外部ノイズが存在する場合でも、混入判定を精度よく行うことができる。
【0081】
なお、本実施の形態においては、周波数設定手段37は、周波数の変更に際して(ステップS56)、5つの周波数のうちの低い周波数から順に設定したが、被検査物品自体による影響の少ない周波数の順に設定してもよい。これによれば、被検査物品物品自体に含まれる金属成分による影響もできるだけ回避しつつ、外部ノイズによる影響も回避することができる。なお、この場合、周波数設定手段37が物品自体による影響の少ない周波数の順を記憶するようにすればよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、磁束検出手段を有する金属検出装置に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る金属検出装置のブロック図である。
【図2】当該金属検出装置の周波数位相記憶手段の記憶内容を示すテーブルである。
【図3】当該金属検出装置の外部ノイズ判定のフローチャートの一例である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る金属検出装置のブロック図である。
【図5】当該金属検出装置の外部ノイズ判定のフローチャートの一例である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る金属検出装置のブロック図である。
【図7】当該金属検出装置の外部ノイズ判定のフローチャートの一例である。
【図8】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
【0084】
1,2,3 金属検出装置
15 送信コイル(磁束発生手段)
16,17 受信コイル(磁束検出手段)
23 混入判定手段
31 基準信号操作手段
32 外部ノイズ判定手段
33 周波数成分解析手段
34 光電管(検査状態判定手段)
35 検査状態判定手段(検査状態判定手段)
36 基準信号停止手段
37 周波数設定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定周波数の磁束を発生可能な磁束発生手段と、該磁束発生手段が発生する磁束を検出する磁束検出手段と、前記磁束発生手段が発生する磁束中を被検査物品を通過させたときの磁束検出手段の検出結果に基づいて該物品中への金属の混入有無を判定する混入判定手段とが備えられた金属検出装置であって、
被検査物品が存在しない状態で、前記磁束発生手段を所定の状態に制御し、前記磁束検出手段で検出される磁束に基づいて外部ノイズの状況を判定する外部ノイズ判定手段が備えられていることを特徴とする金属検出装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の金属検出装置において、
前記外部ノイズ判定手段が外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させない状態であることを特徴とする金属検出装置。
【請求項3】
前記請求項1に記載の金属検出装置において、
前記外部ノイズ判定手段が外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させる状態であることを特徴とする金属検出装置。
【請求項4】
前記請求項1に記載の金属検出装置において、
前記外部ノイズ判定手段が外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させない状態と、磁束を発生させる状態との両方であることを特徴とする金属検出装置。
【請求項5】
前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の金属検出装置において、
前記磁束検出手段で検出された磁束の周波数成分を解析する周波数成分解析手段が備えられていることを特徴とする金属検出装置。
【請求項6】
前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の金属検出装置において、
前記磁束発生手段は、発生する磁束の所定周波数として複数の異なる周波数が設定可能とされており、
前記外部ノイズ判定手段は、前記複数の異なる周波数毎に外部ノイズの状況を判定し、混入判定に対する外部ノイズによる影響が少ない周波数を判断することを特徴とする金属検出装置。
【請求項7】
前記請求項6に記載の金属検出装置において、
前記外部ノイズ判定手段で判断された外部ノイズによる影響が少ない周波数を、前記磁束発生手段が混入判定に際して発生する周波数として設定する周波数設定手段が備えられていることを特徴とする金属検出装置。
【請求項8】
前記請求項1から請求項7のいずれかに記載の金属検出装置において、
前記磁束発生手段が発生する磁束中を被検査物品が通過中か否かを判断する検査状態判断手段が備えられており、
前記ノイズ判定手段は、前記検査状態判断手段で被検査物品が通過中でないと判断されたときに、外部ノイズの状況の判定を行うことを特徴とする金属検出装置。
【請求項9】
磁束発生手段が発生する所定周波数の磁束中を被検査物品を通過させたときの磁束検出手段の検出結果に基づいて該物品中への金属の混入有無を判定する金属検出方法であって、
被検査物品が存在しない状態で、前記磁束発生手段を所定の状態に制御し、前記磁束検出手段で検出される磁束に基づいて外部ノイズの状況を判定することを特徴とする金属検出方法。
【請求項10】
前記請求項9に記載の金属検出方法において、
外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させない状態であることを特徴とする金属検出方法。
【請求項11】
前記請求項9に記載の金属検出方法において、
外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させる状態であることを特徴とする金属検出方法。
【請求項12】
前記請求項9に記載の金属検出方法において、
外部ノイズの状況を判定する際の磁束発生手段の所定の状態は、磁束を発生させない状態と、磁束を発生させる状態との両方であることを特徴とする金属検出方法。
【請求項13】
前記請求項9から請求項12に記載の金属検出方法において、
前記磁束検出手段で検出された磁束の周波数成分を解析することを特徴とする金属検出方法。
【請求項14】
前記請求項9から請求項13のいずれかに記載の金属検出方法において、
前記磁束発生手段は、発生する磁束の所定周波数として複数の異なる周波数が設定可能とされており、
前記複数の異なる周波数毎に外部ノイズの状況を判定し、混入判定に対する外部ノイズによる影響が少ない周波数を判断することを特徴とする金属検出方法。
【請求項15】
前記請求項14に記載の金属検出方法において、
前記外部ノイズによる影響が少ない周波数を、前記磁束発生手段が混入判定に際して発生する周波数として設定することを特徴とする金属検出方法。
【請求項16】
前記請求項9から請求項15のいずれかに記載の金属検出方法において、
前記磁束発生手段が発生する磁束中を被検査物品が通過中か否かを判断し、
被検査物品が通過中でないと判断されたときに、外部ノイズの状況の判定を行うことを特徴とする金属検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−315837(P2007−315837A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−143710(P2006−143710)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【出願人】(306009972)
【Fターム(参考)】