説明

金属製缶の密封リップ加工装置及び前記加工装置により加工された金属製缶

本発明は、金属製缶の密封リップ加工装置及び前記加工装置により加工された金属製缶に関するものであって、昇降手段により昇降され、下方に弾性的に圧力を付与する加圧ブロックと、前記加圧ブロックの圧力により下方に順次に移動し、ベースの段差構造に段階的に係り止めて拘束される結合関係の連動手段と、前記連動手段の移動により連動しながら内側及び外側で金属製缶のボトルネックに密封リップをプレス加工するリップ加工体と、を含む金属製缶の密封リップ加工装置を提供し、前記金属製缶の密封リップ加工装置によりビーディング部にノッチ溝が加工された金属製缶を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製缶の密封リップ加工装置及び前記加工装置により加工された金属製缶に関し、より詳しくは、金属製缶の密封リップ成形をプレス方式を利用して加工できるようにした金属製缶の密封リップ加工装置及び前記加工装置により加工された金属製缶に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、飲料の貯蔵容器として広く使われる金属製缶は主にアルミニウムや鉄を素材として製造される。
【0003】
図13は、従来技術により製造される金属製缶を示した図である。図13に示したように、従来の金属製缶は、ボトルネックを有するボトル(bottle)の基本的な缶胴2を形成することから、ネッキング缶(necking can)ともいう。
【0004】
前記金属製缶は、ボトルネック部分の上端部の外側面にキャップ(cap)との結合を通じて密封を実行するように密封リップ(sealing lip)3が形成され、前記密封リップ3の下部に密封のために結合されたキャップの開封避け及び切取防止(pilfer−proof)機能を行うためのビーディング部(beading part)4が形成され、ボトルネック部分の端部に締め切りのためのカーリング部5が形成される。
【0005】
すなわち、図13におけるような類型の金属製缶は、板状の素材をドローイング(drawing)加工及びネッキング(necking)加工することにより、ボトルネックを有するボトルの缶胴2を成形する。そして、ボトルネック部分の上端部の外側面にネジ形状の締結部を加工することにより密封リップ3が形成されるとともに、密封リップの下部をビーディング(beading)加工することによりビーディング部4を形成する。次に、ボトルネック部分の端部をさらに2回ネックキング処理し外側方向へ折り曲げるとともに巻締めるフランジ加工及びカーリング(curling)加工によりカーリング部5を形成して金属製缶を製造する。
【0006】
このとき、金属製缶1の上端部の外側面にキャップとの結合のためにネジ形態の締結部を加工して密封リップ3を形成する過程は、缶のボトルネック部分の入口内側にネジ形態を有する内側台を挿入し、缶のボトルネック部分の外側に外側台を密着配置した状態で、缶のまわりに沿って内側台及び外側台を同時回転させる方式により密封リップ3を形成するものであり、以後、密封リップ3の下部にビーディング部4を形成する過程を追加で実行する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述のような従来技術に係る金属製缶の密封リップ加工技術によれば、内側台と外側台との回転運動を通じて密封リップ成形を実行することにより、密封リップの形態が、図13に示したようなネジ形態であるものだけが成形可能になり、これに合ったスクリューキャップのみで密封が可能になるので、キャップの選択において制限的であるだけではなく、金属製キャップ及び栓の機能とデザインにおいても多くの制約に従わなければならないという問題点があった。
【0008】
また、従来には、装置の回転運動による密封リップ成形を行うことから、一つの形状構造だけで密封リップを形成するという問題点があった。このため、密封リップに対する形状構造の多様化が困難なことからキャップの使用も極めて制限されるという問題点があった。
【0009】
また、従来には、金属製缶の製造に使われる他の工程の装置が昇降運動を実行する装置であることに反して、上記の従来の密封リップ成形装置は、回転運動を実行する装置であるので、別の設備を備えるとともに、動力も別に追加具備しなければならないという問題点があった。
【0010】
このため、前記金属製缶の製造時に、一つの設備システム内での連続的な工程処理が困難であり、製造効率及び生産性を低下させる要因になると指摘されている。
【0011】
また、従来には、別途工程で行われる密封リップの成形過程だけではなくその後にビーディング部の形成過程をさらに実行しなければならないので、金属製缶の製造工程が複雑になり、製造時間が長くなるという問題点があった。
【0012】
さらに、従来の密封リップ成形工程を通じて製造された金属製缶は、微生物繁殖または熱などにより缶内部にガスが発生して圧力が上昇する場合、密封のために結合された栓の一番脆弱な部分である中央部が脹れ上がるようになり、缶内部のガスが外部に排出されないので、破断するようになるという問題点があった。
【0013】
したがって、本発明は前述のような問題点を解決すべくなされたものであって、その目的は、金属製缶の密封リップをプレス方式を利用して加工することができ、密封リップを多様な形状構造で形成できる、金属製缶の密封リップ加工装置及び前記加工装置により加工された金属製缶を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、密封リップに対する多様な形状構造を可能とすることにより、キャップに対する選択及び適用幅を広げることができ、金属製缶の製造において密封リップ加工を他の製造装備と同一な運動方式で行うことにより、別途の工程ではない連続的な製造工程で進行できるとともに、設備の追加をなくして金属製缶の製造による効率性を高めることにある。
【0015】
本発明のまた他の目的は、プレス方式による密封リップ加工を実行するとともに、ビーディング部を一緒に形成させることにより、設備や製造工程などを節減し、生産性を高めることができ、簡単且つ容易に金属製缶の密封リップ成形とビーディング部形成及び金属製缶の製造を実行することにある。
【0016】
本発明のまた他の目的は、分割金型の開いた面の角度によってビーディング部にノッチ溝を形成することにより、密封されたキャップを回転して開放する際に、ビーディング部の外側面にシーリングされたリング形部材が容易に回転しないでビーディング部に拘束されて、上部キャップを容易に開放できるようにすることにある。
【0017】
本発明のまた他の目的は、分割金型の開いた面を通じて密封リップにノッチ溝を形成することにより、缶内部でのガスによる圧力発生時に、前記ノッチ溝を通じて少量のガスを外部に排出させて、缶内部の圧力を減して缶の破断をあらかじめ防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上述の目的を達成するために本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置は、昇降手段により昇降され、下方に圧力を付与する加圧ブロックと、前記加圧ブロックの圧力により下方に移動する連動手段と、前記連動手段の昇降移動によって金属製缶の半径方向に連動しながら内・外側で金属製缶のボトルネックに密封リップをプレス加工するリップ加工体と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0019】
前記加圧ブロックは、中心部に締結ホールを有し、その円周方向に締結部材が締結される第2の貫通ホールを有する内側締結部と、外側方向に延長され締結部材が締結される第1の貫通ホールを有する外側締結部と、前記内側締結部と外側締結部との間の下面に位置した突起と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0020】
前記連動手段は、お互いに分離して結合される構造であり、前記加圧ブロックにより弾性的に昇降する第1及び第3の移動体であることを特徴とする。
【0021】
前記第1の移動体は、加圧ブロックの突起の外側に噛み合い方式であり、前記加圧ブロックの第1の貫通ホールに挿入される締結部材が締結される締結溝を有する上部収容体及び、前記上部収容体に結合され下端部の内側面が下方に向かって中心方向に傾いて絞られる傾斜面が形成された下部収容体であることを特徴とする。
【0022】
前記上部及び下部収容体は、各々の上端部及び下端部に形成されたネジ山がお互いに噛み合って結合されたことを特徴とする。
【0023】
前記第2の移動体は、加圧ブロックの突起の内側に収容される第1の金型と、前記第1の金型の下方に位置し上下面に段顎凹溝を有する第2の金型と、前記第2の金型の下方に位置すると共に段顎凹溝に収容される第3の金型と、前記第2の金型の下方に位置すると共に前記第3の金型の外側円周面を取り囲んで下端部に内・外側方向に突き出された第1及び第2の係止突起を有する第4の金型と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0024】
前記第1の金型は、中心部に中空ホールを有し、前記中空ホールの円周方向に締結部材を通じて第2の金型に締結される貫通締結ホールと、前記加圧ブロックの第2の貫通ホールに一致する締結溝と、が形成されたことを特徴とする。
【0025】
前記第2の金型は、中心部に中空ホールを有し、前記中空ホールの円周方向に締結部材を通じて第3の金型に締結される第1の貫通締結ホール及び第4の金型に締結される第2の貫通締結ホールと、前記第1の金型の締結部材が締結される締結溝と、が形成されたことを特徴とする。
【0026】
前記第3の金型は、中心部に中空ホールを有し、前記中空ホールの円周方向に前記第2の金型の第1の貫通締結ホールに挿入される締結部材が締結される締結溝が形成され、下面の円周方向に連結片が挿入され固定される連結片固定溝が形成されたことを特徴とする。
【0027】
前記加圧ブロックと、前記加圧ブロックの内・外側締結部に対応する前記連動手段との締結部位の境界位置には、一定領域をお互いに共有するチャンバが形成され、前記チャンバには弾性部材が装着されたことを特徴とする。
【0028】
前記第1及び第2の貫通ホールは、前記締結部材が自由に移動可能なスライドガイドホール構造であることを特徴とする。
【0029】
前記第4の金型には、前記第2の金型の第2の貫通締結ホールに挿入される締結部材が締結される締結溝と、前記締結溝と隣接する他の締結溝の間に等間隔で配置されているピン固定ホールが形成されたことを特徴とする。
【0030】
前記第3の移動体は、加圧ブロックに結合される結合部と、前記加圧ブロック及び連動手段を貫通して垂直に配置され、下端部に外側方向に突出された突出部が形成された棒形状のクリッパであることを特徴とする。
【0031】
前記リップ加工体は、上端部に第4の金型の第1の係止突起により係止配置される係止部が形成され、外側周面に雄形のリップ加工部とビーディング加工部とが形成され、クリッパを取り囲む複数個の分割基体を含む内側リップ加工金型を含むことを特徴とする。
【0032】
前記内側リップ加工金型は、クリッパの突出部に対応して密着される移動傾斜面を有する凹溝をさらに含むことを特徴とする。
【0033】
前記リップ加工体は、上端部に第4の金型の第1の係止突起により係止配置される係止部が形成され、外側周面に内側リップ加工金型の雄形リップ加工部とビーディング加工部に対応する雌形のリップ加工部とビーディング加工部とが形成され、外側周面の下端部に下部収容体の傾斜面に安着される傾斜部が形成された第1及び第2の外側リップ加工金型を含むことを特徴とする。
【0034】
前記係止部には、第4の金型のピン固定ホールと一致しつつ前記ピン固定ホールの直径より大きい直径からなったピンガイドホールが形成されたことを特徴とする。
【0035】
前記第1及び第2の外側リップ加工金型は、お互いに分離して結合される構造であることを特徴とする。
【0036】
前記内側リップ加工金型の分割基体は、そのビーディング加工部の境界部の内側方向に金属製缶のビーディング部の外側面にノッチ溝が形成されるようにノッチ部が形成され、前記第2の外側リップ加工金型の分割基体は、そのビーディング加工部の境界部の外側方向に前記ノッチ部に対応する対応ノッチ部が形成されたことを特徴とする。
【0037】
前記内側リップ加工金型の外側周面と前記第1の外側リップ加工金型の外側周面の上部には環状の弾性部材が具備されたことを特徴とする。
【0038】
前記弾性部材は、引張スプリングであることを特徴とする。
【0039】
本発明に係る金属製缶は、前記金属製缶の密封リップ加工装置によりビーディング部及び密封リップの少なくともいずれか一つの外側面に内側方向に一定な角度を有するノッチ溝が加工されたことを特徴とする。
【0040】
前記ビーディング部のノッチ溝の間隔は、0.8〜1.2mmであることを特徴とする。
【0041】
前記密封リップのノッチ溝の間隔は、0.02〜0.1mmであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
以上のように、本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置及び前記加工装置により加工された金属製缶によれば、金属製缶の密封リップをプレス方式を利用して加工することにより、密封リップ加工による装置内の成形構造を多様に修正及び変形して適用することができるので、金属製缶の外側面に加工する密封リップを多様な形状構造で形成することができ、これによって、金属製缶の密封リップに対応する栓に対する選択及び適用幅を大きく広げることができる。
【0043】
また、本発明は、プレス方式の適用により密封リップ加工と同時にビーディング部をともに形成することができるので、設備や製造工程などを節減することができ、生産性を高めることができ、簡単でも容易に金属製缶の密封リップとビーディング部を形成することができる。
【0044】
さらに、金属製缶の製造のために昇降運動で動作する他の工程装置と同一な運動方式で動作するので、別途の製造工程ではない連続的な製造工程で進行することができ、設備の追加を防止でき、金属製缶の製造による効率性を大きく高めることができる。
【0045】
分割金型の開いた面の角度によってビーディング部にノッチ溝を形成することにより、密封された栓を回転して開放するとき、ビーディング部の外側面にシーリングされたリング状部材が容易に回転しないでビーディング部に拘束されて、上部栓が容易に開放されるので、使用上の便宜性を向上させる効果がある。
【0046】
そして、分割金型の開いた面を通じて密封リップにノッチ溝を形成することにより、缶内部にガスによる圧力が発生したとき、前記ノッチ溝を通じて少量のガスが外部に排出されるので、缶内部の圧力が減少して缶の破断をあらかじめ防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置を示す分解斜視図である。
【図3】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に備われたノッチ部及び対応ノッチ部を示す平面図である。
【図4】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工を示す平面図である。
【図5】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置により製造された金属製缶を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る栓が開放状態の密封リップを有する金属製缶を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る金属製缶の内部圧力発生時のガス排出状態を示す図である。
【図8】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に対する作動状態を示す作動図である。
【図9】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に対する作動状態を示す作動図である。
【図10】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に対する作動状態を示す作動図である。
【図11】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に対する作動状態を示す断面図である。
【図12】本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に対する作動状態を示す断面図である。
【図13】従来技術により製造された密封リップを有する金属製缶の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明の好ましい実施形態について添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0049】
図1及び図2は、本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置を示す分解斜視図である。
【0050】
本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置は、昇降シリンダーなどのような昇降手段(図示せず)により上下方向に昇降しながら金属製缶1(図13参照)のボトルネックに密封リップをプレス方式を通じて加工する装置である。
【0051】
このような金属製缶の密封リップ加工装置は、大きく下方に圧力を付与する加圧ブロック10と、前記加圧ブロック10の圧力により下方に移動して、通常の加工設備に備えられる、密封リップ加工装置の下方に位置するベース(図示せず)に設置された段差構造(図示せず)により段階的に係合される関係を形成する連動手段である第1乃至第3の移動体20〜40と、前記第1乃至第3の移動体20〜40の昇降移動により金属製缶1の半径方向に連動しながら内側及び外側で金属製缶1ボトルネックに密封リップ(sealing lip)をプレス加工するリップ加工体50と、で構成される。
【0052】
前記加圧ブロック10は、中心部に締結ホール101を有し、その下面に後述する第2の移動体30の第1の金型31を取り囲む環状の突起11を備え、その外側方向に延長され締結部材Cを通じて後述する上部収容体21に締結される複数個の第1の貫通ホール102を有する外側締結部12を備え、また、前記締結ホール103及び突起11の間に締結部材Cを通じて後述する第1の金型31に締結される複数個の第2の貫通ホール103を有する内側締結部13を備える。このとき、前記第1の貫通ホール102及び第2の貫通ホール103は、前記締結部材Cが自由にスライド移動が可能なガイドホール構造であることが好ましい。
【0053】
前記第1の移動体20は、前記加圧ブロック10に形成された突起11の外側に噛み合い方式で締結部材Cを通じて前記加圧ブロック10の第1の貫通ホール102と一致するように締結される複数個の締結溝211を有する上部収容体21を含む。
【0054】
前記上部収容体21は、その内側周面が前記加圧ブロック10に形成された突起11の外側周面を取り囲んで下端の外側には締結のためのネジ山が形成された締結顎212が具備されて、後述する下部収容体22と締結固定されるシリンダー構造からなっている。このとき、前記締結部材Cが挿入される加圧ブロック10の第1の貫通ホール102と上部収容体21の締結溝211の境界位置には、各々一定領域をお互いに共有するチャンバAが具備され、そのチャンバA内には圧縮スプリングのような弾性部材23が装着される。
【0055】
そして、前記弾性部材23の内側に挿入される締結部材Cは、前記上部収容体21の締結溝211にだけ締結固定され、前記加圧ブロック10の第1の貫通ホール102には移動自在に挿入された状態で、加圧ブロック10が弾性部材23の弾性力により昇降可能になっている。
【0056】
前記下部収容体22は、その上端部の内側面の一定領域に前記上部収容体21のネジ山と対応して噛み合うネジ山が形成されて前記上部収容体21と結合する。
【0057】
また、前記下部収容体22には、その下端部の内側面の一定領域が下方に向かって中心方向に傾いて絞れるテーパー状の傾斜面221が形成されている。
【0058】
このように、上部及び下部収容体21、22からなった第1の移動体20は、昇降手段が下限点に到逹したときに前記第1の移動体20の下端部、すなわち、下部収容体22の下端部がベース(図示せず)に位置する段差構造(図示せず)により1次で係り止められてそれ以上は下降しない。
【0059】
前記第2の移動体30は、前記加圧ブロック10に形成された突起11の内側に収容される第1の金型31を含む。
【0060】
前記第1の金型31は、中心部に中空ホール311を有し、その中空ホール311の円周方向に締結部材Cを通じて後述する第2の金型32に締結される複数個の貫通締結ホール312が形成され、前記加圧ブロック10の内側締結部13に形成された第2の貫通ホール103に挿入される締結部材Cが締結される複数個の締結溝313が形成された円形のブロック構造からなっている。このとき、前記締結部材Cが挿入される加圧ブロック10の第2の貫通ホール103と第1の金型31の締結溝313の境界位置には、各々一定領域をお互いに共有するチャンバAが具備され、そのチャンバA内には圧縮スプリングのような弾性部材33が装着される。
【0061】
そして、前記弾性部材33の内側に挿入される締結部材Cは、前記第1の金型31の締結313にだけ締結固定され、前記加圧ブロック10の第2の貫通ホール103には、移動自在に挿入された状態で、加圧ブロック10が弾性部材33の弾性力により昇降可能になっている。
【0062】
前記第2の移動体30は、前記第1の金型31の下方に位置し、第1の金型31とともに締結部材Cにより固定され、上下面に段顎凹溝321を有する円板形の第2の金型32を含む。
【0063】
前記第2の金型32は、中心部に中空ホール322を有し、その中空ホール322の円周方向に締結部材Cを通じて後述する第3の金型34に締結される複数個の第1の貫通締結ホール323が形成され、前記第1の金型31の貫通締結ホール312に挿入される締結部材Cが締結される複数個の締結溝324が形成されている。
【0064】
また、前記第2の金型32は、枠部に締結部材Cを通じて後述する第4の金型36に締結される複数個の第2の貫通締結ホール325が形成された円形のブロック構造からなっている。
【0065】
前記第2の移動体30は、前記第2の金型32の下方に位置するとともに段顎凹溝321に収容されて第2の金型32と一緒に締結部材Cにより固定される第3の金型34を含む。
【0066】
前記第3の金型34は、中心部に中空ホール341を有し、その中空ホール341の円周方向に、前記第2の金型32の第1の貫通締結ホール323に挿入される締結部材Cが締結される複数個の締結溝342が形成されている。
【0067】
また、前記第3の金型34は、その下面の円周方向に連結片35が挿入され固定される連結片固定溝343が形成された円形のブロック構造になっている。
【0068】
前記第2の移動体30は、前記第2の金型32の下方に位置するとともに前記第3の金型34の外側に位置して第3の金型34の外側周面を取り囲み、下端部に内側方向に突き出された第1係止突起361及び外側方向に突き出された第2の係止突起362を有する第4の金型36を含む。
【0069】
前記第4の金型36には、前記第2の金型32の第2の貫通締結ホール325に挿入される締結部材Cが締結される複数個の締結溝363が形成され、前記締結溝363と隣接する他の締結溝363との間に等間隔で配置されている複数個のピン固定ホール364が形成されている。
【0070】
これによって、前記第4の金型36は、前記第2の金型32と一緒に締結部材Cにより固定されるとともに、後述するリップ加工体50の第1の外側リップ加工金型54と一緒に固定ピン37により固定される。
【0071】
このようにブロック形状からなってお互いに締結部材Cを通じて固定される第2の移動体30は、昇降手段が下限点に到逹したときに前記第2の移動体30の下端部、すなわち、後述する第2の外側リップ加工金型57の下端部がベース(図示せず)に位置する段差構造により2次で係り止められてそれ以上は下降しない。
【0072】
前記第3の移動体40は、前記加圧ブロック10の締結ホール101のネジ山に噛み合って結合される結合部42と、前記第2の移動体30及び後述する内側リップ加工金型51の中空ホール511を貫通して垂直に配置され、下端部に外側方向に突出された少なくとも一つの突出部43が形成された棒形状のクリッパ41(cripper)と、を含む。ここで、本発明の好ましい実施形態では、突出部43が2個でなっているが、必ずこれに限定されることではない。突出部43の個数は必要によって増減することができる。
【0073】
前記クリッパ41は、前記加圧ブロック10が下限点に到達するまで最終的に作動する作動手段として、後述する内側リップ加工金型51を外側の円周方向に広げる作動を実行する。すなわち、前記クリッパ41の突出部43は、内側リップ加工金型51の後述する凹溝513の移動傾斜面514に沿って移動しながらその突出された間隔ほど内側リップ加工金型51を外側方向に移動させる。
【0074】
前記リップ加工体50は、前記クリッパ41を取り囲む複数個の分割基体52からなる内側リップ加工金型51を含む。
【0075】
前記内側リップ加工金型51は、中心部に直径のサイズが伸縮的に可変する中空ホール511を有し、上端部に前記第4の金型36の第1の係止突起361により係り止め配置される係止部53が形成され、その上面に前記第3の金型34の連結片固定溝343に挿入された連結片35が挿入されて分割基体52の回転及び離脱を防止する複数個の連結片挿入溝512が等間隔で形成される。
【0076】
また、前記内側リップ加工金型51には、前記中空ホール511の内側に前記クリッパ41の突出部43に対応して密着される移動傾斜面514を有する凹溝513が形成され、前記分割基体52の外側周面に、加工する密封リップ構造のための雄形のリップ加工部515が形成される。
【0077】
また、前記内側リップ加工金型51の外側周面には、雄形リップ加工部515の下方に金属製缶1のビーディング部4の形成のための雄形のビーディング加工部516が形成されている。
【0078】
前記リップ加工体50は、前記第4の金型36及び前記内側リップ加工金型51を取り囲む複数個の分割基体52からなった第1及び第2の外側リップ加工金型54、57を含む。
【0079】
前記第1の外側リップ加工金型54は、上端部に前記第4の金型36の第2の係止突起362により係り止め配置される係止部56が形成される。
【0080】
そして、前記係止部56には、前記第4の金型36のピン固定ホール364と一致しつつ前記ピン固定ホール364の直径より大きい直径からなった複数個のピンガイドホール541が形成されることにより、前記第1の外側リップ加工金型54の分割基体55が左右に制限された移動間隔を維持しながら回転及び離脱しない。
【0081】
前記第2の外側リップ加工金型57は、前記第1の外側リップ加工金型54と締結部材Cにより堅固に固定される。このとき、前記第1の外側リップ加工金型54の外側周面の下端部と前記第2の外側リップ加工金型57の外側周面の全体には、前記下部収容体22傾斜面221に安着されるように傾斜部59が形成され、前記第1の外側リップ加工金型54の内側周面の下端部と前記第2の外側リップ加工金型57の内側周面の全体に前記内側リップ加工金型51の雄形リップ加工部515に対応する雌形のリップ加工部542が形成される。
【0082】
特に、前記第2の外側リップ加工金型57の内側周面には、前記雄形のビーディング加工部516に対応する雌形のビーディング加工部571が形成されている。
【0083】
ここで、前記雄形リップ加工部515とそれに対応する雌形リップ加工部542は、ネジ式を、及び密封リップ加工による装置内の成形構造を多様に修正及び変形して適用することができるので、金属製缶1の外側面に加工する密封リップを多様な形状構造で形成することができる。そして、加工しようとする密封リップの形状を有する内側リップ加工金型51及び第1の外側リップ加工金型54に交替して使用できるように具備される。
【0084】
図3は、本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に具備されたノッチ部及び対応ノッチ部を示す平面図であり、図4は、本発明に係る金属製缶の密封リップ加工を示す平面図であり、図5は、本発明による金属製缶の密封リップ加工装置により製造された金属製缶を示す斜視図である。
【0085】
また、図6は、本発明に係る栓が開放状態である密封リップを有する金属製缶を示す斜視図であり、図7は、本発明に係る金属製缶の内部圧力発生時のガス排出状態を示す図である。
【0086】
図3に示すように、前記内側リップ加工金型51の分割基体52に形成されたビーディング加工部516には、拡張と縮小動作を実行する分割基体52のお互いに隣接する境界部に、内側方向に一定角度を有しお互いに対応する断面を有するノッチ部521が形成されている。
【0087】
また、前記第2の外側リップ加工金型57の分割基体58には、お互いに隣接する境界部に一定角度を有し前記内側リップ加工金型51のノッチ部521に対応する対応ノッチ部581が形成される。
【0088】
前記対応位置にある内側リップ加工金型51の雄形ビーディング加工部516と第2の外側リップ加工金型57の雌形ビーディング加工部571とが金属製缶1の内側及び外側方向から金属製缶1をプレスしてビーディング部4を成形する場合、前記雌形のノッチ部521と雄形の対応ノッチ部581も缶1のビーディング部4の外側面に、内側方向に一定角度を有し一定な間隔を置いて配置されるノッチ溝4aを成形する。
【0089】
これによって、図6に示したように、前記金属製缶1に密封される栓を結合する後続工程で、栓6のリング状部材7にも前記ノッチ溝4aに対応する対応ノッチ溝7aが形成される。
【0090】
このように、金属製缶1のビーディング部4に固定されるリング状部材7に前記ノッチ溝4aに対応する対応ノッチ溝7aが形成される場合、前記リング形部材7の対応ノッチ溝7aは、前記ビーディング部4のノッチ溝4aに拘束されて回転しにくくなるので、前記リング形部材7に対して上部栓6を容易に開放できるようになる。
【0091】
また、図4乃至図6に示したように、前記対応位置にある内側リップ加工金型51の雄形リップ加工部515と、第1の外側リップ加工金型54の雌形リップ加工部542と、が金属製缶1の内側及び外側方向から金属製缶1をプレスして密封リップ3を成形する場合、前記内側リップ加工金型51の分割基体52に形成された雄形のリップ加工部515のお互いに隣接する境界部により缶1の密封リップ3の外側面に、内側方向に一定な角度を有し一定な間隔を置いて配置されるノッチ溝3aを成形する。すなわち、前記内側リップ加工金型51と第1の外側リップ加工金型54とがお互いに圧搾される場合、前記内側リップ加工金型51が多少開放されて缶1部分にノッチ溝3aを形成するようになる。
【0092】
このように、前記金属製缶1の密封リップ3にノッチ溝3aが形成される場合、缶内部にガスによる圧力が発生するとき、栓6の中央部が脹れ上がりながら缶1のカーリング部5と、前記栓6の内部に接着された通常のコンパウンド6aとが離隔されてガスが漏出される。すなわち、栓6の離脱しようとする力により栓6と缶1の密封リップ3部分が圧搾されるが、前記ノッチ溝3aと切開線6bを通じて少量のガスが外部に排出されて缶1の内部圧力が低くなる。これによって、ガスによる缶1の破断が防止される(図7参照)。
【0093】
このとき、前記ビーディング部4に形成されるノッチ溝4aは、その間隔が0.8〜1.2mmであり、前記密封リップ3に形成されるノッチ溝3aの間隔は、0.02〜0.1mmであることが好ましい。
【0094】
ここで、前記ビーディング部4に形成されたノッチ溝4aの間隔が0.8mm未満、1.2mm超過である場合には、前記ビーディング部4に対するリング状部材7の拘束力が低下される問題点があるので好ましくない。
【0095】
また、前記密封リップ3に形成されたノッチ溝3aの間隔が0.02mm未満である場合には、缶1内部のガスが外部に排出されない問題点があり、0.1mmを超過する場合には、缶1内部の液状の内容物が通過可能になって、栓の腐食が発生する問題点があるので好ましくない。
【0096】
また、前記内側リップ加工金型51の外側周面の上下部及び第1の外側リップ加工金型54の外側周面の上部には、環状からなった弾性部材60、61が具備されることにより前記分割基体52、55に内側及び外側方向に弾性力を提供するようになる。ここで、前記弾性部材60、61は引張スプリングである。
【0097】
以下、上述のように構成された本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置の作用について添付図面を参照して説明する。
【0098】
図8乃至図10は、本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に対する作動状態を示す作動図であり、図11及び図12は、本発明に係る金属製缶の密封リップ加工装置に対する作動状態を示す断面図である。
【0099】
まず、図8及び図11に示したように、ドローイング(drawing)加工工程及びネッキングイン(necking in)加工工程によりボトルネックを有するボトルで成形された金属製缶1が密封リップ加工工程に到逹すれば、昇降手段(図示せず)の下降動作によって密封リップ加工装置が下降する。
【0100】
前記密封リップ加工装置が降りながら一定位置に到逹すれば、密封リップ加工を行うための金属製缶1のボトルネックがリブ加工体50の内側リップ加工金型51及び第2の外側リップ加工金型57の間の開いた隙間に挿入される。
【0101】
前記金属製缶1のボトルネックがリップ加工体50の開いた隙隔に挿入された状態で、前記昇降手段が下限点に到逹する場合に、加圧ブロック10は、外側締結部12と上部収容体21との間に具備された弾性部材23の弾性力によりゆっくり降りながら第1乃至第3の移動体40と、リップ加工体50とに推進力を提供する。
【0102】
前記加圧ブロック10が降りながら、第1乃至第3の移動体20〜40と、リップ加工体50と、に推進力を提供すれば、前記加圧ブロック10の外側締結部12及び上部収容体21の間に挿入される締結部材Cと、前記加圧ブロック10の内側締結部13及び第1の金型31の間に挿入される締結部材Cは、相対的に加圧ブロック10の上に突き出され、その間に挿入された弾性部材23、33の弾性力により前記第1乃至第3の移動体20〜40と、リップ加工体50とが下降する。
【0103】
前記第1の移動体20の下端部、すなわち、下部収容体22の下端部がベースに位置する段差構造によりそれ以上は下降しない場合、次に、前記加圧ブロック10の内側締結部13と第1の金型31との間に具備された弾性部材33は、第2及び第3の移動体30、40と、リップ加工体50に推進力を提供する。すなわち、前記第1の移動体20が段差構造に拘束されて下降しない場合、各々結合関係を形成する第2の移動体30である第1乃至第4の金型31〜36と、第3の移動体40であるクリッパ41と、リップ加工体50である内側リップ加工金型51及び第1及び第2の外側リップ加工金型54、57が継続的な下降動作を実行する。
【0104】
このとき、金属製缶1のボトルネック部分の内側に挿入される分割基体52を有するリップ加工体50は、内側リップ加工金型51に形成された雄形のリップ加工部515が金属製缶1の外側面に密着可能な状態の第1の外側リップ加工金型54に形成された雌形リップ加工部542に対応するように位置され、これとともに、雄形のビーディング加工部516が第2の外側リップ加工金型57の雌形のビーディング加工部571に対応して位置する。
【0105】
図9及び図12に示したように、前記第2の移動体30の下降により、それと結合関係にある第1及び第2の外側リップ加工金型54、57は、第1の移動体20の下部収容体22に形成されたテーパ形状の傾斜面221に沿って内側の中心方向を向かって移動する。これによって、前記第1及び第2の外側リップ加工金型54、57は、前記金属製缶1のボトルネック部分の外側から密着された状態になり、このとき、前記段差構造によりそれ以上は下降しなくなる。
【0106】
これと同時に、前記弾性部材23、33に残っている弾性力により加圧ブロック10が下降すれば、第3の移動体40であるクリッパ41が内側リップ加工金型51の中空ホール511の内側に形成された凹溝513の移動傾斜面514に沿って移動しながら分割基体52を外側方向へ押し出して拡開させる。このとき、対応位置にある内側リップ加工金型51の雄形リップ加工部515と第1の外側リップ加工金型54の雌形リップ加工部542が金属製缶1の内側及び外側方向から金属製缶1をプレスして栓6との結合のための密封リップ3を成形する。
【0107】
また、お互いに対応する位置にある内側リップ加工金型51の雄形ビーディング加工部516と第2の外側リップ加工金型57の雌形ビーディング加工部571が金属製缶1に形成された密封リップ3の下部にビーディング部4を同時に成形する。
【0108】
次に、図10に示したように、上述のような下降動作の逆動作により昇降手段が上昇し、密封リップ加工装置の上昇動作時に、金属製缶1の内側に挿入された状態の内側リップ加工金型51が突き出す時点で、前記リップ加工体50、すなわち、内側リップ加工金型51と第1の外側リップ加工金型54に内在された弾性部材60、61の弾性復帰力が作用して内側リップ加工金型51はその分割基体52が内側の中心方向を向かって移動する。
【0109】
一方、前記第1の外側リップ加工金型54の上端部は弾性部材60により内側の中心方向に向かって移動し、それに対応する第2の外側リップ加工金型の傾斜部59は、下部収容体22の傾斜面221に沿って上昇しながら外側方向に開くようになるので、金属製缶1のボトルネック部分を支持する状態が解除される。以後、上述のような動作を繰り返して実行する。
【0110】
以上において説明した本発明は、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形及び変更が可能であるので、上述した実施例及び添付された図面に限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降手段により昇降され、下方に圧力を付与する加圧ブロックと、
前記加圧ブロックの圧力により下方に移動する連動手段と、
前記連動手段の昇降移動により金属製缶の半径方向に連動しながら内側及び外側で金属製缶のボトルネックに密封リップをプレス加工するリップ加工体と、を含んで構成されたことを特徴とする金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項2】
前記加圧ブロックは、
中心部に締結ホールを有し、その円周方向に締結部材が締結される第2の貫通ホールを有する内側締結部と、
外側方向に延長され締結部材が締結される第1の貫通ホールを有する外側締結部と、
前記内側締結部及び外側締結部の間の下面に位置した突起と、を含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項3】
前記連動手段は、お互いに分離して結合される構造であり、前記加圧ブロックにより弾性的に昇降する第1及び第3の移動体であることを特徴とする請求項1に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項4】
前記第1の移動体は、
加圧ブロックの突起外側に噛み合い方式で、前記加圧ブロックの第1の貫通ホールに挿入される締結部材が締結される締結溝を有する上部収容体と、
前記上部収容体に結合され下端部の内側面が下方に向かって中心方向に傾いて絞られる傾斜面が形成された下部収容体と、であることを特徴とする請求項3に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項5】
前記上部及び下部収容体は、各々の上端部及び下端部に形成されたネジ山がお互いに噛み合って結合されたことを特徴とする請求項3に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項6】
前記第2の移動体は、加圧ブロックの突起内側に収容される第1の金型と、
前記第1の金型の下方に位置して上下面に段顎凹溝を有する第2の金型と、
前記第2の金型の下方に位置するとともに段顎凹溝に収容される第3の金型と、
前記第2の金型の下方に位置するとともに前記第3の金型の外側周面を取り囲んで下端部に内側方向に突き出された第1の係止突起及び外側方向に突き出された第2の係止突起を有する第4の金型と、を含んで構成されたことを特徴とする請求項3に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項7】
前記第1の金型は、中心部に中空ホールを有し、前記中空ホールの円周方向に締結部材を通じて第2の金型に締結される貫通締結ホールと、前記加圧ブロックの第2の貫通ホールに一致する締結溝と、が形成されたことを特徴とする請求項6に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項8】
前記第2の金型は、中心部に中空ホールを有し、前記中空ホールの円周方向に締結部材を通じて第3の金型に締結される第1の貫通締結ホール及び第4の金型に締結される第2の貫通締結ホールと、前記第1の金型の締結部材が締結される締結溝と、が形成されたことを特徴とする請求項6に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項9】
前記第3の金型は、中心部に中空ホールを有し、前記中空ホールの円周方向に前記第2の金型の第1の貫通締結ホールに挿入される締結部材が締結される締結溝が形成され、下面の円周方向に連結片が挿入され固定される連結片固定溝が形成されたことを特徴とする請求項6に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項10】
前記加圧ブロックと、前記加圧ブロックの内側及び外側締結部に対応する前記連動手段との締結部位の境界位置には、一定領域をお互いに共有するチャンバが形成され、前記チャンバには、弾性部材が装着されたことを特徴とする請求項1に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項11】
前記第1及び第2の貫通ホールは、前記締結部材が移動自在であるスライドガイドホール構造であることを特徴とする請求項2に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項12】
前記第4の金型は、前記第2の金型の第2の貫通締結ホールに挿入される締結部材が締結される締結溝と、前記締結溝と隣接する他の締結溝との間に等間隔で配置されているピン固定ホールが形成されたことを特徴とする請求項6に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項13】
前記第3の移動体は、加圧ブロックに結合される結合部と、前記加圧ブロック及び連動手段を貫通して垂直に配置され、下端部に外側方向に突き出された突出部と、が形成された棒形状のクリッパであることを特徴とする請求項3に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項14】
前記リップ加工体は、上端部に第4の金型の第1の係止突起により係止配置される係止部が形成され、外側周面に雄形リップ加工部とビーディング加工部が形成され、クリッパを取り囲む複数個の分割基体を含む内側リップ加工金型を含むことを特徴とする請求項1に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項15】
前記内側リップ加工金型は、クリッパの突出部に対応して密着される移動傾斜面を有する凹溝をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項16】
前記リップ加工体は、上端部に第4の金型の第2の係止突起により係止配置される係止部が形成され、内側周面に内側リップ加工金型の雄形リップ加工部とビーディング加工部とに対応する、雌形のリップ加工部とビーディング加工部とが形成され、外側周面の下端部に下部収容体の傾斜面に安着される傾斜部が形成された第1及び第2の外側リップ加工金型を含むことを特徴とする請求項1に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項17】
前記係止部は、第4の金型のピン固定ホールと一致しながら前記ピン固定ホールの直径より大きい直径からなったピンガイドホールが形成されたことを特徴とする請求項16に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項18】
前記第1及び第2の外側リップ加工金型は、お互いに分離して締結部材を介して結合される構造であることを特徴とする請求項16に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項19】
前記内側リップ加工金型の分割基体は、そのビーディング加工部の境界部の内側方向に金属製缶のビーディング部の外側面にノッチ溝が形成されるようにノッチ部が形成され、前記第2の外側リップ加工金型の分割基体は、そのビーディング加工部の境界部の外側方向に前記ノッチ部に対応する対応ノッチ部が形成されたことを特徴とする請求項16に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項20】
前記内側リップ加工金型の外側周面と前記第1の外側リップ加工金型の外側周面の上部には、環状の弾性部材が具備されたことを特徴とする請求項16に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項21】
前記弾性部材は、引張スプリングであることを特徴とする請求項20に記載の金属製缶の密封リップ加工装置。
【請求項22】
請求項19に記載した金属製缶の密封リップ加工装置によりビーディング部及び密封リップの少なくともいずれか一つの外側面に内側方向に一定な角度を有するノッチ溝が加工されたことを特徴とする金属製缶。
【請求項23】
前記ビーディング部のノッチ溝の間隔は、0.8〜1.2mmであることを特徴とする請求項22に記載の金属製缶。
【請求項24】
前記密封リップのノッチ溝の間隔は、0.02〜0.1mmであることを特徴とする請求項22に記載の金属製缶。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2013−510005(P2013−510005A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538777(P2012−538777)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【国際出願番号】PCT/KR2011/000149
【国際公開番号】WO2011/093601
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(500022328)パセコ・カンパニー・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】