針抜け防止装置
【課題】 従来の透析抜針漏血感知センサでは、電極２，３と枝電極４，５が導通するまでに時間が掛かり、透析針が抜けた後の抜けを検出するまでの時間が長すぎるという問題があった。
【解決手段】 透析針７，８はそれぞれ中間に超音波振動子９，１０を装着され、透析針７，８の一端はそれぞれ透析機１１に接続され、他端は皮膚１２の下の血管１３に挿入され、超音波振動子９，１０はそれぞれ発振器１４及びエコー検出装置１５に接続されている。
【解決手段】 透析針７，８はそれぞれ中間に超音波振動子９，１０を装着され、透析針７，８の一端はそれぞれ透析機１１に接続され、他端は皮膚１２の下の血管１３に挿入され、超音波振動子９，１０はそれぞれ発振器１４及びエコー検出装置１５に接続されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、透析針の血管からの抜けを防止することができる針抜け防止装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、図３に示すように、透析抜針漏血感知センサは、吸水基材１の表面に電極２、３が平行に装着され、それらの電極２，３の間に多数の枝電極４、５が電極２，３から互いの電極近傍に突出して装着され、電極２，３はセンサ回路に接続されているものが提案されている。
【０００３】
このように構成された透析抜針漏血感知センサは、透析針６の近傍に置かれ、血管に刺されていた透析針６が血管から抜けた場合に、漏れた血液で吸水基材１が濡れ、電極２，３と枝電極４，５の間が導通することによって、その導通をセンサ回路が検出し、センサ回路内に装着されたブザーで報音するものであるが、透析針６が血管から抜けて血液が吸水基材に浸透し、さらに、電極２，３と枝電極４，５が導通するまでに時間が掛かり、透析針が抜けた後の抜けを検出するまでの時間が長すぎるという問題があった。
【特許文献１】特開２００６−５５５８８号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
解決しようとする問題点は、従来の透析抜針漏血感知センサでは、電極２，３と枝電極４，５が導通するまでに時間が掛かり、透析針が抜けた後の抜けを検出するまでの時間が長すぎるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明では、超音波振動子を装着した人工透析機に接続される透析針と、前記超音波振動子に接続される発振器と、該発振器から前記超音波振動子に入力された発振出力によって照射された超音波の血管及び皮膚からの反射エコーを検出するエコー検出装置とからなり、前記反射エコーの無検出により、前記透析針の血管からの抜けを検出するものである。
【発明の効果】
【０００６】
本発明の針抜け防止装置では、透析針に装着された超音波振動子に発振器から発振出力を印可し、超音波振動子から照射された超音波は血管の表面及び皮膚の表面で反射するので、この反射波をエコー検出装置で検出され、ここで、血管に刺された透析針が抜けた場合、針抜けと同時に皮膚又は血管の表面からのエコーが超音波振動子に伝達されなくなるので、即座に針抜けが検出されるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
本発明では、人工透析機に接続される透析針に超音波振動子を装着し、この超音波振動子に発振器及びエコー検出装置を接続し、超音波振動子から照射された超音波の皮膚及び血管表面からの反射エコーを検出することにより、この反射エコーが検出されない場合に、透析針の血管からの針抜けを検出するものである。
【実施例】
【０００８】
図１は本発明の実施例の針抜け防止装置の構成図で、透析針７，８はそれぞれ中間に超音波振動子９，１０を装着され、透析針７，８の一端はそれぞれ透析機１１に接続され、他端は皮膚１２の下の血管１３に挿入され、超音波振動子９，１０はそれぞれ発振器１４及びエコー検出装置１５に接続されている。
【０００９】
このように構成された本実施例の針抜け防止装置では、まず、超音波振動子９，１０にそれぞれ発振器１４から発振出力が印可されているので、血管１３に挿入された透析針７，８が血管１３から抜けていない状態では、超音波振動子９，１０から照射された超音波は透析針７，８を伝達して、それぞれ皮膚１２及び血管１３で反射され、図２で示すように、まず、超音波の発振線Ａがエコー検出装置１５で検出され、次に皮膚１２からの反射エコーＢはエコー検出装置１５で検出され、さらに、その後で、血管１３からの反射エコーＣがエコー検出装置１５で検出される。
【００１０】
ここで、透析針７，８のいずれか一方が抜けた場合、血管１３からの反射エコーＣが検出されなくなるので、この血管１３の反射エコーＣが振動検出装置１５で検出されなくなると、すぐに振動検出装置１５から異常を知らせるブザー等が報音される。
【産業上の利用可能性】
【００１１】
なお、上記実施例の針抜け防止装置は、輸血や点滴等の針抜けを防止するために使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の実施例の針抜け防止装置の断面図である。
【図２】図１の超音波振動子で検出した血流のエコーの波形図である。
【図３】従来の透析抜針漏血感知センサの平面図である。
【符号の説明】
【００１３】
７、８ 透析針
９，１０ 超音波振動子
１１ 透析機
１２ 皮膚
１３ 血管
１４ 発振器
１５ エコー検出装置
【技術分野】
【０００１】
本発明は、透析針の血管からの抜けを防止することができる針抜け防止装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、図３に示すように、透析抜針漏血感知センサは、吸水基材１の表面に電極２、３が平行に装着され、それらの電極２，３の間に多数の枝電極４、５が電極２，３から互いの電極近傍に突出して装着され、電極２，３はセンサ回路に接続されているものが提案されている。
【０００３】
このように構成された透析抜針漏血感知センサは、透析針６の近傍に置かれ、血管に刺されていた透析針６が血管から抜けた場合に、漏れた血液で吸水基材１が濡れ、電極２，３と枝電極４，５の間が導通することによって、その導通をセンサ回路が検出し、センサ回路内に装着されたブザーで報音するものであるが、透析針６が血管から抜けて血液が吸水基材に浸透し、さらに、電極２，３と枝電極４，５が導通するまでに時間が掛かり、透析針が抜けた後の抜けを検出するまでの時間が長すぎるという問題があった。
【特許文献１】特開２００６−５５５８８号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
解決しようとする問題点は、従来の透析抜針漏血感知センサでは、電極２，３と枝電極４，５が導通するまでに時間が掛かり、透析針が抜けた後の抜けを検出するまでの時間が長すぎるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明では、超音波振動子を装着した人工透析機に接続される透析針と、前記超音波振動子に接続される発振器と、該発振器から前記超音波振動子に入力された発振出力によって照射された超音波の血管及び皮膚からの反射エコーを検出するエコー検出装置とからなり、前記反射エコーの無検出により、前記透析針の血管からの抜けを検出するものである。
【発明の効果】
【０００６】
本発明の針抜け防止装置では、透析針に装着された超音波振動子に発振器から発振出力を印可し、超音波振動子から照射された超音波は血管の表面及び皮膚の表面で反射するので、この反射波をエコー検出装置で検出され、ここで、血管に刺された透析針が抜けた場合、針抜けと同時に皮膚又は血管の表面からのエコーが超音波振動子に伝達されなくなるので、即座に針抜けが検出されるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
本発明では、人工透析機に接続される透析針に超音波振動子を装着し、この超音波振動子に発振器及びエコー検出装置を接続し、超音波振動子から照射された超音波の皮膚及び血管表面からの反射エコーを検出することにより、この反射エコーが検出されない場合に、透析針の血管からの針抜けを検出するものである。
【実施例】
【０００８】
図１は本発明の実施例の針抜け防止装置の構成図で、透析針７，８はそれぞれ中間に超音波振動子９，１０を装着され、透析針７，８の一端はそれぞれ透析機１１に接続され、他端は皮膚１２の下の血管１３に挿入され、超音波振動子９，１０はそれぞれ発振器１４及びエコー検出装置１５に接続されている。
【０００９】
このように構成された本実施例の針抜け防止装置では、まず、超音波振動子９，１０にそれぞれ発振器１４から発振出力が印可されているので、血管１３に挿入された透析針７，８が血管１３から抜けていない状態では、超音波振動子９，１０から照射された超音波は透析針７，８を伝達して、それぞれ皮膚１２及び血管１３で反射され、図２で示すように、まず、超音波の発振線Ａがエコー検出装置１５で検出され、次に皮膚１２からの反射エコーＢはエコー検出装置１５で検出され、さらに、その後で、血管１３からの反射エコーＣがエコー検出装置１５で検出される。
【００１０】
ここで、透析針７，８のいずれか一方が抜けた場合、血管１３からの反射エコーＣが検出されなくなるので、この血管１３の反射エコーＣが振動検出装置１５で検出されなくなると、すぐに振動検出装置１５から異常を知らせるブザー等が報音される。
【産業上の利用可能性】
【００１１】
なお、上記実施例の針抜け防止装置は、輸血や点滴等の針抜けを防止するために使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】本発明の実施例の針抜け防止装置の断面図である。
【図２】図１の超音波振動子で検出した血流のエコーの波形図である。
【図３】従来の透析抜針漏血感知センサの平面図である。
【符号の説明】
【００１３】
７、８ 透析針
９，１０ 超音波振動子
１１ 透析機
１２ 皮膚
１３ 血管
１４ 発振器
１５ エコー検出装置
【特許請求の範囲】
【請求項１】
超音波振動子を装着した人工透析機に接続される透析針と、前記超音波振動子に接続される発振器と、該発振器から前記超音波振動子に入力された発振出力によって照射された超音波の血管及び皮膚からの反射エコーを検出するエコー検出装置とからなり、前記反射エコーの無検出により、前記透析針の血管からの抜けを検出することを特徴とする針抜け防止装置。
【請求項１】
超音波振動子を装着した人工透析機に接続される透析針と、前記超音波振動子に接続される発振器と、該発振器から前記超音波振動子に入力された発振出力によって照射された超音波の血管及び皮膚からの反射エコーを検出するエコー検出装置とからなり、前記反射エコーの無検出により、前記透析針の血管からの抜けを検出することを特徴とする針抜け防止装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００９−２９７４０４（Ｐ２００９−２９７４０４Ａ）
【公開日】平成２１年１２月２４日（２００９．１２．２４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１５７９１６（Ｐ２００８−１５７９１６）
【出願日】平成２０年６月１７日（２００８．６．１７）
【出願人】（０００２４３３６４）本多電子株式会社 (255)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年１２月２４日（２００９．１２．２４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年６月１７日（２００８．６．１７）
【出願人】（０００２４３３６４）本多電子株式会社 (255)
【Ｆターム（参考）】
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