説明

釣り竿

【課題】 リールを装着することなく、フードによってリールシートの位置固定が可能である釣り竿を提供する。
【解決手段】 リールシート本体1Aに、リール脚部Lを載置するリール脚載置部の左右に一対の切り込み溝3,5が形成されている。リールシート本体1Aの長手方向中間位置に、ネジ部T1の外径より大径でかつ外力を受けて縮径変形する大径弾性変形部E3が形成されている。大径弾性変形部E3とフード10を移動操作する操作部16を螺合するネジ部T1との間に、フード10の基端小径部13が大径弾性変形部E3へ乗り上がる際に、その乗り上がりを誘導する傾斜誘導面6が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長手方向に延びるロッド部と前記ロッド部の外周上に配置されるリールシートとを備え、前記リールシートが、リールシート本体と、前記リールシート本体の第1領域の外周面に形成された第1ネジ部と、第1リール脚固定部と第1操作部を有する第1フードと、第2リール脚固定部を有する第2フードを有し、前記第1操作部は前記第1ネジ部と螺合する第2ネジ部を有する釣り竿に関する。
【背景技術】
【0002】
リールシートを釣り竿の任意の位置に取り付けることができるものとして、リールシート本体におけるリール載置面に、平面視でU字型の切り込み溝が形成されていた。切り込み溝によって囲まれた部位が片持ち状で弾性変形可能な弾性部として構成されていた。このリール載置面にリールを載置した状態でリール脚部を押えて固定する第1フードのリール脚部に対する押え力が、前記弾性部を押える。これによって、弾性部が、リールシートを装着したロッド部に圧接し、リールシートはロッド部に移動不能に支持されていた(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】PCT/JP2004/012053(段落番号〔0034〕及び図4、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リール脚部が前記弾性部を含むリール載置面に載置された状態で、フードがリール脚部を押える。その押え力で、弾性部を撓ませて片持ち状の弾性部の先端部分がロッド部に圧接することによって、リールシートが位置固定されていた。
しかし、上記構成では、リール載置面を含む弾性部がネジ部の外径と略同様の外径に構成されているので、フードでリール脚部を十分に押し込むことができない場合もあり、リールシートが緩みを生ずることもあった。
一方、両軸受リールのリール脚部には、板材をプレス成型したものもある。この場合には、リール脚部の厚さはダイキャスト成型されるスピンニングリールのリール脚部より薄い。そうすると、前記したように、リール脚載置部の外径が第1ネジ部と略同一径に形成されていた従来構成では、リール脚部を介してリールシートを固定するのに、十分な圧接力が確保できなかった。
【0005】
本発明の目的は、リール載置面を含む弾性部に工夫を凝らすことによって、リールシートの位置固定をより強固に行うことのできる釣り竿を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔構成〕
請求項1に係る発明の特徴構成は、リールシート本体には、一対の切り込み溝がリール脚部を載置するリール脚載置部から前記第1ネジ部に亘って形成され、前記第1ネジ部の外径より大径でかつ外力を受けて縮径変形する大径弾性変形部が前記両切り込み溝に挟まれた部分で前記リール脚載置部を含む前記リールシート本体の長手方向中間位置に形成されている点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0007】
〔作用〕
リールがリール脚載置部に載置されて、第1フードがリール脚部を押える。この場合にリール脚を載置する面は、第1ネジ部より大径である。したがって、その大径の分だけ大径弾性変形部は従来の第1ネジ部と略同じ外径を取っていた弾性部より、大きな撓みを得ることができる。
これによって、大径弾性変形部がロッド部の表面に強く圧接し、リールシートが強固に固定される。大径弾性変形部の両側方に形成される切り込み溝が、第1ネジ部に亘る範囲まで形成されているので、切り込み溝の長さを長く採ることができ、このことも、大径弾性変形部での撓み量を大きくすることに寄与する。
また、このリールシートに両軸受リールを取り付けることができるようになった。つまり、両軸受リールの板材をプレス成型したリール脚部であっても、弾性変形部を大径に形成してある。これによって、第1フードのリール脚部を押える接当部に対してリール脚部を接触させる位置まで大径側に変位させたこととなり、このことによって、第1フードでの固定が可能となる。
【0008】
〔効果〕
リールシートのリール載置面を含む弾性変形部を第1ネジ部より大径にする点、及び、大径弾性変形部に形成した切り込み溝を第1ネジ部にまで形成する点との相乗効果によって、大径弾性変形部の外力を受けた場合の撓み力を大きくすることができ、このことによって、リールシートの固定力を拡大できた。
取り付けることのできるリールとして、両軸受リールも取り付けることができるようになった。
【0009】
〔構成〕
請求項2に係る発明の特徴構成は、リールシート本体には、一対の切り込み溝がリール脚部を載置するリール脚載置部から前記第1ネジ部に亘って形成され、前記第1ネジ部の外径より大径でかつ外力を受けて縮径変形する大径弾性変形部が前記両切り込み溝に挟まれた部分で前記リール脚載置部を含む前記リールシート本体の長手方向中間位置に形成され、基端小径部が前記第1フードの前記リール脚固定部の奥側に形成され、前記基端小径部が大径弾性変形部へ乗り上がる際に、その乗り上がりを誘導する傾斜誘導面が前記大径弾性変形部と前記第1ネジ部との間に形成されている点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0010】
〔作用〕
リールがリール脚載置部に載置されていない状態で、第1フードを移動させると、その第1フードの基端小径部が傾斜誘導面から大径弾性変形部に乗り上がる。その状態で、基端小径部が大径弾性変形部に縮径する方向の力を及ぼす。この力を受けた大径弾性変形部は変形し、大径弾性変形部の内周面がロッド部の表面に圧接する。これによって、リールシートが位置固定される。
切り込み溝が第1ネジ部にも形成されているので、基端小径部が傾斜誘導面に圧接しながらその傾斜面に沿って移動する場合に、大径弾性変形部は変形を開始する。これによって、基端小径部が傾斜誘導面を円滑に乗り越えられることとなる。
【0011】
しかも、基端小径部の内周面が大径の大径弾性変形部を圧接することとなるので、大径弾性変形部の全周に亘って基端小径部が圧力を及ぼすこととなる。これによって、次ぎのようなことが言える。つまり、従来構成においては、リール脚部を介してのみフードの締付固定力が弾性部に作用していた。このことによって、押し付け力はリール脚載置部のみからだけしか生じていなかった。
これに対して、本願発明においては、全周に亘って基端小径部が圧力を及ぼすことができるので、全周各部位での締付力が有効に機能し、リールシートの固定力を向上させる。
【0012】
さらに、リールをリール載置面に載置して両フードがリール脚を固定すると、この固定力がリール載置面を含む大径弾性変形部を更に変形させて、ロッド部に対する圧接力がより強化される。
【0013】
〔効果〕
したがって、リールが載置されていない状態であっても、リールシートの固定が可能であり、かつ、リールを固定すると一層固定力が強化されるリールシートを備えた釣り竿を提供できるに至った。
【0014】
請求項3に係る発明の特徴構成は、前記切り込み溝が前記リールシート本体の軸線方向に平行に形成されている点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0015】
〔作用効果〕
しかも、基端小径部の内周面が大径の大径弾性変形部を圧接することとなるので、大径弾性変形部の全周に亘って基端小径部が圧力を及ぼすこととなる。この大径弾性変形部の全周が一対の切り込み溝で複数に区画され、図2及び図3に示すように、個々の部分に作用する圧力を纏めた3つの力F1、F2、F3が、3方向から大径弾性変形部に作用し、固定状態が強固なものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
〔第1実施形態〕
釣り竿は、リアグリップ部G1、リールシート1、フロントグリップ部G2、フロントグリップ部G2の前側に延びる釣り竿本体2を備えている。本明細書では、釣り竿の先端側を前側、釣り人が握るリアグリップ部G1がある端部側を後側と呼び、釣り竿の各部品に関してもこれに沿って前と後が定義される。
【0017】
本発明によるリールシート1は、釣り竿の外径が変化しない領域において、前後の方向(図1の矢印で示される長手方向)にスライド可能である。本明細書においては、釣り竿のこのリールシート1がスライド可能な部分をロッド部Rと呼ぶ。この実施例においてはロッド部Rは、その前端と後端の間で、一体的に連続している。
【0018】
リールシート1を次ぎに説明する。図2では、左が前方向である。
図2に示すとおり、リールシート1は、大きく分けて、第1フード10と第2フード20と、全体的に筒状のリールシート本体1Aを有する。リールシート本体1Aは、好適には樹脂製である。第1フード10と第2フード20は、アルミ合金やチタン等の金属で製造することが好ましい。しかし、リールシート本体1Aをアルミ合金やチタン等の金属で製造してもよく、また、第1フード10と第2フード20を樹脂で製造してもよい。
【0019】
リールシート本体1Aには、その後端の領域に第1ネジ部T1が形成されており、その前端の領域に第3ネジ部T3が形成されている。
図2に示すように、第1フード10は、第1リール脚固定部11と第1操作部16を有する。図2及び図4に示すように、第1リール脚固定部11の前方部分はその後方部分より径方向外側に広がる形状を有し、内側には、リールの脚部Lの後方に延びる部分L1の上面と接当する傾斜面である第1接当面12を有する。
【0020】
第1操作部16の外側面には、指で操作し易いように、長手方向に延びる多数の溝が形成された摩擦面が形成されている。第1操作部16の内側面には前記第1ネジ部T1と螺合する第2ネジ部T2が形成されている。従って、第1操作部16を右周りに回転することにより第1フード10を、リールシート本体1Aに対して前方に移動させることができる。
【0021】
図4に示すように、第1リール脚固定部11の後端には、大径部14とこの大径部14より半径の小さな中径部15が設けられている。更に、この大径部14と中径部14に対応する形状を有する先端部が前記第1操作部16の先端に設けられている。このような構造により、第1リール脚固定部11と第1操作部16は相対的に回転可能に接続されている。
【0022】
図6に示すように、第1リール脚固定部11の内面には径方向内方に突出する突起11aが設けられ、この突起11aが、図5で示される、リールシート本体1Aの外面に設けられた長手方向に延びる溝1aと係合することにより、第1リール脚固定部11がリールシート本体1Aに対して回転することなく長手方向に移動することができる。
【0023】
第1リール脚固定部11には、筒状の内面13が形成されている。この内面13は、ロッド部10の外径と略同じか、これより少し径が大きくなるように形成されている。
【0024】
図2に示すように、第2フード20は、第2リール脚固定部21と第2操作部26を有する。図4に示すように、第2リール脚固定部21の後方部分はその前方部分より径方向外側に広がる形状を有し、内側には、リールの脚部Lの前方に延びる部分L2の上面と接当する傾斜面である第2接当面22を有する。
【0025】
第2操作部26の外側面には、長手方向に延びる多数の溝が形成された摩擦面が形成されている。第2操作部26の内側面には、リールシート本体1Aに形成された前記第3ネジ部T3と螺合する第4ネジ部T4が形成されている。したがって、第2操作部26を回転することにより第2フード20を、リールシート本体1Aに対して後方に移動させることができる。
【0026】
第1リール脚固定部11と第1操作部16の相対回転を許す構造と同様の構造を有することにより、第2リール脚固定部21と第2操作部26は相対回転可能である。また、第2リール脚固定部21の内面には径方向内方に突出する突起21aが設けられ、この突起21aが、図4に示される、リールシート本体1Aの外面に設けられた長手方向に延びる溝1aと係合することにより、第2リール脚固定部21がリールシート本体1Aに対して回転することなく長手方向に移動することができる。
【0027】
第2リール脚固定部21には、筒状の内面23が形成されている。この内面23は、ロッド部10の外径と略同じか、これより少し径が大きくなるように形成されている。第1リール脚固定部11の内側に形成されている第1接当面12と内面13との間には段差が形成されているが、この段差部分に4分の1円弧面Sが形成されている。
【0028】
次ぎに、請求項1の発明に対応する構成に付いて具体的に説明する。図2に示すように、第1ネジ部T1と第3ネジ部T3との間には、第1ネジ部T1及び第3ネジ部T3の外径より大径でかつ外力を受けて縮小変形する大径弾性変形部が形成されている。
この大径弾性変形部を形成するには、図示してはいないが、マンドレルに巻回された筒状部材の長手方向中間位置に、更に、プリプレグシートが外周面に巻回されて焼成される。焼成後仕上げ加工が施されて、大径弾性変形部が形成される。
【0029】
図1及び図2に示すように、大径弾性変形部におけるリール載置面には、平坦な接当部1bが形成されている。この接当部1bは、リール脚部Lの底面に設けられた凹形状の面に当接する。
【0030】
図2及び図3に示すように、接当部1bの両脇には、第1ネジ部及び第3ネジ部に亘る長さで、リールシート1の軸線に平行な直線状の左右の切り込み溝3,5が形成されている。切り込み溝3、5の端部においては、僅かに円周方向に向かう端縁部3a、5aが形成され、大径弾性変形部の変形度合いが大きくできるように構成されている。
【0031】
この左右の切り込み溝3、5を形成することによって、外力を受けて縮径変形する大径弾性変形部が3つの領域に区分されている。つまり、接当部1bを含む部分を第3大径弾性変形部E3、その第3大径弾性変形部E3の右側に第1大径弾性変形部E1、左側に第2大径弾性変形部E2が形成されることとなる。
【0032】
以上のように、大径弾性変形部を形成し、左右の切り込み溝3、5を第1、第3ネジ部T1、T3に亘る範囲で設けることによって、大径弾性変形部での変形量を大きくできる。つまり、図4に示すように、第1フード11の第1接当部12でリール脚部Lを押えると、大径膨出変形部E3部分を第1、第3ネジ部T1、T3の外径位置まで変形させることができる。これによって、大径膨出変形部E3の内周面は外周面が大径に拡大した分だけネジ部の内周面より内側に膨出することとなる。そうすると、ロッド部Rの表面の圧接力が高くなり、リールシート1の固定力が向上する。
【0033】
図4に示すように、トリガー部30の内周面も第1ネジ部T1の外径と略同一の内径を有しているので、第1フード10でリール脚部Lを押え付ける最終段階で、大径膨出変形部E1、E2に作用して縮径方向に圧接する。
このトリガー部30の内周面による圧接力もリールシート1を固定する固定力を大きくする。
【0034】
〔第2実施形態〕
第1実施形態と異なる部分を主として説明する。
第1リール脚固定部11には、筒状の内面13が形成されている。この内面13は、ロッド部10の外径と略同じか、これより少し径が大きくなるように形成されている。ここに、この内面13を請求項2に記載する第1リール脚固定部11の奥側に形成された基端小径部と称する。
【0035】
第2リール脚固定部21には、筒状の内面23が形成されている。この内面23は、ロッド部10の外径と略同じか、これより少し径が大きくなるように形成されている。ここに、この内面23を請求項1に記載する第1リール脚固定部11の奥側に形成された基端小径部と称する。
【0036】
図7に示すように、第1リール脚固定部11の内側に形成されている第1接当面12と内面13との間には段差が形成されているが、この段差部分に4分の1円弧面Sが形成されている。これによって、後記するように、内面13が傾斜誘導面6に当接して移動していく場合に、円滑な移動が期待できる。
【0037】
図7に示すように、各大径弾性変形部E1、E2、E3と第1ネジ部T1、各大径弾性変形部E1、E2、E3と前記第3ネジ部T3との間に、傾斜面が形成されている。第1フード10を螺進移動させると、そのフード10の内面13が摺接しながら移動し、大径弾性変形部E1、E2、E3への乗り上がりを誘導する傾斜誘導面6が形成されることとなる。
【0038】
そして、図7(ロ)に示すように、内面13、23が傾斜誘導面6に摺接して移動する際に、大径弾性変形部E1、E2、E3が内面13,23からの略直交する3つの外力を受けて、縮径変形度合いを大きくする。この縮径変形することによって、大径弾性変形部E1、E2、E3がロッド部Rに圧接することとなり、この圧接力がリールシート1の固定力となる。
【0039】
ロッド部Rは、図7に示されるとおり、プリプレグで形成される芯部分R2と、その径方向外側に形成されるコルク層R1を有する。このように、コルク層R1がリールシート1に当接することにより、リールシート1とリールの間の摩擦力が増大し、リールをより強固に釣り竿に固定することが可能になる。
左右切り込み溝3、5は、リールシート本体1Aが樹脂製である場合、注入形成などで一体的に形成することができる。リールシート本体1Aが樹脂製や金属製の場合、筒状のリールシート本体1Aを形成した後に、カット処理することができる。
【0040】
以上のような構成に基づいて、リールシート1の装着固定構造について説明する。
(1)図7(イ)に示すように、リールシート1は、フード10、20がリール脚部Lを保持しない後退待機位置に位置する場合には、ロッド部Rに沿って自由に移動可能である。そこで、取付所望位置まで移動させる。
(2)次ぎに、図示はしていないが、その位置において、第1フード10を螺進移動させて、前記した内面13で大径弾性変形部E1、E2、E3を縮径変形させることによって、リールシート1が固定される。
【0041】
(3)次ぎに、第1操作部16を回転することにより、図7(ロ)に示すように、第1フード10を前方向に移動させることにより、第1フード10の第1接当面12をリール脚部Lの後方に延びる部分L1の上面に当接させる。
(4)第1フード10を更に移動させてリール脚部Lを保持する。これによって、第1フード10、第2フード20でリール脚部Lを固定することになり、第3大径弾性変形部E1、E2、E3には更に縮径変形力が作用することとなり、リールを固定することで、リールシート1の固定が強化されることとなる。
(5)以上のような操作により、図2及び図3に示すように、大径弾性変形部E1、E2、E3に圧縮変形力F1、F2、F3が作用する。
【0042】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態においては、第1フード10及び第2フード20が、第1ネジ部T1、第3ネジ部T3に沿って移動する移動式のフードであったが、一方のフードは、固定式のものであってもよい。
(2)ロッド部Rとしてコルク層R1が備えられているが、プリプレグ製の部分だけで構成してもよい。
(3)切り込み溝3,5としては、リールシート1の軸芯を挟んで180°反対側に設けてよい。また、リールシート1の軸線に平行でなくてもよく、蛇行するものであってもよい。
(4)基端小径部13,23としては、第1ネジ部T1、及び、第2ネジ部T3の外径より大きく、大径弾性変形部E1,E2,E3の外径より小であればよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】リールシートを取り付けた釣り竿の側面図
【図2】リールシートを示す分解斜視図
【図3】リールシートのリール載置面を示す平面図
【図4】リールシートにリールを取り付けた状態を示す縦断側面図
【図5】図2におけるV−V線断面図
【図6】図2におけるVI−VI線断面図
【図7】(1)リールを取り付けない状態で、リールシートを固定する前の状態を示す縦断側面図、(2)第1フードを大径弾性変形部に乗り上がらせて、縮径変形させた状態を示す縦断側面図
【符号の説明】
【0044】
1 リールシート
1A リールシート本体
3、5 切り込み溝
6 傾斜誘導面
10 第1フード
11 第1リール脚固定部
13 内面(基端小径部)
16 第1操作部
20 第2フード
21 第2リール脚固定部
R ロッド部
E1、E2、E3 大径弾性変形部
L リールの脚部
T1 第1ネジ部
T2 第2ネジ部
R ロッド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に延びるロッド部と前記ロッド部の外周上に配置されるリールシートとを備え、前記リールシートが、リールシート本体と、前記リールシート本体の第1領域の外周面に形成された第1ネジ部と、第1リール脚固定部と第1操作部を有する第1フードと、第2リール脚固定部を有する第2フードを有し、前記第1操作部は前記第1ネジ部と螺合する第2ネジ部を有する釣り竿であって、
リールシート本体には、一対の切り込み溝がリール脚部を載置するリール脚載置部から前記第1ネジ部に亘って形成され、前記第1ネジ部の外径より大径でかつ外力を受けて縮径変形する大径弾性変形部が前記両切り込み溝に挟まれた部分で前記リール脚載置部を含む前記リールシート本体の長手方向中間位置に形成されている釣り竿。
【請求項2】
長手方向に延びるロッド部と前記ロッド部の外周上に配置されるリールシートとを備え、前記リールシートが、リールシート本体と、前記リールシート本体の第1領域の外周面に形成された第1ネジ部と、第1リール脚固定部と第1操作部を有する第1フードと、第2リール脚固定部を有する第2フードを有し、前記第1操作部は前記第1ネジ部と螺合する第2ネジ部を有する釣り竿であって、
リールシート本体には、一対の切り込み溝がリール脚部を載置するリール脚載置部から前記第1ネジ部に亘って形成され、前記第1ネジ部の外径より大径でかつ外力を受けて縮径変形する大径弾性変形部が前記両切り込み溝に挟まれた部分で前記リール脚載置部を含む前記リールシート本体の長手方向中間位置に形成され、基端小径部が前記第1フードの前記リール脚固定部の奥側に形成され、前記基端小径部が大径弾性変形部へ乗り上がる際に、その乗り上がりを誘導する傾斜誘導面が前記大径弾性変形部と前記第1ネジ部との間に形成されている釣り竿。
【請求項3】
前記切り込み溝が前記リールシート本体の軸線方向に平行に形成されている請求項1又は2記載の釣り竿。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−220213(P2008−220213A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−60281(P2007−60281)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000002439)株式会社シマノ (1,038)
【Fターム(参考)】