釣竿
【課題】板状のリールシートを固定する周辺領域の形状や外径の変更が容易であると共に、握り心地、及び外観の向上が図れる釣竿を提供する。
【解決手段】本発明の釣竿は、リール脚載置部11の前後に対向して配置され、リール脚を受け入れる開口を有する一対のフード部12a,12bを備え、これら一対のフード部の内、少なくとも一方が移動式である移動フードとしたリールシート10を元竿3に装着している。リールシート10は、板状に形成された本体14と、本体14の軸方向両端に一体的に形成された脚部15とを有しており、リールシート10の脚部15を糸巻き糸止めし、かつ元竿3に対して挿入、固定が可能な素材で一体形成された管状体20を、元竿3に装着したことを特徴とする。
【解決手段】本発明の釣竿は、リール脚載置部11の前後に対向して配置され、リール脚を受け入れる開口を有する一対のフード部12a,12bを備え、これら一対のフード部の内、少なくとも一方が移動式である移動フードとしたリールシート10を元竿3に装着している。リールシート10は、板状に形成された本体14と、本体14の軸方向両端に一体的に形成された脚部15とを有しており、リールシート10の脚部15を糸巻き糸止めし、かつ元竿3に対して挿入、固定が可能な素材で一体形成された管状体20を、元竿3に装着したことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状に形成されたリールシートを装着した釣竿に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、魚釣用リールが装着される釣竿には、リール脚を固定するための固定フードと移動フードとを具備したリールシートが設けられており、このようなリールシートとして、リールシートに螺合する回転操作部を回転させることで移動フードを固定フードに対してスライドさせる方式(回転スライド方式)が知られている。
【0003】
この回転スライド方式のリールシートは、回転操作部を回転させながら、移動フードの内面をリール脚に対して徐々に締め付けて行く構成であるため、その締め付け力が強く、締め付け後の魚釣用リールにがたつきが生じ難いという利点はあるものの、リールの取り付け操作性が面倒である、等の問題がある。
【0004】
そこで、リールの取り付け操作性が良好な構成として、例えば、特許文献1に開示されているように、リールシートを板状に構成し、一端側に固定フードを、他端側に移動フードを配設し、緊締レバーに移動フードを一体的に設けた構成が知られている(スライド方式)。このスライド方式のリールシートは、板状に形成されたシート本体に、起伏可能な緊締レバー及び移動フードを軸方向にスライド自在に保持しており、緊締レバーを起こすことで緊締レバーと共に移動フードを固定フード方向に移動させるよう構成されている。そして、移動フードの内面をリール脚に当て付けた状態で緊締レバーの係止部をシート本体に形成された凹凸部に係合させるように倒すことで、リールを締め付け固定するようになっている。
【0005】
このスライド方式のリールシートは、特許文献1に開示されているように、軸方向両端部に脚部(取付片)が形成されており、その脚部を釣竿(元竿)の外周面に載置し、その脚部を糸止めすることで元竿に固定される。
【0006】
また、特許文献2には、スライド方式のリールシートを元竿に固定する技術として、元竿を樹脂チューブで被覆し、この樹脂チューブ上にリールシートを糸巻き糸止め固定する構成が開示されている。前記樹脂チューブには、小径部が形成されており、この小径部にリールシートの固定片を載置し、固定用の糸を巻回することでリールシートを固定している。
【特許文献1】実開昭48−54987号
【特許文献2】実開平5−31566号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記したような特許文献1に開示されている板状のリールシートの固定方法では、脚部を元竿の外周面に載置し、そのまま固定用の糸を巻回する構成であるため、糸巻き部分が膨出して握り心地が悪いと共に、外観も低下してしまう。また、リールシート周辺の握り部の径や形状を変更することが困難であり、設計の自由度に限界がある。
【0008】
前記特許文献2に開示されている固定方法は、リールシートの本体が載置される部分に樹脂チューブを被着するため、外径の変更は可能になるものの、リールシートの本体が固定されていない部分の外周と固定用の糸の表面部との間には、段差が生じてしまい、同様に、握り心地が悪く、外観も低下してしまう。さらに、樹脂チューブに固定片を載置して糸を巻回する構成であることから、固定片の樹脂チューブに対する食い込みが弱いと、糸巻き部分が径方向に膨出する傾向となって握り心地や外観が低下してしまう。
【0009】
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、板状のリールシートを固定する周辺領域の形状や外径の変更が容易であると共に、握り心地、及び外観の向上が図れる釣竿を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した目的を達成するために、本発明は、リール脚載置部の前後に対向して配置され、リール脚を受け入れる開口を有する一対のフード部を備え、これら一対のフード部の内、少なくとも一方が移動式である移動フードとしたリールシートを元竿に装着した釣竿において、前記リールシートは、板状に形成された本体と、前記本体の軸方向両端に一体的に形成された脚部と、を有しており、前記リールシートの脚部を糸巻き糸止め固定し、かつ元竿に対して挿入、固定が可能な素材で一体形成された管状体を、前記元竿に装着したことを特徴とする。
【0011】
上記した構成によれば、板状に形成されているリールシートの本体の両端に形成されている脚部を、元竿に対して挿入し、固定される管状体に載置し、この状態で糸巻き糸止めする。前記管状体は、例えば、樹脂等によって予め一体成形しておくことが可能であるため、リールシートが装着される部分の元竿の外径や形状を容易に変形することが可能となり、設計の自由度の向上が図れるようになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、板状のリールシートを固定する周辺領域の形状や外径の変更が容易であると共に、握り心地、及び外観の向上が図れる釣竿が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る釣竿の一実施形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る釣竿の一実施形態を示す図である。本実施形態に係る釣竿1は、リールRを着脱可能にする板状のリールシート10を装着した元竿3と、元竿3に対して順次、継合される中竿4及び穂先竿5とを備えている。この場合、各竿部材の継合は、振り出し式に構成されていても良いし、並継式に構成されていても良い。また、各竿部材の継合本数は任意であり、竿部材の構造についても、管状体に構成されていても良いし、中実状に構成されていても良い。なお、本実施形態の元竿3は、図2に示すように、管状体として構成されており、通常の強化繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグシートを巻装することで構成されている。
【0015】
前記竿部材には、複数の釣糸ガイド(外ガイド)7が設けられており、板状のリールシート10に装着されたリールRから繰出される釣糸を案内するようになっている。また、元竿3の基端部には、必要に応じて腹当て(グリップ)30が設けられている。
【0016】
前記リールシート10は、図2に示すように、リールRの脚部が載置されるリール脚載置部11と、その前後に対向して配置され、リール脚を受け入れる開口を有する一対のフード部12a,12bとを有する板状の本体14を備えている。前記一対のフード部の内、少なくとも一方(後端側となるフード部12b)は移動式に構成されており、公知のように、移動フード12bと一体化された緊締レバー12cの係止部を、板状の本体14の表面に形成された凹凸部に係合させることで、リールRを締め付け固定できるよう構成されている。
【0017】
前記リールシート10の本体14は、例えば、ステンレス、アルミニウム合金、チタン、真鍮等の金属によって一体的に形成され、本体14の軸方向両端には、元竿3に対して糸巻き糸止めによって止着される脚部(取付片)15が一体形成されている(図4参照)。この脚部15は、図5(b)及び(c)に示すように、断面が円弧形状(略円弧形状のものを含む)に形成されており、この脚部15を元竿3に対して位置決めし、固定用の糸25を巻回して、その後、巻回部分に樹脂、例えば、エポキシ樹脂を塗布することで糸巻き糸止め固定される。
【0018】
上記したリールシート10は、元竿3に直接装着されるのではなく、元竿3に対して挿入し、接着剤によって固定される管状体20の表面に装着されるようになっている。この管状体20は、元竿3に対して挿入可能な素材で、図3に示すような円筒形状となるように、例えば、ナイロン、ABS等の樹脂によって一体成形されている。或いは、加工性、握持性、強度等を考慮して、発泡材(ウレタン、エポキシ、EVA、ポリオレフィン)や強化繊維樹脂、木材、コルク等によって形成することも可能である。
【0019】
前記管状体20の軸方向両側には、図5(c)に示すように、断面円弧形状の脚部15が載置される部分に、その脚部の幅Wよりも幅広となる平面部21が形成されている。また、本実施形態では、平面部21は、リールシート10の本体14が載置される載置面20aより、高さが低くなるように切削加工された円周溝22の一部に形成されている。
【0020】
この円周溝22は、管状体20の両端側、具体的には、両端から軸方向内側の所定の位置に、所定の長さ分(脚部15が配置できる程度の軸方向長さ)形成されており、その深さは、図4に示すように、脚部15に固定用の糸25を巻回して糸止めした後の高さ(糸止め状態のときの表面高さであり、樹脂を含浸している場合、その樹脂表面となる)が、その素材面の高さと略一致する程度、好ましくは、糸巻きして脚部15を固定した際に、管状体20の表面(載置面20a)から、巻回して糸止めされた糸25の表面が膨出しない程度に設定されている。すなわち、脚部15に対して固定用の糸25を巻回した後、円周溝22の軸方向前後において、巻回した糸25の表面と管状体20の表面は、略面一状になるように構成されている。なお、図4に示すように、脚部15は、先端側がテーパ状で薄くなっているため、巻回して固定した糸25の表面が段差にならないように、円周溝22の壁部22aの高さを調整しても良い。
【0021】
上記したような板状のリールシート10を装着した釣竿によれば、以下の作用効果が得られる。
【0022】
板状に形成されているリールシート10の本体14の両端に形成され、断面円弧形状を有する脚部15は、それよりも幅広の平面部21に載置され、この状態で糸巻き糸止め固定されることから、脚部15の両端縁15aが平面部21に安定して載置された状態となり、周方向に負荷が加わっても、ぐらつくことが無くなる。このため、リールシートを元竿に取り付ける作業の際もリールシート10を安定させた状態で糸巻き作業を行えるようになって、糸巻き糸止めした後のリールシート10の装着状態の安定化が図れる。
【0023】
また、上記した構成では、平面部21は、円周溝22に形成されており、この円周溝22内に脚部15が配設されるため、両脚部の軸方向端部は、円周溝22の壁部22aによって軸方向に規制された状態となる。このため、リールシート10は、糸止め装着作業する際に軸方向にぐらつくことが無くなり、糸巻き糸止めした後のリールシート10の装着状態がより安定するようになる。
【0024】
また、円周溝22は、脚部15に固定用の糸25を巻回して糸止めした際、その糸25の表面が管状体20の表面と略一致する程度、好ましくは、糸巻きした際に、管状体20の表面(載置面20a)から巻回した糸25が膨出しない程度の深さに設定されていることから、糸巻き作業を行う際、糸崩れや緩みが防止でき、安定した巻回状態が得られるようになる。また、巻回後の糸25は、管状体20の表面(載置面20a)から膨出しないため、握り心地が良くなると共に、外観の向上が図れるようになる。
【0025】
また、上記した板状のリールシート10は、元竿3に直接装着するのではなく、元竿3に対して挿入、固定される管状体20に対して装着するように構成されている。このような構成によれば、元竿3とは別体として管状体20を一体成形することができるため、元竿3の外表面を、リールシート10を装着するために直接、切削加工する必要がなくなって加工処理の工程が容易になる。また、元竿3を切削加工する必要が無いため、元竿3が強度低下するようなことも無い。特に、元竿3が細い径の釣竿では、リールシート10が元竿の幅方向に突出して安定した糸巻き、糸止め操作、及び安定した装着状態が得難くなるが、上記した挿入、固定される管状体20によって大径化が図れ、そのような元竿が細い釣竿であっても安定した糸巻き、糸止め操作、及び安定した装着状態が得られる。また、元竿3の肉厚が薄いような構成であっても、挿入、固定される管状体20によって、必要に応じて径を太くすることが可能となり、上記した幅広の平面部21や円周溝22を、元竿の強度を低下することなく形成することが可能になる。
【0026】
更に、用途によっては、管状体20の一部に膨出部を形成したり、凹凸を形成する等、リールシート10が装着される部分の設計の自由度の向上が図れるようになる。
例えば、図6(a)に示す管状体20Aのように、リールシート10と反対側の面に、膨出部20aを形成したり、図6(b)に示す管状体20Bのように、斜線で示す両サイド部分20bを抉って凹所を形成したり、或いは、この部分に粗面化処理を施したり、図6(c)に示す管状体20Cのように、両側面にエンボス加工20cを施す等、挿入、固定される管状体の構成を、用途に応じて適宜変形することが可能である。
【0027】
また、本実施形態では、上述したリールシート10を装着する部分の周辺領域、具体的には、リールシート10に固定されたリールRのリール脚と共に握持、保持可能な領域を、柔軟性のある被覆部材(柔軟性被覆部材)50によって覆うように構成している。この場合、柔軟性被覆部材50は、リールシート10の本体14、具体的には、操作部となる固定フード12a、及び移動フード12bが露出するように、2枚以上のシート状の部材を縫製することで構成される。なお、もちろん、柔軟性被覆部材50は、1枚で構成されていても良い。
【0028】
本実施形態では、前記柔軟性被覆部材50は、縫製が可能な素材である革(合成革であっても良い)によって構成されており、このような革を用いることで、リールRと共に元竿3を握りこんだ際、滑りが生じることがなく、握り心地の向上が図れ、更には、元竿部材と異なる質感となることから、外観の向上が図れるようになる。また、柔軟性被覆部材を複数枚準備しておき、これを縫製することで、縫着される糸によって滑り止めの効果を向上することが可能となり、かつ、そのような柔軟性被覆部材を取り外すことも容易となる。なお、このような柔軟性被覆部材50は、革以外にも、例えば、塩化ビニル(表面に滑りを生じさせないようにエンボス加工を施しても良い)や、布に合成樹脂を含浸した素材等によって構成しても良い。
【0029】
本実施形態では、上記した革によって構成される柔軟性被覆部材50は、元竿3とは別体で成形され、上記したリールシート10を糸巻き糸止め固定した管状体20に対して予め被着するようにしており、加工処理工程を簡略化している。
【0030】
また、本実施形態では、柔軟性被覆部材を構成する革を2枚で構成し、これを縫製することで、管状体20に被着するようにしている。この場合、縫製に際して行われる糸の縫着跡は、図7に示すように、リールシート部分を手のひらで握り込んだ際、各指の腹部と一致するように、軸方向に沿うように縫製することが好ましく、特に、図8に示すように、実際に握り込んだ際に、手のひら部分も位置できるようにするのが好ましい。
【0031】
具体的には、図7及び図8に示すように、糸による縫着跡(縫着した糸の跡)51は、竿先から元側に移行するに連れ、軸方向に沿うように2箇所存在しており、夫々が側面側から上面側に向かって接近するような湾曲形状とされており、更に、上面側から側面側に向かって離反するような湾曲形状となるように縫製されている。このような縫製は、2枚の革50a,50bを所定の形状に裁断しておき、予め特定した位置を縫着した後、これを管状体20に対して被着し、残りの部分を縫着することで行うことが可能である。
【0032】
上記したような革を縫着することで、図9に示すように、縫着跡51の周辺部52は盛り上がることから、指Tを当てた際に、周方向に滑り難くなって、握持、保持性の向上が図れるようになる。また、柔軟性被覆部材50は、上記したように、リールシート10の本体14を露出するように被着することから、リールRの着脱操作に影響を及ぼすこともない。
【0033】
また、糸を縫着するに際しては、図7及び図10に示すように、縫着方向(縫着跡51を形成する糸の方向;図10のような矢印方向)が、穂先側に向くように縫製することが好ましい。このような縫着方向にすることで、リール部分の近傍を、リール脚と共に握持、保持した際(図7参照)、各指の腹部が、縫着跡51による凹凸に引っ掛かり易くなり、これにより、各指や手のひらが竿先側に向かって滑り難くなって、握持、保持性を向上することが可能になる。
【0034】
また、上記したような柔軟性被覆部材50は、リールシート部分以外にも、手によって握持、保持される領域、具体的には、図1及び図11に示すように、例えば、竿尻となる腹当て(グリップ)30に被着しておいても良い。このような腹当て30の部分は、手のひらで握持したり、脇に抱え込むなど、実釣時に操作される部分であることから、上記したような柔軟性被覆部材50を同様な構成で被着することで、握持、保持性の向上が図れると共に、滑りを効果的に防止することが可能になる。
【0035】
なお、上記した柔軟性被覆部材50を被着するに際しては、図11(c)に示すように、端面領域を折り返して端面30aを完全に覆い、この部分を縫着したり、或いは、上記した管状体20であれば、その端面領域を折り返して端面に接着等によって固着することで、柔軟性被覆部材50がめくれることを確実に防止することが可能になる。
【0036】
また、上記したような柔軟性被着部材50については、上記した実施形態のように、リールシート10の領域や竿尻となる腹当て部分以外の様々な箇所に被着することが可能であり、また、釣竿を構成する管状体や中実部分に直接、被着するようにしても良い。
【0037】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態以外にも適宜変形することが可能である。
【0038】
上記した柔軟性被着部材50については、本発明における釣竿では、被着しない構成であっても良い。このような構成では、上記したように、板状のリールシート10の装着状態が安定すると共に、糸止めによる膨出部分がなくなって握り心地の向上、及び外観の向上が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る釣竿の一実施形態を示す図。
【図2】リールシートが装着される部分の構成を示した一部断面側面図。
【図3】リールシートが装着される管状体の構成を示す一部断面図。
【図4】管状体に対するリールシートの装着部分を示す断面図。
【図5】(a)は、図3のA−A線に沿った断面図、(b)は、リールシートの脚部を載置した際の断面図、(c)は、その拡大図。
【図6】(a)〜(c)を含み、夫々管状体の変形例を示す図。
【図7】リールシート部分を握持、保持した状態を示す側面図。
【図8】リールシート部分を握持、保持した状態を示す平面図。
【図9】縫着部分に指が掛かる状態を示す断面図。
【図10】縫着部分を拡大して示す図。
【図11】(a)は、図1に示す腹当て部の平面図、(b)は、側面図、(c)は、後方側から見た図。
【符号の説明】
【0040】
1 釣竿
3 元竿
10 リールシート
14 リールシートの本体
15 脚部
20 管状体
21 平面部
22 円周溝
25 糸
50 柔軟性被覆部材
51 縫着跡
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状に形成されたリールシートを装着した釣竿に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、魚釣用リールが装着される釣竿には、リール脚を固定するための固定フードと移動フードとを具備したリールシートが設けられており、このようなリールシートとして、リールシートに螺合する回転操作部を回転させることで移動フードを固定フードに対してスライドさせる方式(回転スライド方式)が知られている。
【0003】
この回転スライド方式のリールシートは、回転操作部を回転させながら、移動フードの内面をリール脚に対して徐々に締め付けて行く構成であるため、その締め付け力が強く、締め付け後の魚釣用リールにがたつきが生じ難いという利点はあるものの、リールの取り付け操作性が面倒である、等の問題がある。
【0004】
そこで、リールの取り付け操作性が良好な構成として、例えば、特許文献1に開示されているように、リールシートを板状に構成し、一端側に固定フードを、他端側に移動フードを配設し、緊締レバーに移動フードを一体的に設けた構成が知られている(スライド方式)。このスライド方式のリールシートは、板状に形成されたシート本体に、起伏可能な緊締レバー及び移動フードを軸方向にスライド自在に保持しており、緊締レバーを起こすことで緊締レバーと共に移動フードを固定フード方向に移動させるよう構成されている。そして、移動フードの内面をリール脚に当て付けた状態で緊締レバーの係止部をシート本体に形成された凹凸部に係合させるように倒すことで、リールを締め付け固定するようになっている。
【0005】
このスライド方式のリールシートは、特許文献1に開示されているように、軸方向両端部に脚部(取付片)が形成されており、その脚部を釣竿(元竿)の外周面に載置し、その脚部を糸止めすることで元竿に固定される。
【0006】
また、特許文献2には、スライド方式のリールシートを元竿に固定する技術として、元竿を樹脂チューブで被覆し、この樹脂チューブ上にリールシートを糸巻き糸止め固定する構成が開示されている。前記樹脂チューブには、小径部が形成されており、この小径部にリールシートの固定片を載置し、固定用の糸を巻回することでリールシートを固定している。
【特許文献1】実開昭48−54987号
【特許文献2】実開平5−31566号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記したような特許文献1に開示されている板状のリールシートの固定方法では、脚部を元竿の外周面に載置し、そのまま固定用の糸を巻回する構成であるため、糸巻き部分が膨出して握り心地が悪いと共に、外観も低下してしまう。また、リールシート周辺の握り部の径や形状を変更することが困難であり、設計の自由度に限界がある。
【0008】
前記特許文献2に開示されている固定方法は、リールシートの本体が載置される部分に樹脂チューブを被着するため、外径の変更は可能になるものの、リールシートの本体が固定されていない部分の外周と固定用の糸の表面部との間には、段差が生じてしまい、同様に、握り心地が悪く、外観も低下してしまう。さらに、樹脂チューブに固定片を載置して糸を巻回する構成であることから、固定片の樹脂チューブに対する食い込みが弱いと、糸巻き部分が径方向に膨出する傾向となって握り心地や外観が低下してしまう。
【0009】
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、板状のリールシートを固定する周辺領域の形状や外径の変更が容易であると共に、握り心地、及び外観の向上が図れる釣竿を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した目的を達成するために、本発明は、リール脚載置部の前後に対向して配置され、リール脚を受け入れる開口を有する一対のフード部を備え、これら一対のフード部の内、少なくとも一方が移動式である移動フードとしたリールシートを元竿に装着した釣竿において、前記リールシートは、板状に形成された本体と、前記本体の軸方向両端に一体的に形成された脚部と、を有しており、前記リールシートの脚部を糸巻き糸止め固定し、かつ元竿に対して挿入、固定が可能な素材で一体形成された管状体を、前記元竿に装着したことを特徴とする。
【0011】
上記した構成によれば、板状に形成されているリールシートの本体の両端に形成されている脚部を、元竿に対して挿入し、固定される管状体に載置し、この状態で糸巻き糸止めする。前記管状体は、例えば、樹脂等によって予め一体成形しておくことが可能であるため、リールシートが装着される部分の元竿の外径や形状を容易に変形することが可能となり、設計の自由度の向上が図れるようになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、板状のリールシートを固定する周辺領域の形状や外径の変更が容易であると共に、握り心地、及び外観の向上が図れる釣竿が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る釣竿の一実施形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る釣竿の一実施形態を示す図である。本実施形態に係る釣竿1は、リールRを着脱可能にする板状のリールシート10を装着した元竿3と、元竿3に対して順次、継合される中竿4及び穂先竿5とを備えている。この場合、各竿部材の継合は、振り出し式に構成されていても良いし、並継式に構成されていても良い。また、各竿部材の継合本数は任意であり、竿部材の構造についても、管状体に構成されていても良いし、中実状に構成されていても良い。なお、本実施形態の元竿3は、図2に示すように、管状体として構成されており、通常の強化繊維に合成樹脂を含浸したプリプレグシートを巻装することで構成されている。
【0015】
前記竿部材には、複数の釣糸ガイド(外ガイド)7が設けられており、板状のリールシート10に装着されたリールRから繰出される釣糸を案内するようになっている。また、元竿3の基端部には、必要に応じて腹当て(グリップ)30が設けられている。
【0016】
前記リールシート10は、図2に示すように、リールRの脚部が載置されるリール脚載置部11と、その前後に対向して配置され、リール脚を受け入れる開口を有する一対のフード部12a,12bとを有する板状の本体14を備えている。前記一対のフード部の内、少なくとも一方(後端側となるフード部12b)は移動式に構成されており、公知のように、移動フード12bと一体化された緊締レバー12cの係止部を、板状の本体14の表面に形成された凹凸部に係合させることで、リールRを締め付け固定できるよう構成されている。
【0017】
前記リールシート10の本体14は、例えば、ステンレス、アルミニウム合金、チタン、真鍮等の金属によって一体的に形成され、本体14の軸方向両端には、元竿3に対して糸巻き糸止めによって止着される脚部(取付片)15が一体形成されている(図4参照)。この脚部15は、図5(b)及び(c)に示すように、断面が円弧形状(略円弧形状のものを含む)に形成されており、この脚部15を元竿3に対して位置決めし、固定用の糸25を巻回して、その後、巻回部分に樹脂、例えば、エポキシ樹脂を塗布することで糸巻き糸止め固定される。
【0018】
上記したリールシート10は、元竿3に直接装着されるのではなく、元竿3に対して挿入し、接着剤によって固定される管状体20の表面に装着されるようになっている。この管状体20は、元竿3に対して挿入可能な素材で、図3に示すような円筒形状となるように、例えば、ナイロン、ABS等の樹脂によって一体成形されている。或いは、加工性、握持性、強度等を考慮して、発泡材(ウレタン、エポキシ、EVA、ポリオレフィン)や強化繊維樹脂、木材、コルク等によって形成することも可能である。
【0019】
前記管状体20の軸方向両側には、図5(c)に示すように、断面円弧形状の脚部15が載置される部分に、その脚部の幅Wよりも幅広となる平面部21が形成されている。また、本実施形態では、平面部21は、リールシート10の本体14が載置される載置面20aより、高さが低くなるように切削加工された円周溝22の一部に形成されている。
【0020】
この円周溝22は、管状体20の両端側、具体的には、両端から軸方向内側の所定の位置に、所定の長さ分(脚部15が配置できる程度の軸方向長さ)形成されており、その深さは、図4に示すように、脚部15に固定用の糸25を巻回して糸止めした後の高さ(糸止め状態のときの表面高さであり、樹脂を含浸している場合、その樹脂表面となる)が、その素材面の高さと略一致する程度、好ましくは、糸巻きして脚部15を固定した際に、管状体20の表面(載置面20a)から、巻回して糸止めされた糸25の表面が膨出しない程度に設定されている。すなわち、脚部15に対して固定用の糸25を巻回した後、円周溝22の軸方向前後において、巻回した糸25の表面と管状体20の表面は、略面一状になるように構成されている。なお、図4に示すように、脚部15は、先端側がテーパ状で薄くなっているため、巻回して固定した糸25の表面が段差にならないように、円周溝22の壁部22aの高さを調整しても良い。
【0021】
上記したような板状のリールシート10を装着した釣竿によれば、以下の作用効果が得られる。
【0022】
板状に形成されているリールシート10の本体14の両端に形成され、断面円弧形状を有する脚部15は、それよりも幅広の平面部21に載置され、この状態で糸巻き糸止め固定されることから、脚部15の両端縁15aが平面部21に安定して載置された状態となり、周方向に負荷が加わっても、ぐらつくことが無くなる。このため、リールシートを元竿に取り付ける作業の際もリールシート10を安定させた状態で糸巻き作業を行えるようになって、糸巻き糸止めした後のリールシート10の装着状態の安定化が図れる。
【0023】
また、上記した構成では、平面部21は、円周溝22に形成されており、この円周溝22内に脚部15が配設されるため、両脚部の軸方向端部は、円周溝22の壁部22aによって軸方向に規制された状態となる。このため、リールシート10は、糸止め装着作業する際に軸方向にぐらつくことが無くなり、糸巻き糸止めした後のリールシート10の装着状態がより安定するようになる。
【0024】
また、円周溝22は、脚部15に固定用の糸25を巻回して糸止めした際、その糸25の表面が管状体20の表面と略一致する程度、好ましくは、糸巻きした際に、管状体20の表面(載置面20a)から巻回した糸25が膨出しない程度の深さに設定されていることから、糸巻き作業を行う際、糸崩れや緩みが防止でき、安定した巻回状態が得られるようになる。また、巻回後の糸25は、管状体20の表面(載置面20a)から膨出しないため、握り心地が良くなると共に、外観の向上が図れるようになる。
【0025】
また、上記した板状のリールシート10は、元竿3に直接装着するのではなく、元竿3に対して挿入、固定される管状体20に対して装着するように構成されている。このような構成によれば、元竿3とは別体として管状体20を一体成形することができるため、元竿3の外表面を、リールシート10を装着するために直接、切削加工する必要がなくなって加工処理の工程が容易になる。また、元竿3を切削加工する必要が無いため、元竿3が強度低下するようなことも無い。特に、元竿3が細い径の釣竿では、リールシート10が元竿の幅方向に突出して安定した糸巻き、糸止め操作、及び安定した装着状態が得難くなるが、上記した挿入、固定される管状体20によって大径化が図れ、そのような元竿が細い釣竿であっても安定した糸巻き、糸止め操作、及び安定した装着状態が得られる。また、元竿3の肉厚が薄いような構成であっても、挿入、固定される管状体20によって、必要に応じて径を太くすることが可能となり、上記した幅広の平面部21や円周溝22を、元竿の強度を低下することなく形成することが可能になる。
【0026】
更に、用途によっては、管状体20の一部に膨出部を形成したり、凹凸を形成する等、リールシート10が装着される部分の設計の自由度の向上が図れるようになる。
例えば、図6(a)に示す管状体20Aのように、リールシート10と反対側の面に、膨出部20aを形成したり、図6(b)に示す管状体20Bのように、斜線で示す両サイド部分20bを抉って凹所を形成したり、或いは、この部分に粗面化処理を施したり、図6(c)に示す管状体20Cのように、両側面にエンボス加工20cを施す等、挿入、固定される管状体の構成を、用途に応じて適宜変形することが可能である。
【0027】
また、本実施形態では、上述したリールシート10を装着する部分の周辺領域、具体的には、リールシート10に固定されたリールRのリール脚と共に握持、保持可能な領域を、柔軟性のある被覆部材(柔軟性被覆部材)50によって覆うように構成している。この場合、柔軟性被覆部材50は、リールシート10の本体14、具体的には、操作部となる固定フード12a、及び移動フード12bが露出するように、2枚以上のシート状の部材を縫製することで構成される。なお、もちろん、柔軟性被覆部材50は、1枚で構成されていても良い。
【0028】
本実施形態では、前記柔軟性被覆部材50は、縫製が可能な素材である革(合成革であっても良い)によって構成されており、このような革を用いることで、リールRと共に元竿3を握りこんだ際、滑りが生じることがなく、握り心地の向上が図れ、更には、元竿部材と異なる質感となることから、外観の向上が図れるようになる。また、柔軟性被覆部材を複数枚準備しておき、これを縫製することで、縫着される糸によって滑り止めの効果を向上することが可能となり、かつ、そのような柔軟性被覆部材を取り外すことも容易となる。なお、このような柔軟性被覆部材50は、革以外にも、例えば、塩化ビニル(表面に滑りを生じさせないようにエンボス加工を施しても良い)や、布に合成樹脂を含浸した素材等によって構成しても良い。
【0029】
本実施形態では、上記した革によって構成される柔軟性被覆部材50は、元竿3とは別体で成形され、上記したリールシート10を糸巻き糸止め固定した管状体20に対して予め被着するようにしており、加工処理工程を簡略化している。
【0030】
また、本実施形態では、柔軟性被覆部材を構成する革を2枚で構成し、これを縫製することで、管状体20に被着するようにしている。この場合、縫製に際して行われる糸の縫着跡は、図7に示すように、リールシート部分を手のひらで握り込んだ際、各指の腹部と一致するように、軸方向に沿うように縫製することが好ましく、特に、図8に示すように、実際に握り込んだ際に、手のひら部分も位置できるようにするのが好ましい。
【0031】
具体的には、図7及び図8に示すように、糸による縫着跡(縫着した糸の跡)51は、竿先から元側に移行するに連れ、軸方向に沿うように2箇所存在しており、夫々が側面側から上面側に向かって接近するような湾曲形状とされており、更に、上面側から側面側に向かって離反するような湾曲形状となるように縫製されている。このような縫製は、2枚の革50a,50bを所定の形状に裁断しておき、予め特定した位置を縫着した後、これを管状体20に対して被着し、残りの部分を縫着することで行うことが可能である。
【0032】
上記したような革を縫着することで、図9に示すように、縫着跡51の周辺部52は盛り上がることから、指Tを当てた際に、周方向に滑り難くなって、握持、保持性の向上が図れるようになる。また、柔軟性被覆部材50は、上記したように、リールシート10の本体14を露出するように被着することから、リールRの着脱操作に影響を及ぼすこともない。
【0033】
また、糸を縫着するに際しては、図7及び図10に示すように、縫着方向(縫着跡51を形成する糸の方向;図10のような矢印方向)が、穂先側に向くように縫製することが好ましい。このような縫着方向にすることで、リール部分の近傍を、リール脚と共に握持、保持した際(図7参照)、各指の腹部が、縫着跡51による凹凸に引っ掛かり易くなり、これにより、各指や手のひらが竿先側に向かって滑り難くなって、握持、保持性を向上することが可能になる。
【0034】
また、上記したような柔軟性被覆部材50は、リールシート部分以外にも、手によって握持、保持される領域、具体的には、図1及び図11に示すように、例えば、竿尻となる腹当て(グリップ)30に被着しておいても良い。このような腹当て30の部分は、手のひらで握持したり、脇に抱え込むなど、実釣時に操作される部分であることから、上記したような柔軟性被覆部材50を同様な構成で被着することで、握持、保持性の向上が図れると共に、滑りを効果的に防止することが可能になる。
【0035】
なお、上記した柔軟性被覆部材50を被着するに際しては、図11(c)に示すように、端面領域を折り返して端面30aを完全に覆い、この部分を縫着したり、或いは、上記した管状体20であれば、その端面領域を折り返して端面に接着等によって固着することで、柔軟性被覆部材50がめくれることを確実に防止することが可能になる。
【0036】
また、上記したような柔軟性被着部材50については、上記した実施形態のように、リールシート10の領域や竿尻となる腹当て部分以外の様々な箇所に被着することが可能であり、また、釣竿を構成する管状体や中実部分に直接、被着するようにしても良い。
【0037】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態以外にも適宜変形することが可能である。
【0038】
上記した柔軟性被着部材50については、本発明における釣竿では、被着しない構成であっても良い。このような構成では、上記したように、板状のリールシート10の装着状態が安定すると共に、糸止めによる膨出部分がなくなって握り心地の向上、及び外観の向上が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る釣竿の一実施形態を示す図。
【図2】リールシートが装着される部分の構成を示した一部断面側面図。
【図3】リールシートが装着される管状体の構成を示す一部断面図。
【図4】管状体に対するリールシートの装着部分を示す断面図。
【図5】(a)は、図3のA−A線に沿った断面図、(b)は、リールシートの脚部を載置した際の断面図、(c)は、その拡大図。
【図6】(a)〜(c)を含み、夫々管状体の変形例を示す図。
【図7】リールシート部分を握持、保持した状態を示す側面図。
【図8】リールシート部分を握持、保持した状態を示す平面図。
【図9】縫着部分に指が掛かる状態を示す断面図。
【図10】縫着部分を拡大して示す図。
【図11】(a)は、図1に示す腹当て部の平面図、(b)は、側面図、(c)は、後方側から見た図。
【符号の説明】
【0040】
1 釣竿
3 元竿
10 リールシート
14 リールシートの本体
15 脚部
20 管状体
21 平面部
22 円周溝
25 糸
50 柔軟性被覆部材
51 縫着跡
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リール脚載置部の前後に対向して配置され、リール脚を受け入れる開口を有する一対のフード部を備え、これら一対のフード部の内、少なくとも一方が移動式である移動フードとしたリールシートを元竿に装着した釣竿において、
前記リールシートは、板状に形成された本体と、前記本体の軸方向両端に一体的に形成された脚部と、
を有しており、
前記リールシートの脚部を糸巻き糸止めし、かつ元竿に対して挿入、固定が可能な素材で一体形成された管状体を、前記元竿に装着したことを特徴とする釣竿。
【請求項2】
前記管状体には、前記リールシートの本体が載置される載置面より、高さが低い円周溝が形成されており、前記脚部を円周溝に設置してリールシートを糸巻き糸止めしたことを特徴とする請求項1に記載の釣竿。
【請求項1】
リール脚載置部の前後に対向して配置され、リール脚を受け入れる開口を有する一対のフード部を備え、これら一対のフード部の内、少なくとも一方が移動式である移動フードとしたリールシートを元竿に装着した釣竿において、
前記リールシートは、板状に形成された本体と、前記本体の軸方向両端に一体的に形成された脚部と、
を有しており、
前記リールシートの脚部を糸巻き糸止めし、かつ元竿に対して挿入、固定が可能な素材で一体形成された管状体を、前記元竿に装着したことを特徴とする釣竿。
【請求項2】
前記管状体には、前記リールシートの本体が載置される載置面より、高さが低い円周溝が形成されており、前記脚部を円周溝に設置してリールシートを糸巻き糸止めしたことを特徴とする請求項1に記載の釣竿。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−187921(P2008−187921A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−23299(P2007−23299)
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】
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