説明

鉄道路盤締め固め用軌陸作業車および強制振動装置

【課題】鉄道路盤部を十分な深さまで確実に締め固めることのできる鉄道路盤締め固め用軌陸作業車を提案すること。
【解決手段】鉄道路盤締め固め用軌陸作業車1は、軌陸ダンプ10と、ここに搭載された強制振動装置20とを有している。強制振動装置20は、軌陸ダンプ10の荷台11に固定された架台30と、この架台30によって支持されているユニット支持部40と、ユニット支持部40によって収納位置50A、起立位置50Bに移動可能な状態で支持されている強制振動ユニット50とを備えている。強制振動ユニット50は、振動杭51と、振動杭51に振動を与える電動式加振部70と、振動状態の振動杭51をその軸線方向に圧入する上下スライド機構80とを備えている。一般的な加振機を用いる場合に比べて、長い振動杭51を深い位置まで圧入でき、鉄道路盤部120の締め固めを確実に行い得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道路盤における緩み、陥没などが発生している締め固めを必要とする締め固め箇所に強制振動を加えて当該締め固め箇所を締め固めるために用いる鉄道路盤締め固め用軌陸作業車、および、当該鉄道路盤締め固め用軌陸作業車に搭載される強制振動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道の路線下には、図19(a)に示すように、周辺の排水や用水のために、様々な径の伏び110や暗渠が存在する。これらの構造物に亀裂や目違いが生ずると、そこから上部の路盤部120の土が吸い出されて、路盤部120に緩み、空隙が発生し、これが次第に大きな空洞130になることがある。このような空洞130が発生すると、図19(b)に示すように、路盤部120が列車荷重や道床(砕石)の自重に耐え切れなくなり、路盤部120に陥没140が発生してしまう。
【0003】
鉄道路盤部に陥没が発生する事態を未然に防止するためには、伏びの内視検査、路線下空洞探査装置などによる検査を行って、鉄道路盤部の緩み、空洞などの有無を確認することが必要である。そして、このような変状が確認された箇所に陥没が発生する前に、強制振動を加えて、緩み、空洞が無くなるまで十分に締め固めることが必要である。
【0004】
ここで、一般的に地盤面などの締め固めには油圧式の加振機が使用されている。鉄道路盤部の締め固めにも同様な加振機を用いることが考えられる。例えば、図20に示すように、バックホー160のブーム170の先端に取り付けるアタッチメント180として油圧式の加振機を取り付けて、締め固めを行うことが考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この構成の締め固め用機械では鉄道路盤部を十分な深さ位置まで締め固めることができない。すなわち、鉄道路盤部における伏び110の平均土被り厚さは2.9mである。鉄道路盤部120に使用可能なバックホー160は、線路上空に敷設されている架線190の高さ(4.8m)を考慮して、架線190に干渉しないブーム旋回半径のものにする必要がある。その場合にはアタッチメントとして取り付け可能な一般的な油圧式の加振機の杭長は最大でも1.6m程度である。このため、鉄道路盤部120における伏び100に至る2.9mの深さの全体に亘って締め固めを十分に行うには杭長が足りないという問題がある。また、一般的な加振機は自重によって路盤面に圧入されるので、深い部分まで長い杭を確実に圧入することができないという問題がある。
【0006】
本発明の課題は、これらの点に鑑みて、鉄道路盤部を十分な深さまで確実に締め固めることのできる鉄道路盤締め固め用軌陸作業車、および、当該鉄道路盤締め固め用軌陸作業車に搭載される強制振動装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の鉄道路盤締め固め用軌陸作業車は次のように構成されていることを特徴としている。なお、括弧書きの符号は本発明の実施の形態における対応する部位を示すものであり、本発明の理解を容易にするために付したものであり、本発明を実施の形態に限定することを意図したものではない。
【0008】
すなわち、本発明は、鉄道路盤(120)における締め固め箇所に強制振動を加えて当該締め固め箇所を締め固めるために用いる鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1、200)であって、
軌陸ダンプ(10、210)と、当該軌陸ダンプ(10、210)に搭載されている強制振動装置(20、220)とを有し、
前記強制振動装置(20、220)は、前記軌陸ダンプ(10、210)の荷台(11、211)に固定された装置架台(30、230)と、当該装置架台(30、230)によって支持されているユニット支持部(40、240)と、当該ユニット支持部(40、240)によって支持されている強制振動ユニット(50、250)とを有しており、
前記ユニット支持部(40、240)は、前記強制振動ユニット(50、250)を、前記軌陸ダンプ(10、210)の荷台(11、211)に車体前後方向に水平に延びる状態に収納した収納位置(50A、250A)および前記荷台(11、211)の後方において車体上下方向に起立させた起立位置(50B、250B)に移動可能であり、
前記強制振動ユニット(50、250)は、
振動杭(51、251)と、
当該振動杭(51、251)に振動を与えるために当該振動杭(51、251)に同軸状態に加振部が連結固定されている電動式加振部(70、270)と、
前記電動式加振部(70、270)および前記振動杭(51、251)を支持しているスライド部(60、260)と、
前記スライド部(60、260)を前記振動杭(51、251)の軸線方向にスライドさせると共に、前記締め固め箇所に圧入するための圧入力を前記振動杭(51、251)に加える上下スライド機構(80、280)と、
前記スライド部(60、260)を前記軌陸ダンプ(10、210)の車幅方向にスライドさせて前記振動杭(51、251)を作業位置に位置決めする水平スライド機構(90、290)とを有していることを特徴としている。
【0009】
本発明の鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1、200)は、例えば、鉄道路盤の締め固め箇所に近い場所において、ユニット支持部(40、240)によって強制振動ユニット(50、250)を収納位置(50A、250A)から起立位置(50B、250B)に切り替える。この状態で、一般道路から鉄道レール上に乗せて締め固め場所まで回送してそこに止める。しかる後に、水平スライド機構(90、290)によってスライド部(60、260)を幅方向にスライドさせることにより、スライド部(60、260)に支持されている振動杭(5、251)を鉄道路盤の幅方向における作業位置の真上に位置決めする。この状態で、電動式加振部(70、270)によって振動杭(51、251)に振動を与えながら、上下スライド機構(80、280)によってスライド部(60、260)を下方にスライドさせることにより、振動している振動杭(51、251)を締め固め箇所に圧入する。
【0010】
バックホーのブーム先端に加振機を取り付けた構成の強制振動機械とは異なり、締め固め作業時における架線との干渉を考慮する必要がないので、締め固め用の振動杭(51、251)として長い振動杭を用いることができる。また、上下スライド機構(80)によって圧入力を振動杭(51、251)に加えているので一般的な加振機による場合に比べて長い振動杭を鉄道路盤の深い位置まで圧入でき、十分な深さまで確実に締め固めることができる。
【0011】
ここで、振動杭(51、251)を上下スライド機構(80、280)によって圧入する場合には、その反力によって強制振動ユニット(50、250)および当該ユニットが搭載されている軌陸ダンプ(10、210)が浮き上がり、振動杭(51、251)を締め固め箇所において深い位置まで挿入できないおそれがある。そこで、本発明の前記強制振動装置(20、220)は、前記締め固め箇所に圧入される前記振動杭(51、251)に作用する反力による前記強制振動ユニット(50、250)の浮き上がりを防止するための浮き上がり防止部(100、300)を備えていることが望ましい。
【0012】
本発明の前記上下スライド機構(80、280)は、
前記振動杭(51)と並行に延びる縦ガイドシャフト(81、281)と、
前記縦ガイドシャフト(81、281)に取り付けられ、当該縦ガイドシャフト(81、281)の軸線方向に延びるピンラック(82、282)と、
このピンラックに噛み合っているスプロケット(83a、83b)と、
前記スプロケット(83a、83b)を回転駆動するモーターとを備えており、
前記スプロケットが前記スライド部(60、260)に搭載されており、当該スプロケットの回転に伴って前記スライド部(60、260)が前記縦ガイドシャフト(81、281)に沿って上下にスライドすることを特徴としている。
【0013】
本発明の前記水平スライド機構(90)は、前記ユニット支持部(40)によって支持され、前記車幅方向に延びる水平ガイド用の枠体(91)と、前記枠体(91)に沿って前記車幅方向にスライド可能な状態で当該枠体(91)によって支持されている張り出しレール枠(92、93)と、前記張り出しレール枠(92、93)を前記車幅方向にスライドさせる駆動機構(97、98)とを備えており、前記縦ガイドシャフト(81)は前記張り出しレール枠(92、93)に支持されていることを特徴としている。
【0014】
張出レール枠を左右に張り出すことにより、作業時における枠体の車幅方向の長さを長くする(強制振動ユニットの車幅方向の移動範囲を広くする)代わりに、枠体の左右の部分を折り畳み式にすることも可能である。この場合の前記水平スライド機構(290)は、前記ユニット支持部(240)によって支持され、前記車幅方向に延びる水平ガイド用の枠体(291)と、前記枠体(291)に沿って前記スライド部(260)を前記車幅方向にスライドさせる駆動機構とを備えており、前記枠体(291)は中央枠部分(292)、左枠部分(293)および右枠部分(294)を備え、前記左枠部分(293)および前記右枠部分(294)は前記中央枠部分(292)に対して直角に折りたたまれた折り畳み位置から左右に張り出した張出位置に移動可能であることを特徴としている。
【0015】
本発明の前記ユニット支持部(40、240)は、
前記装置架台(30、230)に下端部が回動可能に支持され、前記強制振動ユニット(50、250)の前記枠体(91、291)に先端部が回動可能に連結されている旋回式支持腕(41、241、242)と、
前記旋回式支持腕(41、241、242)を前記下端部を中心として車体前後方向に旋回させる油圧式の反転用シリンダー(43、243)と、
前記旋回式支持腕(41、241、242)における長さ方向の途中の部位に下端部が回動可能に支持され、前記枠体(91、291)における前記反転用シリンダー(43、243)の連結位置よりも上側の部位に、先端部が回動可能に連結されている油圧式のスイング用シリンダー(45、245)とを備えており、
前記反転用シリンダー(43、243)を伸長させて前記旋回式支持腕(41、241、242)を車体後方向に旋回させると共に、前記スイング用シリンダー(45、245)を伸長させることにより、前記収納位置(50A、250A)にある前記強制振動ユニット(50、250)が前記起立位置(50B、250B)まで移動することを特徴としている。
【0016】
本発明の前記浮き上がり防止部(100、300)は、前記装置架台(30、230)を、前記鉄道路盤(120)に敷設されている左右のレール(121、122)にそれぞれ着脱可能に連結する一対の連結具(101、301)を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、バックホーのブーム先端に加振機を取り付けた構成の強制振動機械とは異なり、締め固め作業時における架線との干渉を考慮する必要がないので、締め固め用の振動杭として長い振動杭を用いることができる。また、油圧式圧入部によって圧入力を振動杭に加えているので、一般的な加振機による場合に比べて長い振動杭を鉄道路盤の深い位置まで圧入でき、十分な深さまで確実に締め固めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)は本発明を適用した実施の形態1に係る鉄道路盤締め固め用軌陸作業車の収納状態(道路走行状態)を示す側面図であり、(b)はその平面図であり、(c)はその後面図である。
【図2】(a)は図1の鉄道路盤締め固め用軌陸作業車の作業状態を示す側面図であり、(b)はその平面図であり、(c)はその後面図である。
【図3】(a)は強制振動装置の強制振動ユニットを示す正面図であり、(b)はその側面図であり、(c)はその平面図である。
【図4】(a)はスライド部を示す平面図であり、(b)はその正面図であり、(c)はその側面図である。
【図5】(a)は上下スライド機構を示す平面図であり、(b)はその正面図であり、(c)はその側面図である。
【図6】(a)は上下スライド機構の駆動力伝達系を示す正面図であり、(b)はb−b線で切断した部分の断面図であり、(c)はc−c線で切断した部分の断面図である。
【図7】(a)は水平スライド機構を示す正面図であり、(b)はその平面図であり、(c)はその側面図である。
【図8】(a)〜(f)は水平スライド機構の各部分の詳細図である。
【図9】(a)は強制振動ユニットを支持しているユニット支持部を示す平面図であり、(b)はその動きを示す側面図であり、(c)はその後面図である。
【図10】(a)は強制振動ユニットを起立状態にロックするためのロック機構を示す説明図であり、(b)はその部分詳細図である。
【図11】(a)は強制振動装置に備わっている浮き上がり防止部を示す正面図であり、(b)はその平面図であり、(c)はその断面図である。
【図12】上下スライド機構の別の例を示す図であり、(a)はその正面図であり、(b)はその側面図であり、(c)はその平面図である。
【図13】(a)は図12の上下スライド機構における縦ガイドシャフトの上端部分を示す正面図であり、(b)はその側面図であり、(c)は縦ガイドシャフトの下端部分を示す側面図である。
【図14】(a)は図12の上下スライド機構におけるスライド部と駆動チェーンの接続部分を示す部分縦断面図、(b)はそのb−b線で切断した部分の横断面図、(c)はそのc−c線で切断した部分の部分縦断面図であり、(d)はd方向から見た場合の部分矢視図である。
【図15】ユニット支持部の別の例を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図、(c)はその後面図、(d)はその動きを示す説明図である。
【図16】(a)、(b)および(c)は、それぞれ、本発明を適用した実施の形態2の鉄道路盤締め固め用軌陸作業車を示す平面図、側面図および後面図であり、道路走行状態を示すものである。
【図17】(a)および(b)は、それぞれ、作業状態における鉄道路盤締め固め用軌陸作業車を示す平面図および側面図である。
【図18】図17の鉄道路盤締め固め用軌陸作業車の後面図である。
【図19】鉄道路盤に陥没が発生する状態を示す説明図である。
【図20】従来の加振機を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、図面を参照して本発明を適用した鉄道路盤締め固め用軌陸作業車の実施の形態を説明する。
【0020】
[実施の形態1]
{全体構成}
図1、図2を参照して説明すると、本実施の形態に係る鉄道路盤締め固め用軌陸作業車1(以下、単に「軌陸作業車1」と呼ぶ場合もある。)は、鉄道路盤における緩み、空洞を含む締め固めを必要とする締め固め箇所に強制振動を加えて当該締め固め箇所を締め固めるために用いるものであり、軌陸ダンプ10と、この軌陸ダンプ10の荷台11に搭載されている強制振動装置20とを有している。軌陸ダンプ10は、道路走行用の車輪12と、レール走行用の車輪13と、アウトリガー14とを備えている。
【0021】
強制振動装置20は、軌陸ダンプ10の荷台11に固定されている装置架台30と、この装置架台30に組み付けられているユニット支持部40と、このユニット支持部40によって支持されている強制振動ユニット50とを備えている。装置架台30には発電機21、油圧ユニット22、および、これらの操作盤23、24が搭載されている。
【0022】
強制振動装置20のユニット支持部40は、道路走行時などにおいては、強制振動ユニット50を、図1に示すように、軌陸ダンプ10の荷台11の真上に車体前後方向に水平に延びる収納位置50Aに収納した状態で支持している。線路回送時には、ユニット支持部40は、図2に示すように、強制振動ユニット50を荷台11の後方における車幅方向の中央において車体上下方向に起立させた中央起立位置50Bまで旋回させた状態で支持する。路盤締め固め作業においては、図2において想像線で示すように、ユニット支持部40は、強制振動ユニット50を起立状態のままで車幅方向における左右の側方起立位置50C、50Dの間における締め固め位置の真上に位置決め可能である。
【0023】
{強制振動ユニット50}
図3(a)、(b)および(c)は、それぞれ、強制振動装置20の強制振動ユニット50を示す正面図、側面図および平面図である。図2および図3を参照して説明すると、強制振動ユニット50は、振動を与えながら鉄道路盤部120の締め固め箇所に圧入する振動杭51を備えている。振動杭51は、例えばH鋼からなり、例えば2.4mの長さのものである。振動杭51の後端部、すなわち、その起立状態における上端部51aは、クランプ用油圧シリンダー52を介して、その上側に配置されているスライド部60に連結固定されており、スライド部60から垂直に吊り下げられた状態となっている。
【0024】
スライド部60は、上下スライド機構80および水平スライド機構90を介して、装置架台30側のユニット支持部40によって支持されている。したがって、強制振動ユニット50が起立状態において、スライド部60は、ユニット支持部40に対して、上下方向(振動杭51の中心軸線51bの方向)および左右方向(車幅方向)にスライド可能である。
【0025】
(スライド部)
図4(a)、(b)および(c)はスライド部60を示す平面図、正面図および側面図である。図3、図4を参照して説明すると、スライド部60には電動式加振部70が搭載されている。電動式加振部70は、電動モーター71と、この電動モーター71によって振動杭51の中心軸線51bの方向に振動する加振部72とを備えている。加振部72は、連結用ゴム(図示せず)を介してスライド部60に連結固定されている。電動式加振部70によって、スライド部60から垂直に吊り下げられている振動杭51がその中心軸線51bの方向に振動する。電動式加振部70および振動杭51を支持しているスライド部60は、振動杭圧入用の上下スライド機構80によって、上下方向(振動杭51の軸線方向51b)にスライドさせることができるようになっている。
【0026】
(上下スライド機構80)
図5(a)、(b)および(c)は、それぞれ、上下スライド機構80を取り出して示す平面図、正面図および側面図であり、図6(a)、(b)および(c)は、それぞれ、上下スライド機構80の駆動力伝達系を示す正面図、そのb−b線で切断した部分の断面図、およびc−c線で切断した部分の断面図である。図3〜図6を参照して説明すると、上下スライド機構80は、例えば鋼製の角パイプからなる縦ガイドシャフト81を備えている。この縦ガイドシャフト81は振動杭51に対して車体前側の位置に配置されており、当該振動杭51と平行に延びている。
【0027】
縦ガイドシャフト81の左右の側面には、シャフト中心軸線の方向に延びるピンラック82が取り付けられている。左右のピンラック82には、両側から、上下一対のスプロケット83a、83bがそれぞれ噛み合っている。これらスプロケット83a、83bは、スライド部60のスライドフレーム61の側に回転自在の状態で取り付けられている。
【0028】
図5、図6から分かるように、一方の一対のスプロケット83a、83bにおける下側のスプロケット83bには同軸状態に伝達歯車84bが固定されており、伝達歯車84bは、上下スライド用の駆動モーター85の出力軸に固定した駆動歯車86に噛み合っている。また、伝達歯車84bは伝達歯車87を介して上側のスプロケット83aに同軸状態に固定した伝達歯車84aに噛み合っている。他方の一対のスプロケット83a、83bにおいても同様な動力伝達用の歯車列が組み付けられている。駆動モーター85が回転すると、両側の上下一対のスプロケット83a、83bが回転駆動して、縦ガイドシャフト81に沿って上下方向にスライド部60が移動する。
【0029】
(水平スライド機構90)
図7(a)〜(c)は、スライド部60を上下スライド機構80と共に左右方向(車幅方向、鉄道路盤の幅方向)にスライドさせる水平スライド機構90を示す正面図、平面図および側面図である。また、図8(a)〜(f)は水平スライド機構90の各部分の詳細図である。図2(c)、図7および図8を主に参照して説明すると、水平スライド機構90は、ユニット支持部40によって支持されている水平ガイド用の枠体91を備えている。この枠体91は車幅方向に延びる状態に配置されており、起立状態において、上下に位置する水平枠91a、91b、および、これらの両端の間に架け渡した左右の垂直側枠91c、91dを備えている。上下の水平枠91a、91bにおける縦ガイドシャフト81に面する側の側面には、4個ずつの上ガイドローラー91e、および下ガイドローラー91fが取り付けられている。
【0030】
上ガイドローラー91e、下ガイドローラー91fの間には、枠体91と平行に、前側張り出しレール枠92が車幅方向にスライド可能な状態で支持されている。図8(c)、(d)から分かるように、前側張り出しレール枠92の上水平枠92aの上面および下水平枠92bの下面には、それぞれ、これらの面に沿って六角レール92c、92dが固定されており、これらの六角レール92c、92dが、枠体91の上下のガイドローラー91e、91fの間に挟み込まれた状態となっている。
【0031】
前側張り出しレール枠92の後側には一定の隙間を開けて、同一形状の後側張り出しレール枠93が固定されている。後側張り出しレール枠93の上水平枠93aの上面、および、下水平枠93bの下面にも、これらの面に沿って六角レール93c、93dが固定されている。縦ガイドシャフト81は、この後側張り出しレール枠93に対して車体後側に位置している。この縦ガイドシャフト81には、上下に離れた位置において、上下の水平腕94a、94bが車幅方向に延びる状態で水平に固定されている。上下の水平腕94a、94bにおける後側張り出しレール枠93に面する側の側面の両端には、それぞれ、上ガイドローラー95a、下ガイドローラー96aが2個ずつ取り付けられている。
【0032】
図8(c)、(d)に示すように、これらの上ガイドローラー95aと下ガイドローラー96aの間に、六角レール93c、93dを介して後側張り出しレール枠93が挟まれた状態にある。したがって、縦ガイドシャフト81は、後側張り出しレール枠93に沿って車幅方向にスライド可能である。したがって、縦ガイドシャフト81に対して上下にスライド可能に取り付けられているスライド部60は縦ガイドシャフト81と共に車幅方向にスライド可能である。
【0033】
水平スライド機構90は、更に、前後の張り出しレール枠92、93および縦ガイドシャフト81を横方向にスライドさせるための油圧シリンダー97を備えている。図7に示すように、油圧シリンダー97の後端97aは、ユニット支持部40によって支持されている枠体91の下側水平枠91bの端に回動可能に連結されている。油圧シリンダー97の伸縮ロッドの先端97bは、車幅方向に揺動可能な揺動アーム98の下端側の部位から横方に延びている連結腕98aの先端部に回動可能に連結されている。揺動アーム98は前後の張り出しレール枠92、93の間に位置し、その待機位置98Aの状態では、図7(a)において実線で示すように、縦ガイドシャフト81に沿って平行に延びている。
【0034】
揺動アーム98の下端部98bは、枠体91から下方に延びている支持腕91gに取り付けた支持ピン91hを中心として横方向に回動自在に支持されている。また、図7、図8(b)に示すように、揺動アーム98の上端部98cには回動可能な状態で上リンク99aの一端が連結されている。この上リンク99aの他方の端は、スライド部60の側に回動可能な状態で連結されている。更に、揺動アーム98における上端部98cよりも下側の部位は、下リンク99bを介して、後側張り出しレール枠93に連結されている。
【0035】
油圧シリンダー97によって、揺動アーム98は、図7(a)において垂直に延びる待機位置98Aから車幅方向に同一角度傾斜した傾斜位置98B、98Cの間を揺動可能である。揺動アーム98が車幅方向に揺動すると、そこに連結されているスライド部60、すなわち、上下スライド機構80、電動式加振部70および振動杭51が一体となって後側張り出しレール枠93に沿って車幅方向にスライドする。同時に、揺動アーム98に連結されている前後の張り出しレール枠92、93が枠体91に収まっている中央位置(93A)から、枠体91から左側に張り出した左張り出し位置(93B)および右側に張り出した右張り出し位置(93C)にスライドする。
【0036】
なお、後側張り出しレール枠93の下側の水平枠93bの両端部には、縦ガイドシャフト81の下側の水平腕94bに当接可能な落下防止用のストッパ93eが固定されている。後側張り出しレール枠93が左側にスライドすると、その右側のストッパ93eが縦ガイドシャフト81の水平腕94bの右側端面に当たり、右側にスライドすると、その左側のストッパ93eが水平腕94bの左側端面に当たる。
【0037】
{ユニット支持部40}
図9(a)〜(c)は、上記構成の強制振動ユニット50を支持しているユニット支持部40を取り出して示す平面図、側面図および後面図である。図1、図2および図9を主に参照して説明すると、ユニット支持部40は、装置架台30に取り付けられている左右一対の旋回式支持腕41を備えており、これらの旋回式支持腕41の下端部41aは装置架台30によって前後に回動可能に取り付けられ、これらの上端部41bは強制振動ユニット50の側の枠体91に回動可能に連結されている。これらの左右の旋回式支持腕41は、強制振動ユニット50を、装置架台30に取り付けた左右のガイドレール42に沿って、収納位置50Aから中央起立位置50Bに至るまで旋回できるように、第1位置41Aから第2位置41Bまでの間を旋回可能である。
【0038】
左右の旋回式支持腕41は油圧式の反転用シリンダー43によって旋回させられる。左右の反転用シリンダー43の後端部43aは、旋回式支持腕41よりも車体前方側の位置において、装置架台30に回動可能に取り付けられており、それらの先端部43bは、旋回式支持腕41における長さ方向の途中位置に取り付けた連結板44に回動可能に連結されている。また、左右の旋回式支持腕41の連結板44と、強制振動ユニット50の枠体91における反転用シリンダー43よりも上側の部位との間には、油圧式のスイング用シリンダー45が架け渡されている。
【0039】
図1に示す強制振動ユニット50が収納位置50Aの状態において、反転用シリンダー43を伸長させると、旋回式支持腕41が車体後方に旋回する。強制振動ユニット50にはスイング用シリンダー45が連結されているので、強制振動ユニット50は全体として車体方向側に送り出される。反転用シリンダー43が所定量だけ旋回した後は、スイング用シリンダー45を徐々に伸長させる。これにより、旋回式支持腕41の旋回動作に伴って強制振動ユニット50が徐々に起立しながら車体後方側に送り出されて、図2に示す中央起立位置50Bに位置決めされる。強制振動ユニット50は起立位置50Bに、ロック用シリンダー46によってロックされるようになっている。
【0040】
図10(a)および(b)は、ロック用シリンダー46の取り付け位置を示す説明図および、その拡大図である。強制振動ユニット50の枠体91には、ロック穴が形成されたロック部材47が固定されている。ロック部材47は、強制振動ユニット50が中央起立位置50Bに位置決めされると、装置架台30の側に固定されているロック溝48に嵌り込んだ状態になる。ロック溝48を形成している部材には油圧式のロックシリンダー46が取り付けられており、この伸縮ロッド46aがロック溝48に嵌ったロック部材47のロック穴に差し込まれて、強制振動ユニット50のロック状態が形成される。
【0041】
{浮き上がり防止部}
次に、図11(a)、(b)および(c)は、強制振動装置20に備わっている浮き上がり防止部100(転倒防止部)を示す正面図、平面図および断面図である。図2および図11を参照して説明すると、浮き上がり防止部100は、装置架台30を左右のレール121、122に連結可能な左右一対のバネ駆動式の連結具101と、これら左右の連結具101を連結している水平連結軸102とを備えている。各連結具101は、装置架台30の側に垂直に固定された外筒103aと、この内側にスライド可能な状態で同軸状態に配置された中間筒103bと、この中間筒103bの内側にスライド可能な状態で同軸状態に配置された内筒103cを備えている。中間筒103bは外筒103aの下端から下方に突出可能であり、内筒103cは中筒103bの下端から下方に突出可能である。内筒103cの下端には連結部104が取り付けられており、この連結部104にはリンク機構105を介して開閉可能な一対のクランプ爪106が取り付けられている。内筒103cの内部には操作力補助用の引張りばね107が内蔵されている。
【0042】
水平連結軸92の両端には圧縮コイルばね108によって内方に押し込まれているロックピン109が取り付けられている。外筒103a、中間筒103bおよび内筒103cの下端部には、ピン穴が形成されている。これらのピン穴を揃えた状態でロックピン109が差し込まれて、連結具101の収納状態(図11(a)に示す左側の状態)が形成されている。ロックピン109を引くことにより、連結具91を下方に伸ばして下端のクランプ爪106の間にレールを位置させてロックピン109をこれらの筒に差し込むことにより、クランプ爪106によって両側からレールをクランプしたクランプ状態(図11(a)の右側の状態)を形成することができる。
【0043】
作業時においては、左右の連結具91を下方に伸ばして、その下端の一対のクランプ爪106によってレール121、122のそれぞれを両側からクランプする。これによって、振動杭51を締め固め箇所に圧入する際の反力によって軌陸作業車1の後端側の部分が浮き上がって、振動杭51を目標とする深さまで圧入できないという弊害を防止でき、また、車両の転倒などのその他の弊害も防止できる。
【0044】
{動作説明}
この構成の軌陸作業車1は、道路走行時においては図1に示すように、強制振動ユニット50が荷台11上において車体前後方向に水平に倒れた収納位置50Aに保持される。
【0045】
鉄道路盤部120における締め固め箇所の近くの踏切などにおいて軌陸作業車1をレール上に乗せる前に、図2に示すように、強制振動ユニット50を車体後方において起立した中央起立位置50Bに旋回して、この位置にロックする。この状態でレール121、122上を走行させて目的とする締め固め位置まで移動し、当該位置においてアウトリガー14などを張り出して軌陸作業車1を固定する。また、浮き上がり防止部100によって架台30を左右のレール121、122に連結する。
【0046】
次に、図2に示すように、水平スライド機構90によってスライド部60をスライドさせて、縦ガイドシャフト81を線路幅方向の一方の側にスライドさせて、振動杭51を締め固め箇所の真上の作業位置、例えば位置50Cあるいは50Dに位置決めして、当該位置に縦ガイドシャフト81をロックする。この後は、電動式加振部70を駆動して振動杭51を振動させながら、振動杭圧入用の上下スライド機構80を駆動して振動杭51を締め固め箇所に圧入していく。振動させながら振動杭51を締め固め箇所に圧入することにより、当該箇所が締め固められて、緩み、空洞などが除去される。
【0047】
{上下スライド機構の別の例}
図12(a)、(b)および(c)は、それぞれ、スライド部60を上下にスライドさせる油圧式の上下スライド機構を示す正面図、側面図および平面図である。上下スライド機構280は、例えば鋼製の角パイプからなる縦ガイドシャフト81を備えている。この縦ガイドシャフト81は振動杭51に対して車体前側の位置に配置されており、当該振動杭51と平行に延びている。
【0048】
図13(a)および(b)は縦ガイドシャフト81の上端部分を示す正面図および側面図であり、図13(c)は縦ガイドシャフト81の下端部分を示す側面図である。図12、図13を参照して説明すると、縦ガイドシャフト81における振動杭51に面する後側側面には、その両端部(上下の端部)にそれぞれスプロケット382、383が取り付けられており、これらの間に駆動チェーン384が架け渡されている。駆動チェーン384の両端部はスライド部60に連結されている。下側のスプロケット383の隣接位置には油圧モーター385が取り付けられており、油圧モーター385は、チェーン・スプロケット式の減速機構385aを介して、スプロケット283を回転駆動する。
【0049】
図14(a)〜(d)は、スライド部60と駆動チェーン384の接続部分を示す部分縦断面図、そのb−b線で切断した部分の横断面図、そのc−c線で切断した部分の部分縦断面図、および、矢印dの方向から見た場合の部分矢視図である。図12〜図14を参照して説明すると、縦ガイドシャフト81の左右の側面には、当該ガイドシャフト81の軸線方向に延びる状態に矩形断面のガイドレール386がそれぞれ固定されている。
【0050】
スライド部60には、左右のガイドレール386をそれぞれ両側から挟み込む状態に、上ガイドローラー対355および下ガイドローラー対356がそれぞれ取り付けられている。また、スライド部60には、駆動チェーン384の両端部384a、384bが連結固定されている。また、これらの両端部384a、384bが連結固定されている部分は、ラバースプリング357を介して連結されている。したがって、油圧モーター385を回転駆動すると、駆動チェーン384を介して、スライド部60が縦ガイドシャフト81の左右のガイドレール386に沿ってスライドする。
【0051】
{ユニット支持部の別の例}
図15(a)〜(c)は、ユニット支持部40の別の例を示す平面図、側面図および後面図であり、図15(d)はユニット支持部の動きを示す説明図である。ユニット支持部340は、車体前後方向にスライド可能な左右一対の前後スライド腕341と、下端を中心として車体前後方向に揺動可能な左右一対の前後揺動腕342とを有している。前後スライド腕341の上端部は強制振動ユニット50の枠体91における上側の水平枠91aに回動可能に連結されており、前後揺動腕342の上端部は枠体91の下側の水平枠91bに回動可能に連結されている。
【0052】
前後スライド腕341の下端部にはスライド台343が固定されており、スライド台343は、装置架台30における車幅方向の両端において車体前後方向に水平に延びる水平ガイドレール344に沿って前後方向にスライド可能である。一方の水平ガイドレール344の下側には、車体前後の端部にスプロケット345、346が取り付けられており、これらの間に駆動チェーン347が架け渡されている。この駆動チェーン347の途中の部位がスライド台343の下端部に連結されている。車体後端側のスプロケット346は減速機構を介して駆動モーター348に連結されている。したがって、駆動モーター348を駆動すると、前後スライド腕341が車体前側の端から車体後側の端までスライドする。これに対して、前後揺動腕342は、その下端部が、車体前後方向の中程の位置において車幅方向に延びる支軸349を中心として前後に揺動可能な状態で支持されている。
【0053】
前後スライド腕341および前後揺動腕342の上端部の移動軌跡を適切に設定しておくことにより、前後スライド腕341を車体前側の端までスライドさせると、強制振動ユニット50が収納位置50Aに位置決めされる(図1参照)。この状態において、前後スライド腕341を車体後側の端までスライドさせると、強制振動ユニット50が反転して中央起立位置50Bに位置決めされる(図2参照)。
【0054】
[実施の形態2]
図16(a)、(b)および(c)は、それぞれ、本発明を適用した実施の形態2の鉄道路盤締め固め用軌陸作業車を示す平面図、側面図および後面図であり、道路走行状態を示すものである。図17(a)および(b)並びに図18は、それぞれ、作業状態における鉄道路盤締め固め用軌陸作業車を示す平面図および側面図、並びに後面図である。
【0055】
{全体構成}
これらの図を参照して説明すると、実施の形態2に係る鉄道路盤締め固め用軌陸作業車200(以下、単に「軌陸作業車200」と呼ぶ場合もある。)の基本構成は実施の形態1の場合と同様であり、軌陸ダンプ210と、この軌陸ダンプ210の荷台211に搭載されている強制振動装置220とを有している。軌陸ダンプ210は、道路走行用の車輪212、レール走行用の車輪213、およびアウトリガー214を備えている。
【0056】
強制振動装置220は、軌陸ダンプ210の荷台211に固定されている装置架台230と、この装置架台230に組み付けられているユニット支持部240と、このユニット支持部240によって支持されている強制振動ユニット250とを備えている。装置架台230には発電機221、油圧ユニット222、および、これらの制御盤223、224が搭載されている。
【0057】
強制振動装置220のユニット支持部240は、道路走行時などにおいては、強制振動ユニット250を、図16に示すように、軌陸ダンプ210の荷台211の真上に車体前後方向に水平に延びる収納位置250Aに収納した状態で支持している。線路回送時には、ユニット支持部240は、図17、図18に示すように、強制振動ユニット250を荷台211の後方における車幅方向の中央において車体上下方向に起立させた中央起立位置250Bまで旋回させた状態で支持可能である。路盤締め固め作業においては、図17、図18に示すように、ユニット支持部240は、強制振動ユニット250を起立状態のままで車幅方向における左右の側方起立位置250C、250Dの間における締め固め位置の真上に位置決め可能である。
【0058】
{強制振動ユニット250}
強制振動装置220の強制振動ユニット250は、図3〜図6に示す実施の形態1の強制振動ユニット250と同一構成であり、振動を与えながら鉄道路盤部120の締め固め箇所に圧入する振動杭251を備え、その後端部、すなわち、その起立状態における上端部は、クランプ用油圧シリンダーを介して、その上側に配置されているスライド部260に連結固定されており、スライド部260から垂直に吊り下げられた状態となっている。スライド部260は、上下スライド機構280および水平スライド機構290を介して、装置架台230側のユニット支持部240によって支持されている。したがって、強制振動ユニット250が起立状態において、スライド部60は、ユニット支持部240に対して、上下方向(振動杭251の中心軸線の方向)および左右方向(車幅方向)にスライド可能である。
【0059】
(スライド部)
スライド部260も、図4に示す実施の形態1のスライド部60と同一構成である。スライド部260には電動式加振部270が搭載されており、電動式加振部270は、電動モーターと、この電動モーターによって振動する加振部とを備えている。加振部は、連結用ゴム(図示せず)を介してスライド部260に連結固定されている。電動式加振部270によって、スライド部260から垂直に吊り下げられている振動杭251がその中心軸線の方向に振動する。電動式加振部270および振動杭251を支持しているスライド部260は、振動杭圧入用の上下スライド機構280によって、上下方向(振動杭251の軸線方向)にスライドさせることができるようになっている。
【0060】
(上下スライド機構)
上下スライド機構280も、図5、図6に示す実施の形態1の上下スライド機構280と同一構成であり、例えば鋼製の角パイプからなる縦ガイドシャフト281を備えている。この縦ガイドシャフト281は振動杭251に対して車体前側の位置に配置されており、振動杭251と平行に延びている。縦ガイドシャフト281の左右の側面には、シャフト中心軸線の方向に延びるピンラック282が取り付けられている。左右のピンラック282には、両側から、スライド部260に搭載されている上下一対のスプロケット(図示せず)がそれぞれ噛み合っている。一方のスプロケットには、スライド部260に搭載されている駆動モーター(図示せず)から回転力が伝達される。駆動モーターが回転すると、両側の上下一対のスプロケットが回転駆動して、縦ガイドシャフト281に沿って上下方向にスライド部260が移動する。
【0061】
(水平スライド機構)
水平スライド機構290は、スライド部260を上下スライド機構280と共に左右方向(車幅方向、鉄道路盤の幅方向)にスライドさせるための機構である。水平スライド機構290は、ユニット支持部240によって支持されている水平ガイド用の横長の矩形の枠体291を備えている。この枠体291は車幅方向に延びる状態に配置されており、中央枠部分292と、左枠部分293と、右枠部分294とを備えている。
【0062】
中央枠部分292は車幅方向に延びる状態でユニット支持部240に取り付けられている。左枠部分293および右枠部分294は、中央枠部分292に対して、直角に折れ曲がった折り畳み位置293A、294Aから、中央枠部分292の両側に張り出した張出位置293B、294Bまでの間を旋回可能な状態で、当該中央枠部分292の両端に連結されている。
【0063】
中央枠部分292と左枠部分293の間には張出用の油圧シリンダー295が掛け渡されており、中央枠部分292と右枠部分294の間にも張出用の油圧シリンダー296が掛け渡されている。これらの油圧シリンダー295、296によって、折り畳み位置293A、294Aの状態の左枠部分293、右枠部分294を左右に張り出した張出位置293B、294Bまで開くことができる。また、中央枠部分292の左側の端部には、左枠部分293を張出状態にロックするためのロック用シリンダー297が取り付けられており、中央枠部分292の右側の端部には、右枠部分294を張出状態にロックするためのロック用シリンダー298が取り付けられている。さらに、この構成の枠体291において、起立状態において上下に位置する上水平枠291aの上面および下水平枠291bの下面には、それぞれ、これらの面に沿って上六角レール299aおよび下六角レール299bが固定されている。
【0064】
枠体291の車体後側には縦ガイドシャフト281が位置している。縦ガイドシャフト281には、上下に離れた位置において、上水平腕285および下水平腕286が車幅方向に延びる状態で水平に固定されている。上水平腕285の両端部には、上ガイドローラー287が取り付けられており、これらの上ガイドローラー287は上六角レール299aに沿って転動可能である。下水平腕286の両端部にも、下ガイドローラー288が取り付けらえており、これらの下ガイドローラー288は、下六角レール299bに沿って転動可能である。換言すると、上ガイドローラー288および下ガイドローラー289によって上下から、枠体291の上六角レール299a、下六角レール299bが挟まれた状態となっており、縦ガイドシャフト281は、枠体291に沿って車幅方向にスライド可能である。したがって、縦ガイドシャフト281に対して上下にスライド可能に取り付けられているスライド部260は縦ガイドシャフト281と共に車幅方向にスライド可能である。
【0065】
スライド部260には、上六角レール299aおよび下六角レール299bに沿って、上ガイドローラー288および下ガイドローラー289を回転駆動させるための電動モーターあるいは油圧モーター(図示せず)が搭載されている。
【0066】
{ユニット支持部}
上記構成の強制振動ユニット250を支持しているユニット支持部240の構成を説明する。ユニット支持部240は、装置架台230の左右に配置されている一対の左旋回式支持腕241および右旋回式支持腕242を備えている。左旋回式支持腕241および右旋回式支持腕242は左右対称の位置に配置されていると共に、左右対称の構造となっている。したがって、左旋回式支持腕241の構造を説明し、右旋回式支持腕242の構造の説明は省略する。
【0067】
左旋回腕241は、その下端部が、装置架台30における前後方向の中程の位置において支軸241aを中心として前後方向に回動可能に取り付けられている。また、左旋回腕241は、支軸241aから上方に鋭角で伸びている前腕部241b、後腕部241cと、これらの先端側の部分を連結している連結腕部241dとを備えている。後腕部241cの先端部には、支軸241eを中心に回動可能な状態で連結板241fが取り付けられており、この連結板241fの上端部が、強制振動ユニット250の枠板291の下端部に固定されている。これに対して、前腕部241bの先端面は凹状の支持面となっており、ここに、枠板291の上下方向の中程の位置において車幅方向に取り付けられている水平バー291cが乗った状態で支持されている。
【0068】
次に、左旋回腕241は、油圧式の反転用シリンダー243によって旋回させられる。反転用シリンダー243の後端部243aは、左旋回腕241よりも車体前方側の位置において、装置架台230に回動可能に取り付けられており、その先端部243bは、左旋回腕241における長さ方向の途中位置に固定した連結板244に対して回動可能に連結されている。また、左旋回腕241の連結板244と、強制振動ユニット250の枠体291の上端部との間には、油圧式のスイング用シリンダー245が架け渡されている。右旋回腕242の側にも、左右対称の状態で、反転用シリンダー243およびスイング用シリンダー245が取り付けられている。
【0069】
図16に示す強制振動ユニット250が収納位置250Aの状態において、反転用シリンダー243を伸長させると、左右の旋回腕241、242が車体後方に旋回する。強制振動ユニット250には左右のスイング用シリンダー245が連結されているので、強制振動ユニット250は全体として車体方向側に送り出される。反転用シリンダー243が所定量だけ伸長した後、すなわち、図17(b)に示すように、強制振動ユニット250が想像線で示す傾斜位置250A1まで旋回した後は、反転用シリンダー243を固定し、スイング用シリンダー245を徐々に伸長させる。
【0070】
スイング用シリンダー245を伸長させると、左右の旋回腕241、242の先端の支軸241aを中心として、強制振動ユニット250が徐々に起立しながら車体後方側に送り出される。これにより、強制振動ユニット250は図17(b)において実線で示す中央起立位置250Bに位置決めされる。位置決め後の強制振動ユニット250は起立位置250Bに、不図示のロック用シリンダーによってロックされるようになっている。
【0071】
{浮き上がり防止部}
次に、本例の強制振動装置220においても浮き上がり防止部300が備わっている。浮き上がり防止部300の基本構成は、図11に示す実施の形態1における浮き上がり防止部100と同一である。すなわち、浮き上がり防止部300は、図18に示すように、装置架台230を左右のレール121、122に連結可能な左右一対のバネ駆動式の連結具301を備えている。各連結具301の下端には、開閉可能な一対のクランプ爪306が取り付けられている。
【0072】
作業時においては、左右の連結具301を下方に伸ばして、その下端の一対のクランプ爪306によってレール121、122のそれぞれを両側からクランプする。これによって、振動杭251を締め固め箇所に圧入する際の反力によって軌陸作業車200の後端側の部分が浮き上がって、振動杭251を目標とする深さまで圧入できないという弊害を防止でき、また、車両の転倒などのその他の弊害も防止できる。
【0073】
{動作説明}
この構成の軌陸作業車200の動作を以下に纏めて説明する。まず、道路走行時においては図16に示すように、強制振動ユニット250が荷台210上において車体前後方向に水平に倒れた収納位置250Aに保持される。また、水平スライド機構290の枠体291の左枠部分293、右枠部分294は下方に直角に折りたたまれた折り畳み位置にある。
【0074】
鉄道路盤部120における締め固め箇所の近くの踏切などにおいて軌陸作業車200をレール121、122上に乗せる前あるいは乗せた後に、図17に示すように、強制振動ユニット250を車体後方において起立した中央起立位置250Bに旋回して、この位置にロックする。この状態でレール121、122上を走行させて目的とする締め固め位置まで移動し、アウトリガー214などを張り出して軌陸作業車200を固定する。また、浮き上がり防止部300によって架台230を左右のレール121、122に連結する。さらに、水平スライド機構20の枠体291の左枠部分293、右枠部分204を、図17(a)において矢印で示すように、折り畳み位置から張出位置に張り出し、張出位置にロックする。
【0075】
次に、図18に示すように、水平スライド機構290によってスライド部260をスライドさせて、縦ガイドシャフト281を線路幅方向の一方の側にスライドさせて、振動杭251を締め固め箇所の真上の作業位置、例えば側方起立位置250Cあるいは250Dに位置決めして、当該位置に縦ガイドシャフト281をロックする。この後は、電動式加振部270を駆動して振動杭251を振動させながら、振動杭圧入用の上下スライド機構280を駆動して振動杭251を締め固め箇所に圧入していく。振動させながら振動杭251を締め固め箇所に圧入することにより、当該箇所が締め固められて、緩み、空洞などが除去される。
【0076】
作業終了後に、強制振動ユニット250を収納位置に戻す作業は、上記とは逆の手順で行われる。なお、本例では、各部の動作は、制御盤に配置されている手動操作ボタン、手動操作レバーを操作することにより行われる。
【符号の説明】
【0077】
1 鉄道路盤締め固め用軌陸作業車
10 軌陸ダンプ
11 荷台
12、13 車輪
14 アウトリガー
20 強制振動装置
21 発電機
22 油圧ユニット
23、24 操作盤
30 装置架台
40 ユニット支持部
41 旋回式支持腕
41A 第1位置
41B 第2位置
41a 下端部
41b 上端部
42 ガイドレール
43 反転用シリンダー
43a 後端部
43b 先端部
44 連結板
45 スイング用シリンダー
46 ロック用シリンダー
46a 伸縮ロッド
47 ロック部材
48 ロック溝
50 強制振動ユニット
50A 収納位置
50B 中央起立位置
50C、50D 側方起立位置
51 振動杭
51a 上端部
51b 中心軸線方向
52 クランプ用油圧シリンダー
60 スライド部
61 スライドフレーム
70 電動式加振部
71 電動モーター
72 加振部
80 上下スライド機構
81 縦ガイドシャフト
82 ピンラック
83a、83b スプロケット
84a 伝達歯車
85 駆動モーター
86 駆動歯車
87 伝達歯車
90 水平スライド機構
91 枠体
91a、91b 水平枠
91c、91d 垂直側枠
91e 上ガイドローラー
91f 下ガイドローラー
91g 支持腕
91h 支持ピン
92 前側張り出しレール枠
92a 上水平枠
92b 下水平枠
92c、92d 六角レール
93 後側張り出しレール枠
93a 上水平枠
93b 下水平枠
93c、93d 六角レール
93e ストッパ
94a、94b 水平腕
95a 上ガイドローラー
96a 下ガイドローラー
97 油圧シリンダー
97a 後端
97b 先端
98 揺動アーム
98A 待機位置
98B、98C 待機位置
98a 連結腕
98b 下端部
98c 上端部
99a 上リンク
99b 下リンク
100 浮き上がり防止部
101 連結具
102 水平連結軸
103a 外筒
103b 中間筒
103c 内筒
104 連結部
105 リンク機構
106 クランプ爪
107 引張りばね
108 圧縮コイルばね
109 ロックピン
120 鉄道路盤部
121、122 レール

200 鉄道路盤締め固め用軌陸作業車
210 軌陸ダンプ
211 荷台
212 車輪
213 車輪
214 アウトリガー
220 強制振動装置
221 発電機
222 油圧ユニット
223、224 制御盤
230 装置架台
240 ユニット支持部
241 左旋回式支持腕
241a 支軸
241b 前腕部
241c 後腕部
241d 連結腕部
241e 支軸
241f 連結板
242 右旋回式支持腕
243 反転用シリンダー
243a 後端部
243b 先端部
244 連結板
245 スイング用シリンダー
250 強制振動ユニット
250A 収納位置
250A1 傾斜位置
250B 中央起立位置
250C、250D 側方起立位置
251 振動杭
260 スライド部
270 電動式加振部
280 上下スライド機構
281 縦ガイドシャフト
282 ピンラック
285 上水平腕
286 下水平腕
287 上ガイドローラー
288 下ガイドローラー
290 水平スライド機構
291 枠体
291a 上水平枠
291b 下水平枠
291c 水平バー
292 中央枠部分
293 左枠部分
294 右枠部分
293A、294A 折り畳み位置
293B、294B 張出位置
295、296 油圧シリンダー
297、298 ロック用シリンダー
299a 上六角レール
299b 下六角レール
300 浮き上がり防止部
301 連結具
306 クランプ爪

341 前後スライド腕
342 前後揺動腕
343 スライド台
344 水平ガイドレール
345、346 スプロケット
347 駆動チェーン
348 駆動モーター
349 支軸
355 上ガイドローラー対
356 下ガイドローラー対
382、383 スプロケット
384 駆動チェーン
384a、384b 端
385 油圧モーター
385a 減速機構
386 ガイドレール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道路盤(120)における締め固め箇所に強制振動を加えて当該締め固め箇所を締め固めるために用いる鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1、200)であって、
軌陸ダンプ(10、210)と、当該軌陸ダンプ(10、210)に搭載されている強制振動装置(20、220)とを有し、
前記強制振動装置(20、220)は、前記軌陸ダンブ(10、210)の荷台(11、211)に固定された装置架台(30、230)と、当該装置架台(30、230)によって支持されているユニット支持部(40、240)と、当該ユニット支持部(40、240)によって支持されている強制振動ユニット(50、250)とを有しており、
前記ユニット支持部(40、240)は、前記強制振動ユニット(50、250)を、前記軌陸ダンプ(10、210)の荷台(11、211)に車体前後方向に水平に延びる状態に収納した収納位置(50A、250A)および前記荷台(11、211)の後方において車体上下方向に起立させた起立位置(50B、250B)に移動可能であり、
前記強制振動ユニット(50、250)は、
振動杭(51、251)と、
当該振動杭(51、251)に振動を与えるために当該振動杭(51、251)に同軸状態に加振部が連結固定されている電動式加振部(70、270)と、
前記電動式加振部(70、270)および前記振動杭(51、251)を支持しているスライド部(60、260)と、
前記スライド部(60、260)を前記振動杭(51、251)の軸線方向にスライドさせると共に、前記締め固め箇所に圧入するための圧入力を前記振動杭(51、251)に加える上下スライド機構(80、280)と、
前記スライド部(60、260)を前記軌陸ダンプ(10、210)の車幅方向にスライドさせて前記振動杭(51、251)を作業位置に位置決めする水平スライド機構(90、290)とを有していることを特徴とする鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1、200)。
【請求項2】
請求項1において、
前記強制振動装置(20、220)は、前記締め固め箇所に圧入される前記振動杭(51、251)に作用する反力による前記強制振動ユニット(50、250)の浮き上がりを防止するための浮き上がり防止部(100、300)を備えていることを特徴とする鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1、200)。
【請求項3】
請求項2において、
前記上下スライド機構(80、280)は、
前記振動杭(51)と並行に延びる縦ガイドシャフト(81、281)と、
前記縦ガイドシャフト(81、281)に取り付けられ、当該縦ガイドシャフト(81、281)の軸線方向に延びるピンラック(82、282)と、
このピンラックに噛み合っているスプロケット(83a、83b)と、
前記スプロケット(83a、83b)を回転駆動するモーターとを備えており、
前記スプロケットが前記スライド部(60、260)に搭載されており、当該スプロケットの回転に伴って前記スライド部(60、260)が前記縦ガイドシャフト(81、281)に沿って上下にスライドすることを特徴とする鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1、200)。
【請求項4】
請求項3において、
前記水平スライド機構(90)は、
前記ユニット支持部(40)によって支持され、前記車幅方向に延びる水平ガイド用の枠体(91)と、
前記枠体(91)に沿って前記車幅方向にスライド可能な状態で当該枠体(91)によって支持されている張り出しレール枠(92、93)と、
前記張り出しレール枠(92、93)を前記車幅方向にスライドさせる駆動機構(97、98)とを備えており、
前記縦ガイドシャフト(81)は前記張り出しレール枠(92、93)に支持されていることを特徴とする鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1)。
【請求項5】
請求項3において、
前記水平スライド機構(290)は、
前記ユニット支持部(240)によって支持され、前記車幅方向に延びる水平ガイド用の枠体(291)と、
前記枠体(291)に沿って前記スライド部(260)を前記車幅方向にスライドさせる駆動機構とを備えており、
前記枠体(291)は中央枠部分(292)、左枠部分(293)および右枠部分(294)を備え、前記左枠部分(293)および前記右枠部分(294)は前記中央枠部分(292)に対して直角に折りたたまれた折り畳み位置から左右に張り出した張出位置に移動可能であることを特徴とする鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(200)。
【請求項6】
請求項4または5において、
前記ユニット支持部(40、240)は、
前記装置架台(30、230)に下端部が回動可能に支持され、前記強制振動ユニット(50、250)の前記枠体(91、291)に先端部が回動可能に連結されている旋回式支持腕(41、241、242)と、
前記旋回式支持腕(41、241、242)を前記下端部を中心として車体前後方向に旋回させる油圧式の反転用シリンダー(43、243)と、
前記旋回式支持腕(41、241、242)における長さ方向の途中の部位に下端部が回動可能に支持され、前記枠体(91、291)における前記反転用シリンダー(43、243)の連結位置よりも上側の部位に、先端部が回動可能に連結されている油圧式のスイング用シリンダー(45、245)とを備えており、
前記反転用シリンダー(43、243)を伸長させて前記旋回式支持腕(41、241、242)を車体後方向に旋回させると共に、前記スイング用シリンダー(45、245)を伸長させることにより、前記収納位置(50A、250A)にある前記強制振動ユニット(50、250)が前記起立位置(50B、250B)まで移動することを特徴とする鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1、200)。
【請求項7】
請求項2ないし6のうちのいずれかの項において、
前記浮き上がり防止部(100、300)は、前記装置架台(30、230)を、前記鉄道路盤(120)に敷設されている左右のレール(121、122)にそれぞれ着脱可能に連結する一対の連結具(101、301)を備えていることを特徴とする鉄道路盤締め固め用軌陸作業車(1、200)。
【請求項8】
鉄道路盤(120)における緩み、空洞を含む締め固めを必要とする締め固め箇所に強制振動を加えて当該締め固め箇所を締め固めるために、軌陸ダンプ(10、200)に搭載して用いられる請求項1ないし7のうちのいずれかの項に記載の前記強制振動装置(20、220)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図20】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−17636(P2012−17636A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−157315(P2010−157315)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(000221616)東日本旅客鉄道株式会社 (833)
【出願人】(500085873)株式会社中部エンジニアリング (7)
【Fターム(参考)】