鉄道車両用空気ばね高さ調整機構及び空気ばね高さ調整機構の制御方法
【課題】 緩和曲線部における輪重のアンバランスを抑制する。
【解決手段】 台車2に取り付けられた空気ばね3により車体1を支持する鉄道車両の、空気ばね高さを調整する機構である。一方が車体1又は台車2に回動自在に支持される連結棒6と、この連結棒6の他方に回動自在に支持されるレバー5を介して、台車2に対する車体1の相対的な高さに応じて、ペアとなる空気ばね3の高さを調整すべく、台車2又は車体1に取り付けられる高さ調整弁11を、それぞれ複数ずつ設ける。これら複数の高さ調整弁11a,11bの作動軸11aa,11baの車体1又は台車2に対する相対角度位置を、鉄道車両に予め記憶されているか又は地上子を通過する時に入手する線路情報に応じて、アクチュエータ15によって個別に変化が可能なように構成する。
【効果】 緩和曲線部における輪重の減少を効果的に抑制でき、緩和曲線部における走行速度の向上が図れる。
【解決手段】 台車2に取り付けられた空気ばね3により車体1を支持する鉄道車両の、空気ばね高さを調整する機構である。一方が車体1又は台車2に回動自在に支持される連結棒6と、この連結棒6の他方に回動自在に支持されるレバー5を介して、台車2に対する車体1の相対的な高さに応じて、ペアとなる空気ばね3の高さを調整すべく、台車2又は車体1に取り付けられる高さ調整弁11を、それぞれ複数ずつ設ける。これら複数の高さ調整弁11a,11bの作動軸11aa,11baの車体1又は台車2に対する相対角度位置を、鉄道車両に予め記憶されているか又は地上子を通過する時に入手する線路情報に応じて、アクチュエータ15によって個別に変化が可能なように構成する。
【効果】 緩和曲線部における輪重の減少を効果的に抑制でき、緩和曲線部における走行速度の向上が図れる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両用空気ばねの高さ調整機構及びこの高さ調整機構を制御する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両では、図10に示すように、車体1と台車2間に介在させた空気ばね3毎に高さ調整弁4が設置されている。この高さ調整弁4は、例えば車体1に設置され、その作動軸4aに一端を取り付けたレバー5の他端を、一端を台車2に揺動が自在なように取り付けた連結棒6の他端に枢支した構成である。
【特許文献1】特公昭57−53226号公報
【0003】
このような高さ調整弁4では、レバー5が水平位置にあるときは空気ばね3の内圧が均衡しているものと判断して空気ばね3に対して給排気は行われない。一方、例えばレバー5が図10において右下がりに傾斜して空気ばね3部における車体1と台車2の間隔が狭くなると、空気ダメ7から配管8を介して空気ばね3に給気されて内圧が高められ、前記車体1と台車2の間隔を元に戻す。
【0004】
このように、鉄道車両では、高さ調整弁4の機能により、負荷の変動に応じて空気ダメ7から空気ばね3への空気の供給や、空気ばね3内の空気の外部への排出を行うことで、車両の高さが一定となるように、車高の調整を行っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、高速走行を可能とするために、曲線部にはカントがつけられているが、その関係で、曲線出入口部の緩和曲線部では、カントが徐々に変化している。従って、この緩和曲線部においては、車体は前後の台車によって捩じられ、車体の進行方向左右では車体と台車の間隔が異なることになる。
【0006】
このような緩和曲線部では、前記高さ調整弁が作動し、車体と台車の間隔が大きくなった方の空気ばねからは空気が排出される一方、前記間隔が小さくなった方の空気ばねには空気が供給される。
【0007】
空気が排出された場合、従来の高さ調整弁を設置した車両では、当該空気ばね部の車輪が軌道に及ぼす輪重が減少して、輪重にアンバランスが生じて走行安全性が低下する場合がある。
【0008】
図11は、入口と出口の緩和曲線長が60m、円曲線長が180m、カントが60mm、走行速度が15km/hの場合の、第1台車の輪重変動率を示したものである。
図11中の太い実線は、車両進行方向前方に位置する第1軸の外軌側、太い破線は、第1軸の内軌側、細い実線は、車両進行方向後方に位置する第2軸の外軌側、細い破線は、第2軸の内軌側を示すが、この図11の例では、出口緩和曲線の走行時、第1台車における進行方向前方の第1軸の外軌側(図11に矢印aで示す)の車輪に輪重抜けが発生している。
【0009】
本発明が解決しようとする問題点は、従来の高さ調整弁を設置した車両では、カント逓減区間である緩和曲線部において輪重にアンバランスが生じ、走行安全性が低下する場合があるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
現在採用されている高さ調整弁は、作動軸の回転角度に応じて空気ばねへの給排気流量が増減されるものの、車体と台車間のストッパ隙間に対応する通常走行変位範囲を超えた場合は、図12(a)(b)に示すように、高さ調整弁によって排気特性は相違するものの、大流量の給排気が必要な場合でも、作動軸の回転角度に応じて空気ばねへの給排気流量を増減することができず、輪重変動の低減に限度がある。
【0011】
そこで、本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構は、
カント逓減区間である緩和曲線部において、通常走行変位範囲を超えた大流量の給排気が必要な時に、必要とする大流量を発生させるために、たとえば図9(a)(b)に示したような2段の特性を得るべく、
(1)一方が車体又は台車に回動自在に支持される連結棒と、この連結棒の他方に回動自在に支持されるレバーを介して、前記台車に対する前記車体の相対的な高さに応じて、ペアとなる空気ばねの高さを調整すべく、前記台車又は前記車体に取り付けられる高さ調整弁を、それぞれ複数ずつ設けると共に、
これら複数の高さ調整弁の作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、鉄道車両に予め記憶されているか又は地上子を通過する時に入手する線路情報に応じて、アクチュエータによって個別に変化が可能なように構成したこと、
(2)(1)の複数の高さ調整弁のうち、1個は、前記連結棒と前記レバーを介してのみ、前記作動軸の回動が行われ、
残りの高さ調整弁は、前記作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、前記線路情報に応じて、アクチュエータのみによって個別に変化が可能なように構成したこと、(3)(1)の複数の高さ調整弁のうち、1個を除く残りの高さ調整弁は、前記作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、前記線路情報に応じて、アクチュエータのみによって個別に変化が可能なように構成したこと、
を最も主要な特徴としている。
【0012】
前記構成の本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構では、カント逓減区間である緩和曲線部を走行する時のように、大流量の給排気が必要な場合に、アクチュエータによって高さ調整弁の作動軸を能動的に回動させて大流量を発生させることができ、走行安全性の向上が図れる。
【0013】
前記の本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構では、線路情報に応じて変化させる高さ調整弁の個別の変化を、個々のアクチュエータによって行うものでも良いが、適数個を一つのアクチュエータによって行っても良い。この場合、一つのアクチュエータによって共に回動する高さ調整弁の作動軸の回転角度は、アクチュエータのロッドの出退動を前記作動軸の回転に変換するレバーの長さの変更によって容易に調整できる。
【0014】
また、前記の本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構において、アクチュエータを回転アクチュエータとした場合には、前記レバーなどが不要になる。
また、前記アクチュエータを車体に設置した場合には、振動に対するアクチュエータの信頼性が向上する。
【0015】
この本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構は、
前記高さ調整弁の前記作動軸の回転角を検知した後、この検知した回転角を、前記作動軸を回動させるアクチュエータを制御する制御盤にフィードバックし、
運転条件と前記フィードバックした回転角から、高さ調整弁の作動軸の回転角が最適角度になるように制御することが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、緩和曲線部の走行時に、必要な大流量の給排気を発生させることができるので、この本発明に係る空気ばね高さ調整機構を備えた鉄道車両にあっては、緩和曲線部における輪重の減少を効果的に抑制でき、緩和曲線部における走行速度を向上させることができるという利点がある。
【0017】
そして、曲線路における走行を適正走行速度により近づけることが可能になって、曲線路をより安全に走行できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、台車に取り付けられた空気ばねによって車体を支持する鉄道車両に設置される本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構の実施態様を、図1〜図8を参照しつつ詳細に説明する。なお、前記鉄道車両は、予め記憶しておくか又は地上子を通過する時に入手する線路情報を保持する線路情報保持手段を装備している。
【0019】
図1は本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例を示す図面である。
11はたとえば前記鉄道車両の車体1に取り付けられて前記空気ばねの高さを調整する高さ調整弁であり、例えば主高さ調整弁11aと副高さ調整弁11bの2個で対をなしている。これらの高さ調整弁11a,11bは、その作動軸11aa,11baに一方を固定されたレバー5a,5bが、前記車体1と前記台車2の相対的な傾斜に応じて、前記作動軸11aa,11baを中心として回動することにより作動される。
【0020】
連結棒6は一方を例えば前記台車2に、また、他方を前記レバー5a及び接続棒12を介して前記レバー5bに夫々回動可能に支持され、この連結棒6が前記車体1と台車枠2aとの相対的な高さをレバー5a,5bに伝えている。なお、図1中の13は前記作動軸11aa,11baを回転自在に支持する軸受を示す。
【0021】
本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例は、前記の主高さ調整弁11aと副高さ調整弁11bの作動軸11aa,11baを、それぞれレバー14a,14bを介してたとえば車体1に設置したアクチュエータ15によって回動可能に構成したものである。
【0022】
このように構成した場合には、例えば出口緩和曲線の走行時、車体1と台車2間の変位に対応して、両高さ調整弁11a,11bが受動的に動作するのと共に、輪重抜けが発生する第1台車における進行方向前方の第1軸の外軌側の空気ばねに供給する空気量を増大させるように、主高さ調整弁11aと副高さ調整弁11bの作動軸11aa,11baの回転角度を、個別にアクチュエータ15によって操作することで、図8に太い実線で示したように、前記第1軸の外軌側の空気ばね部の輪重減少を抑制でき、緩和曲線部での走行速度の向上を図ることができるようになる。なお、図8の細い実線は従来の受動的に動作する高さ調整弁のみを採用した場合の結果である。
【0023】
すなわち、本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例では、空気ばねごとに主高さ調整弁11aと副高さ調整弁11bを設け、これら高さ調整弁11a,11bを個別にアクチュエータ15で操作可能に構成することにより、2段特性の変化点を可変に調整でき、緩和曲線部における走行安全性を飛躍的に向上できるようになる。
【0024】
図2は図1に示した本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例において、主高さ調整弁11aの作動軸11aaは、連結棒6とレバー5aを介してのみ回動する一方、副高さ調整弁11bの作動軸11baは、前記線路情報に応じて、アクチュエータ15によってのみ回動が可能なように構成したものである。
【0025】
このように、副高さ調整弁11bの作動軸11baが車体1と台車2間の高さ変化には全く反応せず、アクチュエータ15の動作のみに反応するようにした場合は、制御フェール時にアクチュエータ15をばね等で中立点に復位するような構造をとれば、従来の空気ばね高さ調整機構に容易に戻ることができるので、制御性能の向上と共に、信頼性の高い空気ばねの高さ調整機構が実現できる。
【0026】
また、図3は図1に示した本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例において、副高さ調整弁11bの作動軸11baは、前記線路情報に応じて、アクチュエータ15によってのみ回動が可能なように構成したものである。この図3に示した例は、主高さ調整弁11aの作動軸11aaを回動するレバー14aと、副高さ調整弁11bの作動軸11baを回動するレバー14bを、接続棒16で連結することにより、両高さ調整弁11a,11bの作動軸11aa,11baを、一つのアクチュエータ15によって回動させるものを示している。
【0027】
また、図4は図1に示した本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例において、主高さ調整弁11aの作動軸11aaを回動するレバー14aと、副高さ調整弁11bの作動軸11baを回動するレバー14bを、接続棒16で連結することにより、両高さ調整弁11a,11bの作動軸11aa,11baを、一つのアクチュエータ15によって回動させるものを示している。
【0028】
これらの図3や図4に示した例では、両高さ調整弁11a,11bの作動軸11aa,11baを回動するレバー14a,14bの長さLa,Lbを異ならせるだけで2段特性の設定変更が行えるので、特性の変更を容易に行うことができる。加えて、図4に示した例では、アクチュエータ15を動作させることで、車体1と台車2間の目標高さが変更できるので、車体姿勢制御が容易に行えるようになる。
【0029】
以上の本発明に係る空気ばね高さ調整機構では、副高さ調整弁11bを1個設置したものについて説明しているが、副高さ調整弁11bは1個に限らないことは言うまでもない。たとえば図5のように、図2に示した第2の例における副高さ調整弁11bを3個設置したものでも良い。この図5の例では、3個の副高さ調整弁11bの作動軸11baを回動するレバー14bを、接続棒16で連結することにより、3個の副高さ調整弁11bの作動軸11baを、一つのアクチュエータ15によって回動させるものを示している。このように副高さ調整弁11bを複数個設置した場合には、特性の変更がより容易に行えるようになる。また、レバー5b,14bの長さを個別に変えてリンク比を変更することで、それぞれの副高さ調整弁の特性変更が容易に行える。
【0030】
また、図6は図1に示した本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例において、アクチュエータを回転アクチュエータ17としたものである。この図6に示したように、回転アクチュエータ17を採用した場合には、レバー14a,14bや接続棒16が不要になって構成の簡素化が図れるようになる。また、回転アクチュエータに、それぞれ異なる増減速機構を内蔵することで、高さ調整弁の動作特性変更が容易になる。
【0031】
また、以上説明した本発明に係る空気ばね高さ調整機構のアクチュエータ15,17を、図7に示したように、台車2に対して走行時の振動が少ない車体1に設置した場合には、アクチュエータ15,17やその駆動機構がすべてばね上に装架することが可能になって、振動に対して信頼性の高い制御機構が実現できる。
【0032】
なお、高さ調整弁11a,11bのレバー5a,5bの回動は、高さ調整弁11a,11bのレバー5a,5bの回転角をセンサーにより検知し、この検知した前記回転角をフィードバック制御して、運転条件(線路条件)と前記フィードバックしたレバー5a,5bの回転角から、高さ調整弁11a,11bのレバー5a,5bの回転角が最適の角度になるように制御することで、より確実に当該空気ばね部の車輪の輪重減少を抑制できるようになる。
【0033】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において適宜変更可能なことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上の本発明は、緩和曲線の走行時のみならず、空気ばねへの空気の給排を行う場合であればどのような走行時にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例を説明する図である。
【図2】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第2の例を説明する図である。
【図3】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第3の例を説明する図である。
【図4】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第4の例を説明する図である。
【図5】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第5の例を説明する図である。
【図6】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第6の例を説明する図である。
【図7】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第7の例を説明する図である。
【図8】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の効果を説明する図で、出口緩和曲線走行時の第1台車における第1軸の外軌側車輪の輪重変動率を示した図である。
【図9】(a)(b)は本発明に係る空気ばね高さ調整機構に適した高さ調整弁の特性を説明する図である。
【図10】従来の高さ調整機構を説明する図である。
【図11】出口緩和曲線走行時の、従来の高さ調整機構を備えた第1台車における第1軸と第2軸車輪の輪重変動率を示した図である。
【図12】(a)(b)は現在採用されている高さ調整弁の、レバー回転角と空気ばねの給排気流量の関係を示した図である。
【符号の説明】
【0036】
1 車体
2 台車
3 空気ばね
5a,5b レバー
6 連結棒
11 高さ調整弁
11a 主高さ調整弁
11b 副高さ調整弁
11aa,11ba 作動軸
12,16 接続棒
14a,14b レバー
15,17 アクチュエータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両用空気ばねの高さ調整機構及びこの高さ調整機構を制御する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両では、図10に示すように、車体1と台車2間に介在させた空気ばね3毎に高さ調整弁4が設置されている。この高さ調整弁4は、例えば車体1に設置され、その作動軸4aに一端を取り付けたレバー5の他端を、一端を台車2に揺動が自在なように取り付けた連結棒6の他端に枢支した構成である。
【特許文献1】特公昭57−53226号公報
【0003】
このような高さ調整弁4では、レバー5が水平位置にあるときは空気ばね3の内圧が均衡しているものと判断して空気ばね3に対して給排気は行われない。一方、例えばレバー5が図10において右下がりに傾斜して空気ばね3部における車体1と台車2の間隔が狭くなると、空気ダメ7から配管8を介して空気ばね3に給気されて内圧が高められ、前記車体1と台車2の間隔を元に戻す。
【0004】
このように、鉄道車両では、高さ調整弁4の機能により、負荷の変動に応じて空気ダメ7から空気ばね3への空気の供給や、空気ばね3内の空気の外部への排出を行うことで、車両の高さが一定となるように、車高の調整を行っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、高速走行を可能とするために、曲線部にはカントがつけられているが、その関係で、曲線出入口部の緩和曲線部では、カントが徐々に変化している。従って、この緩和曲線部においては、車体は前後の台車によって捩じられ、車体の進行方向左右では車体と台車の間隔が異なることになる。
【0006】
このような緩和曲線部では、前記高さ調整弁が作動し、車体と台車の間隔が大きくなった方の空気ばねからは空気が排出される一方、前記間隔が小さくなった方の空気ばねには空気が供給される。
【0007】
空気が排出された場合、従来の高さ調整弁を設置した車両では、当該空気ばね部の車輪が軌道に及ぼす輪重が減少して、輪重にアンバランスが生じて走行安全性が低下する場合がある。
【0008】
図11は、入口と出口の緩和曲線長が60m、円曲線長が180m、カントが60mm、走行速度が15km/hの場合の、第1台車の輪重変動率を示したものである。
図11中の太い実線は、車両進行方向前方に位置する第1軸の外軌側、太い破線は、第1軸の内軌側、細い実線は、車両進行方向後方に位置する第2軸の外軌側、細い破線は、第2軸の内軌側を示すが、この図11の例では、出口緩和曲線の走行時、第1台車における進行方向前方の第1軸の外軌側(図11に矢印aで示す)の車輪に輪重抜けが発生している。
【0009】
本発明が解決しようとする問題点は、従来の高さ調整弁を設置した車両では、カント逓減区間である緩和曲線部において輪重にアンバランスが生じ、走行安全性が低下する場合があるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
現在採用されている高さ調整弁は、作動軸の回転角度に応じて空気ばねへの給排気流量が増減されるものの、車体と台車間のストッパ隙間に対応する通常走行変位範囲を超えた場合は、図12(a)(b)に示すように、高さ調整弁によって排気特性は相違するものの、大流量の給排気が必要な場合でも、作動軸の回転角度に応じて空気ばねへの給排気流量を増減することができず、輪重変動の低減に限度がある。
【0011】
そこで、本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構は、
カント逓減区間である緩和曲線部において、通常走行変位範囲を超えた大流量の給排気が必要な時に、必要とする大流量を発生させるために、たとえば図9(a)(b)に示したような2段の特性を得るべく、
(1)一方が車体又は台車に回動自在に支持される連結棒と、この連結棒の他方に回動自在に支持されるレバーを介して、前記台車に対する前記車体の相対的な高さに応じて、ペアとなる空気ばねの高さを調整すべく、前記台車又は前記車体に取り付けられる高さ調整弁を、それぞれ複数ずつ設けると共に、
これら複数の高さ調整弁の作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、鉄道車両に予め記憶されているか又は地上子を通過する時に入手する線路情報に応じて、アクチュエータによって個別に変化が可能なように構成したこと、
(2)(1)の複数の高さ調整弁のうち、1個は、前記連結棒と前記レバーを介してのみ、前記作動軸の回動が行われ、
残りの高さ調整弁は、前記作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、前記線路情報に応じて、アクチュエータのみによって個別に変化が可能なように構成したこと、(3)(1)の複数の高さ調整弁のうち、1個を除く残りの高さ調整弁は、前記作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、前記線路情報に応じて、アクチュエータのみによって個別に変化が可能なように構成したこと、
を最も主要な特徴としている。
【0012】
前記構成の本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構では、カント逓減区間である緩和曲線部を走行する時のように、大流量の給排気が必要な場合に、アクチュエータによって高さ調整弁の作動軸を能動的に回動させて大流量を発生させることができ、走行安全性の向上が図れる。
【0013】
前記の本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構では、線路情報に応じて変化させる高さ調整弁の個別の変化を、個々のアクチュエータによって行うものでも良いが、適数個を一つのアクチュエータによって行っても良い。この場合、一つのアクチュエータによって共に回動する高さ調整弁の作動軸の回転角度は、アクチュエータのロッドの出退動を前記作動軸の回転に変換するレバーの長さの変更によって容易に調整できる。
【0014】
また、前記の本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構において、アクチュエータを回転アクチュエータとした場合には、前記レバーなどが不要になる。
また、前記アクチュエータを車体に設置した場合には、振動に対するアクチュエータの信頼性が向上する。
【0015】
この本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構は、
前記高さ調整弁の前記作動軸の回転角を検知した後、この検知した回転角を、前記作動軸を回動させるアクチュエータを制御する制御盤にフィードバックし、
運転条件と前記フィードバックした回転角から、高さ調整弁の作動軸の回転角が最適角度になるように制御することが望ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、緩和曲線部の走行時に、必要な大流量の給排気を発生させることができるので、この本発明に係る空気ばね高さ調整機構を備えた鉄道車両にあっては、緩和曲線部における輪重の減少を効果的に抑制でき、緩和曲線部における走行速度を向上させることができるという利点がある。
【0017】
そして、曲線路における走行を適正走行速度により近づけることが可能になって、曲線路をより安全に走行できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、台車に取り付けられた空気ばねによって車体を支持する鉄道車両に設置される本発明に係る鉄道車両用空気ばね高さ調整機構の実施態様を、図1〜図8を参照しつつ詳細に説明する。なお、前記鉄道車両は、予め記憶しておくか又は地上子を通過する時に入手する線路情報を保持する線路情報保持手段を装備している。
【0019】
図1は本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例を示す図面である。
11はたとえば前記鉄道車両の車体1に取り付けられて前記空気ばねの高さを調整する高さ調整弁であり、例えば主高さ調整弁11aと副高さ調整弁11bの2個で対をなしている。これらの高さ調整弁11a,11bは、その作動軸11aa,11baに一方を固定されたレバー5a,5bが、前記車体1と前記台車2の相対的な傾斜に応じて、前記作動軸11aa,11baを中心として回動することにより作動される。
【0020】
連結棒6は一方を例えば前記台車2に、また、他方を前記レバー5a及び接続棒12を介して前記レバー5bに夫々回動可能に支持され、この連結棒6が前記車体1と台車枠2aとの相対的な高さをレバー5a,5bに伝えている。なお、図1中の13は前記作動軸11aa,11baを回転自在に支持する軸受を示す。
【0021】
本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例は、前記の主高さ調整弁11aと副高さ調整弁11bの作動軸11aa,11baを、それぞれレバー14a,14bを介してたとえば車体1に設置したアクチュエータ15によって回動可能に構成したものである。
【0022】
このように構成した場合には、例えば出口緩和曲線の走行時、車体1と台車2間の変位に対応して、両高さ調整弁11a,11bが受動的に動作するのと共に、輪重抜けが発生する第1台車における進行方向前方の第1軸の外軌側の空気ばねに供給する空気量を増大させるように、主高さ調整弁11aと副高さ調整弁11bの作動軸11aa,11baの回転角度を、個別にアクチュエータ15によって操作することで、図8に太い実線で示したように、前記第1軸の外軌側の空気ばね部の輪重減少を抑制でき、緩和曲線部での走行速度の向上を図ることができるようになる。なお、図8の細い実線は従来の受動的に動作する高さ調整弁のみを採用した場合の結果である。
【0023】
すなわち、本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例では、空気ばねごとに主高さ調整弁11aと副高さ調整弁11bを設け、これら高さ調整弁11a,11bを個別にアクチュエータ15で操作可能に構成することにより、2段特性の変化点を可変に調整でき、緩和曲線部における走行安全性を飛躍的に向上できるようになる。
【0024】
図2は図1に示した本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例において、主高さ調整弁11aの作動軸11aaは、連結棒6とレバー5aを介してのみ回動する一方、副高さ調整弁11bの作動軸11baは、前記線路情報に応じて、アクチュエータ15によってのみ回動が可能なように構成したものである。
【0025】
このように、副高さ調整弁11bの作動軸11baが車体1と台車2間の高さ変化には全く反応せず、アクチュエータ15の動作のみに反応するようにした場合は、制御フェール時にアクチュエータ15をばね等で中立点に復位するような構造をとれば、従来の空気ばね高さ調整機構に容易に戻ることができるので、制御性能の向上と共に、信頼性の高い空気ばねの高さ調整機構が実現できる。
【0026】
また、図3は図1に示した本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例において、副高さ調整弁11bの作動軸11baは、前記線路情報に応じて、アクチュエータ15によってのみ回動が可能なように構成したものである。この図3に示した例は、主高さ調整弁11aの作動軸11aaを回動するレバー14aと、副高さ調整弁11bの作動軸11baを回動するレバー14bを、接続棒16で連結することにより、両高さ調整弁11a,11bの作動軸11aa,11baを、一つのアクチュエータ15によって回動させるものを示している。
【0027】
また、図4は図1に示した本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例において、主高さ調整弁11aの作動軸11aaを回動するレバー14aと、副高さ調整弁11bの作動軸11baを回動するレバー14bを、接続棒16で連結することにより、両高さ調整弁11a,11bの作動軸11aa,11baを、一つのアクチュエータ15によって回動させるものを示している。
【0028】
これらの図3や図4に示した例では、両高さ調整弁11a,11bの作動軸11aa,11baを回動するレバー14a,14bの長さLa,Lbを異ならせるだけで2段特性の設定変更が行えるので、特性の変更を容易に行うことができる。加えて、図4に示した例では、アクチュエータ15を動作させることで、車体1と台車2間の目標高さが変更できるので、車体姿勢制御が容易に行えるようになる。
【0029】
以上の本発明に係る空気ばね高さ調整機構では、副高さ調整弁11bを1個設置したものについて説明しているが、副高さ調整弁11bは1個に限らないことは言うまでもない。たとえば図5のように、図2に示した第2の例における副高さ調整弁11bを3個設置したものでも良い。この図5の例では、3個の副高さ調整弁11bの作動軸11baを回動するレバー14bを、接続棒16で連結することにより、3個の副高さ調整弁11bの作動軸11baを、一つのアクチュエータ15によって回動させるものを示している。このように副高さ調整弁11bを複数個設置した場合には、特性の変更がより容易に行えるようになる。また、レバー5b,14bの長さを個別に変えてリンク比を変更することで、それぞれの副高さ調整弁の特性変更が容易に行える。
【0030】
また、図6は図1に示した本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例において、アクチュエータを回転アクチュエータ17としたものである。この図6に示したように、回転アクチュエータ17を採用した場合には、レバー14a,14bや接続棒16が不要になって構成の簡素化が図れるようになる。また、回転アクチュエータに、それぞれ異なる増減速機構を内蔵することで、高さ調整弁の動作特性変更が容易になる。
【0031】
また、以上説明した本発明に係る空気ばね高さ調整機構のアクチュエータ15,17を、図7に示したように、台車2に対して走行時の振動が少ない車体1に設置した場合には、アクチュエータ15,17やその駆動機構がすべてばね上に装架することが可能になって、振動に対して信頼性の高い制御機構が実現できる。
【0032】
なお、高さ調整弁11a,11bのレバー5a,5bの回動は、高さ調整弁11a,11bのレバー5a,5bの回転角をセンサーにより検知し、この検知した前記回転角をフィードバック制御して、運転条件(線路条件)と前記フィードバックしたレバー5a,5bの回転角から、高さ調整弁11a,11bのレバー5a,5bの回転角が最適の角度になるように制御することで、より確実に当該空気ばね部の車輪の輪重減少を抑制できるようになる。
【0033】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において適宜変更可能なことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上の本発明は、緩和曲線の走行時のみならず、空気ばねへの空気の給排を行う場合であればどのような走行時にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第1の例を説明する図である。
【図2】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第2の例を説明する図である。
【図3】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第3の例を説明する図である。
【図4】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第4の例を説明する図である。
【図5】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第5の例を説明する図である。
【図6】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第6の例を説明する図である。
【図7】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の第7の例を説明する図である。
【図8】本発明に係る空気ばね高さ調整機構の効果を説明する図で、出口緩和曲線走行時の第1台車における第1軸の外軌側車輪の輪重変動率を示した図である。
【図9】(a)(b)は本発明に係る空気ばね高さ調整機構に適した高さ調整弁の特性を説明する図である。
【図10】従来の高さ調整機構を説明する図である。
【図11】出口緩和曲線走行時の、従来の高さ調整機構を備えた第1台車における第1軸と第2軸車輪の輪重変動率を示した図である。
【図12】(a)(b)は現在採用されている高さ調整弁の、レバー回転角と空気ばねの給排気流量の関係を示した図である。
【符号の説明】
【0036】
1 車体
2 台車
3 空気ばね
5a,5b レバー
6 連結棒
11 高さ調整弁
11a 主高さ調整弁
11b 副高さ調整弁
11aa,11ba 作動軸
12,16 接続棒
14a,14b レバー
15,17 アクチュエータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台車に取り付けられた空気ばねにより車体を支持する鉄道車両の、前記空気ばね高さを調整する機構であって、
一方が車体又は台車に回動自在に支持される連結棒と、この連結棒の他方に回動自在に支持されるレバーを介して、前記台車に対する前記車体の相対的な高さに応じて、ペアとなる空気ばねの高さを調整すべく、前記台車又は前記車体に取り付けられる高さ調整弁を、それぞれ複数ずつ設けると共に、
これら複数の高さ調整弁の作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、鉄道車両に予め記憶されているか又は地上子を通過する時に入手する線路情報に応じて、アクチュエータによって個別に変化が可能なように構成したことを特徴とする鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項2】
前記複数の高さ調整弁のうち、1個は、前記連結棒と前記レバーを介してのみ、前記作動軸の回動が行われ、
残りの高さ調整弁は、前記作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、前記線路情報に応じて、アクチュエータのみによって個別に変化が可能なように構成したことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項3】
前記複数の高さ調整弁のうち、1個を除く残りの高さ調整弁は、前記作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、前記線路情報に応じて、アクチュエータのみによって個別に変化が可能なように構成したことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項4】
前記線路情報に応じて変化させる高さ調整弁の個別の変化を、適数個を一つのアクチュエータによって行うことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項5】
前記アクチュエータが回転アクチュエータであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項6】
前記アクチュエータが車体に設置されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかに記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構を制御する方法であって、
前記高さ調整弁の前記作動軸の回転角を検知した後、この検知した回転角を、前記作動軸を回動させるアクチュエータを制御する制御盤にフィードバックし、
運転条件と前記フィードバックした回転角から、高さ調整弁の作動軸の回転角が最適角度になるように制御することを特徴とする鉄道車両用空気ばね高さ調整機構の制御方法。
【請求項1】
台車に取り付けられた空気ばねにより車体を支持する鉄道車両の、前記空気ばね高さを調整する機構であって、
一方が車体又は台車に回動自在に支持される連結棒と、この連結棒の他方に回動自在に支持されるレバーを介して、前記台車に対する前記車体の相対的な高さに応じて、ペアとなる空気ばねの高さを調整すべく、前記台車又は前記車体に取り付けられる高さ調整弁を、それぞれ複数ずつ設けると共に、
これら複数の高さ調整弁の作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、鉄道車両に予め記憶されているか又は地上子を通過する時に入手する線路情報に応じて、アクチュエータによって個別に変化が可能なように構成したことを特徴とする鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項2】
前記複数の高さ調整弁のうち、1個は、前記連結棒と前記レバーを介してのみ、前記作動軸の回動が行われ、
残りの高さ調整弁は、前記作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、前記線路情報に応じて、アクチュエータのみによって個別に変化が可能なように構成したことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項3】
前記複数の高さ調整弁のうち、1個を除く残りの高さ調整弁は、前記作動軸の前記車体又は前記台車に対する相対角度位置を、前記線路情報に応じて、アクチュエータのみによって個別に変化が可能なように構成したことを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項4】
前記線路情報に応じて変化させる高さ調整弁の個別の変化を、適数個を一つのアクチュエータによって行うことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項5】
前記アクチュエータが回転アクチュエータであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項6】
前記アクチュエータが車体に設置されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかに記載の鉄道車両用空気ばね高さ調整機構を制御する方法であって、
前記高さ調整弁の前記作動軸の回転角を検知した後、この検知した回転角を、前記作動軸を回動させるアクチュエータを制御する制御盤にフィードバックし、
運転条件と前記フィードバックした回転角から、高さ調整弁の作動軸の回転角が最適角度になるように制御することを特徴とする鉄道車両用空気ばね高さ調整機構の制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−62512(P2006−62512A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−247015(P2004−247015)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(000002118)住友金属工業株式会社 (2,544)
【出願人】(801000049)財団法人生産技術研究奨励会 (72)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(000002118)住友金属工業株式会社 (2,544)
【出願人】(801000049)財団法人生産技術研究奨励会 (72)
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