説明

鉛蓄電池の再生方法、鉛電極の再生方法

【課題】 鉛蓄電池の再生方法、鉛電極の再生方法に関し、短時間で安全かつ確実にサルフェーションの除去が可能な鉛蓄電池の再生方法、鉛電極の再生方法を提供することにある。
【解決手段】 本発明の、鉛蓄電池の再利用方法は抵抗物質16が付着した正極板12または負極板13に硫化剤17を添加することで、鉛蓄電池の性能を回復させることを可能にした。また、化学的手法を用いることで、電極に影響を与えずに抵抗物質16を除去することが可能となった。従って、処理した電極を再び鉛蓄電池の電極に利用することができる。また、本発明の手法を用いれば、短時間でサルフェーションを除去することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池の再生方法、鉛電極の再生方法に関し、特に性能が劣化した、あるいは廃棄された鉛蓄電池の再生方法、鉛電極の再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
充電および放電を繰り返し行うことが可能な二次電池のうち、鉛蓄電池は電動車のバッテリまたは、非常用電源などとして幅広く使用されている。しかし、使用期間が2、3年経過すると充電容量が大幅に減少し、電池の性能が低下する。これは、放電および充電を繰り返すことにより、電極板に抵抗物質である硫酸鉛の結晶が付着する、サルフェーションが主な原因となっている。鉛蓄電池は容量を高めるために、電極板をスポンジ状に構成し、その表面には多くの細孔が形成されているのが一般的である。上記のサルフェーションが発生することによって、固く結晶化して不導化された硫酸鉛が細孔を塞いでしまう。このことにより、充電および放電に寄与できる電力板の表面積が小さくなり、容量を減少させるとともに内部抵抗を著しく上昇させてしまう。特に、硫酸鉛の析出によって放電可能な電極板の面積が減少したにも係わらず、鉛蓄電池に対する負荷が一定の場合にはその反応が促進されて、鉛蓄電池に致命的なダメージを与えてしまうことが知られている。そして、容量が低下した鉛蓄電池のほとんどが廃棄されている。しかし、電極板の表面に付着した硫酸鉛を除去することによって、鉛蓄電池およびその電極板も再利用は可能である。
【0003】
ここで図4を参照して、従来の鉛蓄電池の再生方法を説明する。正極板105および負極板106が電解槽104内の電解液103中に浸漬された状態で、充電装置101と直流パルス発生装置102が正極板105および負極板106に接続されている。ここで、直流パルス発生装置102は充電装置101と並列に接続されている。そして、直流パルス発生装置102は2KHzから12KHz程度の高周波数のパルス信号を発生させることが可能なものである。このような装置を用いて、サルフェーションにより劣化した鉛蓄電池の正極板105から負極板106に向かって直流パルス信号を流すことにより、極板表面に付着した硫酸鉛を減少させている。具体的には、充電装置101に並列に接続された直流パルス発生装置102を用いて充電電圧にパルス信号を出力する。このようにして、8時間から12時間程度の間、直流パルス信号が充電電流に加えることによって、電極表面に析出した硫酸鉛が除去される(特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2000−40537号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような鉛蓄電池の再生方法では、サルフェーション除去を短時間で行うことが難しかった。
【0005】
更に、直流パルス発生装置では適度なパルス信号を電極板に流すための制御が困難であった。そして、サルフェーションの除去には比較的強いパルス信号を鉛蓄電池内に流す必要があり、場合によってはこのパルス信号によって電極板を痛めてしまう恐れがあった。従って、小型の鉛蓄電池には負担が大きく、再生が難しかった。
【0006】
本発明は、上述した問題を鑑みて成されたものである。本発明の主な目的は、短時間で安全かつ確実にサルフェーションの除去が可能な鉛蓄電池の再生方法、鉛電極の再生方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の鉛蓄電池の再生方法は、電極に抵抗物質が付着した鉛蓄電池の再生方法に於いて、前記電極が浸漬された電解液に硫化剤を添加することにより前記電極に付着した前記抵抗物質を減少させることを特徴とする。従って、放電可能な電極の面積を確保することにより、鉛蓄電池の性能を再生することが可能となる。
【0008】
また、本発明の鉛蓄電池の再生方法は、前記硫化剤に硫化水素ナトリウム、硫化ナトリウム、または四硫化ナトリウムが含まれることを特徴とする。従って、硫化剤を液状またはペレット状にて移動または保存することが可能となる。
【0009】
更に、本発明の鉛蓄電池の再生方法は、前記硫化剤を添加後、前記電解液の少なくとも一部を取り除き、新たな電解液を注入することを特徴とする。従って、硫化剤の添加によって発生した不純物を電解液と同時に外部へ排出させることができる。
【0010】
更に、本発明の鉛蓄電池の再生方法は、前記硫化剤を添加することにより生成した沈殿物を取り除くことを特徴とする。従って、電極に沈殿物が再度付着することを防止することができる。
【0011】
更に、本発明の鉛蓄電池の再生方法は、前記抵抗物質が硫酸鉛であることを特徴とする。従って、少なくとも硫酸鉛の一部は電解されるため、電解液の比重を上昇させることが可能となる。
【0012】
更に、本発明の鉛蓄電池の再生方法は、前記電解液に無機ゲルマニウムまたは有機ゲルマニウムを添加することを特徴とする。従って、硫化剤の添加により発生した微粒子を沈殿させることが可能となる。
【0013】
更に、本発明の鉛蓄電池の再生方法は、前記電解液にマイナスイオンを有する物質を添加することを特徴とする。従って、電解液の粘度を低下させることができ、沈殿物が鉛蓄電池内部に残留するのを防止することが可能となる。
【0014】
更に、本発明の鉛蓄電池の再生方法は、抵抗物質が付着した鉛電極の再生方法に於いて、前記電極が浸漬された流体に硫化剤を添加することにより前記電極に付着した前記抵抗物質を減少させることを特徴とする。従って、電極に影響を与えずに抵抗物質を除去することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の鉛蓄電池の再生方法、鉛電極の再生方法によれば、硫化剤を添加することで、電極の表面から抵抗物質を除去することができる。従って、放電可能な電極の面積を確保することにより、鉛蓄電池を再生することが可能になる。そして、化学的手法を用いたことにより、抵抗物質の除去時間を大幅に短縮することが可能になった。更に、電極を傷めることなく、サルフェーションを除去することが可能になった。
【0016】
また、本発明の鉛蓄電池の再生方法、鉛電極の再生方法によれば、硫化剤とゲルマニウムを添加している。従って、硫化剤の添加によって発生した硫酸鉛および硫化鉛の微粒子を共沈させることができ、これらの不純物の除去を容易にした。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
〈第1の実施形態〉
図1を参照して、本形態の鉛蓄電池の再生方法を説明する。図1(A)および図1(B)は鉛蓄電池10Aの断面図である。
【0018】
図1(A)を参照して、電解槽11には所定の位置に配置された相対向する正極板12および負極板13が設けられている。そして、正極板12および負極板13が十分に浸漬されるように電解液14が充填されている。蓋15は電解槽11の気密性を保つように、電解槽11と接着または溶着されている。
【0019】
正極板12は、少なくともその表面に活物質として機能する多孔質の二酸化鉛から構成されている。また、負極板13は、少なくともその表面が活物質として機能する多孔質の鉛から構成されている。
【0020】
電解液14は、希硫酸である。そして、一般的に鉛蓄電池に使用される希硫酸の比重は、完全充電時に温度20℃において1.280±0.010である。
【0021】
電解槽11および蓋15の材料は、電解液14による腐食に耐えうる物質が好ましく、一般的に樹脂が用いられている。
【0022】
以上のように構成された鉛蓄電池は、式1に示す反応式に従って放電される。また、式2に示す反応式に従って充電される。
式1(放電時)
正極:PbO2 + 4H+ + SO42− + 2e− → PbSO4 + 2H2O
負極:Pb + SO42− → PbSO4 + 2e−
式2(充電時)
正極:PbSO4 + 2H2O → PbO2 + 4H+ + SO42− + 2e−
負極:PbSO4 + 2e− → Pb + SO42−
しかし、放電および充電が繰り返されたり、経時的な自然放電が所定期間継続されると、化学反応によって、正極板12および負極板13の表面に硫酸鉛(PbSO4)が析出する性質がある。
【0023】
抵抗物質16は、この硫酸鉛の結晶(サルフェーション)が正極板12および負電極13に付着したものである。そして、抵抗物質16が非伝導性結晶被膜となって、正極板12および負極板13の表面を覆ってしまう。従って、化学反応面積が減少し、また内部抵抗が高まり、電池の性能が低下してしまう。また、この硫酸鉛は充電時においても分解されないため、電解液14の比重が低下してしまう。このことにより、十分な化学反応が行われず、起電力の低下を招くこととなる。
【0024】
図1(B)を参照して、正極板12および負極板13に付着した抵抗物質16を除去する工程を説明する。電解液14に硫化剤17を添加する。ここでは、硫化剤17が抵抗物質16に接触するように添加することが好ましい。
【0025】
硫化剤17には、硫化水素ナトリウム(NaSH)、硫化ナトリウム(Na2S)、または四硫化ナトリウム(Na2S4)を用いることが可能である。また、それらを混合させたものを用いてもよい。ここでは、硫化剤17として硫化水素ナトリウムを用いた。硫化水素ナトリウムは液状またはペレット状のものを用いることができる。従って、保存や移動が容易である。硫化剤17を添加する際は、液状のものを使用することが好ましく、その濃度は25%程度でよい。そして、抵抗物質16は、式3に示す反応式に従って除去されると考えられる。
式3(抵抗物質の除去)
PbSO4 + NaSH → PbS + Na+ + H+ + SO42−
式3の反応式によると、硫酸鉛と硫化水素ナトリウムとが反応して、硫化鉛、ナトリウムイオン、水素イオンおよび硫酸イオンが生成される。従って、電極の表面から抵抗物質16である硫酸鉛が除去されることにより、鉛蓄電池としての機能が再生される。また、水素イオンと硫酸イオンが生成されることによっても、鉛蓄電池としての機能が再生される。ここで、硫化鉛が沈殿物18として電解槽11の底部に沈殿するが、鉛蓄電池の化学反応には関与しない。更に、この反応は1分から3分程度で完了するので、電気的処理を行った場合と比較して、サルフェーションの除去に要する時間を大幅に短縮することが可能となった。
【0026】
また、硫化剤17の添加後、電解液14の一部、またはすべてを交換することによって、鉛蓄電池の更なる回復が見込まれる。このとき、沈殿物18も外部へ移動させることも可能であるため、より使用前に近い状態での再生が可能となる。
【0027】
更に、硫化剤17の反応促進剤としてマイナスイオンを有する物質を添加することで、より効果的な処理を行うことができる。具体的には、反応促進剤を添加することで、電解液の粘度を低下させることができる。従って、沈殿物18が電解槽11の底部や側面に付着するのを抑止することができ、電解液14の交換作業を容易に行うことができる。
【0028】
反応促進剤には、トルマリン、ドロマイト、グレーチングアース、ダイナアースなどを使用することができる。また、反応促進剤の添加量は、電解液に対して1%から2%程度でよい。
【0029】
更に、硫化剤17とゲルマニウムを組み合わせることで、サルフェーションの除去能を向上させることができる。硫化剤17の添加によって、硫化鉛および硫酸鉛の微粒子が電解液14中を浮遊する。そこで、ゲルマニウムを添加することによって、この微粒子とゲルマニウムとの結合物質が生成される。そして、この結合物質が沈殿する際に硫化鉛を共沈させることができる。従って、硫酸鉛や硫化鉛が再度電極板に付着することを防止することが可能となる。また、このことにより電解液14の交換時に不純物を排除することが容易になる。
【0030】
また、ゲルマニウムを添加することでサルフェーションとなった硫酸鉛にポーラスを形成する。従って、硫化剤17の浸透を助け、サルフェーションの除去を効率的に行うことが可能となる。
【0031】
ゲルマニウムは単体で添加しても、無機ゲルマニウムまたは有機ゲルマニウムなどの化合物の状態で添加してもよい。また、それらを混合して添加してもよい。ゲルマニウムの添加量は電解液に対して2%から3%程度でよい。
【0032】
図2を参照して、本形態の鉛蓄電池の再生方法を用いた具体例を説明する。図2(A)は、鉛蓄電池の斜視図である。図2(B)は、図2(A)のX−X’線に於ける断面図である。ここでは、鉛蓄電池が最も一般的な利用方法であるカーバッテリーについて記載するが、本形態の鉛蓄電池の再生方法は他の鉛蓄電池においても有用である。
【0033】
基本的な構造は鉛蓄電池10Aと同じであるため、相違点を中心に説明する。ここでは、電解槽11の内部は分離壁20によって6つのセル21に分離されている。そして、各セル21には、正極板12と負極板13が相対向するように設置されおり、正極板12と負極板13の間にはセパレーター22が挿入されている。従って、各セル21に鉛蓄電池が収納される構造となっている。また、電極板か延在する接続部23によって、これらの鉛蓄電池は直列に接続されている。更に、電解槽11の両端に位置する電極板は、正極端子24および負極端子25と電気的に接続されている。この正極端子24および負極端子25が蓋15から露出しており、外部電極として機能する。通常、鉛蓄電池の電圧は電極板の大きさや枚数に関係なく2.1V程度である。従って、この鉛蓄電池10Bの電圧は約12Vとなっている。蓋15には、希硫酸、精製水の注入あるいは電解液の比重の測定のための液口が設けられている。通常、この液口は電解液の漏洩や、ごみの混入を防ぐために液口栓26によって密閉されている。
【0034】
このような構成の鉛蓄電池10Bに、硫化剤17を添加する際は、セル21毎に添加することが好ましい。本発明者の実験によると、性能が劣化した鉛蓄電池10Bの各セル21に、25wt%の硫化水素ナトリウムを5mL添加することによって、鉛蓄電池10Bを平均して92%まで回復させることができた。従って、鉛蓄電池10Bの電圧を11.4V程度まで復元することが可能であった。また、硫化剤17を液口栓26から添加することができる。
【0035】
更に、本発明者の実験によると、まず、性能の劣化した複数のカーバッテリーに対して硫化剤17を添加した後、電解液14を交換した。次に、このカーバッテリーに対して15Vから20Vの電圧を印加して充電を行った結果、電圧が12.53Vから12.59Vまで上昇した。この充電には4時間から12時間要した。そして、長期間カーバッテリーとして使用することが可能であった。従って、硫化剤17を添加することにより、サルフェーションが除去され、十分に再生バッテリーとして再生させることが可能となる。
【0036】
また、上述したように、反応促進剤やゲルマニウムを添加することによって、サルフェーションの除去能が向上し、再生バッテリーの寿命を延長させることが可能となる。
【0037】
〈第2の実施形態〉
図3を参照して、本形態の鉛電極の再生法を説明する。図3(A)は鉛電極の再生方法を説明するための模式図であり、図3(B)は本形態の鉛電極の再生方法を説明するためのフローチャートである。ここでは、鉛電極とは鉛蓄電池に使用されている電極を示す。
【0038】
図3(A)を参照して、反応層30には硫化剤17が添加された反応液31が貯留されている。硫化剤17としては、硫化水素ナトリウム(NaSH)、硫化ナトリウム(NaS)、または四硫化ナトリウム(Na2S4)を用いることができる。また、それらの混合物を利用してもよい。ここでは、反応液31は硫化水素ナトリウムを含有する溶液として説明する。硫化剤17の濃度は電極の種類および硫酸鉛の付着量を考慮して決定することが好ましいが、25%程度で十分な処理を行うことが可能である。
【0039】
また、上述したように、硫化剤17の反応促進剤としてマイナスイオンを有する物質を添加することで、より効果的な処理を行うことができる。この反応促進剤には、トルマリン、ドロマイト、グレーチングアース、ダイナアースなどを使用することができる。
【0040】
更に、上述したようにゲルマニウムを添加することで、サルフェーションの効率的な除去を行うことが可能である。ゲルマニウムは無機ゲルマニウムまたは有機ゲルマニウムを用いることができる。
【0041】
そして、この反応液31に、硫酸鉛が付着した鉛電極32を浸漬させることで、鉛電極32を再生することが可能となる。これは、反応液31と硫酸鉛とが上述した式3の反応によるものであると考えられる。
【0042】
図3(B)を参照して、先ず、廃棄されたり劣化した鉛蓄電池を回収する。次に、鉛蓄電池を種類によって分類する。これは、鉛蓄電池の種類や大きさによって使用されている電極の形状および材質が異なるからである。そして、これらの違いによって、硫酸鉛の除去に要する時間にばらつきが生じるためである。
【0043】
次に、電極の種類や構造によって分別する。電極板の主な構造としては下記の構造が挙げられる。まず、正極の構造としては、1.鉛製の板状電極に格子状の細隙を形成することにより表面積を拡大させ、且つその表面を電解的に酸化して二酸化鉛(PbO2)の層を形成させたプランテ式、2.多数の隙間が形成されたエボナイトの中心に鉛−アンチモン合金製の芯金を貫通させ、その芯金とエボナイト管の内周面の間に二酸化鉛を充填したクラット式、3.鉛または鉛−アンチモン合金の格子枠に、ペースト状の二酸化鉛を充填したペースト式がある。そして、負極の構造としては、上述したペースト式により構成される。このように、構造が異なれば処理時間にも影響することが考えられる。従って、電極の種類別に分類することにより、効率的な再生処理が可能となる。
【0044】
このように、電池および電極の種類によって分別することにより、効率的な再生処理を行うことができる。また、反応槽30内で処理された電極は、化学的手法を用いて処理されたので、電極板の破壊が起こりにくい。従って、再度鉛蓄電池の電極として再利用することが可能である。また、電極板を再融解し、精製することによりX線、γ線防護用、さらに遮音、防振に用いられる鉛板として再利用することもできる。また、鉛管、ハンダ、ケーブル鉛被、放射線遮蔽用材、または鉛合金として再利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の鉛蓄電池の再生方法を説明するための(A)断面図、(B)断面図である。
【図2】本発明の鉛蓄電池の再生方法を説明するための(A)斜視図、(B)断面図である。
【図3】本発明の鉛蓄電池の鉛電極の再生方法を説明するための(A)模式図、(B)フローチャートである。
【図4】従来の鉛蓄電池の再生方法を説明するための(A)模式図である。
【符号の説明】
【0046】
10A−B 鉛蓄電池
11 電解槽
12 正極板
13 負極板
14 電解液
15 蓋
16 抵抗物質
17 硫化剤
18 沈殿物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極に抵抗物質が付着した鉛蓄電池の再生方法に於いて、
前記電極が浸漬された電解液に硫化剤を添加することにより前記電極に付着した前記抵抗物質を減少させることを特徴とする鉛蓄電池の再生方法。
【請求項2】
前記硫化剤に硫化水素ナトリウム、硫化ナトリウム、または四硫化ナトリウムが含まれることを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池の再生方法。
【請求項3】
前記硫化剤を添加後、前記電解液の少なくとも一部を取り除き、新たな電解液を注入することを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池の再生方法。
【請求項4】
前記硫化剤を添加することにより生成した沈殿物を取り除くことを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池の再生方法。
【請求項5】
前記抵抗物質が硫酸鉛であることを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池の再生方法。
【請求項6】
前記電解液に無機ゲルマニウムまたは有機ゲルマニウムを添加することを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池の再生方法。
【請求項7】
前記電解液にマイナスイオンを有する物質を添加することを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池の再生方法。
【請求項8】
抵抗物質が付着した鉛電極の再生方法に於いて、
前記電極が浸漬された流体に硫化剤を添加することにより前記電極に付着した前記抵抗物質を減少させることを特徴とする鉛電極の再生方法。
【請求項9】
前記硫化剤に硫化水素ナトリウム、硫化ナトリウム、または四硫化ナトリウムが含まれることを特徴とする請求項8記載の鉛電極の再生方法。
【請求項10】
前記抵抗物質が硫酸鉛であることを特徴とする請求項8記載の鉛電極の再生方法。
【請求項11】
前記流体に無機ゲルマニウムまたは有機ゲルマニウムを添加することを特徴とする請求項8記載の鉛電極の再生方法。
【請求項12】
前記流体にマイナスイオンを有する物質を添加することを特徴とする請求項8記載の鉛電極の再生方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−73448(P2006−73448A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−257900(P2004−257900)
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(303020129)株式会社ワイエスデー (3)
【Fターム(参考)】