説明

鉛蓄電池の電槽化成装置及び電槽化成方法

【課題】 生産性が高く、安全で、安価で、品質の良好な鉛蓄電池の電槽化成装置及び電槽化成方法を提供する。
【解決手段】 複数個の鉛蓄電池に、低比重の電解液を循環させながら充電をした後に、高比重の電解液を循環させながら充電をして化成する。それぞれの鉛蓄電池には、電解液供給ライン14及び電解液供給パイプ33を介して電解液を供給し、電解液排出パイプ34及び電解液排出ライン17を介して電解液を排出する。そして、電解液供給パイプ33と電解液排出パイプ34との間にバイパスパイプ38を設置する。このバイパスパイプ38は、電解液供給パイプ33の上方に設置する。さらに、電解液供給ライン14と電解液供給パイプ33との間には、電解液供給バッファタンク31を、電解液排出パイプ34と電解液排出ライン17との間には、電解液排出バッファタンク32を設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォークリフトなどの電動車や、自動車用バッテリなどの製造に用いられている鉛蓄電池の電槽化成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池は安価で信頼性の高い蓄電池として、フォークリフトなどの電動車や、自動車用バッテリなどとして、さまざまな用途に用いられている。一般的には、これらの用途に用いられている鉛蓄電池は、製造コストが安価であり、大量生産が容易な電槽化成方式によって製造されている。
【0003】
なお、鉛蓄電池の電槽化成方式として、一般的には、2種類の方式が用いられている。すなわち、第1の電槽化成方式は、複数個の鉛蓄電池を、冷却を目的とする水槽等に浸した状態で、希硫酸電解液を注液して充電をする方式である。ここで、鉛蓄電池を電槽化成するには、充電初期には、比重が1.1程度の低比重の希硫酸電解液を用いて充電を開始し、ある程度の充電が進んだ後に、比重が1.3程度の高比重の希硫酸電解液に入れ替えて充電を進めると、活物質の充電効率を高くすることができるために、電槽化成時の消費電力を低減できることが知られている。
【0004】
しかしながら、水槽に浸した状態で電槽化成をする第1の方式では、鉛蓄電池内部の電解液を、低比重の電解液から高比重の電解液に交換する作業に工数がかかるという問題点がある。すなわち、一般的な電解液交換作業では、鉛蓄電池を倒立させて低比重の電解液を抜き取った後に、高比重の電解液を注液し、再び充電をしているために、電解液を入れ替えるのに多くの工数がかかっていた。また、鉛蓄電池を倒立させる際の安全性や、電解液の飛散を防止するための対策も必要となる。
【0005】
加えて、充電時に各鉛蓄電池を均等に冷却することが難しいために、水槽内での設置位置によっては、電池温度にバラツキを生じやすく、電池温度が高くなって充電が入りにくい電池が生じ、その結果、電池寿命にもバラツキが生じやすいという問題点が認められていた。さらに加えて、充電中に発生する酸霧は、工場内に拡散をしていくために、各鉛蓄電池の上方にフードなどを設置したような場合でも、すでに飛散した酸霧を効率よく回収することが難しいという問題点も認められている。
【0006】
そこで、第2の電槽化成方式として、一般的には図3に示されるように、希硫酸電解液を循環させながら充電をする方式が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。この方式は、低比重の電解液を循環させながら充電をした後に、電解液の切換えをして、高比重の電解液を循環させながら充電をする鉛蓄電池の電槽化成方式である。
【0007】
この方式を用いると、以下の特長のあることが知られている。
(1)充電状態に応じて、三方弁7a,bを切り替えるのみで、異なる比重の電解液への切り替えが容易に行えること。
(2)多量の電解液を循環しながら使用しているために、電解液の温度が変化しにくく、充電時において、各鉛蓄電池の温度をほぼ一定にできるために、電池寿命のバラツキも抑えることができること。
(3)充電中に発生する酸霧を一箇所に集めて、図示されていない箇所に設置してあるスクラバー20を用いて、効率よく回収することができるために工場内外の環境にも適合すること。
(4)夏季などの周囲温度が高くなる時期には、高比重電解液タンク2や低比重電解液タンク3に蓄積されている希硫酸電解液をチラーなどで冷却して使用することができる。その結果、設備的にも単純な装置にすることができ、季節間における鉛蓄電池1の温度をほぼ一定にできること。
(5)低比重の電解液や高比重の電解液の比重は、それぞれのタンク内の電解液量が多量であるために変化が少なく、比重調整は電槽化成前に行えば十分であること。
【0008】
【特許文献1】特開平5−343051号公報
【特許文献2】特開平7−45302号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述したような希硫酸電解液を循環させながら充電し、化成する方式では、電槽化成中に発生するガスや空気の巻き込み等により、電解液供給ライン14等の一部にガスが蓄積し、希硫酸電解液が循環して流れにくくなる場合が認められた。そして、電解液供給ライン14の一部にガスが蓄積することによって、各ブロック21における、それぞれの鉛蓄電池1を流れる電解液の流量にもバラツキを生ずるという問題点が認められていた。
【0010】
なお、十分な電解液の循環量を確保できなくなったような場合には、鉛蓄電池1の冷却が不十分となり、電池の温度が上昇した状態で化成されるために化成不良となり、出荷時の電解液比重にバラツキを生じる場合や、その結果、電池寿命にもバラツキが生ずるという問題点が認められていた。
【0011】
本発明の目的は、上記した課題を解決するものであり、生産性が高く、安全で、安価で、優れた性能の鉛蓄電池の電槽化成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した課題を解決するために、本発明では、それぞれの鉛蓄電池に希硫酸電解液を供給する電解液供給パイプと、それぞれの鉛蓄電池から希硫酸電解液を排出する電解液排出パイプとの間にバイパスパイプを設けることによって、電解液供給パイプ内にガスが蓄積しにくくするようにした。そして、当該バイパスパイプは、電解液供給パイプの上方に設置するようにした。
【0013】
さらに、電解液供給ラインと電解液供給パイプとの間には、電解液供給バッファタンクを設けるとともに、電解液排出パイプと電解液排出ラインとの間には、電解液排出バッファタンクを設けるようにした。
【0014】
すなわち、請求項1の発明は、複数個の鉛蓄電池に、低比重の電解液を循環させながら充電をした後に、高比重の電解液を循環させながら充電をして化成する鉛蓄電池の電槽化成装置において、
それぞれの鉛蓄電池には、電解液供給ライン及び電解液供給パイプを介して電解液を供給し、電解液排出パイプ及び電解液排出ラインを介して電解液を排出し、
前記電解液供給パイプと前記電解液排出パイプとの間には、バイパスパイプを設置することを特徴とするものである。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記バイパスパイプは、前記電解液供給パイプの上方に設置することを特徴とするものである。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記電解液供給ラインと電解液供給パイプとの間には、電解液供給バッファタンクを、前記電解液排出パイプと前記電解液排出ラインとの間には、電解液排出バッファタンクを設置することを特徴とするものである。
【0017】
請求項4の発明は、複数個の鉛蓄電池に、低比重の電解液を循環させながら充電をした後に、高比重の電解液を循環させながら充電をして化成する鉛蓄電池の電槽化成方法において、
それぞれの鉛蓄電池には、電解液供給ライン及び電解液供給パイプを介して電解液を供給し、電解液排出パイプ及び電解液排出ラインを介して電解液を排出し、
前記電解液供給パイプと前記電解液排出パイプとの間には、バイパスパイプを設置することを特徴とするものである。
【0018】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記バイパスパイプは、前記電解液供給パイプの上方に設置することを特徴とするものである。
【0019】
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5の発明において、前記電解液供給ラインと電解液供給パイプとの間には、電解液供給バッファタンクを、前記電解液排出パイプと前記電解液排出ラインとの間には、電解液排出バッファタンクを設置することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係わる電槽化成装置又は電槽化成方法を用いると、生産性が高く、安全で、安価で、優れた性能の鉛蓄電池を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
1.電槽化成装置
本発明に係わる鉛蓄電池の電槽化成装置の全体概略図を図3に示す。この方式は、上述したように、低比重の電解液を循環させながら充電をした後に、高比重の電解液を循環させながら充電をする鉛蓄電池の電槽化成方法である。
【0022】
一実施例として、それぞれ一対の約10mの高比重電解液タンク2と低比重電解液タンク3を用いた。ここで、高比重電解液タンク2には、比重が1.28の希硫酸電解液が、低比重電解液タンク3には比重が1.12の希硫酸電解液がそれぞれ入れられている。
【0023】
鉛蓄電池1としては、上述した「特許文献1」と同様に、定格容量が300Ahのフォークリフトなどの電動車用の液式鉛蓄電池を用い、同様の充電条件(充電電流値、充電時間等)で実施をした。
【0024】
48個の鉛蓄電池1で1つのブロック21が構成されており、電解液供給ライン14と電解液排出ライン17とに並列に、それぞれのブロック21が接続されている(なお、図3では、2個の鉛蓄電池1のみが1つのブロック21の構成として示されている。)。そして、これらのブロック21が10個(10ブロック)、それぞれ並列に配置されており、電解液回収ライン13、三方弁7a,bを介して、高比重電解液タンク2及び低比重電解液タンク3に接続されている。
【0025】
すなわち、一対の高比重電解液タンク2や低比重電解液タンク3には、最大で計480個の鉛蓄電池1が並列に接続されて、同時に電槽化成をすることができる。そして、充電器の都合などから、一つのブロック21内では、鉛蓄電池1は電気的に直列に接続されており、充電回線を通して、図示されていない充電器に接続される。したがって、本実施例の場合には、充電回線も10回線となっている。
【0026】
ここで、1つのブロック21(図3では、2個の鉛蓄電池1のみが示されている。)には、排出ポンプ4bが1個ずつ取り付けられている。そして、電解液の供給は、それぞれのタンクの水圧によって行われる。
【0027】
まず、三方弁7aを切り替えて、充電初期には、低比重電解液タンク3に蓄積されている比重が1.12の低比重の電解液を、低比重電解液タンク3の水圧によって鉛蓄電池1の供給口5から供給し、余分の鉛蓄電池1内の電解液は、排出ポンプ4bを用いて、排出口6から電解液回収ライン13、三方弁7bを通り、再び、低比重電解液タンク3に戻して循環させながら充電をする。
【0028】
その後、使用する鉛蓄電池1の用途にも応じて充電量(Ah)が依存するものの、ある程度の充電が進んだ後には三方弁7aを高比重電解液タンク2側に切り替える。そして、高比重電解液タンク2に蓄積されている比重が1.28の高比重の電解液を、鉛蓄電池1の供給口5から供給し、供給された鉛蓄電池1内の電解液は、排出ポンプ4bを用いて、排出口6から電解液回収ライン13、三方弁7bを通り、再び、高比重電解液タンク2に戻して循環させながら充電する。以下において、低比重電解液で定格容量(300Ah)の約200%の容量の充電をし、その後の高比重電解液で定格容量(300Ah)の約100%の容量の充電をした。
【0029】
なお、図3では、ある程度の充電が進んで、低比重の電解液から三方弁7aを切り替えて、高比重の電解液を循環させながら充電している状態を示している。そして、充電中に発生する酸霧中の硫酸成分は、高比重電解液タンク2や低比重電解液タンク3に接続されている図示されていないスクラバー20を用いて回収された後、充電によって生じた酸素ガスや水素ガスなどの気体成分は大気中に放出される。
【0030】
なお、それぞれの鉛蓄電池1の電解液を供給・排出する部分の構造を図4に示す。すなわち、それぞれの鉛蓄電池1の注液口45に、電解液栓アタッチメント46を取り付けて電解液を供給・排出するものである。
【0031】
2.実施例
図1に、本発明に係わる鉛蓄電池の電槽化成装置の要部概略図を示す。なお、図1において、一例として、一つのブロック21に5個の鉛蓄電池1が接続されている場合を記載した。本発明に係わる電槽化成装置では、それぞれのブロック21に設置されている鉛蓄電池1には、電解液供給パイプ33によって電解液35を供給し、電解液排出パイプ34を通して電解液35を排出するようにした。なお、電解液供給パイプ33は、電解液供給バッファタンク31を介して電解液供給ライン14に接続されており、電解液排出パイプ34は、電解液排出バッファタンク32を介して電解液排出ライン17に接続されている。
【0032】
ここで、本発明に係わる鉛蓄電池の電槽化成装置では、電解液供給パイプ33と電解液排出パイプ34との間に、やや細めのバイパスパイプ38を設けることを特徴としている。すなわち、電解液供給パイプ33からの電解液の一部は、いずれの鉛蓄電池1も通過しないで、バイパスパイプ38を経由して、電解液排出パイプ34に流れることができるようにした。なお、バイパスパイプ38の太さは、鉛蓄電池1の容量(Ah)や個数等に応じて適宜、調整することが好ましい。
【0033】
バイパスパイプ34を設けることによって、電解液供給パイプ33内のガスだまり37に蓄積したガス36を、順次、電解液排出パイプ34に排出させることができる。例えば、バイパスパイプ38として、耐酸性で透明な樹脂チューブを用いることができる。なお、定性的ではあるが、バイパスパイプ38を設けることによって、目視によっても、蓄積したガス36が効率よく排出されていることを確認できた。
【0034】
ここで、図1(拡大図の部分に示す。)に示すように、バイパスパイプ34を電解液供給パイプ33の底面部分(下の部分)ではなく、上方の高い位置の部分に設置するようにした。バイパスパイプ34を電解液供給パイプ33の上方部分に設置することによって、浮き上がりやすいというガス36の性質を用いることができる。したがって、電解液供給パイプ33に蓄積したガス36を、バイパスパイプ34を通って、効率よく電解液排出パイプ34に排出することができる。
【0035】
なお、図2に示すように、電解液供給パイプ33と電解液排出パイプ34との間に、複数のバイパスパイプ34を設けることもできる。そして、鉛蓄電池の容量等に応じて、バイパスパイプ34を2本、3本又はそれ以上を適宜設置することによって、蓄積したガス36を、さらに効率よく排出することができる。例えば、鉛蓄電池1の容量(Ah)や個数、設置場所等に応じて、バイパスパイプ34を平行に配置したり(図2(a))、クロスさせて配置したり(図2(b))、平行とクロスとを組み合わせて配置することもできる(図2(c))。
【0036】
さらに、本発明に係わる鉛蓄電池の電槽化成装置では、電解液供給ライン14と電解液供給パイプ33との間に電解液供給バッファタンク32を、電解液排出パイプ34と電解液排出ライン17との間に電解液排出バッファタンク31を設置するようにした。それぞれ、約20リットルの電解液供給バッファタンク31と電解液排出バッファタンク32を設置することによって、電解液供給パイプ33中のガス36が一度に排出され、一時的に多量の電解液の供給を必要となるような場合でも、安定した量の電解液をそれぞれの鉛蓄電池1に供給することができる。
【0037】
3.比較例
図5に、従来の鉛蓄電池の電槽化成装置の要部概略図を示す。従来の電槽化成装置では、それぞれのブロック21に設置されている鉛蓄電池1には、電解液供給パイプ33によって電解液35を供給し、電解液排出パイプ34を通して電解液35を排出するようにした。なお、電解液供給パイプ33は、電解液供給ライン14に接続されており、電解液排出パイプ34は、電解液排出ライン17に接続されている。
【0038】
すなわち、従来の鉛蓄電池の電槽化成装置では、電解液供給パイプ33と電解液排出パイプ34との間にバイパスパイプ34、電解液供給バッファタンク31及び電解液排出バッファタンク32を有していない構造である。
【0039】
4.電解液流量の測定
低比重電解液及び高比重電解液での電槽化成時において、上述した1つのブロック21ごとの48個の鉛蓄電池1ごとに流れている電解液の流量を非接触方式で測定し(FD−F04型、キーエンス製)、流量の平均値を比較した(表1)。本発明を用いた実施例は、比較例に比べて、電解液の流量を大きくすることができる。この理由は、バイパスパイプ34が設けられており、電解液供給パイプ33にガス36がたまりにくくなっていることや、電解液供給バッファタンク31及び電解液排出バッファタンク32が設けられており、安定した量の電解液を鉛蓄電池1に供給できるためと考えられる。
【0040】
表1

【0041】
5.出荷時における電解液の比重測定
上述した電槽化成をした後に、出荷前のそれぞれの鉛蓄電池の電解液比重値を測定した。出荷前のそれぞれの鉛蓄電池の電解液比重値のバラツキの状況を比較するために、鉛蓄電池全体に対する各鉛蓄電池の比重値の割合(%)をまとめた結果を表2に示す。本発明を用いると、電解液の比重値が1.270〜1.289の範囲に集中しており、比較例に比べてバラツキを少なくできる。すなわち、それぞれの鉛蓄電池について、バラツキの少ない比重状態で電槽化成されていることがわかる。
【0042】
この理由は、バイパスパイプ34、電解液供給バッファタンク32及び電解液排出バッファタンク31を設けることによって、比較的多量の電解液を、それぞれの鉛蓄電池1に供給することができることに加えて、各鉛蓄電池1間の電解液流量のバラツキを低減でき、ほぼ一定の条件で化成されているためと考えられる。
【0043】
表2

【0044】
なお、上述した実施例では、フォークリフトなどの電動車用鉛蓄電池の電槽化成について詳細な記載をしたが、自動車用バッテリなどの電槽化成にも、同様に使用をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、フォークリフトなどの電動車や、自動車用バッテリなどに使用されている鉛蓄電池の電槽化成装置及び電槽化成方法に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係わる鉛蓄電池の電槽化成装置の要部概略図である。
【図2】本発明に係わるバイパスパイプの配置例の概略図である。
【図3】鉛蓄電池の電槽化成装置の全体概略図である。
【図4】鉛蓄電池へ電解液を供給・排出をする部分の概略図である。
【図5】従来の鉛蓄電池の電槽化成装置の要部概略図である。
【符号の説明】
【0047】
1:鉛蓄電池、2:高比重電解液タンク、3:低比重電解液タンク、4b:排出ポンプ、
5:供給口、6:排出口、7a、b:三方弁、8:高比重電解液液面、
9:低比重電解液液面、10:鉛蓄電池電解液液面、13:電解液回収ライン、
14:電解液供給ライン、17:電解液排出ライン、20:スクラバー、21:ブロック、22:バルブ、31:電解液供給バッファタンク、32:電解液排出バッファタンク、
33:電解液供給パイプ、34:電解液排出パイプ、35:電解液、36:ガス、
37:ガスだまり、38:バイパスパイプ、41:電槽、42:蓋、43:正極端子、
44:負極端子、45:注液口、46:電解液栓アタッチメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の鉛蓄電池に、低比重の電解液を循環させながら充電をした後に、高比重の電解液を循環させながら充電をして化成する鉛蓄電池の電槽化成装置において、
それぞれの鉛蓄電池には、電解液供給ライン及び電解液供給パイプを介して電解液を供給し、電解液排出パイプ及び電解液排出ラインを介して電解液を排出し、
前記電解液供給パイプと前記電解液排出パイプとの間には、バイパスパイプを設置することを特徴とする鉛蓄電池の電槽化成装置。
【請求項2】
前記バイパスパイプは、前記電解液供給パイプの上方に設置することを特徴とする請求項1記載の鉛蓄電池の電槽化成装置。
【請求項3】
前記電解液供給ラインと電解液供給パイプとの間には、電解液供給バッファタンクを、前記電解液排出パイプと前記電解液排出ラインとの間には、電解液排出バッファタンクを設置することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鉛蓄電池の電槽化成装置。
【請求項4】
複数個の鉛蓄電池に、低比重の電解液を循環させながら充電をした後に、高比重の電解液を循環させながら充電をして化成する鉛蓄電池の電槽化成方法において、
それぞれの鉛蓄電池には、電解液供給ライン及び電解液供給パイプを介して電解液を供給し、電解液排出パイプ及び電解液排出ラインを介して電解液を排出し、
前記電解液供給パイプと前記電解液排出パイプとの間には、バイパスパイプを設置することを特徴とする鉛蓄電池の電槽化成方法。
【請求項5】
前記バイパスパイプは、前記電解液供給パイプの上方に設置することを特徴とする請求項4記載の鉛蓄電池の電槽化成方法。
【請求項6】
前記電解液供給ラインと電解液供給パイプとの間には、電解液供給バッファタンクを、前記電解液排出パイプと前記電解液排出ラインとの間には、電解液排出バッファタンクを設置することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の鉛蓄電池の電槽化成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−140889(P2009−140889A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319149(P2007−319149)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000001203)新神戸電機株式会社 (518)
【Fターム(参考)】