説明

銀イオン発生装置及び風呂給湯装置

【課題】供給される水の水質が異なっても、比較的安定した濃度の銀イオンを発生させることができる銀イオン発生装置及び風呂給湯装置を提供する。
【解決手段】銀電極64、65間に印加されている電圧V1を電圧計測回路75で計測し、予め設定しておいた電圧V0よりも計測電圧Vが小さければ、銀電極64、65間に流れる電流Iを定数倍にするとともに、通電時間を定数分の1倍に短くする。また、銀電極64、65間に流れている電流I1を電流計測回路76で計測し、銀イオン発生装置61の出力電流I0よりも小さければ、残りの通電時間を(I0/I1)倍に長くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銀イオン発生装置及び風呂給湯装置に関する。特に銀イオンを浴槽内の湯に溶出させて浴槽内の殺菌を行うための、銀イオン発生装置を備えた風呂給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
銀電極から銀イオンを溶出させて浴槽内の湯を殺菌し、浴槽内を清浄に保つ殺菌機能付きの風呂給湯装置が従来より提案されている。このような風呂給湯装置においては、浴槽へ湯を落とし込む際に湯が通過する配管経路に銀イオン発生装置を設けておき、銀イオン発生装置を通過させて浴槽に湯を落とし込む際に、銀イオンと共に湯を浴槽に落とし込んで浴槽内の湯に銀イオンを溶け込ませるようにしている。
【0003】
浴槽内における銀イオン濃度が目的値となるように制御するため、従来においては、ファラデーの法則から決まる電気量と、使用する水に含まれるイオン成分で決まる電解効率とに基づき、一定の通電時間で目的濃度となるような銀イオン量を発生させるのに必要な電流値を計算しておく。そして、イオン発生装置に一定時間、一定電流を流して銀イオンを発生させていた。
【0004】
しかしながら、銀イオン発生装置の電解効率(理論上の電解量に対する実際の電解量の割合で表される値)は、水に含まれる塩化物イオンや陰イオン中における塩化物イオンの割合などによって大きく変化する。しかも、水道水であっても、そこに含まれる塩素量やミネラルの量は、地域や季節によってかなり大きく変化している。そのため、水質によって銀イオン発生装置における電解効率は、0%〜約80%の範囲で大きく変動することになる。しかも、電解効率を電気伝導率(水の電気抵抗)の測定など簡単な電気的手段で検出することは困難である。
【0005】
そのため、従来にあっては、代表的な水質を基準として銀イオン発生装置の通電電流を定めていたが、水質の違い(電解効率の違い)によって浴槽内の銀イオン濃度が大きくばらつく問題があった。
【0006】
【特許文献1】特公平6−40859号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、供給される水の水質が異なっても、比較的安定した濃度の銀イオンを発生させることができる銀イオン発生装置及び風呂給湯装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の銀イオン発生装置は、銀イオンを水中に溶出させるための一対の電極を有する銀イオン電解槽と、前記電極間に電流を流すための電流供給源と、前記電極間に流れる電流を計測するための電流計測手段と、前記電流供給源の電流出力時間の初期値及び補正された値を記憶すると共に、前記電流計測手段による計測値が所定電流値よりも小さい場合には、前記電流供給源の電流出力時間が長くなるように電流出力時間を補正する通電制御部とを備えたものである。
【0009】
塩素イオン等の不純物イオンの濃度が低い水質の水の場合には、電極間に流れる電流が低下し、それに伴って銀イオンの溶出速度が低下する。従って、本発明の請求項1に記載の銀イオン発生装置では、電極に繋がれた電流計測手段により電極に流れている電流が所定電流値よりも小さいと判断した場合には、不純物イオンの濃度が低い水質の水であると判断し、電流出力時間が長くなるように補正する。従って、銀イオンの溶出速度が低くても電解時間を長くすることで目的とする銀イオン濃度に近づけることができる。
【0010】
本発明の請求項2に記載の実施態様は、請求項1の銀イオン発生装置において、前記電流計測手段による計測値I1が前記所定電流値I0よりも小さい場合には、前記電流供給源による電流出力時間の残り時間をI0/I1倍に補正することを特徴とするものである。この実施態様によれば、電流計測手段による計測電流値に反比例して電流出力時間を定めているので、水質が異なっていても銀イオン濃度がほぼ一定となるように簡単に電流出力時間を定めることができる。
【0011】
本発明の請求項3に記載の銀イオン発生装置は、銀イオンを水中に溶出させるための一対の電極を有する銀イオン電解槽と、前記電極間に電流を流すための電流供給源と、前記電極間の電圧を計測するための電圧計測手段と、前記電流供給源の電流出力時間の初期値及び補正された値を記憶すると共に、前記電圧計測手段による計測値が所定電圧値よりも小さい場合には、前記電流供給源により前記電極間に流れている電流を増加させると共に、前記電流供給源の電流出力時間が短くなるように電流出力時間を補正する通電制御部とを備えたものである。
【0012】
塩化物イオンの濃度が高い水質の水の場合には、電極間に印加される電圧が低下し、それに伴って銀イオンの溶出速度が低下する。従って、本発明の請求項3に記載の銀イオン発生装置では、電極間に繋がれた電圧計測手段により電極間の電圧が所定電圧値よりも小さいと判断した場合には、不純物イオンの濃度が高い水質の水であると判断する。また、電極間の電圧が下がり過ぎていて銀イオンがほとんど溶出していない場合には、電流出力時間を長くしても銀イオンの溶出量が大きくならないので、電極間に流れる電流を増加させることによって銀イオンの溶出速度を大きくする。同時に、電流出力時間を短くすることによって銀イオン濃度をバランスさせ、目的とする銀イオン濃度に近づけることができる。
【0013】
本発明の請求項4に記載の実施態様は、請求項3の銀イオン発生装置において、前記電圧計測手段による計測値V1が前記所定電圧値V0よりも小さい場合には、前記定電流電源装置により前記電極間に流れている電流をr倍(但し、rは1よりも大きな所定値)すると共に、前記電流供給源による電流出力時間の残り時間を1/r倍に補正することを特徴とするものである。この実施態様によれば、電流値を定数倍して電流量を増加させると共に電流出力時間を定数分の1倍にしているので、水質が異なっていても銀イオン濃度がほぼ一定となるように簡単に電流値と電流出力時間を定めることができる。
【0014】
本発明の請求項5に記載の実施態様は、請求項3の銀イオン発生装置において、前記電圧計測手段による計測値V1が前記所定電圧値V0よりも小さい場合には、前記電圧計測手段による計測値V1が前記所定電圧値V0以上となるまで、前記定電流電源装置により前記電極間に流れている電流をr倍(但し、rは1よりも大きな所定値)すると共に、前記電流供給源による電流出力時間の残り時間を1/r倍に補正する処理を繰り返すことを特徴とするものである。この実施態様によれば、電流値を定数倍して電流量を増加させると共に電流出力時間を定数分の1倍にしながら計測電圧値を次第に所定電圧値に近づけることができる。
【0015】
本発明の請求項6にかかる銀イオン発生装置は、銀イオンを水中に溶出させるための一対の電極を有する銀イオン電解槽と、前記電極間に電流を流すための電流供給源と、前記電極間に流れる電流を計測するための電流計測手段と、前記電極間の電圧を計測するための電圧計測手段と、前記電流供給源の電流出力時間の初期値及び補正された値を記憶し、前記電流計測手段による計測値が所定電流値よりも小さい場合には、前記電流供給源の電流出力時間が長くなるように電流出力時間を補正し、前記電圧計測手段による計測値が所定電圧値よりも小さい場合には、前記電流供給源により前記電極間に流れている電流を増加させると共に前記電流供給源の電流出力時間が短くなるように電流出力時間を補正する通電制御部とを備えたものである。
【0016】
本発明の請求項6による銀イオン発生装置は、請求項1の銀イオン発生装置の機能と請求項3の銀イオン発生装置の機能とを併せ持っており、水質のバラツキによらず、ほぼ均一な銀イオン濃度を得ることができる。
【0017】
本発明の請求項7にかかる風呂給湯装置は、浴槽内に湯を落とし込むための管路に請求項1乃至5のいずれか1項に記載の銀イオン発生装置を設けたものである。かかる風呂給湯装置によれば、浴槽内に溜める水の水質にかかわりなく、ほぼ一定の銀イオン濃度の湯を溜めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明する。以下においては、風呂給湯装置に本発明の銀イオン発生装置を用いた実施例を説明するが、本発明の銀イオン発生装置は、風呂給湯装置以外の機器にも利用することができるものである。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例1による風呂給湯装置101を示す全体構成図である。この風呂給湯装置101は、新設若しくは既設の浴槽201のバスアダプター202に接続されている。この風呂給湯装置101は、1缶2水路方式となっており、一つの缶体14内に給湯回路11の熱交換器22、追い焚き回路13の追い焚き用熱交換器41、燃焼バーナ23が納められている。そして、1台の燃焼バーナ23の燃焼熱で熱交換器22に流れる水と追い焚き用熱交換器41に流れる水を同時に加熱できるようになっている。
【0020】
さらに、風呂給湯装置101は、給湯回路11と追い焚き回路13を連結する注湯回路12を備えており、注湯回路12を介して給湯回路11から追い焚き回路13へ湯を送り込み、追い焚き回路13から浴槽201内へ注湯を行えるようになっている。銀イオン発生装置61は、この注湯回路12に設けられている。
【0021】
給湯回路11においては、熱交換器22の入水側に給水路21が接続され、熱交換器22の出湯側に出湯路24が接続されている。給水路21と出湯路24の間には、熱交換器23をバイパスするようにしてバイパス路26が接続されており、バイパス路26にはバイパス制御弁27が設けられている。水道から給水路21に入水し給水路21を流れる水は、図1に破線矢印で示すように、その一部がバイパス路26に流れ、残りの水が熱交換器22へ送られる。熱交換器22へ送られた水は、熱交換器22を通過する際に燃焼バーナ23で加熱され、加熱された湯は熱交換器22から出湯路24へ送り出される。熱交換器22で加熱された湯とバイパス路26を通過した水は、出湯路24で混合された後、出湯路24を流れて下流側管端に設けられた給湯栓25から出湯される。バイパス制御弁27は、その開度を調節することにより、熱交換器22で加熱された湯とバイパス路26を通過した水との混合比を調整し、給湯栓25から出湯される湯の温度(ミキシング温度)を調整する。
【0022】
上記給水路21には、上流側から順に、熱交換器22を通過する水の流量を計測するための流量センサ28と、熱交換器22への入水温度を計測するための入水温度センサ29が設けられている。出湯路24における熱交換器22の出湯口近傍には、熱交換器22から出湯される湯の温度を計測するための出湯温度センサ30(缶体温度センサ)が設けられ、出湯路24のバイパス路26接続位置よりも下流側には、熱交換器22で加熱された湯とバイパス路26を通過した水とのミキシング温度を計測するためのミキシング温度センサ31が設けられている。そして、コントローラ33は、これらのセンサの計測値を読み込み、出湯路24へ目的とする湯温の湯が供給されるように燃焼バーナ23の燃焼号数やバイパス制御弁27の開度を制御する。
【0023】
追い焚き回路13は、追い焚き用熱交換器41を備えており、追い焚き用熱交換器41の出湯口と浴槽201のバスアダプター202の吐出口とは追い焚き用往き路42で接続され、追い焚き用熱交換器41の入水口と浴槽201のバスアダプター202の吸込口とは追い焚き用戻り路43で接続されている。なお、追い焚き用往き路42及び追い焚き用戻り路43は、風呂給湯装置101内に予め配設されて収容された配管部分と、風呂給湯装置101と浴槽201との間において現場で施工された配管部分とからなっている。さらに、循環ポンプ44の吐出側と追い焚き用熱交換器41との間には、追い焚き用戻り路43内の湯温度を計測するための風呂戻り温度センサ45と、追い焚き用戻り路43内における流水の有無を検知するための水流スイッチ46とが設けられている。
【0024】
浴槽201の湯を追い焚きする場合には、循環ポンプ44を作動させると、図1に1点鎖線の矢印で示すように浴槽201内の湯がバスアダプター202の吸込口から追い焚き用戻り路43内に吸引され、追い焚き用熱交換器41で加熱されて追い焚き用往き路42へ送り出され、バスアダプター202の吐出口から浴槽201へ吐出される。よって、浴槽201内の湯が追い焚き回路13内を循環することで加熱され、浴槽201内の湯が所定温度に達するまで追い焚きされて湯温が上昇させられる。
【0025】
上記燃焼バーナ23、送風ファン32、元ガス電磁弁及び電磁比例弁等は、燃焼系を構成している。すなわち、給湯回路11における給湯動作時や追い焚き回路13における追い焚き運転時において燃焼バーナ23が燃焼しているときには、燃焼バーナ23には送風ファン32からの燃焼用空気が供給される一方、元ガス電磁弁や電磁弁を備えたガス供給管から燃料ガスが供給されるようになっている。そして、コントローラ33は、この燃焼系を流量センサ28、入水温度センサ29、出湯温度センサ30、あるいは風呂戻り温度センサ45等の各検出値に基づいて制御することにより、燃焼作動制御を行なう。
【0026】
注湯回路12は、給湯回路11の出湯路24から分岐して給湯回路11で加熱された湯を追い焚き回路13の追い焚き用戻り路43に注湯して湯張りするための注湯路51と、給湯回路11側が停電等に起因する断水等の発生により負圧状態に陥るときに注湯路51を大気開放する負圧破壊弁52とを備えている。注湯路51は、その上流端が出湯路24のバイパス路26との接続部分よりも下流側から分岐し、下流端が追い焚き用戻り路43の循環ポンプ44吸込み側に位置する合流点53で追い焚き用戻り路43に接続されている。注湯路51には、注湯流量を検出する注湯流量センサ55と、開閉制御により注湯実行又は停止の切換を行なう注湯弁54と、給湯回路11側への逆流を防止するための2段配置の逆止弁56、57とが設けられている。しかして、注湯弁54が開かれると、図1において実線矢印で示すように、出湯路24内の湯が水道圧に基づき注湯路51を通して合流点53から追い焚き回路13の追い焚き用戻り路43に流入し、以後、合流点53から追い焚き用戻り路43内を追い焚き循環動作時の循環流の流れ方向とは逆向きに流れて、バスアダプター202から浴槽201内に注湯され、浴槽201に湯が溜められる。
【0027】
銀イオン発生装置61は、注湯路51における逆止弁56、57よりも下流側に設けられている。銀イオン発生装置61は、銀イオンを発生させるための銀イオン電解槽62と、銀イオン電解槽62に直流電圧を印加するための定電流電源装置63とを備えている。銀イオン発生装置61においては、定電流電源装置63によって銀イオン電解槽62の銀電極間に電流を流すことにより、銀イオン電解槽62内に銀イオンを発生させることができる。
【0028】
この銀イオン発生装置61の構成を図2により詳述する。銀イオン電解槽62は、例えばフロートタンクに銀電解による銀イオン発生手段を組み込んだものであって、内部には一対の銀電極64、65が対向配置されている。銀イオン電解槽62の側面においては、上端部に流入口66が設けられ、流入口66の直下において下端部に流出口67が設けられている。流入口66には給湯回路11につながった注湯路51が接続され、流出口67には追い焚き回路13につながった注湯路51が接続されている。従って、流入口66から流入した湯は銀イオン電解槽62内でUターンするようにして流出口67から流出する。銀イオン電解槽62内に流入した湯は銀イオン電解槽62内でスムーズに流れないために、銀イオン電解槽62内で滞留しながら通過する。そのため注湯路51に湯が流れている場合には、電極64、65は銀イオン電解槽62内に滞留した湯に浸かることになる。一方、注湯弁54を閉じて注湯路51に湯が流れなくなると、銀イオン電解槽62内の銀イオンを含んだ湯は銀イオン電解槽62内に残ることなくすべて排出される。
【0029】
定電流電源装置63は、交流電源68(商用交流電源)、漏電ブレーカ69、開閉スイッチ70、電圧変換用のトランス71、トランス71からの交流出力を整流する整流回路72、整流回路72からの直流出力を平滑化すると共に出力電流値を制御する定電流制御部73、出力の極性(正負)を切替えるための極性切換回路74によって構成されている。定電流電源装置63の一対の出力は、それぞれ銀電極64、65に接続されている。定電流電源装置63の出力間には電圧計測回路75(電圧計)が接続されており、電極64、65間に印加されている電圧Vの値を計測できるようになっている。また、定電流電源装置63の一方の出力と銀電極65との間には直列に電流計測回路76(直流計)が挿入されており、電極64、65間に流れる電流Iの値を計測できるようになっている。
【0030】
この銀イオン発生装置61は、コントローラ33及び通電制御部77によって運転制御されている。図1に示すように、コントローラ33にはリモコン34がつながっている。リモコン34には、運転スイッチ35、湯落とし込みスイッチ36、追い焚き運転スイッチ37や表示部38などが設けられており、リモコン34を操作することによって風呂給湯装置101を運転状態にしたり、湯落とし込み運転や追い焚き運転を開始させることができる。
【0031】
図3は通電制御部77の構成と通電制御部77に関連した構成を示すブロック図である。通電制御部77は、演算制御部78、通電時間及び残り通電時間を演算する通電時間演算部79、通電時間演算部79で演算された通電時間及び残り通電時間を記憶する通電時間記憶部80、銀イオン電解槽62に流れる水の水質を判定する水質判定部81より構成されている。リモコン34の運転スイッチ35がオンになると、燃焼バーナ23の種火が点火され風呂給湯装置101は給湯可能な状態になる。この給湯可能な状態において、リモコン34の湯落とし込みスイッチ36が押されると、湯落とし込み開始の信号を受け取ったコントローラ33は燃焼バーナ23を点火すると共に注湯弁54を開き、熱交換器22で加熱された湯を注湯路51、銀イオン発生装置61及び追い焚き用戻り路43を通過させて浴槽201に落とし込む。
【0032】
また、コントローラ33を介して湯落とし込み開始の信号を受け取った演算制御部78は、開閉スイッチ70を閉じて定電流電源装置63から銀イオン電解槽62に通電を開始して銀イオンを溶出させると共に定電流電源装置63から供給される電流の大きさが所定値I0となるように定電流制御部73を制御する。通電が開始すると、通電時間演算部79は、浴槽201の容積や流量に応じて通電時間T0を演算し、演算した通電時間T0を通電時間記憶部80に記憶する。
【0033】
通電開始後所定時間T1が経過して銀イオン電解槽62に流れる電流が安定したら、水質判定部81は、電圧計測回路75の計測値V0と電流計測回路76の計測値I0を読み取り、銀イオン電解槽62に流れている水の水質を判定する(判定方法については後述する。)。
【0034】
水質判定部81により水質が判定されると、通電時間演算部79は水質に応じて残り通電時間Tを計算し、あるいは演算制御部78で定電流制御部73を制御することによって銀イオン電解槽62に流れる電流値を調整すると共に通電時間演算部79で残り通電時間Tを計算し、いずれの場合においても演算した残り通電時間Tを通電時間記憶部80に記憶させる。また、演算制御部78は、このとき必要に応じてコントローラ33を介して注湯弁54を制御し、銀イオン電解槽62に流れる水の流量を調整する。残り通電時間Tが経過したら、開閉スイッチ70を閉じて通電を停止し、浴槽201への落とし込み水量が所定量に達したら注湯弁54を閉じて注湯を停止する。
【0035】
極性切換回路74は出力電流の極性を切替えるものである。しかし、定電流電源装置63から出力電流は、図4(a)に示すように、一方の極性の電流を連続的に出力させるようにしてもよく、また図4(b)に示すように、一方の極性の電流を一定の周期で断続的に出力させるようにしてもよい。あるいは、図4(c)に示すように、一定の周期で極性を交互に切り換えながら連続的に交流電流を出力させるようにしてもよく、また図4(d)に示すように、極性を切替えるタイミングで電流を停止させて交流電流を断続的に出力させるようにしてもよい。
【0036】
銀イオン発生装置61における銀イオン発生量は銀イオン発生装置61に流れる水の水質によって変化するが、本発明の銀イオン発生装置61では、上記のような構成で水質判定部81により水質を判定し、水質が異なってもほぼ一定量の銀イオン濃度が得られるようにしている。以下、この風呂給湯装置101における水質判定の原理とその方法を説明する。
【0037】
まず、風呂給湯装置101に用いる水(水道水など)の水質及び電気伝導率と、銀イオン発生装置61によって水に溶解される銀イオン濃度との関係について述べる。本発明出願人の所在地における水道水(電気伝導率:200μS/cm、Cl濃度:約30ppm)を基準サンプルとし、基準サンプルを純水で希釈した6つのサンプルと、基準サンプルに塩化ナトリウム(食塩)を添加した3つのサンプルとを用意した。そして、これら水質の異なる10個のサンプルの水を順次用い、サンプルの水を注湯路51に24リットル/minの流量で流して浴槽201に給湯し、定電流電源装置63から40mA(従来より用いられている電流値)又は80mAの電流を供給し、給湯時間に対して100%の通電時間で銀電極64、65の電気分解を行なった。そして、40mA及び80mAの電流値における各サンプルの電気伝導率、Cl濃度(以下、塩素イオン濃度と記載する。)及び銀イオン濃度を測定した。
【0038】
図5は各サンプルの電気伝導率と、塩素イオン濃度(細実線)と、通電時間100%で定電流電源装置63の出力を40mAとした場合の銀イオン濃度(太実線)を表わしており、横軸は各サンプルの電気伝導率(μS/cm)を表わし、縦軸は銀イオン濃度(ppb)と塩素イオン濃度(ppm)とを表わしている。また、図6は各サンプルの電気伝導率と、塩素イオン濃度(細実線)と、通電時間100%で定電流電源装置63の出力を80mAとした場合の銀イオン濃度(太実線)を表わしており、横軸は各サンプルの電気伝導率(μS/cm)を表わし、縦軸は銀イオン濃度(ppb)と塩素イオン濃度(ppm)とを表わしている。なお、図5における塩素イオン濃度の曲線と図6における塩素イオン濃度の曲線とは同じものである。
【0039】
図5及び図6の銀イオン濃度曲線を見ると、一定範囲の水質あるいは一定範囲の電気伝導率(図5の場合では電気伝導率が約30〜200μS/cmの範囲、図6の場合では電気伝導率が約60〜200μS/cmの範囲)のサンプルでは、水質によらずほぼ一定濃度の銀イオンが溶出していて曲線がほぼ平坦になっている。しかも、この範囲においては、電流値が80mA(図6)の場合には、電流値が40mA(図5)の場合の2倍程度の銀イオン濃度が得られる。
【0040】
これに対し、図5及び図6の銀イオン濃度曲線における左端の領域(直線状に傾斜した領域)では、塩素イオン濃度が減少するに従って銀イオン濃度が次第に減少している。これはサンプルが純水に近くなっていって電気伝導率が低下し、電流が流れにくくなっているためである。従って、このような領域の水質は、銀電極64、65間に流れる電流値を計測することによって判別することができる。よって、この水質判定部81では、電流計測回路76で検出している電流値I1が定電流電源装置63の出力電流I0よりも小さい場合には、このような領域のサンプルであると判断する。あるいは、図6のA点のように銀イオン濃度の曲線が下がり始めたあたりの計測電流I0−Δを基準とし、電流計測回路76で検出している電流値I1が所定電流I0−Δよりも小さい場合に、このような領域のサンプルであると判断してもよい。
【0041】
また、図5と図6の銀イオン濃度曲線を比較すれば、電気伝導率の小さい領域では、銀イオン発生装置61の出力電流を大きくしても銀イオン濃度を大きくするのに効果のないことが分かる。よって、このような水質の場合には、銀イオン発生装置61の出力電圧をそのままにし、電流出力時間を長くするのが効果的である。すなわち、図7に示すように、通電開始後所定時間T1が経過して銀電極64、65間に流れている電流が安定したら、電流計測回路76によって銀電極64、65間に流れている電流I1を計測し、計測電流I1が出力電流I0よりも小さければ電流出力時間を長くする。具体的には、図7に示すようにして電流出力時間を決める。銀電極64、65間に銀イオン発生装置61の出力電流I0が流れているときの電流出力時間がT0と定められているのであるから、実際には電流I1しか流れていないのであれば、電流計測時から後の残り通電時間T0−t1をI0/I1倍して、残り通電時間Tを
(T0−T1)×(I0/I1)
とすれば、ほぼ目的とする銀イオン濃度が得られる。なお、残り通電時間Tは、
T0×(I0/I1)−T1
としてもよい。
【0042】
また、図5及ぶ図6の銀イオン濃度曲線における右端の領域(電気伝導率が約200μS/cmよりも大きな範囲)では、塩素イオン濃度の増加に伴って銀イオン濃度が減少している。これは水中の塩素イオンの割合が小さい場合には、電解電圧に関係なく電流値で濃度が決まるのに対し、塩素イオンの割合が大きい場合には、銀電極の電気分解に使われる電気量の割合(電解効率)が銀電極64、65間の電圧に大きく依存し、電圧が低下すると電解効率が次第に下がっていくためである。今回の実験の場合では、銀電極64、65間の電圧が5ボルトを下回ると銀イオン濃度はほぼゼロとなった。つまり、図5及び図6の右側の領域では、銀電極64、65間の電圧は塩素イオン濃度の上昇に伴って減少しており、電流値が40mA(図5)の場合では、塩素イオン濃度が約70ppmで銀電極64、65間の電圧が約5ボルトとなり、銀イオン濃度がほぼゼロとなった。
【0043】
従って、このような領域の水質は、銀電極64、65間の電圧値を計測することによって判別することができる。よって、この水質判定部81では、電圧計測回路75で検出している電圧値V1が所定電圧V0よりも小さい場合には、このような領域のサンプルであると判断する。この所定電圧V0の値としては、標準的な水質の水を用いたときの銀イオン発生装置61の出力電圧でよい。あるいは、図6のB点のように銀イオン濃度の曲線が下がり始めたあたりのサンプルを用いたときの計測電圧V0を基準とし、電圧計測回路75で検出している電圧値V1が所定電圧V0よりも小さい場合に、このような電気伝導率の大きな領域のサンプルであると判断してもよい。
【0044】
このような領域のうちでも銀イオン濃度がほぼゼロの領域では、電気伝導率の小さく領域のように電流出力時間を長くするだけでは、銀イオン濃度の増加はほとんど期待できない(電流出力時間が極端に長くなる。)。しかし、図5の銀イオン濃度曲線と図6の銀イオン濃度曲線とを比較すると、電流値が40mAの場合には、右側の領域における銀イオン濃度の減少は急激であり、電流値が80mAの場合には右側の領域における銀イオン濃度の減少は電流値が40mAの場合に比べれば緩やかである。そこで、定電流電源装置63の出力電流を80mAとし、通電時間を1/2として各サンプルの銀イオン濃度を測定した結果が、図6に破線で示す銀イオン濃度曲線である。通電時間を1/2とした図6の銀イオン濃度曲線では、中央部の領域における銀イオン濃度が図5の銀イオン濃度曲線とほぼ等しく、電気伝導率の大きな領域における銀イオン濃度が図5の銀イオン濃度曲線に比べて減少が緩やかになっている。
【0045】
したがって、電気伝導率の大きな領域の水質の水では、銀イオン発生装置61の出力電流I0を大きくして(例えば、従来は一般に40mAの出力電流を用いていたので、出力電流を80mAとする。)電解効率を高くしながら、電流出力時間を長くするのが効果的である。そのため、この銀イオン発生装置61では、図8に示すように、電流が安定するまで所定時間T1の間待機した後、電圧計測回路75による計測電圧V1を所定電圧V0と比較し、計測電圧V1が所定電圧V0を超えるまで、電流計測回路76の計測電流I1がr倍となるように銀イオン発生装置61の出力電流を繰り返し大きくしている。そして、銀電極64、65間に流れる電流I1がr倍になるのにバランスさせて電流出力時間の残り時間を1/r倍に短くしている。この結果、銀イオン濃度は図9に示すように、次第に安定し、最終的には、目的とする銀イオン濃度が得られるようになっている。
【0046】
よって、本発明の銀イオン発生装置61によれば、水質のバラツキがあっても水に溶出している銀イオンの濃度をほぼ目標値と等しくなるように制御することができるのである。
【0047】
次に、上記のように水質が異なってもほぼ一定の銀イオン濃度が得られるようにした風呂給湯装置101の湯落とし込み時の動作を図10のフロー図により説明する。リモコン34の湯落とし込みスイッチ36がオンになって銀イオンの電解運転が開始すると、コントローラ33により注湯弁54が開かれる(ステップS1)。注湯弁54が開かれると、熱交換器22で加熱された湯が注湯路51を流れ、銀イオン発生装置61を通過して追い焚き用戻り路43から浴槽201内に落とし込まれる。注湯路51に湯が流れると、注湯流量センサ55によって流量Qが計測され(ステップS2)、通電時間演算部79によって計測した流量Qから通電時間T0を計算する(ステップS3)。即ち、目標とする銀イオン濃度が予め設定されていれば、浴槽への落とし込み湯量と定電流電源装置63の出力電流値I0に基づいて、定電流電源装置63による通電時間が算出される。例えば、浴槽201への落とし込み湯量が200リットルであるとすれば、60秒程度となる。こうして算出された通電時間T0は通電時間記憶部80に記憶される。
【0048】
ついで、定電流電源装置63をオンにして通電開始し、所定電流値I0(80mA)の電流を出力して銀イオン電解槽62内で銀イオンを溶出させる(ステップS4)。銀電極64、65間に流れる電流が安定するのに必要な時間T1が経過するまで待ち(ステップS5)、銀電極64、65に流れている電流の値を電流計測回路76によって計測し、電流計測回路76の計測値I1を水質判定部81に読み込む(ステップS6)。水質判定部81は、この電流計測値I1と銀イオン発生装置61の出力電流I0(又はI0−Δ)とを比較する(ステップS7)。
【0049】
比較した結果、電流計測値I1が出力電流I0(又はI0−Δ)よりも小さい場合には、不純物イオンが少ない領域の水質であるために銀イオンの溶出速度が低下していると判断し、定電流電源装置63の出力電流をそのままにして通電時間演算部79が通電の残り時間T0−T1をI0/I1倍して残り通電時間を、
T=(T0−T1)×(I0/I1)
と補正し(ステップS8)、残り通電時間を通電時間記憶部80に記憶させる。こうして補正した残り通電時間が湯の落とし込み時間の残り時間よりも長くなる場合には、湯の落とし込み時間が補正された残り通電時間と等しくなるように、注湯弁54を制御して流量を調整する(ステップS9)。
【0050】
また、電流計測値I1が出力電流I0(又はI0−Δ)以上である場合には、特に補正の必要がないので、ステップS5の待機時間を引いて残り通電時間TはT0−T1とする(ステップS10)。
【0051】
ついで、再び銀電極64、65に流れる電流が安定するまでの時間T1が経過するまで待ち(ステップS11)、電圧計測回路75で計測している電圧値V1を水質判定部81に読み込む(ステップS12)。水質判定部81は、この電圧計測値V1と所定電圧V0とを比較する(ステップS13)。
【0052】
比較した結果、電圧計測値V1が出力電圧V0よりも小さい場合には、不純物イオンが多い領域の水質であるために銀イオンの溶出速度が低下していると判断し、電流計測回路76で計測している計測電流値I1がr倍(r>1。例えば2倍)になるまで定電流電源装置63の出力電流を大きくして銀イオンの溶出速度を大きくする(ステップS14)。同時に、通電時間演算部79は残り通電時間T−T1を1/r倍して残り通電時間を短くし(ステップS15)、補正された残り通電時間(T−T1)/rを通電時間記憶部80に記憶させる。このステップS11〜S15の工程は、計測電圧値V1が所定電圧V0よりも大きくなって銀イオンの溶出速度が充分に大きくなるまで繰り返される。
【0053】
また、電圧計測値V1が初めから所定電圧V0以上である場合には、特に補正の必要がないので、ステップS11の待ち時間T1を引いて残り通電時間TをT−T1とする(ステップS16)。但し、ステップS15で補正された場合には、残り通電時間はTのままでよい。
【0054】
この後、通電時間記憶部80に記憶している残り通電時間Tが経過するまで銀電極64、65の電解を行い(ステップS17)、残り通電時間Tが経過したら銀イオン発生装置61をオフにして電解を終了する(ステップS18)。また、注湯時間が経過して浴槽201内に所定水位まで湯が張られたら、注湯弁54を閉じて湯の落とし込みを終える。この結果、浴槽201内には所定の銀イオン濃度の湯が所定水位まで張られることになる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、本発明の実施例1による風呂給湯装置の構成を示す図である。
【図2】図2は、実施例1の風呂給湯装置に用いられている銀イオン発生装置の構成を示す概略図である。
【図3】図3は、実施例1の通電制御部及びそれに関連する部分の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図4(a)〜図4(d)はいずれも、定電流電源装置から出力される電流の波形を示す図である。
【図5】図5は、種々の水質のサンプルを用意し、40mAの電流を供給して各サンプルの電気伝導率、Clイオン濃度及び銀イオン濃度を測定した結果を表わした図である。
【図6】図6は、種々の水質のサンプルを用意し、80mAの電流を供給して各サンプルの電気伝導率、Clイオン濃度及び銀イオン濃度を測定した結果を表わした図である。
【図7】図7は、本発明による銀イオン濃度の調整方法を説明するための図である。
【図8】図8は、本発明による銀イオン濃度の調整方法を説明するための図である。
【図9】図9は、図8のような調整方法によって調整された銀イオン濃度の変化を示す図である。
【図10】図10は、実施例1の風呂給湯装置における銀イオン溶解運転の制御手順を説明するフロー図である。
【符号の説明】
【0056】
11 給湯回路
12 注湯回路
13 追い焚き回路
22 熱交換器
23 燃焼バーナ
33 コントローラ
34 リモコン
42 追い焚き用往き路
43 追い焚き用戻り路
44 循環ポンプ
51 注湯路
54 注湯弁
55 注湯流量センサ
61 銀イオン発生装置
62 銀イオン電解槽
63 定電流電源装置
64、65 銀電極
75 電圧計測回路
76 電流計測回路
77 通電制御部
78 演算制御部
79 通電時間演算部
80 通電時間記憶部
81 水質判定部
101 風呂給湯装置
201 浴槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀イオンを水中に溶出させるための一対の電極を有する銀イオン電解槽と、
前記電極間に電流を流すための電流供給源と、
前記電極間に流れる電流を計測するための電流計測手段と、
前記電流供給源の電流出力時間の初期値及び補正された値を記憶すると共に、前記電流計測手段による計測値が所定電流値よりも小さい場合には、前記電流供給源の電流出力時間が長くなるように電流出力時間を補正する通電制御部と、
を備えた銀イオン発生装置。
【請求項2】
前記電流計測手段による計測値I1が前記所定電流値I0よりも小さい場合には、前記電流供給源による電流出力時間の残り時間をI0/I1倍に補正することを特徴とする、請求項1に記載の銀イオン発生装置。
【請求項3】
銀イオンを水中に溶出させるための一対の電極を有する銀イオン電解槽と、
前記電極間に電流を流すための電流供給源と、
前記電極間の電圧を計測するための電圧計測手段と、
前記電流供給源の電流出力時間の初期値及び補正された値を記憶すると共に、前記電圧計測手段による計測値が所定電圧値よりも小さい場合には、前記電流供給源により前記電極間に流れている電流を増加させると共に、前記電流供給源の電流出力時間が短くなるように電流出力時間を補正する通電制御部と、
を備えた銀イオン発生装置。
【請求項4】
前記電圧計測手段による計測値V1が前記所定電圧値V0よりも小さい場合には、前記定電流電源装置により前記電極間に流れている電流をr倍(但し、rは1よりも大きな所定値)すると共に、前記電流供給源による電流出力時間の残り時間を1/r倍に補正することを特徴とする、請求項3に記載の銀イオン発生装置。
【請求項5】
前記電圧計測手段による計測値V1が前記所定電圧値V0よりも小さい場合には、前記電圧計測手段による計測値V1が前記所定電圧値V0以上となるまで、前記定電流電源装置により前記電極間に流れている電流をr倍(但し、rは1よりも大きな所定値)すると共に、前記電流供給源による電流出力時間の残り時間を1/r倍に補正する処理を繰り返すことを特徴とする、請求項3に記載の銀イオン発生装置。
【請求項6】
銀イオンを水中に溶出させるための一対の電極を有する銀イオン電解槽と、
前記電極間に電流を流すための電流供給源と、
前記電極間に流れる電流を計測するための電流計測手段と、
前記電極間の電圧を計測するための電圧計測手段と、
前記電流供給源の電流出力時間の初期値及び補正された値を記憶し、前記電流計測手段による計測値が所定電流値よりも小さい場合には、前記電流供給源の電流出力時間が長くなるように電流出力時間を補正し、前記電圧計測手段による計測値が所定電圧値よりも小さい場合には、前記電流供給源により前記電極間に流れている電流を増加させると共に前記電流供給源の電流出力時間が短くなるように電流出力時間を補正する通電制御部と、
を備えた銀イオン発生装置。
【請求項7】
浴槽内に湯を落とし込むための管路に請求項1乃至5のいずれか1項に記載の銀イオン発生装置を設けた風呂給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−185631(P2007−185631A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−7235(P2006−7235)
【出願日】平成18年1月16日(2006.1.16)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【Fターム(参考)】