説明

銀系無機抗菌剤及びその製造方法

【課題】水性塗料に混ぜ込んでも、これが変色することなく、また、分散性にも優れた銀系無機抗菌剤及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の銀系無機抗菌剤は、基体となる処理前の銀系無機抗菌剤の表面を次式で表される疎水性のシアン系カップリング剤で表面処理してこのシアン系カップリング剤でコーティングした後、更に、その外表面を、親水性を有するカップリング剤で表面処理してこの親水性カップリング剤でコーティングすることによって得られる。
(CH3−nSi−R
但し、Xは加水分解基、Rは有機マトリックスと反応する有機官能基である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂や塗料などに混ぜ込んで使用される銀系無機抗菌剤及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
銀イオンが抗菌・防かび性に優れていることは古くから知られており、近頃では、衛生上の観点から、この銀イオンを無機物質に担持させた抗菌剤(銀系無機抗菌剤)が開発されるとともに、これを混ぜ込んだ樹脂製品が開発され、市場に出回っている。
【0003】
そして、最近では、これら抗菌剤の適用範囲も広がり、例えば、溶剤系の塗料や水性塗料に上記抗菌剤を混ぜ込んで、塗装後の塗膜に抗菌性を持たせる試みがなされている。
【0004】
ところで、この銀系無機抗菌剤は、無機物質に担持される銀イオンが水中で遊離し易いという性状を有している。したがって、この銀系無機抗菌剤を上記水性塗料にそのまま混ぜ込んだ場合、無機物質に担持された銀イオンが容易に水性塗料中に溶出して水性塗料と反応し、その結果当該塗料が変色するという問題があった。また、この銀系無機抗菌剤は、水性塗料中で分散し難く、沈降,固化して再分散できなかったり、抗菌剤の凝集によって塗装後の塗膜の平滑性が損なわれたり、抗菌作用にムラを生じるという問題もあった。
【0005】
そこで、従来、水性塗料への分散性を高める目的として、平均粒子径が0.05〜0.5μmの範囲内にある抗菌剤を用いるとともに、親水性の官能基を有する分散剤で表面処理した抗菌剤を用いる試みがなされている。
【特許文献1】特開平9−53028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、親水性の官能基を有する分散剤で表面処理した抗菌剤を用いた場合、抗菌剤表面が親水性の官能基を有する分散剤でコーティングされていることから、抗菌剤表面の水に対する親和性が高まって水性塗料への分散性が高まるという利点は得られるものの、その反面、銀イオンの水性塗料中への溶出は却って促進され、塗料の変色という問題は解決されるどころか、却って深刻な状態となっていた。
【0007】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたもので、水性塗料に混ぜ込んでも、当該水性塗料に変色を生じることなく、また、分散性にも優れた銀系無機抗菌剤及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、表面が次式で表される疎水性のシアン系カップリング剤でコーティングされ、且つその外表面が、更に親水性を有するカップリング剤でコーティングされてなることを特徴とする銀系無機抗菌剤に係る。
(CH3−nSi−R
但し、Xは加水分解基、Rは有機マトリックスと反応する有機官能基である。
【0009】
そして、この銀系無機抗菌剤は、処理前の銀系無機抗菌剤の表面を、上記疎水性のシアン系カップリング剤で表面処理して該シアン系カップリング剤でコーティングした後、更に、その外表面を、親水性を有するカップリング剤で表面処理して該親水性カップリング剤でコーティングすることによって得られる。
【0010】
尚、前記シアン系カップリング剤としては、その加水分解基(X)が、クロル基,アルキル基,シラザン基の内のいずれか一つの基から構成されるものが好ましく、前記親水性カップリング剤としては、ポリエチレングリコール,ポリカルボン酸ナトリウム塩,ポリカルボン酸アンモニウム塩,ポリオキシアルキレンアルキルエーテル,アミノカルボン酸塩,アクリル酸アルキル共重合体,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドンから選ばれる一種以上のものを適用するのが好ましい。
【0011】
また、表面処理後の銀系無機抗菌剤全体を100重量部として、前記シアン系カップリング剤が1.0〜5.0重量部、前記親水性カップリング剤が1.0〜5.0重量部含まれているのが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
上記のように、本発明に係る銀系無機抗菌剤は、基体となる銀系無機抗菌剤の表面が疎水性のシアン系カップリング剤でコーティングされ、更にその外表面が、親水性を有するカップリング剤でコーティングされている。
【0013】
即ち、表面処理後の銀系無機抗菌剤の最外表面は、親水性を有するカップリング剤でコーティングされており、水に対する親和性が極めて高い状態となっている。したがって、これを水性塗料に混ぜ込んだ際の分散性が良く、当該銀系無機抗菌剤が均一に分散した水性塗料を得ることができる。
【0014】
一方、基体となる銀系無機抗菌剤の表面と親水性カップリング剤のコーティング層(最外層)との間には疎水性カップリング剤(シアン系カップリング剤)のコーティング層が存在しており、この疎水性カップリング剤のコーティング層は水に対する親和性が極めて低く、基体となる銀系無機抗菌剤の表面と水性塗料中の水分とを遠ざける働きをなすため、基体から銀イオンが電離,溶出するのが効果的に防止される。
【0015】
このように、本発明に係る銀系無機抗菌剤は、水との親和性に富んだ最外層の親水性コーティング層の作用によって、極めて良好に水性塗料中に分散するとともに、基体表面に形成された疎水性のコーティング層によって銀イオンの溶出が防止され、これにより塗料の変色を効果的に抑制することができるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明おいて最良と思われる実施形態について詳しく説明する。
【0017】
上述のように、本発明の銀系無機抗菌剤は、基体となる処理前の銀系無機抗菌剤の表面が、一般式、X(CH3−nSi−R(但し、Xは加水分解基、Rは有機マトリックス反応する有機官能基(アルキル基,エポキシ基,アミノ基,アクリル基など))で表される疎水性のシアン系カップリング剤によって表面処理されて、このシアン系カップリング剤によるコーティング層が形成され、更に、その外表面が親水性を有するカップリング剤によって表面処理されて、この親水性カップリング剤によるコーティング層が形成されている。
【0018】
基体となる銀系無機抗菌剤には、例えば、銀イオンをゼオライトやガラス,酸化チタンに担持させたものなど、銀イオンを各種無機物質に担持させた全ての抗菌剤が含まれる。この抗菌剤の平均粒子径は、用途に応じて適宜設定されるが、塗料に用いる場合には、当該平均粒子径が0.05〜5μmの範囲内にあるものが好ましく、塗装後の塗膜の平滑性の面から言うと、0.05〜1.5μmの範囲内にあるものがより好ましい。
【0019】
この基体となる銀系無機抗菌剤に対して行う、上記疎水性のシアン系カップリング剤による表面処理(一次表面処理)は、例えば、まず、イソプロピルアルコールなどの溶媒に上記疎水性のシアン系カップリング剤を溶解し、この溶液に基体となる銀系無機抗菌剤を加えて攪拌,混合する。ついで、混合後の溶液を一次加熱温度に加熱,維持(例えば、50°C×5時間)して溶媒を揮発させ、しかる後、一次加熱温度より高温の二次加熱温度に加熱,維持(例えば、130°C×8時間)して焼成し、ついでこれを粉砕することにより、所定の平均粒子径を有する一次表面処理後の銀系無機抗菌剤が得られる。
【0020】
この一次表面処理に用いられる前記シアン系カップリング剤としては、前記加水分解基(X)が、クロル基,アルキル基,シラザン基の内のいずれか一つの基から構成されるものが好ましく、中でも、アルキル基から構成されるものが特に好ましい。クロル基は、活性が高く極めて容易に加水分解反応するため、基体(抗菌剤)表面に強固なコーティング層を形成することが困難であり、逆に、シラザン基は、活性が低く十分な加水分解反応が行われないため、これもまた強固なコーティング層を形成することが困難であるが、アルキル基は、広いpHの領域で安定的に加水分解反応するため、基体(抗菌剤)表面に強固なコーティング層を形成することができるからである。
【0021】
尚、加水分解基(X)がクロル基であるシアン系カップリング剤の具体例としては、メチルトリクロロシラン,メチルジクロロシラン,トリメチルクロロシラン,ジメチルジクロロシアン,フェニルトリクロロシラン,ジフェニルジクロロシラン,トリクロロシラン,テトラクロロシラン,ビニルトリクロロシラン,メチルビニルジクロロシラン,オクタデシルトリクロロシラン,オクタデシルジメチルクロロシランなどを挙げることができ、加水分解基(X)がシラザン基であるシアン系カップリング剤の具体例としては、ヘキサメチルジシラザンなどを挙げることができる。
【0022】
また、加水分解基(X)がアルキル基であるシアン系カップリング剤の具体例としては、テトラメトキシシラン,メチルトリメトキシシラン,ジメチルジメトキシシラン,フェニルトリメトキシシラン,ジフェニルジメトキシシラン,テトラエトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,ジメチルジエトキシシラン,フェニルトリエトキシシラン,ジフェニルジエトキシシラン,ヘキシルトリメトキシシラン,デシルトリメトキシシラン,n−ヘキシルトリメトキシシラン,n−ヘキシルトリエトキシシラン,n−オクチルトリエトキシランなどを挙げることができる。
【0023】
次に、上述のようにしてシアン系カップリング剤により一次表面処理を施した銀系無機抗菌剤を、親水性のカップリング剤によって表面処理(二次表面処理)して、最終的な銀系無機抗菌剤とする。この二次表面処理は、上述した一次表面処理と同様に、例えば、まず、イソプロピルアルコールなどの溶媒に上記親水性のカップリング剤を溶解し、この溶液に一次表面処理後の銀系無機抗菌剤を加えて攪拌,混合する。ついで、混合後の溶液を一次加熱温度に加熱,維持(例えば、50°C×5時間)して溶媒を揮発させ、しかる後、一次加熱温度より高温の二次加熱温度に加熱,維持(例えば、80°C×8時間)して焼成し、ついでこれを粉砕することにより、所定の平均粒子径を有する二次表面処理後の、言い換えれば最終的な銀系無機抗菌剤が得られる。
【0024】
前記親水性カップリング剤としては、ポリエチレングリコール,ポリカルボン酸ナトリウム塩,ポリカルボン酸アンモニウム塩,ポリオキシアルキレンアルキルエーテル,アミノカルボン酸塩,アクリル酸アルキル共重合体,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドンなどを例示することができ、これらから選ばれる一種以上のもの使用することができる。
【0025】
前記表面処理によってコーティング層を形成するシアン系カップリング剤及び親水性カップリング剤は、二次表面処理後の銀系無機抗菌剤を100重量部として、前記シアン系カップリング剤が1.0〜5.0重量部含まれ、前記親水性カップリング剤が1.0〜5.0重量部含まれているのが好ましく、シアン系カップリング剤及び親水性カップリング剤がこれらの量含まれるように、一次表面処理における溶液のカップリング剤濃度及びこの溶液に投じる処理前の抗菌剤の量、並びに二次表面処理における溶液のカップリング剤濃度及びこの溶液に投じる一次表面処理後の抗菌剤の量がそれぞれ適宜設定される。
【0026】
シアン系カップリング剤が5.0重量部を超えると、銀イオンが外部に作用しにくくなって抗菌性能が低下し、1.0重量部を下回ると、銀イオンが電離,溶出し易くなって、水性塗料に混ぜた際に当該塗料が変色する。また、親水性カップリング剤が5.0重量部を超えると、抗菌剤全体としての水親和性が高くなりすぎるため、銀イオンが電離,溶出し易くなって、水性塗料に混ぜた際に当該塗料が変色し、1.0重量部を下回ると、水性塗料に混ぜた際の分散性が悪く、抗菌剤が塗料全体に均一に分散しにくい。
【0027】
尚、上述した表面処理方法では、所謂湿式法としたが、本発明における表面処理方法は、これに限られるものではなく、所謂、乾式法やスプレー法を用いても良い。
【実施例】
【0028】
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0029】
(実施例1〜9)
基体となる銀系無機抗菌剤として、平均粒子径が1.0μmである銀イオン担持のゼオライトを用い、シアン系カップリング剤(疎水性カップリング剤)としてn−オクチルトリエトキシランを用い、親水性カップリング剤としてポリエチレングリコールを用いて、上述した湿式法による一次表面処理及び二次表面処理を行って、シアン系カップリング剤及び親水性カップリング剤を下表表1及び表2に示す割合で含有する実施例1〜9の表面処理された銀系無機抗菌剤を得た。
【0030】
【表1】

【0031】
【表2】

【0032】
(比較例1〜22)
上述した実施例と同様の基体銀系無機抗菌剤を採用し、表面処理を行わないものを比較例1とした。また、実施例と同様の基体銀系無機抗菌剤、疎水性カップリング剤及び親水性カップリング剤を用い、実施例と同様の湿式法による一次表面処理及び二次表面処理を行って、シアン系カップリング剤及び親水性カップリング剤を下表表3〜表6に示す割合で含有する比較例2〜22の表面処理された銀系無機抗菌剤を得た。
【0033】
【表3】

【0034】
【表4】

【0035】
【表5】

【0036】
【表6】

【0037】
そして、得られた実施例1〜9の銀系無機抗菌剤、及び比較例1〜22の銀系無機抗菌剤のそれぞれについて、分散性、変色性及び抗菌性をそれぞれ評価した。その結果を対応する各表に記載する。
【0038】
尚、分散性、変色性及び抗菌性は以下の基準に従って評価した。
【0039】
(分散性)
各銀系無機抗菌剤を水性塗料(水溶性ポリウレタン樹脂塗料)に添加し、分散性の程度を示す粗粒子の径(Dμm)(完全に分散している場合には、抗菌剤単体の径であり、抗菌剤の分散が不十分で凝集している場合には、凝集した塊の径)をグラインドメーターにて測定し、以下の基準により評価した。
A;分散性極めて良(D<4μm)
B;分散性良(4μm≦D<8μm)
C;分散性不良(8μm≦D<12μm)
D;分散せず(12μm≦D)
【0040】
(変色性)
各銀系無機抗菌剤を水性塗料(水溶性ポリウレタン樹脂塗料)に添加して攪拌,混合し、この水性塗料をABS樹脂製のプレート上に約20μmの厚さで塗布したサンプルを各銀系無機抗菌剤ごとに作成し、これらについて、それぞれキセノンウェザーメーターにより約10時間の耐光促進試験を行った。そして、耐光試験後の各サンプルの色調変化(色差ΔE)をハンディーカラーテスター(スガ試験機製)により測定して、変色性を以下の基準により評価した。
A;変色なし(ΔE<1.0)
B;変色小(1.0≦ΔE<2.0)
C;変色中(2.0≦ΔE<3.0)
D;変色大(3.0≦ΔE)
【0041】
(抗菌性)
上述した変色性の評価の場合と同様の手順により、各銀系無機抗菌剤ごとに塗装したサンプルプレートを作成し、JIS Z2801の評価方法に準じて、大腸菌による抗菌性試験を行い、抗菌活性値(R)を基に、以下の基準により抗菌性を評価した。
A;抗菌性大(R≧4.0)
B;抗菌性中(4.0>R≧2.0)
C;抗菌性小(2.0>R≧1.0)
D;抗菌性なし(1.0>R)
【0042】
上述した表1〜表6から分かるように、実施例1〜9の表面処理された銀系無機抗菌剤は、比較例1〜22の銀系無機抗菌剤に比べて、いずれも分散性,変色性及び抗菌性において優れている。特に、変色性及び抗菌性を重視すると、表面処理後の銀系無機抗菌剤を100重量部として、疎水性カップリング剤を3.0〜5.0重量部、並びに親水性カップリング剤を3.0〜5.0重量部含むものが好ましく、これに分散性をも考慮すると、これらの範囲内で、親水性カップリング剤の量が疎水性カップリング剤の量を上回る量含まれているのが最も好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上説明したように、本発明に係る銀系無機抗菌剤は、水性塗料やこれを用いて塗装した後の塗膜に抗菌性を持たせるための抗菌剤として好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面が下記式(1)で表される疎水性のシアン系カップリング剤でコーティングされ、且つその外表面が、更に親水性を有するカップリング剤でコーティングされてなることを特徴とする銀系無機抗菌剤。
(CH3−nSi−R (1)
但し、Xは加水分解基、Rは有機マトリックスと反応する有機官能基である。
【請求項2】
前記シアン系カップリング剤の加水分解基が、クロル基,アルキル基,シラザン基の内のいずれか一つの基から構成されるものであることを特徴とする請求項1記載の銀系無機抗菌剤。
【請求項3】
前記親水性カップリング剤が、ポリエチレングリコール,ポリカルボン酸ナトリウム塩,ポリカルボン酸アンモニウム塩,ポリオキシアルキレンアルキルエーテル,アミノカルボン酸塩,アクリル酸アルキル共重合体,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドンから選ばれる一種以上のものから構成される請求項1又は2記載の銀系無機抗菌剤。
【請求項4】
全体を100重量部として、前記シアン系カップリング剤を1.0〜5.0重量部含み、前記親水性カップリング剤を1.0〜5.0重量部含むことを特徴とする請求項1乃至3記載のいずれかの銀系無機抗菌剤。
【請求項5】
銀系無機抗菌剤の表面を、下記式(2)で表される疎水性のシアン系カップリング剤で表面処理して該シアン系カップリング剤でコーティングした後、更に、その外表面を、親水性を有するカップリング剤で表面処理して該親水性カップリング剤でコーティングすることを特徴とする銀系無機抗菌剤の製造方法。
(CH3−nSi−R (2)
但し、Xは加水分解基、Rは有機マトリックスと反応する有機官能基である。
【請求項6】
前記シアン系カップリング剤の加水分解基が、クロル基,アルキル基,シラザン基の内のいずれか一つの基から構成されるものであることを特徴とする請求項5記載の銀系無機抗菌剤の製造方法。
【請求項7】
前記親水性カップリング剤が、ポリエチレングリコール,ポリカルボン酸ナトリウム塩,ポリカルボン酸アンモニウム塩,ポリオキシアルキレンアルキルエーテル,アミノカルボン酸塩,アクリル酸アルキル共重合体,ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドンから選ばれる一種以上のものから構成される請求項5又は6記載の銀系無機抗菌剤の製造方法。
【請求項8】
全体を100重量部として、前記シアン系カップリング剤を1.0〜5.0重量部含み、前記親水性カップリング剤を1.0〜5.0重量部含むことを特徴とする請求項5乃至7記載のいずれかの銀系無機抗菌剤の製造方法。

【公開番号】特開2007−210972(P2007−210972A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−34732(P2006−34732)
【出願日】平成18年2月13日(2006.2.13)
【出願人】(502332991)富士ケミカル株式会社 (20)
【Fターム(参考)】