説明

鋲打機

【課題】機構が簡単でかつ信頼性の高い鋲打機を提供する。
【解決手段】燃料、特に液化ガスを貯蔵するためのタンク5と、タンク5と接続され、かつ鋲打ちプランジャを推進するピストンを具備する燃焼室2と、タンク5と燃焼室2との間に位置する計量装置4であって、この内部の計量チャンバから燃焼室2へは所定量の燃料が送り出されるようになっており、かつ計量チャンバを燃焼室2から隔離しうる電動式の弁を具備する計量装置4とを備える鋲打機において、弁を、2つの切替位置を有する三方弁とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋲打機(ネイルガン)、特に請求項1に記載の特徴を有する手持ち式の鋲打機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、容量を変化させうる計量チャンバを含む計量装置を備えた、液化ガスによって鋲打される鋲打機を開示している。この計量チャンバの容量は、モータを介して変化させることができ、他方、液化ガス(燃料)は、圧縮空気を用いる空気圧方式により、燃焼室へ向かって送られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】ドイツ国特許出願公開第10260703号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、機構が簡単でかつ信頼性の高い鋲打機を提供することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題は、冒頭に述べた鋲打機に対し、本発明に係る請求項1に記載の特徴を持たせることより解決される。本発明によれば、燃料である液化ガスが計量チャンバから燃焼室へ向かう際に通過するバルブを、三方弁とし、好ましくは、この三方弁に二つの切替位置を備えさせることにより、機構が簡単でかつ信頼性の高い計量装置が実現され、鋲打機における燃料の供給制御が容易になる。
【0006】
本発明の好ましい態様に係る鋲打機は、燃料を計量チャンバから送り出すために移動しうる燃料押し出し部材を具備する計量装置を備える。この計量装置によれば、燃料を迅速に燃焼室へ送り出すことができる。前記燃料押し出し部材は、直線的に移動しうるピストンであるのが好ましい。計量チャンバから送り出される燃料の量は、燃料押し出し部材の行程とその断面積の積で与えられる。
【0007】
本発明の特に好ましい態様によれば、前記燃料押し出し部材は、燃料の圧力をエネルギー源として移動する。燃料の圧力を、燃料押し出し部材を移動させるエネルギー源として利用すると、所定量の燃料を燃焼室へ容易かつ効率的に送ることができる。また、この方式は、他の移動方式、例えば、電気的にまたは空気圧方式で燃料押し出し部材を移動させる場合に比べて、経済的に有利である。この方式は、所定量の燃料を燃焼室へ迅速に送り出すために、究極的には、燃料タンクに蓄えられている機械的エネルギーを利用するものである。
【0008】
本発明によれば、燃料押し出し部材の下方の部分は、運動可能な構成要素であると捉えることができ、この構成要素を利用して、燃料を計量チャンバから送り出すことができる。本発明の好ましい態様によれば、燃料押し出し部材は、直線的な往復運動をするピストンである。このピストンは、計量チャンバの一部を構成するシリンダ状の空間内で案内される。こうすれば、燃料は、燃料押し出し部材を介して、必要に応じて直ちに計量チャンバから送り出される。この外、計量チャンバは、それ自身が伸縮して燃料を送り出すことができる構成(例えばベローズや弾性をもつ周壁を有するチャンバ)とすることもできる。このような構成とする場合、燃料押し出し部材は、計量チャンバを変形させる操作ピストンとして捉えることができる。
【0009】
本発明の好ましい態様によれば、燃料の計量は、燃焼室への供給量を正確に制御しうるよう、液相状態で行うのが好ましい。燃料が液化ガスである場合には、計量を液相状態で行うには、次のようにする。まず、燃料タンク内に膜を設け、膜の外には、例えば所定の超過圧力下にある不活性ガスを充填して、液化ガスを膜の中で液相状態に保つ。液化ガスを燃料タンクから計量装置へ送り込む際には、不活性ガスは膨張し、液化ガスは、自身の超過圧力に基づいて、常時液相状態を保つ。このような燃料タンクを用いるならば、燃料を計量装置に送り込む際には、燃料は、基本的には、燃料タンク内における圧力を利用する公知の態様に従って移動する。このような燃料タンクが、気相状態の液化ガスと液相状態の液化ガスが一定の容積の中で共存する通常の液化ガス用貯蔵装置と異なる点は、一定の圧力が保たれることにある。
【0010】
本発明の一態様によれば、燃料押し出し部材を動かすことにより、機械的エネルギーを蓄積できるようになっており、このエネルギーの蓄積は、燃料の圧力によって行われる。具体的には、この機械的エネルギー蓄積手段は、機械的なばね、ガスばね、または磁気ばねである。燃料押し出し部材をこのように構成することにより、液状の燃料は、一定量が、燃焼室へ送られる。燃料を燃焼室へ供給する際には、弁が容易に開口するようになっているのが好ましい。上記の態様に代え、もしくは、追加して、前記機械的エネルギー蓄積手段に、エネルギーの放出を可能にさせる追加の手段を設けてもよい。
【0011】
本発明の他の好ましい態様によれば、燃料押し出し部材は、燃料の圧力によって直接作動しうるよう、燃料タンクと接続される。この場合、燃料押し出し部材は、機械的に容易に作動させることができる。この場合にも、燃料押し出し部材を作動させるエネルギー源として、機械的エネルギーを蓄積する手段を併用すれば、燃料は、計量チャンバから三方弁を介して容易に送り出すことができる。
【0012】
本発明のさらに他の好ましい態様によれば、燃料押し出し部材は、好ましくはばねを介して、停止位置に押し当てられ、かつこの位置に保持される。この場合、燃料押し出し部材は、計量プロセスが開始する前に、所定の停止位置に容易に移動する。
【0013】
本発明のさらに他の好ましい態様によれば、計量チャンバから燃焼室へ送り出す燃料の量は、例えば、燃料押し出し部材の停止位置を調節するストッパを介して調整される。この場合、停止位置は、外気温度に従って変更する。外気温度が低下した場合には、燃焼室における液化ガスの気化に遅れが生ずるため、混合ガスが十分迅速に点火されるよう、燃料の供給量を増加させる。ストッパによって定める燃料押し出し部材の停止位置は、所望により、熱機械的要素(バイメタルや熱膨張材料等)または電気的変位装置(好ましくはステッピングモータ)を用いて調節することができる。外気温度と燃料の供給量との関係を表す特性曲線は、バイリニア補間法を用いて求めるのが好ましい。
【0014】
燃料の供給量を変更するのは、外気温度が比較的低い場合にのみ行うようにするのが好ましい。すなわち、外気温度が、所定の境界値(例えば20℃)に達したら、元の供給量に戻すのが好ましい。
【0015】
本発明で用いる弁は、好ましくは2つの切替位置を有する三方弁である。
【0016】
上記三方弁の弁体の第1の態様は、この弁体が、燃焼室を計量チャンバから隔離する一方の切替位置においてのみ安定に止まるようになっているものである。この場合、燃焼室に通ずる弁口は、燃料が送られる間だけ開放されるため、燃料供給量の制御について高い信頼性が得られる。
【0017】
上記弁体の第2の態様は、この弁体が、2つの切替位置のいずれにおいても安定に止まるようになっているものである。この場合、弁体を動かすための電気エネルギーの消費を節減することができる。すなわち、いずれか一方の切替位置で安定に止まっている弁体は、電流を流さなくても、例えば、機械ばねおよび/または永久磁石により、安定な位置に保持される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る鋲打機全体の模式的な側面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る鋲打機に備え付けられた、機械的なエネルギー貯蔵機構を有する計量装置の模式的な断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る鋲打機に備え付けられた計量装置の燃料が流入している状態を示す模式的な断面図である。
【図4】同計量装置から所定量の燃料が送り出されている状態を示す模式的な断面図である。
【図5】図3および図4に示す計量装置の模式的な拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上記以外の本発明の特徴および効果は、以下の実施形態および添付の図面から明らかになるであろう。
【0020】
以下では、本発明の複数の好ましい実施形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1に模式的に示す、本発明の第1の実施形態に係る鋲打機は、燃焼室2を収容するハウジング1を備えている。燃料としての液化ガスは、燃料タンク5に貯蔵され、導管3を通じて燃焼室2へ注入される。導管3は、計量装置4と燃料室2とを接続しており、他方、計量装置4は、ハウジング1上または内に設けられている燃料タンク5と接続されている。燃料タンク5は、交換可能なカートリッジ式とすることもできる。
【0022】
この実施形態に係る鋲打機は、エネルギー貯蔵のための電気的アキュムレータを含むコントローラ6を備えている。燃焼室2内の点火プラグ7は、コントローラ6を介して点火される。また、計量装置4も、電動バルブその他電気的に操作される要素によって作動する場合には、コントローラ6を介して制御される。鋲打機の前部領域には、ファスナ(例えば、鋲)を貯蔵しておくためのマガジンケース8が設けられている。押付部9は、鋲打機を作動させてファスナを打ち込む際には、被鋲打ち材に対して押圧される。
【0023】
燃焼室2内で、点火プラグ7によって液化ガスと空気の混合ガスに点火されると、マガジンケース8からファスナが押し出される。ついで、ピストン(図示せず)が前方へ推進され、鋲打ちプランジャ(図示せず)を介して、ファスナ(鋲)が被鋲打ち材に打ち込まれる。このような鋲の打ち込みプロセスは、作業員が、ハウジング1のグリップ部11に設けられている作動スイッチ10を操作すると開始する。
【0024】
図2は、図1に示す第1の実施形態に係る鋲打機に備え付けられた計量装置4の模式的な断面図である。計量装置4内に設けられた計量チャンバ12は、2つの切替位置をもつ三方弁18を介して、一方では、燃料導入管18a(第1の流路)を経由して燃料タンク5と連絡し、もう一方では、燃料送給管18b(第2の流路)を経由して燃焼室2と連絡している。三方弁の弁体19は、計量チャンバ12の一部をなす弁室内に設けられている。
【0025】
三方弁18の第3の流路18cは、ピストン形状の燃料押し出し部材16が案内されるシリンダ状の空間17と弁室とを連通させている。第3の流路18cの断面積は、弁室およびシリンダ状空間17のいずれの断面積よりも小さい。図示していない変形例においては、第3の流路の断面積は、弁室、および/または、必要不可欠ではなくなるシリンダ状空間17の断面積と同一であるかまたはこれよりも大きい。空間17は、計量チャンバ12のうち弁室を除く部分であり、空間17内で燃料押し出し部材16が移動すると、空間17内に存在する燃料は、外部へ押し出されるようになっている。図2に示す燃料押し出し部材16は、空間17内において最も後退した位置にある。
【0026】
弁体19は、電動式で、2つの切替位置をとることができる。図2に示す第1の切替位置においては、燃料導入管18aは閉止され、燃料送給管18bが開放されている。また、第2の切替位置においては、燃料導入管18aが開放され、燃料送給管18bは閉止されている。いずれの位置でも、弁室と空間17とを連絡させる第3の流路18cは、常時開放されている。
【0027】
必要に応じて、弁体19の両方の位置を、それぞれ安定位置とすることができ(複動式)、この場合、電気パルスによる短時間のわずかなエネルギーだけで弁を切り替えることができる。また、他の態様においては、非通電時には、弁体19が、燃焼室2と連なる燃料送給管18bを常に閉止する静止位置にあるようにすることもでき(単動式)、この場合、通電状態にすることにより、弁体19を、図2に示す、燃料タンク5と連なる燃料導入管18aを閉止する反対位置に切り替えることができる。
【0028】
燃料押し出し部材16は、ばね(コイルばね)21により、燃料を押し出す方向へ付勢される。
【0029】
ばね21の付勢方向と反対方向に向かう燃料押し出し部材16の行程は、位置を調整しうるストッパ15によって制限される。スティック状のストッパ15は、例えば、熱機械的な要素または電動式の変位装置を含む変位機構(図3および図4においては、ブロック15aで表している)に連結して上下に移動させることができる。ストッパ15は、例えば、外気温度が比較的高いときには伸び出して、燃料押し出し部材16の行程を縮小し、反対に比較的低いときには後退して、行程を拡大するように、位置を調整することができる。このため、空間17内における燃料押し出し部材16の行程によって決定される燃料の供給量は、適宜調整することができる。
【0030】
燃料押し出し部材16の、ばね21の側の端は外気圧下にあり、液化ガスと外気とを遮断するためにガスケット16aが設けられ、燃料押し出し部材16は、ガスケット16a内をスライドする。なお、ガスケットに代わる他の気密手段(例えば、気密のベローズ)を用いることもできる。
【0031】
図2に示す計量装置は、次のように作動する。
【0032】
最初に、コントローラ6を介して、三方弁18の弁体を、計量チャンバ12を燃料タンク5と接続させる切替位置(図示していない:燃焼室2は計量チャンバ12と隔離される)へ動かす。すると、液相の液化ガスは、変位機構15aを介して燃料押し出し部材16の行程が調整されている計量チャンバ12内に流入する。
【0033】
液化ガスは、燃料タンク5内においては、液相だけの単相状態で存在している。液化ガスを液相に保つ方法は公知であり、液化ガスを燃料タンク内において膜で包み、膜の外側の空間には、液化ガスの蒸気圧よりも高い圧力の不活性ガスを充満させる。このような高圧の下では、液化ガスは、計量チャンバへの流入過程で気化することはない。したがって、この過程における液化ガスの温度は、概ね一定である。
【0034】
計量チャンバに流入した液化ガスは、図2に示すように、ばね21の付勢力に抗して、燃料押し出し部材16を、ストッパ15に至るまで上方へ押圧する(または空間17から押し出す)。その結果、液化ガスは、空間17の開放された部分(計量チャンバ12となる)を充填する。燃料押し出し部材16が上方の停止位置にあるときには、計量装置は、燃料を燃焼室へ送りうる状態になっている。この状態では、ばね21は緊張状態にあり、燃料押し出し部材16を移動させる過程において加圧状態の燃料タンクから与えられた機械的エネルギーを蓄えている。
【0035】
本発明に係る鋲打機は、作動スイッチ10を操作すると、作動を開始する。このとき、弁体19は、コントローラ6を介して、図2に示す切替位置へ移動する。こうして、燃料導入管18aは閉鎖され、他方、燃料送給管18bは開放される。この結果、液化ガスは燃焼室2へ流入し、その蒸気圧は、ばね21の付勢力と均衡するものになる。この際、燃料押し出し部材16は、液化ガスが充填されている空間17へ向かって、迅速に押し下げられる。
【0036】
液化ガスの気化が遅くなったときには、燃焼室2において混合ガスが最適な速さで点火されるよう、燃焼室2へ注入される液化ガスの量は、外気温度が低下すると増大するように、ストッパ15によって調整される。
【0037】
その後、液化ガスと空気の混合ガスは、燃焼室において、公知の方法により点火される。
【0038】
図3〜図5は、本発明の第2の実施形態に係る鋲打機の計量装置を示す。この計量装置は、計量チャンバ内に送り込まれた液化ガスが、これが流入する際に与えられるエネルギーを蓄積する手段(ばね21)によって、計量チャンバから送り出されるのではなく、燃料の圧力を直接受けて送り出されるようになっている点において、第1の実施形態における計量装置と異なっている。
【0039】
一方、前述の実施形態と同様に、燃料押し出し部材16は、シリンダ状の空間17(計量チャンバ12の一部を構成する)内で直線運動をするピストンとして設けられている。空間17は、第1の実施形態と同様に、三方弁18の弁室(計量チャンバ12の固定容量部分)と通じている。三方弁18は、燃料タンク5と接続された燃料導入管18a、燃焼室2と接続された燃料送給管18b、および空間17と常時通じている第3の流路18cと、それぞれ連通している。図3に示す弁体19は、燃料タンク5と接続された燃料導入管18aが開放され、燃焼室2と接続された燃料送給管18bが閉止される第1の切替位置にある。
【0040】
燃料タンク5と三方弁18へ至る燃料導入管18aの途中から、シリンダ状空間17の三方弁18と反対側の端部に至るまで、分岐管20が延びている。分岐管20は、ピストン形状の燃料押し出し部材16の上方側を、燃料タンク5と接続している。
【0041】
さらに、空間17の上方領域には、燃料押し出し部材16の行程を定めるストッパ15の位置を、燃焼室の温度に応じて調整しうる変位機構15aが設けられている。
【0042】
燃料押し出し部材16は、ばね13を介して、その付勢力FVの方向(図3に矢印で示す)に沿って、上方の停止位置まで付勢される。図5に示すように、ばね13の上端は、燃料押し出し部材16の上端にある段差部14に当接している。燃料押し出し部材16が図3に示す停止位置にあるときには、この上方においても下方においても、空間17内には、燃料タンク5の圧力が及ぶ。また、ばね13の力は、燃料押し出し部材16が上方の停止位置へ戻るときにのみ働く。したがって、ばね13の力は、比較的小さい値に設定することができる。
【0043】
鋲打機を作動させる際には、三方弁18における弁体19の位置を反対側に切り替える(図4参照)。こうすると、空間17の下方領域と計量チャンバ12の容量固定部分(弁室)とは、内部の圧力がかなり低い(外気の圧力と同じ)燃焼室2と連通する。空間17の燃料押し出し部材16よりも上方に位置する領域の圧力は、導管20を介して、燃料タンク5内の圧力と同様に保たれる。この状態では、燃料押し出し部材16は、下方、すなわち計量チャンバ12の容量固定部分に向かって推し進められ、液化ガスを、図4に示す矢印の方向に、すなわち空間17の下方領域から燃焼室2へ押し出す。この過程が終了すると、燃料押し出し部材16は、図4に示すような上方の停止位置に復帰する。このように、燃料タンク5内における燃料の圧力によって、直接、燃料押し出し部材16を押し出すことができる。
【0044】
発明の理解を容易にするため、図3および図4においては、液相または高圧状態の液化ガスが存在する領域には、ハッチングを付してある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化ガスを燃料とする場合を含み、
前記燃料を貯蔵するためのタンク(5)と、
前記タンク(5)と接続され、かつ鋲打ちプランジャを推進する可動ピストンを具備する燃焼室(2)と、
前記タンク(5)と燃焼室(2)との間に位置する計量装置(4)であって、この内部の計量チャンバ(12)から燃焼室(2)へ所定量の燃料が送り出されるようになっており、かつ計量チャンバ(12)を燃焼室(2)から隔離しうる電動弁を含む弁(18)を具備する計量装置(4)とを備える鋲打機において、
前記弁(18)は、三方弁であり、この三方弁は2つの切替位置を有する三方弁を含むことを特徴とする鋲打機。
【請求項2】
前記計量装置(4)は、計量チャンバ(12)から燃料を押し出すための燃料押し出し部材(16)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鋲打機。
【請求項3】
前記燃料押し出し部材(16)は、燃料の圧力をエネルギー源として移動するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の鋲打機。
【請求項4】
前記燃料押し出し部材(16)は、直線的に往復運動をするピストンであり、少なくとも一部が計量チャンバ(12)を構成するシリンダ状の空間(17)内で案内されるようになっていることを特徴とする請求項2または3に記載の鋲打機。
【請求項5】
前記燃料押し出し部材(16)は、燃料の圧力によって与えられる機械的エネルギーを蓄積しかつ放出しうる手段(21)を介して移動するようになっていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の鋲打機。
【請求項6】
前記機械的エネルギーを蓄積する手段(21)は、機械ばね、ガスばね、または磁気ばねのいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の鋲打機。
【請求項7】
前記燃料押し出し部材(16)は、燃料の圧力によって直接移動しうるようになっており、前記圧力は、タンク(5)と連通する分岐管(20)を介して加えられる場合を含むことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の鋲打機。
【請求項8】
前記燃料押し出し部材(16)は、停止位置に押し当てられ、かつこの停止位置に保持されるようになっており、前記停止位置に対する押し当て、保持は、ばねによってなされる場合を含むことを特徴とする請求項7に記載の鋲打機。
【請求項9】
前記計量チャンバ(12)から燃焼室(2)へ送り出される燃料の量は、前記燃料押し出し部材(16)の停止位置を定めるストッパ(15)を介して調整しうるようになっていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の鋲打機。
【請求項10】
前記三方弁は、2つの切替位置へ移動しうる弁体(19)を備えていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の鋲打機。
【請求項11】
前記弁体(19)は、1つの切替位置においてのみ安定に止まるようになっており、この切替位置は、燃焼室(2)を計量チャンバ(12)から隔離する切替位置を含むことを特徴とする請求項10に記載の鋲打機。
【請求項12】
前記弁体(19)は、2つの切替位置のいずれにおいても安定に止まるようになっていることを特徴とする請求項10に記載の鋲打機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−111033(P2012−111033A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255130(P2011−255130)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(591010170)ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト (339)
【住所又は居所原語表記】Feldkircherstrasse 100, 9494 Schaan, LIECHTENSTEIN
【Fターム(参考)】