錠前のトリガー機構
【課題】固定側の部材と可動側の部材(引戸、開き扉)の戸先との間のクリアランスに自由度を持たせることができること。
【解決手段】所定幅の係合部分を有するデッドボルトを錠箱内に水平動自在に設け、このデッドボルトに沿ってトリガーをスライド自在に配設し、トリガーは付勢バネの弾発力により、その先端部が面座から突出するように常時付勢され、さらに、トリガーには、先端部側に第1案内支持部分とこの第1案内支持部分よりも後方側に直線運動を回転運動に変換する第2案内支持部分を形成し、先端部が第1案内支持部分を貫通するように固定軸を介して支持されていると共に、中央部が第2案内支持部分に係合する可動軸を介して回動可能に支持され、かつ後端部が係合部分の切欠後端面に若干の間隙を有して入り込むトリガー係止片を組み合わせたる錠前のトリガー機構。
【解決手段】所定幅の係合部分を有するデッドボルトを錠箱内に水平動自在に設け、このデッドボルトに沿ってトリガーをスライド自在に配設し、トリガーは付勢バネの弾発力により、その先端部が面座から突出するように常時付勢され、さらに、トリガーには、先端部側に第1案内支持部分とこの第1案内支持部分よりも後方側に直線運動を回転運動に変換する第2案内支持部分を形成し、先端部が第1案内支持部分を貫通するように固定軸を介して支持されていると共に、中央部が第2案内支持部分に係合する可動軸を介して回動可能に支持され、かつ後端部が係合部分の切欠後端面に若干の間隙を有して入り込むトリガー係止片を組み合わせたる錠前のトリガー機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引戸、開き扉等の開閉体に取り付けられる錠前のトリガー機構に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1及び特許文献2は、出願人が貴庁に提案した発明である。特許文献1は電気錠に関する発明であり、一方、特許文献2は引戸用鎌錠に関する発明であるが、これらの特許文献には、「カマ」、「トリガー」、「係止片」、「付勢バネ」を組み合わせたトリガー機構がそれぞれ記載さている。
【0003】
すなわち、特許文献1の図1には、カマに相当する回動ロック片11と、この回動ロック片11のフック部11bの外周に形成した係合溝14に係脱する回動片40と、この回動片に係合するトリガー42と、前記回動片に設けられた付勢バネ41とから成るトリガー機構を含む電気錠が記載され、閉戸時に於いて、前記トリガー42の先端面が引戸又は柱側のストライク9の面に衝突すると、トリガー42と共働する前記回動片40が付勢バネ41のバネ力に抗して係合を解く方向へ回転し、これにより回動ロック片11が駆動モータの駆動力又は操作部材の操作力によりストライク9に対して係合(掛合)する方向へ回転可能と成る事項(特に、請求項3には、回動ロック片のフック部には係合溝が形成され、一方、錠箱本体内にはバネ部材のバネ力を利用してトリガーを常時面座の第2の孔から突出するように押し出す回動片が軸支され、この回動片の先端部は前記係合溝に常時係合している旨)が記載されている。
【0004】
また、特許文献2に記載のトリガー機構は、トリガーがストライクに当たった瞬間の第1段階とトリガーが後退中の第2段階とを含むやや複雑な構成であるが、要は、特許文献1のトリガー機構と同様に、トリガー7の先端面がストライク1の面に衝突すると、トリガー7と共働する係止片8の係合端部8aが付勢バネ10のバネ力に抗して係合を解く方向へ回転し、これによりカマ6が自動的にストライク1に対して係合(掛合)する方向へ回転可能と成る。なお、用語の符号は特許文献のものである。
【0005】
これらの特許文献1、2に共通する「発明の課題」は、閉戸時に於いて、トリガーが所定量後退することを条件として、カマに対するトリガー側の係止片の係止状態を解き、その後に、操作手段の操作力又は駆動手段の駆動力により、施錠機構の駆動手段等が作動できる、ということである。この点について付言すると、閉戸時、カマをストライクにきちんと係合(掛合)させるために、引戸を所定の位置まで閉めない限り、例えば操作部材を操作することができないようにトリガー機構の係止片を直接カマに係止させている。
【特許文献1】特開平7−26809号公報
【特許文献2】特開2007−154531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2に記載のトリガー機構は、係止片を直接カマに係止させているので、固定側の部材(戸枠、ストライク板)と可動側の部材(引戸、開き扉)の戸先との間のクリアランス(間隙)に自由度(幅)を持たせるのが容易ではなかった。その理由は、カマは支軸を支点に回転する施錠片であることから、設計上、カマのフック部の外周にトリガー係止片用の係合溝を形成せざるを得ず、そのために、略所定幅のクリアランスを前提として、トリガー機構の構成部材の取付け位置や係合位置を正確に行う必要があった。
【0007】
特に、特許文献1に記載のトリガー機構は、トリガー7の先端面がストライク板の面に衝突すると、直ぐ外れることから、特許文献2のように、複数個の部材を加味し、トリガーが後退中の第2段階に係止片がカマから外れるように工夫をする必要があった。そのためにトリガー機構を構成する部品点数が多くなった。
【0008】
また、従来のトリガー機構は、特許文献1,2に記載の発明も含めて、施錠片が「カマ」である場合には適用することができるものの、施錠片が水平方向に往復動する「デッドボルト」やカマを含む「カマデッド」にはそのまま適用することができないという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明の所期の目的は、引戸又は開き扉用の錠前に「デッドボルト」や「カマデッド」を設けた場合であっても、トリガー係合片と施錠片との係合を安定かつ確実に行うことができ、また、固定側の部材(戸枠、ストライク板)と可動側の部材(引戸、開き扉)の戸先との間のクリアランス(間隙)に自由度(幅)を持たせることができる錠前のトリガー機構を提案することである。本発明の第2の目的は、構成する部品点数を少なくし、錠箱内に容易に組み込むことができることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の錠前のトリガー機構は、一側面に水平方向に所定幅の係合部分を有するデッドボルトを錠箱内に水平動自在に設け、一方、デッドボルトに沿って杆状のトリガーをスライド自在に配設し、このトリガーは付勢バネの弾発力により、その先端部が面座から突出するように常時付勢され、さらに、前記トリガーには、先端部側に第1案内支持部分とこの第1案内支持部分よりも後方側に直線運動を回転運動に変換する第2案内支持部分を形成すると共に、該トリガーには、先端部が前記第1案内支持部分を貫通する固定軸を介して支持されていると共に、中央部が前記第2案内支持部分に係合する可動軸を介して回動可能に支持され、かつ、後端部が前記係合部分の切欠後端面に若干の間隙を有して入り込むトリガー係止片を共働可能に組み合わせたことを特徴とする。
【0011】
上記構成に於いて、トリガー係止片は、横杆状のトリガーに外嵌合する断面チャンネル形状の嵌合枠体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
(a)引戸又は開き扉用の錠前に「デッドボルト」や「カマデッド」を設けた場合であっても、デッドボルトの一側壁に形成した水平方向の係合部分にトリガー係合片の後端面が若干の間隙を有して入り込むので、固定側の部材と開閉体の戸先との間のクリアランスの相違(例えば4mm、3mm、2mmなど)があっても、トリガー係合片と施錠片との係脱を実現することができる。また、施錠片としての「デッドボルト」は、普通一般に施錠片としての「カマ」に比較して強靭であることから、駆動手段からの施錠(突出)方向への駆動力がデッドボルトに強く作用しても、第1案内支持部分内に位置する固定軸と前記第1案内支持部分よりも後方側に可動軸の両方で支持されているトリガー係合片の後端面が確実かつ安定的にデッドボルトの係合部分の切欠後端面を受け止めることができる。
(b)固定側の部材(戸枠、ストライク板)と可動側の部材(引戸、開き扉)の戸先との間のクリアランス(間隙)に自由度(幅)を持たせることができる。
(c)請求項2に記載の発明は、構成する部品点数を少なくし、錠箱内に容易に組み込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図1乃至図10に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。
【0014】
(1)発明の実施の環境
図1乃至図3は発明の実施の環境を示す各概略説明図である。図1は、開戸時における固定側部材と可動側部材の環境の概略説明図で、開戸時における錠前Xの解錠状態を示している。
【0015】
さて、図1乃至図3に於いて、1は錠箱で、この錠箱1は、例えば開閉体の一例として引戸2に内設される。この錠箱1には後述する施錠片用第1開口3、トリガー用第2開口4等が適宜に形成されている。また、錠箱1を構成する面座(フロント)5の上下端部にも不番の固着具用孔が形成されている。
【0016】
一方、7は、本実施例では前記面座5と対面する固定部材(柱、戸枠、ストライク板)である。この固定部材、例えば受け具としてのストライク板7には係入穴8が設けられている。この図1では、錠箱1に形成した複数個の軸孔、嵌合孔、突起、ガイド、取付け用固着具等の細部的事項は割愛してある。
【0017】
ここで、錠前Xの構成部材を簡単に説明する。なお、錠前Xの構成部材は、あくまでも実施の環境を説明するための一例に過ぎないので、錠箱1内に駆動モータ、歯車、クラッチ手段等を配設し、例えば特許文献1のような「電気錠」にすることもできる。
【0018】
まず、11は錠箱1の中央部に配設された「カマデッド(当業者用語)」である。カマデッド11は施錠片の一例であり、水平方向に往復動するデッドボルト12と、該デッドボルトと連動しかつ支軸を支点に所定量回転するカマ13から構成されている。周知事項のカマデッド11等の具体的構成については割愛する。
【0019】
本実施例では、一側面(例えば底壁面)に水平方向に所定幅の係合部分14(切欠、溝、開口など)を形成した点に特徴がある。この係合部分14は、デッドボルト12の垂直側壁に形成したデッド水平案内長孔15の下部位置に形成され、切欠先端面14aはデッドボルト12の略中央部に、一方、切欠後端面14bはデッドボルト12の後端部付近に位置している。なお、16は支軸、17は連結可動軸、18はガイド軸である。
【0020】
次に、21はデッドボルト12の後端部に形成された逆ハの字形状の不番係合部に選択的に駆動腕が係合する駆動手段(通称、ダルマ)で、この駆動手段21の環状部は錠箱1に設けた軸受けに回動自在に嵌合している。
【0021】
22は左右一対の駆動手段用ストッパである。また、23はクリック機能を有する駆動手段用付勢手段で、この付勢手段23の基端部は、カマ用支軸16の斜め上方に位置する第2支軸24に指状押圧片23aが軸支されていると共に、クリックバネ23bの中央部は、前記第2支軸24に巻装されている。
【0022】
図2及び図3は、錠前Xの外観構成を概略的に示している。図2を基準にすると、25は室内側に位置するサムターン、一方、26は室外側に位置するシリンダであり、これらの部材の駆動軸は、前述した駆動手段21に直接又は間接的に連係している。したがって、閉戸時において、操作手段、例えばシリンダに差し込んだ合鍵を操作すると、図10で示すように、施錠片11が面座5から突出してストライク板7に係合する。
【0023】
(2)本発明の主要部
本発明の中核は、錠前Xのトリガー機構Yである。特許文献1のトリガー機構と対比すると、特許文献1では、トリガー係止片が回転するカマに対して係脱するのに対して、本発明では、施錠片11が少なくとも水平方向に移動するデッドボルト12を含み、該デッドボルト12にトリガー係止片36が係合可能である点である。
【0024】
前述したように、デッドボルト12は、一側面に水平方向に所定幅の係合部分14を有する。この係合部分14の切欠後端面14bにトリガー機構Yを構成するトリガー係止片36の後端面40aが係脱する。
【0025】
(3)トリガー機構Yの構成部材
そこで、トリガー機構Yの構成部材を説明する。図4はトリガー機構Yの構成部材を分解した概略説明図である。まず、31はデッドボルト12に沿ってスライド自在に配設されたトリガーで、このトリガー31は錠箱1内に設けた付勢バネ32の弾発力により、その先端部が面座5から突出するように常時付勢されている。
【0026】
本実施例では、横杆状に形成されたトリガー31は、その指先状の先端部31aが第2開口4に支持された状態で面座5から所定量突出している。トリガー31の先端部31aは、図3で示すようにデッドボルト型に形成されている。
【0027】
ここで、図4乃至図6を参照にして、横杆状トリガー31の構成を説明する。31aは先端部で、この先端部31aは、前述したように付勢バネ32の弾発力により面座5から常に所定量突出している。一方、31bは後端部で、この後端部31bには、前記付勢バネ32の一端部が嵌合する不番のバネ端支持穴が形成されている。33は先端部側に形成された第1案内支持部分で、この第1案内支持部分33は所要長さの水平案内長孔である。
【0028】
34はこの第1案内支持部分よりも後方側に形成され、かつトリガー31の直線運動をトリガー係止片36の回転運動に変換する第2案内支持部分で、この第2案内支持部分34は、前側の水平長孔34aと、この水平長孔34aに連通する後側の変換用傾斜面を有する傾斜長孔34bとから成る。
【0029】
35は後端部31bの垂直壁の下端部に段差状に突出形成された左右一対の規制ガイドで、これらの規制ガイド35は錠箱1の図示しない水平ガイドに係合し、トリガー31の先端部31aの突出量を規制する。
【0030】
次に、図4、図7及び図8を参照にして、トリガー係止片36の構成を説明する。本実施例のトリガー係止片36は、横杆状トリガー31に外嵌合する断面チャンネル形状の嵌合枠体である。しかして、37は左右一対の軸受け板で、これらの軸受け板37の先端部には、固定軸用軸孔38が形成されている。そして、この固定軸用軸孔38よりも後方の中央部(後端部寄りの部位も含む)には、可動軸用軸孔39が形成されている。
【0031】
そして、40は左右一対の軸受け板37の上辺に固定された係合板で、開戸時、この係合板40の後端面40aが若干の間隙41を有して前述した係合部分の切欠後端面14bを受け止める機能を発揮する。
【0032】
ここで、図1の開戸時を参照にして上記構成を説明すると、トリガー係止片36の先端部はトリガー31の第1案内支持部分33を貫通するように錠箱1に横設軸架した固定軸42に前記固定軸用軸孔38を介して支持されていると共に、中央部がトリガー31の第2案内支持部分34に係合する可動軸43を介して回動可能に支持され、かつ、後端部がデッドボルト12の係合部分14の切欠後端面14bに若干の間隙41を有して入り込むように横杆状トリガー31に外嵌合している。
【0033】
(4)開戸時―解錠状態
したがって、開戸時の錠前Xの解錠状態では、施錠片11が駆動手段21の駆動力により錠箱1内へと後退し、一方、トリガー31は、付勢手段32の付勢力により所定位置まで進出し、その先端部31aが錠箱の面座5から所定量突出していると共に、トリガー係止片36は、その後端部側がデッドボルト12に形成した係合部分14に確実に入り込み、該デッドボルト12の突出を阻止し得る錠前作動阻止状態と成る。つまり、開戸時又は開扉時に於いては、操作部材の操作力又は駆動源の駆動力により駆動手段21乃至デッドボルト12が施錠方向へ作動しないようにトリガー機構Yによりロックされている。
【0034】
(5)閉戸時−図9
図9は、閉戸時又は開扉時に於いて、トリガー31の先端面がストライク板7に衝突し、その先端部31aが所定量(例えば4mm、3.5mmなど)錠箱1の内部へと後退したとき、トリガー係止片36が動力変換機構(第1案内支持部分33及び第2案内支持部分34)を介してデッドボルト12の係合部分14から離脱する状態を示している。
【0035】
本実施例では、トリガー係止片36はデッドボルト12の係合部分14の切欠後端面14bに若干の間隙41を有して入り込むように横杆状トリガー31に外嵌合していることから、ストライク板7と開閉体2の戸先との間のクリアランス(隙間)に多少の相違があっても、トリガー31が所定量後退する限り、デッドボルト12に対するトリガー機構Yのロックを解くことができる。図10は、例えば閉戸時、操作部材の操作力により、駆動手段21及び施錠片11が矢印方向へ作動し、その結果、錠前Xが施錠状態となったことを示す。
【実施例】
【0036】
発明の実施の形態で示した実施例に於いて、開閉体2は、引戸又は水平方向に回転する開き扉のいずれかを意味する。開閉体2が開き扉の場合には、図11で示すように、トリガー31の先端部31aは、例えばラッチ型に形成する(図3のデッドボルト型と対比)。もちろん、トリガー31の先端部31aに水平回転ローラを軸支することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1乃至図10は本発明の最良の実施例を示す各説明図。
【図1】開戸時における錠前Xの解錠状態を示す概略説明図。
【図2】錠前Xの外観構成を示す面座側から見た説明図。
【図3】錠前Xの外観構成を示す平面側から見た説明図。
【図4】トリガー機構Yの構成部材を概略的に示す分解斜視図。
【図5】トリガーの正面図。
【図6】トリガーの底面図。
【図7】トリガー係止片の正面図。
【図8】図4の8−8線拡大断面図。
【図9】閉戸時又は開扉時に於いて、トリガー係止片がデッドボルトの係合部分から離脱する状態の説明図。
【図10】閉戸時又は開扉時に於いて、錠前Xが施錠状態となった説明図。
【図11】開き扉に適用した場合におけるトリガーの先端部の一例を示す図3と同様の図。
【符号の説明】
【0039】
X…錠前、Y…トリガー機構、1…錠箱、2…開閉体(引戸、開き扉)、5…面座(フロント)、7…固定部材(ストライク板)、11…施錠片、12…デッドボルト、13…カマ、14…係合部分、14a…切欠先端面、14b…切欠後端面、15…デッド水平案内長孔、21…駆動手段、23…駆動手段用付勢手段、31…トリガー、31a…先端部、31b…後端部、32…付勢手段(付勢バネ)、33…第1案内支持部分、34…第2案内支持部分、34a…水平長孔、34b…傾斜長孔、35…規制ガイド、36…トリガー係止片、37…軸受け板、38…固定軸用軸孔、39…可動軸用軸孔、40…係合板、40a…後端面、41…若干の間隙、42…固定軸、43…可動軸。
【技術分野】
【0001】
本発明は、引戸、開き扉等の開閉体に取り付けられる錠前のトリガー機構に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1及び特許文献2は、出願人が貴庁に提案した発明である。特許文献1は電気錠に関する発明であり、一方、特許文献2は引戸用鎌錠に関する発明であるが、これらの特許文献には、「カマ」、「トリガー」、「係止片」、「付勢バネ」を組み合わせたトリガー機構がそれぞれ記載さている。
【0003】
すなわち、特許文献1の図1には、カマに相当する回動ロック片11と、この回動ロック片11のフック部11bの外周に形成した係合溝14に係脱する回動片40と、この回動片に係合するトリガー42と、前記回動片に設けられた付勢バネ41とから成るトリガー機構を含む電気錠が記載され、閉戸時に於いて、前記トリガー42の先端面が引戸又は柱側のストライク9の面に衝突すると、トリガー42と共働する前記回動片40が付勢バネ41のバネ力に抗して係合を解く方向へ回転し、これにより回動ロック片11が駆動モータの駆動力又は操作部材の操作力によりストライク9に対して係合(掛合)する方向へ回転可能と成る事項(特に、請求項3には、回動ロック片のフック部には係合溝が形成され、一方、錠箱本体内にはバネ部材のバネ力を利用してトリガーを常時面座の第2の孔から突出するように押し出す回動片が軸支され、この回動片の先端部は前記係合溝に常時係合している旨)が記載されている。
【0004】
また、特許文献2に記載のトリガー機構は、トリガーがストライクに当たった瞬間の第1段階とトリガーが後退中の第2段階とを含むやや複雑な構成であるが、要は、特許文献1のトリガー機構と同様に、トリガー7の先端面がストライク1の面に衝突すると、トリガー7と共働する係止片8の係合端部8aが付勢バネ10のバネ力に抗して係合を解く方向へ回転し、これによりカマ6が自動的にストライク1に対して係合(掛合)する方向へ回転可能と成る。なお、用語の符号は特許文献のものである。
【0005】
これらの特許文献1、2に共通する「発明の課題」は、閉戸時に於いて、トリガーが所定量後退することを条件として、カマに対するトリガー側の係止片の係止状態を解き、その後に、操作手段の操作力又は駆動手段の駆動力により、施錠機構の駆動手段等が作動できる、ということである。この点について付言すると、閉戸時、カマをストライクにきちんと係合(掛合)させるために、引戸を所定の位置まで閉めない限り、例えば操作部材を操作することができないようにトリガー機構の係止片を直接カマに係止させている。
【特許文献1】特開平7−26809号公報
【特許文献2】特開2007−154531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2に記載のトリガー機構は、係止片を直接カマに係止させているので、固定側の部材(戸枠、ストライク板)と可動側の部材(引戸、開き扉)の戸先との間のクリアランス(間隙)に自由度(幅)を持たせるのが容易ではなかった。その理由は、カマは支軸を支点に回転する施錠片であることから、設計上、カマのフック部の外周にトリガー係止片用の係合溝を形成せざるを得ず、そのために、略所定幅のクリアランスを前提として、トリガー機構の構成部材の取付け位置や係合位置を正確に行う必要があった。
【0007】
特に、特許文献1に記載のトリガー機構は、トリガー7の先端面がストライク板の面に衝突すると、直ぐ外れることから、特許文献2のように、複数個の部材を加味し、トリガーが後退中の第2段階に係止片がカマから外れるように工夫をする必要があった。そのためにトリガー機構を構成する部品点数が多くなった。
【0008】
また、従来のトリガー機構は、特許文献1,2に記載の発明も含めて、施錠片が「カマ」である場合には適用することができるものの、施錠片が水平方向に往復動する「デッドボルト」やカマを含む「カマデッド」にはそのまま適用することができないという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明の所期の目的は、引戸又は開き扉用の錠前に「デッドボルト」や「カマデッド」を設けた場合であっても、トリガー係合片と施錠片との係合を安定かつ確実に行うことができ、また、固定側の部材(戸枠、ストライク板)と可動側の部材(引戸、開き扉)の戸先との間のクリアランス(間隙)に自由度(幅)を持たせることができる錠前のトリガー機構を提案することである。本発明の第2の目的は、構成する部品点数を少なくし、錠箱内に容易に組み込むことができることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の錠前のトリガー機構は、一側面に水平方向に所定幅の係合部分を有するデッドボルトを錠箱内に水平動自在に設け、一方、デッドボルトに沿って杆状のトリガーをスライド自在に配設し、このトリガーは付勢バネの弾発力により、その先端部が面座から突出するように常時付勢され、さらに、前記トリガーには、先端部側に第1案内支持部分とこの第1案内支持部分よりも後方側に直線運動を回転運動に変換する第2案内支持部分を形成すると共に、該トリガーには、先端部が前記第1案内支持部分を貫通する固定軸を介して支持されていると共に、中央部が前記第2案内支持部分に係合する可動軸を介して回動可能に支持され、かつ、後端部が前記係合部分の切欠後端面に若干の間隙を有して入り込むトリガー係止片を共働可能に組み合わせたことを特徴とする。
【0011】
上記構成に於いて、トリガー係止片は、横杆状のトリガーに外嵌合する断面チャンネル形状の嵌合枠体であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
(a)引戸又は開き扉用の錠前に「デッドボルト」や「カマデッド」を設けた場合であっても、デッドボルトの一側壁に形成した水平方向の係合部分にトリガー係合片の後端面が若干の間隙を有して入り込むので、固定側の部材と開閉体の戸先との間のクリアランスの相違(例えば4mm、3mm、2mmなど)があっても、トリガー係合片と施錠片との係脱を実現することができる。また、施錠片としての「デッドボルト」は、普通一般に施錠片としての「カマ」に比較して強靭であることから、駆動手段からの施錠(突出)方向への駆動力がデッドボルトに強く作用しても、第1案内支持部分内に位置する固定軸と前記第1案内支持部分よりも後方側に可動軸の両方で支持されているトリガー係合片の後端面が確実かつ安定的にデッドボルトの係合部分の切欠後端面を受け止めることができる。
(b)固定側の部材(戸枠、ストライク板)と可動側の部材(引戸、開き扉)の戸先との間のクリアランス(間隙)に自由度(幅)を持たせることができる。
(c)請求項2に記載の発明は、構成する部品点数を少なくし、錠箱内に容易に組み込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図1乃至図10に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。
【0014】
(1)発明の実施の環境
図1乃至図3は発明の実施の環境を示す各概略説明図である。図1は、開戸時における固定側部材と可動側部材の環境の概略説明図で、開戸時における錠前Xの解錠状態を示している。
【0015】
さて、図1乃至図3に於いて、1は錠箱で、この錠箱1は、例えば開閉体の一例として引戸2に内設される。この錠箱1には後述する施錠片用第1開口3、トリガー用第2開口4等が適宜に形成されている。また、錠箱1を構成する面座(フロント)5の上下端部にも不番の固着具用孔が形成されている。
【0016】
一方、7は、本実施例では前記面座5と対面する固定部材(柱、戸枠、ストライク板)である。この固定部材、例えば受け具としてのストライク板7には係入穴8が設けられている。この図1では、錠箱1に形成した複数個の軸孔、嵌合孔、突起、ガイド、取付け用固着具等の細部的事項は割愛してある。
【0017】
ここで、錠前Xの構成部材を簡単に説明する。なお、錠前Xの構成部材は、あくまでも実施の環境を説明するための一例に過ぎないので、錠箱1内に駆動モータ、歯車、クラッチ手段等を配設し、例えば特許文献1のような「電気錠」にすることもできる。
【0018】
まず、11は錠箱1の中央部に配設された「カマデッド(当業者用語)」である。カマデッド11は施錠片の一例であり、水平方向に往復動するデッドボルト12と、該デッドボルトと連動しかつ支軸を支点に所定量回転するカマ13から構成されている。周知事項のカマデッド11等の具体的構成については割愛する。
【0019】
本実施例では、一側面(例えば底壁面)に水平方向に所定幅の係合部分14(切欠、溝、開口など)を形成した点に特徴がある。この係合部分14は、デッドボルト12の垂直側壁に形成したデッド水平案内長孔15の下部位置に形成され、切欠先端面14aはデッドボルト12の略中央部に、一方、切欠後端面14bはデッドボルト12の後端部付近に位置している。なお、16は支軸、17は連結可動軸、18はガイド軸である。
【0020】
次に、21はデッドボルト12の後端部に形成された逆ハの字形状の不番係合部に選択的に駆動腕が係合する駆動手段(通称、ダルマ)で、この駆動手段21の環状部は錠箱1に設けた軸受けに回動自在に嵌合している。
【0021】
22は左右一対の駆動手段用ストッパである。また、23はクリック機能を有する駆動手段用付勢手段で、この付勢手段23の基端部は、カマ用支軸16の斜め上方に位置する第2支軸24に指状押圧片23aが軸支されていると共に、クリックバネ23bの中央部は、前記第2支軸24に巻装されている。
【0022】
図2及び図3は、錠前Xの外観構成を概略的に示している。図2を基準にすると、25は室内側に位置するサムターン、一方、26は室外側に位置するシリンダであり、これらの部材の駆動軸は、前述した駆動手段21に直接又は間接的に連係している。したがって、閉戸時において、操作手段、例えばシリンダに差し込んだ合鍵を操作すると、図10で示すように、施錠片11が面座5から突出してストライク板7に係合する。
【0023】
(2)本発明の主要部
本発明の中核は、錠前Xのトリガー機構Yである。特許文献1のトリガー機構と対比すると、特許文献1では、トリガー係止片が回転するカマに対して係脱するのに対して、本発明では、施錠片11が少なくとも水平方向に移動するデッドボルト12を含み、該デッドボルト12にトリガー係止片36が係合可能である点である。
【0024】
前述したように、デッドボルト12は、一側面に水平方向に所定幅の係合部分14を有する。この係合部分14の切欠後端面14bにトリガー機構Yを構成するトリガー係止片36の後端面40aが係脱する。
【0025】
(3)トリガー機構Yの構成部材
そこで、トリガー機構Yの構成部材を説明する。図4はトリガー機構Yの構成部材を分解した概略説明図である。まず、31はデッドボルト12に沿ってスライド自在に配設されたトリガーで、このトリガー31は錠箱1内に設けた付勢バネ32の弾発力により、その先端部が面座5から突出するように常時付勢されている。
【0026】
本実施例では、横杆状に形成されたトリガー31は、その指先状の先端部31aが第2開口4に支持された状態で面座5から所定量突出している。トリガー31の先端部31aは、図3で示すようにデッドボルト型に形成されている。
【0027】
ここで、図4乃至図6を参照にして、横杆状トリガー31の構成を説明する。31aは先端部で、この先端部31aは、前述したように付勢バネ32の弾発力により面座5から常に所定量突出している。一方、31bは後端部で、この後端部31bには、前記付勢バネ32の一端部が嵌合する不番のバネ端支持穴が形成されている。33は先端部側に形成された第1案内支持部分で、この第1案内支持部分33は所要長さの水平案内長孔である。
【0028】
34はこの第1案内支持部分よりも後方側に形成され、かつトリガー31の直線運動をトリガー係止片36の回転運動に変換する第2案内支持部分で、この第2案内支持部分34は、前側の水平長孔34aと、この水平長孔34aに連通する後側の変換用傾斜面を有する傾斜長孔34bとから成る。
【0029】
35は後端部31bの垂直壁の下端部に段差状に突出形成された左右一対の規制ガイドで、これらの規制ガイド35は錠箱1の図示しない水平ガイドに係合し、トリガー31の先端部31aの突出量を規制する。
【0030】
次に、図4、図7及び図8を参照にして、トリガー係止片36の構成を説明する。本実施例のトリガー係止片36は、横杆状トリガー31に外嵌合する断面チャンネル形状の嵌合枠体である。しかして、37は左右一対の軸受け板で、これらの軸受け板37の先端部には、固定軸用軸孔38が形成されている。そして、この固定軸用軸孔38よりも後方の中央部(後端部寄りの部位も含む)には、可動軸用軸孔39が形成されている。
【0031】
そして、40は左右一対の軸受け板37の上辺に固定された係合板で、開戸時、この係合板40の後端面40aが若干の間隙41を有して前述した係合部分の切欠後端面14bを受け止める機能を発揮する。
【0032】
ここで、図1の開戸時を参照にして上記構成を説明すると、トリガー係止片36の先端部はトリガー31の第1案内支持部分33を貫通するように錠箱1に横設軸架した固定軸42に前記固定軸用軸孔38を介して支持されていると共に、中央部がトリガー31の第2案内支持部分34に係合する可動軸43を介して回動可能に支持され、かつ、後端部がデッドボルト12の係合部分14の切欠後端面14bに若干の間隙41を有して入り込むように横杆状トリガー31に外嵌合している。
【0033】
(4)開戸時―解錠状態
したがって、開戸時の錠前Xの解錠状態では、施錠片11が駆動手段21の駆動力により錠箱1内へと後退し、一方、トリガー31は、付勢手段32の付勢力により所定位置まで進出し、その先端部31aが錠箱の面座5から所定量突出していると共に、トリガー係止片36は、その後端部側がデッドボルト12に形成した係合部分14に確実に入り込み、該デッドボルト12の突出を阻止し得る錠前作動阻止状態と成る。つまり、開戸時又は開扉時に於いては、操作部材の操作力又は駆動源の駆動力により駆動手段21乃至デッドボルト12が施錠方向へ作動しないようにトリガー機構Yによりロックされている。
【0034】
(5)閉戸時−図9
図9は、閉戸時又は開扉時に於いて、トリガー31の先端面がストライク板7に衝突し、その先端部31aが所定量(例えば4mm、3.5mmなど)錠箱1の内部へと後退したとき、トリガー係止片36が動力変換機構(第1案内支持部分33及び第2案内支持部分34)を介してデッドボルト12の係合部分14から離脱する状態を示している。
【0035】
本実施例では、トリガー係止片36はデッドボルト12の係合部分14の切欠後端面14bに若干の間隙41を有して入り込むように横杆状トリガー31に外嵌合していることから、ストライク板7と開閉体2の戸先との間のクリアランス(隙間)に多少の相違があっても、トリガー31が所定量後退する限り、デッドボルト12に対するトリガー機構Yのロックを解くことができる。図10は、例えば閉戸時、操作部材の操作力により、駆動手段21及び施錠片11が矢印方向へ作動し、その結果、錠前Xが施錠状態となったことを示す。
【実施例】
【0036】
発明の実施の形態で示した実施例に於いて、開閉体2は、引戸又は水平方向に回転する開き扉のいずれかを意味する。開閉体2が開き扉の場合には、図11で示すように、トリガー31の先端部31aは、例えばラッチ型に形成する(図3のデッドボルト型と対比)。もちろん、トリガー31の先端部31aに水平回転ローラを軸支することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1乃至図10は本発明の最良の実施例を示す各説明図。
【図1】開戸時における錠前Xの解錠状態を示す概略説明図。
【図2】錠前Xの外観構成を示す面座側から見た説明図。
【図3】錠前Xの外観構成を示す平面側から見た説明図。
【図4】トリガー機構Yの構成部材を概略的に示す分解斜視図。
【図5】トリガーの正面図。
【図6】トリガーの底面図。
【図7】トリガー係止片の正面図。
【図8】図4の8−8線拡大断面図。
【図9】閉戸時又は開扉時に於いて、トリガー係止片がデッドボルトの係合部分から離脱する状態の説明図。
【図10】閉戸時又は開扉時に於いて、錠前Xが施錠状態となった説明図。
【図11】開き扉に適用した場合におけるトリガーの先端部の一例を示す図3と同様の図。
【符号の説明】
【0039】
X…錠前、Y…トリガー機構、1…錠箱、2…開閉体(引戸、開き扉)、5…面座(フロント)、7…固定部材(ストライク板)、11…施錠片、12…デッドボルト、13…カマ、14…係合部分、14a…切欠先端面、14b…切欠後端面、15…デッド水平案内長孔、21…駆動手段、23…駆動手段用付勢手段、31…トリガー、31a…先端部、31b…後端部、32…付勢手段(付勢バネ)、33…第1案内支持部分、34…第2案内支持部分、34a…水平長孔、34b…傾斜長孔、35…規制ガイド、36…トリガー係止片、37…軸受け板、38…固定軸用軸孔、39…可動軸用軸孔、40…係合板、40a…後端面、41…若干の間隙、42…固定軸、43…可動軸。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側面に水平方向に所定幅の係合部分を有するデッドボルトを錠箱内に水平動自在に設け、一方、デッドボルトに沿って杆状のトリガーをスライド自在に配設し、このトリガーは付勢バネの弾発力により、その先端部が面座から突出するように常時付勢され、さらに、前記トリガーには、先端部側に第1案内支持部分とこの第1案内支持部分よりも後方側に直線運動を回転運動に変換する第2案内支持部分を形成すると共に、該トリガーには、先端部が前記第1案内支持部分を貫通する固定軸を介して支持されていると共に、中央部が前記第2案内支持部分に係合する可動軸を介して回動可能に支持され、かつ、後端部が前記係合部分の切欠後端面に若干の間隙を有して入り込むトリガー係止片を共働可能に組み合わせたことを特徴とする錠前のトリガー機構。
【請求項2】
請求項1に於いて、トリガー係止片は、横杆状のトリガーに外嵌合する断面チャンネル形状の嵌合枠体であることを特徴とする錠前のトリガー機構。
【請求項1】
一側面に水平方向に所定幅の係合部分を有するデッドボルトを錠箱内に水平動自在に設け、一方、デッドボルトに沿って杆状のトリガーをスライド自在に配設し、このトリガーは付勢バネの弾発力により、その先端部が面座から突出するように常時付勢され、さらに、前記トリガーには、先端部側に第1案内支持部分とこの第1案内支持部分よりも後方側に直線運動を回転運動に変換する第2案内支持部分を形成すると共に、該トリガーには、先端部が前記第1案内支持部分を貫通する固定軸を介して支持されていると共に、中央部が前記第2案内支持部分に係合する可動軸を介して回動可能に支持され、かつ、後端部が前記係合部分の切欠後端面に若干の間隙を有して入り込むトリガー係止片を共働可能に組み合わせたことを特徴とする錠前のトリガー機構。
【請求項2】
請求項1に於いて、トリガー係止片は、横杆状のトリガーに外嵌合する断面チャンネル形状の嵌合枠体であることを特徴とする錠前のトリガー機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−91723(P2009−91723A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260535(P2007−260535)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)
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