説明

録画再生装置及び録画再生方法

【課題】所望のジャンルに属する現在放送中の番組が存在しない場合でも、所望のジャンルに属する番組を利用者が容易に探し視聴できる録画再生装置を提供する。
【解決手段】録画再生装置100は、テレビ放送波を受信する放送波受信部110と、放送波受信部110により得られる放送中の番組を録画する録画部120と、放送波受信部110により得られる放送中の番組又は録画部120により得られる録画済みの番組の何れかを再生する再生部130と、リモコン1に対する利用者の操作に基づいて、放送波受信部110、録画部120、及び再生部130を制御する制御部140と、を有し、制御部140は、番組のジャンルを選択する操作をリモコン1が受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、選択されたジャンルに属する番組を再生するよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組の録画及び再生を行う録画再生装置及び録画再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ放送波を受信して番組データ(以下、単に「番組」という)の録画及び再生を行う録画再生装置を利用する利用者の利便性を高めるために、様々な技術が提案されている。
【0003】
このような技術の一つとして、番組のジャンル(「ドラマ」や「スポーツ」等)を選択するためのジャンル選択手段を録画再生装置のリモコンに設け、ジャンル選択手段で選択されたジャンルに属する現在放送中の番組を再生するように構成された録画再生装置がある(特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の録画再生装置は、選択された所望のジャンルに属する現在放送中の番組が存在しない場合、その日の番組表の中から当該ジャンルに属する将来放送予定の番組を視聴予約するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−288712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の録画再生装置は、所望のジャンルに属する現在放送中の番組が存在しない場合には視聴予約するものの、当該ジャンルに属する放送がない場合には、利用者は予定の番組が放送される時刻まで番組視聴を待つ必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、所望のジャンルに属する現在放送中の番組が存在しない場合でも、所望のジャンルに属する番組を利用者が容易に探し視聴できる録画再生装置及び録画再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。
【0009】
まず、本発明に係る録画再生装置の一の特徴は、操作入力部(リモコン1)と共に使用される録画再生装置(録画再生装置100)であって、テレビ放送波を受信する受信部(放送波受信部110)と、前記受信部により得られる放送中の番組を録画する録画部(録画部120)と、前記受信部により得られる放送中の番組又は前記録画部により得られる録画済みの番組の何れかを再生する再生部(再生部130)と、前記操作入力部に対する利用者の操作に基づいて、前記受信部、前記録画部、及び前記再生部を制御する制御部(制御部140)と、を有し、前記制御部は、番組のジャンルを選択する操作を前記操作入力部が受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、前記選択されたジャンルに属する番組を再生するよう制御する、ことを要旨とする。
【0010】
このような特徴によれば、録画再生装置は、番組のジャンルを選択する操作を操作入力部が受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、当該選択されたジャンル(所望のジャンル)に属する番組を再生する。これにより、放送中の各番組の中に所望のジャンルに属する番組が存在しない場合でも、録画済みの各番組の中から所望のジャンルに属する番組を再生することができる。
【0011】
したがって、上記特徴によれば、所望のジャンルに属する現在放送中の番組が存在しない場合でも、所望のジャンルに属する番組を利用者が以前に録画した番組を容易に検索し視聴できる。
【0012】
本発明に係る録画再生装置の他の特徴は、前記制御部は、番組のジャンルを選択する操作を前記操作入力部が受け付けた後、前記選択されたジャンルに属する録画済みの番組よりも、前記選択されたジャンルに属する放送中の番組を優先して再生するよう制御する、ことを要旨とする。
【0013】
このような特徴によれば、録画済みの番組はいつでも視聴できる一方、現在放送中の番組は録画しなければ現時点でしか視聴できないため、録画済みの番組よりも放送中の番組を優先して再生することによって、利用者の利便性を高めることができる。
【0014】
本発明に係る録画再生装置の他の特徴は、前記制御部は、前記録画部が番組を録画する際に、該番組と対応付けてジャンルを特定するためのジャンル特定情報を記録し、前記選択されたジャンルに属する録画済みの番組を、前記記録されたジャンル特定情報に基づいて特定する、ことを要旨とする。ここで、ジャンルを特定するためのジャンル特定情報とは、当該ジャンルの識別子(ジャンルコード)としてもよく、当該ジャンルに関連する文字列(例えばジャンル“スポーツ”について“野球”や“サッカー”等の文字列)としてもよい。
【0015】
このような特徴によれば、番組の録画時に当該番組のジャンルコードを記録しておくことによって、ジャンル別の番組再生時において、現在放送中の番組と録画済みの番組をジャンル毎に連続で検索し特定することができる。
【0016】
本発明に係る録画再生装置の他の特徴は、前記制御部は、同一の番組のジャンルを選択する操作を前記操作入力部が繰り返し受け付けると、前記放送中の各番組及び前記録画済みの各番組の中から、前記選択されたジャンルに属する各番組を順次切り替えて再生するよう制御する、ことを要旨とする。
【0017】
このような特徴によれば、例えば操作入力部にジャンル毎のキーが設けられる場合に、キーを押す度に当該キーに対応するジャンルの番組が順次切り替えて再生されるため、直感的な操作を可能とし、操作性を高めることができる。
【0018】
本発明に係る録画再生装置の他の特徴は、前記制御部は、前記放送中の各番組に関する番組表情報を取得し、前記選択されたジャンルに属する放送中の番組を、前記取得した番組表情報に基づいて特定する、ことを要旨とする。
【0019】
このような特徴によれば、番組表情報(EPG)を利用して、選択されたジャンルに属する放送中の番組を特定することができる。
【0020】
本発明に係る録画再生装置の他の特徴は、放送中の各番組及び録画済みの各番組に基づいて前記選択されたジャンルに属する番組の一覧である再生リストを作成することによって、前記再生リストに含まれる放送中の各番組及び録画済みの各番組を連続的に再生可能な状態にする、ことを要旨とする。
【0021】
このような特徴によれば、選択されたジャンルに属する番組の一覧である再生リストを作成することによって、再生リストに含まれる放送中の各番組及び録画済みの各番組を連続的に再生可能な状態にするため、利用者は所望のジャンルに属する放送中の各番組及び録画済みの各番組をシームレスに視聴することができる。
【0022】
本発明に係る録画再生方法の一の特徴は、テレビ放送波を受信して得られる放送中の番組を録画する第1ステップと、テレビ放送波を受信して得られる放送中の番組又は前記第1ステップにより得られる録画済みの番組の何れかを再生する第2ステップと、を有し、前記第2ステップにおいて、番組のジャンルを選択する操作を操作入力部が受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、前記選択されたジャンルに属する番組を再生する、ことを要旨とする。
【0023】
本発明に係る録画再生方法の他の特徴は、前記第2ステップにおいて、前記選択されたジャンルに属する録画済みの番組よりも、前記選択されたジャンルに属する放送中の番組を優先して再生する、ことを要旨とする。
【0024】
本発明に係る録画再生方法の他の特徴は、前記第1ステップにおいて、番組を録画する際に該番組と対応付けてジャンルを特定するためのジャンル特定情報を記録し、前記第2ステップにおいて、前記選択されたジャンルに属する録画済みの番組を、前記記録されたジャンル特定情報に基づいて特定する、ことを要旨とする。
【0025】
本発明に係る録画再生方法の他の特徴は、前記第2ステップにおいて、同一の番組のジャンルを選択する操作を前記操作入力部が繰り返し受け付けると、前記放送中の各番組及び前記録画済みの各番組の中から、前記選択されたジャンルに属する各番組を順次切り替えて再生する、ことを要旨とする。
【0026】
本発明に係る録画再生方法の他の特徴は、前記第2ステップにおいて、前記放送中の各番組に関する番組表情報を取得し、前記選択されたジャンルに属する放送中の番組を、前記取得した番組表情報に基づいて特定する、ことを要旨とする。
【0027】
本発明に係る録画再生方法の他の特徴は、前記第2ステップにおいて、放送中の各番組及び録画済みの各番組に基づいて前記選択されたジャンルに属する番組のリストである再生リストを作成することによって、前記再生リストに含まれる放送中の各番組及び録画済みの各番組を連続的に再生可能な状態にする、ことを要旨とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、所望のジャンルに属する現在放送中の番組が存在しない場合でも、所望のジャンルに属する番組を利用者が容易に探し視聴できる録画再生装置及び録画再生方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係る録画再生システムの全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る録画再生装置及びリモコンの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るジャンル別文字列表の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る録画再生装置の録画時動作のフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係るジャンル別録画番組表の構成例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る録画再生装置のジャンル別再生動作のフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係るジャンル別再生リストの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
【0031】
まず、本実施形態に係る録画再生システムの全体構成を説明する。図1は、本実施形態に係る録画再生システムの全体構成図である。
【0032】
図1に示すように、本実施形態に係る録画再生システムは、リモコン1と、録画再生装置100と、テレビ受像機10とを有する。
【0033】
リモコン1は、録画再生装置100を遠隔操作するものである。リモコン1は、利用者からの操作を受け付けて、受け付けた操作に対応するコマンドを赤外線により出力する。本実施形態においてリモコン1は操作入力部に相当する。
【0034】
録画再生装置100は、テレビ放送波を受信して番組の録画及び再生を行うものである。録画再生装置100は、リモコン1から受信したコマンドに従って動作する。録画再生装置100は、再生する番組をテレビ受像機10に出力する。
【0035】
テレビ受像機10は、録画再生装置100から入力される番組の映像を表示するとともに、録画再生装置100から入力される番組の音声を出力する。
【0036】
次に、リモコン1及び録画再生装置100の構成を説明する。図2は、本実施形態に係るリモコン1及び録画再生装置100の構成を示すブロック図である。
【0037】
図2に示すように、リモコン1は、ジャンル別キー入力部11と、その他キー入力部12と、赤外線送信部13とを有する。
【0038】
ジャンル別キー入力部11は、番組のジャンル毎に設けられた複数のジャンル選択キーを含んで構成される。番組のジャンルには、例えばドラマやスポーツ等が含まれる。複数のジャンル選択キーのうち利用者によって押下されたキーに対応するコマンド(以下、適宜「ジャンル選択コマンド」という)を赤外線送信部13に出力する。
【0039】
その他キー入力部12は、通常のリモコンが備えるキーを含んで構成され、そのようなキーとしては、チャンネル毎に設けられた複数の選局キーや、電源オン/オフキー、チャンネルUP/DOWNキー、音量UP/DOWNキー、録画キー等がある。その他キー入力部12は、利用者によって押下されたキーに対応するコマンドを赤外線送信部13に出力する。
【0040】
赤外線送信部13は、ジャンル別キー入力部11及び録画再生装置100のそれぞれから、押下されたキーに対応するコマンドが入力され、入力されたコマンドを赤外線により送信する。
【0041】
図2に示すように、録画再生装置100は、赤外線受信部105と、放送波受信部110と、録画部120と、再生部130と、制御部140とを有する。
【0042】
赤外線受信部105は、リモコン1から赤外線により送信されたコマンドを受信し、受信したコマンドを制御部140に出力する。
【0043】
放送波受信部110は、アンテナ101が受信したテレビ放送波が入力され、入力されたテレビ放送波に対する選局及び復調等を行って、選局されたチャンネルで放送されている番組(すなわち、放送中の番組)を出力する。
【0044】
録画部120は、放送波受信部110により得られる放送中の番組が入力され、入力された放送中の番組を例えばハードディスクや光ディスク等の記録媒体に録画(記録)する。録画部120は、録画済みの番組を再生部130に出力する。なお、制御部140は、録画部120が番組を録画する際に、該番組と対応付けてジャンルコードを記録して、ジャンル別録画番組表を作成及び更新する。このような録画時動作の詳細については後述する。
【0045】
再生部130は、放送波受信部110により得られる放送中の番組又は録画部120により得られる録画済みの番組の何れかが入力され、入力された番組を再生する。再生部130は、再生する番組を、図示を省略するケーブル等を介してテレビ受像機10に出力する。
【0046】
制御部140は、赤外線受信部105から入力されるコマンド(すなわち、リモコン1に対する利用者の操作)に基づいて、放送波受信部110、録画部120、及び再生部130のそれぞれに制御信号を出力することで、放送波受信部110、録画部120、及び再生部130のそれぞれを制御する。
【0047】
制御部140は、番組のジャンルを選択する操作をリモコン1のジャンル別キー入力部11が受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、選択されたジャンルに属する番組を再生するよう制御する。本実施形態では、制御部140は、選択されたジャンルに属する録画済みの番組よりも、選択されたジャンルに属する放送中の番組を優先して再生するよう制御する。
【0048】
また、制御部140は、同一のジャンルを選択する操作をリモコン1のジャンル別キー入力部11が繰り返し受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、選択されたジャンルに属する各番組を順次切り替えて再生するよう制御する。このようなジャンル別再生動作の詳細については後述する。
【0049】
さらに、制御部140は、放送波受信部110が受信するテレビ放送波に含まれる番組表情報(EPG)を取得する。あるいは、録画再生装置100がネットワーク接続可能に構成されている場合、制御部140は、ネットワークを介して番組表情報を取得してもよい。制御部140は、選択されたジャンルに属する放送中の番組を、取得した番組表情報に基づいて特定する。また、制御部140は、選択されたジャンルに属する録画済みの番組を、ジャンル別録画番組表に基づいて特定する。
【0050】
制御部140は、中央演算処理ユニット(CPU)141と、メモリ142とを含む。CPU141は、メモリ142が記憶している制御プログラムを実行することによって、後述する各種の制御を実行する。メモリ142は、CPU141によって実行されるべきプログラムを記憶するとともに、CPU141のワークエリアとしても使用される。
【0051】
また、メモリ142は、番組のジャンルと複数の文字列とを対応付けたジャンル別文字列表を予め記憶している。図3は、ジャンル別文字列表の構成例を示す図である。図3に示すように、ジャンル別文字列表は、番組のジャンルを識別するジャンルコードと、当該ジャンルについて連想される各文字列とを対応付けて構成される。例えば、ジャンル“スポーツ”については、“野球”や“サッカー”といった文字列が対応付けられている。
【0052】
次に、録画再生装置100の録画時動作を説明する。図4は、録画再生装置100の録画時動作のフローチャートである。
【0053】
本動作フローは、リモコン1が録画操作を受け付けた場合(すなわち、録画キーが押下された場合)や、事前に予約された録画を実行する場合に開始される。本動作フローが開始されると、制御部140は、放送波受信部110が出力する放送中の番組を録画するよう録画部120を制御する。
【0054】
図4に示すように、ステップS101において、制御部140は、番組表情報(EPG)を取得し、取得した番組表情報から、録画する放送中の番組の情報を抽出する。そして、制御部140は、ジャンル別文字列表に含まれる各文字列と、番組表情報から抽出した番組情報とを比較し、一致する文字列が有るか否かを確認する。一致する文字列が有る場合、制御部140は、処理をステップS102に進める。
【0055】
ステップS102において、制御部140は、ジャンル別文字列表から、当該一致する文字列に対応するジャンルコードを取得する。例えば、番組表情報から抽出した番組情報に“野球”という文字列が含まれている場合には、“野球”に対応するジャンルコード“スポーツ”を取得する。
【0056】
ステップS103において、制御部140は、録画する放送中の番組の名前(番組名)と、ステップS102で取得したジャンルコードとを対応付けてメモリ142に記録する。
【0057】
このようにして、メモリ142は、ジャンル毎に録画番組名を記録したジャンル別録画番組表を記憶する。図5は、ジャンル別録画番組表の構成例を示す図である。図5に示すように、ジャンル別録画番組表は、番組のジャンルを識別するジャンルコードと、当該ジャンルについて録画された番組名とを対応付けて構成される。
【0058】
次に、録画再生装置100のジャンル別再生動作を説明する。図6は、録画再生装置100のジャンル別再生動作のフローチャートである。
【0059】
図6に示すように、ステップS201において、ジャンル別キー入力部11の何れかのジャンル選択キーが押下され、赤外線受信部105は、当該ジャンル選択キーに対応するジャンル選択コマンドを受信し、受信したジャンル選択コマンドを制御部140に出力する。
【0060】
ステップS202において、制御部140は、赤外線受信部105から入力されたジャンル選択コマンドをジャンルコードに変換し、ジャンル別文字列表の中から、当該ジャンルコードに対応する各文字列を取得する。
【0061】
ステップS203において、制御部140は、番組表情報(EPG)を取得し、取得した番組表情報に含まれる放送中の各番組の情報と、ステップS102で取得した各文字列とを比較し、一致する放送中の番組が有るか否かを確認する。一致する放送中の番組が有る場合、制御部140は、処理をステップS204に進める。これに対し、一致する放送中の番組が無い場合、制御部140は、処理をステップS205に進める。
【0062】
ステップS204において、制御部140は、当該一致する放送中の番組を、選択されたジャンルに属する放送中の番組として特定する。特定される放送中の番組は、1つに限らず、複数であってもよい。
【0063】
ステップS205において、制御部140は、ジャンル別録画番組表の中に、ステップS202で得られたジャンルコードに対応する録画済みの番組が有るか否かを確認する。対応する録画済みの番組が有る場合、制御部140は、処理をステップS206に進める。これに対し、対応する録画済みの番組が無い場合、制御部140は、処理をステップS207に進める。
【0064】
ステップS206において、制御部140は、当該対応する録画済みの各番組を、選択されたジャンルに属する録画済みの番組として特定する。特定される録画済みの番組は、1つに限らず、複数であってもよい。
【0065】
ステップS207において、制御部140は、選択されたジャンルに属する番組として特定した各番組をリスト化し、ジャンル別再生リストを作成する。図7は、ジャンル別再生リストの構成例を示す図である。図7に示すように、ジャンル別再生リストは、選択されたジャンルに属する番組として特定した各番組を、放送中の各番組及び録画済みの各番組の順に並べたものである。すなわち、ジャンル別再生リストは、選択されたジャンルに属する放送中の各番組が、選択されたジャンルに属する録画済みの各番組よりも優先して再生されるように構成される。
【0066】
ステップS208において、制御部140は、ステップS207で作成したジャンル別再生リストの最初の番組の再生を開始するよう制御する。当該最初の番組が放送中の番組である場合、制御部140は、当該放送中の番組に対応するチャンネルを選局するよう放送波受信部110を制御し、放送波受信部110が出力する放送中の番組を再生するよう再生部130を制御する。これに対し、当該最初の番組が録画済みの番組である場合、制御部140は、当該録画済みの番組を記憶媒体から読み出して出力するよう録画部120を制御し、録画部120が出力する録画済みの番組を再生するよう再生部130を制御する。
【0067】
ステップS209において、制御部140は、ステップS202のジャンル選択コマンドと同一のジャンル選択コマンドを赤外線受信部105が受信したか否か、すなわち、同一のジャンル選択キーが繰り返し押下されたか否かを確認する。同一のジャンル選択キーが繰り返し押下された場合、制御部140は、処理をステップS210に進める。これに対し、同一のジャンル選択キーが繰り返し押下されない場合、制御部140は、処理をステップS208に戻す。ただし、ステップS202のジャンル選択コマンドと異なるジャンル選択コマンドを赤外線受信部105が受信した場合には、制御部140は、処理をステップS202に戻す。
【0068】
ステップS210において、制御部140は、ステップS207で作成したジャンル別再生リスト中に、次の番組が有るか否かを確認する。次の番組が有る場合、制御部140は、処理をステップS211に進める。これに対し、次の番組が無い場合、制御部140は、処理をステップS208に戻し、最初の番組を再び再生するよう制御する。
【0069】
ステップS211において、制御部140は、当該次の番組の再生に切り替えるよう制御する。当該次の番組が放送中の番組である場合、制御部140は、当該放送中の番組に対応するチャンネルを選局するよう放送波受信部110を制御する。これに対し、当該次の番組が録画済みの番組である場合、制御部140は、当該録画済みの番組を記憶媒体から読み出して出力するよう録画部120を制御する。
【0070】
ステップS212において、制御部140は、当該次の番組を再生するよう制御する。当該次の番組が放送中の番組である場合、制御部140は、放送波受信部110が出力する放送中の番組を再生するよう再生部130を制御する。これに対し、当該次の番組が録画済みの番組である場合、制御部140は、録画部120が出力する録画済みの番組を再生するよう再生部130を制御する。
【0071】
ステップS213において、同一のジャンル選択コマンドを赤外線受信部105が受信したか否か、すなわち、同一のジャンル選択キーが繰り返し押下されたか否かを確認する。同一のジャンル選択キーが繰り返し押下された場合、制御部140は、処理をステップS210に戻す。これに対し、同一のジャンル選択キーが繰り返し押下されない場合、制御部140は、処理をステップS212に戻す。ただし、異なるジャンル選択コマンドを赤外線受信部105が受信した場合には、制御部140は、処理をステップS202に戻す。
【0072】
このように、本動作フローでは、同一のジャンル選択キーが繰り返し押下されることに応じて、ジャンル別再生リスト中の番組が巡回的に再生される。これにより、チャンネルUP/DOWNキーを押下するのと同様な操作感でジャンル別の番組再生を実現している。
【0073】
以上説明したように、録画再生装置100は、番組のジャンルを選択する操作をリモコン1が受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、当該選択されたジャンルに属する番組を再生する。これにより、放送中の各番組の中に所望のジャンルに属する番組が存在しない場合でも、録画済みの各番組の中から所望のジャンルに属する番組を再生することができる。したがって、所望のジャンルに属する現在放送中の番組が存在しない場合でも、所望のジャンルに属する番組を利用者が即座に視聴できる。
【0074】
本実施形態では、制御部140は、番組のジャンルを選択する操作をリモコン1が受け付けた後、選択されたジャンルに属する録画済みの番組よりも、選択されたジャンルに属する放送中の番組を優先して再生するよう制御する。録画済みの番組はいつでも視聴できる一方、現在放送中の番組は録画しなければ現時点でしか視聴できないため、録画済みの番組よりも放送中の番組を優先して再生することによって、利用者の利便性を高めることができる。
【0075】
本実施形態では、制御部140は、録画部120が番組を録画する際に、該番組と対応付けてジャンルコードを記録し、選択されたジャンルに属する録画済みの番組を、記録されたジャンルコードに基づいて特定する。このように、番組の録画時に当該番組のジャンルコードを記録しておくことによって、ジャンル別の番組再生時において、録画済みの番組のジャンルを即座に特定することができる。
【0076】
本実施形態では、制御部140は、同一の番組のジャンルを選択する操作をリモコン1が繰り返し受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、選択されたジャンルに属する各番組を順次切り替えて巡回的に再生するよう制御する。これにより、例えばリモコン1にジャンル毎のキーが設けられる場合に、キーを押す度に当該キーに対応するジャンルの番組が順次切り替えて再生されるため、簡単な操作を可能とし、操作性を高めることができる。
【0077】
本実施形態では、制御部140は、放送中の各番組に関する番組表情報(EPG)を取得し、選択されたジャンルに属する放送中の番組を、取得した番組表情報に基づいて特定する。これにより、番組表情報を利用して、選択されたジャンルに属する放送中の番組を特定することができる。
【0078】
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0079】
例えば、上述した実施形態では、ジャンル別文字列表を使用する一例を説明したが、番組表情報(EPG)中に番組のジャンルの情報(ジャンルコード)が含まれている場合には、当該ジャンルの情報を使用することによって、ジャンル別文字列表を不要とすることができる。
【0080】
また、録画番組と対応付けてジャンルコードを記録する一例を説明したが、ジャンルコードに代えて、録画時に当該ジャンルに関連する文字列を記録しておき、再生時にはジャンルに属する番組を文字列をキーとして検索してもよい。
【0081】
上述した実施形態では、コマンドを赤外線により送受信する一例を説明したが、赤外線に限らず、コマンドを電波により送受信する構成としてもよい。
【0082】
また、上述した実施形態では、テレビ受像機10と別体に構成されていたが、録画再生装置100をテレビ受像機10と一体的に構成してもよい。あるいは、上述した録画再生装置100の機能をコンピュータプログラムにより構成し、当該コンピュータプログラムをコンピュータに実行させることによって、当該コンピュータを録画再生装置としてもよい。この場合、リモコン1に代えて、キーボードやマウスを操作入力部としてもよい。
【0083】
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。
【符号の説明】
【0084】
1…リモコン、10…テレビ受像機、11…ジャンル別キー入力部、12…その他キー入力部、13…赤外線送信部、100…録画再生装置、101…アンテナ、105…赤外線受信部、110…放送波受信部、120…録画部、130…再生部、140…制御部、141…CPU、142…メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力部と共に使用される録画再生装置であって、
テレビ放送波を受信する受信部と、
前記受信部により得られる放送中の番組を録画する録画部と、
前記受信部により得られる放送中の番組又は前記録画部により得られる録画済みの番組の何れかを再生する再生部と、
前記操作入力部に対する利用者の操作に基づいて、前記受信部、前記録画部、及び前記再生部を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、番組のジャンルを選択する操作を前記操作入力部が受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、前記選択されたジャンルに属する番組を再生するよう制御する、
ことを特徴とする録画再生装置。
【請求項2】
前記制御部は、番組のジャンルを選択する操作を前記操作入力部が受け付けた後、前記選択されたジャンルに属する録画済みの番組よりも、前記選択されたジャンルに属する放送中の番組を優先して再生するよう制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の録画再生装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記録画部が番組を録画する際に、該番組と対応付けてジャンルを特定するためのジャンル特定情報を記録し、
前記選択されたジャンルに属する録画済みの番組を、前記記録されたジャンル特定情報に基づいて特定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の録画再生装置。
【請求項4】
前記制御部は、同一の番組のジャンルを選択する操作を前記操作入力部が繰り返し受け付けると、前記放送中の各番組及び前記録画済みの各番組の中から、前記選択されたジャンルに属する各番組を順次切り替えて再生するよう制御する、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の録画再生装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記放送中の各番組に関する番組表情報を取得し、
前記選択されたジャンルに属する放送中の番組を、前記取得した番組表情報に基づいて特定する、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の録画再生装置。
【請求項6】
前記制御部は、放送中の各番組及び録画済みの各番組に基づいて前記選択されたジャンルに属する番組の一覧である再生リストを作成することによって、前記再生リストに含まれる放送中の各番組及び録画済みの各番組を連続的に再生可能な状態にする、
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の録画再生装置。
【請求項7】
テレビ放送波を受信して得られる放送中の番組を録画する第1ステップと、
テレビ放送波を受信して得られる放送中の番組又は前記第1ステップにより得られる録画済みの番組の何れかを再生する第2ステップと、
を有し、
前記第2ステップにおいて、番組のジャンルを選択する操作を操作入力部が受け付けると、放送中の各番組及び録画済みの各番組の中から、前記選択されたジャンルに属する番組を再生する、
ことを特徴とする録画再生方法。
【請求項8】
前記第2ステップにおいて、前記選択されたジャンルに属する録画済みの番組よりも、前記選択されたジャンルに属する放送中の番組を優先して再生する、
ことを特徴とする請求項7に記載の録画再生方法。
【請求項9】
前記第1ステップにおいて、番組を録画する際に該番組と対応付けてジャンルを特定するためのジャンル特定情報を記録し、
前記第2ステップにおいて、前記選択されたジャンルに属する録画済みの番組を、前記記録されたジャンル特定情報に基づいて特定する、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の録画再生方法。
【請求項10】
前記第2ステップにおいて、同一の番組のジャンルを選択する操作を前記操作入力部が繰り返し受け付けると、前記放送中の各番組及び前記録画済みの各番組の中から、前記選択されたジャンルに属する各番組を順次切り替えて再生する、
ことを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載の録画再生方法。
【請求項11】
前記第2ステップにおいて、前記放送中の各番組に関する番組表情報を取得し、前記選択されたジャンルに属する放送中の番組を、前記取得した番組表情報に基づいて特定する、
ことを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載の録画再生方法。
【請求項12】
前記第2ステップにおいて、放送中の各番組及び録画済みの各番組に基づいて前記選択されたジャンルに属する番組のリストである再生リストを作成することによって、前記再生リストに含まれる放送中の各番組及び録画済みの各番組を連続的に再生可能な状態にする、
ことを特徴とする請求項7〜11の何れか一項に記載の録画再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−222754(P2012−222754A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−89562(P2011−89562)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(390040187)株式会社バッファロー (378)
【Fターム(参考)】