説明

鏡付きまな板

【課題】従来のまな板による調理方法は調理する人の視野内でしか調理工程を見る ことはできず、調理物等の切り残しや、刃物等による、手のケガも多かった、そこには調理する人側からは確認できない視界があった。
【解決手段】
まな板の上で行う調理工程及び調理物をより全体及び部分的に視覚によく解り易くす る為に、第一の面のまな板と第二の面である蓋がヒンジにより接続され開閉でき、前記第二の面の蓋内部に鏡を取り付た構成にした。この事により調理する人から見て、その反対側等の隠れたまな板の表面上の様子が鏡に映り、それを確認でき、正確な調理ができ、刃物等による手のケガ等を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理時にまな鏡付きまな板によってまな板の隠れた部分を鏡に映し出し、その画像を見ながら正確な調理ができ、手の動きもよく見え調理器具等による事故を防ぐ為の物である。
【背景技術】
【0002】
従来からまな板の上の調理は調理する人の側からしか視野に入らず、反対側等の隠れた部分は調理時には同時に見ることができない事が常識であり、刃物事による事故も絶えず、まな板表面全てを視野にした調理方法は今までには無かった。
【0003】
下記特許文献1は厨房用キヤビネットに鏡が付設されているが、その鏡に調理工程を映す目的ではなく、また本発明の様な、まな板独自に限定された物ではない。
【0004】
下記特許文献2のまな板は、ヒンジが使用されていて、まな板を2枚に広げて使用することができるが、本発明のようなまな板の表面を鏡に映し出されるものではない。
【特許文献1】実公平5−22104号公報
【特許文献2】特表2008−509744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上述べたように、通常、まな板の表面の視野は調理する人の真上や手前しか視野に入らず、反対側及び隠れた部分を見ようとすれば、調理する人が動いたり、まな板を移動するしか方法は無かった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
課題を解決するするための手段として、まな板は、第一の面のまな板部の面と第二の面である蓋部の面があり、この二つの面は、まな板側面に設置されたヒンジを軸として接続されて、第二の面である蓋の内部には鏡が設置されている、前記蓋はヒンジを軸として蓋の角度を調整できる様にする。
【0007】
第2の解決手段は、前記蓋内部に設置された鏡は第一の面のまな板本体には、蓋を閉じた時に直接触れない様にする。
【0008】
また第3の課題解決手段は第一の面と第二の面とを接続する、ヒンジ部に溝穴を設ける。
【0009】
第4の解決手段は第一の面と第二の面を開閉し固定する為に、第二の面にノブのようなものを設けその下には引っ掛けのキーのような物を設置し、ノブの操作でそのキーは動き第一面のまな板部に設置されたキーの受け部に入り込む構成とする。
【0010】
第5の解決手段は第二の面の蓋内部にある鏡を使用しない時は、第一面と第二面は閉じたままで、第一の面のまな板の裏側にて調理ができる様にする。
【0011】
第1の課題解決手段による作用は、まな板本体側面にあるヒンジにより二つの面を接続する事により、第二の面の蓋はヒンジを軸として何回開閉しても、ゆがみ等なく開閉でき、蓋内部の鏡の角度も同時に変る事ができ、ヒンジの摩擦により固定され、調理物に焦点を合わせ第一の面のまな板表面を鏡に映し出すことができる。
【0012】
第2の課題解決手段による作用は、第二の面の蓋内面に鏡を設置することにより、第一の面である蓋の開閉時に鏡は直接第一の面のまな板には接触しないので、衝撃や、水による鏡の破損が無い。
【0013】
第3の課題解決手段による作用はまな板本体側に設置されたヒンジ部に溝穴を設ける事により、まな板上の水分等がヒンジ部に溜まらないようにすることでまな板の表面上の水等は、第一の面であるまな板表面のどこからでも流れ落ちるようになり、水はけ等がよくできるようになる効果を発揮する。
【0014】
また、第4の課題解決手段による作用は、第一の面である蓋にはノブ及び引っ掛けキーを設け、第二の面には前記キー受け部を設けることで、前期ノブの操作でノブ下部にあるキーが動き、第一の面のまな板にあるキー受け部に確実に入りこむことで第一の面の鏡と第二の面の蓋は確実に閉まり、持ち運びも簡単になり、ノブの操作でキー受け部からキーが抜け簡単に開く事ができる効果を発揮できる。
【0015】
また、第5の課題解決手段による作用は、第二の面の鏡を開いて調理する必要が無いときは第二の面の蓋は、閉めて、第一の面であるまな板本体の裏面でまな板として調理できるので通常のまな板の使用方法と鏡を使用した方法との使い分けができる。
【発明の効果】
【0016】
調理する第一の面のまな板部と第二の面の蓋を設け、前記蓋内部に鏡を設置し蓋の開く角度調整することで内部にある鏡は調理物に焦点を合わせ、その映った映像を見ることで正確な包丁さばきで調理することができ、まな板の上だけを見て調理するだけでなく、鏡だけ見て調理するこ事もでき、立体感あふれる全く新しい調理方法が実現できる。
【0017】
さらに鏡に調理工程時の手の動きもよく映り、確認しながら調理できるので刃物等による手のケガは少なくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【実施例1】
【0019】
図1に本発明の実施形態に係わる鏡付まな板の正面図を示す。本鏡付まな板は、第一の面のまな板本体1と、その側面側Cに設置されたヒンジ3により接続された第二の面の蓋2とその2の内部に設置された鏡4とから構成される。
【0020】
蓋2は前記ヒンジ3を軸にして前記蓋2内部の鏡4の角度を調整でき、前記ヒンジ3の摩擦により固定される事により第一の面であるまな板表面1を色々な角度で、見やすいように映し出され正確に確認することができる。
【0021】
まな板本体1の側面C側にあるヒンジ3には溝穴5があり、前記まな板1の表面上にある水分等は前記ヒンジ上には溜まらず、この溝穴5から流れ出る為、まな板1の表面上全ての面での水はけが可能である。
【0022】
第二の面である蓋2の内部にある鏡4は、まな板本体1と上部蓋2とは開閉ノブ6の操作により引っ掛けキー部7がまな板本体1の止め穴8に入り止められ確実に閉じる事ができでき1枚のまな板となり、二つの面を閉じた時にまな板本体1に水分等が入りこまないので鏡の水による腐食は極端に少ない。
【0023】
鏡4の淵は安全を計るため合成樹脂で被われていて、前記第二の面である蓋2の内部に設置されている為、蓋2を閉めた時、鏡4はまな板1には直接当たらない為、開閉時の衝撃による鏡の破損を防ぐことができる。
【0024】
鏡4は取り外し、交換することができる。
【0025】
以下、上記構成について説明する。調理の様子はまな板本体1上部からの視野にて確認できるが、視野に入らない部分もあるので、この鏡4を使用する事により、まな板1の表面の隠れた部分全てが鏡4に映し出され、調理の様子の確認ができるので正確な調理ができる。また包丁さばきの様子もよく解り、指等のケガも防げる、そして蓋2の内面の鏡4はまな板側面Cに取りつけられているヒンジ3を軸として角度が調整できるので蓋2を起したり、倒したりできることで、前記鏡4には調理の様子を見やすいように映すことができ、調理物は立体的に鏡4に映し出され、今までと違った料理方法が実現できる。
そして蓋2内部にある鏡4の必要の無い時は、ヒンジ3を軸として、折りたたむことができ、引っ掛けキー部7と止め穴8が開閉ノブ6の操作により完全に閉められ1枚になり、まな板本体1の裏面側Bである9の面でも通常通りの調理ができる。鏡4は傷んだら切り離され新品と取替えができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の鏡付きまな板を開き、調理物が鏡に映し出された時の正面方向からみた全体図の斜視図
【図2】本発明の鏡付きまな板を閉じた場合の蓋の真上から見た全体図の斜視図
【図3】本発明の鏡付きまな板を閉じ第1の面を裏側にし、裏面のまな板部を正面から見た全体の斜視図
【符号の説明】
【0027】
1 調理するまな板本体
2 まな板の蓋
3 ヒンジ
4 蓋内部の鏡
5 ヒンジ部の水切り穴
6 開閉ノブ
7 引っ掛けキー
8 引っ掛けキーが入る受け穴
9 第一の面の裏側調理部
10 調理物
A 鏡付きまな板の表面
B 第一の面の裏側面
C ヒンジが接続されている側面方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理用まな板は、調理するまな板部の第一の面と、前記第一の面に蓋をする板部である第二の面の2枚から構成され、その2つの板の面は、側面に設置されたヒンジにより接続されて開閉することができ、前記第二の面である蓋の内部には鏡が設置され、その第二の面の蓋は側面のヒンジを軸として任意に起したり、倒したりして角度を調整できることにより、前記第二の面の内部にある鏡に、第一の面のまな板表面上を映し出されることにより、視野に入らない調理工程を正確に目で確認できることを特徴とする鏡付きまな板。
【請求項2】
上記蓋の内部に設置された鏡は、蓋を閉めた時は直接第一の面のまな板部に触れない様にすることを特徴とする請求項1記載の鏡付きまな板。
【請求項3】
第一の面のまな板部と第二の面の蓋部を接続するヒンジ部分には溝穴があり水分等はその溝穴からも流れ落ち、前記溝穴も含め、まな板表面全てから水はけができることを特徴とする請求項1、または2のいずれかに記載の鏡付きまな板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−110493(P2010−110493A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286284(P2008−286284)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(308022748)
【Fターム(参考)】