説明

長い先細の剛毛及び短い先細でない剛毛を備えた歯ブラシ

各実施形態において、相対的に長い先細の剛毛及び相対的に短い先細でない剛毛からなる、剛毛の毛束を有する歯ブラシ頭部は、先細の剛毛及び先細でない剛毛の両方を含む毛束を備え、相対的に長い先細の剛毛の毛束からなる内側領域の周りに、先細でない剛毛の毛束からなる外側の環を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は歯ブラシに関し、より詳細には、歯ブラシの剛毛の構成に関し、特に、先細になっている剛毛フィラメントからなる改善された歯ブラシ剛毛の構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯ブラシは、一般に、使用者の口の中へ挿入する頭部と、使用時に保持される把持用の柄からなり、しばしばその間にネック領域を備えている、よく知られた物品である。また、通常、歯ブラシ頭部は本明細書において「剛毛表面」と称される表面を有し、剛毛表面に最も近い下端部から、剛毛表面から離れた上端部に至るまで、剛毛がこの表面から延在しており、一般に、歯ブラシの剛毛は強くて柔軟な材料からなるフィラメントからなり、剛毛表面から延在する複数のフィラメントが毛束状に配設されている、よく知られた物品である。なお、歯ブラシの剛毛の材料としては、ポリアミドナイロンが非常によく用いられている。
【0003】
ここで、大部分の歯ブラシにおいて、剛毛のフィラメントはその下端部から上端部までの全長にわたって同じ断面を有しているが、上端部に向かってその断面が減少する先細になった剛毛を使用することも知られている。また、上端部が細くなった先細の剛毛は、先細でないフィラメントに対して異なる屈曲及び柔軟性を有するという特徴があり、特に、先細の剛毛は、歯と歯の間の空間、いわゆる「隣接歯間」の空間に届く有効性があることが知られている。そして、このような剛毛は、たとえばEP-A-1234525、EP-A-1415572、米国特許第6,546,586号、WO-A-97/42853、WO-A-97/42854、WO A-01/32053、WO-A-82741、EP-A-0596633に開示されている。
【0004】
また、剛毛表面上における先細の剛毛の特定の相対的な配置も知られており、たとえば、米国特許第6,546,586号には、一様な断面を持つ短いフィラメントと、上端部に向かって先細になる長いフィラメントの形態になったポリブチレンテレフタレート製の複数の剛毛フィラメントを、それぞれの毛束が備えている歯ブラシ頭部が開示されている。また、一つの毛束に長い剛毛フィラメントと短い剛毛フィラメントとを組み合わせることは、たとえば米国特許第3,103,679号、WO-A-96/16571、及びDE-A-3528596といった他の開示からも知られている。
【0005】
また、このような先細の剛毛を製造するに当たり、一般的に二つの方法を挙げることができ、その一つは、剛毛フィラメントの端部を化学的に腐食する方法であり、他の一つは、先細になるように端部を機械的に摩削する方法である。しかし、歯ブラシ頭部上にある状態で、剛毛フィラメントを正確に機械的に摩削するのが困難であることは知られて、WO-A-96/16571に開示されるタイプの既知の歯ブラシは、口触りが悪いために、商業的に不成功であったことも知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、たとえば、特に隣接歯間腔内、歯肉縁部、歯肉縁下へのアクセスにおける歯の清掃を提供し、かつ、製造上の利点も有する、先細の剛毛フィラメントを組み込んだ、改善された歯ブラシ頭部を提供することであり、本発明の他の目的や利点は、以下の説明から明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、剛毛表面を有する歯ブラシ頭部が提供され、複数の剛毛を備える毛束がこの剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの毛束は、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、相対的に長い剛毛の先細部は、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方から開始されており、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方にある相対的に長い剛毛の長さは4mmから7mmまでである。
【0008】
相対的に短い剛毛の上端部よりも上方にある相対的に長い先細になった剛毛の長さが4mmから7mmまでである歯ブラシ頭部は、特に、剛毛フィラメントが好ましいポリアミド(たとえばナイロン、特にタイネックス(商標)材)製である場合において、相対的に長い剛毛の上端部を機械的に摩削することで、歯ブラシ頭部を容易に製造できることが分かっており、これはとりわけ、剛毛フィラメントの端部を先細形状に摩削することのできる利用可能な機械の最適化の現状と、タイネックス(商標)のような剛毛フィラメント材料の特性によるものである。
【0009】
ここで、好ましくは、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方にある相対的に長い剛毛の長さは、4mmを超え7mmまでであり、典型的に、剛毛表面から延在する相対的に短い剛毛の長さは9±1mmであり、剛毛表面から延在する相対的に短い剛毛の長さは、13±1mmである。
【0010】
また、フィラメントは、最大でも典型的に0.1〜0.25mm、たとえば、0.15〜0.20mmの円形の断面を有しており、これは、歯ブラシの剛毛フィラメントの典型的な標準寸法であり、さらに、典型的には、相対的に長い剛毛は、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方にある全長にわたって、先細になり得るものである。
【0011】
本発明の第2の態様によれば、剛毛表面を有する歯ブラシ頭部が提供され、複数の剛毛を備える毛束がこの剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの毛束は、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、相対的に長い剛毛の先細部は、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方から開始されており、剛毛フィラメントの長さ方向を横切る最小寸法が1.7〜2.4mmの範囲である毛束受け口に、前記毛束のそれぞれがセットされている。
【0012】
ここで、この寸法の範囲にあり、典型的に円形で、この範囲の直径を有する毛束受け口を使用することが、相対的に短い剛毛と相対的に長い剛毛を組み合わせて毛束にするのに有利であることが分かった。すなわち、同じ力が掛かったときに相対的に長いフィラメントは相対的に短いフィラメントよりも柔軟であることで、相対的に短い剛毛が相対的に長い剛毛を支持して有利な歯の清掃効果をもたらすことができるような充填密度が、この寸法によって可能となるためであると考えられ、特に、本発明の第1の態様の歯ブラシ頭部の毛束の場合にそうであることが分かった。
【0013】
また、歯ブラシの毛束受け口は、典型的には3.4〜3.8mmの標準深さを有しており、本発明の第1の態様の歯ブラシ頭部の毛束においては、3.6mmの毛束受け口の深さが適していることが分かっている。
【0014】
本発明の第3の態様によれば、剛毛表面を有する歯ブラシ頭部が提供され、複数の剛毛を備える毛束がこの剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの毛束は、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、相対的に長い剛毛の先細部は、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方から開始され、それぞれの毛束は、剛毛表面から延在する2〜12本の相対的に長いフィラメントを含んでおり、20〜30本の相対的に短い剛毛フィラメントと、2〜12本の相対的に長いフィラメントが剛毛表面から延在していることが好ましい。
【0015】
各毛束の剛毛フィラメントの数がこの範囲であることが、許容できる口触りをもたらし、相対的に長い剛毛を歯と歯の間に届かせる上において、有利となり得ることが分かっており、相対的に長い剛毛フィラメントが少なすぎると、使用者にとって快適と感じられず、多すぎる場合には、相対的に多い数の相対的に長いフィラメントを歯と歯の間に届かせることは容易でない。
【0016】
また、5〜7本の相対的に長いフィラメント、好ましくは26〜28本の相対的に短いフィラメントと5〜7本の相対的に長いフィラメントが、最適な効果のための適切な数であることが分かっている。
【0017】
その結果、本発明の第4の態様では、第1及び第3の態様が歯ブラシ頭部に組み合わせられ、剛毛表面を有する歯ブラシ頭部が提供され、複数の剛毛を備える毛束がこの剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの毛束は、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、相対的に長い剛毛の先細部は、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方から開始されており、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方にある相対的に長い剛毛の長さは4mmから7mmまでであり、それぞれの毛束は、剛毛表面から延在する2〜12本の相対的に長いフィラメントを含んでいるものである。
【0018】
この第4の態様において、20〜30本の相対的に短い剛毛フィラメントと、2〜12本の相対的に長いフィラメントが、剛毛表面から延在しているのが好ましい。
【0019】
また、本発明の第5の態様では、上記の態様の三つのすべてが歯ブラシに組み合わせられている。
【0020】
したがって、この第5の態様では、剛毛表面を有する歯ブラシ頭部が提供され、複数の剛毛を備える毛束がこの剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの毛束は、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、相対的に長い剛毛の先細部は、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方から開始されており、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方にある相対的に長い剛毛の長さは4mmから7mmまでであり、1.7〜2.4mmの範囲の最小寸法を有する毛束受け口に、前記毛束のそれぞれがセットされ、それぞれの毛束は、剛毛表面から延在する20〜30本の相対的に短い剛毛フィラメントと2〜12本の相対的に長いフィラメントを含んでいるものである。
【0021】
ここで、前記剛毛の毛束においては、相対的に短い剛毛フィラメントと相対的に長い剛毛フィラメントが、様々なやり方で配設されてもよく、たとえば、相対的に長い毛束は、相対的に短い剛毛フィラメントの間にランダムに配設されてもよいし、他の形態として、たとえば、相対的に長い剛毛を主にもしくは完全に含んでいる中心領域として、相対的に長い剛毛が、毛束の中央上下軸を中心に配設されてもよい。
【0022】
また、本発明の歯ブラシ頭部において、前記毛束は、その他の点では概ね従来式のパターンで剛毛表面に配設されてよい。
【0023】
しかしながら、好ましい実施の形態においては、前記毛束は、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、前記毛束の内側の房が、それぞれの長さ方向の側方で前記相対的に短い剛毛フィラメントのみからなる毛束に側面で接するようなパターンで、相対的に短い剛毛の上端部よりも上方から開始される相対的に長い剛毛の先細部が、剛毛表面上に配設されてもよい。さらに、このようなパターンでは、前記毛束の内側の房は、そのすべての側方が、前記相対的に短い剛毛フィラメントのみからなる毛束によって囲まれてもよい。
【0024】
また、本発明の歯ブラシ頭部の剛毛表面上には、たとえば、ナイロン(たとえばタイネックス(商標))などの既知の材料製の一般的なタイプのものなどからなる既知のタイプの剛毛の毛束があってもよく、たとえば既知のタイプのエラストマー要素といった歯又は歯肉の衛生のための要素が剛毛表面から延在してもよい。
【0025】
また、本発明の第6の態様は、先細の剛毛フィラメント及び先細でない剛毛フィラメントからなる、さらなる相対的な構成を提供するものである。
【0026】
本発明の第6の態様によれば、剛毛表面を有する歯ブラシ頭部が提供され、複数の剛毛を備える毛束がこの剛毛表面から剛毛方向に延在し、毛束のそれぞれが、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛を含んでおり、毛束が、複数の毛束からなる相対的に内側の房と、相対的に短い剛毛からなる複数の相対的に外側の毛束を備えているパターンで、剛毛表面上に配設されているものである。
【0027】
ここで、相対的に内側の房にある毛束のすべてが、先細になっている相対的に長い剛毛からなってもよい。
【0028】
また、複数の相対的に外側の毛束は、毛束のパターンの二つ以上の外側部に沿う、外周部の毛束として配設されてもよい。つまり、複数の相対的に外側の毛束は、たとえば、毛束のパターンの二つの幅方向に向かい合う側に沿った外側の毛束として配設されてもよく、外側の毛束は、たとえば、相対的に内側の毛束の全側部の周りを周回する毛束の環として配設されてもよい。また、歯ブラシの柄から最も遠い毛束のパターンの端部、すなわち「先端部」においては、外側の毛束の上端部は、柄から長さ方向の距離が離れるにつれて剛毛表面からの距離が増す表面(たとえば平面)を形成しており、たとえば頭部の先端部は、このような表面に上端部を有する、多角形の外側の毛束などの外側の毛束の房を有していてもよい。
【0029】
また、複数の相対的に外側の毛束は、下方から上方までの長さにわたって先細でない一様な断面の剛毛を備えることができ、複数の相対的に外側の毛束は、下方から上方までの長さにわたって一様な断面の剛毛からなる毛束から、すべてが形成されてもよい。
【0030】
さらに、各剛毛が剛毛表面からそれぞれ延在する、相対的に長い剛毛と相対的に短い剛毛との長さの差は2〜7mm、典型的には2〜4mmであってもよいし、典型的に、相対的に短い外側の毛束は9〜11mmの長さであってもよい。また、本発明のこの第5の態様の歯ブラシ頭部の剛毛フィラメントはすべて、たとえばナイロン、特にタイネックス(商標)材などのポリアミド製であってもよい。
【0031】
本発明の頭部を備えた歯ブラシの柄及び他の部分は、別に示されない限り従来式のものであってもよく、歯ブラシに使用される既知のポリプロピレン材などの従来の材料から製造されてもよい。
【0032】
そして、歯ブラシ頭部は、たとえば中間の一体式ネック部によって歯ブラシの柄に一体的に取り付けられていてもよいし、歯ブラシの柄に交換可能に取り付けることもでき、本発明の歯ブラシ頭部は、手動又は電動の歯ブラシのいずれかに設けられてもよい。
【0033】
本発明の歯ブラシ頭部は、相対的に長い剛毛の上端部が相対的に短い剛毛の上端部よりも上方にある状態で、先細でない状態の相対的に短い剛毛と相対的に長い剛毛が歯ブラシ頭部の毛束受け口の穴に挿入され、相対的に長い剛毛の上端部が、先細の形状になるように機械的に摩削される工程によって製造されるものであり、このような機械的な摩削を実施できる機械は、歯ブラシの製造技術において既知のものである。
【0034】
また、剛毛フィラメントは、すでに先細にされた形態で購入されてもよく、このような市販の先細の剛毛には、二つの主なタイプがある。
【0035】
その一つのタイプは、両端式の剛毛フィラメントが、その両端が先細にされ、一般に、中央で「U」形状に折りたたまれ、従来式の「アンカー」を使用し、剛毛表面の受け口の穴に「U」形状の折りたたまれた中央領域がセットされて、歯ブラシの剛毛表面に取り付けられるものである。本発明の歯ブラシ頭部においては、先細の剛毛フィラメントと先細でない剛毛フィラメントが、このような両端式のフィラメントからなり、従来式に「U」形状に折りたたまれ、「U」形状の屈曲部が受け口の穴に挿入されて、従来式の金属製アンカーによって中に保持される。このような構造では、「U」形状のフィラメントのそれぞれの長さが、剛毛表面から延在する二つの剛毛をもたらすものである。
【0036】
別のタイプは、単端式の剛毛フィラメントが、その一端のみが先細にされ、一般に、先細でない端部に近いところで「J」形状に折りたたまれ、従来式の「アンカー」を使用して、剛毛表面の受け口の穴の中に、「J」形状の折りたたまれた端部領域がセットされて、歯ブラシの剛毛表面に取り付けられるものである。
【0037】
また、別の手法として、本発明の歯ブラシ頭部の剛毛の毛束は、既知の「アンカー非使用」又は「インモールド成形」の工程を使用して剛毛表面に取り付けることができ、この工程においては、頭部内にセットされる剛毛の部分が射出成形用の型の中に囲まれて、頭部に剛毛フィラメントを埋めるように、頭部のプラスチック材料が型の中に注入される。
【0038】
すなわち、先細の毛束は、これらの従来式のやり方で、本発明の歯ブラシ頭部に取り付けることができる。
【0039】
また、本発明の第6の態様の歯ブラシ頭部においては、このような単端式のフィラメントが、相対的に長い毛束において好ましい剛毛密度をもたらすことから好ましい。
【0040】
ここで、本発明は、添付の図を参照して例によってのみ説明される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の歯ブラシ頭部の斜視図である。
【図2】本発明の歯ブラシ頭部の一部の断面図である。
【図3】図2のA−A線において切断した、矢印の方向に見た図2の頭部の剛毛毛束の断面図である。
【図4】本発明の別の歯ブラシ頭部の側面図である。
【図5】本発明の別の歯ブラシ頭部の側面図である。
【図6】図5の歯ブラシ頭部の剛毛表面の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1、2及び3を参照すると、剛毛表面11を有する歯ブラシ頭部10全体が示され、この剛毛表面11から、複数の剛毛フィラメントを(通常)備える毛束12が、剛毛表面と概ね直角をなす剛毛方向「B」に延在している。ここで、剛毛フィラメントは、ナイロン材料のタイネックス(商標)製であり、それぞれの毛束12の下端部は剛毛表面に隣接し、反対側の上端部は剛毛表面から離れている。
【0043】
そして、それぞれの毛束12は、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛13と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛14とからなるものであり、図2においてよりはっきりと分かるように、相対的に長い剛毛14は上端部に向かって概ね円錐形となるように先細になり、相対的に長い剛毛14の先細部は相対的に短い剛毛13の上端部よりも上方から開始されている。図2で示される、相対的に短い剛毛13の上端部よりも上方に延在する相対的に長い剛毛14の長さ「d」はおよそ6mmであり、相対的に短い剛毛13が剛毛表面から延在する長さはおよそ9mmであり、相対的に長い剛毛14が剛毛表面から延在する長さはおよそ13mmである。また、相対的に短い剛毛フィラメント13、及び相対的に短い剛毛の上端部よりも下方の長さにわたる相対的に長い剛毛フィラメント14は、歯ブラシの剛毛フィラメントの典型的な標準寸法である0.15〜0.20mm直径の円形の断面を有している。
【0044】
また、剛毛の長さ方向に対して直角をなす方向に1.7〜2.4mmの範囲の最小寸法を有するそれぞれの毛束受け口15に、毛束12のそれぞれが取り付けられ、受け口の穴15の全深さは3.6mmであり、3.3mmの深さまで円筒形であり、それより下は浅い円錐形であり、これは標準の深さ及び外形である。そして、それぞれの毛束12は「U」形状に折りたたまれた両端式の剛毛フィラメントからなり、「U」形状の屈曲部が毛束受け口15の中へ挿入され、歯ブラシの構造において従来使用される金属製の「アンカー」16によって、受け口の穴15の中に適所に固定される。その結果、この構造では、このような「U」形状に折りたたまれたそれぞれの剛毛フィラメントが、剛毛表面11から延在する2本の剛毛フィラメント13、14を形成する。
【0045】
そして、それぞれの毛束12は、剛毛表面11から延在する20〜30本の相対的に短い剛毛フィラメントと、2〜12本の相対的に長いフィラメントを含み、図1〜3で示される毛束12においては、相対的に長い剛毛14は、毛束12の中央の上下軸を中心に、たとえばランダムに配設されるか、あるいは、図3で示すように、相対的に長い剛毛14が主に中央領域に配設され、相対的に短い剛毛13からなる外側の覆いによって囲まれるように配設される。
【0046】
そして、本発明の歯ブラシ頭部10はネック部17と一体的に形成され、このネック部によって把持用の柄(図示せず)に一体的に連結されており、ネック部17と頭部10との間には、エラストマーの球体によって囲まれた薄くなったネック部17の領域からなる、既知の構造の可撓性の連接部18が備えられている。
【0047】
上記の図1から3による歯ブラシは、下記のように先細の剛毛を有さない二つの市販の歯ブラシと比較して実験的に評価された。
【0048】
[試験1:隣接歯間へのアクセス有効性(IAE)]
[方法]
この研究においては、「ドクターベストツヴィシェンザーン(Dr Best Zwischenzahn)(商標)」歯ブラシとして現在市販されている、図1から図3の歯ブラシ頭部を備えた歯ブラシ(本明細書では「試験歯ブラシ」という)と、ともに中程度の硬さの剛毛からなるオーラルBクロスアクション40(商標)歯ブラシ(本明細書では「歯ブラシA」という)及びオーラルBインディケーター35(商標)歯ブラシ(本明細書では「歯ブラシB」という)の他の二つの歯ブラシとの、三つの歯ブラシ製品が評価された。なお、すべての試験歯ブラシは、ドイツ国ビュール市のグラクソスミスクラインコンシューマヘルスケア社によって提供されたものである。ここで、試験歯ブラシ、歯ブラシA及びBの各製品群から、それぞれ六つの歯ブラシが4回試験され、すなわち、合計24回の試験がそれぞれの歯ブラシ構成において行われた。なお、歯ブラシは試験の前に67〜70°Fの温度の実験室に48時間超保管され、使用された実験室の機器は、ナイガードオストビー(Nygaard Ostby)、エドヴァルドセン(Edvardsen)及びスパイデヴォルト(Spydevold)の構成に作られた。また、歯のブラッシング技法は、垂直方向及び水平方向のブラッシングの動き、前方歯及び後方歯に似せた歯の形状、並びに250gのブラッシング重量における各歯ブラシの独立した評価を伴い、ブラッシング装置は、50mm行程の毎秒2行程で15秒磨くように設定された。そして、除去された人工歯垢の最大幅(隣接歯間へのアクセス有効性、IAE)が、ノギスを用いてcm単位で記録された。なお、同じ検査員によってすべての評価が行れ、分散分析(ANOVA)が各歯ブラシ製品の平均点に対して行われ、二標本t検定を使用して、各歯ブラシの間の有意差が識別された。
【0049】
[目的]
実験室において使用される主な方法は、歯のブラッシング手順の間に、擬似歯と擬似歯の間を貫通し、人工歯垢を除去する歯ブラシ剛毛の能力、すなわち隣接歯間へのアクセス有効性(IAE)を評価するものである。すなわち、垂直方向及び水平方向の両方のブラッシングの動きが、前方歯及び後方歯の擬似形状において評価され、次に、その結果が評価される歯ブラシ製品の全体的な有効性を判定するように組み合わされて、IAE分析評価における全体的な有効性が、臨床的な歯垢除去と相関される。この研究の目的は、IAE手順における試験歯ブラシ並びに歯ブラシA及びBの有効性を評価することであった。
【0050】
[結果]
水平方向のブラッシングによる前方形状歯及び後方形状歯における隣接歯間へのアクセスの有効性が以下の表1で示されており、試験歯ブラシの平均IAEは、歯ブラシA及びBのそれよりもかなり高い(p<0.001)。
【表1】

【0051】
垂直方向のブラッシングによる前方形状歯及び後方形状歯における隣接歯間へのアクセスの有効性が以下の表2で示されており、垂直方向のブラッシングによる前方及び後方の両方の歯形状において、試験歯ブラシの平均IAEは、歯ブラシA及びBのそれよりかなり高い(p<0.001)。
【表2】

【0052】
そして、すべてのブラッシングの動きと歯の形状を組み合わせて平均した全体的な性能が表3で示されており、試験歯ブラシの全体的なIAE平均は、歯ブラシA及びBの全体的な平均値より統計学的に高かった(p<0.001)。
【表3】

【0053】
すなわち、行われたすべてのIAE分析評価において、試験歯ブラシが、歯ブラシA及びBよりかなり優れており(p<0.001)、臨床的な隣接歯間の歯垢除去において、試験歯ブラシは、歯ブラシA及びBよりも有効であると予想される。
【0054】
[試験2:歯肉縁部の清掃性]
歯ブラシの歯肉縁部及び歯肉縁下での動作を、これらの解剖学的な領域において測定するために、二つの実験室の方法が開発された。歯肉縁部の清掃方法(GMC)は、擬似歯肉組織の接合点における人工歯垢を除去する歯ブラシ製品の能力を比較するために、擬似後方歯の上に配置された、湿った歯垢で覆われた感圧紙を用いるものであり、第2の方法である歯肉縁下へのアクセス有効性(SAE)は、後方歯形状の周囲の擬似歯肉組織の下に侵入し、湿ったブラッシング条件の下で人工歯垢を除去する歯ブラシ剛毛の能力を評価するために、人工歯垢で覆われた感圧支持体を用いるものである。そして、歯肉縁下へのアクセス有効性(SAE)として、除去された歯垢沈着物の最大深さが定義されている。
【0055】
そして、これらの研究の目的は、試験歯ブラシ、歯ブラシA及びBの、歯肉縁部の清掃性及び歯肉縁下へのアクセス有効性を評価することである。
【0056】
[方法及び材料]
この分析評価において試験される製品は、上に示された試験歯ブラシ、歯ブラシA及びBであり、それぞれの個々の分析評価において、各群から6つの製品が4回試験され、合計24の評価を得た。なお、実験室の機器は、ナイガードオストビー(Nygaard Ostby)、エドヴァルドセン(Edvardsen)及びスパイデヴォルト(Spydevold)の構成に作られ、擬似歯肉は、自己硬化性の歯科用アクリル樹脂から調製され、辺縁の解剖学的構造は、歯科教科書のガイドラインを使用して作成された。ここで、アクリル製歯肉と歯形状との間の空間は、0.2mmであり、ブラッシング技法は、水平方向のブラッシングの動き、擬似後方歯、及び掛けられたブラッシング重量500gであった。
【0057】
[歯肉縁部の清掃性]
歯のブラッシングの技法は、水平方向のブラッシングの動き、後方歯に似せた歯の形状、及び500gのブラッシング重量における各歯ブラシの独立した評価を伴い、試験される歯ブラシは、歯肉縁部の乳頭状突起と整列され、ブラッシング装置は、15mmの行程の毎秒2行程で60秒磨くように設定された。そして、歯肉縁部(GMC)の清掃性を得るために、擬似歯肉と感圧記録紙との接合点において、除去された人工歯垢沈着物の長さが記録され、1人の調査者によって3倍の拡大を用いてmm単位で測定された。そして、不等分散を仮定して、三つの群の間の統計的な有意性のためにt検定を使用して、データが分析された。
【0058】
[歯肉縁下へのアクセス]
試験される各歯ブラシは、歯肉縁部の乳頭状突起と整列され、ブラッシング装置は、15mmの行程長の毎秒2行程で30秒磨くように設定された。そして、擬似歯肉の下方及び後方形状歯の周囲に配置された人工歯垢で覆われた支持体において、除去された歯垢沈着物の最大深さ(SAE)が記録された。1人の調査者によって3倍の拡大を用いてミリメートル単位で測定された。記述統計(平均及び標準偏差)が、試験された各歯ブラシについて計算され、不等分散を仮定して、二検体t検定を使用して、平均SAEの比較が行われた。
【0059】
[結果]
以下の表4及び5で示すように、試験歯ブラシは、GMC及びSAEにおいて歯ブラシA及びBと比較して統計学的に優れている(p < 0.001)ことが分かった。
【表4】

【表5】

【0060】
[結論]
これらの実験室の研究は、本発明の歯ブラシと三つの歯ブラシ製品との、歯肉縁部における清掃有効性(GMC)及び人工歯垢除去の深さを評価するために行われ、これらの実験室の研究において、歯ブラシA及びBと比較して、「ドクターベストツヴィシェンザーン(Dr Best Zwischenzahn)(商標)」歯ブラシが、歯肉縁部の清掃性及び歯肉縁下へのアクセス有効性の領域において、かなり有効である(p<0.001)ことが分かった。
【0061】
図4、5及び6を参照すると、剛毛表面21を有する別の歯ブラシ頭部20全体が示され、その剛毛表面21から毛束22が剛毛方向「B」に(概ね)延在している。頭部20は、長さ方向に一体的に延在され、ネック領域23が頭部を把握用の柄24につないでおり、頭部20、ネック部23及び柄24は、弾性の把握パッド25を有するプラスチック材料から作製されている。なお、図4、5及び6に示される歯ブラシは、手動の歯ブラシである。
【0062】
そして、毛束22のそれぞれは、下端部から上端部に向かって先細になる相対的に長い剛毛を含んでおり、毛束22は、複数の毛束26からなる相対的に内側の房と、相対的に短い剛毛からなる複数の相対的に外側の毛束27とを備えているパターンで配設される。また、毛束26のすべてが、先細になっている相対的に長い剛毛からなり、複数の相対的に外側の毛束27は、相対的に内側の毛束26の全側部の周りに外周する毛束の環として配設され、複数の相対的に外側の毛束27のすべては、下方から上方の長さにわたって一様な断面の剛毛からなる毛束からなるものである。
【0063】
ここで、相対的に短い外側の毛束27はおよそ10mmの長さであり、相対的に長い内側の毛束26はおよそ13mmの長さであり、毛束26、27の剛毛フィラメントは、典型的にタイネックス(商標)の名称で販売され、典型的に直径0.1〜0.25mmで、ポリアミド材のナイロン製である。
【0064】
また、相対的に長い先細の剛毛フィラメント26は、単端式の先細のフィラメントである。
【0065】
図5は、歯ブラシ頭部を示しており、歯ブラシの柄24から最も遠い毛束パターンの端部、すなわち「先端部」において、柄24から長さ方向に離れるにつれて、外側の毛束28の上端部は剛毛表面21からの距離が増す平面を形成しており、これらの毛束28は、外側の毛束28からなる多角形状に配設されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛毛表面を有する歯ブラシ頭部であって、複数の剛毛を備える毛束が該剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの該毛束が、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、該相対的に長い剛毛の先細部が、該相対的に短い剛毛の該上端部よりも上方から開始されている歯ブラシ頭部において、前記相対的に短い剛毛の前記上端部よりも上方にある前記相対的に長い剛毛の長さが4mmから7mmまでであることを特徴とする歯ブラシ頭部。
【請求項2】
前記剛毛表面から延在する前記相対的に短い剛毛の長さが9±1mmであり、前記剛毛表面から延在する前記相対的に短い剛毛の長さが13±1mmであることを特徴とする、請求項1に記載の歯ブラシ頭部。
【請求項3】
剛毛表面を有する歯ブラシ頭部であって、複数の剛毛を備える毛束が該剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの該毛束が、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、該相対的に長い剛毛の先細部が、該相対的に短い剛毛の該上端部よりも上方から開始されており、前記剛毛のフィラメントの長さ方向を横切る最小寸法が1.7〜2.4mmの範囲である毛束受け口に、前記毛束のそれぞれがセットされている歯ブラシ頭部。
【請求項4】
剛毛表面を有する歯ブラシ頭部であって、複数の剛毛を備える毛束が該剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの該毛束が、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、該相対的に長い剛毛の先細部が、該相対的に短い剛毛の該上端部よりも上方から開始されており、それぞれの該毛束が、前記剛毛表面から延在する2〜12本の相対的に長いフィラメントを含んでいる歯ブラシ頭部。
【請求項5】
20〜30本の相対的に短い剛毛フィラメントと2〜12本の前記相対的に長いフィラメントが、前記剛毛表面から延在していることを特徴とする、請求項4に記載の歯ブラシ頭部。
【請求項6】
前記相対的に長いフィラメントが5〜7本であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の歯ブラシ頭部。
【請求項7】
剛毛表面を有する歯ブラシ頭部であって、複数の剛毛を備える毛束が該剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの該毛束が、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、該相対的に長い剛毛の先細部が、該相対的に短い剛毛の該上端部よりも上方から開始されている歯ブラシ頭部において、前記相対的に短い剛毛の前記上端部よりも上方にある前記相対的に長い剛毛の長さが4mmから7mmまでであり、それぞれの前記毛束が、前記剛毛表面から延在する2〜12本の相対的に長いフィラメントを含んでいることを特徴とする歯ブラシ頭部。
【請求項8】
20〜30本の相対的に短い剛毛フィラメントと2〜12本の前記相対的に長いフィラメントが、前記剛毛表面から延在していることを特徴とする、請求項7に記載の歯ブラシ頭部。
【請求項9】
剛毛表面を有する歯ブラシ頭部であって、複数の剛毛を備える毛束が該剛毛表面から剛毛方向に延在し、それぞれの該毛束が、下端部から上端部に向かって先細にならない断面を有する相対的に短い剛毛と、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛とを備え、該相対的に長い剛毛の先細部が、該相対的に短い剛毛の該上端部よりも上方から開始されており、前記相対的に短い剛毛の前記上端部よりも上方にある前記相対的に長い剛毛の長さが4mmから7mmまでであり、1.7〜2.4mmの範囲の最小寸法を有する毛束受け口に、前記毛束のそれぞれがセットされ、それぞれの該毛束が、前記剛毛表面から延在する20〜30本の相対的に短い剛毛フィラメントと2〜12本の相対的に長いフィラメントを含んでいる歯ブラシ頭部。
【請求項10】
剛毛表面を有する歯ブラシ頭部であって、複数の剛毛を備える毛束が該剛毛表面から剛毛方向に延在し、該毛束のそれぞれが、下端部から上端部に向かって先細になっている相対的に長い剛毛を含んでおり、該毛束が、複数の該毛束からなる相対的に内側の房と相対的に短い剛毛からなる複数の相対的に外側の毛束を備えているパターンで、該剛毛表面上に配設されている歯ブラシ頭部。
【請求項11】
前記相対的に内側の房にある前記毛束のすべてが、先細になっている前記相対的に長い剛毛からなることを特徴とする、請求項10に記載の歯ブラシ頭部。
【請求項12】
前記複数の相対的に外側の毛束が、毛束の前記パターンの二つ以上の外側部に沿う、外周部の毛束として配設されていることを特徴とする、請求項10又は11に記載の歯ブラシ頭部。
【請求項13】
前記複数の相対的に外側の毛束が、前記相対的に内側の毛束の全側部の周りを周回する毛束の環として配設されていることを特徴とする、請求項12に記載の歯ブラシ頭部。
【請求項14】
前記剛毛表面からそれぞれ延在する、前記相対的に長い剛毛と前記相対的に短い剛毛の長さの差が2〜7mmであることを特徴とする、請求項10から13のいずれか一項に記載の歯ブラシ頭部。
【請求項15】
前記剛毛表面からそれぞれ延在する、前記相対的に長い剛毛と前記相対的に短い剛毛の長さの差が2〜4mmであることを特徴とする、請求項14に記載の歯ブラシ頭部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−531181(P2010−531181A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513924(P2010−513924)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際出願番号】PCT/EP2008/058213
【国際公開番号】WO2009/000903
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(501390806)グラクソスミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト (20)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline Consumer Healthcare GmbH & Co. KG
【Fターム(参考)】