説明

長持ちする花束の作成方法

【課題】切り花(生花)を含む花材からなる花束を長持ちさせるための方法、言い換えると長持ちする花束の作成方法を提供する。
【解決手段】下記の工程で花束を作成する:(1)花束の略中心部に配置する1本または数本の花材の茎部の周囲を、その切口から全長の3/4以上まで保水部材で被覆する工程、(2)上記被覆した花材の周囲に切り花を配置し、花束の形に整えながら紐状物で巻き付ける工程、(3)上記で作成した花材集合物の茎部の周囲を、切口から全長の2/3以上まで保水部材で被覆し、その外周囲を紐状物で巻きつける工程、(4)上記で得られた花材集合物をラッピングして花束とする工程。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切り花(生花)を含む花材からなる花束を長持ちさせるための方法、言い換えると、長持ちする花束の作成方法、または花瓶等の花器がなくても花束を数日間長持ちさせる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の花束は、切り花(生花)等の花材を複数本組み合わせて所望の形状に整えた後、その形が崩れないように一箇所または数箇所で強く結束して作成される。このため、水の吸い上げが悪く、長持ちせずに1日で萎れてしまうことが多かった。この場合、長持ちさせるために結束を解いて花器に挿し直す必要があるが、花器がない場合も多く、また一旦結束を解くと花束の形が崩れ、花束の形をそのままに残したいという希望を叶えることは難しかった。
【0003】
花束の形を維持しながら、切り花(生花)を長持ちさせるために、切り口に水を沁み込ませた綿やスポンジ等を巻いて、さらに水が滴り落ちないようにアルミホイル等で包んだりしたりといった工夫もされているが、結束部からの上への水吸い上げを改善することはできず、さらなる工夫が求められている。
【0004】
なお、従来の切り花の長持ち方法としては、特許文献1〜5を挙げることができるが、いずれも本発明が対象とする花束を長持ちする方法としては相応しくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−219984号公報
【特許文献2】特開2004−115022号公報
【特許文献3】特開平5−132089号公報
【特許文献4】特開平8−207976号公報
【特許文献5】特開2008−30782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、切り花を含む花材からなる花束を長持ちさせる方法、言い換えると長持ちする花束の作成方法、または花瓶等の花器がなくても花束を数日間長持ちさせる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解消すべく鋭意検討をしたところ、花束の作成に使用する切り花の茎部を、その切断部から花首方向に向けて少なくとも3/4までを、水を保持した保水部材で被覆し、さらに被覆部を糸または紐状物でスパイラル状に巻き付けることで花束を長持ちさせることができることを見出し、かかる方法で作成された花束は、自宅でラッピングを解くことなく、綺麗に整形された花束の状態のまま、花瓶等の花器に挿してもまた挿さずとも、長く観賞することができることを確認し、本発明を完成するにいたった。
【0008】
具体的には、本発明は下記の構成を有する:
長持ちする花束の作成方法および当該方法で作成された花束
(I-1)下記(1)〜(4)の工程を有する、切り花を含む花材からなる花束の作成方法:
【0009】
(1)花束の略中心部に配置する1本または数本の花材の茎部の周囲を、その切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材で被覆する工程、
(2)上記被覆した花材の周囲にさらに花材を配置し、花束の所望の形に整えながら糸または紐状物で巻き付ける工程、
(3)上記工程において紐状物で巻き付けて作成した花材集合物の茎部の周囲を、その切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材で被覆し、その外周囲を糸または紐状物で巻きつける工程、
(4)上記工程で得られた花材集合物をラッピングして花束とする工程。
(I-2)上記(2)の工程で、保水部材で被覆した花材の周囲にさらに配置する花材が、その茎部の周囲をその切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材で被覆されてなるものである、(I-1)に記載する花束の作成方法。
【0010】
(I-3)下記(i)〜(iii)の工程を有する、切り花を含む花材からなる花束の作成方法:
(i)1本または数本の花材の茎部の周囲を、その切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材で被覆する工程、
(ii)上記工程で作成した、保水部材で被覆した2以上の花材集合物を、花束の所望の形に配置し整えながら糸または紐状物で巻き付ける工程、
(iii)上記工程で得られた花材集合物ラッピングして花束とする工程。
(I-4)保水部材としてあらかじめ水を保持した部材を用いるか、または(4)
若しくは(iii)の工程前に保水部材に水を供給する工程を有する、(I-1)乃至(I-3)のいずれかに記載する花束の作成方法。
(I-5)(I-1)乃至(I-4)のいずれかに記載する作成方法で作成された花束。
なお、上記花束の作成方法は、花束の生花を長持ちさせる方法、または花束の生花を水を張った花器に入れない状態で長持ちさせる方法と言い換えることもできる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の方法によれば、通常1日程度で萎れてしまう花束の生花を、花束の状態でそれよりも長く、好ましくは4日以上、より好ましくは1週間以上萎れさせないで長持ちさせることができる。
また本発明の方法により、切り花(生花)を長持ちさせるために、従来花器や吸水性スポンジを必要とするアレンジメントを用いていた場面にも、花束を用いることができるようになり、その結果、花器や吸水性スポンジのコストが削減できるとともに、ゴミ減量化による社会貢献をすることができる。また花束は、アレンジメントに比べて軽量であるため、持ち運びに適している。
【0012】
すなわち、本発明によれば、軽くて持ち運びに適した花束のメリットと、挿し直す必要なく生花が長持ちするアレンジメントのメリットとの両方を備えた、新しい生花のプレゼンテーション(デコレーション)の形を提供することができ、その結果、生花が用いられる場面の広汎化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来の花束の作成方法を示す概略図である。
【図2】請求項1に記載する本発明の花束の作成方法を示す概略図である。
【図3】請求項3に記載する本発明の花束の作成方法を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明を説明する。なお、図面は本発明を説明するための一実施形態の例示であって、かかる形態になんら拘束されるものではない。
本発明において花束とは、生花(切り花)を含む花材の集合物であり、ブーケ(プレゼンテーションブーケ、ハンドタイドブーケ、ブライダルブーケ、ウエディングブーケ)をも包含する意味で用いられる。なお、一般に花材とは、生け花や花束に用いる材料であり、松や梅や桜などの木本類などの木物、草本や草花などの草物、葉を観賞する草木などの葉物、及びドライフラワーや金属や合成樹脂などの無機物が含まれる。本発明において「生花(切り花)」とは、上記花材のうち、少なくとも花芽や花を有する木物や草物を意味する。従って、本発明において「生花(切り花)を含む花材」(単に「花材」ともいう)とは、少なくとも1本の生花(木物や草物)を含むものであり、この限りにおいて、他の花材(葉物、無機物)を含むことを制限するものではない。
【0015】
図1は、従来の花束の作成方法を示す概略図である。花材(1)を複数本組み合わせて所望の形状に整えた後(図1(A))、その形が崩れないように糸または紐状物(2)で一箇所または数箇所で強く結束する(図1(B))。次いで、茎部を必要に応じて保水部材(4)で被覆した後、その被覆部が隠れるようにラッピング部材(5)で包装して作成される(図1(C))。この従来の方法では、茎部の一箇所又は数カ所を強く結束するため(3)、たとえ茎部を保水部材で被覆した場合であっても水の吸い上げが悪く、長持ちせずに1日程度で萎れてしまう。
【0016】
図2は、本発明における花束の作成方法の一例を示す概略図である。
まず、花束の略中心部に配置する1本または数本の花材(1)の茎部の周囲を、その切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材(4)で被覆する(第1工程、図2(A)参照)。なお、「略中心部に配置する1本または数本の花材」とは、最初に軸とする花材を決め、その周囲に順次花材を配置して束ねていくという花束の作成において、最初の軸となる花を意味するものである。その後の花束の作成や整形の作業において、花束の中心部からずれてしまう場合もあり、常に「中心部」に位置することに限定されるものではない。
【0017】
ここで使用する保水部材は、水を保持する能力を有するシート状のものであればよく、たとえばティッシュ、不織布、シート状の脱脂綿、ガーゼなどのシート状の繊維などを挙げることができる。経済性や廃棄のことを考えると好ましくティッシュである。かかる保水部材を用いて、花材の茎部の周囲を、その切口を覆いながら茎部全長の少なくとも3/4、好ましくは少なくとも4/5、より好ましくは花首の近くまで被覆する。
【0018】
なお、保水部材は茎部を被覆する際にあらかじめ水を含浸保持させておいたものを用いてもよいが、被覆後、糸または紐状物で巻き付ける前に水を含浸させてもよいし、また糸または紐状物で巻き付けた後に水を含浸させてもよい。好ましくは保水部材で被覆した後、糸または紐状物で巻き付ける前後に水を含浸保持させる方法である。
また、保水に使用する水に、切花延命剤、酢、漂白剤、塩、砂糖等の糖類を少量配合していてもよい。ちなみに、花束に使用する花材は、花束に使用する前に予め水揚げをしておくことが好ましい。
【0019】
当該第1工程における保水部材(4)での被覆は、花束の略中心部に配置する1本の切り花(1)を対象としてもよいし(図2(A)参照)、花束の略中心部に配置する
切り花(1)を数本、具体的には2〜3本程度をまとめて(これを1束として)対象とすることもできる(図3(A)参照)。保水部材(4)で被覆した後、糸または紐状のもの(2)で被覆部を巻きつけて保水部材(4)を切り花(1)の茎部に固定する処理を施してもよい(図2(A)及び図3(A)参照)。このとき、糸または紐状物(2)は、保水部材で被覆した茎部(被覆部)の全体をスパイラル状に巻き付けることが好ましい。
【0020】
本発明において使用する糸や紐状物は、茎部の被覆部に巻きつけて保水部材を切り花の茎部に固定する役目を果たすことができるものであればよいが、好ましくは水浸透性があり、水を含浸するとともに水を放出することができる素材からなるものである。かかるものとして、たとえば木綿糸、タコ糸、セルロース等の親水性繊維からなる紐等が該当する。
【0021】
次いで、上記第1工程において保水部材(4)で被覆した花材の周囲に、さらに花材(1)を配置し、花束の所望の形に整えながら糸または紐状のもの(2)で巻きつけて固定する(第2工程、図2(B)参照)。花材の配置は、花の種類や花束の形に応じて適宜設定することができる。菊やバラやカーネーションなどのように花首が円形状の花材の場合は、中心軸の花材の周囲に茎部をクロスしながら配置することができる。また胡蝶蘭や藤などのように花枝が垂れた状態の花材の場合は、中心軸の花材の周囲に茎部を平行にしながら配置することができる。
【0022】
ここで、保水部材(4)で被覆した花材(以下、これを単に「被覆花材」ともいう)の周囲に配置する花材(1)は、花材そのもの、すなわち茎部を保水部材で被覆していないものであってもよい(図2(B)参照 )。この場合、花束の略中心部に配置する被覆花材の保水部材に、その茎部全長の1/2以上、好ましくは2/3以上、より好ましくは3/4以上が接触するように配置し、固定することが好ましい(図2(B)参照)。糸または紐状物(2)をスパイラル状に巻き付けることによって、被覆花材の保水部材(4)に花材をより接触した形で固定させることができる。
【0023】
花束の略中心部に配置する被覆花材の保水部材に、茎部全長の1/2以上、好ましくは2/3以上、より好ましくは3/4以上が接触しない場合は、当該接触しない花材は、花束の略中心部に配置する被覆花材と同様に、その茎部の周囲をその切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4、より好ましくは少なくとも4/5まで保水部材で被覆したうえで、花束の略中心部に配置する被覆花材に固定することが好ましい。
【0024】
次いで、上記第2工程において糸または紐状物(2)で巻きつけて、形状を整えた切り花集合物の茎部の周囲を、さらにその切口から茎部全長の3/4以上(好ましくは4/5以上)までを保水部材(4)で被覆し、その外周囲を糸または紐状物(2)で巻きつける(第3工程、図2(B)〜(C))。花材の茎部のより多くの領域に保水部材を接触させるために、糸または紐状物はスパイラル状に巻き付けることが好ましい。
【0025】
ここで使用する保水部材も前述するように水を保持する能力を有するシート状のものであればよく、たとえばティッシュ、不織布、シート状の脱脂綿、ガーゼなどのシート状の繊維などを挙げることができるが、好ましくはティッシュである。また水を保持する能力を有するシート状物であって片面に防水処理が施されているものであってもよい。この場合、防水処理面が外側になるように被覆することで、保水部材からの水の蒸発や水漏れを防止することができる。かかる保水部材を用いて、花材集合物の茎部の周囲を、その切口を覆いながら茎部全長の3/4以上、好ましくは4/5以上まで被覆する。
【0026】
なお、図3に示すように、1本または数本、具体的には2〜3本程度の花材(1)をまとめて、その周囲を、切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材(4)で被覆した後(第i工程)、必要に応じてその外周を糸または紐状物(2)で被覆部を巻きつけて保水部材を切り花の茎部に固定したものを複数作成し(図3(A)参照)、これらを所望の形に配置して形を整えながら、その外周を糸または紐状物(2)で巻きつけて(第ii工程、図3(B)〜(C))、所望の形に整形した花材の集合物を作成することもできる。
【0027】
次いで最終工程として、上記第3工程または第ii工程で得られた花材集合物をラッピング部材(5)で包装(ラッピング)して花束を作成する(第4工程、第iii工程)。
ラッピングに使用するラッピング部材(ラッピングシート)の素材は防水性のあるものであればよく、その材質、形状、数量、大きさについても、花束の大きさやデザイン(意匠)に応じて適宜選択することができる。この場合、被覆処理を施した花材の茎部が隠れるように、少なくともその該当部は不透明な素材を用いるか、模様・図形・文字・記号・飾り文字のうち1つ以上を印刷することで、それが見えないように処理されたものであることが好ましい。また、ラッピング部材を複数枚組み合わせて使用して、被覆処理を施した花材の茎部が隠れるようにラッピングしてもよい。
【0028】
このようにして花束を作成することで、花束の形状をそのままに長持ちさせることができる。また、かかる花束を解かずその上からそのまま水を挿して保水部材に水を含浸させることで、生花の茎部全体が水と接触する状態になり、その結果、花材が花首まで水を吸い上げやすくなり、生花の寿命を長らえることができる。
【実施例】
【0029】
以下、本発明の方法で作成した花束の長持ち効果を、実験例を用いて示す。但し、本発明はかかる実施例によって制限されるものではない。
実験例1
ブルーレース(紫)、シンビジュウム(ピンク)、マトリカリア(白)、スプレーバラ(ピンク)、ピットスポルム(緑)及びスプレーカーネーション(赤)の切り花からなる花束を従来法と本発明法の2つの方法で作成した。
【0030】
具体的には、従来法による花束は、上記切り花(生花)を複数本組み合わせて所望の花束の形状に整えた後、その形が崩れないように木綿糸を用いて一箇所で強く結束し、次いで茎部を切口から茎部全長の3/4程度までティッシュで覆うように包み、水に一旦浸漬してティッシュを水で湿潤させた後、花の状態がわかるように透明のセロハン(ラッピングシート)で包装(ラッピング)して作成した(図1参照)。本発明法による花束は、まず花束の略中心部に配置するスプレーカーネーションの茎部の周囲を、その切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4までティッシュで覆うように包み、当該被覆部の全体に木綿糸をスパイラル状に巻きつけて茎部に固定した。これを花束の軸として、水に一旦浸漬させてティッシュを水で湿潤させた後、その周囲にブルーレース、シンビジュウム、マトリカリア、スプレーバラ、ピットスポルムを、濡れティッシュに密着するように配置し、さらに上記と同様に木綿糸をスパイラル状に巻きつけて固定した(図2(A)及び(B))。次いで、その周囲を、再び切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4までティッシュで覆うように包み、当該被覆部の全体に木綿糸をスパイラル状に巻きつけて茎部に固定した。これを水に一旦浸漬してティッシュを水で湿潤させた後、花の状態がわかるように透明のセロハン(ラッピングシート)で包装(ラッピング)して作成した(図2(C)参照)。
【0031】
これら2つの方法で作成した花束を一つの花入れの中に同時に入れ、9日間に亘り経時的に花の状態を観察した。なお、経時観察中、1日1回または2日1回、従来法による花束と本発明法による花束の両方に同時に同量の水を、花束の上から茎部の保持部材に浸透するように水差しにて注入した。
結果を表にまとめる。
【表1】

以上の結果で示すように、従来法では花束作成から2日目で既に萎れだし、花束の美しさが損なわれたのに対して、本発明法で作成した花束は、3日を越えても殆ど変化がなく、花の種類にもよるが、1週間以上も亘って花束の美しさが維持されることが確認された。
【符号の説明】
【0032】
1.花材(生花、切り花)
2.糸または紐状物
3.結束部
4.保水部材
5.ラッピング部材(シート)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(1)〜(4)の工程を有する、切り花を含む花材からなる花束の作成方法:
(1)花束の略中心部に配置する1本または数本の花材の茎部の周囲を、その切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材で被覆する工程、
(2)上記被覆した切り花の周囲にさらに花材を配置し、花束の所望の形に整えながら糸または紐状物で巻き付ける工程、
(3)上記工程において紐状物で巻き付けて作成した花材集合物の茎部の周囲を、その切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材で被覆し、その外周囲を糸または紐状物で巻き付ける工程、
(4)上記工程で得られた花材集合物をラッピングして花束とする工程。
【請求項2】
上記(2)の工程で、保水部材で被覆した花材の周囲にさらに配置する花材が、その茎部の周囲をその切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4以上まで保水部材で被覆されてなるものである、請求項1に記載する花束の作成方法。
【請求項3】
下記(i)〜(iii)の工程を有する、切り花を含む花材からなる花束の作成方法:
(i)1本または数本の花材の茎部の周囲を、その切口から花首方向に茎部全長の少なくとも3/4まで保水部材で被覆する工程、
(ii)上記工程で作成した、保水部材で被覆した2以上の花材集合物を、花束の所望の形に配置し整えながら糸または紐状物で巻き付ける工程、
(iii)上記工程で得られた花材集合物をラッピングして花束とする工程。
【請求項4】
保水部材としてあらかじめ水を保持した部材を用いるか、または(4)若しくは(iii)の工程前に保水部材に水を供給する工程を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載する花束の作成方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載する作成方法で作成された花束。
【請求項6】
花束の生花を長持ちさせる方法である、請求項1乃至4のいずれかに記載する花束の作成方法。
【請求項7】
花束の生花を、水を張った花器に入れない状態で長持ちさせる方法である、請求項6に記載する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−162230(P2011−162230A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26609(P2010−26609)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【特許番号】特許第4643750号(P4643750)
【特許公報発行日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(309013439)
【Fターム(参考)】