閉止栓の取付構造
【課題】自動車などに搭載されるエンジンにおける開口において、閉止栓を損傷させることなく確実に開口に取り付けることができる閉止栓の取付構造を提供する。
【解決手段】第１の部材と第２の部材とが合わさる合わせ面において両部材に架かって形成される開口にほぼ円柱形状の閉止栓を取り付ける閉止栓の取付構造であって、開口が、第１の部材に設ける第１開口部と第２の部材に設ける第２開口部とで構成され、開口の軸線が、第１開口部に位置し、第２開口部の内径が、第１開口部の内径より大きい。
【解決手段】第１の部材と第２の部材とが合わさる合わせ面において両部材に架かって形成される開口にほぼ円柱形状の閉止栓を取り付ける閉止栓の取付構造であって、開口が、第１の部材に設ける第１開口部と第２の部材に設ける第２開口部とで構成され、開口の軸線が、第１開口部に位置し、第２開口部の内径が、第１開口部の内径より大きい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、貫通孔や凹部といった開口を閉止するための閉止栓を開口に取り付ける閉止栓の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、開口に挿入することにより、防水や防音を目的とした閉止栓が、種々提案されている(例えば、特許文献１参照)。
【０００３】
このような閉止栓は、例えば近年生産されている自動車の内部構造においても、特に防音を目的として、用いられている。つまりアイドリングストップ機能を搭載した自動車の場合、エンジンを始動させるためのクランキングが運転中に以前に増して行なわれるようになっている。そこで近年では、エンジンのシリンダブロックに取り付けたオイルパンやギヤケースに設けられた開口を、閉止栓により閉止することが考えられている。これにより、クランキング音が外部や運転席にまで漏れないようにするためである。
【０００４】
しかしながら上記特許文献１に記載したような閉止栓を含めこれまでの閉止栓では、主に素材の弾性や可撓性そのものを利用して組み付け易いように形成されるとともに、開口からの抜け止めを含む保持機能に到っても、専ら素材の弾性や可撓性、若しくは素材表面の摩擦のみによって行うものとなっていた。そうなると、自動車のエンジン近傍に閉止栓を用いる場合には特に、エンジン自体の振動や走行中の振動等が顕著であるため、閉止栓自体には特に前記保持機能が強く求められるところ、素材の弾性や可撓性等により保持機能を高めれば、組み付けが行い難くなったり、閉止栓自体の荷重も増大しまったりしてしまうという事が懸念されている。
【０００５】
ところで、上述したエンジンにおける開口にあって、二つの部材例えばギアケースとオイルパンとの面一状態に合わされる部分の合わせ面に開口が形成される場合、その合わせ面に開口の中心が来るように開口を作ることが一般的である。しかしながら、このようにして開口を作った場合に、組み付け誤差により開口部にずれが生じると、開口の合わせ面側に角ができる。このように角ができると、その角に閉止栓が接触し、閉止栓が損傷することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開２０１０‐２７２３５１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
そこで本発明は以上の点に着目し、閉止栓を損傷させることなく確実に開口に取り付けることができる閉止栓の取付構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
すなわち、本発明の閉止栓の取付構造は、第１の部材と第２の部材とが合わさる合わせ面において両部材に架かって形成される開口にほぼ円柱形状の閉止栓を取り付ける閉止栓の取付構造であって、開口が、第１の部材に設ける第１開口部と第２の部材に設ける第２開口部とで構成され、開口の軸線が、第１開口部に位置し、第２開口部の内径が、第１開口部の内径より大きいことを特徴とする。
【０００９】
このような構成によれば、第１の部材と第２の部材とが合わさる合わせ面に取付誤差（合わせ誤差）が生じた場合でも、開口の軸線が第１開口部に位置するので、第１開口部の縁に開口の内側に向かう角があっても閉止栓に接触することがない。従って、閉止栓を損傷することがない。このことは、角が生じていても加工によりその角を削除する必要がない。よって、製造コストの上昇を抑えることができる。
【発明の効果】
【００１０】
本発明は、以上説明したような構成であり、第１の部材と第２の部材とを組み立てるに際して、それぞれの開口部に取付誤差が生じた場合であっても、閉鎖線を損傷することなく開口に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の実施形態の全体構成を示す平面図。
【図２】同実施形態のオイルパンの合わせ面を正面にした図。
【図３】同実施形態の開口の平面図。
【図４】同実施形態における閉止栓の正面図。
【図５】同実施形態における閉止栓の断面図。
【図６】同実施形態における閉止栓の作用説明図。
【図７】同実施形態における閉止栓の作用説明図。
【図８】図７における要部を拡大して示す図。
【図９】本発明の他の実施形態の図３相当図。
【図１０】本発明の実施形態における閉止栓の変形例に係る作用説明図。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【００１３】
本実施形態は、図１に示すように、エンジンを構成している第１の部材であるギヤケースｇと第２の部材であるオイルパンｐとを接合している箇所において実施するものである。なお同図においては、エンジンを構成するシリンダブロック等の他の構成部品やギヤケースｇに組付けられる構成部品については、便宜上省略しており、オイルパンｐとギヤケースｇとのみを示している。
【００１４】
ギヤケースｇとオイルパンｐとを接合する構造において、その接合部分には、オイルパンｐと図示しないシリンダブロックとを接合するボルトｂ（図２）を締めるための工具が挿入できる開口ｋを二カ所に設けている。開口ｋは、作業の後、ほぼ円柱形状の閉止栓１により閉鎖される。
【００１５】
開口ｋは、図３に示すように、ギヤケースｇに設ける第１開口部ｋ１とオイルパンｐに設ける第２開口部ｋ２とで構成される。第１開口部ｋ１は、ギヤケースｇの合わせ面ｇ１から内側に偏倚した位置に、軸線ａ１が配置される形状をしている。すなわち、第１開口部ｋ１は、軸線ａ１の位置を中心とする円弧部ｋ１２と、その円弧部ｋ１２から合わせ面ｇ１まで延びる直線部ｋ１３とにより形状が作られている。円弧部ｋ１２の直径は、開口ｋを閉塞する閉止栓１の外形寸法に対応して、具体的には、閉止栓ｋの第１爪部２２の外径にほぼ等しく設定する。このような形状により、第１開口部ｋ１の内径、言い換えれば第１開口部ｋ１の合わせ面位置における幅方向の内法は、円弧部ｋ１２の直径に等しい。両直線部ｋ１３が合わせ面ｇ１に対してほぼ直角に交差する位置で角ｋ１４が形成される。
【００１６】
このような第１開口部ｋ１に対して、第２開口部ｋ２は、オイルパンｐをギヤケースｇに接合すると、第１開口部ｋ１とで内周の閉じた貫通孔となる。第２開口部ｋ２は、第１開口部ｋ１の円弧部ｋ２より大なる直径の円弧からなる。そして、その円弧の中心は、オイルパンｐの合わせ面ｐ１より外側、言い換えればギヤケースｇ側にある。これにより、第２開口部ｋ２の内径つまり合わせ面位置における幅方向の内法は、第１開口部ｋ１のそれより大きいものとなる。この第２開口部ｋ２の合わせ面ｐ１と交差する部位（以下、面取り部と称す）ｋ２２は、面取りがしてある。面取りは、鋳造時に型により行うものである。面取りは、切削により行うものであってもよい。
【００１７】
この第２開口部ｋ２の奥行きは、第１開口部ｋ１の奥行きに比較して小さくしてある。第２開口部ｋ２の奥行きは、第１開口部ｋ１において、軸線ａ１の位置を第１開口部ｋ１の奥行き方向のどの位置に設定するかにより変わる。つまり、第２開口部ｋ２の奥行きは、第１開口部ｋ１と突き合わされて開口ｋを形成した際に、第１開口部ｋ１の軸線ａ１の位置から第１開口部ｋ１の円弧部ｋ１２の半径とほぼ同一となる。このような奥行きの設定により、開口ｋの内法、言い換えれば見かけ上の直径は円弧部の直径とほぼ等しくなる。
【００１８】
このような構成において、ギヤケースｇとオイルパンｐとを接合すると、第１開口部ｋ１と第２開口部ｋ２とにより、ギヤケースｇとオイルパンｐとの合わせ面に、ギヤケースｇとオイルパンｐとに架かって開口ｋが形成される。この場合に、ギヤケースｇとオイルパンｐとの組み付け状態の如何に関わらず、言い換えれば仮に若干の誤差が生じても、開口ｋ内には第１開口部ｋ１の角ｋ１４が露出する。しかしながら、第１開口部ｋ１側に存在する角ｋ１４は、開口ｋの軸線ａ１が第１開口部ｋ１内に位置するため、閉止栓１に対しては、角ｋ１４は存在しないものとみなすことができる。
【００１９】
閉止栓１は、開口ｋの軸線が第１開口部ｋ１の内部位置に位置するので、その軸線ａ１に合わせて挿入される。この場合に、第１開口部ｋ１の角ｋ１４が露出していても、開口ｋの軸線ａ１が第１開口部ｋ１内に位置しているために、閉止栓１は第１開口部ｋ１の角ｋ１４に接触することがない。従って、閉止栓１は、角ｋ１４により損傷を被ることなく確実に開口ｋ内に挿入することができる。また、第２開口部ｋ２に面取り部ｋ２２を形成することで、開口ｋを小さくすることができるため、ギヤケースｇ側からの音の漏洩を小さくすることができる。
【００２０】
この実施形態に適用が可能な閉止栓１について説明する。
【００２１】
図４に示すように、オイルパンｐにおけるギヤケースｇ側に設けられたボルト孔ｂは、接合面ｐ１、ｇ１の下端部分に覆われるように位置付けられている。そこで開口ｋを設けておくことより、ギヤケースｇ及びオイルパンｐに干渉されずにボルト孔ｂの位置でシリンダブロックとオイルパンｐとを強固に締結することができる。
【００２２】
開口ｋを利用してボルトを締め付けた後、閉止栓１によって開口ｋを塞ぐことにより、エンジンの動作音、特にフライホイール近傍にて起こるクランキング音が外方に漏れることを有効に回避している。その結果、アイドリングストップからの再始動時を含むクランキング音が運転者等の自動車の乗員にとって気になり難いものとなっている。
【００２３】
閉止栓１は、例えばゴム製の一体成形により形成されたものであり、ゴムの厚みが部分的にそれぞれ異なることにより、組付け・抜き取り作業時に弾性変形し易い部位と、弾性変形を起こし難い部位とを有している。この閉止栓１は、開口ｋを外側から塞ぎ得る頭部３と、この頭部３から延出し開口ｋに挿入される挿入軸２を有している。
【００２４】
頭部３は、平面視円形状をなし、開口ｋに取り付けたときに表出する面を組付け時に手指等で押圧される被押圧面３１と、そしてこの被押圧面３１の裏側の外周部分を、被押圧面３１が押圧された時に開口ｋの縁部に当接することにより閉止栓１を挿入端の位置へ位置決めするための当接面３２とを有している。
【００２５】
挿入軸２は、図４及び図５に示すように、当接面３２の内側から所定の径２１ａにて円筒状に突出して設けられた軸本体２１と、この軸本体２１の外側に突出する第１爪部２２、第２爪部２３及び補助爪部２４とで構成される。軸本体２１の外径２１ａは、開口径ｋａ、言い換えれば第１開口部ｋ１の円弧部ｋ１２の直径よりも小さく設定されている。具体的には、第１爪部２２の突出寸法だけ小さく設定されている。また軸本体２１の内側には、先端部分から基端付近に亘って円柱状にくり抜かれた空洞部２５が形成されている。この空洞部２５はいわゆる「肉盗み」として作用するものである。すなわち、この空洞部２５により閉止栓１自体の軽量化が有効に図られるとともに、軸本体２１自体の適度な弾性変形が許容され得るものとなっている。
【００２６】
軸本体２１には、その外側に先端から、第１爪部２２、第２爪部２３、そして補助爪部２４をこの順にそれぞれ突出して設けられる。
【００２７】
第１爪部２２は、軸本体２１の先端において外側に開口ｋに接し得る位置まで突出している。つまり第１爪部２２の径２２ａは、開口径ｋａに略等しい。この第１爪部２２はその突出寸法に対して厚み寸法を対応させることにより、通常の組付け動作では撓み変形を起こし難く調整されている。
【００２８】
第２爪部２３は、第１爪部２２の基端側に隣接する箇所に設けられている。この第２爪部２３の径２３ａは、外縁が開口径ｋａよりも大きくように設定されている。そして第２爪部２３の突出位置は第１爪部２２に対し、第２爪部２３の突出寸法よりも小さい寸法、具体的には突出寸法の半分程度の距離に設定されている。これにより、第２爪部２３の先端２７が挿入軸２の先端側に撓んだ際には、第１爪部２２の先端２６に外側から重層し得るようになっている。他方、第２爪部２３は基端側に隣接する補助爪部２４に対して突出寸法に近い寸法で離間しているため、第２爪部２３は基端側へ撓む際には開口ｋ内部に好適に収容され得る。
【００２９】
補助爪部２４は、第２爪部２３からは上述したような所定間隔隔てられて３つ設けられている。また、本実施形態ではこれら補助爪部２４の形状・寸法は、ともに第２爪部２３のそれと略同じに設定されている。そして補助爪部２４同士の距離は、互いに突出寸法に近い寸法で離間するように設定されている。これにより、これら補助爪部２４は開口ｋ内では適度に撓むことにより開口ｋに隙間無く接し、有効に防水・防音の効果を果たし得るとともに、挿入動作、抜き取り動作時には互いの補助爪部２４にも第２爪部２３にも干渉しないように設定されている。そのため、これら補助爪部２４は開口ｋ内への好適な位置決めに寄与するとともに特にスムーズな閉止栓１の挿入動作に寄与し得るものとなっている。
【００３０】
続いて、図６乃至図８を参照しながら、閉止栓１の組付け時、抜き取り動作時において起こる作用について説明する。
【００３１】
図６は、開口ｋ内へ閉止栓１を挿入していく様子を図示している。同図に示すように、第１爪部２２は開口ｋに殆ど干渉せずに開口ｋ内に挿入されるとともに、第２爪部２３及び補助爪部２４は基端側へそれぞれ撓むことにより、速やかに開口ｋ内へ挿入される。従って、第２つ目部２３及び補助爪２４が角ｋ１４により損なわれることはない。
【００３２】
図７は、閉止栓１を開口ｋへ位置決めした状態から、引き抜き動作を行なった際の様子を図示している。図８は、図７の要部拡大図である。同図に示すように、開口ｋを一端通過した第１爪部２２及び第２爪部２３が再び開口ｋ内へ引き戻されると、先端側へ撓んだ第２爪部２３の先端２７が第１爪部２２の先端２６へ外側から重層する。このとき、重層箇所の挿入軸２自体の径ｘが開口径ｋａを上回る。そうなると、第２爪部２３及び第１爪部２２は開口ｋ内へ再び侵入することが禁止された状態となる。その結果、上記実施形態同様この閉止栓１は開口ｋに対して安定して位置決めされ得るものとなっている。なお、作業者により、軸本体２１自体が撓み変形を起こすまでの過度の外力が掛れば、閉止栓１が開口ｋから引き抜かれることは言うまでもない。
【００３３】
このように、係る閉止栓１は、閉止栓１を引き抜こうとする動作の際には第２爪部２３が第１爪部２２に重層するように動作することにより、重層箇所の径ｘが開口径ｋａよりも大きくなるので、閉止栓１の引き抜きが禁止される。その結果、組付け時には第２爪部２３及び補助爪部２４の弾性変形により組付け作業が行い易く、且つ、抜け難いものとなっている。つまり、エンジンの動作による振動や自動車走行時の衝撃等によっても開口ｋから外れ難い閉止栓１となっている。
【００３４】
特に、爪部として、第１爪部２２、第２爪部２３そして補助爪部２４で計５つの爪部を設けるとともに、最も先端に設けた爪部を第１爪部２２とすることにより、閉止栓１の開口ｋへのスムーズな挿入に寄与し得るものとなっている。勿論、組付け時には３つの補助爪部２４が開口ｋに係り合うことによる優れた位置決め効果も奏するものとなっている。
【００３５】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
【００３６】
第２開口部ｋ２は、上記実施形態に示した角部を面取りした形状ではなく、図９に示すように、ギヤケースｇとオイルパンｐとを誤差なく接合する場合において、その角部ｋ２３が第１開口部ｋ１の外側に位置する大きさのものであればよい。つまり、第２開口部ｋ２の内径、従って第２開口部ｋ２の合わせ面ｐ１における幅寸法が、第１開口部ｋ１のそれより大きいものであればよい。上記実施形態における構成要素に相当する構成要素に対しては同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略するものとする。
【００３７】
第１開口部ｋ１をオイルパンｐに、第２開口部ｋ２をギヤケースｇに設けるものであってもよい。
【００３８】
上記実施形態において使用する閉止栓１は、図１０に示す構成のものであってもよい。なお変形例において、上記実施形態における構成要素に相当する構成要素に対しては同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略するものとする。
【００３９】
この例では、軸本体２１の先端に貫通されて第１爪部２２が通過し得るような開口ｋではなく、軸本体２１の延出寸法以上の奥行き寸法を有する開口ｋに上記と同じ閉止栓１を適用した場合の作用について説明する。
【００４０】
同図のように、第１爪部２２は開口ｋの内部に位置付けられている。これにより第１爪部２２が弾性変形する。開口ｋ内では勿論、第１爪部２２、第２爪部２３の重層箇所での径ｘは開口径ｋａを超えられない。しかし第２爪部２３の先端は、開口ｋと第１爪部２２の先端との間に侵入しようとする作用が強く働くことにより、著しく引き抜き動作が制限される状態となる。その結果、上記実施形態同様この閉止栓１は開口ｋに対して安定して位置決めされ得るものとなっている。なお勿論、作業者により軸本体２１自体が撓み変形を起こすまでの過度の外力が掛れば、閉止栓１は開口ｋから引き抜かれる。
【００４１】
さらに例えば、上記実施形態では第１爪部の径は開口径に等しい径としたが、勿論第１爪部の径が開口径以下の径であっても、或いは例えば開口径よりも大きくとも、開口への挿入に影響を与えない寸法の径であれば本発明に係る第１爪部として有効に上記効果を奏し得る。また例えば、上記実施形態では真円状に形成された開口に適用される態様を開示したが、勿論、矩形状や多角形状、または溝状や環状など、種々の開口に適用させたものであってもよい。そして上記実施形態では軸本体の全周に亘って爪部が形成されていたが勿論、爪部は第１爪部、第２爪部どちらとも、間欠的に設けられるものであったり一部にのみ設けられたもの、又は複数に分かれて設けられたものであったりしても良い。また閉止栓に用いる材質や爪部の突出寸法等の具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
【００４２】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【００４３】
本発明は、貫通孔や凹部といった開口を閉止栓により閉塞することに利用することができ、上記した自動車のエンジン以外のものにおいても用いることができる。
【符号の説明】
【００４４】
１…閉止栓
ａ１…軸線
ｇ…ギヤケース
ｋ…開口
ｋ１…第１開口部
ｋ２…第２開口部
ｐ…オイルパン
【技術分野】
【０００１】
本発明は、貫通孔や凹部といった開口を閉止するための閉止栓を開口に取り付ける閉止栓の取付構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、開口に挿入することにより、防水や防音を目的とした閉止栓が、種々提案されている(例えば、特許文献１参照)。
【０００３】
このような閉止栓は、例えば近年生産されている自動車の内部構造においても、特に防音を目的として、用いられている。つまりアイドリングストップ機能を搭載した自動車の場合、エンジンを始動させるためのクランキングが運転中に以前に増して行なわれるようになっている。そこで近年では、エンジンのシリンダブロックに取り付けたオイルパンやギヤケースに設けられた開口を、閉止栓により閉止することが考えられている。これにより、クランキング音が外部や運転席にまで漏れないようにするためである。
【０００４】
しかしながら上記特許文献１に記載したような閉止栓を含めこれまでの閉止栓では、主に素材の弾性や可撓性そのものを利用して組み付け易いように形成されるとともに、開口からの抜け止めを含む保持機能に到っても、専ら素材の弾性や可撓性、若しくは素材表面の摩擦のみによって行うものとなっていた。そうなると、自動車のエンジン近傍に閉止栓を用いる場合には特に、エンジン自体の振動や走行中の振動等が顕著であるため、閉止栓自体には特に前記保持機能が強く求められるところ、素材の弾性や可撓性等により保持機能を高めれば、組み付けが行い難くなったり、閉止栓自体の荷重も増大しまったりしてしまうという事が懸念されている。
【０００５】
ところで、上述したエンジンにおける開口にあって、二つの部材例えばギアケースとオイルパンとの面一状態に合わされる部分の合わせ面に開口が形成される場合、その合わせ面に開口の中心が来るように開口を作ることが一般的である。しかしながら、このようにして開口を作った場合に、組み付け誤差により開口部にずれが生じると、開口の合わせ面側に角ができる。このように角ができると、その角に閉止栓が接触し、閉止栓が損傷することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開２０１０‐２７２３５１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
そこで本発明は以上の点に着目し、閉止栓を損傷させることなく確実に開口に取り付けることができる閉止栓の取付構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
すなわち、本発明の閉止栓の取付構造は、第１の部材と第２の部材とが合わさる合わせ面において両部材に架かって形成される開口にほぼ円柱形状の閉止栓を取り付ける閉止栓の取付構造であって、開口が、第１の部材に設ける第１開口部と第２の部材に設ける第２開口部とで構成され、開口の軸線が、第１開口部に位置し、第２開口部の内径が、第１開口部の内径より大きいことを特徴とする。
【０００９】
このような構成によれば、第１の部材と第２の部材とが合わさる合わせ面に取付誤差（合わせ誤差）が生じた場合でも、開口の軸線が第１開口部に位置するので、第１開口部の縁に開口の内側に向かう角があっても閉止栓に接触することがない。従って、閉止栓を損傷することがない。このことは、角が生じていても加工によりその角を削除する必要がない。よって、製造コストの上昇を抑えることができる。
【発明の効果】
【００１０】
本発明は、以上説明したような構成であり、第１の部材と第２の部材とを組み立てるに際して、それぞれの開口部に取付誤差が生じた場合であっても、閉鎖線を損傷することなく開口に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の実施形態の全体構成を示す平面図。
【図２】同実施形態のオイルパンの合わせ面を正面にした図。
【図３】同実施形態の開口の平面図。
【図４】同実施形態における閉止栓の正面図。
【図５】同実施形態における閉止栓の断面図。
【図６】同実施形態における閉止栓の作用説明図。
【図７】同実施形態における閉止栓の作用説明図。
【図８】図７における要部を拡大して示す図。
【図９】本発明の他の実施形態の図３相当図。
【図１０】本発明の実施形態における閉止栓の変形例に係る作用説明図。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【００１３】
本実施形態は、図１に示すように、エンジンを構成している第１の部材であるギヤケースｇと第２の部材であるオイルパンｐとを接合している箇所において実施するものである。なお同図においては、エンジンを構成するシリンダブロック等の他の構成部品やギヤケースｇに組付けられる構成部品については、便宜上省略しており、オイルパンｐとギヤケースｇとのみを示している。
【００１４】
ギヤケースｇとオイルパンｐとを接合する構造において、その接合部分には、オイルパンｐと図示しないシリンダブロックとを接合するボルトｂ（図２）を締めるための工具が挿入できる開口ｋを二カ所に設けている。開口ｋは、作業の後、ほぼ円柱形状の閉止栓１により閉鎖される。
【００１５】
開口ｋは、図３に示すように、ギヤケースｇに設ける第１開口部ｋ１とオイルパンｐに設ける第２開口部ｋ２とで構成される。第１開口部ｋ１は、ギヤケースｇの合わせ面ｇ１から内側に偏倚した位置に、軸線ａ１が配置される形状をしている。すなわち、第１開口部ｋ１は、軸線ａ１の位置を中心とする円弧部ｋ１２と、その円弧部ｋ１２から合わせ面ｇ１まで延びる直線部ｋ１３とにより形状が作られている。円弧部ｋ１２の直径は、開口ｋを閉塞する閉止栓１の外形寸法に対応して、具体的には、閉止栓ｋの第１爪部２２の外径にほぼ等しく設定する。このような形状により、第１開口部ｋ１の内径、言い換えれば第１開口部ｋ１の合わせ面位置における幅方向の内法は、円弧部ｋ１２の直径に等しい。両直線部ｋ１３が合わせ面ｇ１に対してほぼ直角に交差する位置で角ｋ１４が形成される。
【００１６】
このような第１開口部ｋ１に対して、第２開口部ｋ２は、オイルパンｐをギヤケースｇに接合すると、第１開口部ｋ１とで内周の閉じた貫通孔となる。第２開口部ｋ２は、第１開口部ｋ１の円弧部ｋ２より大なる直径の円弧からなる。そして、その円弧の中心は、オイルパンｐの合わせ面ｐ１より外側、言い換えればギヤケースｇ側にある。これにより、第２開口部ｋ２の内径つまり合わせ面位置における幅方向の内法は、第１開口部ｋ１のそれより大きいものとなる。この第２開口部ｋ２の合わせ面ｐ１と交差する部位（以下、面取り部と称す）ｋ２２は、面取りがしてある。面取りは、鋳造時に型により行うものである。面取りは、切削により行うものであってもよい。
【００１７】
この第２開口部ｋ２の奥行きは、第１開口部ｋ１の奥行きに比較して小さくしてある。第２開口部ｋ２の奥行きは、第１開口部ｋ１において、軸線ａ１の位置を第１開口部ｋ１の奥行き方向のどの位置に設定するかにより変わる。つまり、第２開口部ｋ２の奥行きは、第１開口部ｋ１と突き合わされて開口ｋを形成した際に、第１開口部ｋ１の軸線ａ１の位置から第１開口部ｋ１の円弧部ｋ１２の半径とほぼ同一となる。このような奥行きの設定により、開口ｋの内法、言い換えれば見かけ上の直径は円弧部の直径とほぼ等しくなる。
【００１８】
このような構成において、ギヤケースｇとオイルパンｐとを接合すると、第１開口部ｋ１と第２開口部ｋ２とにより、ギヤケースｇとオイルパンｐとの合わせ面に、ギヤケースｇとオイルパンｐとに架かって開口ｋが形成される。この場合に、ギヤケースｇとオイルパンｐとの組み付け状態の如何に関わらず、言い換えれば仮に若干の誤差が生じても、開口ｋ内には第１開口部ｋ１の角ｋ１４が露出する。しかしながら、第１開口部ｋ１側に存在する角ｋ１４は、開口ｋの軸線ａ１が第１開口部ｋ１内に位置するため、閉止栓１に対しては、角ｋ１４は存在しないものとみなすことができる。
【００１９】
閉止栓１は、開口ｋの軸線が第１開口部ｋ１の内部位置に位置するので、その軸線ａ１に合わせて挿入される。この場合に、第１開口部ｋ１の角ｋ１４が露出していても、開口ｋの軸線ａ１が第１開口部ｋ１内に位置しているために、閉止栓１は第１開口部ｋ１の角ｋ１４に接触することがない。従って、閉止栓１は、角ｋ１４により損傷を被ることなく確実に開口ｋ内に挿入することができる。また、第２開口部ｋ２に面取り部ｋ２２を形成することで、開口ｋを小さくすることができるため、ギヤケースｇ側からの音の漏洩を小さくすることができる。
【００２０】
この実施形態に適用が可能な閉止栓１について説明する。
【００２１】
図４に示すように、オイルパンｐにおけるギヤケースｇ側に設けられたボルト孔ｂは、接合面ｐ１、ｇ１の下端部分に覆われるように位置付けられている。そこで開口ｋを設けておくことより、ギヤケースｇ及びオイルパンｐに干渉されずにボルト孔ｂの位置でシリンダブロックとオイルパンｐとを強固に締結することができる。
【００２２】
開口ｋを利用してボルトを締め付けた後、閉止栓１によって開口ｋを塞ぐことにより、エンジンの動作音、特にフライホイール近傍にて起こるクランキング音が外方に漏れることを有効に回避している。その結果、アイドリングストップからの再始動時を含むクランキング音が運転者等の自動車の乗員にとって気になり難いものとなっている。
【００２３】
閉止栓１は、例えばゴム製の一体成形により形成されたものであり、ゴムの厚みが部分的にそれぞれ異なることにより、組付け・抜き取り作業時に弾性変形し易い部位と、弾性変形を起こし難い部位とを有している。この閉止栓１は、開口ｋを外側から塞ぎ得る頭部３と、この頭部３から延出し開口ｋに挿入される挿入軸２を有している。
【００２４】
頭部３は、平面視円形状をなし、開口ｋに取り付けたときに表出する面を組付け時に手指等で押圧される被押圧面３１と、そしてこの被押圧面３１の裏側の外周部分を、被押圧面３１が押圧された時に開口ｋの縁部に当接することにより閉止栓１を挿入端の位置へ位置決めするための当接面３２とを有している。
【００２５】
挿入軸２は、図４及び図５に示すように、当接面３２の内側から所定の径２１ａにて円筒状に突出して設けられた軸本体２１と、この軸本体２１の外側に突出する第１爪部２２、第２爪部２３及び補助爪部２４とで構成される。軸本体２１の外径２１ａは、開口径ｋａ、言い換えれば第１開口部ｋ１の円弧部ｋ１２の直径よりも小さく設定されている。具体的には、第１爪部２２の突出寸法だけ小さく設定されている。また軸本体２１の内側には、先端部分から基端付近に亘って円柱状にくり抜かれた空洞部２５が形成されている。この空洞部２５はいわゆる「肉盗み」として作用するものである。すなわち、この空洞部２５により閉止栓１自体の軽量化が有効に図られるとともに、軸本体２１自体の適度な弾性変形が許容され得るものとなっている。
【００２６】
軸本体２１には、その外側に先端から、第１爪部２２、第２爪部２３、そして補助爪部２４をこの順にそれぞれ突出して設けられる。
【００２７】
第１爪部２２は、軸本体２１の先端において外側に開口ｋに接し得る位置まで突出している。つまり第１爪部２２の径２２ａは、開口径ｋａに略等しい。この第１爪部２２はその突出寸法に対して厚み寸法を対応させることにより、通常の組付け動作では撓み変形を起こし難く調整されている。
【００２８】
第２爪部２３は、第１爪部２２の基端側に隣接する箇所に設けられている。この第２爪部２３の径２３ａは、外縁が開口径ｋａよりも大きくように設定されている。そして第２爪部２３の突出位置は第１爪部２２に対し、第２爪部２３の突出寸法よりも小さい寸法、具体的には突出寸法の半分程度の距離に設定されている。これにより、第２爪部２３の先端２７が挿入軸２の先端側に撓んだ際には、第１爪部２２の先端２６に外側から重層し得るようになっている。他方、第２爪部２３は基端側に隣接する補助爪部２４に対して突出寸法に近い寸法で離間しているため、第２爪部２３は基端側へ撓む際には開口ｋ内部に好適に収容され得る。
【００２９】
補助爪部２４は、第２爪部２３からは上述したような所定間隔隔てられて３つ設けられている。また、本実施形態ではこれら補助爪部２４の形状・寸法は、ともに第２爪部２３のそれと略同じに設定されている。そして補助爪部２４同士の距離は、互いに突出寸法に近い寸法で離間するように設定されている。これにより、これら補助爪部２４は開口ｋ内では適度に撓むことにより開口ｋに隙間無く接し、有効に防水・防音の効果を果たし得るとともに、挿入動作、抜き取り動作時には互いの補助爪部２４にも第２爪部２３にも干渉しないように設定されている。そのため、これら補助爪部２４は開口ｋ内への好適な位置決めに寄与するとともに特にスムーズな閉止栓１の挿入動作に寄与し得るものとなっている。
【００３０】
続いて、図６乃至図８を参照しながら、閉止栓１の組付け時、抜き取り動作時において起こる作用について説明する。
【００３１】
図６は、開口ｋ内へ閉止栓１を挿入していく様子を図示している。同図に示すように、第１爪部２２は開口ｋに殆ど干渉せずに開口ｋ内に挿入されるとともに、第２爪部２３及び補助爪部２４は基端側へそれぞれ撓むことにより、速やかに開口ｋ内へ挿入される。従って、第２つ目部２３及び補助爪２４が角ｋ１４により損なわれることはない。
【００３２】
図７は、閉止栓１を開口ｋへ位置決めした状態から、引き抜き動作を行なった際の様子を図示している。図８は、図７の要部拡大図である。同図に示すように、開口ｋを一端通過した第１爪部２２及び第２爪部２３が再び開口ｋ内へ引き戻されると、先端側へ撓んだ第２爪部２３の先端２７が第１爪部２２の先端２６へ外側から重層する。このとき、重層箇所の挿入軸２自体の径ｘが開口径ｋａを上回る。そうなると、第２爪部２３及び第１爪部２２は開口ｋ内へ再び侵入することが禁止された状態となる。その結果、上記実施形態同様この閉止栓１は開口ｋに対して安定して位置決めされ得るものとなっている。なお、作業者により、軸本体２１自体が撓み変形を起こすまでの過度の外力が掛れば、閉止栓１が開口ｋから引き抜かれることは言うまでもない。
【００３３】
このように、係る閉止栓１は、閉止栓１を引き抜こうとする動作の際には第２爪部２３が第１爪部２２に重層するように動作することにより、重層箇所の径ｘが開口径ｋａよりも大きくなるので、閉止栓１の引き抜きが禁止される。その結果、組付け時には第２爪部２３及び補助爪部２４の弾性変形により組付け作業が行い易く、且つ、抜け難いものとなっている。つまり、エンジンの動作による振動や自動車走行時の衝撃等によっても開口ｋから外れ難い閉止栓１となっている。
【００３４】
特に、爪部として、第１爪部２２、第２爪部２３そして補助爪部２４で計５つの爪部を設けるとともに、最も先端に設けた爪部を第１爪部２２とすることにより、閉止栓１の開口ｋへのスムーズな挿入に寄与し得るものとなっている。勿論、組付け時には３つの補助爪部２４が開口ｋに係り合うことによる優れた位置決め効果も奏するものとなっている。
【００３５】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
【００３６】
第２開口部ｋ２は、上記実施形態に示した角部を面取りした形状ではなく、図９に示すように、ギヤケースｇとオイルパンｐとを誤差なく接合する場合において、その角部ｋ２３が第１開口部ｋ１の外側に位置する大きさのものであればよい。つまり、第２開口部ｋ２の内径、従って第２開口部ｋ２の合わせ面ｐ１における幅寸法が、第１開口部ｋ１のそれより大きいものであればよい。上記実施形態における構成要素に相当する構成要素に対しては同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略するものとする。
【００３７】
第１開口部ｋ１をオイルパンｐに、第２開口部ｋ２をギヤケースｇに設けるものであってもよい。
【００３８】
上記実施形態において使用する閉止栓１は、図１０に示す構成のものであってもよい。なお変形例において、上記実施形態における構成要素に相当する構成要素に対しては同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略するものとする。
【００３９】
この例では、軸本体２１の先端に貫通されて第１爪部２２が通過し得るような開口ｋではなく、軸本体２１の延出寸法以上の奥行き寸法を有する開口ｋに上記と同じ閉止栓１を適用した場合の作用について説明する。
【００４０】
同図のように、第１爪部２２は開口ｋの内部に位置付けられている。これにより第１爪部２２が弾性変形する。開口ｋ内では勿論、第１爪部２２、第２爪部２３の重層箇所での径ｘは開口径ｋａを超えられない。しかし第２爪部２３の先端は、開口ｋと第１爪部２２の先端との間に侵入しようとする作用が強く働くことにより、著しく引き抜き動作が制限される状態となる。その結果、上記実施形態同様この閉止栓１は開口ｋに対して安定して位置決めされ得るものとなっている。なお勿論、作業者により軸本体２１自体が撓み変形を起こすまでの過度の外力が掛れば、閉止栓１は開口ｋから引き抜かれる。
【００４１】
さらに例えば、上記実施形態では第１爪部の径は開口径に等しい径としたが、勿論第１爪部の径が開口径以下の径であっても、或いは例えば開口径よりも大きくとも、開口への挿入に影響を与えない寸法の径であれば本発明に係る第１爪部として有効に上記効果を奏し得る。また例えば、上記実施形態では真円状に形成された開口に適用される態様を開示したが、勿論、矩形状や多角形状、または溝状や環状など、種々の開口に適用させたものであってもよい。そして上記実施形態では軸本体の全周に亘って爪部が形成されていたが勿論、爪部は第１爪部、第２爪部どちらとも、間欠的に設けられるものであったり一部にのみ設けられたもの、又は複数に分かれて設けられたものであったりしても良い。また閉止栓に用いる材質や爪部の突出寸法等の具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
【００４２】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【００４３】
本発明は、貫通孔や凹部といった開口を閉止栓により閉塞することに利用することができ、上記した自動車のエンジン以外のものにおいても用いることができる。
【符号の説明】
【００４４】
１…閉止栓
ａ１…軸線
ｇ…ギヤケース
ｋ…開口
ｋ１…第１開口部
ｋ２…第２開口部
ｐ…オイルパン
【特許請求の範囲】
【請求項１】
第１の部材と第２の部材とが合わさる合わせ面において両部材に架かって形成される開口にほぼ円柱形状の閉止栓を取り付ける閉止栓の取付構造であって、
開口が、第１の部材に設ける第１開口部と第２の部材に設ける第２開口部とで構成され、
開口の軸線が、第１開口部に位置し、
第２開口部の内径が、第１開口部の内径より大きい閉止栓の取付構造。
【請求項１】
第１の部材と第２の部材とが合わさる合わせ面において両部材に架かって形成される開口にほぼ円柱形状の閉止栓を取り付ける閉止栓の取付構造であって、
開口が、第１の部材に設ける第１開口部と第２の部材に設ける第２開口部とで構成され、
開口の軸線が、第１開口部に位置し、
第２開口部の内径が、第１開口部の内径より大きい閉止栓の取付構造。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２０１３−２４６４（Ｐ２０１３−２４６４Ａ）
【公開日】平成２５年１月７日（２０１３．１．７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１３１１４９（Ｐ２０１１−１３１１４９）
【出願日】平成２３年６月１３日（２０１１．６．１３）
【出願人】（０００００２９６７）ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年１月７日（２０１３．１．７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年６月１３日（２０１１．６．１３）
【出願人】（０００００２９６７）ダイハツ工業株式会社 (2,560)
【Ｆターム（参考）】
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