説明

閉鎖可能なルアーコネクタを備える医療用コネクタ

本明細書で開示されているいくつかの実施形態は、選択的に閉鎖可能な雄端部を有する医療用コネクタに関するものである。実施形態は、雌コネクタ、または雌先端部を有する医療用具と連結した後に開くように構成される。いくつかの実施形態は、コネクタが開放位置から閉鎖位置へ、または閉鎖位置から開放位置へ移動するときにサイズを変えるように構成された内部空洞を備える。いくつかの実施形態では、コネクタは、コネクタが閉じるときに雄端部から流体をコネクタの他端に向けて引き込むように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2008年12月19日に出願した米国仮特許出願第61/139,514号(名称「MEDICAL CONNECTOR WITH CLOSEABLE LUER CONNECTOR」)の優先権を主張するものである。
【0002】
本出願は、2008年12月19日に出願した米国仮特許出願第61/139,514号(名称「MEDICAL CONNECTOR WITH CLOSEABLE LUER CONNECTOR」)および1997年11月11日に発行した米国特許第5,685,866号(名称「MEDICAL VALVE AND METHOD OF USE」)の開示全体を、本明細書に完全に記載されているかのように、参照によって援用する。
【0003】
実施形態は、一般に流体がそこを通って流れる医療用コネクタに関し、特に雄ルアーを備える医療用コネクタに関する。
【背景技術】
【0004】
コネクタ、バルブ、および配管のシステムが、流体を患者に移送し、患者から移送することを容易にするために、病院およびその他の医療環境で日常的に使用されている。様々な構成要素が係合および係脱される場合に、そのようなシステムを無菌に保ち、流体の漏れを防止することは、しばしば困難である。いぜんとして、それらの雄および/または雌の端部のところで密封する改良されたコネクタが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
閉鎖可能な雄ルアーを備える医療用コネクタの様々な実施形態が開示される。さらなる実施形態を形成するために本明細書に開示された様々な実施形態の特徴を組み合わせることが企図される。そのような組合せは、本開示の範囲内にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例示しているいくつかの実施形態では、雄ルアーコネクタは第1および第2の端部を備えるメイン筐体を有することができる。筐体の第2の端部は、雄ルアーおよび雄ルアーの少なくとも一部分を囲むシュラウドを備えることができる。シュラウドは、その内壁に配置されたねじ山を有することができる。流体経路を備える環状のバルブ部材が筐体内に配設されうる。バルブ部材はその第1の端部に先端を有するものとしてよい。先端付近の領域において、1つまたは複数の流体穴が、それらを通る流体経路を構成するようにバルブ部材上に位置決めされる。先端は雄ルアーの第1の端部の領域、またはその付近の領域内で雄ルアーの内壁に対してぴったりと当接するように構成されうる。バルブ部材は、第1の端部に向かって方向付けられうる1つまたは複数のストラットを有することもできる。ストラットは筐体の一部分を貫通して軸方向に延出し、第1の端部に向かうストラットの端部は、筐体の第1の端部の雄ルアーとシュラウドの間の空間内に配置されうる。1本の医療用配管がコネクタに連結されうる。配管の端部が、接着、摩擦嵌め、溶接、または何らかの他の手段によってバルブ部材の第2の端部に取り付けることができる。例えば金属および/またはエラストマー材料から形成される弾性部材は、筐体内に配置され、バルブ部材を閉鎖位置に向かって付勢することができる。
【0007】
閉鎖された状態または位置において、バルブ部材の先端は、押されて雄ルアーの第1の端部の内壁の一部分と密接して接触し、管状のバルブ部材を通る医療用配管からの流体の流れが一般的に阻止されうる。流体は一般に雄ルアーの第1の端部の開口を通って漏洩する可能性がなく、それは、そのような開口がバルブ部材の先端によって遮断されうるからである。
【0008】
バルブ部材を筐体から移動または変位するために力が加えられた場合に、弾性部材は圧縮され、バルブ部材の先端が開放位置に向かって変位されうる。この変位力は、雄ルアーを別の医療用具の雌端部に連結する動作により自動的に印加することができる。雌コネクタの前進端部が雄ルアーコネクタの筐体の第1の端部のねじ山を進んでいくと、雌コネクタは、バルブ部材のストラットと接触し、それに対して第2の端部に向かって方向付けられた力を働かせる。この力は、弾性部材によって働かされた第1の端部に向かって方向付けられた付勢力に対して、第2の端部に向かってバルブ部材を移動させる。この開放された状態で、流体は両側の穴を通り、バルブ部材の先端の周囲を流れ、バルブ部材の先端と雄ルアーの第1の端部の内壁の間の間隙を通ってコネクタを出ることができる。いくつかの実施形態では、バルブ部材は、雄および雌コネクタが接合されたとき、バルブ部材が流体導管(例えば雌コネクタ内に配置された内側の導管)に接触する場合、第2の端部の方向に自動的に前進されうる。
【0009】
例えば筐体の第1の端部から雌コネクタを脱着することによって分離力が除去されると、弾性部材が再び筐体およびバルブ部材をともに引くことができる。これによって、バルブ部材の第1の端部が雄ルアーの第1の端部付近の領域内で内壁の一部分に対して密接して当接し、バルブからの流体の流出を阻止する。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の端部および第2の端部を有する実質的に剛性のある筐体を含む医療用コネクタを構成し、第1の端部および第2の端部は、選択的に閉鎖可能な流体通路によって連結される。第1の端部は、内表面のある中空の雄ルアー、第1の開放端部、および第2の基部端を備えることができる。コネクタは、筐体内に実質的に支持されている、コネクタが閉鎖位置にあるときに雄ルアーの先端のところで筐体の第1の端部に隣接する開口部を選択的に密封するように構成されている第1のバルブ部材と、筐体の中に配置され、雄ルアーの外側にある、内部空洞を画成し、第1のバルブ部材に流体的に結合されている内部ブラダー部材(bladder member)であって、ブラダー部材の内部空洞がコネクタ閉鎖位置では第1の容積、およびコネクタが開放位置にあるときには第1の容積より大きい第2の容積を有する、内部ブラダー部材とをさらに備えることができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、剛性のある筐体は雄ルアーの基部から側方に延出し、作動アームが雄ルアーの基部に隣接する筐体を貫通して延出することができ、作動アームの第1の端部は医療用具の対応する雌端部と係合するように構成され、作動アームの第2の端部はブラダー部材の少なくとも一部と係合するように構成される。いくつかの実施形態では、複数の作動アーム(activation arms)があり、これら複数の作動アームは、リングによって連結されうる。いくつかの実施形態では、コネクタのブラダー部材は、実質的に卵形の内部空洞を形成するためにコネクタの長軸に対して凹形になっている壁部分を備えることができる。いくつかの実施形態では、ブラダー部材は、波形の壁部分を含む。いくつかの実施形態では、ブラダー部材の少なくとも一部およびバルブ部材の少なくとも一部は、一体に形成される。
【0012】
いくつかの実施形態では、コネクタは、バルブ部材と雄ルアーの内表面との間に環状リングを備える。環状リングは、バルブ部材と一体に形成され、コネクタの閉鎖位置と開放位置の両方の間で雄ルアーの内表面と摺動係合したままにできる。あるいは、雄ルアーの内表面は環状チャネルを備えており、環状リングを凹んでいる前記環状チャネル内に嵌め込み、バルブ部材の外表面と摺動係合させることができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、第2の端部は、軸方向にそれを貫通する開口部を有する雌コネクタ部を有することができる。内部ブラダー部材は、それが雌コネクタの外側にあり、雌コネクタ部分に隣接する筐体の端壁の間および医療用コネクタの雄ルアーのコネクタ部分内に配置されているバルブ部材の間にあるように筐体内に配置することができる。ブラダー部材は内部空洞を画成し、バルブ部材および雌コネクタ部分に流体的に結合されうる。ブラダー部材の内部空洞はコネクタ閉鎖位置では第1の容積、およびコネクタが開放位置にあるときには第1の容積より大きい第2の容積を有することができる。
【0014】
突起が雌部分(例えば、筐体の端壁)から突き出ることがあり、これは、ブラダー部材内に形成された開口部内に延出するように構成することができる。突起はブラダー部材の開口部の周を形成する環状の壁を受け入れるように構成された環状の凹みをそこに有することができる。ブラダー部材の開口部と突起は、ブラダー部材が突起、およびしたがって、筐体の端壁によって密封可能に支持されるように突起とブラダー部材との間に一般的に液体または気体による密封シールを形成するように構成することができる。
【0015】
同様に、突起がバルブ基部から突き出ることがあり、これは、ブラダー部材内に形成された第2の開口部内に延出するように構成することができる。突起はブラダー部材の第2の開口部の周を形成する環状の壁を受け入れるように構成された環状の凹みをそこに有することができる。ブラダー部材の第2の開口部と突起は、ブラダー部材が突起、およびしたがって、バルブ基部によって密封可能に支持されるように突起とブラダー部材との間に一般的に液体または気体による密封シールを形成するように構成することができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の作動アームがバルブ基部によって支持されうる。作動アームはバルブ基部と一定に形成されうるか、または他の何らかの方法でバルブ基部に取り付けられるか、またはバルブ基部によって支持されうる。
【0016】
いくつかの実施形態では、剛性のある筐体、筐体内に支持されているバルブ部材、および第1の端部を有する閉鎖可能な雄ルアーを構成する。第1の端部は、とりわけ、雄ルアー先端とすることができる。バルブ部材は、第1の端部に形成されている開口部内に延出し、第1の位置または閉鎖位置(液体がバルブ部材および先端を通って流れることが実質的に阻止される)と第2の位置または開放位置(液体がバルブ部材および先端を通って流れることが許される)との間で移動することができる。バルブ部材は、バルブ部材の一部分、限定することなく、バルブ基部からの配管部材突起などに直接力をかけることによって第1の位置と第2の位置との間で移動可能なように構成されうる。
【0017】
いくつかの実施形態では、閉鎖可能な雄ルアーは、限定されることなく、医療用コネクタの第1の端部に向かってバルブ部材のバルブ基部から突き出ているストラットまたは作動アームをさらに備えることができる。ストラットは、バルブストラットに加えられる軸力がバルブ基部に伝達され、バルブ部材を変位するように構成されうる。これらのストラットは、雌コネクタが螺合可能なように、または他の何らかの形で前進して閉鎖可能な雄ルアーと係合するときに閉鎖可能な雄ルアーと係合している雌コネクタの近位端に係合するように構成されうる。バルブ管は、バルブ基部によって支持されるか、またはバルブ基部に取り付けられ、組み立てられた構成で、バルブ管が雄ルアー先端内に形成されている開口部内に延出するようにバルブ基部から突き出ることができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、一般的に液体不浸透性の弾性材料から形成された隔壁部材は筐体内に支持されうる。隔壁部材は、一般的に平面形状または一般的に平行な、一対の平面状表面を有することができる。隔壁部材は、限定はしないが、一般的に環状の、円盤形状を有することもできる。隔壁部材は、隔壁部材の外周が筐体によって密封可能に支持されるように配置することができる。隔壁部材の外周を支持するために環状の凹みを筐体内に形成することができる。あるいは、2つの筐体部分のそれぞれの部分の間に隔壁部材の外周を配置することもできる。隔壁部材内に開口部を形成することができ、この開口部は隔壁部材がバルブ部材に密封可能に固定されうるようにバルブ基部の後部を受け入れる構成をとる。いくつかの実施形態では、バルブ基部から延出する突起は、隔壁部材の開口部内に受け入れることができる。この突起は、隔壁部材内に形成されている開口部を受け入れ、支持するように構成された凹みを画成しうる。
【0019】
隔壁部材は、バルブ部材に力を加えてバルブ部材を閉鎖位置に向かって付勢するように配置することができる。例えば、限定することなく、隔壁部材は、ルアー先端の内面に当接して密封可能に閉鎖するようにバルブ基部から突き出ている管部材を付勢することができる。いくつかの実施形態では、隔壁部材は、バルブ部材が閉鎖位置にあるときに隔壁がその弛緩状態から部分的にたわみ、隔壁がバルブ部材にかける付勢力を強めるようにルアーコネクタ内に配置することができる。
【0020】
隔壁部材は、実質的に流体密封された空洞またはチャンバを筐体内に形成するように筐体内に仕切りを形成することができる。隔壁部材は、バルブ部材が閉鎖位置にあるときの空洞内の容積がバルブ部材が開放位置にあるときの空洞内の容積より小さくなるように構成されうる。この構成では、空洞内の容積は、バルブ部材が開放位置から閉鎖位置に移動したときに増大し、これにより、バルブ部材が閉じるときに雄ルアー先端内の開口部を通って流れるか、またはその開口部から滴り出る可能性のある流体または医薬品の量を低減できる吸引力が、そのような流体を空洞内に引き戻すことで生じる。
【0021】
いくつかの実施形態では、バルブ部材は、バルブストラットが管もしくはバルブ基部に直接取り付けられ、これによりバルブストラットを変位させるバルブストラットに加えられた軸力が管および/またはバルブ基部を変位させることに加えて隔壁部材の少なくとも一部も変位させるように構成することができる。いくつかの実施形態では、バルブストラットは、バルブ基部もしくは管に比べて独立して移動するようにバルブ基部もしくは管から隔たっているものとすることができる。この構成において、ストラットは、雌コネクタが筐体の第1の端部と係合することでストラットが変位したときにそれぞれ軸力を隔壁の少なくとも一部に加えることができ、これにより隔壁がたわむ。隔壁がたわむとともに、バルブ部材は、隔壁をバルブ基部に固定することができるため、開放位置に向かって移動することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、ブラダー部材は、一般的に円筒状または管状の形状をとることができ、ブラダー部材を軸方向に通る開口部が筐体の雌コネクタ部分内に形成されている開口部および雄ルアー先端内に形成されている開口部と一般的に同軸に整列するように筐体内に配置することができる。ブラダー部材は、筐体の雌コネクタ部分に隣接する端壁表面によって密封可能に支持されるか、またはその端壁表面に当接して配置される1つの端面を有するものとしてよい。同様に、ブラダー部材の第2の端面は、バルブ部材のバルブ基部によって密封可能に支持されるか、またはそのバルブ基部に当接して配置され、一般的にブラダー部材の管状壁、筐体の端壁、およびバルブ部材を境界とするチャンバまたは空洞を画成することができる。筐体の端壁を貫通して形成される開口部とバルブ部材内に形成される開口部は、チャンバと連通しうる。ルアーコネクタが閉鎖位置にあるときのチャンバ内の容積は、ルアーコネクタが開放位置にあるときのチャンバ内の容積に比べて大きいものとしてよい。バルブ部材が閉鎖位置から開放位置に移動するときのチャンバの容積の増加により、減圧が生じて、流体がルアー先端または管からチャンバ内に、またはチャンバに向かって引き戻されうる。
【0023】
いくつかの実施形態では、医療用コネクタを選択的に閉鎖する方法を提供し、この方法は筐体内に弾性ブラダー部材を支持するステップと、コネクタの開放位置とコネクタの閉鎖位置との間で筐体内において少なくとも部分的に支持されているバルブ部材を移動し、閉鎖位置では液体が流体通路を通って流れるのをバルブ部材が実質的に阻止し、開放位置では液体が流体通路を通って流れるのをバルブ部材が許すようにするステップと、コネクタの閉鎖位置において第1の容積を有する第1の構成とコネクタの開放位置において第2の容積を有する第2の構成との間でブラダー部材を移動するステップとを含む。第2の容積は、限定はしないが、第1の容積より大きくてもよい。
【0024】
筐体は、第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部および前記第2の端部は選択的に閉鎖可能な流体通路によって連結され、前記第1の端部は内表面のある中空の雄ルアーを有するものとしてよい。いくつかの実施形態では、ブラダー部材は、波形の壁部分を有することができる。いくつかの実施形態では、ブラダー部材は、中を貫通する開口部および流体通路と連通する内側チャンバを有することができる。さらに、ブラダー部材は、限定はしないが、雄ルアーの外側にあるように筐体内で支持されうる。
【0025】
いくつかの実施形態では上述の方法を提供するが、ただし、コネクタの開放位置とコネクタの閉鎖位置との間でバルブ部材を移動するステップおよび第1の構成と第2の構成との間でブラダー部材を移動するステップは、医療用コネクタを医療用具の対応する雌端部に係合する、または医療用コネクタを医療用具の対応する雌端部から係脱するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1の構成と第2の構成との間でブラダー部材を移動するステップは、第1の位置と第2の位置との間で少なくとも1つの作動アームを移動するステップを含むことができ、少なくとも1つの作動アームは医療用具の対応する雌端部と係合するように構成され、ブラダー部材の少なくとも1つの部分と係合するように構成されたそれの第2の端部を有する。第1の位置と第2の位置との間で少なくとも1つの作動アームを移動するステップは、医療用コネクタを医療用具の対応する雌端部に係合する、または医療用コネクタを医療用具の対応する雌端部から係脱するステップを含むことができる。
【0026】
前述の実施形態、ならびに閉鎖可能な雄ルアーを備えるその他のコネクタに関する別の実施形態に関するその他の特徴および構成も本明細書に開示される。そのような実施形態は一般に、対応する雌コネクタと連結したとき自動的に開くことができる、コネクタの雄ルアーを通る流体の流れを可能にし、または阻止する手段を含む。そのような実施形態は、雄ルアーコネクタの雌部分が雄ルアーコネクタまたは注射器などの他の構成要素の対応する雄ルアー部分と結合できるようにする特徴および構成も含む。
【0027】
次に、以下の図を参照しつつ、いくつかの実施形態について詳しく説明する。これらの図面は、例示の目的で提供されるに過ぎず、これらの実施形態は図に示された主題に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1A】吊り下がる重力供給式のIVバッグから流体を受けるように構成された配管に取り付けられた雄ルアーコネクタの実施形態の斜視図である。この図およびその他の図では、いくつかの詳細部を見やすくするために、コネクタおよび取り付けられた配管の相対的な寸法はその他の対象部と比較して増加される。
【図1B】患者に挿入された配管に取り付けられた、雌コネクタの一例に連結された図1Aの雄ルアーコネクタの一実施形態を示す斜視図である。
【図2A】図1Aに示されているルアーコネクタの実施形態の外側の側面図である。
【図2B】閉鎖位置での図1Aに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図2C】開放位置での図1Aに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図2D】図2Bの曲線2D−2Dによって画成される、図2Cに示されているルアーコネクタの実施形態の一部の拡大断面図である。
【図2E】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図2F】開放位置での図2Eに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図2G】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図2H】開放位置での図2Gに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図2I】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図2J】開放位置での図2Iに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図3】密封部材の一実施形態の拡大斜視図である。
【図4A】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図4B】開放位置での図4Aに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図4C】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図4D】開放位置での図4Cに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図5A】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図5B】開放位置での図5Aに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図5C】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図5D】開放位置での図5Cに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図6A】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図6B】開放位置での図6Aに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図6C】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図6D】開放位置での図6Cに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図7A】ルアーコネクタの別の実施形態の側面図である。
【図7B】閉鎖位置での図7Aに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図7C】開放位置での図7Aに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図7D】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図7E】開放位置での図7Dに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図7F】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図7G】開放位置での図7Fに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図8A】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図8B】開放位置での図8Aに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【図8C】閉鎖位置でのルアーコネクタの別の実施形態の断面図である。
【図8D】開放位置での図8Cに示されているルアーコネクタの実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
いくつかの実施形態では、雄ルアーは、雄ルアーが対応する雌ルアーを手動で開放され、またはそれと係合された場合に流体の流れを可能にしながら、流体が雄ルアーから漏洩し、またはそこに進入するのを防止かつ/または阻止するように機能する閉鎖機構を備える。本明細書では、「閉鎖された」または「密封された」などの用語は、流体の流れに対する障害または障壁として理解すべきである。これらの用語は、すべての環境で完全な流体閉鎖部を行う特定の構造または構成を必要とするように理解すべきではない。
【0030】
化学療法中に使用される薬物を含むいくつかの薬物は、いくつかの用途で患者に有害である可能性がある。例えば、皮膚への露出は、場合によっては化学的火傷を生じるおそれがある。エアロゾル化された形のいくつかの薬物を吸入すると有害である可能性がある。したがって、薬物の汚染を抑制することが強く望まれる。
【0031】
現在では、いくつかの有害な可能性のある薬物が密封されたバイアルで配給されている。薬物は針を挿入し、薬物を注射器に引き込むことによりバイアルから取り出すことができる。次いで、針をバイアルから引き出し、薬物を投与することができる。しかし、注射器に引き込むために針を薬物に挿入すると、針は、針の外側に付いた薬物の残留物とともに引き出されうる。この薬物は、意図せずに皮膚と接触し、害を及ぼすおそれがある。あるいは、引き出し機構を有する、バイアルを貫通するバイアルアダプタが使用される場合、薬物は機構によって引かれ、バイアルから機構を引き出す別のステップを行わずに、注入のために注射器に直接的に通される。しかし、そのようなバイアルアダプタが使用されても、薬物の注入に使用される注射器の端部、バイアルが切り離された後の機構、または注射器が切り離されたのちの機構に潜在的な薬物がまだ残っている可能性がある。
【0032】
図1Aは、吊り下がる重力供給式のIVバッグから流体を受けるように構成された配管に取り付けられた、使用例における雄ルアーコネクタの実施形態の斜視図である。図1Aでは、閉鎖可能な雄ルアーコネクタ10の実施形態が閉鎖位置で示される。ルアーコネクタ10は、ポールスタンド11から吊り下がる流体で満たされた重力供給式IVバッグ9に取り付けることができる。バッグ9の底部には、配管13の一区間を取り付けることができる。配管13の反対側の端部は、ルアーコネクタ10の第2の端部または遠位端14に連結できる。ルアーコネクタ10の第1の端部または近位端12の内側の閉鎖機構は、ルアーコネクタ10が閉鎖された構成を維持する限り、バッグ9内に収容された流体が配管13を通って流れ、ルアーコネクタ10から漏出するのを防止することができる。
【0033】
図1Aに示されているIV送達システムは、患者と流体的に連通するように容易に準備することができる。ほとんどの状況で、配管13は、IVバッグ9に最初に連結された場合に空気で満たされている。配管13のもう一方の端部が図1Aに示されるように、閉鎖されたコネクタに連結できる場合、空気は漏洩することができず、流体はIVバッグ9から配管13に入ることができない。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10は、すべての空気がルアー10を通って排出され、IVバッグ9内の流体が配管13およびコネクタ10を満たすまで開放位置にあるように操作できる。この手順は、「プライミング」として知られる。流体ラインおよびコネクタが適切にプライミングされた直後に、医療提供者はルアーコネクタ10を操作して、閉鎖位置にし、ルアーコネクタ10を通る流体の流れを停止することができる。
【0034】
図1Bは、患者に挿入された配管に取り付けられた、雌コネクタの一例に連結された図1Aの雄ルアーコネクタの一実施形態を示す斜視図である。次に、図1Bを参照すると、カテーテル17が患者の腕15に挿入されている。カテーテル17は腕15の皮膚を貫通し、患者の血流と流体的に連結されうる。カテーテル17は、雌医療用コネクタ21に取り付けられた1本の医療配管19にも連結されうる。図1Bに示された雌医療用コネクタ21の例は、カリフォルニア州サンクレメンテ所在のICU Medical, Inc.社によって製造されたClave(登録商標)コネクタの一バージョンである。このタイプのコネクタの様々な実施形態が米国特許第5,685,866号に示され、説明され、それは本明細書に参照によってその全体が援用される。本明細書に開示された多くの雄ルアーの実施形態が、その他のタイプの雌コネクタとともに使用できることが企図される。配管19、カテーテル17、および雌コネクタ21が、標準的な手順を使用して流体によって予めプライミングされていた。ルアーコネクタ10は、上述したようにプライミングされ、雌コネクタ21と係合されうる。下記により詳細に説明されるように、雄コネクタ10および雌コネクタ21が係合されたとき、流体がIVバッグ9から患者に流入することができる。雄コネクタ10および雌コネクタ21が係脱された場合、流体がもう一度雄コネクタ10の第1の端部12から流出するのを防止される。一般に、流体は雌コネクタ21の開口から流出するのも防止されうる。
【0035】
図1A〜1Bに示された実施形態が、下記により詳細に説明されている。本明細書に開示されたその他の実施形態のそれぞれは、例示された流体システムにおいて、およびその様々な修正形態および変形形態において使用することができる。さらに、コネクタの様々な実施形態が、広範なさらなる医療流体システムで使用できることが企図される。例えば、開示されたコネクタは、血液、尿、またはインスリンなどの体液、ならびに化学療法で使用される流体などのナリシングフルードおよび/または治療液を移送するために使用することもできる。開示されたコネクタは、流体移送システムの他の様々な構成要素を相互連結するのにも使用できる。
【0036】
次に、図2A〜2Cを参照すると、図1A〜1Bの閉鎖可能な雄ルアー10の一実施形態がより詳細に示されている。図2Aは、ルアーコネクタ10の外側の側面図である。図2Bは、流体がルアーコネクタ10を通って流れることが一般に阻止されるように閉鎖位置にあるルアーコネクタ10の断面図である。ルアーコネクタ10が閉鎖位置にあるときに、流体はルアーコネクタ10を通って流れることがバルブ部材20によって著しく阻止されうる。一般に、バルブ部材20は、システム圧力下の流体がコネクタ20を通って流れるのを阻止するように構成されうる。図2Bは、開放位置にあるバルブ部材20を示す、ルアーコネクタ10の実施形態の断面図である。開放位置では、バルブ部材20は、ルアーコネクタ10を通る流体の流れを著しく阻止しないように配置されうる。
【0037】
図2Aに例示されているように、組み立てられたルアーコネクタ10のいくつかの実施形態は、筐体22、ルアーコネクタ10の第2の端部14の近くに配置されるポート24、ルアーコネクタ10の第1の端部12の近くに配置されるルアー先端26、ルアー先端26の少なくとも一部を囲むシュラウド28、筐体22内に支持される隔壁30、および筐体22内にも支持される上述のバルブ部材20を備えることができる。いくつかの実施形態では、隔壁30は、一般的に流体不浸透性の適当な弾力性を持つ材料から形成され、バルブ部材20と別々に、または一体に形成されうる。隔壁30は、一般的に内部空洞33を画成することができる。
【0038】
例示された実施形態では、バルブ部材20は、コネクタ10の第1の端部12に向かってバルブ基部34から突き出る管32を備え、1つまたは複数のバルブアームまたはストラット36もバルブ基部34から突き出て、バルブ基部34によって支持されうる。いくつかの実施形態では、組み立てられた構成において、バルブストラット36は、先端26の側部にそって先端26に隣接するように配置することができる。ルアーコネクタ10が閉鎖位置にあるときに、バルブ管32の少なくとも遠位部分32aの外表面は、流体がルアー先端26の遠位端26a内に形成された開口部38を通って流れることが一般的に阻止されるようにルアー先端26の少なくとも遠位部分26aの内表面に当接して密封閉鎖されうる。
【0039】
一般に、ルアー先端26は、様々な標準的医療用具と併用しやすくなるように医療用コネクタのANSI規格に対応している。いくつかの実施形態では、ルアー先端26の遠位先端部分26a内の開口部38の直径は、約0.4mmから約1.8mmまで、約0.5mmから約1.5mmまで、および約0.5から約1.0mmまでの範囲内あるものとすることができる。列挙した範囲内または範囲外の他の直径も使用することができる。それに加えて、上で説明されているように、バルブ部材20の第2の端部は、ルアー先端26の遠位端部26aの開口部38内の空間を適宜占有するように寸法を決めることができる。
【0040】
例示されている実施形態では、管32は、ルアー先端26内において軸方向に平行移動するように摺動可能であるものとすることができる。さらに、バルブストラット36は、バルブ基部34によって片持ち梁配置(cantilevered disposition)で支持され、筐体22の内壁42を通して形成された開口部40内を摺動するように構成されうる。内壁42を貫通する開口部40の個数は、バルブ基部34によって支持されるバルブストラット36の個数に等しいものとしてよい。バルブ管32の外面とルアー先端26の内面との間に環状の密封部材44を配置し、流体がチャンバ46内に流れ込むのを阻止することができる。例示された実施形態では、チャンバ46は、筐体22の端壁22a、筐体22の側壁22b(円筒形状とすることができる)、および筐体22上に形成された内壁42によって一般的に閉じ込められる隔壁30によって一般的に画成される内部空洞33の外側の空間である。
【0041】
例示された実施形態では、隔壁30は、筐体22の端壁22aによって、筐体22の側壁22b(円筒形状とすることができる)によって側方で、およびバルブ部材20によって、ルアーコネクタ10の第2の端部14の近くに支持されうる。例示された実施形態では、隔壁30は、流体が通過できる、一対の一般的に対向する開口部48a、48bを備えることができる。隔壁30内に形成された第1の開口部48aは、筐体22の端壁22a上に形成された突起50によって密封可能に支持されうる。隔壁30内に形成された第2の開口部48bは、バルブ部材34上に形成された突起52によって密封可能に支持されうる。第1および第2の開口部48a、48bは、流体がチャンバ46内の中へ漏れるのを一般的に阻止できるように突起50、52によって支持されうる。
【0042】
いくつかの実施形態では、隔壁30は弾力性があり、図2Bに例示されているように、膨張位置に向かって付勢され、これにより、バルブ部材20に力をかけ、バルブ部材20を閉鎖位置に向かって付勢することができる。さらに、隔壁30は、バルブ部材20が(図2BにおいてV1で表される)閉鎖位置にある場合の隔壁30内の空洞33の容積が、バルブ部材20が(図2CにおいてV2で表される)開放位置にある場合の隔壁30内の空洞33の容積よりも小さいように構成できる。したがって、隔壁30内の空洞33の容積は、バルブ部材20が閉鎖位置から開放位置に移動すると減少し、バルブ部材20が開放位置から閉鎖位置に移動すると増大しうる。バルブ部材20が閉鎖位置に移動するとともに隔壁30内の空洞33の容積を増大することにより、隔壁30は、バルブ部材20が閉じている最中に開口部38を通って流れるか、または開口部38から滴り出る可能性のある流体もしくは医薬品の量を低減する吸引力を、そのような流体を隔壁30に向かって引き戻すことで発生させることができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、バルブ20、バルブ基部34、バルブストラット36、および突起52は、一体に形成することができる。いくつかの実施形態では、バルブ管32、バルブ基部34、バルブストラット36、および突起52を含む、バルブ部材20の特徴のうちの任意の特徴を、個別に形成し、その後の製造ステップにおいて接着するか、または他の何らかの方法で接合して1つにすることができる。いくつかの実施形態では、端壁22aは筐体22の少なくとも側壁22bと一体に形成できる。いくつかの実施形態では、端壁22aは、少なくとも側壁22bと比較して別々に形成され、その後の製造ステップにおいて、好ましくはバルブ部材20、隔壁30、およびシールなどの他の構成要素が筐体内に適切に配置された後に、筐体22に接合されるか、または接着されうる。
【0044】
いくつかの実施形態では、筐体22は、一般的に、コネクタ10の第2の端部14から延出し、ルアーコネクタ10の軸方向中心を通りうる通路54を持つ管状構造とすることができる。その結果、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10が、図2Cに例示されているように、開放状態または位置にある場合に、通路54により、流体を第2の端部14から流してポート24、隔壁30、管32に通し、ルアーコネクタ10の第1の端部12に配置されているルアー先端26内の開口部38から外へ出すことができる。ルアーコネクタ10の第2の端部14の近くで、ポート24および対応する流体通路54の区画が、その中に挿入された標準的な直径の医療配管の区画を収容するようにサイズが決められ、構成されうる。いくつかの実施形態では、ポート24は、医療バルブのANSI規格に対応する標準雄ルアーを受け入れるように構成される。
【0045】
いくつかの実施形態では、第2の端部14からルアー先端26の遠位端までの筐体22(または本明細書で説明されている任意の筐体)の長さは、約0.75インチとすることができる。しかし、筐体22は、他の多くのサイズをとりうる。いくつかの実施形態では、第2の端部14からルアー先端26の遠位端までの筐体22(または本明細書で説明されている任意の筐体)の長さは、約0.5インチから約0.75インチまでの範囲、または約0.75インチから約1.0インチまでの範囲、または約1.0インチから約1.25インチ以上までの範囲、またはこれらの範囲内の任意から、または任意の値までの範囲とすることができる。したがって、筐体22は、第2の端部14からルアー先端26の遠位端まで約1.50インチ以下とすることができ、これによりコネクタの重量および嵩を最小にすることができる。しかし、筐体22は、特定の用途に関して任意の適切な長さを有することができる。
【0046】
シュラウド28は、コネクタ10を別の医療用具に取り外し可能な様式で確実に取り付けるのを助ける内壁の雌ねじ56を有することができる。その他の実施形態では、シュラウド28は、急速解除機構およびその他の手段を含む解除可能な連結を提供するための他の構造または材料を含むことができる。例示されているように、筐体22およびシュラウド28は、使用者が指でシュラウド28および筐体22をしっかりと把持し、捻るのを補助するための複数の突起58または他の好適な特徴を外表面に画成し、これにより、ルアーコネクタ10を捻ったときに使用者が把持しているルアーコネクタ10が滑るのを阻止することができる。他の実施形態(図示せず)では、筐体22またはシュラウド28は、その代わりに、またはそれに加えて、指がコネクタ10から滑って離れるのを防止するのを助けるためのさらなる支持材となる上方にテーパを付けられた側壁を有する、またはコネクタ10に関して指が滑るのを実質的に防止する他の特徴または材料を有する凹みを画成することができる。突起58は、使用者の指が、コネクタ10の両側に配置された場合に、使用中のコネクタ10の向きに無関係に凹みに受けられやすくなるように、実質的に筐体20またはシュラウド28の外表面全体の周りに延出するようにできる。
【0047】
図2A〜2Cを参照すると、先端26がテーパ付きの外壁を有することができることがわかる。先端26の直径は、基部34から先端26の遠位端部分26aに向かって次第に小さくなるものとしてよい。上で説明されているように、先端26は、ルアー先端26の遠位端部分26aに配置された開口部38を画成しうる。内壁42であってもよい、ルアー先端26の基部において、内部空洞60(図2Bを参照のこと)は、ルアーコネクタ10の流体通路54および開口部38と連通し、これにより、ルアーコネクタ10全体を通る流体流路を形成することができる。いくつかの実施形態では、流体通路という用語は、ルアーコネクタを通る流体流路全体を指すものとすることができる。本明細書で説明されているルアーコネクタのどれかに関して、ルアー先端およびエンドキャップ(つまり、雄端部と雌端部)の寸法は、ANSI規格などの適用可能な規格に適合するか、および/または規定に準拠するようにすることができる。
【0048】
図2Dは、図2Bの曲線2D−2Dによって画成される、ルアーコネクタ10の一部の拡大断面図である。図2Dに示されているように、ルアー先端26の内壁は、ルアー先端26によって囲まれた流体通路54の軸に向かって径方向内側に延出する狭窄部分62を備え、これにより流体通路54は狭窄部分62に隣接する領域においてよりもルアー先端26の遠位端部分26aにおいてより狭くなる。例示されている実施形態では、狭窄部分62は、一般的に円筒形状の表面62aおよび一般的に傾斜している、またはテーパが付いている表面62bを画成することができる。いくつかの実施形態では、例示された実施形態のように、狭窄部分62は、管32の遠位端部分32a上の同様の傾斜またはテーパの付いている表面と一致するように構成されうる第2の傾斜またはテーパが付いている表面62cをさらに画成することができる。
【0049】
図2Dに例示されているように、いくつかの実施形態では、管32の遠位端部分32aは、ルアー先端26の狭窄部分62のサイズおよび形状を補完し密封可能な閉鎖機構を画成するようなサイズおよび構成をとりうる。閉鎖機構は、雄ルアー10が雌コネクタと係合しないときなどに、外部環境との流体的な連通から、閉鎖可能な雄ルアー10を貫通して延出する流体通路を閉鎖するように適合されうる。特に、いくつかの実施形態では、管32の遠位端部32aは、一般的に円筒形状の傾斜を付けた表面62aを補完するサイズおよび構成をとりうる。いくつかの実施形態では、管32は、一般的に傾斜を付けた表面62bおよび狭窄部分62の第2の傾斜を付けた表面62cを補完するようにさらに構成されうる。狭窄部分62の内径は、管32の遠位端部分32aがそれに対して当接する場合に、コネクタ10を通る流体の流れを一般的に遮断および/または阻止できるくらい狭いものとすることができる。したがって、管32の遠位端部分32aがルアー先端26の内面に当接するときに、雄ルアー10の第1の端部12に、または第1の端部12の近くに閉鎖部が形成されうる。さらに、管32の遠位端部分32aは、管32を形成するために使用されるのと異なる材料から作られるか、またはそのような材料によって覆うことができる。例えば、いくつかの実施形態では、遠位端部分32aは、管32の遠位端部分32aとルアー先端26との間の密封特性をよくするように管32を形成するために使用される材料と比較してより軟らかい、より可鍛性のある、または変形可能な材料で覆うことができる。
【0050】
本明細書で説明されているルアーコネクタはどれも、上述の狭窄部分62の特徴を備えるように構成されうる。最後に、通路54と流体的に連通することができる遠位部分内の開口部64は、製造しやすくするために、またはバルブ部材20が開放位置にあるときに流体をルアーコネクタ10に通して最も効果的に導くのに適したサイズまたは形状のものとすることができる。例えば、穴52は、(例えば一方の端部が狭く、もう一方の端部がより広い)涙滴形によって形成でき、それによって製造の射出成形工程を促進することができる。さらに、いくつかの実施形態では、バルブ部材20が流体経路なしに製作でき、ルアーコネクタ10の第1と第2の端部の間に流体を運ぶための手段としてではなく、バルブ部材20の周りに流れる流体用の遮断プランジャとして機能する。
【0051】
いくつかの実施形態では、筐体22は半分にわけて形成することができ、これらのそれぞれは限定はしないが、図2Bの平面状区画表面を画成する表面22cなどの、平面状の連結表面を画成する。この構成では、筐体22の端部22aは、筐体の残り部分と比較して別のステップで形成され、その後、上述の一体となる2つの部分が接着されるか、または他の何らかの形で連結されて1つになった後に筐体に接着されるか、または他の何らかの形で連結されうる。
【0052】
例示された実施形態の筐体22、または本明細書で説明されている実施形態の筐体は、多数の異なる材料または材料の組合せから製作できる。いくつかの実施形態では、筐体22、または本明細書で説明されている筐体はポリカーボネートまたはその他のポリマー材料などの比較的剛性の材料から製作できる。この実施形態の筐体22および/もしくはバルブ部材20、または本明細書で説明されている実施形態の筐体および/もしくはバルブ部材、またはこの実施形態もしくは他の実施形態の構成要素は、Bayer Makrolonまたは任意の他の好適な材料などの医療グレードの疎水性の材料でも製作できる。
【0053】
いくつかの実施形態では、上述のように、隔壁30は、隔壁30が圧縮されて開放位置にされ、元の閉鎖位置に弾力的に復帰できるような弾性材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、隔壁30は、少なくともルアーコネクタ10を通る医薬品または流体に応じて非ゴムシリコーンまたは他の好適な材料から形成されうる。さらに、いくつかの実施形態では、隔壁30は、流体が中に浸透してチャンバ46内に入るのを一般的に阻止するように一般的に流体不浸透性であるものとすることができる。バルブ部材20または本明細書で開示されているバルブ部材は、筐体22と同様に、筐体22を形成するために使用される材料を含む、多数の異なる材料または異なる材料の組合せから製作することができる。そのような材料の例には、ポリカーボネートまたはその他のポリマー材料が含まれる。いくつかの用途では、例えば、半剛性またはより柔軟性のある材料が、バルブ部材20、より具体的には、管32の遠位端部分32aに使用することに関して望ましいと思われる。
【0054】
バルブ部材20の長さは、筐体22の長さよりも短くてもよい。限定はしないがバルブ部材20を含む、本明細書で説明されているバルブアセンブリは、射出成形により製造することができる。最後に、例示された実施形態のバルブ部材20は、図2B〜2Cに示されるように構成されうるけれども、多くの他の構成も可能である。
【0055】
いくつかの実施形態では、図2A〜2Cに例示されている実施形態のように、1つまたは複数の突起もしくは突起したタブ66(限定はしないが、ねじ山など)をポート24の外面24a上に形成することで、バルブ部材20の第2の端部14で医療用具(図示せず)を取り外し可能に取り付ける作業がしやすくなる。したがって、いくつかの実施形態では、外面24aは、突起、突起したタブ、またはその上に形成された他の特徴を除き、円筒形とすることができる。いくつかの実施形態では、ポート24の内面24bは、円錐状とすることができ、これにより、内面24bの直径はルアーコネクタ10の第2の端部14に隣接する内面24bの部分で最大となりうる。内面24bの内側のテーパは、典型的な雄ルアーのテーパと相補的になり、密接に嵌ることができる。そのような内側のテーパは、医療用注射器に関する規格などのANSI規格および/または規定に準拠することができる。
【0056】
同様に、ルアー先端26の外面26bも、医療用注射器に関する規格などのANSI規格および/または規定に準拠するようにテーパを付けることができる。いくつかの実施形態では、ルアー先端26の内面26cおよび管32の外面32bは、いずれもまっすぐなものとすることができるか、またはテーパを付けることもできる。ルアー先端26の内面26cおよび管32の外面32bにテーパを付けることで、ルアー先端26内の管32の間の内部空洞60内に流れ込み、捕捉される流体の量を最小限度に抑えるのに役立つが、それは、ルアー先端26のテーパ付き内面26cと管32の外面32bとの間の距離が閉鎖位置に向かう管32の移動とともに減少するからである。これらの構成では、管32とルアー先端部26との間の効果的な密封を、これらの間の間隙の距離が増大するとしても行えるように密封部材44を構成することができる。
【0057】
図2A〜2Dに示されているように、閉鎖可能なルアーコネクタ10は、ルアーコネクタ10の第2の端部14のところに雌の嵌め合い端部を、ルアーコネクタ10の第1の端部12のところに雄のルアー嵌め合い端部を有することができる。図1Bの閉鎖可能な雌コネクタ21(上で参照されている)、ならびに同様の外部構造を有するその他の標準的な雌コネクタが雌および雄の端部の両方も有することができる。多くの実施形態では、そのような雌コネクタは、シールまたはその他の流体バリアを利用して雌端部上の流体の流れを阻止することができるが、典型的には雄端部上では流体の流れを阻止しない。本明細書で例示され、本明細書で説明されている閉鎖可能な雄ルアーコネクタの多くの実施形態では、雌端部に示されたシールまたはその他の流体バリアがない場合がある。しかし、本明細書に開示された任意の閉鎖可能な雄ルアーコネクタの雌端部は、閉鎖可能な雌端部を備えるように構成できる。例えば、雌コネクタ21、または任意の他の標準的な雌コネクタによる選択的な流体インピーダンスに関する構造は、両端での流体の流れを選択的に密封または阻止するコネクタを提供するために、本明細書に開示された閉鎖可能な、任意の雄ルアーコネクタの雌端部内に含めることができる。このタイプの閉鎖可能な雌および雄の端部を備えるいくつかの実施形態では、参照によりその全体が本明細書に援用されている、米国特許第5,685,866号、名称「Medical Valve and Method of Use」に示されるように、弾性密封要素が雌開口、またはその付近に配置されることが有利である可能性がある。密封要素をこの様式で配置することにより、拭い取り動作による消毒で使用する前に雌開口を洗浄し、密封要素、および/または密封要素と密封要素に隣接するコネクタの筐体との間の領域の細片、細菌、殺菌剤、またはその他の不要な物質の有害な蓄積物を排除することが可能になる。
【0058】
次に、図2Bおよび2Cを再び参照しつつ、密封部材44についてさらに詳しく説明する。いくつかの実施形態では、密封部材44は、図2Bおよび2Cに例示されているように、環状の断面を画成することができる。それに加えて、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10は、代替的密封材料44’が上述の環状の密封部材の代わりに使用できるように構成されうる。図3は、代替的密封部材44’の拡大斜視図である。図3を参照すると、密封部材44’は、実質的に円筒形であり、その中心を軸方向に通って延出するボア68を有することができることがわかる。いくつかの実施形態では、密封部材44’は、正反対の位置で円筒形の部分の側壁から延出する一対の全体的に矩形の突起70をさらに備えることができる。他の実施形態では、突起70は、異なる形状および/または位置を有することができ、所望の位置における密封部材44’の位置決めおよび/または整列を補助することができる。いくつかの実施形態では、密封部材44’は、より大きな直径のいずれかの端部にある2つのリング74によって囲まれた、全体的により小さな直径の中間部分72を有することもできる。密封部材44または44’は、任意の数の異なる材料から製作できる。いくつかの実施形態では、密封部材44または44’は、シリコーンベースの変形可能な材料から作製できる。シリコーンベースの変形可能な材料は、プラスチックおよびその他の剛性のポリマー材料を有する流体密封の閉鎖部を形成できるもののうちの1つである。
【0059】
したがって、図2Bに示されているように、筐体22、バルブ部材20、および密封部材44は、組み立てられた構成をとっており、閉鎖機構が管32の遠位部分32aとルアー先端26の内側との間に閉鎖係合を形成する。それに加えて、密封部材44がバルブ部材20とルアー先端26の内面26cとの間で閉鎖係合の状態にある。この構成では、閉鎖位置において、通路54を取って流れる流体は、管32の遠位部分32aに隣接する開口部64を通って流れることができるものとしてよい。この位置では、開口部64は、内部空洞60と連通するが、外部の環境とは連通しえない。上で述べたように、管32の外面および26の内面を、空洞60が最小になるように構成すると都合がよい。
【0060】
図2Cは、流体がルアーコネクタ10を通って流れることが一般に許されるように開放位置にあるルアーコネクタ10の断面図である。ルアーコネクタ10を通る流体の流れは、図2Cの矢印で表されている。筐体22、バルブ部材20、および密封部材44は、組み立てられた構成で例示されている。図示されているように、バルブ部材20は、雌コネクタ76を挿入することによって開放位置に移動されている。こうして、図2Cは、例示している雌コネクタ76を挿入することによってバルブ部材20が開かれているルアーコネクタ10の一実施形態の断面を示している。次に、図2Cに示されている実施形態を参照しつつ、例示している雌コネクタ76の構造についてさらに詳しく説明する。雌コネクタ76は、流体通路80が貫通する細長い本体78を備えることができ、雌コネクタ76はその遠位端付近に先端82を有することができる。いくつかの実施形態では、雌コネクタ76の先端82は、その外表面に配置された径方向に延出する表面84を有するものとしてよい。雌コネクタ76は、雌コネクタ76内に流体導管を有することができる。流体導管は、本明細書に開示されたコネクタ10と適合性のあるすべての雌コネクタに含まれ、または必要とされるわけではない。雌コネクタ76の近位の内表面86にそって、流体通路80は、流体通路80の直径が遠位の方向に減少するようにテーパを付けられることができる。
【0061】
図2Bに示されているように、また上で説明されているように、バルブ部材20のストラット36は、筐体22の内壁42内の開口部40を貫通して延出し、これにより、閉鎖位置において、ストラット36の端部は内壁42を超えてコネクタ10の第1の端部12に向かって延出する。これらのストラット36は、雌コネクタ76が前進して閉鎖可能な雄ルアー10と係合すると雌コネクタ76の近位端84に係合するように構成されうる。図2Cに示されているように、雄ルアー10と雌コネクタ76を係合するために、雌コネクタ76の1つまたは複数の径方向に延出する表面84を雄ルアー10の雌ねじ56にねじ込むことができる。図2Cに示されるように、雌ルアーコネクタ76の内表面86のテーパが先端26の対応するテーパを付けられた外表面26bに隣接して配置されるまで、2つのルアー10、76を螺合させることができる。
【0062】
雄ルアーコネクタ10および雌コネクタ76は互いに移動して、螺合し、雌コネクタ76の先端の近位端84がバルブ部材20のストラット36に接触することができる。雄ルアーコネクタ10および雌コネクタ76は、さらに移動して螺合し、ストラット36およびそれによってバルブ部材20が、雌コネクタ76によって雄コネクタ10の第2の端部の方へ移動することができる。こうして、遠位端部分32aは、雄ルアーコネクタ10および雌コネクタ76がさらに移動して螺合すると先端26の内側の遠位端部分26aから雄コネクタ10の第2の端部14の方向に移動することができる。先端26および管32がお互いから離れると、管32とルアー先端26との間に空間または間隙が形成され、これにより、流体が開口部38を通過して、雌コネクタ76の流体通路80内に入ることができるようになり、またその逆も可能である。
【0063】
雌コネクタ76のいくつかの代替的実施形態とともに使用される場合、雌コネクタ76の筐体がストラット36に接触し、それにより雄コネクタ10が開く前に、雌コネクタ76の内側の流体導管が管32の遠位端部分32aに接触しうる。いくつかの実施形態では、雌コネクタ76の先端の内表面86が雄ルアー10の先端26の外表面と閉鎖係合を形成するまで、閉鎖部はそのまま維持され、雄ルアー10の通路54内の流体が外部の環境に露出することが抑止されうる。
【0064】
いくつかの実施形態では、バルブ部材20が筐体22に相対的に移動すると、弾性隔壁30は圧縮し、これにより隔壁30はバルブ部材20に付勢力をかけて閉鎖位置に動かすか、または隔壁30はバルブ部材20にかけられた付勢力を増大するようにできる。隔壁30からの付勢力は、筐体22の雌ねじ56に接触している雌コネクタ76の径方向に延出する表面84による抵抗を受けうる。しかし、雌コネクタ76が雄ルアー10から引き出されると、隔壁30は、バルブ部材20の密封部分をルアー先端26内の閉鎖位置に戻すことができる。
【0065】
筐体22とバルブ部材20の間の相対的な移動にも関わらず、密封部材44は、管32の外表面とルアー先端26の内表面との間に流体バリアを維持することができる。いくつかの実施形態では、密封部材44が一般的に矩形の突起70を備える場合、密封部材44の位置は突起70によって維持できる。いくつかの実施形態では、密封部材44は、突起70の外表面をルアー先端26の内表面に接着することによって配置できる。いくつかの実施形態では、密封部材44は、シール44の外表面をルアー先端26の内表面に、またはバルブ管32の外表面に接着することによって配置できる。密封部材44の位置を固定する他の好適な手段も使用することができる。
【0066】
図2Cに示されているように、開放構成において、雌コネクタ76の流体通路80は、バルブ部材20の通路54と連通することができ、これにより、流体をいずれかの方向で通路54および雌コネクタ76の流体通路80に通して流すことができる。流体は、これにより、ルアーコネクタ10に取り付けることができる配管(図示せず)または他のコネクタもしくは導管から、筐体22の通路54内に流れ込み、1つまたは複数の開口部64を通ってルアー先端26内の内部空洞60に入り、ルアー先端26内の内部空洞60から外に出てルアー先端26の遠位端部分26aのところの開口部38を通り、雌コネクタ76の流体通路80内に入ることができ、またその逆も可能である。流体密封の閉鎖部は、先端26の外面の対応するテーパと、雌コネクタ76の内表面86の間に形成することもできる。
【0067】
上で説明されているように、バルブ部材20が開くと、これにより隔壁30が圧縮され、隔壁30の空洞33内に収容することができる流体の量も、それに応じて減少しうる。いくつかの実施形態では、隔壁30が圧縮されている間(隔壁30内の流体の量を減らしうる)、隔壁30内の流体は隔壁30の圧縮によって圧力増大に曝されうる。雌コネクタ76が完全に連結されている状態で、隔壁30内の空洞33の容積は、V2まで減らせる。V1は、V2よりも大きく、いくつかの実施形態では、V1とV2との容積の差は、一般的に、雌ルアーから切り離された後に雄ルアーの外側に残ると予想される、滴りなどの、残留流体の容積に対応するものとしてよい。
【0068】
逆に、いくつかの実施形態では、雌コネクタ76がルアーコネクタ10から取り外されると、バルブ部材20は閉鎖位置に向けて戻すことができ、これにより、隔壁30の空洞33内の容積が膨張して閉鎖位置の容積V1に戻る。隔壁30の内部容積の膨張により、隔壁30内に発生する圧力もしくは吸引力が下がる可能性がある。このように圧力または吸引力が低下することで、空洞33によってルアー管26内の通路60内にある、または管32aの端部の外面上にある流体の少なくとも一部が隔壁30内に引き戻されうる。吸引または引き戻しは、雌コネクタ76が取り外されているときに流体が開口部38から外へ滴り出るのを阻止できるという点で有利である。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10は、雌コネクタ76が取り外されているときに1つまたは複数の液滴が開口部38から外へ滴り出るのを実質的に阻止することなどによって、有害な、または腐食性のある流体もしくは医薬品の流れを制御するために使用できる。
【0069】
次に、図2E〜2Fを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ10’の他の実施形態について説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10’は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。図2Eは、閉鎖位置でのルアーコネクタ10’の断面図である。上述のように、ルアーコネクタ10’のバルブ部材20’が閉鎖位置にあるときに、流体はルアーコネクタ10’を通って流れることが一般的に阻止される。図2Fは、ルアーコネクタ10’の長手方向中心を通る線にそって切り取ったルアーコネクタ10’の実施形態の断面図であり、雌コネクタ76がルアーコネクタ10’と係合することによりバルブ部材20’が開放位置にあることを示している。ルアーコネクタ10’を通る流体の流れは、図2Fの矢印で表されている。上述のように、ルアーコネクタ10’のバルブ部材20’が開放位置にあるときに、流体はルアーコネクタ10’を通って流れることが一般的に許されうる。
【0070】
いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10’は、上述のルアーコネクタ10と同じであるか、または類似のものであるが、ただし、以下に示す、および/または以下で説明するいくつかの相違点がある。したがって、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10’は、上述のルアーコネクタ10と比較して同じか、または類似の様式で動作しうる。例示された実施形態では、バルブ部材20’は、コネクタ10’の第1の端部12’に向かってバルブ基部34’から突き出る管32’、およびバルブストラット36’に加えられる軸力が一般的にバルブ基部34’に一般的に直接伝えられるようにバルブ基部34’によって支持される1つまたは複数のアームもしくはストラット36’を備えることができる。図2Eに示されているように、また上で説明されているように、バルブ部材20’のストラット36’は、筐体22’の内壁42’内の開口部40’を貫通して延出し、これにより、閉鎖位置において、ストラット36の端部は内壁42を超えてコネクタ10’の第1の端部12’に向かって延出しうる。例示された実施形態では、環状シール45’によって、バルブストラット36’が通過する開口部40’のそれぞれが密封されうる。
【0071】
これらのストラット36’は、雌コネクタ76が前進して閉鎖可能な雄ルアー10’と係合すると雌コネクタ76の近位端84に係合するように構成されうる。図2Fに示されているように、雄ルアー10’と雌コネクタ76を係合するために、雌コネクタ76の1つまたは複数の径方向に延出する表面84を雄ルアー10’の内側ねじ56’にねじ込むことができる。組み立てられた構成では、バルブストラット36’は、先端26’に隣接するように配置することができる。例示された実施形態では、管32’、バルブ基部34’、およびバルブストラット36’は、一体部材となるように一体に形成されうる。しかし、いくつかの実施形態では、管32’、バルブ基部34’、およびバルブストラット36’は、別々に形成され、接着剤による貼り合わせ、融合、接着、または他の何らかの方法による取り付けで一体にし、図2Eおよび2Fに例示されているバルブ部材20’を形成することができる。上述のバルブストラットと同様に、バルブストラット36’は、適当な剛性を有し、図2Fに例示されているように、雌コネクタ76がルアーコネクタ10’に螺合するとストラット36’が隔壁部材30’に向かって軸方向に押し下げられ、これにより隔壁30’がルアーコネクタ10’の第2の端部14’に向かってたわむように構成されうる。
【0072】
いくつかの実施形態では、例示された実施形態と同様に、一対の一般的に平面状の表面を画成し、外円周とその中心を通る開口部を有するように隔壁30’を形成することができる。例示された実施形態では、隔壁30’の外側部分30a’(一般的に球状とすることができる)は、筐体22’の側壁22b’の内面に密封可能に固定することができる。いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合のように、筐体22’は、隔壁30’がその所望の位置から移動するのを阻止するように隔壁30’の外側部分30a’を支持するか、または固定する環状の凹みを画成することができる。同様に、例示された実施形態では、隔壁30’の内側部分30b’は、バルブ基部34’の後部34a’の外面に密封可能に固定することができる。いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合のように、バルブ基部34’の後部34a’は、隔壁30’の内側部分34b’を支持するか、または固定して隔壁30’がその所望の位置から移動するのを阻止するように構成された環状の凹みを画成することができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合のように、隔壁30’は、弾力性を有し、図2Eに例示されているように、弛緩した平面形状に向かって付勢されうる。隔壁30’は、バルブ部材20’に力を加えてバルブ部材20’を閉鎖位置に向かって付勢するように配置することができる。特に、例示された実施形態では、隔壁30’は、ルアー先端26’の内面に当接して密封可能に閉鎖するように管部材32’を付勢することができる。いくつかの実施形態では、隔壁30’は、バルブ部材20’が閉鎖位置にあるときに隔壁30’がその弛緩状態から部分的にたわみ、隔壁30’がバルブ部材20’にかける付勢力を強めるようにルアーコネクタ10’内に配置することができる。
【0074】
図2Eおよび2Fに示されているように、コネクタ20’の内側部分は、2つの部分、つまり、内部空洞33’とチャンバ46’とに分割することができる。隔壁30’は、バルブ部材20’が閉鎖位置にあるときの空洞33’内の容積(例えば、図2EにおいてV1によって表されている)がバルブ部材20’が開放位置にあるときの空洞33’内の容積(図2FにおいてV2によって表されている)より小さくなるように構成されうる。この構成では、空洞33’内の容積は、バルブ部材20’が開放位置から閉鎖位置に移動したときに増大し、これにより、バルブ部材20’が閉じるときに開口部38’を通って流れるか、またはその開口部38’から滴り出る可能性のある流体または医薬品の量を低減できる吸引力が、そのような流体を空洞33’内に引き戻すことで生じる。
【0075】
説明されているように、いくつかの実施形態では、バルブ部材20’は、バルブストラット36’を管32’またはバルブ基部34’のいずれかに直接取り付けてバルブストラット36’に加えられる軸力が管32’またはバルブ基部34’にも一般的に加えられるように構成されうる。
【0076】
しかし、他の実施形態では、図2Gおよび2Hに例示されているルアーコネクタ10’’の実施形態の場合のように、管32’’およびバルブ基部34’’は一体に形成することができるが、ストラット36’’は別々に形成され、管32’’およびバルブ基部34’’に相対的に独立して移動可能である。図2Gおよび2Hに例示されている実施形態では、ストラット36’’は、上述のように雌コネクタ76がシュラウド28’’内に挿入されたことからストラット36’’が変位したときにそれぞれ軸力を隔壁30’’の少なくとも一部に加えることができ、これにより隔壁30’’がたわむ。この構成において、隔壁30’’がたわむとともに、バルブ部材20’’は、隔壁30’’をバルブ基部34’’に固定することができるため、開放位置に向かって移動することができる。
【0077】
次に、図2I〜2Jを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ10’’’のいくつかの実施形態について説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10’’’は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。図2Iは、閉鎖位置でのルアーコネクタ10’’’の断面図である。上述のように、ルアーコネクタ10’’’のバルブ部材20’’’が閉鎖位置にあるときに、流体はルアーコネクタ10’’’を通って流れることが一般的に阻止される。図2Jは、雌コネクタ76がルアーコネクタと係合することにより開放位置にあるルアーコネクタ10’’’の実施形態の断面図である。ルアーコネクタ10’’’を通る流体の流れは、図2Jの矢印で表されている。上述のように、ルアーコネクタ10’’’のバルブ部材20’’’が開放位置にあるときに、流体はルアーコネクタ10’’’を通って流れることが一般的に許されうる。
【0078】
いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10’’’は、上述のルアーコネクタ10と同じであるか、または類似のものであるが、ただし、以下に示す、および/または以下で説明するいくつかのバージョンにいくつかの相違点がある。したがって、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ10’’’は、上述のルアーコネクタ10と比較して同じか、または類似の様式で動作しうる。バルブ部材20’は、1つまたは複数のバルブアームまたはストラット36’’’(そのうちの2つが図示されている)を備えることができ、それぞれが筐体22’’’の内壁42’内の開口部40’’’を貫通し、コネクタ10’’’の第1の端部12’’’に向かって延出することができる。例示された実施形態では、2つまたはそれ以上の環状シール45’’’が開口部40’’’を密封することができる。これらのストラット36’’’は、雌コネクタ76が前進して閉鎖可能な雄ルアー10’’’と係合すると雌コネクタ76の近位端84に係合するように構成されうる。図2Jに示されているように、雄ルアー10’’’と雌コネクタ76を係合するために、雌コネクタ76の1つまたは複数の径方向に延出する表面84をルアーコネクタ10’’’の雌ねじ56’’’にねじ込むことができる。
【0079】
ルアーコネクタ10’’’は、いくつかの実施形態において一般的に円形の周を持つ平面状とすることができる弾性隔壁30’’’を備えることもできる。いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合のように、隔壁30’’’の外周部分は筐体22’’’によって支持されうるが、隔壁30’’’の真ん中部分は、一般的に未支持にすることができる。いくつかの実施形態では、隔壁30’’’は、バルブ部材20’’’が閉鎖位置にあるときに隔壁30’’’の真ん中部分がルアー先端26’’’の後部または後側部分26b’’’と密封可能に接触するように筐体22’’’内に配置することができる。図2Iおよび2Jを参照すると、隔壁30’’’は、特にバルブ部材20’’’が開放位置にあるときに、流体を通路54’’’に通して流し、隔壁30’’’に通して流すことができる、その隔壁を貫通する2つまたはそれ以上の開口部31’’’を備えることができることがわかる。いくつかの実施形態では、開口部31’’’は、隔壁30’’’がルアー先端26’’’の後部26b’’’と接触する位置から径方向外向きとすることができる位置で隔壁30’’’上に配置されうる。この実施形態では、ルアー先端26’’’は、ルアーコネクタ10’’’が開放位置から閉鎖位置に変えられたときでも、筐体22’’’に関して静止しているものとすることができる。したがって、この構成では、バルブ部材20’’’が閉鎖位置にある場合、隔壁30’’’とルアー先端26’’’の後部26b’’’との間に形成されるシールによって隔壁30’’’内の開口部31’’’を通って流れる流体が内部空洞33’’’からルアー先端26’’’の内側部分に流れ込むのを阻止することができる。
【0080】
バルブストラット36’’’は、適当な剛性を有し、図2Jに例示されているように、雌コネクタ76がルアーコネクタ10’’’に螺合するとストラット36’’’が隔壁30’’’に向かって軸方向に変位し、これにより隔壁30’’’がルアーコネクタ10’’’の第2の端部14’’’に向かってたわむように構成されうる。隔壁30’’’が、ストラット36’’’によって変位された場合、通路54’’’および開口部31’’’を通過する流体は、次いで、弾性材料30’’’とルアー先端26’’’の後部26b’’’との間を流れ、開口部38’’’を通って外に出ることができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合のように、隔壁30’’’は、弾力性を有し、図2Iに例示されているように、平面形状に向かって付勢され、これにより、バルブストラット36’’’を閉鎖位置に付勢し、ルアー先端26’’’の後部26b’’’に当接して隔壁30’’’を密封するのに十分な力をルアー先端26’’’の後部26b’’’に加えることができる。いくつかの実施形態では、隔壁30’’’は、バルブ部材20’’’が閉鎖位置にあるときに隔壁30’’’がその弛緩状態から部分的にたわみ、隔壁30’’’がバルブストラット36’’’およびルアー先端26’’’の後部26b’’’にかけるスプリング力を強めるようにルアーコネクタ10’’’内に配置することができる。
【0082】
次に、図4A〜4Bを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ110のいくつかの実施形態について説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ110は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。図4Aは、閉鎖位置でのルアーコネクタ110の断面図である。上述のように、ルアーコネクタ110のバルブ部材120が閉鎖位置にあるときに、流体はルアーコネクタ110を通って流れることが一般的に阻止される。図4Bは、雌コネクタ76がルアーコネクタと係合することにより開放位置にあるルアーコネクタ110の実施形態の断面図である。ルアーコネクタ110を通る流体の流れは、図4Bの矢印で表されている。上述のように、ルアーコネクタ110のバルブ部材120が開放位置にあるときに、流体はルアーコネクタ110を通って流れることが一般的に許されうる。本明細書で説明されているルアーコネクタの実施形態と同様に、バルブ部材によって筐体内に形成される1つまたは複数のシールは、通常動作条件の下で流体流に対し一般的に十分に耐えられる。
【0083】
図4Aに例示されているように、組み立てられたルアーコネクタ110のいくつかの実施形態は、筐体122、ルアーコネクタ110の第2の端部114の近くに配置されるポート124、ルアーコネクタ110の第1の端部112の近くに配置されるルアー先端126、ルアー先端126の少なくとも一部を囲むシュラウド128、ブラダー部材130、および上述のバルブ部材120を備えることができる。ブラダー部材130は、一般的に流体不浸透性の、好適な弾性材料から形成され、内部空洞133を画成することができる。いくつかの実施形態では、ブラダー部材130は、コネクタ110が閉鎖位置にあるときにコネクタ110の長軸にそって切り取ったブラダー部材130の断面が実質的に卵形であり、ブラダー部材130の長軸がコネクタ110の長軸に対して実質的に垂直になるような卵形とすることができる。いくつかの実施形態では、ブラダー部材130の壁部分は、実質的に卵形の内部空洞を形成するためにコネクタの長軸に対して凹形になっている。いくつかの実施形態では、空洞は、実質的に円形である。コネクタ110の第1の端部112に向かって管132のリバウンドバイアス(rebound bias)を高めるか、または調節するために他の壁形状も組み込むことができる。
【0084】
例示されているように、ブラダー部材130およびバルブ部材120は、筐体122内に配設されうる。バルブ部材120は、ルアー先端126の内面内に配置された管132および1つまたは複数のバルブストラット136(2つが図示されている)を備えることができ、これらはブラダー部材130と係合することで連通しているものとしてよい。いくつかの実施形態では、組み立てられた構成において、バルブストラット136は、先端126の側部にそって先端126に隣接するように配置することができる。いくつかの実施形態では、バルブストラット136のそれぞれは、ルアーコネクタ110の第2の端部114に最も近い位置にあるバルブストラット136の端部で平面状基部136aを画成することができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、バルブ部材120は、ただ1つのバルブストラット136、または2つ、3つ、もしくはそれ以上のバルブストラット136を備えることができる。ルアーコネクタ110が閉鎖位置にあるときに、バルブ管132の少なくとも遠位部分132aの外表面は、流体がルアー先端126の遠位端126a内に形成された開口部138を通って流れることが一般的に阻止されるようにルアー先端126の遠位部分126aの内表面に当接して密封閉鎖されうる。いくつかの実施形態では、バルブストラット136のそれぞれの基部136aは、管132の周りに環状のリングを形成するように相互接続することができる。したがって、いくつかの実施形態では、バルブストラット136のそれぞれは、基部136aによって相互接続されうる。しかし、いくつかの実施形態では、バルブストラット136のそれぞれは、ブラダー部材130に関して、また筐体120内で支持されうる他のバルブストラット136がもしあればそれに関して、独立して平行移動するように独立したものとすることができる。したがって、いくつかの実施形態では、バルブストラット136がそれぞれ独立して移動可能である場合、基部136aは、他のバルブストラット136の基部136aから切り離すことができる。いくつかの実施形態では、バルブストラット136がそれぞれ独立して移動可能である場合、基部136aは、円形、正方形、三角形、卵形、アーチ形、または他の好適な形状を画成することができる。
【0086】
上述のように、例示された実施形態では、管132は、ルアー先端126内において軸方向に平行移動するように摺動可能に支持されうる。さらに、バルブストラット136は、筐体122の内壁142を通して形成された開口部140内を摺動するように構成されうる。内壁142を貫通する開口部140の個数は、筐体122内に支持されうるバルブストラット136の個数に等しいものとしてよい。バルブ管132の外面とルアー先端126の内面との間に環状の密封部材144を配置し、通常使用時に流体がチャンバ146内に流れ込むのを阻止することができる。例示された実施形態では、チャンバ146は、筐体122の端壁122a、筐体122の側壁122b(円筒形状とすることができる)、および筐体122上に形成された内壁142によって一般的に閉じ込められる空間である。チャンバ146は、一般的にブラダー部材130の周りに延出し、一般的にコネクタ110を通って流れる流体から絶縁される。密封部材144は、本明細書で説明されている任意の他のシールの構成の材料、幾何学的形状、サイズ、または他の詳細のどれかを含むことができる。いくつかの実施形態では、密封部材144は、バルブ管132と同じ材料から形成することができ、またバルブ管132と一体に形成することができる。いくつかの実施形態では、密封部材144は、バルブ管132と比較して異なる材料から形成することができる。いくつかの実施形態では、密封材料144は、バルブ管132と別に形成し、バルブ管132またはルアー先端126の内面のいずれかの所望の軸方向位置に配置することができる。したがって、いくつかの実施形態では、ルアー先端126またはバルブ管132のいずれかの内面は、密封部材144を所望の位置に固定するためのチャネルまたは凹みなどの特徴を備えることができる。いくつかの実施形態では、端壁122aは筐体122の少なくとも側壁122bと一体に形成できる。いくつかの実施形態では、端壁122aは少なくとも側壁122bと比較して別々に形成され、その後の製造ステップでそれに接着されるか、または取り付けられうる。
【0087】
例示された実施形態では、ブラダー部材130は、突起123(環状とすることができる)によって一端で、筐体122の側壁122b(円筒形状とすることができる)によって側方で、およびバルブストラット136の基部136aによって他端で支持されうる。いくつかの実施形態では、他の構成要素と同様に、筐体から突起123を省き、ブラダー部材が突起123の代わりに筐体122の端部122aによって支持されるようにできる。例示された実施形態では、突起123は、ブラダー部材130の容積を増大することなく筐体122の長さを効果的に増やせるように形成することができる。筐体122の長さを増やし、使用者または開業医のためにより長い把持表面を形成することが望ましいと思われる。したがって、筐体122が突起123を含まない、またはより短い突起123を含む上述の実施形態などのいくつかの実施形態では、筐体122の長さは、図4Aに例示されている長さよりも短くてもよい。いくつかの実施形態では、突起123と側壁122bとの径方向厚さの比は、約2対1から約10対1までの範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、この比は約7対1である。
【0088】
例示された実施形態では、ブラダー部材130は、流体が通過できる、一対の対向する開口部148a、148bを備えることができる。いくつかの実施形態では、ブラダー部材130は弾力性があり、図4Aに例示されているように、膨張位置に向かって付勢され、これにより、バルブ部材120に力をかけ、バルブ部材120を閉鎖位置に向かって付勢することができる。特に、例示された実施形態では、ブラダー部材130は、ルアー先端126の内面に当接して密封可能に閉鎖するように管部材132を付勢することができる。さらに、ブラダー部材130は、バルブ部材120が(図4AにおいてV1で表される)閉鎖位置にある場合のブラダー部材130の内部空洞133内の容積が、バルブ部材120が(図4BにおいてV2で表される)開放位置にある場合のブラダー部材130内の空洞133の容積よりも大きいように構成できる。したがって、ブラダー部材130内の空洞133の容積は、バルブ部材120が閉鎖位置から開放位置に移動すると減少し、バルブ部材120が開放位置から閉鎖位置に移動すると増大しうる。バルブ部材120が閉鎖位置に移動するとともにブラダー部材130内の空洞133の容積を増大することにより、ブラダー部材130は、バルブ部材120が閉じている最中に開口部138を通って流れるか、または開口部138から滴り出る可能性のある流体もしくは医薬品の量を低減できる吸引力を、そのような流体をブラダー部材130に向かって引き戻すことで発生させることができる。
【0089】
例示された実施形態では、ルアーコネクタ110は、ルアーコネクタ110の第2の端部114のところのポート124の内面内に配置された管150を備えることができる。例示された実施形態では、管150は、ブラダー部材130およびルアーコネクタ110の第1の端部112のところの管132と一体に形成されうる。それに加えて、ルアーコネクタ110は、流体もしくは医薬品がポート124からチャンバ146内に進入するのを阻止するように構成された密封部材152(環状のものとしてよい)を備えることができる。密封部材152は、本明細書で説明されている任意の他のシールの構成の材料、幾何学的形状、サイズ、または他の詳細のどれかを含むことができる。いくつかの実施形態では、密封部材152は、管150の外面とポート124の内面との間に配置され、これにより、管150とポート124との間に一般的に流体密封のシールを形成することができる。いくつかの実施形態では、密封部材152は、管150と同じ材料から形成することができ、また管150と一体に形成することができる。いくつかの実施形態では、密封材料152は、管150と別に形成し、管150またはポート124の内面のいずれかの所望の軸方向位置に配置することができる。したがって、いくつかの実施形態では、ポート124または管150のいずれかの内面は、密封部材152を所望の位置に固定されるよう付勢するためのチャネルまたは凹みなどの特徴を備えることができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合のように、ブラダー部材130、管132、密封部材144、および密封部材152中の管150はすべて、同じ材料から一体に形成することができる。しかし、いくつかの実施形態では、これらの構成要素はどれも、別々に形成され、上で説明されているような所望の位置で、または他の好適な様式で、支持されうる。筐体122は、一般的に、ルアーコネクタ110の軸方向中心を通ってコネクタ110の第2の端部114から延出しうる通路154を持つ管状構造とすることができる。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ110が、図4Bに例示されているように、開放構成である場合に、通路154により、流体を第2の端部114から流してポート124、管150、ブラダー部材130、管132に通し、ルアーコネクタ110の第1の端部112に配置されているルアー先端126内の開口部138から外へ出すことができる。図4Aおよび4Bを参照すると、ルアーコネクタ110の第2の端部114の近くで、ポート124および対応する流体通路154の区画が、その中に挿入された標準的な直径の医療配管の区画を収容できる十分な広さを有するものとしてよいことがわかる。筐体122(または本明細書で説明されている任意の筐体)の長さ、直径、または他の特徴は、本明細書で説明されている他の筐体と同じであるものとしてよい。コネクタの他の実施形態と同様に、ポート124は、ANSI規格などの適用可能な規格および/または規定に準拠するように成すことができる。
【0091】
それに加えて、シュラウド128は、上述のように、または望むとおりに、ルアーコネクタ110を他の医療用具にしっかりと、または取り外し可能に取り付けるようなサイズおよび構成とすることができる。さらに、筐体122、先端126、ブラダー部材130、またはルアーコネクタ110の他の構成要素もしくは特徴は、本明細書で開示されている他の任意の先端部材に関して説明されている材料、形状、特徴、サイズ、または他の構成もしくは詳細のうちのどれかを含むものとしてよい。他の実施形態と同様に、ルアー先端126は、ANSI規格などの適用可能な規格および/または規定に準拠するようになすことができる。
【0092】
図4Bを参照すると、雄ルアーコネクタ110および雌コネクタ76は互いに向かって移動して、螺合し、雌コネクタ76の先端の近位端84がバルブ部材120のストラット136に接触することがわかる。雄ルアーコネクタ110および雌コネクタ76が、さらに移動して螺合すると、ストラット136は雌コネクタ76によって雄コネクタ110の第2の端部114の方へ移動することができ、これにより、バルブ部材120が筐体122に対して相対的に変位する。こうして、管132の遠位端部分132aは、雄ルアーコネクタ110および雌コネクタ76がさらに移動して螺合すると先端126の内側の遠位端部分126aから雄コネクタ110の第2の端部114の方向に移動することができる。これら2つの表面がお互いから離れると、管132とルアー先端126との間に間隙が形成され、これにより、流体が開口部138を通過して、雌コネクタ76の流体通路80内に入ることができるようになり、またその逆も可能である。
【0093】
いくつかの実施形態では、バルブ部材120が筐体122に相対的に移動すると、ブラダー部材130は圧縮し、これによりブラダー部材130はバルブ部材120に力をかけてバルブ部材120を閉鎖位置の方へ付勢する。ブラダー部材130からの付勢力は、筐体122の雌ねじ156に接触している雌コネクタ76の径方向に延出する表面78による抵抗を受けうる。しかし、雌コネクタ76が雄ルアー110から引き出されると、ブラダー部材130は、バルブ部材120の密封部分をルアー先端126内の閉鎖位置に戻すことができる。
【0094】
図4Bに示されているように、開放構成において、雌コネクタ76の流体通路80は、バルブ部材120の通路154と連通することができ、これにより、流体をいずれかの方向で通路154および雌コネクタ76の流体通路80に通して流すことができる。流体は、これにより、雄ルアー110に取り付けることができる配管(図示せず)または他のコネクタもしくは導管から、バルブ部材120の通路154内に流れ込み、1つまたは複数の開口部64を通ってルアー先端126内の内部空洞60に入り、ルアー先端126内の内部空洞60から外に出てルアー先端126の遠位端部分126aのところの開口部138を通り、雌コネクタ76の流体通路80内に入ることができ、またその逆も可能である。流体密封の閉鎖部は、先端126の外面の対応するテーパと、雌コネクタ76の内表面86の間に形成することもできる。
【0095】
上で説明されているように、バルブ部材120が開くと、これによりブラダー部材130が圧縮され、ブラダー部材130の空洞133内に収容することができる流体の量も、それに応じて減少する。いくつかの実施形態では、ブラダー部材130が圧縮されている間に定陽圧源の圧力をルアーコネクタ110の第2の端部114のところの通路154に印加することができ(これにより、ブラダー部材130の空洞133内の流体の容積が減少する)、ブラダー部材130内の流体は、ブラダー部材130の圧縮により増大した圧力に曝されうる。いくつかの実施形態では、この増大した圧力により、ブラダー部材130内の流体が通路154を通ってルアーコネクタ110の第1の端部112に向かって増大した速度で、ブラダー部材130内の圧力が平衡するまで流れ続ける。
【0096】
逆に、いくつかの実施形態では、雌コネクタ76がルアーコネクタ110から取り外されると、バルブ部材120は閉鎖位置に向けて戻すことができ、これにより、ブラダー部材130内の空洞133内の容積が容積V2から容積V1に遷移して戻る。ブラダー部材130の内部容積の膨張により、ブラダー部材130内に発生する圧力もしくは吸引力が下がる、実際には真空状態になる可能性がある。このように圧力または吸引力が低下することで、ブラダー部材130によって第1の端部112の近くの通路154内にある流体、および先端132aの外表面上の流体の少なくとも一部がブラダー部材130に向けて引き戻されうる。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ110を使用して、有害な、もしくは腐食性のある流体もしくは医薬品の流れを制御することができる。これらの状況において、雌コネクタ76を取り外してから開口部138から液滴がわずかであっても滴り出るのを阻止することは、特に有益であると思われる。
【0097】
次に、図4C〜4Dを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ110’のいくつかの実施形態についてさらに詳しく説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ110’は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。図4Cは、閉鎖位置でのルアーコネクタ110’の断面図である。上述のように、ルアーコネクタ110’の流体のバルブ部材120’が閉鎖位置にあるときに、流体はルアーコネクタ110’を通って流れることが一般的に阻止される。図4Dは、雌コネクタ76’がルアーコネクタと係合することにより開放位置にあるルアーコネクタ110’の実施形態の断面図である。ルアーコネクタ110’を通る流体または医薬品の流れは、図4Dの矢印で表されている。上述のように、ルアーコネクタ110’のバルブ部材120’が開放位置にあるときに、流体はルアーコネクタ110’を通って流れることが一般的に許されうる。本明細書で説明されているルアーコネクタの実施形態と同様に、バルブ部材によって筐体内に形成される1つまたは複数のシールは、医療用バルブの通常動作条件の下で流体流に対し一般的に十分に耐えられる。
【0098】
いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ110’は、上述のルアーコネクタ110’と同じであるか、または類似のものであるが、ただし、以下に示す、および/または以下で説明するいくつかのバージョンにいくつかの相違点がある。第1に、いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合と同様に、バルブ部材120’は、ルアーコネクタ110に関して上で説明されているようにアクチュエータまたはストラット136を使用せずに、閉鎖位置(図4Cに例示されているような)から開放位置(図4Dに例示されているような)へ移動することができる。図4Dを参照すると、ルアーコネクタ110’は、閉鎖可能な雌コネクタ76’と螺合することができることがわかる。雌コネクタ76’の閉鎖可能な雌コネクタ先端82’は、例示されているようにコネクタ110’、76’と係合するようにルアーコネクタ110’のシュラウド128’の内面に形成された内側ねじ156’と係合することができるその外表面に配置された径方向に延出する表面84’を有するものとしてよい。例示された係合において、雌コネクタ76’の流体導管79’は、ルアーコネクタ110’の第2の端部114’の方へ管132’を変位することによってルアー先端126’の開口部138’内を前進して通ることができる。管132’は、管132’が変位したときにブラダー部材130’を圧縮し(図4Dに例示されているように)、雌コネクタ76’がルアーコネクタ110’から係脱されたときにルアー先端126’内のその閉鎖位置に戻るように(図4Cに例示されているように)構成されうる。ブラダー部材130’が圧縮されると、ブラダー部材130’の空洞133’内の容積が減少し、これにより管132’に力が加えられ管132’をルアー先端126’内の閉鎖位置に戻すことができるが(図4Cに例示されているように)、そのときに、雌コネクタ76’がルアーコネクタ110’から係脱される。
【0099】
さらに、例示されているように、雌コネクタ76’の流体導管79’がルアー先端126’内の開口部138’内を前進して通ると、流体導管79’を囲む圧縮可能な密封要素77’が圧縮され、これにより、その中を通して流体導管79’が突き出るようにできる。コネクタ110’、76’と係合しているときに加えられる力は、密封要素77’を圧縮して流体導管79’内の1つまたは複数の開口部81’を十分露出させることができる。密封要素77’が圧縮されると、流体通路83’が、ルアー先端132’の内部空洞と流体的に連通することができる。図4Dからわかるように、前部分126a’の前面は、密封部材77’の前面と接触し、それとの一般的に流体密封のシールを形成し、維持することができる。圧縮された密封要素77’は、流体がルアー先端132’を越えて閉鎖可能な雌コネクタ76’の内側に流入するのを阻止できる。この構成では、流体は、ルアーコネクタ110’の第2の端部114’から、少なくとも流体通路154’、ブラダー部材130’、管132’、管132’内の1つまたは複数の開口部164’、ルアー先端126’内の開口部138’を通り、雌コネクタ76’内の1つまたは複数の開口部81’を通り、流体通路83’を通って流れることができる。したがって、係合位置において、流体導管79’は、圧縮可能な密封要素77’を通って、雌コネクタ76’の流体通路83’がルアーコネクタ110’の流体通路154’と流体的に連通する十分な長さだけ突き出ることができる。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ110’は、図4Dに例示されているタイプの雌コネクタが使用されている場合であっても、バルブ120’を開閉できるように上述のようなストラット(図示せず)を備えることもできる。
【0100】
次に、図5A〜5Bを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ210のいくつかの実施形態について説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ210は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。図5Aは、流体がルアーコネクタ210を通って流れることが一般に阻止されるように閉鎖位置にあるルアーコネクタ210の断面図である。図5Bは、雌コネクタ76がルアーコネクタと係合することにより生じうる、開放位置にあるルアーコネクタ210の実施形態の断面図である。ルアーコネクタ210を通る流体または医薬品の流れは、図5Bの矢印で表されている。上述のように、ルアーコネクタ210のバルブ部材220が開放位置にあるときに、流体はルアーコネクタ210を通って流れることが一般的に許されうる。
【0101】
いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ210は、上述のルアーコネクタ110と同じであるか、または類似のものであるが、ただし、以下に示す、および/または以下で説明するいくつかのバージョンにいくつかの相違点がある。したがって、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ210は、上述のルアーコネクタ110と比較して同じか、または類似の様式で動作しうる。いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合と同様に、コネクタ210は、雄ルアー226の内表面を一般的に補完するように構成されている管232を備えるバルブ部材220を具備することができる。管232の少なくとも一部は、本明細書で開示されている他の実施形態において説明されているように雄ルアー226の内表面を係合するように構成される。
【0102】
ブラダー部材230は、一般的に内部空洞233を取り囲む。ブラダー部材230の壁230bは、波形の形状を画成することができ、これはブラダー部材230の側部230b内に複数の内向きと外向きの折り目を有することができる。いくつかの実施形態では、波形のブラダー部材230の複数の内向きおよび外向きの折り目があることで、雌コネクタ76をルアーコネクタ210にねじ込むときにブラダー部材230の圧縮をしやすくすることができる。本明細書で開示されている他のコネクタと同様に、空洞233の容積は、コネクタ210が開放位置へ移動し、閉鎖位置から移動するときに変化しうる。特に、空洞233は、好ましくは、コネクタ210が閉鎖位置にあるときの第1の大きな容積V1からコネクタ210が開放位置にあるときの第2のより小さな容積V2に変化するように構成される。ブラダー部材230の内部容積の膨張により、ブラダー部材230内に発生する圧力もしくは吸引力が下がる、実際には真空状態になる可能性がある。このように圧力または吸引力が低下することで、ブラダー部材230によって第1の端部212の近くの通路254内にある流体、および管232の先端232aの外表面上の流体の少なくとも一部がブラダー部材230に向けて引き戻されうる。
【0103】
それに加えて、いくつかの実施形態では、ベローズ230の後部230aを筐体222の後部222aに対して密封し、ルアーコネクタ210を通過する流体または医薬品がベローズ230の後部230aと筐体222の端部222aとの間で筐体222内のチャンバ246内に漏出するのを阻止することができる。それに加えて、管232の端部232a、さらにはルアー先端226の端部226aの相補形の合わせ面は、図5Aおよび5Bに例示されているように、本明細書で開示されているルアーコネクタの他の部分と比較して別の形状およびサイズを画成することができる。図5Aおよび5Bに例示されているルアーコネクタ210の形状、サイズ、特徴、または他の態様は、本明細書で開示されている任意のルアーコネクタによって実装されうる。
【0104】
次に、図5C〜5Dを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ210’のいくつかの実施形態について説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ210’は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。図5Cは、流体がルアーコネクタ210’を通って流れることが一般に阻止されるように閉鎖位置にあるルアーコネクタ210’の断面図である。図5Dは、雌コネクタ76’がルアーコネクタと係合することにより開放位置にあるルアーコネクタ210’の実施形態の断面図である。ルアーコネクタ210’を通る流体または医薬品の流れは、図5Dの矢印で表されている。上述のように、ルアーコネクタ210’のバルブ部材220’が開放位置にあるときに、流体はルアーコネクタ210’を通って流れることが一般的に許されうる。
【0105】
いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ210’は、上述のルアーコネクタ210’と同じであるか、または類似のものであるが、ただし、以下に示す、および/または以下で説明するいくつかのバージョンにいくつかの相違点がある。いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合と同様に、バルブ部材220’は、ルアーコネクタ210に関して上で説明されているようにアクチュエータまたはストラット236を使用せずに、閉鎖位置(図5Cに例示されているような)から開放位置(図5Dに例示されているような)へ移動することができる。図5Dを参照すると、ルアーコネクタ210’は、閉鎖可能な雌コネクタ76’と螺合することができることがわかる。雌コネクタ76’の閉鎖可能な雌コネクタ先端82’は、例示されているようにコネクタ210’、76’と係合するようにルアーコネクタ210’のシュラウド228’の内面に形成された雌ねじと係合することができるその外表面に配置された径方向に延出する表面84’を有するものとしてよい。例示された係合において、雌コネクタ76’の流体導管79’は、ルアーコネクタ210’の第2の端部214’の方へ管232’を変位することによってルアー先端226’の開口部238’内を前進して通ることができる。管232’は、図5Dに例示されているように管232’が変位したときにブラダー部材230’を圧縮し、雌コネクタ76’がルアーコネクタ210’から係脱されたときにルアー先端226’内のその閉鎖位置に戻るように(図5Cに例示されているように)構成されうる。ブラダー部材230’が圧縮されると、ブラダー部材230’内の空洞233’内の容積が減少し、これにより管232’に力が加えられ管232’をルアー先端226’内の閉鎖位置に戻すことができるが(図5Cに例示されているように)、そのときに、雌コネクタ76’がルアーコネクタ210’から係脱されうる。容積が変化すると、その結果、本明細書で開示されている他の実施形態に関連して説明されているように、真空に似た効果を発生し、これにより、流体が第1の端部212’からブラダー部材230’へと引かれる可能性がある。
【0106】
さらに、例示されているように、雌コネクタ76’の流体導管79’がルアー先端226’内の開口部238’内を前進して通ると、流体導管79’を囲む圧縮可能な密封要素77’が圧縮され、これにより、その中を通して流体導管79’が突き出るようにできる。コネクタ210’、76’と係合しているときに加えられる力は、密封要素77’を圧縮して流体導管79’内の1つまたは複数の開口部81’を十分露出させることができる。密封要素77’が圧縮されると、流体通路83’が、ルアー先端232’の内部空洞と流体的に連通することができる。図5Dからわかるように、前部分226a’の前面は、密封部材77’の前面と接触し、それとの一般的に流体密封のシールを形成し、維持することができる。圧縮された密封要素77’は、流体がルアー先端232’を越えて閉鎖可能な雌コネクタ76’の内側に流入するのを阻止できる。この構成では、流体は、ルアーコネクタ210’の第2の端部214’から、少なくとも流体通路254’、ブラダー部材230’、管232’、管232’内の1つまたは複数の開口部264’、ルアー先端226’内の開口部238’を通り、雌コネクタ76’内の1つまたは複数の開口部81’を通り、流体通路83’を通って流れることができる。したがって、係合位置において、流体導管79’は、圧縮可能な密封要素77’を通って、雌コネクタ76’の流体通路83’がルアーコネクタ210’の流体通路254’と流体的に連通できる十分な長さだけ突き出ることができる。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ210’は、図5Dに例示されているタイプの雌コネクタが使用されている場合であっても、バルブ220’を開閉できるように上述のようなストラット(図示せず)を備えることもできる。
【0107】
次に、図6A〜6Bを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ310のいくつかの実施形態について説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ310は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。図6Aは、流体がルアーコネクタ310を通って流れることが一般に阻止されるように閉鎖位置にあるルアーコネクタ310の断面図である。図6Bは、雌コネクタ76がルアーコネクタと係合することにより開放位置にあるルアーコネクタ310の実施形態の断面図である。ルアーコネクタ310を通る流体または医薬品の流れは、図6Bの矢印で表されている。上述のように、ルアーコネクタ310のバルブ部材320が開放位置にあるときに、流体はルアーコネクタ310を通って流れることが一般的に許されうる。
【0108】
いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ310は、上述のルアーコネクタ110と同じであるか、または類似のものであるが、ただし、以下に示す、および/または以下で説明するいくつかのバージョンにいくつかの相違点がある。したがって、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ310は、上述のルアーコネクタ110と比較して同じか、または類似の様式で動作しうる。いくつかの実施形態では、ブラダー部材330、管332、およびバルブストラット336は、一体に形成することができる。いくつかの実施形態では、ブラダー部材330、管332、およびバルブストラット336はすべて、シリコーンなどの弾性ゴム材料などの同じ材料から形成されるか、またはそれぞれ、異なる材料から形成され、好適な様式で接着、接着剤による貼り合わせ、融合、または他の何らかの方法による取り付けで一体にすることができる。上述のバルブストラットと同様に、バルブストラット336は、適当な剛性を有し、雌コネクタ76がルアーコネクタ310に螺合するとストラット336がブラダー部材330に向かって軸方向に押し下げられ、これによりブラダー部材330が圧縮されるように他の何らかの方法で構成されうる。それに加えて、いくつかの実施形態では、ブラダー部材330は、上記の図5Aおよび5Bに例示されているように、ベローズ型形状を画成することができる。いくつかの実施形態では、ブラダー部材330は、好ましくは、第1の端部312からコネクタの第2の端部314の方へ流体の吸引を行わせるためにバルブ部材320が開放位置から閉鎖位置に移動すると容積が増大する内部空洞333を画成する。
【0109】
いくつかの実施形態では、ベローズ330の後部330aは、筐体322の後部322aに対しブラダー部材330の後部330aを密封してルアーコネクタ310を通過する流体もしくは医薬品が動作中に筐体322内のチャンバ346内に漏出するのを阻止するように構成できる密封部材352を画成することができる。いくつかの実施形態では、密封部材352は、環状の形状を画成することができ、ブラダー部材330と筐体322の後部322aとの間に配置されうる。いくつかの実施形態では、密封部材352はブラダー部材330と一体に形成することができる。それに加えて、管332の端部332a、さらにはルアー先端326の端部326aの相補形のあわせ面は、図6Aおよび6Bに例示されているように、本明細書で開示されているルアーコネクタの他の部分と比較して別の形状およびサイズを画成することができる。図6Aおよび6Bに例示されているルアーコネクタ310の形状、サイズ、特徴、または他の態様は、本明細書で開示されている任意のルアーコネクタに実装されうる。
【0110】
次に、図6C〜6Dを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ310’のいくつかの実施形態についてさらに詳しく説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ310’は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。図6Cは、流体がルアーコネクタ310’を通って流れることが一般に阻止されるように閉鎖位置にあるルアーコネクタ310’の断面図である。図6Dは、雌コネクタ76’がルアーコネクタと係合することにより開放位置にあるルアーコネクタ310’の実施形態の断面図である。ルアーコネクタ310’を通る流体または医薬品の流れは、図6Dの矢印で表されている。上述のように、ルアーコネクタ310’のバルブ部材320’が開放位置にあるときに、流体はルアーコネクタ310’を通って流れることが一般的に許されうる。
【0111】
いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ310’は、上述のルアーコネクタ310と同じであるか、または類似のものであるが、ただし、以下に示す、および/または以下で説明するいくつかのバージョンにいくつかの相違点がある。いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合と同様に、バルブ部材320’は、ルアーコネクタ310に関して上で説明されているようにアクチュエータまたはストラット336を使用せずに、閉鎖位置(図6Cに例示されているような)から開放位置(図6Dに例示されているような)へ移動することができる。図6Dを参照すると、ルアーコネクタ310’は、閉鎖可能な雌コネクタ76’と螺合することができることがわかる。雌コネクタ76’の閉鎖可能な雌コネクタ先端82’は、例示されているようにコネクタ310’、76’と係合するようにルアーコネクタ310’のシュラウド328’の内面に形成された雌ねじと係合することができるその外表面に配置された径方向に延出する表面84’を有するものとしてよい。例示された係合において、雌コネクタ76’の流体導管79’は、ルアーコネクタ310’の第2の端部314’の方へ管332’を変位することによってルアー先端326’の開口部338’内を前進して通ることができる。管332’は、管332’が図6Dに例示されているように変位されたときにブラダー部材330’を圧縮するように構成されうる。ブラダー部材330’が圧縮されると、ブラダー部材330’内の空洞333’内の容積が減少し、これにより管332’に力が加えられ管332’をルアー先端326’内の閉鎖位置に戻すことができるが(図6Cに例示されているように)、そのときに、雌コネクタ76’がルアーコネクタ310’から係脱される。それに加えて、いくつかの実施形態では、ブラダー部材330’の空洞333’内の容積は、バルブ部材320’が閉鎖位置に戻ると増大し、これにより、吸引力が発生し、ルアー先端326’の内側から過剰な流体をブラダー部材330’内に引き込むことができる。
【0112】
さらに、例示されているように、雌コネクタ76’の流体導管79’がルアー先端326’内の開口部338’内を前進して通ると、流体導管79’を囲む圧縮可能な密封要素77’が圧縮され、これにより、その中を通して流体導管79’が突き出るようにできる。コネクタ310’、76’と係合するように加えられる力は、密封要素77’を圧縮して流体導管79’内の1つまたは複数の開口部81’を十分露出させることができる。密封要素77’が圧縮されると、流体通路83’が、ルアー先端332’の内部空洞と流体的に連通することができる。図6Dからわかるように、前部分326a’の前面は、密封部材77’の前面と接触し、それとの一般的に流体密封のシールを形成し、維持することができる。圧縮された密封要素77’は、流体がルアー先端332’を越えて閉鎖可能な雌コネクタ76’の内側に流入するのを阻止できる。この構成では、流体は、ルアーコネクタ310’の第2の端部314’から、少なくとも流体通路354’、ブラダー部材330’、管332’、管332’内の1つまたは複数の開口部364’、ルアー先端326’内の開口部338’を通り、雌コネクタ76’内の1つまたは複数の開口部81’を通り、流体通路83’を通って流れることができる。したがって、係合位置において、流体導管79’は、圧縮可能な密封要素77’を通って、雌コネクタ76’の流体通路83’がルアーコネクタ310’の流体通路354’と流体的に連通する十分な長さだけ突き出ることができる。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ310’は、図6Dに例示されているタイプの雌コネクタが使用されている場合であっても、バルブ320’を開閉できるように上述のようなストラット(図示せず)を備えることもできる。
【0113】
次に、図7A〜7Cを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ410のいくつかの実施形態について説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ410は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。他のルアーコネクタまたは本明細書で開示されている他のデバイスに似た構成要素または特徴の詳細および説明は、制限または省略することができる。
【0114】
図7Aは、ルアーコネクタ410の実施形態の外側の側面図である。図7Bは、流体がルアーコネクタ410を通って流れることが一般に阻止されるように閉鎖位置にあるルアーコネクタ410の断面図である。図7Bは、ルアーコネクタ410を通って流体が流れるのを許すように構成された開放位置にあるバルブ部材420を示す、ルアーコネクタ410の実施形態の断面図である。
【0115】
図7Aに例示されているように、組み立てられたルアーコネクタ410のいくつかの実施形態は、筐体422、ルアーコネクタ410の第2の端部または遠位端414の近くに配置されるポート424、ルアーコネクタ410の第1の端部または近位端412の近くに配置されるルアー先端426、ルアー先端426の少なくとも一部を囲むシュラウド428、筐体422内に支持される弾性バネ部材430、および筐体422内にも支持される上述のバルブ部材420を備えることができる。いくつかの実施形態では、バネ部材430は、螺旋形状とすることができ、ステンレス鋼、バネ合金、もしくは他の好適な金属材料から、または螺旋形状の、または中身の詰まった、中空の、もしくは穴のあいた円筒の形状の好適なプラスチックまたはゴム材料から形成することができる。
【0116】
例示された実施形態では、バルブ部材420は、コネクタ410の第1の端部412に向かってバルブ基部434から突き出る管432およびバルブ基部434から突き出ることができるバルブストラット436を備えることができる。いくつかの実施形態では、組み立てられた構成において、ルアーコネクタ410は複数のバルブストラット436を備え、それぞれ先端426の両側にそって先端426に隣接するように配置することができる。ルアーコネクタ410が閉鎖位置にあるときに、バルブ管432の遠位部分432aの外表面は、流体がルアー先端426の遠位端426a内に形成された開口部438を通って流れることが一般的に阻止されるようにルアー先端426の遠位部分426aの内表面に当接して密封閉鎖されうる。
【0117】
例示された実施形態では、管432は、ルアー先端426内において軸方向に平行移動するように摺動可能に支持されうる。さらに、バルブ基部434によって片持ち梁配置で支持されうるバルブストラット436は、筐体422の内壁442を通して形成された開口部440内を摺動するように構成されうる。内壁442を貫通する開口部440の個数は、バルブ基部434によって支持されうるバルブストラット436の個数に等しいものとしてよい。密封部材444(環状の形状を画成することができる)は、ルアーコネクタ410の動作時に(つまり、バルブ部材420が開放位置と閉鎖位置との間で移動するときに)管432の外面とルアー先端426の内面との間にシールを形成するように管432の外面の周りに配置することができる。いくつかの実施形態では、密封部材444は、ルアー先端426と一体に形成されうるか、または別々に形成されて、ルアー先端426に融合されるか、接着されるか、もしくは他の何らかの方法で取り付けられるか、またはルアー先端426によって支持されうる。いくつかの実施形態では、密封部材444は、管432と一体に形成されうるか、または別々に形成されて、管432に融合されるか、接着されるか、もしくは他の何らかの方法で取り付けられるか、または管432によって支持されうる。
【0118】
それに加えて、環状の密封部材445をバルブストラット436のそれぞれの外面の周りに配置し、バルブストラット436のそれぞれと内壁442内の開口部440のそれぞれとの間にシールを形成し、流体が1つまたは複数の開口部440を通ってチャンバ446内に流れ込むのを阻止することができる。例示された実施形態では、チャンバ433は、筐体422の端壁422a、筐体422の側壁422b(円筒形状とすることができる)、および筐体422内に形成された内壁442によって一般的に閉じ込められる空間である。ルアーコネクタ410のいくつかの実施形態は、バルブ基部434の外面434a(円筒形状とすることができる)の周りにいくつかの実施形態では環状であってもよい密封部材447を備えることができる。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ410は、バルブ基部434に相対的に一定の位置に留まりバルブ部材420が開放位置と閉鎖位置との間を移動するときに密封部材447がバルブ基部434とともに移動するように構成することができる。
【0119】
例示された実施形態では、バネ部材430は、筐体422の端壁422aによってルアーコネクタ410の第2の端部414の近くに、またバルブ基部434によって他端のところで支持されうる。バネ部材430は、流体もしくは医薬品が通過できるその中心を通る軸方向開口部を備えることができる。それに加えて、いくつかの実施形態では、流体はバネ部材430のコイルの間を通過することができる。バネ部材430は弾力性があり、図7Bに例示されているように、膨張位置に向かって付勢され、これにより、バルブ部材420に力をかけ、バルブ部材420を閉鎖位置に向かって付勢することができる。いくつかの実施形態では、バルブ部材420が筐体422に相対的に移動すると、好ましくは弾力性のあるバネ部材430は圧縮し、これによりバネ部材430はバルブ部材420に力をかけてバルブ部材420を閉鎖位置の方へ付勢することができる。バネ部材430からの付勢力は、雌コネクタ76がルアーコネクタ410に螺合することで抵抗を受けうる。しかし、雌コネクタ76が雄ルアー410から引き出されると、バネ部材430は、バルブ部材420の密封部分をルアー先端426内の閉鎖位置に戻すことができる。
【0120】
いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ410は、バルブ部材420が(図7BにおいてV1で表される)閉鎖位置にある場合の密封部材447、バルブ基部443、および筐体の端壁422aの間のチャンバ433内の容積が、バルブ部材420が(図7CにおいてV2で表される)開放位置にある場合の密封部材447、バルブ基部434、および端壁422aの間のチャンバ433内の容積より大きくなることができるように構成されうる。これらの実施形態では、密封部材447は、筐体422の側壁422bの内面の一部分にそってバルブ基部434とともに移動することができる。いくつかの実施形態では、筐体422の側壁422bは、一般的に円筒形の形状を画成しうる。したがって、これらの実施形態では、上述のチャンバ433の一部分の中の容積は、バルブ部材420が開放位置から閉鎖位置に移動したときに増大し、これにより、バルブ部材420が閉じるときに開口部438を通って流れるか、またはその開口部438から滴り出る可能性のある流体もしくは医薬品の量を低減できる吸引力を発生するか、または滴る流体を開口部438内に引き戻すことができる。
【0121】
いくつかの実施形態では、バルブ管432、バルブ基部434、およびバルブストラット436を含む、バルブ部材420の特徴のうちの任意の特徴は、一体に形成されるか、または他の実施形態では、別々に形成され、その後の製造ステップにおいて接着するか、または他の何らかの方法で接合して1つにすることができる。いくつかの実施形態では、端壁422aは筐体422の少なくとも側壁422bと一体に形成できる。いくつかの実施形態では、端壁422aは少なくとも側壁422bと比較して別々に形成され、その後の製造ステップでそれに結合されるか、または接着されうる。
【0122】
筐体422は、一般的に、ルアーコネクタ410の軸方向中心を通ってコネクタ410の第2の端部414から延出しうる通路454を持つ管状構造とすることができる。したがって、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ410が、図7Cに例示されているように、開放構成である場合に、通路454により、流体を第2の端部414から流してポート424、バネ部材430、管432に通し、ルアーコネクタ410の第1の端部412に配置されているルアー先端426内の開口部438から外へ出すことができる。図7Bおよび7Cを参照すると、ルアーコネクタ410の第2の端部414の近くで、ポート424および対応する流体通路454の区画が、その中に挿入された標準的な直径の医療配管の区画または標準的な雄ルアー先端を収容するように適合されうることがわかる。
【0123】
図7Cは、流体がルアーコネクタ410を通って流れることが一般に許されるような開放位置にあるルアーコネクタ410の断面図である。ルアーコネクタ410を通る流体または医薬品の流れは、図7Cの矢印で表されている。図7Cを参照すると、バルブ部材420が、好ましくは、雌コネクタ76を挿入することによって開放位置に移動されていることがわかる。図7Cに示されているように、また上で説明されているように、バルブ部材420のストラット436は、筐体422の内壁442内の開口部440を貫通して延出し、これにより、閉鎖位置において、ストラット436の端部は内壁442を超えてコネクタ410の第1の端部412に向かって延出する。上で説明されている他のルアーコネクタの場合と同様に、ストラット436は、雌コネクタ76が前進して閉鎖可能な雄ルアー410と係合すると雌コネクタ76の近位端84に係合するように構成されうる。こうして、図7Cは、上述のストラットを備える他のルアーコネクタと類似の様式で例示している雌コネクタ76を挿入することによってバルブ部材420が開かれているルアーコネクタ410の一実施形態の断面を示している。
【0124】
図7Cに示されているように、2つのコネクタ410、76は、雌ルアーコネクタ76の内表面86のテーパが先端426の対応してテーパが付けられている外表面426bに隣接して配置されるか、または当接するまで、または2つのルアー410、76が密封係合し、バルブ部材420が開放位置に移動される(上で説明されているような、または同様の構成のルアーコネクタまたはバルブ部材に関連する)まで、互いに対して螺合することができる。他の実施形態では、先端426の第2の端部が雌コネクタ76の対応する表面(図示せず)と閉鎖部を形成するまで、2つのルアー410、76を螺合することができる。
【0125】
それに加えて、雌コネクタ76のいくつかの代替的実施形態とともに使用される場合、雌コネクタ76の筐体がストラット436(もしあれば)に接触し、それにより雄コネクタ410が開く前に、雌コネクタ76の内側の流体導管が管432の遠位端部分432aに接触しうる。いくつかの実施形態では、雌コネクタ76の先端の内表面86がルアーコネクタ410の先端426の外表面と閉鎖係合を形成するまで、閉鎖部はそのまま維持され、ルアーコネクタ410の通路454内の流体が外部の環境に露出することが抑止されうる。
【0126】
次に、図7D〜7Eを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ410’のいくつかの実施形態についてさらに詳しく説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ410’は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。特に、例示された実施形態では、ルアーコネクタ410’は、バネ部材430およびルアーコネクタ410の密封部材447を除き上述のルアーコネクタ410と同じ特徴を有するように形成され、構成されうるが、次にこれについて説明する。
【0127】
図7Dを参照すると、密封部材447’をバルブ基部434’の好ましくは一般的に平面状の表面と端壁422a’の好ましくは一般的に平面状の内表面との間に配置できることがわかる。いくつかの実施形態では、端壁422a’の内表面内のバルブ基部434’は、密封部材447’を支持する凹みまたは他の特徴を画成することができる。それに加えて、いくつかの実施形態では、密封部材447’は、バルブ基部434’または端壁422a’の内表面のいずれかに接着剤を使って、または他の好適な方法で、固定されうる。図7Dおよび7Eに例示されているように、密封部材447’は、通路454’を通って流れている流体が密封部材447’の外側の空洞446’内に漏出するのを阻止する一般的に流体密封のシールを形成することができる。それに加えて、上述のルアーコネクタの他の実施形態と同様に、ルアーコネクタ410’は、バルブ部材420’が閉鎖位置に移動するときにルアー先端426内の1つまたは複数の開口部464から流体を密封部材447’内に引き込むように圧力または吸引力を下げる構成をとることができる。
【0128】
特に、上述の他のルアーコネクタと同様に、ルアーコネクタ410’が(図7DにおいてV1’で表される)閉鎖位置にある場合の密封部材447’内に一般的に形成される空洞433’の容積は、ルアーコネクタ410’が(図7DにおいてV2’で表される)開放位置にある場合の密封部材447’の空洞433’内の容積よりも大きいものとすることができる。バルブ部材420’が閉鎖位置から開放位置に移動するときの密封部材447’内の空洞433’の容積の増加により、減圧が生じて、流体がルアー先端426’または管432’から通路454’内に引き戻されうる。
【0129】
それに加えて、いくつかの実施形態では、密封部材447’が圧縮されるときに(つまり、バルブ部材420’が閉鎖位置から開放位置に移動されるときに)バルブ基部434’に張力を加える、限定はしないが、シリコーン、ゴム、または他の好適な材料などの弾性材料から密封部材447’を形成することができる。これらの実施形態では、密封部材447’が引き起こす張力は、バルブ部材420’を閉鎖位置に向けて付勢することができるので、別のバネ部材を必要としない。しかし、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ410’は、密封部材447’および、上述のバネ部材と同様の、軸方向バネ部材の両方を備えることができる。さらに、いくつかの実施形態では、好適な金属もしくは他の好適な材料からなる軸方向バネ部材は、密封部材447’と一体に形成されうる。
【0130】
次に、図7F〜7Gを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ410’’のいくつかの実施形態についてさらに詳しく説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ410’’は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。例えば、例示された実施形態では、ルアーコネクタ410’’は、ルアーコネクタ410と同じ特徴を有するように形成され構成されうるが、ただし、以下で説明するようにいくつかのバージョンにいくつかの相違点がある。バルブ部材420’’は、ルアーコネクタ410に関して上で説明されているように流体流路がバルブ部材の内側の開口部を通るのではなくバルブ部材420’’の周りに形成されように構成することができる。したがって、ルアーコネクタ410’’は、さもなければ流体流路を遮ることになる、バルブ部材420’’を囲む密封部材を有しないように形成することができる。
【0131】
それに加えて、例示された実施形態では、ルアーコネクタ410’’は、バルブ部材420’’が閉鎖位置に移動するとルアー先端426’’の端部のところの開口部438’’を通して漏れが生じるのを一般的に阻止するように構成することができる。特に、ルアーコネクタ410’’は、真空部材450’’を備えることができ、これはバルブ部材420’’が閉鎖位置に向かって移動しているときにチャンバ433’’への低圧力源を形成するように構成できる。
【0132】
次に、図8A〜8Bを参照しつつ、閉鎖可能なルアーコネクタ510のいくつかの実施形態について説明する。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ510は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができる。他のルアーコネクタまたは本明細書で開示されている他のデバイスに似た構成要素または特徴の詳細および説明は、制限または省略することができる。
【0133】
図8Aは、流体がルアーコネクタ510を通って流れることが一般に阻止されるように閉鎖位置にあるルアーコネクタ510の断面図である。図8Bは、開放位置でのルアーコネクタ510の断面図である。ルアーコネクタ510を通る流体または医薬品の流れは、図8Bの矢印で表されている。開放位置では、バルブ部材520は、コネクタ510を通るチャネルを開くことによりルアーコネクタ510を通る流体の流れを円滑にするように適合されうる。
【0134】
図8Aに例示されているように、組み立てられたルアーコネクタ510のいくつかの実施形態は、筐体522、ルアーコネクタ510の第2の端部514の近くに配置されるポート524、ルアーコネクタ510の第1の端部512の近くに配置されるルアー先端526、ルアー先端526の少なくとも一部を囲むシュラウド528、筐体522内に支持される弾性バネ部材530、および筐体522内にも支持される上述のバルブ部材520を備えることができる。いくつかの実施形態では、バネ部材530は、螺旋形状とすることができ、ステンレス鋼、バネ合金、もしくは他の好適な金属材料から形成することができる。いくつかの実施形態では、バネ部材530は、好適なプラスチックまたはゴム材料から形成することができ、また螺旋形状で、または中身の詰まった、中空の円筒の形状で形成することができる。いくつかの実施形態では、例示された実施形態の場合のように、バルブ基部534および筐体522の端部522aは、バネ部材530の端部に対し側方の支持を施してバネ部材530の端部が横方向に移動するのを阻止するように構成されうる。特に、バルブ基部534および筐体522の端部522aは、バネ部材530の端部を囲むことができる突起523を画成することができる。他の実施形態では、バルブ基部534および端部522aは、バネ部材530の端部を適宜固定するために、限定はしないが、凹み、チャネル、接着剤、または他の好適な材料もしくは特徴などの他の特徴を備えることができる。
【0135】
例示された実施形態では、バルブ部材520は、コネクタ510の第1の端部512に向かってバルブ基部534から突き出る管532およびバルブ基部534から突き出ることもできるバルブストラット536を備えることができる。いくつかの実施形態では、組み立てられた構成において、ルアーコネクタ510は複数のバルブストラット536を備え、それぞれ先端526の両側にそって先端526に隣接するように配置することができる。ルアーコネクタ510のバルブ部材520が閉鎖位置にあるときに、バルブ管532の遠位部分532aの外表面は、流体がルアー先端526の遠位部分526a内に形成された開口部538を通って流れることが一般的に阻止されうるようにルアー先端526の少なくとも遠位部分526aの内表面に当接して密封閉鎖されうる。いくつかの実施形態では、管532の端部532aは、管532に適しているような、または本明細書で開示されている他の管に関して上で説明されているような、サイズ、幾何学的形状、1つまたは複数の材料、または他の特徴もしくは詳細を含むことができる。
【0136】
例示された実施形態では、管532は、筐体522の内壁542内の開口部539内で軸方向に平行移動するように、さらにはルアー先端526内において軸方向に平行移動するように摺動可能に支持されうる。さらに、バルブストラット536は、バルブ基部534によって片持ち梁配置で支持され、筐体522の内壁542を通して形成された開口部540内を摺動するように構成されうる。いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ510は、バルブストラット536と開口部540との間にシールを備え、これにより、流体がチャンバ546内に漏出するのを阻止することができる。内壁542を貫通する開口部540の個数は、バルブ基部534によって支持されうるバルブストラット536の個数に等しいものとしてよい。
【0137】
密封部材544(一般的に環状の形状としてよい)は、ルアーコネクタ510の動作時に(つまり、バルブ部材520が開放位置と閉鎖位置との間で移動するときに)管532が中を通って軸方向に摺動するときに開口部539を密封するように管532の外面の周りに配置されうる。いくつかの実施形態では、密封部材544は、ルアー先端526と一体に形成されうるか、または別々に形成されて、ルアー先端526に融合されるか、接着されるか、もしくは他の何らかの方法で取り付けられるか、またはルアー先端526によって支持されうる。いくつかの実施形態では、密封部材544は、筐体522の内壁542と一体に形成されうるか、または別々に形成されて、筐体522の内壁542に融合されるか、接着されるか、もしくは他の何らかの方法で取り付けられるか、または筐体522の内壁542によって支持されうる。
【0138】
例示された実施形態では、バネ部材530は、筐体522の端壁522aによってルアーコネクタ510の第2の端部514の近くに、またバルブ基部534によって他端のところで支持されうる。バネ部材530は弾力性があり、図8Aに例示されているように、膨張位置に向かって付勢され、これにより、バルブ部材520に力をかけ、バルブ部材520を閉鎖位置に向かって付勢することができる。いくつかの実施形態では、バルブ部材520が筐体522に相対的に移動すると、バネ部材530は圧縮し、これによりバルブ部材520に加えられる力が増大する。バネ部材530からの付勢力は、雌コネクタ76がルアーコネクタ510に螺合することで抵抗を受けうる。しかし、雌コネクタ76がルアーコネクタ510から引き出されると、バネ部材530は、バルブ部材520の密封部分をルアー先端526内の閉鎖位置に戻すことができる。
【0139】
いくつかの実施形態では、バルブ管532、バルブ基部534、およびバルブストラット536を含む、バルブ部材520の特徴のうちの任意の特徴は、一体に形成されるか、または他の実施形態では、別々に形成され、その後の製造ステップにおいて接着するか、または他の何らかの方法で接合して1つにすることができる。いくつかの実施形態では、端壁522aは筐体522の少なくとも側壁522bと一体に形成できる。いくつかの実施形態では、端壁522aは少なくとも側壁522bと比較して別々に形成され、その後の製造ステップでそれに結合されるか、または接着されうる。
【0140】
筐体522は、一般的に、コネクタ510の第2の端部514から延出しうる通路554を持つ管状構造とすることができる。図8Aおよび8Bを参照すると、流体通路554はバルブ基部534およびバネ部材530を配置できるチャンバ546の周りに、ルアーコネクタ510を通って流れる流体または医薬品を導くことができることがわかる。通路554は、空洞533を画成する。いくつかの実施形態では、流体通路554をチャンバ546の周りに引き回すことで通路554内の空洞533の容積を減らし、これによりルアーコネクタ510の流体容積効率を高めることができる、つまり、バルブ部材520が閉鎖されたときにルアーコネクタ510内に捕らえられる流体の量を減らすことができる。そこで、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ510が、図8Bに例示されているように、開放構成である場合に、通路554により、流体を第2の端部514から流して通路554に通し、ルアー先端526内の開口部538から外へ出すことができる。図8Bに示されているように、開放構成において、雌コネクタ76の流体通路80は、バルブ部材520の通路554と連通することができ、これにより、流体をいずれかの方向で通路554および雌コネクタ76の流体通路80に通して流すことができる。
【0141】
図8Bを参照すると、本明細書で開示されているいくつかの他のルアーコネクタと同様に、バルブ部材520が、好ましくは、雌コネクタ76を挿入することによって開放位置に移動されていることがわかる。図8Bに示されているように、バルブ部材520のストラット536は、筐体522の内壁542内の開口部540を貫通して延出し、これにより、閉鎖位置において、ストラット536の端部は内壁542を超えてコネクタ510の第1の端部512に向かって延出する。
【0142】
図8Bに示されているように、2つのコネクタ510、76は、雌ルアーコネクタ76の内表面86のテーパが先端526の対応してテーパが付けられている外表面526bに隣接して配置されるか、または当接するまで、または2つのルアー510、76が密封係合し、バルブ部材520が開放位置に移動される(上で説明されているような、または同様の構成のルアーコネクタまたはバルブ部材に関連する)まで、互いに対して螺合することができる。いくつかの実施形態では、先端526の第2の端部が雌コネクタ76の対応する表面(図示せず)と閉鎖部を形成するまで、2つのルアー510、76を螺合することができる。
【0143】
それに加えて、雌コネクタ76のいくつかの代替的実施形態とともに使用される場合、雌コネクタ76の筐体がストラット532(もしあれば)に接触し、それにより雄コネクタ510が開く前に、雌コネクタ76の内側の流体導管が管532の遠位端部分532aに接触しうる。いくつかの実施形態では、雌コネクタ76の先端の内表面86がルアーコネクタ510の先端526の外表面と閉鎖係合を形成するまで、閉鎖部はそのまま維持され、ルアーコネクタ510の通路554内の流体が外部の環境に露出することが阻止される。
【0144】
図8Cおよび8Dを参照しつつ、ルアーコネクタ510の他の構成について説明する。図8Cおよび8Dを参照すると、ルアーコネクタ510’は、本明細書で開示されている他のルアーコネクタのうちのどれかのルアーコネクタの構成要素、特徴、材料、サイズ、幾何学的形状、詳細、または構成のうちのどれかを含むことができることがわかる。例えば、ルアーコネクタ510’は、ルアーコネクタ510’のポート524’が筐体522’の側壁522b’から突き出るように配置されるように構成されうる。例示された実施形態では、ルアーコネクタ510’は、いくつかの違いはあるが上述のルアーコネクタ510と同じまたは類似の特徴を有するように形成され構成されうる。ルアーコネクタ510’は、ルアーコネクタ510’のポート524’が筐体522’の側壁522b’から突き出るように配置されるように構成されうる。
【0145】
したがって、ルアーコネクタ510’は、ポート524’に流れ込む流体通路554’がルアー先端526’内の流体流路に比較して約90度の角度で配向されうるように構成されうる。図8Cおよび8Dに例示されているような、この配置構成を用いることで、ルアーコネクタ510’をポート524’のところで、またはルアーコネクタ510’の第1の端部512’のところで複数のコネクタに取り付けることが容易になると思われる。通路554’は、コネクタ510’の流体空洞533’をさらに画成しうる。
【0146】
それに加えて、いくつかの実施形態では、バネ部材530’およびバルブ基部部材534’を配置することができるチャンバ546’は、開放位置を画成することができ(例示された実施形態の場合のように)、これにより、バネ部材530’、およびバルブ部材520’の一部にアクセスすることができる。それに加えて、いくつかの実施形態では、ルアーコネクタ510’は、バルブストラット536’のそれぞれと内壁542’内の開口部540’のそれぞれとの間にシールを形成し、潜在的にチャンバ546’に流れ、ルアーコネクタ510’を使用する患者または開業医と接触するおそれがある流体が1つまたは複数の開口部540’を通ってチャンバ546’内に流れ込むのを阻止するようにバルブストラット536’のそれぞれの外面の周りに配置できる環状の密封部材545’を備えることができる。
【0147】
この文で明確には説明されていない、距離、構成要素の比率などの、図に示されおよび/または説明された実施形態の任意の特徴も本開示の一部分を形成することが意図される。それに加えて、様々な実施形態、特徴、態様、および例の文脈で開示されてきたが、本開示は具体的に開示された実施形態を超えて、その他の代替の実施形態および/または発明の用途、ならびにその明らかな修正形態および等価物に拡大することが、当業者によって理解されるであろう。したがって、開示された実施形態の様々な特徴および態様が、開示の様々な形態を行うために、互いに結び付けられ、または代わりに用いられることができることを理解すべきである。したがって、本開示の範囲は、上記に説明した特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【符号の説明】
【0148】
9 重力供給式IVバッグ
10 雄ルアーコネクタ
10’ ルアーコネクタ
10’’ ルアーコネクタ
10’’’ ルアーコネクタ
11 ポールスタンド
12 第1の端部または近位端
12’ 第1の端部
13 配管
14 第2の端部または遠位端
14’ 第2の端部
14’’’ 第2の端部
15 患者の腕
17 カテーテル
19 医療配管
20 バルブ部材
20’ バルブ部材
20’’ バルブ部材
20’’’ バルブ部材
21 雌医療用コネクタ
22 筐体
22’ 筐体
22’’’ 筐体
22b’ 側壁
24 ポート
24a 外面
24b 内面
26 ルアー先端
26’ 先端
26’’’ 先端
26a 遠位端
26b 外面
26b’’’ 後部または後側部分
26c 内面
28 シュラウド
28’’ シュラウド
30 隔壁
30’ 隔壁
30’’ 隔壁
30’’’ 隔壁
30a’ 外側部分
30b’ 内側部分
31’’’ 開口部
32 バルブ管
32’ 管
32’’ 管
32a 遠位部分
32b 外面
33 内部空洞
33’ 内部空洞
33’’’ 内部空洞
34 バルブ基部
34’ バルブ基部
34’’ バルブ基部
34a’ 後部
36 バルブアームまたはストラット
36’ バルブストラット
36’’ ストラット
36’’’ ストラット
38 開口部
38’ 開口部
38’’’ 開口部
40 開口部
40’ 開口部
40’’’ 開口部
42 内壁
42’ 内壁
44 密封部材
44’ 密封部材
45’ 環状シール
45’’’ 環状シール
46 チャンバ
46’ チャンバ
48a、48b 開口部
50 突起
52 突起
54 通路
54’’’ 通路
56 雌ねじ
56’ 雌ねじ
56’’’ 雌ねじ
60 内部空洞
62 狭窄部分
62a 傾斜を付けた表面
62b 傾斜を付けた表面
62c 第2の傾斜を付けた表面
64 開口部
66 突起もしくは突起したタブ
68 ボア
70 一対の全体的に矩形の突起
72 中間部分
76 雌コネクタ
76’ 雌コネクタ
77’ 密封要素
79’ 流体導管
80 流体通路
81’ 開口部
82 先端
82’ 雌コネクタ先端
83’ 流体通路
84 表面
84’ 表面
86 内表面
110 ルアーコネクタ
110’ ルアーコネクタ
112 第1の端部
114 第2の端部
114’ 第2の端部
120 バルブ部材
120’ バルブ部材
122 筐体
122a 端壁
122b 側壁
123 突起
124 ポート
126 ルアー先端
126’ ルアー先端
126a 遠位端
126a’ 前部分
128 シュラウド
128’ シュラウド
130 ブラダー部材
130’ ブラダー部材
132 管
132’ 管
132a 遠位部分
133 空洞
133’ 空洞
136 バルブストラット
136a 平面状基部
138 開口部
138’ 開口部
140 開口部
142 内壁
144 環状の密封部材
146 チャンバ
148a、148b 開口部
150 管
152 密封部材
154 通路
154’ 流体通路
156’ 雌ねじ
164’ 開口部
210 ルアーコネクタ
210’ ルアーコネクタ
212 第1の端部
212’ 第1の端部
214’ 第2の端部
220 バルブ部材
220’ バルブ部材
222 筐体
222a 後部
226 雄ルアー
226’ ルアー先端
226a’ 前部分
228’ シュラウド
230 ブラダー部材
230 ベローズ
230’ ブラダー部材
230a 後部
230b 壁
232 管
232’ 管
232a 先端
233 内部空洞
233’ 空洞
236 ストラット
238’ 開口部
246 チャンバ
254 通路
254’ 流体通路
264’ 開口部
310 ルアーコネクタ
310’ ルアーコネクタ
312 第1の端部
314 第2の端部
314’ 第2の端部
320 バルブ部材
320’ バルブ部材
322 筐体
322a 後部
326 ルアー先端
326’ ルアー先端
326a 端部
326a’ 前部分
328’ シュラウド
330 ブラダー部材
330’ ブラダー部材
330a 後部
332 管
332’ 管
332a 端部
333 空洞
333’ 空洞
336 バルブストラット
338’ 開口部
346 チャンバ
352 密封部材
354’ 流体通路
364’ 開口部
410 ルアーコネクタ
410’ ルアーコネクタ
410’’ ルアーコネクタ
412 第1の端部または近位端
414 第2の端部または遠位端
420 バルブ部材
420’ バルブ部材
420’’ バルブ部材
422 筐体
422a 端壁
422a’ 端壁
422b 側壁
424 ポート
426 ルアー先端
426’ ルアー先端
426’’ ルアー先端
426a 遠位部分
426b 外表面
428 シュラウド
430 弾性バネ部材
432 管
432’ 管
432a 遠位部分
433 チャンバ
433’ 空洞
434 バルブ基部
434’ バルブ基部
434a 外面
436 バルブストラット
438 開口部
438’’ 開口部
422 筐体
440 開口部
442 内壁
444 密封部材
445 密封部材
446 チャンバ
446’ 空洞
447 密封部材
447’ 密封部材
450’’ 真空部材
454 通路
454’ 通路
464 開口部
510 ルアーコネクタ
510’ ルアーコネクタ
512 第1の端部
512’ 第1の端部
514 第2の端部
520 バルブ部材
520’ バルブ部材
522 筐体
522’ 筐体
522a 端部
522b 側壁
522b’ 側壁
524 ポート
524’ ポート
526 ルアー先端
526a 遠位端
526b 外表面
528 シュラウド
530 弾性バネ部材
530’ バネ部材
532 バルブ管
532a 遠位部分
533 空洞
533’ 流体空洞
534 バルブ基部
534’ バルブ基部部材
536 バルブストラット
536’ バルブストラット
538 開口部
539 開口部
540 開口部
540’ 開口部
542 内壁
542’ 内壁
544 密封部材
545’ 密封部材
546 チャンバ
546’ チャンバ
554 通路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用コネクタであって、
第1の端部および第2の端部を有する実質的に剛性のある筐体であって、前記第1の端部および前記第2の端部が選択的に閉鎖可能な流体通路によって連結され、筐体前記第1の端部は、内表面を有する中空の雄ルアー、第1の開放端部、および第2の基部端を備える、筐体筐体と、
実質的に前記筐体内に支持されており、前記コネクタが閉鎖位置にあるときに前記雄ルアーの前記先端で前記筐体の前記第1の端部に隣接する開口部を選択的に密封するように構成されている第1のバルブ部材と、
前記筐体内に、かつ前記雄ルアーの外側に配置される内部ブラダー部材であって、前記ブラダー部材は内部空洞を画成し、前記第1のバルブ部材に流体的に結合され、前記ブラダー部材の前記内部空洞はコネクタの閉鎖位置において第1の容積を、前記コネクタが開放位置にあるときに第1の容積より小さい第2の容積を有する、内部ブラダー部材と、
を備えることを特著とする医療用コネクタ。
【請求項2】
剛性のある前記筐体は、前記雄ルアーの基部から側方に延出し、作動アームが前記雄ルアーの前記基部に隣接する前記筐体を貫通して延出し、前記作動アームの第1の端部は医療用具の対応する雌端部と係合するように構成され、前記作動アームの第2の端部は、前記ブラダー部材の少なくとも一部と係合するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項3】
複数の作動アームをさらに備え、前記作動アームはリングによって連結されることを特徴とする請求項2に記載の医療用コネクタ。
【請求項4】
前記ブラダー部材は、実質的に卵形の内部空洞を形成するために前記コネクタの長軸に対して凹形になっている壁部分を備えることを特徴とする請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項5】
前記ブラダー部材は、波形の壁部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項6】
前記バルブ部材の少なくとも一部および前記ブラダー部材の少なくとも一部が、一体に形成されることを特徴とする請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項7】
前記バルブ部材と前記雄ルアーの内表面との間に環状リングをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項8】
前記環状リングは、前記バルブ部材と一体に形成され、前記リングは前記雄ルアーの内表面と摺動係合することを特徴とする請求項7に記載の医療用コネクタ。
【請求項9】
前記雄ルアーの前記内表面は、環状チャネルを備え、前記環状リングは前記環状チャネル内に嵌め込まれ、前記バルブ部材の前記外表面と摺動係合することを特徴とする請求項7に記載の医療用コネクタ。
【請求項10】
医療用コネクタを選択的に閉鎖する方法であって、
筐体内で弾性ブラダー部材を支持するステップであって、前記筐体は第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部および前記第2の端部は選択的に閉鎖可能な流体通路によって連結され、前記第1の端部は内表面のある中空の雄ルアーを有するステップと、
前記コネクタの開放位置と前記コネクタの閉鎖位置との間で前記筐体内において少なくとも部分的に支持されているバルブ部材を移動するステップであって、それにより、前記閉鎖位置では液体が前記流体通路を通って流れるのを前記バルブ部材が実質的に阻止し、前記開放位置では液体が前記流体通路を通って流れるのを前記バルブ部材が許すようにするステップと、
前記コネクタの閉鎖位置において第1の容積を有する第1の構成と前記コネクタの開放位置において第2の容積を有する第2の構成との間で前記ブラダー部材を移動するステップであって、前記第2の容積は前記第1の容積より小さい、ステップと、
を含み、
前記ブラダー部材は、中を貫通する開口部および前記流体通路と連通する内側チャンバを有し、
前記ブラダー部材は、前記雄ルアーの外側に位置するように前記筐体内で支持されていることを特徴とする方法。
【請求項11】
前記コネクタの開放位置と前記コネクタの閉鎖位置との間で前記バルブ部材を移動するステップと、前記第1の構成と前記第2の構成との間で前記ブラダー部材を移動するステップと、は、前記医療用コネクタを医療用具の対応する雌端部に係合する、または前記医療用コネクタを前記医療用具の対応する前記雌端部から係脱するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の構成と前記第2の構成との間で前記ブラダー部材を移動するステップは、第1の位置と第2の位置との間で少なくとも1つの作動アームを移動するステップを含み、前記少なくとも1つの作動アームは、医療用具の対応する雌端部と係合するように構成され、前記ブラダー部材の少なくとも一部分と係合するように構成された第2の端部を有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の位置と前記第2の位置との間で前記少なくとも1つの作動アームを移動するステップは、前記医療用コネクタを医療用具の対応する雌端部に係合するか、または前記医療用コネクタを前記医療用具の対応する前記雌端部から係脱するステップを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ブラダー部材は、波形の壁部分を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図7F】
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【図7G】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【公表番号】特表2012−512726(P2012−512726A)
【公表日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542512(P2011−542512)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/068857
【国際公開番号】WO2010/071848
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(508004797)アイシーユー・メディカル・インコーポレーテッド (10)
【Fターム(参考)】