説明

防汚装置及び方法

【課題】取水路内壁面や熱交換器の海水流入側および放出側の構造全体に、簡便かつ安価に設置でき、酸素を効率よく発生し汚れを防止することである。
【解決手段】空気とオゾンおよび海水を取り込んで海水中にマイクロバブルと呼ばれる微小気泡を混合するマイクロバブル発生装置5と、マイクロバブル発生装置で得られたマイクロバブルが混入した海水流量を防汚対象となる構造物の大きさや形状に合わせて必要とされる流量に調節して防汚効果を最適にするための流量制御装置6と、防汚対象となる構造物の近傍に設置され構造物の形状や周囲の流れの特性に合わせてマイクロバブルが混入した海水を噴出するマイクロバブル注入装置7とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海水と接する構造物の壁面への海生生物の付着防止を行い構造物の汚れを防止する防汚装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
海水を冷却水として取水する発電所等において、その取水路接水面(内壁面)にイガイ、フジツボ、ヒドロ虫、あるいは海藻類といった海生生物が付着する。このような取水路内壁面への付着は、取水路の冷却水流量の低下といった事態を招き、取水路の正常機能を阻害するものとなる。
【0003】
また、同様に熱交換器伝熱管の入口や出口の管板に海生生物が付着して、伝熱管の管端部を塞ぎ洗浄用スポンジの通過障害になったり、伝熱管内面を閉塞することがある。そこで、それを除去するためにしばしば発電所の操業の停止を余儀なくされている。これらの海生生物は、銅合金製管板や管よりも耐海水性のチタン製の管板や管において付着しやすい。また、ゴムライニングされている鋼製の水室は、ストレーナーの網を通り抜けた幼生の海生生物が着生して成育し、脱落を繰返して冷却用伝熱管内面を閉塞させる。
【0004】
これらの海生生物の駆除や付着防止(以下防汚と称する)には、塩素や塩素化合物の環境海水中への投入、毒性イオン生成顔料含有防汚塗料の塗布、海水電解による塩素や銅などの毒性イオンの生成等の手段が行われている。これらの方法は有効な防汚機能を発揮するが、大量の海水環境にあっては、その量や濃度の管理が容易でなく効果を期待するため過大濃度になりやすい。その結果、環境汚染の原因になる可能性が高く、今日ではその使用は禁止或いは抑制の方向にある。
【0005】
無公害、無毒性の防汚対策も進められており、例えばシリコーン系防汚塗料は、無公害で無毒性であり防汚効果を有する。しかし、このシリコーン系防汚塗料の塗布による方法は、貝殻等の異物の接触により防汚寿命が短い、施工コストが高い、大面積の対象物や既存の施設への簡単容易な施工手段がない、海水の流れを止めると防汚効果が減少する等の問題があり、広く実用されるに至っていない。
【0006】
電気化学的防汚法における電極の配置構造について、水中構造物の壁面に不溶性導電材を設置して、外部直流電源の正極に接続して陽極とし、電流を流すことにより、導電材の界面で生成する塩素や発生酸素等による殺菌作用に基づく導電材表面への水中生物の付着を抑制あるいは防止するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1のものでは、陰極は帯板又は線材からなる格子状、簾状、網状あるいは螺旋状の金属体であり、複数の絶縁性支持具を介して陽極の表面から等間隔に配置するとされている。
【0007】
また、陽極を電気的触媒で被覆することによって、塩素の発生を抑制しながら酸素を発生させるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
また、絶縁・クッション材が裏打ちされた鉄鋼製電極板を対象構造物に容易で、確実に取付けが可能であり、かつ電気導線接続の簡易化とコスト低減を図り、より電気防汚法の効果を高めたものもある(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
さらに、化石燃料の燃焼等により発生する燃焼ガス、もしくは、燃焼ガスより単離あるいは分離して抽出されたCOガス、一酸化炭素などの気体成分を、微細な気泡の状態で水中へ送出し、水中に送出される気泡が加圧された数十μm程度に微細な気泡であり、効率よく海水に融合し、貝や藻類などを弱体化して、これらの付着を防止できるようにしたものがある(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開平11−323868号公報
【特許文献2】特開2000−119884号公報
【特許文献3】特開平7−300833号公報
【特許文献4】特開2006−61071号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、特許文献1のような陰極の配置では、絶縁性支持具を必須としてコストがかかるほか、施工に手間がかかるという問題がある。また、陰極及び絶縁性支持具が取水路中に突出しているのでゴミ等の漂流物が陰極や絶縁性支持具に引っ掛かるという不都合も生じる。
【0011】
一方、特許文献3のものでは、陰極を取水路底面に設けているが、電位分布が陰極に近いほうが大きくなり、陰極に近いほうは酸素の発生電位(1.2vS.C.E.以下)から塩素の発生電位に達してしまい酸素の発生を目的とする防汚には不適当である。
【0012】
さらに加えて、特許文献1、2、3のものでは防汚対象とする水中構造物の壁面に直接陽極を設置し、その表面から酸素を発生させることによる防汚であり、その防汚効果は設置した陽極表面極近傍でしか効かず、熱交換器伝熱管等細くて形状的な制約があり、陽極が設置できない部位ではその効果が期待できない。
【0013】
また、特許文献4のものでは、微細な気泡状態で気体成分を送出するため熱交換器伝熱管等の形状的な制約は解決されるが、化石燃料の燃焼等により発生する燃焼ガスでは、貝や藻類などの弱体化はできるが、その付着防止効果はそれほど期待できない。
【0014】
このように、取水路内壁面や熱交換器の海水流入側および放出側の構造全体に、簡便、かつ安価に設置でき、酸素を効率よく発生、利用することができる海生生物付着防止装置は得られていない。
【0015】
本発明の目的は、取水路内壁面や熱交換器の海水流入側および放出側の構造全体に、簡便かつ安価に設置でき、酸素を効率よく発生し汚れを防止できる防汚装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の防汚装置は、空気とオゾンおよび海水を取り込んで海水中にマイクロバブルと呼ばれる微小気泡を混合するマイクロバブル発生装置と、前記マイクロバブル発生装置で得られたマイクロバブルが混入した海水流量を防汚対象となる構造物の大きさや形状に合わせて必要とされる流量に調節して防汚効果を最適にするための流量制御装置と、防汚対象となる構造物の近傍に設置され前記構造物の形状や周囲の流れの特性に合わせてマイクロバブルが混入した海水を噴出するマイクロバブル注入装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、海水を冷却水として使用するプラントの取水路内壁面や熱交換器の海水流入側および放出側の構造全体に亘り、たとえ複雑な構造物であっても簡便かつ安価に設置できるので、海水に接する部位全体に亘って、汚れや生物の成長による海生生物による構造物の機能低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に関わる防汚装置の構成図である。図1に示すように、防汚装置11は、マイクロバブル発生装置5と流量制御装置6及びマイクロバブル注入装置7とからなる。
【0019】
マイクロバブル発生装置5は、大気圧空気とオゾンOとを一定量の割合で混合させると共に、ポンプで吸い込んだ海水中に微小な気泡(マイクロバブル)として混合する装置である。流量制御装置6は、防汚対象となる構造物の大きさや形状に合わせて必要とされる海水流量を調節して、防汚効果を最適にするための制御装置である。また、マイクロバブル注入装置7は、防汚対象となる構造物の大きさや形状、構造物周囲の海水の流動状況にあわせて無駄なく最適な注入方法を実現するものである。
【0020】
一般に、マイクロバブルは直径が50μm程度の微小な気泡である。そのため、浮力が小さく構造物の周囲の海水の流動によって容易に構造細部に到達し得る。従って、マイクロバブル注入装置7は、対象構造物の全ての部位に接近して取り付ける必要はなく、構造物周囲の海水の流動状況を把握して、注入装置の設置位置を決定すればよいことになる。
【0021】
また、注入されるマイクロバブルは非常に微小な気泡であることから、一般の気泡とは異なる種々の特性を有する。その特徴の一つは、自己加圧効果があるため、内部の気体を完全溶解させて消滅することである。また、マイクロバブルが消滅する時に発生するホットスポットと呼ばれる強い衝撃波の発生は、物質表面に物理的な力を作用するという特性もある。
【0022】
本発明においては、オゾン10〜90%を含む空気をマイクロバブルとして海水中に注入し、海水の流動に伴って拡散移動した気泡のオゾンが海水に接する構造物の微細な隙間を含む全体に接触し、接触した部分でオゾンの殺菌作用や、衝撃波の作用による洗浄効果により、物体表面の有機物の付着や海生物の幼生の成長を抑制する。この効果を利用することにより、複雑な構造物であっても、海水に接する部位全体に亘って汚れや生物の成長による構造物の機能低下を防止するものである。
【0023】
オゾンの殺菌作用は、濃度が高くなれば強くなるが、周辺環境への影響を踏まえる必要がある。一般に海水温度の高いときは、貝や藻類などの成長は活発であり、それを抑制するためには高い濃度のオゾンが必要である。一方、海水温度が低い場合は、それほど高濃度のオゾンを必要としない。そこで、オゾンを10%含む空気のマイクロバブルは海水温度の低い冬季に、一方、海水温度の高くなる夏季は、オゾンを90%含む空気のマイクロバブルを使用する。これにより、物体表面の有機物の付着や海生物の幼生の成長を抑制する。
【0024】
第1の実施の形態によれば、オゾンを含む空気をマイクロバブルとして海水中に注入するので、構造物の微細な隙間を含む全体にマイクロバブルが接触し、接触した部分でオゾンの殺菌作用や衝撃波の作用による洗浄が行われる。従って、物体表面の有機物の付着や海生物の幼生の成長を抑制できる。また、複雑な構造物に対しても、海水に接する部位全体に亘って汚れや生物の成長による構造物の機能低下を防止できる。
【0025】
図2は本発明の第2の実施の形態に関わる防汚方法の説明図である。この第2の実施の形態は、図1の防汚装置11を、発電所の海水冷却水を取り込む最も上流に位置する構造物であるスクリーン3及びストレーナ4に適用したものである。すなわち、図1の防汚装置11は、火力、原子力発電所などの海水を冷却水として使用するプラントの冷却水系統の海水を取り込む取水路2の入口に設置されている。
【0026】
海1からの海水は防汚装置11の上流側から取水路2を通して流入し、格子状の構造のスクリーン3とストレーナ4とを通過する。その際に海水中の異物は海水と共に流入し、異物のみがスクリーン3とストレーナ4によってろ過分離されて除去される。この場合、スクリーン3とストレーナ4とが異物の目詰まりや着生した海生生物の成長によって目詰まりすると、所定の冷却水量が確保できなくなるため、このような海生物による目詰まりは未然に防止しなければならない。
【0027】
そのため、この海水を取り込む流路の入口近傍にあるスクリーン3やストレーナ4という構造物の防汚のために図1の防汚装置11を用いるものである。スクリーン3やストレーナ4には、外から流入するごみや異物の他に貝や海草などの生物が流入してくる。スクリーン3やストレーナ4は、これらを除去する装置であるが、着生した海生生物の成長によって目詰まりすると、異物の除去効率が低下するばかりでなく、海水の取り込みが不十分となることから発電所の必要な冷却水の確保ができなくなるという問題が発生する。
【0028】
そこで、海水を冷却水として使用するプラントの冷却水系統の海水を取り込む取水路2の入口に設置された各種スクリーン3及びストレーナ4の海水の上流側に図1の防汚装置11を設置し、防汚装置11のマイクロバブル発生装置5からマイクロバブルが混入した海水を噴出し、注入されたマイクロバブルがこれらの機器全体に接触するようにしている。
【0029】
第2の実施の形態によれば、スクリーン3及びストレーナ4の目詰まりを防汚装置11により防止できるので、所定の冷却水量を確保できる。
【0030】
図3は本発明の第3の実施の形態に関わる防汚方法の説明図である。この第3の実施の形態は、図1の防汚装置11を、スクリーン3やストレーナ4を通過した海水が流れる水路(循環水配管)に適用したものである。
【0031】
一般に、この水路は循環水配管8と呼ばれる管路でありスクリーン3やストレーナ4を通過した海水が流れるが、海水中には貝や海草の幼生が含まれており、微細なためにストレーナ4やスクリーン3では除去されない。従って、それらの幼生が管路内壁に付着して成長することになる。海生生物は管路内面に厚く堆積し管路断面積を減少させるため、管内を流れる海水の流速を上昇させるために、ポンプ動力が上昇し発電所の経済性を低下させる。また、堆積した海生生物が管壁から剥離し下流の復水器に流入することにより、さらなる不適合発生の因子となり得る。
【0032】
また、このような不適合発生を防止するために、配管内部清掃が必要となっている。この作業は、海生生物その他の有機物を除去する作業となり、有害ガスの発生や閉所作業であるなど作業環境としては、非常に悪いことや多額の費用を要するものである。
【0033】
管路に適用する場合には、マイクロバブルが注入される位置やマイクロバブルが壁面に到達する位置、そして、その防汚効果が持続する距離等を勘案して、注入位置や箇所数が決定される。一般に、注入口は管路内壁に沿って設けられており、管路内面には突起する構造とはしない。管路外周にマイクロバブル発生装置5から送られてくるマイクロバブルを混入した海水のヘッダーがジャケット状に取付けられる。このヘッダーがジャケット状でなく、リング状円管として、そのリング状円管から個々の注入口を注入管で繋ぐ構造でも効果は同じである。注入口の大きさとその間隔などは循環水配管8のサイズや管内の海水の流速により最適化される。
【0034】
第3の実施の形態によれば、スクリーン3やストレーナ4を通過した海水が流れる水路の汚れを防止するので、循環水ポンプのポンプ動力が上昇することを防止でき発電所の経済性を低下させることも防止できる。
【0035】
図4は本発明の第4の実施の形態に関わる防汚方法の説明図である。この第4の実施の形態は、図1の防汚装置11を復水器9に適用したものである。
【0036】
復水器9は直径20mmから35mm程度の内径の多数の冷却管を有する熱交換器であるが、冷却水として海水を使用することから、冷却管材質は黄銅やチタン、スーパーステンレスといった耐食性に優れた材料が使用される。
【0037】
復水器冷却管は復水器9の蒸気を冷却凝縮するという熱交換器の機能のもっとも重要な要素であるが、復水器冷却管を清浄にかつ健全に維持することが必要である。このために、従来、スポンジボールによる冷却管洗浄装置や電気防食、耐食性皮膜形成による表面の保護などの方法が採用されている。
【0038】
しかし、海水中に混入する海生生物の幼生が復水器9の内部に付着し成長することを防止しうる有効な手段は、これらを死滅させることであるが、そのためには海水中に塩素その他の毒性の物質を注入する必要がある。このような方法は、海水の汚染をもたらし、海生生物の生存に深刻な影響をもたらす事から採用できない。
【0039】
そこで、本発明の第4の実施の形態では、復水器9の冷却水入口の上流配管内部に防汚装置11のマイクロバブル注入装置7を設けマイクロバブルを注入する。マイクロバブル注入位置は、一般的に入口フランジから直径の5倍以内程度とする。
【0040】
第4の実施の形態によれば、復水器水室内部、復水器冷却管が清浄に保たれることによって、汚れによる性能低下や有機物の付着による冷却管の腐食を防止することができる。
【0041】
図5は本発明の第5の実施の形態に関わる防汚方法の説明図である。この第5の実施の形態は、図1の防汚装置11を冷却水冷却器10に適用したものである。冷却水冷却器10は直径20mmから35mm程度の内径の多数の冷却管を有する熱交換器であるが、海水を使用することから、冷却管材質は黄銅やチタン、スーパーステンレスといった耐食性に優れた材料が使用される。冷却管は冷却水冷却器10に入ってくる軸受け冷却水等を冷却するという熱交換器の機能のもっとも重要な要素であるが、冷却管を清浄にかつ健全に維持することが必要である。このために、従来、スポンジボールによる冷却管洗浄装置や電気防食、耐食性皮膜形成による表面の保護などの方法が採用されている。
【0042】
しかし、海水中に混入する海生生物の幼生が冷却水冷却器10の内部に付着し成長することを防止しうる有効な手段は、これらを死滅させることであるが、そのためには海水中に塩素その他の毒性の物質を注入する必要がある。このような方法は、海水の汚染をもたらし、海生生物の生存に深刻な影響をもたらすから採用できない。
【0043】
そこで、第5の実施の形態では、冷却水冷却器10の冷却水入口上流配管内部にマイクロバブル注入装置7を設け、マイクロバブルを注入する。マイクロバブル注入位置7は、一般的に入口フランジから直径の5倍以内程度とする。
【0044】
第5の実施の形態によれば、冷却水冷却器10の内部、冷却管が清浄に保たれることによって、汚れによる性能低下や有機物の付着による冷却管の腐食を防止することができる。また、管路の流動抵抗の低減や、メンテナンスコストの削減、メンテナンス作業環境の改善などの効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態に関わる防汚装置の構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に関わる防汚方法の説明図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に関わる防汚方法の説明図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に関わる防汚方法の説明図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に関わる防汚方法の説明図。
【符号の説明】
【0046】
1:海、2:取水路、3:スクリーン、4:ストレーナ、5:マイクロバブル発生装置、6:流量制御装置、7:マイクロバブル注入装置、8:循環水配管、9:復水器、10:冷却水冷却器、11:防汚装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気とオゾンおよび海水を取り込んで海水中にマイクロバブルを混合するマイクロバブル発生装置と、
前記マイクロバブル発生装置で得られたマイクロバブルが混入した海水流量を防汚対象となる構造物の大きさや形状に合わせて必要とされる流量に調節して防汚効果を最適にするための流量制御装置と、
防汚対象となる構造物の近傍に設置され前記構造物の形状や周囲の流れの特性に合わせてマイクロバブルが混入した海水を噴出するマイクロバブル注入装置と、
を備えたことを特徴とする防汚装置。
【請求項2】
前記マイクロバブル発生装置は、オゾンを10〜90%含む空気をマイクロバブルとして海水中に注入ことを特徴とする請求項1記載の防汚装置。
【請求項3】
海水を冷却水として使用するプラントの冷却水系統の海水を取り込む取水路入口に設置された各種スクリーン及びストレーナーの海水の上流側に請求項1または2の防汚装置を設置し、前記防汚装置のマイクロバブル発生装置からマイクロバブルが混入した海水を噴出し、注入されたマイクロバブルがこれらの機器全体に接触するようにしたことを特徴とする防汚方法。
【請求項4】
海水を冷却水として使用するプラントの冷却水系統の海水を取り込む取水路入口に設置された各種スクリーン及びストレーナーの海水の下流側から循環水ポンプまでの水路、または循環水ポンプから復水器までの配管に、水路または配管の長さに対応して請求項1または2の防汚装置を設置し、前記防汚装置のマイクロバブル発生装置からマイクロバブルが混入した海水を噴出し、注入されたマイクロバブルがこれらの水路または配管の全体に接触するようにしたことを特徴とする防汚方法。
【請求項5】
海水を冷却水として使用するプラントの冷却水系統の復水器における海水入口の近傍に請求項1または2の防汚装置を設置し、前記防汚装置のマイクロバブル発生装置からマイクロバブルが混入した海水を噴出し、注入されたマイクロバブルが復水器水質内部または復水器冷却管に接触するようにしたことを特徴とする防汚方法。
【請求項6】
海水を冷却水として使用するプラントの冷却水系統の復水器の出口配管に水路の長さに対応して請求項1または2の防汚装置を設置し、前記防汚装置のマイクロバブル発生装置からマイクロバブルが混入した海水を噴出し、注入されたマイクロバブルが復水器の出口配管の水路全体に接触するようにしたことを特徴とする防汚方法。
【請求項7】
海水を冷却水として使用するプラントの冷却水系統の冷却水冷却器における海水入口の近傍に請求項1または2の防汚装置を設置し、前記防汚装置のマイクロバブル発生装置からマイクロバブルが混入した海水を噴出し、注入されたマイクロバブルがこれらの水路全体に注入されるようにしたことを特徴とする防汚方法。
【請求項8】
海水を冷却水として使用するプラントの冷却水系統の冷却水冷却器の出口配管に水路の長さに対応して請求項1または2の防汚装置を設置し、前記防汚装置のマイクロバブル発生装置からマイクロバブルが混入した海水を噴出し、注入されたマイクロバブルが冷却水冷却器の出口配管の水路全体に接触するようにしたことを特徴とする防汚方法。
【請求項9】
オゾンを10〜90%含む空気をマイクロバブルとして海水中に注入ことを特徴とする防汚方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−178789(P2008−178789A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−13565(P2007−13565)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(395009938)東芝アイテック株式会社 (82)
【Fターム(参考)】