説明

防草システム

【課題】 従来の大きな課題・問題点は以下の2点にある。
(1)防草シートの敷設および事後の管理が大変煩わしい上、コスト高になり、張り替えなどの作業や、敷設された防草シートの状態を把握しなければならず、大変面倒であるなどの課題がある。
(2)さらに、マットを製作するのに複数の工程を必要とし、材料費や労力などの点でコスト高になることや、量産の場合における良品管理などの問題点がある。
【解決手段】 本発明は、上述の欠点を改善するために、自然物を用いた除草システムを提供しようとするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草剤や農薬等の人為的なものを使うことなく、自然に存在するものを使うことで環境にやさしい除草や防草システムを提供しようとするものである。具体的には、広葉樹の枯葉を利用することで、環境にやさしく、かつ、除草・防草に優れた防草システムを提供するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、除草剤等を使用する方法と、着色合成樹脂製フィルムなどからなる防草シートを用いる方法が一般的である。水田では除草剤が広く用いられているが、合成化合物の環境に及ぼす悪影響について強い懸念を示す人々も多く、その有害性は明白であり本発明の従来例としては取り上げない。
【0003】
一方、防草シートを用いる方法においては、果樹園、野菜園等の栽培地面に直接敷設して雑草の繁茂防止用として使用されたり、公園、庭園、宅地、街路樹の周囲の美観を維持するために雑草の育成防止に用いられたり、あるいは道路の造成や河川の護岸工事において、堤防法面の表面処理等として用いられている。
一般に、雑草の生育を防止するには、植物の育成に必要な太陽光と水とを遮断するために地面への敷設などの手段が挙げられるが、完全に水を遮断したフィルムでは、植物の根元などに用いる場合において、土中に降雨水が浸透しないので土壌が乾燥して栽培植物までもが枯死したりすることがあり、逆に降雨水の蒸発・排水ができないことにより、前記フィルムと地表面との間に水溜まりができ、この水を求めて根が地表面や地表部に浮き上がり栽培植物の成長の妨げになったり、根腐れなどの問題が発生する。
【0004】
また、道路の造成や河川の護岸工事において、防草シートを堤防法面の表面処理等に用いる場合には、前記シートと地表部の間に溜まった水により地下の土砂が流されることで陥没する問題や、護岸箇所の表土流出などの問題も生じる。
【0005】
さらに、防草シートは一般的に裂き強度や引張強度更に突刺強度などの機械的強度が劣るので、堤防法面の表面処理や敷設工事の展張時に機械的強度に耐えられず破損したり、またススキに代表されるイネ科などの成長力の強い植物の成長力に抗し切れずに引き裂かれてしまうなどの問題もあった。
【0006】
加えて、防草シートとしては、着色ポリオレフィン製のフィルムや着色ポリ塩化ビニル製のフィルム等が多用されているが、これらのフィルムは生分解性を受け難く、環境悪化の原因になったり、使用後のフィルムの後処理に多額の費用を必要としたり、仮に焼却した場合、焼却炉の破損やダイオキシンの発生等、二次災害の原因となる。
【0007】
また、合成樹脂製フィルムに替えて、ポリオレフィン系繊維やポリ塩化ビニル系繊維からなる不織布、織布又は編み物を用いた透水性防草シートが提案されているが、ポリオレフィン系繊維やポリ塩化ビニル系繊維は疎水性であり、この透水性防草シートの空隙が小さい場合には表面張力により水が当該シートを透過できずに滞留する等、前記防草シートを用いた場合と同様の諸問題が発生する。一方、空隙を大きくすると遮光性が低下して透過光による雑草の成育、繁茂を抑制する効果が充分に得られなくなる。
【0008】
そこで、本発明は、上述の欠点を改善するために、自然物を用いた除草システムを提供しようとするものである。自然物を用いた除草システムについては、以下に列挙するように既知のアイディアが出願されている。
【0009】
以下、特開2003−235339の説明をする。
畑全体を白クローバーで覆い苗所に生えた白クローバーを刈り、この苗所と同じ大きさにむしろを敷き、放置して除草し、むしろを取り除いた所を苗所とし、この苗所以外の白クローバーを残したまま野菜、花、ハーブが育てられる農法。
しかし、本従来例の場合は、むしろを別途用意して敷設する必要があるが、通常は広大な畑に敷き詰める手間と、敷設後に風などで飛ばないような細工を施す必要があり、その労力とコストが大きいという欠点がある。
【0010】
以下、特開2003−210050と特開2002−119154の説明をする。
特開2003−210050は、短く切断した干し草を澱粉系接着剤でパネル状に固めて表面に動植物油を塗布したマットで中央部分に穴を開けるものである。
また、特開2002−119154の概要は以下の通りである。
解繊された植物性のセルロース材料を有するマット層2,4と、前記マット層2,4の少なくとも片側に配置された生分解性繊維から成る被覆層6,8,10とを備え、前記被覆層6,8,10の生分解性繊維は、前記マット層2,4のセルロース材料に対して交絡されているマット1を提供する。このマット1は、植物性のセルロース材料で構成されているため、屋外や土壌中等の自然環境下で、短期間に生分解され、堆肥化等する。
しかし、これらの従来例の場合は、マットを製作するのに複数の工程を必要とし、さらにはマットを敷き詰める手間をかける必要があり、その労力とコストが大きいという欠点がある。
【特許文献1】特開2003−235339
【特許文献2】特開2003−210050
【特許文献3】特開2002−119154
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、従来例の大きな課題・問題点は以下の2点にある。
(1)防草シートの敷設および事後の管理が大変煩わしい上、コスト高になり、張り替えなどの作業や、敷設された防草シートの状態を把握しなければならず、大変面倒であるなどの課題がある。
(2)さらに、マットを製作するのに複数の工程を必要とし、材料費や労力などの点でコスト高になることや、量産の場合における良品管理などの問題点がある。
【0012】
本発明は、前記課題を解決するために完成されたものであって、広葉樹の木の葉が環境に穏やかで、しかも優れた耐久性を有することに着目し、この木の葉を堆積してシート状に形成することにより、充分な遮光性と機械的強度を備え、かつ長期間にわたって、好適な透水性能を有する防草シートが得られるという知見に基づき完成されたものである。
また、使用中はもとより、使用後はそのまま放置しても環境に悪影響を与えることが無い雑草の発生・育成防止方法またはシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る防草シートシステムは、以下のように構成されてなることを特徴とするものである。
請求項1においては、
水田、畑、路地等における防草方法において、広葉樹の落ち葉を利用したことを特徴とする。
請求項2においては、
水田、畑、路地等における防草方法において、以下のステップで構成されることを特徴とする防草システム。
(a)広葉樹の落ち葉を収集・堆積するステップ、
(b)堆積された落ち葉を所望の期間放置することで、葉肉部を消失させ葉脈部を残した腐葉の集合体にするステップ、
(c)前記腐葉の集合体を所定の大きさに分割することで、防草シートを生成するステップ、
(d)前記防草シートを、水田、畑、路地等に敷設するステップ。
請求項3においては、
前記請求項2の特徴に加えて、前記防草シートを生成するステップに、石灰を混入するステップを加えたことを特徴とする。
請求項4においては、
前記請求項2に加えて、前記防草シートを生成するステップに、アオイ科植物の根液を混入するステップを加えたことを特徴とする。
請求項5においては、
前記請求項4に加えて、前記アオイ科植物をとろろあおい(黄蜀葵)としたことを特徴とする。
請求項6においては、
前記請求項2に加えて、前記防草シートを水田や沼地に敷設するステップに、沈水植物を混入するステップを加えたことを特徴とする。
請求項7においては、
前記請求項6に加えて、前記沈水植物をヒルムシロ科、カナダモ科、アリノトウグサ科の植物としたことを特徴とする。
請求項8においては、
前記請求項2において、前記防草シートを生成するステップに、収集した落ち葉を界面活性剤の溶液に浸漬するステップを加えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の防草シートは、自然に穏やかで、耐久性が至極高く、優れた遮光性と、適度の透水性を有する上、しかも雑草の種子の侵入がないなどの効果を有するのである。
図3の写真に示すように、本発明を実施した右トレイの水稲には雑草が無いのに対し、発明を実施しない左トレイの水稲には雑草と水稲が混在した状態になっている。
即ち、本発明に係る防草シートおいては、自然そのものの木の葉で、かつ、葉脈の多い広葉樹の木の葉をシート状に形成してなるものであるから、耐候性や耐久性さらに環境に悪影響を与えることが無くなるなどの効果を有するのである。
【0015】
本発明の防草シートは、雑草の発生・育成を好適に防止するためのシートであって、しかも、当該シートは、自然に穏やかで、耐久性が至極高く、優れた遮光性と、適度の透水性を有する上、強度が高く、しかも雑草の種子の侵入がないなどの作用を有するのである。また、使用中はもとより、使用後はそのまま放置しても環境に悪影響を与えることが無いため、環境との調和等を図ることができる作用を有する。
【0016】
本発明に係る雑草の発生・育成防止方法においては、当該防草シートを例えば水田に敷設して、この水田における雑草の発生、育成を効果的に防止することができる作用を有するのである。
発明者の実験によれば、その効果は一般的な除草方法と比較しても全く遜色の無い、同等の結果を得られている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、各発明を実施するための最良の形態を説明する。以下の実施形態と請求項の関係は次の通りである。実施形態1は、主に請求項1、2について説明する。実施形態2は、主に請求項3について説明する。
実施形態3は、主に請求項4、5について説明する。実施形態4は、主に請求項6,7について説明する。
<実施形態1>
【0018】
図1の各ステップについて、以下に詳細に説明する。
広葉樹の落ち葉を収集・堆積するステップ1は、広葉樹林での落ち葉集めを実施し、人為的に落ち葉を収集・堆積させるためのステップである。目安は、田植え前後に10a当り乾物重で200〜2,000Kgの落ち葉を必要とするので、その程度の落ち葉を特定箇所に収集し堆積させる。
腐葉の集合体にするステップ2は、堆積された落ち葉を所望の期間放置することで、落ち葉を腐葉させ、必要の無い葉肉部を消失させ必要な葉脈部を残すためのステップである。放置期間は、天候にも左右されるが、発明者の実験では半年から1年程度が適当であることがわかっている。
防草シートを生成するステップ3は、前記腐葉の集合体を所定の大きさに分割して搬送に便利なようにすることと、可能な限りシート状にするために腐葉の集合体をプレスする作業も含む。このステップにより、水田への搬送および敷設が容易になる。
敷設するステップ4は、前記防草シートを生成するステップで得られた防草シートを水田、畑、路地等に敷設するためのステップである。
以上のステップにより、本発明の防草システムは完全実施される。
図2において、広葉樹の落ち葉を利用した実施例について説明する。
広葉樹には、ブナ科、ニレ科、ヤナギ科、モクレン科、クスノキ科、カバノキ科、バラ科、カエデ科などがある。これらの木の葉は、枯れたり、腐葉した後でも葉脈部分がしっかりと残る。この残った葉脈が本発明の防草システムを構築する上で重要な作用・効果をもたらすものである。
広葉樹の場合は、図2に示すように、半年から1年程度堆積して放置しておくと葉肉部8が腐敗して消失し、木質・繊維に近い葉脈部9が残る。この葉脈部9が水田、畑、路地等におけるに雑草の生長を抑制する働きをする。また、葉脈は網目状になっており、水稲の苗や種などを植えるスペースは十分とれるのに加え、密葉脈なので葉肉部8が少なく、水田などの敷設後に葉肉部8が腐敗して水田を酸欠状態にすることも無い。
一方、草などの葉は、疎葉脈であり生きた葉肉部が多く、それが水田などの敷設後に腐敗が進み、水田を酸欠状態にするなどの欠点がある。
したがって、本発明では、密葉脈の葉が必要なので、広葉樹であることが必須である。
防草の役目を終えた広葉樹の葉は、葉脈も最終的には土にかえるので自然環境には何ら悪影響を与えることは無い。
<実施形態2>
【0019】
上述した防草システムの基本ステップに、さらに改良を加えるための補助的ステップについて、以下に説明する。
上述の基本ステップにおいては、腐葉の集合体を、可能な限りシート状にするために腐葉の集合体をプレスする作業を取り入れているが、プレス工程のみでは確実にシート状に保てる保証はない。そこで、腐葉間の粘着力を高めるために、石灰を混入するステップ5を加えたものである。
例えば、腐葉300kgに対し石灰1kgを混入する。この石灰は接着性を持ち、かつ、自然環境にはやさしい成分であるので、腐葉の集合体を確実に防草シートとして使用するようにできる。
例えば、腐葉の集合体をプレスする前に、前記集合体上に石灰を散布しておき、その後にプレスをかけると腐葉間に行き渡ると同時に、腐葉に多少は残存している水分とが融和して石灰が接着剤としての役割を果たすことができる。腐葉に水分が残っていない場合は、前記集合体に石灰を散布した後に散水をしてからプレスをかけると良い。
<実施形態3>
【0020】
さらに、腐葉の集合体をシート状に保つための改良ステップについて説明する。上述の石灰に代わり、または併用して、とろろあおいを混入するステップ6を加えても良い。例えば、腐葉300kgに対し、とろろあおいの根をつぶしたもの1kgを混入する。当該とろろあおいは、アオイ科トロロアオイ属の1年草で、その根をつぶして得られる粘液は、「ねり」と呼ばれ和紙を漉くときの糊料になる。その性質を利用して、防草シートの粘着剤として使用する。これにより、複数のシート状になった腐葉の集合体は、互いに結合されることで複数防草シートの望ましくない移動も防げる。水田や畑においては、雨や風の影響を受けて防草シートが移動し、一箇所に固まったり、雑草がはびこるスペースができることがある。
また、その他の天然系接合材としては、例えば、しょうふ、デキストリン等の澱粉系接合材、ニカワ、カゼイン等のタンパク系接合材などがあるが、発明者の実験ではとろろあおいがもっとも優れた作用があると考えられる。とろろあおいも自然界の草木であり、環境にやさしいことは言うまでもない。
<実施形態4>
【0021】
上述の防草システムのさらなる改良として、沈水植物を混入するステップ7について説明する。腐葉の集合体は、比較的比重が軽いため水田などに敷設する際には水に浮いてしまうという欠点があった。腐葉の集合体が水に浮いてしまうと、水底で雑草が発芽するのを防ぐことができないためである。これを防ぐために、腐葉の集合体のシートを施用前または施用後に、ヒルムシロ科、カナダモ科、アリノトウグサ科などの沈水植物を10アールあたり生体重で20〜200Kg施用する沈水植物混入するステップ7を追加する。そうすると水底中での雑草の発芽が防げることで、防草効果が相乗的に高まる。
<実施形態5>
【0022】
上述の防草システムのさらなる改良として、界面活性剤の水溶液に浸漬するステップ8について説明する。腐葉の集合体は、比較的比重が軽いため水田などに敷設する際には水に浮いてしまうという欠点があった。腐葉の集合体が水に浮いてしまうと、水底で雑草が発芽するのを防ぐことができないためである。これを防ぐために、腐葉の集合体のシートを施用前または施用後に、界面活性剤の溶液、例えば、シリコン系海面活性剤(ポリジメチルシロキサンポリエトキシレート
)の0.3wt%水溶液に浸漬するステップ8(図示省略)を追加する。そうすると水底中での雑草の発芽が防げることで、防草効果が相乗的に高まる。
【0023】
4月下旬、代掻き及び施肥した圃場に三葉期の稲苗を田植えし、10m×10mに区画した圃場を5種類、4連に形成した。その圃場には、(イ)圃場に何の手段も施さず放置したままの無除草の区画と、(ロ)コナラ、クヌギ、モミジ等の木の葉を10アール当たり300kg入れたものの区画と、(ハ)前記(ロ)の木の葉を30アール当たり300kg入れたものに加えて沈水植物−コカナダモ−の木の葉を10アール当たり30kg入れたものの区画と、(ニ)除草剤としてシメトリン・ベンチカーブ粒剤を10アール当たり3kg施したものの区画と、(ホ)雑草を人の手で除いたものの区画とをそれぞれ形成した。
各区画の3ヶ月後の雑草乾燥重及び水稲玄米重の数値を示したのが表1である。雑草乾物重とは、草を採集して60℃の乾燥機で24時間投入した後の重量をいう。この結果、(イ)では、
雑草乾物重の値が153.7g/mと大きく、それに反比例して収穫量となる水稲玄米重は28.7kg/aと大変小さな値となっている。(ロ)では、雑草乾物重の値が17.3g/mと上記無除草区と比較して約11%となる大幅な減少を示して、水稲玄米重は逆に58.6kg/aと約2倍となる大きな値を示している。(ハ)では、雑草乾物重の値が3.2g/mと上記無除草区と比較して約2%と更に大幅な減少を示して、水稲玄米重は逆に60.9kg/aと前記(ハ)と同様大きな値を示している。(ニ)は、従来の一般的除草剤を用いたもので、雑草乾物重の値は14.6g/mと小さく、水稲玄米重は58.1kg/aと大きな値を示している。(ホ)は、雑草が皆無で、水稲玄米重は58.2kg/aと大きな値を示している。
このことから、本発明に関する(ロ)及び(ハ)において、雑草乾物重が(ロ)従来の除草剤と同等(ハ)はそれを上回る優れた数値を示しており、また、収量値は除草剤及び手取り除草区と同様の優れた数値を示しており、即ち、本発明防草システムが雑草の繁殖を抑制し、優れた収穫量を確保していることを裏付けている。
【0024】
【表1】













【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例を示すフローチャート図
【図2】本発明を説明するための腐葉の正面図
【図3】本発明の効果を示す比較写真
【符号の説明】
【0026】
1 広葉樹の落ち葉を収集・堆積するステップ
2 堆積された落ち葉を所望の期間放置することで、腐葉の集合体にするステップ
3 前記腐葉の集合体を所定の大きさに分割することで、防草シートを生成するステップ
4 前記防草シートを、水田、畑、路地等に敷設するステップ
5 石灰を混入するステップ
6 アオイ科植物の根液を混入するステップ
7 沈水植物を混入するステップ
8 葉肉部
9 葉脈

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水田、畑、路地等における防草方法において、広葉樹の落ち葉を利用したことを特徴とする防草システム。
【請求項2】
水田、畑、路地等における防草方法において、以下のステップで構成されることを特徴とする防草システム。
(a)広葉樹の落ち葉を収集・堆積するステップ、
(b)堆積された落ち葉を所望の期間放置することで、葉肉部を消失させ葉脈部を残した腐葉の集合体にするステップ、
(c)前記腐葉の集合体を所定の大きさに分割することで、防草シートを生成するステップ、
(d)前記防草シートを、水田、畑、路地等に敷設するステップ。
【請求項3】
前記請求項2において、前記防草シートを生成するステップに石灰を混入するステップを加えたことを特徴とする防草システム。
【請求項4】
前記請求項2において、前記防草シートを生成するステップに、アオイ科植物の根液を混入するステップを加えたことを特徴とする防草システム。
【請求項5】
前記請求項4において、前記アオイ科植物をとろろあおい(黄蜀葵)としたことを特徴とする防草システム。
【請求項6】
前記請求項2において、前記防草シートを水田や沼地に敷設するステップに、沈水植物を混入するステップを加えたことを特徴とする水田や沼地のための防草システム。
【請求項7】
前記請求項6において、前記沈水植物をヒルムシロ科、カナダモ科、アリノトウグサ科の植物としたことを特徴とする防草システム。
【請求項8】
前記請求項2において、前記防草シートを生成するステップに、収集した落ち葉を界面活性剤の溶液に浸漬するステップを加えたことを特徴とする防草システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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