説明

除草剤としてのスルホンアニリド類の使用

【課題】除草剤としてすぐれた効果を示すスルホンアニリド類を含む除草組成物の提供。
【解決手段】式(I)


[式中、R1は水素、フッ素、塩素、C1-4アルキル、C1-4アルコキシなどを示し、R2は水素、フッ素若しくは塩素を示し、R3は水素若しくはフッ素を示し、R4は水素又は場合によりC1-4アルコキシ置換されていてもよいC1-4アルキルなどを示し、R5は水素を示し、R6はヒドロキシを示し、そしてXはNを示し]のスルホンアニリド類を含む除草組成物、及び式(I)により包含される新規化合物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草剤としてのスルホンアニリド類の使用、新規なスルホンアニリド類、それらの製造方法、及び新規な中間体に関する。
【背景技術】
【0002】
ある種のスルホンアニリド類が除草剤として有効であることが知られており(例えば、WO93/9099及びWO96/41799、日本国公開特許公報第11−60562号及び同第2000−44546号、並びに日本国公開特許公報第2006−56870号)、そしていくつかのスルホンアニリド類が殺菌剤として有効であることも知られている(例えば、日本国公開特許公報第2006−56871号)

【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
現在では式(I);
【化1】

[式中、
R1は、水素、フッ素、塩素、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6シクロアルキル−C1-4アルキルオキシ又はC1-4ハロアルコキシを示し、
R2は、水素、フッ素又は塩素を示し、
R3は水素又はフッ素を示し、
R4は水素又は場合によりC1-4アルコキシ置換されていてもよいC1-4アルキル、C3-6アルケニル若しくはC3-6アルキニルを示し、
R5は水素を示し、
R6はヒドロキシ、フッ素若しくは塩素を示すか、又は
R5及びR6は、それらが結合している炭素と共にC=Oを形成し得、そして
XはCH又はNを示し、
ただし、以下の場合:
(i) R1が水素、フッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、そしてR6がヒドロキシを示す場合、
(ii) R1が水素、フッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、そしてR5及びR6がそれらが結合している炭素と共にC=Oを形成する場合、
(iii) R1がC1-4アルキルを示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、R6がヒドロキシを示し、そしてXがCHを示す場合、又は
(iv) R1がC1-4アルキルを示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5及びR6がそれらが結合している炭素と共にC=Oを形成し、そしてXがCHを示す場合を除く]
のスルホンアニリド類が優れた除草活性を示すことが見いだされている。
【0004】
上記式(I)のスルホンアニリド類は、日本国公開特許公報第2006−56871号に記載される公知の化合物を含む。
【0005】
上記式(I)に包含される本発明の以下の式(IA)、(IB)及び(IC)のスルホンアニリド類は新規化合物である;
【化2】

[式中、
R1Aはメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、シクロプロピルメチルオキシ若しくはジフルオ
ロメトキシを示し、
R2Aは水素、フッ素若しくは塩素を示し、
R3Aは水素若しくはフッ素を示し、
R4Aは水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示し、
R5Aは水素を示し、
R6Aはヒドロキシを示し、又は
R5A及びR6Aは、それらが結合している炭素と共にC=Oを形成し得、そして
XAはCH若しくはNを示し、
ただし以下の場合:
(i) R1Aがメチル若しくはエチルを示し、R2Aが水素を示し、R3Aが水素を示し、R4Aが水素を示し、R5Aが水素を示し、R6Aがヒドロキシを示し、そしてXAがCHを示す場合、
(ii) R1Aがメチル若しくはエチルを示し、R2Aが水素を示し、R3Aが水素を示し、R4Aが水素を示し、そしてR5A及びR6Aがそれらが結合している炭素共にC=Oを形成し、そしてXAがCHを示す場合、
(iii) R1Aがメトキシ若しくはジフルオロメトキシを示し、R2Aが水素を示し、R3Aが水素を示し、R4Aが水素を示し、R5Aが水素を示し、R6Aがヒドロキシを示し、又はR5A及びR6Aがそれらが結合している炭素と共にC=Oを形成し、そしてXAがCHを示す場合、又は
(iv) R1Aがメチルを示し、R2Aがフッ素を示し、R3Aが水素を示し、R4Aが水素を示し、R5Aが水素を示し、R6Aがヒドロキシを示し、そしてXAがCHを示す場合を除く]、
【0006】
【化3】

[式中、
R1Bはフッ素若しくは塩素を示し、
R2Bは水素を示し、
R3Bは水素を示し、
R4Bはエチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示し、
R5Bは水素を示し、
R6Bはヒドロキシを示し、又は
R5B及びR6Bは、それらが結合している炭素と共にC=Oを形成し得、そして
XBはNを示す]、
及び
【化4】

[式中、
R1Cはフッ素を示し、
R2Cはフッ素を示し、
R3Cは水素を示し、
R4Cは水素を示し、
R5Cは水素を示し、
R6Cはヒドロキシ、フッ素又は塩素を示し、そして
XCはCH又はNを示し、
ただし
(i) XCがNを示す場合、R6Cはヒドロキシを示し、そして
(ii) XCがCHを示す場合、R6Cはフッ素又は塩素を示す]。
【0007】
式(IA)、(IB)及び(IC)の化合物は公知のどの文献にも記載されていない。
【0008】
式(IA)の化合物は、
(a) 式中R4Aが水素を示しそしてR5A及びR6Aがそれらが結合している炭素と共にC=Oを形成する場合の式(IA)の化合物の製造:
式(II)
【化5】

[式中、R1A、R2A、R3A及びXAは上記と同じ定義を有する]
の化合物を、不活性溶媒の存在下で過酸化水素及び酢酸と反応させる、
又は
【0009】
(b) 式中R4Aが水素を示しそしてR5A及びR6Aがそれらが結合している炭素と共にC=Oを形成する場合の式(IA)の化合物の製造:
式(III)
【化6】

[式中、R1A、R2A、R3A及びXAは上記と同じ定義を有する]
の化合物を、不活性溶媒の存在下、そして適切な場合は酸触媒の存在下で、酸化剤と反応させる、
又は
【0010】
(c) 式中R4Aが水素を示し、R5Aが水素を示しそしてR6Aがヒドロキシを示す場合の式(IA)の化合物の製造:
式(IAc)
【化7】

[式中R1A、R2A、R3A及びXAは上記と同じ定義を有する]
の化合物を、不活性溶媒の存在下でアルカリ金属ヒドリド錯体又はボラン錯体と反応させる、
又は
【0011】
(d) 式中R4Aがメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示す場合の式(IA)の化合物の製造:
式(IAd)
【化8】

[式中R1A、R2A、R3A、R5A、R6A及びXAは上記と同じ定義を有する]
の化合物を、式(IV)
R4Ad−Ld (IV)
[式中R4Adはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル又は2−ブチニルを示し、そしてLdはハロゲンを示す]
の化合物と、不活性溶媒の存在下、そして適切な場合、酸結合剤の存在下で反応させる、方法により得ることができる。
【0012】
式(IB)の化合物は、
(e) 式(V)
【化9】

[式中、R1B、R2B、R3B、R5B、R6B及びXBは上記と同じ定義を有する]
の化合物を、式(VI)
R4Be−Le (VI)
[式中、R4Beはエチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル又は2−ブチニルを示し、そしてLeはハロゲンを示す]の化合物と、不活性溶媒の存在下、そして適切な場合は酸結合剤の存在下で反応させる方法により得ることができる。
【0013】
式(IC)の化合物は、
(f) 式中R4Cは水素を示し、R5Cは水素を示し、R6Cはヒドロキシを示しそしてXCはNを示
す場合の式(IC)の化合物の製造において:
式(VII)
【化10】

[式中、R1C、R2C及びR3Cは上記と同じ定義を有する]
の化合物を、アルカリ金属ヒドリド錯体若しくはボラン錯体と不活性溶媒の存在下で反応させること、
又は
【0014】
(g) 式中R4Cは水素を示し、R5Cは水素を示し、R6Cはフッ素若しくは塩素を示しそしてXCはCHを示す場合の式(IC)の化合物の製造:
式(ICg)
【化11】

[式中R1C、R2C及びR3Cは上記と同じ定義を有する]
の化合物を、ハロゲン化剤と不活性溶媒の存在下で反応させる、
方法により得ることができる。
【0015】
式(IA)、(IB)及び(IC)の新規な化合物を含む式(I)の化合物は、強力な除草活性を示す。
【0016】
式(I)のスルホンアニリド類は、上述のWO93/9099又はWO96/41799に記載される一般式により一般的には包含されるが、本発明の式(I)の化合物は、WO93/9099にもWO96/41799にも具体的には開示されていない。本発明の式(I)のスルホンアニリド類はまた、日本国公開特許公報第2006−56871号において記載される一般式により一般的に包含され、そしてそれらの一部は日本国公開特許公報第2006−56871号に記載される。予想外に、式(I)
の化合物は、類似の構造を有しかつWO93/9099及びWO96/41799に具体的に記載される公知の化合物と比較して、実質的に著しく顕著な除草活性を示し、そしてまた作物と雑草との間の優れた選択性と共に、スルホニルウレア耐性雑草に対して優れた除草作用を示す。
【0017】
本明細書において、
「C1-4アルキル」は直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、メチル、エチル、n−又はiso−プロピル、n−、iso−、sec−又はtert−ブチル等を挙げることができる。
「C3-6アルケニル」は直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、アリル、2−ブテニル、3−ブテニル等を挙げることができる。
「C3-6アルキニル」は直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、プロパルギル(2−プロピニル)、2−ブチニル、3−ブチニル等を挙げることができる。
「C1-4アルコキシ」は、直鎖でも分枝鎖でもよく、例えば、メトキシ、エトキシ、n−若しくはiso−プロピルオキシ、n−、iso−、sec−もしくはtert−ブトキシ等を挙げることができる。
「C3-6シクロアルキル−C1-4アルキルオキシ」は、例えば、シクロプロピルメチルオキシ等を挙げることができる。
「C1-4ハロアルコキシ」は、水素がハロゲンで置換されたアルコキシを示し、例えば、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、2−クロロエトキシ、2−ブロモエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、3−クロロプロポキシ等を挙げることができる。
「場合によりC1-4アルコキシ置換されていてもよいC1-4アルキル」における「C1-4アルコキシ置換されたC1-4アルキル」[ここでアルコキシ部分が前記「アルコキシ」と同義であり得、そしてアルキル部分が前記「アルキル」と同義であり得]としては、例えば、メトキシメチル、エトキシメチル等を挙げられる。
【0018】
本発明の式(I)の化合物において、化合物の好ましい群としては、式中
R1は水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、シクロプロピルメチルオキシ若しくはジフルオロメトキシを示し、
R2は水素、フッ素若しくは塩素を示し、
R3は水素若しくはフッ素を示し、
R4は水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示し、
R5は水素を示し、
R6はヒドロキシ、フッ素若しくは塩素を示し、又は
R5及びR6は、それらが結合している炭素と共にC=Oを形成し得、そして
XはCH若しくはNを示し、
ただし以下の場合:
(i) R1が水素、フッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、そしてR6がヒドロキシを示す場合、
(ii) R1が水素、フッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、そしてR5及びR6がそれが結合している炭素と共にC=Oを形成する場合、
(iii) R1がメチル若しくはエチルを示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、R6がヒドロキシを示し、そしてXがCHを示す場合、又は
(iv) R1がメチル若しくはエチルを示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5及びR6がそれらが結合している炭素と共にC=Oを形成し、そしてXがCHを示す場合を除く、
化合物を挙げることができる。
【0019】
本発明の式(I)の化合物において、化合物のより好ましい群としては、式中
R1はフッ素、塩素、メチル、エチル若しくはメトキシを示し、
R2は水素若しくはフッ素を示し、
R3は水素を示し、
R4は水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示し、
R5は水素を示し、
R6はヒドロキシを示し、又は
R5及びR6は、それらが結合している炭素と共にC=Oを形成し得、そして
XはNを示し、
ただし、以下の場合:
(i) R1がフッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、そしてR6がヒドロキシを示す場合、又は
(ii) R1がフッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、そしてR5及びR6がそれらが結合している炭素と共にC=Oを形成する場合を除く、
化合物が挙げられる。
【0020】
上述の化合物は、例えば、直播水稲用及び/又は移植水稲用の除草剤として優れた効果を示す。
【0021】
さらに、本発明の式(I)の化合物において、より好ましい群の化合物として、式中
R1は水素、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、シクロプロピルメチルオキシ又はジフルオロメトキシを示し、
R2は水素、フッ素又は塩素を示し、
R3は水素又はフッ素を示し、
R4は水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル又は2−ブチニルを示し、
R5は水素を示し、
R6はヒドロキシ、フッ素又は塩素を示し、そして
XはCHを示し、
ただし以下の場合:
(i) R1が水素、フッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、そしてR6がヒドロキシを示す場合、又は
(ii) R1がメチルを示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、R6がヒドロキシを示し、そしてXがCHを示す場合を除く、
化合物を挙げることもできる。
【0022】
上述の化合物は、例えば、直播水稲用、移植水稲用及び/又はイネ科農作物(例えば、麦類)用の除草剤として優れた効果を示す。
【0023】
式(I)の化合物は、幾何異性体及び回転異性体を含み得る。
【0024】
出発物質として、例えば3−フルオロ−2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)(メチルチオ)メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、過酸化水素水及び酢酸を使用する場合、製造方法(a)は以下の反応スキームで表すことができる。
【化12】

【0025】
出発物質として、例えば2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド及び酸化クロム(VI)を酸化剤として使用する場合、製造方法(b)は以下の反応スキームで表すことができる。
【化13】

【0026】
出発物質として、例えば、2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)
カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド及び還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを使用する場合、製造方法(c)は以下の反応スキームで表すことができる。
【化14】

【0027】
出発物質として、例えば、2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)
カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、ヨウ化メチル及び酸結合剤として炭酸カリウムを使用する場合、製造方法(d)は以下の反応スキームで表すことができる。
【化15】

【0028】
出発物質として、例えば、2−フルオロ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)
カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、臭化アリル及び酸結合剤として炭酸カリウムを使用する場合、製造方法(e)は以下の反応スキームで表すことができる。
【化16】

【0029】
出発物質として、例えば、2,3−ジフルオロ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド及び還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを使用する場合、製造方法(f)は以下の反応スキームで表すことができる。
【化17】

【0030】
出発物質として、例えば、2,3−ジフルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド及びハロゲン化剤としてジエチルアミン硫黄トリフルオリドを使用する場合、製造方法(g)は以下の反応スキームで表すことができる。
【化18】

【0031】
製造方法(a)において出発物質として使用される式(II)の化合物は新規な化合物であり、そして例えば、日本国公開特許公報第2006−56870号又は同第2006−56871号に記載される方法に従って、式(VIII)
【化19】

[式中、R1A、R2A、R3A及びXAは上記と同じ定義を有する]の化合物を、
ジフルオロメタンスルホニルクロリドと反応させることにより製造することができる。
【0032】
式(VIII)の化合物は新規化合物であり、そして例えばWO96/41799に記載される方法に従って、例えば式(IX)
【化20】

[式中、R1A、R2A及びR3Aは上記と同じ定義を有する]の化合物を、
2−メチルチオメチル−4,5−ジメトキシピリミジン又は2−メチルチオメチル−4,6−ジメトキシトリアジンと、次亜塩素酸tert−ブチルの存在下で反応させることにより製造することができる。
【0033】
ジフルオロメタンスルホニルクロリド、式(IX)の化合物、2−メチルチオメチル−4,5−ジメトキシピリミジン及び2−メチルチオメチル−4,6−ジメトキシトリアジンは、それら自体、従来公知の化合物である。
【0034】
式(II)の化合物の具体例として、以下を挙げることができる:
2−メトキシ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
3−フルオロ−2−メチル−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
3−フルオロ−2−メトキシ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−ジフルオロメトキシ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドなど。
【0035】
式(VIII)の化合物の具体例として、以下を挙げることができる:
2−メトキシ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]アニリン、
3−フルオロ−2−メチル−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]アニリン、
3−フルオロ−2−メトキシ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]アニリン、
2−ジフルオロメトキシ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]アニリンなど。
【0036】
製造方法(b)において出発物質として使用される式(III)の化合物は新規化合物であり、そして例えば日本国公開特許公報第2006−56870号又は同第2006−56871号に記載される方法に従って、例えば式(X)
【化21】

[式中R1A、R2A、R3A及びXAは上記と同じ定義を有する]の化合物を、
ジフルオロメタンスルホニルクロリドと反応させることにより製造することができる。
【0037】
上記式(X)の化合物は新規化合物であり、そしてWO96/41799又は日本国公開特許公報第2006−56871号に記載される方法に従って、例えば上記式(VIII)の化合物を還元することにより製造することができる。
【0038】
式(III)の化合物の具体例として、以下を挙げることができる:
2−メチル−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−エチル−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−メチル−3−フルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドなど。
【0039】
式(X)の化合物の具体例として、以下を挙げることができる:
2−メチル−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−メチル]アニリン、
2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−メチル]アニリン、
2−エチル−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−メチル]アニリン、
2−メチル−3−フルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−メチル]アニリンなど。
【0040】
上記式(VIII)の化合物と反応させる還元剤として、例えば水素化ホウ素ナトリウムと塩化ニッケル(II)の組み合わせ、又はラネーニッケルなどを挙げることができる。
【0041】
製造方法(b)において使用される酸化剤として、例えば酸化クロム(VI)、二酸化マンガン、二酸化セレンなどを挙げることができる。
【0042】
上述の製造方法(c)において出発物質として使用される式(IAc)の化合物は、上述の製造方法(a)又は(b)により製造することができる本発明の式(IA)の化合物の一部に相当し、そしてそれらの具体例としては、以下を挙げることができる:
2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
3−フルオロ−2−メチル−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
3−フルオロ−2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−メチル−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−エチル−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドなど。
【0043】
上述の製造方法(c)において使用されるアルカリ金属ヒドリド錯体化合物又はボラン錯体として、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、ジメチルスルフィドボラン、ピリジン−ボランなどを挙げることができる。
【0044】
上述の製造方法(d)において出発物質として使用される式(IAd)の化合物は、上述の製造方法(a)、(b)又は(c)により製造することができる本発明の式(IA)の化合物の一部に相当し、そしてそれらの具体例としては以下を挙げることができる:
2−メチル−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−メチル−6−[1−(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−メトキシ−6−[1−(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドなど。
【0045】
上述の製造方法(e)において出発物質として使用される式(V)の化合物はそれ自体公知であり、そして日本国公開特許公報第2006−56870号において記載される方法に従って製造することができ、例えば、
2−フルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−クロロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−フルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド、
2−クロロ−6−[1−(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドなどを挙げることができる。
【0046】
製造方法(d)における式(IV)の化合物及び製造方法(e)における式(VI)の化合物は、それら自体公知であり、そして具体的には、以下を挙げることができる:
ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、n−ヨウ化プロピル、ヨウ化n−ブチル、クロロメチルメチルエーテル、クロロメチル エチルエーテル、臭化アリル、臭化プロパルギルなど。
【0047】
上述の製造方法(f)において出発物質として使用される式(VII)の化合物は新規化合物であり、例えば式(XI)
【化22】

[式中R1C、R2C及びR3Cは上記と同じ定義を有する]の化合物を、
上述の製造方法(b)に従って酸化することにより製造することができる。
【0048】
上記式(XI)の化合物は新規化合物であり、例えば2,3−ジフルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)メチル]アニリン(これ自体は公知である)と、ジフルオロメタンスルホニルクロリドとを、日本国公開特許公報第2006−56870号又は同第2006−56871号に記載される方法に従って反応させることにより製造することができる。
【0049】
式(VII)の化合物の具体例としては、例えば2,3−ジフルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドなどを挙げることができる。
【0050】
製造方法(f)において使用されるアルカリ金属ヒドリド錯体化合物又はボラン錯体としては、上記の方法(c)と同じものを挙げることができる。
【0051】
製造方法(g)において使用される式(ICg)の化合物は、本発明の式(I)の化合物の一部に包含されるか、又は上述の日本国公開特許公報2006−56870号又は同第2006−56871号に記載されるそれ自体公知の化合物である。式(ICg)の化合物は、式(XII)
【化23】

[式中、R1C、R2C、及びR3Cは、上記と同じ定義を有する]の化合物を、上記の製造方法(c)に従って還元することにより製造することができる。
【0052】
式(ICg)の化合物の具体例は、2,3−ジフルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドなどである。
【0053】
式(XII)の化合物は、それ自体従来公知の化合物であり、そして上記の日本国公開特許公報2006−56870号又は同第2006−56871号に記載される方法に従って製造することができる。式(XII)の化合物はまた、以下の式(XIII)
【化24】

[式中、R1C、R2C、及びR3Cは上記と同じ定義を有する]
のそれ自体公知の化合物を、参考例4に記載されるように、いわゆるPummerer転位反応と呼ばれる有機化学分野で公知の反応によって過酸化水素及び酢酸中で反応させることにより製造することができる。
【0054】
製造方法(g)において使用されるハロゲン化剤はそれ自体公知であり、これらとしては、ジエチルアミン硫黄トリフルオリド、オキシ塩化リン及び塩化チオニルが挙げられる。
【0055】
R4Aがメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル又は2−ブチニルを示す場合の式(IA)の化合物は、あるいは1molの式(II)の化合物を、約2〜約5モルの式(IV)の化合物と約2〜約5モルの酸結合剤の存在下で本明細書以後の参考例2に示されるように反応させることにより製造することができる。
【0056】
出発物質又は中間体生成物のいずれかとしての式(II)、(III)、(VIII)及び(X)の化合物は新規化合物であり、文献には記載されていない。
【0057】
これらの化合物は以下の2つの式(XIV)及び(XV)で包括的に表すことができる:
式(XIV)の化合物
【化25】

[式中
R1Dはメチル、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、シクロプロピルメチルオキシ又はジフルオロメトキシを示し、
R2Dは水素、フッ素又は塩素を示し、
R3Dは水素又はフッ素を示し、
R6Dは水素又はメチルチオを示し、そして
R7Dは水素又はジフルオロメタンスルホニルを示し、
ただし、以下の場合:
(i) R1Dがメトキシ若しくはジフルオロメトキシを示し、R2Dが水素を示し、R3Dが水素を示し、R6Dが水素若しくはメチルチオを示し、そしてR7Dがジフルオロメタンスルホニルを示す場合、又は
(ii) R1Dがメチルを示し、R2Dが水素若しくはフッ素を示し、R3Dが水素を示し、R6Dが水素を示し、そしてR7Dがジフルオロメタンスルホニルを示す場合
を除く]
及び
【0058】
式(XV)の化合物
【化26】

[式中
R1Eはメチル、エチル又はメトキシを示し、
R2Eは水素又はフッ素を示し、
R3Eは水素を示し、
R6Eは水素又はメチルチオを示し、そして
R7Eは水素又はジフルオロメタンスルホニルを示す]。
【0059】
製造方法(a)の反応は適切な希釈剤中で行われ得、その例としては、
有機酸類、例えば、酢酸が挙げられる。
【0060】
製造方法(a)は、実質的に広い温度範囲で実施することができる。
【0061】
一般には、この反応は、約15℃〜約120℃の温度範囲、好ましくは、約15℃〜約100℃の範囲で行われ得る。
【0062】
さらにこの反応は好ましくは常圧下で行われるが、高圧または減圧下で行ってもよい。
【0063】
製造方法(a)を実施する際に、例えば、式(II)の化合物1モルを、希釈剤(例えば酢酸)中、約1モル〜約5モルの過酸化水素水と反応させることにより、目的化合物を得ることができる。
【0064】
上記製造方法(b)の反応は、適切な希釈剤中で行われ得る。その場合に使用される希釈剤の例としては、水;脂肪族、脂環式および芳香族の炭化水素類(場合により塩素化されていてもよい)、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、リグロイン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等;エーテル類、例えば、エチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DGM)等;ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチル−イソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)等;ニトリル類、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等;エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸アミル等;酸アミド類、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA)等;スルホン及びスルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等;有機酸類、例えば、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸等;塩基、例えば、ピリジン等を挙げることができる。
【0065】
製造方法(b)は、酸触媒の存在下で行うことができ、この酸触媒の例としては、鉱酸類、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、亜硫酸水素ナトリウム等;有機酸類、例えば、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等を挙げることができる。
【0066】
製造方法(b)は、実質的に広い温度範囲で実施することができる。しかし、一般には約−100〜約150℃、特に約20〜約120℃の範囲の温度で行うことが好ましい。上記反応は常圧下で行うことが望ましいが、場合により加圧または減圧下で行うことができる。
【0067】
製造方法(b)を実施する際に、例えば、希釈剤(例えば酢酸)中で、式(III)の化合物1モルに対し、1〜10モルの酸化クロム(VI)を反応させることによって目的化合物を得ることができる。
【0068】
製造方法(c)の反応は適切な希釈剤中で行うことができ、その例としては:
水;
脂肪族、脂環式および芳香族の炭化水素類(場合により塩素化されてもよい)、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、並びにクロルベンゼン及びジクロロベンゼン;
エーテル類、例えば、エチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、及びジエチレングリコールジメチルエーテル(DGM);
ニトリル類、例えば、アセトニトリル、及びプロピオニトリル;
アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、及びエチレングリコール;
エステル類、例えば、酢酸エチル、及び酢酸アミル;
酸アミド類、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、及びヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA);
スルホン及びスルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びスルホラン;並びに
塩基、例えば、ピリジンを挙げることができる。
【0069】
製造方法(c)は、実質的に広い温度範囲で行うことができる。
【0070】
一般には、約−100〜約60℃の範囲、好ましくは、約−80〜約40℃の範囲の温度で反応を行うことができる。反応は好ましくは常圧下で行われるが、加圧または減圧下で行ってもよい。
【0071】
製造方法(c)を実施する際に、式(IAc)の化合物1モルと、希釈剤(例えばメタノール)中、0.25モル〜2モルの水素化ホウ素ナトリウムを反応させることにより目
的化合物を得ることができる。
【0072】
また、製造方法(c)を実施する際に、反応を式(III)の化合物から出発して、式(IAc)の化合物を得てもよく、次いでそれを単離精製することなく続けて反応を行ない、それにより式(IA)の化合物を得てもよい。
【0073】
上記製造方法(d)の反応は適切な希釈剤中で実施することがでる。その場合に使用される希釈剤の例としては、脂肪族、脂環式および芳香族炭化水素類(場合により塩素化されてもよい)、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、リグロイン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロルベンゼン等;エーテル類、例えば、エチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DGM)等;ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチル−イソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)等;ニトリル類、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等;エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸アミル等;酸アミド類、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA)等;スルホン、スルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等;塩基、例えば、ピリジン等を挙げることができる。
【0074】
製造方法(d)は、酸結合剤の存在下で行うことができ、この酸結合剤としては、無機塩基としてアルカリ金属又はアルカリ土類金属の、水素化物、水酸化物、炭酸塩及び炭酸水素塩等、例えば、水素化ナトリウム、水素化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等;無機アルカリ金属アミド類、例えば、リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド等;有機塩基として、アルコラート、第3級アミン類、ジアルキルアミノアニリン類及びピリジン類、例えば、トリエチルアミン、1,1,4,4−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)及び1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)等;有機リチウム化合物、例えば、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、フェニルリチウム、ジメチル銅リチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムシクロヘキシルイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、n−ブチルリチウム−DABCO、n−ブチルリチウム−DBU、n−ブチルリチウム−TMEDA等を挙げることができる。
【0075】
製造方法(d)は、実質的に広い温度範囲で実施することができる。しかし一般には、約−100〜約130℃、特に約−80〜約130℃の範囲の温度で実施することが好ましい。この反応は常圧下で行うことが望ましいが、場合により加圧または減圧下で実施することができる。
【0076】
製造方法(d)を実施する際に、例えば、式(IAd)の化合物1モルに対して1モル〜5モルの式(IV)の化合物を、希釈剤(例えばアセトニトリル)中、2〜5モルの炭酸カリウム存在下で反応させることによって目的化合物を得ることができる。
【0077】
製造方法(e)の反応は(d)の製造方法と同じ条件下で行うことができる。
【0078】
製造方法(f)の反応は(c)の製造方法と同じ条件下で行うことができる。
【0079】
製造方法(g)の反応は、適切な希釈剤中で行うことができ、その例としては:
ハロゲン化剤としてフッ素化剤、例えば、ジエチルアミン硫黄トリフルオリドを使用する場合は、脂肪族、脂環式および芳香族の炭化水素類(場合により塩素化されていてもよい)、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、リグロイン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、及びクロルベンゼン;並びに
エーテル類、例えば、エチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DGM)を挙げることができ、そして
ハロゲン化剤として、塩素化剤、例えば、オキシ塩化リン及び塩化チオニルを使用する場合は、
脂肪族、脂環式および芳香族の炭化水素類(場合により塩素化されてもよい)、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロルベンゼン;
エーテル類、例えば、エチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DGM)を挙げることができ;そして
ハロゲン化剤として、塩素化剤、例えば、オキシ塩化リン及び塩化チオニルを使用する場合は、
脂肪族、脂環式および芳香族の炭化水素類(場合により塩素化されてもよい)、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロルベンゼン;
エーテル類、例えば、エチルエーテル、メチルエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DGM);及び
酸アミド類、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA)を挙げることができる。
【0080】
製造方法(g)は、実質的に広い温度範囲で行うことができる。
【0081】
ハロゲン化剤としてフッ素化剤を使用する場合、一般には、約−100〜約30℃、好ましくは約−80〜約30℃の範囲の温度で反応を行うことができる。また、この反応は常圧下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で行ってもよい。
【0082】
ハロゲン化剤として、塩素化剤を使用する場合、一般には、約−100〜約130℃、好ましくは約−80〜約130℃の範囲の温度で反応を行うことができる。この反応は常圧下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で行ってもよい。
【0083】
製造方法(g)を実施する際に、式(ICg)の化合物1モルを、1モル〜5モルのジエチルアミン硫黄トリフルオリドと、希釈剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって目的化合物を得ることができる。
【0084】
製造方法(g)を実施する際に、式(ICg)の化合物1モルを、1モル又はそれ以上の塩化チオニル(これは溶媒としても使用できる)と、希釈剤(例えばジクロロメタン)中で反応させることによって目的化合物を得ることができる。
【0085】
本発明の式(I)の活性化合物は、以下の生物学的試験例に示すように、各種雑草に対して優れた除草活性を示し、除草剤として使用することができる。本明細書において、雑草は、望ましくない場所に生育するすべて種類の植物種を広く包含する。本発明の式(I)の化合物は、使用時のその濃度によって選択性除草剤として作用する。本発明の活性化合物は、以下の雑草に対して以下の栽培作物の間で使用することができる。
【0086】
双子葉植物綱の雑草の属:シロガラシ(Sinapis)、ナズナ(Capsella)、マメグンバイナズナ(Leipidium)、ヤエムグラ(Galium)、ハコベ(Stellaria)、アカザ(Chenopodium)、ホウキギ(Kochia)、イラクサ(Urtica)、キオン(Senecio)、ヒユ(Amaranthus)、スベリヒユ・マツバボタン(Portulaca)、オナモミ(Xanthium)、サツマイモ(Ipomoea)、ミチヤナギ(Polygonum)、ブタクサ(Ambrosia)、アザミ(Cirsium)、ノゲシ(Sonchus)、ナス(Solanum)、イヌガラシ(Rorippa)、オドリコソウ(Lamium)、クワガタソウ・イヌノフグリ(Veronica)、チョウセンアサガオ(Datura)、スミレパンジ−(Viola)、チシマオドリコソウ(Galeopsis)、ケシ(Papaver)、ヤグルマギク(Centaurea)、ハキダメギク・コゴメギク(Galinsoga)、キカシグサ(Rotala)、アゼナ・アゼトウガラシ(Lindernia)、ツノクサネム(Sesbania)、シロツメクサ・シャジクソウ(Trifolium)、イチビ(Abutilon)、ホトケノザ・オドリコソウ(Lamium)、シカギク(Matricaria)、ヨモギ(Artemisia)、ツノクサネム(Sesbania)、アサガオ(Pharbitis)等。
【0087】
双子葉植物綱の栽培品種の属:ワタ(Gossypium)、ダイズ(Glycine)、フダンソウ(Beta)、ニンジン(Daucus)、インゲンマメ(Phaseolus)、エンドウ(Pisum)、ナス(Solanum)、アマ(Linum)、サツマイモ(Ipomoea)、ソラマメ・ナンテンハギ(Vicia)、タバコ(Nicotiana)、トマト(Lycopersicon)、ナンキンマメ・ラッカセイ(Arachis)、アブラナ・キャベツ(Brassica)、アキノノゲシ(Lactuca)、キュウリ・メロン(Cucumis)、カボチャ(Cucurbita)等。
【0088】
単子葉植物綱の雑草の属:ヒエ(Echinochlona)、エノコログサ・アワ(Setaria)、キビ(Panicum)、メヒシバ(Digitaria)、アワガエリ(Phleum)、ナガハグサ・イチゴツナギ・スズメノカタビラ(Poa)、ウシノケグサ・トボシガラ(Festuca)、オヒシバ(Eleusine)、ドクムギ(Lolium)、スズメノチャヒキ・イヌムギ(Bromus)、カラスムギ・エンバク(Avena)、カヤツリグサ(Cyperus)、モロコシ(Sorghum)、コムギダマシ・エゾムギ・カモジグサ(Agropyron)、ミズアオイ・コナギ(Monochoria)、テンツキ(Fimbristylis)、オモダカ(Sagittaria)、ハリイ・クログワイ(Eleocharis)、ホタルイ・フトイ(Scirpus)、スズメノヒエ(Paspalum)、カモノハシ(Ischaemum)、ヌカボ(Agrostis)、スズメノテッポウ(Alopecurus)、ギヨウギシバ(Cynodon)、ツユクサ(Commelina)、ビロ−ドキビ・ニクキビ(Brachiaria)、アゼガヤ(Leptochloa)等。
【0089】
単子葉植物綱の栽培品種の属:イネ(Oryza)、トウモロコシ(Zea)、コムギ(Triticum)、オオムギ(Hordeum)、カラスムギ・エンバク(Avena)、ライムギ(Secale)、モロコシ(Sorghum)、キビ(Panicum)、サトウキビ・ワセオバナ(Saccharum)、アナナス・パイナップル(Ananas)、クサスギカズラ・アスパラガス(Asparagus)、ネギ・ニラ(Allium)等。
【0090】
本発明の前記式(I)の活性化合物は、水田における雑草に対して使用することができる。本発明の活性化合物を用いて防止及び排除される水田における雑草の例は以下である:
以下の属の双子葉植物:ミチヤナギ・タデ(Polygonum)、イヌガラシ(Rorippa)、キカシグサ(Rotala)、アゼトウガラシ・アゼナ(Lindernia)、センダングサ(Bidens)、アブノメ(Dopatrium)、タカサブロウ(Eclipta)、ミゾハコベ(Elatine)、オオアブノメ(Gratiola)、アゼトウガラシ・アゼナ(Lindernia)、チョウジタデ・ミズキンバイ(Ludwigia)、セリ(Oenanthe)、キンポウゲ(Ranunculus)、サワトウガラシ(Deinostema)など。
【0091】
以下の属の単子葉植物:イヌビエ・ヒエ(Echinochloa)、キビ(Panicum)、ナガハグサ・イチゴツナギ・スズメノカタビラ(Poa)、カヤツリグサ(Cyperus)、ミズアオイ(Monochoria)、テンツキ(Fimbristylis)、オモダカ(Sagittaria)、ハリイ(Eleocharis)、ホタルイ(Scirpus)、サジオモダカ(Alisma)、イボクサ(Aneilema)、スブタ(Blyxa)、ホシクサ(Eriocaulon)、ヒルムシロ(Potamogeton)、ビロ−ドキビ・ニクキビ(Brachiaria)、アゼガヤ(Leptochloa)、スフェノクレア(Sphenoclea)など。
【0092】
本発明の式(I)の活性化合物は、水田における以下の代表的な雑草に対して使用することができる。
植物名(日本名) 植物学名
双子葉植物
キカシグサ Rotala indica Koehne
アゼナ Lindernia procumbens Philcox
アメリカアゼナ Lindernia dubia L. Penn.
アゼトウガラシ Lindernia angustifolia
チヨウジタデ Ludwigia prostrata Roxburgh
ヒルムシロ Potamogeton distinctus A. Benn
ミゾハコベ Elatine triandra Schk
セリ Oenanthe javanica
単子葉植物綱の植物
タイヌビエ Echinochloa oryzicola Vasing
マツバイ Eleocharis acicularis L.
クログワイ Eleocharis kuroguwai Ohwi
タマガヤツリ Cyperus difformis L.
ミズガヤツリ Cyperus serotinus Rottboel
ホタルイ Scirpus juncoides Roxburgh
コナギ Monochoria vaginalis Presl
ウリガワ Sagittaria pygmaea Miq
ヘラオモダカ Alisma canaliculatum A. Br.et Bouche
オモダカ Sagittaria trifolia
ミズアオイ Monochoria korsakowii
ニクキビ Brachiaria plantaginea
アゼガヤ Leptochloa chinensis
【0093】
本発明の式の活性化合物は、スルホニルウレア系除草剤に対して耐性の雑草に使用することができる。
【0094】
例えば、活性化合物は、上で例示した雑草に対して使用することができる。
【0095】
本発明の式(I)の活性化合物は、これらの草種の雑草に対する使用に特に限定されれず、他の草種の雑草に対しても同様に適用可能である。
【0096】
本発明の活性化合物は、多年生植物の栽培において雑草を防止及び排除するために使用することができ、植林、観賞用植林、果樹園、ブドウ園、カンキツ果樹園、ナッツ果樹園、バナナ品種栽培場、コーヒー栽培場、茶栽培場、ゴム栽培場、ギネアアブラヤシ栽培場、カカオ栽培場、小果樹園、ホップ品種栽培場などに使用することができ、一年生品種(cultivas)の植物品種において、雑草を選択的に防止及び排除するためにも使用すること
ができる。
【0097】
本発明の活性化合物は、使用のために従来の製剤形態に製剤化することができる。製剤形態としては、液剤、水和剤、乳剤、懸濁剤、粉剤、顆粒水和剤、錠剤、粒剤、乳濁濃厚物、ポリマー物質中のマイクロカプセル、ジャンボ剤が挙げられる。
【0098】
これらの製剤は、それ自体従来公知の方法により、例えば、活性化合物を、展開剤、即ち、液体又は固体の希釈剤又は担体、及び必要な場合は界面活性剤、即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は発泡剤と混合することによって製造され得る。
【0099】
液体の希釈剤又は担体の例としては、例えば、芳香族炭化水素(例えば、キシレン、トルエン、及びアルキルナフタレン)、塩素化芳香族炭化水素又は塩素化脂肪族炭化水素(例えば、クロロベンゼン類、塩化エチレン類、及び塩化メチレン)、脂肪族炭化水素[例えば、パラフィン類(例えば、鉱油留分)、例えばシクロヘキサン]、アルコール類(例えば、ブタノール及びグリコール)、それらのエーテル類、エステル類、及びケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、及びシクロヘキサノン)、強極性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシド)、並びに水が挙げられる。展開剤として水が使用される場合には、有機溶媒を補助溶媒として使用してもよい。
【0100】
固体の希釈剤又は担体としては、粉状天然鉱物(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルガイト、モンモリロナイト、及び珪藻土)、粉状合成鉱物(例えば、高分散ケイ酸、アルミナ、及びケイ酸塩)が挙げられる。粒剤のための固体担体の例としては、粉砕及び分別された岩石(例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石、及び白雲母)、無機及び有機の合成粒子、有機物質(例えば、おがくず、ココやしの実のから、とうもろこしの穂軸、タバコの茎等)の細粒粒子が挙げられる。
【0101】
乳化剤及び/又は発泡剤の例としては、ノニオン性及びカチオン性乳化剤[例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエーテル(例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキル硫酸塩、及びアリールスルホネート)]、及びアルブミンの加水分解生成物が挙げられる。
【0102】
崩壊剤の例としては、リグニンサルファイト廃液やメチルセルロースが挙げられる。
【0103】
固着剤は製剤(粉剤、粒剤、及び乳剤)に使用することができ、その例としては、カルボキシメチルセルロース、天然及び合成ポリマー(例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、及びポリビニルアセテート)が挙げられる。
【0104】
着色剤を使用してもよく、その例としては、無機顔料(例えば、酸化鉄、酸化チタン、及びプルシアンブルー);アリザリン色素、アゾ色素及び金属フタロシアニン色素のような有機色素;並びに、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン、及び亜鉛の金属塩のような微量元素が挙げられる。
【0105】
製剤は、一般に、式(I)の活性化合物を0.01〜95質量%の範囲、好ましくは0.1〜90質量%の範囲で含有し得る。
【0106】
式(I)の活性化合物は、それ自体で又は製剤形態で、雑草を防止及び排除するために使用することができる。また、式(I)の活性化合物は既知の除草剤と組み合わせて使用し得る。既知の除草剤との混合除草組成物は、予め最終的製剤形態に調製されていても、使用時にタンクミックスすることによって製剤化してもよい。混合除草組成物において式(I)の化合物と組合わせて使用しうる除草剤の実例は以下であり、これらは一般名で記載される。
【0107】
アセトアミド系除草剤:例えば、プレチラクロール、ブタクロール、及びテニルクロール、及びアラクロール等;
アミド系除草剤:例えば、クロメプロップ、及びエトベンザニド等;
ベンゾフラン系除草剤:例えば、ベンフレセート等;
インダンジオン系除草剤:例えば、インダノファン等;
ピラゾール系除草剤;例えば、ピラゾレート、ベンゾフェナップ、及びピラゾキシフェン等;
オキサジノン系除草剤;例えば、オキサジクロメホン等;
スルホニルウレア系除草剤:例えば、ベンスルフロン−メチル、アジムスルフロン、イマゾスルフロン、ピラゾスルフロン−メチル、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、及びハロスルフロン−メチル、オルソスルファムロン、及びフルセトスルフロン等;
チオカルバメート系除草剤:例えば、チオベンカルブ、モリネート、及びピリブチカルブ等;
トリアゾロピリミジン系除草剤:例えば、ペノキスラム、フルメトスラム、フロラスラム等;
トリアジン系除草剤:例えば、ジメタメトリン、及びシメトリン等;
ピラゾールカルボニトリル系除草剤:例えば、ピラクロニル等
トリアゾール系除草剤:例えば、カフェンストロール等;
キノリン系除草剤:例えば、キンクロラック等;
イソオキサゾール系除草剤:例えば、イソキサフルトール等;
ジチオホスフェート系除草剤:例えば、アニロホス等;
オキシアセトアミド系除草剤:例えば、メフェナセット、及びフルフェナセット等;
テトラゾリノン系除草剤:例えば、フェントラザミド等;
ジカルボキシイミド系除草剤:例えば、ペントキサゾン等;
オキサジアゾロン系除草剤:例えば、オキサジアルギル、及びオキサジアゾン等;
トリオン系除草剤:例えば、スルコトリオン、ベンゾビシクロン、メゾトリオン、及びAVH301等;
フェノキシプロピオネート系除草剤:例えば、シハロホップ−ブチル等;
安息香酸系除草剤:例えば、ピリミノバック−メチル、ビスピリバックナトリウム塩、ピリフタリド、及びピリミスルファン等;
ジフェニルエーテル系除草剤:例えば、クロメトキシニル、及びオキシフルオルフェン等;
ピリジンジカルボチオエート系除草剤:例えば、ジチオピル等;
フェノキシ系除草剤:例えば、MCPA、及びMCPB等;
ウレア系除草剤:例えば、ダイムロン、及びクミルロン等;
ナフタレンジオン系除草剤:例えば、キノクラミン等;
イソキサゾリジノン系除草剤:例えば、クロマゾン等;
イミダゾリノン系除草剤:例えば、イマゼタピル、及びイマザモックス等。
【0108】
上記の活性化合物は、Pesticide Manual、British Crop Protect Council(2000)において開示された既知の除草剤である。
【0109】
式(I)の活性化合物は、除草薬害軽減剤と混合される場合、除草薬害を軽減しながら、雑草防止及び排除のより広いスペクトル範囲、並びに選択性除草剤としてのより広範囲の適用を提供し得る。
【0110】
除草薬害軽減剤の例としては、一般名又は開発コ−ドで表される以下の化合物が挙げられる。
【0111】
AD−67、BAS−145138、ベノキサコル、クロキントセット−メキシル、シオメトリニル、2,4−D、DKA−24、ジクロルミッド、ダイムロン、フェンクロリ
ム、フェンクロラゾール−エチル、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン−エチル、メフェンピル−ジエチル、MG−191、ナフタル酸無水物、オキサベトリニル、PPG−1292、及びR−29148。
【0112】
除草薬害軽減剤は、Pesticide Manual,British Crop Protect Council(2000)にも開示
されている。
【0113】
式(I)の化合物及び上記の公知の除草剤を含有する混合除草組成物は、上記除草薬害軽減剤とさらに混合され得る。この添加によりこの組成物による除草薬害が軽減され、そしてより広範囲の雑草防止及び排除のスペクトル並びに選択的除草剤としてのより広範囲の適用が提供される。
【0114】
驚くべきことに、本発明の化合物を、公知の除草剤及び/又は除草薬害軽減剤と組み合わせて含有するいくつかの混合除草組成物は、相乗効果を示す。
【0115】
式(I)の活性化合物は、そのまま直接使用しても、散布用調合液剤、乳剤、錠剤、懸濁剤、粉剤、ペ−スト、粒剤のような製剤形態、又はそれをさらに希釈した製剤の形態で使用してもよい。本発明の活性化合物は、液剤散布(watering)、噴霧(spraying、atomizing)、散粒等の方法で施用することができる。
【0116】
本発明の式(I)の活性化合物は、植物の発芽前又は発芽後のいずれの段階で使用してもよく、そして播種前に土壌中に添加してもよい。
【0117】
本発明の活性化合物の施用量は実質的な施用範囲内で変えることができ、基本的には所望の効果よって異なる。化合物を除草剤として使用する場合、施用量は、例えば、1ヘクタール当たり、約0.0001〜約4kg、好ましくは約0.001〜約1kgである。
【0118】
本発明の化合物の製造及び用途を具体例により記載するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるべきではない。
【実施例】
【0119】
合成例1
【化27】

2,3−ジフルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド (0.21g、0.51mmol)をジクロロメタン(3ml)に溶解し、そして塩化チオニル(0.24g、2.03mmol)を室温で加え、そして生じた溶液
を4時間撹拌した。反応液を真空蒸留し、そして得られた油状生成物を、ヘキサン:酢酸エチル=6:1を溶離溶媒として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離精製して所望の2,3−ジフルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−クロ
ロメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドを得た;(0.2g、収率91%)。
1H−NMR(300MHz、CDCl3) δ 4.01(6H、s)、6.02(2H、s)、6.60(1H、t)、7.04−7.33(2H、m)、11.31(1H、br)。
【0120】
合成例2
【化28】

2,3−ジフルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.21g、0.51mmol)をジクロロメタン(3ml)に溶解し、そして塩化チオニル(0.24g、2.03mmol)を室温で加え、そして生じた溶液を4時間撹拌した。反応液を真空蒸留し、そして得られた油状生成物を、ヘキサン:酢酸エチル=6:1を溶離溶媒として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離精製して所望の2,3−ジフルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−クロロメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド;(0.2g、収率91%)を得た。
1H−NMR(300MHz、CDCl3) δ 4.01(6H、s)、6.02(2H、s)、6.60(1H、t)、7.04−7.33(2H、m)、11.31(1H、br)。
【0121】
合成例3
【化29】

N−{6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)(メチルチオ)メチル]−3−フルオロ−2−メトキシフェニル}−1,1−ジフルオロメタンスルホンアミド(705mg、1.56mmol)を酢酸(4ml)で希釈し、そして31%過酸化水素水(205mg)を室温で加えた。この混合物を80℃で3時間撹拌した。反応液を室温に戻し、減圧下で濃縮し、水で希釈し、次いで酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水で洗浄し乾燥した。酢酸エチルを減圧留去した後、得られた油状物質を、酢酸エチル及びヘキサンの1:2混合溶媒を溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製してN−{6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−3−フルオロ−2−メトキシフェニル}−1,1−ジフルオロメタンスルホンアミド(499mg、収率76%)を得た。
1H NMR(CDCl3、300MHz) δ 3.98(6H、s)、4.10(3H、s)、6.18(1H、s)、6.70(1H、t)、7.00(1H、m)、7.45(1H、m)。
【0122】
合成例4
【化30】

2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.72g、1.84mmol)を酢酸(10ml)に溶解し、そして酸化クロム(VI)(0.31g、3.05mmol)をそこに加えた。この溶液を80℃に加熱し、そして6時間撹拌した。さらに12時間室温で撹拌した後、反応溶液を水で希釈し、そして酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水で洗浄した。乾燥後、酢酸エチルを減圧下で留去し、得られた油状物質を、酢酸エチル及びヘキサンの2:1混合溶媒を溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.10g、収率13%)を得た。
H1NMR(300MHz、CDCl3) δ 3.95(3H,s)、4.10(6H,s)、6.52(1H,t)、7.22−7.37(3H,m)、8.62(1H,br)。
【0123】
合成例5
【化31】

2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.05g、0.12mmol)をメタノール(10ml)に溶解し、そしてそれを5℃まで冷却した後、水素化ホウ素ナトリウム(0.1g、0.25mmol)を撹拌しながらそこに加えた。次いでこの溶液を室温で2時間撹拌した。反応溶液を水で希釈し、そしてクエン酸で中和した。水溶液を酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水で洗浄し乾燥した後、酢酸エチルを減圧下で留去して目的の2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.04g、収率80%)
を得た。
H1NMR(300MHz、CDCl3) δ 3.90(3H,s)、4.07(6H,s)、4.61(1H,d)、6.11(1H,d)、6.68(1H,t)、6.92−6.95(1H,m)、7.24−7.29(2H,m)、8.62(1H,br)。
【0124】
合成例6
【化32】

臭化アリル(0.095ml、1.09mmol)を、2−フルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.33g、0.84mmol)及び炭酸カリウム(0.16g、1.18mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中の溶液に室温で加えた。この反応混合物を室温で6時間撹拌した。酢酸エチル及び水をこの反応混合物に加え、そして有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そしてエバポレートして粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して2−フルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)カルボニル−N−(2−プロペニル)−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.27g、収率74%)を得た。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)4.08(6H,s)、4.22(1H)、4.40(1H)、5.09−5.12(2H)、5.80−6.00(1H,m)、6.35(1H,t)、7.34−7.51(3H)。
【0125】
参考例1
【化33】

2−フルオロ−3−クロロ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.2g、0.47mmol)をメタノール(5ml)に溶解し、そして0℃に冷却した。この溶液を撹拌しながら水素化ホウ素ナトリウム(0.04g、0.94mmol)を加え、次いで生じた混合物を室温で2時間撹拌した。反応液を真空蒸留し、水及びエーテルを残留物に加え、そして水を分離した。
得られた水層を希塩酸で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、乾燥しそして酢酸エチルを真空蒸留して所望の2−フルオロ−3−クロロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−ヒドロキシメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリドを得た;(0.2g、収率99%)。
1H−NMR(300MHz、CDCl3) δ 4.00(6H、s)、4.96(1H、d)、6.02(1H、s)、6.09(1H、d)、6.59(1H、t)、7.32−7.50(2H、m)、10.73(1H、br)。
【0126】
参考例2(代替方法)
【化34】

2−フルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(1.96g、4.62mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、炭酸カリウム(1.95g、13.85mmol)を加え、そしてこの溶液を室温で撹拌しながらヨウ化メチル(0.86ml、13.85mmol)を加えた。次いで、生じた混合物を室温で
48時間撹拌した。酢酸エチル及び水を反応液に加え、そして有機層を分離し、水層をさらに酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、乾燥し、そして酢酸エチルを真空蒸留した。得られた油状生成物を単離し、そしてヘキサン:酢酸エチル=3:2の混合溶媒を溶離溶媒として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して所望の2−フルオロ−6−[4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル]カルボニル]−N−メチル−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド;(1.08g、収率57.5%)を白色結晶(m.p.104−107℃)として得た。
1H−NMR(300MHz、CDCl3) δ 3.26(3H、s)、4.12(6H、s)、6.21(1H、t)、7.39−7.45(1H、m)、7.50−7.57(1H、m)、7.64−7.67(1H、m)。
【0127】
上記合成例1〜6並びに参考例1及び2と同じ方法で得られた式(I)の化合物を、合成例1〜6で合成された化合物並びに参考例1及び2で合成された化合物と共に、表1において示し、そしてその生理化学的特性を表2に示す。
【0128】
表1において、OCH2cPrはシクロプロピルメチルオキシを示し、そして(E)及び(Z)はE,Z−命名法による幾何異性を示す。
【0129】
【表1】

【0130】
【表2】

【0131】
【表3】

【0132】
【表4】

【0133】
【表5】

【0134】
【表6】

【0135】
【表7】

【0136】
【表8】

【0137】
【表9】

【0138】
【表10】

【0139】
【表11】

【0140】
【表12】

【0141】
【表13】

【0142】
【表14】

【0143】
【表15】

【0144】
【表16】

【0145】
【表17】

【0146】
合成例7(中間体)
【化35】

2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)メチル]アニリン(0.90g、3.26mmol)をジクロロメタン(3ml)に溶解し、ピリジン(0.28g、3.58mmol)をそこに加えた。この溶液を(5℃に冷却し、そしてジフルオロメタンスルホニルクロリド(0.54g、3.58mmol)のジクロロメタン(1ml)溶液をそこに加えた。反応溶液を室温で2日間撹拌し、水を加えた後それをジクロロメタンで3回抽出した。有機層を水で洗浄して乾燥した後、ジクロロメタンを減圧留去し、そして目的の2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.8g、収率63%)を、得られた油状物質から、酢酸エチル及びヘキサンの1:1混合溶媒を溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより白色結晶として得た。
1H NMR(CDCl3、300MHz) δ 3.89(3H,s)、4.04(6H,s)、4.21(2H,s)、6.68(1H,t)、6.90(1H,dd)、7.00(1H,dd)、7.20(1H,t)、9.86(1H,br)。
【0147】
合成例8(中間体)
【化36】

2−メトキシ−6−[1−(4,6−ジメトキシ−トリアジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]アニリン(3.20g、9.93mmol)及び(4.72g、19.85mmol)の塩化ニッケル(II)六水和物の30mlのメタノール溶液に、(1.50g、39.70mmol)の水素化ホウ素ナトリウムを0℃で加え、そしてこの反応溶液を室温で2時間撹拌した。反応溶液を減圧留去した後、アンモニア水及び酢酸エチルを加え、そして不溶性物質を濾去した。有機層を分離し、そして水層をさらに酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水で洗浄して乾燥した後、酢酸エチルを減圧下で留去し、そして目的の2−メトキシ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)メチル]アニリン(1.00g、収率36%)を、得られた油状物質から、酢酸エチル及びヘキサンの1:1混合溶媒を溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより得た。
1H NMR(CDCl3、300MHz) δ 3.84(3H,s)、3.98(2H,s)、4.00(6H,s)、4.71(2H,br)、6.66−6.74(2H,m)、6.88−6.91(1H,m)。
【0148】
合成例9(中間体)
【化37】

6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)(メチルチオ)メチル]−3−フルオロ−2−メトキシアニリン(1.93g、5.69mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解し、そして氷浴で冷却した。ジフルオロメタンスルホニルクロリド(1.28g、8.53mmol)及びピリジン(0.90g、11.4mmol)を加えた。反応溶液を室温で12時間撹拌した。さらにジフルオロメタンスルホニルクロリド(0.43g、2.84mmol)及びピリジン(0.45g、5.69mmol)を氷浴上で加えた。この反応溶液を室温で12時間撹拌した。次いで飽和NH4Cl水溶液を加え、そしてこの混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を乾燥し、そして減圧留去した。得られた油状物質を、酢酸エチル及びヘキサンの1:5混合溶媒を溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製してN−{6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)(メチルチオ)メチル]−3−フルオロ−2−メトキシフェニル}−1,1−ジフルオロメタンスルホンアミド(0.75g、収率27 %)を得た。
1H NMR(CDCl3、300MHz) δ 2.06(3H、s)、3.98(6H、s)、4.00(3H、s)、5.25(1H、s)、5.95(1H、s)、6.73(1H、t)、7.00(1H、m)、7.35(1H、m)、10.8(1H、m)。
【0149】
合成例10(中間体)
【化38】

3−フルオロ−2−メトキシアニリン(1.28g、9.08mmol)及び4,6−ジメトキシ−2−[(メチルチオ)メチル]ピリミジン(2.00g、9.99mmol)をジクロロメタン(50ml)に溶解し、そしてこの溶液を−60℃に冷却した。冷却した溶液に次亜塩素酸tert−ブチル(1.18g、10.9mmol)を滴下し、そしてこの溶液を−60℃で1時間撹拌した。この反応溶液にナトリウムメトキシド(3.50g、18.2mmol)の28%メタノール溶液を加え、そして溶液をその温度が3時間で室温に達するまで撹拌した。飽和NH4Cl水溶液を加え、そして混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄して乾燥した。次いでジクロロメタンを減圧留去し、そして得られた油状物質を、酢酸エチル及びヘキサンの1:5混合溶媒を溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)(メチルチオ)メチル]−3−フルオロ−2−メトキシアニリン(1.92g、収率62%)を得た。
1H NMR(CDCl3、300MHz) δ 2.04(3H、s)、3.91(3H、s)、3.92(6H、s)、4.91(2H、br s)、5.08(1H、s)、5.90(1H、s)、6.45(1H、m)、7.17(1H、m)。
【0150】
上記合成例7と同じ方法で得られた化合物を、合成例7において合成された化合物と共に表3に示し、そして
上記合成例8と同じ方法で得られた化合物を、合成例8において合成された化合物と共に表4に示し、そして
上記合成例9と同じ方法で得られた化合物を、合成例9において合成された化合物と共に表5に示し、そして
上記合成例10と同じ方法で得られた化合物を、合成例10において合成された化合物と共に表6に示し、そして
それらの物理化学的特性を表7に示す。
【0151】
表3〜6において、OCH2cPrはシクロプロピルメチルオキシを示す。
【0152】
【表18】

【0153】
【表19】

【0154】
【表20】

【0155】
【表21】

【0156】
【表22】

【0157】
【表23】

【0158】
参考例3 中間体の製造
【化39】

2,3−ジフルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)メチル]アニリン(3.67g、13.0mmol)及びピリジン(1.65g、20.8mmol)の塩化メチレン(25ml)溶液に、ジフルオロメタンスルホニルクロリド(3.13g、20.8mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を−30℃又はそれ以下で滴下し、1時間撹拌した。反応溶液の温度を室温まで上げて2日間撹拌した。反応溶液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空で濃縮した。得られた残留物をアセトン及びヘキサンの1:3溶媒混合物を溶出溶媒として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離精製して、所望の2,3−ジフルオロ−6−[(4,6−ジメトキシトリアジン−2−イル)メチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド;(1.54g、収率29.9%)を得た。
1H−NMR(CDCl3、300MHz) δ 4.05(6H、s)、4.18(2H、s)、6.55(1H、t)、7.0−7.18(2H、m)。
【0159】
参考例4 中間体の製造
【化40】

2,3−ジフルオロ−6−[1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−1−メチルチオメチル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド(0.32g、0.73mmol)を酢酸(4ml)で希釈し、次いで33%過酸化水素水(1.5g)を室温で加えた。この混合物を室温で2時間撹拌し、80℃でさらに3時間撹拌した。反応溶液の温度を室温まで戻し、そして水で希釈して酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥し、そして酢酸エチルを真空蒸留した。得られた油状生成物を、酢酸エチル及びヘキサンの1:2溶媒混合物を溶出溶媒として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離精製して、所望の2,3−ジフルオロ−6−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)カルボニル]−N−ジフルオロメタンスルホンアニリド;(0.25g、収率84.3%)を得た。
1H−NMR(CDCl3、300MHz) δ 3.98(6H、s)、4.74(2H、s)、6.21(1H、s)、6.51(1H、t)、7.14(1H、m)、7.61(1H、m)。
【0160】
比較化合物
【化41】

(C−1はWO96/41799において開示される類似化合物である)
【0161】
【化42】

(C−2は日本国特許公開公報第2000−44546に開示される類似化合物である。)
C−3 エトキシスルフロン(一般名)
C−4 ベンスルフロン−メチル(一般名)
【0162】
生物学的試験例1 スルホニルウレア系除草剤に対して抵抗性の雑草に対する除草効果
試験
活性化合物製剤の調製
担体:DMF 5質量部
乳化剤:ベンジルオキシポリグリコールエーテル 1質量部
活性化合物の製剤を、1質量部の活性化合物と、記載した量の担体および乳化剤とを混合することにより、乳剤として得た。その製剤を、所定薬量になるように水で希釈した。
温室内において、500cm2の水田土壌を詰めたポットに、スルホニルウレア系除草剤に対する抵抗性が確認されている、ホタルイ(Scirpus juncoides Roxburgh)(日本、北海道産)及びアゼナ(Lindernia procumbens Philcox)(日本、埼玉産)のそれぞれの種子を播種し、約2〜3cmの深さでポットに注水した。各雑草の発生初めに、上記の方法により得られた各活性化合物の製剤の所定希釈液を水面施用した。処理後、3cmの水深を維持した。処理3週間後に除草効果を調査した。除草効果は、完全枯死を100%とし、0%を除草効果なしとして評価した。除草効果80%又はそれ以上を示す場合に除草剤として実用上の効果があると認めた。代表例として、化合物番号1、3、4、5、6、7、13、70、127、128および130の試験結果を表8に示す。
【0163】
【表24】

【0164】
生物学的試験例2 移植水稲に対する除草薬害
温室内において、500cm2の水田土壌を詰めて約2〜3cmの深さの水で覆ったポットに、水稲苗(品種:日本晴)を各ポットに3本ずつ移植した(移植深度2cm)。移植5日後、試験例1と同様にして得られた各活性化合物の製剤の所定希釈液を各ポットに水面施用した。処理後、3cm水深を維持した。処理3週間後に除草薬害を調査した。除草薬害は、完全枯死を100%とし、0%を除草薬害なしとして評価した。除草薬害20%又はそれ以下である場合、水稲用除草剤として安全性が優れていると認めた。代表例として、化合物番号3、4、5、6、7、70、115、127、および128、ならびに比較化合物C−2の試験結果を下記第9表に示す。
【0165】
【表25】

【0166】
生物学的試験例3 湛水直播水稲に対する安全性および除草効果
温室内において、イネ(品種:バリ−ラ(Balilla))および雑草(ニクキビ(Brachiaria plantaginea)、ショクヨウガヤツリ(Cyperus esculntus)、コゴメガヤツリ(Cyperus iria L.)、コヒメビエ(Echinochloa colonum)、アゼガヤ(Leptochloa chinensis)、マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)、及びアメリカツノクサネム(Sesbania exaltata))の種子を、100cm2の水田土壌を詰めたポットの表層に播種し、覆土した。注水して湿潤状態(水位0cm)とした。試験例1と同様にして得られた各活性化合物の製剤の所定希釈液を、一部ポットに播種完了後に土壌に散布し、残りのポットにおいて温室内にて各サンプル植物を1〜3葉期まで生育させた後、植物上方より薬剤液を散布した。化合物処理1日後に3cmの深さまで注水した。処理3週間後に各化合物の除草効果ならびに水稲への除草薬害を調査した。除草効果及び水稲に対する除草薬害は、完全枯死を100%とし、0%を除草効果なし、あるいは薬害なしとして評価した。除草効果80%又はそれ以上を示す場合、除草剤として実用性があると評価した。除草薬害20%又はそれ以下を示す場合、除草剤として安全性が優れていると評価した。代表例として、化合物番号1、2および9の試験結果を表10および表11に示す。
【0167】
【表26】

【0168】
【表27】

【0169】
生物学的(Biologicl)試験例4 畑雑草に対する除草効果および畑作物に対する除草薬害試験(発生前土壌散布処理)
温室内において、16cm2の畑土壌を詰めたポットに、畑作物(コムギ(Triticum aestivum)、ダイズ(Glycine max))および雑草(イヌビエ(Echinochloa crus−gali)、エノコログサ(Setaria vividis))の種子を1ポットに1種ずつ表層に播種し、覆土した。試験例1と同じ方法で得られた各活性化合物の製剤の所定希釈液を播種時に土壌に散布した。処理3週間後に各化合物の除草効果ならびに作物への除草薬害を調査した。除草効果及び除草薬害の評価は、試験例3と同じ方法で行なった。代表例として、化合物番号1及び24並びに比較化合物C−1の試験結果を表12に示す。
【0170】
【表28】

【0171】
生物学的試験例5 畑雑草に対する除草効果および畑作物に対する除草薬害(発生後の茎
及び葉に対する散布)
温室内において、16cm2の畑土壌を詰めたポットに、畑作物(コムギ(Triticum aestivum))および雑草(オオイヌノフグリ(Veronica persica)、スミレ(Viola mandshurica))の種子を1ポットに1種ずつ表層に播種し、覆土した。温室内にてサンプル植物を2〜3葉期まで生育させた後、試験例1と同じ方法で得られた各活性化合物の製剤の所定希釈液を植物の上方より散布した。処理の3週間後に各化合物の除草効果ならびに作物への除草薬害を調査した。除草効果及び除草薬害の評価は、試験例3と同じ方法で行なった。代表例として、化合物番号13および比較化合物C−1の試験結果を表13に示す。
【0172】
【表29】

【0173】
製剤例1(粒剤)
本発明の化合物番号3(10部)、ベントナイト(モンモリロナイト)(30部)、タルク(58部)及びリグノスルホン酸塩(2部)の混合物に水(25部)を加え、そしてこの混合物を良く混練し、押し出し式造粒機により10〜40メッシュサイズの粒状とし、40〜50℃で乾燥して粒剤とする。
製剤例2(粒剤)
0.2〜2mmの範囲に粒度分布を有する粘土鉱物粒(95部)をロータリーミキサーに入れ、回転条件下、液体希釈剤とともに化合物番号5(5部)を噴霧し粒子を均一に湿らせた後、得られた混合物を40〜50℃で乾燥造粒し粒剤を得た。
製剤例3(乳濁液)
本発明の化合物番号13(30部)、キシレン(55部)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(8部)及びアルキルベンゼンンスルホン酸カルシウム(7部)を混合し撹拌して乳剤を得た。
製剤例4(水和剤)
本発明の化合物番号1(15部)、ホワイトカーボン(含水非晶性(amorous)酸化ケイ素微粉末)と粉末クレーとの混合物(1:5)(80部)、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(2部)及びアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム−ホルマリン縮合物(3部)を粉末形態で混合して、水和剤を得た。
製剤例5(顆粒水和剤)
本発明の化合物番号1(20部)、リグニンスルホン酸ナトリウム(30部)、ベントナイト(15部)及び焼成ケイソウ土粉末(35部)を十分に混合し、水を加え、0.3mmのスクリーンで押し出し乾燥して、顆粒水和剤とする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式(I)において、
R1は、水素、フッ素、塩素、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C3-6シクロアルキル−C1-4アルキルオキシ又はC1-4ハロアルコキシを示し、
R2は、水素、フッ素又は塩素を示し、
R3は水素又はフッ素を示し、
R4は水素又は場合によりC1-4アルコキシ置換されていてもよいC1-4アルキル、C3-6アルケニル若しくはC3-6アルキニルを示し、
R5は水素を示し、
R6はヒドロキシを示し、そして
XはNを示し、
ただし、以下の場合:
(i) R1が水素、フッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、そしてR6がヒドロキシを示す場合を除く]
のスルホンアニリド類の除草剤としての使用。
【請求項2】
式中、
R1は水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、シクロプロピルメチルオキシ若しくはジフルオロメトキシを示し、
R2は水素、フッ素若しくは塩素を示し、
R3は水素若しくはフッ素を示し、
R4は水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示し、
R5は水素を示し、
R6はヒドロキシを示し、そして
XはNを示し、
ただし以下の場合:
(i) R1が水素、フッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、そしてR6がヒドロキシを示す場合を除く、
請求項1に記載の使用。
【請求項3】
式中、
R1はフッ素、塩素、メチル、エチル若しくはメトキシを示し、
R2は水素若しくはフッ素を示し、
R3は水素を示し、
R4は水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示し、
R5は水素を示し、
R6はヒドロキシを示し、そして
XはNを示し、
ただし、以下の場合:
(i) R1がフッ素若しくは塩素を示し、R2が水素を示し、R3が水素を示し、R4が水素を示し、R5が水素を示し、そしてR6がヒドロキシを示す場合を除く、
請求項1に記載の使用。
【請求項4】
式(IA)
【化2】

[式中、
R1Aはメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、シクロプロピルメチルオキシ若しくはジフルオロメトキシを示し、
R2Aは水素、フッ素若しくは塩素を示し、
R3Aは水素若しくはフッ素を示し、
R4Aは水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示し、
R5Aは水素を示し、
R6Aはヒドロキシを示し、そして
XAはNを示し、
ただし以下の場合:
(v) R1Aがメチルを示し、R2Aが水素を示し、R3Aが水素を示し、R4Aが水素を示し、R5Aが水素を示し、R6Aがヒドロキシを示し、そしてXAがNを示す場合を除く]
の新規なスルホンアニリド類。
【請求項5】
式(IB)
【化3】

[式中、
R1Bはフッ素若しくは塩素を示し、
R2Bは水素を示し、
R3Bは水素を示し、
R4Bはエチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示し、
R5Bは水素を示し、
R6Bはヒドロキシを示し、そして
XBはNを示す]
の新規なスルホンアニリド類。
【請求項6】
式(IC)
【化4】

[式中、
R1Cはフッ素を示し、
R2Cはフッ素を示し、
R3Cは水素を示し、
R4Cは水素を示し、
R5Cは水素を示し、
R6Cはヒドロキシを示し、そして
XCはNを示す]
の新規なスルホンアニリド類。
【請求項7】
(c) 式中R4Aが水素を示し、R5Aが水素を示しそしてR6Aがヒドロキシを示す場合の式(IA)の化合物の製造において、
式(IAc)
【化5】

(式中R1A、R2A、R3A及びXAは上記と同じ定義を有する)
の化合物を、不活性溶媒の存在下でアルカリ金属ヒドリド錯体又はボラン錯体と反応させること、
又は
(d) 式中R4Aがメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル若しくは2−ブチニルを示す場合の式(IA)の化合物の製造において、
式(IAd)
【化6】

(式中R1A、R2A、R3A、R5A、R6A及びXAは上記と同じ定義を有する)
の化合物を、式(IV)
R4Ad−Ld (IV)
(式中R4Adはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル又は2−ブチニルを示し、そしてLdはハロゲンを示す)
の化合物と、不活性溶媒の存在下、そして適切な場合、酸結合剤の存在下で反応させること、
を特徴とする、請求項4に記載の式(IA)の化合物の製造方法。
【請求項8】
(e) 式(V)
【化7】

(式中、R1B、R2B、R3B、R5B、R6B及びXBは上記と同じ定義を有する)
の化合物を、式(VI)
R4Be−Le (VI)
(式中、R4Beはエチル、n−プロピル、n−ブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アリル、2−ブテニル、プロパルギル又は2−ブチニルを示し、そしてLeはハロゲンを示す)の化合物と、不活性溶媒の存在下、そして適切な場合は酸結合剤の存在下で反応させること、
を特徴とする、請求項5に記載の式(IB)の化合物の製造方法。
【請求項9】
(f) 式中R4Cは水素を示し、R5Cは水素を示し、R6Cはヒドロキシを示しそしてXCはNを示す場合の式(IC)の化合物の製造において、
式(VII)
【化8】

(式中、R1C、R2C及びR3Cは上記と同じ定義を有する)
の化合物を、アルカリ金属ヒドリド錯体若しくはボラン錯体と不活性溶媒の存在下で反応させること
を特徴とする、請求項6に記載の式(IC)の化合物の製造方法。
【請求項10】
請求項1に記載の式(I)のスルホンアニリド類を雑草及び/又はそれらの生息場所に対して作用させることを特徴とする、除草方法。

【公開番号】特開2012−162553(P2012−162553A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−89339(P2012−89339)
【出願日】平成24年4月10日(2012.4.10)
【分割の表示】特願2008−530375(P2008−530375)の分割
【原出願日】平成18年9月2日(2006.9.2)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】